説明

電子キーシステム

【課題】電子キーシステムにおいて、中継器を使用した不正な通信であるか否かの判断をより正確に行うことにある。
【解決手段】車載制御部21は、両測定用信号Srs1,Srs2のRSSIの差がしきい値以下の場合、車両ドアの施解錠状態の切り替え等を禁止した状態で、第1の測定用信号Srs1、並びに、前回の第2の測定用信号Srs2より信号強度の弱い第3の測定用信号Srs3を第2の無線信号として送信する。中継器を使用した不正な通信でなく、上記電子キー10及び送信アンテナ22a,23aが接近している場合、この第3の測定用信号Srs3のRSSIが、RSSI検出回路16が検出できるRSSIの上限以下となることで、両測定用信号Srs1,Srs3のRSSIに差が発生する。この差がしきい値Thを超える場合には、車両ドアの施解錠状態の切り替え等が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子キーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子キーシステムにおいては、電子キー及び車両間での無線通信を通じて、車両ドアの施解錠、エンジン始動等が許可される。例えば、車両は、車内通信エリアに要求信号を送信する車内アンテナと、車両周辺の車外通信エリアに要求信号を送信する車外アンテナと、を備える。何れかの通信エリアに進入した電子キーは、要求信号を受信すると、自身のIDコードを含む応答信号を送信する。車両は、車外アンテナを通じて送信した要求信号に対する応答信号を受信して、これに含まれるIDコードの照合が成立したとき車両ドアの施解錠を許可する。一方、車両は、車内アンテナを通じて送信した要求信号に対する応答信号を受信して、これに含まれるIDコードの照合が成立したときエンジンの始動を許可する。
【0003】
近年、電波(要求信号、応答信号)をリレーする中継器を使用して遠方に存在する電子キーがあたかも車室内外に存在するかのように偽装する不正な通信が懸念されている。この中継器を使用した不正な通信によって、車両ドアの解錠又はエンジン始動が実行されるおそれがある。そこで、例えば特許文献1に開示されるように、中継機を使用した不正な通信に対する防犯対策が考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−118886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願人は、車両及び電子キー間で送受信される無線信号の信号強度を変化させることで、中継器を使用した不正な通信を防止することを検討している。例えば、図6(a)に示すように、車両に設けられる送信アンテナ101は、信号強度の異なる第1の無線信号S1と、第2の無線信号S2とを順に送信する。電子キー102は、送信アンテナ101からの両信号S1,S2の受信信号強度RSSI(Receive Signal Strength Indication)を検出する。ここで、中継器は、無線信号の信号強度を模倣することはない。すなわち、中継器は、互いにRSSIが異なる両信号S1,S2を受信しても、同一の信号強度にて両信号S1,S2を電子キー102に送信する。従って、送信アンテナ101及び電子キー102間に中継器が存在する場合、両無線信号S1,S2のRSSIに差がほとんど生じない。このときには、中継器を使用した不正な通信である旨判断されて、車両ドアの解錠やエンジンの始動が許可されない。
【0006】
一方、図6(b)に示すように、送信アンテナ101及び電子キー102間に中継器が存在しない場合、電子キー102の位置に応じて両無線信号S1,S2のRSSIに差が生じる。このRSSIの差がしきい値以上のときには、中継器を使用した不正な通信でない旨判断されて、車両ドアの解錠等が許可される。
【0007】
ここで、電子キー102が検出できるRSSIは限られている。すなわち、図6(b)に示すように、一定範囲AにおけるRSSIは検出できるものの、その一定範囲Aを超えるRSSIを検出することができない。そのため、例えば、電子キー102が送信アンテナ101から近い位置P1に存在する場合、両無線信号S1,S2のRSSIは、一定範囲Aの最大値で同一となる。このため、両無線信号S1,S2のRSSIに差が生じず、中継器を使用した不正な通信でないにも関わらず、中継器を使用した不正な通信である旨判断されるおそれがあった。
【0008】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、中継器を使用した不正な通信であるか否かの判断をより正確に行うことができる電子キーシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、制御対象及び電子キー間で送受信される無線信号を通じて同制御対象の制御が実行される電子キーシステムにおいて、前記制御対象又は前記電子キーは、第1の無線信号、及び同第1の無線信号よりも信号強度の弱い第2の無線信号を送信する送信部と、前記電子キー又は前記制御対象に設けられて、前記制御対象又は前記電子キーから送信される無線信号の信号強度を検出する検出部と、前記制御対象又は前記電子キーに設けられ、前記検出部を通じて認識される前記両無線信号の信号強度の差が、前記送信される前記両無線信号の信号強度の差に基づき設定されるしきい値を超えるか否かを判断する判断部と、を備え、前記制御対象又は電子キーは、前記判断部を通じて前記両無線信号の信号強度の差が前記しきい値を超える旨判断されたとき前記制御対象の制御の実行を許可し、前記しきい値以下である旨判断されたとき前記制御対象の制御の実行を禁止した状態で前記第2の無線信号より信号強度の弱い新たな無線信号を送信し、前記新たな無線信号を前記第2の無線信号として上記と同様に、前記判断部は、前記両無線信号の信号強度の差が前記しきい値を超えるか否かの判断を行い、前記制御対象又は前記電子キーは、その判断に基づき前記制御対象の制御の実行を許可又は禁止することをその要旨としている。
【0010】
同構成によれば、信号強度の異なる複数の無線信号が送信される。中継器を使用した不正な通信である場合には、これら信号の信号強度の差がしきい値以下となる。これは、中継器は無線信号の信号強度を模倣することはないため、中継器を使用した場合には、そこから発信される各無線信号の信号強度の差はゼロに近似するからである。
【0011】
また、電子キー及び制御対象間の距離が小さくなるにつれて、検出部を通じて検出される無線信号の信号強度が強くなる。しかし、検出部が検出できる信号強度には上限があるところ、電子キー及び制御対象が接近している場合、信号強度の異なる無線信号が送信されても、検出部を通じて両無線信号の信号強度の差を検出することができないおそれがある。
【0012】
このように、検出部を通じて検出される両無線信号の信号強度の差がしきい値以下の場合、中継器を使用した不正な通信であるとは限らず、上記電子キー及び制御対象が接近している可能性がある。従って、電子キー又は制御対象は、両無線信号の信号強度の差がしきい値以下の場合、制御対象の制御の実行を禁止した状態で、第1の無線信号と、前回の第2の無線信号より信号強度の弱い新たな無線信号とを送信する。中継器を使用した不正な通信でなく、上記電子キー及び制御対象が接近している場合、この新たな無線信号の信号強度が、検出部が検出できる信号強度の上限以下となることで、両無線信号の信号強度に差が発生する。この差がしきい値を超える場合には、制御対象の制御が許可される。これにより、中継器を使用した不正な通信であるか否かの判断がより正確に行われる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子キーシステムにおいて、前記制御対象又は前記電子キーは、前記新たな無線信号を前記第2の無線信号として送信した場合に、前記判断部を通じて前記両無線信号の信号強度の差が前記しきい値を超える旨判断されたとき、この判断された第2の無線信号の信号強度を記憶し、次回の前記電子キー及び前記制御対象間の通信時に送信される第2の無線信号の信号強度を前記記憶された信号強度とすることをその要旨としている。
【0014】
同構成によれば、第2の無線信号として送信された新たな無線信号について、その信号強度と第1の無線信号の信号強度との差がしきい値を超える旨判断されたとき、次回の通信時に最初からその新たな無線信号の信号強度にて第2の無線信号が送信される。これにより、第2の無線信号の送信回数、及び信号強度の差がしきい値を超えるか否かの判断回数が低減される。従って、中継器を使用した不正な通信でない場合には、より迅速に制御の実行が許可される。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の電子キーシステムにおいて、前記制御対象又は電子キーは、前記検出部が前記第2の無線信号としての前記新たな無線信号の信号強度を検出できなかったとき、中継器を使用した不正な通信であるとして、前記制御対象の制御の実行を禁止した状態を確定することをその要旨としている。
【0016】
信号強度の差がしきい値以下となる毎に、前回送信された第2の無線信号より信号強度の弱い新たな無線信号が第2の無線信号として送信される。すなわち、送信毎に第2の無線信号(新たな無線信号)の信号強度は弱くなる。ここで、中継器には、無線信号の中継ができる受信信号強度の下限がある。この下限を前記第2の無線信号の受信信号強度が下回ったとき、中継器は第2の無線信号を中継することはない。この場合、検出部にて第2の無線信号の信号強度が検出されなくなる。従って、これをもって、中継器を使用した不正な通信であるとして、制御対象の制御の実行を禁止した状態に確定することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、電子キーシステムにおいて、中継器を使用した不正な通信であるか否かの判断をより正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】電子キーシステムの構成図。
【図2】各種信号のRSSI及び送信タイミングを示すタイミングチャート。
【図3】測定用信号等の送信エリアを示した車両の上面図。
【図4】(a)〜(c)は各測定用信号のRSSIを示した信号図。
【図5】(a)は電子キー制御部11の処理手順を示すフローチャート、(b)は車載制御部21の処理手順を示すフローチャート。
【図6】(a)は車両のアンテナに対する電子キーの位置を示した上面図、(b)は電子キーの位置に応じたRSSIの変化を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明にかかる電子キーシステムについて図1〜図5を参照して説明する。
図1に示されるように、電子キーシステム1は、ユーザによって所持される電子キー10と、車両2に設けられる車載装置20とを備えている。電子キー10及び車載装置20間で相互通信が行われ、その相互通信が車外及び車内にて成立したことを条件として車両ドアの施解錠及びエンジンの始動が許可される。
【0020】
<電子キー>
電子キー10は、電子キー制御部11と、LF受信部12と、UHF送信部13とを備える。
【0021】
電子キー制御部11は、コンピュータユニットによって構成されるとともに、不揮発性のメモリ11aを備える。このメモリ11aには電子キー10に固有のIDコードが記憶されている。
【0022】
LF受信部12は、図2に示すように、その受信アンテナ12aを通じて車両からのウェイク信号Swk及び第1の測定用信号Srs1と、ウェイク信号Swk及び第2の測定用信号Srs2とを連続的に受信する。そして、LF受信部12は、これら信号をパルス信号に復調したうえで電子キー制御部11へ出力する。ウェイク信号Swk及び両測定用信号Srs1,Srs2はLF(Low Frequency)帯の無線信号である。
【0023】
また、図1に示すように、LF受信部12にはRSSI検出回路16が設けられている。RSSI検出回路16は、受信アンテナ12aを通じて受信した無線信号のRSSIを検出して、その検出結果を電子キー制御部11へ出力する。
【0024】
電子キー制御部11は、各ウェイク信号Swkを認識すると、その後に入力される各測定用信号Srs1,Srs2のRSSIをRSSI検出回路16を通じて認識する。また、電子キー制御部11は、2つめのウェイク信号Swk及び第2の測定用信号Srs2を認識すると、アック信号Sacを生成し、それをUHF送信部13へ出力する。UHF送信部13は、アック信号Sacを変調し、それを自身の送信アンテナ13aを介してUHF(Ultra High Frequency)帯の無線信号として送信する。
【0025】
図2に示すように、このアック信号Sacに対して車載装置20からチャレンジ信号Sccが送信される。
LF受信部12は、受信アンテナ12aを介してチャレンジ信号Sccを受信すると、同チャレンジ信号Sccをパルス信号に復調し、それを電子キー制御部11へ出力する。電子キー制御部11は、LF受信部12からチャレンジ信号Sccが入力されると、チャレンジ信号Sccに含まれるチャレンジコードを認識する。そして、電子キー制御部11は、このチャレンジコードを暗号化することでレスポンスコードを生成する。
【0026】
電子キー制御部11は、生成したレスポンスコードと、RSSI情報としての両測定用信号Srs1,Srs2のRSSIとを含ませたレスポンス信号Sreを生成し、この信号をUHF送信部13へ出力する。UHF送信部13は、レスポンス信号Sreを変調するとともに、そのレスポンス信号Sreを送信アンテナ13aを介してUHF帯の無線信号として送信する。
【0027】
また、図2に示すように、車両側で中継器を使用した不正な通信でない旨の確証が得られないとき、レスポンス信号Sreに対して車載装置20からウェイク信号Swk及び第3の測定用信号Srs3が送信される。
【0028】
電子キー制御部11は、ウェイク信号Swkを認識すると、その後に入力される第3の測定用信号Srs3のRSSIをRSSI検出回路16を通じて認識する。そして、電子キー制御部11は、第3の測定用信号Srs3のRSSIを含ませたRSSI情報信号Sriを生成し、この信号をUHF送信部13へ出力する。UHF送信部13は、RSSI情報信号Sriを変調するとともに、そのRSSI情報信号Sriを送信アンテナ13aを介してUHF帯の無線信号として送信する。
<車載装置>
図1に示すように、車載装置20は、車載制御部21と、車外送信部22と、車内送信部23と、車載受信部24とを備えている。また、車載制御部21には、ロックスイッチ36と、エンジンスイッチ33と、ドアロック装置34と、エンジン装置35と、が電気的に接続されている。
【0029】
図3の円中に拡大して示されるように、車外送信部22は、車両ドアのアウトサイドドアハンドル4に内蔵されている。また、ロックスイッチ36はアウトサイドドアハンドル4の外面に設けられるとともに、ユーザに押し操作されるとその旨の操作信号を車載制御部21に出力する。
【0030】
車載受信部24は車室内の略中央に設けられている。また、車内送信部23は、車室内における図3の上下方向に沿って2つ設けられている。さらに、エンジンスイッチ33は運転席近傍に設けられるとともに、ユーザによって押し操作されるとその旨の操作信号を車載制御部21に出力する。また、ドアロック装置34は、車両ドアが閉じた状態において車両ドアを自動的に施解錠する。
【0031】
車載制御部21は、コンピュータユニットによって構成されるとともに、不揮発性のメモリ21aを備える。このメモリ21aには、電子キー10に記憶されるIDコードと同一のIDコードが記憶されている。
【0032】
車載制御部21は、ロックスイッチ36が操作された旨認識すると、ウェイク信号Swk及び第1の測定用信号Srs1と、ウェイク信号Swk及び第2の測定用信号Srs2とを順に生成し、それを車外送信部22に出力する。
【0033】
車外送信部22は、車載制御部21からウェイク信号Swk及び第1の測定用信号Srs1、並びにウェイク信号Swk及び第2の測定用信号Srs2が連続的に入力されると、それらを順に変調する。そして、車外送信部22は、それら変調した信号を自身の送信アンテナ22aを介してLF帯の無線信号として送信する。ここで、第1の測定用信号Srs1は第1の無線信号に相当し、第2の測定用信号Srs2は第2の無線信号に相当する。また、第2の無線信号は常に第2の測定用信号Srs2とは限らず、詳しくは後述する第2+nの測定用信号Srs2+n(nは自然数)となる場合もある。これら測定用信号は、信号強度がそれぞれ異なっている。メモリ21aには、第2の無線信号(測定用信号)の信号強度が更新可能に記憶される。メモリ21aに記憶される信号強度に基づき、信号強度の異なる各測定用信号を無線送信させることができる。初期状態においては、第2の無線信号は第2の測定用信号Srs2であって、メモリ21aには第2の測定用信号Srs2の信号強度が記憶されている。
【0034】
図2に示すように、第1の測定用信号Srs1の信号強度は、第2の測定用信号Srs2の信号強度より強く設定されている。従って、第1の測定用信号Srs1と第2の測定用信号Srs2とが送信されるエリアは異なる。詳しくは、図3に示すように、第1の測定用信号Srs1は、各アウトサイドドアの外側に半円状に形成される第1の送信エリア31に送信される。また、第2の測定用信号Srs2は、第1の送信エリア31と同形状であってそれに含まれる第2の送信エリア32に送信される。
【0035】
図2に示すように、2つめのウェイク信号Swk及び第2の測定用信号Srs2を受信した電子キー10からアック信号Sacが返信される。
車載受信部24は、その受信アンテナ24aを介してアック信号Sacを受信する。そして、車載受信部24は、アック信号Sacをパルス信号に復調し、それを車載制御部21へ出力する。
【0036】
車載制御部21は、アック信号Sacを認識すると、チャレンジコードを含むチャレンジ信号Sccを生成し、それを車外送信部22に出力する。このとき、車載制御部21は、チャレンジコードを暗号化することによりレスポンスコードを生成する。この暗号化に利用される暗号鍵は電子キー10及び車載装置20で共通のものが使用される。車外送信部22は、車載制御部21からチャレンジ信号Sccが入力されると、それを変調して、その変調した信号を自身の送信アンテナ22aを介して送信する。
【0037】
図2に示すように、チャレンジ信号Sccに対して電子キー10からはレスポンス信号Sreが返信される。
車載受信部24は、その受信アンテナ24aを介して電子キー10からのレスポンス信号Sreを受信する。そして、車載受信部24は、レスポンス信号Sreをパルス信号に復調し、それを車載制御部21へ出力する。
【0038】
車載制御部21は、レスポンス信号Sreに含まれるIDコードと、レスポンスコードと、RSSI情報である両測定用信号Srs1,Srs2のRSSIとを認識する。車載制御部21は、自身が生成したレスポンスコードと、レスポンス信号Sreに含まれるレスポンスコードとの照合を行う(レスポンス照合)。また、車載制御部21は、レスポンス信号Sreに含まれるIDコードと、メモリ21aに記憶されるIDコードとの照合を行う(IDコード照合)。車載制御部21は、レスポンス照合及びIDコードの照合が成立した旨判断すると、RSSI情報に基づき認識した第1の測定用信号Srs1のRSSIと第2の測定用信号Srs2のRSSIとの差ΔRsがしきい値Thを超えるか否かを判断する。
【0039】
車載制御部21は、図4(a)に示されるように、両RSSIの差ΔRsがしきい値Thを超える場合には、電子キー10との通信が中継器を使用した不正なものでないとして、ドアロック装置34を通じて車両ドアの施解錠状態を切り替える。
【0040】
ここで、両RSSIの差ΔRsがしきい値Th以下の場合には、中継器を使用した不正な通信である可能性と、電子キー10が送信アンテナ22aに接近している可能性とがある。この理由については上記「発明が解決しようとする課題」で説明したため説明を省略する。本発明においては、両RSSIの差ΔRsがしきい値Th以下となった場合に、上記両可能性のうち何れであるかを判断可能としている。
【0041】
具体的には、車載制御部21は、両RSSIの差ΔRsがしきい値Th以下の場合には、図2に示されるように、ウェイク信号Swk及び第3の測定用信号Srs3を生成し、それを車外送信部22に出力する。車外送信部22は、ウェイク信号Swk及び第3の測定用信号Srs3を変調したうえで、自身の送信アンテナ22aを介してLF帯の無線信号として送信する。
【0042】
第3の測定用信号Srs3に対して電子キー10からは当該信号のRSSI情報を含むRSSI情報信号Sriが返信される。車載制御部21は、車載受信部24を介して受信及び復調されたRSSI情報信号Sriを認識すると、RSSI情報信号Sriに含まれる第3の測定用信号Srs3のRSSIと第1の測定用信号Srs1のRSSIとの差ΔRsがしきい値Thを超えるか否かを判断する。
【0043】
図4(b)に示すように、送信アンテナ22aから発信される第3の測定用信号Srs3の信号強度は、第2の測定用信号Srs2の信号強度より弱く設定される。
これにより、上記「発明が解決しようとする課題」における図6(b)のように、第1の測定用信号Srs1(第1の無線信号S1に相当する)のRSSIがRSSI検出回路16の検出できる一定範囲Aの上限を超えた場合であっても、同図の一点鎖線で示すように、第3の測定用信号Srs3のRSSIと第1の測定用信号Srs1のRSSIとの間に差ΔRsが生じる。車載制御部21は、第3の測定用信号Srs3のRSSIと第1の測定用信号Srs1のRSSIとの差ΔRsがしきい値Thを超えた旨判断すると、中継器を使用した不正な通信でない旨判断する。この場合、上記のように、ドアロック装置34を通じて車両ドアの施解錠状態を切り替える。また、車載制御部21は、中継器を使用した不正な通信でない旨判断したとき、第2の無線信号を第3の測定用信号Srs3とするべくメモリ21aに記憶される第2の測定用信号Srs2の信号強度を第3の測定用信号Srs3の信号強度に更新する。従って、次の通信時においては、車載制御部21は、第1の測定用信号Srs1の後に、第2の測定用信号Srs2ではなく、第3の測定用信号Srs3を送信する。
【0044】
ここで、ユーザ毎に、通信時において電子キー10を所持する場所には偏りがある。このため、一度、通信時に電子キー10が送信アンテナ22aに近い位置にあれば、次の通信時にも同様の傾向があると想定される。従って、上記のように第2の無線信号を更新することで、次の通信時に第2の測定用信号Srs2を送信する処理、並びに両測定用信号Srs1,Srs2の差ΔRsがしきい値Thを超えるか否かの判断に係る処理を低減することができる。
【0045】
車載制御部21は、第3の測定用信号Srs3のRSSIと第1の測定用信号Srs1のRSSIとの差ΔRsがしきい値Th以下である旨判断したとき、車外送信部22を通じて第4の測定用信号Srs4を送信する。この第4の測定用信号Srs4の信号強度は、第3の測定用信号Srs3の信号強度よりさらに弱く設定される。そして、第3の測定用信号Srs3の場合と同様に、第4の測定用信号Srs4に応じたRSSI情報信号Sriに基づき第4の測定用信号Srs4のRSSIと第1の測定用信号Srs1のRSSIとの差ΔRsがしきい値Thを超えるか否かが判断されて、RSSIの差ΔRsがしきい値Thを超えていれば施解錠状態が切り替えられる。以下、同様にして、図4(c)に示すように、RSSIの差ΔRsがしきい値Th以下であってRSSI情報信号Sriの返信がある限り、第5以降の測定用信号も送信される。すなわち、中継器を通じた不正な通信である場合、第2+nの測定用信号Srs2+n(nは自然数)が送信される。送信アンテナ22aから発信される第2+nの測定用信号Srs2+nの信号強度は送信毎に弱くなる。
【0046】
ここで、中継器には、中継が可能となるRSSIの下限値が決まっている。中継器は、第2+nの測定用信号Srs2+nを受けたとき、そのRSSIが下限値以下であれば、その測定用信号を中継できない。従って、その測定用信号に応じて電子キー10からRSSI情報信号Sriが車載装置20に返信されることはない。
【0047】
車載制御部21は、送信した測定用信号に対してRSSI情報信号Sriの受信がない旨判断したとき、中継器を使用した不正な通信である旨判断する。この場合には、車両ドアの解錠が禁止される。
【0048】
また、車載制御部21は、エンジンスイッチ33が操作された旨認識すると、上記ロックスイッチ36が操作されたときと同様に、車内送信部23及びその送信アンテナ23aを介してウェイク信号Swk及び第1の測定用信号Srs1と、ウェイク信号Swk及び第2の測定用信号Srs2とを連続的に車室内に送信する。車載制御部21は、上記と同様に、レスポンス照合及びIDコード照合、並びにRSSIの差ΔRsがしきい値Thを超えるか否かの判断を行う。
【0049】
なお、車内においても、送信アンテナ23aと電子キー10との距離が近いことで、上記と同様の状況が発生する。そこで、車載制御部21は、上記と同様に必要に応じて第2+nの測定用信号Srs2+nを送信して、中継器を使用した不正な通信であるか否かを判断する。車載制御部21は、中継器を使用した不正な通信でない旨判断したとき、エンジン装置35を通じてエンジンを始動する。一方、車載制御部21は、中継器を使用した不正な通信である旨判断したときエンジンを始動させない。
【0050】
つぎに、電子キー制御部11の動作について図5(a)のフローチャートに従って説明する。
電子キー制御部11は、ウェイク信号Swk及び両測定用信号Srs1,Srs2を受信すると、両測定用信号Srs1,Srs2のRSSIを認識する(S101)。そして、電子キー制御部11はアック信号Sacを送信する(S102)。電子キー制御部11は、チャレンジ信号Sccを受信すると、レスポンス信号Sreを送信する(S103)。また、電子キー制御部11は、ウェイク信号Swk及び第3の測定用信号Srs3を受けると、第3の測定用信号Srs3のRSSIを認識し(S104)、第3の測定用信号Srs3のRSSI情報を含むRSSI情報信号Sriを送信する(S105)。以上で処理が終了となる。
【0051】
つぎに、車載制御部21の動作について図5(b)のフローチャートに従って説明する。当該フローチャートは、ロックスイッチ36又はエンジンスイッチ33が操作されたとき開始される。
【0052】
まず、車載制御部21は、ウェイク信号Swk及び第1の測定用信号Srs1と、ウェイク信号Swk及び第2の測定用信号Srs2とを連続的に送信する(S111及びS112)。この第2の測定用信号Srs2の信号強度は、メモリ21aに記憶されている。つぎに、車載制御部21は、アック信号Sacを受信すると、チャレンジ信号Sccを送信する(S113)。また、車載制御部21は、レスポンス信号Sreを受信して、レスポンス照合及びIDコード照合が成立した旨判断すると(S114)、レスポンス信号Sreに含まれるRSSI情報に基づき、両測定用信号Srs1,Srs2の差ΔRsがしきい値Thを超えるか否かを判断する(S115)。
【0053】
車載制御部21は、両測定用信号Srs1,Srs2の差ΔRsがしきい値Th以下である旨判断すると(S115でNO)、ウェイク信号Swk及び第3の測定用信号Srs3を送信する(S116)。
【0054】
車載制御部21は、第3の測定用信号Srs3に対する電子キー10からのRSSI情報信号Sriを受信したか否かを判断する(S117)。車載制御部21は、RSSI情報信号Sriを受信した旨判断したとき(S117でYES)、上記ステップS115の処理に戻って、第1の測定用信号Srs1のRSSIと、RSSI情報信号Sriに含まれる第3の測定用信号Srs3のRSSIとの差ΔRsがしきい値Thを超えるか否かを判断する。両RSSIの差ΔRsがしきい値Thを超える(S115でYES)、若しくはRSSI情報信号Sriを受信できなくなるまで(S117でNO)、ステップS115〜S117の処理が繰り返される。この際、ステップS116の処理毎に「n」に1ずつ加算した第Srs2+nの測定用信号Srs2+nが送信される。
【0055】
車載制御部21は、両測定用信号Srs1,Srs2+nのRSSIの差ΔRsがしきい値Thを超える旨判断したとき(S115でYES)、中継器を使用した不正な通信でない旨判断する(S118)。そして、車載制御部21は、メモリ21aに記憶される第2の無線信号の信号強度を最後にステップS116において送信した測定用信号の信号強度に更新する(S119)。なお、最初のステップS115において、両測定用信号Srs1,Srs2の差ΔRsがしきい値Thを超える旨判断されたときには、メモリ21aに記憶される第2の無線信号の信号強度は第2の測定用信号Srs2の信号強度に維持される。そして、車載制御部21は、エンジンの始動又は車両ドアの解錠を行う(S120)。
【0056】
一方、車載制御部21は、RSSI情報信号Sriを受信できなくなったとき(S117でNO)、中継器を使用した不正な通信である旨判断する(S121)。この場合、エンジンの始動又は車両ドアの解錠を行うことなく、当該フローチャートを終了する。
【0057】
以上、説明した実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)RSSI検出回路16を通じて検出される両測定用信号Srs1,Srs2のRSSIの差ΔRsがしきい値Th以下の場合であっても、中継器を使用した不正な通信であるとは限らず、上記電子キー10及び送信アンテナ22a,23aが接近している可能性がある。従って、車載制御部21は、両測定用信号Srs1,Srs2のRSSIの差ΔRsがしきい値Th以下の場合、車両ドアの施解錠状態の切り替え等を禁止した状態で、第1の測定用信号Srs1、並びに、第2の無線信号として前回の第2の測定用信号Srs2より信号強度の弱い第3の測定用信号Srs3を送信する。中継器を使用した不正な通信でなく、上記電子キー10及び送信アンテナ22a,23aが接近している場合、この第3の測定用信号Srs3のRSSIが、RSSI検出回路16が検出できるRSSIの上限以下となることで、両測定用信号Srs1,Srs3のRSSIに差ΔRsが発生する。この差ΔRsがしきい値Thを超える場合には、車両ドアの施解錠状態の切り替え等が可能となる。これにより、中継器を使用した不正な通信であるか否かの判断がより正確に行われる。
【0058】
(2)第3の測定用信号Srs3と、第1の測定用信号Srs1とのRSSIの差ΔRsがしきい値Thを超える旨判断されたとき、次回の通信時に最初からその第3の測定用信号Srs3が第2の無線信号として送信される。これにより、再度、第2の測定用信号Srs2を送信する必要がなくなる。従って、測定用信号の送信回数や、RSSIの差ΔRsがしきい値Thを超えるか否かの判断回数が低減されて、中継器を使用した不正な通信でない場合には、より迅速に車両ドアの施解錠等が許可される。
【0059】
(3)RSSIの差ΔRsがしきい値Th以下となる(S115でNO)毎に、前回送信された測定用信号より信号強度の弱い測定用信号が第2の無線信号として送信される。すなわち、送信毎にステップS116において送信される第Srs2+nの測定用信号Srs2+nの信号強度は弱くなる。ここで、中継器には、無線信号の中継ができるRSSIの下限がある。この下限をステップS116において送信される測定用信号のRSSIが下回ったとき、中継器はその測定用信号を中継することはない。この場合、RSSI検出回路16を通じて測定用信号のRSSIが検出されなくなって、ひいてはRSSI情報信号Sriが返信されなくなる。従って、これをもって、中継器を使用した不正な通信であるとして、車両ドアの施解錠状態の切り替え等を禁止した状態に確定することができる。
【0060】
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態において、車載制御部21は、中継器を使用した不正な通信である旨判断したとき(S121)、ブザー等を通じて警告を行ってもよい。
【0061】
・上記実施形態においては、ステップS119において、メモリ21aに記憶される第2の無線信号が更新されていた。しかし、このステップS119の処理を省略してもよい。
【0062】
・上記実施形態においては、電子キー10において、RSSI検出回路16の検出結果に対して何らの判断も加えることなく、その検出結果をレスポンス信号Sreに含ませて送信していた。しかし、電子キー制御部11が判断部としてRSSI検出回路16の検出結果に基づき、測定用信号のRSSIの差ΔRsがしきい値Thを超えるか否かの判断(S115)を行ってもよい。電子キー10は、その判断結果を無線信号に含ませて車載装置20に送信する。車載装置20は、前記無線信号に含まれる判断結果に基づき、再び測定用信号を送信したり(S116)、車両ドアの解錠又はエンジンの始動を行ったり(S120)する。
【0063】
・上記実施形態におけるRSSI検出回路16は、LF受信部12と独立して設けられていてもよい。
・上記実施形態においては、各測定用信号は車載装置20から電子キー10に送信されていた。しかし、電子キー10から車載装置20に各測定用信号が送信されてもよい。この場合、RSSI検出回路16は、車載受信部24に、若しくは車載受信部24と独立して車載装置20に設けられる。本構成においても、電子キー10の移動に伴って各測定用信号のRSSIは変化するため、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0064】
・上記実施形態においては、各測定用信号は、それぞれウェイク信号Swkの後に送信されていた。しかし、各測定用信号の送信タイミングはこれに限らない。例えば、測定用信号Srs1,Srs2は、レスポンス信号Sreの受信後に送信されてもよい。また、単一のウェイク信号Swkを送信した後、連続して両測定用信号Srs1,Srs2を送信してもよい。さらに、ウェイク信号Swkの信号強度を変化させることで、ウェイク信号Swkと測定用信号とを単一の信号で構成してもよい。
【0065】
・上記実施形態においては、RSSI情報はレスポンス信号Sreに含まれて送信されていた。しかし、レスポンス信号とは別にRSSI情報のみを含むRSSI情報信号が送信されてもよい。また、RSSI情報をアック信号Sacに含ませてもよい。
【0066】
・上記実施形態においては、車外送信部22及び車内送信部23が設けられていた。しかし、車内外共通の送信部を設けてもよい。この送信部は、車室内外に送信エリアを形成する。
【0067】
・上記実施形態におけるステップS114及びステップS115の処理を逆にしてもよい。この場合、中継器を使用した不正な通信である場合、レスポンス照合及びIDコード照合を行うことなく、ステップS117でNOの処理を経て当該フローチャートを終了する。
【0068】
・上記実施形態においては、車載装置20からはLF帯の無線信号が送信され、電子キー10からはUHF帯の無線信号が送信されていた。しかし、車載装置20及び電子キー10間で送受信される無線信号の周波数帯はこれらに限らない。
【0069】
・上記実施形態においては、電子キー10は、制御対象である車載装置20との間での無線通信を通じて車両ドアの施解錠等を行っていた。しかし、制御対象は、車載装置20に限らず、例えば住宅用のドア装置であってもよい。この場合であっても、上記実施形態と同様に、中継器を使用した不正な通信を防止できる。
【0070】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想をその効果と共に記載する。
(イ)請求項1〜3の何れか一項に記載の電子キーシステムにおいて、前記検出部は、前記電子キーに設けられて、前記制御対象からの前記両無線信号の信号強度を検出し、前記電子キーは、前記検出部の検出結果を無線送信し、前記制御対象に設けられる前記判断部は、受信した検出結果に基づき、前記両無線信号の信号強度の差が前記しきい値を超えるか否かを判断する電子キーシステム。
【0071】
同構成によれば、判断部が制御対象に設けられることで、電子キーをよりコンパクトに構成することができる。
(ロ)請求項1〜3、上記(イ)項の何れか一項に記載の電子キーシステムにおいて、前記電子キーは前記制御対象からの要求信号を受信すると、自身のIDコードを含む応答信号を送信し、前記制御対象は、前記応答信号に含まれるIDコードの妥当性を確認し、前記判断部を通じて前記両無線信号の信号強度の差が前記しきい値を超える旨判断されたとき、前記制御対象の制御の実行を許可する電子キーシステム。
【符号の説明】
【0072】
1…電子キーシステム、10…電子キー、20…車載装置(制御対象)、21…車載制御部(判断部)、16…RSSI検出回路(検出部)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御対象及び電子キー間で送受信される無線信号を通じて同制御対象の制御が実行される電子キーシステムにおいて、
前記制御対象又は前記電子キーは、第1の無線信号、及び同第1の無線信号よりも信号強度の弱い第2の無線信号を送信する送信部と、
前記電子キー又は前記制御対象に設けられて、前記制御対象又は前記電子キーから送信される無線信号の信号強度を検出する検出部と、
前記制御対象又は前記電子キーに設けられ、前記検出部を通じて認識される前記両無線信号の信号強度の差が、前記送信される前記両無線信号の信号強度の差に基づき設定されるしきい値を超えるか否かを判断する判断部と、を備え、
前記制御対象又は電子キーは、前記判断部を通じて前記両無線信号の信号強度の差が前記しきい値を超える旨判断されたとき前記制御対象の制御の実行を許可し、前記しきい値以下である旨判断されたとき前記制御対象の制御の実行を禁止した状態で前記第2の無線信号より信号強度の弱い新たな無線信号を送信し、
前記新たな無線信号を前記第2の無線信号として上記と同様に、前記判断部は、前記両無線信号の信号強度の差が前記しきい値を超えるか否かの判断を行い、前記制御対象又は前記電子キーは、その判断に基づき前記制御対象の制御の実行を許可又は禁止する電子キーシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の電子キーシステムにおいて、
前記制御対象又は前記電子キーは、前記新たな無線信号を前記第2の無線信号として送信した場合に、前記判断部を通じて前記両無線信号の信号強度の差が前記しきい値を超える旨判断されたとき、この判断された第2の無線信号の信号強度を記憶し、次回の前記電子キー及び前記制御対象間の通信時に送信される第2の無線信号の信号強度を前記記憶された信号強度とする電子キーシステム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電子キーシステムにおいて、
前記制御対象又は電子キーは、前記検出部が前記第2の無線信号としての前記新たな無線信号の信号強度を検出できなかったとき、中継器を使用した不正な通信であるとして、前記制御対象の制御の実行を禁止した状態を確定する電子キーシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−167446(P2012−167446A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−27361(P2011−27361)
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】