説明

電動工具用トリガースイッチ

【課題】トリガースイッチ内部に水分等が侵入しても誤動作が発生しないように、特に有接点の部分を無接点化することで半永久摺動寿命及び耐環境性を実現したトリガースイッチを提供する。
【解決手段】電動工具用トリガースイッチは、ケースの内部に組み込まれ、トリガーレバーの操作に連動して動く摺動操作部を備えたトリガースイッチであって、前記摺動操作部は、前記トリガーレバーの引き込み操作に連動する速度制御部の側面に永久磁石を取り付け、前記速度制御部に対向する位置に設けた回路基板に磁界センサを備え、前記速度制御部に備えた前記永久磁石を、前記トリガーレバーの引き込み操作に連動する前記速度制御部を引き込み方向に移動させたときに前記磁界センサに蒙る磁界が変化することによる信号を発生させ、該発生した信号に基づいてモータの速度制御をすることである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電動工具用トリガースイッチに関し、詳しくは、各種電動工具向けトリガースイッチに適用され、トリガースイッチ内部に水分が侵入しても誤動作が発生しないように有接点を無接点化としたトリガースイッチに関し、特に電池式ブラシレス電動工具向けに有効な電動工具用トリガースイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術における電動工具用トリガースイッチは、図6に示すように、箱状に形成された内部に摺動接点機構(速度制御部)を組み込み、外部のトリガーレバー11からの摺動操作を伝達する摺動操作部15を備え、且つ側面を開口にしたケース12と、ケース12の側面の開口面を塞ぐと共に、内側側面に摺動回路基板13を搭載したカバー14と、手の指で操作できるトリガーレバー11と、ケース12の上部位置にモータの正逆回転を切替える切替操作部25と、を備えた構成になっている。
【0003】
ケース12は、側面を開口にした箱型形状に形成し、手前側にトリガーレバー11をガイドするための上部位置に設けた上部レバーガイド部17及びこの上部レバーガイド部17と同じ形状であって鉛直方向の下部位置に設けた下部レバーガイド部18を設け、内部においては上部レバーガイド部17と下部レバーガイド部18とで挟まれた奥行き方向に摺動操作部15を形成する速度制御部44を収納する速度制御部収納室19、速度制御部収納室19の上部位置に切替操作部25を構成する切替レバー26のうち回動軸29を回動軸係合孔23に組み合わせて収納する回動軸収納室21、この回動軸収納室21に遮蔽部材を介して連続して設けた切替操作部25を構成する切替レバー26のうち接片部30を収納する接片部収納室22からなる。
【0004】
カバー14は、内側側面壁に長方形状の摺動回路基板13を装着する基板装着部24を備えた構成になっている。
【0005】
切替操作部25を構成する切替レバー26は、台形状に形成された本体部27の上端部に上方向に突出形成した切替ノブ28を備え、略中心位置に切替レバー26が回動自在な中心軸となる回動軸29、後端部の側面に切替の信号を発生させる導電性金属部材で形成された切替接片31を装着する接片部30を備え、後端部にオシボバネ32とオシボ33を備えた構成になっている。
【0006】
回動軸収納室21は、切替レバー26の回動軸29を回動軸係合孔23に係合させる部屋であって、回動軸29よりも一段高く形成された本体部27及び本体部27に連設されている切替レバー26をケース12の外に位置させる。
そして、回動軸収納室21内に形成された回動軸係合孔23の上部を回動軸29が係合したときにその回動軸29の頂面を塞ぐように延設して形成した頂面壁36を備えた構造となっている。
【0007】
接片部収納室22は、切替レバー26の切替接片31を備えた接片部30を収納する部屋であって、この部屋の中で切替接片31がカバー14に装着されている摺動回路基板13に配設されている切替接触子34a、34bと対向させた状態に配置され、切替ノブ28の操作により切替接片31が切替接触子34a、34bに電気的に接触する。
【0008】
摺動操作部15は、棒状に形成し自由端部に、Oリング38及び外部パッキン39を取り付け、トリガーレバー11を取付けることができる摺動軸41と、この摺動軸41の基部側であって側面に平行に2つの摺動子42、43を配置してモータの回転速度を制御する速度制御部44を設けた構造となっている。
【0009】
摺動軸41は、Oリング38及び外部パッキン39を取り付け、その先端側をトリガーレバー11に取付け、Eリング59を差込むことでトリガーレバー11から外れない構成になっている。
【0010】
速度制御部44は、摺動軸41に連結され、摺動軸41に連動する速度制御摺動子42及びスイッチ摺動子43を備え、且つ速度制御摺動子42及びスイッチ摺動子43に弾性接触するための接触子45、46、47、48を備えた摺動回路基板13とから構成されている。
【0011】
摺動回路基板13は、表面に切替操作部25の切替接片31と接触する切替接触子34a、34bと、速度制御部44に備えてある摺動子42、43と摺動する接触子45、46、47、48を備えた構成になっている。
【0012】
摺動回路基板13に配設されている接触子45、46、47、48は、平行且つ整列状態に配設され、上部位置に帯状で抵抗体を構成する可変接触子45、この可変接触子45と平行で且つ同一長さに導電性部材で形成された摺動接触子46、この摺動接触子46と平行で且つ寸足らずの導電性部材で形成された制御接触子47、この制御接触子47と平行で且つ同一長さに導電性部材で形成された補助接触子48からなる。
【0013】
このような構成の切替操作部25においては、切替レバー26の回動軸29をケース12の回動軸係合孔23に係合させ、切替接片31を摺動回路基板13の切替接触子34a、34bに対向させた状態にしておき、切替ノブ28の操作で切替接片31が切替接触子34a、34bを導通状態にすることで、切替信号を発生させる。
【0014】
また、摺動回路基板13に配設された接触子45、46、47、48に対して、摺動接触子46及び可変接触子45の両者にブラシが接触するように速度制御摺動子42を当接させることで制御接触子47及び補助接触子48の両者にブラシが接触するようにスイッチ摺動子43が当接されることで、補助スイッチとして機能する。
【0015】
このような構造をした速度制御部44においては、摺動操作部15が復帰バネ49に抗してトリガーレバー11で操作されると速度制御摺動子42及びスイッチ摺動子43が摺動回路基板13の接触子45、46、47、48に接触して摺動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2006−315119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
しかしながら、従来技術で説明した電動工具用スイッチにおける有接点機構の場合、摺動接点部の機械的磨耗による消耗、及びスイッチ内部への水分等の侵入又は腐食性ガス侵入により接点部を腐食させ接触不安定を発生させてしまうという問題がある。
従って、トリガースイッチ内部に水分等が侵入しても誤動作が発生しないように、特に有接点の部分を無接点化することで半永久摺動寿命及び耐環境性を実現することに解決しなければならない課題を有する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記課題を解決するために、本願発明の電動工具用トリガースイッチは、次に示す構成にすることである。
【0019】
(1)電動工具用トリガースイッチは、ケースの内部に組み込まれ、トリガーレバーの操作に連動して動く摺動操作部を備えたトリガースイッチであって、前記摺動操作部は、前記トリガーレバーの引き込み操作に連動する速度制御部の側面に永久磁石を取り付け、前記速度制御部に対向する位置に設けた回路基板に磁界センサを備え、前記速度制御部に備えた前記永久磁石を、前記トリガーレバーの引き込み操作に連動する前記速度制御部を引き込み方向に移動させたときに前記磁界センサに蒙る磁界が変化することによる信号を発生させ、該発生した信号に基づいてモータの速度制御をすることである。
(2)更に、切替レバーの操作によりモータの正転・逆転を制御する切替操作部を備え、前記切替操作部は、前記切替レバーに連設したレバー部の側面に突出形成した遮蔽板を備え、前記レバー部に対向する位置に設けた回路基板にフォトインタラプタを備え、前記切替レバーの操作により、前記フォトインタラプタの光路を前記遮蔽板で遮るようにすることで前記モータの正転・逆転を切替えるようにしたことを特徴とする(1)に記載の電動工具用トリガースイッチ。
(3)前記摺動操作部には更に、前記トリガーレバーの引き込み操作に連動する速度制御部の側面に突出形成した遮蔽板を備え、前記速度制御部に対向する位置に設けた回路基板にフォトインタラプタを備え、前記速度制御部を引き込む方向に移動させたときに前記回路基板に備えた前記フォトインタラプタの光路を前記遮蔽板で遮ることで発生する信号に基づいてモータの回転トリガーとすることを特徴とする(1)に記載の電動工具用トリガースイッチ。
(4)ケースの上部位置に組み込まれ、切替レバーの操作によりモータの正転・逆転を制御する切替操作部と、
ケースの下部位置に組み込まれ、トリガーレバーの操作に連動して動く摺動操作部と、
を備えたトリガースイッチであって、
前記切替操作部は、前記切替レバーに連設したレバー部の側面に突出形成した遮蔽板を備え、前記レバー部に対向する位置に設けた回路基板にフォトインタラプタを備え、
前記切替レバーの操作により、前記フォトインタラプタの光路を前記遮蔽板で遮るようにすることで前記モータの正転・逆転を切替えるようにし、
前記摺動操作部は、前記トリガーレバーの引き込み操作に連動する速度制御部の側面に永久磁石を取り付け、前記速度制御部に対向する位置に設けた回路基板に磁界センサを備え、
前記速度制御部に備えた前記永久磁石を、前記トリガーレバーの引き込み操作に連動する前記速度制御部を引き込み方向に移動させたときに前記磁界センサに蒙る磁界が変化することによる信号を発生させ、該発生した信号に基づいて前記モータの速度制御をするようにし、
前記摺動操作部には更に、前記トリガーレバーの引き込み操作に連動する速度制御部の側面に突出形成した遮蔽板を備え、前記速度制御部に対向する位置に設けた回路基板にフォトインタラプタを備え、
前記速度制御部を引き込む方向に移動させたときに前記回路基板に備えた前記フォトインタラプタの光路を前記遮蔽板で遮ることで発生する信号に基づいてモータの回転トリガーとすることを特徴とする電動工具用トリガースイッチ。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る電動工具用トリガースイッチは、トリガースイッチの接点を有接点から無接点にすることで、半永久的な耐久性の実現及び水分、塵埃、腐食ガス等の侵入による接触部の腐食に対する耐環境性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本願発明に係る電動工具用トリガースイッチを分解して示した全体斜視図である。
【図2】同、回路基板を示す説明図である。
【図3】同、回路図を示す説明図である。
【図4】同、リニアポジションセンサを構成する磁界センサと永久磁石の関係を示す説明図である。
【図5】同、リニアポジションセンサを構成する磁界センサからの出力を示す説明図である。
【図6】従来技術における電動工具用スイッチを分解して示した全体斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本願発明に係る電動工具用トリガースイッチの実施形態について、図面を参照して説明する。
【0023】
本発明に係る電動工具用トリガースイッチは、図1に示すように、箱状に形成された内部に無接点機構を組み込み、外部のトリガーレバー11からの摺動操作を伝達する摺動操作部15を備え、且つ側面を開口にしたケース12と、このケース12の側面の開口面を塞ぐと共に、内側側面に無接点機構を備えた回路基板を搭載したカバー14と、手の指で操作するトリガーレバー11と、ケース12の上部位置にモータの正逆回転を切替える切替操作部25と、を備えた構成になっている。
【0024】
ケース12は、側面を開口にした箱型形状に形成し、手前側にトリガーレバー11をガイドするための上部位置に設けた上部レバーガイド部17及びこの上部レバーガイド部17と同じ形状であって鉛直方向の下部位置に設けた下部レバーガイド部18を設け、内部においては上部レバーガイド部17と下部レバーガイド部18とで挟まれた奥行き方向に摺動操作部15を形成する速度制御部20を収納する速度制御部収納室19、速度制御部収納室19の上部位置に切替操作部25を構成する切替レバー26のうち回動軸29を回動軸係合孔23に組み合わせて収納する回動軸収納室21、この回動軸収納室21に遮蔽部材を介して連続して設けた切替操作部25を構成する切替レバー26のうちレバー部27Aを収納するレバー部収納室22Aからなる。
【0025】
カバー14は、内側側面壁に長方形状の回路基板13Aを装着する基板装着部24を備えた構成になっている。
【0026】
切替操作部25を構成する切替レバー26は、台形状に形成されたレバー部27Aの上端部に上方向に突出形成した切替ノブ28を備え、略中心位置に切替レバー26が回動自在な中心軸となる回動軸29、後端部の側面に切替の信号を発生させるための突出形成された遮蔽板16を備えたレバー部27A、後端部にオシボバネ32とオシボ33を備えた構成になっている。
【0027】
回動軸収納室21は、切替レバー26の回動軸29を回動軸係合孔23に係合させる部屋であって、回動軸29よりも一段高く形成された切替レバー26のうち切替ノブ28をケース12の外に位置させる。
【0028】
レバー部収納室22Aは、切替レバー26の遮蔽板16を備えたレバー部27Aを収納する部屋であって、この部屋の中で遮蔽板16がカバー14に装着されている回路基板13Aに配置されているフォトインタラプタ51と対向させた状態で配置され、切替ノブ28の操作により遮蔽板16がフォトインタラプタ51の光路を遮蔽する。
【0029】
摺動操作部15は、棒状に形成し自由端部に、Oリング及び外部パッキンを取り付け、トリガーレバー11を取り付けることができる摺動軸41と、この摺動軸41の基部側であって側面にリニアポジションセンサを構成する磁界センサ52に磁界を蒙らせるための永久磁石(マグネット)55を取付け、モータの回転速度を制御する速度制御部20と、
永久磁石55を取付けた下部側の側面にモータを駆動させるための開始信号を発生させるための突出形成された遮蔽板56を備えた補助接点部57とを設けた構造となっている。
【0030】
速度制御部20は、摺動軸41に連結され、摺動軸41の動きに連動する永久磁石55を備え、且つリニアポジションセンサを構成する磁界センサ52を備えた回路基板13Aとから構成されている。
【0031】
回路基板13Aは、特に図2に示すように、無接点のセンサを取付けた構造となっており、回路基板13Aの上部端にモータの回転方向を制御するためのフォトインタラプタ51が取付けてあり、略中央位置にリニアポジションセンサを構成する磁界センサ52が取り付けられ、その下部にモータの回転開始を制御するためのフォトインタラプタ58を取付けてあり、下部端にコネクタ53を取付けた構成となっている。
【0032】
回路基板13Aに取付けられているフォトインタラプタ51は、所謂、切替ノブ28の操作によりモータの回転を切り替えるものであり、このフォトインタラプタ51の光路を遮るように遮蔽板16を配置することで、切替レバー26を操作すると遮蔽板16がフォトインタラプタ51の光路を遮ることによりフォトトランジスタがオフとなる。
このフォトインタラプタ51は、図2及び図3に示すように、コ字型形状に形成した躯体の片腕に相当する部位に発光ダイオードを設け、この発光ダイオードからの光線を入力してオンするフォトトランジスタを発光ダイオードと対向するもう一方の片腕に相当する部位に備えた構成になっている。そして、この対向する発光ダイオードとフォトトランジスタとの間に光線を遮るための遮蔽板を挿入することでフォトトランジスタをオン/オフ制御してモータの回転方向を切替える。
【0033】
回路基板13Aに取付けられているリニアポジションセンサを構成する磁界センサ52は、所謂、トリガーレバー11の引き込み動作に伴い速度制御部20に取付けられている永久磁石55が磁界センサ52に対して平行直線方向に動くことにより磁界センサ52で蒙る磁界の変化を検出する。
このリニアポジションセンサは、所謂、永久磁石55及び磁界センサ52から構成され、永久磁石55及び磁界センサ52は、移動経路に沿って互いに対向しながら直線的に移動可能であり、磁界センサ52は永久磁石55の磁界内に配置される。
磁界センサ52は、磁界の方向によって決まる出力信号を生成し、この磁界センサ52の出力信号を、磁界センサ52と永久磁石55との間の直線移動経路に対応する制御信号に変換することでトリガーレバー11の引き込み動作に伴う速度制御を行うことができるのである。
このように、磁界センサ52による出力信号は、その磁界センサ52の中を流れる磁界の方向によって決まる。
従って、図4に示すように、磁界センサに対して磁界を生成する永久磁石55の移動方向を磁界センサ52に対して平行に且つ直線的に移動するようにすれば磁界の変化による速度制御を行うことができる。
【0034】
回路基板13Aに取付けられているフォトインタラプタ58は、所謂、トリガーレバー11の引き込み動作に連動する補助接点部57によりモータを回転させるトリガーとなるものであり、このフォトインタラプタ58の光路を遮るように遮蔽板56を配置することで、トリガーレバー11を操作すると遮蔽板56がフォトインタラプタ58の光路を遮ることによりフォトトランジスタがオフとなる。
【0035】
このフォトインタラプタ58は、フォトインタラプタ51と同様の構造をしており、図2及び図3に示すように、コ字型形状に形成した躯体の片腕に相当する部位に発光ダイオードを設け、この発光ダイオードからの光線を入力してオンするフォトトランジスタを発光ダイオードと対向するもう一方の片腕に相当する部位に備えた構成になっている。そして、この対向する発光ダイオードとフォトトランジスタとの間に光線を遮るための遮蔽板を挿入することでフォトトランジスタをオン/オフ制御してモータの回転開始を制御する。
【0036】
図5に示すグラフは、トリガーレバーの引き込み操作(ストローク)に伴う磁界センサ52からの出力信号及び、この出力信号により生成される制御信号をグラフに示したものである。
このグラフが意味するところは、トリガーレバー11の引き込む操作量に応じて永久磁石55が直線方向に動くことにより、永久磁石55から発生している磁界が磁界センサ52を横切ることにより出力信号が発生する様子をグラフで示したものである。この出力信1号は、永久磁石55が磁界センサ52に最も接近したときが磁界を横切る密度が最大となるため、その分信号も大きくなり、全体としてストロークが中央位置のときに最大となる山形状の信号となる。この信号の特徴を捉えて制御信号を生成すればストロークに応じた信号により速度制御をすることができる。
また、制御信号はプログラムにて容易に変更できるため、直線・曲線等自在なモータ制御が容易に実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
トリガースイッチ内部に水分等が侵入しても誤動作が発生しないように、特に有接点の部分を無接点化することで半永久摺動寿命及び耐環境性を実現したトリガースイッチを提供する。
【符号の説明】
【0038】
11 トリガーレバー
12 ケース
13A 回路基板
14 カバー
15 摺動操作部
16 遮蔽板
17 上部レバーガイド部
18 下部レバーガイド部
19 速度制御部収納室
20 速度制御部
21 回動軸収納室
22A レバー部収納室
23 回動軸係合孔
24 基板装着部
25 切替操作部
26 切替レバー
27A レバー部
28 切替ノブ
29 回動軸
32 オシボバネ
33 オシボ
41 摺動軸
51 フォトインタラプタ
52 磁界センサ
53 コネクタ
55 永久磁石
56 遮蔽板
57 補助接点部
58 フォトインタラプタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースの内部に組み込まれ、トリガーレバーの操作に連動して動く摺動操作部を備えたトリガースイッチであって、
前記摺動操作部は、前記トリガーレバーの引き込み操作に連動する速度制御部の側面に永久磁石を取り付け、前記速度制御部に対向する位置に設けた回路基板に磁界センサを備え、
前記速度制御部に備えた前記永久磁石を、前記トリガーレバーの引き込み操作に連動する前記速度制御部を引き込み方向に移動させたときに前記磁界センサに蒙る磁界が変化することによる信号を発生させ、該発生した信号に基づいてモータの速度制御をすることを特徴とする電動工具用トリガースイッチ。
【請求項2】
更に、切替レバーの操作によりモータの正転・逆転を制御する切替操作部を備え、
前記切替操作部は、前記切替レバーに連設したレバー部の側面に突出形成した遮蔽板を備え、前記レバー部に対向する位置に設けた回路基板にフォトインタラプタを備え、
前記切替レバーの操作により、前記フォトインタラプタの光路を前記遮蔽板で遮るようにすることで前記モータの正転・逆転を切替えるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電動工具用トリガースイッチ。
【請求項3】
前記摺動操作部には更に、前記トリガーレバーの引き込み操作に連動する速度制御部の側面に突出形成した遮蔽板を備え、前記速度制御部に対向する位置に設けた回路基板にフォトインタラプタを備え、
前記速度制御部を引き込む方向に移動させたときに前記回路基板に備えた前記フォトインタラプタの光路を前記遮蔽板で遮ることで発生する信号に基づいてモータの回転トリガーとすることを特徴とする請求項1に記載の電動工具用トリガースイッチ。
【請求項4】
ケースの上部位置に組み込まれ、切替レバーの操作によりモータの正転・逆転を制御する切替操作部と、
ケースの下部位置に組み込まれ、トリガーレバーの操作に連動して動く摺動操作部と、
を備えたトリガースイッチであって、
前記切替操作部は、前記切替レバーに連設したレバー部の側面に突出形成した遮蔽板を備え、前記レバー部に対向する位置に設けた回路基板にフォトインタラプタを備え、
前記切替レバーの操作により、前記フォトインタラプタの光路を前記遮蔽板で遮るようにすることで前記モータの正転・逆転を切替えるようにし、
前記摺動操作部は、前記トリガーレバーの引き込み操作に連動する速度制御部の側面に永久磁石を取り付け、前記速度制御部に対向する位置に設けた回路基板に磁界センサを備え、
前記速度制御部に備えた前記永久磁石を、前記トリガーレバーの引き込み操作に連動する前記速度制御部を引き込み方向に移動させたときに前記磁界センサに蒙る磁界が変化することによる信号を発生させ、該発生した信号に基づいて前記モータの速度制御をするようにし、
前記摺動操作部には更に、前記トリガーレバーの引き込み操作に連動する速度制御部の側面に突出形成した遮蔽板を備え、前記速度制御部に対向する位置に設けた回路基板にフォトインタラプタを備え、
前記速度制御部を引き込む方向に移動させたときに前記回路基板に備えた前記フォトインタラプタの光路を前記遮蔽板で遮ることで発生する信号に基づいてモータの回転トリガーとすることを特徴とする電動工具用トリガースイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−245605(P2012−245605A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122010(P2011−122010)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(301040796)佐鳥エス・テック株式会社 (26)
【Fターム(参考)】