説明

電圧印加プローブ及びこれを用いた電子源基板の製造装置

【課題】複数の電子放出素子を有する電子源基板の製造において用いられる、電子放出素子の配線に電圧を印加する電圧印加プローブにおいて、導通性能を向上させ、より大型の電子源基板の製造に対応する製造装置を提供する。
【解決手段】先端に開口部を有するブロック105の該開口部を導電シート102で覆い、開口部内に配置させた弾性体103によって該導電シート102を支持し、導電シート102の両端部をブロック105の外側面においてそれぞれ、回路基板107に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電子放出素子を有する電子源基板の製造工程において、電子放出素子に電圧を印加するための配線に接触させて該配線に電圧を印加するための電圧印加プローブと、該プローブを備えた電子源基板の製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子放出素子としては、大別して熱電子放出素子と冷陰極電子放出素子の2種類のものが知られている。冷陰極電子放出素子には、電界放出型、金属/絶縁層/金属型や表面伝導型電子放出素子等がある。表面伝導型電子放出素子は基板上に形成された小面積の薄膜に、膜面に並行に電流を流すことにより、電子放出が生じる現象を利用するものである。表面伝導型電子放出素子は、一般的に、基板上に対向する一対の素子電極と、この一対の素子電極に接続された導電性膜とを有し、該導電性膜の一部に電子放出部として亀裂が形成されている。また、該亀裂には、炭素又は炭素化合物の少なくとも一方を主成分とする堆積膜が形成されている場合もある。
【0003】
このような電子放出素子を基板上に複数個配置し、各電子放出素子を配線で結ぶことにより、複数個の表面伝導型電子放出素子を備えた電子源を作成することができる。さらに、電子源と蛍光体とを組み合わせることにより、画像表示装置の表示パネルを形成することが可能である。
【0004】
従来、このような電子源のパネルの製造は以下のように行われていた。
【0005】
第1の製造方法としては、先ず、基板上に導電性膜及びこの導電性膜に接続された一対の素子電極からなる複数の素子と、この複数の素子を接続する配線とを形成し、電子源基板を作製する。次に、作製した電子源基板全体を真空チャンバ内に設置し、真空チャンバ内を排気した後、外部端子を通じて上記各素子に電圧を印加し、各素子の導電性膜に亀裂を形成する。更に、真空チャンバ内に有機物質を含む気体を導入し、有機物質の存在する雰囲気下で各素子に再び外部端子を通じて電圧を印加し、亀裂近傍に炭素或いは炭素化合物を堆積させる。
【0006】
また、第2の製造方法としては、先ず、基板上に導電性膜及び導電性膜に接続された一対の素子電極からなる複数の素子と、この複数の素子を接続する配線とを形成し、電子源基板を作製する。次に、作製した電子源基板と蛍光体が配置された基板とを支持枠を挟んで接合し、画像形成装置のパネルを作製する。その後、パネル内を排気し、パネルの外部端子を通じて上記各素子に電圧を印加し、各素子の導電性膜に亀裂を形成する。更に、パネル内に排気管を通じて有機物質を含む気体を導入し、有機物質の存在する雰囲気下で各素子に再び外部端子を通じて電圧を印加し、亀裂近傍に炭素或いは炭素化合物を堆積させる。
【0007】
上記製造方法において、各素子への電圧印加はプローブ(特許文献1参照)を用いて行う方法が知られている。
【0008】
【特許文献1】特開2002−350462号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
画像表示装置としては、年々、大型化や低価格化が進んでおり、電子源基板においても大型化や製造タクト短縮が課題となっており、そのために、上記電子源基板の各素子に印加する電圧の増加が必要になっている。しかしながら、電圧印加プローブによって電圧印加を行う際、電圧増加によって電圧印加プローブ内の電流経路となる回路基板の配線部分では、発熱が問題となり、該電圧印加プローブの構成部材の耐熱性により、印加可能な電圧値が制限されてしまう。
【0010】
本発明は、従来よりも電圧印加プローブの導通性能を向上させ、電子放出特性の優れた電子源を製造し得る、電子源基板の製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1は、先端に開口部を有するブロックと、該ブロックの一外側面に一端部が位置し、開口部を覆って反対側の外側面に他の端部が至る導電シートと、該ブロックの開口部内に配置され、開口部内より導電シートを支持する弾性体と、該ブロックの外側面において導電シートの両端部とそれぞれ接続された回路基板と、を備え、上記導電シートがメッシュ状シートの表面に導電性材料を被覆してなることを特徴とする電圧印加プローブである。
【0012】
本発明の第2は、基板上に複数の電子放出素子と、該電子放出素子を接続する複数の配線を備えた電子源基板の製造装置であって、
上記基板を設置する支持体と、該基板の電子放出素子が形成された表面の少なくとも一部を覆う真空容器と、上記本発明の電圧印加プローブとを備えたことを特徴とする電子源基板の製造装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、配線に印加する電流をプローブに配置した少なくとも2枚の回路基板に分割して供給し、プローブ先端の導電シートで合流させることにより、従来よりも印加電圧の増加を図ることができる。よって、本発明によれば、より大画面、短時間での製造に対応することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の電圧印加プローブは、配線に接触する導電シートと、該導電シートを配線に向けて支持する弾性体と、導電シートに電流を流す回路基板と、導電シート、弾性体、回路基板を支持するブロックとからなる。
【0015】
また、本発明の電子源基板の製造装置は、電子源基板を設置する支持体と、該基板の一部を覆う真空容器と、上記本発明の電圧印加プローブとを備えている。
【0016】
以下に、本発明を実施形態を挙げて詳細に説明する。
【0017】
図4は、本発明の電子源基板の製造装置の一実施形態の構成を示す断面模式図であり、図5は、その電子源基板の周辺部分を示す斜視図である。図5においては、真空容器の一部を切り欠いた状態を示している。
【0018】
図4,図5において、6は電子放出部が形成される導電性膜、7はX方向配線、8はY方向配線、10は電子源基板、11は該基板10を所定位置で支持する支持体、12は真空容器、15は気体の導入口、16は排気口、18はシール部材である。19は拡散板、20はヒータ、21は水素または有機物質ガス、22はキャリヤガス、23は水分除去フィルタ、24はガス流量制御装置、25a〜25fはバルブ、26は真空ポンプ、27は真空計、28は配管、30は取り出し配線である。32a,32bは電源及び電流制御系からなる駆動ドライバ、31a,31bはプローブユニット70の構成部材である回路基板107と駆動ドライバ32a,32bとを接続する配線である。さらに、33は拡散板19の開口部、41は熱伝導部材、46は昇降軸、47は支持体11を昇降させる昇降駆動ユニット、48は支持体11の昇降を制御する昇降制御装置である。
【0019】
支持体11は、電子源基板10を所定位置で保持して固定するものであって、真空チャッキング機構、静電チャッキング機構若しくは固定冶具などにより、機械的に電子源基板10を固定する機構を有する。支持体11の内部には、ヒータ20が設けられ、必要に応じて電子源基板10を熱伝導部材41を介して加熱することができる。
【0020】
熱伝導部材41は、電子源基板10の反り、うねりを吸収し、電子源基板10への電気的処理工程における発熱を、確実に支持体11へ伝え、放熱することができ、電子源基板10のクラック、破損の発生を防ぐことができ、歩留まりの向上に寄与できる。
【0021】
真空容器12は、ガラスやステンレス鋼製の容器であり、容器からの放出ガスの少ない材料からなるものが好ましい。真空容器12は、電子源基板10に対し位置決めして配置され、電子源基板10の取り出し配線部を除き、導電体6が形成された領域を覆っている。
【0022】
シール部材18は、電子源基板10と真空容器12との気密性を保持するためのものであり、Oリングを用いている。
【0023】
有機物質ガス21には、電子放出素子の活性化に用いられる有機物質、または、有機物質を窒素、ヘリウム、アルゴンなどで希釈した混合気体が用いられる。また、導電性膜への亀裂形成を促進するための気体、例えば、還元性を有する水素ガス等を真空容器12内に導入することも可能である。
【0024】
このように他の工程で気体を導入する際には、導入配管、バルブ25eを用いて、真空容器12を配管28に接続すれば、使用することができる。有機ガス物質21は、有機物質が常温で気体である場合にはそのまま使用でき、有機物質が常温で液体、または、固体の場合は、容器内で蒸発または昇華させて用いるか、或いは更にこれを希釈ガスと混合するなどの方法で用いることができる。
【0025】
キャリヤガス22には、窒素またはアルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスが用いられる。
【0026】
有機物質ガス21と、キャリヤガス22は、一定の割合で混合されて、真空容器12内に導入される。両者の流量、及び混合比は、個別のガス流量制御装置24によって制御される。ガス流量制御装置24は、マスフローコントローラ及び電磁弁等から構成される。
【0027】
これらの混合ガスは、必要に応じて配管28の周囲に設けられた図示しないヒータによって適当な温度に加熱された後、導入口15より、真空容器12内に導入される。尚、配管28の途中に、水分除去フィルタ23を設けて、導入ガス中の水分を除去することがより好ましい。
【0028】
真空容器12に導入された混合ガスは、排気口16を通じて、真空ポンプ26により一定の排気速度で排気され、真空容器12内の混合ガスの圧力は一定に保持される。また、真空容器12の気体導入口15と電子源基板10との間に拡散板19を設けると、混合気体の流れが制御され、基板全面に均一に有機物質が供給されるため、電子放出素子の均一性が向上し好ましい。
【0029】
電子源基板10の取り出し配線30は、真空容器12の外部にあり、電圧印加プローブ70の構成部材である導電シート102が取り出し配線30と接触し、回路基板107、配線31を経由して、駆動ドライバ32に接続する。
【0030】
以上のようにして真空容器12内に有機物質を含む混合ガスを流した状態で、駆動ドライバ32a,32bを用い、配線31a,31bと電圧印加プローブ70を通じて基板10上の取り出し配線30から各電子放出素子にパルス電圧を印加する。これにより、電子放出素子6の活性化を行うことができる。
【0031】
図1は、図4の電圧印加プローブ70として用いられる、本発明の電圧印加プローブの一実施形態の構成を模式的に示す断面図である。
【0032】
本発明の電圧印加プローブは、図1に示すように、先端に開口部を有するブロック105を有し、該開口部内に弾性体103を備え、該弾性体103は該開口部を覆う導電シート102を内側から支持している。導電シート102は、ブロック105の一外側面に一端部が位置し、開口部を覆って反対側の側面にもう一方の端部が位置している。そして、導電シート102の両端部にそれぞれ、回路基板107が接続されている。即ち、本発明の電圧印加プローブ70は、2枚の回路基板107を有し、配線に印加すべき電流を分割し、各回路基板107に半分ずつ供給する。そして、各回路基板107に印加された電流は導電シート102において合流する。よって、本例では、1枚の回路基板107の電流負担が従来の半分になるため、配線に印加する電流を2倍にすることができる。即ち、配線に印加する電圧を従来よりも増加させることができる。
【0033】
図1において、弾性体103は、弾性体固定板110と弾性体上下棒111を介して保持板112にて取り付け位置が決められている。導電シート102をブロック105のU字型の開口部の内側より支持する弾性体103は、ゴムなどの素材の他に、板ばねやコイルばねのような弾性体でも良い。本発明では、弾性体103を用いる事によって、後述する装置の支持体11の熱等によるわずかな変動に対しても、追従することができる。回路基板107は両側の押さえ板104で導電シート102と絶縁シート106を介して押さえられ、ブロック105に固定されている。これにより回路基板107と導電シート102は電気的に接続された状態を維持している。
【0034】
本発明で用いられる導電シートは、メッシュ状シートの表面に導電性材料を被覆してなるものである。具体的には、樹脂製の線材をメッシュ状に編んだ編み物の表面に金属等の導電性材料を被覆したものである。図3は、その一例の平面模式図であり、60a、60bは線材、61は導電性材料である。尚、導電性材料の被覆は、シートの両面であっても片面だけであっても良いが、片面の場合には、配線に接触する側に被覆する必要がある。被覆の方法としては特に限定されないが、メッキなどが好ましく用いられる。また、被覆の範囲はシートの表面全部でなくても、図3のように、部分的に被覆する形態であってもかまわない。図3のように、導電性材料108の被覆を複数のライン形状として互いに隙間を設けることにより、導電シート102の柔軟性が良くなり、配線への接触が容易になる。尚、被覆の面積が小さかったり、柔軟性があまり必要でない場合には、隙間を設けずにベタ膜の被覆としても良い。また、メッシュ状シートには導電性材料61を被覆する前に平滑加工しておくことにより、配線との接触を可能な限り面接触とし、接触抵抗を低くして、抵抗バラツキを低減することができる。
【0035】
本例では、ブロック105と保持板112の間にスプリング113を設置することで、弾性体103は導電シート102を保持するブロック105とは別構造として保持され、独立に動く構造となっている。このような構造の電圧印加プローブ70を図5に示す基板10上に形成された複数の取り出し配線30に押付けると、弾性体103は縮むが、それに伴ってブロック105は動かないので、導電シート102は変形しない。従って導電シート102が屈曲したり局所的に負荷がかかったりすることはなく、電子源基板上の配線に押付けることができる。押付けられた電圧印加プローブ70に接続された、図4に示す駆動ドライバ32a,32bを用いて電圧を印加し、取り出し配線30や配線7,8の断線・短絡・抵抗値などの測定をしたり、導電性膜6に電力を供給したりすることができる。
【0036】
本例においては、電圧印加プローブ70への電圧供給はブロック105に設置された回路基板107の上部に不図示のコネクターを設けることで行うことができる。回路基板107はブロック105の両側に設置されているが、設置スペースやコストという観点から片側の回路基板にだけコネクターを設置し、反対側に設置したもう一方の回路基板とは接続端子108にて電気的に接続させればよい。この時、コネクターを設置しない回路基板側の電流経路が、接続端子108の分だけ増えるため、抵抗値も増えてしまう。この電流経路の違いによる抵抗値の増分は、回路基板107に形成された、配線パターンの厚みや幅を両回路基板で違う値にすることで、両電流経路の抵抗値が等しくなるように設計すればよい。回路基板107をブロック両側に設置することによって、駆動ドライバ32a,32bから供給される電流が電圧印加プローブ70への導入時に分割され、回路基板に電流が流れる際に発生する発熱も低減される。これにより、基板10に供給できる電圧値を増やすことが可能となり、電子源製造装置としての性能を向上させることができる。
【0037】
図2は、本発明の電圧印加プローブの他の実施形態の構成を示す断面模式図である。本例では、ブロック105の両側に設置する回路基板107に、さらに、連結端子109によってさらなる回路基板114が接続され、層構造状に構成されている。これにより、図1の場合よりも1枚当たりの回路基板に供給される電流をさらに分割することができ、回路基板にて発生する発熱もさらに低減できる。従って基板10への供給電圧も図1のプローブ構造の場合よりも増やすことが可能となる。
【0038】
尚、本例では、設置スペースやコストという観点から、片側2枚のいずれか1枚の回路基板にだけコネクター(不図示)を設置し、接続端子108、連結端子109によって各回路基板を接続してもよい。接続端子108、連結端子109における電流経路増加による抵抗値の増分は各回路基板に形成された配線パターンの厚みや幅を各回路基板で違う値とし、各回路基板による電流経路の抵抗値が等しくなるように設計すればよい。
【0039】
尚、上記においては、配線31と回路基板107の接続はコネクターを用いた例を示したが、配線30を回路基板107に直接ハンダなどを用いて接続させても良い。
【実施例】
【0040】
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される範囲内での各要素の置換や変形、または変更がなされたものをも包含する。
【0041】
本実施例では、図3に示す構成の電圧印加プローブを作製した。
【0042】
本例では、回路基板107は絶縁性の高いガラス繊維強化のエポキシ樹脂基板上に、銅等で配線パターンを備えた基板を使用し電気を流す構造とした。導電シート102は、図3に示すように、樹脂でできた線材60a,60bが直角に交差するようにメッシュ状に編まれてできた、メッシュ状シート両面に銅−ニッケル−金といった多層構造をメッキした。また、線材60aを横糸、60bを縦糸とすると、導電性材料108のメッキにより形成されたライン形状のパターンと60bの縦糸は傾きを持っており、その傾きは37.5°として製作した。またそのライン幅は200μm、ラインとラインの間に70μmの隙間を設ける形状とした。
【0043】
本例の電圧印加プローブ70を、図4に示す装置に取り付け、駆動ドライバ32a,32bを用いて電圧を印加し、取り出し配線30や導電体の断線・短絡・抵抗値などの測定をしたり、導電体に電力を供給したりすることができた。本例においては、プローブユニット70への電圧供給はブロック105に設置された片側の回路基板107の上部に不図示のコネクターを設け、反対側に設置したもう一方の回路基板とは接続端子108にて電気的に接続させた。電流経路の違いによる抵抗値の増分は、回路基板107に形成された、配線パターンの厚みや幅を両回路基板で違う値にすることで、両電流経路の抵抗値が等しくなるように設計した。回路基板をブロック両側に設置することによって、駆動ドライバ32から供給される電流がプローブユニット70への導入時に分割され、回路基板に電流が流れる際に発生する発熱も低減される。これにより、基板10に供給できる電圧値を増やすことが可能となり、電子源基板の製造装置としての性能を向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の電圧印加プローブの一実施形態の構成を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明の電圧印加プローブの他の実施形態の構成を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明の電圧印加プローブに用いられる導電シートの一例の平面図である。
【図4】本発明の電子源基板の製造装置の概略構成を模式的に示す断面図である。
【図5】図4における電子源基板の周辺部分の拡大斜視図である。
【符号の説明】
【0045】
70 プローブユニット
102 導電シート
103 弾性体
104 押さえ板
105 ブロック
106 絶縁シート
107 回路基板
108 接続端子
109 連結端子
110 弾性体固定板
111 弾性体上下棒
112 保持板
113 スプリング
114 回路基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端に開口部を有するブロックと、該ブロックの一外側面に一端部が位置し、開口部を覆って反対側の外側面に他の端部が至る導電シートと、該ブロックの開口部内に配置され、開口部内より導電シートを支持する弾性体と、該ブロックの外側面において導電シートの両端部とそれぞれ接続された回路基板と、を備え、上記導電シートがメッシュ状シートの表面に導電性材料を被覆してなることを特徴とする電圧印加プローブ。
【請求項2】
前記導電シートの両端部とそれぞれ接続された回路基板に、さらなる回路基板が連結端子によって層構造状に接続されてなる請求項1に記載の電圧印加プローブ。
【請求項3】
基板上に複数の電子放出素子と、該電子放出素子を接続する複数の配線を備えた電子源基板の製造装置であって、
上記基板を設置する支持体と、該基板の電子放出素子が形成された表面の少なくとも一部を覆う真空容器と、請求項1又は2に記載の電圧印加プローブとを備えたことを特徴とする電子源基板の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−146730(P2010−146730A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−319089(P2008−319089)
【出願日】平成20年12月16日(2008.12.16)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】