電子レンジ加熱用台紙
【課題】電子レンジがターンテーブルを有するか否かに関わりなく、食品を全体にわたって均一に加熱することができ、したがって、その食感を全体にわたって均一に食感を高めることができる電子レンジ加熱用台紙を提供すること。
【解決手段】下面シートと上面シートとを連設して台紙を構成し、上面シートの一部に、端縁又は切断線と折曲線とに囲まれて、この折曲線から下方に折り曲げる脚部を設け、他方、この上面シートと下面シートを係止する係止手段を設ける。前記脚部を下方に折り曲げると共に下面シートを上面シートに係止したとき、前記脚部が、電子レンジのターンテーブル又は電子レンジの庫内床面と下面シートとの間に隙間を作り、食品を均一に加熱することができる。
【解決手段】下面シートと上面シートとを連設して台紙を構成し、上面シートの一部に、端縁又は切断線と折曲線とに囲まれて、この折曲線から下方に折り曲げる脚部を設け、他方、この上面シートと下面シートを係止する係止手段を設ける。前記脚部を下方に折り曲げると共に下面シートを上面シートに係止したとき、前記脚部が、電子レンジのターンテーブル又は電子レンジの庫内床面と下面シートとの間に隙間を作り、食品を均一に加熱することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品を載置し又は挟んで、電子レンジ中で均一に加熱する電子レンジ加熱用台紙に関するものである。
【背景技術】
【0002】
このような台紙としては、例えば、その層構成中に、電子レンジによる加熱によって発熱する発熱層を有するものが知られている。この発熱層は、例えば、アルミニウム等の薄い金属層から構成されるもので、電子レンジによるマイクロ波を吸収して渦電流を生じ、この渦電流による抵抗加熱によって発熱すると考えられている。
【0003】
そして、このような発熱層を内蔵する台紙の上に食品を載置して電子レンジ内で加熱すると、この発熱層によって食品の表面をカリッとさせ、また、焦げ目をつけることができる。好適な食品は、餃子、パン、焼き魚等である。
【0004】
ところで、この発熱層を内蔵する台紙の上に食品を載置した場合、台紙に接触した食品下面の食感を高め、また、焦げ目をつけることができるが、その他の部位、例えば食品の上面の食感を高めたり焦げ目をつけることはできない。そこで、発熱層を内蔵する台紙で食品全体を包んで、その全面にカリカリ感を付与することのできる台紙が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平01−176080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、電子レンジには、その庫内にターンテーブルを有するものと、ターンテーブルのないものとがある。そして、ターンテーブルを有する電子レンジではマイクロ波照射装置が庫内壁面上部に設けられており、食品の上部が強く熱せられるため、発熱層を内蔵する台紙で食品全体を包囲したとしても、全体にわたって均一に加熱することができず、また、全体にわたって均一に食感を高めることもできなかった。他方、ターンテーブルのない電子レンジではマイクロ波照射装置が庫内下面に配置されており、食品の下部が強く熱せられる。このため、やはり、食品を全体にわたって均一に加熱することができず、また、全体にわたって均一に食感を高めることもできなかった。
【0007】
本発明はこのような事情に基づいてなされたもので、電子レンジがターンテーブルを有するか否かに関わりなく、食品を全体にわたって均一に加熱することができ、したがって、その食感を全体にわたって均一に食感を高めることができる電子レンジ加熱用台紙を提供することを目的とするものである。なお、食品の食感の向上としては、前述のカリカリ感の付与のほか、揚げ物の油によるベトベト感の除去、食品のふんわり感やシューマイなどの生地そのものの食感の向上等が例示できる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、請求項1に記載の発明は、食品を載置する下面シートとこの食品の上に重ねる上面シートとを連設して構成され、前記下面シートと上面シートとの間に食品を挟んで電子レンジ中で加熱する台紙において、
前記上面シートの一部に、端縁又は切断線と折曲線とに囲まれて、この折曲線から下方
に折り曲げる脚部を有すると共に、この上面シートと前記下面シートとを係止する係止手段を備え、
前記脚部を下方に折り曲げると共に下面シートを上面シートに係止したとき、前記脚部が、電子レンジのターンテーブル又は電子レンジの庫内床面と下面シートとの間に隙間を作ることを特徴とする電子レンジ加熱用台紙である。
【0009】
この発明によれば、上面シートに脚部が設けられ、この上面シートに下面シートが係止されて下面シートがターンテーブルや庫内床面から持ち上げられて、この下面シートとターンテーブルや庫内床面との間に隙間が設けられる。このため、例えば、庫内壁面上部のマイクロ波照射装置からマイクロ波が照射された場合にも、食品の上部と下部の加熱が均一化される。また、庫内下面からマイクロ波が照射された場合にも、同様に、食品の上部と下部の加熱が均一化される。このため、隙間を設けない場合に比較して、食品の全体が均一に加熱され、その食感が全体にわたって高められるのである。そして、食品は下面シートと上面シートとの間に挟まれた状態で加熱されるから、下面シートに接する食品下部だけでなく、その上部についても、その食感を高めることができるのである。
【0010】
次に、請求項2に記載の発明は、前記係止手段を特定したもので、前記係止手段が下面シートに設けられた凹欠部であり、この凹欠部が前記脚部に係止することを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱用台紙である。
【0011】
なお、この凹欠部は、下面シートに予め凹欠部として形成しておくこともできるが、前記脚部と同様の領域を下面シートに形成しておき、この下面シートの脚部を下方向に折り曲げることにより、残った部位を凹欠部として利用することもできる。請求項3に記載の発明は、このような下面シートの脚部を利用にて凹欠部を形成する台紙に関するもので、すなわち、下面シートに端縁又は切断線と折曲線とに囲まれて、この折曲線から下方に折り曲げる脚部を有しており、この脚部を下方に折り曲げることにより前記凹欠部が形成されることを特徴とする請求項2に記載の電子レンジ加熱用台紙である。
【0012】
次に、請求項4に記載の発明は、脚部を折り曲げたときの下面シートと電子レンジのターンテーブル又は電子レンジの庫内床面と下面シートとの間の距離を特定したもので、すなわち、前記脚部を下方に折り曲げると共に下面シートを上面シートに係止したとき、電子レンジのターンテーブル又は電子レンジの庫内床面と下面シートとの間に隙間が1mm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子レンジ加熱用台紙である。
【0013】
また、請求項5〜7に記載の発明は、請求項1〜4の発明の利点をもっとも生かすことのできる台紙に関するものであり、すなわち、請求項5に記載の発明は、電子レンジによる加熱によって発熱する発熱層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子レンジ加熱用台紙であり、請求項6に記載の発明は、吸油性の層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子レンジ加熱用台紙である。また、請求項7に記載の発明は、加熱に伴って水蒸気を発生する水分放出性の層を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子レンジ加熱用台紙である。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明によれば、電子レンジによって食品を加熱する際、その電子レンジがターンテーブルを有するか否かに関わりなく、食品の食感を全体にわたって均一に食感を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る台紙の平面図
【図2】前記第1の実施形態に係る台紙に食品を挟んだ状態を示す斜視図
【図3】前記第1の実施形態に係る台紙に食品を挟み、脚部を折り曲げた状態を示す平面図
【図4】前記第1の実施形態に係る加熱時を示す断面説明図
【図5】係止部を示す要部斜視図
【図6】本発明に係る切断線の例を示す説明図
【図7】本発明の第2の実施形態に係る台紙の平面図
【図8】前記第2の実施形態に係る加熱時を示す断面説明図
【図9】本発明に係る係止手段の例を示す説明図
【図10】本発明の第3の実施形態に係る台紙の平面図
【図11】前記第3の実施形態に係る台紙に食品を載置した状態を示す平面図
【図12】前記第3の実施形態に係る台紙に食品を挟んだ状態の斜視図
【図13】前記第3の実施形態に係る台紙に食品を挟み、脚部を折り曲げた状態の平面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、図面を参照して本発明を説明する。
【0017】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る台紙の平面図である。
【0018】
すなわち、この台紙は、接続部を介して上面シートと下面シートとが連設されており、接続部から折り曲げて上面シートと下面シートの間に食品を挟むものである(図2参照)。そして、この台紙の上面シートの四辺のそれぞれに、端縁、2本の切断線及び折曲線に囲まれた脚部を有している。これら脚部は、いずれも、2本の切断線を切断し、折曲線から下方に折り曲げるものである。
【0019】
他方、下面シートには、前記脚部に対応する位置に凹欠部が設けられており、前記脚部を下方に折り曲げたとき、この脚部を挟んで係止するものである。このため、凹欠部は前記脚部に対応する位置に設けられている。また、凹欠部の幅は脚部の幅lと略同一である。そして、下面シートがこの係止によって固定されるため、下面シートは、上面シートの脚部によってターンテーブル又は庫内床面から持ち上げられた状態となり、この下面シートとターンテーブル又は庫内床面との間に隙間が設けられる。また、この固定により、食品の形状に沿って上面シートを被覆することができる。
【0020】
この台紙を使用するときには、まず、下面シートに食品を載置し、接続部から折り曲げて、食品を上面シートで被覆することにより、上面シートと下面シートの間に食品を挟む(図2参照)。次に、切断線を切断して前記折曲線から脚部を下方に折り曲げ、この脚部を前記凹欠部により左右から挟んで係止する(図3〜5参照)。このとき、下面シートは、脚部下端から距離を置く位置に係止する。そして、この状態で電子レンジ中で加熱すればよい。
【0021】
このように、下面シートは、脚部下端から距離を置く位置に係止されており、下面シートとターンテーブルとの間、あるいは、下面シートと庫内床面との間に隙間を有するから、食品は均一に加熱することができ、また、食品を上下のシートで挟んでいるから、食品の上面と下面を含む全体について食感を高めることが可能となる。
【0022】
なお、下面シートとターンテーブルとの隙間、あるいは、下面シートと庫内床面との隙間は1mm以上あることが望ましい。好ましくは5〜20mmである。このため、脚部の高さhも1mm以上、好ましくは5〜20mmであるまた。また、脚部の幅lとしては、10〜50mmが望ましい。また、この脚部によって下面シートを十分水平に支えるため
、切断線とこれに隣接する端縁との距離aは5〜20mmであることが望ましい。脚部は、下面シートの1辺当たり複数設けることができ、下面シートが大きくて垂れ下がるときには、2以上の脚部を設けて、台紙を水平に支えることが望ましい。
【0023】
次に、脚部は、端縁又は切断線と折曲線とに囲まれた領域であり、この領域を区画する1辺が折曲線である必要がある。この実施の形態においては、矩形状を有する領域で、この領域を区画する1辺が折曲線、残る三辺のうち1辺として台紙の端縁を利用するものである。脚部としては、この他、折曲線を除く三辺のすべてが切断線であるものを利用することもできる(図6(a)参照)。なお、この場合、切断線は端縁から5〜20mmの位置に設けることが望ましい。また、曲線状の切断線を利用することも可能である(図6(b)参照)。
【0024】
なお、切断線としては、予め切断した打ち抜き線のほか、ミシン目、あるいはハーフカット線などを利用できる。また、折曲線としては罫線が好適に利用できる。
【0025】
台紙の材質としては、脚部によって支えられた台紙を水平に保つことのできる腰を有するものを基材とすることが望ましい。例えば、坪量200〜450mm2の板紙である。そして、この基材に、機能性のある層を全面又は一部に積層した積層体を台紙として使用することができる。このような機能性の層としては、例えば、電子レンジによる加熱によって発熱する発熱層が例示できる。また、加熱に伴って水蒸気を発生する水分放出シートを積層することもできる。このような水分放出シートとしては、予め吸水させた吸水ポリマーを固定したシートが公知である。また、電子レンジによる加熱によっててんぷら等から滲み出す油分を吸着する吸油紙を積層することもできる。なお、台紙として吸油性のある台紙を使用すれば、吸油紙を積層することなく、食品から滲み出す油分を吸着することができる。
【0026】
このような機能性の層を有する台紙と、食品との好適な組み合わせの例を挙げれば、例えば、から揚げやポテトフライについては、吸油性と発熱性の双方の機能を有する台紙が使用できる。この場合には、加熱に伴って滲み出す油分を吸着し、表面をカリット仕上げることができる。
【0027】
また、焼き魚の場合にも、吸油性と発熱性の双方の機能を有する台紙が好ましく使用できる。この場合には、加熱に伴って滲み出す油分を吸着し、表面をカリット仕上げ、また、焦げ目をつけることができる。
【0028】
また、焼きおにぎりの場合には、発熱性を有する台紙が好ましく使用できる。この場合には、加熱により表面をカリッと仕上げることができ、また、焦げ目をつけることもできる。
【0029】
また、お好み焼きの場合にも、発熱性を有する台紙が好ましく使用できる。この場合には、加熱により内部をふんわりさせたまま、表面をカリッと仕上げることができる。
【0030】
餃子の場合には、発熱性と水分放出性の双方の機能を有する台紙が好ましく使用できる。この場合には、加熱に伴って放出された水分によって餃子に加水して餃子の生地の食感を高めると共に、その表面をカリッと仕上げ、また、焦げ目をつけることもできる。
【0031】
豚まんやシューマイの場合には、水分放出性を有する台紙が好ましく使用できる。この場合には、加熱に伴って放出された水分によってこれらに加水して食感を高め、ほかほか感をもたらすことができる。
【0032】
また、サンドイッチ等の場合には、発熱性を有する台紙が好ましく使用できる。この場合には、中身の具材を温めると共に、パンの表面をカリッと仕上げることができる。
【0033】
次に、図7は本発明の第3の実施形態に係る台紙の平面図である。この例では、上面シートの脚部と同様の脚部が下面シートに設けられている。そして、この下面シートの脚部を下方向に折り曲げることにより凹欠部を形成することができる。
【0034】
なお、係止手段としては、例えば、図9(a)に示すように、上面シートに設けられ、2本の平行な切断線によって区画される脚部と、図9(b)に示すように、下面シートに設けられ、ハの字を構成する2本の切断線によって区画される脚部との組み合わせから構成される係止手段を使用すると、一層確実に係止することができる。すなわち、この場合には、下面シートの脚部を下方に折り曲げることにより形成された凹欠部に、上面シートの脚部を係止する。凹欠部はその幅が漸減するように構成されており、しかも、脚部の幅より狭い部位を有するから、上面シートの脚部がこの凹欠部から脱落することなく、確実に係止することができるのである。
【0035】
次に、図10は、本発明の第3の実施形態に係る台紙の平面図であり、食品を挟んで加熱する台紙である。
【0036】
すなわち、この台紙は、上面シートと下面シートとが連設されており、接続部から折り曲げて筒状とし、この筒状シートの中に食品を挿入することにより、食品を挟むものである。
【0037】
そして、この台紙には、上面シートの三辺のそれぞれに、端縁、2本の切断線及び折曲線に囲まれた脚部を有し、また、下面シートの三辺のそれぞれに、端縁、2本の切断線及び折曲線に囲まれた脚部を有している。これら脚部は、いずれも、2本の切断線を切断し、折曲線から下方に折り曲げるものである。
【0038】
そして、この台紙を使用するに当たっては、まず、図11に示すように食品を下面シート上に載置し、次に、中央からこの台紙を折り曲げて筒状とすることにより、上面シートで食品を被覆する(図12参照)。そして、下面シートの脚部を下方に折り曲げ、この折り曲げによって形成のされた凹欠部に、下方に折り曲げた上面シートの脚部を挟み込んで係止して固定することにより(図13参照)、この下面シートとターンテーブルとの間、あるいは、下面シートと庫内床面との間に、1mm以上の隙間を設けることができる。また、上面シートの脚部を下方に折り曲げることにより、食品の形状に沿って上面シートを被覆することができる。
【実施例】
【0039】
(実施例1)
坪量300g・/m2の板紙を基材とし、吸油機能を有するシートを使用して、第2の実施形態(図7参照)の電子レンジ加熱用台紙を作成した。
【0040】
この台紙の下面シート上にコロッケを載置し、接続部から折り曲げて上面シートでコロッケを被覆して、コロッケを下面シートと上面シートとの間に挟みこんだ。
【0041】
次に、上面シートの脚部と下面シートの脚部とを、いずれも、下方向に折り曲げると共に、下面シートの脚部を折り曲げることで形成された凹欠部に上面シートの脚部を挟んで係止した。この係止によって、下面シートは、上面シートの脚部下端から1mmの位置に固定された。
【0042】
そして、ターンテーブルを有する電子レンジ中で加熱したところ、滲み出した油分が台紙に吸収されて、ベトベトせず、しかも、内部は温かく、ほかほか感があった。
【0043】
(実施例2)
坪量400g・/m2の板紙を基材とし、吸油機能を有するシートの一部に発熱機能を有するシート(発熱シート)を積層して、第3の実施形態(図10参照)の電子レンジ加熱用台紙を作成した。
【0044】
この台紙の前記発熱シート上に冷凍ポテトスチックを載置し、台紙を折り曲げて上面シートで冷凍ポテトスチック包み込み、冷凍ポテトスチックを下面シートと上面シートとの間に挟みこんだ。
【0045】
次に、上面シートの脚部と下面シートの脚部とを、いずれも、下方向に折り曲げると共に、下面シートの脚部を折り曲げることで形成された凹欠部に上面シートの脚部を挟んで係止した。この係止によって、下面シートは、上面シートの脚部下端から20mmの位置に固定された。
【0046】
そして、ターンテーブルのない電子レンジ中で加熱したところ、滲み出した油分が台紙に吸収されて、ベトベトせず、しかも、発熱シートに接触した下側はカリッとした食感があった。
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品を載置し又は挟んで、電子レンジ中で均一に加熱する電子レンジ加熱用台紙に関するものである。
【背景技術】
【0002】
このような台紙としては、例えば、その層構成中に、電子レンジによる加熱によって発熱する発熱層を有するものが知られている。この発熱層は、例えば、アルミニウム等の薄い金属層から構成されるもので、電子レンジによるマイクロ波を吸収して渦電流を生じ、この渦電流による抵抗加熱によって発熱すると考えられている。
【0003】
そして、このような発熱層を内蔵する台紙の上に食品を載置して電子レンジ内で加熱すると、この発熱層によって食品の表面をカリッとさせ、また、焦げ目をつけることができる。好適な食品は、餃子、パン、焼き魚等である。
【0004】
ところで、この発熱層を内蔵する台紙の上に食品を載置した場合、台紙に接触した食品下面の食感を高め、また、焦げ目をつけることができるが、その他の部位、例えば食品の上面の食感を高めたり焦げ目をつけることはできない。そこで、発熱層を内蔵する台紙で食品全体を包んで、その全面にカリカリ感を付与することのできる台紙が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平01−176080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、電子レンジには、その庫内にターンテーブルを有するものと、ターンテーブルのないものとがある。そして、ターンテーブルを有する電子レンジではマイクロ波照射装置が庫内壁面上部に設けられており、食品の上部が強く熱せられるため、発熱層を内蔵する台紙で食品全体を包囲したとしても、全体にわたって均一に加熱することができず、また、全体にわたって均一に食感を高めることもできなかった。他方、ターンテーブルのない電子レンジではマイクロ波照射装置が庫内下面に配置されており、食品の下部が強く熱せられる。このため、やはり、食品を全体にわたって均一に加熱することができず、また、全体にわたって均一に食感を高めることもできなかった。
【0007】
本発明はこのような事情に基づいてなされたもので、電子レンジがターンテーブルを有するか否かに関わりなく、食品を全体にわたって均一に加熱することができ、したがって、その食感を全体にわたって均一に食感を高めることができる電子レンジ加熱用台紙を提供することを目的とするものである。なお、食品の食感の向上としては、前述のカリカリ感の付与のほか、揚げ物の油によるベトベト感の除去、食品のふんわり感やシューマイなどの生地そのものの食感の向上等が例示できる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、請求項1に記載の発明は、食品を載置する下面シートとこの食品の上に重ねる上面シートとを連設して構成され、前記下面シートと上面シートとの間に食品を挟んで電子レンジ中で加熱する台紙において、
前記上面シートの一部に、端縁又は切断線と折曲線とに囲まれて、この折曲線から下方
に折り曲げる脚部を有すると共に、この上面シートと前記下面シートとを係止する係止手段を備え、
前記脚部を下方に折り曲げると共に下面シートを上面シートに係止したとき、前記脚部が、電子レンジのターンテーブル又は電子レンジの庫内床面と下面シートとの間に隙間を作ることを特徴とする電子レンジ加熱用台紙である。
【0009】
この発明によれば、上面シートに脚部が設けられ、この上面シートに下面シートが係止されて下面シートがターンテーブルや庫内床面から持ち上げられて、この下面シートとターンテーブルや庫内床面との間に隙間が設けられる。このため、例えば、庫内壁面上部のマイクロ波照射装置からマイクロ波が照射された場合にも、食品の上部と下部の加熱が均一化される。また、庫内下面からマイクロ波が照射された場合にも、同様に、食品の上部と下部の加熱が均一化される。このため、隙間を設けない場合に比較して、食品の全体が均一に加熱され、その食感が全体にわたって高められるのである。そして、食品は下面シートと上面シートとの間に挟まれた状態で加熱されるから、下面シートに接する食品下部だけでなく、その上部についても、その食感を高めることができるのである。
【0010】
次に、請求項2に記載の発明は、前記係止手段を特定したもので、前記係止手段が下面シートに設けられた凹欠部であり、この凹欠部が前記脚部に係止することを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱用台紙である。
【0011】
なお、この凹欠部は、下面シートに予め凹欠部として形成しておくこともできるが、前記脚部と同様の領域を下面シートに形成しておき、この下面シートの脚部を下方向に折り曲げることにより、残った部位を凹欠部として利用することもできる。請求項3に記載の発明は、このような下面シートの脚部を利用にて凹欠部を形成する台紙に関するもので、すなわち、下面シートに端縁又は切断線と折曲線とに囲まれて、この折曲線から下方に折り曲げる脚部を有しており、この脚部を下方に折り曲げることにより前記凹欠部が形成されることを特徴とする請求項2に記載の電子レンジ加熱用台紙である。
【0012】
次に、請求項4に記載の発明は、脚部を折り曲げたときの下面シートと電子レンジのターンテーブル又は電子レンジの庫内床面と下面シートとの間の距離を特定したもので、すなわち、前記脚部を下方に折り曲げると共に下面シートを上面シートに係止したとき、電子レンジのターンテーブル又は電子レンジの庫内床面と下面シートとの間に隙間が1mm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子レンジ加熱用台紙である。
【0013】
また、請求項5〜7に記載の発明は、請求項1〜4の発明の利点をもっとも生かすことのできる台紙に関するものであり、すなわち、請求項5に記載の発明は、電子レンジによる加熱によって発熱する発熱層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子レンジ加熱用台紙であり、請求項6に記載の発明は、吸油性の層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子レンジ加熱用台紙である。また、請求項7に記載の発明は、加熱に伴って水蒸気を発生する水分放出性の層を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子レンジ加熱用台紙である。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明によれば、電子レンジによって食品を加熱する際、その電子レンジがターンテーブルを有するか否かに関わりなく、食品の食感を全体にわたって均一に食感を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る台紙の平面図
【図2】前記第1の実施形態に係る台紙に食品を挟んだ状態を示す斜視図
【図3】前記第1の実施形態に係る台紙に食品を挟み、脚部を折り曲げた状態を示す平面図
【図4】前記第1の実施形態に係る加熱時を示す断面説明図
【図5】係止部を示す要部斜視図
【図6】本発明に係る切断線の例を示す説明図
【図7】本発明の第2の実施形態に係る台紙の平面図
【図8】前記第2の実施形態に係る加熱時を示す断面説明図
【図9】本発明に係る係止手段の例を示す説明図
【図10】本発明の第3の実施形態に係る台紙の平面図
【図11】前記第3の実施形態に係る台紙に食品を載置した状態を示す平面図
【図12】前記第3の実施形態に係る台紙に食品を挟んだ状態の斜視図
【図13】前記第3の実施形態に係る台紙に食品を挟み、脚部を折り曲げた状態の平面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、図面を参照して本発明を説明する。
【0017】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る台紙の平面図である。
【0018】
すなわち、この台紙は、接続部を介して上面シートと下面シートとが連設されており、接続部から折り曲げて上面シートと下面シートの間に食品を挟むものである(図2参照)。そして、この台紙の上面シートの四辺のそれぞれに、端縁、2本の切断線及び折曲線に囲まれた脚部を有している。これら脚部は、いずれも、2本の切断線を切断し、折曲線から下方に折り曲げるものである。
【0019】
他方、下面シートには、前記脚部に対応する位置に凹欠部が設けられており、前記脚部を下方に折り曲げたとき、この脚部を挟んで係止するものである。このため、凹欠部は前記脚部に対応する位置に設けられている。また、凹欠部の幅は脚部の幅lと略同一である。そして、下面シートがこの係止によって固定されるため、下面シートは、上面シートの脚部によってターンテーブル又は庫内床面から持ち上げられた状態となり、この下面シートとターンテーブル又は庫内床面との間に隙間が設けられる。また、この固定により、食品の形状に沿って上面シートを被覆することができる。
【0020】
この台紙を使用するときには、まず、下面シートに食品を載置し、接続部から折り曲げて、食品を上面シートで被覆することにより、上面シートと下面シートの間に食品を挟む(図2参照)。次に、切断線を切断して前記折曲線から脚部を下方に折り曲げ、この脚部を前記凹欠部により左右から挟んで係止する(図3〜5参照)。このとき、下面シートは、脚部下端から距離を置く位置に係止する。そして、この状態で電子レンジ中で加熱すればよい。
【0021】
このように、下面シートは、脚部下端から距離を置く位置に係止されており、下面シートとターンテーブルとの間、あるいは、下面シートと庫内床面との間に隙間を有するから、食品は均一に加熱することができ、また、食品を上下のシートで挟んでいるから、食品の上面と下面を含む全体について食感を高めることが可能となる。
【0022】
なお、下面シートとターンテーブルとの隙間、あるいは、下面シートと庫内床面との隙間は1mm以上あることが望ましい。好ましくは5〜20mmである。このため、脚部の高さhも1mm以上、好ましくは5〜20mmであるまた。また、脚部の幅lとしては、10〜50mmが望ましい。また、この脚部によって下面シートを十分水平に支えるため
、切断線とこれに隣接する端縁との距離aは5〜20mmであることが望ましい。脚部は、下面シートの1辺当たり複数設けることができ、下面シートが大きくて垂れ下がるときには、2以上の脚部を設けて、台紙を水平に支えることが望ましい。
【0023】
次に、脚部は、端縁又は切断線と折曲線とに囲まれた領域であり、この領域を区画する1辺が折曲線である必要がある。この実施の形態においては、矩形状を有する領域で、この領域を区画する1辺が折曲線、残る三辺のうち1辺として台紙の端縁を利用するものである。脚部としては、この他、折曲線を除く三辺のすべてが切断線であるものを利用することもできる(図6(a)参照)。なお、この場合、切断線は端縁から5〜20mmの位置に設けることが望ましい。また、曲線状の切断線を利用することも可能である(図6(b)参照)。
【0024】
なお、切断線としては、予め切断した打ち抜き線のほか、ミシン目、あるいはハーフカット線などを利用できる。また、折曲線としては罫線が好適に利用できる。
【0025】
台紙の材質としては、脚部によって支えられた台紙を水平に保つことのできる腰を有するものを基材とすることが望ましい。例えば、坪量200〜450mm2の板紙である。そして、この基材に、機能性のある層を全面又は一部に積層した積層体を台紙として使用することができる。このような機能性の層としては、例えば、電子レンジによる加熱によって発熱する発熱層が例示できる。また、加熱に伴って水蒸気を発生する水分放出シートを積層することもできる。このような水分放出シートとしては、予め吸水させた吸水ポリマーを固定したシートが公知である。また、電子レンジによる加熱によっててんぷら等から滲み出す油分を吸着する吸油紙を積層することもできる。なお、台紙として吸油性のある台紙を使用すれば、吸油紙を積層することなく、食品から滲み出す油分を吸着することができる。
【0026】
このような機能性の層を有する台紙と、食品との好適な組み合わせの例を挙げれば、例えば、から揚げやポテトフライについては、吸油性と発熱性の双方の機能を有する台紙が使用できる。この場合には、加熱に伴って滲み出す油分を吸着し、表面をカリット仕上げることができる。
【0027】
また、焼き魚の場合にも、吸油性と発熱性の双方の機能を有する台紙が好ましく使用できる。この場合には、加熱に伴って滲み出す油分を吸着し、表面をカリット仕上げ、また、焦げ目をつけることができる。
【0028】
また、焼きおにぎりの場合には、発熱性を有する台紙が好ましく使用できる。この場合には、加熱により表面をカリッと仕上げることができ、また、焦げ目をつけることもできる。
【0029】
また、お好み焼きの場合にも、発熱性を有する台紙が好ましく使用できる。この場合には、加熱により内部をふんわりさせたまま、表面をカリッと仕上げることができる。
【0030】
餃子の場合には、発熱性と水分放出性の双方の機能を有する台紙が好ましく使用できる。この場合には、加熱に伴って放出された水分によって餃子に加水して餃子の生地の食感を高めると共に、その表面をカリッと仕上げ、また、焦げ目をつけることもできる。
【0031】
豚まんやシューマイの場合には、水分放出性を有する台紙が好ましく使用できる。この場合には、加熱に伴って放出された水分によってこれらに加水して食感を高め、ほかほか感をもたらすことができる。
【0032】
また、サンドイッチ等の場合には、発熱性を有する台紙が好ましく使用できる。この場合には、中身の具材を温めると共に、パンの表面をカリッと仕上げることができる。
【0033】
次に、図7は本発明の第3の実施形態に係る台紙の平面図である。この例では、上面シートの脚部と同様の脚部が下面シートに設けられている。そして、この下面シートの脚部を下方向に折り曲げることにより凹欠部を形成することができる。
【0034】
なお、係止手段としては、例えば、図9(a)に示すように、上面シートに設けられ、2本の平行な切断線によって区画される脚部と、図9(b)に示すように、下面シートに設けられ、ハの字を構成する2本の切断線によって区画される脚部との組み合わせから構成される係止手段を使用すると、一層確実に係止することができる。すなわち、この場合には、下面シートの脚部を下方に折り曲げることにより形成された凹欠部に、上面シートの脚部を係止する。凹欠部はその幅が漸減するように構成されており、しかも、脚部の幅より狭い部位を有するから、上面シートの脚部がこの凹欠部から脱落することなく、確実に係止することができるのである。
【0035】
次に、図10は、本発明の第3の実施形態に係る台紙の平面図であり、食品を挟んで加熱する台紙である。
【0036】
すなわち、この台紙は、上面シートと下面シートとが連設されており、接続部から折り曲げて筒状とし、この筒状シートの中に食品を挿入することにより、食品を挟むものである。
【0037】
そして、この台紙には、上面シートの三辺のそれぞれに、端縁、2本の切断線及び折曲線に囲まれた脚部を有し、また、下面シートの三辺のそれぞれに、端縁、2本の切断線及び折曲線に囲まれた脚部を有している。これら脚部は、いずれも、2本の切断線を切断し、折曲線から下方に折り曲げるものである。
【0038】
そして、この台紙を使用するに当たっては、まず、図11に示すように食品を下面シート上に載置し、次に、中央からこの台紙を折り曲げて筒状とすることにより、上面シートで食品を被覆する(図12参照)。そして、下面シートの脚部を下方に折り曲げ、この折り曲げによって形成のされた凹欠部に、下方に折り曲げた上面シートの脚部を挟み込んで係止して固定することにより(図13参照)、この下面シートとターンテーブルとの間、あるいは、下面シートと庫内床面との間に、1mm以上の隙間を設けることができる。また、上面シートの脚部を下方に折り曲げることにより、食品の形状に沿って上面シートを被覆することができる。
【実施例】
【0039】
(実施例1)
坪量300g・/m2の板紙を基材とし、吸油機能を有するシートを使用して、第2の実施形態(図7参照)の電子レンジ加熱用台紙を作成した。
【0040】
この台紙の下面シート上にコロッケを載置し、接続部から折り曲げて上面シートでコロッケを被覆して、コロッケを下面シートと上面シートとの間に挟みこんだ。
【0041】
次に、上面シートの脚部と下面シートの脚部とを、いずれも、下方向に折り曲げると共に、下面シートの脚部を折り曲げることで形成された凹欠部に上面シートの脚部を挟んで係止した。この係止によって、下面シートは、上面シートの脚部下端から1mmの位置に固定された。
【0042】
そして、ターンテーブルを有する電子レンジ中で加熱したところ、滲み出した油分が台紙に吸収されて、ベトベトせず、しかも、内部は温かく、ほかほか感があった。
【0043】
(実施例2)
坪量400g・/m2の板紙を基材とし、吸油機能を有するシートの一部に発熱機能を有するシート(発熱シート)を積層して、第3の実施形態(図10参照)の電子レンジ加熱用台紙を作成した。
【0044】
この台紙の前記発熱シート上に冷凍ポテトスチックを載置し、台紙を折り曲げて上面シートで冷凍ポテトスチック包み込み、冷凍ポテトスチックを下面シートと上面シートとの間に挟みこんだ。
【0045】
次に、上面シートの脚部と下面シートの脚部とを、いずれも、下方向に折り曲げると共に、下面シートの脚部を折り曲げることで形成された凹欠部に上面シートの脚部を挟んで係止した。この係止によって、下面シートは、上面シートの脚部下端から20mmの位置に固定された。
【0046】
そして、ターンテーブルのない電子レンジ中で加熱したところ、滲み出した油分が台紙に吸収されて、ベトベトせず、しかも、発熱シートに接触した下側はカリッとした食感があった。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を載置する下面シートとこの食品の上に重ねる上面シートとを連設して構成され、前記下面シートと上面シートとの間に食品を挟んで電子レンジ中で加熱する台紙において、
前記上面シートの一部に、端縁又は切断線と折曲線とに囲まれて、この折曲線から下方に折り曲げる脚部を有すると共に、この上面シートと前記下面シートとを係止する係止手段を備え、
前記脚部を下方に折り曲げると共に下面シートを上面シートに係止したとき、前記脚部が、電子レンジのターンテーブル又は電子レンジの庫内床面と下面シートとの間に隙間を作ることを特徴とする電子レンジ加熱用台紙。
【請求項2】
前記係止手段が下面シートに設けられた凹欠部であり、この凹欠部が前記脚部に係止することを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱用台紙。
【請求項3】
下面シートに端縁又は切断線と折曲線とに囲まれて、この折曲線から下方に折り曲げる脚部を有しており、この脚部を下方に折り曲げることにより前記凹欠部が形成されることを特徴とする請求項2に記載の電子レンジ加熱用台紙。
【請求項4】
前記脚部を下方に折り曲げると共に下面シートを上面シートに係止したとき、電子レンジのターンテーブル又は電子レンジの庫内床面と下面シートとの間に隙間が1mm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子レンジ加熱用台紙。
【請求項5】
電子レンジによる加熱によって発熱する発熱層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子レンジ加熱用台紙。
【請求項6】
吸油性の層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子レンジ加熱用台紙。
【請求項7】
加熱に伴って水蒸気を発生する水分放出性の層を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子レンジ加熱用台紙。
【請求項1】
食品を載置する下面シートとこの食品の上に重ねる上面シートとを連設して構成され、前記下面シートと上面シートとの間に食品を挟んで電子レンジ中で加熱する台紙において、
前記上面シートの一部に、端縁又は切断線と折曲線とに囲まれて、この折曲線から下方に折り曲げる脚部を有すると共に、この上面シートと前記下面シートとを係止する係止手段を備え、
前記脚部を下方に折り曲げると共に下面シートを上面シートに係止したとき、前記脚部が、電子レンジのターンテーブル又は電子レンジの庫内床面と下面シートとの間に隙間を作ることを特徴とする電子レンジ加熱用台紙。
【請求項2】
前記係止手段が下面シートに設けられた凹欠部であり、この凹欠部が前記脚部に係止することを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱用台紙。
【請求項3】
下面シートに端縁又は切断線と折曲線とに囲まれて、この折曲線から下方に折り曲げる脚部を有しており、この脚部を下方に折り曲げることにより前記凹欠部が形成されることを特徴とする請求項2に記載の電子レンジ加熱用台紙。
【請求項4】
前記脚部を下方に折り曲げると共に下面シートを上面シートに係止したとき、電子レンジのターンテーブル又は電子レンジの庫内床面と下面シートとの間に隙間が1mm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子レンジ加熱用台紙。
【請求項5】
電子レンジによる加熱によって発熱する発熱層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子レンジ加熱用台紙。
【請求項6】
吸油性の層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子レンジ加熱用台紙。
【請求項7】
加熱に伴って水蒸気を発生する水分放出性の層を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子レンジ加熱用台紙。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−6126(P2011−6126A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−153492(P2009−153492)
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】
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