説明

隠しセキュリティ・コーティング

【課題】多層薄膜フィルタを提供すること。
【解決手段】有機誘電体層がファブリー・ペロー構造中でスペーサ層として働く、多層薄膜フィルタが開示される。誘電体は、様々な厚さのエンボス加工された領域を有し、領域内の厚さは、実質的に均一である。異なる厚さの領域それぞれは、異なる色(色シフト)を生成する。エンボス加工された隣接した領域の1つのサイズは、前記1つの領域の色が均一であって、それに隣接した領域の均一な色とは異なる色として人の目には見ることができないようなサイズであり、領域内の色が、少なくとも10:1の倍率で見ることができる。これは、セキュリティ・デバイスとして有用な隠し色コード・システムとして働く。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体的に、セキュリティ物品を生産する上で使用される薄膜光学的コーティングに関し、様々な用途におけるセキュリティ物品として使用することができる、色を変更する、または光学的に可変なバックグラウンドを有したホログラムまたは格子などの回折表面の生産に関する。より詳しくは、本発明は、誘電体にコーティングおよび/またはスタンプして、好ましくは、真空ロール・コーティング・チャンバ内で格子またはホログラムを生成し、一方、真空中でChromagram(登録商標)タイプのデバイスを生産し、またはChromagram(登録商標)タイプのデバイスを製作するための基本デバイスを生産する分野に関する。本発明は、様々な厚さの誘電体層を有した隠し光学的デバイスの製造にも関する。例としてだけで、Chromagramは、光透過基板中にエッチングされた、またはエンボス加工された回折格子またはホログラムを有した光透過基板を有することができ、そこでは、ある形のパターン形成が、基板上に実施され、あるいはホログラムまたは回折格子が、一般には不透明な反射型コーティングの形で実施される。反射型コーティングが施されていない、残されたウインドウまたは領域は、被覆しないままにしておくことができ、またはウインドウを覆うために、不透明なパターン形成された反射型コーティングとは視覚的に別の他のコーティングを施すことができる。例えば、非常に反射するアルミニウム・パターンに隣接して、色変更コーティングを使用することができる。
【背景技術】
【0002】
セキュリティ・デバイスは、ますます使用されつつあり、通貨、ならびにパスポート、運転免許証、永住証書や身分証明書など、他の貴重な文書を保護している。これらのセキュリティ・デバイスは、医薬、化粧品、タバコ、酒類、電子媒体、衣類、玩具、自動車および飛行機用の予備部品などの商品を偽造から保護するためにも使用される。実際、現在、偽造品は、世界貿易の5%から7%の範囲で含まれていると推定される。そのような商品に取り付けられたホログラムは、偽造者を退けるための伝統的な方法になっている。
【0003】
色変更用顔料および着色剤は、自動車塗料からセキュリティ文書および通貨のための偽造防止インクまで、多くの用途に使用されている。そのような顔料および着色剤は、光の入射角度の変化に応じ、または観察者の視角が変わったとき、色を変化させる性質を示す。そのような色変更用着色剤を得るために使用される主な方法は、微小な薄片を拡散させることであり、それは、通常、特定の光学的特性を有し、塗料またはインクなど、そのためその後に対象物の表面に施すことができる媒体全体にわたって存在する、多層の薄膜から構成される。
【0004】
回折パターンおよび浮出し模様、ならびにホログラムの関連分野は、それらの美的で実用的な視覚作用のため、広範で実用的な用途を見出し始めている。1つの極めて望ましい装飾的な作用は、回折格子が生成する、虹色に輝く視覚作用である。この特筆すべき視覚作用は、周囲光が回折格子からの反射によって、その色成分に回折されたとき、起きる。一般に、回折格子は、峰と谷の構造を形成するように材料中に製作されたラインまたは溝からなる、基本的に反復性の構造である。可視スペクトル内での所望の光学的効果は、回折格子が、反射表面上に1ミリメートル当りラインが数百から数千までの範囲で規則正しく隔置された溝を有するとき、起きる。
【0005】
回折格子技術は、観察者に3次元イメージの錯覚を与える2次元ホログラフィ・パターンの形成に、使用されてきた。3次元ホログラムは、1つの基準ビームおよび1つの対物ビームを含んだ交差するレーザ・ビームを使用して、ポリマ中の屈折率の差に基づき、開発もされてきた。そのようなホログラムは、体積ホログラムまたは3Dホログラムと呼ばれる。さらに、偽造を防止するために、様々な物体上へのホログラフィ・イメージの使用は、広範囲の応用を見出している。
【0006】
現在、贈り物の包みなどの装飾的なパッケージから紙幣やクレジット・カードなどのセキュリティ文書までの範囲にわたるホログラフィ・パターンを有した、エンボス加工された表面に対するいくつかの用途が、存在する。2次元ホログラムは、通常、回折パターンが使用され、それは、プラスチック表面上に形成されている。いくつかのケースでは、そのような表面上にエンボス加工されたホログラフィ・イメージは、さらに処理することなく見ることができるが、最大の光学的効果を得るためには、反射層、通常はアルミニウムなどの薄い金属層、またはZnSなどの高指数の層をエンボス加工された表面上に配置することが、一般に必要である。反射層は、回折パターンの浮彫り模様の可視性を実質的に高める。
【0007】
すべてのタイプの一次回折構造は、従来のホログラムおよび格子イメージを含め、たとえ剛体プラスチック中に封入されていても、重大な欠点を有する。通常の室内光や曇り空などの拡散する光源が、ホログラフィ・イメージを照明するために使用されたとき、すべての回折次数が拡大して重なり、したがって回折色が失われ、ホログラム中に含まれた可視情報が、ほとんど現れない。通常見られるのは、エンボス加工された表面からの銀色の反射だけであり、そのようなデバイスすべては、そのような視覚条件下では、せいぜい銀色や淡く見える。したがって、ホログラフィ・イメージは、一般に、見えるようにするために、直接の鏡面反射照明を必要とする。これは、最善で見るために、照明光が視角と同じ角度で入射しなければならないことを意味する。さらに、反射光を90°回転したときでさえ、標準のホログラムは消えて、見えるすべては、銀色状の斑である。というのは、現在、回折パターンの密集したところは、人が見るとき、ほとんど入射光と一致して配向されているからであり、すなわち、回折が起こらないからである。
【0008】
セキュリティ・ホログラムの使用が、広範囲にわたる応用を見出しているので、偽造者がホログラムを複製しようとする実質的な動機が存在し、それは、クレジット・カードや紙幣などで、しばしば使用される。したがって、セキュリティ・ホログラムが真に信頼できるものであるために越えなければならないハードルは、そのようなホログラムを偽造することができる容易さである。1段階および2段階の光学的コピー、直接の機械的コピーおよび再創作さえ、インターネット上で広範囲にわたって議論されている。これらの方法に対抗する様々な方法が、探究されているが、いかなる対策も、単独で実施されると、有効な抑止力にならないことが判明している。
【0009】
ホログラムを複製するために使用される一方法は、エンボス加工された表面全体にわたってレーザ・ビームを走査し、光重合可能なポリマなどの材料の層上に反射ビームを光学的に記録することである。元のパターンは、偽造品として実質的に複製することができる。他の方法は、イオン・エッチングによって、保護被覆材料をエンボス加工された金属表面から除去することであり、次いでエンボス加工された金属表面が露出されたとき、銀などの金属層(または容易に着脱可能な層)を堆積することができる。これは、その後、ニッケル層が堆積され、それは、その後取り外されて偽造用エンボス加工シムを形成する。
【0010】
偽造方法のレベルが精巧であるので、より進んだセキュリティ手段を開発することが、必要になっている。一手法は、Miekka他の米国特許第5,624,076号および第5,672,410号に開示されており、エンボス加工された金属粒子または光学的スタック薄片が、ホログラフィ・イメージ・パターンを生成するために使用される。
【0011】
セキュリティ・ホログラムに関する他の問題は、ほとんどの人が、検証目的で、そのようなホログラムによって生成されるそれぞれのイメージを識別し思い出すことが困難であることである。セキュリティ・ホログラムを決定的に認証する平均的な人の能力が、その形体の複雑さによっておよび装飾的回折パッケージとの混同によって、損なわれる。したがって、ほとんどの人は、実際のイメージを検証するのではなく、そのようなセキュリティ・デバイスがあることを確認し勝ちである。これによって、本物のセキュリティ・ホログラムの代わりに、商用のホログラムの粗末な偽造品または代用品が使用されるチャンスが生じる。
【0012】
偽造者を挫くための他の努力では、ホログラム産業は、セキュリティ・デバイスを右または左に傾けたとき、複数のイメージを生成するなどのより複雑なイメージに訴えている。これらの高められたイメージは、観察者に、高レベルの「閃光」または美的アピールを与える。残念ながら、この複雑さが加えられても、セキュリティが追加されない。というのは、この複雑なイメージは、伝達するのが難しく、そのようなイメージの記憶は、不可能でないにしても、思い出すのが困難である。
【0013】
Phillips他による、JDS Uniphase Corp.に譲渡された米国特許第6,761,959号に、Chromagram(商標登録)をその上に有したセキュリティ物品が、開示されている。Chromagramは、色変更およびホログラフィの作用をともに見る人に与える。特許第6,761,959号では、ホログラフィ格子またはパターンによってスタンプされた有機基板が、色変更多層膜で被覆される。
【0014】
Phillips他の名による、JDS Uniphase Corp.に譲渡された米国特許出願第2005/0128543号に、より複雑なタイプのChromagram(商標登録)が開示されており、パターン形成が示されている。いくつかの領域では、ホログラフィ作用が現れ、他の領域では、色シフト効果だけが見られる。
【0015】
色変更コーティングを有した回折格子を開示しているが、Phillips他による教示から離れる他の米国特許出願は、Holmes他の名による米国特許出願第2003/0058491号である。第2003/0058491号は、回折格子作用を色シフト効果から分離するための方法として、分離層が教示されていることで、Phillipsによる教示から離れるように見える。Holmesは、浮彫り構造と薄膜反射フィルタの間に分離層を配置することを示唆しており、それは、薄膜反射フィルタとして述べられる。
【0016】
Holmes他とは違い、従来技術の米国特許第6,987,590号には、分離層が必要でないが、別々の色変更およびホログラフィの作用が現れる、異なる斬新なChromagram(商標登録)が教示されている。例えば、図6に、色変更インクが、色シフト効果をもたらし、それに隣接した反射コーティングが、ホログラフィ作用をもたらす。
【特許文献1】米国特許第5,624,076号
【特許文献2】米国特許第5,672,410号
【特許文献3】米国特許第6,761,959号
【特許文献4】米国特許出願第2005/0128543号
【特許文献5】米国特許出願第2003/0058491号
【特許文献6】米国特許第6,987,590号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
これらの前述のセキュリティ構造すべてでは、コーティングが、共通の知られた方法で示唆されている。すなわち、まず格子をスタンプし、その後に、反射および色変更のコーティングの所望のパターンを生成するために必要なコーティング層が、加えられる。ホログラフィおよび色変更の作用をともに有したChromagram状の構造を製作するこれらの従来技術の製造方法は、それらの企図された機能を果たすように見えるが、製造プロセスのプロセス全体または大部分が、真空ロール・コーティング機械内でそのままで実施された場合、もっとも有利になる。
【0018】
したがって、回折格子またはホログラムが、真空コーティング・チャンバ内で有機誘電体層(ODL)上に形成されることを可能にする、適切で実用的なプロセスおよび装置を開発することは、実質的に有利になり、そこでは、反射および/または色変更のコーティングを有したホログラムまたは格子のコーティングが、回折格子またはホログラムの形成前またはその後に、真空状態を中断することなく真空チャンバ内で実施される。
【0019】
より具体的には、本発明の目的は、ロール・タイプのプロセスによって真空状態を中断することなく真空チャンバ内で、ホログラムまたは格子を生成するための直列プロセスを提供することである。
【0020】
上記に述べたような直列システム中で製造することができる本発明の他の態様は、直列システムでの製作に限定されないが、ファブリー・ペロー構造または誘電体スタック成形構造内に有機誘電体層を生成することに関しており、有機誘電体層は、様々な厚さを有し、様々な厚さの誘電体構造の作用は、拡大することだけで見ることができる。
【0021】
Shaw他の名で1999年3月2日に発行された米国特許第5,877,895号に、様々な厚さを有した誘電体層を設けることが、開示されている。Shaw他は、熱を可変で加えて、様々な厚さの誘電体層を生成することを開示している。厚さの差を生成するために必要な装置のサイズのため、変化する厚さの隣接した領域が、極めて広くなり、作用が、見たところでは所望のように、顕著である。
【0022】
Shaw他の特許に関し、隠しセキュリティ形体を設けることについての言及または示唆はない。
【0023】
これとは違い、本発明の態様では、セキュリティ・デバイスが提供され、そこでは、誘電体層が、その中に複数の隣接した領域を有する。誘電体層の少なくとも1つの隣接した領域が、同じ層の隣接した領域より狭い厚さを有する。2つの隣接した領域中の差からの視覚作用は、人の目には見えないように、しかし見る色の差が、10:1、またはそれより大きい倍率で見られるように、領域の少なくとも1つの寸法が、十分小さい。好ましくは、異なる色の領域が、少なくとも10のデルタE値で、その色が互いに異なることである。
【0024】
本発明の他の目的は、厚さが至る所で異なる誘電体スペーサ層を有したドット・マトリックス格子を提供し、その異なる厚さによって異なる視覚色をもたらすことである。
【0025】
したがって、本発明の目的は、ファブリー・ペロー・キャビティを形成する誘電体層を有した、または誘電体層の誘電体スタック内にある、セキュリティ・デバイスを提供することであり、そこでは、誘電体層は、可視光がその上に入射したとき、異なる色を示す光学的キャビティを形成するように、様々な厚さを有しており、異なる色の視覚作用は、拡大しなければ見られない。さらに、これらの異なる領域がそれぞれ、視角によってそれら自体の色シフトを有する。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明の態様によれば、多層薄膜フィルタであって、有機誘電体層をその中に有し、それが前記フィルタの複数の領域に及び、前記誘電体層がエンボス加工されて、異なる均一の厚さの前記複数の領域を画定し、前記誘電体層の一部の隣接した領域が、異なる均一な厚さを有し、前記エンボス加工され隣接した領域の1つのサイズは、前記1つの領域の色が均一であって、それに隣接した領域の均一な色とは異なる色として人の目には見ることができないようなサイズであり、領域内の前記色が少なくとも10:1の倍率で見ることができる、多層薄膜フィルタが提供される。
【0027】
本発明によれば、吸収体層と反射体層の間に挟まれた有機誘電体層をその中に有した多層薄膜フィルタがさらに提供され、誘電体層は、拡大によってのみ識別可能な隠しセキュリティ情報を生成するように、エンボス加工される。
【0028】
本発明によれば、多層薄膜フィルタであって、前記フィルタの複数の領域に及ぶ有機誘電体層、ここで前記誘電体層がエンボス加工されて、少なくとも1つの領域中で隣接した領域中と異なる厚さが画定され、前記エンボス加工が、少なくとも10倍拡大しないと、人の目には見ることができない光学的効果を生成する寸法のものであり;前記有機誘電体層を覆う吸収体層;および前記有機誘電体層を支持する反射体層を含む、多層薄膜フィルタがさらに提供される。
【0029】
本発明の他の態様によれば、エンボス加工され回折格子を有した第1の領域を有し、コントラストを生成するために回折格子がない隣接した領域を有した誘電体層を含んだ多層薄膜フィルタが提供され、フィルタが視角に対して傾けられたとき、両方の領域が、異なる色シフト効果をもたらし、エンボス加工された領域が、回折および薄膜干渉効果をもたらす。
【0030】
本発明の他の態様によれば、以下のステップを含むコーティング方法が提供される:
真空ロール・チャンバ内に、エンボス加工され回折格子またはホログラムを有した光透過基板を配置するステップ;および
真空状態を中断することなく真空チャンバ内で反射性材料を蒸着するために、オイル印画法技術によって、反射体をパターン形成するステップ。
【0031】
本発明によれば、以下のステップを含むChromagram生成方法が提供される:
有機コーティングをエンボス加工するステップ;
有機コーティングを硬化するステップ;
エンボス加工された有機コーティング上の反射層をディメタライズ(demetallize)してパターン形成するステップ;および
有機コーティングを完全に硬化するために基板を貫通して硬化し、それによってエンボス加工を行うことができる、比較的柔らかい有機誘電体をもたらすステップ。
【0032】
本発明によれば、以下のステップを含むコーティング方法がさらに提供される:
誘電体材料のリリース可能な基板ロールを真空チャンバ中に配置するステップ;
真空チャンバ内にある間、誘電体材料をエンボス加工するステップ;および
真空チャンバ内にある間、誘電体材料をコーティングするステップ;ここで誘電体材料をコーティングするステップは、エンボス加工するステップの前に実施してもよい。
【0033】
本発明によれば、以下のステップを含む基板をコーティングする方法が提供される:
真空ロール・コータ内に基板を配置するステップ;
基板をエンボス加工するステップ;
基板上の吸収体を蒸着するステップ;
吸収体層上に有機層を堆積するステップ;
真空ロール・コータ内で有機層上に反射体をパターン形成するステップ;および
真空状態を中断することなく、(b)から(e)を実施するステップ。
【0034】
本発明の他の態様によれば、フィルタのアクティブ部分を形成する有機誘電体層(ODL)を有するフィルタが提供され、ODLは、様々な厚さを有し、吸収体層と反射体層の間に挟まれており、またはODLは、1対の誘電体層の一方を形成しており、様々な厚さは、少なくとも10倍拡大することによってのみ見える異なる反射色を生成する。
【0035】
好ましい実施形態では、本明細書で述べるような、異なる厚さの誘電体層で形成される2つの隠し色の間の色差が、少なくとも10のΔE値を有する。
【0036】
ここで、本発明の例示の実施形態が、図面とともに述べられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
ここで図1を参照すると、箔100のシートの一部分が、その断面で示してあり、箔100は、均一厚さを有した底部反射体層102を含み、反射体層102上には、様々な厚さを有するようにエンボス加工される有機誘電体層104が堆積され、厚さが異なる誘電体スペーサ領域が設けられる。吸収体層106が、様々な厚さの有機誘電体層104の上に、均一厚さに堆積される。好ましい実施形態では、隣接した領域(a)から(e)までのサイズは、人の目が見ることができるピクセルまたは要素のサイズより小さくすべきである。しかし、本発明では、人の目が見ることができるサイズより小さくなるように、隣接した階段または異なる厚さ領域すべてに要求しないが、所望の隠し(covert)形体(feature)を設けるために、少なくとも1つのそのような要素または領域が、存在しなければならない。例えば、(a)から(e)までの任意の要素は、それを見るためには拡大が必要になるほど、十分小さな大きさになるように、サイズを決めることができ、一方隣接した要素は、人の目に見ることができるほど、十分大きくすることができる。しかし、好ましいのは、シートまたは薄片内のいくつかの隣接したピクセルまたはピクセルが、人の目には個々に見ることができない寸法のものであることである。さらに、好ましいのは、いくつかの隣接したピクセルが、拡大した状態ではっきりと異なる色を示し、それによって、構造内に隠された隠し色コードまたはパターンが、設けられることである。図1を参照して、領域a、b、c、dおよびe全体が、裸眼で見ることができるほぼ最小の領域である100平方ミクロンより小さい面積を含む場合、a、bおよびcから異なる色を識別することは不可能である。
【0038】
領域a、bおよびc中の誘電体層が、エンボス加工深さを妥当に選択して意図的にエンボス加工されて異なる厚さを有するので、反射体に衝突した後、反射されて見る人に戻る光が、3つの異なる識別可能な色になる。しかし、領域a、bおよびcが小さいサイズなので、目には融合し勝ちで、(a)から(d)までを含めそれによって画定されたピクセルまたは領域を見ることができる場合、1色だけが知覚されることになる。十分拡大すると、個々の領域(a)、(b)および(c)が見られ、異なる色が認識されることになる。
【0039】
色差は、はっきりと識別可能なように十分顕著であり、かつ、2つの極めて近い色の間だけで識別できないことが好ましい。
【0040】
La色スペース・システムでは、aが赤色および緑色を表し、bが黄色および青色を表すCIELABシステムの平面上に、色がプロットされる。色の明度が、平面に直角な角度である軸上において、黒色またはL=0からL=100である白色に移動する。したがって、色は、平面の中央部で灰色になり、彩度が、平面の中央部から外側周辺部に向かって増加する。平面の極端縁部が、最大彩度を定義する。例えば、赤色発光レーザは、高彩度を有することになる。中央部と縁部の間に、赤色の様々な階調、例えばピンク色が存在する。したがって、L軸または明度値軸を上下する、これらの色の平面が存在する。三刺激値の光源観測者の組合せ毎に、色座標を容易に計算することができ、測定することもできる。光源に依存して、すべての顔料、着色された箔やすべての色が、異なる見え方になることができることは、色技術の当業者に周知である。例えば、色は、蛍光の下では、日光の下またはタングステン・ランプの下の色とまったく異なることがある。
【0041】
このように、顔料は、波長全体にわたって所定量のエネルギーを照射され、パワー対波長のグラフを得ることができる。所与の波長において顔料に衝突するまたはそれに当たる光またはエネルギーの量は、反射率カーブに影響することになる。光源からのスペクトル・パワー分布は、x、yおよびzとして通常表される視覚応答関数(eye response function)、ならびに反射率スペクトルと統合され、三刺激値X、YおよびZが与えられる。
【0042】
本発明と関連して、L、a、b(CIELAB)の色スペースは、このシステムが、現在知られるもっともユニフォーム(色が線形である)であり、一般に実用的使用のために世界的に受け入れられているので、本発明を記述するために使用される。したがって、CIELABの色スペースでは、すべての光学的可変デバイスの色は、三刺激値X、YおよびZによって特徴付けることができる。これらの三刺激値には、光源のスペクトル分布、光学的可変顔料の反射率および人の目へのスペクトル感受性が考慮される。L(明度)、C(彩度)、h(色相)および関連した色差の関連値、すなわち、デルタL、デルタCおよびデルタhとして、L、a、b座標が計算されるのは、これらのX、YおよびZの値からである。したがって、任意の色は、L、aによって表すことができる。
【0043】
任意の2つの色の間の差は、次のようになる。
【0044】
【数1】

【0045】
実際、人の裸眼で認識不能な隠し色コードが、コーティング内に存在し、1つの融合された色だけが、構造を見る裸眼によって知覚される。これらの隠された異なる色の領域中の誘電体の厚さが、異なり、領域全体にわたって均一である。好ましいのは、これらの領域が、方形波または四角形波のパターンを形成するが、このパターンは、周期的である必要がない。
【0046】
同様に、高指数および低指数の誘電体層の色変更誘電体スタックは、1つまたは複数の誘電体層を使用することによって、隠しコーティングとして働くことができ、その厚さが同様に変化し、したがって、他の領域とは異なる厚さを有した少なくとも1つの領域が、人の裸眼によって見えないが、適切に拡大することによって識別可能である。
【0047】
図1の構造を製造するための一方法は、(a)ポリエステルの次のロールを供給すること、(b)Crなどの吸収体で一方側面をコーティングすること、(c)Cr層上に有機誘電体層を蒸着すること、および(d)有機誘電体層をエンボス加工すること、(e)エンボス加工された有機誘電体層をAlなどの材料を有した反射層でコーティングすることである。
【0048】
ここで図2を参照すると、異なる厚さの小さい領域を有した対称構造が、示してある。図2に示す構造は、図1の上記で述べた構造に多くの点で類似しているが、反射体層が、2つの同じエンボス加工された誘電体、吸収体のコーティングされた層に、共通の層である。都合よく、図2に示す構造は、壊れるまたは細かくつぶれて顔料薄片または粒子になりやすい。やはり、図1に示す構造も、非対称顔料コーティングとして使用することができる。
【0049】
図1および2に示す断面から、その領域が、正方形または四角形であるという結論に導かれることになるが、本発明は、正方形、四角形やその他の形状または領域だけのエンボス加工に限定されない。その領域のいくつかが、かなり拡大しないと検出されないほど十分小さい限り、円形、三角形や他の領域をエンボス加工することができる。図2に示す構造は、両側が有機スペーサ104で被覆されたアルミニウム箔を、対向したエンボス加工ローラ間に通すことによって、製作される。有機層は、浸漬コーティングとして知られたプロセスを使用して、有機コーティング/溶剤を含んだバス中にアルミニウム箔を通して移動し、アルミニウム箔をまっすぐ引き出して、アルミニウム箔をバス中通過させ、その後溶剤を乾燥させることによって、堆積することができる。あるいは、有機コーティング104は、一方側面上に施し、硬化し、ロール上でひっくり返した後、他方側面をコーティングすることができる。有機コーティングをエンボス加工した後、吸収体層が、エンボス加工された有機層上に堆積される。あるいは、反射体層および有機スペーサで両側面上を対称的に被覆されたPET基板が、対向したエンボス加工ローラ間に送られ通過し、次いで吸収体層が、エンボス加工された層それぞれ上に堆積される。その後、吸収体が、各側面に追加され、次いでエンボス加工される。吸収体は、ニッケル、銀やスズなどの金属の非電着性金属析出で堆積することができ、あるいは、任意の真空から堆積された半透過性層とすることができる。両側をエンボス加工された構造は、ユニークな色変更材料になる、切り刻んできらめくものにするために適した材料を供給する。所望の結果に応じて、有機層は、両側をエンボス加工する必要がない。エンボス加工された領域が平坦であり、反射体層に対して実質的に平行であることが好ましいが、これは必要ではなく、層は、反射体層に対してゼロでない角度に角度を付けることができる。好ましい実施形態では、隠しシートまたは薄片内の隠し色パターンが、少なくとも3つの別々の厚さと少なくとも3つの異なる隠し色とを有した、エンボス加工された誘電体を有する。
【0050】
ここで図3aを参照すると、図1に類似した構造が示されており、エンボス加工された有機構造が、リリース層130を有した基板132上に示されている。箔が基板から剥がされると、その箔は、薄片を製作するために使用することができ、その薄片は、その中に隠し形体を有する。
【0051】
図1の構造に極めて類似した、ホット・スタンプされた構造を製作することができるが、逆順序であり、使用されるステップは、基板上にポリマ・リリース層を設けるステップと、クロム層を堆積するステップと、有機誘電体層を蒸着するステップと、有機誘電体をエンボス加工するステップと、反射層、その後に接着層を堆積するステップとである。
【0052】
図3bを参照すると、点線で示すような1つの厚さにエンボス加工された誘電体層104を有した、ファブリー・ペロー回折構造の異なる実施形態が、示してある。ファブリー・ペロー・フィルタの誘電体層中にエンボス加工した場合、エンボス加工の平均深さは、まず得られた近似では、平均峰高さと平均谷深さの間の中間点である。点線で示す領域は、平坦でなく、その中に峰および谷を有する。峰と谷の間の間隔が、人の目の分解能より小さいので、Cr吸収体層106が誘電体層に加えられた後、ファブリー・ペロー・フィルタから見えるすべては、浮彫り構造下で、エンボス加工されていない領域の色シフトとは異なる色シフトである。峰および谷の異なる厚さから生じる色は、互いに溶け合い、目には銀色として見える。したがって、エンボス加工された領域からの色の組合せは、誘電体の峰および谷の作用の総計であり、すなわち、銀色状の色、プラス、下にある誘電体の見かけ上均一な厚さからの色シフト、プラス、回折効果である。
【0053】
図4は、横方向寸法が約17ミクロンであるファブリー・ペロー薄片180の図であり、異なる均一な深さを有した、2ミクロンのエンボス加工のアレイまたはパターン190で、色作用が青色から緑色に変化するのが示されている。しかし、サイズが2平方ミクロンなので、色分けされた四角形を見、それらの色を識別するために、少なくとも50倍拡大することが必要であり、好ましくは、400倍拡大することが、何不自由なく2平方ミクロンの四角形の色を識別するために必要である。ピクセル要素が、80平方ミクロンの場合、約1.25倍の倍率が、それを見るためだけに必要になり、それを見ることが容易になるには、約12.5倍の倍率が必要になる。
【0054】
図5は、有機層がエンボス加工されて0.232から0.442ミクロンになるように、ファブリー・ペロー・キャビティ中にエンボス加工を施したことによる、色の全領域を示す図である。
【0055】
図6に、図3に示す対称構造に類似しているが、それとは異なる作用を有した代替構造を示す。反射体層102が2つのファブリー・ペロー・キャビティ間で共有されているが、上側キャビティがその中に隠しコーティングを有し、下側キャビティが、その中に隠し形体がない1色を表示する。下側キャビティ誘電体層104bおよび106bは、変化した厚さのファブリー・ペロー構造を見た後、頭脳で融合された色に見かけ上類似した色作用をもたらす厚さを有して、製作することもできる。したがって、薄片が製作され、十分小さい場合、知覚される色は、変化があったとしてもほとんど知覚されず、基本的に画一的になる。これまで示した実施形態では、いくつかの異なる厚さが、薄片または領域内に示されていたが、隠し形体を生成するために、残りの薄片とは異なる厚さを有した1個の小領域だけを有する誘電体層を有した薄片を製作することが、可能である。異なる厚さの誘電体を有した隠し領域を、十分拡大したとき、容易に認識することができるロゴまたは他の証印の形にすることができることにも留意すべきである。
【0056】
ここで図7を参照すると、ホログラフィ浮彫り構造を製作するための直列システムが、示してある。プロセス・フローは、巻出ステーション80でプラスチック・ウェブを真空チャンバ中に導入することから始まる。プラスチック・ウェブは、最終製品にホット・スタンプするために、リリース・ハード・コート層のコーティングを有することができ、または代替実施形態として、プラスチック・ウェブは、ラベルまたは偽造防止糸を製作するために、ポリエステルテレフタル酸(PET)膜などの被覆されていないプラスチック・フィルムとすることができる。プラスチック・ウェブまたはリリース・ハード・コート層の上部には、エンボス加工が可能である樹脂層が存在する。エンボス加工可能なリリース・ハード・コート層を使用した1つの層を使用することもできる。次いで、ウェブは、第1のステーション、チャンバ5に移動し、アルミニウムで均一に被覆され、その後、被覆されたウェブは、チャンバ1中でエンボス加工される。これによって、反射する浮彫りタイプの構造、例としてだけで、偽造防止のための物品上にホット・スタンプ可能なホログラム、または圧力感受性ラベルのための原材料が生成される。
【0057】
図8に、1または2回の送りで、ディメタライズドChromagram(商標登録)を製作するための全プロセスを示す。各チャンバが、それ自体の送りチャンバ(図示せず)中に据えられ、各チャンバは、別々の工程毎のモジュールとして使用される。このタイプのモジュール手法を使用することによって、各モジュールは、セキュリティ製品を製作する方法の変更に対し容易に工程順序を変更することができるように、物理的に移動し、真空機械内の他のモジュールと交換することができる。
【0058】
処理チャンバは、繰り出しリール80と、エンボス加工ローラ82を有したチャンバ1とを含み、登録(registration)センサ83が、チャンバ1とチャンバ2の間に設けられる。チャンバ2は、オイル・ピックアップ・ローラ84と、オイル・パターン形成ローラ85と、Alの抵抗源86と、任意選択のUVまたは電子ビームの硬化ステーションとを含んだオイル・パターン形成ユニットを含む。確実にすべての残留オイルが焼き尽くされて、メタライズ表面を汚染しない、またはゴーストを発生させないように、Oプラズマ源を含んだプラズマ処理ユニット97が、アルミニウム堆積の後であるが第1のフロント表面ロールの前に含められる。チャンバ3は、吸収体層を堆積するためのDCマグネトロン・スパッタリング・ユニット87のアレイを有する。チャンバ4は、有機アクリルを堆積するための処理ユニットを含み、その後にUV硬化ステーション89が続く。チャンバ5は、電子ビーム銃91による、無機誘電体または反射金属いずれかの電子ビーム・コーティング用の複数ポケットるつぼ90を有する。透過(transmittance)モニタ92、93および95、ならびに反射(reflection)モニタ94も、モジュール真空ロール・コータ・システム内に設けられる。
【0059】
上記に述べたこのプロセスの変形実施形態によって、非ディメタライズド(non−demet)Chromagrams(商標登録)がもたらされる。このプロセス・フローでは、次のウェブ上の樹脂層が、チャンバ1中でエンボス加工され、次いでチャンバ3において吸収体層で被覆され、その後チャンバ5中において、MgFなどの無機誘電体で被覆され、次いで、ロールが逆転され、チャンバ2中でパターン形成ユニットをオフにして、反射体で被覆されて、ファブリー・ペロー構造が完成される。最後に、非ディメタライズドChromagram(商標登録)が、繰り出しローラ80上に巻き付けられる。このプロセス・フローは、図8の第2のフロー・プロセス中に示す。
【0060】
非ディメタライズドChromagramsは、色変更インクまたは接着剤を使用して、生成することもできる。
【0061】
上記に述べたプロセスの他の変形実施形態は、同じモジュール・システムを使用することができ、PETリリース・ハード・コートがチャンバ1および2に出会って、ディメタライズド・ホログラムを生成することにある。チャンバ2を通過後、非ディメタライズド・ホログラムを含んだPETのロールが、巻上げロール86上に直接巻き付けられる。したがって、これは、その後色変更インクまたは色変更接着剤を使用してオフラインで処理されて、ホット・スタンプChromagramsを製作することができる。
【0062】
ここで図9を参照すると、ディメタライズドChromagrams(商標登録)を製作するための直列真空ロール・コータ・システムが、示してある。この実施形態では、樹脂のエンボス加工が、第1のステップとして施される。PETウェブが、真空コータに導入され、チャンバ4中においてアクリル・コーティングで被覆される。この例では、コーティングは、米国アリゾナ州フェニックスのSigma Technologies Inc製の技術に基づくUV硬化アクリル単量体のラッカーである。UVランプまたは電子ビームがチャンバ4で供給されて、アクリル層の部分的または完全な硬化が、使用される単量体に応じて、硬化ステーション9で行われる。部分的硬化が使用される場合、他のUV源または電子ビーム96による完全な硬化が使用され、それは、アルミニウム堆積に続いて、UVランプ9透過基板を使用したUV硬化によって、またはチャンバ4の後に続いて、非UV透過ウェブを貫通する電子ビームによって行われる。
【0063】
ポリマは、UV光によって劣化するので、ベールの法則によるUV吸収から生じるポリマ基板の劣化および腐食の可能性を軽減するために、代替実施形態が提供される。したがって、この実施形態では、ポリマの完成は、UVランプを介してではなく電子ビーム銃の使用によって達成されるが、それは、第1のフロント表面ローラの前でアルミニウム堆積の後において、基板の金属側に配置される。この例では、電子は、アルミニウム・コーティングを突き通る。アルミニウム厚さが、10から100nmの範囲にあり、電子が7ミクロン程度の厚さのチタン箔を貫通しなくてはならない空中での電子ビーム硬化を使用するのに、貫通が十分であることを予想することができる。好ましいのは、ポリマの全深さを貫通するために、金属がまったくそこにない場合より、電子ビーム源が高電圧で駆動されることであるが、これは、決してさらに大気電子ビーム硬化システムにならない。この図面には示していないが、ポリマ・コーティングに続くプラズマ処理を施して、表面エネルギーを増加し金属接着を向上することができる。
【0064】
ここで図18を参照すると、リール182aが、基板材料の被覆されていないウェブ183を堆積ドラム180に、さらに、それに続くリール182bに供給する、システムが示してある。リール182aを出た後、ウェブ183は、堆積ユニット185、および堆積されたポリマの部分硬化のためのプラズマ処理器184を通過する。Alなどの反射金属が、金属堆積源186を介して有機誘電体の被覆ウェブ183上に堆積される。電子ビーム銃181が、薄いAlコーティング192を貫通してエンボス加工可能なポリマ194を完全に硬化する。図19は、薄いAl層192を貫通して、ポリマ基板183によってその下で支持されたエンボス加工可能なポリマ層194を十分硬化する、電子ビーム193の断面図である。
【0065】
さらに、プラズマ処理は、メタライズの後で別のポリマ・コーティングが施される前に、実施することができる。いくつかのポリマは、容易に付着せず、したがって、確実に表面エネルギーが最大になって、堆積コーティングが表面をすっかり濡らす助けになるように、プラズマ処理を使用して表面を下処理することが、常に好ましい。ポリマを施す前のプラズマ処理は、ポリマの硬化を抑制するために、酸素がまったく存在しないように、アルゴン/窒素プラズマ処理であったが、一方、金属堆積前のアクリル酸塩のプラズマ処理は、アルゴン/酸素プラズマを使用し、いくらかの酸素を供給して、酸化物を介して、直接ポリマと金属の間の化学結合を助けた。
【0066】
ウェブがチャンバ4から出た後、次いでそれは、パターン形成された、またはパターン形成されていないアルミニウム層が堆積される、チャンバ2に出会う。プラズマ処理O源97が、すべての残留オイルを除去し、ゴーストを防止または軽減するために、設けられる。次いで、ウェブは、チャンバ1に移動する。
【0067】
好ましいのは、エンボス加工が効率的であるように、チャンバ1が、弾性的ドラムを使用することである。スチール・ドラムは、脱気しない硬質ゴム・スリーブで巻くことができる。エンボス加工ローラは、加熱し、ドラム上のゴムは、冷却することができる。エンボス加工は、ウェブの表面に選択的に施す、またはその全体にわたって施すことができ、あるいは、アルミニウム・アイランド上だけに指示されたように施すことができる。オイル・パターン形成プロセス技術が、商業的に利用できる。この点で、ロールは、ディメタライズド・ホログラム、他のタイプのディメタライズド浮彫り構造や非ディメタライズド構造の生成のための他のプロセス・ステップを使用せずに、直接巻上げローラに進めることができる。次いで、これらの構造は、その後、非アルミニウム化された領域中において色変更インクで被覆され、インク・ベースまたはOVP接着剤ベースのChromagrams(商標登録)を製作することができる。このコーティング構成は、アルミニウム中へのエンボス加工を可能にし、それによってエンボス加工ローラへの有機層による汚染の可能性がなくなる。
【0068】
他の処理の場合、ウェブは、そのウェブが吸収体層(Cr)および誘電体層(MgF)で被覆され、反射層(Al)全体が逆方向で堆積される、チャンバ3および5に進む。この例では、最終の巻上げは、繰り出しローラ81上で行われる。あるいは、ウェブは、吸収体層で被覆され、機械中で逆送され、その後有機アクリル層、それに続いて反射アルミニウム層で被覆されて、無機誘電体でなく有機誘電体を有したChromagramを製作することができる。このケースでは、最終巻上げも、繰り出しステーションで行われる。
【0069】
プロセス・フローは以下を含む。
1)プラスチック・フィルム(例えばPETタイプG)→エンボス加工→ウェブの全幅にわたるアルミニウム処理→ホログラムまたは回折ラベル
2)プラスチック・フィルム・プラス・リリース樹脂→エンボス加工→ウェブの全幅にわたるアルミニウム処理→ホット・スタンプ浮彫り反射ホログラム、またはシンボルのある/ない回折薄片の生成
3)プラスチック・フィルム→アクリルへのUV→硬化→アルミニウム処理→エンボス加工→ホログラムまたは回折ラベル
4)プラスチック・フィルム→アクリルへのUV→部分的硬化→パターンでのアルミニウム処理→エンボス加工→全硬化→吸収体層の蒸着→誘電体層の堆積→反射体層の堆積→ディメタライズド・ラベルChromagram(注;エンボス加工は、アルミニウム領域またはアルミニウムを横切る領域、および非アルミニウム領域と見当合わせすることができる)
5)リリース樹脂を有したプラスチック・フィルム→パターンでのアルミニウム処理→エンボス加工→吸収体層の堆積→誘電体層の堆積→反射体層の堆積→ホット・スタンプ・ディメタライズドChromagram
6)リリース樹脂を有したプラスチック・フィルム→吸収体の堆積→アクリルへのUV→反射体の堆積→反射体の堆積→ホット・スタンプ・ディメタライズドChromagram
7)プラスチック・フィルム→吸収体の堆積→アクリルへのUV→反射体の堆積→反射体の堆積→ラベル非ディメタライズドChromagram
【0070】
エンボス加工
エンボス加工は、様々な異なる方法で実施することができる。シム(shim)は、ポリマをシム輪郭中に流入させるのに十分な圧力をかけて、ポリマに圧入することができる。これは、熱を加えてポリマを軟化させた場合、より容易になる。あるいは、融点がより低いポリマを使用することができ、極端なケース、すなわち、硬化が施され、その間、液状単量体が、シムの輪郭の形になり、ポリマを凝固させるケースでも、液状単量体を使用することができる。
【0071】
圧力、あるいは熱および圧力を使用するとき、圧力を緩和した後ポリマがわずかに緩む傾向があり、ポリマは、平坦な表面を部分的に取り戻す。したがって、回折格子またはホログラムは、シム原型より輝きが少ないように見え得る。全深さのエンボス加工は、通常、ある程度の熱および圧力をともに使用することが必要であり、熱い状態で挟んだ直後、冷却したロールを設けて、できるだけ迅速に熱を冷ましてポリマの緩み量を限定する。
【0072】
ずっとシムと接触しながらポリマを硬化するUV硬化プロセスは、全深さのエンボス加工を達成する最大の可能性をもたらすが、いくらかのリリースの困難さが生じ得る。
【0073】
エンボス加工は、大気圧でさえ困難になり得、その困難さの程度は、エンボス加工シムの品質およびエンボス加工パターンの形状に依存し得る。例えば、正弦パターンおよびピラミッド状パターンは、方形波のゼロ次回折タイプまたは深い縦横比のパターンと比べて、扱うにはより容易な形状である。
【0074】
問題は、シムが、可鍛性ポリマを剥がすことである。時々、ポリマが基板から分離し、シムに詰まることがあり、次いでそれによって、次のおよびその後の回転でエンボス加工が失敗する。ポリマが固着する傾向を最小にするために、操作員は、大気圧におけるシステムでは、シムに離型剤をスプレーする。
【0075】
それにもかかわらず、この問題は、次に離型剤をシムにいつスプレーすることが必要かを識別することが困難になる真空システムでは、悪化し、したがってシム表面を制御する方法が、本発明の態様である。本発明の実施形態によれば、図10に示すように、シム101は、シムの表面エネルギーを減少することができるように、アルゴンとフッ化ガスなどの第2の成分の混合ガスの収容されたプラズマを用いて処理することができ、したがって、シムが被覆され、表面が処理されて、PTFEなどの非固着性表面に類似した低エネルギー表面が、もたらされる。
【0076】
図10に、エンボス加工ロール101に隣接し、シムに離型コーティングを施す方法として、シムをフッ化するためのプラズマ処理器104aが、示してある。フッ化のレベルが低いフッ化プラズマを使用すると、PTFEタイプの非固着性コーティングの単分子層またはそれより少ないものが、表面に堆積される。ポリマが取り外されたとき、ポリマが持ち去って失われたすべての単分子層またはそのようなものが、プラズマを通ってシムの次の回転中に、元のところに置かれる。
【0077】
あるいは、必ず、なおシム中にある間、そのままでポリマを硬化させるために、UV源として不活性ガス・プラズマを使用することができる。これは、ポリマ・コーティングが、すでにメタライズされている場合、そう良好には働かない。
【0078】
これらは、1つのプラズマ中で組み合わせることができるが、ポリマ表面は、そのように、フッ化された状態にもなり、したがって非固着性になる。これは、ポリマにコーティングを加えることをより困難にするものであり、したがって実際には、ポリマ・コーティングが最終層になる場合だけ、実用的になる。
【0079】
ここで、図11を参照すると、ポリマがシムから離れるとき、エンボス加工深さを最大にする助けになるように、ポリマをUV硬化させる不活性ガス・プラズマが、示してある。UVが貫通してポリマを硬化し、その間ポリマがなおシム中にある場合も、それは、2つの方法で、シムからポリマが離れる助けになることができる。第1は、ポリマ強さが、より完全な硬化によって増加されることであり、第2は、硬化が行われるとき、通常、ポリマ厚さが縮み、それによってシムからポリマが引き出される助けになることである。
【0080】
図12に、2つのプラズマ104aおよび104bが、同じシム101に使用される、好ましい実施形態を示す。あるいはあまり好ましくはないのだが、2つのプロセスを1つのプラズマに統合することになる。そのようにすることによって、残念ながら、エンボス加工されたポリマは、低エネルギー表面を有することにもなり、これは、この層への次の層の貼り付けをより困難にすることになる。
【0081】
ここで図13を参照すると、非弾性的エンボス加工ロール上のシム130が示された、エンボス加工のセットアップが示してある。弾性的ロールを使用しないエンボス加工のとき、圧力を増加するので、点線で示すように彫り込みロール132のたわみが引き起こされるのが、通常であり、したがってウェブの中心から縁までのエンボス加工深さが、変動する。図14に示す選択肢は、シムの縁部を超えて、直径がより大きい階段状末端部144を有した硬い彫り込みロール142を使用することである。これは、ロールが互いにどこまで接近して動作することができるかの限界を画定し、それゆえ、負荷がロールのより大きい直径の末端部によって負担されるので、彫り込みロールのたわみが防止される。これらの末端部の直径は、基板厚さ、プラス、エンボス加工されるポリマ層を考慮する必要がある。有利にも、これによって、より硬い複合物の弾性的ロール、または硬い金属彫り込みロールいずれかの使用が可能になる。
【0082】
ポリマ堆積プロセス
ここで図15を参照すると、連続ロール上への単量体負荷を減少し、冷却された堆積ドラム157によって支持されたウェブ155上に好ましい量の単量体を堆積する方法として、異なる直径のもの、および/または様々な速度で回転するものとすることができる、一連のロール151a〜151fが使用される。冷却されたロール151a〜151fを使用すると、そうでなければ高すぎる恐れがある蒸気圧を有した、いくつかのポリマの使用が可能になる。代替実施形態として、液体のバスから単量体を取り出し、各ロール上の単量体厚さを所望の薄さまで連続して減少する手段として、印刷型ローラ列を使用することである。
【0083】
図16に、最後のロール151gが、単量体を蒸発させる加熱されたロールである、図15の代替実施形態を示す。次いで、蒸気は、冷却された堆積ドラムを通過する基板上に凝縮される。
【0084】
図17に、均一性を向上するために、直接に、またはホット・ロール蒸発方法によっていずれかでウェブをコーティングする前に、単量体が、ロール列に結合されたスロット・ダイによって蒸着される第3の変形実施形態を示す。
【0085】
もちろん、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、他の多数の実施形態を想定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】均一厚さの反射体層と均一厚さの吸収体層に挟まれた、有機誘電体材料の様々な厚さの段階状の層が示され、方形波パターンが、誘電体中にエンボス加工された、本発明の実施形態による多層のファブリー・ペロー箔の断面図である。
【図2】背中合わせで、共通の中心反射体層を共有して示された2つの類似の構造を示す、本発明の実施形態による対称的な多層のファブリー・ペロー箔の断面図である。
【図3】図3aは、リリース層が、図1に示す構造と基板の間に設けられ、リリース可能な基板上にエンボス加工された箔を設ける、図1に類似した断面図である。図3bは、2つの異なる厚さを有して示され、エンボス加工され格子を有した誘電体スペーサを有した、非対称的なファブリー・ペローChromagramの断面図である。
【図4】隣接し着色された領域が異なる色を表示する、隠し着色領域の一行および複数列のアレイを有した1個のファブリー・ペロー薄片の平面図である。
【図5】有機層がエンボス加工されて異なる厚さになるように、ファブリー・ペロー・キャビティ中にエンボス加工を施したことによる、色の全領域を示すカラー・チャートの図である。
【図6】どちら側から見ても色彩効果を有した非対称的ファブリー・ペロー構造の断面図である。
【図7】本発明の実施形態によってホログラムを製作するための直列真空ロール・コータの図である。
【図8】ディメタライズドChromagram(商標登録)を製作するための直列真空ロール・コータの図である。
【図9】ディメタライズドChromagram(商標登録)を製作するための直列真空ロール・コータの図である。
【図10】プラズマ処理ユニットが、シムの表面エネルギーを減少して固着を軽減するために設けられた、エンボス加工ステーションの図である。
【図11】ポリマがシムから離れるとき、ポリマをUV硬化させるために、プラズマ処理ユニットが設けられた、エンボス加工ステーションの図である。
【図12】図9および10に示した実施形態を組み合わせた、エンボス加工ステーションの図である。
【図13】彫り込みロールの不要なたわみを例示する、エンボス加工ロール上のエンボス加工シムの図である。
【図14】彫り込みロールの落ち込みがほとんど、またはまったくない、好ましい実施形態の図である。
【図15】一連のローラが、コーティング単量体の厚さを減少するために使用される、ポリマ・コーティング・ステーションの図である。
【図16】一連のローラが、図15と同様に、コーティング単量体の厚さを減少するために使用されており、加熱されたロールが、単量体を蒸発させるために設けられた、ポリマ・コーティング・ステーションの図である。
【図17】一連のローラが、コーティング単量体の厚さを減少するために使用されており、スロット・ダイが、第1のローラの上に単量体を堆積するために設けられた、ポリマ・コーティング・ステーションの図である。
【図18】その間で連通している様々な構成要素を有した堆積ドラムを示す断面図である。
【図19】薄いアルミニウム層を貫通してエンボス加工可能なポリマ層中に突き通る電子ビームの断面側面図である。
【符号の説明】
【0087】
1〜5 チャンバ
9 硬化ステーション
80 繰り出しステーション、繰り出しローラ、繰り出しリール
81 繰り出しローラ
82 エンボス加工ローラ
83 登録センサ
84 オイル・ピックアップ・ローラ
85 オイル・パターン形成ローラ
86 抵抗源、巻上げロール
87 DCマグネトロン・スパッタリング・ユニット
89 UV硬化ステーション
90 複数ポケットるつぼ
91 電子ビーム銃
92,93,95 透過モニタ
94 反射モニタ
96 UV源または電子ビーム
97 プラズマ処理ユニット、プラズマ処理O
100 箔
101 シム、エンボス加工ロール
102 反射体層
104 有機誘電体層、有機コーティング、有機スペーサ
104a プラズマ処理器、プラズマ
104b 誘電体層、プラズマ
106 吸収体層
106b 誘電体層
130 リリース層、シム
132 基板、彫り込みロール
142 硬い彫り込みロール
144 階段状末端部
151a、b、c、d、e、f 一連のロール
151g 最後のロール
155 ウェブ
157 堆積ドラム
180 ファブリー・ペロー薄片、堆積ドラム
181 電子ビーム銃
182a、b リール
183 ウェブ、ポリマ基板
184 プラズマ処理器
185 堆積ユニット
186 金属堆積源
190 パターン
192 Alコーティング、Al層
193 電子ビーム
194 ポリマ層、ポリマ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多層薄膜フィルタであって、有機誘電体層をその中に有し、それが前記フィルタの複数の領域に及び、前記誘電体層がエンボス加工されて、異なる均一の厚さの前記複数の領域を画定し、前記誘電体層の一部の隣接した領域が、異なる均一な厚さを有し、前記エンボス加工され隣接した領域の1つのサイズは、前記1つの領域の色が均一であって、それに隣接した領域の均一な色とは異なる色として人の目には見ることができないようなサイズであり、領域内の前記色が少なくとも10:1の倍率で見ることができる、多層薄膜フィルタ。
【請求項2】
前記多層の1つが、前記エンボス加工された有機誘電体層より厚さが均一な吸収体層である、請求項1に記載の多層薄膜フィルタ。
【請求項3】
前記多層の1つが、前記エンボス加工された有機誘電体層より厚さが均一な反射体層である、請求項2に記載の多層薄膜フィルタ。
【請求項4】
前記反射体層が、前記吸収体層より厚さがより均一である、請求項3に記載の多層薄膜フィルタ。
【請求項5】
色差が、少なくとも100倍の倍率で見ることができ、色差が、10倍、またはそれより小さい倍率では知覚できない、請求項1に記載の多層薄膜フィルタ。
【請求項6】
他の隣接した領域と異なる厚さを有するエンボス加工された誘電体層の領域が、その中に回折格子を有してエンボス加工され、前記エンボス加工された領域の平均厚さが、隣接した領域の厚さと異なる、請求項1に記載の多層薄膜フィルタ。
【請求項7】
前記エンボス加工された領域が、回折効果および色シフト効果をもたらし、前記隣接した領域が、色シフト効果だけをもたらす、請求項6に記載の多層薄膜フィルタ。
【請求項8】
前記薄膜フィルタが、Chromagramである、請求項7に記載の多層薄膜フィルタ。
【請求項9】
前記フィルタが、顔料薄片を有し、前記エンボス加工された領域の1つが、隠しセキュリティ形体を生成する、請求項1に記載の多層薄膜フィルタ。
【請求項10】
前記隠しセキュリティ形体が、証印の形である、請求項9に記載の多層薄膜フィルタ。
【請求項11】
前記複数の異なる色の領域が、拡大することによってのみ識別できる隠し色コードを画定する、請求項1に記載の多層薄膜フィルタ。
【請求項12】
前記エンボス加工された誘電体層の領域が、隣接した領域中の非正弦波の彫り込みを有し、前記彫り込みが、平坦な底部を有したキャビティを形成し、前記キャビティが、目の分解能より小さい、請求項1に記載の多層薄膜フィルタ。
【請求項13】
キャビティが、正方形、四角形、円形または三角形である、請求項12に記載の多層薄膜フィルタ。
【請求項14】
多層薄膜フィルタであって、吸収体層と反射体層の間に挟まれた有機誘電体層をその中に有し、前記誘電体層が、エンボス加工されて、拡大することによってのみ識別できる隠しセキュリティ情報を提供する、多層薄膜フィルタ
【請求項15】
前記吸収体層および前記反射体層が、エンボス加工されず、実質的に均一な厚さを有する、請求項14に記載の多層薄膜フィルタ。
【請求項16】
前記反射体層が、エンボス加工されて、拡大することによってのみ識別できる隠しセキュリティ情報を提供する、請求項14に記載の多層薄膜フィルタ。
【請求項17】
前記吸収体層が、エンボス加工されて、拡大することによってのみ識別できる隠しセキュリティ情報を提供する、請求項14に記載の多層薄膜フィルタ。
【請求項18】
前記吸収体が、エンボス加工されて、拡大することによってのみ識別できる隠しセキュリティ情報を提供する、請求項16に記載の多層薄膜フィルタ。
【請求項19】
多層薄膜フィルタであって:
前記フィルタの複数の領域に及ぶ有機誘電体層、ここで前記誘電体層がエンボス加工されて、少なくとも1つの領域中で隣接した領域中と異なる厚さが画定され、前記エンボス加工が、少なくとも10倍拡大しないと、人の目には見ることができない光学的効果を生成する寸法のものであり;
前記有機誘電体層を覆う吸収体層;および
前記有機誘電体層を支持する反射体層を含む、多層薄膜フィルタ。
【請求項20】
前記複数の異なる色の領域が、少なくとも10のΔE値だけ互いに、それらの色が異なる、請求項1に記載の多層薄膜フィルタ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2006−350355(P2006−350355A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−166928(P2006−166928)
【出願日】平成18年6月16日(2006.6.16)
【出願人】(502151820)ジェイディーエス ユニフェイズ コーポレーション (90)
【氏名又は名称原語表記】JDS Uniphase Corporation
【住所又は居所原語表記】1768 Automation Parkway,San Jose,California,USA,95131
【Fターム(参考)】