説明

電子ゲーム機及び電子ゲーム方法並びにそのプログラム

【課題】人数に関係なく遊戯者が多種類のゲームを楽しむことができる。
【解決手段】
本発明の電子ゲーム機1は、ディスプレイ5上にゲーム盤18を表示するゲーム盤制御手段10と、ゲーム盤18上に1つ以上の要素21を表示させた多機能駒19を配置する駒配置制御手段11と、複数の多機能駒19を含む1つ以上の領域20を前記遊戯者が指定した時に該指定を許可するかどうかを判断する領域指定許可手段12と、領域20内に含まれる各多機能駒19の各要素21を一括変更する要素変更手段14と、前記各遊戯者による領域20の指定回数が予め設定された回数に達した時にゲームを終了させて、該ゲーム終了時点で多機能駒もしくは全選択要素の合計数或いは総得点数が多い遊戯者の順に順位付けを行う対戦結果判定手段15とを備えていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊戯者が任意に設定するルールに従って、複数の桝目が縦横或いは斜めに形成されたゲーム盤上に1つ以上の要素を含む多機能駒を複数並べておいて、該多機能駒の各要素を選択した遊戯者間で対戦を行わせるための電子ゲーム機及び電子ゲーム方法並びにそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、縦横に複数の桝目が形成されたゲーム盤上において、表裏がそれぞれ白色と黒色とに塗り分けられた2面性を有する1種類の駒を、2人の遊戯者が交互に並べていきながら対戦を行うゲームとしては、オセロが知られている。そして、近年のIT技術の発展等により、この種のゲームは、電子ゲーム機を使用して行われることも多くなってきている(公知・公用の従来技術に基づき発明したため、出願人は本発明に関連する先行技術文献を知らない)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した従来のゲームの場合には、一度に2人でしか対戦ができず、3人以上でゲームを楽しんだり、順位を競ったりするには、順番待ちや何回も対戦を行う必要があり、効率的ではないといった問題があった。
【0004】
また、例えば、いずれかの遊戯者がゲーム盤の四隅の桝目を多く占領した場合等、対戦の中盤当りで、勝敗の行方がある程度予想できてしまうことが多いため、ゲームの興趣に欠け、遊戯者に飽きられ易いといった問題があった。
【0005】
さらに、ゲームの研究が盛んに行われ、ゲームの勝利方法がかなり解明されてきており、ゲーム序盤における定石も確立されている。そのため、この定石を多数覚えている遊戯者が圧倒的に有利にゲームを進めることができ、一手一手を考えながら楽しむというゲーム本来の妙味が失われつつあるといった問題もあった。
【0006】
さらに、一種類のゲームしか行うことができないため、遊戯者に飽きられ易いといった問題もあった。
【0007】
さらに、ゲーム時間を長くするには桝目の数を増やす必要があり、ゲーム盤を大きくしなければならず、ディスプレイが小さい携帯電話等の端末では長時間連続してのゲームは不可能であった。
【0008】
本発明は、上記した課題を解決すべくなされたものであり、人数に関係なく遊戯者が多種類のゲームを楽しむことができ、ゲームの興趣の向上を図ることが可能な電子ゲーム機及び電子ゲーム方法並びにそのプログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、複数の桝目が縦横或いは斜めに形成されたゲーム盤と、該ゲーム盤上への載置が可能で多種多様に変更が可能な1つ以上の要素を含ませることができる1つ以上の種類の複数の多機能駒とを備え、該多機能駒もしくは該多機能駒の該各要素を選択した遊戯者間で対戦を行わせるための電子ゲーム機であって、ディスプレイ上に前記ゲーム盤を表示するためのゲーム盤制御手段と、該ゲーム盤制御手段によりディスプレイ上に表示されたゲーム盤上に1つ以上の要素を表示させた各多機能駒を配置するための駒配置制御手段と、該駒配置制御手段により前記ゲーム盤上に配置された複数の多機能駒を含む1つ以上の領域もしくは領域内の要素を前記遊戯者が指定した時に該指定を許可するかどうかを判断する領域指定許可手段と、該領域指定許可手段により該指定を許可された領域内に含まれる各多機能駒もしくは各多機能駒の各要素に対して、前記遊戯者がさらに変更方法を指定した時に該指定を許可するかどうかを判断する変更方法指定許可手段と、前記領域指定許可手段により許可された領域内に含まれる各多機能駒もしくは各多機能駒の各要素、或いは、前記変更方法指定許可手段によってさらに変更を許可された各多機能駒もしくは各多機能駒の各要素を一括変更する要素変更手段と、前記各遊戯者による領域の指定回数が予め設定された回数に達した時にゲームを終了させ、該ゲーム終了時点で、多機能駒もしくは全選択要素の合計数或いは総得点数が多い遊戯者の順に順位付けを行うための対戦結果判定手段とを備えていることを特徴とする。
【0010】
そして、前記多機能駒は、数表示記号から成る1つ以上の要素を備えており、前記要素変更手段は、前記領域指定許可手段或いはさらに前記変更方法指定許可手段によって指定を許可された各多機能駒の各要素を所定数ずつ増減させてもよい。
【0011】
また、前記多機能駒は、数表示記号から成る1つ以上の要素と予め変更順序が設定された前記数表示記号以外の1つ以上の要素とを備えており、前記要素変更手段は、前記領域指定許可手段或いはさらに前記変更方法指定許可手段によって指定を許可された各多機能駒の各要素を所定数ずつ増減或いは変更させてもよい。
【0012】
さらに、前記多機能駒は、予め変更順序が設定された前記数表示記号以外の1つ以上の要素を備えており、前記要素変更手段は、前記領域指定許可手段或いはさらに前記変更方法指定許可手段によって指定を許可された各多機能駒の各要素を所定の方法に従って変更させてもよい。
【0013】
また、本発明は、複数の桝目が縦横或いは斜めに形成されたゲーム盤と、該ゲーム盤上への載置が可能で多種多様に変更が可能な1つ以上の要素を含ませることができる1つ以上の種類の複数の多機能駒とを備えた電子ゲーム機を使用して、該多機能駒もしくは該多機能駒の該各要素を選択した遊戯者間で対戦を行わせるための電子ゲーム方法であって、ゲーム盤制御手段がディスプレイ上に前記ゲーム盤を表示するステップと、前記ゲーム盤制御手段によりディスプレイ上に表示されたゲーム盤上に駒配置制御手段が前記1つ以上の要素を表示させた各多機能駒を配置するステップと、前記駒配置制御手段により前記ゲーム盤上に配置された複数の多機能駒を含む1つ以上の領域もしくは領域内の要素を前記遊戯者が指定した時に該指定を許可するかどうかを領域指定許可手段が判断するステップと、前記領域指定許可手段により前記指定を許可された領域内に含まれる各多機能駒もしくは各多機能駒の各要素に対して、前記遊戯者がさらに変更方法を指定した時に該指定を許可するかどうかを変更方法指定許可手段が判断するステップと、前記領域指定許可手段により許可された領域内に含まれる各多機能駒もしくは各多機能駒の各要素、或いは、前記変更方法指定許可手段によってさらに変更を許可された各多機能駒もしくは各多機能駒の各要素を要素変更手段が一括変更するステップと、前記各遊戯者による領域の指定回数が予め設定された回数に達した時にゲームを終了させ、該ゲーム終了時点で対戦結果判定手段が、多機能駒もしくは全選択要素の合計数或いは総得点数が多い遊戯者の順に順位付けを行うステップとを備えていることを特徴とする。
【0014】
そして、前記多機能駒は、数表示記号から成る1つ以上の要素を備えており、前記要素変更手段が、前記領域指定許可手段或いはさらに前記変更方法指定許可手段によって指定を許可された各多機能駒の各要素を所定数ずつ増減させてもよい。
【0015】
また、前記多機能駒は、数表示記号から成る1つ以上の要素と予め変更順序が設定された前記数表示記号以外の1つ以上の要素とを備えており、前記要素変更手段が、前記領域指定許可手段或いはさらに前記変更方法指定許可手段によって指定を許可された各多機能駒の各要素を所定数ずつ増減或いは変更させてもよい。
【0016】
さらに、前記多機能駒は、予め変更順序が設定された前記数表示記号以外の1つ以上の要素を備えており、前記要素変更手段が、前記領域指定許可手段或いはさらに前記変更方法指定許可手段によって指定を許可された各多機能駒の各要素を所定の方法に従って変更させてもよい。
【0017】
さらに、本発明は、上記した各ステップを電子ゲーム機に実行させるための電子ゲームプログラムである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、人数に関係なく遊戯者が一度にゲームを楽しむことができるため、効率的であり、また、ゲーム終了まで勝敗の行方を予想することが難しいため、ゲームの興趣の向上を図ることができる。
【0019】
さらに、ゲームの勝利方法を解明し難く、ゲームの定石を確立することが難しいため、一手一手を考えながら楽しむというゲーム本来の妙味を味わうことができる。
【0020】
さらに、多種類のゲームを楽しめたり、遊戯者が任意にゲームのルールを設定したりすることもできる。
【0021】
さらに、ルールが比較的に簡単な為、老若男女を問わず、ゲームを行なうことができ、幼児の為の知育ゲーム機としても、高齢者の痴呆予防の為のゲーム機としても、一般者に思考ゲームやギャンブルゲームを提供するゲーム機としても活用できる。
【0022】
さらに、既存ゲームには無い全く新しい概念の導入と趣を持たせることができたり、スピーディーで、変化に富むゲーム展開を楽しむことができる。
【0023】
さらに、ゲーム盤の大きさや桝目の数を変更することなく、ゲーム時間の長さを自由に変更することができるため、ディスプレイが小さい携帯電話等の端末においても、長時間連続してゲームを行うことが可能である。
【0024】
さらに、ゲームを行なうことで、各遊戯者が自由な発想や創造力を働かせながら、右脳的空間認識能力、左脳的計画能力、推理力、結果や展開の予測能力、直観力、第六感、等を鍛えることができ、脳力の活性や開発への効果が期待できる。
さらにまた、老若男女、人種、民族、宗教、言語、地域等の壁を乗り越えて、あらゆる人々のコミュニケーションツールとして利用され、世界平和や世界各国との友好に対して貢献できる等、種々の優れた効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
【0026】
先ず、図1〜図9を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る電子ゲーム機の構成について説明する。ここで、図1は本発明の実施の形態に係る電子ゲーム機のハードウェアの構成を示すブロック図、図2は同電子ゲーム機のソフトウェアの構成を示す機能ブロック図、図3は同電子ゲーム機におけるゲーム盤への多機能駒の配置及び領域指定の一例を示す平面図、図4は同電子ゲーム機におけるゲーム盤への多機能駒の配置及び領域指定の別の例を示す平面図、図5は同電子ゲーム機におけるゲーム盤への多機能駒の配置及び領域指定のさらに別の例を示す平面図、図6は同電子ゲーム機におけるゲーム盤への多機能駒の配置及び領域指定のさらに別の例を示す平面図、図7は同電子ゲーム機において複合外観を備えた多機能駒の一例を示す平面図、図8は同電子ゲーム機において複合外観を備えた多機能駒の別の例を示す平面図、図9は同電子ゲーム機において複合外観を備えた多機能駒の各要素の変更順序の一例を示す図である。
【0027】
本発明の実施の形態に係る電子ゲーム機1は、図1に示されているように、電子ゲーム機1のそれぞれの構成手段を制御するためのCPU(Central Processing Unit)2と、CPU2が実行するプログラムや各種データを一時的に記憶するためのメモリ3と、CPU2が実行するプログラムや各種データを格納するためのハードディスク4と、液晶表示装置等のディスプレイ5と、ジョイスティックや十字キー等の入力装置6とが、それぞれバス7を介して接続されて構成されている。そして、この電子ゲーム機1の形態としては、ゲーム専用機、パソコン等のコンピュータ、或いは携帯電話等の携帯端末等が考えられ、ハードディスク4にインストール等された電子ゲームプログラムをCPU2が実行することによりディスプレイ5上に表示される遊具を使用して複数の遊戯者が一度に対戦可能なようになっている。
【0028】
電子ゲームプログラム8は、図2に示されているように、遊戯者の操作に従って、ゲームの種類、遊戯者の数、ゲーム盤18の形状、ゲーム盤18の桝目17の形状、桝目17内に配置される多機能駒19の種類、桝目17の数、多機能駒19の数、複数の多機能駒19を含む領域20の設定範囲等のゲームの基本条件を設定するための基本条件設定手段9と、ディスプレイ5上にゲーム盤18を表示するためのゲーム盤制御手段10と、ゲーム盤制御手段10によりディスプレイ5上に表示されたゲーム盤18上に、各ゲームを行うのに適した任意の配置方法により、前記各遊戯者が選択した各要素21を表示させた複数の多機能駒19を配置するための駒配置制御手段11と、ゲーム盤18上における前記各遊戯者による領域20の指定を許可する領域指定許可手段12と、該領域指定許可手段12により該指定を許可された領域20内に含まれる各多機能駒19の各要素21に対して、前記遊戯者による変更方法の指定を許可する変更方法指定許可手段13と、前記領域指定許可手段12或いはさらに前記変更方法指定許可手段13によって指定を許可された各多機能駒19の要素21を一括変更する要素変更手段14と、前記各遊戯者による領域20の指定回数が予め設定された回数に達した時にゲームを終了させ、該ゲーム終了時点で全選択要素21の合計数が多い遊戯者の順に順位付けを行うための対戦結果判定手段15とを備えて構成されている。
【0029】
なお、特に図示しないが、電子ゲームプログラム8は、上記構成の他、電子ゲームプログラム8側の架空の遊戯者の熟練レベルを設定可能な対戦レベル設定手段や、いずれかの遊戯者に有利な条件を付与するハンディキャップ設定手段や、遊戯者の一回当たりの駒19の操作時間を制限する操作時間制御手段等を備えていてもよい。
【0030】
また、ディスプレイ5上に表示されるゲーム盤18や多機能駒19、及びゲーム盤18上において指定できる領域20の範囲は、遊戯者の基本条件の設定内容に従って様々に変化する。例えば、図3に示すように、縦横にそれぞれ15個ずつ合計225個の桝目17が表面に形成されている方形のゲーム盤18上に、1〜9までの数表示記号から成る1つの要素21と各数表示記号別に異なる色を備えた多機能駒19が隙間なく配置され、5行3列の領域20や4行5列の領域20を指定できるように構成したり、或いは、図4に示すように、縦横にそれぞれ17個ずつ合計289個の桝目17が表面に形成されている方形のゲーム盤18上に、1〜9までの数表示記号から成る1つの要素21と各数表示記号別に異なる色を備えた多機能駒19が1桝目ずつ離間して配置され、5行5列の領域20だけを指定できるように構成したり、或いは、図5に示すように、縦横にそれぞれ15個ずつ合計225個の桝目17が表面に形成されている方形のゲーム盤18上に、1〜8までの数表示記号から成る1つの要素21と各数表示記号別に異なる色を備えた多機能駒19が1桝目ずつ離間して配置され、5行5列の領域20だけを指定できるように構成したり、或いは、図6に示すように、縦横にそれぞれ4個ずつ合計16個の桝目17が表面に形成されている方形のゲーム盤18上に、1〜8までの数表示記号から成る1つの要素21aと予め変更順序が設定された前記数表示記号以外の3つの要素21b,21c,21dとから構成された複合外観を備えた多機能駒19が所定の間隔を空けて配置され、2行2列の領域20だけを指定できるように構成したりしてもよい。
【0031】
さらに、ゲーム盤18の形状は方形に限定されず、自由な形状に設定でき、また、桝目17の形状も四角形に限定されず、三角形、六角形、丸等に自由に設定でき、さらに、桝目17の個数も自由に設定できる。
【0032】
さらにまた、多機能駒は、数表示記号から成る要素と予め変更順序が設定された前記数表示記号以外の要素とから構成された複合外観を備えていてもよい。そして、ここで言う「多機能駒」とは、1つ以上の要素を含ませて、含ませた要素に対して、遊戯者が様々な変更順序や変更方法を設定することができ、外観を自由に変更することができる駒とする。従って、多機能駒19は、1つの要素21だけを含ませて、例えば、駒19の形状、色、数字のいずれかのみを変更する比較的に単純なゲームから、複数の要素21を含ませて、各要素21に対して互いに異なる変更順序や変更方法を設定して、各駒19の外観の変更をより複雑にした高度なゲームまで、対応させることが可能である。また、ここで言う「要素」の種類には、駒19の形状、駒19の色、駒19のデザイン等のあらゆるものが含まれ、さらに、駒19のデザインには、文字や記号や符号や図形や絵等が含まれる。さらに、「数表示記号」とは、数字はもちろんのこと、文字や記号や符号や図形や絵等を用いて、数を表したすべてのものを含むものとし、また、「複合外観」とは、上記の要素を複数含ませた外観のことであり、例えば、図7〜図9に示すように、数表示記号(図中の要素1)と、該数表示記号以外のアルファベット(図中の要素2)、特殊文字(図中の要素3)、図形(図中の要素4)等のあらゆる識別可能な要素とから構成されるすべてのものを含むものとし、各要素1〜4は、例えば、図9に示すような順序で変更処理が行われるように設定されていてもよい。また、領域20を指定する際に、各駒19を指定して各駒19の全要素21を一度に指定できることはもちろんであるが、さらに、その際に要素21の種類を指定して特定の要素21に限定させて変更処理を行わせることができるように、ゲームの基本条件を設定することも可能である。
【0033】
さらにまた、本発明に係る電子ゲーム方法の形態としては、1つのディスプレイ5を使用して1人の人間の遊戯者と電子ゲームプログラム8側の架空の遊戯者とがゲームを行う形態や、1台のディスプレイ5を共用して複数の遊戯者(以下、「遊戯者」には電子ゲームプログラム8側の架空の遊戯者を含むものとする。)がゲームを行う形態や、複数台のディスプレイ5を使用して近くに居る複数の遊戯者がゲームを行う形態や、通信ネットワーク網を介して接続された複数台のディスプレイ5を使用して離れた場所に居る遊戯者がゲームを行う形態が考えられ、入力装置6からの操作によって、遊戯者がいずれかのゲーム形態を選択できるようになっており、遊戯者の数は、任意に設定可能となっている。
【0034】
そして、上記した各遊具は、ディスプレイ5上において、ゲーム盤18の周囲に遊戯者毎にそれぞれ選択した多機能駒19の各要素21の種類を表示する遊戯順番表示領域が表示されるようになっており、該遊戯者の順番になった時に、該遊戯順番表示領域の色が変化したり、或いは、点滅したりして該遊戯者に順番を知らせるようになっている。
【0035】
また、電子ゲーム機1を使用して遊戯可能な電子ゲームの種類は多数あって、遊戯者は予め提供されているゲームの中から選択したり、遊戯者自らが任意に設定するルールに従って、所望の電子ゲームを行ったりできるようになっている。
【0036】
次に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る電子ゲーム方法について説明する。
【0037】
先ず、図10〜図13を参照しつつ、本発明の第1の実施の形態に係る電子ゲーム方法について説明する。ここで、図10は本発明の第1の実施の形態に係る電子ゲーム方法においてゲーム開始時の多機能駒の配置例を示す平面図、図11は同電子ゲーム方法において領域を指定し、多機能駒の要素を一括変更させる直前の状態を示す平面図、図12は同電子ゲーム方法において領域内の多機能駒の要素を一括変更させた直後の状態を示す平面図、図13は同電子ゲーム方法においてゲーム終了時の多機能駒の状態を示す平面図である。
【0038】
遊戯者(人間)が入力装置6を使用して本発明の第1の実施の形態に係る電子ゲームを選択し、さらに、遊戯者の数、ゲーム盤18の形状、桝目17の形状、桝目17の数、多機能駒19の数、多機能駒19の複合外観の要素(数表示記号と色)及び変更ルール、指定可能な領域20の大きさ、ゲーム終了までの変更処理の回数を選択或いは入力すると、基本条件設定手段9により、基本条件が、図示の例においては、遊戯者が9人、ゲーム盤18及び桝目17は方形で、桝目17が289個(17行17列)に設定され、さらに、多機能駒19の数が81個、その数表示記号が1〜9の数字に設定され、領域20で指定される度に数表示記号が5ずつ増加され、数表示記号の変更に同期して多機能駒19の色も変更されるように設定される。また、指定可能な領域20の大きさが5行5列のみに設定され、さらに、ゲーム終了までの変更処理の回数が各遊戯者に対してそれぞれ10回に設定される。なお、この場合、多機能駒19の数表示記号の数字は、必ずしも、遊戯者数と同じ数に設定する必要はない。
【0039】
次いで、各遊戯者が、1〜9の数表示記号を含む多機能駒19の中からそれぞれ異なる数表示記号が表示された多機能駒19を選択すると、図10に示されているように、ゲーム盤制御手段10によりディスプレイ5上にゲーム盤18が表示され、駒配置制御手段11により1〜9の異なる数表示記号を表示させた多機能駒19が、各遊戯者に対して平等となるように、1桝目ずつ離間してそれぞれ9個ずつ初期位置に配置されると共に、その周囲に遊戯者の遊戯順番を表示する遊戯順番表示領域22が表示された後、ゲーム開始可能な状態に設定される。
【0040】
この状態で、最初の遊戯者が、例えば、図11に示されているように、1つの領域Aを指定し、領域指定許可手段12によって、この領域Aが5行5列の領域であると判断されると、この領域Aの指定が許可される。なお、この時の領域の指定は、桝目17に対して行うことができ、多機能駒19の個数が少ない領域を指定したり、或いは多機能駒19の個数が多い領域を指定したり、任意に行うことができる。そして、このように指定を許可された領域A内に含まれる各多機能駒19の数字(図11では、2,3,5,6,8,9)は、要素変更手段14によりそれぞれ一括して5ずつ増加され(最大数の9まで到達すると最小数の1に戻る。)、その結果、図12に示されているように、それぞれの多機能駒19の数字は、7,8,1,2,4,5となる。
【0041】
一方、この時、該遊戯者が指定した領域が5行5列の領域でないと領域指定許可手段12によって判断された場合には、該遊戯者に対して音声或いは視覚的に警告が発せられ、再度、領域の指定が促される。
【0042】
その後、予め設定された遊戯順序に従って、各遊戯者が領域を指定し、ゲームが続けられ、対戦結果判定手段15によって、各遊戯者による領域の指定回数が予め設定された回数(この場合は各遊戯者に対してそれぞれ10回)に達したと判断された時にゲームが終了され、該ゲーム終了時点で選択した要素21(数字)の合計数が多い遊戯者の順に前記遊戯者の順位付けが行われ、結果がディスプレイ5上に表示される。
【0043】
例えば、図13の状態でゲームが終了した場合には、選択した要素21(数字)の合計数が多い遊戯者の順に、1位は「8」の数を含む多機能駒を選択した遊戯者で、この多機能駒が有効桝目全体(81個)の約19%(15個)を占め、2位は「5」の数を含む多機能駒を選択した遊戯者で、この多機能駒が有効桝目全体(81個)の14%(11個)を占め、同率3位は「1」の数を含む多機能駒を選択した遊戯者と「9」の数を含む多機能駒を選択した遊戯者で、これらの多機能駒がそれぞれ有効桝目全体(81個)の約12%(10個)を占め、5位は「2」の数を含む多機能駒を選択した遊戯者で、この多機能駒が有効桝目全体(81個)の約11%(9個)を占め、同率6位は「3」の数を含む多機能駒を選択した遊戯者と「6」の数を含む多機能駒を選択した遊戯者で、これらの多機能駒がそれぞれ有効桝目全体(81個)の約9%(7個)を占め、同率最下位は「4」の数を含む多機能駒を選択した遊戯者と「7」の数を含む多機能駒を選択した遊戯者で、これらの多機能駒がそれぞれ有効桝目全体(81個)の約7%(6個)を占めていると、それぞれディスプレイ5上に表示される。
【0044】
なお、上記した第1の実施の形態に係る電子ゲーム方法では、遊戯者数が9人、ゲーム盤18及び桝目17の形状が方形で、全桝目17の個数が289個、有効桝目の個数が81個、多機能駒19の外観の種類が1〜9の9種類で、各外観の多機能駒をそれぞれ9個ずつ配置させる場合を例にとって説明したが、これは単なる例示に過ぎず、これらの基本条件は任意に変更が可能である。
【0045】
次に、図14〜図17を参照しつつ、本発明の第2の実施の形態に係る電子ゲーム方法について説明する。ここで、図14は本発明の第2の実施の形態に係る電子ゲーム方法においてゲーム開始時の多機能駒の配置例を示す平面図、図15は同電子ゲーム方法において領域を指定し、多機能駒の要素を一括変更させる直前の状態を示す平面図、図16は同電子ゲーム方法において領域内の多機能駒の要素を一括変更させた直後の状態を示す平面図、図17は同電子ゲーム方法においてゲーム終了時の多機能駒の状態を示す平面図である。
【0046】
遊戯者(人間)が入力装置6を使用して本発明の第2の実施の形態に係る電子ゲームを選択し、さらに、遊戯者の数、ゲーム盤18の形状、桝目17の形状、桝目17の数、多機能駒19の数、多機能駒19の複合外観の要素(数表示記号、アルファベット、特殊文字、図形)及び変更ルール、指定可能な領域20の大きさ、ゲーム終了までの変更処理の回数を選択或いは入力すると、基本条件設定手段9により、基本条件が、図示の例においては、遊戯者が4人、ゲーム盤18及び桝目17は方形で、桝目17が16個(4行4列)に設定され、さらに、各桝目に、1〜8の数字とA〜Fのアルファベット、特殊文字、図形の各要素から成る多機能駒19が配置されるように設定される。また、指定可能な領域20の大きさが2行2列のみに設定され、さらに、ゲーム終了までの変更処理の回数が各遊戯者に対してそれぞれ20回に設定される。なお、この場合、多機能駒19の外観の種類の数は、必ずしも、遊戯者数と同じ数に設定する必要はない。
【0047】
次いで、各遊戯者が、それぞれ、異なる要素21a,21b,21c,21d(数表示記号、アルファベット、特殊文字、図形)を含む多機能駒19を選択すると、図14に示されているように、ゲーム盤制御手段10によりディスプレイ5上にゲーム盤18が表示され、駒配置制御手段11により、各遊戯者に対して平等となるように、互いに異なる各要素21a,21b,21c,21dが表示された多機能駒19が互いに所定の間隔を空けて初期位置に配置されると共に、その周囲に遊戯者の遊戯順番を表示する遊戯順番表示領域22が表示された後、ゲーム開始可能な状態に設定される。
【0048】
この状態で、最初の遊戯者が、例えば、図15に示されているように、1つの領域Dを指定し、領域指定許可手段12によって、この領域Dが2行2列の領域であると判断されると、この領域Dの指定が許可される。なお、この時の領域の指定は、桝目17に対して行うことができ、多機能駒19の個数が少ない領域を指定したり、或いは多機能駒19の個数が多い領域を指定したり、任意に行うことができる。そして、このように指定を許可された領域D内に含まれる各多機能駒19の4つの要素21a,21b,21c,21dが、要素変更手段14により図9の変更順序に従って、それぞれ一括して1つずつ増加される(図16参照)。
【0049】
一方、この時、該遊戯者が指定した領域が2行2列の領域でないと領域指定許可手段12によって判断された場合には、該遊戯者に対して音声或いは視覚的に警告が発せられ、再度、領域の指定が促される。
【0050】
その後、予め設定された遊戯順序に従って、各遊戯者が領域を指定し、ゲームが続けられ、対戦結果判定手段15によって、各遊戯者による領域の指定回数が予め設定された回数(この場合は各遊戯者に対してそれぞれ20回)に達したと判断された時にゲームが終了され、該ゲーム終了時点で選択した各要素21a,21b,21c,21d(数表示記号、アルファベット、特殊文字、図形)の合計数が多い遊戯者の順に前記遊戯者の順位付けが行われ、結果がディスプレイ5上に表示される。
【0051】
例えば、図17の状態でゲームが終了した場合には、選択した各要素21a,21b,21c,21dの合計数が多い遊戯者の順に、1位は遊戯者2で、遊戯者2が選択した各要素の合計数が要素全体の合計数(64個)の約23%(15個)を占め、2位は、遊戯者3で、遊戯者3が選択した各要素の合計数が要素全体の合計数(64個)の約17%(11個)を占め、3位は遊戯者4で、遊戯者4が選択した各要素の合計数が要素全体の合計数(64個)の約16%(10個)を占め、最下位は、遊戯者1で、遊戯者1が選択した各要素の合計数が要素全体の合計数(64個)の約14%(9個)を占めていると、それぞれディスプレイ5上に表示される。
【0052】
なお、上記した第2の実施の形態に係る電子ゲーム方法では、遊戯者数が4人、ゲーム盤18及び桝目17の形状が方形で、全桝目17の個数が16個、各多機能駒19の種類が960種類で、その中から代表的な16種類の外観を表示させた多機能駒19を各1個ずつ、全部で16個の多機能駒19を配置させる場合を例にとって説明したが、これは単なる例示に過ぎず、これらの基本条件は任意に変更が可能である。
【0053】
また、本発明は、上記した第1及び第2の実施の形態に係る電子ゲーム方法に限定する趣旨ではなく、例えば、方形で225個(15行15列)の桝目17を有するゲーム盤18と1〜9までの数字を付した225個の多機能駒19を使用し、遊戯者数を架空の遊戯者8人を含む9人とし、指定可能な領域20の範囲を3行3列、3行4列、3行5列、4行3列、4行4列、4行5列、5行3列、5行4列、5行5列のいずれかより選択が可能とし、領域20内の多機能駒19の数字を1ずつ増加させて行うゲームや、或いは、方形で225個(15行15列)の桝目17を有するゲーム盤18と1〜9までの数字を付した225個の多機能駒19を使用し、遊戯者数を架空の遊戯者無しの4人とし、指定可能な領域20の範囲を3行3列、3行4列、3行5列、4行3列、4行4列、4行5列、5行3列、5行4列、5行5列のいずれかより選択が可能とし、領域20内の多機能駒19の数字を増減数1〜8の範囲内で毎回任意に増加又は減少するように指定して、その指定した増減数に従って多機能駒19の数字を変更させて行うゲーム(領域指定許可手段12により指定を許可された領域20内に含まれる各多機能駒19の各要素21に対して、各遊戯者がさらに変更方法を指定することを変更方法指定許可手段13が許可するゲーム)や、或いは、方形で225個(15行15列)の桝目17を有するゲーム盤18と1〜8までの数字を付した64個の多機能駒19を使用し、遊戯者数を架空の遊戯者1人を含む2人とし、指定可能な領域20の範囲を5行5列のみとし、領域20内の多機能駒19の数字を7ずつ減少させて行うゲーム等、各種ゲームに適用可能である。
【0054】
さらに、本発明によれば、図18の例に示すように、複数の種類の多機能駒19を混在させて、該多機能駒19に、互いに異なる複数の種類の外観を備えさせたり、互いに異なる複数の種類の要素21を含ませたりして、該外観や該要素21を互いに異なる複数の種類の変更順序或いは変更方法に従って変更させるようにしてゲームを行うことも可能である。また、勝者の判定方法としては、前記各要素21の単純な合計数による判定だけではなく、前記各要素21の種類ごとに予め異なる得点を付与しておいて、前記各要素21の総得点数が多い遊戯者の順に順位付けを行うことも可能である。
さらにまた、各遊戯者が一度に指定可能な領域20の数は1つに限定されるものではなく、基本条件で設定することにより、一度に複数の領域20を指定することも可能である。また、その場合に、各領域20は互いに重なるように指定しても重ならないように指定してもよい。さらに、各領域20内に含まれる各多機能駒19の各要素21に対する変更方法も各領域20ごとに個別の方法を指定できるようになっていてもよい。
【0055】
このように上記した各実施の形態によれば、設定次第で多機能駒の数表示記号等の要素を自由に変更することができると共に、初期位置に配置した多機能駒を領域で指定して、指定領域に含まれる各多機能駒の要素を一括変更するゲーム方法を採用し、さらに、各多機能駒の要素の種類と変更方法や指定可能な領域の大きさをはじめとし、全遊戯者数、架空の遊戯者数、ゲーム盤の形状、桝目の形状、桝目の個数、駒の個数、駒の配置方法、ゲーム終了までの変更処理の回数、等の様々な基本条件を自由に設定及び変更可能とし、これらを、コンピュータで一括処理することにより、遊戯者数に関係なく、遊戯者が一度に対戦することを可能にすると共に、既存ゲームには無い、スピーディーで、変化に富むゲーム展開を提供することができる。また、各遊戯者が自由な発想や創造力を働かせながら、種々の脳力を鍛えることができ、さらに、全世界の人々が、老若男女、人種、民族、宗教、言語、地域等の壁を乗り越えて、コミュニケーションや競技の場を持つことができ、世界平和や世界各国との友好に対して貢献できるゲームを提供することができる。
【0056】
また、ゲームの複雑化、多様化及び進化を図ることが可能となり、さらに以下の効果を得ることができる。
(1)各駒の各面の識別に「数字」と「色」を導入したことにより、各駒の各面に対する視認性が向上し、各駒の面数及び外観の種類が増えても各駒の各面を明確に識別できる。
(2)2人での対戦はもちろんのこと、人数に関係なく、ゲームを楽しむことができ、多人数であっても、遊戯者が一度に対戦できる。
(3)オセロのように角に配置された駒を選択した遊戯者が有利になることはなく、また、いずれの駒であっても変更される可能性が最後まで残されており、最後まで、ゲームの勝敗がわからない。
(4)既存ゲームには無い、全く新しい勝負の理論を必要とし、ゲーム展開の予想が難しく、最後まで、ゲームの勝敗がわからない。
(5)必勝法の解明が困難で、定石を覚えるゲームにはならず、思考するゲームとしていつまでも新鮮にゲームを楽しめる。
(6)各駒の外観は、領域で指定される度に、変更され続けて、やがて元の外観に戻る為、一度、全滅しても、復活する可能性があり、また、各遊戯者は、自分が選択した外観の駒が全滅しても、ゲームを行う上で全く支障が無い(オセロのように自分の色の駒で対戦相手の色の駒を挟み込むのようなゲーム方法ではない)ため、一度、自分が選択した外観の駒が全滅した場合でも、該外観の駒を選択した遊戯者は途中で敗退することなく、最後までゲームを楽しむことができる。
(7)駒への「数表示記号」及び「複合外観」の導入を行い、さらに、「駒の変更単位」を、「指定領域内に含まれる複数の駒」として、「複数の駒の一括変更」を採用し、コンピュータで一括処理することにより、既存ゲームには無い、スピーディーで、変化に富むゲーム展開を楽しむことができ、ゲームの複雑化、多様化及び進化を図ることができる。
(8)多種類のゲームが楽しめ、また、各ゲームにバリエーションがあり、遊戯者が様々なルールを設定できる。例えば、ゲームの種類、各駒の複合外観の要素の種類と変更方法、指定可能な領域の大きさ、全遊戯者数、架空の遊戯者数、ゲーム盤の形状、桝目の形状、桝目の個数、駒の個数、駒の配置方法、ゲーム終了までの変更処理の回数、各自の駒の外観の種類の選択等の様々な基本条件を自由に設定及び変更できる。
(9)ゲームの終了方法に「ゲーム終了までの変更処理の回数」を採用したことにより、ゲーム盤の桝目の個数や駒の個数に関係なく、ゲームの所要時間を柔軟に調整できる。この特徴により、時間が無い場合でもゲームを行うことを可能にしたり、また、ディスプレイが小さい携帯電話等の端末において長時間連続してゲームを行うことも可能にする。従って、ゲーム機の省スペース化にも柔軟な対応が可能であり、また、ゲームを行う上で、時間や場所に制限されることも無い。
(10)電子ゲームプログラム側の架空の遊戯者と対戦を行ったり、遠隔地にいる遊戯者と対戦を行ったりすることができ、ゲーム形態の多様化を図ることができる。
(11)ルールが比較的に簡単な為、老若男女を問わず、ゲームを行うことができ、幼児の為の知育ゲーム機としても、高齢者の痴呆予防の為のゲーム機としても、一般者に思考ゲームやギャンブルゲームを提供するゲーム機としても活用でき、用途の多様化を図ることができる。
(12)ゲームを行うことで、各遊戯者が自由な発想や創造力を働かせながら、右脳的空間認識能力、左脳的計画能力、推理力、結果や展開の予測能力、直観力、第六感、等を鍛えることができ、脳力の活性や開発への効果が期待できる。
(13)各駒の種類を遊戯者数以上にも遊戯者数以下にも設定できることにより、既存ゲームには無いギャンブル性を味わうこともできる。
(14)ギャンブル性を伴う活用の仕方においても、全くの偶然の結果を求めるのではなく、各遊戯者が勝利に向けて一手一手、思考をめぐらしながら各駒を一括変更し、ゲームを進めてゆく点において、他のギャンブルとは全く異なり、一線を画することができる。
(15)複数の弱い遊戯者が同じ要素を選択することにより手を組んで対戦することもできるため、実力の異なる遊戯者が一度に対戦することもできる。
(16)全世界の人々が、老若男女、人種、民族、宗教、言語、地域等の壁を乗り越えて、コミュニケーションや競技の場を持つことができ、世界平和や世界各国との友好に対して貢献できるゲームを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子ゲーム機のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る電子ゲーム機のソフトウェアの構成を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る電子ゲーム機におけるゲーム盤への多機能駒の配置及び領域指定の一例を示す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る電子ゲーム機におけるゲーム盤への多機能駒の配置及び領域指定の別の例を示す平面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る電子ゲーム機におけるゲーム盤への多機能駒の配置及び領域指定のさらに別の例を示す平面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る電子ゲーム機におけるゲーム盤への多機能駒の配置及び領域指定のさらに別の例を示す平面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る電子ゲーム機において複合外観を備えた多機能駒の一例を示す平面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る電子ゲーム機において複合外観を備えた多機能駒の別の例を示す平面図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る電子ゲーム機において複合外観を備えた多機能駒の各要素の変更順序の一例を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係る電子ゲーム方法においてゲーム開始時の多機能駒の配置例を示す平面図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態に係る電子ゲーム方法において領域を指定し、多機能駒の要素を一括変更させる直前の状態を示す平面図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態に係る電子ゲーム方法において領域内の多機能駒の要素を一括変更させた直後の状態を示す平面図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態に係る電子ゲーム方法においてゲーム終了時の多機能駒の状態を示す平面図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係る電子ゲーム方法においてゲーム開始時の多機能駒の配置例を示す平面図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る電子ゲーム方法において領域を指定し、多機能駒の要素を一括変更させる直前の状態を示す平面図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態に係る電子ゲーム方法において領域内の多機能駒の要素を一括変更させた直後の状態を示す平面図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係る電子ゲーム方法においてゲーム終了時の多機能駒の状態を示す平面図である。
【図18】本発明の実施の形態に係る電子ゲーム方法においてゲーム盤への複数の種類の多機能駒の配置及び領域指定の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0058】
1 電子ゲーム機
5 ディスプレイ
8 電子ゲームプログラム
10 ゲーム盤制御手段
11 駒配置制御手段
12 領域指定許可手段
13 変更方法指定許可手段
14 要素変更手段
15 対戦結果判定手段
17 桝目
18 ゲーム盤
19 多機能駒
20 領域
21 要素

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の桝目が縦横或いは斜めに形成されたゲーム盤と、該ゲーム盤上への載置が可能で多種多様に変更が可能な1つ以上の要素を含ませることができる1つ以上の種類の複数の多機能駒とを備え、該多機能駒もしくは該多機能駒の該各要素を選択した遊戯者間で対戦を行わせるための電子ゲーム機であって、
ディスプレイ上に前記ゲーム盤を表示するためのゲーム盤制御手段と、
該ゲーム盤制御手段によりディスプレイ上に表示されたゲーム盤上に1つ以上の要素を表示させた各多機能駒を配置するための駒配置制御手段と、
該駒配置制御手段により前記ゲーム盤上に配置された複数の多機能駒を含む1つ以上の領域もしくは領域内の要素を前記遊戯者が指定した時に該指定を許可するかどうかを判断する領域指定許可手段と、
該領域指定許可手段により該指定を許可された領域内に含まれる各多機能駒もしくは各多機能駒の各要素に対して、前記遊戯者がさらに変更方法を指定した時に該指定を許可するかどうかを判断する変更方法指定許可手段と、
前記領域指定許可手段により許可された領域内に含まれる各多機能駒もしくは各多機能駒の各要素、或いは、前記変更方法指定許可手段によってさらに変更を許可された各多機能駒もしくは各多機能駒の各要素を一括変更する要素変更手段と、
前記各遊戯者による領域の指定回数が予め設定された回数に達した時にゲームを終了させ、該ゲーム終了時点で、多機能駒もしくは全選択要素の合計数或いは総得点数が多い遊戯者の順に順位付けを行うための対戦結果判定手段と、
を備えていることを特徴とする電子ゲーム機。
【請求項2】
前記多機能駒は、数表示記号から成る1つ以上の要素を備えており、前記要素変更手段は、前記領域指定許可手段或いはさらに前記変更方法指定許可手段によって指定を許可された各多機能駒の各要素を所定数ずつ増減させる請求項1に記載の電子ゲーム機。
【請求項3】
前記多機能駒は、数表示記号から成る1つ以上の要素と予め変更順序が設定された前記数表示記号以外の1つ以上の要素とを備えており、前記要素変更手段は、前記領域指定許可手段或いはさらに前記変更方法指定許可手段によって指定を許可された各多機能駒の各要素を所定数ずつ増減或いは変更させる請求項1に記載の電子ゲーム機。
【請求項4】
前記多機能駒は、予め変更順序が設定された前記数表示記号以外の1つ以上の要素を備えており、前記要素変更手段は、前記領域指定許可手段或いはさらに前記変更方法指定許可手段によって指定を許可された各多機能駒の各要素を所定の方法に従って変更させる請求項1に記載の電子ゲーム機。
【請求項5】
複数の桝目が縦横或いは斜めに形成されたゲーム盤と、該ゲーム盤上への載置が可能で多種多様に変更が可能な1つ以上の要素を含ませることができる1つ以上の種類の複数の多機能駒とを備えた電子ゲーム機を使用して、該多機能駒もしくは該多機能駒の該各要素を選択した遊戯者間で対戦を行わせるための電子ゲーム方法であって、
ゲーム盤制御手段がディスプレイ上に前記ゲーム盤を表示するステップと、
前記ゲーム盤制御手段によりディスプレイ上に表示されたゲーム盤上に駒配置制御手段が前記1つ以上の要素を表示させた各多機能駒を配置するステップと、
前記駒配置制御手段により前記ゲーム盤上に配置された複数の多機能駒を含む1つ以上の領域もしくは領域内の要素を前記遊戯者が指定した時に該指定を許可するかどうかを領域指定許可手段が判断するステップと、
前記領域指定許可手段により前記指定を許可された領域内に含まれる各多機能駒もしくは各多機能駒の各要素に対して、前記遊戯者がさらに変更方法を指定した時に該指定を許可するかどうかを変更方法指定許可手段が判断するステップと、
前記領域指定許可手段により許可された領域内に含まれる各多機能駒もしくは各多機能駒の各要素、或いは、前記変更方法指定許可手段によってさらに変更を許可された各多機能駒もしくは各多機能駒の各要素を要素変更手段が一括変更するステップと、
前記各遊戯者による領域の指定回数が予め設定された回数に達した時にゲームを終了させ、該ゲーム終了時点で対戦結果判定手段が、多機能駒もしくは全選択要素の合計数或いは総得点数が多い遊戯者の順に順位付けを行うステップと、
を備えていることを特徴とする電子ゲーム方法。
【請求項6】
前記多機能駒は、数表示記号から成る1つ以上の要素を備えており、前記要素変更手段が、前記領域指定許可手段或いはさらに前記変更方法指定許可手段によって指定を許可された各多機能駒の各要素を所定数ずつ増減させる請求項5に記載の電子ゲーム方法。
【請求項7】
前記多機能駒は、数表示記号から成る1つ以上の要素と予め変更順序が設定された前記数表示記号以外の1つ以上の要素とを備えており、前記要素変更手段が、前記領域指定許可手段或いはさらに前記変更方法指定許可手段によって指定を許可された各多機能駒の各要素を所定数ずつ増減或いは変更させる請求項5に記載の電子ゲーム方法。
【請求項8】
前記多機能駒は、予め変更順序が設定された前記数表示記号以外の1つ以上の要素を備えており、前記要素変更手段が、前記領域指定許可手段或いはさらに前記変更方法指定許可手段によって指定を許可された各多機能駒の各要素を所定の方法に従って変更させる請求項5に記載の電子ゲーム方法。
【請求項9】
請求項5〜8のいずれか1の請求項に記載の各ステップを電子ゲーム機に実行させるための電子ゲームプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−142462(P2008−142462A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−335920(P2006−335920)
【出願日】平成18年12月13日(2006.12.13)
【出願人】(505185008)
【Fターム(参考)】