説明

難燃性熱可塑性樹脂組成物

本発明に係る難燃性樹脂組成物は、(A)ゴム変性ポリスチレン樹脂20〜90重量部;(B)ポリフェニレンエーテル樹脂10〜80重量部;(C)前記成分(A)および前記成分(B)の合計100重量部に対して、環状ホスホン酸化合物0.1〜30重量部;及び(D)前記成分(A)および前記成分(B)の合計100重量部に対して、芳香族リン酸エステル化合物0〜25重量部を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、難燃性熱可塑性樹脂組成物に関するものである。より具体的には、本発明はゴム強化ポリスチレン樹脂及びポリフェニレンエーテル樹脂ブレンドに環状(環形、ring-shaped)ホスホン酸化合物を難燃剤として適用することにより、難燃性及び耐熱性が優
れた熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般にポリフェニレンエーテル樹脂は、耐熱性及び機械的強度が優れ、寸法安定性が優れているため、広く用いられている。しかし、ポリフェニレンエーテル樹脂は、非常に高い耐熱性により加工性が劣るという短所がある。このような理由から、ポリフェニレンエーテル樹脂は、加工性を向上させるためにゴム変性スチレン系樹脂またはスチレン系樹脂とブレンドして、コンピューター、ファックスなどのような電子製品に用いられる。また、ポリフェニレンエーテルとゴム変性スチレン系樹脂とのブレンドを電気または電子製品に適用するためには難燃性を付与すべきである。
【0003】
広く適用されている公知の難燃化方法としては、樹脂にハロゲン系化合物とアンチモン系化合物とを併用して適用することにより難燃性を付与する方法が挙げられる。しかし、ハロゲンを含む化合物は、加工時に発生するハロゲン化水素ガスにより金型を損傷させることや、人体に致命的な影響を与えることがある。また、ハロゲン系難燃剤として主として用いられるポリ臭化ジフェニルエーテルは、燃焼時にダイオキシンやフランのような非常に有毒なガスを発生させる可能性が高いため、ハロゲン系化合物を適用しない難燃化方法に関心が集まっている。
【0004】
米国特許第3,639,506号明細書では、ポリフェニレンエーテル樹脂およびスチレン系樹脂に難燃剤として芳香族リン酸エステルであるトリフェニルホスフェート(以下‘TPP’)を適用して難燃性を達成した樹脂組成物が開示されている。このケースでは、TPPにより耐熱度が低下するという短所を克服するためにハロゲン系化合物を用いている。しかし、ハロゲン系化合物を用いる場合には前記短所があるために問題となる。
【0005】
米国特許第3,883,613号明細書では、ポリフェニレンエーテル樹脂およびスチレン系樹脂に対してトリメシチルホスフェートを難燃剤として用いることが開示されている。また、米国特許第4,526,917号明細書では、TPPおよびトリメシチルホスフェートを難燃剤として用いた樹脂組成物が開示されている。しかし、これらのケースでは、必要な難燃性を達成するために多量のリン酸エステルが必要であるという短所がある。
【0006】
そこで本発明者らは、環形ホスホン酸化合物をゴム変性ポリスチレン樹脂及びポリフェニレンエーテル樹脂のブレンドに適用することにより、耐熱性の低下がなく、優れた難燃性を有する熱可塑性樹脂組成物を開発することに至った。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、環形ホスホン酸化合物を難燃剤として適用して難燃性が優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、耐熱性が優れた難燃性熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
本発明の上記及びその他の目的は、下記で説明される本発明によって全て達成できる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る難燃性熱可塑性樹脂組成物は、(A)ゴム変性ポリスチレン樹脂20〜90重量部、(B)ポリフェニレンエーテル樹脂10〜80重量部、(C)前記成分(A)および前記成分(B)からなるベース樹脂100重量部に対して、環形ホスホン酸化合物0.1〜30重量部、及び(D)前記成分(A)および前記成分(B)からなるベース樹脂100重量部に対して、芳香族リン酸エステル系化合物0〜25重量部を含むことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(A)ゴム変性ポリスチレン樹脂
本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物においてベース樹脂として用いられるゴム変性ポリスチレン樹脂(ゴム強化ポリスチレン樹脂、rubber modified polystyrene resin)は、
ゴム、芳香族モノアルケニル単量体、及び/またはアルキルエステル単量体を混合して熱重合させたり、重合開始剤を添加して重合させて製造される。
【0011】
前記ゴム変性ポリスチレン樹脂を製造するのに用いるゴムの例としては、ブタジエンゴム類、イソプレンゴム類、ブタジエンとスチレンとの共重合体類、アルキルアクリレートなどを挙げることができる。その量は0〜30重量部であり、好ましくは0〜15重量部である。
【0012】
前記ゴム変性ポリスチレン樹脂を製造するのに用いる単量体の例としては、芳香族モノアルケニル単量体、アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル単量体を挙げることができる。この中の1種を用いてもよく、2種以上の混合物を用いてもよく、その量は70〜100重量部、好ましくは85〜97重量部である。
【0013】
ゴム変性ポリスチレン樹脂を製造するために、重合時には開始剤の存在無しに熱重合させることができ、また開始剤の存在下で重合させることもできる。重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、t−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化アセチル、クメンヒドロペルオキシドなどの過酸化物系開始剤とアゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ系開始剤とからなる群から1種以上を選択して用いることができる。
【0014】
本発明で用いられるゴム変性ポリスチレン樹脂は、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法またはこれらの重合方法を用いて製造することができ、この中では塊状重合法が好ましい。
【0015】
ゴム変性ポリスチレン樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂とのブレンドにおいて最適な物性を確保するためには、ゴム状の粒子大きさは、好ましくはZ平均で0.1〜6.0μmであり、さらに好ましくはZ平均で0.25〜3.5μmである。前記樹脂として、ゴムが含まれない樹脂とゴム含量が含まれた樹脂とを、それぞれ単独にまたは互いに混合して用いることができる。
【0016】
(B)ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)
本発明に係る難燃性熱可塑性樹脂組成物においては、ゴム変性ポリスチレン樹脂(A)のみでは難燃性が劣り耐熱性が低下するため、ゴム変性ポリスチレン樹脂(A)とポリフェニレンエーテル樹脂(B)とがブレンドされたベース樹脂が用いられる。このような化合物の例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル
、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとポリ(2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレン)エーテルとの共重合体、及びポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとポリ(2,3,5−トリエチル−1,4−フェニレン)エーテルとの共重合体がある。この中ではポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとポリ(2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレン)エーテルとの共重合体及びポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルが好ましく、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルが最も好ましい。
【0017】
本発明のポリフェニレンエーテル樹脂の重合度は特に制限されないが、樹脂組成物の熱安定性や作業性を考慮すると、25℃のクロロホルム溶媒中で測定された固有粘度が0.2〜0.8であるのが好ましい。
【0018】
本発明に係る樹脂組成物は、前記ゴム強化ポリスチレン樹脂(A)20〜90重量部及びポリフェニレンエーテル樹脂(B)10〜80重量部からなるベース樹脂100重量部を基準として他の成分を混合して製造される。
【0019】
(C)環形アルキルホスホン酸化合物
本発明に係る難燃性熱可塑性樹脂組成物に用いられる環形ホスホン酸化合物(C)は、下記化学式(I)の構造を有する:
【0020】
【化1】

【0021】
(前記式において、R1、R2は互いに独立に置換された又は非置換のC1−C20のアルキ
レン基、置換された又は非置換のC1−C20のアルケニレン基、置換された又は非置換の
1−C20のアルキニレン基、置換された又は非置換のC6−C30のアリーレン基、置換された又は非置換のC6−C30のアリールアルキレン基、置換された又は非置換のC1−C30のヘテロアルキレン基、置換された又は非置換のC6−C30のヘテロアリーレン基、ある
いは置換された又は非置換のC6−C30のヘテロアリールアルキレン基を表し;xは0ま
たは1である。)。
【0022】
前記化学式(I)の構造を有する環形ホスホン酸化合物の例としては、メチル−ビス(5−エチル−2−メチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−5−イル)メチルメチルホスホン酸エステルP−オキサイド、メチル−ビス(5−エチル−2−メチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−5−イル)ホスホン酸エステルP,P′−ジオキサイドを挙げることができる。
【0023】
本発明で用いられる環形アルキルホスホン酸化合物(C)の量は、前記成分(A)および前記成分(B)よりなるベース樹脂100重量部に対して0.1〜30重量部である。
(D)芳香族リン酸エステル系化合物
本発明に係る難燃性熱可塑性樹脂組成物に用いられる芳香族リン酸エステル系化合物は下記化学式(II)の構造を有する:
【0024】
【化2】

【0025】
(前記式において、R3、R4、R5は互いに独立に水素またはC1−C4のアルキル基であ
り、XはC6−C20のアリール基またはアルキル置換のC6−C20のアリール基であり、このアルキル置換のC6−C20のアリール基はレソルシノール、ヒドロキノール、ビスフェ
ノール−Aなどのジアルコールからの誘導体であり;nの範囲は0〜4である。)。
【0026】
前記化学式(II)の構造を有する芳香族リン酸エステル化合物の例としては、nが0の場合にはトリフェニルホスフェート、トリクレシルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリ(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、トリ(2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフェート、トリ(2,4−ジt−ブチルフェニル)ホスフェート、トリ(2,6−ジt−ブチルフェニル)ホスフェートなどがあり、nが1の場合にはレソルシノールビス(ジフェニル)ホスフェート、レソルシノールビス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、レソルシノールビス(2,4−ジt−ブチルフェニル)ホスフェート、ヒドロキノールビス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、ヒドロキノールビス(2,4−ジt−ブチルフェニル)ホスフェートなどがある。このような芳香族リン酸エステル系化合物は単独で用いることができ、またはそれぞれの混合物として用いることもできる。
【0027】
本発明で用いられる芳香族リン酸エステル化合物の量はベース樹脂100重量部に対して0〜25重量部である。
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、それぞれの用途に応じて、滴下防止剤、衝撃改質剤(衝撃補強剤)、可塑剤、無機物添加剤、熱安定剤、酸化防止剤、相溶化剤、光安定剤、顔料及び/または染料を含んでいてもよい。前記付加される無機物添加剤としては、金属酸化物、石綿、ガラス繊維、タルク、セラミック炭酸塩及び硫酸塩などがあり、これらの添加剤は、前記ベース樹脂100重量部に対して30重量部以下の量で用いることができる。
【0028】
本発明は、下記の実施例により、より具体化されるが、下記の実施例は本発明の具体的な例示目的のためであり、本発明の保護範囲を限定したり制限しようとするものではない。
【0029】
[実施例]
本発明の実施例及び比較例で用いられた各成分及び添加剤は以下のとおりである。
(A)ゴム変性ポリスチレン樹脂
(a1)ゴム変性ポリスチレン樹脂: ゴム変性ポリスチレン樹脂としては、第一毛織
(株)のゴム変性ポリスチレン樹脂(商品名HR−1380F)を用いた。用いられたブタジエンゴムの粒子の大きさは1.5μmであり、ゴム含量は6.5重量%であった。
【0030】
(a2)スチレン系樹脂: 平均分子量が210,000である、第一毛織(株)のG
PPS(商品名HF−2680)を用いた。
(B)ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)
(b1)日本旭化成社のポリ(2,6−ジメチル−フェニルエーテル)(商品名P−4
02)が粉末形態で用いられた。粒子の平均粒径は数十μmであった。
【0031】
(b2)GE社のポリ(2,6−ジメチル−フェニルエーテル)(商品名HPP−82
0)が粉末形態で用いられた。粒子の平均粒径は数十μmであった。
(C)環形アルキルホスホン酸化合物
リン含量が20.8%である、Rhodia社の商品名Antiblaze104(8%メチル−ビス(5−エチル−2−メチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−5−イル)メチルメチルホスホン酸エステルP−オキサイド、85%メチル−ビス(5−エチル−2−メチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−5−イル)ホスホン酸エステルP,P′−ジオキサイド)を用いた。
【0032】
(D)芳香族リン酸エステル化合物
(d1)日本大八化学の、融点が48℃であるトリフェニルホスフェートを用いた。
(d2)日本大八化学のレソルシノールジ(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート
(商品名PX−200)を用いた。
【0033】
(d3)日本大八化学のビスフェノール−Aジホスフェート(商品名CR−741)を
用いた。
(d4)日本大八化学のレソルシノールジホスフェート(商品名CR−733S)を用
いた。
【0034】
(E)添加剤
米国Dupont社のテフロン(登録商標)(商品名7AJ)を用いた。
[実施例1〜11]
前記成分(A)〜(E)をそれぞれ下記表1に示す量で混合して、通常の二軸押出器で200〜280℃温度範囲で押出してペレットを製造した。製造されたペレットを80℃で3時間乾燥後、6Oz射出器で成形温度180〜280℃、金型温度40〜80℃の条件で射出して試験片を製造した。製造された試験片について、難燃規格UL94VBに準じて1/8″厚さで難燃性を測定し、耐熱度をASTM D1525に準じて5kgf荷
重で測定した。試験結果を表1に示す。
【0035】
【表1】

【0036】
表1から分かるように、難燃剤として環形アルキルホスホン酸化合物および芳香族リン酸エステル系化合物を用いた場合は、芳香族リン酸エステルを単独で用いる場合よりも、高い難燃性及び耐熱度が示された。
【0037】
本発明の単純な変形ないし変更は、この分野の通常の知識を有する者が容易に行うことができ、このような変形や変更はすべて本発明の範囲に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)ゴム変性ポリスチレン樹脂20〜90重量部;
(B)ポリフェニレンエーテル樹脂10〜80重量部;
(C)前記成分(A)および前記成分(B)からなるベース樹脂100重量部に対し、環状アルキルホスホン酸化合物0.1〜30重量部;及び
(D)前記成分(A)および前記成分(B)からなるベース樹脂100重量部に対し、芳香族リン酸エステル系化合物0〜25重量部;
を含むことを特徴とする難燃性熱可塑性樹脂組成物。
【請求項2】
前記ポリフェニレンエーテル樹脂は、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレン)エーテルとの共重合体、及びポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとポリ(2,3,5−トリエチル−1,4−フェニレン)エーテルとの共重合体よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。
【請求項3】
前記環状ホスホン酸化合物は、下記化学式(I)の構造を有することを特徴とする、請求項1に記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物:
【化1】

(前記式において、R1、R2は互いに独立に置換されたまたは非置換のC1−C20のアル
キレン基、置換されたまたは非置換のC1−C20のアルケニレン基、置換されたまたは非
置換のC1−C20のアルキニレン基、置換されたまたは非置換のC6−C30のアリーレン基、置換されたまたは非置換のC6−C30のアリールアルキレン基、置換されたまたは非置
換のC1−C30のヘテロアルキレン基、置換されたまたは非置換のC6−C30のヘテロアリーレン基、あるいは置換されたまたは非置換のC6−C30のヘテロアリールアルキレン基
を表し;xは0または1である。)。
【請求項4】
前記環状アルキルホスホン酸化合物は、メチル−ビス(5−エチル−2−メチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−5−イル)メチルメチルホスホン酸エステルP−オキサイド、及びメチル−ビス(5−エチル−2−メチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−5−イル)ホスホン酸エステルP,P′−ジオキサイドよりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。
【請求項5】
前記芳香族リン酸エステル化合物は、下記化学式(II)の構造を有することを特徴とする、請求項1に記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物:
【化2】

(前記式において、R3、R4、R5はお互いに独立に水素またはC1−C4のアルキル基で
あり、XはC6−C20のアリール基またはアルキル置換のC6−C20のアリール基であり、このアルキル置換のC6−C20のアリール基はとしてレソルシノール、ヒドロキノール、
ビスフェノール−Aなどのジアルコールからの誘導体であり、nの範囲は0〜4である。)。
【請求項6】
前記難燃性熱可塑性樹脂組成物は、滴下防止剤、可塑剤、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、相溶化剤、顔料、染料または無機物添加剤を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。

【公表番号】特表2007−501308(P2007−501308A)
【公表日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522502(P2006−522502)
【出願日】平成16年7月13日(2004.7.13)
【国際出願番号】PCT/KR2004/001732
【国際公開番号】WO2005/012418
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(500005066)チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド (263)
【Fターム(参考)】