雨水排水装置
【課題】地表での排水能力を高めて豪雨時であっても地表の雨水を的確かつ円滑に排出することができ、かつ景観も良好に保つことができる雨水排水装置を提供する。
【解決手段】枡部1及びこの枡部1に通じる排水パイプ16が地中に埋設され、枡部1内には挿脱可能な異物捕捉用のバスケット26が収納され、地表には一方向に長く、かつ枡部1の上部に接続してその枡部1内に通じる排水トラフ2が敷設され、バスケット26はその上部が透水部28、下部が貯水部29となっており、排水トラフ2から枡部1内に流入する雨水の一部をバスケット26の貯水部29内に貯留し、残りの雨水を透水部28から順次流出させて排水パイプ16に流通させる。
【解決手段】枡部1及びこの枡部1に通じる排水パイプ16が地中に埋設され、枡部1内には挿脱可能な異物捕捉用のバスケット26が収納され、地表には一方向に長く、かつ枡部1の上部に接続してその枡部1内に通じる排水トラフ2が敷設され、バスケット26はその上部が透水部28、下部が貯水部29となっており、排水トラフ2から枡部1内に流入する雨水の一部をバスケット26の貯水部29内に貯留し、残りの雨水を透水部28から順次流出させて排水パイプ16に流通させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、家屋の周辺の敷地や道路沿いの敷地などに施工される雨水排水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地中に塩ビ製の排水パイプを埋設し、その排水パイプの所定間隔ごとに枡部を設け、その各枡部の上端部の開口部を地表に露出させ、その各開口部に通水が可能な蓋体を装着し、降雨時の雨水を前記蓋体を通して前記枡部内に流入させ、さらにその雨水を枡部から前記排水パイプを通して既設の排水本管に流入させる雨水排水装置が提供されるようになってきている。このような雨水排水装置については例えば特開2001−65045公報に開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような雨水排水装置においては、各枡部の上端の蓋体が地表に点在するように露出し、降雨時にその点在する枡部の蓋体から雨水が流入するだけであり、このため少雨時には問題がないが、豪雨時には排水径路が狭すぎ、排水能力に限界が生じ、地表に雨水が滞留してしまうことがある。
【0004】
また、景観的に見ると、家屋の周辺や道路沿いの敷地の地表に各枡部の蓋体が乱雑に点在するように露出するため均整がとれず、その乱雑に点在する蓋体により敷地の全体の景観が低下するという難点がある。
【0005】
この発明はこのような点に着目してなされたもので、その目的とするところは、地表での排水能力を高めて豪雨時であっても地表の雨水を的確かつ円滑に排出することができ、かつ景観も良好に保つことができる雨水排水装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、枡部及びこの枡部に通じる排水パイプが地中に埋設され、地表には一方向に長く、かつ前記枡部の上部に接続してその枡部内に通じる排水トラフが敷設され、前記排水トラフから前記枡部内に雨水を流入させ、この雨水を前記排水パイプを通して排出させるようにしたものである。
【0007】
前記枡部内には挿脱可能に異物捕捉用のバスケットを収納し、このバスケットはその上部を透水部、下部を貯水部とし、前記排水トラフから前記枡部内に流入する雨水の一部を前記バスケットの貯水部内に貯留し、残りの雨水を前記透水部から順次流出させて前記排水パイプに流通させるように構成することも可能である。
【0008】
また、前記排水パイプは水平に対して所定の角度で傾斜する勾配がつけられて前記枡部の側部に接続される。この場合、前記枡部には、その側部に前記排水パイプを接続するときに、その排水パイプの勾配角度を所定の角度に規定するための勾配角度規定手段を設けることが可能である。
【0009】
さらに、前記枡部の底面に開口を形成し、枡部の設置地中に既設の排水管が敷設されているときに前記開口を通して枡部内を前記排水管に連通させることも可能である。
【発明の効果】
【0010】
この発明の雨水排水装置によれば、地表での排水能力を高めて豪雨時であっても地表の雨水を的確かつ円滑に排出することができ、かつ景観も良好に保つことができる。
【0011】
そして、各枡部間を繋ぐ排水パイプに勾配をつけるときには、勾配角度規定手段に基づいて排水パイプを所定の規定角度に傾斜させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1にはこの発明の第1の実施形態に係る雨水排水装置の全体の平面図を示してある。この雨水排水装置は、家屋の周辺の敷地や道路沿いの敷地などの地中に埋設された複数の枡部1と、これら枡部1をつなぐように敷地の地表に敷設された排水トラフ2とを備えている。
【0014】
図2〜図4にはその枡部1と排水トラフ2との接続部分の構造を拡大して示してあり、図2はその接続部分の一部破断の側面図、図3は同じく正面図、図4は同じく平面図で、また図5には枡部1の正面図、図6は同じく側面図、図7は同じく平面図を示してある。
【0015】
枡部1は、一対の組部材3をボルト・ナットによる締結具4で締結して一体的な枡形状に組み立てなる。この枡部1は図7に示すように上面に四角形の開口6を有し、さらにこの枡部1の上面には前記開口6を隔てて互いに対向するように起立する一対の支持壁7が一体に突出形成されている。また、枡部1の両側面には、それぞれ周縁に筒体9を有する開口10が形成されている。
【0016】
この枡部1は、図2及び図3に示すように、地中に構築された基礎13の上に設置固定されている。枡部1の高さは、調整用のボルト14により所定のレベルの高さとなるように調整されている。地中には、塩化ビニールなどの合成樹脂で形成された複数の排水パイプ16が埋設されている。枡部1の両側に配置された一方の排水パイプ16の端部は、枡部1の一方の側面の筒体9内に嵌合され、かつ複数のねじ17を介してその筒体9に固定され、また他方の排水パイプ16の端部は枡部1の他方の側面の筒体9内に嵌合され、かつ複数のねじ17を介してその筒体9に固定され、これにより両排水パイプ16が枡部1を介して一連に繋がり、一方の排水パイプ16から他方の排水パイプ16への水の流通が可能となっている。
【0017】
前記排水トラフ2は、前記排水パイプ16に沿って延びるように前記枡部1の上部に接続されている。排水トラフ2はステンレスなどの金属板により一方向に長い樋形状で、底面が大きな角度で拡がる断面V状となっており、この排水トラフ2の両側縁上部には断面L状の受枠21が一体的に取り付けられている。
【0018】
排水トラフ2は図3に示すように、その長手方向の一部の区間が前記枡部1の一対の支持壁7間に嵌合されているとともに、両側の受枠21が支持壁7の上に載置され、その受枠21から支持壁7の上面に渡って複数の皿ねじ23が螺挿され、これら皿ねじ23により枡部1に排水トラフ2が固定されている。
【0019】
排水トラフ2の底面には図4に示すように、枡部1の上面の開口6に対応する部分に排水口25が形成され、この排水口25が前記開口6を通して枡部1の内部に通じている。そして枡部1の内部には、図2及び図3に示すように、前記排水口25から前記開口6を通して異物捕捉用のバスケット26が挿脱可能に挿入されている。このバスケット26は、断面四角形の有底筒状をなし、その各側面のほぼ上半部には多数の小孔27が形成され、その小孔27が形成されたほぼ上半部が水の通過が可能な透水部28で、ほぼ下半部が水を貯留する貯水部29となっている。なお、排水トラフ2の底面は枡部1に向って斜め下方に傾斜する小さな勾配を有している。
【0020】
排水トラフ2の上面の開口部には、通水可能な例えば鋳物製の溝蓋構造の蓋体31が装着されている。この蓋体31は排水トラフ2の受枠21の上に載置されている。受枠21にはねじ軸32が複数予め取り付けられており、蓋体31の上面からその各ねじ軸32にキャップナット33が螺挿され、これらキャップナット33により蓋体31が排水トラフ2に着脱可能に固定されている。そして、排水トラフ2の全体は、その上面の開口部が地表面と面一となるように地表に敷設されている。
【0021】
枡部1は複数が所定の間隔を隔てて地中に埋設され、その各枡部1が地中の排水パイプ16と地表の排水トラフ2とで一連に繋がれている。そして、最端側の排水パイプ16の端部が排水本管などに接続されている。
【0022】
このような構成の雨水排水装置においては、降雨時の雨水が地表を伝わって排水トラフ2の全長区間の各部からその内部に流れ込む。そしてこの雨水が排水トラフ2を伝わって枡部1の配置側に流れるとともに排水口25から枡部1内に流入する。枡部1内に流入した水の一部は、バスケット26の下半部の貯水部29内に滞留するが、残りの水はバスケット26の上半部の透水部28から順次流出する。そしてこの水が排水パイプ16を伝わって排水本管側に流通してその排水本管に排出される。
【0023】
排水トラフ2は家屋の周辺や道路沿いに連続するように敷設されており、このため地表に降った雨水は前述のように排水トラフ2の全長区間の部分においてその内部に順次流れ込み、したがって地表の雨水に対する排水能力が高く、豪雨時などであっても地表に雨水が滞留するようなことがない。
【0024】
枡部1内に設けられたバスケット26はその上半部が多数の小孔27を有する網目状の透水部28となっており、このため排水トラフ2からバスケット26内に流入する水に枯葉や小枝などの異物が混入しているときには、その異物がバスケット26の網目状の透水部28で捕捉され、枡部1の外部への流出が防止される。なお、バスケット26内に異物が一定以上溜まったようなときには、排水トラフ2の上面の開口部の蓋体31を取り外し、枡部1の内部からバスケット26を抜き取り、その内部の異物を廃棄することにより、バスケット26の詰まりを防止することができる。
【0025】
一方、景観的に見た場合、地中に点在する枡部1はその地中に埋設されて家屋の周辺や道路沿いの地表には露出せず、均質的に連続する一連の排水トラフ2が地表に露出するだけであり、このため枡部の上部の蓋体が地表に乱雑に点在するように露出する従来の形態に比べ、全体の景観が格段に向上し、良好な住環境や道路環境を保つことができる。
【0026】
前記実施形態では、排水パイプ16の端部を枡部1の側面の筒体9の内周に嵌合し、その筒体9の周面からねじ17を螺挿して排水パイプ16を枡部1に固定するようにしたが、図8に第2の実施形態として示すように、枡部1の筒体9の内周面にねじ9aを形成するとともに、排水パイプ16の端部の外周面にそのねじ9aに対応するねじ16aを形成し、排水パイプ16のねじ16aを筒体9のねじ9aにねじ込むことにより排水パイプ16を枡部1に固定するような形態をとることも可能である。
【0027】
また、図9及び図10に第3の実施形態として示すように、枡部1の側面の開口10の内側に三叉状の留め部材40を一体的に設け、この留め部材40の中心部にロッド41を貫挿し、このロッド41を介して排水パイプ16を枡部1に固定することも可能である。 すなわち、この場合には、雨水排水装置を施工する前に、排水パイプ16の両端部に組み立て前の枡部1の一方の組部材3をそれぞれ嵌着するとともに、その両組部材3の留め部材40間に渡ってロッド41を貫挿し、かつそのロッド41の両端部にナット42を螺着し、そのナット42の締め付けによりロッド41の張力で排水パイプ16の両端部に組部材3を固定して一体的なユニット体を組み立てる。そしてこのようなユニット体を複数組み立て、施工時に、その各ユニット体を地中に敷設し、一方のユニット体の組部材3と他方のユニット体の組部材3とを突き合わせると共に、その双方の組部材3を締結具4で締結して枡部1を組み立てる手順で施工を進める。
【0028】
ところで、一つの枡部1と他の一つの枡部1とを繋ぐ排水パイプ16は、雨水の流れを円滑にするために雨水の流れ方向に向かって下方に僅かに傾斜する勾配をつけることが好ましい。そこで、次に示す第4の実施形態の雨水排水装置においては、排水パイプ16を配管する際にその排水パイプ16の勾配角度を所定の角度に規定して配管することができる勾配角度規定手段が設けられている。
【0029】
この第4の実施形態の雨水排水装置の構造を図11及び図12に示してある。なお、図11及び図12において、前記各実施形態における構造と対応する部分には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0030】
この雨水排水装置では、図12に示すように、枡部1の両側面の開口10に通じる筒体9が上下に長いほぼ楕円形となっている。すなわち、枡部1の開口10は円形であるが、この開口10の周縁を囲むように枡部1の側面に突出形成された筒体9がほぼ楕円形となっている。そして、筒体9の楕円の中心が開口10の円の中心より上方に位置するように筒体9の中心と開口6の中心とが上下にずれている。
【0031】
筒体9の内側上部の部分における枡部1の側面には勾配角度を規定するための目盛50が付されている。この目盛50は筒体9の周壁に沿う円弧状の複数本の目盛線50aからなる。複数本の目盛線50aは上下に並び、その各間隔が例えば4mmとなっている。筒体9の周壁には排水パイプ16を固定するための止めねじ51が筒体9の周方向に沿ってほぼ均等的に複数本螺挿されている。これら止めねじ51は筒体9の外周面側からその内側に向かって螺挿されている。
【0032】
雨水排水装置の施工の際には、図11に示すように、所定の間隔で並ぶように、地中の基礎13の上に枡部1を設置する。この際、各枡部1は同じレベルの高さに設置し、また各枡部1間には排水パイプ16を掛け渡し、その両端側の端部を各枡部1の筒体9内に嵌合し、その先端を筒体9の内側の枡部1の側面に突き当てる。
【0033】
次に、目盛50に基づいて排水パイプ16に所定の勾配をつける。例えば排水パイプ16の長さが2000mmで、0.2%の勾配をつける場合には、排水パイプ16の端部が筒体9の下部内周面に接触して勾配が零の水平の状態から排水パイプ16の一端側の端部を目盛50の一目盛分だけ上方に引き上げる。目盛50の一目盛は、4mmであるから排水パイプ16の一端側の端部を一目盛分引き上げると、規定の4mm/2000mmの勾配、すなわち0.2%の勾配がつく。排水パイプ16に所定の勾配をつけた後には、各筒体9の止めねじ51を締め付けて排水パイプ16の両端部をそれぞれ枡部1に固定する。
【0034】
このようにして各枡部1間を繋ぐ排水パイプ16を水の流通方向に向かって下り傾斜となる規定の角度の勾配をつける。これにより、雨水を円滑に流通させて排水効率を高めることができる。
【0035】
ところで、この第4の実施形態においては、図12に示すように枡部1の底面に開口55が形成されている。図12に示す56は地中に埋設された既設の例えば公共の排水管である。この公共の排水管56の上に枡部1を設置する場合には、その枡部1の底面の開口55と排水管56とを接続管57で接続して枡部1内を排水管56内に連通させる。
【0036】
この場合には、排水トラフ2及び排水パイプ16を通して枡部1内に流れ込んだ雨水の一部が枡部1の底面の開口55から排水管56内に流れ込み、その排水管56を通して排水本管に排出される。したがって、排水効率をより高めることができる。
【0037】
なお、公共排水管56が敷設されていない領域の部分に設置される枡部1においては、枡部1の底面の開口55は枡部1を基礎13に据え付ける際に用いるモルタル等で密閉する。
【0038】
また、地中に容量の大きな貯水槽を設け、その貯水槽に前記排水管56の一端側端部を接続して雨水をその貯水槽内に貯留するように構成することも可能である。この場合、貯水槽の上部には地表に通じる開口部を設け、その開口部に蓋体を設け、貯水槽内に貯留した雨水を前記蓋体を開いて取り出し、樹木や路面への散水用、打ち水用の水として利用するようなことができる。
【0039】
ところで前記各実施形態では、排水トラフ2の上面の開口部を鋳物製の溝蓋構造の蓋体31で覆うようにしたが、図13に示すような各種の構造の蓋体を用いることも可能である。
【0040】
図13(A)は、蓋体としてステンレス製やスチール製のグレーチング31aを用いる例である。図13(B)は蓋体としてブロック式の充填蓋31bを用いる例である。この例では、排水トラフ2の両側縁上部に取り付けられた受枠21の高さが高く、その受枠21と充填蓋31bとの間の隙間から排水トラフ2内に雨水を流入させる。
【0041】
図13(C)は、蓋体としてタイル式の充填蓋31cを用いる例である。図13(D)は、蓋体として鋳鉄製グレーチング31dを用いる例である。この例では、排水トラフ2の両側縁上部の受枠21が背中合わせに対向し、その両受枠21の起立壁が互いに接近して雨水を受け入れる溝幅が小幅の構造となっている。そして、その小幅の受枠21間に蓋体としての鋳物製グレーチング31dが装着され、ストッパー21aを介して水平に支持されている。
【0042】
図13(E)は、蓋体としてステンレス製のグレーチング31eを用いる例である。この例では、排水トラフ2の両側縁上部の受枠21が背中合わせに対向し、その両受枠21の起立壁が互いに接近して雨水を受け入れる溝幅が小幅の構造となっている。そして、その小幅の受枠21間に蓋体としてのステンレス製のグレーチング31eが装着され、ストッパー21aを介して水平に支持されている。
【0043】
図13(F)は、蓋体として板金製スリット式排水枠31fを用いる例である。この例では、排水トラフ2の両側縁上部に受枠に換えて板金製のスリット式排水枠31fを取り付け、その排水枠31fのスリット口から排水トラフ2内に雨水を流入させる。図13(G)は、蓋体として鋳鉄製スリット式排水枠31gを用いる例である。この例では、排水トラフ2の両側縁上部に受枠に換えて鋳鉄製のスリット式排水枠31gを取り付け、その排水枠31gのスリット口から排水トラフ2内に雨水を流入させる。図13(H)は、蓋体として鋳鉄製グレーチング枠31hを用いる例である。この例では、排水トラフ2の両側縁上部に受枠に換えて鋳物製のグレーチング枠31hを取り付け、その排水枠31hの内側から排水トラフ2内に雨水を流入させる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】この発明の第1の実施形態に係る雨水排水装置を示す平面図。
【図2】その雨水排水装置の枡部と排水トラフとの接続部分を拡大して示す一部破断の側面図。
【図3】同じくその接続部分の正面図。
【図4】同じくその接続部分の平面図。
【図5】その雨水排水装置の枡部の正面図。
【図6】同じくその枡部の側面図。
【図7】同じくその枡部の平面図。
【図8】この発明の第2の実施形態に係る雨水排水装置の枡部と排水トラフとの接続部分を示す一部破断の側面図。
【図9】この発明の第3の実施形態に係る雨水排水装置の枡部と排水トラフとの接続部分を示す一部破断の側面図。
【図10】同じくその接続部分の正面図。
【図11】この発明の第4の実施形態に係る雨水排水装置を示す側面図。
【図12】その雨水排水装置の枡部の正面図。
【図13】排水トラフの開口部に設ける蓋体の構造例を示す断面図。
【符号の説明】
【0045】
1…枡部
2…排水トラフ
3…組部材
6…開口
7…支持壁
9…筒体
10…開口
13…基礎
16…排水パイプ
21…受枠
25…排水口
26…バスケット
28…透水部
29…貯水部
31…蓋体
50…目盛
50a…目盛線
55…開口
56…排水管
57…接続管
【技術分野】
【0001】
この発明は、家屋の周辺の敷地や道路沿いの敷地などに施工される雨水排水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地中に塩ビ製の排水パイプを埋設し、その排水パイプの所定間隔ごとに枡部を設け、その各枡部の上端部の開口部を地表に露出させ、その各開口部に通水が可能な蓋体を装着し、降雨時の雨水を前記蓋体を通して前記枡部内に流入させ、さらにその雨水を枡部から前記排水パイプを通して既設の排水本管に流入させる雨水排水装置が提供されるようになってきている。このような雨水排水装置については例えば特開2001−65045公報に開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような雨水排水装置においては、各枡部の上端の蓋体が地表に点在するように露出し、降雨時にその点在する枡部の蓋体から雨水が流入するだけであり、このため少雨時には問題がないが、豪雨時には排水径路が狭すぎ、排水能力に限界が生じ、地表に雨水が滞留してしまうことがある。
【0004】
また、景観的に見ると、家屋の周辺や道路沿いの敷地の地表に各枡部の蓋体が乱雑に点在するように露出するため均整がとれず、その乱雑に点在する蓋体により敷地の全体の景観が低下するという難点がある。
【0005】
この発明はこのような点に着目してなされたもので、その目的とするところは、地表での排水能力を高めて豪雨時であっても地表の雨水を的確かつ円滑に排出することができ、かつ景観も良好に保つことができる雨水排水装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、枡部及びこの枡部に通じる排水パイプが地中に埋設され、地表には一方向に長く、かつ前記枡部の上部に接続してその枡部内に通じる排水トラフが敷設され、前記排水トラフから前記枡部内に雨水を流入させ、この雨水を前記排水パイプを通して排出させるようにしたものである。
【0007】
前記枡部内には挿脱可能に異物捕捉用のバスケットを収納し、このバスケットはその上部を透水部、下部を貯水部とし、前記排水トラフから前記枡部内に流入する雨水の一部を前記バスケットの貯水部内に貯留し、残りの雨水を前記透水部から順次流出させて前記排水パイプに流通させるように構成することも可能である。
【0008】
また、前記排水パイプは水平に対して所定の角度で傾斜する勾配がつけられて前記枡部の側部に接続される。この場合、前記枡部には、その側部に前記排水パイプを接続するときに、その排水パイプの勾配角度を所定の角度に規定するための勾配角度規定手段を設けることが可能である。
【0009】
さらに、前記枡部の底面に開口を形成し、枡部の設置地中に既設の排水管が敷設されているときに前記開口を通して枡部内を前記排水管に連通させることも可能である。
【発明の効果】
【0010】
この発明の雨水排水装置によれば、地表での排水能力を高めて豪雨時であっても地表の雨水を的確かつ円滑に排出することができ、かつ景観も良好に保つことができる。
【0011】
そして、各枡部間を繋ぐ排水パイプに勾配をつけるときには、勾配角度規定手段に基づいて排水パイプを所定の規定角度に傾斜させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1にはこの発明の第1の実施形態に係る雨水排水装置の全体の平面図を示してある。この雨水排水装置は、家屋の周辺の敷地や道路沿いの敷地などの地中に埋設された複数の枡部1と、これら枡部1をつなぐように敷地の地表に敷設された排水トラフ2とを備えている。
【0014】
図2〜図4にはその枡部1と排水トラフ2との接続部分の構造を拡大して示してあり、図2はその接続部分の一部破断の側面図、図3は同じく正面図、図4は同じく平面図で、また図5には枡部1の正面図、図6は同じく側面図、図7は同じく平面図を示してある。
【0015】
枡部1は、一対の組部材3をボルト・ナットによる締結具4で締結して一体的な枡形状に組み立てなる。この枡部1は図7に示すように上面に四角形の開口6を有し、さらにこの枡部1の上面には前記開口6を隔てて互いに対向するように起立する一対の支持壁7が一体に突出形成されている。また、枡部1の両側面には、それぞれ周縁に筒体9を有する開口10が形成されている。
【0016】
この枡部1は、図2及び図3に示すように、地中に構築された基礎13の上に設置固定されている。枡部1の高さは、調整用のボルト14により所定のレベルの高さとなるように調整されている。地中には、塩化ビニールなどの合成樹脂で形成された複数の排水パイプ16が埋設されている。枡部1の両側に配置された一方の排水パイプ16の端部は、枡部1の一方の側面の筒体9内に嵌合され、かつ複数のねじ17を介してその筒体9に固定され、また他方の排水パイプ16の端部は枡部1の他方の側面の筒体9内に嵌合され、かつ複数のねじ17を介してその筒体9に固定され、これにより両排水パイプ16が枡部1を介して一連に繋がり、一方の排水パイプ16から他方の排水パイプ16への水の流通が可能となっている。
【0017】
前記排水トラフ2は、前記排水パイプ16に沿って延びるように前記枡部1の上部に接続されている。排水トラフ2はステンレスなどの金属板により一方向に長い樋形状で、底面が大きな角度で拡がる断面V状となっており、この排水トラフ2の両側縁上部には断面L状の受枠21が一体的に取り付けられている。
【0018】
排水トラフ2は図3に示すように、その長手方向の一部の区間が前記枡部1の一対の支持壁7間に嵌合されているとともに、両側の受枠21が支持壁7の上に載置され、その受枠21から支持壁7の上面に渡って複数の皿ねじ23が螺挿され、これら皿ねじ23により枡部1に排水トラフ2が固定されている。
【0019】
排水トラフ2の底面には図4に示すように、枡部1の上面の開口6に対応する部分に排水口25が形成され、この排水口25が前記開口6を通して枡部1の内部に通じている。そして枡部1の内部には、図2及び図3に示すように、前記排水口25から前記開口6を通して異物捕捉用のバスケット26が挿脱可能に挿入されている。このバスケット26は、断面四角形の有底筒状をなし、その各側面のほぼ上半部には多数の小孔27が形成され、その小孔27が形成されたほぼ上半部が水の通過が可能な透水部28で、ほぼ下半部が水を貯留する貯水部29となっている。なお、排水トラフ2の底面は枡部1に向って斜め下方に傾斜する小さな勾配を有している。
【0020】
排水トラフ2の上面の開口部には、通水可能な例えば鋳物製の溝蓋構造の蓋体31が装着されている。この蓋体31は排水トラフ2の受枠21の上に載置されている。受枠21にはねじ軸32が複数予め取り付けられており、蓋体31の上面からその各ねじ軸32にキャップナット33が螺挿され、これらキャップナット33により蓋体31が排水トラフ2に着脱可能に固定されている。そして、排水トラフ2の全体は、その上面の開口部が地表面と面一となるように地表に敷設されている。
【0021】
枡部1は複数が所定の間隔を隔てて地中に埋設され、その各枡部1が地中の排水パイプ16と地表の排水トラフ2とで一連に繋がれている。そして、最端側の排水パイプ16の端部が排水本管などに接続されている。
【0022】
このような構成の雨水排水装置においては、降雨時の雨水が地表を伝わって排水トラフ2の全長区間の各部からその内部に流れ込む。そしてこの雨水が排水トラフ2を伝わって枡部1の配置側に流れるとともに排水口25から枡部1内に流入する。枡部1内に流入した水の一部は、バスケット26の下半部の貯水部29内に滞留するが、残りの水はバスケット26の上半部の透水部28から順次流出する。そしてこの水が排水パイプ16を伝わって排水本管側に流通してその排水本管に排出される。
【0023】
排水トラフ2は家屋の周辺や道路沿いに連続するように敷設されており、このため地表に降った雨水は前述のように排水トラフ2の全長区間の部分においてその内部に順次流れ込み、したがって地表の雨水に対する排水能力が高く、豪雨時などであっても地表に雨水が滞留するようなことがない。
【0024】
枡部1内に設けられたバスケット26はその上半部が多数の小孔27を有する網目状の透水部28となっており、このため排水トラフ2からバスケット26内に流入する水に枯葉や小枝などの異物が混入しているときには、その異物がバスケット26の網目状の透水部28で捕捉され、枡部1の外部への流出が防止される。なお、バスケット26内に異物が一定以上溜まったようなときには、排水トラフ2の上面の開口部の蓋体31を取り外し、枡部1の内部からバスケット26を抜き取り、その内部の異物を廃棄することにより、バスケット26の詰まりを防止することができる。
【0025】
一方、景観的に見た場合、地中に点在する枡部1はその地中に埋設されて家屋の周辺や道路沿いの地表には露出せず、均質的に連続する一連の排水トラフ2が地表に露出するだけであり、このため枡部の上部の蓋体が地表に乱雑に点在するように露出する従来の形態に比べ、全体の景観が格段に向上し、良好な住環境や道路環境を保つことができる。
【0026】
前記実施形態では、排水パイプ16の端部を枡部1の側面の筒体9の内周に嵌合し、その筒体9の周面からねじ17を螺挿して排水パイプ16を枡部1に固定するようにしたが、図8に第2の実施形態として示すように、枡部1の筒体9の内周面にねじ9aを形成するとともに、排水パイプ16の端部の外周面にそのねじ9aに対応するねじ16aを形成し、排水パイプ16のねじ16aを筒体9のねじ9aにねじ込むことにより排水パイプ16を枡部1に固定するような形態をとることも可能である。
【0027】
また、図9及び図10に第3の実施形態として示すように、枡部1の側面の開口10の内側に三叉状の留め部材40を一体的に設け、この留め部材40の中心部にロッド41を貫挿し、このロッド41を介して排水パイプ16を枡部1に固定することも可能である。 すなわち、この場合には、雨水排水装置を施工する前に、排水パイプ16の両端部に組み立て前の枡部1の一方の組部材3をそれぞれ嵌着するとともに、その両組部材3の留め部材40間に渡ってロッド41を貫挿し、かつそのロッド41の両端部にナット42を螺着し、そのナット42の締め付けによりロッド41の張力で排水パイプ16の両端部に組部材3を固定して一体的なユニット体を組み立てる。そしてこのようなユニット体を複数組み立て、施工時に、その各ユニット体を地中に敷設し、一方のユニット体の組部材3と他方のユニット体の組部材3とを突き合わせると共に、その双方の組部材3を締結具4で締結して枡部1を組み立てる手順で施工を進める。
【0028】
ところで、一つの枡部1と他の一つの枡部1とを繋ぐ排水パイプ16は、雨水の流れを円滑にするために雨水の流れ方向に向かって下方に僅かに傾斜する勾配をつけることが好ましい。そこで、次に示す第4の実施形態の雨水排水装置においては、排水パイプ16を配管する際にその排水パイプ16の勾配角度を所定の角度に規定して配管することができる勾配角度規定手段が設けられている。
【0029】
この第4の実施形態の雨水排水装置の構造を図11及び図12に示してある。なお、図11及び図12において、前記各実施形態における構造と対応する部分には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0030】
この雨水排水装置では、図12に示すように、枡部1の両側面の開口10に通じる筒体9が上下に長いほぼ楕円形となっている。すなわち、枡部1の開口10は円形であるが、この開口10の周縁を囲むように枡部1の側面に突出形成された筒体9がほぼ楕円形となっている。そして、筒体9の楕円の中心が開口10の円の中心より上方に位置するように筒体9の中心と開口6の中心とが上下にずれている。
【0031】
筒体9の内側上部の部分における枡部1の側面には勾配角度を規定するための目盛50が付されている。この目盛50は筒体9の周壁に沿う円弧状の複数本の目盛線50aからなる。複数本の目盛線50aは上下に並び、その各間隔が例えば4mmとなっている。筒体9の周壁には排水パイプ16を固定するための止めねじ51が筒体9の周方向に沿ってほぼ均等的に複数本螺挿されている。これら止めねじ51は筒体9の外周面側からその内側に向かって螺挿されている。
【0032】
雨水排水装置の施工の際には、図11に示すように、所定の間隔で並ぶように、地中の基礎13の上に枡部1を設置する。この際、各枡部1は同じレベルの高さに設置し、また各枡部1間には排水パイプ16を掛け渡し、その両端側の端部を各枡部1の筒体9内に嵌合し、その先端を筒体9の内側の枡部1の側面に突き当てる。
【0033】
次に、目盛50に基づいて排水パイプ16に所定の勾配をつける。例えば排水パイプ16の長さが2000mmで、0.2%の勾配をつける場合には、排水パイプ16の端部が筒体9の下部内周面に接触して勾配が零の水平の状態から排水パイプ16の一端側の端部を目盛50の一目盛分だけ上方に引き上げる。目盛50の一目盛は、4mmであるから排水パイプ16の一端側の端部を一目盛分引き上げると、規定の4mm/2000mmの勾配、すなわち0.2%の勾配がつく。排水パイプ16に所定の勾配をつけた後には、各筒体9の止めねじ51を締め付けて排水パイプ16の両端部をそれぞれ枡部1に固定する。
【0034】
このようにして各枡部1間を繋ぐ排水パイプ16を水の流通方向に向かって下り傾斜となる規定の角度の勾配をつける。これにより、雨水を円滑に流通させて排水効率を高めることができる。
【0035】
ところで、この第4の実施形態においては、図12に示すように枡部1の底面に開口55が形成されている。図12に示す56は地中に埋設された既設の例えば公共の排水管である。この公共の排水管56の上に枡部1を設置する場合には、その枡部1の底面の開口55と排水管56とを接続管57で接続して枡部1内を排水管56内に連通させる。
【0036】
この場合には、排水トラフ2及び排水パイプ16を通して枡部1内に流れ込んだ雨水の一部が枡部1の底面の開口55から排水管56内に流れ込み、その排水管56を通して排水本管に排出される。したがって、排水効率をより高めることができる。
【0037】
なお、公共排水管56が敷設されていない領域の部分に設置される枡部1においては、枡部1の底面の開口55は枡部1を基礎13に据え付ける際に用いるモルタル等で密閉する。
【0038】
また、地中に容量の大きな貯水槽を設け、その貯水槽に前記排水管56の一端側端部を接続して雨水をその貯水槽内に貯留するように構成することも可能である。この場合、貯水槽の上部には地表に通じる開口部を設け、その開口部に蓋体を設け、貯水槽内に貯留した雨水を前記蓋体を開いて取り出し、樹木や路面への散水用、打ち水用の水として利用するようなことができる。
【0039】
ところで前記各実施形態では、排水トラフ2の上面の開口部を鋳物製の溝蓋構造の蓋体31で覆うようにしたが、図13に示すような各種の構造の蓋体を用いることも可能である。
【0040】
図13(A)は、蓋体としてステンレス製やスチール製のグレーチング31aを用いる例である。図13(B)は蓋体としてブロック式の充填蓋31bを用いる例である。この例では、排水トラフ2の両側縁上部に取り付けられた受枠21の高さが高く、その受枠21と充填蓋31bとの間の隙間から排水トラフ2内に雨水を流入させる。
【0041】
図13(C)は、蓋体としてタイル式の充填蓋31cを用いる例である。図13(D)は、蓋体として鋳鉄製グレーチング31dを用いる例である。この例では、排水トラフ2の両側縁上部の受枠21が背中合わせに対向し、その両受枠21の起立壁が互いに接近して雨水を受け入れる溝幅が小幅の構造となっている。そして、その小幅の受枠21間に蓋体としての鋳物製グレーチング31dが装着され、ストッパー21aを介して水平に支持されている。
【0042】
図13(E)は、蓋体としてステンレス製のグレーチング31eを用いる例である。この例では、排水トラフ2の両側縁上部の受枠21が背中合わせに対向し、その両受枠21の起立壁が互いに接近して雨水を受け入れる溝幅が小幅の構造となっている。そして、その小幅の受枠21間に蓋体としてのステンレス製のグレーチング31eが装着され、ストッパー21aを介して水平に支持されている。
【0043】
図13(F)は、蓋体として板金製スリット式排水枠31fを用いる例である。この例では、排水トラフ2の両側縁上部に受枠に換えて板金製のスリット式排水枠31fを取り付け、その排水枠31fのスリット口から排水トラフ2内に雨水を流入させる。図13(G)は、蓋体として鋳鉄製スリット式排水枠31gを用いる例である。この例では、排水トラフ2の両側縁上部に受枠に換えて鋳鉄製のスリット式排水枠31gを取り付け、その排水枠31gのスリット口から排水トラフ2内に雨水を流入させる。図13(H)は、蓋体として鋳鉄製グレーチング枠31hを用いる例である。この例では、排水トラフ2の両側縁上部に受枠に換えて鋳物製のグレーチング枠31hを取り付け、その排水枠31hの内側から排水トラフ2内に雨水を流入させる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】この発明の第1の実施形態に係る雨水排水装置を示す平面図。
【図2】その雨水排水装置の枡部と排水トラフとの接続部分を拡大して示す一部破断の側面図。
【図3】同じくその接続部分の正面図。
【図4】同じくその接続部分の平面図。
【図5】その雨水排水装置の枡部の正面図。
【図6】同じくその枡部の側面図。
【図7】同じくその枡部の平面図。
【図8】この発明の第2の実施形態に係る雨水排水装置の枡部と排水トラフとの接続部分を示す一部破断の側面図。
【図9】この発明の第3の実施形態に係る雨水排水装置の枡部と排水トラフとの接続部分を示す一部破断の側面図。
【図10】同じくその接続部分の正面図。
【図11】この発明の第4の実施形態に係る雨水排水装置を示す側面図。
【図12】その雨水排水装置の枡部の正面図。
【図13】排水トラフの開口部に設ける蓋体の構造例を示す断面図。
【符号の説明】
【0045】
1…枡部
2…排水トラフ
3…組部材
6…開口
7…支持壁
9…筒体
10…開口
13…基礎
16…排水パイプ
21…受枠
25…排水口
26…バスケット
28…透水部
29…貯水部
31…蓋体
50…目盛
50a…目盛線
55…開口
56…排水管
57…接続管
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枡部及びこの枡部に通じる排水パイプが地中に埋設され、地表には一方向に長く、かつ前記枡部の上部に接続してその枡部内に通じる排水トラフが敷設され、前記排水トラフから前記枡部内に雨水を流入させ、この雨水を前記排水パイプを通して排出させることを特徴とする雨水排水装置。
【請求項2】
前記枡部内には挿脱可能に異物捕捉用のバスケットが収納され、このバスケットはその上部が透水部、下部が貯水部となっており、前記排水トラフから前記枡部内に流入する雨水の一部を前記バスケットの貯水部内に貯留し、残りの雨水を前記透水部から順次流出させて前記排水パイプに流通させることを特徴とする請求項1に記載の雨水排水装置。
【請求項3】
前記排水パイプは水平に対して所定の角度で傾斜する勾配がつけられて前記枡部の側部に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の雨水排水装置。
【請求項4】
前記枡部には、その側部に前記排水パイプを接続するときに、その排水パイプの勾配角度を所定の角度に規定するための勾配角度規定手段が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の雨水排水装置。
【請求項5】
前記枡部の底面には開口が形成され、枡部の設置地中に既設の排水管が敷設されているときに前記開口を通して枡部内を前記排水管に連通させることが可能となっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の雨水排水装置。
【請求項1】
枡部及びこの枡部に通じる排水パイプが地中に埋設され、地表には一方向に長く、かつ前記枡部の上部に接続してその枡部内に通じる排水トラフが敷設され、前記排水トラフから前記枡部内に雨水を流入させ、この雨水を前記排水パイプを通して排出させることを特徴とする雨水排水装置。
【請求項2】
前記枡部内には挿脱可能に異物捕捉用のバスケットが収納され、このバスケットはその上部が透水部、下部が貯水部となっており、前記排水トラフから前記枡部内に流入する雨水の一部を前記バスケットの貯水部内に貯留し、残りの雨水を前記透水部から順次流出させて前記排水パイプに流通させることを特徴とする請求項1に記載の雨水排水装置。
【請求項3】
前記排水パイプは水平に対して所定の角度で傾斜する勾配がつけられて前記枡部の側部に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の雨水排水装置。
【請求項4】
前記枡部には、その側部に前記排水パイプを接続するときに、その排水パイプの勾配角度を所定の角度に規定するための勾配角度規定手段が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の雨水排水装置。
【請求項5】
前記枡部の底面には開口が形成され、枡部の設置地中に既設の排水管が敷設されているときに前記開口を通して枡部内を前記排水管に連通させることが可能となっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の雨水排水装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−177614(P2007−177614A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−315643(P2006−315643)
【出願日】平成18年11月22日(2006.11.22)
【出願人】(000208651)第一機材株式会社 (18)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月22日(2006.11.22)
【出願人】(000208651)第一機材株式会社 (18)
【Fターム(参考)】
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