説明

陰圧式外傷治療具用ポンプモジュールを備えた制御部

外傷治療具に陰圧を供給するのに用いられる、ポンプと、制御部とを備える装置。ポンプモジュールは、ポンプと、圧力センサとを備え、制御部モジュールは、ポンプモジュール内のポンプを特定することができる。かかる装置は手で持てるサイズである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に、外傷治療具用に陰圧を供給するポンプを備えた装置に関し、かかる外傷治療具は、様々な種類の慢性及び急性の外傷を治療可能であり、かかる外傷には、感染性の外傷、静脈性潰瘍、動脈性潰瘍、糖尿病性潰瘍、火傷、切断傷、手術創傷等が含まれるが、これらに限定されない。
【背景技術】
【0002】
陰圧式治療は、医師による様々な外傷の治療に用いられる手法の一つである。従来の陰圧式治療装置は、一般に、大型で、また吸引ポンプ、真空ポンプ、複雑な電気式コントローラ等の面倒な備品の使用を必要としていた。
【0003】
現在利用可能な陰圧式外傷治療システムのなかには、当該システムの高額な制御及びプログラミング部分を機械的ポンプ部から分離していないものもある。従って、実用上、臨床医は、二人目あるいはその後の患者に装置を用いる前に、システム全体を滅菌しなければならない。上述した両方の部分がバクテリアや傷口から染み出した体液に汚染されている可能性があるからである。
【0004】
特に、ほとんどの商業上利用可能な陰圧式外傷治療システム(本出願により利用可能で後述するものを除いて)は、外傷から取り除かれた体液や液体を包帯の外部からキャニスタその他体液及び液体を保持可能な構造物へと移動させるように構成されている。このキャニスタその他の構造物が、陰圧を供給する装置(例えば、ポンプ)に内蔵されている場合、装置は大型となり、これによって治療を受けている患者の移動及び移動性が制限されることとなる。
【0005】
加えて、典型的な外傷治療具(例えば、包帯)に陰圧を供給する既存の装置は、外部への常時アクセス、大型の充電式バッテリ等の電源を必要とする。これは、陰圧の消散を引き起こす包帯剤の漏えいによってポンプを動作させるために必要な動力の結果である。さらに、包帯から外傷液を取り除くには、継続的にポンプを動作させ、包帯内で陰圧を維持する必要がある。
【0006】
新型の外傷治療具、例えば、本出願人による特許文献1及び2に記載されているものは、外傷治療具自体に体液や液体を保持させるようにするためのものである。
【0007】
さらに、それら新型の外傷治療包帯のなかには、より効率的で陰圧の漏えい及び消散を生じさせにくいものもある。一例として、本出願人による特許文献3は、新しい包帯を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国仮特許第2007/0265585号公報
【特許文献2】米国仮特許第2007/0265586号公報
【特許文献3】米国仮出願第61/128957号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、陰圧を供給し、キャニスタを備えておらず、大型の電源を必要としない装置を供給できれば有用である。
【0010】
また、ポンプユニットを使い捨てにできる装置を供給できれば有用である。これにより、患者の二次汚染の可能性が減少する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の実施の形態によれば、本発明は、制御部モジュールとポンプモジュールとを備える装置に関する。制御部モジュールは、システム全体に電力を供給し、ユーザに、治療のために装置をプログラミングすることを許容し、現在の設定及びエラーメッセージを含む動作情報を表示する。ポンプモジュールは、少なくとも、電気的及び機械的に、しかし流体的ではなく、制御部モジュールと接続され、真空ポンプ及びその他のサポートシステムを含む。このように、制御部モジュールが機能的なシステムの配管から分離されているので、陰圧外傷治療包帯に接続された圧力ホースを介して外傷液及び/またはバクテリアと接しにくい。従って、制御部モジュールを、別の患者に用いる際に、重点的に滅菌する必要がない。
【0012】
本発明の好適な実施の形態においては、本発明は、外傷治療用包帯に陰圧を供給するための装置に関し、かかる装置は、陰圧を発生させるポンプと、陰圧を伝達するためのポートと、前記ポンプのための電源であって、3つのAA電池から構成される電源と、を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明のさらに好適な実施の形態においては、本発明は、外傷治療具に陰圧を供給するための装置に関し、かかる装置は、陰圧を発生させるポンプと、陰圧を伝達するためのポートと、前記ポンプのための電源と、前記ポンプと、前記ポートと、前記電源とを収容するためのハウジングであって、手で持てるサイズのハウジングと、を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明のさらに他の好適な実施の形態においては、本発明は、外傷を陰圧によって治療するための方法に関し、かかる方法は、主に、外傷治療用包帯を用意するステップと、ハウジング内に収容されたポンプを有する装置であって、当該ハウジングが手で持てるサイズである装置を用意するステップと、前記ポンプを用いて陰圧を供給し、滲出液を外傷治療包帯内に保持するステップと、を備えることを特徴とする。
【0015】
後述して詳細に説明するように、本発明の実施の形態に係る観点によれば、手で持てるサイズのポンプを備えた装置が提供される。これは、陰圧式外傷治療具のデザインにおける少なくとも2つの利点の結果である。
【0016】
第一に、陰圧式外傷治療用包帯の効率性の向上により、陰圧を包帯に供給するポンプは、大型の電源を必要としなくなった。従来は、AA、AAA等のサイズの市場で利用可能な使い捨て(または充電式)電池の使用が経済的に困難であった。市場で利用可能な使い捨て(または充電式)電池は、非常に大きなドレインレート(drain rate)を有するので、定期的に交換する必要がある。しかしながら、陰圧式外傷治療用包帯の効率性の向上に伴い、ポンプは、大型の電源を必要としない。そのため、ポンプを備える装置は、手で持てるサイズ、すなわち、既存のポンプ装置よりも小さいサイズに構成することができるようになった。
【0017】
第二に、外傷治療用包帯のハウジング内に滲出液を保持する陰圧式外傷治療用包帯の種類によっては、装置は、滲出液及び液体を集めて保持するための容器その他の大型の構造を必要としなくなった。そのため、装置を、滲出液及び液体を集めて保持するための容器その他の構造が不要なので、小型にすることができる。
【0018】
従って、上述した本発明の観点に基づいて、本発明は、手で持てるサイズに関する1以上の実施の形態を提供する。手で持てるサイズの装置による利点は、陰圧式外傷治療を受ける患者の移動性及び移動が向上することを含む。患者は、通常の状態で、かかる装置をそのベルトに取り付けることができて移動することができるようになる。加えて、小型の装置を用いることは、スペースが限られている病院においては、有用である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、患者の二次汚染の可能性を減少させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る装置の正面図である。
【図2】本発明に係る装置の背面図である。
【図3】本発明に係るポンプモジュールを示す図である。
【図4】本発明に係るポンプモジュールを示す別の図である。
【図5】本発明に係る制御部モジュールを示す図である。
【図6】本発明に係る制御部モジュールを示す別の図である。
【図7】本発明に係る、装置を保持するためのベルトケースを示す正面透視図である。
【図8】本発明に係る、装置を保持するためのベルトケースを示す背面透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の実施の形態に係る、後述するとともに図示する構成要素については、様々な異なる態様に変更可能である。従って、図示する様々な実施の形態についての以下の詳細な説明は、本発明の技術的範囲を限定するためのものではなく、以下の実施の形態の説明のためだけのものである。後述する実施の形態の応用が図面によって示唆されているが、当該図面は、特に断りがない限り、縮尺を示すものではない。
【0022】
本発明は、その技術的範囲から逸脱しない限り、様々な態様で具現することができる。後述する実施の形態は、説明のためのものであり、制限的なものではない。従って、本発明の技術的範囲は、以下の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲と均等な範囲での変更についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0023】
本明細書を通じた特徴、利点または類似の説明についての参照は、本発明のすべての特徴及び利点がある単一の実施の形態のみによって実現されることを示唆するものではない。むしろ、特徴及び利点についての説明は、一の実施の形態とともに説明される具体的な特徴、利点または特性が、本発明の少なくとも一つの実施の形態に含まれることを示唆する。従って、本明細書を通じた特徴若しくは利点についての説明、及び類似の説明は、同一の実施の形態を参照することとする。
【0024】
さらに、以下で説明する本発明の特徴、利点及び特性は、一または複数の実施の形態において好適に組み合わせることができる。当業者にとっては、特定の実施の形態に係る、一以上の具体的な特徴または利点を省略しても本発明を実施することが可能である点は自明である。別の観点からすると、特定の実施の形態から考えられる追加の特徴及び利点については、本発明の全ての実施の形態において具体的に説明されていない場合もある。
【0025】
「一の実施の形態」、「ある実施の形態」またはこれらと類似の語による参照については、実施の形態とともに説明する特定の特徴、構成または特性が、本発明の少なくとも一つの実施の形態に含まれていることを示唆するものである。従って、本明細書を通じて登場する「一の実施の形態においては」、「ある実施の形態においては」、またはこれらと類似の語は、同一の実施の形態を参照するものとする。
【0026】
以下の説明においては、数々の具体的な詳細が、例えばハウジング、障壁、チャンバとして本発明の実施の形態の理解を容易にするために説明される。しかしながら、当業者にとっては、一以上の具体的な詳細なしに、あるいは、他の方法、構成要素、部材等がなくても本発明を実施できることは自明である。別の観点からすると、例えば真空源のような公知の構成、材料、または動作については図示または詳細な説明を省略し、本発明の観点を明瞭にするようにする。
【0027】
図1〜6に示すように、本発明の一の実施の形態に係る装置10は、主に、ポンプモジュール100と制御部モジュール200とを備える。装置10は、さらに、ハウジング12を備え、あるいは、ポンプモジュール100が、ハウジング102を備え、さらに、制御部モジュール200が、ハウジング206を備える。ハウジング12(またはハウジング102、206)は、手で持てるものであることが好ましい。ここで、「手で持てる」という語は、装置のハウジング12が既存の装置のものよりも小さいことを意味し、また、当該ハウジング12が、9インチよりも略小さい長さ(l)、7インチよりも略小さい幅(w)、4インチよりも略小さい厚み(t)を有する。好適な実施の形態においては、装置は、5インチ以下の長さ(l)、3インチ以下の幅(w)、及び1と1/2インチ以下の厚み(t)を有する。さらに、好適な実施の形態に係る装置は、8オンス程度の重さを有する。
【0028】
装置10は、ポート14を備える。ポート14は、さらに、チューブ16とクイックリリース弁18とを備える。ここで、「クイックリリース弁」という語は、装置10が陰圧を陰圧式外傷治療包帯と連通することを可能にする弁または接続点であって、接続を維持するための一以上の構成要素(例えば、ボタン)を含むものである。
【0029】
例えば、クイックリリース弁は、オスコネクタとの締結を達成するための構造を備えたメスコネクタである。メスコネクタは、また、当該構造と連通したボタンを備える。これら2つのコネクタを外すのが望ましい場合、単にボタンを押すだけでよく、これによって当該構造を移動させ、オスコネクタが外れるようになる。かかる説明は、単に典型的なクイックリリース弁を記述しただけのものにすぎない。
【0030】
ポンプモジュール100は、主に、回路基板104と、ポンプ106と、圧力センサ108とを備える。また、ポンプモジュール100は、陽圧がポンプモジュール100から包帯に加わるのを防止するためのチェック弁110を備えていてもよい。
【0031】
ポンプ106は、陰圧式外傷治療において典型的な圧力、例えば、-25mmHgから‐250mmHgの圧力で動作可能である。本発明においては、現在のところ、3種類のポンプの使用が考えられる。持続性ポンプは、外傷治療に適した陰圧を提供して維持する。間欠性ポンプは、外傷治療に好適な陰圧を供給し、陰圧を解放する間圧力を供給するのを中断する。第3のポンプは、「ハイブリッドポンプ」と呼ばれるもので、持続性ポンプまたは間欠性ポンプのいずれかとして動作可能である。
【0032】
間欠性ポンプを用いたある実施の形態においては、ポンプモジュール100は、陰圧外傷包帯とポンプとの間に配置されて連通するソレノイド弁118を備える。使用の際には、間欠性ポンプが好適な圧力に達すると、ソレノイド弁118が開いて外気を陰圧外傷包帯内に流入するようになる。
【0033】
持続性ポンプを用いたある実施の形態においては、圧力センサ108は、陰圧外傷包帯内の圧力の漏えいを検出するとともに、ポンプ106と連通し、これによってポンプ106が必要な圧力を供給する。
【0034】
回路基板104は、ポンプモジュール100の電気的な構成要素を管理して制御する。
【0035】
ポンプモジュール100は、制御部モジュール200に取り外し可能に取り付けられる。ポンプモジュール100は、任意の数の機械的構造、例えば、タブ、ねじ、干渉性部材、ボタン、クリップ、スナップ、ボルト、ピンその他ポンプモジュール100と制御部モジュール200との間の接続を選択的に維持する構造によって取り外し可能に取り付けられる。機械的構造は、これらに限定されるものではない。本実施の形態においては、ねじ20がポンプモジュール100の開口112を貫通し、さらに第二の組の開口202を貫通し、ポンプモジュール100のねじキャップ114内で終端する。
【0036】
上述したように、制御部モジュール200は、ポンプモジュール100、特に機能的システムの配管から独立した流体的なモジュールで、そのため、陰圧外傷包帯と接続される圧力ホースを通じて外傷液及び/またはバクテリアに汚染されにくい。従って、他の患者に使用する際には、制御部モジュール200を重点的に滅菌する必要がない。
【0037】
制御部200は、ポンプモジュール100と電気的に接続される。ある実施の形態においては、制御部200は、メスコネクタ204を備え、ポンプモジュール100は、オスコネクタ116を備える。制御部200とポンプモジュール100とが取り外し可能に取り付けられる際、オスコネクタ116がメスコネクタ204と連通する。さらに、好ましくは、制御部モジュール200の電気コネクタはメス式であり、電源が人体と短絡することを防止する。さらに、電気コネクタ、例えば、204、116は、上述したように、ポンプモジュール100と制御部モジュール200との間で機械的な接続を許容する。
【0038】
制御部モジュール200は、さらに、第二ハウジング206と、第二回路基板208と、表示部210と、ボタン212と、電源214とを主に備える。電源214は、例えばAA電池216から構成されるが、これに限定されるものではない。他の既存の廃棄可能な電池(及び小型の充電池)、例えば、AAA、A、C、及びDサイズの電池であってもよい。
【0039】
ボタン212は、電源ボタン(オン/オフボタン)である。追加のボタンとして、プログラミング/モード選択ボタン218を備えていてもよい。ポンプモジュール100のハウジング102がスライド部分を備える場合、このスライド部分は、閉じた状態で、一以上のプログラミング/モード選択ボタン218を覆う。ユーザは、ボタン218にアクセスするために、このスライド部分を開く位置へ操作する。
【0040】
表示部210は、LCDディスプレイ、LEDディスプレイ、その他のディスプレイから構成される。
【0041】
第二回路基板208は、ポンプモジュール100内のポンプ106の種類を検出可能である。ポンプの種類を検出するための方法の一例として、抵抗器を用いる方法がある。例えば、第二回路基板208は、あらかじめ特定の抵抗値が上述した3種類のポンプ(持続性、間欠性、またはそれらの両方として機能可能なポンプ)のそれぞれについてプログラミングされている。ポンプモジュール100が制御部モジュール200に接続された際に、(これらは電気的に接続されるので)第二回路基板208はポンプの抵抗値を検出することができる。次に、第二回路基板208はポンプ106と接続され、適切に機能することを許容する。さらに、ポンプが持続性ポンプまたは間欠性ポンプのいずれかとして機能可能なものである場合、第二回路基板208がポンプを検出すると、制御部は、ユーザに、治療に用いるポンプの種類を選択することを許容する。例えば、表示部は、メッセージを表示し、ユーザはボタンを押圧して治療に用いるポンプの種類を選択する。
【0042】
本発明に係る上述した実施の形態は、装置に関するものである。しかし、上述のとおり、本発明の実施の形態は、陰圧によって外傷を治療する方法も包含する。
【0043】
一般に、この方法は、外傷治療包帯を用意し、ハウジング内に収容されたポンプを備えた装置を用意するステップを含み、当該ハウジングは手で持てるサイズで、さらに、ポンプを利用して陰圧を供給するステップを含み、滲出液が外傷治療包帯内において保持される。かかる実施の形態においては、上述した装置を使用することが好ましい。また、外傷治療包帯は、本出願人の米国仮特許公報第2007/0265585及び第2007/0265586号に開示されたものであることが好ましいが、これは必須ではない。本実施の形態及び他の実施の形態において、上述した特定の種類の外傷治療包帯に限定されるものと解釈すべきではない。
【0044】
本実施の形態は、さらに、ポンプの動作モードを選択するステップを含む。このステップは、ポンプがハイブリッドポンプの場合に用いられるステップである。
【0045】
さらに、本実施の形態は、装置をベルトに取り付けるステップを含む。図7及び8は、装置をベルト300に取り付けるための手段を示す。300に取り付けるための手段は、例えば、ベルトループ304を備えたポーチ302から構成される。その他の種類の手段として、ループ、クリップ、スナップ、ケース、留め金、フック、モールドケース、フックとループによるファスナ、ボタン、ジッパ、磁石、その他の類似の構造が挙げられる。
【0046】
さらなる詳細な説明がなくとも、当業者にとっては、本発明についての上述した説明を最大限拡張することが可能であることは自明である。本明細書で開示する例及び実施の形態は、説明のためのものであり、いかなる場合にも本発明の技術的範囲を制限するためのものではない。上述した開示の原理から逸脱することなく、様々な変更が可能であることは、当業者にとって自明である。換言すると、特に上述した実施の形態についての様々な応用及び改良は、添付の特許請求の範囲に含まれている。ミーンズプラスファンクション式に記載した構成要素については、米国特許法第112条、第6項に従って解釈されるべきものである。従って、本発明の技術的範囲は、添付の特許請求の範囲によって画定されるべきである。
【0047】
本出願は、2008年5月7日に出願された米国仮特許出願第61/128942号に基づく優先権を主張し、かかる仮特許出願の開示内容を、この明細書に取り込む。本出願に係る発明は、主に、本出願人による米国仮特許公報第2007/0265585及び2007/0265586号に開示の装置の主題に関するものである。
【符号の説明】
【0048】
100 ポンプモジュール
106 ポンプ
108 圧力センサ
200 制御部モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外傷治療具に陰圧を供給するために用いる装置であって、当該装置は、
持続性ポンプ、間欠性ポンプ、及びハイブリッドポンプのうちから選択されたポンプと、圧力センサとを備えるポンプモジュールと、
前記ポンプモジュールと電気的に接続され、当該ポンプモジュール内のポンプを特定する制御部モジュールと、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
陰圧を伝達するためのポートをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載に装置。
【請求項3】
前記ポートは、チューブと、クイックリリース弁とから構成されることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
電源をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記電源は、少なくとも2つのAA電池から構成されることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
ハウジングをさらに備え、当該ハウジングは、手で持てるサイズであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
外傷治療具に陰圧を供給するために用いる装置であって、
陰圧を発生させるポンプと、
陰圧を伝達するためのポートと、
前記ポンプのための電源であって、3つのAA電池から構成される電源と、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項8】
前記ポンプは、持続性ポンプ、間欠性ポンプ、ハイブリッドポンプとのうちから選択されたポンプであることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
手で持てるサイズのハウジングをさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記ポートと連通するチューブと、当該チューブの端部に設けられたクイックリリース弁とをさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項11】
外傷治療具に陰圧を供給するために用いる装置であって、
陰圧を発生させるポンプと、
陰圧を伝達するためのポートと、
前記ポンプのための電源と、
前記ポンプと、前記ポートと、前記電源とを収容するためのハウジングであって、手で持てるサイズのハウジングと、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項12】
前記ポンプは、持続性ポンプ、間欠性ポンプ、ハイブリッドポンプのうちから選択されたものであることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ポートと連通するチューブと、当該チューブの端部に設けられたクイックリリース弁とをさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ポンプと電気的に接続され、当該ポンプを特定する制御部モジュールをさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記ハウジングは、略5インチの長さ、略3インチの幅、及び、略1インチと1/2の厚さを有することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項16】
全体の重さが8オンスであることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記ハウジングは、略9インチ未満の長さ、略7インチ未満の幅、及び、略4インチ未満の厚さを有することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項18】
LCDディスプレイをさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項19】
前記装置をベルトに取り付けるための手段をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項20】
外傷を陰圧によって治療するための方法であって、
外傷治療包帯を用意するステップと、
ハウジング内に収容されたポンプを有する装置であって、当該ハウジングが手で持てるサイズである装置を用意するステップと、
前記ポンプを用いて陰圧を供給し、滲出液を前記外傷治療包帯内に保持するステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項21】
前記ポンプがハイブリッドポンプであり、当該ポンプの動作モードを選択するステップをさらに備えることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記装置をベルトに取り付けるステップをさらに備えることを特徴とする請求項20に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−522584(P2011−522584A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−511625(P2011−511625)
【出願日】平成21年5月27日(2009.5.27)
【国際出願番号】PCT/US2009/003207
【国際公開番号】WO2009/145886
【国際公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(508335071)カリプト メディカル インコーポレーション (6)
【氏名又は名称原語表記】KALYPTO MEDICAL, INC.
【Fターム(参考)】