説明

電力供給装置

【課題】電力変換装置単体では、電力不足により供給不可能な負荷へ、電力変換装置を複数台並列に接続することにより、合計出力を増加させて、電力供給をスムーズになし得る交流電力供給装置を提供する。
【解決手段】個別の太陽電池1−i(i=1〜n)からの直流電力を交流電力に変換出力する複数個の交流電力出力装置PO−1、〜、PO−nを並列接続して、出力線Pより負荷に電力供給するようにし、複数個の交流電力出力装置のうち最初に起動された1台を主装置と設定し、2番目以降に起動された交流電力出力装置を従装置と設定するとともに、主装置は従装置を制御して出力線からの電力出力に係る制御を行い、主装置自身の出力データをデータ回線Dに送出し、従装置はデータ回線Dから主装置の出力データを受けて自身の電力出力を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電力変換装置を複数台並列接続し、合計出力電力を増加させて、電力変換装置単体では電力不足により供給不可能な負荷への電力供給を可能とした電力供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、交流電力供給装置として、図5に示すように、太陽電池1からの直流電圧を、電力変換装置2で交流電圧に変換し、しかも、この装置自身を独立運転可能とするため、電力変換装置2に、負荷3の大きさにかかわらず、常時AC100V、200V等を出力し得る定電圧電源機能を持つようにしたものがある。
【0003】
一方、電力供給会社では、多くの発電所からの電力を大きな負荷に対し並列に供給しており、それぞれの発電所の電力供給能力に応じて各発電所が負荷に対して供給電力を配分する交流電力供給方式が採用されている。
【0004】
また、太陽電池からの電力を受け、複数の発電機を並列接続して動作させ、これらの複数の発電機からの電力を供給するようにした電力供給装置が開示されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第3534914号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した従来の交流電力供給装置を用いて、大きな負荷に電力を供給する場合、1台の交流電力供給装置では、所定出力でしか対応できず、大きな負荷に電力を供給する場合には、上記した複数の大形発電所から並列に供給する場合と同様の方法を取ることを考えざるを得ない。
【0006】
しかし、上記図5で示した従来の交流電力供給装置を複数台並列接続すると、各装置自身の中に持った基準電圧の値がそれぞれ異なり、出力の出し具合が互いに影響し合い、通常並列接続が難しい。
【0007】
また、上記したように、電力会社の発電設備技術を応用し、発電設備の発電機の運転と同じように系統連系の形態を採用することが考えられる。この場合、並列動作させる電力供給装置のうち1台を主装置に決定し、主装置になった電力供給装置の出力に、他の電力供給装置を従装置として系統連系運転するとよい。
【0008】
しかし、電力供給装置の運転において、並列接続された電力装置の合計電力は、負荷が消費する電力と等しくなければならない。このため、系統連系も通常の連系と異なり、制御が難しいという問題がある。
【0009】
なお、特許文献1に記載の技術は、発電機を並列接続するものであるが、入力の太陽電池が大電力出力の場合に、発電機を順次切り換えて、各発電機から出力するものであり、複数の電力供給装置から、高負荷に並列に電力供給を行うことを解決するものではない。
【0010】
この発明は、上記問題点に着目してなされたものであって、直流発電手段と電力変換手段とからなる交流電力出力装置単体では、電力不足により、電力供給不可能な負荷へ、交流電力出力装置を複数台並列に接続することにより、合計出力を増加させて、電力供給をスムーズになし得る電力供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明の電力供給装置は、直流発電手段と、該直流発電手段からの直流電力を交流電力に変換出力する電力変換手段とからなる交流電力出力装置が複数個、出力線に対して並列接続されて前記出力線より負荷に対して電力が出力される電力供給装置であって、前記複数個の交流電力出力装置のうち最初に起動された1台を主装置と設定し、2番目以降に起動された交流電力出力装置を従装置と設定するとともに、前記主装置は従装置を制御して前記出力線からの電力出力に係る制御を行うこととし、かつ、前記主装置と設定した交流電力出力装置から、主装置自身の出力データを従装置に伝送するデータ伝送手段を備え、前記従装置は前記データ伝送手段による主装置の出力データを受けて、所定の電力が出力できるよう、従装置自身の電力出力を制御し、前記負荷への電力供給が不足する場合は、前記主装置からの電力供給と併せて前記従装置からの電力供給を行うことを特徴とする。
【0012】
なお、この発明の電力供給装置において、直流発電手段は、太陽電池、風力発電機など自然エネルギーに基づいて直流電力を発生するものを総称したものである。
【0013】
この発明の電力供給装置において、前記各交流電力出力装置は、前記データ伝送手段に、出力データが存在するか否かを判別する手段を備え、出力データが存在せず応答しない場合に、自装置を主装置と設定し、出力データが存在し応答する場合に、自装置を従装置と設定することができる。
【0014】
また、この発明の電力供給装置において、前記主装置は、主装置自身がダウンしたことを判別する手段を備え、主装置自身がダウンしたことを判別すると、前記データ伝送手段により主装置自身の出力データの伝送を停止する。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、交流電力出力装置を複数個、出力線に対して並列接続し、共通の出力線より電力出力し得るようにし、複数個の交流電力出力装置の最初に起動された1台を主装置と設定し、2番目以降に起動された装置を従装置と設定し、従装置は主装置からの出力データを受けて主装置からの電力供給と併せて負荷に対して電力供給を行うものであるから、必要に応じて発電設備の規模を拡大することが可能となる。また、並列接続が簡単に行えるために、設置時に特別な調整および接続が不要となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、実施の形態により、この発明を、さらに詳細に説明する。図1は、この発明の一実施形態の交流電力供給装置の構成を示すブロック図である。
【0017】
この実施形態に係る交流電力供給装置(交流電力供給システム)は、それぞれ個別の太陽電池1−1、1−2、・・・、1−nと、これらの太陽電池1−1、1−2、・・・、1−nからの直流電圧をそれぞれ個別に受けて交流電圧に変換して出力線Pより負荷に供給する電力変換回路(電力変換手段)S−1、S−2、・・・、S−nとで個別に構成される複数の交流電力出力装置PO―1、PO−2、・・・、PO−nが並列配置して構成されている。
【0018】
電力変換回路S−1、S−2、・・・、S−nは、いずれか1つの回路が主装置として機能し、その他は従装置として機能するように設定される。設定後、常時は主装置の制御のもとで、従装置が電流制御され、各電力変換回路S−1、S−2、・・・、S−nは、出力線Pより負荷に所要電力を、均等配分して供給運転される。
【0019】
図1に示す実施形態では、電力変換回路S−1が、主装置として動作する場合を示している。この電力変換回路S―1は、太陽電池1−1から入力される直流電圧の電圧・電流を検出する入力電圧・電流検出部2−1と、この太陽電池1―1から入力された直流電圧を交流電圧に変換するDC/ACコンバータ3−1と、電力の出力線Pに出力される出力電圧・電流を検出する出力電圧・電流検出部4−1と、自己から出力する電力、および他電力変換回路から出力する電力を所定値とするための制御を行う制御部5―1とを備えている。制御部5−1は、制御演算処理を実行するCPU6−1と、データ回線Dと接続された高速通信部7−1と、比較制御用にCPU6−1に基準電圧を入力する基準電圧源8−1とを備えている。
【0020】
従装置として動作する電力変換回路S−2、・・・、S−nも、それぞれ、電力変換回路S−1と同様に、入力電圧・電流検出部2−2、・・・、2−nと、DC/ACコンバータ3−2、・・・、3−nと、出力電圧・電流検出部4−2、・・・、4−nと、制御部5―2、・・・、5―nとを備えている。
電力変換回路S−1、S−2、・・・、S−nの制御部5−1、5−2、・・・、5―nは、いずれも、主/従装置設定用、主装置用、従装置用を含む制御用の同一のプログラム(ソフトウェア)をそれぞれ備えており、複数の交流電力供給装置PO−1〜PO−nのうちの最初に動作を開始した装置の電力変換回路は、主/従設定用のプログラムを用いて自身を主装置と設定し、その後主装置用のプログラムを実行する。その他の交流電力供給装置の電力変換回路は、動作開始で主/従設定用のプログラムを実行し、すでに主装置が設定されていることにより、自身を従装置に設定し、その後従装置用のプログラムを実行する。
【0021】
次に、この実施形態に係る交流電力供給装置の処理動作について説明する。先ず、電力変換回路S−1、S−2、・・・、S−nのいずれもが主装置の設定がなされていない場合において、電力変換回路S−1が最初に動作を開始した場合について、図2に示すフロー図を参照して説明する。
【0022】
先ず、動作開始のスイッチがONされて動作がスタートすると、ステップST1の動作開始か、の判定がYESで、次にステップST2へ移行する。ステップST2においては、回線Dから、高速通信部7−1を経て、回線データを取り込む。続いてステップST3へ移行する。
【0023】
ステップST3においては、回線データが有りか否かを判定する。回線Dには、後述するように、電力変換回路S−1、S−2、・・・、S−nのいずれかがすでに主装置に設定されている場合は、その主装置である電力変換回路から負荷へ電力供給がなされるとともに、その出力電力データが高速通信部7−i(i=1〜n)をへて、出力されている。一方、まだ主装置が設定されていない場合は、回線D上には、出力電力データが存在しない。
【0024】
ステップST3においては、まだ主装置が設定されていない場合での判定であって、回線Dに通信データ(出力データ)無しであるので、判定NOであり、処理はステップST4へ移行する。ステップST4においては、まだ主装置がいずれにも設定されていないので、自装置に、つまり電力変換回路S−1を主装置に設定する。以後図3に示す、通常の電力出力処理へ移行する。
【0025】
一方、すでに他のいずれかの電力変換回路が主装置に設定されている場合を想定すると、図2に示す動作開始スイッチON時の処理において、ステップST3の回線データ有か、の判定がYESとなり、処理はステップST5へ移行する。ステップST5においては、すでに他の電力変換回路に主装置が設定されているので、自装置を従装置に設定する。以後、図4に示す通常の従装置の電力出力処理へ移行する。
【0026】
次に、図3に示すフロー図を参照して、主装置の電力出力処理動作について説明する。この処理ルーチンに入ると、先ずステップST11において、太陽電池1―1からの直流電力を受けて交流に変換し、電力出力線Pに出力を開始する。
【0027】
次にステップST12において、この出力線Pの出力電圧は、一定電圧(例えば60Hz、AC100V)に保持される。続いてステップST13へ移行する。
【0028】
ステップST13においては、主装置である自己の出力を高速通信部7−1を経て回線Dに送出する。この主装置の出力データは、従装置において、出力電力制御の処理判断に使用される。次に、ステップST14へ移行する。
【0029】
ステップST14においては、出力線Pへ出力された出力電力を出力電圧・電流検出部4−1により検出する。電力出力線Pに接続した負荷が電力を消費すれば、一時的に電力線Pの電圧が低下する。また、後述するように、出力線Pに、主装置S−1以外に、系統連系する従装置S−2、・・・、S−nからも電力出力があると一時的に、出力線Pの電圧が大となる。これらを検出するために、このステップST14で出力電圧・電流検出部4―1で出力電力を検出している。
【0030】
次に、ステップST15へ移行する。ステップST15においては、検出した出力線Pの出力により、出力変化があるかを判定し、続いてステップST16で、出力減少か否かを判定する。
【0031】
ここで、上記したように出力線Pに接続した負荷が電力を消費すれば、一時的に出力線Pの電圧が減少するので、この場合は、ステップST16の判定がYESとなり、ステップST17へ移行する。
【0032】
ステップST17では、主装置S−1の出力電圧を上昇させ、主装置S−1の出力電圧を一定値に保つように制御する。
【0033】
また、主装置S−1の自出力が所定値以上となると、回線Dに送出された自出力データにより、従装置S−2(S−3、・・・、S−n)は、これを受信して、系統連系運転を開始する。これによって、従装置S−2からも、出力線Pに電力が出力され、一時的に出力線Pの電力が過剰(電圧が上昇)となる。このような場合に、ステップST16の判定は、出力増加によりNOとなる。この判定により、処理はステップST18へ移行する。
【0034】
ステップST18においては、従装置によって増加された出力分を減少させて一定値に戻すため、主装置S−1は、自出力を低減する。次にステップST19へ移行する。ステップST19においては、ステップST17で増加させた、またはステップST18で低減させた自出力を回線Dに送出する。
【0035】
次に、図4に示すフロー図を参照して従装置S−2の電力出力処理動作について説明する。通常の制御動作に入り、ステップST21において、この従装置S−2が並列接続中か否かを判定する。動作開始当初は、主装置S−1のみが、負荷に電力出力しているので、ここは判定NOで、ステップST22へ移行する。
【0036】
ステップST22においては、高速通信部7−2で回線Dからの主装置S−1の出力データ(主出力データ)を受信する。続いてステップST23へ移行する。ステップST23においては、主出力データが所定の基準値K1(例えば50W)より大きいか否かを判定する。
【0037】
基準値K1は、従装置S−2(S−3、・・・、S−n)を系統連系させるか否かの判断基準とする主装置の出力データの基準値である。主出力データが基準値K1以下であるとステップST23の判定NOで、処理は系統連系へ移行させることなく、リターンする。主出力データがK1より大きいと、ステップST23の判定YESで、次にステップST24へ移行し、この従装置S−2を系統連系による出力開始を実行させる。つまり、並列接続の動作を開始させる。そして、リターンする。
【0038】
その後、ステップST21では、この従装置S−2は、すでに並列接続動作に入っているので判定YESであり、ステップST25へ移行する。ステップST25においては、回線Dからの主出力データを高速通信部7−2で受信する。そして、ステップST26へ移行する。ステップST26においては、主出力データが基準値K2(例えば20W:K1>>K2)より小さいか否かを判定する。負荷の消費電力が小さいと、負荷への電力供給は、主装置S−1の自出力のみで十分であり、系統連系の必要のないほど主出力データが基準値K2より小さい場合は、ここで、処理はステップST30へ移行し、従装置S−2を、並列接続から離脱させる。一方、主出力データが基準値K2以上の場合は、ステップST27へ移行する。
【0039】
ステップST27においては、主出力データ=自出力データか、を判定する。判定YESの場合は、従装置S−2と主装置S−1の出力が均等となり、これ以上従装置の出力を制御する必要がないのでステップST29へ移行し、自身の出力を変化させないで、このまま安定状態でリターンする。ステップST27において判定NOの場合は、ステップST28へ移行し、主出力データに自出力データが等しくなるように、自装置の出力制御を行う。
【0040】
上記実施形態に係る交流電力供給装置において、主装置S−1単独から、従装置S−2との並列接続動作への移行を、具体例を用いて説明する。最初、主装置S−1のみから100Wの負荷に100Wの電力を供給している場合に、主装置S−1から回線Dに送出される主出力データは100Wであり、これを受けて従装置S−2では並列接続動作に入り、出力線Pに30Wを出力した場合、主装置と従装置との出力を合わせて出力線Pに瞬間的に130Wと、負荷100Wに対し出力過剰になる。主装置は、この過剰出力を検出し、そして所定出力電圧となるよう自装置の出力を例えば70Wに下げた場合、この70Wが主出力データとして回線Dに送出される。
【0041】
この時点の主出力データ70Wは、従装置S−2の自出力データ30Wより大であり、従装置S−2では、自身の出力をさらに増加させ、例えば50Wを出力線Pに出力する。これにより出力線Pの出力が瞬時的に電圧が上昇し、例えば120Wになり、なお、負荷100Wを超える。
【0042】
主装置S−1ではこの過剰出力を検出し、そして所定出力電圧となるよう自装置の出力をさらに下げ、例えば50Wとする。この主装置S−1からの主出力データ50Wが従装置S−2に取り込まれると、この時点における主出力データと従装置の出力データは、等しくなり、その後は、主装置、従装置とも出力を変化させないで、そのまま出力50W(両者で100W)を維持する。このように、主装置S─1に対し同定格の従装置S−2を並列動作させる場合は、負荷100Wに対し、50W、50Wで均等な分割出力で安定供給する。次に、同定格の従装置S−3も併せて並列動作させる場合は、負荷100に対し,33.3W、33.3W、33.3Wで均等分割出力することになる。
【0043】
なお、この実施形態に係る交流電力供給装置において、例えば、主装置として交流電力出力装置PO―1が設定されて並列運転している時に、主装置である交流電力出力装置PO―1の電力変換回路S−1がダウンすると、電力変換回路S−1自身がダウンを検知し高速通信部7−1より、回線Dに出力される主出力データを0とするので、他の装置が図2の処理を実行することにより主装置を自身に設定し、ダウンした装置(元の主装置)が回復すれば、これを従装置として復帰させる。
【0044】
このように主装置がダウンした場合は、主装置を他の装置に変更させた上で、従前と同様の並列処理による電力供給を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】この発明の一実施形態である交流電力供給装置の回路構成を示すブロック図である。。
【図2】同実施形態交流電力供給装置の、各電力変換回路における動作開始時の主装置、従装置の設定処理を説明するフロー図である。
【図3】同実施形態交流電力供給装置の、主装置と設定された電力変換回路における電力出力制御処理を説明するフロー図である。
【図4】同実施形態交流電力供給装置の、従装置と設定された電力変換回路における電力出力制御処理を説明するフロー図である。
【図5】従来の、一般的な交流電力供給装置の構成を示す概略ブロック図である。
【符号の説明】
【0046】
S−1、S−2、・・・、S−n 電力変換回路
1−1、1−2、・・・、1−n 太陽電池
2−1、2−2、・・・、2−n 入力電圧・電流検出部
3−1、3−2、・・・、3−n DC/ACコンバータ
4−1、4−2、・・・、4−n 出力電圧・電流検出部
5−1、5−2、・・・、5−n 制御部
6−1、6−2、・・・、6−n CPU
7−1、7−2、・・・、7−n 高速通信部
8−1、8−2、・・・、8−n 基準電圧源
P 電力出力線
D データ回線
PO−1、PO−2、・・・、PO−n 交流電力出力装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流発電手段と、該直流発電手段からの直流電力を交流電力に変換出力する電力変換手段とからなる交流電力出力装置が複数個、出力線に対して並列接続されて前記出力線より負荷に対して電力が出力される電力供給装置であって、
前記複数個の交流電力出力装置のうち最初に起動された1台を主装置と設定し、2番目以降に起動された交流電力出力装置を従装置と設定するとともに、前記主装置は従装置を制御して前記出力線からの電力出力に係る制御を行うこととし、
前記主装置と設定した交流電力出力装置から、主装置自身の出力データを従装置に伝送するデータ伝送手段を備え、
前記従装置は前記データ伝送手段による主装置の出力データを受けて、所定の電力が出力できるよう、従装置自身の電力出力を制御し、前記負荷への電力供給が不足する場合は、前記主装置からの電力供給と併せて前記従装置からの電力供給を行うことを特徴とする電力供給装置。
【請求項2】
前記各交流電力出力装置は、前記データ伝送手段に、出力データが存在するか否か判別する手段を備え、出力データが存在せず応答しない場合に、自装置を主装置と設定し、出力データが存在し応答する場合に、自装置を従装置と設定することを特徴とする請求項1記載の電力供給装置。
【請求項3】
前記主装置は、主装置自身がダウンしたことを判別する手段を備え、主装置自身がダウンしたことを判別すると、前記データ伝送手段により主装置自身の出力データの伝送を停止することを特徴とする請求項1または請求項2記載の電力供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−118670(P2009−118670A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−290271(P2007−290271)
【出願日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(000004606)ニチコン株式会社 (656)
【出願人】(505160599)株式会社ITM (4)
【Fターム(参考)】