説明

電動車両充電システムおよび車載警報装置

【課題】充電忘れを防止する警報を適切なタイミングで発することが可能な、電動車両の充電システムを提供することを目的とする。
【解決手段】電気自動車100の充電システムは、バッテリー101の充電に用いる充電ケーブルが電気自動車100に接続されたことを検知する充電ケーブル接続検知装置104と、無線通信機能を有する車両用キー200が電気自動車100から一定距離以上離れたか否かを判定する離反判定部106aとを備える。充電忘れ防止装置106は、充電ケーブルが電気自動車100に接続される前に、車両用キー200が電気自動車100から一定距離以上離れた場合に、照明107およびスピーカ108を用いて、ユーザーに電気自動車100の充電を促すための警報を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気自動車のバッテリーを充電するための充電システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車(Electric Vehicle;EV)やプラグインハイブリッド車(Plug-in Hybrid Vehicle;PHV))などの電動車両(以下「電気自動車」と総称する)の普及が進んでいる。電気自動車は、バッテリーに蓄積された電力を動力源とするが、バッテリーの充電は、ガソリンの補給と異なり一定時間を要する。そのため、例えばユーザーが前回の運転後に電気自動車の充電操作をし忘れ、次に電気自動車に乗ろうとしたときにバッテリーの充電残量が僅かであった場合などには、計画どおりに電気自動車を使用できない事態が生じる。
【0003】
その問題を解決する目的で、例えば下記の特許文献1に、電気自動車の充電忘れを防止する充電システムが提案されている。具体的には、電気自動車の電源(メインスイッチ)をオフ操作してから所定時間内にバッテリーの充電操作が行われない場合に警報を発するシステムや、電気自動車が駐車場でオフされた後、バッテリーの充電操作が行われる前に、駐車場のドアスイッチが操作された場合に警報を発するシステムが提案されている。また、ブザー等の警報手段を、電気自動車だけでなく、そのメインスイッチを操作する車両用キーにも設けることも提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−37473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のような、所定時間内にバッテリーの充電操作が行われない場合に警報を発するシステムでは、所定時間内に充電操作が行われなければ、ユーザー(運転者)の行動に関係なく警報が発せられる。そのため、例えばユーザーが駐車後も車内に滞在しているような場合でも警報が発せられ、ユーザーが警報を煩わしく感じることがある。上記の所定時間を充分長くすればこの問題は低減されるであろうが、ユーザーが車両からかなり遠ざかってから警報が発せられることにもなりかねず、ユーザーは充電のために車両まで戻る煩わしさを感じることになる。
【0006】
一方、駐車場のドアスイッチが操作された場合に警報を発するシステムでは、駐車場のドアスイッチに通信機能を持たせる必要があるため、コストの上昇を伴う。また、電動車両のユーザーの自宅駐車場以外への適用は困難であるため、外出先での充電忘れ対策には貢献できない。
【0007】
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、充電忘れを防止する警報を適切なタイミングで発することが可能な、電動車両の充電システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本実施の形態に係る電動車両充電システムは、バッテリーを搭載した電動車両と、前記電動車両との無線通信機能を有する携帯型機器と、前記バッテリーの充電に用いる充電ケーブルが前記電動車両に接続されたことを検知するケーブル接続検知装置と、前記携帯型機器と前記電動車両とが一定距離以上離れたか否かを判定する離反判定部と、前記充電ケーブルが前記電動車両に接続される前に、前記離反判定部により前記携帯型機器と前記電動車両とが前記一定距離以上離れたと判定されると、警報信号を出力する警報制御部と、前記警報信号に応じて警報を発する警報発生部とを備えるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザーが充電ケーブルを車両に接続させずに車両から離れたことを検出して警報を発するため、例えばユーザーが駐車後も車内に滞在しているような場合に警報が発せられることがなく、適切なタイミングで充電を促す警報を発することができる。また、携帯型機器として、スマートキーレスシステム(機械的な鍵を使用せずに車両のドアを施錠および開錠可能なシステム)の車両用キーや携帯電話などの通信端末装置を用いることにより、比較的低コストで実現できる。また場所を問わず動作可能であるため、外出先での充電忘れを防止することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施の形態1に係る電動車両充電システムの構成図である。
【図2】実施の形態1に係る電動車両充電システムの動作を示すフローチャートである。
【図3】実施の形態2に係る電動車両充電システムの構成図である。
【図4】実施の形態2に係る電動車両充電システムの動作を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態3に係る電動車両充電システムの構成図である。
【図6】実施の形態3に係る電動車両充電システムの動作を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態4に係る電動車両充電システムの構成図である。
【図8】実施の形態4に係る電動車両充電システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1に係る電動車両充電システムの構成図である。当該システムは、電動車両の充電忘れを防止するためのシステムである。実施の形態1に係る電動車両充電システムは、EVやPHVである電気自動車100と、電気自動車100の施錠・開錠や電源のオン・オフに用いられる車両用キー200を含んでいる。
【0012】
電気自動車100と車両用キー200は、いわゆるスマートキーレスシステムを構成している。つまりユーザー(運転者)は、車両用キー200を持って電気自動車100から離れるだけで電気自動車100のドアが自動的に施錠され、また、車両用キー200を持って電気自動車100のドアに触れるだけでそのドアを開錠できる。そのような施錠・開錠の動作は、電気自動車100と車両用キー200との相互無線通信により、車両用キー200が電気自動車100から所定距離内に存在するか否かを、電気自動車100が判定することによって実現される。よって車両用キー200は、電気自動車100との無線通信を行う送受信部201を有する、一種の携帯型通信機器である。
【0013】
電気自動車100は、バッテリー101、バッテリー監視装置102、充電ケーブル接続口103、充電ケーブル接続検知装置104、キー確認装置105、充電忘れ防止装置106、照明107、スピーカ108、施錠・開錠装置109を備えている。
【0014】
バッテリー101は、電気自動車100の動力源となる電力を蓄積するものである。バッテリー監視装置102は、バッテリー101の充電残量を監視して、その充電残量を示す情報(充電残量情報)を充電忘れ防止装置106に入力する。
【0015】
バッテリー101の充電は、充電ケーブル接続口103に外部の充電装置(不図示)の充電ケーブルを接続させて行う。充電ケーブル接続検知装置104は、充電ケーブルが充電ケーブル接続口103に接続されているか否かを検知し、充電ケーブルが充電ケーブル接続口103に接続されたことを示す情報(ケーブル接続情報)を充電忘れ防止装置106に入力する。
【0016】
電気自動車100が、充電ケーブル接続口103として、普通充電用と急速充電用の2つを有している場合、充電ケーブル接続検知装置104はそれらのいずれかに充電ケーブルが接続されたか否かを検知するように動作する。どちらか片方をのみを監視するように構成するのであれば、通常は普通充電を実施することが殆どであるため、普通充電用のものを監視させることが有効である。
【0017】
キー確認装置105は、電気自動車100の近傍で車両用キー200が検出されるかを確認するものである。キー確認装置105は、車両用キー200の送受信部201との無線通信を行う送受信部105aを備えており、その無線通信が成立するか否かにより、車両用キー200が電気自動車100から所定距離内(以下「電気自動車100の近傍」と称す)に存在するか否かを判定する。キー確認装置105は、その判定結果を示すキー検出情報を施錠・開錠装置109に入力する。また、本実施の形態では、キー確認装置105が出力したキー検出情報は、充電忘れ防止装置106にも入力される。
【0018】
施錠・開錠装置109は、キー検出情報を参照し、車両用キー200が電気自動車100の近傍で検出されなくなった場合は、ユーザーが電気自動車100から離れたと判断して電気自動車100のドアを施錠する。また車両用キー200が電気自動車100の近傍で検出されている間は、ユーザーが電気自動車100の傍にいると判断して、電気自動車100のドアに触れられるとドアを開錠する。
【0019】
充電忘れ防止装置106は、電気自動車100の電源がオフされた後、ユーザーが充電ケーブル接続口103に充電ケーブルを接続させないままで電気自動車100から離れた場合に、警報発生部としての照明107やスピーカ108を用いて警報を発するものである。
【0020】
充電忘れ防止装置106は、その警報動作を制御するための離反判定部106aおよび警報制御部106bを備えている。先に述べたように、充電忘れ防止装置106には、バッテリー監視装置102からの充電残量情報、充電ケーブル接続検知装置104からのケーブル接続情報、およびキー確認装置105からのキー検出情報が入力される。
【0021】
離反判定部106aは、キー検出情報に基づいて、車両用キー200と電気自動車100とが一定距離以上離れたか否かを判定する。
【0022】
警報制御部106bは、離反判定部106aによる判定結果と、ケーブル接続情報とに基づいて、ユーザーが充電操作を忘れて電気自動車100から離れたかどうかを判定する。つまり警報制御部106bは、充電ケーブルが充電ケーブル接続口103に接続される前に、車両用キー200が電気自動車100から一定距離以上離れたことを検出したとき、ユーザーが充電操作を忘れて電気自動車100から離れたと判断する。その場合、警報制御部106bは、照明107およびスピーカ108へ警報信号を入力する。
【0023】
照明107およびスピーカ108は、充電忘れ防止装置106からの警報信号を受けると所定の警報動作を行う警報発生部である。照明107やスピーカ108は、ユーザーが車外から認識できるものであれば、一般的な電動車両が備えるものでよい。具体的には、照明107は、ヘッドランプやウインカー、ハザードランプなどでよい。またスピーカ108としては、例えば電気自動車が歩行者に接近を知らせる擬似走行音を出力するためのものや、大型車でよく見られる方向指示器に連係したチャイムや音声メッセージを出力するものが挙げられる。スピーカ108は、広義の音声出力装置であればよく、例えばクラクションや、ドアの施錠・開錠時に鳴らす電子音(ブザー)などの鳴動装置も含まれるものとする。
【0024】
照明107およびスピーカ108による警報動作の内容は任意でよく、例えばハザードランプを特定のパターンで点滅させたり、特定の電子音を鳴らしたりすることが考えられる。但し、警報出力時の動作は、電気自動車100の他の動作(例えばドアの施錠・開錠)に伴う照明107およびスピーカ108の動作と区別できるようにすべきである。他の動作との区別を明確にする観点からは、「充電を行ってください」など充電を指示する音声メッセージを出力することが好ましい。
【0025】
次に、実施の形態1に係る電動車両充電システムの動作を説明する。図2はその動作を示すフローチャートである。
【0026】
ユーザー(運転者)が、電気自動車100を駐車して、電気自動車100の電源をオフにすると(ステップS101においてYES)、充電忘れ防止装置106が動作を開始する。
【0027】
充電忘れ防止装置106は、バッテリー監視装置102からの充電残量情報を参照し、バッテリー101の充電残量を確認する(ステップS102)。このときバッテリー101の充電残量が所定値よりも多い場合には(ステップS103においてNO)、充電忘れ防止装置106は、バッテリー101の充電を行う必要は無いと判断し、動作を終了する。ステップS103における所定値は、満充電に近い一定値でもよいし、電気自動車100の走行計画に応じて変化するものであってもよい。このように、充電忘れ防止装置106が、バッテリー101の充電残量が所定値以下の場合のみ動作することにより、ユーザーが煩わしく感じる不要な警報の発生が防止される。
【0028】
バッテリー101の充電残量が所定値以下である場合(ステップS103においてYES)、充電忘れ防止装置106の離反判定部106aは、キー確認装置105が出力するキー検出情報に基づいて、車両用キー200が電気自動車100から所定範囲内(電気自動車100の近傍)に存在するか否かを確認する(ステップS104)。電気自動車100の近傍で車両用キー200が検出されている間(ステップS105においてYES)、充電忘れ防止装置106は待機する。
【0029】
その後、電気自動車100の近傍で車両用キー200が検出されなくなると(ステップS105においてNO)、離反判定部106aは、ユーザーが電気自動車100から離れたと判断する。その場合、警報制御部106bは、充電ケーブル接続検知装置104からのケーブル接続情報を参照し、充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続されているかを確認する(ステップS106)。
【0030】
このとき充電ケーブルが充電ケーブル接続口103に未接続であれば(ステップS107においてNO)、警報制御部106bは、警報発生部としての照明107およびスピーカ108へ警報信号を送信する。その結果、照明107およびスピーカ108により、所定の警報動作が行われる(ステップS108)。それにより、ユーザーは、充電ケーブルが未接続であることに気づき、バッテリー101の充電忘れが防止される。
【0031】
なお、電気自動車100の近傍で車両用キー200が検出されなくなったとき、既に充電ケーブルが充電ケーブル接続口103に接続されていれば(ステップS107においてYES)、警報制御部106bが警報信号を出力することなく、充電忘れ防止装置106の動作が終了する。
【0032】
本実施の形態の充電システムによれば、ユーザーが充電ケーブル接続口103に充電ケーブルを接続させないまま、車両用キー200を持って電気自動車100から離れたことが検出されたときに、警報が発せられる。よって、例えばユーザーが駐車後も車内に滞在しているような場合に警報が発せられることを防止でき、適切なタイミングで充電を促す警報を発することができる。また、既存のスマートキーレスシステムの車両用キー200を用いてシステムを構築できるので、比較的低コストで実現できる。また場所を問わず動作可能であるため、外出先での充電忘れを防止することも可能である。
【0033】
なお、本実施の形態では、施錠・開錠装置109の動作制御のためのキー検出情報を、離反判定部106aの動作制御に兼用させているため、離反判定部106aの動作と施錠・開錠装置109の動作が同期することになる。しかし、それらの動作は互いに独立したものでよく、例えば、施錠・開錠装置109用のキー確認装置105とは別に、離反判定部106a用のキー検出装置を設けてもよい。システム構成の簡略化およびコスト削減の観点からは、本実施の形態のように、施錠・開錠装置109と離反判定部106aとでキー検出情報を共有させることが望ましい。
【0034】
<実施の形態2>
図3は、実施の形態2に係る実施の形態2に係る電動車両充電システムの構成図である。当該充電システムは、実施の形態1のシステムに対し、電気自動車100側に警報信号送信装置110を設けると共に、車両用キー200側に警報信号受信装置202、警報発生部203および警報記憶部204を設けたものである。
【0035】
警報信号送信装置110は、充電忘れ防止装置106が出力した警報信号を車両用キー200へ送信するためのものである。警報信号受信装置202は、警報信号送信装置110が送信した警報信号を受信すると共に、受信した警報信号を警報発生部203へ入力するものである。
【0036】
警報発生部203は、警報信号受信装置202から警報信号を受けると、ユーザーに充電操作を促す所定の警報動作を行うものである。車両用キー200に搭載できる警報発生部203の例としては、LED等の発光素子や、小型の液晶パネル、スピーカ、バイブレータなどが考えられる。スマートキーレスシステムの車両用キー200は、ユーザーのポケット等に収納されることが多いため、スピーカやバイブレータなど、視覚的な方法以外の方法により警報を発することができるものが好ましい。
【0037】
警報記憶部204は、警報発生部203により警報動作が実施された旨を記憶する。警報記憶部204が、警報動作が実施されたことを記憶している間、警報発生部203は継続的または定期的に警報動作を繰り返す。あるいはユーザーが車両用キー200を操作することにより、警報記憶部204が実施されたかどうかを確認することができる。これにより、ユーザーが最初の警報に気が付かなかった場合でも、その後に警報があったことを知ることができ、より確実に充電忘れを防止することができる。
【0038】
なお、警報記憶部204の記憶内容は、ユーザーが車両用キー200を操作してリセットできる。また、充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続されたことを充電ケーブル接続検知装置104が検知したときに、警報信号送信装置110から警報記憶部204のリセット信号が送信されるようにし、車両用キー200がそれを受信して自動的に警報発生部203をリセットするように構成してもよい。
【0039】
図4は、実施の形態2に係る電動車両充電システムの動作を示すフローチャートである。実施の形態2に係る電動車両充電システムの動作は、実施の形態1とほぼ同じであるが、充電忘れ防止装置106が出力した警報信号が、電気自動車100の警報発生部(照明107およびスピーカ108)に送られるだけでなく、警報信号送信装置110を介して車両用キー200へも送られ(ステップS109)、車両用キー200の警報発生部203においても警報動作が実施される。その他の動作(ステップS101〜S108)については、実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0040】
本実施の形態によれば、電気自動車100の充電忘れを防止するための警告が、電気自動車100だけでなく、車両用キー200からも発せられる。また警報発生部203が、警報動作の実施を記憶しているため、ユーザーが最初の警報に気が付かなかった場合でも、その後に警報があった旨を知ることができる。よって、ユーザーに警告を知らせて充電忘れを防止することを、より確実に行うことができる。
【0041】
<実施の形態3>
図5は、実施の形態3に係る電動車両充電システムの構成図である。当該充電システムは、電気自動車100と、電気自動車100のユーザーが所有する通信端末装置である携帯電話300とを含んでいる。
【0042】
実施の形態3において、電気自動車100および携帯電話300は、互いに近距離無線通信を行うことができるように構成されている。近距離無線通信としては、通信相手を自動的に探して通信接続を確立する機能を有するもの、例えばBluetooth(登録商標)のクラス2出力(通信可能距離は約10m程度)などが適当である。
【0043】
実施の形態3の電気自動車100は、実施の形態1の構成に対し、キー確認装置105に代えて、上記の近距離無線通信を行うための近距離無線通信装置111を設けたものである。なお、電気自動車100がスマートキーレスシステムを採用している場合には、キー確認装置105と施錠・開錠装置109も備えることになるが、本実施の形態における充電忘れ防止装置106の動作には関与しないため、それらは省略している。
【0044】
電気自動車100が備えるその他の構成要素については、実施の形態1とほぼ同様であるが、実施の形態3における充電忘れ防止装置106の離反判定部106aは、電気自動車100と携帯電話300との間で通信接続が確立しているか否か(接続可能な状態か否か)により、携帯電話300と電気自動車100とが一定距離以上離れたか否かを判定するように構成されている。
【0045】
一方、携帯電話300は、近距離無線通信装置301、離反判定部302、警報発生部303および警報記憶部304を備える。近距離無線通信装置301は、電気自動車100(近距離無線通信装置111)との間で近距離無線通信を行うものである。
【0046】
離反判定部302は、電気自動車100の離反判定部106aと同様に、電気自動車100と携帯電話300との間(近距離無線通信装置111と近距離無線通信装置301との間)で通信接続が確立しているか否か(接続可能な状態か否か)により、携帯電話300と電気自動車100とが一定距離以上離れたか否かを判定する。
【0047】
さらに、離反判定部302は、携帯電話300と電気自動車100とが一定距離以上離れたと判断した場合、警報発生部303に所定の警報動作を行わせるための警報信号を出力する。但し、離反判定部302は、充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続されたことを示す情報(ケーブル接続情報)を受信すると、その動作を停止するように構成されている。
【0048】
携帯電話300の警報発生部303は、一般的な携帯電話が備える出力手段、例えばLED等の発光素子や、液晶パネル、スピーカ、バイブレータなどでよい。
【0049】
警報記憶部304は、警報発生部303が警報動作を実施した旨を記憶する。警報記憶部304が警報動作の実施を記憶している間、警報発生部303は継続的または定期的に警報動作を繰り返す。あるいはユーザーが携帯電話300を操作することにより、警報記憶部304が実施されたかどうかを確認することができる。これにより、ユーザーが最初の警報に気が付かなかった場合でも、その後に警報があった旨を知ることができ、より確実に充電忘れを防止することができる。
【0050】
なお、警報記憶部304の記憶内容は、ユーザーが携帯電話300を操作してリセットできる。また、充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続されたことを充電ケーブル接続検知装置104が検知したとき、警報発生部303を持つユーザーは電気自動車100の傍(近距離無線通信の通信エリア内)にいるはずであるので、近距離無線通信装置111から警報記憶部304のリセット信号が出力されるようにし、携帯電話300がそれを受信して自動的に警報発生部303をリセットするように構成してもよい。
【0051】
次に、実施の形態3に係る電動車両充電システムの動作を説明する。図6はその動作を示すフローチャートである。図6の左側は電気自動車100の動作フロー、右側は携帯電話300の動作フローに対応している。
【0052】
ユーザー(運転者)が、電気自動車100を駐車して、電気自動車100の電源をオフにすると(ステップS201においてYES)、充電忘れ防止装置106が動作を開始する。
【0053】
充電忘れ防止装置106は、バッテリー監視装置102からの充電残量情報を参照し、バッテリー101の充電残量を確認する(ステップS202)。このときバッテリー101の充電残量が所定値よりも多い場合には(ステップS203においてNO)、充電忘れ防止装置106は、バッテリー101の充電を行う必要は無いと判断し、動作を終了する。ステップS203の所定値は、満充電に近い一定値でもよいし、電気自動車100の走行計画に応じて変化するものであってもよい。このように、充電忘れ防止装置106が、バッテリー101の充電残量が所定値以下の場合のみ動作することにより、ユーザーが煩わしく感じる不要な警報の発生が防止される。
【0054】
バッテリー101の充電残量が所定値以下の場合には(ステップS203においてYES)、電気自動車100の近距離無線通信装置111は、携帯電話300の近距離無線通信装置301との間で通信接続を確立させる(ステップS204,S301)。
【0055】
その後、電気自動車100の充電忘れ防止装置106では、離反判定部106aが、電気自動車100と携帯電話300との間の近距離無線通信の接続が維持されているかを確認しつつ(ステップS205)、警報制御部106bが、充電ケーブル接続検知装置104からのケーブル接続情報を監視して、充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続されたかどうかを確認する(ステップS206,S207)。このステップS205〜S207の動作は、近距離無線通信の接続が解除されるか、または充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続されるまで繰り返し行われる。
【0056】
充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続される前に、近距離無線通信の接続が解除された場合(ステップS205においてYES)、離反判定部106aは、ユーザーが電気自動車100から離れたことにより、携帯電話300が近距離無線通信の可能なエリアから出たと判断する。その場合、警報制御部106bは、警報発生部としての照明107およびスピーカ108へ警報信号を送信する(ステップS209)。その結果、照明107およびスピーカ108により、所定の警報動作が行われる。それにより、ユーザーは、充電ケーブルが未接続であることに気づき、充電忘れが防止される。
【0057】
また、近距離無線通信の接続が解除される前に、充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続された場合(ステップS207においてYES)、充電忘れ防止装置106は、充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続されたことを示す信号(ケーブル接続信号)を、近距離無線通信で車両用キー200へ送信する(ステップS208)。またこの場合、警報制御部106bから警報信号が出力されることなく、充電忘れ防止装置106の動作が終了する。
【0058】
一方、携帯電話300では、電気自動車100との近距離無線通信の接続が確立した後、離反判定部302が、電気自動車100と携帯電話300との間の近距離無線通信の接続が維持されているかを確認しつつ(ステップS302)、電気自動車100からのケーブル接続信号を受信したか(つまり充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続されたか)を確認する(ステップS303,S304)。このステップS302〜S304の動作は、近距離無線通信の接続が解除されるか、または携帯電話300がケーブル接続信号を受信するまで繰り返し行われる。
【0059】
携帯電話300がケーブル接続信号を受信する前に、近距離無線通信の接続が解除された場合(ステップS302においてYES)、離反判定部302は、ユーザーが電気自動車100から離れたことにより、携帯電話300が近距離無線通信の可能なエリアから出たと判断する。その場合、離反判定部302は、警報発生部303に警報信号を送り、所定の警報動作を実行させる(ステップS305)。このとき、警報動作が行われた旨が警報記憶部304に記憶される。
【0060】
また、近距離無線通信の接続が解除される前に、ケーブル接続信号を受信した場合(ステップS304においてYES)、離反判定部302から警報信号を出力することなく、携帯電話300の動作を終了する。
【0061】
本実施の形態の充電システムによれば、ユーザーが充電ケーブル接続口103に充電ケーブルを接続させないまま、携帯電話300を持って電気自動車100から離れたことが検出されたときに、警報が発せられる。よって、例えばユーザーが駐車後も車内に滞在しているような場合に警報が発せられることを防止でき、適切なタイミングで充電を促す警報を発することができる。また、上で説明した携帯電話300の動作をアプリケーションソフトウェアにより実現すれば、携帯電話300の自体は一般的なものでよいので、比較的低コストで実現できる。また場所を問わず動作可能であるため、外出先での充電忘れを防止することも可能である。
【0062】
<実施の形態4>
図7は、実施の形態4に係る電動車両充電システムの構成図である。当該充電システムは、電気自動車100と、電気自動車100のユーザーが所有する通信端末装置である携帯電話300とを含んでいる。実施の形態4では、電気自動車100および携帯電話300が、比較的通信エリアが広い無線通信(例えば無線LAN(Local Area Network)を用いるものや、携帯電話網を用いるもの)による相互通信を実施可能なように構成されている。
【0063】
実施の形態4の電気自動車100は、実施の形態3の構成に対し、近距離無線通信装置111に代えて、比較的通信エリアが広い無線通信を行う無線通信装置112を設けると共に、さらにGPS受信部113および位置情報記憶部114を設けたものである。
【0064】
GPS受信部113は、GPS(Global Positioning System)を用いた現在位置の取得手段であり、位置情報記憶部114は、GPS受信部113が取得した位置情報を記憶することができる。特に本実施の形態では、位置情報記憶部114には、バッテリー101の充電を実施したときの電気自動車100の位置の履歴(充電位置履歴)が保存される。
【0065】
一方、携帯電話300は、実施の形態3の構成に対し、近距離無線通信装置301に変えて、無線通信装置112との通信を行う無線通信装置305を設けると共に、さらにGPS受信部306を設けたものである。ここで、無線通信装置112および無線通信装置305は、それぞれ通信相手を自動的に探して通信接続を確立する機能を有している。
【0066】
また、電気自動車100の離反判定部106aおよび車両用キー200の離反判定部302は、電気自動車100のGPS受信部113が取得した位置情報と、携帯電話300のGPS受信部306が取得した位置情報とに基づき、携帯電話300と電気自動車100とが一定距離以上離れたか否かを判定するように構成されている。
【0067】
つまり、離反判定部106aと離反判定部302は、同じ判定処理を行うことになる。但し、その判定処理は電気自動車100が駐車されてから実行されため、当該判定処理において、電気自動車100の位置情報は固定値であり、携帯電話300の位置情報のみが変動する。よって、当該判定処理は、携帯電話300側で行う方が、新たな位置情報の受け渡しの必要がなく効率的である。そのため本実施の形態では、実際の判定処理は携帯電話300の離反判定部302のみが行い、電気自動車100の離反判定部106aには、携帯電話300と電気自動車100とが一定距離以上離れたと判定されたときに、その判定結果を示す信号(離反信号)が送信されるように構成されている。
【0068】
次に、実施の形態4に係る電動車両充電システムの動作を説明する。図8はその動作を示すフローチャートである。図8の左側は電気自動車100の動作フロー、右側は携帯電話300の動作フローに対応している。
【0069】
ユーザー(運転者)が、電気自動車100を駐車して、電気自動車100の電源をオフにすると(ステップS401においてYES)、充電忘れ防止装置106が動作を開始する。
【0070】
充電忘れ防止装置106は、そのときの電気自動車100の位置(つまり電気自動車100の駐車位置)をGPS受信部113から取得する(ステップS402)。そして無線通信装置112を制御し、携帯電話300(無線通信装置305)との間の通信接続を確立して、電気自動車100と携帯電話300との連係動作を開始させる(ステップS403,S501)。このとき電気自動車100の駐車位置の情報は、携帯電話300へと送られる。
【0071】
続いて、充電忘れ防止装置106は、位置情報記憶部114に格納されている、バッテリー101の充電が実施された位置の履歴(充電位置履歴)を参照し、現在の電気自動車100の駐車位置での充電履歴が含まれているかを確認して、その有無を携帯電話300に送信する(ステップS404,S502)。続いて、携帯電話300において、GPS受信部306による現在位置の計測が開始される(ステップS503)。
【0072】
その後、携帯電話300においては、離反判定部302は、充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続されたことを示す信号(ケーブル接続信号)を電気自動車100から受信したかを確認しつつ(ステップS504,S505)、携帯電話300の現在位置の情報を更新し(ステップS506)、それを先に取得した電気自動車100の位置情報(駐車位置の位置情報)と比較して、携帯電話300と電気自動車100とが一定距離以上離れたか否かを判定する(ステップS507)。このステップS504〜S507の動作は、携帯電話300がケーブル接続信号を受信するか、または携帯電話300と電気自動車100とが一定距離以上離れたと判定されるまで繰り返し行われる。
【0073】
携帯電話300がケーブル接続信号を受信する前(充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続される前)に、携帯電話300と電気自動車100とが一定距離以上離れたと判定された場合(ステップS507においてYES)、離反判定部302は、その判定結果を示す離反信号を電気自動車100へと送信する(ステップS508)。
【0074】
さらに、離反判定部302は、ステップS502で受信した充電履歴の情報に基づき、現在の電気自動車100の駐車位置での充電履歴の有無を確認し(ステップS509)、充電履歴があれば、警報発生部303へ警報信号を送信し、警報発生部303に所定の警報動作を行わせる(ステップS510)。このとき、警報動作が行われた旨が警報記憶部304に記憶される。その後、無線通信による接続が解除され(ステップS511)、携帯電話300の動作が終了する。
【0075】
一方、携帯電話300と電気自動車100とが一定距離以上離れたと判定される前に、携帯電話300がケーブル接続信号を受信した場合(ステップS505においてYES)、無線通信による接続が解除され(ステップS512)、離反判定部302から警報信号が出力されることなく、携帯電話300の動作が終了する。
【0076】
以上の携帯電話300の動作に並行して、電気自動車100の充電忘れ防止装置106では、離反判定部106aが、携帯電話300から離反信号を受信したか(つまり携帯電話300と電気自動車100とが一定距離以上離れたか)を確認しつつ(ステップS405,S406)、充電ケーブル接続検知装置104からのケーブル接続情報を参照し、充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続されたかを確認する(ステップS407,S408)。このステップS405〜S408の動作は、充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続されるか、電気自動車100が離反信号を受信するまで繰り返し行われる。
【0077】
充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続される前に、電気自動車100が離反信号を受信した場合(ステップS406においてYES)、離反判定部106aは、携帯電話300が電気自動車100から一定距離以上離れたことを認識する。その場合、警報制御部106bは、位置情報記憶部114に記憶されている充電位置履歴を参照し、現在の電気自動車100の駐車位置での充電履歴の有無を確認する(ステップS411)。このとき充電履歴があれば、警報発生部としての照明107およびスピーカ108へ警報信号を送信して所定の警報動作を行わせる(ステップS412)。
【0078】
また、電気自動車100が離反信号を受信する前に、充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続された場合(ステップS408においてYES)、充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続されたことを示す信号(ケーブル接続信号)を、携帯電話300へ送信する(ステップS409)。
【0079】
充電ケーブル接続口103に充電ケーブルが接続されたということは、現在の電気自動車100の駐車位置は充電可能な場所であることを意味するので、充電忘れ防止装置106は、現在の電気自動車100の駐車位置での充電履歴を充電位置履歴に加えて更新し、位置情報記憶部114に保存する(ステップS410)。そして、警報制御部106bから警報信号を出力することなく、充電忘れ防止装置106の動作が終了する。
【0080】
例えば、初めて電気自動車100の充電を行う場所に駐車した場合は、充電操作を行わなくても警報が発せられることはないが、その場所で充電を行うと、ステップS410でその場所での充電履歴が充電履歴情報に追加されるので、次回の駐車からは警報が発せられるようになる。
【0081】
本実施の形態の充電システムによれば、ユーザーが充電ケーブル接続口103に充電ケーブルを接続させないまま、携帯電話300を持って電気自動車100から離れた場合に警報が発せられる。よって、例えばユーザーが駐車後も車内に滞在しているような場合に警報が発せられることを防止でき、適切なタイミングで充電を促す警報を発することができる。また、上で説明した携帯電話300の動作をアプリケーションソフトウェアにより実現すれば、携帯電話300自体は一般的なものでよいので、比較的低コストで実現できる。また場所を問わず動作可能であるため、外出先での充電忘れを防止することも可能である。
【0082】
さらに、本実施の形態では、電気自動車100の充電を行った位置の履歴(充電位置履歴)が位置情報記憶部114に蓄積され、過去に電気自動車100の充電を実施した位置である場合にのみ、充電忘れ防止装置106および警報発生部303から警報信号を出力されるように構成している。つまり、過去に充電したことの無い場所に電気自動車100が駐車した場合は、警報は発せられない。通常、電気自動車100の充電は、ユーザーの自宅など、ある程度決まった場所で行うことが想定されるため、充電をする意思のない場所で警報が発せられてユーザーが煩わしく感じることが防止される。
【0083】
なお、本実施の形態では、電気自動車100の駐車位置を、電気自動車100が備えるGPS受信部113により取得したが、携帯電話300側のGPS受信部306を用いて取得するようにしてもよい。つまり、電気自動車100の電源がオフになって、携帯電話300が電気自動車100との連係動作を開始した直後、GPS受信部306が最初に取得した現在位置を、電気自動車100の駐車位置と仮定してもよい。その場合、離反判定部302は、電気自動車100の電源がオフされたときの携帯電話300の位置と、現在の携帯電話300の位置とに基づいて、携帯電話300と電気自動車100とが一定距離以上離れたか否かを判定できるため、電気自動車100側のGPS受信部113を用いる必要がなくなる。
【0084】
但し、携帯電話300のGPS受信部306が動作を開始してから最初に現在位置を取得するまでに時間を要する場合などには、その間にユーザーが携帯電話300を持って移動することも考えられる。その場合には、携帯電話300が電気自動車100の駐車位置を正確に取得することができない点に留意すべきである。
【0085】
その点、電気自動車100のGPS受信部113は、電気自動車100の正しい駐車位置を常に取得できる上、走行中から継続的に現在位置を更新しているため駐車位置を素早く取得できる。そのため、電気自動車100の駐車位置の取得には、電気自動車100のGPS受信部113を用いることが好ましい。
【0086】
なお、本実施の形態では、説明の簡単のため、バッテリー101の充電残量に関わらず警報が発せられる構成としたが、実施の形態1〜3と同様に、バッテリー101の充電残量が所定値以下の場合にだけ警報が発せられるようにしてもよい(つまり図8の動作フローに、例えば図2のステップS102,S103を加えてもよい)。
【0087】
また、実施の形態1〜3では、GPSなどの位置取得手段を使用していないため、充電位置履歴の情報を基づいて警報動作を行うか否かの判断する構成とはしなかったが、この技術は実施の形態1〜3に対しても適用可能である。すなわち、実施の形態1〜3においても、GPS受信部113および位置情報記憶部114を電気自動車100に搭載させ、バッテリー101の充電を行うごとに位置情報記憶部114に充電位置履歴を蓄積し、過去に電気自動車100の充電を実施した位置である場合にのみ警報動作が行われるように構成してもよい。
【0088】
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
【符号の説明】
【0089】
100 電気自動車、101 バッテリー、102 バッテリー監視装置、103 充電ケーブル接続口、104 充電ケーブル接続検知装置、105 キー検出装置、105a 送受信部、106 充電忘れ防止装置、106a 離反判定部、106b 警報制御部、107 照明、108 スピーカ、109 施錠・開錠装置、110 警報信号送信装置、111 近距離無線通信装置、112 無線通信装置、113 GPS受信部、114 位置情報記憶部、200 車両用キー、201 送受信部、202 警報信号受信装置、203 警報発生部、204 警報記憶部、300 携帯電話、301 近距離無線通信装置、302 離反判定部、303 警報発生部、304 警報記憶部、305 無線通信装置、306 GPS受信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーを搭載した電動車両と、
前記電動車両との無線通信機能を有する携帯型機器と、
前記バッテリーの充電に用いる充電ケーブルが前記電動車両に接続されたことを検知するケーブル接続検知装置と、
前記携帯型機器と前記電動車両とが一定距離以上離れたか否かを判定する離反判定部と、
前記充電ケーブルが前記電動車両に接続される前に、前記離反判定部により前記携帯型機器と前記電動車両とが前記一定距離以上離れたと判定されると、警報信号を出力する警報制御部と、
前記警報信号に応じて警報を発する警報発生部とを備える
ことを特徴とする電動車両充電システム。
【請求項2】
前記携帯型機器は、前記電動車両から離れると前記電動車両のドアが施錠される車両用キーであり、
前記電動車両は、前記車両用キーが前記電動車両から所定距離内にあるか否かを検出するキー確認装置を備えており、
前記離反判定部は、前記キー確認装置による前記車両用キーの検出結果に基づいて、前記車両用キーと前記電動車両とが前記一定距離以上離れたか否かを判定する
請求項1記載の電動車両充電システム。
【請求項3】
前記電動車両は、
前記警報制御部が出力した前記警報信号を前記車両用キーへ送信する送信部をさらに備え、
前記車両用キーは、
前記送信部が送信した前記警報信号を受信する受信部と、
前記受信部が前記警報信号を受信すると警報を発するキー側警報発生部をさらに備える
請求項2記載の電動車両充電システム。
【請求項4】
前記車両用キーは、
前記キー側警報発生部が警報を発したことを記憶する警報記憶部をさらに備える
請求項3記載の電動車両充電システム。
【請求項5】
前記携帯型機器は、前記電動車両のユーザーが所有する通信端末装置であり、
前記無線通信は、近距離無線通信であり、
前記離反判定部は、前記通信端末装置と前記電動車両とが前記近距離無線通信により接続可能か否かにより、前記通信端末装置と前記電動車両とが前記一定距離以上離れたか否かを判定する
請求項1記載の電動車両充電システム。
【請求項6】
前記携帯型機器は、前記電動車両のユーザーが所有する通信端末装置であり、
前記電動車両および前記通信端末装置のそれぞれは、現在位置を取得する位置取得部を備えており、
前記離反判定部は、前記通信端末装置の位置取得部が取得した位置と前記電動車両の位置取得部が取得した位置とに基づいて、前記通信端末装置と前記電動車両とが前記一定距離以上離れたか否かを判定する
請求項1記載の電動車両充電システム。
【請求項7】
前記携帯型機器は、前記電動車両のユーザーが所有する通信端末装置であり、
前記通信端末装置は、現在位置を取得する位置取得部を備えており、
前記離反判定部は、前記電動車両の電源がオフされたときの前記通信端末装置の位置と、現在の前記通信端末装置の位置とに基づいて、前記通信端末装置と前記電動車両とが前記一定距離以上離れたか否かを判定する
請求項1記載の電動車両充電システム。
【請求項8】
前記離反判定部、前記警報制御部および前記警報発生部は、前記電動車両および前記通信端末装置の少なくともいずれか片方に搭載されている
請求項5から請求項7のいずれか一項記載の電動車両充電システム。
【請求項9】
前記通信端末装置は、前記警報発生部を搭載しており、当該警報発生部が警報を発したことを記憶する警報記憶部をさらに備える
請求項8記載の電動車両充電システム。
【請求項10】
前記離反判定部は、前記電動車両の電源がオフにされてから動作を開始する
請求項1から請求項9のいずれか一項記載の電動車両充電システム。
【請求項11】
前記警報発生部は、前記警報を、前記電動車両の照明装置および音声出力装置のいずれかを用いて出力する
請求項1から請求項10のいずれか一項記載の電動車両充電システム。
【請求項12】
前記音声出力装置から発せられる前記警報は音声メッセージを含む
請求項11記載の電動車両充電システム。
【請求項13】
前記警報制御部は、前記バッテリーの充電残量が所定値以下の場合のみ、前記警報信号を出力する
請求項1から請求項12のいずれか一項記載の電動車両充電システム。
【請求項14】
前記電動車両は、
前記バッテリーの充電が実施されたときの当該電動車両の位置を取得して記憶する充電位置記憶部をさらに備え、
前記警報制御部は、前記電動車両の位置が過去に前記バッテリーの充電を実施した位置である場合にのみ、前記警報信号を出力する
請求項1から請求項13のいずれか一項記載の電動車両充電システム。
【請求項15】
バッテリーの充電に用いる充電ケーブルが電動車両に接続されたことを検知するケーブル接続検知装置と、
所定の携帯型機器と前記電動車両とが一定距離以上離れたか否かを判定する離反判定部と、
前記充電ケーブルが前記電動車両に接続される前に、前記離反判定部により前記携帯型機器と前記電動車両とが前記一定距離以上離れたと判定されると、警報信号を出力する警報制御部と、
前記警報信号に応じて警報を発する警報発生部とを備える
ことを特徴とする車載警報装置。
【請求項16】
前記携帯型機器は、前記電動車両から離れると前記電動車両のドアが施錠される車両用キーであり、
前記電動車両は、前記車両用キーが前記電動車両から所定距離内にあるか否かを検出するキー確認装置を備えており、
前記離反判定部は、前記キー確認装置による前記車両用キーの検出結果に基づいて、前記車両用キーと前記電動車両とが前記一定距離以上離れたか否かを判定する
請求項15記載の車載警報装置。
【請求項17】
前記携帯型機器は、前記電動車両のユーザーが所有する通信端末装置であり、
前記無線通信は、近距離無線通信であり、
前記離反判定部は、前記通信端末装置と前記電動車両とが前記近距離無線通信により接続可能か否かにより、前記通信端末装置と前記電動車両とが前記一定距離以上離れたか否かを判定する
請求項15記載の車載警報装置。
【請求項18】
前記携帯型機器は、前記電動車両のユーザーが所有する通信端末装置であり、
前記電動車両および前記通信端末装置のそれぞれは、現在位置を取得する位置取得部を備えており、
前記離反判定部は、前記通信端末装置の位置取得部が取得した位置と前記電動車両の位置取得部が取得した位置とに基づいて、前記通信端末装置と前記電動車両とが前記一定距離以上離れたか否かを判定する
請求項15記載の車載警報装置。
【請求項19】
前記携帯型機器は、前記電動車両のユーザーが所有する通信端末装置であり、
前記通信端末装置は、現在位置を取得する位置取得部を備えており、
前記離反判定部は、前記電動車両の電源がオフされたときの前記通信端末装置の位置と、現在の前記通信端末装置の位置とに基づいて、前記通信端末装置と前記電動車両とが前記一定距離以上離れたか否かを判定する
請求項15記載の車載警報装置。
【請求項20】
前記離反判定部は、前記電動車両の電源がオフにされてから動作を開始する
請求項15から請求項19のいずれか一項記載の車載警報装置。
【請求項21】
前記警報発生部は、前記警報を、前記電動車両の照明装置および音声出力装置のいずれかを用いて出力する
請求項15から請求項20のいずれか一項記載の車載警報装置。
【請求項22】
前記音声出力装置から発せられる前記警報は音声メッセージを含む
請求項21記載の車載警報装置。
【請求項23】
前記警報制御部は、前記バッテリーの充電残量が所定値以下の場合のみ、前記警報信号を出力する
請求項15から請求項22のいずれか一項記載の車載警報装置。
【請求項24】
前記バッテリーの充電が実施されたときの当該電動車両の位置を取得して記憶する充電位置記憶部をさらに備え、
前記警報制御部は、前記電動車両の位置が過去に前記バッテリーの充電を実施した位置である場合にのみ、前記警報信号を出力する
請求項15から請求項23のいずれか一項記載の車載警報装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−106504(P2013−106504A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−251222(P2011−251222)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】