説明

電子レシートシステム、電子レシート発行方法

【課題】 顧客がPOSレジスタに接続されたリーダ/ライタに携帯通信端末をかざすだけで電子レシートと画像を同時に受け取ることができて使い勝手が極めて良いだけでなく、視覚的な表現性、訴求性を得ることができてシステムの利用に魅力を感じさせる電子レシートシステムを提供する。
【解決手段】 POSレジスタは、顧客が購入しようとする物品の清算情報からレシート情報を生成するレシート情報生成手段と、所定のファイルに前記レシート情報を挿入し挿入済ファイルを生成するレシート情報挿入手段とを有し、携帯通信端末は、前記リーダ/ライタを介して、前記挿入済ファイルに挿入されているレシート情報を抽出し、そのレシート情報を保存するレシート情報抽出手段を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子レシートの技術分野に属する。特に、顧客がPOSレジスタに接続されたリーダ/ライタに携帯通信端末をかざすだけで電子レシートと画像を同時に受け取ることができて使い勝手が極めて良いだけでなく、画像による視覚的な表現性、訴求性を得ることができてシステムの利用に魅力を感じさせる電子レシートシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
顧客が店舗において買い物をすると、店舗は顧客に対してレシートを発行する。通常、レシートはPOS(Pointofsale)システムのレジスタ(POSレジスタ)においてロール紙等に印字を行った紙媒体のレシート(以下、本発明においては紙媒体レシートと呼ぶ)として清算時に発行が行われる。その紙媒体レシートには、購入年月日、購入品目、購入数、購入金額等の精算内容が印字されている。したがって、紙媒体レシートによってその店舗において購入したことを証明することができる。また、顧客は紙媒体レシートによって精算内容が適切であるか否かを確認することができる。また、紙媒体レシートに印字された情報は、家計簿等に転記したり、家計簿ソフトを搭載したPC(PersonalComputer)に入力して、衣服、食料、等の項目別に購入金額を集計することにより、家計管理のための情報としても使用することができる。
【0003】
しかしながら、紙媒体レシートの場合、家計簿等に記入するまでその紙媒体レシートを紛失しないように保持管理する必要がある。また、紙媒体レシートに記載されている大量の情報を家計簿等に転記する作業、あるいはPCに入力する作業は煩雑である。そこで、近年、紙媒体レシートに印字された清算内容に相当するデータを電子データ(以下、本発明においては電子レシートと呼ぶ)として携帯電話、ICカード、等に送信することの提案がある。
たとえば、電子レシート発行サービスの一形態として、顧客毎の電子レシートデータをインターネットに接続されたサーバに記憶しておき、顧客が有するパソコン端末から電子レシートの配信要求アクセスがあったときに、顧客ID(識別番号)等を認証した上で、電子レシートを配信する方法が公知である(特許文献1)。
また、精算動作の流れに従って随時に、かつ、顧客の受信時の端末操作なしで領収書データをPOSレジスタと携帯通信端末との間で送受信可能とする電子領収書システムの提案がある。そのときの近距離無線通信としては、ブルートゥース(Bluetooth)、HomeRFや伝送媒体として赤外線を利用したIrDA(Infrared Data Association)方式の近距離無線通信が使用される(特許文献2)。
また、特許文献1よりもシステム構成が簡易となるシステムとして、店舗において電子レシートをRFID(Radio Frequency-Identification:電波方式認識)付き会員カードに記憶させることにより発行し、顧客はこの会員カードを自宅60に保有するRFIDリーダ/ライタで読み込み、これと接続されたパソコン内に電子レシートデータを読み出すシステムが公知である(特許文献3)。
また、ICカードを使用する引用文献3におけるメモリ不足、等の問題を解決するシステムとして、POSレジスタは非接触通信により携帯通信端末あるいはICカードにレシート情報を送信し、書き込みを行う。顧客は、自宅でPCに接続されたリーダ/ライタにかざし、レシート情報をPCに送信する。顧客は、PCからネットワーク23を介して、レシート情報をセンターのWebサーバに送信する。顧客は、家計簿Webサービスを利用する(引用文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−77064号公報
【特許文献2】特開2004−21607号公報
【特許文献3】特開2005−56143号公報
【特許文献4】特開2009−251982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような従来の電子レシートシステムにおいては、必ずしも使い勝手の良いシステムとはなってはいない。たとえば、引用文献1においては電子レシートを取得するためにはネットワークを通じてサーバにアクセスしなければならないという問題がある。また、特許文献2,3,4の従来の電子レシートシステムにおいては、電子レシートを得るためにネットワーク上のサーバにアクセスする必要はないが、電子レシートに係わる処理に限定され、そのシステムの利用が、店舗、顧客の両者にとって特に魅力を感じさせるものではなかった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、顧客がPOSレジスタに接続されたリーダ/ライタに携帯通信端末をかざすだけで電子レシートを受け取ることができて使い勝手が極めて良いだけでなく、画像による視覚的な表現性、訴求性を得ることができてシステムの利用に魅力を感じさせる電子レシートシステムを提供することにある。またそのような電子レシートの発行方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明の請求項1に係る電子レシートシステムは、店舗のPOSレジスタと、そのPOSレジスタのリーダ/ライタと、顧客の携帯通信端末とが協調動作する電子レシートシステムであって、POSレジスタは、顧客が購入しようとする物品の価格、個数、物品名を含む情報を入力し物品情報を生成する物品情報入力手段と、前記物品情報に基づく清算金額、清算日時、店舗名を含む清算情報を生成する清算情報生成手段と、前記物品情報と前記清算情報からレシート情報を生成するレシート情報生成手段と、所定のファイルに前記レシート情報を挿入し挿入済ファイルを生成するレシート情報挿入手段と、その挿入済ファイルを前記リーダ/ライタに転送するリーダ/ライタ通信手段とを有し、リーダ/ライタは、前記転送された挿入済ファイルを受信し一時保存するPOSレジスタ通信手段と、前記携帯通信端末と通信接続して前記携帯通信端末に前記挿入済ファイルを転送する携帯通信端末通信手段とを有し、携帯通信端末は、前記リーダ/ライタに通信接続して前記挿入済ファイルを受信し保存するリーダ/ライタ通信手段と、前記挿入済ファイルに挿入されているレシート情報を抽出し、そのレシート情報を保存するレシート情報抽出手段を有するようにしたものである。
また、本願発明の請求項2に係る電子レシートシステムは、請求項1に係る電子レシートシステムにおいて、前記POSレジスタは前記レシート情報から用紙に印字したレシートを模擬したレシート画像を生成するレシート画像生成手段を有し、前記所定のファイルは前記レシート画像であるようにしたものである。
また、本願発明の請求項3に係る電子レシートシステムは、請求項1に係る電子レシートシステムにおいて、前記所定のファイルは商標画像、キャラクター画像、商品広告画像、割引券画像、抽選券画像いずれかであるようにしたものである。
また、本願発明の請求項4に係る電子レシートシステムは、請求項1に係る電子レシートシステムにおいて、前記協調動作に加えられ、前記携帯通信端末から家計簿サービスを利用する環境を提供するWebサーバを備え、前記携帯通信端末は前記Webサーバと通信するWeb通信手段と、その通信において、家計簿サービスを利用するための認証処理を行って、前記レシート情報の登録を要求し、前記レシート情報を送信するレシート情報登録手段とを有し、前記Webサーバは前記携帯通信端末と通信する携帯通信端末通信手段と、その通信において、家計簿サービスを利用する環境を提供するための認証処理を行って、前記レシート情報の登録の要求を受付け、前記レシート情報を受信し、前記認証処理によって特定された利用者の家計簿情報に前記レシート情報を追加し新たな家計簿情報を生成する家計簿情報更新手段を有するようにしたものである。
また、本願発明の請求項5に係る電子レシートシステムは、請求項4に係る電子レシートシステムにおいて、前記レシート情報生成手段が生成するレシート情報は、前記携帯通信端末のディスプレイに表示するレシート情報の部分と家計簿サービスを利用するためのレシート情報の部分2つの部分から成るようにしたものである。
また、本願発明の請求項6に係る電子レシートシステムは、請求項4または5に係る電子レシートシステムにおいて前記携帯通信端末は家計簿サービスを利用するための認証処理を行って、利用者である前記顧客の家計簿情報の閲覧を要求し、その要求の応答として受信した家計簿情報をディスプレイに表示する家計簿情報閲覧手段を有し、前記Webサーバは家計簿サービスを利用する環境を提供するための認証処理を行って、前記家計簿情報の閲覧の要求を受付け、前記認証処理によって特定された利用者の家計簿情報を送信する家計簿情報提供手段を有するようにしたものである。
また、本願発明の請求項7に係る電子レシートシステムは、請求項4〜6のいずれかに係る電子レシートシステムにおいて、前記協調動作に加えられ、前記家計簿サービスを利用する顧客PCを備え、
前記顧客PCは前記Webサーバと通信するWeb通信手段と、その通信により前記顧客PCは家計簿サービスを利用するための認証処理を行って、利用者である前記顧客の家計簿情報の閲覧を要求し、その要求の応答として受信した家計簿情報をディスプレイに表示する家計簿情報閲覧手段を有し、
前記Webサーバは前記顧客PCと通信する顧客PC通信手段と、その通信により前記Webサーバは家計簿サービスを利用する環境を提供するための認証処理を行って、前記家計簿情報の閲覧の要求を受付け、前記認証処理によって特定された利用者の家計簿情報を送信する家計簿情報提供手段を有する、
ことを特徴とする電子レシートシステム。
また、本願発明の請求項8に係る発明は、POSレジスタと、そのPOSレジスタのリーダ/ライタと、顧客の携帯通信端末とを利用する電子レシート発行方法であって、
前記POSレジスタにおいて、
顧客が購入しようとする物品の価格、個数、物品名を含む情報を取得し物品情報を生成する物品情報生成ステップ、
前記物品情報に基づく清算金額、清算日時、店舗名を含む清算情報を生成する清算情報生成ステップ、
前記物品情報と前記清算情報からレシート情報を生成するレシート情報生成ステップ、
所定の画像ファイルに前記レシート情報を挿入し挿入済ファイルを生成するレシート情報挿入ステップ、
その挿入済ファイルを前記リーダ/ライタを通じて前記携帯通信端末に送信する画像ファイル送信ステップ、
を含んだ手順からなる電子レシート発行方法である。
【0008】
本発明によれば、顧客がPOSレジスタに接続されたリーダ/ライタに携帯通信端末をかざすだけで電子レシートと画像を同時に受け取ることができて使い勝手が極めて良いだけでなく、視覚的な表現性、訴求性を得ることができてシステムの利用に魅力を感じさせる電子レシートシステムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の電子レシートシステムにおける全体構成および利用方法の一例を示す説明図である。
【図2】本発明の電子レシートシステムにおけるPOSレジスタの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の電子レシートシステムにおけるリーダ/ライタの構成の一例を示すブロック図である。
【図4】本発明の電子レシートシステムにおける携帯通信端末の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】本発明の電子レシートシステムにおけるWebサーバの構成の一例を示すブロック図である。
【図6】本発明の電子レシートシステムにおける顧客PCの構成の一例を示すブロック図である。
【図7】本発明の電子レシートシステムにおけるレシート情報をPOSレジスタから携帯通信端末に転送する過程の一例を示すフロー図である。
【図8】本発明の電子レシートシステムにおけるレシート情報を携帯通信端末からWebサーバに転送しWebサーバが利用者の家計簿情報に追加する過程と、携帯通信端末が家計簿サービスを利用する環境の提供をWebサーバから受けて家計簿情報を閲覧する過程を示すフロー図である。
【図9】顧客PCが家計簿サービスを利用する環境の提供をWebサーバから受けて家計簿情報を顧客PCに取込む過程を示すフロー図である。
【図10】転送された挿入済ファイルからレシート情報を抽出しWebサーバに登録する過程における携帯通信端末のディスプレイに表示される画面を示す図である。
【図11】JPEGファイルのコメントセグメント(COM)へのレシート情報の挿入する過程を示す説明図である。
【図12】アプリで使用するレシート情報の構成の一例を示す説明図である。
【図13】ファイルに挿入するレシート情報の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。本発明の電子レシートシステムにおける全体構成および利用方法の一例を図1に示す。最初に、電子レシートシステムの全体像について図1を参照して概要を説明し、詳細については後述する。
店員は店舗のPOSレジスタにおいて顧客が購入しようとする物品に印刷されたバーコードを読取らせる。そのバーコードに基づいて、POSレジスタは、顧客が購入しようとする物品の価格、個数、物品名を含む情報を入力し物品情報を生成する。また、POSレジスタは、物品情報に基づく清算金額、清算日時、店舗名を含む清算情報を生成する。さらに、POSレジスタは、物品情報と清算情報からレシート情報を生成する。POSレジスタは、レシート情報(テキスト)を、たとえば画像データのコメント領域に挿入し挿入済画像データを生成する。図1に示す一例において、JPEG画像(挿入済ファイル)が生成される(S1)。POSレジスタは、そこに接続されたリーダ/ライタにJPEG画像(挿入済ファイル)を転送する。リーダ/ライタは、転送されたJPEG画像(挿入済ファイル)を受信して一時保存する。
【0011】
そして、顧客が携帯通信端末(携帯電話)をリーダ/ライタにかざすと、リーダ/ライタから携帯通信端末にJPEG画像が転送される。図1に示す一例において、通信プロトコルFALP(FeliCa Ad-hoc Link Protocol)によってJPEG画像が転送される(S2)。携帯通信端末がおサイフケータイ(登録商標)であれば、POSレジスタにけるおサイフケータイによる清算処理に引き続いてJPEG画像の転送が一連の処理として行われる。すなわち、顧客はJPEG画像の転送を受けるための余分の操作を全く必要としない。そして、携帯通信端末は転送されたJPEG画像を携帯通信端末のメモリ(ローカルDB)に保存する。
なお、レシート情報を挿入する所定のファイル、たとえば画像データとしては、レシート情報から用紙に印字したレシートを模擬したレシート画像をPOSレジスタが生成し、そのレシート画像を用いることができる。その場合には、顧客はそのレシート画像を携帯通信端末のディスプレイに表示することで紙媒体レシートを手にしたのと同様の感覚を得ることができ違和感が少ない。また、商標、キャラクター、商品広告、割引券、抽選券、等の画像であってもよい。その場合には、顧客はレシート情報だけではなく、各々の画像に付随する特別なサービスを受けることができる。
【0012】
携帯通信端末にはアプリ(家計簿携帯アプリケーション)がインストールされており、そのアプリを起動して、JPEG画像(挿入済ファイル)に挿入されているレシート情報を抽出し、そのレシート情報を携帯通信端末のメモリ(ローカルDB)に保存する(S3)。抽出したレシート情報は携帯通信端末のディスプレイに表示が行われる。
また、携帯通信端末のアプリを利用してレシート情報をWebサーバ(家計簿管理サーバ)にアップロードすることができる(S4)。このWebサーバは携帯通信端末から家計簿サービスを利用する環境を提供するWebサーバである。Webサーバは携帯通信端末からのレシート情報の登録の要求を受付け、レシート情報を受信し、認証処理によって特定された利用者の家計簿情報にレシート情報を追加し新たな家計簿情報を生成する。
顧客は家計簿サービスの利用者として、携帯通信端末から利用者の家計簿情報の閲覧を要求をすることができる。Webサーバは認証処理を行って、家計簿情報の閲覧の要求を受付け、認証処理によって特定された利用者の家計簿情報を送信する。携帯通信端末は受信した家計簿情報をディスプレイに表示する。
また、携帯通信端末だけでなく、顧客PC(顧客が所有するパーソナルコンピュータ)からWebサーバが提供する家計簿サービスを利用することができる。
【0013】
以上、全体構成と利用方法の概要を説明した。以上の説明から明らかなように、本発明の電子レシートシステムはPOSレジスタ、リーダ/ライタ、携帯通信端末、Webサーバ、顧客PCの各々が直接的あるいは間接的に協調して動作するシステムである。次に、それら各々の構成について説明する。
POSシステムの構成の一例をブロック図として図2に示す。図2において、POSレジスタ1は処理部11と記憶部12を有しており、処理部11には、物品情報入力手段111、清算情報入力手段112、レシート情報生成手段113、レシート画像生成手段114、レシート情報挿入手段115、リーダ/ライタ通信手段116が存在し、記憶部12には物品情報121、清算情報122、レシート情報123、レシート画像124、その他画像125、挿入済ファイル126が存在する。
物品情報入力手段111は、顧客が購入しようとする物品の価格、個数、物品名を含む情報を入力し物品情報121を生成し記憶部12に記憶する。店員が物品に印字されたバーコードを読取り、バーコードをキー情報としてPOSシステムの販売物品データベースを参照することで、物品情報入力手段111は、物品の価格、個数、物品名を含む情報を入力する。
【0014】
清算情報入力手段112は、物品情報121に基づく清算金額、清算日時、店舗名を含む清算情報122を生成し記憶部12に記憶する。
レシート情報生成手段113は、物品情報121と清算情報か122からレシート情報を123生成し記憶部12に記憶する。
レシート画像生成手段114は、レシート情報123から用紙に印字したレシートを模擬したレシート画像124を生成し記憶部12に記憶する。
レシート情報挿入手段115は、所定のファイルにレシート情報123を挿入し挿入済ファイル126を生成し記憶部12に記憶する。ここで所定のファイルとはレシート情報を挿入するファイルのことであり、テキストファイルであっても画像ファイルであってもその他の形式のファイルであってもよい。たとえば、レシート画像124、その他の画像125のファイルである。その他の画像としては、商標画像、キャラクター画像、商品広告画像、割引券画像、抽選券画像、等である。その他の画像はPOSレジスタ1が外部(たとえばPOSシステムのサーバ)から読み込み記憶部12に記憶したものである。レシート情報の挿入は、それらのファイルのヘッダー、フッター、コメント領域、等のファイルの主要なデータに影響しない部分に挿入すると好適である。
リーダ/ライタ通信手段116は、その挿入済ファイル126をリーダ/ライタに転送する。
ここで図示しないが、POSレジスタ1には、キーボードやバーコードリーダのような入力装置、リーダ/ライタとデータをやり取りする通信インターフェース、記憶部12に記録されているコンピュータプログラムを読み出し解釈実行することによりPOSレジスタ1の各種ハードウエア資源を駆動制御するCPU、等のハードウエアを含む。また、記憶部12には、CPUの制御に従い情報の読み出し書き込みを制御するハードウエアとしてのメモリ制御機構を含む。物品情報入力手段111、清算情報入力手段112、レシート情報生成手段113、レシート画像生成手段114、レシート情報挿入手段115、リーダ/ライタ通信手段116の処理部11に含まれる各手段は、POSレジスタ1の特定のハードウエア資源がコンピュータプログラムに記述された一連の命令の実行によって駆動制御され、必要に応じて他のハードウエア資源と協調動作したり、別の命令の実行を促したりすることによりその機能が実現される。
【0015】
リーダ/ライタの構成の一例をブロック図として図3に示す。図3において、リーダ/ライタ2は処理部21と記憶部22を有しており、処理部21には、POSレジスタ通信手段211、携帯通信端末通信手段212が存在し、記憶部22には挿入済ファイル221が存在する。
POSレジスタ通信手段211は、転送された挿入済ファイル126を受信し挿入済ファイル221として記憶部22に一時保存する。
携帯通信端末通信手段212は、携帯通信端末3と通信接続して携帯通信端末3に挿入済ファイル221を転送する。携帯通信端末通信手段212は、たとえば、通信プロトコルFALP(FeliCa Ad-hoc Link Protocol)によって挿入済ファイル221を携帯通信端末3に転送する。携帯通信端末3にファイル転送を行うことができる通信方式としては、赤外線を利用したIrDA(Infrared Data Association)方式、ブルートゥース(Bluetooth)が知られている。両者にはオブジェクト交換プロトコルとしてIrDAが策定したOBEX(infrared object exchange protocol)が適用されている。FALPにおいてもOBEXが適用されている。FALPにおいては、リーダ/ライタに携帯通信端末3をかざすだけで通信接続を行うことができ、使い勝手が良く、携帯通信端末通信手段212の通信方式として好適である。
【0016】
携帯通信端末の構成の一例をブロック図として図4に示す。図4において、携帯通信端末3は処理部31と記憶部32を有しており、処理部31には、リーダ/ライタ通信手段311、レシート情報抽出手段312、表示処理手段313、Web通信手段314、レシート情報登録手段315、家計簿情報閲覧手段316が存在し、記憶部22には挿入済ファイル321、レシート情報322、閲覧用家計簿情報323が存在する。
リーダ/ライタ通信手段311は、リーダ/ライタ2に通信接続して挿入済ファイルを受信し記憶部32に挿入済ファイル321として保存する。勿論、リーダ/ライタ通信手段311の通信方式は前述した携帯通信端末通信手段212の通信方式(たとえばFALP)と一致している。
レシート情報抽出手段312は、挿入済ファイル321に挿入されているレシート情報を抽出し、そのレシート情報をレシート情報322として記憶部32に保存する。
表示処理手段313は携帯通信端末3のディスプレイに挿入済ファイル321における主要なデータ(レシート情報以外のデータ、たとえば画像データ)の表示、レシート情報322、閲覧用家計簿情報323、等を表示する処理を行う。
【0017】
Web通信手段314は、携帯通信端末3から家計簿サービスを利用する環境を提供するWebサーバと通信する。すなわち、Web通信手段314は、携帯通信端末3におけるWWW(World Wide Web)システムを利用する機能すなわちインターネット接続機能で、携帯通信端末3の通信サービスを提供する会社によって提供される。
レシート情報登録手段315は、携帯通信端末3とWebサーバとの通信において、家計簿サービスを利用するための認証処理を行って、レシート情報322の登録を要求し、レシート情報322をWebサーバに送信する。
家計簿情報閲覧手段316は、携帯通信端末3とWebサーバとの通信において、家計簿サービスを利用するための認証処理を行って、利用者である顧客の家計簿情報の閲覧を要求し、その要求の応答として家計簿情報を受信し記憶部32に閲覧用家計簿情報323として保存し、保存した閲覧用家計簿情報323をディスプレイに表示する。家計簿情報閲覧手段316は、WWWシステムにおけるクライアントのブラウザを適用することができる。
尚、図示しないが、携帯通信端末3には、キーボードや液晶表示器またはタッチパネルなどの入出力部、リーダ/ライタとデータをやり取りする通信インターフェース、記憶部12に記録されているコンピュータプログラムを読み出し解釈実行することによりPOSレジスタ1の各種ハードウエア資源を駆動制御するCPU、基地局(図示せず)との無線通信を制御する無線通信部等のハードウエアを含む。また、記憶部12には、CPUの制御に従い情報の読み出し書き込みを制御するハードウエアとしてのメモリ制御機構を含む。リーダ/ライタ通信手段311、レシート情報抽出手段312、表示処理手段313、Web通信手段314、レシート情報登録手段315、家計簿情報閲覧手段316の各手段は、携帯通信端末3の特定のハードウエア資源がコンピュータプログラムに記述された一連の命令の実行によって駆動制御され、必要に応じて他のハードウエア資源と協調動作したり、別の命令の実行を促したりすることによりその機能が実現される。
【0018】
Webサーバの構成の一例をブロック図として図5に示す。図5において、Webサーバ4は処理部41と記憶部42を有しており、処理部41には、携帯通信端末通信手段411、家計簿情報更新手段412、家計簿情報加工手段413、家計簿情報提供手段414、顧客PC通信手段415が存在し、記憶部42にはレシート情報421、家計簿情報422、閲覧用家計簿情報423、グラフ形式家計簿情報424、CSV形式家計簿情報425が存在する。
携帯通信端末通信手段411は、携帯通信端末3と通信する。
家計簿情報更新手段412は、携帯通信端末3とWebサーバ4との通信において、家計簿サービスを利用する環境を提供するための認証処理を行って、レシート情報322の登録の要求を受付け、レシート情報322を受信しレシート情報421として記憶部42に保存し、認証処理によって特定された利用者の家計簿情報にレシート情報を追加し新たな家計簿情報422を生成する。
家計簿情報加工手段413は、家計簿情報422から閲覧用家計簿情報423、グラフ形式家計簿情報424、CSV形式家計簿情報425、等を生成する。閲覧用家計簿情報423、グラフ形式家計簿情報424、CSV形式家計簿情報425の各々は、携帯通信端末4、顧客PCから閲覧の要求(各形式の家計簿情報の送信の要求を含む)を受けたときに提供する家計簿情報である。
家計簿情報提供手段414は、携帯通信端末3または顧客PCからの家計簿情報の閲覧の要求を受付け、認証処理によって特定された利用者の家計簿情報を送信する。その送信するときの家計簿情報は閲覧用家計簿情報423、グラフ形式家計簿情報424、CSV形式家計簿情報425、等の形態の家計簿情報である。
顧客PC通信手段415は、顧客PCと通信する。
尚、図示しないが、Webサーバ4には、ネットワークを通じて他の機器とデータをやり取りする通信インターフェース、記憶部42に記録されているOSやその他のコンピュータプログラムを読み出し解釈実行することによりWebサーバ4の各種ハードウエア資源を駆動制御するCPU、等のハードウエアを含む。また、記憶部42には、CPUの制御に従い情報の読み出し書き込みを制御するハードウエアとしてのメモリ制御機構を含む。携帯通信端末通信手段411、家計簿情報更新手段412、家計簿情報加工手段413、家計簿情報提供手段414、顧客PC通信手段415の処理部41に含まれる各手段は、Webサーバ4の特定のハードウエア資源がコンピュータプログラムに記述された一連の命令の実行によって駆動制御され、必要に応じて他のハードウエア資源と協調動作したり、別の命令の実行を促したりすることによりその機能が実現される。
【0019】
Webサーバ4は、多数の顧客のレシート情報421と家計簿情報422を保存し、要求に応じて特定の顧客の情報を読み出し、必要に応じて閲覧用家計簿情報423等に加工を行ってその特定の顧客に提供する。したがって、レシート情報421と家計簿情報422を保存しておく記憶部42としては、通常のメモリを使用することができるが、その通常のメモリとともにデータベース(DB)を好適に使用する(併用する)ことができる。データベースにおいては、特定の顧客の情報の登録、検索、等ができるように、顧客を特定するキー情報と、その顧客のレシート情報421と、その顧客の家計簿情報422とは紐付けされて保存されている。データベース(リレーショナルデータベース)については周知であるから詳細な説明を省略する。
なお、データベースを使用するときには、たとえば、レシート情報(レコード)は、属性(フィールド)として、店舗、購入日時、商品リスト、合計金額、通貨、税、署名、等を有する。商品リストの属性値(フィールデータ)はレコード番号等のキー情報であり、そのキー情報で紐付けされたレコード(商品リスト)は、属性として商品名、金額、商品点数、等を有する。
また、家計簿情報は、たとえば、各月別の属性として、収入、支出、収支計、等を有する。さらに、支出の細目として、食事、交際費、交通、生活用品、公共料金、医療費、雑費、等の属性を有する。
【0020】
それらの属性値の入力は、たとえば、収入の属性値については顧客の手操作入力により行われる。また、支出と収支計の属性値についてはレシート情報が追加されると、その合計金額の属性値に基づいて自動的に更新が行われる。
また、食事、交際費、交通、生活用品、公共料金、医療費、雑費、等の属性値については、レシート情報が新たに登録されると、家計簿情報更新手段412によってレシート情報における店舗の属性値(たとえば、○○○レストラン、××書店、等の店舗名)と合計金額の属性値(たとえば、980円、680円、等の金額)に基づいて家計簿情報の更新が行われる。たとえば、レシート情報における店舗の属性値と合計金額の属性値を、家計簿情報におけるどの支出の細目の属性(食事、雑費、等の分類)に振り分けるかは、初回においては、顧客の手操作入力による指定に基づいて決定される。次回からは、顧客は、手操作入力、自動入力のいずれかを設定しておくことができる。自動入力が設定されていると、家計簿情報更新手段412は家計簿情報の更新履歴(図示せず)を参照し、店舗の属性値と支出の細目の属性との紐付情報を得て、その紐付情報にしたがって自動でその振り分けを行う。なお、ここで振り分けとは、レシート情報の合計金額の属性値を、たとえば食費の属性値(各月別の食費の合計金額)に加算し、更新した各月別の食費の合計金額を得ることを言う。
【0021】
顧客PCの構成の一例をブロック図として図6に示す。図6において、顧客PC5は処理部51と記憶部52を有しており、処理部51には、家計簿情報閲覧手段511、Web通信手段512が存在し、記憶部52には閲覧用家計簿情報521、グラフ形式家計簿情報522、CSV形式家計簿情報523が存在する。
家計簿情報閲覧手段511は、顧客PC5とWebサーバ4との通信において、家計簿サービスを利用するための認証処理を行って、利用者である顧客の家計簿情報の閲覧を要求し(各形式の家計簿情報の送信の要求を含む)、その要求の応答として家計簿情報を受信し記憶部32に閲覧用家計簿情報521、グラフ形式家計簿情報521、CSV形式家計簿情報522として保存し、保存した家計簿情報をディスプレイに表示する。
尚、図示しないが、顧客PC5には、ネットワークを通じて他の機器とデータをやり取りする通信インターフェース、記憶部52に記録されているOSやその他のコンピュータプログラムを読み出し解釈実行することにより顧客PC5の各種ハードウエア資源を駆動制御するCPU、等のハードウエアを含む。また、記憶部52には、CPUの制御に従い情報の読み出し書き込みを制御するハードウエアとしてのメモリ制御機構を含む。家計簿情報閲覧手段511、Web通信手段512の各手段は、顧客PC5の特定のハードウエア資源がコンピュータプログラムに記述された一連の命令の実行によって駆動制御され、必要に応じて他のハードウエア資源と協調動作したり、別の命令の実行を促したりすることによりその機能が実現される。
【0022】
以上、構成について説明した。次に、本発明の電子レシートシステムにおける動作について説明する。本発明の電子レシートシステムにおけるレシート情報をPOSレジスタから携帯通信端末に転送する過程の一例を示すフロー図として図7に示す。
まず、図7のステップS101(物品情報入力)において、顧客が購入しようとする物品に印刷されたバーコードを読取らせる等の店舗の店員の操作により、また、そのバーコードをキー情報としてPOSシステムの販売物品データベースを参照する等により、POSレジスタ1の物品情報入力手段111は、顧客が購入しようとする物品の価格、個数、物品名を含む情報を入力し、それらの情報を含む物品情報121を生成し記憶する。
次に、ステップS102(清算情報入力)において、購入する物品の代金を計算し、現金、カード、おサイフケータイ等によって顧客がその代金を支払い、・・・等のPOSレジスタ1における一連の清算する操作を店員と顧客が行うと、POSレジスタ1の清算情報入力手段112は、物品情報121に基づく清算金額(代金)、清算方法、清算日時、店舗名を含む清算情報122を生成し記憶する。
次に、ステップS103(レシート情報生成)において、POSレジスタ1のレシート情報生成手段113は、物品情報121と清算情報122からレシート情報123を生成し記憶する。レシート情報123には、たとえば、店舗名、店舗住所、電話番号、清算日時、購入した物品のリスト、個数、金額、割引金額、合計金額、精算したレジスタ(POSレジスタ1)を特定する情報、担当店員名、等が含まれている(図11の「レシート情報の例」を参照)。
【0023】
次に、ステップS104(レシート情報をファイルに挿入)において、POSレジスタ1のレシート情報挿入手段115は、所定のファイルにレシート情報123を挿入し挿入済ファイル126を生成する。
ここで所定のファイルは、たとえば、レシート画像124、その他の画像125のファイルである。レシート画像124は、POSレジスタ1のレシート画像生成手段114がレシート情報123から用紙に印字したレシートを模擬した画像を生成し記憶した画像ファイルである。また、その他の画像125は、たとえば、POSシステムのサーバから読み込んだ商標画像、キャラクター画像、商品広告画像、割引券画像、抽選券画像、等である。
レシート画像124、その他の画像125が、JPEGファイルであるときには、JPEGファイルのコメントセグメントをレシート情報123を挿入する部位とすると、ファイルの主要なデータに影響せず好適である。一例として、所定のファイルがJPEGファイルであるとして説明する。
【0024】
JPEGファイルのコメントセグメントを利用してレシート情報を挿入する方法を説明図として図11〜図12に示す。JPEGファイルのコメントセグメント(COM:Comment)は、マーカFFFF(Hex)で始まり、JPEGファイルに注釈文(ASCIIテキスト)を埋め込むためのセグメントで画像表示に影響しない。JPEGファイルの構造については周知であるからここでは詳細な説明を省略する。
コメントセグメント内に、レシート情報を挿入する(記載する)ときのフォーマットの一例について説明する。この一例においてはレシート情報は携帯通信端末3において表示するためのレシート情報すなわち顧客が知る必要がある(知っておくべき)内容のレシート情報と、携帯通信端末3において非表示とするレシート情報すなわち電子レシートシステムが管理するための情報等を含む顧客が知る必要のない内容を含むレシート情報の2つが存在する。携帯通信端末3の表示処理手段313が携帯通信端末3のディスプレイに表示するレシート情報は開始タグ〈receiptView〉と終了タグ〈/receiptView〉で囲む。また、携帯通信端末3のレシート情報登録手段315が家計簿サービスを利用するための認証処理を行って、レシート情報322の登録を要求し、レシート情報322をWebサーバに送信するレシート情報は開始タグ〈receiptHidden〉と終了タグ〈/receiptHidden〉で囲む。
【0025】
このフォーマットでJPEGファイルのコメントセグメントに挿入するレシート情報の一例を図13に示す。図13に示すように、レシート情報は、開始タグ〈receiptView〉と終了タグ〈/receiptView〉で囲む部分と、開始タグ〈receiptHidden〉と終了タグ〈/receiptHidden〉で囲む部分とが存在する。
このように、レシート情報を2つの独立したレシート情報の部分によって構成することにより、携帯通信端末3において表示する等により顧客に通知するレシート情報の部分すなわち開始タグ〈receiptView〉と終了タグ〈/receiptView〉で囲む部分と、顧客に家計簿サービスを提供するWebサーバにおいて管理するレシート情報の部分すなわち開始タグ〈receiptHidden〉と終了タグ〈/receiptHidden〉で囲む部分とにレシート情報を完全に分離することができる。したがって、各々の用途に適合した記述形式のレシート情報を各々の部分に独立して記述することができ、また、各々の用途のために記述された部分だけを各々において利用することができて好適である。
なお、レシート画像124にレシート情報を挿入するときには、開始タグ〈receiptView〉と終了タグ〈/receiptView〉で囲む部分のレシート情報を省略する構成としてもよい。
【0026】
説明を図7に戻し、次に、ステップS105(挿入済ファイル転送)において、POSレジスタ1のリーダ/ライタ通信手段116は、上記のようにして生成された挿入済ファイル126(挿入済JPEG画像ファイル)をリーダ/ライタ2に転送する。
次に、ステップS106(転送ファイル保存)において、リーダ/ライタ2のPOSレジスタ通信手段211は、転送された挿入済ファイル126を受信し挿入済ファイル221として記憶部22に一時保存する。
次に、ステップS107(ファイル転送待受)において、リーダ/ライタ2は転送先である携帯通信端末3と通信接続できていないときには通信接続を待受ける。すなわち、携帯通信端末3がリーダ/ライタ2にかざされるのを待受ける。なお、通信接続できているときには携帯通信端末3に直ちに転送される。
次に、ステップS108(携帯通信端末をかざす)において、利用者である顧客は携帯通信端末3をリーダ/ライタ2にかざす。
【0027】
次に、ステップS109(携帯通信端末検知、FALP転送開始)において、リーダ/ライタ2の携帯通信端末通信手段212は、携帯通信端末3と通信接続して携帯通信端末3に挿入済ファイル221の転送を開始する。この転送は、たとえば通信プロトコルFALP(FeliCa Ad-hoc Link Protocol)によって行われる。
次に、ステップS110(ファイルを転送)において、リーダ/ライタ2の携帯通信端末通信手段212は、携帯通信端末3に挿入済ファイル221を転送する。
次に、ステップS111(受信成功)において、携帯通信端末3のリーダ/ライタ通信手段311は、リーダ/ライタ2に通信接続して挿入済ファイルを受信する。そして、リーダ/ライタ通信手段311は、受信成功の通知をリーダ/ライタ2の携帯通信端末通信手段212に送信する。
次に、ステップS112(受信ファイルを保存)において、携帯通信端末3のリーダ/ライタ通信手段311は、受信した挿入済ファイルを記憶部32に挿入済ファイル321として保存する。
次に、ステップS113(ファイル転送終了)において、リーダ/ライタ2の携帯通信端末通信手段212は、ファイル転送を終了する。
次に、ステップS114(ファイル転送成功通知)において、リーダ/ライタ2のPOSレジスタ通信手段211は、ファイル転送成功の通知をPOSレジスタ1のリーダ/ライタ通信手段116に送信する。
【0028】
次に、ステップS115(アプリ起動)において、受信した挿入済ファイル321に関係付けられるアプリ(家計簿携帯アプリケーション)を起動する(図10(1)を参照)。アプリの起動は挿入済ファイル321の保存に連動して自動で行うことができる。また、アプリの起動を行うか否かの選択を利用者である顧客に携帯通信端末3から通知する方法で行うことができる。また、アプリの起動を利用者である顧客がマニュアル操作(ファイルを開く装置)で行うことができる。以下、ステップS115〜S117は携帯通信端末3にインストールしたアプリを使用した動作とすることができる。
次に、ステップS116(レシート情報抽出、表示)において、携帯通信端末3のレシート情報抽出手段312は、挿入済ファイル321に挿入されているレシート情報322を抽出する(図10(2)、(3)を参照)。そして、表示処理手段313は携帯通信端末3のディスプレイにレシート情報322、を表示する処理を行う。ここで表示されるレシート情報は、図13に一例を示すレシート情報における開始タグ〈receiptView〉と終了タグ〈/receiptView〉で囲む部分に相当する部分である(図10(4)を参照)。
なお、このステップにおいて、レシート情報を表示するだけでなく、挿入済ファイル321そのものを表示することができる。その場合には、挿入したレシート情報の代わりに、挿入済ファイル321の生成過程で使用された所定のファイルが表示される。たとえば、レシート画像生成手段114がレシート情報123から用紙に印字したレシートを模擬して生成したレシート画像124、商標画像、キャラクター画像、商品広告画像、割引券画像、抽選券画像、等であるその他の画像125が表示される。
次に、ステップS117(レシート情報をローカルメモリへ保存)において、携帯通信端末3のレシート情報抽出手段312は、抽出したレシート情報をレシート情報322として記憶部32に保存する。ここで保存されるレシート情報は、図13に一例を示すレシート情報の全体に相当する部分である。
【0029】
本発明の電子レシートシステムにおいては、上記のS101〜S117において説明したように、リーダ/ライタ2に携帯通信端末3をかざすだけでレシート情報の転送を受けることができ、利用者(顧客)はそのための特別な操作、たとえば通信接続のための操作、レシート情報を読込むための操作、等を必要としない。したがって、店舗における自然な清算処理の流れの中で作業負荷を全く感じることなくレシート情報の転送を受けることができるという作用効果を有している。また、挿入済ファイルを画像ファイルとすることができ、それの画像を表示することにより、視覚的な表現性、訴求性を得ることができてシステムの利用に魅力を感じさせることができる。
【0030】
以上、レシート情報をPOSレジスタから携帯通信端末に転送する過程について説明した。次に、本発明の電子レシートシステムにおけるレシート情報を携帯通信端末からWebサーバに転送しWebサーバが利用者の家計簿情報に追加する過程と、携帯通信端末が家計簿サービスを利用する環境の提供をWebサーバから受けて家計簿情報を閲覧する過程について説明する。その2つの過程の一例をフロー図として図8に示す。
図8のステップS201(アプリ起動)、ステップS202(レシート情報抽出、表示)、ステップS203(レシート情報をローカルメモリへ保存)は、前記のステップS115〜ステップS117と同一過程として図8に記載されている。すなわち、図8に示す過程は図7に示す過程に引き続いて行われる一連の過程として示されている。ステップS201〜S207は携帯通信端末3にインストールしたアプリを使用した動作とすることができる。
【0031】
まず、図8のステップS204(レシート情報登録要求)において、携帯通信端末3のWeb通信手段314は、携帯通信端末3から家計簿サービスを利用する環境を提供するWebサーバと通信する。携帯通信端末3のレシート情報登録手段315は、そのWeb通信手段314による携帯通信端末3とWebサーバ4との通信において、家計簿サービスを利用するための認証処理を行って、レシート情報322の登録を要求し、レシート情報322をWebサーバに送信する(図10(5)を参照)。
次に、ステップS205(ユーザ認証)において、Webサーバ4の携帯通信端末通信手段411は、携帯通信端末3と通信する。Webサーバ4の家計簿情報更新手段412は、携帯通信端末通信手段411による携帯通信端末3とWebサーバ4との通信において、家計簿サービスを利用する環境を提供するための認証処理を行って、レシート情報322の登録の要求を受付ける。
次に、ステップS206(レシート情報をDB(データベース)に保存)において、Webサーバ4の家計簿情報更新手段412は、レシート情報322を受信しレシート情報421として記憶部42に保存し、認証処理によって特定された利用者の家計簿情報にレシート情報を追加し新たな家計簿情報422を生成する。
次に、ステップS207(登録完了返答)において、Webサーバ4の家計簿情報更新手段412は、携帯通信端末3のレシート情報登録手段315によるレシート情報322の登録を要求に対する返答として、登録完了を携帯通信端末3に送信し、携帯通信端末3はそれを受信する(図10(6)を参照)。
【0032】
次に、ステップS208(ブラウザ起動)において、携帯通信端末3においてWWWシステムが提供するHTMLドキュメントを閲覧するブラウザを起動する(図10(7)を参照)。家計簿情報閲覧手段316はそのブラウザによって実現することができ、ここでは、ブラウザを起動することと、そのブラウザの実施形態(Webサーバ4のHTMLドキュメントの閲覧)として家計簿情報閲覧手段316を起動することは同じである。
次に、ステップS209(マイページログイン要求)において、その携帯通信端末3の家計簿情報閲覧手段316が開いたWebサーバ4へのログイン画面を開き、利用者である顧客は、ID、パスワードをログイン画面に入力する。携帯通信端末3の家計簿情報閲覧手段316は、携帯通信端末3とWebサーバ4との通信において、Webサーバ4へのログインを要求する。
次に、ステップS210(ユーザ認証)において、Webサーバ4の家計簿情報提供手段414は、携帯通信端末3からのログインの要求に対して認証処理を行い正規の利用者であるときにはその要求を受付ける。
次に、ステップS211(ログイン画面返答)において、Webサーバ4にログインしたときの最初の画面であるログイン画面(メニュー画面)を、Webサーバ4の家計簿情報提供手段414は携帯通信端末3に送信する。
【0033】
次に、ステップS212(家計簿情報要求)において、携帯通信端末3の家計簿情報閲覧手段316は、家計簿情報の閲覧の要求をWebサーバ4に対して行う。
次に、ステップS213(家計簿情報DB参照)において、Webサーバ4の家計簿情報提供手段414は、家計簿情報(レシート情報を含む)DB(データベース)を参照し、認証処理によって特定された利用者の家計簿情報を取出し、その家計簿情報を家計簿情報提供手段413によって閲覧用家計簿情423に加工する。
次に、ステップS214(家計簿情報返答)において、Webサーバ4の家計簿情報提供手段414は、閲覧用家計簿情423を携帯通信端末3に送信する。携帯通信端末3の家計簿情報閲覧手段316は、前述の要求の応答として家計簿情報を受信し記憶部32に閲覧用家計簿情報323として保存する。
次に、ステップS215(家計簿情報表示)において、携帯通信端末3の家計簿情報閲覧手段316は、記憶部32に保存した閲覧用家計簿情報323をディスプレイに表示する。
【0034】
以上、レシート情報をWebサーバの家計簿情報に追加する過程と、携帯通信端末3においてWebサーバの家計簿情報閲覧する過程について説明した。次に、顧客PC5が家計簿サービスを利用する環境の提供をWebサーバ4から受けて家計簿情報を顧客PC5に取込む過程を説明する。その過程をフロー図として図9に示す。
まず、図9のステップS311(ブラウザ起動)において、顧客PC5においてWWWシステムが提供するHTMLドキュメントを閲覧するブラウザを起動する。家計簿情報閲覧手段511はそのブラウザによって実現することができ、ここでは、ブラウザを起動することと、家計簿情報閲覧手段511を起動することは同じである。
次に、ステップS312(マイページログイン要求)において、その顧客PC5の家計簿情報閲覧手段511が開いたWebサーバ4へのログイン画面を開き、利用者である顧客は、ID、パスワードをログイン画面に入力する。顧客PC5の家計簿情報閲覧手段511は、顧客PC5とWebサーバ4との通信において、Webサーバ4へのログインを要求する。
次に、ステップS313(ユーザ認証)において、Webサーバ4の家計簿情報提供手段414は、顧客PC5からのログインの要求に対して認証処理を行い正規の利用者であるときにはその要求を受付ける。
【0035】
次に、ステップS314(ログイン画面返答)において、Webサーバ4にログインしたときの最初の画面であるログイン画面(メニュー画面、ホームページ)を、Webサーバ4の家計簿情報提供手段414は顧客PC5に送信する。
次に、ステップS315(グラフ形式家計簿情報要求)において、顧客PC5の家計簿情報閲覧手段511は、グラフ形式家計簿情報の閲覧の要求をWebサーバ4に対して行う。
次に、ステップS316(家計簿情報DB参照)において、Webサーバ4の家計簿情報提供手段414は、家計簿情報DB(データベース)を参照し、認証処理によって特定された利用者の家計簿情報422を取出し、その家計簿情報422を家計簿情報提供手段413によってグラフ形式家計簿情424に加工する。
次に、ステップS317(グラフ形式家計簿情報返答)において、Webサーバ4の家計簿情報提供手段414は、グラフ形式家計簿情424を顧客PC5に送信する。顧客PC5の家計簿情報閲覧手段511は、前述の要求の応答としてグラフ形式家計簿情を受信し記憶部32にグラフ形式家計簿情522として保存する。
【0036】
次に、ステップS318(CSV形式家計簿情報要求)において、顧客PC5の家計簿情報閲覧手段511は、CSV形式家計簿情報の閲覧の要求をWebサーバ4に対して行う。
次に、ステップS319(家計簿情報DB参照)において、Webサーバ4の家計簿情報提供手段414は、家計簿情報DB(データベース)を参照し、認証処理によって特定された利用者の家計簿情報422を取出し、その家計簿情報422を家計簿情報提供手段413によってCSV式家計簿情425に加工する。
次に、ステップS320(グラフ形式家計簿情報返答)において、Webサーバ4の家計簿情報提供手段414は、グラフ形式家計簿情424を顧客PC5に送信する。顧客PC5の家計簿情報閲覧手段511は、前述の要求の応答としてグラフ形式家計簿情を受信する。
次に、ステップS321(CSV形式家計簿情報保存)において、顧客PC5の家計簿情報閲覧手段511は、受信したグラフ形式家計簿情を記憶部32にグラフ形式家計簿情523として保存する。
次に、ステップS322(ブラウザ終了)において、ステップS311において、起動したブラウザを終了する。
次に、ステップS323(家計簿アプリ起動)において、顧客PC5のアプリ(家計簿PCアプリケーション)を起動する。
次に、ステップS324(CSV形式家計簿情報取込)において、顧客PC5のアプリにおいて保存されたCSV形式家計簿情報を開き、そのアプリにおける形式で表示、加工、保存、等を行う。
【産業上の利用可能性】
【0037】
紙媒体レシートを発行する従来の店舗のPOSシステムにおいて、電子レシートに置き換えるとき、または紙媒体レシートと電子レシートを併用するときに利用可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 POSレジスタ
11 処理部
12 記憶部
111 物品情報入力手段
112 清算情報入力手段
113 レシート情報生成手段
114 レシート画像生成手段
115 レシート情報挿入手段
116 リーダ/ライタ通信手段
121 物品情報
122 清算情報
123 レシート情報
124 レシート画像
125 その他画像
126 挿入済ファイル
2 リーダ/ライタ
21 処理部
22 記憶部
211 POSレジスタ通信手段
212 携帯通信端末通信手段
221 挿入済ファイル
3 携帯通信端末
31 処理部
32 記憶部
311 リーダ/ライタ通信手段
312 レシート情報抽出手段
313 表示処理手段
314 Web通信手段
315 レシート情報登録手段
316 家計簿情報閲覧手段
321 挿入済ファイル
322 レシート情報
323 閲覧用家計簿情報
4Webサーバ
41 処理部
42 記憶部
411 携帯通信端末通信手段
412 家計簿情報更新手段
413 家計簿情報加工手段
414 家計簿情報提供手段
415 顧客PC通信手段
421 レシート情報
422 家計簿情報
423 閲覧用家計簿情報
424 グラフ形式家計簿情報
425 CSV形式家計簿情
5 顧客PC
51 処理部
52 記憶部
511 家計簿情報閲覧手段
512 Web通信手段
521 閲覧用家計簿情報
522 グラフ形式家計簿情報
523 CSV形式家計簿情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
POSレジスタと、そのPOSレジスタのリーダ/ライタと、顧客の携帯通信端末とが協調動作する電子レシートシステムであって、
POSレジスタは、顧客が購入しようとする物品の価格、個数、物品名を含む情報を入力し物品情報を生成する物品情報入力手段と、前記物品情報に基づく清算金額、清算日時、店舗名を含む清算情報を生成する清算情報生成手段と、前記物品情報と前記清算情報からレシート情報を生成するレシート情報生成手段と、所定のファイルに前記レシート情報を挿入し挿入済ファイルを生成するレシート情報挿入手段と、その挿入済ファイルを前記リーダ/ライタに転送するリーダ/ライタ通信手段とを有し、
リーダ/ライタは、前記転送された挿入済ファイルを受信し一時保存するPOSレジスタ通信手段と、前記携帯通信端末と通信接続して前記携帯通信端末に前記挿入済ファイルを転送する携帯通信端末通信手段とを有し、
携帯通信端末は、前記リーダ/ライタに通信接続して前記挿入済ファイルを受信し保存するリーダ/ライタ通信手段と、前記挿入済ファイルに挿入されているレシート情報を抽出し、そのレシート情報を保存するレシート情報抽出手段を有する、
ことを特徴とする電子レシートシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の電子レシートシステムにおいて、前記POSレジスタは前記レシート情報から用紙に印字したレシートを模擬したレシート画像を生成するレシート画像生成手段を有し、前記所定のファイルは前記レシート画像であることを特徴とする電子レシートシステム。
【請求項3】
請求項1に記載の電子レシートシステムにおいて、前記所定のファイルは商標画像、キャラクター画像、商品広告画像、割引券画像、抽選券画像いずれかであることを特徴とする電子レシートシステム。
【請求項4】
請求項1に記載の電子レシートシステムにおいて、前記協調動作に加えられ、前記携帯通信端末から家計簿サービスを利用する環境を提供するWebサーバを備え、
前記携帯通信端末は前記Webサーバと通信するWeb通信手段と、その通信において、家計簿サービスを利用するための認証処理を行って、前記レシート情報の登録を要求し、前記レシート情報を送信するレシート情報登録手段とを有し、
前記Webサーバは前記携帯通信端末と通信する携帯通信端末通信手段と、その通信において、家計簿サービスを利用する環境を提供するための認証処理を行って、前記レシート情報の登録の要求を受付け、前記レシート情報を受信し、前記認証処理によって特定された利用者の家計簿情報に前記レシート情報を追加し新たな家計簿情報を生成する家計簿情報更新手段を有する、
ことを特徴とする電子レシートシステム。
【請求項5】
請求項4に記載の電子レシートシステムにおいて、前記レシート情報生成手段が生成するレシート情報は、前記携帯通信端末のディスプレイに表示するレシート情報の部分と家計簿サービスを利用するためのレシート情報の部分2つの部分から成ることを特徴とする電子レシートシステム。
【請求項6】
請求項4または5に記載の電子レシートシステムにおいて、
前記携帯通信端末は家計簿サービスを利用するための認証処理を行って、利用者である前記顧客の家計簿情報の閲覧を要求し、その要求の応答として受信した家計簿情報をディスプレイに表示する家計簿情報閲覧手段を有し、
前記Webサーバは家計簿サービスを利用する環境を提供するための認証処理を行って、前記家計簿情報の閲覧の要求を受付け、前記認証処理によって特定された利用者の家計簿情報を送信する家計簿情報提供手段を有する、
ことを特徴とする電子レシートシステム。
【請求項7】
請求項4〜6のいずれかに記載の電子レシートシステムにおいて、前記協調動作に加えられ、前記家計簿サービスを利用する顧客PCを備え、
前記顧客PCは前記Webサーバと通信するWeb通信手段と、その通信により前記顧客PCは家計簿サービスを利用するための認証処理を行って、利用者である前記顧客の家計簿情報の閲覧を要求し、その要求の応答として受信した家計簿情報をディスプレイに表示する家計簿情報閲覧手段を有し、
前記Webサーバは前記顧客PCと通信する顧客PC通信手段と、その通信により前記Webサーバは家計簿サービスを利用する環境を提供するための認証処理を行って、前記家計簿情報の閲覧の要求を受付け、前記認証処理によって特定された利用者の家計簿情報を送信する家計簿情報提供手段を有する、
ことを特徴とする電子レシートシステム。
【請求項8】
POSレジスタと、そのPOSレジスタのリーダ/ライタと、顧客の携帯通信端末とを利用する電子レシート発行方法であって、
前記POSレジスタにおいて、
顧客が購入しようとする物品の価格、個数、物品名を含む情報を取得し物品情報を生成する物品情報生成ステップ、
前記物品情報に基づく清算金額、清算日時、店舗名を含む清算情報を生成する清算情報生成ステップ、
前記物品情報と前記清算情報からレシート情報を生成するレシート情報生成ステップ、
所定の画像ファイルに前記レシート情報を挿入し挿入済ファイルを生成するレシート情報挿入ステップ、
その挿入済ファイルを前記リーダ/ライタを通じて前記携帯通信端末に送信する画像ファイル送信ステップ、
を含んだ手順からなる電子レシート発行方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−3741(P2013−3741A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−132646(P2011−132646)
【出願日】平成23年6月14日(2011.6.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】