説明

電力変換装置

【課題】バッファリアクトルのような高コスト、大型のリアクトルを省略でき、安価で小型の電力変換装置を提供する。
【解決手段】スイッチングにより直流と交流を変換する複数のスイッチング素子21u、21xと、スイッチング素子21u、21xとコンデンサ30を含む単位ユニットCと、単位ユニットCを少なくとも1つ含む単位アーム10P、10Nとを有し、漏れインダクタンス成分により短絡電流を抑制するように、一対の単位アーム10P、10Nの間に、トランス40の一次側が接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、交流と直流との間で相互に電力を変換する電力変換装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
交流と直流との間で相互に電力の変換を行う電力変換装置は、種々の用途に使用されている。たとえば、電力系統の交流を直流に変換するコンバータや、直流を交流に変換してモータ駆動に用いるインバータとしては、三相2レベルのタイプが使用されてきた。三相2レベルとは、6個のスイッチのオンオフという2レベルでの切り替えを行うことで、直流と三相交流との変換を行う手法である。
【0003】
オンオフの切り替えであるスイッチングを行うスイッチング素子は、半導体素子が用いられる。一般的には、IGBТ(Insulated Gate Bipolar Transistor)が、スイッチング素子として用いられる。三相2レベルインバータは、このスイッチング素子を、上記のように、最小限6個で構成することができる。
【0004】
三相2レベルインバータの制御方法は、一般的には、PWM制御である。PWM制御は、パルス幅を制御することにより、出力される交流電圧の大きさを制御する方法である。たとえば、入力される直流電圧をVdcとしたとき、各相ごとに、所定のタイミングで+Vdc/2と−Vdc/2の2値の切替を行う。これにより、三相2レベルインバータからの出力波形を、擬似的に生成された交流の波形とすることができる。
【0005】
ところで、最近では、交流送電と比べて、電力の損失の少ない大規模な直流送電の必要性が高まっている。たとえば、海底ケーブルによる送電、50Hz−60Hzの変換、遠隔の大規模太陽光発電システムから消費地への長距離直流送電などが、注目されている。
【0006】
このような直流送電の場合、オンオフの対象となる直流が300kVなどの超高電圧となる。一方、スイッチング素子として用いられるIGBТは、定格が6500V程度である。そこで、これを多数直列に接続したマルチレベルインバータとすることにより、個々のスイッチング素子にかかる電圧を小さくすることができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【特許文献1】特表2010−512134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のような電力変換装置においては、スイッチングに応じて電圧の出力の有無を切り替える電圧源として、コンデンサが用いられている場合がある。かかる場合には、たとえば、2つのスイッチング素子に直流コンデンサを並列に接続した単位ユニットが構成されている。このような単位ユニットでは、一方のスイッチング素子がオンのときに、直流コンデンサ分の電圧が出力され、他方のスイッチング素子がオンのときに、ゼロ電圧となる。
【0009】
各単位ユニットの構成要素である直流コンデンサは、適宜充放電が行われるように、電圧値を一定に制御する必要がある。このため、単位ユニットには、直流電源を還流させる還流電流を、常時流すことが必要となる。より具体的には、各相毎に、充放電のための短絡経路を設ける必要がある。
【0010】
しかし、三相用の電力変換装置においては、三相を同一の直流電源に接続している。このため、各相の直流電圧合成値がわずかでも異なると、相間に過大な短絡電流が流れてしまい、機器に影響を与える可能性がある。各相の直流電圧合成値の平均値が一致していても、オンオフのタイミングや周期が異なれば、同様の問題が生じる。
【0011】
これに対処するため、各相にバッファリアクトルを挿入し、短絡電流が過大にならないように制限を加えている。しかし、このバッファリアクトルを用いることは、結局、装置全体の大型化、高コスト化を招くことになる。
【0012】
本発明の実施形態は、バッファリアクトルのような高コスト、大型のリアクトルを省略でき、安価で小型の電力変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記のような課題を解決するため、実施形態の電力変換装置は、以下の構成を有することを特徴としている。
(1) スイッチングにより直流と交流を変換する複数のスイッチング素子
(2) 前記スイッチング素子とコンデンサとを含む単位ユニット
(3) 前記単位ユニットを少なくとも1つ含む単位アーム
(4) 一対の前記単位アームの間に、漏れインダクタンス成分により短絡電流を抑制するように、一次巻線が接続されたトランス
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態の電力変換装置の構成例を示す回路図
【図2】図1の単位ユニットを示す回路図
【図3】リアクトルを用いた電力変換装置の構成例を示す回路図
【図4】図1の一相を簡略に示した回路図
【図5】正側の単位ユニットの電圧波形(A)、負側の単位ユニットの電圧波形(B)を示す図
【図6】正側トランス一次巻線の電圧波形(A)、負側トランス一次巻線の電圧波形(B)、トランス二次巻線の電圧波形(C)を示す図
【図7】トランス二次巻線を各相並列に接続した一例を示す回路図
【図8】各相のトランスの一次二次巻線を共通の鉄心とした一例を示す構成図
【図9】三相トランスを用いた一理例を示す構成図
【発明を実施するための形態】
【0015】
[A.実施形態の構成]
[1.全体構成]
本実施形態の構成を、図1及び図2を参照して説明する。本実施形態は、三相の交流系統と直流系統との間に接続され、交流と直流との変換を行う電力変換装置である。この電力変換装置は、三相毎に、正側と負側の相アームである単位アーム10P、10Nを有している。この単位アーム10P、10Nは、トランス40P、40Nを介して交流系統に接続されている。
【0016】
[2.単位アーム]
正側の単位アーム10P、負側の単位アーム10Nは、N個の単位ユニットCを直列に接続したものである。単位ユニットCは、後述するチョッパブリッジ単位変換器である。なお、図1は、N=2の例であるが、N≧1であればよい。
[3.単位ユニット]
単位ユニットCであるチョッパブリッジ単位変換器は、図2に示すように、レグ20とコンデンサ30を並列に接続したものである。レグ20においては、自己消弧能力を持つ2個のスイッチング素子21U、21Xが、直列に接続されている。このスイッチング素子21U、21Xとしては、たとえば、IGBТを用いる。各スイッチング素子21U、21Xには、逆並列にダイオード22U、22Xが接続されている。このダイオード22U、22Xは、フィードバックダイオードである。
【0017】
[4.トランス]
トランス40P、40Nは、一次二次巻線間の巻線比1:1である絶縁用の単相トランスである。トランス40P、40Nは、各相毎に、正側と負側に分けて設けられている。なお、トランス40P、40Nの一次二次巻線における正側は、黒点で示す。
【0018】
[5.各部の接続関係]
正側の各相の単位アーム10Pの一端は、それぞれ直流電源の正側に接続されている。各相の単位アーム10Pの他端は、それぞれ正側のトランス40Pの一次巻線の正側に接続されている。
【0019】
負側の各相の単位アーム10Nの一端は、それぞれ直流電源の負側に接続されている。各相の単位アーム10Nの他端は、それぞれ負側のトランス40Pの一次巻線の正側に接続されている。
【0020】
各相における正側のトランス40Pの一次巻線の負側と、負側のトランス40Nの一次巻線の負側とは、互いに接続されている。また、正側のトランス40Pの一次巻線の負側と、負側のトランス40Nの一次巻線の負側は、U相、V相、W相の三相間でも互いに接続されている。
【0021】
各相における正側のトランス40Pの二次巻線と、負側のトランス40Nの二次巻線とは、直列に接続されている。負側のトランス40Nの二次巻線の負側は、U相、V相、W相の三相間で互いに短絡接続されている。正側のトランス40Pの二次巻線の正側は、U相、V相、W相の接続端として交流側に接続されている。
【0022】
[B.実施形態の作用]
[1.漏れインダクタンスの利用]
実際のトランスには、磁気漏れによる漏れ磁束が必ず存在する。この漏れ磁束は、変圧作用に寄与せずに、一次側及び二次側の巻線の漏れインダクタンスとして働く。
【0023】
本実施形態においては、後述のように直流循環電流が流れる際に、絶縁トランスとしてのトランス40P、40Nの一次側の巻線が、直流循環電流の経路となっている。このため、トランス40P、40Nの一次巻線の漏れインダクタンス成分によって、リアクトルと同様に、直流循環電流の急増が抑制される。
【0024】
たとえば、図3に示すように、リアクトルLを設置して、絶縁トランスТを系統への出力と絶縁のために用いた場合、絶縁トランスTの巻線部分をリアクトルとして利用することはできない。本実施形態においては、上記のような結線構造とすることにより、トランス40P、40Nの一次側の漏れインダクタンス成分を、リアクトルとして機能させることができる。
【0025】
[2.高調波の抑制]
また、半導体素子によるスイッチングにおいては、ひずみ波が発生する。そして、このひずみ波に含まれる高調波成分が、機器に影響を与える。これに対処するため、たとえば、発生した高調波を吸収するフィルタを挿入することが考えられる。このフィルタは、一般的には、高調波成分を抑制するリアクトルやコンデンサで構成できる。
【0026】
しかし、電力系統に流れ出す高調波成分を、他の機器に影響を及ぼさないレベルまで低減させるには、大きな容量のフィルタが必要となる。このため、フィルタに必要となるリアクトルやコンデンサが大型化し、コスト向上と、重量増加を招く。
【0027】
本実施形態においては、単位ユニットCを直列に多段に接続したマルチレベル変換装置を構成している。これにより、出力波形を、より正弦波に近づけることができ、高調波を抑制できる。
【0028】
[3.交流電圧出力動作]
本実施形態による交流波形の出力動作を、図4〜図6を用いて説明する。なお、図4では、説明の簡略化のため、正側と負側で単位ユニットCを1つずつとしている。まず、図4に示すように、直流電源の中性点を接地点として電圧基準とする。
【0029】
そして、
Vu…接地点からみた交流出力点の電圧
Vdc…直流電源の正負それぞれの電圧
Vc…単位ユニットCのコンデンサ30の電圧
VuP…正側電源側に接続される単位ユニットCの出力電圧
VuN…負側電源側に接続される単位ユニットCの出力電圧
VuRef…上位のシステムで演算される出力したい交流電圧指令
とする。
【0030】
すると、正側の単位ユニットCの出力電圧VuPは、以下の通りである。
(数1)
VuP=Vdc−VuRef
このVuPの電圧波形を、図5(A)に示す。また、正側のトランス40Pにおける一次巻線の電圧VtrP1の波形を、図6(A)に示す。
【0031】
この時、出力電圧Vuは以下のように出力される。
(数2)
Vu=Vdc−VuP=Vdc−(Vdc−VuRef)=VuRef
【0032】
一方、負側の単位ユニットCの出力電圧VuNは、以下の通りである。
(数3)
VuN=Vdc−VuRef
このVuNの電圧波形を、図5(B)に示す。また、正側のトランス40Nにおける一次巻線の電圧VtrN1の波形を、図6(B)に示す。
【0033】
この時、出力電圧Vuは以下のように出力される。
(数4)
Vu=−Vdc+VuN=−Vdc+(Vdc―VuRef)=−VuRef
【0034】
トランス40Pの一次巻線、二次巻線は減極性、トランス40Nの一次巻線、二次巻線は加極性となっているので、図6(C)に示すように、二次側で合成された電圧Vtr2が出力される。
【0035】
[4.直流充放電動作]
交流負荷電流をIuとすると、このIuは、正側の単位ユニットCと負側の単位ユニットCとにそれぞれ流れる。この時、正側の単位ユニットCのコンデンサ30は、以下の式で表される電力PowerPによって充放電がなされる。
【0036】
(数5)
PowerP=VuP×Iu=(Vdc−VuRef)×Iu
【0037】
VuRefとIuが同位相、すなわち力率1で動作している場合について計算すると、交流1周期でのPowerPの平均値はマイナスとなる。すなわち、上記のような出力電圧制御を行うと、正側の単位ユニットCのコンデンサ電圧平均値は一定に保つことができず、運転継続ができない。
【0038】
同様に、負側の単位ユニットCのコンデンサ電圧も、力率1の時のPowerNは、交流1周期での平均値がプラスとなり、コンデンサ電圧平均値を一定に保つことができずに、運転継続できない。
【0039】
これに対処するため、直流電源の正側から正側の単位ユニットC、正側のトランス40P、負側のトランス40N、負側の単位ユニットC、直流電源の負側という経路で、直流で充放電電流を流す。これにより、コンデンサ電圧の平均値を一定にする。
【0040】
具体的には、以下の式により、コンデンサ電圧の平均値を一定に制御するための補正値ΔVfcControlを演算する。そして、この補正値ΔVfcControlにより、正側及び負側の単位ユニット出力電圧VuP、VuNを補正出力する。
【0041】
(数6)
ΔVfcControl=G(s)×(VCref−VCu_AVE)
VCref…単位ユニットCのコンデンサ電圧指令値(あらかじめ設定される値)
VCu_AVE…U相正負全単位ユニットのコンデンサ電圧平均値
G(s)…制御ゲイン sはラプラス演算子 比例積分制御が適する
【0042】
[C.実施形態の効果]
以上のような本実施形態によれば、直流循環電流の急増を、トランス40P、40Nの一次側の漏れインダクタンスを利用して抑制し、単位ユニットCのコンデンサ電圧の平均値を一定に制御できる。したがって、バッファリアクトルのような大型で高コストの装置を設置すること無く、小型で低コストの電力変換装置を構成することができる。
【0043】
かかる構造は、マルチレベル変換装置として構成した場合に、特に有効となる。つまり、スイッチング素子21U、21Xは、リアクトル等に比べて所要スペースは小さいが、多段に接続する場合には、数が増える程、所要スペースは拡大する。しかし、本実施形態では、リアクトル分のスペースを節約できるので、接続されるスイッチング素子21U、21Xの数が増大しても、大型化を防止できる。
【0044】
[D.他の実施形態]
本発明の実施形態は、上記の形態には限定されない。
(1)たとえば、図7に示すように、上記の実施形態の各相において、トランス40P、40Nの二次巻線を互いに並列に接続してもよい。直列に接続するか、並列に接続するかは、接続される直流系統、交流系統、負荷等に応じて、適宜選択される。
【0045】
(2)また、上記の実施形態では、各相を一対のトランス40P、40Nによって構成していた。しかし、図8に示すように、2つのトランス40P、40Nの鉄心Mを共通化した構成とすることも可能である。
【0046】
すなわち、図8では、各相ごとに、一次巻線と二次巻線とが共通の鉄心Mに巻回されている。一次巻線は、正側と負側で2つ設けられている。一方の一次巻線の端部は、各相における単位アーム10Pの一方の端部に接続されている。他方の一次巻線の端部は、各相における単位アーム10Nの一方の端部に接続されている。2つの一次巻線の中性点は、互いに接続されている。
【0047】
また、各相における二次巻線の負側は、三相間で互いに接続されている。各相における二次巻線の正側は、U相、V相、W相の接続端として交流側に接続されている。
【0048】
かかる構成とすることにより、図中、Ichargeで示すように、短絡電流が流れることにより、コンデンサの直流充放電電流となる。この直流充放電電流により発生する直流磁束は、相互に打ち消し合うことになる。このため、飽和磁束密度を小さくすることができ、鉄心Mの更なる小型化が可能となる。なお、図中のIuPとIuNは、正側と負側の入力電流、IuP+IuNは出力電流である。
【0049】
また、このような各相ごとのトランスは、2つの単相トランスを合わせたものと捉えることもできるし、2つの一次巻線を有する単一のトランスと捉えることもできる。また、上記のように、各相の二次巻線についても、2つを並列に接続した構成とすることもできる。
【0050】
(3)さらに、上記の実施形態においては、トランス40P、40Nを三相個別にそれぞれ設置していた。しかし、図9に示すように、三相トランスの巻線構成によって、実施形態を実現することも可能である。たとえば、三相三脚トランスの各脚における巻線構成を下記のようにする。
【0051】
すなわち、図9に示す三相トランスは、各相に一次巻線を2つ有する。三相トランスの一方の一次巻線の端部Up、Vp、Wpは、各相における単位アーム10Pの端部に接続されている。三相トランスの他方の一次巻線の端部Un、Vn、Wnは、各相における単位アーム10Nの端部に接続されている。三相トランスの各相における2つの一次巻線の中性点は、互いに接続されている。
【0052】
三相トランスの二次巻線の負側は、三相間で互いに接続されている。三相トランスの各相における二次巻線の正側の端部Us、Vs、Wsは、U相、V相、W相の接続端として交流側に接続されている。
【0053】
かかる構成とすることにより、上記と同様に各相の直流磁束が相互に打ち消されることによる効果が得られる。また、三相三脚トランス等により構成するので、さらなる小型化を達成できる。また、上記のように、各相の二次巻線についても、2つを並列に接続した構成とすることもできる。
【0054】
(4)なお、上記の実施形態は、同様の構成によって、直流から交流、交流から直流の変換を行うことができる。つまり、本実施形態の電力変換装置は、インバータとしてもコンバータとしても構成することができる。また、電力変換装置の交流系統側をΔ結線としてもよいし、中性点を設けた三相Y結線としてもよい。
【0055】
(5)本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0056】
10P、10N…単位アーム
20…レグ
21U、21X…スイッチング素子
30…コンデンサ
40P、40N…トランス
C…単位ユニット
M…鉄心
Т…絶縁トランス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチングにより直流と交流を変換する複数のスイッチング素子と、
前記スイッチング素子とコンデンサとを含む単位ユニットと、
前記単位ユニットを少なくとも1つ含む単位アームと、
一対の前記単位アームの間に、漏れインダクタンス成分により短絡電流を抑制するように、一次巻線が接続されたトランスと、
を有することを特徴とする電力変換装置。
【請求項2】
前記単位ユニットにおける前記スイッチング素子は、複数が直列に接続され、
前記単位ユニットにおける前記コンデンサは、前記スイッチング素子に並列に接続され、
前記単位アームにおける前記単位ユニットは、1つ若しくは複数直列に接続され、
前記一対の単位アームは、三相に対応して設けられ、
前記トランスは、各相ごとに2つ設けられた単相トランスであり、
各相における一方の単位アームの端部は、一方の単相トランスの一次巻線の正側に接続され、
各相における他方の単位アームの端部は、他方の単相トランスの一次巻線の正側に接続され、
各相における2つの単相トランスの一次巻線の負側同士は、互いに接続され、
各相における2つの単相トランスの一次巻線の負側は、三相間でも互いに接続され、
各相における2つの単相トランスの二次巻線同士は、互いに接続され、
各相における前記2つの単相トランスの二次巻線の負側は、三相間でも互いに接続されていることを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
【請求項3】
各相における2つの単相トランスの二次巻線同士は、互いに直列に接続されていることを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
【請求項4】
各相における2つの単相トランスの二次巻線同士は、互いに並列に接続されていることを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
【請求項5】
各相における前記2つの単相トランスは、鉄心が共通であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記単位ユニットにおける前記スイッチング素子は、複数が直列に接続され、
前記単位ユニットにおける前記コンデンサは、前記スイッチング素子に並列に接続され、
前記単位アームにおける前記単位ユニットは、1つ若しくは複数直列に接続され、
前記一対の単位アームは、三相に対応して設けられ、
前記トランスは、各相ごとに、一次巻線と二次巻線とが共通の鉄心に巻回され、
各相における一次巻線は、2つ設けられ、
各相における一方の単位アームの端部は、前記トランスの一方の一次巻線に接続され、
各相における他方の単位アームの端部は、前記トランスの他方の一次巻線に接続され、
各相における前記トランスの2つの一次巻線の中性点は、互いに接続され、
各相における前記トランスの二次巻線の負側は、三相間で互いに接続されていることを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記単位ユニットにおける前記スイッチング素子は、複数が直列に接続され、
前記単位ユニットにおける前記コンデンサは、前記スイッチング素子に並列に接続され、
前記単位アームにおける前記単位ユニットは、1つ若しくは複数直列に接続され、
前記一対の単位アームは、三相に対応して設けられ、
前記トランスは、各相に一次巻線を2つ有する三相トランスであり、
各相における一方の単位アームの端部は、前記三相トランスの一方の一次巻線に接続され、
各相における他方の単位アームの端部は、前記三相トランスの他方の一次巻線に接続され、
各相における前記三相トランスの2つの一次巻線の中性点は、互いに接続され、
各相における前記三相トランスの二次巻線の負側は、三相間で互いに接続されていることを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate