説明

雷情報管理装置及び雷情報管理方法

【課題】 高精度で落雷予測を行う。
【解決手段】 雷情報管理装置2は、落雷履歴情報に基づいて、落雷推移情報を生成し、所定のメッシュセルからの各メッシュセルへの落雷が推移する確率を演算して、落雷推移分布情報を生成し、所定のメッシュセルへの各メッシュセルから落雷が到達してくる確率を演算して、落雷展開分布情報を生成し、落雷推移分布情報及び落雷展開分布情報に基づいて、高精度で落雷予測を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、落雷を予測する機能を有する雷情報管理装置及び雷情報管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、落雷情報と、雨雲の動きを示す気象情報とに基づいて、落雷(発雷)予測を行っていた。落雷情報は、例えば、複数の受信局への雷電波の到達時間差に基づいて、落雷位置を評定する落雷位置標定装置(LLS:Lightning Location System)から収集している。
【0003】
例えば、雷雲及び落雷の位置データを取得し、雷雲及び落雷と送電線との距離に応じた補正をして、対応付けられた送電線毎に事故発生確率を算出し、顧客に通知する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、予測装置が、気象モデルの初期場に対して一定時間内の気象状態を予測し、例えば、気象モデルの初期時刻以降に急発達する雷雨を予測する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−181004号公報
【特許文献2】特開2010−060443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術は、過去の十分な落雷履歴に基づく予測ではないため、落雷予測の精度が低いという問題がある。
【0006】
この発明は、前記の課題を解決し、高精度で落雷予測を行うことができる雷情報管理装置及び雷情報管理方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、監視領域の落雷予測を行うための雷情報管理装置であって、落雷情報を取得する落雷情報取得手段と、前記落雷情報に所定の統計解析処理を施す統計解析処理手段と、統計解析処理結果に基づいて、落雷予測を行う高精度落雷予測手段とを備え、前記統計解析処理手段は、前記落雷情報に基づいて、ともに前記監視領域を構成する第1の区画から第2の区画へ落雷が推移する確率を演算して、第1の落雷推移分布情報を生成する第1の推移分布情報生成手段と、ともに前記監視領域を構成する第3の区画へ第4の区画から落雷が到来する確率を演算して、第2の落雷推移分布情報を生成する第2の推移分布情報生成手段とを有し、前記高精度落雷予測手段は、前記第1の落雷推移分布情報と前記第2の落雷推移分布情報とのうち、少なくとも一方に基づいて、落雷予測を行うことを特徴としている。
【0008】
請求項1の発明では、落雷情報に基づいて、ともに監視領域を構成する第1の区画から第2の区画へ落雷が推移する確率を演算して、第1の落雷推移分布情報を生成し、ともに監視領域を構成する第3の区画へ第4の区画から落雷が到来する確率を演算して、第2の落雷推移分布情報を生成し、第1の落雷推移分布情報と第2の落雷推移分布情報とのうち、少なくとも一方に基づいて、落雷予測を行う。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の雷情報管理装置であって、前記第1の区画の位置及び前記第1の落雷推移分布情報と、前記第3の区画の位置及び前記第2の落雷推移分布情報とのうち、少なくともいずれか一方に基づいて、シミュレーションを実施する落雷シミュレーション手段を備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の雷情報管理装置であって、前記第1の区画は、落雷位置を含み、前記第3の区画は、保護対象者位置又は保護対象設備位置を含むことを特徴としている。
【0011】
請求項4の発明は、監視領域の落雷予測を行うための雷情報管理方法であって、落雷情報を取得する落雷情報取得ステップと、前記落雷情報に所定の統計解析処理を施す統計解析処理ステップと、統計解析処理結果に基づいて、落雷予測を行う高精度落雷予測ステップとを含み、前記統計解析処理ステップは、前記落雷情報に基づいて、ともに前記監視領域を構成する第1の区画から第2の区画へ落雷が推移する確率を演算して、第1の落雷推移分布情報を生成する第1の推移分布情報生成ステップと、ともに前記監視領域を構成する第3の区画へ第4の区画から落雷が到来する確率を演算して、第2の落雷推移分布情報を生成する第2の推移分布情報生成ステップとを含み、前記高精度落雷予測ステップでは、前記第1の落雷推移分布情報と前記第2の落雷推移分布情報とのうち、少なくとも一方に基づいて、落雷予測を行うことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、落雷情報に基づいて、ともに監視領域を構成する第1の区画から第2の区画へ落雷が推移する確率を演算して、第1の落雷推移分布情報を生成し、ともに監視領域を構成する第3の区画へ第4の区画から落雷が到来する確率を演算して、第2の落雷推移分布情報を生成し、第1の落雷推移分布情報と第2の落雷推移分布情報とのうち、少なくとも一方に基づいて、落雷予測を行うので、高精度で落雷予測を行うことができる。
【0013】
請求項2の発明によれば、第1の区画の位置及び第1の落雷推移分布情報と、第3の区画の位置及び第2の落雷推移分布情報とのうち、少なくともいずれか一方に基づいて、シミュレーションを実施するので、事前に高精度のシミュレーションを実施して、多様な状況での落雷対策を講じることができる。
【0014】
請求項3の発明によれば、特に、第3の区画に、保護対象者位置又は保護対象設備位置を含ませることによって、保護対象者又は保護対象設備が存在する区画への落雷リスクを把握することができ、事前に落雷対策を実施することができる。
【0015】
請求項4の発明によれば、落雷情報に基づいて、ともに監視領域を構成する第1の区画から第2の区画へ落雷が推移する確率を演算して、第1の落雷推移分布情報を生成し、ともに監視領域を構成する第3の区画へ第4の区画から落雷が到来する確率を演算して、第2の落雷推移分布情報を生成し、第1の落雷推移分布情報と第2の落雷推移分布情報とのうち、少なくとも一方に基づいて、落雷予測を行うので、高精度で落雷予測を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明の一実施の形態による雷情報管理システムの構成を説明するための説明図である。
【図2】同雷情報管理システムの雷情報管理装置の構成を説明するためのブロック図である。
【図3】同雷情報管理装置の記憶部の構成を示すブロック図である。
【図4】同雷情報管理装置の統計解析処理機能を説明するための説明図である。
【図5】同統計解析処理機能を説明するための説明図である。
【図6】同統計解析処理機能を説明するための説明図である。
【図7】同統計解析処理機能を説明するための説明図である。
【図8】同雷情報管理装置の高精度落雷予測処理機能を説明するための説明図である。
【図9】同高精度落雷予測処理機能を説明するための説明図である。
【図10】同高精度落雷予測処理機能を説明するための説明図である。
【図11】同雷情報管理装置の落雷シミュレーション機能を説明するための説明図である。
【図12】同落雷シミュレーション機能を説明するための説明図である。
【図13】同落雷シミュレーション機能を説明するための説明図である。
【図14】同落雷シミュレーション機能を説明するための説明図である。
【図15】同落雷シミュレーション機能を説明するための説明図である。
【図16】同落雷シミュレーション機能を説明するための説明図である。
【図17】同落雷シミュレーション機能を説明するための説明図である。
【図18】同雷情報管理装置の通報エリア設定支援シミュレーション処理機能を説明するための説明図である。
【図19】同通報エリア設定支援シミュレーション処理機能を説明するための説明図である。
【図20】同通報エリア設定支援シミュレーション処理機能を説明するための説明図である。
【図21】同通報エリア設定支援シミュレーション処理機能を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、この発明の実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。
【0018】
図1は、この発明の一実施の形態による雷情報管理システムの構成を説明するための説明図、図2は、同雷情報管理システムの雷情報管理装置の構成を説明するためのブロック図、図3は、同雷情報管理装置の記憶部の構成を示すブロック図、図4乃至図7は、同雷情報管理装置の統計解析処理機能を説明するための説明図、図8乃至図10は、同雷情報管理装置の高精度落雷予測処理機能を説明するための説明図、図11乃至図17は、同雷情報管理装置の落雷シミュレーション機能を説明するための説明図、図18乃至図21は、同雷情報管理装置の通報エリア設定支援シミュレーション処理機能を説明するための説明図である。
【0019】
図1に示すように、この実施の形態の雷情報管理システム1は、雷情報管理装置2が、ユーザ端末4,4,…にネットワーク5を介して接続され、かつ、既知の落雷位置標定装置(LLS)を含む発雷予測システム3に接続されて概略構成されている。
【0020】
雷情報管理装置2は、図2に示すように、所定のプログラムに従って構成各部を制御する制御部7と、各種制御プログラムやデータが記憶される記憶部8と、所定のプロトコルに従ってデータ通信を行うための通信部9と、キーボード及びマウスを含む操作部11と、液晶ディスプレイ等からなる表示部12とを有している。
【0021】
制御部7は、CPU(Central Processing Unit)等からなり、記憶部8に記憶された所定の制御プログラムに従って構成各部を制御する。雷情報管理装置2においては、例えば、気象情報取得処理や、統計解析処理、高精度落雷予測処理、落雷シミュレーション処理等が実行される。
【0022】
雷情報管理装置2は、気象情報取得処理で、発雷予測システム3から、気象情報として、現在の発雷予測情報や、落雷情報等を取得し、記憶部8に記憶させる。例えば、発雷予測情報や、終息に至らない今回の落雷情報は、リアルタイム情報として、高精度落雷予測のために用いられ、前回までに取得し記憶部8に記憶された落雷情報は、履歴情報として、統計解析処理のために用いられる。
【0023】
例えば、図4や図5に示すように、地図上の広域の監視地域が、所定の間隔(例えば、略10km)の格子で仕切られ、複数の矩形状のメッシュセルA11,A21,…,A55に区画され、メッシュセルA11(A21,A31,…,A55)毎に落雷リスク等が評価される。
【0024】
また、統計解析処理は、落雷推移情報生成処理と、落雷推移分布演算処理(第1の推移分布情報生成ステップ)と、落雷展開分布演算処理(第2の推移分布情報生成ステップ)と、事故履歴統計処理とを含んでいる。
【0025】
雷情報管理装置2は、落雷推移情報生成処理で、落雷履歴情報の落雷位置及び落雷時刻に基づいて、図4に示すように、時間の流れに沿って落雷点を繋いで、
落雷点の時系列での推移を求め、落雷推移情報Saを生成し、記憶部8に記憶させる。図4において、落雷点のメッシュセル間の移動や、同一メッシュセル内での停滞も表される。なお、落雷発生から時系列で落雷の位置及び時刻を記録し、一連の雷雲の動きとして管理し、これに近似した雷雲の動きの実績があれば、照合により落雷予測に活用するようにしても良い。
【0026】
雷情報管理装置2は、落雷推移分布演算処理で、落雷履歴情報に基づいて、図5に示すように、所定の基準メッシュセル(例えば、メッシュセルA11(第1の区画))からの各メッシュセルA21,(A31,A41,…,A55)(第2の区画)への落雷の推移確率を演算して、落雷推移分布情報Sbを生成し、記憶部8に記憶させる。
【0027】
雷情報管理装置2は、まず、例えば、メッシュセルA11内の全落雷回数とメッシュセルA11内滞在の落雷回数との差を求めて、推移する全落雷回数を求める。次に、雷情報管理装置2は、落雷の進行を時系列から調べ、メッシュセル間の移行回数を計数して、メッシュセルA21内への落雷推移回数を求める。
【0028】
次に、雷情報管理装置2は、((メッシュセルA21への落雷推移確率)=(メッシュセルA21内への落雷推移回数)/(推移する全落雷回数))によって、メッシュセルA21への落雷推移確率を求める。他のA31,A41,…,A55への落雷推移確率も求める。図5においては、落雷推移確率が高いほど、右上り斜線の密度(濃度)を高く表示させている。図5に示すように、例えば、メッシュセルA11から、メッシュセルA21への推移確率は60%、メッシュセルA23への推移確率は35%、メッシュセルA42への推移確率は5%、というように算出される。
【0029】
こうして、落雷履歴情報に基づいて、所定の基準メッシュセルから次の(直後の)メッシュセルへ移動した割合が分布として表される。すなわち、落雷が次にどの位置へ移動したかを表し、落雷の推移を把握し、メッシュセル間の移動のうち、将来の落雷先を推定して確率で表している。なお、落雷がメッシュセルで移動しない場合は、停滞の割合として管理し、落雷リスクとして表すことができる。
【0030】
落雷展開分布演算処理は、ユーザ到達分布演算処理と、送電線到達分布演算処理とを含んでいる。雷情報管理装置2は、ユーザ到達分布演算処理で、図6に示すように、各メッシュセルから落雷が到達してくる確率を演算し、落雷展開分布情報Scとして記憶部8に記憶させる。
【0031】
雷情報管理装置2は、まず、例えば、メッシュセルA44(第3の区画)内への全落雷回数とメッシュセルA44内滞在の落雷回数との差を求めて、推移してくる全落雷回数を求める。次に、雷情報管理装置2は、落雷の進行を時系列から調べ、メッシュセル間の移行回数を計数して、メッシュセルA33(第4の区画)内からの落雷推移回数を求める。
【0032】
次に、雷情報管理装置2は、((メッシュセルA33からの落雷推移確率)=(メッシュセルA33からの落雷推移回数)/(推移してくる全落雷回数))によって、メッシュセルA33からの落雷推移確率を求める。他のメッシュセルA11,A21,…からの落雷推移確率も求める。図6においては、落雷推移確率が高いほど、縦線の密度(濃度)を高く表示させている。
【0033】
こうして、ユーザが存在する基準のメッシュセルA44内を選定して、このメッシュセルA44内へ落雷が至る展開分布が求められる。すなわち、その落雷が直前にはどの位置にあったかを表し、落雷の推移を把握し、メッシュセル間の移動のうち、過去にあった落雷元を求め、ここから到達したものを解析して確率で表される。なお、落雷がメッシュセルで移動しない場合は、停滞の割合として管理し、落雷リスクとして表すことができる。
【0034】
また、雷情報管理装置2は、送電線到達分布演算処理で、監視区域内の送電線Lがあるメッシュセルについて、図7に示すように、例えば、落雷展開分布情報Sdと落雷展開分布情報Seとを合成して、落雷展開分布情報Sfを得る。さらに合成を進めて落雷展開分布情報Sgを生成し、記憶部8に記憶させる。
【0035】
雷情報管理装置2は、送電線Lがあるメッシュセルとして、まず、メッシュセルA22を選定し、A11,A21,…からの落雷推移確率を求める。図7においては、落雷推移確率が高いほど、右下り斜線の密度(濃度)を高く表示させている。図7に示すように、落雷展開分布情報Sdにおいて、例えば、メッシュセルA11からメッシュセルA22への推移確率は20%、メッシュセルA21からの推移確率は20%、メッシュセルA12からの推移確率は20%、というように算出される。
【0036】
また、送電線Lがあるメッシュセルとして、次に、メッシュセルA32を選定し、A11,A21,…からの落雷推移確率を求める。図7に示すように、落雷展開分布情報Seにおいて、例えば、メッシュセルA11からメッシュセルA32への推移確率は10%、メッシュセルA21からの推移確率は30%、メッシュセルA12からの推移確率は10%、メッシュセルA22からの推移確率は30%、というように算出される。例えば、落雷展開分布情報Sdと落雷展開分布情報Seとを合成すると、落雷展開分布情報Sfが得られる。すなわち、落雷展開分布情報Sdと落雷展開分布情報Seとの落雷展開分布を重ね合わせて合成する。
【0037】
ここで、それぞれの確率に所定の重みをつけて加算しても良い。また、落雷展開分布情報Sdと落雷展開分布情報Seとを重ね合わせて表示させることで、雷推移確率が高いほど、右下り斜線の密度(濃度)が高く表示される。実際には、送電線Lに沿って、送電線Lがあるメッシュセルを選定して、多数の落雷展開分布情報を重ね合わせることとなる。こうして、落雷展開分布情報Sgが得られ、送電線Lのように、広範囲に亘ってある設備に対して、落雷推移が把握できる。雷情報管理装置2は、事故履歴統計処理で、落雷事故履歴情報及び送電線情報に基づいて、事故統計情報を生成する。
【0038】
また、雷情報管理装置2は、高精度落雷予測処理で、まず、図8に示すように、メッシュ状の落雷情報Shと、雨雲の動きを示す気象情報Siとの合成から得られる発雷予測情報Sjと、図9に示すように、例えば、統計解析処理の落雷推移分布演算処理で生成された落雷推移分布情報Sbaとを合成して、高精度落雷予測情報Skを生成する。ここで、閉曲線Baで囲まれたメッシュセルA11,A21,…で、特に落雷の危険が高いことがわかる。
【0039】
なお、図8及び図9においては、落雷推移確率が高いほど、発雷予測情報Sjの横線の密度(濃度)を高く表示させている。発雷予測情報Sjと、落雷推移分布情報Sbaとを合成した高精度落雷予測情報Skでも、落雷推移確率が高いほど、例えば、横線及び右上り斜線の密度(濃度)が高く表示されている。
【0040】
また、雷情報管理装置2は、発雷予測情報Sjと、図10に示すように、例えば、統計解析処理のユーザ到達分布演算処理で生成された落雷展開分布情報Scaとを合成して、高精度落雷予測情報Smを生成する。ここで、閉曲線Bbで囲まれたメッシュセルA11,A21,…における落雷が、メッシュセルA44のユーザにとって特に危険が高いことがわかる。これにより、リスクが絞り込まれた表示が可能となる。
【0041】
また、落雷シミュレーション処理は、落雷ポイントを選定した落雷推移シミュレーション処理と、落雷が到達するポイント(ユーザ)を選定した落雷展開シミュレーション処理とを含んでいる。
【0042】
雷情報管理装置2は、落雷推移シミュレーション処理で、図11に示すように、仮想落雷ポイントを、例えばメッシュセルA11に選定し、落雷推移分布演算処理と同様の処理を行って、メッシュセルA11からの各メッシュセルA21,(A31,A41,…,A55)への落雷の推移確率を演算して、落雷推移シミュレーションSbaを生成し、記憶部8に記憶させるとともに、表示部12に表示させる。仮想落雷ポイントを設定することで、この落雷が以後どのメッシュセルに移動した実績があるか、経験則としての推移確率が落雷推移分布情報Sbaに表される。これにより、仮想落雷が今後どのような推移を辿るか把握することができる。
【0043】
雷情報管理装置2は、図12に示すように、仮想落雷ポイントを、例えばメッシュセルA11に選定し、ユーザ位置をメッシュセルA44に選定し、落雷推移分布演算処理と同様の処理を行って、メッシュセルA11からの各メッシュセルA21,(A31,A41,…,A55)への落雷の推移確率を演算して、落雷推移シミュレーション情報Sbbを生成し、記憶部8に記憶させるとともに、表示部12に表示させる。仮想落雷ポイントを設定し、ユーザ位置を固定することで、この落雷が以後ユーザのいるメッシュセルA44へ移動する推移確率(ユーザに接近する確率)が表される。これにより、仮想落雷が今後ユーザにどのような影響を及ぼすかを把握することができる。
【0044】
雷情報管理装置2は、図13に示すように、仮想落雷ポイントを例えばメッシュセルA11に設定し、さらに、送電線Lの位置を設定し、落雷推移分布演算処理と同様の処理を行って、メッシュセルA11からの各メッシュセルA21,(A31,A41,…,A55)への落雷の推移確率を演算して、落雷推移分布情報Sbcを生成し、送電線到達分布演算処理と同様の処理を行って、落雷展開分布情報Sgを生成し、落雷推移分布情報Sbcと落雷展開分布情報Sgとを合成して、落雷推移シミュレーション情報Snを記憶部8に記憶させるとともに、表示部12に表示させる。
【0045】
こうして、仮想落雷ポイントを設定し、さらに、送電線Lの位置を設定することで、この落雷が以後送電線Lのあるメッシュセルへ移動する確率(送電線Lに接近する確率)を求め、送電線Lへ被害が及ぶ可能性を分布として表す。これにより、仮想落雷が、今後、送電線Lにどのような影響を及ぼすかを把握することができる。
【0046】
雷情報管理装置2は、図14に示すように、仮想落雷ポイントを例えばメッシュセルA11に設定し、さらに、送電線Lの位置を設定し、ユーザ位置を固定して、落雷推移分布演算処理と同様の処理を行って、メッシュセルA11からの各メッシュセルA21,(A31,A41,…,A55)への落雷の推移確率を演算して、落雷推移分布情報Sbcを生成し、送電線到達分布演算処理と同様の処理を行って、落雷展開分布情報Sgを生成し、ユーザ到達分布演算処理と同様の処理を行って、落雷展開分布情報Scaを生成し、落雷推移分布情報Sbcと、落雷展開分布情報Sgと、落雷展開分布情報Scaとを合成して、落雷推移シミュレーション情報Spを生成して、記憶部8に記憶させるとともに、表示部12に表示させる。
【0047】
こうして、仮想落雷ポイントを設定し、さらに、送電線Lの位置を設定し、ユーザ位置を固定することで、この落雷の以後の動きによってユーザが事故被害を被る可能性が表される。この事故被害は、ユーザ自身への直撃や、送電線からの間接的被害を含む。これにより、仮想落雷によって、ユーザに直接的及び間接的に及ぼされる事故被害の影響を把握することができる。
【0048】
雷情報管理装置2は、落雷展開シミュレーション処理で、図15に示すように、到達するポイント(ユーザ)を、メッシュセルA44に設定して、ユーザ到達分布演算処理と同様の処理をして、落雷推移シミュレーション情報Scaを生成して、記憶部8に記憶させるとともに、表示部12に表示させる。
【0049】
こうして、仮想の(ユーザ)ポイントを選択することで、選択したメッシュセルに過去にどれだけ他のメッシュセルから到来したか、経験則からこのメッシュセルへの推移確率を表される。これにより、仮想の(ユーザ)ポイントが日常的に抱える落雷リスクを把握することができる。
【0050】
また、雷情報管理装置2は、図16に示すように、仮想ユーザ位置(保護対象者位置)を、例えばメッシュセルA44に設定し、さらに、送電線Lの位置(保護対象設備位置)を設定し、ユーザ到達分布演算処理と同様の処理を行って、メッシュセルA44への落雷の推移確率を演算して、落雷展開分布情報Scaを生成し、送電線到達分布演算処理と同様の処理を行って、落雷展開分布情報Sgを生成し、落雷展開分布情報Scaと、落雷展開分布情報Sgとを合成して、落雷推移シミュレーション情報Sqを生成して、記憶部8に記憶させるとともに、表示部12に表示させる。
【0051】
こうして、仮想のユーザ位置を設定し、さらに、送電線Lの位置を設定することで、このユーザ位置が持つリスクと、送電線が持つリスクとを合わせた内容の落雷リスクが表される。これにより、ユーザへの落雷リスクが、直接的及び間接的に及ぼされる影響から判定されるので、落雷への危機意識を高めることができる。
【0052】
また、雷情報管理装置2は、図17に示すように、仮想ユーザ位置を、例えばメッシュセルA44に設定し、さらに、送電線Lの位置を設定し、送電線の事故統計情報(事故頻度等)を付加して、ユーザ到達分布演算処理と同様の処理を行って、メッシュセルA44への落雷の推移確率を演算して、落雷展開分布情報Scaを生成し、送電線到達分布演算処理と同様の処理を行って、落雷展開分布情報Sgを生成し、落雷展開分布情報Scaと、落雷展開分布情報Sgと、送電線事故統計情報Srを合成して、落雷推移シミュレーション情報Sqaを生成して、記憶部8に記憶させるとともに、表示部12に表示させる。
【0053】
こうして、仮想のユーザ位置を設定し、さらに、送電線Lの位置を設定し、送電線の事故履歴を加味することで、この位置が事故被害を被る可能性を過去の経験から表される。この事故被害は、直接的な被害と、送電線からの間接的被害と含んでいる。これにより、ユーザへの落雷リスクに、送電線の事故履歴も付加することで、精度をより向上させることができる。
【0054】
記憶部8は、ROM、RAMや、FD(フレキシブルディスク)、HD(ハードディスク)、CD−ROM等が装着されるFDD、HDD、CD−ROMドライブ等から構成されている。記憶部8は、図3に示すように、各種プログラムを記憶するプログラム記憶部14と、設定情報等の各種情報を記憶する情報記憶部15とを有している。
【0055】
プログラム記憶部14は、図3に示すように、気象情報取得処理プログラムを記憶する記憶領域14aと、統計解析処理プログラムを記憶する記憶領域14bと、高精度落雷予測処理プログラムを記憶する記憶領域14cと、落雷推移シミュレーション処理プログラムを記憶する記憶領域14dとを有している。
【0056】
情報記憶部15は、図3に示すように、基本情報としてのリアルタイム情報を記憶する記憶領域15aと、履歴情報を記憶する記憶領域15bと、及びサポート情報を記憶する記憶領域15cと、解析結果情報を記憶する記憶領域15dとを有している。リアルタイム情報は、落雷位置及び落雷時刻を含む落雷情報と、例えば、対象の送電線情報及び発生時刻を含む落雷事故情報と、対象の送電線情報、発生時刻及び電圧情報を含む瞬時電圧低下情報とを含んでいる。
【0057】
履歴情報は、落雷位置及び落雷時刻を含む落雷履歴情報と、例えば、対象の送電線情報及び発生時刻を含む落雷事故履歴情報と、対象の送電線情報、発生時刻及び電圧情報を含む瞬時電圧低下履歴情報とを含んでいる。サポート情報は、位置情報及び接続される送電線情報を含むユーザ(需要家)情報と、位置情報及び設備情報を含む送電線情報とを含んでいる。ユーザ情報は、ほかに、ユーザ識別情報に対応付けられた、氏名、住所(緯度・経度)、電話番号、電子メールアドレス、ユーザ設備情報を含んでいる。
【0058】
また、雷情報管理装置2は、通報エリア設定支援シミュレーション処理、予測情報提示処理、通報処理等を実施しても良い。通報エリア設定支援シミュレーション処理は、カバー率演算処理と、推奨通報エリア演算処理とを含んでいる。
【0059】
雷情報管理装置2は、カバー率演算処理で、選定された通報エリアに基づいて、カバー率を演算して、図18乃至図20に示すように、このカバー率を含む通報エリア設定情報St,Sta,Stbを生成し、記憶部8に記憶させる。雷情報管理装置2は、仮想のユーザ位置を、例えば、メッシュセルA44に設定し、このメッシュセルA44の近傍のメッシュセルを、ここでの落雷リスクが高まった場合又は落雷した場合にユーザに通報するための通報エリアとして設定する。雷情報管理装置2は、仮想のユーザ位置における落雷リスクをカバー可能な割合を、落雷履歴情報を分析することによってカバー率として演算する。通報エリアを増やすことによって、ユーザによる落雷の事前認知を向上させることができる。
【0060】
雷情報管理装置2は、例えば、図18に示すように、通報エリアを設定しない場合は、カバー率0%と求める。また、雷情報管理装置2は、図19に示すように、メッシュセルA33を通報エリアとする場合は、カバー率20%と求める。また、図20に示すように、メッシュセルA22,A32,A23,A33,A43,A34を通報エリアとする場合は、カバー率70%と求める。こうして、ユーザ位置の落雷リスクを緩和するための通報エリアを落雷対策に効果が期待できる最適なエリアに設定することができる。
【0061】
雷情報管理装置2は、推奨通報エリア演算処理で、図21(a)に示すように、仮想のユーザ位置を、例えば、メッシュセルA44に設定し、ユーザ到達分布演算処理と同様の処理を行い、各メッシュセルから落雷が到達してくる確率を演算し、図21(b)に示すように、落雷展開分布情報Scbを求め、閉曲線Bcで囲まれたメッシュセルA22,A32,A23,A33,A43,A34で、特に落雷の危険が高いことがわかる場合に、図21(a)に示すように、これらのメッシュセルA22,A32,A23,A33,A43,A34を推奨通報エリアとして設定した通報エリア設定情報Stcを生成し、記憶部8に記憶させる。これにより、ユーザ位置での落雷リスクを緩和するための推奨通報エリアを把握することができる。
【0062】
雷情報管理装置2は、予測情報提示処理で、高精度落雷予測情報Sk,Sm等を、例えば、ホームページ上で提示する。雷情報管理装置2は、ユーザ端末4からの要求に応じて、高精度落雷予測情報Sk,Smをユーザ端末4へ供給する。なお、この予測情報提示機能を予測情報提示サーバとして独立させて用いても良い。
【0063】
雷情報管理装置2は、通報処理で、例えば、自動発信(自動ダイヤル)で予め登録されたユーザ宛へ、落雷リスクが高まった場合等にその旨と、上記ホームページにアクセスして、高精度落雷予測情報Sk,Sm等を閲覧・取得可能である旨とのメッセージを送信する。なお、雷情報管理装置2は、高精度落雷予測情報Sk,Sm等を、ユーザ端末4からの要求の有無にかかわらず、例えば、定期的にユーザ端末4宛に送信しても良いし、通報機能を通報装置として独立させて用いても良い。また、雷情報管理装置2は、統計解析情報を、ユーザ端末4へ供給して、落雷(発雷)の傾向を伝達しても良い。
【0064】
発雷予測システム3は、落雷位置標定装置と、雷情報管理者(例えば、電力会社)が管理する管理者サーバとを有している。落雷位置標定装置は、例えば、複数の受信局への雷電波の到達時間差に基づいて、落雷位置を評定する。落雷位置標定装置は、例えば、落雷位置(緯度、経度)、落雷強度、及び落雷時刻を含む落雷情報を検出する。管理者サーバは、気象情報提供者(例えば、一般財団法人日本気象協会等)の気象情報提供サーバから発雷予測情報を取得する。この発雷予測情報は、管理者サーバから送られた上記落雷情報と気象情報とに基づいて生成される。
【0065】
なお、管理者サーバが、上記落雷情報と、上記気象情報提供サーバから取得した気象情報とに基づいて発雷予測情報を生成しても良いし、気象情報も雷情報管理者の管理する設備を用いて取得するようにしても良い。発雷予測システム3は、雷情報管理装置2へ発雷予測情報のほか、要求に応じて、履歴情報としての落雷情報を供給する。
【0066】
なお、ネットワーク5は、専用の通信路を用いたネットワークのほか、FTTH(Fiber To The Home)回線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)等を用いたネットワークを含んでいても良い。
【0067】
こうして、この実施の形態の構成によれば、雷情報管理装置2は、落雷履歴情報に基づいて、落雷推移情報Saを生成し、落雷推移分布演算処理で、所定のメッシュセルからの各メッシュセルへの落雷が推移する確率を演算して、落雷推移分布情報Sbを生成し、落雷展開分布演算処理で、所定のメッシュセルへの各メッシュセルから落雷が到達してくる確率を演算して、落雷展開分布情報Scを生成するので、落雷推移分布情報Sb及び落雷展開分布情報Scに基づいて、高精度で落雷予測を行うことができる。特に、落雷推移分布情報Sb及び落雷展開分布情報Scを、従来の落雷予測方法に反映させることで、高精度で落雷予測を行うことができる。また、ユーザ位置や、送電線位置を加味することで、ユーザや送電線等が存在するメッシュセルへの落雷リスクを把握することができ、事前に落雷対策を実施することができる。
【0068】
また、落雷位置やユーザ位置、送電線位置等の想定した情報と、落雷推移分布情報Sb及び落雷展開分布情報Scとに基づいて、事前に高精度のシミュレーションによる解析を行い、多様な状況での落雷対策を講じることができる。例えば、落雷による電気事故への予防対策を講じることができる。特に、送電線等の電気設備への落雷リスクを把握することができる。または、ユーザの位置又は任意のポイントにおける落雷リスクを把握することができる。また、落雷の傾向を把握することができる。したがって、設備を新設する場合に、活用して好適である。
【0069】
また、通報サービス設定時に、落雷展開分布情報Scに基づいて、ユーザの落雷リスク分布に対応させることによって、通報エリアを最適な通報エリアに設定することができる。また、瞬時電圧低下の現象を考慮して通報エリアを設定することができる。
【0070】
以上、この発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、上述した実施の形態では、雷情報管理装置2において、気象情報取得処理や、統計解析処理、高精度落雷予測処理、落雷シミュレーション処理等は、制御部が、対応する制御プログラムを実行することによって行うほかに、一部又は全部を専用のハードウェアを用いて行い、他の一部を対応するプログラムを実行して処理するようにしても良い。また、それぞれ別々のCPUが実行しても良いし、例えば、単一のCPUが実行しても良い。さらに、各処理を別々の情報処理装置が行うようにしても良い。また、統計解析処理において、落雷推移分布演算処理と、落雷展開分布演算処理とのうち、いずれか一方のみ実施するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0071】
落雷予測による保護対象としては、ユーザの設備のほか、ユーザ自身を含めることができる。また、設備やユーザが、移動する場合にも適用できる。
【符号の説明】
【0072】
1 雷情報管理システム
2 雷情報管理装置
7 制御部(落雷情報取得手段、統計解析処理手段、高精度落雷予測手段、第1の推移分布情報生成手段、第2の推移分布情報生成手段、落雷シミュレーション手段)
8 記憶部
11,A21,… メッシュセル(第1の区画、第2の区画、第3の区画、第4の区画)Sb 落雷推移分布情報(第1の落雷推移分布情報)
Sc 落雷展開分布情報(第2の落雷推移分布情報)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視領域の落雷予測を行うための雷情報管理装置であって、
落雷情報を取得する落雷情報取得手段と、前記落雷情報に所定の統計解析処理を施す統計解析処理手段と、統計解析処理結果に基づいて、落雷予測を行う高精度落雷予測手段とを備え、
前記統計解析処理手段は、前記落雷情報に基づいて、ともに前記監視領域を構成する第1の区画から第2の区画へ落雷が推移する確率を演算して、第1の落雷推移分布情報を生成する第1の推移分布情報生成手段と、ともに前記監視領域を構成する第3の区画へ第4の区画から落雷が到来する確率を演算して、第2の落雷推移分布情報を生成する第2の推移分布情報生成手段とを有し、
前記高精度落雷予測手段は、前記第1の落雷推移分布情報と前記第2の落雷推移分布情報とのうち、少なくとも一方に基づいて、落雷予測を行う
ことを特徴とする雷情報管理装置。
【請求項2】
前記第1の区画の位置及び前記第1の落雷推移分布情報と、前記第3の区画の位置及び前記第2の落雷推移分布情報とのうち、少なくともいずれか一方に基づいて、シミュレーションを実施する落雷シミュレーション手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の雷情報管理装置。
【請求項3】
前記第1の区画は、落雷位置を含み、前記第3の区画は、保護対象者位置又は保護対象設備位置を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の雷情報管理装置。
【請求項4】
監視領域の落雷予測を行うための雷情報管理方法であって、
落雷情報を取得する落雷情報取得ステップと、前記落雷情報に所定の統計解析処理を施す統計解析処理ステップと、統計解析処理結果に基づいて、落雷予測を行う高精度落雷予測ステップとを含み、
前記統計解析処理ステップは、前記落雷情報に基づいて、ともに前記監視領域を構成する第1の区画から第2の区画へ落雷が推移する確率を演算して、第1の落雷推移分布情報を生成する第1の推移分布情報生成ステップと、ともに前記監視領域を構成する第3の区画へ第4の区画から落雷が到来する確率を演算して、第2の落雷推移分布情報を生成する第2の推移分布情報生成ステップとを含み、
前記高精度落雷予測ステップでは、前記第1の落雷推移分布情報と前記第2の落雷推移分布情報とのうち、少なくとも一方に基づいて、落雷予測を行う
ことを特徴とする雷情報管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−108005(P2012−108005A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−257401(P2010−257401)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】