電子写真画像形成装置
【課題】本体100Aに対し着脱可能なカートリッジ7と、装置内部に外乱光Lが入射することを防ぐ遮光部材11を有する画像形成装置において、遮光部材11と、カートリッジ7を着脱する際のガイド部材をそれぞれ設けることにより、製品コストの増大及び装置の大型化などの問題があった。
【解決手段】装置内部に外乱光が入射することを防ぐ遮光部材11にカートリッジ7の挿入の際のガイド機能を持たせることにより、カートリッジのガイドとして機能していたカートリッジガイドを小型化、簡略化することで製品コストの上昇を軽減する。
【解決手段】装置内部に外乱光が入射することを防ぐ遮光部材11にカートリッジ7の挿入の際のガイド機能を持たせることにより、カートリッジのガイドとして機能していたカートリッジガイドを小型化、簡略化することで製品コストの上昇を軽減する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カートリッジを装置本体に取り出し可能に装着した状態で、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置に関するものである。
【0002】
本発明において、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成プロセスを用いて、記録媒体に画像を形成するものである。電子写真画像形成装置の例としては、例えば電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えばレーザビームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。また、記録媒体とは、電子写真画像形成装置によって画像が形成されるものであって、例えば、用紙、OHPシート、封筒、葉書、ラベル等のシート状物(以下、シートと記す)である。
【0003】
また、カートリッジとは、例えば、プロセスカートリッジ或いは現像カートリッジであって、電子写真画像形成装置の装置本体に取り外し可能に装着された状態で、記録媒体に画像を形成する画像形成プロセスに寄与するものである。装置本体とはカートリッジを除いた電子写真画像形成装置の構成部分である。
【0004】
プロセスカートリッジとは、プロセス手段としての、帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一つと静電潜像が形成される電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して、装置本体に取り外し可能に装着されるものである。プロセス手段は、電子写真感光体に作用するものである。従って、プロセスカートリッジとは、プロセス手段としての現像手段と、電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して、装置本体に取り外し可能に装着されるものも含まれる。
【0005】
ここで、電子写真感光体と現像手段とを一体的に有するプロセスカートリッジを所謂一体型と称する。また、電子写真感光体と現像手段以外のプロセス手段とを一体的に有するプロセスカートリッジを所謂分離型と称する。即ち、現像手段はプロセスカートリッジとは別の現像ユニットに設けて、この現像ユニットと対になって画像を形成するプロセスカートリッジを所謂分離型と称する。プロセスカートリッジは、使用者自身によって本体に対する着脱を行うことができる。そのため、装置本体のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0006】
また、現像カートリッジとは、現像ローラを有し、現像ローラによって、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するのに用いられる現像剤(トナー)を収容しており、本体に取り外し可能に装着されるものである。
【0007】
現像カートリッジの場合には、電子写真感光体は装置本体或いはカートリッジ支持部材(所謂、引き出し)に取り付けられている。或いは、電子写真感光体は、所謂分離型プロセスカートリッジに設けられている(この場合には、プロセスカートリッジは、現像手段を有してはいない)。現像カートリッジも、使用者自身によって装置本体に対する着脱を行うことができる。そのため、装置本体のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0008】
そこで、カートリッジとしては、所謂一体型又は所謂分離型のプロセスカートリッジが含まれる。また、カートリッジとしては、所謂分離型のプロセスカートリッジと現像カートリッジが対になって用いられる場合が含まれる。また、カートリッジとしては、電子写真感光体が装置本体或いはカートリッジ支持部材に固定して取り付けられており、電子写真感光体に作用可能に現像カートリッジが着脱可能に用いられる場合が含まれる。
【背景技術】
【0009】
電子写真画像形成装置においては、給送トレイから装置本体の内部にシートを搬送するため、装置本体に給送開口部を設けたものがある。この場合、給送開口部から装置本体の内部に入射した外乱光がシート搬送経路等の表面で反射して、装置本体内部の電子写真感光体ドラム(以下、ドラムと記す)に達してしまうことが考えられる。そして、その反射光がドラムの表面に照射されることによって、ドラム上に書き込まれた本来の潜像画像またはその周辺の領域の電位が変化してしまう。その結果、画像領域やその周辺の領域に無用なトナーが付着することが考えられる。
【0010】
特許文献1には、給送開口部から装置本体内部に侵入する外乱光をドラムに対して遮光する遮光板を配置することが記載されている。これによって、前記外乱光がドラムに達することを防止する装置構成が記載されている。
【0011】
また、特許文献2には、カートリッジを装置本体に取り出し可能に装着した状態で、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置が記載されている。このような着脱可能なカートリッジ方式を採用する場合、カートリッジの着脱を行う際に、カートリッジを装置本体の取り付け位置まで導くためのガイドが必要となっている。
【0012】
また、特許文献3には、装置本体の下方に設けた開口から給紙トレイを突出させて配置する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2005−99380号公報(図6)
【特許文献2】特開平8−305243号公報(図6)
【特許文献3】特開2004−224507号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、前述した従来の構成を更に発展させたものである。本発明の目的は、装置本体内に進入した外光が感光体ドラムに当たるのを抑制する機能、及び、カートリッジを装置本体内の所定の方向にガイドする機能を兼ねることのできる電子写真画像形成装置を提供することである。本発明の他の目的は、装置本体内に進入した外光が感光体ドラムに当たるのを抑制する遮光部材に、カートリッジを装置本体内の所定の方向にガイドするガイド機能を備えた電子写真画像形成装置を提供することである。
【0015】
これによって、本発明の他の目的は、製品コストの低減を実現した電子写真画像形成装置を提供することである。また、これによって、本発明の他の目的は、装置の小型化を実現した電子写真画像形成装置を提供することである。本発明の他の目的は、装置本体内に進入する外光を抑制することを実現した電子写真画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の目的を達成するための本発明に係る電子写真画像形成装置の代表的な構成は、カートリッジを装置本体の装着部に取り外し可能に装着した状態で、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、前記カートリッジを前記装着部に対して取り外し可能に装着するために、前記カートリッジが通過するように、前記装置本体に設けられた第1の開口部と、前記装置本体に設けられ、前記第1の開口部を閉じる閉鎖位置と前記第1の開口部を開放する開放位置との間を移動可能な開閉部材と、前記装置本体の内部に前記記録媒体を導入するために、前記記録媒体が通過するように、前記装置本体に設けられた第2の開口部と、前記第2の開口部から前記装置本体の内部に侵入した外光の少なくとも一部が電子写真感光体ドラムに当たるのを規制するために、前記装置本体に設けられた遮光部材と、を有し、前記遮光部材が、前記開閉部材を前記開放位置に移動して開放した前記第1の開口部から前記カートリッジを前記装着部に装着する際に前記カートリッジをガイドするガイドを兼ねていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、装置本体内に進入した外光が感光体ドラムに当たるのを抑制する機能、及び、カートリッジを装置本体内の所定の方向にガイドする機能を兼ねることができた。本発明によれば、装置本体内に進入した外光が感光体ドラムに当たるのを抑制する遮光部材に、カートリッジを装置本体内の所定の方向にガイドするガイド機能を備えることができた。これによって、本発明によれば、製品コストの低減を実現することができた。また、これによって、本発明によれば、装置の小型化を実現することができた。本発明によれば、装置本体内に進入する外光を抑制することを実現することができた。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】(a)は実施例1の電子写真画像形成装置の縦断右側面図、(b)は(a)の部分的な拡大図。
【図2】(a)はドアを開いた状態の装置の縦断右側面図、(b)はドアを開いた状態の装置の斜視図。
【図3A】(a)はカートリッジの外観斜視図、(b)はカートリッジの挿入軌跡の説明図。
【図3B】カートリッジの挿入軌跡の詳細図。
【図4】(a)と(b)は外乱光の侵入説明図。
【図5】(a)は実施例2の装置の説明図、(b)は実施例3の装置の説明図。
【図6】(a)と(b)は実施例3の装置の回動遮光板の動作説明図。
【図7】(a)は実施例4の装置の説明図、(b)は実施例5の装置の説明図。
【図8】(a)は実施例6の装置のドアが閉じられている状態の縦断右側面図、(b)はドアが開かれている状態の縦断右側面図。
【図9】(a)は実施例6の装置のカートリッジの挿入軌跡または取り出し軌跡の説明図、(b)は実施例7の装置の説明図。
【図10】(a)と(b)は現像カートリッジの挿入軌跡または取り出し軌跡の説明図。
【図11】(a)は実施例1の遮光板の寸法図、(b)は装置本体の開口部の寸法図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[実施例1]
(1)電子写真画像形成装置の全体構成
図1の(a)は本発明を適用した電子写真画像形成装置100の実施例の縦断右側面図、(b)は(a)の部分的な拡大図である。装置100はカートリッジ7を装置本体100Aに取り出し可能に装着した状態で、記録媒体Sに画像を形成する電子写真レーザープリンタである。即ち、外部ホスト装置300から制御回路部(制御基板)200に入力する画像情報に基づいてシートSに画像を形成する。装置300はパソコン(PC)、画像読み取り装置(イメージリーダ)、ネットワーク上の端末、ワードプロセッサ、ファクシミリ等であり、制御回路部200とラン接続されている。
【0020】
ここで、本実施例の装置100に関して、前側又は正面側とは、カートリッジ7を本体100Aに対して出し入れするための第1の開口部(カートリッジ出し入れ開口部)101に対するドア(開閉部材、外装カバー)102を設けた側である。後側又は奥側とはそれとは反対側である。前後方向とは、本体100Aの後側から前側に向かう方向(前方向)と、その逆方向(後方向)である。左右とは本体100Aを前側から見て左又は右である。左右方向とは、右から左に向かう方向(左方向)と、その逆方向(右方向)である。上下とは重力方向において上または下である。
【0021】
装置100は、静電潜像が形成される電子写真感光体ドラム(回転ドラム型の電子写真感光体:以下、ドラムと記す)1を有する。また、ドラム1に作用するプロセス手段としての、帯電ローラ2、レーザースキャナーユニット3、現像装置4、転写ローラ5、クリーニング装置6を有する。
【0022】
帯電ローラ(帯電手段)2はドラム1を所定の極性・電位に一様に帯電するための接触帯電手段である。ユニット(画像露光手段)3は、制御回路部200から入力される画像信号に対応して変調されたレーザー光3aを出力し、帯電処理されたドラム1の表面を走査露光する。これによって、ユニット3は、ドラム1に画像信号に対応した静電潜像を形成する。現像装置(現像手段)4は、ドラム1に形成された静電潜像を粉体現像剤(粉体トナー)により現像剤像(トナー像)として顕像化する。
【0023】
現像装置4は、ドラム1に形成された静電潜像を現像するために、ドラム1に現像剤を供給する現像ローラ(現像部材)4aと、前記現像剤を収容した現像剤収容部4bと、を有する。即ち、現像ローラ4aは、ドラム1に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像するものである。
【0024】
転写ローラ(転写手段)5は、ドラム1に形成された現像剤像をシートSに転写するためのものである。クリーニング装置(クリーニング手段)6は、転写ローラ4aによって、シートSに現像剤像を転写した後に、ドラム1表面から残留現像剤を除去するものである。クリーニング装置6は、クリーニングブレード(クリーニング部材)6aと廃現像剤収容部6bとを有する。ブレード6aは、ドラム1の表面に接触して、ドラム1の表面に残留する現像剤を掻き落とす。ドラム1の表面から掻き落とされた現像剤は、収容部6bに収容される。
【0025】
本実施例においては、ドラム1、帯電ローラ2、現像装置4、クリーニング装置6の4つの手段をカートリッジ化している。即ち、本実施例においては、上記の手段をカートリッジ枠体7aに所定の相互配置関係をもって組み込んで一体的にカートリッジ化している。即ち、本実施例においては、本体100Aに取り外し可能に装着される所謂一体型のプロセスカートリッジ(カートリッジ)7を用いている。
【0026】
本体100Aの下部には給送トレイ(第1の給送部)8が配置されている。トレイ8には定型サイズのシートSが積載されて収容される。トレイ8の手前側は、ドア(開閉部材)102の下部に配置されている、第2の開口部(給送開口部)9から装置100の手前側に突出している。開口部9は、シートSを本体100内に導入するものである。使用者は、開口部9からアクセスすることでトレイ8に対してシートSを積載する。
【0027】
尚、8bはスライダであって、溝8cに対して移動可能で、トレイ8に積載された記録材Sの後端を規制する(図1(a)、図2、図4)。8fは取ってであって、トレイ8を回動する際に、使用者が把持する。
【0028】
また、トレイ8の上方部には手差しトレイ(第2の給送部)10が設けられている。特殊なシートSを給送する際には、使用者は、開口部9からアクセスすることで、トレイ10に対して前記特殊なシートSを手差しで積載する。そして、トレイ10に設けた幅規制板(サイドガイド)10aによって、シートSの幅方向を規制して、シートSのセッティングを行う。ここで、特殊なシートSとは、記録材の厚さ、或いは、サイズが規格外のものであって、例えば厚紙、葉書、封筒などである。
【0029】
即ち、第2の開口部9は、トレイ(第1の給送部)8やトレイ(第2の給送部)10に対してシートSを導入するためのものである。トレイ10は開口部9の内側からローラ12の近辺まで下方に傾斜して配置されている。また、トレイ10の幅方向は、本体100Aの略全幅にわたって配置されている。トレイ10の材質は、遮光板11の材質として後述したものを適用することができる。
【0030】
また、トレイ10の上方部には、開口部9から本体100Aの内部に進入した外乱光の少なくとも一部をドラム1に対して遮光する遮光板(遮光部材)11が設けられている。即ち、開口部9から本体100Aの内部に進入した外光が、ドラム1に当たるのを抑制する遮光板11が設けられている。これについては後述する。
【0031】
トレイ10の奥側には給送ローラ12が設けられている。また、本体100Aの奥側には、ローラ12から装置本体100A内の後側の上部(排出ローラ対15)に至るシート搬送路Zが設けられている。搬送路Zは搬送ガイド18で構成されている。そして、搬送路Zの下から上に沿って、レジストローラ対13、転写ローラ5、定着装置(定着加熱装置)14、排出ローラ対15が設けられている。
【0032】
転写ローラ5はドラム1に弾性的に当接しており、ニップ部Tを形成している。定着装置14は、定着フィルムユニットと加圧ローラを有するものを用いている。本体100Aの上面には、画像形成済みのシートSを受ける排出トレイ16が設けられている。また、トレイ16には装置100の手前側に突出させて延長トレイ16aが設けられている。
【0033】
以上説明した通り、装置100の手前側には、装置手前側の全面を開放可能な第1の開口部101が設けられている(図2(a)(b))。開口部101を開くことによって、使用者は、カートリッジ7の装置本体100Aに対する着脱、及び、トレイ8・10に対するシートSの装着、取り出しを行うことができる。これによって、操作性を向上させている。開口部101は、本体100Aの下部に設けられたヒンジ102aを中心にして回動するドア(開閉部材)102によって、開放可能に閉じられる。
【0034】
第2の開口部9は、ドア102の下方に、かつ、トレイ8・10の幅に応じて設けられている。即ち、開口部9は、ドア102自身に、かつ、ドア102の下部であって、ドア102よりも幅が小さく設けられている。開口部9は、本体100Aの下部に設けられたヒンジ8dを中心にして回動するトレイ8によって、開放可能に閉じられる。これによって、トレイ(給送部、記録媒体積載部)8は、シートSを積載する機能と、開口部9を閉じるドアとしての機能を兼用している。ドア102が開口部101を開放した状態で、トレイ8はドア102の内側に沿って回動して、ドア102の内側に支持される(図2)。
【0035】
また、ドア102が閉じられた状態で、トレイ8はヒンジ8dを中心にして外方に回動して、ドア102に設けられた開口部9を開く。この状態で、トレイ(回動トレイ)8は、本体100Aの内側に設けられた固定トレイ部8eと協働して、シートSを積載する(図1(a)、図2)。尚、トレイ8は、開口部9を開放可能に閉じるカバーの機能を兼用する。前述したとおり、ドア102は、装置本体100Aに対してヒンジ102aを中心にして回動可能である。これによって、ドア102は、開口部101を開閉可能である。
【0036】
また、ドア102に設けられた開口部9は、ドア102に対してヒンジ8dを中心にして回動するトレイ8によって開閉可能である。これによって、操作性の向上、装置の小型化を実現している。但し、開口部9を開閉するドアを別途設けても良い。尚、ドア102を閉じる際に、ドア102を本体100Aに係止する係止部、及び、トレイ8を閉じる際に、トレイ8をドア102に係止する係止部については、図示を省略している。これら、係止部としては、フック、スナップフィット等公知の部材を適宜用いることができる。
【0037】
画像形成動作は次のとおりである。制御回路部200は装置300と情報の授受をし、装置100の画像形成シーケンスを制御する。回路部200はプリントスタート信号に基づいて装置100に画像形成を実行させる。
【0038】
即ち、回路部200は駆動モータ(不図示)を起動させて、ドラム1を矢印の時計方向に所定の速度で回転させる。回転したドラム1は、その周面が帯電ローラ2により所定の極性・電位に一様に帯電される。帯電ローラ2はドラム1に対して弾性的に当接しており、ドラム1の回転に従動して回転する。帯電ローラ2は導電性ローラであり、本体100A側の電源部(不図示)から芯金を介して所定の帯電バイアス電圧が印加される。
【0039】
これにより、回転しているドラム1の外周面が所定の極性・電位に一様に接触帯電処理される。帯電されたドラム1に対して、ユニット3により画像情報に応じた露光がなされる。即ち、ユニット3は回路部200から入力される画像信号に対応して変調されたレーザー光3aを出力して、ドラム1の帯電面を走査露光する。ドラム1の表面は露光箇所の電位の絶対値が帯電電位の絶対値に比べて低くなることによって、画像情報に応じた静電潜像が順次に形成される。前記静電潜像は現像装置4の現像剤によって現像されて、現像剤像として顕像化される。
【0040】
即ち、収容部4b内に収容されている現像剤を用いて、前記静電潜像が現像ローラ4aによって現像される。現像ローラ4aに対しては電源部(不図示)から所定の現像バイアス電圧が印加される。
【0041】
一方、回路部200は所定の制御タイミングにて給送ローラ12を回転する。トレイ8からの給送が選択されている場合には、トレイ8側のリフタ板8aが上昇移動する。これにより、トレイ8に積載されているシートSの奥側の上面がローラ12の下面に接触して最上位のシートSが後方に繰り出される。これによって、最上位のシートSがローラ12に当接している分離パッド12aにより1枚分離されて、搬送路Zに送出される。また、トレイ10からの給送が選択されている場合には、トレイ10上にセッティングされているシートSの最上位のシートSが後方に繰り出される。
【0042】
そして、シートSが分離パッド12aにより1枚分離されて搬送路Zに送出される。搬送路Zに送出されたシートSは所定の制御タイミングで回転がオン/オフ制御されるレジストローラ対13に至る。ローラ対13は回転オフ状態でシートSの先端を一時止めて、シートSの斜行を修正をする。そして、ローラ対13は所定の制御タイミングにて回転がオンされることで、シートSを、ドラム1と転写ローラ5との当接部である転写ニップ部Tに導入する。
【0043】
即ち、シートSはローラ対13によってドラム1に対する画像形成と同期がとられて転写ニップ部Tに送られる。転写ローラ5は回転自在に保持され、ドラム1に対してドラム1の中心方向に付勢バネ(弾性部材:不図示)によって所定の弾性力で押し付けられている。シートSが転写ニップ部Tを通過していく過程において、転写ローラ5に対して電源部(不図示)から現像剤の帯電極性とは逆極性の電位の転写バイアス電圧が印加される。これにより、ドラム1の周面に形成された現像剤像が、シートSに順次に転写される。
【0044】
現像剤像の転写を受けたシートSは、ドラム1表面から分離される。その後、シートSは、定着装置14へ搬送されて現像剤像の定着処理(固着化)を受ける。定着装置14を通ったシートSは、ローラ対15により排出トレイ16および延長トレイ16aの上に画像形成物(プリント、コピー)として排出される。シートSに現像剤像を転写した後のドラム1の表面は、クリーニング装置6により残留トナーを掻き取られて清掃され、繰り返して画像形成に供される。そして、クリーニング工程終了後、ドラム1の表面は再び帯電工程に入る。
【0045】
装置100は、上記の手段を用い、帯電、露光、現像、転写、定着、クリーニングの各工程を繰り返して画像形成を行なう。
【0046】
(2)カートリッジ交換方式
カートリッジ7は画像形成に使用されるにつれて現像装置4に収容されている現像剤が消費される。そこで、例えば、カートリッジ7の現像剤量を検知する手段(不図示)をカートリッジ7に備えて、回路部200において、検知残量値を、予め設定したカートリッジ寿命予告のための閾値と比較させる。そして、検知残量値が閾値よりも少ない残量値となったら、装置100に設けた表示部(不図示)にカートリッジ7についての寿命予告を表示させる。これにより使用者に、交換用のカートリッジの準備を促す、或いはカートリッジの交換を促して、出力画像の品質を維持する。
【0047】
本実施例の装置100において、カートリッジ7の交換は、装置100の前面のドア102を開く。これによって、本体100Aの開口部101を開放する。そして、使用者が開口部101を介してカートリッジ7の交換を行う。即ち、装置前面側よりカートリッジの交換を行うフロントアクセス方式である。前述した通り、本体100Aの前面側には、本体100Aにカートリッジ7を挿入するために、及び、本体100Aからカートリッジ7を取り出すために、カートリッジ7を通過させる開口部101が設けられている。
【0048】
そして、開口部101を閉じる閉鎖位置A(図1の(a))と開口部101を開放する開放位置B(図2)との間を移動可能なドア(開閉部材)102が本体100Aに設けられている。本実施例においては、ドア102はドア下端部のヒンジ軸(支点)102aを中心にして本体100Aに対して回動可能である。即ち、ドア102は、軸102aを中心にして起こし方向に回動して、開口部101を閉じる閉鎖位置A(図1の(a))に移動させることができる。閉じたドア102は、前記係止部(不図示)により本体100Aに対して係止された状態に維持される。
【0049】
また、閉じたドア102は、前記係止部を解除して軸102aを中心にして本体100Aの手前側にほぼ水平に倒して、開口部101を開放する開放位置B(図2の(a)・(b))に移動させることができる。これにより、開口部101が大きく開放される。本実施例においては、ドア102を開くことによって、装置前面側が全領域開放される(図2(a)(b)参照)。
【0050】
本実施例においては、ドア102の下部にシートSを導入するための開口部9を設けてあり、ドア102が閉じられた状態においては、トレイ8の手前側は開口部9から装置100の手前側に突出している(図1(a))。即ち、開口部9は、トレイ8、及び、トレイ10にシートSをセッティングするためのものである。
【0051】
また、ドア102が開放位置Bに移動されている状態においては、開口部9の内側にトレイ8の手前側が位置している(図2)。尚、ドア102及びトレイ8の開閉操作は、使用者によって行われる。尚、開口部9と開口部101は、一体の開口部であっても良いし、或いは、各々独立した開口部であっても良い。
【0052】
使用者がドア102を開く。すると、使用者に、開口部101から本体100A内部のカートリッジ装着部103(及び、トレイ8、9)が見える。装着部103は、遮光板11の上面11aと、排出トレイ16の下面と、本体100Aの骨格をなすメインフレームの左右のサイドフレーム50L、50R(図2の(b))の各内面と、で囲われた空間部分である。トレイ10、遮光板11、ユニット3、トレイ16は、左右のサイドフレーム50L、50Rの間に所定の設定配置において固定されている。
【0053】
装着部103の奥側において、フレーム50L、50Rの内面にはそれぞれ左右対称にカートリッジガイド(本体側ガイド部)17が設けられている。ガイド17は、カートリッジ7を本体100Aの所定方向にガイドするものである。前記所定方向とは、本実施例においては、装着部103である。
【0054】
装着部103とは、カートリッジ7を画像形成位置Kに装着するための空間である。画像形成位置Kとは、カートリッジ7がシートSに現像剤画像を形成する位置である。本実施例においては、例えば、図1、図2(a)に示す位置であって、ドラム1が転写ローラ5と接触している位置である。但し、画像形成位置Kは、ドラム1が転写ローラ5と接触している位置に限定されるものではない。
【0055】
本実施例のカートリッジ7は、ドラム1の回転軸線方向(ドラム1の長手方向)を長手方向とする横長のアセンブリである。カートリッジ7は、本体100Aに対して、ドラム1の長手方向と直交する方向に着脱する(図2)。カートリッジ枠体7aに長手方向に設けたスリット状開口部7cからドラム1の表面の一部が露呈している(図3Aの(a))。開口部7c側とは反対側には、使用者がカートリッジ7を把持するための取っ手7bが設けられている。
【0056】
また、枠体7aの長手方向の一端側と他端側のサイドカバー7Lと7Rにはそれぞれ左右対称にそれぞれ円筒状の第1と第2の位置決めボス7dと7e(カートリッジ7の長手方向両端の突起物:カートリッジ側被ガイド部)が設けられている。第1の位置決めボス(第1カートリッジ側被位置決め部)7dはドラム1の回転軸線と同軸線上に設けられている。第2の位置決めボス(第2カートリッジ側被位置決め部)7eはカートリッジ7を本体100Aに挿入する挿入方向(装着方向)X1において第1の位置決めボス7dよりも上流側に設けられている。
【0057】
ボス7d、7eは円柱状である。即ち、カートリッジ7の長手方向の一端面と他端面とに、外方に突出して第1の位置決めボス7d及び第2の位置決めボス7eが設けられている。尚、ボス7dは、ドラム1と同軸線上に設けられている。これによって、カートリッジ7は、本体100Aに対して、ドラム1を中心にして位置決めされる。尚、カートリッジ7の長手方向とは、ドラム1の長手方向、又は/及び、現像ローラ4aの長手方向である。
【0058】
カートリッジ7は装着部103に対して次の状態で装着される。主として、図3Aの(b)を用いて説明する。カートリッジ7は、第1の位置決めボス7dが第1の受け溝部(第1本体側位置決め部、第1ガイド部)17aと嵌入する。かつ、第2の位置決めボス7eが第2の受け溝部(第2本体側位置決め部、第2ガイド部)17bと嵌入する。この状態でカートリッジ7は装着部103に装着される(図3Aの(b))。
【0059】
尚、受け溝部17a、17bは、本体100Aに設けられたカートリッジガイド(本体側ガイド、第1本体側ガイド、第2本体側ガイド)17に設けられている。ガイド17は、本体100Aに設けられており、装着部103に装着されたカートリッジ7の長手方向一端側と他端側とに位置して、かつ、互いに向かい合って設けられている。
【0060】
ガイド溝部(第1ガイド部)17a3は、下端に開口部17a4を有しており、カートリッジ7の装着方向X1(本体100Aの奥側に向かう方向)に向かうに従って斜め上方に傾斜している。ガイド溝部17a3の先端には、受け溝部17aを有している。溝部17aは、突き当て部17a1と支持部17a2を有している。
【0061】
ガイド溝部(第2ガイド部)17b3は、下端に開口部17b4を有しており、カートリッジ7の装着方向X1(本体100Aの奥側に向かう方向)に向かうに従って斜め上方に傾斜している。ガイド溝部17b3の先端には、受け溝部17bを有している。溝部17bは、突き当て部17b1と支持部17b2を有している。突き当て部17a1はボス7dが突き当たる円弧形状、突き当て部17b1は、ボス7eが突き当たる円弧形状である。尚、通常、ボス7eは突き当て部17b1とは隙間を有している(図3Aの(b))。
【0062】
また、支持部17a2はボス7dを支持するように平坦である。また、支持部17b2はボス7eを支持するように平坦である。より詳しくは、ボス7dは溝部17aに支持されて且つ溝部17aの突き当て部17a1(終端面)に突き当たり、その突き当たり状態がバネ(弾性部材)17cの弾性力(付勢力)により維持されている。バネ17cは、その弾性力によって、ボス7dを溝部17aの所定の位置に維持する。また、ボス7eが溝部17bに受け止められてカートリッジ7の回転が規制されている。
【0063】
即ち、カートリッジ7は、ボス7dが精度良く溝部17aに位置決めされ、ボス7eがラフに溝部17bに位置決めされる。これによって、カートリッジ7は、ドラム1を中心にして、本体100Aに精度良く位置決めされる。また、カートリッジ7が本体100Aからドラム1(現像ローラ4a)を回転させるための回転力を受けた際に、ボス7eが溝17bの内面と接触することによって、カートリッジ7が、ボス7dを中心にして回転しようとするのを規制する。
【0064】
これにより、カートリッジ7が装着部103に装着された状態で、カートリッジ7の装着姿勢が安定に維持される。カートリッジ7の装着状態において、枠体7aの開口部7cから露呈しているドラム1の面に対して転写ローラ5が弾性的に当接して転写ニップ部Tが形成される。また、ドア102が閉じられる。これによって、装着部103に装着されているカートリッジ7の駆動入力部(不図示)と装置本体側の駆動出力部(不図示)とが結合した状態となる。
【0065】
また、カートリッジ7のバイアス入力部(不図示)と装置本体側のバイアス出力部(不図示)とが結合した状態となる。この状態において、装置100は画像形成動作が可能な状態になる。尚、ボス7d、7eはカートリッジ7の長手方向の一端と他端とに設けられている。また、カートリッジガイド17は本体100Aに設けられており、装着部103に装着されたカートリッジ7の長手方向の一端と他端とに位置するように配置されている。図面では、一方のみを図示している。
【0066】
1)カートリッジの取り出し
装着部103に装着されているカートリッジ7の本体100Aからの取り出しは次の操作でなされる。使用者が、閉じられているドア102を開いて開口部101を開放する。ドア10の開き移動に連動する連動機構(不図示)により、装着状態のカートリッジ7の駆動入力部(不図示)とバイアス入力部(不図示)に対する本体側の駆動出力部(不図示)とバイアス出力部(不図示)の結合状態が解除される。また、開放された開口部101から装着部103に装着されているカートリッジ7の取っ手7bが見える。
【0067】
そこで、使用者は開口部101から装着部103に手を入れて取っ手7bを握ってカートリッジ7をバネ(弾性部材)17cの弾性力に抗して手前側(カートリッジ取り出し方向X2)に引き出す(図3Aの(b))。これによって、ボス7dがバネ17cを撓めながらバネ17cを通過して、溝部17aから溝部17aに連続している、斜め下向きのガイド溝部17a3に後退移動する。また、ボス7eも溝部17bから溝部17bに連続している、開口部17b4を有する斜め下向きのガイド溝部17b3に後退移動する。
【0068】
そして、カートリッジ7は、ボス7d、7eが、溝部17a1、17b1を滑り下ることで、ガイド17から下降する。そして、ボス7dが開口部17a4を下方へ通過し、ボス7eが開口部17b4を下方へ通過する。そして、枠体7aの下面7fが、遮光板(遮光部材)11の上面11aに乗って受け止められる。下面7fは平坦な面である。尚、この時点において、ボス7dは開口部17a4から、及び、ボス7eは開口部17b4から抜け出る。従って、カートリッジ7がガイド17に対して離脱した状態になる。
【0069】
使用者は引き続き、カートリッジ7を、遮光板11をガイドとして遮光板の上面11aに沿わせてカートリッジ取り出し方向X2に引き出す。上面11aは平坦な面である。これによって、カートリッジ7を開口部101から本体100Aの外に取り出すことができる。尚、ガイド溝部17a3は、カートリッジ7の装着方向X1(本体100Aの奥側に向かう方向)に向かうに従って斜め上方に傾斜している。即ち、ガイド溝部17a3は、カートリッジ7の取り出し方向X2(本体100Aの手前側に向かう方向)に向かうに従って斜め下方に傾斜している。
【0070】
また、ガイド溝部17b3は、カートリッジ7の装着方向X1(本体100Aの奥側に向かう方向)に向かうに従って斜め上方に傾斜している。即ち、ガイド溝部17b3は、カートリッジ7の取り出し方向X2(本体100Aの手前側に向かう方向)に向かうに従って斜め下方に傾斜している。従って、使用者がカートリッジ7を装着部103に向かって押し込むだけで、カートリッジ7を装着部103に円滑に装着することができる。また反対に、使用者がカートリッジ7を装着部103から引き出すだけで、カートリッジ7を装着部103から円滑に離脱させることができる。
【0071】
尚、カートリッジ7は、遮光板の上面11aに沿って移動する際に、平坦な下面7fが平坦な上面11aに接触する。これによって、カートリッジ7は、カートリッジ7の進行方向に対する傾斜角度を規定される。
【0072】
2)カートリッジの装着
カートリッジ7の本体100A(装着部103)への装着は、前述した取り出しとは逆の次の操作で行われる。図3Bはカートリッジ7の挿入軌跡の詳細図である。但し、図3Bに示したカートリッジ7の挿入軌跡は、カートリッジ7を装着部103から取り出す際の移動軌跡と同じである。従って、図3Bの移動軌跡は、前述したカートリッジ7を取り出す際にも援用する。
【0073】
使用者が、ドア102を開いて開口部101を開放する。使用者は取っ手7bを握ってカートリッジ7を把持する。そして、開口部101から、開口部7c側を先にして、カートリッジ7を装着部103に向かって挿入する。この際に、枠体7aの下面7fを遮光板11の上面11aに乗せる。カートリッジ7を、遮光板11をガイドとして、遮光板の上面11aに沿わせて装着部103に向かって押し込む。尚、この際のカートリッジ7の長手方向の規制は、サイドフレーム50L、50Rの内面によって行われる。
【0074】
即ち、カートリッジ7は、フレーム50L、50Rの内面によって移動方向を規制されながら、装着部103に向かって押し込まれる。遮光板11は、その奥側が、カートリッジ挿入方向X1に対して昇り斜面11a1、11a2になっている。
【0075】
カートリッジ7は使用者によって、ガイド17の付近まで押し込まれる過程で、遮光板11の下降斜面11a1に沿って一旦下降して、その後、上昇斜面11a2、11a3に沿って、ガイド17に向かって上昇移動する。この際に、前述したとおり、カートリッジ7は進行方向に対する傾斜角度を規定されている。そして、ボス7dが開口部17a4に、ボス7eが開口部17b4に到達する。即ち、ボス7dが開口部17a4の内壁(ガイド溝部17a3の内壁)に接触する位置に、また、ボス7eが開口部17b4の内壁(ガイド溝部17b3の内壁)に接触する位置にカートリッジ7が到達する。
【0076】
尚、斜面11a1が下降斜面になっていることによって、カートリッジ7を遮光板11に乗せる際のスペースを広くとることができる。また、カートリッジ7を遮光板11から取り出す際のスペースを広くすることができる。よって、カートリッジ7を遮光板11に対して着脱する際の操作性を向上させることができた。
【0077】
そして、使用者がカートリッジ7を更に押し込むことによって、ボス7dは溝部17a3の内面に沿って上昇し、また、ボス7eは溝部17b3の内面に沿って上昇する。これにより、カートリッジ7が遮光板11の上面11aから浮き上がる(図3B)。カートリッジ7が更に押し込まれることで、ボス7dが溝部17a1を通過して、受け溝部17aに到達する。また、ボス7eが溝部17b1を通過して、受け溝部17bに到達する。この際に、ボス7dはバネ17cを撓めてバネ17cを通過して溝部17aに進入する。そして、ボス7dは溝部17aの突き当て部(終端面)17a1に突き当たる。
【0078】
突き当たった状態がバネ17cの弾性力により維持される。この状態で、ドラム1は転写ローラ5に接触する。即ち、第1ガイド部17Aは、カートリッジ7の長手方向の一端側と他端側とに、かつ、装着方向においてボス7eよりも下流側に設けられたボス7dを位置決めする。ここで、第1ガイド部17Aは、開口部17a4、溝部17a3、受け溝部17a(突き当て部17a1、支持部17a2)を有する。第1ガイド部17Aは、使用者がカートリッジ7を押し込む動作によって、ボス7dを上方にガイドし、かつ、ボス7dを本体100Aに対して位置決めする。
【0079】
また、ボス7eが溝17bに達する。これにより、カートリッジ7が装着部103に対して所定の画像形成位置K(図3A)に位置決めされて装着された状態になる。即ち、ボス7eは溝部17bの支持部17b2に支持されて且つ溝部17bの突き当て部(終端面)17a1に突き当たる。即ち、第2ガイド部17Bは、前記長手方向の前記一端側と前記他端側とに、かつ、前記装着方向においてボス7dよりも上流側に設けられたボス7eを位置決めする。
【0080】
即ち、カートリッジ7が本体100Aからドラム1(現像ローラ4a)を回転させるための回転力を受けた際に、ボス7eが溝17bの内面と接触することによって、カートリッジ7が、ボス7dを中心にして回転しようとするのを規制する。
【0081】
ここで、第2ガイド部17Bは、開口部17b4、溝部17b3、受け溝部17b(突き当て部17b1、支持部17b2)を有する。第2ガイド部17Bは、使用者がカートリッジ7を押し込む動作によって、ボス7eを上方にガイドし、かつ、ボス7eを本体100Aに対して位置決めする。即ち、カートリッジ7が本体100Aからドラム1(現像ローラ4a)を回転させるための回転力を受けた際に、カートリッジ7が回転しようとするのを規制する。
【0082】
また、第1ガイド部17Aと第2ガイド部17Bは、ガイド17に一体に設けられている。挿入方向X1において、第1ガイド部17Aは第2ガイド部17Bよりも下流側に設けられている。
【0083】
そして、突き当たり状態がバネ17cの付勢力により維持される。また、ボス7eが受け溝部17bに受け止められる。この際に、ボス7eは突き当て部17b1とは隙間を有した状態で(ラフな状態で)(図3A(b))、支持部17b2に支持される。即ち、ボス7eよりもボス7dを優先して本体100Aに位置決めする。そのうえ、カートリッジ7が本体100Aから回転力を受けた際に、カートリッジ7がボス7dを中心にして回転しようとするのを、ボス7eが溝部17bの内面に接触することによって規制する。
【0084】
これによって、カートリッジ7の回転が規制されている。前述したとおり、ガイド17は、カートリッジ7を遮光板11から浮き上がらせた状態で装着部103に装着する。
【0085】
これにより、カートリッジ7の装着姿勢が安定に維持される。カートリッジ7のこのような装着状態において、枠体7aの開口部7cから露呈しているドラム1の面に対して転写ローラ5が弾性的に当接して転写ニップ部Tが形成される。そして、使用者は取っ手7bから手を離して、ドア102を閉じる。ドア102の閉じ移動に連動する連動機構(不図示)により、装着状態のカートリッジ7の駆動入力部(不図示)とバイアス入力部(不図示)に対して装置本体側の駆動出力部(不図示)とバイアス出力部(不図示)が結合した状態になる。この状態において、装置100は画像形成動作が可能状態になる。
【0086】
前述したとおり、遮光板11は、第2の開口部9が設けられた側から装着部103(ドラム1)の下方に至るように配置されている。また、遮光板11は、開口部9が設けられた側に、水平方向に対して下降する下降斜面11a1を有する。また、遮光板11は、装着部103が設けられた側に、前記水平方向に対して上昇して、装着部103の下方に位置する上昇斜面11a3(11a2)を有する。尚、本実施例では、上昇斜面11a2、11a3を有するが、これに限定されるものではない。例えば、上昇斜面は単独の上昇斜面であっても良いし、複数の上昇斜面であっても良い。
【0087】
従って、本実施例によれば、開口部9が設けられた側に下降斜面11a1を有するから、本体100Aに対するカートリッジ7の着脱動作をより広いスペースで行うことができる。また、本実施例によれば、装着部103が設けられた側に上昇斜面11a3を有するから、外光がドラム1に当たるのをより効率的に抑制することができる。また、使用者がカートリッジ7を押し込みさえすれば、ガイド17に沿って、カートリッジ7を装着部103にガイドすることができる。
【0088】
また、前述したとおり、本体100Aに設けられたガイド(本体側ガイド)17は、装着部103の長手方向の一端側に設けられたガイド(第1本体側ガイド)17と、前記長手方向の他端側に設けられたガイド(第2本体側ガイド)を有している。尚、第2本体側ガイドは、図示を省略している。
【0089】
第1本体側ガイド17と第2本体側ガイド(不図示)は、カートリッジ7の装着方向X1において下流側に設けられたガイド溝部(第1ガイド部)17a3を有している。また、第1本体側ガイド17と第2本体側ガイド(不図示)は、装着方向X1においてガイド溝部17a3よりも上流側に設けられたガイド溝部(第2ガイド部)17b3を有している。
【0090】
カートリッジ7が上昇斜面11a2、11a3に沿って移動する際に、ガイド溝部17a3部は、カートリッジ7の長手方向の一端側と他端側とに設けられた第1の位置決めボス(第1カートリッジ側被位置決め部)7dを上方にガイドする。また、ガイド溝部17b3は、前記長手方向の前記一端側と前記他端側とに、かつ、装着方向X1においてボス7dよりも上流側に設けられた第2の位置決めボス(第2カートリッジ側被位置決め部)7eを上方にガイドする。そして、ガイド17は、カートリッジ7を遮光板11から浮き上がらせた状態で装着部103に装着する。
【0091】
従って、カートリッジ7が装着部103に装着された状態では、カートリッジ7は遮光板11とは接触していない。そこで、カートリッジ7は、装着部103に装着された状態では、遮光板11と干渉することがない。よって、カートリッジ7は、装着部103に精度良く位置決めされる。また、前述した通り、カートリッジ7が上昇斜面11a1、11a2に沿って移動する際に、第1ガイド部17Aは、カートリッジ7の有するボス7dを上方にガイドし、かつ、カートリッジ7を遮光板11から浮き上がらせた状態で装着部103に装着する。
【0092】
また、第2ガイド部17Bは、ボス17eを上方にガイドし、かつ、カートリッジ7を遮光板11から浮き上がらせた状態で装着部103に装着する。尚、カートリッジ7を装着部103から取り出す際には、前述した工程と反対の工程となる。即ち、使用者がカートリッジ7を引き出す動作によって、カートリッジ7は、ガイド部17A、17によってガイドされて、手前側に移動しつつ下降する。これに、カートリッジ7は、遮光板11に支持された状態で手前側にガイドされて、本体100Aから取り外される。
【0093】
本実施例によれば、遮光板11をガイドに兼用したにも関わらず、カートリッジ7の装着部に対する装着動作を向上させることができた。また、カートリッジ7の装着部103に対する取り出し動作を向上させることができた。また、本実施例によれば、遮光板11をガイドに兼用したにも関わらず、カートリッジ7の装着部103に対する位置決め精度を向上させることができた。
【0094】
(3)遮光板
本実施例においては、トレイ8及びトレイ10に対してシートSを導入するための開口部(給装開口部)9には、これを閉じるドアなどの専用の開閉部材を設けてはいない。本実施例では、前述したとおり、トレイ8を開閉部材として兼用している。これは、本実施例では、使用者が給装作業を行い易くするために、通常は開口部9は開放したままだからである。
【0095】
装置100を梱包する場合、或いは、装置100を長期間使用しない場合に、トレイ8を折りたたむことによって開口部9を閉じる。これによって、トレイ8の本体100Aからの突出領域を無くすことができる。従って本実施例では、通常、開口部9は開放されたままである。そこで、開口部9から装置100内に、外乱光(外光)L(図4の(a)の矢印)が入射する。外乱光Lは、装置100内の部材に反射して、ドラム1に当たるおそれがある(図4の(b)の矢印L)。そこで本実施例においては、遮光板11を配置して、外乱光Lがドラム1に達するのを抑制している。
【0096】
本実施例では、手差しトレイ10の上方部に遮光板11を設けている。遮光板11は、手前側は開口部9の上端9a近辺から奥側は装着部103の下方にわたって配置されている。即ち、奥側はドラム1の下方に位置する。尚、遮光板11は、手前側は開口部9の上端9aよりも上方に位置する方が、カートリッジ7の装着されている側に侵入する外光の量を抑制することができる。また、遮光板11は、幅方向は本体100Aの幅と略同じ幅で、本体100Aの内側に設けられている(図2)。
【0097】
即ち、遮光板11の幅方向一端はフレーム50Lに、幅方向他端はフレーム50Rに固定されている。また、遮光板11の材質は、例えば、ABSまたはPC+ABSなどのモールド部材、または、ジンコート鋼板等の板金部材である。また、遮光性を有する剛性プラスチック等でも良い。
【0098】
ここで、ABSは、アクリロニトリルーブタジエンースチレンであり、PCはポリカーボネートである。遮光板11の材質は、遮光する機能と、カートリッジ7を支持してガイドする強度を有する材料ならば、適宜使用することができる。遮光板11は、開口部9から本体100Aの内部に進入した外乱光Lの少なくとも一部をドラム1に対して遮光する役目をしている。
【0099】
即ち、遮光板11によって、外乱光Lがドラム1に当たるのを抑制している。これによって、外乱光Lに起因する画像品質の低下を防いでいる。なぜならば、潜像画像の電位が変化してしまい、その結果、画像領域やその周辺の領域に無用な現像剤が付着して画像品質が低下することを防ぐことができるからである。
【0100】
前述した構成をとることで、遮光板11が、外乱光Lを遮光する機能と、カートリッジ7を着脱時にガイドする機能を兼ねることが出来る。それにより、本来カートリッジ7をガイドするために設けられたガイド17を小型化、簡略化することが出来るので、製品コストを下げることが出来る。
【0101】
[実施例2]
図5の(a)は、本発明を適用した実施例2の装置100の説明図である。本実施例は、実施例1の装置100において、遮光板11のカートリッジ7の挿入方向X1と直交する方向の一端側にガイドレール(ガイド部)11L、他端側にガイドレール(ガイド部)11Rを設けたものである。レール11L、11Rは、遮光板11に挿入方向X1に沿って設けられている。レール11L、11Rは、カートリッジ7を装着部103に装着する際に、および、カートリッジ7を装着部103から取り外す際に、ボス7d、7eをガイドする。
【0102】
即ち、遮光板11の幅方向(左右方向)の一端側と他端側には、遮光板11と一体に上方に折り返したガイドレール(規制部)11L、11Rを設けている。レール11Lと11Rは、開口部101側からガイド17の位置まで配置されており、左右対称形状である。カートリッジ7の装着部103に対する着脱の際は、カートリッジ7の一端と他端に設けられたボス(突起物)7d、7eをそれぞれその側のレール11Lと11Rの上に載せる。これによって、カートリッジ7の下面7fを遮光板11の上面11aから浮かせることができる。
【0103】
この状態において、ボス7d、7eをレール11L、11Rの上を摺動させてカートリッジ7を移動させる。従って、下面7fが上面11aと接触することなく、カートリッジ7の本体100に対する着脱を行うことができる。前述した、レール11L・11R以外の構成は実施例1の装置100と同様である。よって、再度の説明は省略する。本実施例の構成によれば、実施例1の装置100と同様の効果を得ることが出来る。また、カートリッジ7の着脱の際に、ドラム1が直接遮光板11等に接触しないようにすることができる。
【0104】
[実施例3]
本発明を適用した実施例3は、遮光板11を本体100Aに対して回動可能に設けたものである。図5の(b)は本実施例の装置100の説明図である。本実施例において、遮光板(遮光部材)11は、カートリッジ7の挿入方向X1において、奥側部分11−1と手前側部分11−2との2部品に分割されている。奥側部分11−1は、本体100Aの左右のサイドフレーム50Lと50Rの間に固定されて設けられている。以下、この奥側部分11−1を固定遮光板(固定遮光部材)と記す。
【0105】
固定遮光板部11−1は、上昇斜面11a2、11a3の部分である。手前側部分11−2は、固定遮光板11−1との連設部において、サイドフレーム50Lと50Rの間に配設された軸11cを中心にサイドフレーム50Lと50Rの間において上下方向に回動可能に設置されている。以下、この手前側部分11−2を回動遮光板(回動遮光部材)と記す。
【0106】
回動遮光板11−2は、下降斜面11a1の部分である。遮光板11−1と遮光板11−2とにより、開口部9から本体100Aの内部に侵入した外乱光Lの少なくとも一部をドラム1に対して遮光するようにしている。即ち、外乱光Lがドラム1に当たるのを抑制している。
【0107】
遮光板11−2は、ドア102の開閉動作に連動して軸11cを中心にして回動する。以下、これについて説明する。フレーム50L、50Rの手前側の内面側には、本体100Aの一端側と他端側とに設けた同形状の遮光板カム25が上下方向にスライド移動可能に、かつ、左右対称に設けられている。そして、遮光板11−2の手前側に設けた横軸11dの端部を、カム25に設けた長孔25aに挿入している。これにより、遮光板11−2とカム25とが横軸11dと長孔25aにより連結されている。
【0108】
従って、カム25が上下動されることによって、遮光板11−2が軸11cを中心に上下に回転可能である。また、手前側には、外装カム26が固定されている。カム26は、ドア102が本体100Aに対して軸102aを中心に開閉回動されると、ドア102と一体に軸102aを中心に回動する。本体100Aの一端と他端とに設けたカム26は同形状で左右対称に設けられている。そして、カム26は、それぞれカム25に対応している。そして、カム26の回動に連動してカム25が上下動する。
【0109】
図5の(b)に示すように、ドア102が閉鎖位置Aに保持されて開口部101が閉じられている状態時においては、カム25はカム26の大隆起部により持ち上げられて上方に移動している。これにより、遮光板11−2は軸11cを中心にして装着部103に向かう上方に回転された位置に維持されている。
【0110】
即ち、遮光板11−2は下方の手差しトレイ10に対し角度を持った状態(遮光板11−2がトレイ10に対して退避した状態)で位置が決まっている。この状態において、トレイ10と遮光板11−2の間の空間、即ちトレイ10にシートSを補給する操作空間を大きく確保することができる。よって、使用者による、トレイ10に対するシートSの補給操作性を向上させることができる。
【0111】
図6の(a)はドア102の開き回動の途中状態時(点線)と、開放位置Bに開かれている状態時(実線)を示している。ドア102の開き回動と共にカム26が回動する。これに連動してカム25が下方に移動する。これに伴い回動遮光板11−2が軸11cを中心に下方に回動していく。そして、ドア102が開放位置Bに位置した状態においては、カム26はカム25から離れている。この状態において、カム25はその下端部が本体100Aに設けられた受け部8bに突き当って受け止められた位置まで下降している。
【0112】
これにより、遮光板11−2は下方のトレイ10と略平行な状態で位置が決まっている。この状態において、遮光板11−2が下降することによって、カートリッジ7を装着103に装着するための移動空間を大きく確保することができる。即ち、カートリッジ7を着脱するための操作空間を大きく確保することができる。本体100Aに対するカートリッジ7の着脱操作は、図6の(b)に示すようにドア102を開いた状態において、実施例1の場合と同様に開口部101からフロントアクセスにてなされる。
【0113】
カートリッジ7を本体100Aに挿入する際のガイドは、実施例1と同様に、位置決め付近ではガイド17で行い、それ以外では、遮光板11−2、11−1で行う。図6の(a)に示すように、開かれているドア102を開口部101に対して閉じ込むと、そのドア102の閉じ回動に連動して、カム26によりカム25が上方に移動される。これによって、遮光板11−2は軸11cを中心にして上方に回動する。そして、ドア102が十分に閉じられることで、遮光板11−2は図5の(b)に示す上方回動位置に保持される。
【0114】
本実施例において、実施例1、実施例2の装置100と共通する構成部材・部分については共通の符号を付して再度の説明を省略する。本実施例によれば、図5の(b)に示すように、ドア102が閉状態のときは、遮光板11−2がトレイ10に対して退避した状態(上方移動している状態)に位置している。また、図6の(b)に示すように、ドア102が開状態のときは、遮光板11−2が下方に移動した状態に位置している。
【0115】
これで、使用者が、幅規制板10aの操作を行う際の手差し部の操作領域と、給送付近でのジャム処理を行うときの給送部の作業領域と、カートリッジ7の着脱の際に必要な遮光板11とスキャナ3との隙間を確保しつつ、装置100の小型化をすることができる。
【0116】
[実施例4]
図7の(a)は本発明を適用した実施例4の装置100の説明図である。本実施例の装置100も実施例3の装置100と同様に、遮光板11が固定遮光板11−1と回動遮光板11−2の2部品で構成されている。本実施例においては、遮光板11−2を、ドア102の回動動作に連動させることなく、押し上げバネ(弾性部材)28の弾性力により単独で上方位置に持ち上げる構成である。
【0117】
即ち、遮光板11−2は自由状態において、バネ28の弾性力により持ち上げられて上方に移動している。これにより、遮光板11−2は軸11cを中心にして装着部103に向かう上方に回転された位置に保持されている。即ち、遮光板11−2は下方のトレイ10に対し角度を持った状態(遮光板11−2がトレイ10に対して退避した状態)で位置が決まっている。この状態において、トレイ10と遮光板11−2との間の空間、即ちトレイ10に対してシートSを補給する操作空間を大きく確保することができる。
【0118】
カートリッジ7を本体100Aに対して着脱する際には、使用者がドア102を開けた後、遮光板11−2をバネ28の弾性力に抗して手動で押し下げる。或いは、カートリッジ7の重量で遮光板11−2をバネ28の弾性力に抗して押し下げる。遮光板11−2はストッパピン29で受け止められる位置まで押し下げることができる。本実施例において、実施例1乃至3の装置100と共通する構成部材・部分については共通の符号を付して再度の説明を省略する。
【0119】
[実施例5]
図7の(b)は本発明を適用した実施例5の装置100の要部の説明図である。本実施例は、遮光板11の回動に連動してカートリッジ7が装着部103に挿入されるものである。本実施例において、遮光板11は奥側においてフレーム50L、50Rの間に設けられた軸11cを中心にして、フレーム50L、50Rの間において上下方向に回動可能に設置されている。遮光板11の回動は実施例3で説明したように、ドア102の開閉動作に連動して、或いは、実施例4で説明したように、バネ28と手動でなされる。
【0120】
通常、使用者はカートリッジ7を装着部103に装着するにあたって、カートリッジ7を画像形成位置Kまで押し込み、カートリッジをセットする。前記位置決め位置とは、ダボ7dが溝17dに嵌合しかつダボ7eが溝17bに嵌合する位置である。本実施例の構成では、カートリッジ7が画像形成位置K(ドラム1と転写ローラ5とが当接した位置)まで挿入されなかった場合でも(図7の(b)に示す)、次のようにして自動的にカートリッジ7を押し込み移動することができる。
【0121】
即ち、遮光板11の上方への回動力によって、遮光板11の面11dとカートリッジ7の面7hとが接触して、カートリッジ7が挿入方向X1に押し込まれる。これにより、カートリッジ7を画像形成位置Kまでガイドする。
【0122】
この構成によれば、カートリッジ7が十分に装着部103に押し込まれなかった場合でも、遮光板11の回動に連動して、カートリッジ7を自動的に押し込むことができる。従って、カートリッジ7を挿入する際のユーザビリティを向上することが出来る。また、前述した、カートリッジ7を押し込む構成は、ドア102に突起等(不図示)を設ける。そして、ドア102が回動して、前記突起等がカートリッジ7に突き当たる。
【0123】
これによって、カートリッジ7を押し込むこともできる。しかし、本実施例によれば、遮光板11の位置と画像形成位置Kとが近い。そのために、本実施例によれば、前述したようなドア102に突起を設ける構成とするよりも、押し込む構成を小型化、簡略化することができる。本実施例において、実施例1乃至4の装置100と共通する構成部材・部分については共通の符号を付して再度の説明を省略する。
【0124】
[実施例6]
図8及び図9の(a)は、本発明を適用した実施例6の装置100の要部の説明図である。本実施例は、ドア102が開放位置Bにおいて、カートリッジ7を本体100Aに対して出し入れする際のガイド機能を有するものである。本実施例の装置100は、実施例1の装置100において、ドア102が開閉のために回動する中心軸102aを、遮光板11の手前側端部の高さ位置とほぼ同じ位置にしてある。ドア102はこの軸102aを中心にして本体100Aに対して開閉のために回動する。
【0125】
即ち、ドア102は、軸102aを中心にして起こし方向に回動して、カートリッジ出し入れ用の開口部101を閉じる閉鎖位置Aに移動させることができる(図8の(a))。閉じたドア102はフック部材(不図示)により装置本体101に対して係止された状態に維持される。また、閉じたドア102はフック部材を解除して、軸102aを中心にして手前側にほぼ水平に倒し、開口部101を開放する開放位置Bに移動させることができる(図8の(b))。
【0126】
これにより、開口部101が大きく開放される。ドア102の開き状態はストッパ部材(不図示)により安定に維持される。また、開かれたドア102の上面(ドア内面)102bは、遮光板11の上面11aとほぼ面一になる。尚、開口部9は軸102aの下側において本体100Aの前面に開口している。
【0127】
カートリッジ7を装着部103に対して着脱する着脱操作は、ドア102を開いて開口部101からフロントアクセスによりなされる(図8の(b))。実施例1と同様である。この場合、本実施例においては、開放位置Bに開かれたドア102の上面102bを遮光板11の上面11aと共にカートリッジ7の本体100Aに対して出し入れする際のガイドとする。カートリッジ7の挿入軌跡は、まず、カートリッジ7の下面7fをドア102の上面102bに沿わせることによって、カートリッジ7を本体100A内にガイドしていく。
【0128】
次に、実施例1と同様に、遮光板11の上面11aによって挿入ガイドする。カートリッジ7の挿入の際のガイドは、実施例1と同様に装着部103(位置決め)付近ではガイド17で行い、それ以外の工程では、開放位置Bに開かれたドア102の上面102bと遮光板11の上面11aとで行う。尚、カートリッジ7をガイド17によって装着部103にガイドする構成、及び、装着部103でカートリッジを位置決めする構成は、実施例1と同様である。置が決まる。カートリッジ7の取り出し軌跡は上記の挿入軌跡とは逆となる。
【0129】
また、図9の(a)に示すように、カートリッジ7に斜面(被ガイド部)7h及びドア102に斜面(ガイド部)102cを設けている。これにより、カートリッジ7の着脱の際のドア102から遮光板11へのカートリッジ7のガイド(乗り移り)、または遮光板11からドア102へのカートリッジ7のガイド(乗り移り)をスムーズに行うことができる。
【0130】
本実施例によれば、カートリッジ7を挿入する際、カートリッジ7をドア102からガイドしていくことができる。そのため、従来のようにカートリッジ7の挿入時に、カートリッジ7を開口部101に合わせる必要がない。それにより、カートリッジ挿入のユーザビリティを向上させることができる。また、本実施例によれば、実施例3と同様に、ドア102と遮光板11の一部を連動させ、遮光板が回動する構成を用いれば、実施例3と同様の効果を得ることもできる。
【0131】
[実施例7]
図9の(b)、図10の(a)、(b)は、本発明を適用した実施例7の装置100の説明図である。実施例1乃至実施例6の装置100においては、カートリッジ7として所謂一体型のプロセスカートリッジを用いている。しかしながら、本実施例においては、本体100Aに取り外し可能に装着されるカートリッジは所謂分離型のプロセスカートリッジであってもよい。即ち、現像カートリッジやドラムカートリッジであってもよい。従って、例えば、現像カートリッジを用いる場合には、ドラム1は本体100Aに設けられていても良い。
【0132】
本実施例の装置100は、ドラム1が本体100Aに設けられている。そして、現像カートリッジ7Aを装着部103に取り外し可能に装着した状態で、シートSに画像を形成するものである。実施例1と同様の構成部材、部分は同じ符号を付して再度の説明を省略する。
【0133】
カートリッジ7Aは、ドラム1に形成された静電潜像を粉体現像剤により現像する現像手段である。カートリッジ7Aは、ドラム1に形成された靜電潜像を現像剤を用いて現像する現像ローラ(現像部材)4aと、前記現像剤を収容した現像剤収容部4bと、を有する。そして、カートリッジ7Aは、装着部103に取り外し可能に装着されるものである。そして、装着部103に装着されて位置決めされた状態において、現像ローラ4aあるいはスペーサコロ(不図示)がドラム1に当接する。これにより、ドラム1に形成された静電潜像を現像することができる。ドラム1は、本体100Aに設けられている。
【0134】
従って、カートリッジ7Aにおいて画像形成位置Kとは、ドラム1に形成された靜電潜像を現像する位置である(図10に示す位置)。本実施例では、画像形成位置Kに位置したカートリッジ7Aは、現像ローラ4aあるいはスペーサコロ(不図示)がドラム1に当接する。カートリッジ7Aには、実施例1のカートリッジ7と同様に、枠体7aの長手方向の一端と他端とに、それぞれボス7d、7eが設けられている。
【0135】
また、使用者がカートリッジ7Aを把持するための取っ手7bが設けられている。また、フレーム50L、17Rの内面には、それぞれ左右対称にカートリッジガイド(本体側ガイド部)17が配設されている。ガイド17は、図7の(b)(実施例5)で示したガイド17と構成が略同一である。
【0136】
カートリッジ7Aを本体100Aに対する挿入する、または、本体100Aから取り出す構成、及び、装着部103における位置決め構成は、実施例1と同様である。即ち、カートリッジ7Aは、開口部101から挿入される(図10の(a)、(b))。そして、カートリッジ7Aは枠体7aの下面7fと遮光板11の上面11aによってガイドされる。装着部103(位置決め)付近では、ボス7d、7eがガイド17によってガイドされる。装着時にはバネ(弾性部材)17cの弾性力(付勢力)によってボス7dをガイド17の溝部17aの終端面17dに付勢する。
【0137】
これによりカートリッジ7Aが装着部103に位置決めされる。この状態において、現像ローラ4aあるいはスペーサコロ(不図示)がドラム1に当接する。これにより、ドラム1に形成された静電潜像を現像することができる。
【0138】
本実施例によれば、ガイド部17A、17Bは、一部分共通している。即ち、ボス7d、7eは、共通の開口部17a4、17b4から溝17a3、17b3に進入する。そして、ボス7d、7eは、溝17a3、17b3にガイドされて上方に移動する。そして、ボス7dが溝部17aの突き当て部17a1に突き当たった状態で、カートリッジ7Aは装着部103に位置決めされる。
【0139】
尚、この状態では、カートリッジ7Aは遮光板11から浮き上がっている。尚、カートリッジ7Aの本体100Aからの取り外しは、前述した工程と反対の工程である。尚、本実施例によれば、ボス7dは、現像ローラ4aの軸線と同軸線上に設けられている。
【0140】
本実施例においても、前述した各実施例と同様の効果を得ることができる。
【0141】
図11の(a)、(b)は、実施例1で説明した装置100のサイズを示したものである。図11の(a)において、L1は下降斜面11a1の長さで約100mm、L2は上昇斜面11a2の長さで約30mm、L3は上昇斜面11a3の長さで約40mmである。また、θ1は下降斜面11a1の水平面に対する下降角度で約10°、θ2は上昇斜面11a2の水平面に対する上昇角度で約7°、θ3は上昇斜面11a3の水平面に対する上昇角度で約40°である。
【0142】
尚、遮光板11の幅は約で、開口部101の幅と略一致する。図11の(b)において、L4は開口部101の幅で約280mm、L5は開口部101の高さで約75mmである。また、L6は開口部9の高さで約60mmである。但し、このサイズは一例であって、適宜選択できるものである。
【0143】
以上説明した実施例1乃至実施例7の構成を適宜に組み合わせた装置構成にすることも出来ることは勿論である。
【0144】
尚、前述した各実施例においては、トレイ8と遮光板11とでもって、ドラム1に当たる外光を抑制している。しかしながら、この実施例に限定されることなく、例えば、遮光板11の配置を適宜選択することによって、遮光板11だけでもって、ドラム1に当たる外光を抑制しても良い。
【0145】
以上説明した各実施例によれば、本体100A内に進入した外光が感光体ドラム1に当たるのを抑制する機能、及び、カートリッジ7(7A)を本体100A内の所定の方向にガイドする機能を兼ねることができる。
【0146】
また、各実施例によれば、本体100A内に進入した外光が感光体ドラム1に当たるのを抑制する遮光板(遮光部材)11に、カートリッジ7(7A)を本体100A内の所定の方向にガイドするガイド機能を備えることができた。これによって、各実施例によれば、製品コストの低減を実現することができた。また、これによって、各実施例によれば、装置の小型化を実現することができた。また、各実施例によれば、本体100A内に進入する外光を抑制することを実現することができた。
【符号の説明】
【0147】
1・・電子写真感光体ドラム、7・・カートリッジ、7d・・ボス(第1カートリッジ側被位置決め部)、7e・・ボス(第2カートリッジ側被位置決め部)9・・第2の開口部、11・・遮光板、17・・カートリッジガイド(本体側ガイド部、第1本体側ガイド部、第2本体側ガイド部)17A・・第1ガイド部、17B・・第2ガイド部、L・・外乱光(外光)、100・・電子写真画像形成装置、100A・・装置本体、101・・第1の開口部、102・・開閉部材、A・・閉鎖位置、B・・開放位置、103・・装着部、S・・シート(記録媒体)
【技術分野】
【0001】
本発明は、カートリッジを装置本体に取り出し可能に装着した状態で、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置に関するものである。
【0002】
本発明において、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成プロセスを用いて、記録媒体に画像を形成するものである。電子写真画像形成装置の例としては、例えば電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えばレーザビームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。また、記録媒体とは、電子写真画像形成装置によって画像が形成されるものであって、例えば、用紙、OHPシート、封筒、葉書、ラベル等のシート状物(以下、シートと記す)である。
【0003】
また、カートリッジとは、例えば、プロセスカートリッジ或いは現像カートリッジであって、電子写真画像形成装置の装置本体に取り外し可能に装着された状態で、記録媒体に画像を形成する画像形成プロセスに寄与するものである。装置本体とはカートリッジを除いた電子写真画像形成装置の構成部分である。
【0004】
プロセスカートリッジとは、プロセス手段としての、帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一つと静電潜像が形成される電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して、装置本体に取り外し可能に装着されるものである。プロセス手段は、電子写真感光体に作用するものである。従って、プロセスカートリッジとは、プロセス手段としての現像手段と、電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して、装置本体に取り外し可能に装着されるものも含まれる。
【0005】
ここで、電子写真感光体と現像手段とを一体的に有するプロセスカートリッジを所謂一体型と称する。また、電子写真感光体と現像手段以外のプロセス手段とを一体的に有するプロセスカートリッジを所謂分離型と称する。即ち、現像手段はプロセスカートリッジとは別の現像ユニットに設けて、この現像ユニットと対になって画像を形成するプロセスカートリッジを所謂分離型と称する。プロセスカートリッジは、使用者自身によって本体に対する着脱を行うことができる。そのため、装置本体のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0006】
また、現像カートリッジとは、現像ローラを有し、現像ローラによって、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するのに用いられる現像剤(トナー)を収容しており、本体に取り外し可能に装着されるものである。
【0007】
現像カートリッジの場合には、電子写真感光体は装置本体或いはカートリッジ支持部材(所謂、引き出し)に取り付けられている。或いは、電子写真感光体は、所謂分離型プロセスカートリッジに設けられている(この場合には、プロセスカートリッジは、現像手段を有してはいない)。現像カートリッジも、使用者自身によって装置本体に対する着脱を行うことができる。そのため、装置本体のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0008】
そこで、カートリッジとしては、所謂一体型又は所謂分離型のプロセスカートリッジが含まれる。また、カートリッジとしては、所謂分離型のプロセスカートリッジと現像カートリッジが対になって用いられる場合が含まれる。また、カートリッジとしては、電子写真感光体が装置本体或いはカートリッジ支持部材に固定して取り付けられており、電子写真感光体に作用可能に現像カートリッジが着脱可能に用いられる場合が含まれる。
【背景技術】
【0009】
電子写真画像形成装置においては、給送トレイから装置本体の内部にシートを搬送するため、装置本体に給送開口部を設けたものがある。この場合、給送開口部から装置本体の内部に入射した外乱光がシート搬送経路等の表面で反射して、装置本体内部の電子写真感光体ドラム(以下、ドラムと記す)に達してしまうことが考えられる。そして、その反射光がドラムの表面に照射されることによって、ドラム上に書き込まれた本来の潜像画像またはその周辺の領域の電位が変化してしまう。その結果、画像領域やその周辺の領域に無用なトナーが付着することが考えられる。
【0010】
特許文献1には、給送開口部から装置本体内部に侵入する外乱光をドラムに対して遮光する遮光板を配置することが記載されている。これによって、前記外乱光がドラムに達することを防止する装置構成が記載されている。
【0011】
また、特許文献2には、カートリッジを装置本体に取り出し可能に装着した状態で、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置が記載されている。このような着脱可能なカートリッジ方式を採用する場合、カートリッジの着脱を行う際に、カートリッジを装置本体の取り付け位置まで導くためのガイドが必要となっている。
【0012】
また、特許文献3には、装置本体の下方に設けた開口から給紙トレイを突出させて配置する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2005−99380号公報(図6)
【特許文献2】特開平8−305243号公報(図6)
【特許文献3】特開2004−224507号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、前述した従来の構成を更に発展させたものである。本発明の目的は、装置本体内に進入した外光が感光体ドラムに当たるのを抑制する機能、及び、カートリッジを装置本体内の所定の方向にガイドする機能を兼ねることのできる電子写真画像形成装置を提供することである。本発明の他の目的は、装置本体内に進入した外光が感光体ドラムに当たるのを抑制する遮光部材に、カートリッジを装置本体内の所定の方向にガイドするガイド機能を備えた電子写真画像形成装置を提供することである。
【0015】
これによって、本発明の他の目的は、製品コストの低減を実現した電子写真画像形成装置を提供することである。また、これによって、本発明の他の目的は、装置の小型化を実現した電子写真画像形成装置を提供することである。本発明の他の目的は、装置本体内に進入する外光を抑制することを実現した電子写真画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の目的を達成するための本発明に係る電子写真画像形成装置の代表的な構成は、カートリッジを装置本体の装着部に取り外し可能に装着した状態で、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、前記カートリッジを前記装着部に対して取り外し可能に装着するために、前記カートリッジが通過するように、前記装置本体に設けられた第1の開口部と、前記装置本体に設けられ、前記第1の開口部を閉じる閉鎖位置と前記第1の開口部を開放する開放位置との間を移動可能な開閉部材と、前記装置本体の内部に前記記録媒体を導入するために、前記記録媒体が通過するように、前記装置本体に設けられた第2の開口部と、前記第2の開口部から前記装置本体の内部に侵入した外光の少なくとも一部が電子写真感光体ドラムに当たるのを規制するために、前記装置本体に設けられた遮光部材と、を有し、前記遮光部材が、前記開閉部材を前記開放位置に移動して開放した前記第1の開口部から前記カートリッジを前記装着部に装着する際に前記カートリッジをガイドするガイドを兼ねていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、装置本体内に進入した外光が感光体ドラムに当たるのを抑制する機能、及び、カートリッジを装置本体内の所定の方向にガイドする機能を兼ねることができた。本発明によれば、装置本体内に進入した外光が感光体ドラムに当たるのを抑制する遮光部材に、カートリッジを装置本体内の所定の方向にガイドするガイド機能を備えることができた。これによって、本発明によれば、製品コストの低減を実現することができた。また、これによって、本発明によれば、装置の小型化を実現することができた。本発明によれば、装置本体内に進入する外光を抑制することを実現することができた。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】(a)は実施例1の電子写真画像形成装置の縦断右側面図、(b)は(a)の部分的な拡大図。
【図2】(a)はドアを開いた状態の装置の縦断右側面図、(b)はドアを開いた状態の装置の斜視図。
【図3A】(a)はカートリッジの外観斜視図、(b)はカートリッジの挿入軌跡の説明図。
【図3B】カートリッジの挿入軌跡の詳細図。
【図4】(a)と(b)は外乱光の侵入説明図。
【図5】(a)は実施例2の装置の説明図、(b)は実施例3の装置の説明図。
【図6】(a)と(b)は実施例3の装置の回動遮光板の動作説明図。
【図7】(a)は実施例4の装置の説明図、(b)は実施例5の装置の説明図。
【図8】(a)は実施例6の装置のドアが閉じられている状態の縦断右側面図、(b)はドアが開かれている状態の縦断右側面図。
【図9】(a)は実施例6の装置のカートリッジの挿入軌跡または取り出し軌跡の説明図、(b)は実施例7の装置の説明図。
【図10】(a)と(b)は現像カートリッジの挿入軌跡または取り出し軌跡の説明図。
【図11】(a)は実施例1の遮光板の寸法図、(b)は装置本体の開口部の寸法図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[実施例1]
(1)電子写真画像形成装置の全体構成
図1の(a)は本発明を適用した電子写真画像形成装置100の実施例の縦断右側面図、(b)は(a)の部分的な拡大図である。装置100はカートリッジ7を装置本体100Aに取り出し可能に装着した状態で、記録媒体Sに画像を形成する電子写真レーザープリンタである。即ち、外部ホスト装置300から制御回路部(制御基板)200に入力する画像情報に基づいてシートSに画像を形成する。装置300はパソコン(PC)、画像読み取り装置(イメージリーダ)、ネットワーク上の端末、ワードプロセッサ、ファクシミリ等であり、制御回路部200とラン接続されている。
【0020】
ここで、本実施例の装置100に関して、前側又は正面側とは、カートリッジ7を本体100Aに対して出し入れするための第1の開口部(カートリッジ出し入れ開口部)101に対するドア(開閉部材、外装カバー)102を設けた側である。後側又は奥側とはそれとは反対側である。前後方向とは、本体100Aの後側から前側に向かう方向(前方向)と、その逆方向(後方向)である。左右とは本体100Aを前側から見て左又は右である。左右方向とは、右から左に向かう方向(左方向)と、その逆方向(右方向)である。上下とは重力方向において上または下である。
【0021】
装置100は、静電潜像が形成される電子写真感光体ドラム(回転ドラム型の電子写真感光体:以下、ドラムと記す)1を有する。また、ドラム1に作用するプロセス手段としての、帯電ローラ2、レーザースキャナーユニット3、現像装置4、転写ローラ5、クリーニング装置6を有する。
【0022】
帯電ローラ(帯電手段)2はドラム1を所定の極性・電位に一様に帯電するための接触帯電手段である。ユニット(画像露光手段)3は、制御回路部200から入力される画像信号に対応して変調されたレーザー光3aを出力し、帯電処理されたドラム1の表面を走査露光する。これによって、ユニット3は、ドラム1に画像信号に対応した静電潜像を形成する。現像装置(現像手段)4は、ドラム1に形成された静電潜像を粉体現像剤(粉体トナー)により現像剤像(トナー像)として顕像化する。
【0023】
現像装置4は、ドラム1に形成された静電潜像を現像するために、ドラム1に現像剤を供給する現像ローラ(現像部材)4aと、前記現像剤を収容した現像剤収容部4bと、を有する。即ち、現像ローラ4aは、ドラム1に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像するものである。
【0024】
転写ローラ(転写手段)5は、ドラム1に形成された現像剤像をシートSに転写するためのものである。クリーニング装置(クリーニング手段)6は、転写ローラ4aによって、シートSに現像剤像を転写した後に、ドラム1表面から残留現像剤を除去するものである。クリーニング装置6は、クリーニングブレード(クリーニング部材)6aと廃現像剤収容部6bとを有する。ブレード6aは、ドラム1の表面に接触して、ドラム1の表面に残留する現像剤を掻き落とす。ドラム1の表面から掻き落とされた現像剤は、収容部6bに収容される。
【0025】
本実施例においては、ドラム1、帯電ローラ2、現像装置4、クリーニング装置6の4つの手段をカートリッジ化している。即ち、本実施例においては、上記の手段をカートリッジ枠体7aに所定の相互配置関係をもって組み込んで一体的にカートリッジ化している。即ち、本実施例においては、本体100Aに取り外し可能に装着される所謂一体型のプロセスカートリッジ(カートリッジ)7を用いている。
【0026】
本体100Aの下部には給送トレイ(第1の給送部)8が配置されている。トレイ8には定型サイズのシートSが積載されて収容される。トレイ8の手前側は、ドア(開閉部材)102の下部に配置されている、第2の開口部(給送開口部)9から装置100の手前側に突出している。開口部9は、シートSを本体100内に導入するものである。使用者は、開口部9からアクセスすることでトレイ8に対してシートSを積載する。
【0027】
尚、8bはスライダであって、溝8cに対して移動可能で、トレイ8に積載された記録材Sの後端を規制する(図1(a)、図2、図4)。8fは取ってであって、トレイ8を回動する際に、使用者が把持する。
【0028】
また、トレイ8の上方部には手差しトレイ(第2の給送部)10が設けられている。特殊なシートSを給送する際には、使用者は、開口部9からアクセスすることで、トレイ10に対して前記特殊なシートSを手差しで積載する。そして、トレイ10に設けた幅規制板(サイドガイド)10aによって、シートSの幅方向を規制して、シートSのセッティングを行う。ここで、特殊なシートSとは、記録材の厚さ、或いは、サイズが規格外のものであって、例えば厚紙、葉書、封筒などである。
【0029】
即ち、第2の開口部9は、トレイ(第1の給送部)8やトレイ(第2の給送部)10に対してシートSを導入するためのものである。トレイ10は開口部9の内側からローラ12の近辺まで下方に傾斜して配置されている。また、トレイ10の幅方向は、本体100Aの略全幅にわたって配置されている。トレイ10の材質は、遮光板11の材質として後述したものを適用することができる。
【0030】
また、トレイ10の上方部には、開口部9から本体100Aの内部に進入した外乱光の少なくとも一部をドラム1に対して遮光する遮光板(遮光部材)11が設けられている。即ち、開口部9から本体100Aの内部に進入した外光が、ドラム1に当たるのを抑制する遮光板11が設けられている。これについては後述する。
【0031】
トレイ10の奥側には給送ローラ12が設けられている。また、本体100Aの奥側には、ローラ12から装置本体100A内の後側の上部(排出ローラ対15)に至るシート搬送路Zが設けられている。搬送路Zは搬送ガイド18で構成されている。そして、搬送路Zの下から上に沿って、レジストローラ対13、転写ローラ5、定着装置(定着加熱装置)14、排出ローラ対15が設けられている。
【0032】
転写ローラ5はドラム1に弾性的に当接しており、ニップ部Tを形成している。定着装置14は、定着フィルムユニットと加圧ローラを有するものを用いている。本体100Aの上面には、画像形成済みのシートSを受ける排出トレイ16が設けられている。また、トレイ16には装置100の手前側に突出させて延長トレイ16aが設けられている。
【0033】
以上説明した通り、装置100の手前側には、装置手前側の全面を開放可能な第1の開口部101が設けられている(図2(a)(b))。開口部101を開くことによって、使用者は、カートリッジ7の装置本体100Aに対する着脱、及び、トレイ8・10に対するシートSの装着、取り出しを行うことができる。これによって、操作性を向上させている。開口部101は、本体100Aの下部に設けられたヒンジ102aを中心にして回動するドア(開閉部材)102によって、開放可能に閉じられる。
【0034】
第2の開口部9は、ドア102の下方に、かつ、トレイ8・10の幅に応じて設けられている。即ち、開口部9は、ドア102自身に、かつ、ドア102の下部であって、ドア102よりも幅が小さく設けられている。開口部9は、本体100Aの下部に設けられたヒンジ8dを中心にして回動するトレイ8によって、開放可能に閉じられる。これによって、トレイ(給送部、記録媒体積載部)8は、シートSを積載する機能と、開口部9を閉じるドアとしての機能を兼用している。ドア102が開口部101を開放した状態で、トレイ8はドア102の内側に沿って回動して、ドア102の内側に支持される(図2)。
【0035】
また、ドア102が閉じられた状態で、トレイ8はヒンジ8dを中心にして外方に回動して、ドア102に設けられた開口部9を開く。この状態で、トレイ(回動トレイ)8は、本体100Aの内側に設けられた固定トレイ部8eと協働して、シートSを積載する(図1(a)、図2)。尚、トレイ8は、開口部9を開放可能に閉じるカバーの機能を兼用する。前述したとおり、ドア102は、装置本体100Aに対してヒンジ102aを中心にして回動可能である。これによって、ドア102は、開口部101を開閉可能である。
【0036】
また、ドア102に設けられた開口部9は、ドア102に対してヒンジ8dを中心にして回動するトレイ8によって開閉可能である。これによって、操作性の向上、装置の小型化を実現している。但し、開口部9を開閉するドアを別途設けても良い。尚、ドア102を閉じる際に、ドア102を本体100Aに係止する係止部、及び、トレイ8を閉じる際に、トレイ8をドア102に係止する係止部については、図示を省略している。これら、係止部としては、フック、スナップフィット等公知の部材を適宜用いることができる。
【0037】
画像形成動作は次のとおりである。制御回路部200は装置300と情報の授受をし、装置100の画像形成シーケンスを制御する。回路部200はプリントスタート信号に基づいて装置100に画像形成を実行させる。
【0038】
即ち、回路部200は駆動モータ(不図示)を起動させて、ドラム1を矢印の時計方向に所定の速度で回転させる。回転したドラム1は、その周面が帯電ローラ2により所定の極性・電位に一様に帯電される。帯電ローラ2はドラム1に対して弾性的に当接しており、ドラム1の回転に従動して回転する。帯電ローラ2は導電性ローラであり、本体100A側の電源部(不図示)から芯金を介して所定の帯電バイアス電圧が印加される。
【0039】
これにより、回転しているドラム1の外周面が所定の極性・電位に一様に接触帯電処理される。帯電されたドラム1に対して、ユニット3により画像情報に応じた露光がなされる。即ち、ユニット3は回路部200から入力される画像信号に対応して変調されたレーザー光3aを出力して、ドラム1の帯電面を走査露光する。ドラム1の表面は露光箇所の電位の絶対値が帯電電位の絶対値に比べて低くなることによって、画像情報に応じた静電潜像が順次に形成される。前記静電潜像は現像装置4の現像剤によって現像されて、現像剤像として顕像化される。
【0040】
即ち、収容部4b内に収容されている現像剤を用いて、前記静電潜像が現像ローラ4aによって現像される。現像ローラ4aに対しては電源部(不図示)から所定の現像バイアス電圧が印加される。
【0041】
一方、回路部200は所定の制御タイミングにて給送ローラ12を回転する。トレイ8からの給送が選択されている場合には、トレイ8側のリフタ板8aが上昇移動する。これにより、トレイ8に積載されているシートSの奥側の上面がローラ12の下面に接触して最上位のシートSが後方に繰り出される。これによって、最上位のシートSがローラ12に当接している分離パッド12aにより1枚分離されて、搬送路Zに送出される。また、トレイ10からの給送が選択されている場合には、トレイ10上にセッティングされているシートSの最上位のシートSが後方に繰り出される。
【0042】
そして、シートSが分離パッド12aにより1枚分離されて搬送路Zに送出される。搬送路Zに送出されたシートSは所定の制御タイミングで回転がオン/オフ制御されるレジストローラ対13に至る。ローラ対13は回転オフ状態でシートSの先端を一時止めて、シートSの斜行を修正をする。そして、ローラ対13は所定の制御タイミングにて回転がオンされることで、シートSを、ドラム1と転写ローラ5との当接部である転写ニップ部Tに導入する。
【0043】
即ち、シートSはローラ対13によってドラム1に対する画像形成と同期がとられて転写ニップ部Tに送られる。転写ローラ5は回転自在に保持され、ドラム1に対してドラム1の中心方向に付勢バネ(弾性部材:不図示)によって所定の弾性力で押し付けられている。シートSが転写ニップ部Tを通過していく過程において、転写ローラ5に対して電源部(不図示)から現像剤の帯電極性とは逆極性の電位の転写バイアス電圧が印加される。これにより、ドラム1の周面に形成された現像剤像が、シートSに順次に転写される。
【0044】
現像剤像の転写を受けたシートSは、ドラム1表面から分離される。その後、シートSは、定着装置14へ搬送されて現像剤像の定着処理(固着化)を受ける。定着装置14を通ったシートSは、ローラ対15により排出トレイ16および延長トレイ16aの上に画像形成物(プリント、コピー)として排出される。シートSに現像剤像を転写した後のドラム1の表面は、クリーニング装置6により残留トナーを掻き取られて清掃され、繰り返して画像形成に供される。そして、クリーニング工程終了後、ドラム1の表面は再び帯電工程に入る。
【0045】
装置100は、上記の手段を用い、帯電、露光、現像、転写、定着、クリーニングの各工程を繰り返して画像形成を行なう。
【0046】
(2)カートリッジ交換方式
カートリッジ7は画像形成に使用されるにつれて現像装置4に収容されている現像剤が消費される。そこで、例えば、カートリッジ7の現像剤量を検知する手段(不図示)をカートリッジ7に備えて、回路部200において、検知残量値を、予め設定したカートリッジ寿命予告のための閾値と比較させる。そして、検知残量値が閾値よりも少ない残量値となったら、装置100に設けた表示部(不図示)にカートリッジ7についての寿命予告を表示させる。これにより使用者に、交換用のカートリッジの準備を促す、或いはカートリッジの交換を促して、出力画像の品質を維持する。
【0047】
本実施例の装置100において、カートリッジ7の交換は、装置100の前面のドア102を開く。これによって、本体100Aの開口部101を開放する。そして、使用者が開口部101を介してカートリッジ7の交換を行う。即ち、装置前面側よりカートリッジの交換を行うフロントアクセス方式である。前述した通り、本体100Aの前面側には、本体100Aにカートリッジ7を挿入するために、及び、本体100Aからカートリッジ7を取り出すために、カートリッジ7を通過させる開口部101が設けられている。
【0048】
そして、開口部101を閉じる閉鎖位置A(図1の(a))と開口部101を開放する開放位置B(図2)との間を移動可能なドア(開閉部材)102が本体100Aに設けられている。本実施例においては、ドア102はドア下端部のヒンジ軸(支点)102aを中心にして本体100Aに対して回動可能である。即ち、ドア102は、軸102aを中心にして起こし方向に回動して、開口部101を閉じる閉鎖位置A(図1の(a))に移動させることができる。閉じたドア102は、前記係止部(不図示)により本体100Aに対して係止された状態に維持される。
【0049】
また、閉じたドア102は、前記係止部を解除して軸102aを中心にして本体100Aの手前側にほぼ水平に倒して、開口部101を開放する開放位置B(図2の(a)・(b))に移動させることができる。これにより、開口部101が大きく開放される。本実施例においては、ドア102を開くことによって、装置前面側が全領域開放される(図2(a)(b)参照)。
【0050】
本実施例においては、ドア102の下部にシートSを導入するための開口部9を設けてあり、ドア102が閉じられた状態においては、トレイ8の手前側は開口部9から装置100の手前側に突出している(図1(a))。即ち、開口部9は、トレイ8、及び、トレイ10にシートSをセッティングするためのものである。
【0051】
また、ドア102が開放位置Bに移動されている状態においては、開口部9の内側にトレイ8の手前側が位置している(図2)。尚、ドア102及びトレイ8の開閉操作は、使用者によって行われる。尚、開口部9と開口部101は、一体の開口部であっても良いし、或いは、各々独立した開口部であっても良い。
【0052】
使用者がドア102を開く。すると、使用者に、開口部101から本体100A内部のカートリッジ装着部103(及び、トレイ8、9)が見える。装着部103は、遮光板11の上面11aと、排出トレイ16の下面と、本体100Aの骨格をなすメインフレームの左右のサイドフレーム50L、50R(図2の(b))の各内面と、で囲われた空間部分である。トレイ10、遮光板11、ユニット3、トレイ16は、左右のサイドフレーム50L、50Rの間に所定の設定配置において固定されている。
【0053】
装着部103の奥側において、フレーム50L、50Rの内面にはそれぞれ左右対称にカートリッジガイド(本体側ガイド部)17が設けられている。ガイド17は、カートリッジ7を本体100Aの所定方向にガイドするものである。前記所定方向とは、本実施例においては、装着部103である。
【0054】
装着部103とは、カートリッジ7を画像形成位置Kに装着するための空間である。画像形成位置Kとは、カートリッジ7がシートSに現像剤画像を形成する位置である。本実施例においては、例えば、図1、図2(a)に示す位置であって、ドラム1が転写ローラ5と接触している位置である。但し、画像形成位置Kは、ドラム1が転写ローラ5と接触している位置に限定されるものではない。
【0055】
本実施例のカートリッジ7は、ドラム1の回転軸線方向(ドラム1の長手方向)を長手方向とする横長のアセンブリである。カートリッジ7は、本体100Aに対して、ドラム1の長手方向と直交する方向に着脱する(図2)。カートリッジ枠体7aに長手方向に設けたスリット状開口部7cからドラム1の表面の一部が露呈している(図3Aの(a))。開口部7c側とは反対側には、使用者がカートリッジ7を把持するための取っ手7bが設けられている。
【0056】
また、枠体7aの長手方向の一端側と他端側のサイドカバー7Lと7Rにはそれぞれ左右対称にそれぞれ円筒状の第1と第2の位置決めボス7dと7e(カートリッジ7の長手方向両端の突起物:カートリッジ側被ガイド部)が設けられている。第1の位置決めボス(第1カートリッジ側被位置決め部)7dはドラム1の回転軸線と同軸線上に設けられている。第2の位置決めボス(第2カートリッジ側被位置決め部)7eはカートリッジ7を本体100Aに挿入する挿入方向(装着方向)X1において第1の位置決めボス7dよりも上流側に設けられている。
【0057】
ボス7d、7eは円柱状である。即ち、カートリッジ7の長手方向の一端面と他端面とに、外方に突出して第1の位置決めボス7d及び第2の位置決めボス7eが設けられている。尚、ボス7dは、ドラム1と同軸線上に設けられている。これによって、カートリッジ7は、本体100Aに対して、ドラム1を中心にして位置決めされる。尚、カートリッジ7の長手方向とは、ドラム1の長手方向、又は/及び、現像ローラ4aの長手方向である。
【0058】
カートリッジ7は装着部103に対して次の状態で装着される。主として、図3Aの(b)を用いて説明する。カートリッジ7は、第1の位置決めボス7dが第1の受け溝部(第1本体側位置決め部、第1ガイド部)17aと嵌入する。かつ、第2の位置決めボス7eが第2の受け溝部(第2本体側位置決め部、第2ガイド部)17bと嵌入する。この状態でカートリッジ7は装着部103に装着される(図3Aの(b))。
【0059】
尚、受け溝部17a、17bは、本体100Aに設けられたカートリッジガイド(本体側ガイド、第1本体側ガイド、第2本体側ガイド)17に設けられている。ガイド17は、本体100Aに設けられており、装着部103に装着されたカートリッジ7の長手方向一端側と他端側とに位置して、かつ、互いに向かい合って設けられている。
【0060】
ガイド溝部(第1ガイド部)17a3は、下端に開口部17a4を有しており、カートリッジ7の装着方向X1(本体100Aの奥側に向かう方向)に向かうに従って斜め上方に傾斜している。ガイド溝部17a3の先端には、受け溝部17aを有している。溝部17aは、突き当て部17a1と支持部17a2を有している。
【0061】
ガイド溝部(第2ガイド部)17b3は、下端に開口部17b4を有しており、カートリッジ7の装着方向X1(本体100Aの奥側に向かう方向)に向かうに従って斜め上方に傾斜している。ガイド溝部17b3の先端には、受け溝部17bを有している。溝部17bは、突き当て部17b1と支持部17b2を有している。突き当て部17a1はボス7dが突き当たる円弧形状、突き当て部17b1は、ボス7eが突き当たる円弧形状である。尚、通常、ボス7eは突き当て部17b1とは隙間を有している(図3Aの(b))。
【0062】
また、支持部17a2はボス7dを支持するように平坦である。また、支持部17b2はボス7eを支持するように平坦である。より詳しくは、ボス7dは溝部17aに支持されて且つ溝部17aの突き当て部17a1(終端面)に突き当たり、その突き当たり状態がバネ(弾性部材)17cの弾性力(付勢力)により維持されている。バネ17cは、その弾性力によって、ボス7dを溝部17aの所定の位置に維持する。また、ボス7eが溝部17bに受け止められてカートリッジ7の回転が規制されている。
【0063】
即ち、カートリッジ7は、ボス7dが精度良く溝部17aに位置決めされ、ボス7eがラフに溝部17bに位置決めされる。これによって、カートリッジ7は、ドラム1を中心にして、本体100Aに精度良く位置決めされる。また、カートリッジ7が本体100Aからドラム1(現像ローラ4a)を回転させるための回転力を受けた際に、ボス7eが溝17bの内面と接触することによって、カートリッジ7が、ボス7dを中心にして回転しようとするのを規制する。
【0064】
これにより、カートリッジ7が装着部103に装着された状態で、カートリッジ7の装着姿勢が安定に維持される。カートリッジ7の装着状態において、枠体7aの開口部7cから露呈しているドラム1の面に対して転写ローラ5が弾性的に当接して転写ニップ部Tが形成される。また、ドア102が閉じられる。これによって、装着部103に装着されているカートリッジ7の駆動入力部(不図示)と装置本体側の駆動出力部(不図示)とが結合した状態となる。
【0065】
また、カートリッジ7のバイアス入力部(不図示)と装置本体側のバイアス出力部(不図示)とが結合した状態となる。この状態において、装置100は画像形成動作が可能な状態になる。尚、ボス7d、7eはカートリッジ7の長手方向の一端と他端とに設けられている。また、カートリッジガイド17は本体100Aに設けられており、装着部103に装着されたカートリッジ7の長手方向の一端と他端とに位置するように配置されている。図面では、一方のみを図示している。
【0066】
1)カートリッジの取り出し
装着部103に装着されているカートリッジ7の本体100Aからの取り出しは次の操作でなされる。使用者が、閉じられているドア102を開いて開口部101を開放する。ドア10の開き移動に連動する連動機構(不図示)により、装着状態のカートリッジ7の駆動入力部(不図示)とバイアス入力部(不図示)に対する本体側の駆動出力部(不図示)とバイアス出力部(不図示)の結合状態が解除される。また、開放された開口部101から装着部103に装着されているカートリッジ7の取っ手7bが見える。
【0067】
そこで、使用者は開口部101から装着部103に手を入れて取っ手7bを握ってカートリッジ7をバネ(弾性部材)17cの弾性力に抗して手前側(カートリッジ取り出し方向X2)に引き出す(図3Aの(b))。これによって、ボス7dがバネ17cを撓めながらバネ17cを通過して、溝部17aから溝部17aに連続している、斜め下向きのガイド溝部17a3に後退移動する。また、ボス7eも溝部17bから溝部17bに連続している、開口部17b4を有する斜め下向きのガイド溝部17b3に後退移動する。
【0068】
そして、カートリッジ7は、ボス7d、7eが、溝部17a1、17b1を滑り下ることで、ガイド17から下降する。そして、ボス7dが開口部17a4を下方へ通過し、ボス7eが開口部17b4を下方へ通過する。そして、枠体7aの下面7fが、遮光板(遮光部材)11の上面11aに乗って受け止められる。下面7fは平坦な面である。尚、この時点において、ボス7dは開口部17a4から、及び、ボス7eは開口部17b4から抜け出る。従って、カートリッジ7がガイド17に対して離脱した状態になる。
【0069】
使用者は引き続き、カートリッジ7を、遮光板11をガイドとして遮光板の上面11aに沿わせてカートリッジ取り出し方向X2に引き出す。上面11aは平坦な面である。これによって、カートリッジ7を開口部101から本体100Aの外に取り出すことができる。尚、ガイド溝部17a3は、カートリッジ7の装着方向X1(本体100Aの奥側に向かう方向)に向かうに従って斜め上方に傾斜している。即ち、ガイド溝部17a3は、カートリッジ7の取り出し方向X2(本体100Aの手前側に向かう方向)に向かうに従って斜め下方に傾斜している。
【0070】
また、ガイド溝部17b3は、カートリッジ7の装着方向X1(本体100Aの奥側に向かう方向)に向かうに従って斜め上方に傾斜している。即ち、ガイド溝部17b3は、カートリッジ7の取り出し方向X2(本体100Aの手前側に向かう方向)に向かうに従って斜め下方に傾斜している。従って、使用者がカートリッジ7を装着部103に向かって押し込むだけで、カートリッジ7を装着部103に円滑に装着することができる。また反対に、使用者がカートリッジ7を装着部103から引き出すだけで、カートリッジ7を装着部103から円滑に離脱させることができる。
【0071】
尚、カートリッジ7は、遮光板の上面11aに沿って移動する際に、平坦な下面7fが平坦な上面11aに接触する。これによって、カートリッジ7は、カートリッジ7の進行方向に対する傾斜角度を規定される。
【0072】
2)カートリッジの装着
カートリッジ7の本体100A(装着部103)への装着は、前述した取り出しとは逆の次の操作で行われる。図3Bはカートリッジ7の挿入軌跡の詳細図である。但し、図3Bに示したカートリッジ7の挿入軌跡は、カートリッジ7を装着部103から取り出す際の移動軌跡と同じである。従って、図3Bの移動軌跡は、前述したカートリッジ7を取り出す際にも援用する。
【0073】
使用者が、ドア102を開いて開口部101を開放する。使用者は取っ手7bを握ってカートリッジ7を把持する。そして、開口部101から、開口部7c側を先にして、カートリッジ7を装着部103に向かって挿入する。この際に、枠体7aの下面7fを遮光板11の上面11aに乗せる。カートリッジ7を、遮光板11をガイドとして、遮光板の上面11aに沿わせて装着部103に向かって押し込む。尚、この際のカートリッジ7の長手方向の規制は、サイドフレーム50L、50Rの内面によって行われる。
【0074】
即ち、カートリッジ7は、フレーム50L、50Rの内面によって移動方向を規制されながら、装着部103に向かって押し込まれる。遮光板11は、その奥側が、カートリッジ挿入方向X1に対して昇り斜面11a1、11a2になっている。
【0075】
カートリッジ7は使用者によって、ガイド17の付近まで押し込まれる過程で、遮光板11の下降斜面11a1に沿って一旦下降して、その後、上昇斜面11a2、11a3に沿って、ガイド17に向かって上昇移動する。この際に、前述したとおり、カートリッジ7は進行方向に対する傾斜角度を規定されている。そして、ボス7dが開口部17a4に、ボス7eが開口部17b4に到達する。即ち、ボス7dが開口部17a4の内壁(ガイド溝部17a3の内壁)に接触する位置に、また、ボス7eが開口部17b4の内壁(ガイド溝部17b3の内壁)に接触する位置にカートリッジ7が到達する。
【0076】
尚、斜面11a1が下降斜面になっていることによって、カートリッジ7を遮光板11に乗せる際のスペースを広くとることができる。また、カートリッジ7を遮光板11から取り出す際のスペースを広くすることができる。よって、カートリッジ7を遮光板11に対して着脱する際の操作性を向上させることができた。
【0077】
そして、使用者がカートリッジ7を更に押し込むことによって、ボス7dは溝部17a3の内面に沿って上昇し、また、ボス7eは溝部17b3の内面に沿って上昇する。これにより、カートリッジ7が遮光板11の上面11aから浮き上がる(図3B)。カートリッジ7が更に押し込まれることで、ボス7dが溝部17a1を通過して、受け溝部17aに到達する。また、ボス7eが溝部17b1を通過して、受け溝部17bに到達する。この際に、ボス7dはバネ17cを撓めてバネ17cを通過して溝部17aに進入する。そして、ボス7dは溝部17aの突き当て部(終端面)17a1に突き当たる。
【0078】
突き当たった状態がバネ17cの弾性力により維持される。この状態で、ドラム1は転写ローラ5に接触する。即ち、第1ガイド部17Aは、カートリッジ7の長手方向の一端側と他端側とに、かつ、装着方向においてボス7eよりも下流側に設けられたボス7dを位置決めする。ここで、第1ガイド部17Aは、開口部17a4、溝部17a3、受け溝部17a(突き当て部17a1、支持部17a2)を有する。第1ガイド部17Aは、使用者がカートリッジ7を押し込む動作によって、ボス7dを上方にガイドし、かつ、ボス7dを本体100Aに対して位置決めする。
【0079】
また、ボス7eが溝17bに達する。これにより、カートリッジ7が装着部103に対して所定の画像形成位置K(図3A)に位置決めされて装着された状態になる。即ち、ボス7eは溝部17bの支持部17b2に支持されて且つ溝部17bの突き当て部(終端面)17a1に突き当たる。即ち、第2ガイド部17Bは、前記長手方向の前記一端側と前記他端側とに、かつ、前記装着方向においてボス7dよりも上流側に設けられたボス7eを位置決めする。
【0080】
即ち、カートリッジ7が本体100Aからドラム1(現像ローラ4a)を回転させるための回転力を受けた際に、ボス7eが溝17bの内面と接触することによって、カートリッジ7が、ボス7dを中心にして回転しようとするのを規制する。
【0081】
ここで、第2ガイド部17Bは、開口部17b4、溝部17b3、受け溝部17b(突き当て部17b1、支持部17b2)を有する。第2ガイド部17Bは、使用者がカートリッジ7を押し込む動作によって、ボス7eを上方にガイドし、かつ、ボス7eを本体100Aに対して位置決めする。即ち、カートリッジ7が本体100Aからドラム1(現像ローラ4a)を回転させるための回転力を受けた際に、カートリッジ7が回転しようとするのを規制する。
【0082】
また、第1ガイド部17Aと第2ガイド部17Bは、ガイド17に一体に設けられている。挿入方向X1において、第1ガイド部17Aは第2ガイド部17Bよりも下流側に設けられている。
【0083】
そして、突き当たり状態がバネ17cの付勢力により維持される。また、ボス7eが受け溝部17bに受け止められる。この際に、ボス7eは突き当て部17b1とは隙間を有した状態で(ラフな状態で)(図3A(b))、支持部17b2に支持される。即ち、ボス7eよりもボス7dを優先して本体100Aに位置決めする。そのうえ、カートリッジ7が本体100Aから回転力を受けた際に、カートリッジ7がボス7dを中心にして回転しようとするのを、ボス7eが溝部17bの内面に接触することによって規制する。
【0084】
これによって、カートリッジ7の回転が規制されている。前述したとおり、ガイド17は、カートリッジ7を遮光板11から浮き上がらせた状態で装着部103に装着する。
【0085】
これにより、カートリッジ7の装着姿勢が安定に維持される。カートリッジ7のこのような装着状態において、枠体7aの開口部7cから露呈しているドラム1の面に対して転写ローラ5が弾性的に当接して転写ニップ部Tが形成される。そして、使用者は取っ手7bから手を離して、ドア102を閉じる。ドア102の閉じ移動に連動する連動機構(不図示)により、装着状態のカートリッジ7の駆動入力部(不図示)とバイアス入力部(不図示)に対して装置本体側の駆動出力部(不図示)とバイアス出力部(不図示)が結合した状態になる。この状態において、装置100は画像形成動作が可能状態になる。
【0086】
前述したとおり、遮光板11は、第2の開口部9が設けられた側から装着部103(ドラム1)の下方に至るように配置されている。また、遮光板11は、開口部9が設けられた側に、水平方向に対して下降する下降斜面11a1を有する。また、遮光板11は、装着部103が設けられた側に、前記水平方向に対して上昇して、装着部103の下方に位置する上昇斜面11a3(11a2)を有する。尚、本実施例では、上昇斜面11a2、11a3を有するが、これに限定されるものではない。例えば、上昇斜面は単独の上昇斜面であっても良いし、複数の上昇斜面であっても良い。
【0087】
従って、本実施例によれば、開口部9が設けられた側に下降斜面11a1を有するから、本体100Aに対するカートリッジ7の着脱動作をより広いスペースで行うことができる。また、本実施例によれば、装着部103が設けられた側に上昇斜面11a3を有するから、外光がドラム1に当たるのをより効率的に抑制することができる。また、使用者がカートリッジ7を押し込みさえすれば、ガイド17に沿って、カートリッジ7を装着部103にガイドすることができる。
【0088】
また、前述したとおり、本体100Aに設けられたガイド(本体側ガイド)17は、装着部103の長手方向の一端側に設けられたガイド(第1本体側ガイド)17と、前記長手方向の他端側に設けられたガイド(第2本体側ガイド)を有している。尚、第2本体側ガイドは、図示を省略している。
【0089】
第1本体側ガイド17と第2本体側ガイド(不図示)は、カートリッジ7の装着方向X1において下流側に設けられたガイド溝部(第1ガイド部)17a3を有している。また、第1本体側ガイド17と第2本体側ガイド(不図示)は、装着方向X1においてガイド溝部17a3よりも上流側に設けられたガイド溝部(第2ガイド部)17b3を有している。
【0090】
カートリッジ7が上昇斜面11a2、11a3に沿って移動する際に、ガイド溝部17a3部は、カートリッジ7の長手方向の一端側と他端側とに設けられた第1の位置決めボス(第1カートリッジ側被位置決め部)7dを上方にガイドする。また、ガイド溝部17b3は、前記長手方向の前記一端側と前記他端側とに、かつ、装着方向X1においてボス7dよりも上流側に設けられた第2の位置決めボス(第2カートリッジ側被位置決め部)7eを上方にガイドする。そして、ガイド17は、カートリッジ7を遮光板11から浮き上がらせた状態で装着部103に装着する。
【0091】
従って、カートリッジ7が装着部103に装着された状態では、カートリッジ7は遮光板11とは接触していない。そこで、カートリッジ7は、装着部103に装着された状態では、遮光板11と干渉することがない。よって、カートリッジ7は、装着部103に精度良く位置決めされる。また、前述した通り、カートリッジ7が上昇斜面11a1、11a2に沿って移動する際に、第1ガイド部17Aは、カートリッジ7の有するボス7dを上方にガイドし、かつ、カートリッジ7を遮光板11から浮き上がらせた状態で装着部103に装着する。
【0092】
また、第2ガイド部17Bは、ボス17eを上方にガイドし、かつ、カートリッジ7を遮光板11から浮き上がらせた状態で装着部103に装着する。尚、カートリッジ7を装着部103から取り出す際には、前述した工程と反対の工程となる。即ち、使用者がカートリッジ7を引き出す動作によって、カートリッジ7は、ガイド部17A、17によってガイドされて、手前側に移動しつつ下降する。これに、カートリッジ7は、遮光板11に支持された状態で手前側にガイドされて、本体100Aから取り外される。
【0093】
本実施例によれば、遮光板11をガイドに兼用したにも関わらず、カートリッジ7の装着部に対する装着動作を向上させることができた。また、カートリッジ7の装着部103に対する取り出し動作を向上させることができた。また、本実施例によれば、遮光板11をガイドに兼用したにも関わらず、カートリッジ7の装着部103に対する位置決め精度を向上させることができた。
【0094】
(3)遮光板
本実施例においては、トレイ8及びトレイ10に対してシートSを導入するための開口部(給装開口部)9には、これを閉じるドアなどの専用の開閉部材を設けてはいない。本実施例では、前述したとおり、トレイ8を開閉部材として兼用している。これは、本実施例では、使用者が給装作業を行い易くするために、通常は開口部9は開放したままだからである。
【0095】
装置100を梱包する場合、或いは、装置100を長期間使用しない場合に、トレイ8を折りたたむことによって開口部9を閉じる。これによって、トレイ8の本体100Aからの突出領域を無くすことができる。従って本実施例では、通常、開口部9は開放されたままである。そこで、開口部9から装置100内に、外乱光(外光)L(図4の(a)の矢印)が入射する。外乱光Lは、装置100内の部材に反射して、ドラム1に当たるおそれがある(図4の(b)の矢印L)。そこで本実施例においては、遮光板11を配置して、外乱光Lがドラム1に達するのを抑制している。
【0096】
本実施例では、手差しトレイ10の上方部に遮光板11を設けている。遮光板11は、手前側は開口部9の上端9a近辺から奥側は装着部103の下方にわたって配置されている。即ち、奥側はドラム1の下方に位置する。尚、遮光板11は、手前側は開口部9の上端9aよりも上方に位置する方が、カートリッジ7の装着されている側に侵入する外光の量を抑制することができる。また、遮光板11は、幅方向は本体100Aの幅と略同じ幅で、本体100Aの内側に設けられている(図2)。
【0097】
即ち、遮光板11の幅方向一端はフレーム50Lに、幅方向他端はフレーム50Rに固定されている。また、遮光板11の材質は、例えば、ABSまたはPC+ABSなどのモールド部材、または、ジンコート鋼板等の板金部材である。また、遮光性を有する剛性プラスチック等でも良い。
【0098】
ここで、ABSは、アクリロニトリルーブタジエンースチレンであり、PCはポリカーボネートである。遮光板11の材質は、遮光する機能と、カートリッジ7を支持してガイドする強度を有する材料ならば、適宜使用することができる。遮光板11は、開口部9から本体100Aの内部に進入した外乱光Lの少なくとも一部をドラム1に対して遮光する役目をしている。
【0099】
即ち、遮光板11によって、外乱光Lがドラム1に当たるのを抑制している。これによって、外乱光Lに起因する画像品質の低下を防いでいる。なぜならば、潜像画像の電位が変化してしまい、その結果、画像領域やその周辺の領域に無用な現像剤が付着して画像品質が低下することを防ぐことができるからである。
【0100】
前述した構成をとることで、遮光板11が、外乱光Lを遮光する機能と、カートリッジ7を着脱時にガイドする機能を兼ねることが出来る。それにより、本来カートリッジ7をガイドするために設けられたガイド17を小型化、簡略化することが出来るので、製品コストを下げることが出来る。
【0101】
[実施例2]
図5の(a)は、本発明を適用した実施例2の装置100の説明図である。本実施例は、実施例1の装置100において、遮光板11のカートリッジ7の挿入方向X1と直交する方向の一端側にガイドレール(ガイド部)11L、他端側にガイドレール(ガイド部)11Rを設けたものである。レール11L、11Rは、遮光板11に挿入方向X1に沿って設けられている。レール11L、11Rは、カートリッジ7を装着部103に装着する際に、および、カートリッジ7を装着部103から取り外す際に、ボス7d、7eをガイドする。
【0102】
即ち、遮光板11の幅方向(左右方向)の一端側と他端側には、遮光板11と一体に上方に折り返したガイドレール(規制部)11L、11Rを設けている。レール11Lと11Rは、開口部101側からガイド17の位置まで配置されており、左右対称形状である。カートリッジ7の装着部103に対する着脱の際は、カートリッジ7の一端と他端に設けられたボス(突起物)7d、7eをそれぞれその側のレール11Lと11Rの上に載せる。これによって、カートリッジ7の下面7fを遮光板11の上面11aから浮かせることができる。
【0103】
この状態において、ボス7d、7eをレール11L、11Rの上を摺動させてカートリッジ7を移動させる。従って、下面7fが上面11aと接触することなく、カートリッジ7の本体100に対する着脱を行うことができる。前述した、レール11L・11R以外の構成は実施例1の装置100と同様である。よって、再度の説明は省略する。本実施例の構成によれば、実施例1の装置100と同様の効果を得ることが出来る。また、カートリッジ7の着脱の際に、ドラム1が直接遮光板11等に接触しないようにすることができる。
【0104】
[実施例3]
本発明を適用した実施例3は、遮光板11を本体100Aに対して回動可能に設けたものである。図5の(b)は本実施例の装置100の説明図である。本実施例において、遮光板(遮光部材)11は、カートリッジ7の挿入方向X1において、奥側部分11−1と手前側部分11−2との2部品に分割されている。奥側部分11−1は、本体100Aの左右のサイドフレーム50Lと50Rの間に固定されて設けられている。以下、この奥側部分11−1を固定遮光板(固定遮光部材)と記す。
【0105】
固定遮光板部11−1は、上昇斜面11a2、11a3の部分である。手前側部分11−2は、固定遮光板11−1との連設部において、サイドフレーム50Lと50Rの間に配設された軸11cを中心にサイドフレーム50Lと50Rの間において上下方向に回動可能に設置されている。以下、この手前側部分11−2を回動遮光板(回動遮光部材)と記す。
【0106】
回動遮光板11−2は、下降斜面11a1の部分である。遮光板11−1と遮光板11−2とにより、開口部9から本体100Aの内部に侵入した外乱光Lの少なくとも一部をドラム1に対して遮光するようにしている。即ち、外乱光Lがドラム1に当たるのを抑制している。
【0107】
遮光板11−2は、ドア102の開閉動作に連動して軸11cを中心にして回動する。以下、これについて説明する。フレーム50L、50Rの手前側の内面側には、本体100Aの一端側と他端側とに設けた同形状の遮光板カム25が上下方向にスライド移動可能に、かつ、左右対称に設けられている。そして、遮光板11−2の手前側に設けた横軸11dの端部を、カム25に設けた長孔25aに挿入している。これにより、遮光板11−2とカム25とが横軸11dと長孔25aにより連結されている。
【0108】
従って、カム25が上下動されることによって、遮光板11−2が軸11cを中心に上下に回転可能である。また、手前側には、外装カム26が固定されている。カム26は、ドア102が本体100Aに対して軸102aを中心に開閉回動されると、ドア102と一体に軸102aを中心に回動する。本体100Aの一端と他端とに設けたカム26は同形状で左右対称に設けられている。そして、カム26は、それぞれカム25に対応している。そして、カム26の回動に連動してカム25が上下動する。
【0109】
図5の(b)に示すように、ドア102が閉鎖位置Aに保持されて開口部101が閉じられている状態時においては、カム25はカム26の大隆起部により持ち上げられて上方に移動している。これにより、遮光板11−2は軸11cを中心にして装着部103に向かう上方に回転された位置に維持されている。
【0110】
即ち、遮光板11−2は下方の手差しトレイ10に対し角度を持った状態(遮光板11−2がトレイ10に対して退避した状態)で位置が決まっている。この状態において、トレイ10と遮光板11−2の間の空間、即ちトレイ10にシートSを補給する操作空間を大きく確保することができる。よって、使用者による、トレイ10に対するシートSの補給操作性を向上させることができる。
【0111】
図6の(a)はドア102の開き回動の途中状態時(点線)と、開放位置Bに開かれている状態時(実線)を示している。ドア102の開き回動と共にカム26が回動する。これに連動してカム25が下方に移動する。これに伴い回動遮光板11−2が軸11cを中心に下方に回動していく。そして、ドア102が開放位置Bに位置した状態においては、カム26はカム25から離れている。この状態において、カム25はその下端部が本体100Aに設けられた受け部8bに突き当って受け止められた位置まで下降している。
【0112】
これにより、遮光板11−2は下方のトレイ10と略平行な状態で位置が決まっている。この状態において、遮光板11−2が下降することによって、カートリッジ7を装着103に装着するための移動空間を大きく確保することができる。即ち、カートリッジ7を着脱するための操作空間を大きく確保することができる。本体100Aに対するカートリッジ7の着脱操作は、図6の(b)に示すようにドア102を開いた状態において、実施例1の場合と同様に開口部101からフロントアクセスにてなされる。
【0113】
カートリッジ7を本体100Aに挿入する際のガイドは、実施例1と同様に、位置決め付近ではガイド17で行い、それ以外では、遮光板11−2、11−1で行う。図6の(a)に示すように、開かれているドア102を開口部101に対して閉じ込むと、そのドア102の閉じ回動に連動して、カム26によりカム25が上方に移動される。これによって、遮光板11−2は軸11cを中心にして上方に回動する。そして、ドア102が十分に閉じられることで、遮光板11−2は図5の(b)に示す上方回動位置に保持される。
【0114】
本実施例において、実施例1、実施例2の装置100と共通する構成部材・部分については共通の符号を付して再度の説明を省略する。本実施例によれば、図5の(b)に示すように、ドア102が閉状態のときは、遮光板11−2がトレイ10に対して退避した状態(上方移動している状態)に位置している。また、図6の(b)に示すように、ドア102が開状態のときは、遮光板11−2が下方に移動した状態に位置している。
【0115】
これで、使用者が、幅規制板10aの操作を行う際の手差し部の操作領域と、給送付近でのジャム処理を行うときの給送部の作業領域と、カートリッジ7の着脱の際に必要な遮光板11とスキャナ3との隙間を確保しつつ、装置100の小型化をすることができる。
【0116】
[実施例4]
図7の(a)は本発明を適用した実施例4の装置100の説明図である。本実施例の装置100も実施例3の装置100と同様に、遮光板11が固定遮光板11−1と回動遮光板11−2の2部品で構成されている。本実施例においては、遮光板11−2を、ドア102の回動動作に連動させることなく、押し上げバネ(弾性部材)28の弾性力により単独で上方位置に持ち上げる構成である。
【0117】
即ち、遮光板11−2は自由状態において、バネ28の弾性力により持ち上げられて上方に移動している。これにより、遮光板11−2は軸11cを中心にして装着部103に向かう上方に回転された位置に保持されている。即ち、遮光板11−2は下方のトレイ10に対し角度を持った状態(遮光板11−2がトレイ10に対して退避した状態)で位置が決まっている。この状態において、トレイ10と遮光板11−2との間の空間、即ちトレイ10に対してシートSを補給する操作空間を大きく確保することができる。
【0118】
カートリッジ7を本体100Aに対して着脱する際には、使用者がドア102を開けた後、遮光板11−2をバネ28の弾性力に抗して手動で押し下げる。或いは、カートリッジ7の重量で遮光板11−2をバネ28の弾性力に抗して押し下げる。遮光板11−2はストッパピン29で受け止められる位置まで押し下げることができる。本実施例において、実施例1乃至3の装置100と共通する構成部材・部分については共通の符号を付して再度の説明を省略する。
【0119】
[実施例5]
図7の(b)は本発明を適用した実施例5の装置100の要部の説明図である。本実施例は、遮光板11の回動に連動してカートリッジ7が装着部103に挿入されるものである。本実施例において、遮光板11は奥側においてフレーム50L、50Rの間に設けられた軸11cを中心にして、フレーム50L、50Rの間において上下方向に回動可能に設置されている。遮光板11の回動は実施例3で説明したように、ドア102の開閉動作に連動して、或いは、実施例4で説明したように、バネ28と手動でなされる。
【0120】
通常、使用者はカートリッジ7を装着部103に装着するにあたって、カートリッジ7を画像形成位置Kまで押し込み、カートリッジをセットする。前記位置決め位置とは、ダボ7dが溝17dに嵌合しかつダボ7eが溝17bに嵌合する位置である。本実施例の構成では、カートリッジ7が画像形成位置K(ドラム1と転写ローラ5とが当接した位置)まで挿入されなかった場合でも(図7の(b)に示す)、次のようにして自動的にカートリッジ7を押し込み移動することができる。
【0121】
即ち、遮光板11の上方への回動力によって、遮光板11の面11dとカートリッジ7の面7hとが接触して、カートリッジ7が挿入方向X1に押し込まれる。これにより、カートリッジ7を画像形成位置Kまでガイドする。
【0122】
この構成によれば、カートリッジ7が十分に装着部103に押し込まれなかった場合でも、遮光板11の回動に連動して、カートリッジ7を自動的に押し込むことができる。従って、カートリッジ7を挿入する際のユーザビリティを向上することが出来る。また、前述した、カートリッジ7を押し込む構成は、ドア102に突起等(不図示)を設ける。そして、ドア102が回動して、前記突起等がカートリッジ7に突き当たる。
【0123】
これによって、カートリッジ7を押し込むこともできる。しかし、本実施例によれば、遮光板11の位置と画像形成位置Kとが近い。そのために、本実施例によれば、前述したようなドア102に突起を設ける構成とするよりも、押し込む構成を小型化、簡略化することができる。本実施例において、実施例1乃至4の装置100と共通する構成部材・部分については共通の符号を付して再度の説明を省略する。
【0124】
[実施例6]
図8及び図9の(a)は、本発明を適用した実施例6の装置100の要部の説明図である。本実施例は、ドア102が開放位置Bにおいて、カートリッジ7を本体100Aに対して出し入れする際のガイド機能を有するものである。本実施例の装置100は、実施例1の装置100において、ドア102が開閉のために回動する中心軸102aを、遮光板11の手前側端部の高さ位置とほぼ同じ位置にしてある。ドア102はこの軸102aを中心にして本体100Aに対して開閉のために回動する。
【0125】
即ち、ドア102は、軸102aを中心にして起こし方向に回動して、カートリッジ出し入れ用の開口部101を閉じる閉鎖位置Aに移動させることができる(図8の(a))。閉じたドア102はフック部材(不図示)により装置本体101に対して係止された状態に維持される。また、閉じたドア102はフック部材を解除して、軸102aを中心にして手前側にほぼ水平に倒し、開口部101を開放する開放位置Bに移動させることができる(図8の(b))。
【0126】
これにより、開口部101が大きく開放される。ドア102の開き状態はストッパ部材(不図示)により安定に維持される。また、開かれたドア102の上面(ドア内面)102bは、遮光板11の上面11aとほぼ面一になる。尚、開口部9は軸102aの下側において本体100Aの前面に開口している。
【0127】
カートリッジ7を装着部103に対して着脱する着脱操作は、ドア102を開いて開口部101からフロントアクセスによりなされる(図8の(b))。実施例1と同様である。この場合、本実施例においては、開放位置Bに開かれたドア102の上面102bを遮光板11の上面11aと共にカートリッジ7の本体100Aに対して出し入れする際のガイドとする。カートリッジ7の挿入軌跡は、まず、カートリッジ7の下面7fをドア102の上面102bに沿わせることによって、カートリッジ7を本体100A内にガイドしていく。
【0128】
次に、実施例1と同様に、遮光板11の上面11aによって挿入ガイドする。カートリッジ7の挿入の際のガイドは、実施例1と同様に装着部103(位置決め)付近ではガイド17で行い、それ以外の工程では、開放位置Bに開かれたドア102の上面102bと遮光板11の上面11aとで行う。尚、カートリッジ7をガイド17によって装着部103にガイドする構成、及び、装着部103でカートリッジを位置決めする構成は、実施例1と同様である。置が決まる。カートリッジ7の取り出し軌跡は上記の挿入軌跡とは逆となる。
【0129】
また、図9の(a)に示すように、カートリッジ7に斜面(被ガイド部)7h及びドア102に斜面(ガイド部)102cを設けている。これにより、カートリッジ7の着脱の際のドア102から遮光板11へのカートリッジ7のガイド(乗り移り)、または遮光板11からドア102へのカートリッジ7のガイド(乗り移り)をスムーズに行うことができる。
【0130】
本実施例によれば、カートリッジ7を挿入する際、カートリッジ7をドア102からガイドしていくことができる。そのため、従来のようにカートリッジ7の挿入時に、カートリッジ7を開口部101に合わせる必要がない。それにより、カートリッジ挿入のユーザビリティを向上させることができる。また、本実施例によれば、実施例3と同様に、ドア102と遮光板11の一部を連動させ、遮光板が回動する構成を用いれば、実施例3と同様の効果を得ることもできる。
【0131】
[実施例7]
図9の(b)、図10の(a)、(b)は、本発明を適用した実施例7の装置100の説明図である。実施例1乃至実施例6の装置100においては、カートリッジ7として所謂一体型のプロセスカートリッジを用いている。しかしながら、本実施例においては、本体100Aに取り外し可能に装着されるカートリッジは所謂分離型のプロセスカートリッジであってもよい。即ち、現像カートリッジやドラムカートリッジであってもよい。従って、例えば、現像カートリッジを用いる場合には、ドラム1は本体100Aに設けられていても良い。
【0132】
本実施例の装置100は、ドラム1が本体100Aに設けられている。そして、現像カートリッジ7Aを装着部103に取り外し可能に装着した状態で、シートSに画像を形成するものである。実施例1と同様の構成部材、部分は同じ符号を付して再度の説明を省略する。
【0133】
カートリッジ7Aは、ドラム1に形成された静電潜像を粉体現像剤により現像する現像手段である。カートリッジ7Aは、ドラム1に形成された靜電潜像を現像剤を用いて現像する現像ローラ(現像部材)4aと、前記現像剤を収容した現像剤収容部4bと、を有する。そして、カートリッジ7Aは、装着部103に取り外し可能に装着されるものである。そして、装着部103に装着されて位置決めされた状態において、現像ローラ4aあるいはスペーサコロ(不図示)がドラム1に当接する。これにより、ドラム1に形成された静電潜像を現像することができる。ドラム1は、本体100Aに設けられている。
【0134】
従って、カートリッジ7Aにおいて画像形成位置Kとは、ドラム1に形成された靜電潜像を現像する位置である(図10に示す位置)。本実施例では、画像形成位置Kに位置したカートリッジ7Aは、現像ローラ4aあるいはスペーサコロ(不図示)がドラム1に当接する。カートリッジ7Aには、実施例1のカートリッジ7と同様に、枠体7aの長手方向の一端と他端とに、それぞれボス7d、7eが設けられている。
【0135】
また、使用者がカートリッジ7Aを把持するための取っ手7bが設けられている。また、フレーム50L、17Rの内面には、それぞれ左右対称にカートリッジガイド(本体側ガイド部)17が配設されている。ガイド17は、図7の(b)(実施例5)で示したガイド17と構成が略同一である。
【0136】
カートリッジ7Aを本体100Aに対する挿入する、または、本体100Aから取り出す構成、及び、装着部103における位置決め構成は、実施例1と同様である。即ち、カートリッジ7Aは、開口部101から挿入される(図10の(a)、(b))。そして、カートリッジ7Aは枠体7aの下面7fと遮光板11の上面11aによってガイドされる。装着部103(位置決め)付近では、ボス7d、7eがガイド17によってガイドされる。装着時にはバネ(弾性部材)17cの弾性力(付勢力)によってボス7dをガイド17の溝部17aの終端面17dに付勢する。
【0137】
これによりカートリッジ7Aが装着部103に位置決めされる。この状態において、現像ローラ4aあるいはスペーサコロ(不図示)がドラム1に当接する。これにより、ドラム1に形成された静電潜像を現像することができる。
【0138】
本実施例によれば、ガイド部17A、17Bは、一部分共通している。即ち、ボス7d、7eは、共通の開口部17a4、17b4から溝17a3、17b3に進入する。そして、ボス7d、7eは、溝17a3、17b3にガイドされて上方に移動する。そして、ボス7dが溝部17aの突き当て部17a1に突き当たった状態で、カートリッジ7Aは装着部103に位置決めされる。
【0139】
尚、この状態では、カートリッジ7Aは遮光板11から浮き上がっている。尚、カートリッジ7Aの本体100Aからの取り外しは、前述した工程と反対の工程である。尚、本実施例によれば、ボス7dは、現像ローラ4aの軸線と同軸線上に設けられている。
【0140】
本実施例においても、前述した各実施例と同様の効果を得ることができる。
【0141】
図11の(a)、(b)は、実施例1で説明した装置100のサイズを示したものである。図11の(a)において、L1は下降斜面11a1の長さで約100mm、L2は上昇斜面11a2の長さで約30mm、L3は上昇斜面11a3の長さで約40mmである。また、θ1は下降斜面11a1の水平面に対する下降角度で約10°、θ2は上昇斜面11a2の水平面に対する上昇角度で約7°、θ3は上昇斜面11a3の水平面に対する上昇角度で約40°である。
【0142】
尚、遮光板11の幅は約で、開口部101の幅と略一致する。図11の(b)において、L4は開口部101の幅で約280mm、L5は開口部101の高さで約75mmである。また、L6は開口部9の高さで約60mmである。但し、このサイズは一例であって、適宜選択できるものである。
【0143】
以上説明した実施例1乃至実施例7の構成を適宜に組み合わせた装置構成にすることも出来ることは勿論である。
【0144】
尚、前述した各実施例においては、トレイ8と遮光板11とでもって、ドラム1に当たる外光を抑制している。しかしながら、この実施例に限定されることなく、例えば、遮光板11の配置を適宜選択することによって、遮光板11だけでもって、ドラム1に当たる外光を抑制しても良い。
【0145】
以上説明した各実施例によれば、本体100A内に進入した外光が感光体ドラム1に当たるのを抑制する機能、及び、カートリッジ7(7A)を本体100A内の所定の方向にガイドする機能を兼ねることができる。
【0146】
また、各実施例によれば、本体100A内に進入した外光が感光体ドラム1に当たるのを抑制する遮光板(遮光部材)11に、カートリッジ7(7A)を本体100A内の所定の方向にガイドするガイド機能を備えることができた。これによって、各実施例によれば、製品コストの低減を実現することができた。また、これによって、各実施例によれば、装置の小型化を実現することができた。また、各実施例によれば、本体100A内に進入する外光を抑制することを実現することができた。
【符号の説明】
【0147】
1・・電子写真感光体ドラム、7・・カートリッジ、7d・・ボス(第1カートリッジ側被位置決め部)、7e・・ボス(第2カートリッジ側被位置決め部)9・・第2の開口部、11・・遮光板、17・・カートリッジガイド(本体側ガイド部、第1本体側ガイド部、第2本体側ガイド部)17A・・第1ガイド部、17B・・第2ガイド部、L・・外乱光(外光)、100・・電子写真画像形成装置、100A・・装置本体、101・・第1の開口部、102・・開閉部材、A・・閉鎖位置、B・・開放位置、103・・装着部、S・・シート(記録媒体)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートリッジを装置本体の装着部に取り外し可能に装着した状態で、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、
前記カートリッジを前記装着部に対して取り外し可能に装着するために、前記カートリッジが通過するように、前記装置本体に設けられた第1の開口部と、
前記装置本体に設けられ、前記第1の開口部を閉じる閉鎖位置と前記第1の開口部を開放する開放位置との間を移動可能な開閉部材と、
前記装置本体の内部に前記記録媒体を導入するために、前記記録媒体が通過するように、前記装置本体に設けられた第2の開口部と、
前記第2の開口部から前記装置本体の内部に侵入した外光の少なくとも一部が電子写真感光体ドラムに当たるのを規制するために、前記装置本体に設けられた遮光部材と、
を有し、前記遮光部材が、前記開閉部材を前記開放位置に移動して開放した前記第1の開口部から前記カートリッジを前記装着部に装着する際に、前記カートリッジを前記装着部にガイドするガイドを兼ねていることを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項2】
前記遮光部材は、前記第2の開口部が設けられた側から前記装着部の下方に至るように配置されており、前記遮光部材は、前記第2の開口部が設けられた側に、水平方向に対して下降する下降斜面を有し、かつ、前記装着部が設けられた側に、前記水平方向に対して上昇して、前記装着部の下方に位置する上昇斜面を有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項3】
さらに、前記装置本体に設けられた本体側ガイドであって、前記装着部の長手方向の一端側に設けられた第1本体側ガイドと、前記長手方向の他端側に設けられた第2本体側ガイドを有し、前記第1本体側ガイドと前記第2本体側ガイドは、前記カートリッジの装着方向において下流側に設けられた第1ガイド部と、前記装着方向において前記第1ガイド部よりも上流側に設けられた第2ガイド部と、を有し、前記カートリッジが前記上昇斜面に沿って移動する際に、前記第1ガイド部は、前記カートリッジの長手方向の一端側と他端側とに設けられた第1カートリッジ側被位置決め部を上方にガイドし、前記第2ガイド部は、前記長手方向の前記一端側と前記他端側とに、かつ、前記装着方向において前記第1カートリッジ側被位置決め部よりも上流側に設けられた第2カートリッジ側被位置決め部を上方にガイドし、前記カートリッジを前記遮光部材から浮き上がらせた状態で前記装着部に装着することを特徴とする請求項2に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項4】
さらに、前記装置本体に設けられた本体側ガイドであって、前記装着部の長手方向の一端側に設けられた第1本体側ガイドと、前記長手方向の他端側に設けられた第2本体側ガイドを有し、前記第1本体側ガイドと前記第2本体側ガイドは、前記カートリッジの装着方向において下流側に設けられた第1ガイド部と、前記装着方向において前記第1ガイド部よりも上流側に設けられた第2ガイド部と、を有し、前記第1ガイド部は、前記長手方向の前記一端側と前記他端側とに設けられた第1カートリッジ側被位置決め部を位置決めし、前記第2ガイド部は、前記長手方向の前記一端側と前記他端側とに、かつ、前記装着方向において前記第1カートリッジ側被位置決め部よりも上流側に設けられた第2カートリッジ側被位置決め部を位置決めすることを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項5】
前記第1カートリッジ側被位置決め部は、前記カートリッジが有する電子写真感光体ドラムの軸線と同軸線上に設けられている、または、前記カートリッジが有する現像ローラの軸線と同軸線上に設けられていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項6】
前記カートリッジは長手方向の一端と他端とに突起物を有し、前記遮光部材の長手方向の一端と他端とに前記突起物の移動方向を規制するための規制部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項7】
前記突起物は、前記カートリッジの前記長手方向の前記一端と前記他端とに、外方に突出して設けられた第1カートリッジ側被位置決め部と第2カートリッジ側被位置決め部であって、前記第1カートリッジ側被位置決め部は前記電子写真感光体ドラムと同軸線上に配置されており、前記第1カートリッジ側被位置決め部は前記カートリッジが前記装着部に装着された状態で前記装置本体に位置決めされ、また、前記第2カートリッジ側被位置決め部は、前記カートリッジが前記装置本体から回転力を受けた際に前記カートリッジが前記第1カートリッジ側被位置決め部を中心にして回転しようとするのを、前記装置本体と接触することによって規制することを特徴とする請求項6に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項8】
前記遮光部材が前記装置本体に対して回動可能に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項9】
前記遮光部材の回動に連動して前記カートリッジが前記装着部に挿入されることを特徴とする請求項8に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項10】
前記開閉部材の回動に連動して前記遮光部材が回動することを特徴とする請求項8に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項11】
前記開閉部材は前記開放位置において、前記カートリッジを前記装着部に対して取り外し可能に装着する際に、前記カートリッジをガイドをすることを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項1】
カートリッジを装置本体の装着部に取り外し可能に装着した状態で、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、
前記カートリッジを前記装着部に対して取り外し可能に装着するために、前記カートリッジが通過するように、前記装置本体に設けられた第1の開口部と、
前記装置本体に設けられ、前記第1の開口部を閉じる閉鎖位置と前記第1の開口部を開放する開放位置との間を移動可能な開閉部材と、
前記装置本体の内部に前記記録媒体を導入するために、前記記録媒体が通過するように、前記装置本体に設けられた第2の開口部と、
前記第2の開口部から前記装置本体の内部に侵入した外光の少なくとも一部が電子写真感光体ドラムに当たるのを規制するために、前記装置本体に設けられた遮光部材と、
を有し、前記遮光部材が、前記開閉部材を前記開放位置に移動して開放した前記第1の開口部から前記カートリッジを前記装着部に装着する際に、前記カートリッジを前記装着部にガイドするガイドを兼ねていることを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項2】
前記遮光部材は、前記第2の開口部が設けられた側から前記装着部の下方に至るように配置されており、前記遮光部材は、前記第2の開口部が設けられた側に、水平方向に対して下降する下降斜面を有し、かつ、前記装着部が設けられた側に、前記水平方向に対して上昇して、前記装着部の下方に位置する上昇斜面を有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項3】
さらに、前記装置本体に設けられた本体側ガイドであって、前記装着部の長手方向の一端側に設けられた第1本体側ガイドと、前記長手方向の他端側に設けられた第2本体側ガイドを有し、前記第1本体側ガイドと前記第2本体側ガイドは、前記カートリッジの装着方向において下流側に設けられた第1ガイド部と、前記装着方向において前記第1ガイド部よりも上流側に設けられた第2ガイド部と、を有し、前記カートリッジが前記上昇斜面に沿って移動する際に、前記第1ガイド部は、前記カートリッジの長手方向の一端側と他端側とに設けられた第1カートリッジ側被位置決め部を上方にガイドし、前記第2ガイド部は、前記長手方向の前記一端側と前記他端側とに、かつ、前記装着方向において前記第1カートリッジ側被位置決め部よりも上流側に設けられた第2カートリッジ側被位置決め部を上方にガイドし、前記カートリッジを前記遮光部材から浮き上がらせた状態で前記装着部に装着することを特徴とする請求項2に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項4】
さらに、前記装置本体に設けられた本体側ガイドであって、前記装着部の長手方向の一端側に設けられた第1本体側ガイドと、前記長手方向の他端側に設けられた第2本体側ガイドを有し、前記第1本体側ガイドと前記第2本体側ガイドは、前記カートリッジの装着方向において下流側に設けられた第1ガイド部と、前記装着方向において前記第1ガイド部よりも上流側に設けられた第2ガイド部と、を有し、前記第1ガイド部は、前記長手方向の前記一端側と前記他端側とに設けられた第1カートリッジ側被位置決め部を位置決めし、前記第2ガイド部は、前記長手方向の前記一端側と前記他端側とに、かつ、前記装着方向において前記第1カートリッジ側被位置決め部よりも上流側に設けられた第2カートリッジ側被位置決め部を位置決めすることを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項5】
前記第1カートリッジ側被位置決め部は、前記カートリッジが有する電子写真感光体ドラムの軸線と同軸線上に設けられている、または、前記カートリッジが有する現像ローラの軸線と同軸線上に設けられていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項6】
前記カートリッジは長手方向の一端と他端とに突起物を有し、前記遮光部材の長手方向の一端と他端とに前記突起物の移動方向を規制するための規制部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項7】
前記突起物は、前記カートリッジの前記長手方向の前記一端と前記他端とに、外方に突出して設けられた第1カートリッジ側被位置決め部と第2カートリッジ側被位置決め部であって、前記第1カートリッジ側被位置決め部は前記電子写真感光体ドラムと同軸線上に配置されており、前記第1カートリッジ側被位置決め部は前記カートリッジが前記装着部に装着された状態で前記装置本体に位置決めされ、また、前記第2カートリッジ側被位置決め部は、前記カートリッジが前記装置本体から回転力を受けた際に前記カートリッジが前記第1カートリッジ側被位置決め部を中心にして回転しようとするのを、前記装置本体と接触することによって規制することを特徴とする請求項6に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項8】
前記遮光部材が前記装置本体に対して回動可能に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項9】
前記遮光部材の回動に連動して前記カートリッジが前記装着部に挿入されることを特徴とする請求項8に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項10】
前記開閉部材の回動に連動して前記遮光部材が回動することを特徴とする請求項8に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項11】
前記開閉部材は前記開放位置において、前記カートリッジを前記装着部に対して取り外し可能に装着する際に、前記カートリッジをガイドをすることを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−68371(P2012−68371A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−212045(P2010−212045)
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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