説明

電子内視鏡装置

【課題】撮像と表示との同期を確保することができる電子内視鏡装置を提供する。
【解決手段】位相比較部130は、プロセッサ内撮像側同期信号と表示側クロックとの位相を比較し、比較結果に基づいて表示側クロック生成部129の発振を制御する。表示タイミング調整部122は、内視鏡スコープ101から出力される映像信号を、プロセッサ内撮像側同期信号に基づくタイミングで受信し、受信した映像信号の同期タイミングを、プロセッサ内表示側同期信号に基づく同期タイミングに調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像部を搭載する内視鏡スコープと、内視鏡スコープからの映像信号に所定の画像処理を施す画像処理プロセッサとを備える電子内視鏡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体技術の進歩により、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサといった固体撮像素子の高画素化が進んでいる。この傾向は、固体撮像素子を搭載する電子内視鏡においても例外ではなく、電子内視鏡の高精細化が進んでいる。
【0003】
しかし、固体撮像素子の高画素化に伴い、画像処理に必要となるクロック信号の周波数も高くなってきており、種々の問題を引き起こしている。例えば、電子内視鏡は、撮像素子が搭載される内視鏡スコープの先端部と、画像処理を行う画像処理プロセッサとの間が離れており、内視鏡スコープと画像処理プロセッサとの間の伝送路上での信号劣化が発生しやすい構造を有している。内視鏡スコープと画像処理プロセッサとの間で伝送される信号の周波数が高くなると、信号劣化はさらに大きくなる。また、高周波信号が伝送路を流れることによる電磁波の漏洩もより顕著になる。
【0004】
このような問題を解決する方法として、特許文献1に記載の電子内視鏡装置が提案されている。この電子内視鏡装置では、電子スコープの出力部に波形平滑回路が挿入されており、この波形平滑回路によって、電子スコープとプロセッサ装置との間で放出される高周波ノイズが抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-275956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1では、内視鏡スコープとモニタ機器との同期という観点について記載されていない。内視鏡スコープには、観察対象や用途にあわせて種々の画角の固体撮像素子が搭載されるため、内視鏡スコープごとに動作周波数や画角が異なる。よって、内視鏡スコープが撮像した画像をモニタに表示するためには、モニタの同期信号にあわせた周波数変換が必要である。
【0007】
しかし、表示用のクロックと撮像用のクロックとの関係次第では、内視鏡スコープが1フレームの撮像を行う周期と、モニタ機器が1フレームの画像を表示する周期とが微妙に異なるため、両者の位相が徐々にずれていくという問題が発生する。また、両者の位相のずれが1フレームの時間を超過すると、「追い越し」や「コマ落ち」といった現象が発生する。
【0008】
図10は、撮像クロックを基準とした1フレーム周期と、表示クロックを基準とした1フレーム周期との関係を模式的に示している。図10に示すように、撮像クロックを基準とした1フレーム周期と、表示クロックを基準とした1フレーム周期とが微妙に異なっており、時間の経過と共に1フレーム周期のずれ(D0,D1,D2)が増加している。
【0009】
一方、モニタ機器側でも高精細化に伴う高速化が進んでおり、モニタ機器への信号の入力には厳密なタイミング規定を満足する必要がある。仮に、撮像と表示とで1フレーム周期を完全にあわせることができたとしても、テレビジョン規格に準拠していない内視鏡スコープ側のクロックを基準に表示用同期信号を生成した場合は、モニタ機器において正常な表示ができない可能性がある。
【0010】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであって、撮像と表示との同期を確保することができる電子内視鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、画像処理プロセッサおよび内視鏡スコープを備える電子内視鏡装置であって、前記内視鏡スコープは、スコープ側クロックおよびスコープ側同期信号に基づいて光学情報を電気信号に変換し、映像信号として出力する撮像部と、前記画像処理プロセッサから伝送された伝送クロックを逓倍および/または分周して前記スコープ側クロックを生成する第一の逓倍/分周部と、前記スコープ側同期信号を生成するスコープ側同期信号生成部と、を備え、前記画像処理プロセッサは、撮像側クロックを生成する撮像側クロック生成部と、前記撮像側クロックを逓倍および/または分周して前記伝送クロックを生成する第二の逓倍/分周部と、表示側クロックを生成する表示側クロック生成部と、プロセッサ内撮像側同期信号を生成するプロセッサ内撮像側同期信号生成部と、前記表示側クロックに基づいてプロセッサ内表示側同期信号を生成するプロセッサ内表示側同期信号生成部と、前記プロセッサ内撮像側同期信号と前記表示側クロックとの位相を比較し、比較結果に基づいて前記表示側クロック生成部の発振を制御する位相比較部と、前記内視鏡スコープから出力される前記映像信号を、前記プロセッサ内撮像側同期信号に基づくタイミングで受信し、受信した前記映像信号の同期タイミングを、前記プロセッサ内表示側同期信号に基づく同期タイミングに調整する表示タイミング調整部と、を備え、前記表示側クロックの周波数は、前記撮像側クロックの周波数のM/N倍(M,Nは任意の自然数) であることを特徴とする電子内視鏡装置である。
【0012】
また、本発明の電子内視鏡装置は、前記内視鏡スコープにおいて、前記スコープ側同期信号生成部は、前記スコープ側クロックと前記プロセッサ内撮像側同期信号とに基づいて、前記プロセッサ内撮像側同期信号と同期した前記スコープ側同期信号を生成し、前記画像処理プロセッサにおいて、前記プロセッサ内撮像側同期信号生成部は、前記撮像側クロックに基づいて自発的に前記プロセッサ内撮像側同期信号を生成し、前記位相比較部と前記スコープ側同期信号生成部へ伝送することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の電子内視鏡装置は、前記内視鏡スコープにおいて、前記スコープ側同期信号生成部は、前記スコープ側クロックに基づいて自発的に前記スコープ側同期信号を生成し、前記画像処理プロセッサにおいて、前記プロセッサ内撮像側同期信号生成部は、前記撮像側クロックに基づいて自発的に第一のプロセッサ内撮像側同期信号を生成する同期信号生成回路と、前記内視鏡スコープから出力される前記スコープ側同期信号を受信し、第二のプロセッサ内撮像側同期信号として出力する受信部と、を備え、前記位相比較部は、前記第一のプロセッサ内撮像側同期信号と前記表示側クロックとの位相を比較し、比較結果に基づいて前記表示側クロック生成部の発振を制御し、前記表示タイミング調整部は、同期化フレームメモリを備え、前記内視鏡スコープから出力される前記映像信号を、前記第二のプロセッサ内撮像側同期信号に基づくタイミングで前記同期化フレームメモリに書き込み、前記映像信号を、前記プロセッサ内表示側同期信号に基づくタイミングで前記同期化フレームメモリから読み出すことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の電子内視鏡装置は、前記内視鏡スコープにおいて、前記スコープ側同期信号生成部は、前記スコープ側クロックに基づいて自発的に前記スコープ側同期信号を生成し、前記画像処理プロセッサにおいて、前記プロセッサ内撮像側同期信号生成部は、前記内視鏡スコープから出力される前記スコープ側同期信号を受信し、前記プロセッサ内撮像側同期信号として出力する受信部を備えることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の電子内視鏡装置において、前記内視鏡スコープは、前記映像信号を光信号に変換する電光変換部を備え、前記画像処理プロセッサは、前記光信号を前記映像信号に変換する光電変換部を備えることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の電子内視鏡装置において、前記内視鏡スコープは、前記映像信号を差動信号に変換する変換部を備え、前記画像処理プロセッサは、前記差動信号を前記映像信号に復調する復調部を備えることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の電子内視鏡装置において、前記内視鏡スコープは、前記映像信号を無線送信する無線送信部を備え、前記画像処理プロセッサは、前記無線送信部によって無線送信された前記映像信号を受信する無線受信部を備えることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の電子内視鏡装置において、前記内視鏡スコープは、前記映像信号を圧縮する圧縮部を備え、前記画像処理プロセッサは、前記圧縮部によって圧縮された前記映像信号を伸長する伸長部を備えることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の電子内視鏡装置において、前記内視鏡スコープは、前記映像信号に前記スコープ側同期信号を重畳する重畳部を備え、前記画像処理プロセッサにおいて、前記重畳部によって前記スコープ側同期信号が重畳された前記映像信号から前記スコープ側同期信号を分離し、前記第二のプロセッサ内撮像側同期信号として前記受信部に出力する分離部を備えることを特徴とする。
【0020】
また、本発明の電子内視鏡装置において、前記内視鏡スコープは、前記映像信号に前記スコープ側同期信号を重畳する重畳部を備え、前記画像処理プロセッサにおいて、前記重畳部によって前記スコープ側同期信号が重畳された前記映像信号から前記スコープ側同期信号を分離し、前記プロセッサ内撮像側同期信号として前記受信部に出力する分離部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、プロセッサ内撮像側同期信号と表示側クロックとを同期させることが可能となる。また、映像信号の1フレームの周期を、プロセッサ内撮像側同期信号に基づく周期からプロセッサ内表示側同期信号に基づく周期に調整することが可能となる。さらに、プロセッサ内撮像側同期信号の1フレーム周期の長さとプロセッサ内表示側同期信号の1フレーム周期の長さとを一致させることが可能となる。以上によって、撮像と表示との同期を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第一の実施形態による電子内視鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第一の実施形態による電子内視鏡装置が備える位相比較部の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】本発明の第二の実施形態による電子内視鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第三の実施形態による電子内視鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第四の実施形態による電子内視鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第五の実施形態による電子内視鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第六の実施形態による電子内視鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第七の実施形態による電子内視鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第八の実施形態による電子内視鏡装置の構成を示すブロック図である。
【図10】従来の問題を説明するためのタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。
【0024】
(第一の実施形態)
まず、本発明の第一の実施形態を説明する。図1は、本実施形態による電子内視鏡装置の構成を示している。電子内視鏡装置は内視鏡スコープ101と画像処理プロセッサ102で構成されている。内視鏡スコープ101は、撮像部111と、第一の逓倍/分周部112と、スコープ側同期信号生成部113とを有する。画像処理プロセッサ102は、表示タイミング調整部122と、画像処理部124と、プロセッサ内撮像側同期信号生成部125と、撮像側クロック生成部128と、表示側クロック生成部129と、位相比較部130と、第二の逓倍/分周部131と、プロセッサ内表示側同期信号生成部132とを有する。
【0025】
内視鏡スコープ101において、撮像部111は、光学情報を電気信号に変換して映像信号として画像処理プロセッサ102へ出力するCCDやCMOSセンサなどである。第一の逓倍/分周部112は、画像処理プロセッサ102から伝送される伝送クロックに対して、適宜、逓倍のみの処理あるいは逓倍と分周とを組み合わせた処理を行い、伝送クロックよりも高い周波数を有するスコープ側クロックを生成する。スコープ側同期信号生成部113は、スコープ側クロックに基づいて、撮像部111を駆動するために必要なスコープ側同期信号を生成する。
【0026】
このスコープ側同期信号は、画像処理プロセッサ102から伝送されるプロセッサ内撮像側同期信号に同期した、プロセッサ内撮像側同期信号の周期と同一周期の同期信号である。なお、撮像部111にCMOSセンサを用いれば、撮像部111、第一の逓倍/分周部112、スコープ側同期信号生成部113を同一のチップ上に搭載することが可能である。
【0027】
画像処理プロセッサ102において、クロックを生成する構成として、撮像側クロック生成部128と表示側クロック生成部129とが独立して設けられている。撮像側クロック生成部128は撮像側クロックを生成し、表示側クロック生成部129は表示側クロックを生成する。第二の逓倍/分周部131は、撮像側クロックに対して、適宜、分周のみの処理あるいは逓倍と分周とを組み合わせた処理を行い、撮像部111の駆動に必要な周波数より低い周波数を有する伝送クロックを生成する。第二の逓倍/分周部131から出力された伝送クロックは内視鏡スコープ101へ伝送される。
【0028】
近年、撮像素子の画素数は増大しており、駆動に必要な周波数が高くなってきている。内視鏡の長いスコープケーブルで高周波のクロックを伝送することは困難であり、また不要輻射の発生も問題となるため、伝送クロックの周波数を低い周波数に抑えることは重要である。内視鏡スコープ101に伝送された伝送クロックは、上述したように、第一の逓倍/分周部112によって、撮像部111の駆動に必要な周波数のスコープ側クロックに変換される。
【0029】
プロセッサ内撮像側同期信号生成部125は、撮像側クロックに基づいて撮像側同期信号を自発的に生成する同期信号生成部(SSG)127を有する。自発的に撮像側同期信号を生成するということは、他の同期信号を参照することなく他の同期信号から独立して撮像側同期信号を生成することである。プロセッサ内撮像側同期信号生成部125が生成した撮像側同期信号は、プロセッサ内撮像側同期信号として、内視鏡スコープ101へ送られ、スコープ側同期信号生成部113へ供給されると共に、表示タイミング調整部122、位相比較部130、及びプロセッサ内表示側同期信号生成部132へも供給され、映像信号のフレームの開始位置を示す信号として使用される。
【0030】
位相比較部130は、このプロセッサ内撮像側同期信号を基準として、表示側クロック生成部129が生成した表示側クロックと位相の比較を行い、比較結果に基づいて、表示側クロック生成部129における表示側クロックの発振状態を制御するための制御信号を表示側クロック生成部129に出力する。表示側クロック生成部129は、位相比較部130からの制御信号に基づいて、プロセッサ内撮像側同期信号と表示側クロックの位相を合わせるように、表示側クロックの周波数を制御する。これによって、撮像側垂直同期信号(撮像側同期信号の1つ)と表示側垂直同期信号(表示側同期信号の1つ)の周期が完全に一致するように、撮像側クロックと表示側クロックの同期関係が確保される。
【0031】
図2は、位相比較部130の動作の内容を示している。位相比較部130は、例えば表示側クロックの立ち上がりのエッジ位置とプロセッサ内撮像側同期信号(図2の例では撮像側垂直同期信号)の立ち上がりのエッジ位置とを比較し、両者のエッジ位置の差に基づく制御信号を表示側クロック生成部129に出力する。この制御信号に基づいて表示側クロック生成部129が表示側クロックの発振状態すなわち表示側クロックの周波数を制御することによって、表示側クロックの立ち上がりのエッジ位置とプロセッサ内撮像側同期信号の立ち上がりのエッジ位置とを一致させ、表示側クロックと撮像側クロックとの同期を確保することができる。図2では表示側クロックとの位相の比較に撮像側垂直同期信号を使用する例を示したが、撮像側水平同期信号を使用してもよい。
【0032】
なお、表示側クロックの周波数は、HDTVの場合は規格によって74.1758MHzと規定されている。撮像クロックの周波数を選定する際にはこの周波数を基に、自然数による逓倍(N倍、N:自然数)、分周(1/M倍、M:自然数)した値の周波数となり、かつ同様にHDTV等の規格によって59.94Hzと規定されている表示側垂直同期信号の周波数の自然数倍になるような周波数が選択される。これにより、撮像クロックを基に表示側クロックの周波数を微調整しても、モニタが引き込める許容範囲内の周波数となるように表示側クロックの周波数を留めることが可能であり、安定した表示を実現できる。
【0033】
表示タイミング調整部122は、撮像側クロック生成部128から供給される撮像側クロックと、プロセッサ内撮像側同期信号生成部125が生成したプロセッサ内撮像側同期信号とを用いて、内視鏡スコープ101から伝送される映像信号を受信する。また、表示タイミング調整部122は、受信した映像信号を、表示側クロック生成部129が生成した表示側クロックの周波数で、プロセッサ内表示側同期信号生成部132が生成したプロセッサ内表示側同期信号のタイミングに同期した映像信号に変換し、画像処理部124へ供給する。この際、プロセッサ内撮像側同期信号とプロセッサ内表示側同期信号は、映像信号のフレームの開始タイミングを示す信号として使用される。
【0034】
上記のようにして、表示タイミング調整部122は、プロセッサ内撮像側同期信号に基づく映像信号の同期タイミングを、プロセッサ内表示側同期信号に基づく同期タイミングに調整する。すなわち、表示タイミング調整部122は、映像信号の1フレームの周期を、プロセッサ内撮像側同期信号に基づく撮像側の周期からプロセッサ内表示側同期信号に基づく表示側の周期に調整することが可能となる。
【0035】
プロセッサ内表示側同期信号生成部132は、表示側クロックとプロセッサ内撮像側同期信号とを用いて、プロセッサ内撮像側同期信号と一定の位相関係を保つようにして、プロセッサ内表示側同期信号を生成する。プロセッサ内表示側同期信号生成部132が生成したプロセッサ内表示側同期信号は、表示タイミング調整部122及び画像処理部124へ出力され、映像信号のフレームの開始タイミングを示す信号として使用される。プロセッサ内撮像側同期信号と同期するように調整することで撮像側クロックと同期するように調整された表示側クロックからプロセッサ内表示側同期信号が生成されるため、プロセッサ内撮像側同期信号の1フレーム周期の長さとプロセッサ内表示側同期信号の1フレーム周期の長さとを一致させることが可能となる。
【0036】
撮像部111が出力した映像信号はスコープ側同期信号に同期していて、このスコープ側同期信号とプロセッサ内表示側同期信号とは、プロセッサ内撮像側同期信号を介して一定の位相関係を保つようにしている。従って、表示タイミング調整部122は、ラインメモリ等を用いて、映像信号をスコープ側クロックから表示側クロックに乗せ換えてタイミングを調整するだけでよい。より具体的には、表示タイミング調整部122は、撮像側クロックとプロセッサ内撮像側同期信号とを用いて、内視鏡スコープ101から伝送される映像信号を受信してラインメモリ等に書き込み、表示側クロックとプロセッサ内表示側同期信号とを用いてラインメモリ等から映像信号を読み出し、画像処理部124へ供給すればよい。
【0037】
なお、第二の実施形態に記載するように、表示タイミング調整部122に同期化フレームメモリを備えれば、プロセッサ内表示側同期信号生成部132は、プロセッサ内撮像側同期信号を参照せずに、プロセッサ内撮像側同期信号と単に周期が一致するプロセッサ内表示側同期信号を生成してもよい。
【0038】
画像処理部124は、γ補正、色変換、エッヂ強調などを行う画像処理回路である。画像処理部124は、表示側クロック及びプロセッサ内表示側同期信号に基づいて動作し、映像信号に対して上記の画像処理を行い、処理後の映像信号を図示しないモニタへ出力する。
【0039】
上述したように、本実施形態によれば、位相比較部130がプロセッサ内撮像側同期信号と表示側クロックとの位相を比較し、比較結果に基づいて表示側クロック生成部129の発振を制御することによって、プロセッサ内撮像側同期信号と表示側クロックとを同期させることが可能となる。また、表示タイミング調整部122が、内視鏡スコープ101から出力される映像信号を、プロセッサ内撮像側同期信号に基づくタイミングで受信し、受信した映像信号の同期タイミングを、表示側クロックに基づいて生成されたプロセッサ内表示側同期信号に基づく同期タイミングに調整することによって、映像信号の1フレームの周期を、プロセッサ内撮像側同期信号に基づく周期からプロセッサ内表示側同期信号に基づく周期に調整することが可能となる。さらに、撮像側クロックと同期するように調整された表示側クロックからプロセッサ内表示側同期信号が生成されるため、プロセッサ内撮像側同期信号の1フレーム周期の長さとプロセッサ内表示側同期信号の1フレーム周期の長さとを一致させることが可能となる。以上によって、撮像と表示との同期を確保し、「追い越し」や「コマ落ち」を防止することができる。
【0040】
また、内視鏡スコープ101側にクロック生成部が不要であるため、内視鏡スコープを簡易化することができる。
【0041】
また、撮像側クロック生成部128と表示側クロック生成部129が独立しているので、各種の内視鏡スコープ101に対応して撮像側クロックの周波数を選択することが可能である。また、スコープ変更時も表示側クロックを安定して生成することが可能である。
【0042】
また、表示側クロックの周波数に、撮像側クロックの周波数のM/N倍(M,Nは任意の自然数)となる周波数を選択し、表示側クロックの周波数を許容範囲内で微調整することで、撮像側クロックを基にしたスコープ側クロックから生成されるスコープ側撮像同期信号と、表示側クロックから生成されるプロセッサ内表示側同期信号との周期を完全に一致させることが可能になり、「追い越し」や「コマ落ち」を防止することができる。
【0043】
また、撮像側クロックを基に簡単な逓倍や分周を行って、内視鏡スコープ101に伝送する伝送クロックを生成し、伝送クロックの周波数を撮像部111の駆動に必要な周波数よりも低く抑えることで、信号の劣化や電磁波ノイズの生成といった問題を軽減することができる。また、内視鏡スコープ101において簡単な逓倍回路や分周回路を使用して、撮像部111の駆動に必要な周波数のスコープ側クロックを生成することができる。
【0044】
また、画像処理プロセッサ102から内視鏡スコープ101にプロセッサ内撮像側同期信号を伝送し、これに基づいて撮像部111を駆動することで、表示タイミング調整部122に設ける同期のためのメモリが小容量のものであっても、「追い越し」や「コマ落ち」の発生を防止することができる。
【0045】
(第二の実施形態)
次に、本発明の第二の実施形態を説明する。図3は、本実施形態による電子内視鏡装置の構成を示している。以下では、第一の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0046】
内視鏡スコープ101において、スコープ側同期信号生成部113は、第一の逓倍/分周部112から出力されるスコープ側クロックに基づいて、自発的にスコープ側同期信号を生成する。自発的にスコープ側同期信号を生成するということは、他の同期信号を参照することなく他の同期信号から独立してスコープ側同期信号を生成することである。スコープ側同期信号生成部113が生成したスコープ側同期信号は、撮像部111へ出力されるとともに、画像処理プロセッサ102へ伝送される。
【0047】
画像処理プロセッサ102において、プロセッサ内撮像側同期信号生成部125内の同期信号生成部127が生成した撮像側同期信号は、第一のプロセッサ内撮像側同期信号として位相比較部130に出力される。位相比較部130の動作は、位相の比較に用いる信号が、第一の実施形態におけるプロセッサ内撮像側同期信号から第一のプロセッサ内撮像側同期信号に変更されるだけであり、第一の実施形態で説明した動作と同様である。
【0048】
プロセッサ内撮像側同期信号生成部125は、内視鏡スコープ101から出力されたスコープ側同期信号を受信して、表示タイミング調整向けの第二のプロセッサ内撮像側同期信号として表示タイミング調整部122へ出力する同期受信部126を有する。
【0049】
表示タイミング調整部122は同期化フレームメモリ123を有する。表示タイミング調整部122は、撮像側クロック生成部128から供給される撮像側クロックと、プロセッサ内撮像側同期信号生成部125が生成した第二のプロセッサ内撮像側同期信号とを用いて、内視鏡スコープ101から伝送される映像信号を受信して同期化フレームメモリ123に書き込む。また、表示タイミング調整部122は、表示側クロック生成部129が生成した表示側クロックと、プロセッサ内表示側同期信号生成部132が生成したプロセッサ内表示側同期信号とを用いて同期化フレームメモリ123から映像信号を読み出し、画像処理部124へ供給する。この際、第二のプロセッサ内撮像側同期信号とプロセッサ内表示側同期信号は、映像信号のフレームの開始タイミングを示す信号として使用される。
【0050】
上記のようにして、表示タイミング調整部122は、プロセッサ内撮像側同期信号に基づく映像信号の同期タイミングを、プロセッサ内表示側同期信号に基づく同期タイミングに調整する。すなわち、表示タイミング調整部122は、映像信号の1フレームの周期を、プロセッサ内撮像側同期信号に基づく撮像側の周期からプロセッサ内表示側同期信号に基づく表示側の周期に調整することが可能となる。
【0051】
上述したように、本実施形態によれば、画像処理プロセッサ102から内視鏡スコープ101への同期信号の伝送が不要になる。また、スコープ側同期信号生成部113は自発的にスコープ側同期信号を生成するので、内視鏡スコープ101側で撮像部111の駆動タイミングを自由に決定することができ、画像処理プロセッサ102の発売後でも「追い越し」や「コマ落ち」の発生がない新規な内視鏡スコープを比較的容易に追加することができる。
【0052】
(第三の実施形態)
次に、本発明の第三の実施形態を説明する。図4は、本実施形態による電子内視鏡装置の構成を示している。以下では、第一、第二の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0053】
本実施形態のプロセッサ内撮像側同期信号生成部125には同期信号生成部127が設けられておらず、同期受信部126が設けられている。同期受信部126は、内視鏡スコープ101から出力されたスコープ側同期信号を受信し、プロセッサ内撮像側同期信号として、表示タイミング調整部122、位相比較部130、及びプロセッサ内表示側同期信号生成部132へ出力する。表示タイミング調整部122、位相比較部130、及びプロセッサ内表示側同期信号生成部132の動作は、第一の実施形態で説明した動作と同様である。
【0054】
上述したように、本実施形態によれば、画像処理プロセッサ102から内視鏡スコープ101への同期信号の伝送が不要になる。また、スコープ側同期信号生成部113は自発的にスコープ側同期信号を生成するので、内視鏡スコープ101側で撮像部111の駆動タイミングを自由に決定することができ、画像処理プロセッサ102の発売後でも「追い越し」や「コマ落ち」の発生がない新規な内視鏡スコープを比較的容易に追加することができる。
【0055】
また、プロセッサ内表示側同期信号の周期はプロセッサ内撮像側同期信号と同一であり、プロセッサ内表示側同期信号は一定の位相関係を保ってプロセッサ内撮像側同期信号と同期しているため、撮像から表示までの遅延時間を常に一定に保ちつつ、「追い越し」や「コマ落ち」の発生を防止することができる。
【0056】
(第四の実施形態)
次に、本発明の第四の実施形態を説明する。図5は、本実施形態による電子内視鏡装置の構成を示している。以下では、第一の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0057】
内視鏡スコープ101では、映像信号の出力最終段に電光変換部141が設けられている。電光変換部141は、撮像部111から出力された映像信号を光信号に変換し、画像処理プロセッサ102に送信する。画像処理プロセッサ102では、映像信号の入力初段に光電変換部142が設けられている。光電変換部142は、内視鏡スコープ101から送信された光信号を受信し、受信した光信号を電気的な映像信号に戻す。このように、本実施形態では、映像信号が内視鏡スコープ101と画像処理プロセッサ102間を光信号で伝送される。
【0058】
なお、第二の実施形態あるいは第三の実施形態において、本実施形態のように、映像信号が内視鏡スコープ101と画像処理プロセッサ102間を光信号で伝送されるように電子内視鏡装置を構成してもよい。
【0059】
上述したように、本実施形態によれば、映像信号を光信号で伝送することによって、外乱ノイズへの耐性向上や、電磁波ノイズの低減が期待できる。また、被検者の安全を確保するための絶縁処理が容易になる。
【0060】
(第五の実施形態)
次に、本発明の第五の実施形態を説明する。図6は、本実施形態による電子内視鏡装置の構成を示している。以下では、第一の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0061】
内視鏡スコープ101では、映像信号の出力最終段に差動信号生成部143が設けられている。差動信号生成部143は、撮像部111から出力された映像信号を差動信号に変換し、画像処理プロセッサ102に送信する。画像処理プロセッサ102では、映像信号の入力初段に差動信号復調部144が設けられている。差動信号復調部144は、内視鏡スコープ101から送信された差動信号を受信し、受信した差動信号を元の映像信号に復調する。このように、本実施形態では、映像信号が内視鏡スコープ101と画像処理プロセッサ102間を差動信号で伝送される。
【0062】
なお、第二の実施形態あるいは第三の実施形態において、本実施形態のように、映像信号が内視鏡スコープ101と画像処理プロセッサ102間を差動信号で伝送されるように電子内視鏡装置を構成してもよい。
【0063】
上述したように、本実施形態によれば、映像信号の伝送に差動信号を使用することで、外乱ノイズへの耐性を高くすることができる。
【0064】
(第六の実施形態)
次に、本発明の第六の実施形態を説明する。図7は、本実施形態による電子内視鏡装置の構成を示している。以下では、第一の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0065】
内視鏡スコープ101では、映像信号の出力最終段に無線送信部145が設けられている。無線送信部145は、撮像部111から出力された映像信号を無線信号として画像処理プロセッサ102に無線送信する。画像処理プロセッサ102では、映像信号の入力初段に無線受信部146が設けられている。無線受信部146は、内視鏡スコープ101から無線送信された無線信号を受信し、受信した無線信号を元の映像信号に復調する。このように、本実施形態では、映像信号が内視鏡スコープ101と画像処理プロセッサ102間を無線信号で伝送される。
【0066】
なお、第二の実施形態あるいは第三の実施形態において、本実施形態のように、映像信号が内視鏡スコープ101と画像処理プロセッサ102間を無線信号で伝送されるように電子内視鏡装置を構成してもよい。
【0067】
上述したように、本実施形態によれば、映像信号を無線信号で伝送することによって、データ伝送に必要な信号線数を削減することができ、内視鏡スコープの細径化が可能となる。また、被検者の安全を確保するための絶縁処理が容易になる。
【0068】
(第七の実施形態)
次に、本発明の第七の実施形態を説明する。図8は、本実施形態による電子内視鏡装置の構成を示している。以下では、第一の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0069】
内視鏡スコープ101では、映像信号の出力最終段に圧縮部147が設けられている。圧縮部147は、撮像部111から出力された映像信号を圧縮し、圧縮映像信号として画像処理プロセッサ102に送信する。画像処理プロセッサ102では、映像信号の入力初段に伸長部148が設けられている。伸長部148は、内視鏡スコープ101から送信された圧縮映像信号を受信し、受信した圧縮映像信号を伸長して非圧縮の映像信号に戻す。このように、本実施形態では、映像信号が圧縮されて内視鏡スコープ101と画像処理プロセッサ102間を伝送される。
【0070】
なお、第二の実施形態あるいは第三の実施形態において、本実施形態のように、映像信号が圧縮されて内視鏡スコープ101と画像処理プロセッサ102間を伝送されるように電子内視鏡装置を構成してもよい。また、第四の実施形態、第五の実施形態、第六の実施形態において、本実施形態のように、映像信号が圧縮されて内視鏡スコープ101と画像処理プロセッサ102間を伝送されるように電子内視鏡装置を構成することも可能であり、その場合は、電光変換部141、差動信号生成部143、無線送信部145の直前に圧縮部147を配置し、光電変換部142、差動信号復調部144、無線受信部146の直後に伸長部148を配置すればよい。
【0071】
上述したように、本実施形態によれば、圧縮・伸長の処理を加えることによって、データ量を低減することができ、特に無線通信の安定動作を実現することができる。
【0072】
(第八の実施形態)
次に、本発明の第八の実施形態を説明する。図9は、本実施形態による電子内視鏡装置の構成を示している。以下では、第二の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0073】
内視鏡スコープ101では、映像信号の出力最終段に重畳部149が設けられている。重畳部149は、撮像部111から出力された映像信号にスコープ側同期信号を重畳し、画像処理プロセッサ102に送信する。画像処理プロセッサ102では、映像信号の入力初段に分離部150が設けられている。分離部150は、内視鏡スコープ101から送信された映像信号を受信し、受信した映像信号からスコープ側同期信号を分離し、同期受信部126に出力する。このように、本実施形態では、映像信号が圧縮されて内視鏡スコープ101と画像処理プロセッサ102間を伝送される。
【0074】
なお、第三の実施形態において、本実施形態のように、スコープ側同期信号が重畳された映像信号が内視鏡スコープ101と画像処理プロセッサ102間を伝送されるように電子内視鏡装置を構成してもよい。
【0075】
上述したように、本実施形態によれば、スコープ側同期信号を映像信号に重畳して同一の伝送線路で画像処理プロセッサ102に伝送することによって、伝送線路の本数を削減できるため、内視鏡スコープ101の細径化が可能になる。
【0076】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0077】
101・・・内視鏡スコープ、102・・・画像処理プロセッサ、111・・・撮像部、112・・・第一の逓倍/分周部、113・・・スコープ側同期信号生成部、122・・・表示タイミング調整部、123・・・同期化フレームメモリ、124・・・画像処理部、125・・・プロセッサ内撮像側同期信号生成部、126・・・同期受信部、128・・・撮像側クロック生成部、129・・・表示側クロック生成部、130・・・位相比較部、131・・・第二の逓倍/分周部、132・・・プロセッサ内表示側同期信号生成部、141・・・電光変換部、142・・・光電変換部、143・・・差動信号生成部(変換部)、144・・・差動信号復調部(復調部)、145・・・無線送信部、146・・・無線受信部、147・・・圧縮部、148・・・伸長部、149・・・重畳部、150・・・分離部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理プロセッサおよび内視鏡スコープを備える電子内視鏡装置であって、
前記内視鏡スコープは、
スコープ側クロックおよびスコープ側同期信号に基づいて光学情報を電気信号に変換し、映像信号として出力する撮像部と、
前記画像処理プロセッサから伝送された伝送クロックを逓倍および/または分周して前記スコープ側クロックを生成する第一の逓倍/分周部と、
前記スコープ側同期信号を生成するスコープ側同期信号生成部と、
を備え、
前記画像処理プロセッサは、
撮像側クロックを生成する撮像側クロック生成部と、
前記撮像側クロックを逓倍および/または分周して前記伝送クロックを生成する第二の逓倍/分周部と、
表示側クロックを生成する表示側クロック生成部と、
プロセッサ内撮像側同期信号を生成するプロセッサ内撮像側同期信号生成部と、
前記表示側クロックに基づいてプロセッサ内表示側同期信号を生成するプロセッサ内表示側同期信号生成部と、
前記プロセッサ内撮像側同期信号と前記表示側クロックとの位相を比較し、比較結果に基づいて前記表示側クロック生成部の発振を制御する位相比較部と、
前記内視鏡スコープから出力される前記映像信号を、前記プロセッサ内撮像側同期信号に基づくタイミングで受信し、受信した前記映像信号の同期タイミングを、前記プロセッサ内表示側同期信号に基づく同期タイミングに調整する表示タイミング調整部と、
を備え、
前記表示側クロックの周波数は、前記撮像側クロックの周波数のM/N倍(M,Nは任意の自然数) である
ことを特徴とする電子内視鏡装置。
【請求項2】
前記内視鏡スコープにおいて、
前記スコープ側同期信号生成部は、前記スコープ側クロックと前記プロセッサ内撮像側同期信号とに基づいて、前記プロセッサ内撮像側同期信号と同期した前記スコープ側同期信号を生成し、
前記画像処理プロセッサにおいて、
前記プロセッサ内撮像側同期信号生成部は、前記撮像側クロックに基づいて自発的に前記プロセッサ内撮像側同期信号を生成し、前記位相比較部と前記スコープ側同期信号生成部へ伝送する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
【請求項3】
前記内視鏡スコープにおいて、
前記スコープ側同期信号生成部は、前記スコープ側クロックに基づいて自発的に前記スコープ側同期信号を生成し、
前記画像処理プロセッサにおいて、
前記プロセッサ内撮像側同期信号生成部は、
前記撮像側クロックに基づいて自発的に第一のプロセッサ内撮像側同期信号を生成する同期信号生成回路と、
前記内視鏡スコープから出力される前記スコープ側同期信号を受信し、第二のプロセッサ内撮像側同期信号として出力する受信部と、
を備え、
前記位相比較部は、前記第一のプロセッサ内撮像側同期信号と前記表示側クロックとの位相を比較し、比較結果に基づいて前記表示側クロック生成部の発振を制御し、
前記表示タイミング調整部は、同期化フレームメモリを備え、前記内視鏡スコープから出力される前記映像信号を、前記第二のプロセッサ内撮像側同期信号に基づくタイミングで前記同期化フレームメモリに書き込み、前記映像信号を、前記プロセッサ内表示側同期信号に基づくタイミングで前記同期化フレームメモリから読み出す
ことを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
【請求項4】
前記内視鏡スコープにおいて、
前記スコープ側同期信号生成部は、前記スコープ側クロックに基づいて自発的に前記スコープ側同期信号を生成し、
前記画像処理プロセッサにおいて、
前記プロセッサ内撮像側同期信号生成部は、前記内視鏡スコープから出力される前記スコープ側同期信号を受信し、前記プロセッサ内撮像側同期信号として出力する受信部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
【請求項5】
前記内視鏡スコープは、前記映像信号を光信号に変換する電光変換部を備え、
前記画像処理プロセッサは、前記光信号を前記映像信号に変換する光電変換部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
【請求項6】
前記内視鏡スコープは、前記映像信号を差動信号に変換する変換部を備え、
前記画像処理プロセッサは、前記差動信号を前記映像信号に復調する復調部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
【請求項7】
前記内視鏡スコープは、前記映像信号を無線送信する無線送信部を備え、
前記画像処理プロセッサは、前記無線送信部によって無線送信された前記映像信号を受信する無線受信部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
【請求項8】
前記内視鏡スコープは、前記映像信号を圧縮する圧縮部を備え、
前記画像処理プロセッサは、前記圧縮部によって圧縮された前記映像信号を伸長する伸長部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
【請求項9】
前記内視鏡スコープは、前記映像信号に前記スコープ側同期信号を重畳する重畳部を備え、
前記画像処理プロセッサにおいて、前記重畳部によって前記スコープ側同期信号が重畳された前記映像信号から前記スコープ側同期信号を分離し、前記第二のプロセッサ内撮像側同期信号として前記受信部に出力する分離部を備える
ことを特徴とする請求項3に記載の電子内視鏡装置。
【請求項10】
前記内視鏡スコープは、前記映像信号に前記スコープ側同期信号を重畳する重畳部を備え、
前記画像処理プロセッサにおいて、前記重畳部によって前記スコープ側同期信号が重畳された前記映像信号から前記スコープ側同期信号を分離し、前記プロセッサ内撮像側同期信号として前記受信部に出力する分離部を備える
ことを特徴とする請求項4に記載の電子内視鏡装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−454(P2013−454A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−136411(P2011−136411)
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】