説明

電子カメラ、データ再生装置およびプログラム

【課題】 撮影操作に応じて不規則に生じる内部機構の雑音を再生時に抑制しうる電子カメラを提供する。
【解決手段】 電子カメラは、マイクと、駆動ユニットと、メモリと、タイミングジェネレータと、録音データ生成部とを有する。マイクはカメラ外部の音声を録音する。駆動ユニットは所定の撮影操作に応じて駆動し、該駆動時に駆動雑音を生じる。メモリには駆動雑音を抽出した駆動雑音データが記録される。タイミングジェネレータは駆動ユニットの駆動タイミングを規定する駆動信号を生成する。録音データ生成部はマイクが録音した音声信号のうち、駆動信号に基づき抽出された駆動雑音発生期間における雑音重畳音声信号から駆動雑音の周波数成分を減算して録音データを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部音声の録音が可能な電子カメラと、この電子カメラの録音データを再生するデータ再生装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、撮像素子により被写体像を電子的に記録する電子カメラが急速に普及しつつある。かかる電子カメラは静止画の撮影が主機能であるが、録音を伴う動画撮影や静止画撮影時での音声記録が可能なものも実用化されている。ところで電子カメラでは、レンズ駆動モータ等の内部機構が動作するとその駆動音が筐体内で響いてマイクまで伝達される。そのため、録音時に電子カメラの内部機構が動作すると外部音声に駆動音が重畳して録音されてしまい、再生時の音質が低下する問題が指摘されている。
【0003】
ここで特許文献1には、内部機構の周期的動作に略合致した周期パルスに基づいて音声信号の周期的雑音成分を抽出し、この周期的雑音成分の位相を反転させた減算信号によって音声信号から周期的雑音成分を除去するビデオカメラ装置が開示されている。
【特許文献1】特開平11−205891号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1では周期的雑音とともに外部の記録音声も一様に減算処理して音声信号を記録する。そのため、上記特許文献1では録音すべき音声と周期的雑音との周波数成分の相違は考慮されておらず、再生時の音質が必ずしも十分ではない点で改善の余地があった。また、上記特許文献1では、撮影操作に応じて不規則に生じる内部機構の雑音対策については何ら言及していない。
【0005】
本発明は上記従来技術の課題を解決するものであって、その目的は、撮影操作に応じて不規則に生じる内部機構の雑音を再生時に抑制しうる電子カメラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明の電子カメラは、マイクと、駆動ユニットと、メモリと、タイミングジェネレータと、録音データ生成部とを有する。マイクはカメラ外部の音声を録音する。駆動ユニットは所定の撮影操作に応じて駆動し、該駆動時に駆動雑音を生じる。メモリには駆動雑音を抽出した駆動雑音データが記録される。タイミングジェネレータは駆動ユニットの駆動タイミングを規定する駆動信号を生成する。録音データ生成部はマイクが録音した音声信号のうち、駆動信号に基づき抽出された駆動雑音発生期間における雑音重畳音声信号から駆動雑音の周波数成分を減算して録音データを生成する。
【0007】
第2の発明の電子カメラは、マイクと、駆動ユニットと、メモリと、タイミングジェネレータと、録音データ生成部と、データファイル生成部とを有する。マイクはカメラ外部の音声を録音する。駆動ユニットは所定の撮影操作に応じて駆動し、該駆動時に駆動雑音を生じる。メモリには駆動雑音を抽出した駆動雑音データが記録される。タイミングジェネレータは駆動ユニットの駆動タイミングを規定する駆動信号を生成する。録音データ生成部はマイクが録音した雑音重畳音声信号に基づいて録音データを生成する。データファイル生成部は、駆動信号に基づき抽出された駆動雑音発生期間および録音データの録音期間の対応関係を示す駆動雑音履歴データと駆動雑音データとを録音データに関連付けしてデータファイルを生成する。
【0008】
第3の発明のデータ再生装置は、データ読み込み部および音声処理部を有し、第2の発明の電子カメラが生成したデータファイルを再生する。データ読み込み部はデータファイルを読み込む。音声処理部は駆動雑音履歴データおよび駆動雑音データに基づいて、録音データにおける駆動雑音発生期間の対応部分から駆動雑音の周波数成分を減算する。
なお、第3の発明に関する構成を方法、記録媒体、コンピュータプログラムなどに変換して表現したものも本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、再生時の音声から駆動ユニットによる駆動雑音の周波数成分が大幅に除去され、駆動雑音のみが抑制された良好な音質で記録音声を再生できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(第1実施形態の説明)
図1は第1実施形態の電子カメラのブロック図であり、図2は電子カメラの撮影光学系およびマイクの配置を示す概要図である。
電子カメラは、撮影レンズ10と、レンズ駆動部11と、撮像素子12と、A/D変換部13と、画像処理部14と、マイク部15およびスピーカー部16と、音声処理部17と、メモリ18と、被写体に閃光を照射する閃光発光部19と、内蔵ハードディスク20と、カードI/F21と、モニタ22と、操作部23と、CPU24と、データバス25とを有している。なお、画像処理部14、音声処理部17、メモリ18、内蔵ハードディスク20、カードI/F21、モニタ22およびCPU24は、データバス25を介してそれぞれ接続されている。
【0011】
撮影レンズ10は、ズームレンズ30と合焦位置調節用のフォーカシングレンズ31とを含む複数のレンズ群で構成されている。撮影レンズ10を構成する各レンズのうち、光軸方向に駆動調整されるレンズはリードナットを備えたレンズ保持枠32に支持されている。また、レンズ保持枠32は一対のガイドシャフト(図示を省略する)で光軸方向に摺動可能に支持されている。
【0012】
レンズ駆動部11は、レンズ保持枠32のリードナットに螺合するリードスクリュー33と、リードスクリュー33にトルクを供給するモータ34とで構成されている。なお、図2の例では、ズームレンズ駆動用とフォーカシングレンズ駆動用とでリードスクリュー33およびモータ34が2組設けられている。
撮像素子12は撮影レンズ10の像空間側に配置されている。撮像素子12の受光面(撮影レンズ10と相対する面)には被写体像を光電変換してアナログ画像信号を生成する受光画素が2次元配列されている。この撮像素子12の出力はA/D変換部13に接続されている。A/D変換部13は撮像素子12から出力されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。画像処理部14は、A/D変換部13から出力されたデジタル画像信号にガンマ補正、ホワイトバランスなどの処理を行って撮影画像データ(静止画像データまたは動画像データ)を生成する。
【0013】
音声処理部17は、録音時におけるマイク部15の音声信号の自動レベル調整および量子化処理や、再生時におけるスピーカー部16への出力調整などの音声処理を実行する。また、音声処理部17はマイク部15の入力音声信号をFFT(高速フーリエ変換)で周波数変換し、以下の2つの場合にパワースペクトルを生成する。
第1に、カメラの撮影動作等に伴う駆動雑音をユーザーがサンプリングする場合、音声処理部17は駆動雑音のパワースペクトル(駆動雑音データ)を生成する。この駆動雑音データはメモリ18に記録され、駆動雑音の周波数成分を音声データから除去するために使用される。なお、駆動雑音のサンプリングはマイク部18に駆動雑音以外の音が入力されない環境(例えば、マイク部の前方を遮蔽した状況での録音や防音室での録音など)で行うのが好ましい。
【0014】
第2に、ボイスメモによる録音や音声付き動画撮影を行う場合、音声処理部17は外部音声のパワースペクトルを生成する。そして、音声処理部17は、駆動雑音が重畳した外部音声のパワースペクトルから駆動雑音のパワースペクトルを減算処理する。
メモリ18には画像処理部14による画像処理の前後で画像データが一時的に保存される。また、メモリ18には駆動雑音データとして、「レンズ駆動部11のモータおよび機構の騒音」、「閃光発光部19のコンデンサ充電時の発振音」、「内蔵ハードディスク20のディスク回転音」などのパワースペクトルのデータがそれぞれ記録されている。この
駆動雑音データのパワースペクトルは、例えば、モータの駆動開始時のオーバーシュート等を考慮して時間軸上で異なる周波数特性を有するものであってもよい。なお、駆動雑音データは、上記のようにユーザーがサンプリングで生成したデータであってもよく、あるいは電子カメラ製造時に予めメモリ18に記録されたデータであってもよい。
【0015】
内蔵ハードディスク20は、電子カメラで生成された静止画像データ、動画像データまたは音声データを記録できる。また、カードI/F21には記録媒体26を接続するためのコネクタが形成されている。記録媒体26は公知の半導体メモリなどで構成され、この記録媒体26には内蔵ハードディスク20と同様に電子カメラで生成された各種データを記録できる。
【0016】
モニタ22には撮影画像データの再生画面や、カメラの各種設定(駆動雑音のサンプリング動作など)を行うための設定画面が表示される。操作部23は電子カメラの各種モード(動画撮影、静止画撮影、ボイスメモ録音、データ再生など)の切り換えを行う入力釦や、レリーズ釦などを備えている。
CPU24は、所定のシーケンスプログラムに従って電子カメラの各部動作を制御する。例えば、CPU24はフォーカシングレンズ31の移動前後の焦点評価値の大小を比較する山登り動作でAF動作を実行する。また、CPU24は撮影画像データおよび音声データを所定のフォーマットで圧縮伸長する。なお、音声付き動画の撮影時には、CPU24は動画像データと音声データとの多重化処理を実行する。
【0017】
また、ボイスメモによる録音や音声付き動画撮影を行う場合には、CPU24は駆動雑音を発生する駆動ユニットの駆動タイミングを規定する駆動信号を音声処理部17に出力する。具体的には、第1実施形態では、各モータ34の駆動開始時および駆動停止時、閃光発光部19のコンデンサの充電開始時および充電終了時、内蔵ハードディスク20の回転開始時および回転終了時に、CPU24はそれぞれ駆動信号を出力する。
【0018】
以下、第1実施形態におけるボイスメモ録音時の電子カメラの動作を図3の流れ図を参照しつつ説明する。
CPU24は、ユーザーの録音開始入力に応じてマイク部15を駆動させて録音を開始する。音声処理部17はマイク部15の入力音声信号にFFTによる周波数変換を実施し、外部音声のパワースペクトルを時系列に生成する(S101)。なお、第1実施形態の電子カメラでは録音時においても静止画撮影を実行できる。
【0019】
そして、CPU24は録音時において駆動雑音を発生する駆動ユニットのいずれかが駆動開始したか否かを判定する(S102)。第1実施形態では、レンズ駆動部11の各モータ34の回転、閃光発光部19における充電開始動作、内蔵ハードディスク20のモータの回転がS102の判定対象となる。
いずれかの駆動ユニットが駆動する場合(YES側)には、カメラ内部の駆動ユニットから駆動雑音が発生し、筐体35の振動等によってマイク部15に駆動雑音が洩れ込むこととなる。そのため、音声処理部17およびCPU24は以下の処理を実行する。まず、CPU24は、駆動ユニットの種類および駆動開始を示す駆動信号を音声処理部17に出力する。次に、音声処理部17は上記の駆動信号に対応付けされた駆動雑音データをメモリ18から読み出す(S103)。そして、音声処理部17は入力音声信号のゲインに応じて駆動雑音データのレベル調整を行う。
【0020】
次に、音声処理部17は、駆動信号に基づいて駆動雑音発生期間(駆動雑音が重畳する期間)を抽出し、この駆動雑音発生期間における外部音声のパワースペクトルから駆動雑音のパワースペクトルを減算処理する(S104)。図4に示すように、音声処理部17は、CPU24から駆動ユニットの駆動終了を示す駆動信号が入力されるまでS104の減算処理を継続する。また、録音期間中に複数の駆動ユニットが駆動する場合には、音声処理部17は各駆動ユニットごとにそれぞれS104の減算処理を実行する。
【0021】
その後、音声処理部17は時系列に出力される減算処理後のパワースペクトルに基づいて音声データを生成する(S105)。
一方、いずれの駆動ユニットも駆動していない場合(NO側)には、駆動ユニットの駆動雑音がマイク部15に洩れ込むことはない。そのため、音声処理部17はS101のパワースペクトルに基づいてそのまま音声データを生成する(S106)。
【0022】
そして、CPU24は録音終了か否か(録音時間が所定時間に到達するか、あるいはユーザーの録音停止入力があったか)を判定する(S107)。録音終了の場合(YES側)にはCPU24は録音動作を終了する。一方、録音継続の場合(NO側)にはS102に戻ってCPU24は上記動作を繰り返す。
上記第1実施形態では、音声処理部17は駆動雑音の発生時に外部音声のパワースペクトルから駆動雑音のパワースペクトルを減算処理する(S104)。したがって、図5に示すように電子カメラが生成した音声データからは駆動雑音の周波数成分が大幅に除去され、駆動雑音のみが抑制された良好な音質で記録音声を再生できる。
【0023】
(第2実施形態の説明)
図6は第2実施形態におけるボイスメモ録音時の電子カメラの動作を示す流れ図であり、図7は第2実施形態における音声データ再生時の電子カメラの動作を示す流れ図である。なお、第2実施形態の電子カメラのブロック図は第1実施形態と共通であるので図示を省略し、各部で相違する機能のみを説明する。
【0024】
第2実施形態では、録音時において、音声処理部17は駆動雑音が重畳した外部音声信号からそのまま音声データを生成する。そして、再生時において、音声処理部17は外部音声のパワースペクトルから駆動雑音のパワースペクトルを減算処理し、再生音声から駆動雑音の周波数成分を除去する。
また、CPU24は録音時に駆動信号の出力時期を記録し、音声データの録音期間における駆動雑音発生期間を示す駆動雑音履歴データを生成する。そして、CPU24は音声データに駆動雑音履歴データと駆動雑音データとを関連付けしてデータファイルを生成する。
【0025】
以下、図6により第2実施形態におけるボイスメモ録音時の動作を説明する。CPU24は、ユーザーの録音開始入力に応じてマイク部15を駆動させて録音を開始する。音声処理部17は外部音声のパワースペクトルを生成することなく、入力音声信号に基づいて音声データを生成する(S201)。
録音時に駆動ユニットのいずれかが駆動開始した場合、CPU24は駆動信号の出力時期を記録する。そして、CPU24は音声データの録音期間における駆動雑音発生期間を示す駆動雑音履歴データを生成する(S202)。
【0026】
次に、CPU24は音声データと、駆動雑音履歴データと、駆動雑音データとを関連付けてデータファイルを生成する(S203)。そして、CPU24はデータファイルを内蔵ハードディスク20または記録媒体26に記録する。以上で、第2実施形態の録音動作が終了する。
また、図7により第2実施形態における電子カメラの音声データ再生時の動作を説明する。まず、音声処理部17はデータファイルの駆動雑音履歴データを読み込んで、再生する音声データに関する駆動雑音発生期間の情報を予め取得する(S301)。
【0027】
次に、音声処理部17はデータファイルの音声データを読み込んでFFTによる周波数変換を実施し、外部音声のパワースペクトルを時系列に生成する(S302)。そして、駆動雑音発生期間の音声データについては、音声処理部17は外部音声のパワースペクトルから駆動雑音のパワースペクトルを減算処理する(S303)。その後、音声処理部17は減算処理後のパワースペクトルに基づいてスピーカー部16から音声を再生する(S304)。以上で、第2実施形態の再生動作が終了する。
【0028】
上記第2実施形態では再生時において音声データから駆動雑音の周波数成分が大幅に除去されるので(S303)、第1実施形態と同様に駆動雑音のみが抑制された良好な音質で記録音声を再生できる。また、第2実施形態では録音時に駆動雑音が重畳した音声信号を周波数変換することなく音声データを生成するので(S201)、録音時における音声処理部17の演算負荷を軽減できる。
【0029】
さらに、第2実施形態ではデータファイルに未加工の音声データが保存されているので、録音後における音声データの加工処理の自由度がより向上する。例えば、駆動ユニットの経年変化等で駆動雑音のパワースペクトルが変化することがあるが、第2実施形態では再サンプリングによって駆動雑音データを最新のものに更新することで再生時の音質をより高めることも可能である。
【0030】
(実施形態の補足事項)
以上、本発明を上記の実施形態によって説明してきたが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に限定されるものではない。
(1)上記実施形態はボイスメモ録音時の動作を説明したが、音声付き動画撮影においても同様に駆動騒音を除去することが可能である。
【0031】
(2)本発明の対象となる駆動騒音は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、内蔵ハードディスク20のシーク音、シャッタ機構(図示せず)のシャッタ音、閃光発光部19のホップアップ機構による衝撃音などについても、上記実施形態の要領で音声信号から雑音成分を減算処理して低減させることができる。
(3)上記実施形態では駆動ユニットの駆動開始時および終了時にCPU24が駆動信号を出力するが、駆動開始時から一定時間で駆動騒音が収まる場合には駆動ユニットの駆動開始時のみCPU24が駆動信号を生成するようにしてもよい。
【0032】
(4)第2実施形態において、データファイルを再生するデータ再生装置は電子カメラに限定されることはない。例えば、データ再生装置は、上記第2実施形態に示すデータファイル再生プログラムを実行するパーソナルコンピュータ等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】第1実施形態の電子カメラのブロック図
【図2】電子カメラの撮影光学系およびマイクの配置を示す概要図
【図3】第1実施形態における録音時の電子カメラの動作を示す流れ図
【図4】録音期間における音声処理部の動作を示すタイミングチャート
【図5】第1実施形態の駆動雑音成分の除去を示す概要図
【図6】第2実施形態における録音時の電子カメラの動作を示す流れ図
【図7】第2実施形態における再生時の電子カメラの動作を示す流れ図
【符号の説明】
【0034】
11…レンズ駆動部、15…マイク部、16…スピーカー部、17…音声処理部、18…メモリ、19…閃光発光部、20…内蔵ハードディスク、24…CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ外部の音声を録音するマイクと、
所定の撮影操作に応じて駆動し、該駆動時に駆動雑音を生じる駆動ユニットと、
前記駆動雑音を抽出した駆動雑音データを記録するメモリと、
前記駆動ユニットの駆動タイミングを規定する駆動信号を生成するタイミングジェネレータと、
前記マイクが録音した音声信号のうち、前記駆動信号に基づき抽出された駆動雑音発生期間における雑音重畳音声信号から前記駆動雑音の周波数成分を減算して録音データを生成する録音データ生成部と、
を有することを特徴とする電子カメラ。
【請求項2】
カメラ外部の音声を録音するマイクと、
所定の撮影操作に応じて駆動し、該駆動時に駆動雑音を生じる駆動ユニットと、
前記駆動雑音を抽出した駆動雑音データを記録するメモリと、
前記駆動ユニットの駆動タイミングを規定する駆動信号を生成するタイミングジェネレータと、
前記マイクが録音した雑音重畳音声信号に基づいて録音データを生成する録音データ生成部と、
前記駆動信号に基づき抽出された駆動雑音発生期間および前記録音データの録音期間の対応関係を示す駆動雑音履歴データと前記駆動雑音データとを前記録音データに関連付けしてデータファイルを生成するデータファイル生成部と、
を有することを特徴とする電子カメラ。
【請求項3】
請求項2の電子カメラが生成したデータファイルを再生するデータ再生装置であって、
前記データファイルを読み込むデータ読み込み部と、
前記駆動雑音履歴データおよび前記駆動雑音データに基づいて、前記録音データにおける前記駆動雑音発生期間の対応部分から前記駆動雑音の周波数成分を減算する音声処理部を有することを特徴とするデータ再生装置。
【請求項4】
データ読み込み部と、音声処理部とを有し、請求項2の電子カメラが生成したデータファイルを再生するデータ再生装置のプログラムであって、
前記データファイルを前記データ読み込み部から読み込む手順と、
前記駆動雑音履歴データおよび前記駆動雑音データに基づいて、前記録音データにおける前記駆動雑音発生期間の対応部分から前記駆動雑音の周波数成分を減算する手順と、
を前記音声処理部に実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−270591(P2006−270591A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−86582(P2005−86582)
【出願日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】