電子カード用アダプタ及び電子機器
【課題】カードスロットに挿着されたアダプタ又は該アダプタに挿着された非対応サイズの電子カードが邪魔になって開閉蓋が閉じられなくなっても、電子機器の電源をオン状態にしてアダプタを介した電子カードへのアクセスを可能にすることができる電子カード用アダプタ及び電子機器を提供する。
【解決手段】アダプタ31は、アダプタ本体61と、デジタルカメラ11のカードスロット23に挿着可能な端子部62と、回動式の押圧部63とを有している。アダプタ本体のスロット31aに大型のメモリカード25を挿着した状態で、アダプタ31をデジタルカメラ11のカードスロット23に挿着すると、押圧部63が、検出スイッチ26の接片26bを押し込んで、検出スイッチ26がオンする。このため、アダプタ31が邪魔になって電池蓋20が閉じられなくても、デジタルカメラ11が電源オンするようになっている。
【解決手段】アダプタ31は、アダプタ本体61と、デジタルカメラ11のカードスロット23に挿着可能な端子部62と、回動式の押圧部63とを有している。アダプタ本体のスロット31aに大型のメモリカード25を挿着した状態で、アダプタ31をデジタルカメラ11のカードスロット23に挿着すると、押圧部63が、検出スイッチ26の接片26bを押し込んで、検出スイッチ26がオンする。このため、アダプタ31が邪魔になって電池蓋20が閉じられなくても、デジタルカメラ11が電源オンするようになっている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子カード用アダプタ及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラ(電子スチルカメラ)等の電子機器では、メモリカード等の外部記憶媒体を挿着させるためのカードスロットが設けられている。通常、カードスロット23は蓋体で覆われる構成となっており、その蓋体が、電池収容室の開口を覆う電池蓋を兼ねる構成のものもある。
【0003】
ところで、デジタルカメラ等の電子機器では、電池蓋を閉じた状態を検出してオンする検出スイッチが設けられ、電池蓋を閉じないと、電子機器の電源をオンできない構成のものがある。
【0004】
また、特許文献1には、電子機器に設けられたカードスロットに、非対応サイズのメモリカードを挿着するための変換アダプタが開示されている。
【特許文献1】特開2001−188883号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、アダプタを使用して非対応サイズのメモリカードをカードスロットに挿着すると、アダプタやメモリカードのカードスロットからの突出部分が邪魔になって、電池蓋を閉じられなくなる場合があった。この場合、電池蓋を閉じたときにオンする検出スイッチがオンせず、電子機器が電源オン状態とならない。その結果、アダプタを介してカードスロットに挿着したメモリカードからのデータの読み込み及び書き込みができないという問題が生じる。また、メモリカード以外にも、通信デバイス内蔵型カードをカードスロットに挿着して使用する場合もある。しかし、この場合も、通信デバイス内蔵型カードを、アダプタを介してカードスロットに挿着すると、電池蓋が閉じられず、電子機器の電源が同様にオンされないため、通信デバイス内蔵型カードを使用できないという問題が生じる。
【0006】
本発明は前記の問題点に解決するためになされたものであって、その目的は、カードスロットに挿着されたアダプタ又は該アダプタに挿着された非対応サイズの電子カードが邪魔になって開閉蓋が閉じられなくなっても、電子機器の電源をオン状態にしてアダプタを介した電子カードへのアクセスを可能にすることができる電子カード用アダプタ及び電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、電子カードを挿着するためのカードスロットと、少なくともカードスロットを覆う状態に閉じられる開閉蓋と、前記開閉蓋の閉状態を検知する検知手段と、前記検知手段が前記開閉蓋の閉状態を検知すると電源オンする電源手段とを有する電子機器に対して、前記カードスロットに非対応サイズの電子カードを電気的に接続するために前記カードスロットに挿着される電子カード用アダプタであって、前記カードスロットに挿着可能な端子部と、前記非対応サイズの電子カードを挿着可能な挿着部とを有するアダプタ本体と、前記アダプタが前記カードスロットに挿着されたときに、前記検知手段により検知される被検知部とを備えたことを要旨とする。
【0008】
この発明によれば、アダプタがカードスロットに挿着されると、被検知部が検知手段により検知される。その結果、電子機器は電源手段により電源オンされる。このため、カードスロットに挿着したアダプタが邪魔になって、開閉蓋を閉じられなくなっても、電子機器を電源オンさせることができる。よって、電子機器は、アダプタを介して電気的に接続された非対応サイズの電子カードとアクセスすることが可能となる。
【0009】
また、本発明の電子カード用アダプタでは、前記検知手段は、前記開閉蓋が閉状態に配置されると当該開閉蓋に押圧される被押圧部を有し、前記開閉蓋が閉状態にあって前記被押圧部が押圧されるとオンし、一方、前記開閉蓋が開状態にあって前記被押圧部が押圧されなければオフする接触式センサであり、前記被検知部は、前記アダプタを前記カードスロットに挿着した状態において、前記被押圧部を押圧可能に前記アダプタ本体に設けられた押圧部であることが好ましい。
【0010】
この発明によれば、アダプタをカードスロットに挿着すると、アダプタ本体に設けられた押圧部が被押圧部を押圧することで、接触式センサ(検知手段)が検知状態になる。アダプタに、被押圧部を押圧できるように押圧部を設けた比較的簡単な構成で、開閉蓋を閉じられなくても、電子機器の電源をオンさせてアダプタを介して非対応サイズの電子カードにアクセスすることができる。
【0011】
また、本発明の電子カード用アダプタでは、前記被検知部は、前記アダプタ本体に収納される収納位置と、前記カードスロットへのアダプタ挿着状態において前記検知手段に検知されうる被検知位置とに移動可能に設けられていることが好ましい。
【0012】
この発明によれば、被検知部はアダプタ本体に収納される収納位置と、カードスロットへのアダプタ挿着状態で検知手段に検知されうる被検知位置とに移動可能に設けられているので、被検知部は不使用時にアダプタ本体の収納位置に収納でき、カードスロットに挿着する使用時には被検知位置に移動させてそのアダプタをカードスロットに挿着することで、検知手段を検知状態として電子機器を電源オンさせることができる。
【0013】
本発明の電子カード用アダプタでは、前記アダプタは、電子機器の一部に脱着可能に取り付けられる構成であり、前記被検知部を前記被検知位置へ付勢する付勢手段を更に備え、前記アダプタを前記一部に取り付けると、前記被検知部が前記付勢手段の付勢力に抗して前記収納位置に移動し、前記アダプタを前記一部から取り外すと、前記被検知部が前記付勢手段の付勢力により前記被検知位置へ移動するように構成されていることが好ましい。
【0014】
この発明によれば、アダプタを電子機器の一部に取り付けると、被検知部が付勢手段の付勢力に抗して収納位置に移動し、アダプタを電子機器の一部から取り外すと、被検知部が付勢手段の付勢力により被検知位置へ移動する。このため、アダプタを電子機器の一部に対する脱着を行うだけで被検知部はその使用/不使用に応じた適切な位置に移動配置される。よって、ユーザが被検知部を収納位置へ移動させたり、収納位置から被検知位置へ移動させたりする面倒な操作の必要がない。
【0015】
本発明の電子カード用アダプタでは、前記電子カードは、メモリカード又は通信デバイス内蔵型カードであることが好ましい。この発明によれば、電子機器のカードスロットに挿着したアダプタを介して非対応サイズのメモリカード又は通信デバイス内蔵型カードを、電子機器と電気的に接続させることができる。よって、電子機器において非対応サイズのメモリカードを使用できたり、アダプタを介して接続された通信デバイス内蔵型カードを介した通信が可能となる。
【0016】
本発明は電子機器であって、上記発明の電子カード用アダプタと、電子カードと前記電子カード用アダプタのうち一方を選択的に挿着可能なカードスロットと、少なくともカードスロットを覆う状態に閉じられる開閉蓋と、前記開閉蓋の閉状態を検知する検知手段と、前記検知手段が前記開閉蓋の閉状態を検知すると電源オンする電源手段とを備え、前記電子カード用アダプタは前記電子機器の一部に脱着可能に取り付けられていることを要旨とする。この発明によれば、上記発明の電子カード用アダプタが電子機器の一部に脱着可能に取り付けられているので、上記電子カード用アダプタの発明と同様の作用効果が得られる。
【0017】
本発明は電子機器であって、前記電子機器は、電池を収容する電池収容室を備え、前記開閉蓋は、前記電池収容室に収容された電池の抜け落ちを防止するように閉じられる電池蓋を兼ねていることが好ましい。この発明によれば、開閉蓋は電池収容室の電池蓋を兼ねており、カードスロットに挿着したアダプタ又は該アダプタに挿着された電子カードが邪魔になって電池蓋を閉じられなくなっても、電子機器を電源オンさせることができる。
【0018】
本発明は電子機器であって、前記電子カード用アダプタが脱着可能に取り付けられる前記一部とは、前記電池蓋であることが好ましい。この発明によれば、アダプタは電池蓋に脱着可能に取り付けられているので、電池蓋から取り外すことで使用できる。このとき、電池蓋の一部がアダプタとして分離されても、アダプタをカードスロットに挿着した使用状態では、電池蓋は閉じられることはないので何ら問題はない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(第一実施形態)
以下、本発明をデジタルカメラに具体化した第一実施形態を、図1〜図7に基づいて説明する。
【0020】
図1に示すように、本実施形態のデジタルカメラ11(電子スチルカメラ)は、略直方体形状をなすカメラ本体12を有している。カメラ本体12の前面側略中央部には撮像レンズ13が設けられると共に、撮像レンズ13よりも上側となる位置にはフラッシュ14(ストロボ発光部)が設けられている。
【0021】
また、カメラ本体12の上面左側箇所には、デジタルカメラ11に撮像動作を開始させるときに撮像者により押し下げ操作(すなわち、オン操作)されるレリーズボタン16と、デジタルカメラ11を電源オン状態とするときに撮像者により押し下げ操作される電源スイッチ17とが設けられている。なお、カメラ本体12の後面側には、液晶表示装置(Liquid Crystal Display)(以下、「LCD18」という)(図4参照)のモニタ等が設けられている。
【0022】
図1に示すように、カメラ本体12の底部左側部分には、電池蓋20が図1におけるその右端部側を回動中心として回動させることで開閉可能な状態に取り付けられている。カメラ本体12の内部には、図1に示す閉位置に配置された電池蓋20により開口が覆われる電池収容室21(バッテリー室)が設けられている。電池収容室21には、電池蓋20を開閉することにより電源電池22が差し入れできるようになっており、この電池収容室21には電源電池22が収容されている。電源電池22は、例えばリチウムイオン充電池などの充電池からなる。なお、デジタルカメラ11は、電源電池22からの電力供給を受けることもできるし、DC入力端子(図示せず)を用いてSCアダプタ(図示せず)等からの外部電力供給を受けることもできる。
【0023】
さらにカメラ本体12の内部には、図1に示す閉位置に配置された電池蓋20に開口が覆われるカードスロット23が電池収容室21と隣合う位置に設けられている。カードスロット23には、脱着自在な記憶媒体(可搬性記憶媒体)であるメモリカード24(外部記憶メディア)が挿着されている。本実施形態のデジタルカメラ11は、小型のメモリカード24に対応しており、カードスロット23は小型のメモリカード24を挿着可能なサイズに形成されている。そのため、記憶方式が同じであっても大型のメモリカードは使用できない。また、カメラ本体12には、電池蓋20の開閉を検出可能な検出スイッチ26が、電池蓋20の回動中心寄り(図1における右端部寄り)の位置に設けられている。
【0024】
図2は、小型と大型の2種類のメモリカードを示す。メモリカードには、デジタルカメラ11が対応しているサイズである図2(a)に示す小型のメモリカード24と、デジタルカメラ11が対応していないサイズである図2(b)に示す大型のメモリカード25とがある。本例では具体的には、小型のメモリカード24は「マイクロSDカード」であり、大型のメモリカード25は「SDカード」である。
【0025】
カードスロット23は、小型のメモリカード24に対応した穴サイズに形成されているため、大型のメモリカード25には非対応な穴サイズとなっており、カードスロット23への大型のメモリカード25の直接の挿着は不可能な構成となっている。そのため、本実施形態では、後述する変換アダプタを介することで大型のメモリカード25である「SDカード」を、カードスロット23内の端子と電気的に接続することが可能となっている。
【0026】
図3は、電池蓋20の開閉を検出する検出機構の部分を示す模式正断面図である。図3(a)が、本実施形態のデジタルカメラ11において、電池蓋20が開いた状態を示し、図3(b)は電池蓋20が閉じた状態を示す。
【0027】
図3に示すように、カメラ本体内部には、検出スイッチ26が実装されたメイン基板27が設けられている。このメイン基板27には、カードスロット23の装置(メモリカード用リードライタ)、デジタルカメラ11が取り込んだ画像データを一時記憶するバッファメモリとして一部機能するRAM53やROM52を有し、デジタルカメラ11の各部を統括制御するマイクロコンピュータ40(いずれも図4参照)、その他各種の回路などが実装されている。
【0028】
電池蓋20は、カメラ本体12側に設けられた支軸28を中心として回動可能な状態に取り付けられている。
カメラ本体12には、電池蓋20の回動中心寄り(図3における右端部寄り)の位置に電池蓋20の開閉を検出可能な検出スイッチ26が設けられている。検出スイッチ26は、本体26aと、本体26aの接点から離間する方向に付勢された接片26bとを有している。この接片26bは電池蓋20の開状態では図示しないバネの付勢力により本体26aの接点から離間する状態に跳ね上がり、電池蓋20の閉状態では電池蓋20に押されて本体26aの接点に当接する。
【0029】
電池蓋20の内面側には、検出スイッチ26と対応する位置に凸部29が設けられている。図3(b)に示すように、電池蓋20を閉じた状態では、凸部29が接片26bを押し込んで、接片26bを本体26a側の接点に接触させる。その結果、検出スイッチ26がオンする。
【0030】
検出スイッチ26は、接片26bがON作動位置に押し込まれた時点からオン状態となる。また、図3に示すように、電池蓋20が開かれた状態にあるときは、検出スイッチ26の接片26bは、電池蓋20の凸部29による押下が解除されて、自由状態に復帰する。これにより、検出スイッチ26はオフ状態になる。
【0031】
よって、検出スイッチ26がオンの状態にあるときは、電池蓋20が閉じられた状態にあり、検出スイッチ26がオフの状態になることによって、電池蓋20が開かれたことを検知できるようになっている。
【0032】
検出スイッチ26の状態は、例えばメイン基板27に実装されたマイクロコンピュータ40(図4に示す)によって監視されている。そして、検出スイッチ26がオフになると、マイクロコンピュータ40は各素子への信号供給をオフにし、メイン基板27やサブ基板(図示せず)の動作を終了してから、電源電池22の取り出しが可能な状態になる。そのため、電池蓋20を閉じて検出スイッチ26をオンさせることにより、デジタルカメラ11に電源電圧が供給されるようになっている。
【0033】
図4は、デジタルカメラの電気的構成を示すブロック図である。デジタルカメラ11は、マイクロコンピュータ40、撮像素子41、アナログ信号処理回路42、A/D変換器43、操作部44、USB端子45、LCD18、リアルタイムクロック46、カードインタフェース(以下、「カードI/F47」という)、メモリカード24(25)、フラッシュ14、電源回路48、検出スイッチ26及び電源電池22などを備えている。
【0034】
撮像素子41は、例えばCCDからなり、被写体像を撮影して電子的な画像信号を生成する撮影手段として機能するものであり、例えば1600×1200個の画素を有し、撮像レンズ13によって結像された被写体の光像を、画素毎にR(赤)、G(緑)、B(青)の色成分の画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。
【0035】
撮像素子41から得られる画像信号は、アナログ信号処理回路42に与えられる。アナログ信号処理回路42は、相関二重サンプリング(CDS)回路とオートゲインコントロール(AGC)回路とを有している。そして、アナログ信号処理回路42は、相関二重サンプリング回路により画像信号のノイズ低減処理を行い、オートゲインコントロール回路でゲインを調整することによって画像信号のレベル調整を行う。
【0036】
A/D変換器43は、画像信号の各画素信号を12ビットのデジタル信号に変換するものである。変換後のデジタル信号は、画像データとして一時的にRAM53内のバッファメモリ53aに格納される。そして、バッファメモリ53aに格納された画像データに対して色補正処理等が施された後、圧縮処理部57による圧縮処理等が施される。
【0037】
なお、本実施形態のデジタルカメラ11はビデオ撮影が可能であり、図示しないマイク及びスピーカを備える。制御部51内に設けられた図示しない音声処理回路によって音声データに対する各種のデジタル処理を施す音声処理が行われる。
【0038】
操作部44は、上述したレリーズボタン16及び電源スイッチ17等を含む操作部であり、ユーザがデジタルカメラ11の設定状態を変更操作する際や撮影操作を行う際等に用いられる。
【0039】
フラッシュ14は、マイクロコンピュータ40により発光制御される。マイクロコンピュータ40は、図示しない測光素子で取得された環境光の色情報に基づいて必要な照明光の色温度を決定し、フラッシュ14は、マイクロコンピュータ40が決定した色温度の照明光を発する。
【0040】
USB端子45は、カメラ本体12の側面に設けられ、USBケーブルのコネクタと接続可能となっている。デジタルカメラ11は、USB端子45を介して接続されたUSBケーブルを通じて例えばパーソナルコンピュータ(いずれも図示せず)と接続され、パーソナルコンピュータ等との間で画像データの送受信などの通信を行う。また、デジタルカメラ11は、USBケーブルを通じてパーソナルコンピュータ等と接続されているときには、USBケーブルを通じて供給されるバスパワーを電源として駆動される。また、USBケーブルを通じて供給されるバスパワーを利用して電源電池22の充電などが行われる。
【0041】
電源電池22は、デジタルカメラ11に対する電源供給源である。デジタルカメラ11は、リチウムイオン電池などの二次電池を電源として用いて駆動される。
電源回路48は、マイクロコンピュータ40の指示により駆動され、電源電池22の供給電圧を基にデジタルカメラ11の各部で必要な電圧を生成し、各部に必要な電圧を供給する。
【0042】
リアルタイムクロック46は、現在時刻を取得するためのもので、デート写し込み等で必要となる撮影日時の取得に利用される。
マイクロコンピュータ40は、内部に制御部51、ROM52及びRAM53を備えて構成され、マイクロコンピュータ40が所定のプログラムを実行することにより、上記各部を統括的に制御する。なお、ROM52は電気的に書き替えが可能な不揮発の半導体メモリ(例えばフラッシュROM)であり、RAM53は高速アクセス可能な半導体メモリである。また、RAM53内における一部の領域は、一時記憶用のバッファエリアとして機能するバッファメモリ53aとして用いられる。バッファメモリ53aは、画像データを一時的に記憶する。
【0043】
制御部51は、画像処理部56、圧縮処理部57及び電源制御部58を有している。これらの各処理部56〜58は、マイクロコンピュータ40が所定のプログラムを実行することにより実現される機能部である。
【0044】
画像処理部56は、ホワイトバランス処理(WB処理)、γ補正処理等の各種デジタル画像処理を施す処理部である。WB処理は、R,G,Bの各色成分のレベル変換を行い、カラーバランスを調整する処理である。γ補正処理は、画素データの階調を補正する処理である。圧縮方式としては、例えばJPEG方式などが採用される。
【0045】
マイクロコンピュータ40によって、撮影モード、再生モードの処理が行われる。例えば撮影モードにおいてレリーズボタン16が操作者によって半押しされると、撮像素子41から出力される画像データに基づきAE評価値を求め、周知の山登り方式によって合焦位置に撮影レンズを移動させる。また、撮像素子41で読み取った被写体の輝度情報に基づいて、本撮影時のシャッタスピードと絞りの値とオートホワイトバランスのゲイン値とを決定する。
【0046】
電源制御部58は、検出スイッチ26からオン信号を入力すると、電池蓋20が閉じられた状態にあると判断し、デジタルカメラ11を電源オンさせるべく電源回路48に対して駆動を指令する。また、電源制御部58は、検出スイッチ26からオフ信号を入力すると、電池蓋20が開けられた状態にあると判断し、デジタルカメラ11を電源オフさせるべく電源回路48に対して駆動の停止を指令する。
【0047】
一方、マイクロコンピュータ40は、撮影モードにおいてレリーズボタン16が全押しされると、撮像素子41の解像度を高解像度に設定した後に被写体を撮影し、撮像素子41で取得された撮影画像データに基づき圧縮処理部57で圧縮画像を生成する。そして、圧縮された撮影画像データは、記憶媒体として機能するメモリカード24に記憶されることとなる。
【0048】
カードI/F47は、デジタルカメラ11のカードスロット23に挿着されているメモリカード24への画像データの書込み及び読出しを行うためのインタフェースである。
メモリカード24に対する画像データの読み書き時には、圧縮処理部57において例えばJPEG形式の画像データの圧縮処理が行われ、カードI/F47を介して画像データがバッファメモリ53aとメモリカード24との間で送受信される。また、音声データの読み書き時においても、カードI/F47を介して音声データがバッファメモリ53aとメモリカード24との間で送受信される。
【0049】
図5はアダプタが一体に取り付けられた状態の電池蓋、図6はアダプタが取り外された状態の電池蓋をそれぞれ示し、各図において(a)が平面図、(b)が側面図を示す。
図5に示すように、電池蓋20の一端(図5における右端)には、カメラ本体12側の支軸28(図3参照)が挿入される略環状のガイド部60が形成されている。また、電池蓋20の他端(図5における左端)には、カメラ本体12側の係止凹部と係合するフック(いずれも図示省略)が形成されている。
【0050】
電池蓋20は、二部品に分離可能に構成され、回動中心側部分を構成する蓋本体30と、回動先端側部分を構成するアダプタ31とを備えている。すなわち、電池蓋20を構成する蓋本体30から取り外した一部がアダプタ31として機能する。
【0051】
蓋本体30には、アダプタ31との接続側の面に開口するスロット30aが設けられている。スロット30aは、小型のメモリカード24を挿着可能なサイズに形成されている。また、蓋本体30にはスロット30aの開口付近に、スロット30aよりも幅方向(図6における上下方向)に長い開口形状を有する嵌合凹部30bが凹設されている。
【0052】
アダプタ31は、四角板状のアダプタ本体61と、アダプタ本体61の差し込み方向(図6における右方向)側先端部から突出する板状の端子部62と、アダプタ本体61に取り付けられた可動式の押圧部63とにより構成される。アダプタ本体61には、差し込み方向側と反対側の端面に開口して大型のメモリカード25を挿着可能なスロット31aが形成されている。端子部62は、小型のメモリカード24(本例では「マイクロSDカード」)と略同じ形状を有し、カードスロット23に挿着可能となっている。端子部62は、小型のメモリカード24と同様の端子を有しており、端子部62がカードスロット23に挿着された状態ではその先端部の端子が、カードスロット23(カードI/F47)側の端子と電気的に接続されるようになっている。
【0053】
また、アダプタ本体61における端子部62の基部付近の位置には、蓋本体30側の嵌合凹部30bと嵌合可能な嵌合凸部61aが形成されている。このため、アダプタ31は蓋本体30に対して嵌合凸部61aが嵌合凹部30bと嵌合する力によって、ある程度の強さで一体に接続されるようになっている。もちろん、蓋本体30とアダプタ31とを係止させるロック機構(係止機構)を設けることもできる。この場合、アダプタ31を蓋本体30に挿着すると、アダプタ31がロック機構の動作で蓋本体30にロックされ、ユーザがロック解除用の操作部を押しながらアダプタ31を引くことでロック機構のロックが解除されてアダプタ31が蓋本体30から取り外し可能となる。
【0054】
図6に示すアダプタ31に設けられた四角板状の押圧部63は、検出スイッチ26の接片26bを押下するためのもので、回動軸64を中心として回動可能に設けられている。押圧部63は、アダプタ本体61内に収納される収納位置(図6(a)に破線で示す位置)と、収納位置から約180度回動させた位置であってアダプタ本体61の側面からほぼ垂直に所定の突出量で突出する被検知位置としての突出位置(図6(a)に二点鎖線で示す位置)とに配置可能となっている。例えば押圧部63は、収納位置と突出位置との二位置で図示しない係止部により係止され、その係止された位置で位置決めされるようになっている。その押圧部63の係止は、ユーザが押圧部63を手動で回動させる際の力で外れるようになっている。もちろん、係止部を備えず、押圧部63が摩擦抵抗により収納位置と突出位置とに保持される構成でもよい。
【0055】
図7は、アダプタをデジタルカメラ11に挿着して使用する際の使用方法を説明する部分模式正面図である。図7(a)はアダプタ挿着前の状態、図7(b)はアダプタ挿着後の状態をそれぞれ示す。
【0056】
図7(a)に示すように、アダプタ31をデジタルカメラ11に取り付ける際には、まず電池蓋20を開き、その電池蓋20の先端側部分を引き抜くことで、蓋本体30からアダプタ31を取り外す。この状態では押圧部63が収納位置に配置されているので、次に図7(a)に矢印で示すように押圧部63を収納位置から回動させることで、図7(a)に実線で示す突出位置に配置する。これに前後して、デジタルカメラ11側のカードスロット23に非対応な大型サイズのメモリカード25を、アダプタ31のスロット31aに挿着する。そして、押圧部63を突出させたアダプタ31の端子部62を、デジタルカメラ11のカードスロット23に挿着する。
【0057】
図7(b)に示すように、アダプタ31の端子部62がカードスロット23に挿着されると、押圧部63によって検出スイッチ26の接片26bが本体26a側の接点と接触するまで押し込まれる。その結果、アダプタ31をカードスロット23に挿着すれば、電池蓋20が開いた状態であっても、検出スイッチ26がオンする。そのため、カードスロット23に挿着したアダプタ31が邪魔になって電池蓋20が閉じられなくなっても、検出スイッチ26がオンする。よって、アダプタ31を挿着させたデジタルカメラ11を、電池蓋20を開いたままでも、電源オンさせることができる。そのため、デジタルカメラ11を通常起動することが可能となり、撮影を行うことができる。
【0058】
以上詳述したようにこの第一実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)アダプタ31をカードスロット23に挿着すると、アダプタ本体61に設けられた被検知部としての押圧部63が、検出スイッチ26により検知されてデジタルカメラ11の電源がオンされる。よって、カードスロット23に挿着されたアダプタ31又は非対応サイズのメモリカード25が邪魔になって電池蓋20を閉じられなくなっても、デジタルカメラ11の電源をオンさせることができる。その結果、デジタルカメラ11が非対応サイズのメモリカード25にアクセスすることができ、例えばメモリカード25からのデータの読込み及びデータの書込み等を行うことができる。
【0059】
(2)押圧部63は収納位置と被検知位置との間を移動可能に設けられているので、不使用時には収納されていて邪魔にならず、アダプタ31使用時には押圧部63を手で回動操作することで簡単に収納位置から被検知位置に移動させることができる。
【0060】
(3)検知手段として接触式センサの一種である検出スイッチ26を採用し、被検出部を、検出スイッチ26の接片26bを押圧可能な押圧部63とした。よって、押圧部63として接触式センサを押圧可能な突出部があればよいので、アダプタ31の被検出部を比較的簡単な構成に済ませることができる。
【0061】
(第二実施形態)
次に第二実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、第一実施形態では回動式であった押圧部をスライド式とした例である。なお、第一実施形態と共通の構成については説明を省略し、特に異なる部分についてのみ説明する。
【0062】
図8は、第二実施形態におけるアダプタの平面図を示す。図8(a)は押圧部が突出位置に配置された状態、図8(b)は押圧部が収納位置に配置された状態をそれぞれ示す。
図8に示すように、先端部にマイクロSDカード型の端子部62が突出しているアダプタ本体61には、スライド式の押圧部63が設けられている。アダプタ本体61にはその一側面(図8における右側面)に開口するスライド孔(図示せず)が形成されており、このスライド孔内に押圧部63が移動可能な状態で配置されている。押圧部63は、付勢手段としてのバネ66によりアダプタ本体61の外側へ突出する方向へ付勢されている。また、押圧部63はプッシュプルタイプであり、押圧部63が一度押される度にロック・ロック解除が交互に行われる公知のプッシュプル機構(図示省略)がアダプタ本体61内には設けられている。
【0063】
プッシュプル機構の働きにより、突出位置(被検知位置)にある押圧部63をプッシュして収納位置へ押し込むと、押圧部63がその収納位置でロックされ、その後、再び押圧部63をプッシュすると、ロックが解除されてバネ66の付勢力により押圧部63が突出位置へ移動する構成となっている。なお、押圧部63は突出方向へ移動したときには、規制手段によって所定の突出量である突出位置に位置決めされる。
【0064】
(第三実施形態)
次に第三実施形態を図面に基づいて説明する。アダプタの構成は第二実施形態のものとほぼ同様であるが、プッシュプルタイプに替え、蓋本体30に対する脱着操作に応じて押圧部が自動で突出・収納される構造の例である。
【0065】
図9は、第三実施形態におけるアダプタ及び蓋本体の部分平面図を示す。図9(a)はアダプタを挿着する手前の状態、図9(b)はアダプタが挿着された状態をそれぞれ示す。図9に示すように、押圧部63は、その先端面が斜面に形成されたガイド面63aが形成されている。電池蓋20の蓋本体30には、アダプタ31が蓋本体30のスロット30aに差し込まれる過程で押圧部63の先端部と対応する部分が、押圧部63の先端部のガイド面63aと同一の傾斜向きかつ略同一の傾斜角の斜面からなるガイド面30cとして形成されている。
【0066】
アダプタ31をスロット30aに挿着する過程では、押圧部63のガイド面63aが、蓋本体30側のガイド面30cに沿って摺動することにより、押圧部63はバネ66の付勢力に抗して突出位置から収納位置へ向かって徐々に案内される。そして、アダプタ31がスロット30aに挿着された状態では、押圧部63は図9(b)に示す収納位置に配置される。そして、次にアダプタ31を蓋本体30から引き抜くと、その引き抜く過程で、押圧部63のガイド面63aが蓋本体30側のガイド面30cに沿って摺動することにより、押圧部63はバネ66の付勢力によって、収納位置から突出位置へ向かって徐々に案内される。そして、アダプタ31が蓋本体30から分離されると、押圧部63は突出位置に配置される。
【0067】
よって、アダプタ31を蓋本体30から取り外せば、押圧部63はバネ66の付勢力で突出位置へ移動し、一方、アダプタ31を蓋本体30に取り付ければ、押圧部63はバネ66の付勢力に抗して収納位置へ移動する。従って、第一及び第二実施形態では、ユーザが行わなければならなかった押圧部63の収納位置と突出位置との間での面倒な移動操作が不要になる。
【0068】
(第四実施形態)
次に第四実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は電子カードとしてメモリカード以外の電子カードを、デジタルカメラ11のカードスロットにアダプタを介して挿着する例である。
【0069】
図10は、第四実施形態におけるアダプタ及びデジタルカメラの部分平面図を示す。図10に示すアダプタ31は、第一実施形態のものと同様であり、アダプタ本体61と、アダプタ本体61の差し込み方向側先端部から突出するマイクロSDカード型形状(小型メモリカード形状)の端子部62と、回動式の押圧部63とを有している。アダプタ31のスロット31aには、電子カードとして通信デバイス内蔵型カード68が挿着されている。通信デバイス内蔵型カード68としては、アンテナ内蔵型通信カード(例えばブルートゥース(Bluetooth(R))内蔵型通信カード等)や、ワンセグ内蔵型通信カードを挙げることができる。
【0070】
この実施形態によれば、デジタルカメラ11のカードスロット23が非対応サイズであっても、アダプタ31を介することによりSDカード(大型メモリカード)対応型の通信デバイス内蔵型カード68を、デジタルカメラ11と電気的に接続することが可能となる。そして、アダプタ31をカードスロット23に差し込んだときには、押圧部63が検出スイッチ26をオンさせるので、デジタルカメラ11を電源オンさせることができる。その結果、通信デバイス内蔵型カード68を介してデジタルカメラ11により、他の電子機器と通信したり、ワンセグ通信によりLCD18の画面を通じてワンセグ通信で放映されているテレビ番組等を視聴したりすることができる。
【0071】
(第五実施形態)
次に第五実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態のデジタルカメラ11は、大型のメモリカード25(本例ではSDカード)に対応する穴サイズのカードスロット23を備えた例であり、非対応サイズの小型のメモリカード24(本例ではマイクロSDカード)を、アダプタを介してデジタルカメラ11に電気的に接続させるものである。図11は、第四実施形態におけるアダプタ及びデジタルカメラの部分平面図を示す。図11に示すように、アダプタ70は、アダプタ本体71と、アダプタ本体71の差し込み方向側先端部から突出するSDカード型形状(大型メモリカード形状)の端子部72と、第一実施形態のものと同様の回動式の押圧部63とを有している。また、アダプタ本体71には、その差し込み方向側端部と反対側となる後端部に開口するとともに、小型のメモリカード24を挿着可能な穴サイズを有するスロット70aが形成されている。
【0072】
電池蓋20からアダプタ70を取り外すと、その押圧部63を回動させて突出位置へ配置した状態とし、かつアダプタ本体71の後端部に開口するスロット70aへ大型のメモリカード25(SDカード)を挿着する。そして、アダプタ70をデジタルカメラ11のカードスロット69へ挿着する。すると、アダプタ70側の押圧部63が、デジタルカメラ11側の検出スイッチ26の接片26bを押し込んで、検出スイッチ26がオンする。よって、大型のメモリカード対応のカードスロット69にアダプタ31を介して小型のメモリカード24を電気的に接続させることで、デジタルカメラ11において小型のメモリカード24を使用できるようになるうえ、電池蓋20を閉められなくても、アダプタ挿着時に検出スイッチ26をオンさせることができる。
【0073】
前記実施形態は上記に限定されず、以下の態様に変更することもできる。
(変形例1)開閉蓋の閉状態を検知する検知手段は、接触式検知手段に限定されない。例えば非接触式の検知手段も採用できる。非接触の検知手段としては、例えば光センサを採用できる。この場合、アダプタには、光センサからの出射光を反射するミラー(被検知部)が設けられており、ミラーで反射した反射光を光センサが検知する。光センサが反射光を検知すると、電源制御部58は、電池蓋20が閉じていると判断して電子機器の電源をオンさせる。
【0074】
(変形例2)電子カードはメモリカードや通信デバイス内蔵型カードに限定されない。メモリカード用のカードスロットに差し込んで使用できるその他の種類の電子カードでもよい。電子カードは、例えばGPS内蔵型カードでもよい。
【0075】
(変形例3)開閉蓋は、電池収容室の蓋を兼ねた電池蓋20に限定されず、少なくともデジタルカメラのカードスロットの蓋であれば足りる。例えばカードスロット専用の開閉蓋であっても構わない。
【0076】
(変形例4)電源電池22は、充電池に限定されない。例えば乾電池でもよい。この場合、電池蓋が開いていると、電池蓋の裏面(内面)に設けられている導通用金属端子によって電池収容室内の複数本(例えば2本)の電池の電極を導通できなくなるので、アダプタには、電子機器の電池収容室に収容される複数本の電池の蓋側の電極(例えば一の電池のプラス極と他の電池のマイナス極)を互いに導通するための導通金属端子を設ける。この構成よれば、アダプタをカードスロットに挿着すれば、アダプタ側の導通用金属端子によって、電池収容室内に収容された複数本の電池の各電極を互いに接続できるので、アダプタが邪魔になって電池蓋を開けたままでも、電子機器に電源電池による電源電圧を供給できる。
【0077】
(変形例5)アダプタは、カメラの一部に対して脱着可能なカメラと一体型の構成でなくてもよい。アダプタは、例えばカメラと別体でもよい。
(変形例6)本発明における電子機器は、デジタルカメラに限定されず、銀塩カメラ、携帯電話、PDA、携帯用ゲーム機などその他の電子機器であってもよい。要するに、カードスロットと、開閉蓋を閉じたことを検知する検知手段とを備え、検知手段による開閉蓋の閉状態の検知を条件に電源がオンされる構成の電子機器であれば足りる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】第一実施形態におけるデジタルカメラの正面図。
【図2】(a)小型メモリカード、(b)大型メモリカードを示す平面図。
【図3】(a)(b)検出機構を示す模式正断面図
【図4】デジタルカメラの電気的構成を示すブロック図。
【図5】アダプタ一体状態の電池蓋を示す(a)平面図、(b)側面図。
【図6】アダプタ分離状態の電池蓋を示す(a)平面図、(b)側面図。
【図7】(a)(b)アダプタの使用方法を説明する正面図。
【図8】(a)(b)第二実施形態におけるアダプタを示す平面図。
【図9】(a)(b)第三実施形態におけるアダプタを示す平面図。
【図10】第四実施形態におけるデジタルカメラ及びアダプタを示す正面図。
【図11】第五実施形態におけるデジタルカメラ及びアダプタを示す正面図。
【符号の説明】
【0079】
11…電子機器としてのデジタルカメラ、12…カメラ本体、13…撮像レンズ、16…レリーズボタン、17…電源スイッチ、20…電池蓋、21…電池収容室、22…電池としての電源電池、23…カードスロット、24…メモリカード、25…電子カードとしてのメモリカード、26…検知手段としての検出スイッチ、26b…被押圧部としての接片、30…蓋本体、31…電子カード用アダプタとしてのアダプタ、31a…挿着部としてのスロット、40…マイクロコンピュータ、44…操作部、48…電源手段を構成する電源回路、51…制御部、58…電源手段を構成する電源制御部、61…アダプタ本体、62…端子部、63…被検知部としての押圧部、66…付勢手段としてのバネ、68…電子カードとしての通信デバイス内蔵型カード、69…カードスロット、70…電子カード用アダプタとしてのアダプタ、70a…挿着部としてのスロット、71…アダプタ本体、72…端子部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子カード用アダプタ及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラ(電子スチルカメラ)等の電子機器では、メモリカード等の外部記憶媒体を挿着させるためのカードスロットが設けられている。通常、カードスロット23は蓋体で覆われる構成となっており、その蓋体が、電池収容室の開口を覆う電池蓋を兼ねる構成のものもある。
【0003】
ところで、デジタルカメラ等の電子機器では、電池蓋を閉じた状態を検出してオンする検出スイッチが設けられ、電池蓋を閉じないと、電子機器の電源をオンできない構成のものがある。
【0004】
また、特許文献1には、電子機器に設けられたカードスロットに、非対応サイズのメモリカードを挿着するための変換アダプタが開示されている。
【特許文献1】特開2001−188883号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、アダプタを使用して非対応サイズのメモリカードをカードスロットに挿着すると、アダプタやメモリカードのカードスロットからの突出部分が邪魔になって、電池蓋を閉じられなくなる場合があった。この場合、電池蓋を閉じたときにオンする検出スイッチがオンせず、電子機器が電源オン状態とならない。その結果、アダプタを介してカードスロットに挿着したメモリカードからのデータの読み込み及び書き込みができないという問題が生じる。また、メモリカード以外にも、通信デバイス内蔵型カードをカードスロットに挿着して使用する場合もある。しかし、この場合も、通信デバイス内蔵型カードを、アダプタを介してカードスロットに挿着すると、電池蓋が閉じられず、電子機器の電源が同様にオンされないため、通信デバイス内蔵型カードを使用できないという問題が生じる。
【0006】
本発明は前記の問題点に解決するためになされたものであって、その目的は、カードスロットに挿着されたアダプタ又は該アダプタに挿着された非対応サイズの電子カードが邪魔になって開閉蓋が閉じられなくなっても、電子機器の電源をオン状態にしてアダプタを介した電子カードへのアクセスを可能にすることができる電子カード用アダプタ及び電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、電子カードを挿着するためのカードスロットと、少なくともカードスロットを覆う状態に閉じられる開閉蓋と、前記開閉蓋の閉状態を検知する検知手段と、前記検知手段が前記開閉蓋の閉状態を検知すると電源オンする電源手段とを有する電子機器に対して、前記カードスロットに非対応サイズの電子カードを電気的に接続するために前記カードスロットに挿着される電子カード用アダプタであって、前記カードスロットに挿着可能な端子部と、前記非対応サイズの電子カードを挿着可能な挿着部とを有するアダプタ本体と、前記アダプタが前記カードスロットに挿着されたときに、前記検知手段により検知される被検知部とを備えたことを要旨とする。
【0008】
この発明によれば、アダプタがカードスロットに挿着されると、被検知部が検知手段により検知される。その結果、電子機器は電源手段により電源オンされる。このため、カードスロットに挿着したアダプタが邪魔になって、開閉蓋を閉じられなくなっても、電子機器を電源オンさせることができる。よって、電子機器は、アダプタを介して電気的に接続された非対応サイズの電子カードとアクセスすることが可能となる。
【0009】
また、本発明の電子カード用アダプタでは、前記検知手段は、前記開閉蓋が閉状態に配置されると当該開閉蓋に押圧される被押圧部を有し、前記開閉蓋が閉状態にあって前記被押圧部が押圧されるとオンし、一方、前記開閉蓋が開状態にあって前記被押圧部が押圧されなければオフする接触式センサであり、前記被検知部は、前記アダプタを前記カードスロットに挿着した状態において、前記被押圧部を押圧可能に前記アダプタ本体に設けられた押圧部であることが好ましい。
【0010】
この発明によれば、アダプタをカードスロットに挿着すると、アダプタ本体に設けられた押圧部が被押圧部を押圧することで、接触式センサ(検知手段)が検知状態になる。アダプタに、被押圧部を押圧できるように押圧部を設けた比較的簡単な構成で、開閉蓋を閉じられなくても、電子機器の電源をオンさせてアダプタを介して非対応サイズの電子カードにアクセスすることができる。
【0011】
また、本発明の電子カード用アダプタでは、前記被検知部は、前記アダプタ本体に収納される収納位置と、前記カードスロットへのアダプタ挿着状態において前記検知手段に検知されうる被検知位置とに移動可能に設けられていることが好ましい。
【0012】
この発明によれば、被検知部はアダプタ本体に収納される収納位置と、カードスロットへのアダプタ挿着状態で検知手段に検知されうる被検知位置とに移動可能に設けられているので、被検知部は不使用時にアダプタ本体の収納位置に収納でき、カードスロットに挿着する使用時には被検知位置に移動させてそのアダプタをカードスロットに挿着することで、検知手段を検知状態として電子機器を電源オンさせることができる。
【0013】
本発明の電子カード用アダプタでは、前記アダプタは、電子機器の一部に脱着可能に取り付けられる構成であり、前記被検知部を前記被検知位置へ付勢する付勢手段を更に備え、前記アダプタを前記一部に取り付けると、前記被検知部が前記付勢手段の付勢力に抗して前記収納位置に移動し、前記アダプタを前記一部から取り外すと、前記被検知部が前記付勢手段の付勢力により前記被検知位置へ移動するように構成されていることが好ましい。
【0014】
この発明によれば、アダプタを電子機器の一部に取り付けると、被検知部が付勢手段の付勢力に抗して収納位置に移動し、アダプタを電子機器の一部から取り外すと、被検知部が付勢手段の付勢力により被検知位置へ移動する。このため、アダプタを電子機器の一部に対する脱着を行うだけで被検知部はその使用/不使用に応じた適切な位置に移動配置される。よって、ユーザが被検知部を収納位置へ移動させたり、収納位置から被検知位置へ移動させたりする面倒な操作の必要がない。
【0015】
本発明の電子カード用アダプタでは、前記電子カードは、メモリカード又は通信デバイス内蔵型カードであることが好ましい。この発明によれば、電子機器のカードスロットに挿着したアダプタを介して非対応サイズのメモリカード又は通信デバイス内蔵型カードを、電子機器と電気的に接続させることができる。よって、電子機器において非対応サイズのメモリカードを使用できたり、アダプタを介して接続された通信デバイス内蔵型カードを介した通信が可能となる。
【0016】
本発明は電子機器であって、上記発明の電子カード用アダプタと、電子カードと前記電子カード用アダプタのうち一方を選択的に挿着可能なカードスロットと、少なくともカードスロットを覆う状態に閉じられる開閉蓋と、前記開閉蓋の閉状態を検知する検知手段と、前記検知手段が前記開閉蓋の閉状態を検知すると電源オンする電源手段とを備え、前記電子カード用アダプタは前記電子機器の一部に脱着可能に取り付けられていることを要旨とする。この発明によれば、上記発明の電子カード用アダプタが電子機器の一部に脱着可能に取り付けられているので、上記電子カード用アダプタの発明と同様の作用効果が得られる。
【0017】
本発明は電子機器であって、前記電子機器は、電池を収容する電池収容室を備え、前記開閉蓋は、前記電池収容室に収容された電池の抜け落ちを防止するように閉じられる電池蓋を兼ねていることが好ましい。この発明によれば、開閉蓋は電池収容室の電池蓋を兼ねており、カードスロットに挿着したアダプタ又は該アダプタに挿着された電子カードが邪魔になって電池蓋を閉じられなくなっても、電子機器を電源オンさせることができる。
【0018】
本発明は電子機器であって、前記電子カード用アダプタが脱着可能に取り付けられる前記一部とは、前記電池蓋であることが好ましい。この発明によれば、アダプタは電池蓋に脱着可能に取り付けられているので、電池蓋から取り外すことで使用できる。このとき、電池蓋の一部がアダプタとして分離されても、アダプタをカードスロットに挿着した使用状態では、電池蓋は閉じられることはないので何ら問題はない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(第一実施形態)
以下、本発明をデジタルカメラに具体化した第一実施形態を、図1〜図7に基づいて説明する。
【0020】
図1に示すように、本実施形態のデジタルカメラ11(電子スチルカメラ)は、略直方体形状をなすカメラ本体12を有している。カメラ本体12の前面側略中央部には撮像レンズ13が設けられると共に、撮像レンズ13よりも上側となる位置にはフラッシュ14(ストロボ発光部)が設けられている。
【0021】
また、カメラ本体12の上面左側箇所には、デジタルカメラ11に撮像動作を開始させるときに撮像者により押し下げ操作(すなわち、オン操作)されるレリーズボタン16と、デジタルカメラ11を電源オン状態とするときに撮像者により押し下げ操作される電源スイッチ17とが設けられている。なお、カメラ本体12の後面側には、液晶表示装置(Liquid Crystal Display)(以下、「LCD18」という)(図4参照)のモニタ等が設けられている。
【0022】
図1に示すように、カメラ本体12の底部左側部分には、電池蓋20が図1におけるその右端部側を回動中心として回動させることで開閉可能な状態に取り付けられている。カメラ本体12の内部には、図1に示す閉位置に配置された電池蓋20により開口が覆われる電池収容室21(バッテリー室)が設けられている。電池収容室21には、電池蓋20を開閉することにより電源電池22が差し入れできるようになっており、この電池収容室21には電源電池22が収容されている。電源電池22は、例えばリチウムイオン充電池などの充電池からなる。なお、デジタルカメラ11は、電源電池22からの電力供給を受けることもできるし、DC入力端子(図示せず)を用いてSCアダプタ(図示せず)等からの外部電力供給を受けることもできる。
【0023】
さらにカメラ本体12の内部には、図1に示す閉位置に配置された電池蓋20に開口が覆われるカードスロット23が電池収容室21と隣合う位置に設けられている。カードスロット23には、脱着自在な記憶媒体(可搬性記憶媒体)であるメモリカード24(外部記憶メディア)が挿着されている。本実施形態のデジタルカメラ11は、小型のメモリカード24に対応しており、カードスロット23は小型のメモリカード24を挿着可能なサイズに形成されている。そのため、記憶方式が同じであっても大型のメモリカードは使用できない。また、カメラ本体12には、電池蓋20の開閉を検出可能な検出スイッチ26が、電池蓋20の回動中心寄り(図1における右端部寄り)の位置に設けられている。
【0024】
図2は、小型と大型の2種類のメモリカードを示す。メモリカードには、デジタルカメラ11が対応しているサイズである図2(a)に示す小型のメモリカード24と、デジタルカメラ11が対応していないサイズである図2(b)に示す大型のメモリカード25とがある。本例では具体的には、小型のメモリカード24は「マイクロSDカード」であり、大型のメモリカード25は「SDカード」である。
【0025】
カードスロット23は、小型のメモリカード24に対応した穴サイズに形成されているため、大型のメモリカード25には非対応な穴サイズとなっており、カードスロット23への大型のメモリカード25の直接の挿着は不可能な構成となっている。そのため、本実施形態では、後述する変換アダプタを介することで大型のメモリカード25である「SDカード」を、カードスロット23内の端子と電気的に接続することが可能となっている。
【0026】
図3は、電池蓋20の開閉を検出する検出機構の部分を示す模式正断面図である。図3(a)が、本実施形態のデジタルカメラ11において、電池蓋20が開いた状態を示し、図3(b)は電池蓋20が閉じた状態を示す。
【0027】
図3に示すように、カメラ本体内部には、検出スイッチ26が実装されたメイン基板27が設けられている。このメイン基板27には、カードスロット23の装置(メモリカード用リードライタ)、デジタルカメラ11が取り込んだ画像データを一時記憶するバッファメモリとして一部機能するRAM53やROM52を有し、デジタルカメラ11の各部を統括制御するマイクロコンピュータ40(いずれも図4参照)、その他各種の回路などが実装されている。
【0028】
電池蓋20は、カメラ本体12側に設けられた支軸28を中心として回動可能な状態に取り付けられている。
カメラ本体12には、電池蓋20の回動中心寄り(図3における右端部寄り)の位置に電池蓋20の開閉を検出可能な検出スイッチ26が設けられている。検出スイッチ26は、本体26aと、本体26aの接点から離間する方向に付勢された接片26bとを有している。この接片26bは電池蓋20の開状態では図示しないバネの付勢力により本体26aの接点から離間する状態に跳ね上がり、電池蓋20の閉状態では電池蓋20に押されて本体26aの接点に当接する。
【0029】
電池蓋20の内面側には、検出スイッチ26と対応する位置に凸部29が設けられている。図3(b)に示すように、電池蓋20を閉じた状態では、凸部29が接片26bを押し込んで、接片26bを本体26a側の接点に接触させる。その結果、検出スイッチ26がオンする。
【0030】
検出スイッチ26は、接片26bがON作動位置に押し込まれた時点からオン状態となる。また、図3に示すように、電池蓋20が開かれた状態にあるときは、検出スイッチ26の接片26bは、電池蓋20の凸部29による押下が解除されて、自由状態に復帰する。これにより、検出スイッチ26はオフ状態になる。
【0031】
よって、検出スイッチ26がオンの状態にあるときは、電池蓋20が閉じられた状態にあり、検出スイッチ26がオフの状態になることによって、電池蓋20が開かれたことを検知できるようになっている。
【0032】
検出スイッチ26の状態は、例えばメイン基板27に実装されたマイクロコンピュータ40(図4に示す)によって監視されている。そして、検出スイッチ26がオフになると、マイクロコンピュータ40は各素子への信号供給をオフにし、メイン基板27やサブ基板(図示せず)の動作を終了してから、電源電池22の取り出しが可能な状態になる。そのため、電池蓋20を閉じて検出スイッチ26をオンさせることにより、デジタルカメラ11に電源電圧が供給されるようになっている。
【0033】
図4は、デジタルカメラの電気的構成を示すブロック図である。デジタルカメラ11は、マイクロコンピュータ40、撮像素子41、アナログ信号処理回路42、A/D変換器43、操作部44、USB端子45、LCD18、リアルタイムクロック46、カードインタフェース(以下、「カードI/F47」という)、メモリカード24(25)、フラッシュ14、電源回路48、検出スイッチ26及び電源電池22などを備えている。
【0034】
撮像素子41は、例えばCCDからなり、被写体像を撮影して電子的な画像信号を生成する撮影手段として機能するものであり、例えば1600×1200個の画素を有し、撮像レンズ13によって結像された被写体の光像を、画素毎にR(赤)、G(緑)、B(青)の色成分の画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。
【0035】
撮像素子41から得られる画像信号は、アナログ信号処理回路42に与えられる。アナログ信号処理回路42は、相関二重サンプリング(CDS)回路とオートゲインコントロール(AGC)回路とを有している。そして、アナログ信号処理回路42は、相関二重サンプリング回路により画像信号のノイズ低減処理を行い、オートゲインコントロール回路でゲインを調整することによって画像信号のレベル調整を行う。
【0036】
A/D変換器43は、画像信号の各画素信号を12ビットのデジタル信号に変換するものである。変換後のデジタル信号は、画像データとして一時的にRAM53内のバッファメモリ53aに格納される。そして、バッファメモリ53aに格納された画像データに対して色補正処理等が施された後、圧縮処理部57による圧縮処理等が施される。
【0037】
なお、本実施形態のデジタルカメラ11はビデオ撮影が可能であり、図示しないマイク及びスピーカを備える。制御部51内に設けられた図示しない音声処理回路によって音声データに対する各種のデジタル処理を施す音声処理が行われる。
【0038】
操作部44は、上述したレリーズボタン16及び電源スイッチ17等を含む操作部であり、ユーザがデジタルカメラ11の設定状態を変更操作する際や撮影操作を行う際等に用いられる。
【0039】
フラッシュ14は、マイクロコンピュータ40により発光制御される。マイクロコンピュータ40は、図示しない測光素子で取得された環境光の色情報に基づいて必要な照明光の色温度を決定し、フラッシュ14は、マイクロコンピュータ40が決定した色温度の照明光を発する。
【0040】
USB端子45は、カメラ本体12の側面に設けられ、USBケーブルのコネクタと接続可能となっている。デジタルカメラ11は、USB端子45を介して接続されたUSBケーブルを通じて例えばパーソナルコンピュータ(いずれも図示せず)と接続され、パーソナルコンピュータ等との間で画像データの送受信などの通信を行う。また、デジタルカメラ11は、USBケーブルを通じてパーソナルコンピュータ等と接続されているときには、USBケーブルを通じて供給されるバスパワーを電源として駆動される。また、USBケーブルを通じて供給されるバスパワーを利用して電源電池22の充電などが行われる。
【0041】
電源電池22は、デジタルカメラ11に対する電源供給源である。デジタルカメラ11は、リチウムイオン電池などの二次電池を電源として用いて駆動される。
電源回路48は、マイクロコンピュータ40の指示により駆動され、電源電池22の供給電圧を基にデジタルカメラ11の各部で必要な電圧を生成し、各部に必要な電圧を供給する。
【0042】
リアルタイムクロック46は、現在時刻を取得するためのもので、デート写し込み等で必要となる撮影日時の取得に利用される。
マイクロコンピュータ40は、内部に制御部51、ROM52及びRAM53を備えて構成され、マイクロコンピュータ40が所定のプログラムを実行することにより、上記各部を統括的に制御する。なお、ROM52は電気的に書き替えが可能な不揮発の半導体メモリ(例えばフラッシュROM)であり、RAM53は高速アクセス可能な半導体メモリである。また、RAM53内における一部の領域は、一時記憶用のバッファエリアとして機能するバッファメモリ53aとして用いられる。バッファメモリ53aは、画像データを一時的に記憶する。
【0043】
制御部51は、画像処理部56、圧縮処理部57及び電源制御部58を有している。これらの各処理部56〜58は、マイクロコンピュータ40が所定のプログラムを実行することにより実現される機能部である。
【0044】
画像処理部56は、ホワイトバランス処理(WB処理)、γ補正処理等の各種デジタル画像処理を施す処理部である。WB処理は、R,G,Bの各色成分のレベル変換を行い、カラーバランスを調整する処理である。γ補正処理は、画素データの階調を補正する処理である。圧縮方式としては、例えばJPEG方式などが採用される。
【0045】
マイクロコンピュータ40によって、撮影モード、再生モードの処理が行われる。例えば撮影モードにおいてレリーズボタン16が操作者によって半押しされると、撮像素子41から出力される画像データに基づきAE評価値を求め、周知の山登り方式によって合焦位置に撮影レンズを移動させる。また、撮像素子41で読み取った被写体の輝度情報に基づいて、本撮影時のシャッタスピードと絞りの値とオートホワイトバランスのゲイン値とを決定する。
【0046】
電源制御部58は、検出スイッチ26からオン信号を入力すると、電池蓋20が閉じられた状態にあると判断し、デジタルカメラ11を電源オンさせるべく電源回路48に対して駆動を指令する。また、電源制御部58は、検出スイッチ26からオフ信号を入力すると、電池蓋20が開けられた状態にあると判断し、デジタルカメラ11を電源オフさせるべく電源回路48に対して駆動の停止を指令する。
【0047】
一方、マイクロコンピュータ40は、撮影モードにおいてレリーズボタン16が全押しされると、撮像素子41の解像度を高解像度に設定した後に被写体を撮影し、撮像素子41で取得された撮影画像データに基づき圧縮処理部57で圧縮画像を生成する。そして、圧縮された撮影画像データは、記憶媒体として機能するメモリカード24に記憶されることとなる。
【0048】
カードI/F47は、デジタルカメラ11のカードスロット23に挿着されているメモリカード24への画像データの書込み及び読出しを行うためのインタフェースである。
メモリカード24に対する画像データの読み書き時には、圧縮処理部57において例えばJPEG形式の画像データの圧縮処理が行われ、カードI/F47を介して画像データがバッファメモリ53aとメモリカード24との間で送受信される。また、音声データの読み書き時においても、カードI/F47を介して音声データがバッファメモリ53aとメモリカード24との間で送受信される。
【0049】
図5はアダプタが一体に取り付けられた状態の電池蓋、図6はアダプタが取り外された状態の電池蓋をそれぞれ示し、各図において(a)が平面図、(b)が側面図を示す。
図5に示すように、電池蓋20の一端(図5における右端)には、カメラ本体12側の支軸28(図3参照)が挿入される略環状のガイド部60が形成されている。また、電池蓋20の他端(図5における左端)には、カメラ本体12側の係止凹部と係合するフック(いずれも図示省略)が形成されている。
【0050】
電池蓋20は、二部品に分離可能に構成され、回動中心側部分を構成する蓋本体30と、回動先端側部分を構成するアダプタ31とを備えている。すなわち、電池蓋20を構成する蓋本体30から取り外した一部がアダプタ31として機能する。
【0051】
蓋本体30には、アダプタ31との接続側の面に開口するスロット30aが設けられている。スロット30aは、小型のメモリカード24を挿着可能なサイズに形成されている。また、蓋本体30にはスロット30aの開口付近に、スロット30aよりも幅方向(図6における上下方向)に長い開口形状を有する嵌合凹部30bが凹設されている。
【0052】
アダプタ31は、四角板状のアダプタ本体61と、アダプタ本体61の差し込み方向(図6における右方向)側先端部から突出する板状の端子部62と、アダプタ本体61に取り付けられた可動式の押圧部63とにより構成される。アダプタ本体61には、差し込み方向側と反対側の端面に開口して大型のメモリカード25を挿着可能なスロット31aが形成されている。端子部62は、小型のメモリカード24(本例では「マイクロSDカード」)と略同じ形状を有し、カードスロット23に挿着可能となっている。端子部62は、小型のメモリカード24と同様の端子を有しており、端子部62がカードスロット23に挿着された状態ではその先端部の端子が、カードスロット23(カードI/F47)側の端子と電気的に接続されるようになっている。
【0053】
また、アダプタ本体61における端子部62の基部付近の位置には、蓋本体30側の嵌合凹部30bと嵌合可能な嵌合凸部61aが形成されている。このため、アダプタ31は蓋本体30に対して嵌合凸部61aが嵌合凹部30bと嵌合する力によって、ある程度の強さで一体に接続されるようになっている。もちろん、蓋本体30とアダプタ31とを係止させるロック機構(係止機構)を設けることもできる。この場合、アダプタ31を蓋本体30に挿着すると、アダプタ31がロック機構の動作で蓋本体30にロックされ、ユーザがロック解除用の操作部を押しながらアダプタ31を引くことでロック機構のロックが解除されてアダプタ31が蓋本体30から取り外し可能となる。
【0054】
図6に示すアダプタ31に設けられた四角板状の押圧部63は、検出スイッチ26の接片26bを押下するためのもので、回動軸64を中心として回動可能に設けられている。押圧部63は、アダプタ本体61内に収納される収納位置(図6(a)に破線で示す位置)と、収納位置から約180度回動させた位置であってアダプタ本体61の側面からほぼ垂直に所定の突出量で突出する被検知位置としての突出位置(図6(a)に二点鎖線で示す位置)とに配置可能となっている。例えば押圧部63は、収納位置と突出位置との二位置で図示しない係止部により係止され、その係止された位置で位置決めされるようになっている。その押圧部63の係止は、ユーザが押圧部63を手動で回動させる際の力で外れるようになっている。もちろん、係止部を備えず、押圧部63が摩擦抵抗により収納位置と突出位置とに保持される構成でもよい。
【0055】
図7は、アダプタをデジタルカメラ11に挿着して使用する際の使用方法を説明する部分模式正面図である。図7(a)はアダプタ挿着前の状態、図7(b)はアダプタ挿着後の状態をそれぞれ示す。
【0056】
図7(a)に示すように、アダプタ31をデジタルカメラ11に取り付ける際には、まず電池蓋20を開き、その電池蓋20の先端側部分を引き抜くことで、蓋本体30からアダプタ31を取り外す。この状態では押圧部63が収納位置に配置されているので、次に図7(a)に矢印で示すように押圧部63を収納位置から回動させることで、図7(a)に実線で示す突出位置に配置する。これに前後して、デジタルカメラ11側のカードスロット23に非対応な大型サイズのメモリカード25を、アダプタ31のスロット31aに挿着する。そして、押圧部63を突出させたアダプタ31の端子部62を、デジタルカメラ11のカードスロット23に挿着する。
【0057】
図7(b)に示すように、アダプタ31の端子部62がカードスロット23に挿着されると、押圧部63によって検出スイッチ26の接片26bが本体26a側の接点と接触するまで押し込まれる。その結果、アダプタ31をカードスロット23に挿着すれば、電池蓋20が開いた状態であっても、検出スイッチ26がオンする。そのため、カードスロット23に挿着したアダプタ31が邪魔になって電池蓋20が閉じられなくなっても、検出スイッチ26がオンする。よって、アダプタ31を挿着させたデジタルカメラ11を、電池蓋20を開いたままでも、電源オンさせることができる。そのため、デジタルカメラ11を通常起動することが可能となり、撮影を行うことができる。
【0058】
以上詳述したようにこの第一実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)アダプタ31をカードスロット23に挿着すると、アダプタ本体61に設けられた被検知部としての押圧部63が、検出スイッチ26により検知されてデジタルカメラ11の電源がオンされる。よって、カードスロット23に挿着されたアダプタ31又は非対応サイズのメモリカード25が邪魔になって電池蓋20を閉じられなくなっても、デジタルカメラ11の電源をオンさせることができる。その結果、デジタルカメラ11が非対応サイズのメモリカード25にアクセスすることができ、例えばメモリカード25からのデータの読込み及びデータの書込み等を行うことができる。
【0059】
(2)押圧部63は収納位置と被検知位置との間を移動可能に設けられているので、不使用時には収納されていて邪魔にならず、アダプタ31使用時には押圧部63を手で回動操作することで簡単に収納位置から被検知位置に移動させることができる。
【0060】
(3)検知手段として接触式センサの一種である検出スイッチ26を採用し、被検出部を、検出スイッチ26の接片26bを押圧可能な押圧部63とした。よって、押圧部63として接触式センサを押圧可能な突出部があればよいので、アダプタ31の被検出部を比較的簡単な構成に済ませることができる。
【0061】
(第二実施形態)
次に第二実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、第一実施形態では回動式であった押圧部をスライド式とした例である。なお、第一実施形態と共通の構成については説明を省略し、特に異なる部分についてのみ説明する。
【0062】
図8は、第二実施形態におけるアダプタの平面図を示す。図8(a)は押圧部が突出位置に配置された状態、図8(b)は押圧部が収納位置に配置された状態をそれぞれ示す。
図8に示すように、先端部にマイクロSDカード型の端子部62が突出しているアダプタ本体61には、スライド式の押圧部63が設けられている。アダプタ本体61にはその一側面(図8における右側面)に開口するスライド孔(図示せず)が形成されており、このスライド孔内に押圧部63が移動可能な状態で配置されている。押圧部63は、付勢手段としてのバネ66によりアダプタ本体61の外側へ突出する方向へ付勢されている。また、押圧部63はプッシュプルタイプであり、押圧部63が一度押される度にロック・ロック解除が交互に行われる公知のプッシュプル機構(図示省略)がアダプタ本体61内には設けられている。
【0063】
プッシュプル機構の働きにより、突出位置(被検知位置)にある押圧部63をプッシュして収納位置へ押し込むと、押圧部63がその収納位置でロックされ、その後、再び押圧部63をプッシュすると、ロックが解除されてバネ66の付勢力により押圧部63が突出位置へ移動する構成となっている。なお、押圧部63は突出方向へ移動したときには、規制手段によって所定の突出量である突出位置に位置決めされる。
【0064】
(第三実施形態)
次に第三実施形態を図面に基づいて説明する。アダプタの構成は第二実施形態のものとほぼ同様であるが、プッシュプルタイプに替え、蓋本体30に対する脱着操作に応じて押圧部が自動で突出・収納される構造の例である。
【0065】
図9は、第三実施形態におけるアダプタ及び蓋本体の部分平面図を示す。図9(a)はアダプタを挿着する手前の状態、図9(b)はアダプタが挿着された状態をそれぞれ示す。図9に示すように、押圧部63は、その先端面が斜面に形成されたガイド面63aが形成されている。電池蓋20の蓋本体30には、アダプタ31が蓋本体30のスロット30aに差し込まれる過程で押圧部63の先端部と対応する部分が、押圧部63の先端部のガイド面63aと同一の傾斜向きかつ略同一の傾斜角の斜面からなるガイド面30cとして形成されている。
【0066】
アダプタ31をスロット30aに挿着する過程では、押圧部63のガイド面63aが、蓋本体30側のガイド面30cに沿って摺動することにより、押圧部63はバネ66の付勢力に抗して突出位置から収納位置へ向かって徐々に案内される。そして、アダプタ31がスロット30aに挿着された状態では、押圧部63は図9(b)に示す収納位置に配置される。そして、次にアダプタ31を蓋本体30から引き抜くと、その引き抜く過程で、押圧部63のガイド面63aが蓋本体30側のガイド面30cに沿って摺動することにより、押圧部63はバネ66の付勢力によって、収納位置から突出位置へ向かって徐々に案内される。そして、アダプタ31が蓋本体30から分離されると、押圧部63は突出位置に配置される。
【0067】
よって、アダプタ31を蓋本体30から取り外せば、押圧部63はバネ66の付勢力で突出位置へ移動し、一方、アダプタ31を蓋本体30に取り付ければ、押圧部63はバネ66の付勢力に抗して収納位置へ移動する。従って、第一及び第二実施形態では、ユーザが行わなければならなかった押圧部63の収納位置と突出位置との間での面倒な移動操作が不要になる。
【0068】
(第四実施形態)
次に第四実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は電子カードとしてメモリカード以外の電子カードを、デジタルカメラ11のカードスロットにアダプタを介して挿着する例である。
【0069】
図10は、第四実施形態におけるアダプタ及びデジタルカメラの部分平面図を示す。図10に示すアダプタ31は、第一実施形態のものと同様であり、アダプタ本体61と、アダプタ本体61の差し込み方向側先端部から突出するマイクロSDカード型形状(小型メモリカード形状)の端子部62と、回動式の押圧部63とを有している。アダプタ31のスロット31aには、電子カードとして通信デバイス内蔵型カード68が挿着されている。通信デバイス内蔵型カード68としては、アンテナ内蔵型通信カード(例えばブルートゥース(Bluetooth(R))内蔵型通信カード等)や、ワンセグ内蔵型通信カードを挙げることができる。
【0070】
この実施形態によれば、デジタルカメラ11のカードスロット23が非対応サイズであっても、アダプタ31を介することによりSDカード(大型メモリカード)対応型の通信デバイス内蔵型カード68を、デジタルカメラ11と電気的に接続することが可能となる。そして、アダプタ31をカードスロット23に差し込んだときには、押圧部63が検出スイッチ26をオンさせるので、デジタルカメラ11を電源オンさせることができる。その結果、通信デバイス内蔵型カード68を介してデジタルカメラ11により、他の電子機器と通信したり、ワンセグ通信によりLCD18の画面を通じてワンセグ通信で放映されているテレビ番組等を視聴したりすることができる。
【0071】
(第五実施形態)
次に第五実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態のデジタルカメラ11は、大型のメモリカード25(本例ではSDカード)に対応する穴サイズのカードスロット23を備えた例であり、非対応サイズの小型のメモリカード24(本例ではマイクロSDカード)を、アダプタを介してデジタルカメラ11に電気的に接続させるものである。図11は、第四実施形態におけるアダプタ及びデジタルカメラの部分平面図を示す。図11に示すように、アダプタ70は、アダプタ本体71と、アダプタ本体71の差し込み方向側先端部から突出するSDカード型形状(大型メモリカード形状)の端子部72と、第一実施形態のものと同様の回動式の押圧部63とを有している。また、アダプタ本体71には、その差し込み方向側端部と反対側となる後端部に開口するとともに、小型のメモリカード24を挿着可能な穴サイズを有するスロット70aが形成されている。
【0072】
電池蓋20からアダプタ70を取り外すと、その押圧部63を回動させて突出位置へ配置した状態とし、かつアダプタ本体71の後端部に開口するスロット70aへ大型のメモリカード25(SDカード)を挿着する。そして、アダプタ70をデジタルカメラ11のカードスロット69へ挿着する。すると、アダプタ70側の押圧部63が、デジタルカメラ11側の検出スイッチ26の接片26bを押し込んで、検出スイッチ26がオンする。よって、大型のメモリカード対応のカードスロット69にアダプタ31を介して小型のメモリカード24を電気的に接続させることで、デジタルカメラ11において小型のメモリカード24を使用できるようになるうえ、電池蓋20を閉められなくても、アダプタ挿着時に検出スイッチ26をオンさせることができる。
【0073】
前記実施形態は上記に限定されず、以下の態様に変更することもできる。
(変形例1)開閉蓋の閉状態を検知する検知手段は、接触式検知手段に限定されない。例えば非接触式の検知手段も採用できる。非接触の検知手段としては、例えば光センサを採用できる。この場合、アダプタには、光センサからの出射光を反射するミラー(被検知部)が設けられており、ミラーで反射した反射光を光センサが検知する。光センサが反射光を検知すると、電源制御部58は、電池蓋20が閉じていると判断して電子機器の電源をオンさせる。
【0074】
(変形例2)電子カードはメモリカードや通信デバイス内蔵型カードに限定されない。メモリカード用のカードスロットに差し込んで使用できるその他の種類の電子カードでもよい。電子カードは、例えばGPS内蔵型カードでもよい。
【0075】
(変形例3)開閉蓋は、電池収容室の蓋を兼ねた電池蓋20に限定されず、少なくともデジタルカメラのカードスロットの蓋であれば足りる。例えばカードスロット専用の開閉蓋であっても構わない。
【0076】
(変形例4)電源電池22は、充電池に限定されない。例えば乾電池でもよい。この場合、電池蓋が開いていると、電池蓋の裏面(内面)に設けられている導通用金属端子によって電池収容室内の複数本(例えば2本)の電池の電極を導通できなくなるので、アダプタには、電子機器の電池収容室に収容される複数本の電池の蓋側の電極(例えば一の電池のプラス極と他の電池のマイナス極)を互いに導通するための導通金属端子を設ける。この構成よれば、アダプタをカードスロットに挿着すれば、アダプタ側の導通用金属端子によって、電池収容室内に収容された複数本の電池の各電極を互いに接続できるので、アダプタが邪魔になって電池蓋を開けたままでも、電子機器に電源電池による電源電圧を供給できる。
【0077】
(変形例5)アダプタは、カメラの一部に対して脱着可能なカメラと一体型の構成でなくてもよい。アダプタは、例えばカメラと別体でもよい。
(変形例6)本発明における電子機器は、デジタルカメラに限定されず、銀塩カメラ、携帯電話、PDA、携帯用ゲーム機などその他の電子機器であってもよい。要するに、カードスロットと、開閉蓋を閉じたことを検知する検知手段とを備え、検知手段による開閉蓋の閉状態の検知を条件に電源がオンされる構成の電子機器であれば足りる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】第一実施形態におけるデジタルカメラの正面図。
【図2】(a)小型メモリカード、(b)大型メモリカードを示す平面図。
【図3】(a)(b)検出機構を示す模式正断面図
【図4】デジタルカメラの電気的構成を示すブロック図。
【図5】アダプタ一体状態の電池蓋を示す(a)平面図、(b)側面図。
【図6】アダプタ分離状態の電池蓋を示す(a)平面図、(b)側面図。
【図7】(a)(b)アダプタの使用方法を説明する正面図。
【図8】(a)(b)第二実施形態におけるアダプタを示す平面図。
【図9】(a)(b)第三実施形態におけるアダプタを示す平面図。
【図10】第四実施形態におけるデジタルカメラ及びアダプタを示す正面図。
【図11】第五実施形態におけるデジタルカメラ及びアダプタを示す正面図。
【符号の説明】
【0079】
11…電子機器としてのデジタルカメラ、12…カメラ本体、13…撮像レンズ、16…レリーズボタン、17…電源スイッチ、20…電池蓋、21…電池収容室、22…電池としての電源電池、23…カードスロット、24…メモリカード、25…電子カードとしてのメモリカード、26…検知手段としての検出スイッチ、26b…被押圧部としての接片、30…蓋本体、31…電子カード用アダプタとしてのアダプタ、31a…挿着部としてのスロット、40…マイクロコンピュータ、44…操作部、48…電源手段を構成する電源回路、51…制御部、58…電源手段を構成する電源制御部、61…アダプタ本体、62…端子部、63…被検知部としての押圧部、66…付勢手段としてのバネ、68…電子カードとしての通信デバイス内蔵型カード、69…カードスロット、70…電子カード用アダプタとしてのアダプタ、70a…挿着部としてのスロット、71…アダプタ本体、72…端子部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子カードを挿着するためのカードスロットと、少なくともカードスロットを覆う状態に閉じられる開閉蓋と、前記開閉蓋の閉状態を検知する検知手段と、前記検知手段が前記開閉蓋の閉状態を検知すると電源オンする電源手段とを有する電子機器に対して、前記カードスロットに非対応サイズの電子カードを電気的に接続するために前記カードスロットに挿着される電子カード用アダプタであって、
前記カードスロットに挿着可能な端子部と、前記非対応サイズの電子カードを挿着可能な挿着部とを有するアダプタ本体と、
前記アダプタが前記カードスロットに挿着されたときに、前記検知手段により検知される被検知部と
を備えたことを特徴とする電子カード用アダプタ。
【請求項2】
請求項1に記載の電子カード用アダプタにおいて、
前記検知手段は、前記開閉蓋が閉状態に配置されると当該開閉蓋に押圧される被押圧部を有し、前記開閉蓋が閉状態にあって前記被押圧部が押圧されるとオンし、一方、前記開閉蓋が開状態にあって前記被押圧部が押圧されなければオフする接触式センサであり、
前記被検知部は、前記アダプタを前記カードスロットに挿着した状態において、前記被押圧部を押圧可能に前記アダプタ本体に設けられた押圧部であることを特徴とする電子カード用アダプタ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電子カード用アダプタにおいて、
前記被検知部は、前記アダプタ本体に収納される収納位置と、前記カードスロットへのアダプタ挿着状態において前記検知手段に検知されうる被検知位置とに移動可能に設けられていることを特徴とする電子カード用アダプタ。
【請求項4】
請求項3に記載の電子カード用アダプタにおいて、
前記アダプタは、電子機器の一部に脱着可能に取り付けられる構成であり、前記被検知部を前記被検知位置へ付勢する付勢手段を更に備え、前記アダプタを前記一部に取り付けると、前記被検知部が前記付勢手段の付勢力に抗して前記収納位置に移動し、前記アダプタを前記一部から取り外すと、前記被検知部が前記付勢手段の付勢力により前記被検知位置へ移動するように構成されていることを特徴とする電子カード用アダプタ。
【請求項5】
請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の電子カード用アダプタにおいて、
前記電子カードは、メモリカード又は通信デバイス内蔵型カードであることを特徴とする電子カード用アダプタ。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の電子カード用アダプタと、電子カードと前記電子カード用アダプタのうち一方を選択的に挿着可能なカードスロットと、少なくともカードスロットを覆う状態に閉じられる開閉蓋と、前記開閉蓋の閉状態を検知する検知手段と、前記検知手段が前記開閉蓋の閉状態を検知すると電源オンする電源手段とを備え、
前記電子カード用アダプタは前記電子機器の一部に脱着可能に取り付けられていることを特徴とする電子機器。
【請求項7】
請求項6に記載の電子機器において、
前記電子機器は、電池を収容する電池収容室を備え、前記開閉蓋は、前記電池収容室に収容された電池の抜け落ちを防止するように閉じられる電池蓋を兼ねていることを特徴とする電子機器。
【請求項8】
請求項7に記載の電子機器において、
前記電子カード用アダプタが脱着可能に取り付けられる前記一部とは、前記電池蓋であることを特徴とする電子機器。
【請求項1】
電子カードを挿着するためのカードスロットと、少なくともカードスロットを覆う状態に閉じられる開閉蓋と、前記開閉蓋の閉状態を検知する検知手段と、前記検知手段が前記開閉蓋の閉状態を検知すると電源オンする電源手段とを有する電子機器に対して、前記カードスロットに非対応サイズの電子カードを電気的に接続するために前記カードスロットに挿着される電子カード用アダプタであって、
前記カードスロットに挿着可能な端子部と、前記非対応サイズの電子カードを挿着可能な挿着部とを有するアダプタ本体と、
前記アダプタが前記カードスロットに挿着されたときに、前記検知手段により検知される被検知部と
を備えたことを特徴とする電子カード用アダプタ。
【請求項2】
請求項1に記載の電子カード用アダプタにおいて、
前記検知手段は、前記開閉蓋が閉状態に配置されると当該開閉蓋に押圧される被押圧部を有し、前記開閉蓋が閉状態にあって前記被押圧部が押圧されるとオンし、一方、前記開閉蓋が開状態にあって前記被押圧部が押圧されなければオフする接触式センサであり、
前記被検知部は、前記アダプタを前記カードスロットに挿着した状態において、前記被押圧部を押圧可能に前記アダプタ本体に設けられた押圧部であることを特徴とする電子カード用アダプタ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電子カード用アダプタにおいて、
前記被検知部は、前記アダプタ本体に収納される収納位置と、前記カードスロットへのアダプタ挿着状態において前記検知手段に検知されうる被検知位置とに移動可能に設けられていることを特徴とする電子カード用アダプタ。
【請求項4】
請求項3に記載の電子カード用アダプタにおいて、
前記アダプタは、電子機器の一部に脱着可能に取り付けられる構成であり、前記被検知部を前記被検知位置へ付勢する付勢手段を更に備え、前記アダプタを前記一部に取り付けると、前記被検知部が前記付勢手段の付勢力に抗して前記収納位置に移動し、前記アダプタを前記一部から取り外すと、前記被検知部が前記付勢手段の付勢力により前記被検知位置へ移動するように構成されていることを特徴とする電子カード用アダプタ。
【請求項5】
請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の電子カード用アダプタにおいて、
前記電子カードは、メモリカード又は通信デバイス内蔵型カードであることを特徴とする電子カード用アダプタ。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の電子カード用アダプタと、電子カードと前記電子カード用アダプタのうち一方を選択的に挿着可能なカードスロットと、少なくともカードスロットを覆う状態に閉じられる開閉蓋と、前記開閉蓋の閉状態を検知する検知手段と、前記検知手段が前記開閉蓋の閉状態を検知すると電源オンする電源手段とを備え、
前記電子カード用アダプタは前記電子機器の一部に脱着可能に取り付けられていることを特徴とする電子機器。
【請求項7】
請求項6に記載の電子機器において、
前記電子機器は、電池を収容する電池収容室を備え、前記開閉蓋は、前記電池収容室に収容された電池の抜け落ちを防止するように閉じられる電池蓋を兼ねていることを特徴とする電子機器。
【請求項8】
請求項7に記載の電子機器において、
前記電子カード用アダプタが脱着可能に取り付けられる前記一部とは、前記電池蓋であることを特徴とする電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−146517(P2010−146517A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−326320(P2008−326320)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
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