集積搬送装置
【課題】複数の物品を集積状態で保持して搬送する集積搬送装置において、物品の安定保持を簡素化された構成で実現する。
【解決手段】それぞれ所定の循環経路を並走する8つの平ベルト24A〜24Hを備える。そして、これらを第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gのグループと第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hのグループとに分け、各グループに駆動モータと物品Xを集積状態で保持する保持部25とを備える。その場合、保持部25同士が互いに近接離反可能なように、一方の保持部25における仕切部材と該仕切部材の後側に連設されて物品Xが載置される底面部材42…42とを、搬送幅方向に第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gごとに分割して結合する。
【解決手段】それぞれ所定の循環経路を並走する8つの平ベルト24A〜24Hを備える。そして、これらを第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gのグループと第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hのグループとに分け、各グループに駆動モータと物品Xを集積状態で保持する保持部25とを備える。その場合、保持部25同士が互いに近接離反可能なように、一方の保持部25における仕切部材と該仕切部材の後側に連設されて物品Xが載置される底面部材42…42とを、搬送幅方向に第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gごとに分割して結合する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受入位置で受け入れた物品を所定個数に集積したのち排出位置に搬送する集積搬送装置に関し、物品搬送の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来、スナック菓子のような袋詰物品や箱詰物品は、所定個数に集積されたのち、段ボール箱や大袋に梱包されて出荷されることがある。そして、近年では、集積工程を効率化して生産性の向上を図ることが要求されている。
【0003】
この要求に応えるものとして、例えば特許文献1には、図12に示すように、並設された一対のコンベア110,120と、各コンベア110,120にそれぞれ片持ち支持されて物品Xを集積状態で保持する2つのバケット(一方のみ一部を図示)130,130とを有する構成の集積搬送装置や、図13に示すように、並設された4つのコンベア210,220,230,240と、外方の一対のコンベア210,240に跨って、また、内方の一対のコンベア220,230に跨ってそれぞれ支持されて物品Xを集積状態で保持する2つのバケット(一方のみ一部を図示)250,250とを有する構成の集積搬送装置が開示されている。
【0004】
これにより、いずれの集積搬送装置においても、一方のバケット130,250が所定個数の物品Xを集積して排出位置に移動すると、他方のバケット130,250が受入位置で供給される物品Xを一個ずつ受け入れることができ、集積工程の効率化が図られるようになる。
【0005】
【特許文献1】特開2003−95421号公報(図6及び図10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、起立面が設けられた先頭の仕切部材と該仕切部材の後側に連設されて物品が載置される複数の底面部材とを有するバケットを用い、例えば自立し難い物品を安定保持して搬送すべく、後続するバケットの前側を先行するバケットの後側に乗り上げさせて、後続するバケットの仕切部材と先行するバケットの仕切部材との間に、前記物品を挟む間隔調節可能な空間を形成したいとの要請がある。
【0007】
その場合に、図12に示したような片持ち支持される構成では、バケット130の剛性が低いため移動中の安定性に欠け、その結果、物品の集積状態の乱れや脱落が生じるおそれがある。
【0008】
一方、図13に示したような一対のコンベアに跨って支持される構成では、バケット250の剛性の問題は解消されるものの、後続するバケット250の前側を先行するバケット250の後側に乗り上げさせるには、これらバケット250,250を構成する部材同士の干渉を回避するため配設高さに高低差を設ける等、構成の複雑化を招くという問題がある。
【0009】
そこで、本発明は、複数の物品を集積状態で保持して搬送する集積搬送装置において、物品の安定保持を簡素化された構成で実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0011】
まず、請求項1に記載の発明は、無端搬送部材でなる搬送手段と、該搬送手段に設けられて複数の物品を集積状態で保持する保持手段とが備えられ、該保持手段に受入位置で受け入れた複数の物品を集積状態で排出位置に搬送する集積搬送装置であって、前記搬送手段は、それぞれ所定の循環経路を並走する複数の無端搬送部材を有し、これら搬送部材が複数で1組となるように複数組にグループ分けされていると共に各組ごとに駆動手段を有しており、前記保持手段は、前記各組ごとに備えられ、いずれも搬送幅方向に延びる起立面が設けられた仕切部材と該仕切部材の後側に連設されて物品が載置される底面部材とを有しており、かつ、各保持手段の仕切部材と底面部材とは、同一の組を構成する複数の搬送部材に結合されていると共に、保持手段同士が互いに近接離反可能なように、少なくとも底面部材は、搬送幅方向に搬送部材ごとに分割されて結合されていることを特徴とする。
【0012】
そして、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の集積搬送装置において、前記グループ分けされた搬送部材の各組には、搬送方向に所定間隔を隔てて複数の保持手段が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
まず、請求項1に記載の発明によれば、搬送手段を構成する複数の搬送部材が複数組にグループ分けされると共に、各組ごとに駆動手段と保持手段とが備えられており、かつ、搬送幅方向に延びる仕切部材と底面部材とでなる保持手段は同一の組を構成する複数の搬送部材に結合されているので、保持手段の支持ポイントは搬送幅方向に広く分散することになり、保持手段の安定支持ひいては物品の安定保持を実現することができる。特に、同一の組に属する搬送部材同士を、搬送幅方向に互いに隣接しないように配設することにより、前記支持ポイントの分散効果は一層助長される。
【0014】
さらに、保持手段同士が互いに近接離反可能なように少なくとも底面部材は搬送幅方向に搬送部材ごとに分割されて結合されているので、例えば後続する保持手段の前側の仕切部材と底面部材とを、先行する保持手段の後側の底面部材に対して高低差を設けることなく突入して位置させることができる。すなわち、その場合の構成は簡素化されており、前後に対峙して位置することになる仕切部材の起立面により、自立し難い物品であっても、転倒を防止しつつ集積状態の物品を安定して保持することができる。さらに、保持手段同士の近接離反の間隔つまり突入距離に対応する仕切部材の起立面間の間隔を調節すれば、物品の集積個数や厚みの変更に柔軟に対応可能となる。
【0015】
そして、請求項2に記載の発明によれば、グループ分けされた搬送部材の各組には搬送方向に所定間隔を隔てて複数の保持手段が設けられているので、集積工程のさらなる効率化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施の形態に係る搬送システムについて説明する。
【0017】
図1及び図2に示す第1の実施の形態に係る搬送システム1は、スナック菓子のような内容物を容器に充填した物品Xを搬送するもので、物品Xを矢印aで示すように受入位置P1に搬入する搬入装置2と、該搬入装置2から受け入れた物品X…Xを集積状態で矢印bで示すように排出位置P2に搬送する集積搬送装置3とを有している。なお、排出位置P2に搬送された物品X…Xは、図示しない排出装置により矢印c方向に排出される。
【0018】
搬入装置2は、集積搬送装置3の後側の右側側方に備えられ、走行面が水平とされたコンベア11と、該コンベア11の上方に対向配置された走行面が垂直とされた一対のコンベア12,13とを有しており、起立姿勢の物品Xをこれらコンベア11,12,13で支持しつつ矢印a方向に搬送する。
【0019】
本発明の特徴部分である集積搬送装置3は、本体フレーム3aに回転自在に支持された前後のシャフト21,22を有しており、各シャフト21,22にそれぞれ8個のプーリ23…23が組み付けられている。そして、前後に対応するプーリ23…23間に、それぞれ第1〜第8平ベルト24A〜24Hが並走可能に巻き掛けられている。そのうち、第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gに起立姿勢の物品X…Xを集積状態で保持する第1保持部25が備えられており、残る第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hに同じ構成の第2保持部26が備えられている。
【0020】
本体フレーム3aの前後にそれぞれ第1及び第2モータ27,28が設置されており、該モータ27,28の駆動力は、該モータ27,28の出力軸に組み付けられたプーリ29,29と、前記シャフト21,22の右側端部に組み付けられたプーリ30,30とに巻き掛けられたタイミングベルト31,31とを介し、前記シャフト21,22にそれぞれ伝達されるようになっている。その場合、第1モータ27の駆動力は第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gに伝達されるように、一方、第2モータ28の駆動力は第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hに伝達されるように、前記プーリ23…23はシャフト21,22に組み付けられており、その結果、各保持部25,26は独立して移動可能となる。
【0021】
そして、前記搬入装置2に対向する位置関係で集積搬送装置3の左側側方に、搬入装置2により搬入された物品Xが当接可能にストッパ32が立設されている。
【0022】
ここで、第1及び第2保持部25,26の構成や第1〜第8平ベルト24A〜24Hへの取付構造について説明する。
【0023】
まず、第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gに、それぞれ1個の仕切部材41と該仕切部材41の後側の14個のブロック状底面部材42…42とが取り付けられている。その場合、仕切部材41は、スペーサ41aの上面に側面視L字状の仕切板41bが設けられた構成のものである。一方、第1〜第8平ベルト24A〜24Hに、前記仕切部材41…41や底面部材42…42を取り付けるための多数の取付部材43…43が、搬送方向bに所定ピッチで立設されている。
【0024】
また、図3及び図4に示すように、第1〜第8平ベルト24A〜24Hに設けられた各取付部材43は、それぞれねじ穴43a,43aを有している。そして、物品Xを保持する第1保持部25を構成する仕切部材41…41や底面部材42…42は、前記ねじ穴43a,43aに螺合するねじ44…44を用いて、第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gの取付部材43…43に取り付けられている。なお、第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hに備えられた第2保持部26でも事情は同じであるので、説明を省略する。
【0025】
次に、この搬送システム1の制御システムについて説明する。
【0026】
図5に示すように、前記搬送システム1を総合的に制御するコントロールユニット50が備えられている。このコントロールユニット50は、搬入装置2と、集積搬送装置3の第1及び第2モータ27,28とに、制御信号を出力する。
【0027】
ここで、この搬送システム1の動作例について説明する。
【0028】
まず、搬入装置2により起立姿勢で物品Xが搬入されると、該物品Xは、集積搬送装置3に備えられて受入位置P1に位置する第1保持部25に保持される。第1保持部25に物品Xが1個保持されると、第1モータ27が駆動されて第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gは所定ピッチだけ走行し、つまり第1保持部25は略物品X1個分だけ矢印b方向に移動し、搬入装置2による新たな物品Xの搬入に備える。
【0029】
そして、図6及び図7に示すように、第1保持部25に所定の12個目の物品Xが保持されると、空の第2保持部26の前側が第1保持部25の後側に所定距離L1だけ突入するように、第2モータ28の駆動により第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hが走行する。すなわち、第1保持部25側の仕切部材41…41と第2保持部26側の仕切部材41…41とで、12個の物品X…Xが保持されることになる。なお、空の第2保持部26の前側が第1保持部25の後側に突入するタイミングは、前述したものに限定されない。
【0030】
次いで、第1保持部25と第2保持部26とが一体的に移動するように第1及び第2モータ27,28は駆動され、第2保持部26に新たな物品Xが1個保持されると、第1保持部25と第2保持部26とは略物品X1個分だけ矢印b方向に一体的に移動し、搬入装置2による新たな物品Xの搬入に備える。
【0031】
そして、受入位置P1において第2保持部26が搬入装置2から物品Xを受け入れる一方で、所定の12個の物品X…Xを保持した第1保持部25が排出位置P2に到達すると、前後の仕切部材41,41間に保持された物品X…Xは、図示しない排出装置により矢印c方向に一斉に排出される。
【0032】
物品X…Xの排出が終了すると、空の第1保持部25は排出位置P2を離脱して第2保持部26の後側に向かって移動し、今度は第1保持部25の前側が第2保持部26の後側に前述した所定距離L1だけ突入するように、第1モータ27の駆動により第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gが走行する。
【0033】
以上のように構成したことにより、搬送手段を構成する複数の平ベルト24A〜24Hが2組にグループ分けされると共に、各組ごとにモータ27,28と保持部25,26とが備えられており、かつ、搬送幅方向に延びる仕切部材41…41と底面部材42…42とでなる保持部25,26は、それぞれ同一の組を構成する第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24G、あるいは第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hに結合されているので、保持部25,26の支持ポイントは搬送幅方向に広く分散することになり、保持部25,26の安定支持ひいては物品X…Xの安定保持を実現することができる。特に、同一の組に属する第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24G同士、あるいは第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24H同士を、搬送幅方向に互いに隣接しないように配設することにより、前記支持ポイントの分散効果は一層助長される。
【0034】
さらに、保持部25,26同士が互いに近接離反可能なように仕切部材41…41と底面部材42…42とは搬送幅方向に第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24G、あるいは第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hごとに分割されて結合されているので、例えば後続する第2保持部26の前側の仕切部材41…41と底面部材42…42とを、先行する第1保持部25の後側の底面部材42…42に対して高低差を設けることなく突入して位置させることができる。すなわち、その場合の構成は簡素化されており、前後に対峙して位置することになる仕切部材41…41の仕切面41b…41bにより、自立し難い物品Xであっても、転倒を防止しつつ集積状態の物品X…Xを安定して保持することができる。さらに、保持部25,26同士の近接離反の間隔つまり突入距離L1に対応する前後に対峙する仕切部材41…41の仕切面41b…41b間の間隔を調節すれば、物品Xの集積個数や厚みの変更に柔軟に対応可能となる。
【0035】
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、説明の複雑化を避けるため、特に混乱を招かない限り、前述したと同じあるいは類似の構成要素には同一符号を付すことにする。
【0036】
すなわち、図8に示すように、この場合の集積搬送装置3′の特徴は、前記第1の実施の形態における第1保持部25に類似の保持部251′,252′を搬送方向bに所定間隔を隔てて2組備え、また、同じく第2保持部26に類似の保持部261′,262′も搬送方向bに所定間隔を隔てて2組備えたことにある。そして、図例によれば、1組の第1及び第2保持部251′,261′における前後の仕切部材41…41により10個の物品X…Xが保持されている。その場合、第2保持部261′の前側は第1保持部251′の後側に対して所定距離L2だけ突入している。
【0037】
また、図例では、10個の物品X…Xを保持した第1保持部251′が排出位置P2に到達すると共に、受入位置P1において第2保持部261′に搬入装置2から物品Xが搬入されている。なお、もう1組の第1及び第2保持部252′,262′は図例の位置にある。
【0038】
次いで、図9に示すように、排出位置P2において第1保持部251′に保持された物品X…Xが一斉に排出されると、この空の第1保持部251′及びもう一方の第1保持部252′は移動する。そして、これら第1保持部251′,252′の各前側は、10個の物品X…Xを保持した第2保持部261′及びもう一方の空の第2保持部262′の後側にそれぞれ前記所定距離L2だけ突入することになる。
【0039】
以上のように構成したことにより、グループ分けされた第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24G側と第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24H側とには、搬送方向bに所定間隔を隔ててそれぞれ2つの保持部251′,252′,261′,262′が設けられているので、集積工程のさらなる効率化を図ることができる。
【0040】
なお、本発明は、具体的に詳述した前記実施の形態に限定されることはなく、本発明の趣旨に沿うものであればよい。
【0041】
例えば、前記実施の形態では、4つの第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gで第1保持部25,251′,252′を、また、4つの第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hで第2保持部26,261′,262′を支持する構成としたが、平ベルトをさらに増設してもよい。その場合、保持部の保持ポイントが増えるので、さらに安定して物品Xを保持することができる。
【0042】
また、前記実施の形態では、先頭の仕切部材41…41における仕切板41b…41bを分割構造としたが、図10及び図11に示す集積搬送装置3″のように、第1及び第2保持部25″,26″においてそれぞれ上部が一体化した仕切部材41″,41″を用いてもよい。一例として第2保持部26″側について説明すると、仕切部材41″の仕切板41b″は、下部はそれぞれ第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hに結合されると共に上部は一体的に形成されている。なお、第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gに支持された第1保持部25″側でも事情は同じであるので、説明を省略する。
【0043】
これにより、集積された物品X…Xは、上部面積の大きい仕切板41b″,41b″で前後から支持されるので、一層安定して保持されることになる。
【0044】
また、集積搬送装置3,3′,3″を前側ほど低くなるように傾斜させることにより、保持部25,251′,252′,25″,26,261′,262′,26″に保持した物品Xを前傾させて、前側の仕切部材41…41,41″の仕切板41b…41b,41b″にもたせ掛けるようにしてもよい。その場合、搬送中の物品Xの転倒や脱落を一層防止することができる。
【0045】
また、前記実施の形態では、仕切部材41,41″を側面視L字状としたが、逆L字状としてもよく、さらに、これらの形状に限定されない。
【0046】
そして、転倒し難い物品の場合、第1保持部25,251′,252′,25″と第2保持部26,261′,262′,26″との間に突入構造を形成しなくてもよく、それぞれ常時離反して移動する構成としても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上説明したように、本発明によれば、複数の物品を集積状態で保持して搬送する集積搬送装置において、物品の安定保持を簡素化された構成で実現することができる。すなわち、本発明は、物品搬送の技術分野に広く好適である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る搬送システムの概略側面図である。
【図2】同じく平面図である。
【図3】図2のII―II線による拡大断面図である。
【図4】図2のIII―III線による拡大断面図である。
【図5】制御システムのブロック図である。
【図6】集積搬送装置の動作例を示す要部側面図である。
【図7】同じく平面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る集積搬送装置の要部側面図である。
【図9】同じく集積搬送装置の動作例を示す側面図である。
【図10】仕切部材における仕切板上部を一体的に形成した場合の集積搬送装置の要部平面図である。
【図11】図10のIV―IV線による拡大断面図である。
【図12】従来の集積搬送装置の一部正面図である。
【図13】従来の別なる集積搬送装置の一部正面図である。
【符号の説明】
【0049】
3,3′,3″ 集積搬送装置
24A〜24H 平ベルト(無端搬送部材)
25,251′,252′,25″ 第1保持部(保持手段)
26,261′,262′,26″ 第2保持部(保持手段)
27,28 第1及び第2モータ(駆動手段)
41,41″ 仕切部材
42 底面部材
P1 受入位置
P2 排出位置
X 物品
【技術分野】
【0001】
本発明は、受入位置で受け入れた物品を所定個数に集積したのち排出位置に搬送する集積搬送装置に関し、物品搬送の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来、スナック菓子のような袋詰物品や箱詰物品は、所定個数に集積されたのち、段ボール箱や大袋に梱包されて出荷されることがある。そして、近年では、集積工程を効率化して生産性の向上を図ることが要求されている。
【0003】
この要求に応えるものとして、例えば特許文献1には、図12に示すように、並設された一対のコンベア110,120と、各コンベア110,120にそれぞれ片持ち支持されて物品Xを集積状態で保持する2つのバケット(一方のみ一部を図示)130,130とを有する構成の集積搬送装置や、図13に示すように、並設された4つのコンベア210,220,230,240と、外方の一対のコンベア210,240に跨って、また、内方の一対のコンベア220,230に跨ってそれぞれ支持されて物品Xを集積状態で保持する2つのバケット(一方のみ一部を図示)250,250とを有する構成の集積搬送装置が開示されている。
【0004】
これにより、いずれの集積搬送装置においても、一方のバケット130,250が所定個数の物品Xを集積して排出位置に移動すると、他方のバケット130,250が受入位置で供給される物品Xを一個ずつ受け入れることができ、集積工程の効率化が図られるようになる。
【0005】
【特許文献1】特開2003−95421号公報(図6及び図10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、起立面が設けられた先頭の仕切部材と該仕切部材の後側に連設されて物品が載置される複数の底面部材とを有するバケットを用い、例えば自立し難い物品を安定保持して搬送すべく、後続するバケットの前側を先行するバケットの後側に乗り上げさせて、後続するバケットの仕切部材と先行するバケットの仕切部材との間に、前記物品を挟む間隔調節可能な空間を形成したいとの要請がある。
【0007】
その場合に、図12に示したような片持ち支持される構成では、バケット130の剛性が低いため移動中の安定性に欠け、その結果、物品の集積状態の乱れや脱落が生じるおそれがある。
【0008】
一方、図13に示したような一対のコンベアに跨って支持される構成では、バケット250の剛性の問題は解消されるものの、後続するバケット250の前側を先行するバケット250の後側に乗り上げさせるには、これらバケット250,250を構成する部材同士の干渉を回避するため配設高さに高低差を設ける等、構成の複雑化を招くという問題がある。
【0009】
そこで、本発明は、複数の物品を集積状態で保持して搬送する集積搬送装置において、物品の安定保持を簡素化された構成で実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0011】
まず、請求項1に記載の発明は、無端搬送部材でなる搬送手段と、該搬送手段に設けられて複数の物品を集積状態で保持する保持手段とが備えられ、該保持手段に受入位置で受け入れた複数の物品を集積状態で排出位置に搬送する集積搬送装置であって、前記搬送手段は、それぞれ所定の循環経路を並走する複数の無端搬送部材を有し、これら搬送部材が複数で1組となるように複数組にグループ分けされていると共に各組ごとに駆動手段を有しており、前記保持手段は、前記各組ごとに備えられ、いずれも搬送幅方向に延びる起立面が設けられた仕切部材と該仕切部材の後側に連設されて物品が載置される底面部材とを有しており、かつ、各保持手段の仕切部材と底面部材とは、同一の組を構成する複数の搬送部材に結合されていると共に、保持手段同士が互いに近接離反可能なように、少なくとも底面部材は、搬送幅方向に搬送部材ごとに分割されて結合されていることを特徴とする。
【0012】
そして、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の集積搬送装置において、前記グループ分けされた搬送部材の各組には、搬送方向に所定間隔を隔てて複数の保持手段が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
まず、請求項1に記載の発明によれば、搬送手段を構成する複数の搬送部材が複数組にグループ分けされると共に、各組ごとに駆動手段と保持手段とが備えられており、かつ、搬送幅方向に延びる仕切部材と底面部材とでなる保持手段は同一の組を構成する複数の搬送部材に結合されているので、保持手段の支持ポイントは搬送幅方向に広く分散することになり、保持手段の安定支持ひいては物品の安定保持を実現することができる。特に、同一の組に属する搬送部材同士を、搬送幅方向に互いに隣接しないように配設することにより、前記支持ポイントの分散効果は一層助長される。
【0014】
さらに、保持手段同士が互いに近接離反可能なように少なくとも底面部材は搬送幅方向に搬送部材ごとに分割されて結合されているので、例えば後続する保持手段の前側の仕切部材と底面部材とを、先行する保持手段の後側の底面部材に対して高低差を設けることなく突入して位置させることができる。すなわち、その場合の構成は簡素化されており、前後に対峙して位置することになる仕切部材の起立面により、自立し難い物品であっても、転倒を防止しつつ集積状態の物品を安定して保持することができる。さらに、保持手段同士の近接離反の間隔つまり突入距離に対応する仕切部材の起立面間の間隔を調節すれば、物品の集積個数や厚みの変更に柔軟に対応可能となる。
【0015】
そして、請求項2に記載の発明によれば、グループ分けされた搬送部材の各組には搬送方向に所定間隔を隔てて複数の保持手段が設けられているので、集積工程のさらなる効率化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施の形態に係る搬送システムについて説明する。
【0017】
図1及び図2に示す第1の実施の形態に係る搬送システム1は、スナック菓子のような内容物を容器に充填した物品Xを搬送するもので、物品Xを矢印aで示すように受入位置P1に搬入する搬入装置2と、該搬入装置2から受け入れた物品X…Xを集積状態で矢印bで示すように排出位置P2に搬送する集積搬送装置3とを有している。なお、排出位置P2に搬送された物品X…Xは、図示しない排出装置により矢印c方向に排出される。
【0018】
搬入装置2は、集積搬送装置3の後側の右側側方に備えられ、走行面が水平とされたコンベア11と、該コンベア11の上方に対向配置された走行面が垂直とされた一対のコンベア12,13とを有しており、起立姿勢の物品Xをこれらコンベア11,12,13で支持しつつ矢印a方向に搬送する。
【0019】
本発明の特徴部分である集積搬送装置3は、本体フレーム3aに回転自在に支持された前後のシャフト21,22を有しており、各シャフト21,22にそれぞれ8個のプーリ23…23が組み付けられている。そして、前後に対応するプーリ23…23間に、それぞれ第1〜第8平ベルト24A〜24Hが並走可能に巻き掛けられている。そのうち、第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gに起立姿勢の物品X…Xを集積状態で保持する第1保持部25が備えられており、残る第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hに同じ構成の第2保持部26が備えられている。
【0020】
本体フレーム3aの前後にそれぞれ第1及び第2モータ27,28が設置されており、該モータ27,28の駆動力は、該モータ27,28の出力軸に組み付けられたプーリ29,29と、前記シャフト21,22の右側端部に組み付けられたプーリ30,30とに巻き掛けられたタイミングベルト31,31とを介し、前記シャフト21,22にそれぞれ伝達されるようになっている。その場合、第1モータ27の駆動力は第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gに伝達されるように、一方、第2モータ28の駆動力は第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hに伝達されるように、前記プーリ23…23はシャフト21,22に組み付けられており、その結果、各保持部25,26は独立して移動可能となる。
【0021】
そして、前記搬入装置2に対向する位置関係で集積搬送装置3の左側側方に、搬入装置2により搬入された物品Xが当接可能にストッパ32が立設されている。
【0022】
ここで、第1及び第2保持部25,26の構成や第1〜第8平ベルト24A〜24Hへの取付構造について説明する。
【0023】
まず、第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gに、それぞれ1個の仕切部材41と該仕切部材41の後側の14個のブロック状底面部材42…42とが取り付けられている。その場合、仕切部材41は、スペーサ41aの上面に側面視L字状の仕切板41bが設けられた構成のものである。一方、第1〜第8平ベルト24A〜24Hに、前記仕切部材41…41や底面部材42…42を取り付けるための多数の取付部材43…43が、搬送方向bに所定ピッチで立設されている。
【0024】
また、図3及び図4に示すように、第1〜第8平ベルト24A〜24Hに設けられた各取付部材43は、それぞれねじ穴43a,43aを有している。そして、物品Xを保持する第1保持部25を構成する仕切部材41…41や底面部材42…42は、前記ねじ穴43a,43aに螺合するねじ44…44を用いて、第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gの取付部材43…43に取り付けられている。なお、第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hに備えられた第2保持部26でも事情は同じであるので、説明を省略する。
【0025】
次に、この搬送システム1の制御システムについて説明する。
【0026】
図5に示すように、前記搬送システム1を総合的に制御するコントロールユニット50が備えられている。このコントロールユニット50は、搬入装置2と、集積搬送装置3の第1及び第2モータ27,28とに、制御信号を出力する。
【0027】
ここで、この搬送システム1の動作例について説明する。
【0028】
まず、搬入装置2により起立姿勢で物品Xが搬入されると、該物品Xは、集積搬送装置3に備えられて受入位置P1に位置する第1保持部25に保持される。第1保持部25に物品Xが1個保持されると、第1モータ27が駆動されて第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gは所定ピッチだけ走行し、つまり第1保持部25は略物品X1個分だけ矢印b方向に移動し、搬入装置2による新たな物品Xの搬入に備える。
【0029】
そして、図6及び図7に示すように、第1保持部25に所定の12個目の物品Xが保持されると、空の第2保持部26の前側が第1保持部25の後側に所定距離L1だけ突入するように、第2モータ28の駆動により第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hが走行する。すなわち、第1保持部25側の仕切部材41…41と第2保持部26側の仕切部材41…41とで、12個の物品X…Xが保持されることになる。なお、空の第2保持部26の前側が第1保持部25の後側に突入するタイミングは、前述したものに限定されない。
【0030】
次いで、第1保持部25と第2保持部26とが一体的に移動するように第1及び第2モータ27,28は駆動され、第2保持部26に新たな物品Xが1個保持されると、第1保持部25と第2保持部26とは略物品X1個分だけ矢印b方向に一体的に移動し、搬入装置2による新たな物品Xの搬入に備える。
【0031】
そして、受入位置P1において第2保持部26が搬入装置2から物品Xを受け入れる一方で、所定の12個の物品X…Xを保持した第1保持部25が排出位置P2に到達すると、前後の仕切部材41,41間に保持された物品X…Xは、図示しない排出装置により矢印c方向に一斉に排出される。
【0032】
物品X…Xの排出が終了すると、空の第1保持部25は排出位置P2を離脱して第2保持部26の後側に向かって移動し、今度は第1保持部25の前側が第2保持部26の後側に前述した所定距離L1だけ突入するように、第1モータ27の駆動により第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gが走行する。
【0033】
以上のように構成したことにより、搬送手段を構成する複数の平ベルト24A〜24Hが2組にグループ分けされると共に、各組ごとにモータ27,28と保持部25,26とが備えられており、かつ、搬送幅方向に延びる仕切部材41…41と底面部材42…42とでなる保持部25,26は、それぞれ同一の組を構成する第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24G、あるいは第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hに結合されているので、保持部25,26の支持ポイントは搬送幅方向に広く分散することになり、保持部25,26の安定支持ひいては物品X…Xの安定保持を実現することができる。特に、同一の組に属する第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24G同士、あるいは第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24H同士を、搬送幅方向に互いに隣接しないように配設することにより、前記支持ポイントの分散効果は一層助長される。
【0034】
さらに、保持部25,26同士が互いに近接離反可能なように仕切部材41…41と底面部材42…42とは搬送幅方向に第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24G、あるいは第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hごとに分割されて結合されているので、例えば後続する第2保持部26の前側の仕切部材41…41と底面部材42…42とを、先行する第1保持部25の後側の底面部材42…42に対して高低差を設けることなく突入して位置させることができる。すなわち、その場合の構成は簡素化されており、前後に対峙して位置することになる仕切部材41…41の仕切面41b…41bにより、自立し難い物品Xであっても、転倒を防止しつつ集積状態の物品X…Xを安定して保持することができる。さらに、保持部25,26同士の近接離反の間隔つまり突入距離L1に対応する前後に対峙する仕切部材41…41の仕切面41b…41b間の間隔を調節すれば、物品Xの集積個数や厚みの変更に柔軟に対応可能となる。
【0035】
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、説明の複雑化を避けるため、特に混乱を招かない限り、前述したと同じあるいは類似の構成要素には同一符号を付すことにする。
【0036】
すなわち、図8に示すように、この場合の集積搬送装置3′の特徴は、前記第1の実施の形態における第1保持部25に類似の保持部251′,252′を搬送方向bに所定間隔を隔てて2組備え、また、同じく第2保持部26に類似の保持部261′,262′も搬送方向bに所定間隔を隔てて2組備えたことにある。そして、図例によれば、1組の第1及び第2保持部251′,261′における前後の仕切部材41…41により10個の物品X…Xが保持されている。その場合、第2保持部261′の前側は第1保持部251′の後側に対して所定距離L2だけ突入している。
【0037】
また、図例では、10個の物品X…Xを保持した第1保持部251′が排出位置P2に到達すると共に、受入位置P1において第2保持部261′に搬入装置2から物品Xが搬入されている。なお、もう1組の第1及び第2保持部252′,262′は図例の位置にある。
【0038】
次いで、図9に示すように、排出位置P2において第1保持部251′に保持された物品X…Xが一斉に排出されると、この空の第1保持部251′及びもう一方の第1保持部252′は移動する。そして、これら第1保持部251′,252′の各前側は、10個の物品X…Xを保持した第2保持部261′及びもう一方の空の第2保持部262′の後側にそれぞれ前記所定距離L2だけ突入することになる。
【0039】
以上のように構成したことにより、グループ分けされた第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24G側と第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24H側とには、搬送方向bに所定間隔を隔ててそれぞれ2つの保持部251′,252′,261′,262′が設けられているので、集積工程のさらなる効率化を図ることができる。
【0040】
なお、本発明は、具体的に詳述した前記実施の形態に限定されることはなく、本発明の趣旨に沿うものであればよい。
【0041】
例えば、前記実施の形態では、4つの第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gで第1保持部25,251′,252′を、また、4つの第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hで第2保持部26,261′,262′を支持する構成としたが、平ベルトをさらに増設してもよい。その場合、保持部の保持ポイントが増えるので、さらに安定して物品Xを保持することができる。
【0042】
また、前記実施の形態では、先頭の仕切部材41…41における仕切板41b…41bを分割構造としたが、図10及び図11に示す集積搬送装置3″のように、第1及び第2保持部25″,26″においてそれぞれ上部が一体化した仕切部材41″,41″を用いてもよい。一例として第2保持部26″側について説明すると、仕切部材41″の仕切板41b″は、下部はそれぞれ第2、第4、第6、及び第8平ベルト24B,24D,24F,24Hに結合されると共に上部は一体的に形成されている。なお、第1、第3、第5、及び第7平ベルト24A,24C,24E,24Gに支持された第1保持部25″側でも事情は同じであるので、説明を省略する。
【0043】
これにより、集積された物品X…Xは、上部面積の大きい仕切板41b″,41b″で前後から支持されるので、一層安定して保持されることになる。
【0044】
また、集積搬送装置3,3′,3″を前側ほど低くなるように傾斜させることにより、保持部25,251′,252′,25″,26,261′,262′,26″に保持した物品Xを前傾させて、前側の仕切部材41…41,41″の仕切板41b…41b,41b″にもたせ掛けるようにしてもよい。その場合、搬送中の物品Xの転倒や脱落を一層防止することができる。
【0045】
また、前記実施の形態では、仕切部材41,41″を側面視L字状としたが、逆L字状としてもよく、さらに、これらの形状に限定されない。
【0046】
そして、転倒し難い物品の場合、第1保持部25,251′,252′,25″と第2保持部26,261′,262′,26″との間に突入構造を形成しなくてもよく、それぞれ常時離反して移動する構成としても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上説明したように、本発明によれば、複数の物品を集積状態で保持して搬送する集積搬送装置において、物品の安定保持を簡素化された構成で実現することができる。すなわち、本発明は、物品搬送の技術分野に広く好適である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る搬送システムの概略側面図である。
【図2】同じく平面図である。
【図3】図2のII―II線による拡大断面図である。
【図4】図2のIII―III線による拡大断面図である。
【図5】制御システムのブロック図である。
【図6】集積搬送装置の動作例を示す要部側面図である。
【図7】同じく平面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る集積搬送装置の要部側面図である。
【図9】同じく集積搬送装置の動作例を示す側面図である。
【図10】仕切部材における仕切板上部を一体的に形成した場合の集積搬送装置の要部平面図である。
【図11】図10のIV―IV線による拡大断面図である。
【図12】従来の集積搬送装置の一部正面図である。
【図13】従来の別なる集積搬送装置の一部正面図である。
【符号の説明】
【0049】
3,3′,3″ 集積搬送装置
24A〜24H 平ベルト(無端搬送部材)
25,251′,252′,25″ 第1保持部(保持手段)
26,261′,262′,26″ 第2保持部(保持手段)
27,28 第1及び第2モータ(駆動手段)
41,41″ 仕切部材
42 底面部材
P1 受入位置
P2 排出位置
X 物品
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端搬送部材でなる搬送手段と、該搬送手段に設けられて複数の物品を集積状態で保持する保持手段とが備えられ、該保持手段に受入位置で受け入れた複数の物品を集積状態で排出位置に搬送する集積搬送装置であって、
前記搬送手段は、それぞれ所定の循環経路を並走する複数の無端搬送部材を有し、これら搬送部材が複数で1組となるように複数組にグループ分けされていると共に各組ごとに駆動手段を有しており、
前記保持手段は、前記各組ごとに備えられ、いずれも搬送幅方向に延びる起立面が設けられた仕切部材と該仕切部材の後側に連設されて物品が載置される底面部材とを有しており、かつ、
各保持手段の仕切部材と底面部材とは、同一の組を構成する複数の搬送部材に結合されていると共に、保持手段同士が互いに近接離反可能なように、少なくとも底面部材は、搬送幅方向に搬送部材ごとに分割されて結合されていることを特徴とする集積搬送装置。
【請求項2】
前記請求項1に記載の集積搬送装置において、
前記グループ分けされた搬送部材の各組には、搬送方向に所定間隔を隔てて複数の保持手段が設けられていることを特徴とする集積搬送装置。
【請求項1】
無端搬送部材でなる搬送手段と、該搬送手段に設けられて複数の物品を集積状態で保持する保持手段とが備えられ、該保持手段に受入位置で受け入れた複数の物品を集積状態で排出位置に搬送する集積搬送装置であって、
前記搬送手段は、それぞれ所定の循環経路を並走する複数の無端搬送部材を有し、これら搬送部材が複数で1組となるように複数組にグループ分けされていると共に各組ごとに駆動手段を有しており、
前記保持手段は、前記各組ごとに備えられ、いずれも搬送幅方向に延びる起立面が設けられた仕切部材と該仕切部材の後側に連設されて物品が載置される底面部材とを有しており、かつ、
各保持手段の仕切部材と底面部材とは、同一の組を構成する複数の搬送部材に結合されていると共に、保持手段同士が互いに近接離反可能なように、少なくとも底面部材は、搬送幅方向に搬送部材ごとに分割されて結合されていることを特徴とする集積搬送装置。
【請求項2】
前記請求項1に記載の集積搬送装置において、
前記グループ分けされた搬送部材の各組には、搬送方向に所定間隔を隔てて複数の保持手段が設けられていることを特徴とする集積搬送装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−13317(P2008−13317A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−186549(P2006−186549)
【出願日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
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