説明

電子制御装置

【課題】回路基板に実装された発熱性のある電子部品の放熱性能を向上させる。
【解決手段】発熱性のある電子部品2aは、ケース5の側壁10(第2壁部)に対して近接するように回路基板3の外周縁に実装されている。ケース5の底壁9(第1壁部)のうち電子部品2aに近接する部分と電子部品2aとの間と、ケース5の側壁10(第2壁部)のうち電子部品2aに近接する部分と電子部品2aとの間と、を埋めるように放熱材7が充填されている。これにより、電子部品2aで発生した熱が、放熱材7を介してケース5の底壁9(第1壁部)及びケース5の側壁10(第2壁部)に対して伝導することになり、ケース5の底壁9(第1壁部)に対してのみ発熱性のある電子部品2aで発生した熱を伝導する場合に比べ、発熱性のある電子部品2aの放熱性能を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、自動車等に搭載される電子制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、電子部品がその表面に実装された配線基板が取り付けられたケースに、前記配線基板の裏面側から前記電子部品に近接するよう突接する台座と、この台座に連なる放熱用突条部とを設け、前記電子部品に発生する熱を、前記台座から前記放熱用突条部を介して前記ケースの広い範囲に拡散して逃がすようにした技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−158796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような特許文献1においては、前記電子部品で発生した熱を前記ケースの基板取付面である底面に対してのみ伝導する構成となっているため、前記電子部品の発熱量が大きい場合に、前記電子部品で発生した熱を当該電子部品から十分に放熱できなくなる虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、本発明の電子制御装置は、電子部品が実装された回路基板を収容する筐体が、前記回路基板の電子部品実装面と対向する上下一対の第1壁部と、前記一対の第1壁部の外周縁に立設され、該一対の第1壁部を接続する第2壁部と、前記一対の第1壁部のうちの一方の壁部から突出し、その上端面で前記回路基板を支持する回路基板支持部と、を有し、前記筐体の第2壁部もしくは回路基板支持部に対して近接するように前記回路基板に実装された発熱性のある電子部品と、前記第1壁部のうち前記発熱性のある電子部品に近接する部分と、前記第2壁部のうち前記発熱性のある電子部品に近接する部分もしくは前記発熱性のある電子部品に近接する前記回路基板支持部と、に対して前記発熱性のある電子部品で発生した熱を伝導するよう設けられた放熱材と、を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、発熱性のある電子部品で発生した熱が、筐体の少なくとも2つの壁面に対して放熱されることになり、筐体の1つの壁面に対して放熱する場合に比べて発熱性のある電子部品の放熱性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に係る電子制御装置の概略構成を模式的に示した分解斜視図。
【図2】本発明に係る電子制御装置の概略構成を模式的に示した分解斜視図。
【図3】本発明に係る電子制御装置の斜視図。
【図4】図3のA−A線に沿った断面図。
【図5】図3のB−B線に沿った断面の要部のみを示す断面図。
【図6】比較例の電子制御装置の断面図。
【図7】本発明の第2実施形態における電子制御装置の要部を示す断面図。
【図8】本発明の第2実施形態における電子制御装置の要部を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1〜図3は、本発明に係る電子制御装置1の概略構成を模式的に示した説明図であり、図1及び図2は電子制御装置1の分解斜視図であり、図3は電子制御装置1の斜視図である。
【0009】
電子制御装置1は、例えば、自動車に搭載されてエンジンやブレーキ等の制御に用いられるものであって、発熱性のある電子部品2aや各種電子部品2b〜2d等の電子部品2が電子部品実装面であるその表面3a及び裏面3bに複数実装された矩形板状の回路基板3と、回路基板3に取り付けられ、回路基板3に形成される電気回路と外部機器とを電気的に接続するコネクタ4と、回路基板3が収容固定されるケース5と、ケース5に収容された回路基板3を覆う上側のカバー6と、電子部品2のうち回路基板3の裏面3bの外周縁に実装された電子部品2aとケース5との間を埋める放熱材7と、から大略構成されている。
【0010】
発熱性のある電子部品2aは、ケース5の側壁10(後述)に対して近接するように、回路基板3の外周縁に実装されている。回路基板3に実装される電子部品2としては、例えば、IC、FET(電界効果トランジスタ)、MOSFET(酸化膜半導体電界効果トランジスタ)、トランジスタ、コンデンサ、ダイオード、抵抗等が挙げられる。
【0011】
回路基板3は、例えば、ガラスエポキシ樹脂等からなり、回路基板3の表面3aに、外部のコネクタ(図示外)とそれぞれ接続される2つ接続口4a、4bを有するコネクタ4が取り付けられている。尚、本実施形態では、回路基板3の裏面3b側がケース5に対する取付面となっている。
【0012】
また、回路基板3は、その外周縁の4隅が、ねじ18によってケース5の回路基板支持部11(後述)に固定されている。
【0013】
ケース5及びカバー6は、電子制御装置1の筐体8を構成するものであって、ケース5は略矩形の皿形状を呈し、カバー6はケース5よりも深底となる略矩形の皿形状を呈している。
【0014】
ケース5は、アルミや鉄等の放熱性に優れた金属材料によって形成されており、筐体8の第1壁部に相当する略矩形板状の底壁9と、底壁9(第1壁部)の外周縁に立設された筐体8の第2壁部に相当する側壁10と、その上端面12で回路基板3を支持する回路基板支持部11と、を有している。
【0015】
側壁10(第2壁部)の先端には、側壁10(第2壁部)の全周に亙って連続する溝14が形成されている。この溝14には、接着材15(後述の図4を参照)が充填され、カバー6に設けられた突条25(後述)や、コネクタ4に設けられた係合突片4c、4cの先端側が挿入されることで、ケース5とカバー6とが接着固定され、溝14から筐体8内に水分や塵埃等の異物が侵入しないように液密にシールされる。また、カバー6に設けられた切欠部23(後述)と、コネクタ4とが当接する部分にも接着材(図示せず)が塗布されており、この当接部分から筐体8内に水分や塵埃等の異物が侵入しないように液密にシールされる。
【0016】
回路基板支持部11は、底壁9(第1壁部)の4隅から側壁10(第2壁部)に沿って突出する柱状の台座であり、全長に亙って側壁10(第2壁部)に対して連結されている。換言すれば、回路基板支持部11は、側壁10(第2壁部)からケース5の内側に向かって突出した(張り出した)柱状の台座である。
【0017】
この回路基板支持部11は、その上端面12に回路基板3を載せることで、ケース5内における回路基板3の上下方向(後述する図4における上下方向)の位置決めが行われる。
【0018】
また、回路基板支持部11の上端面12には、回路基板3をケース5に対して固定するねじ18が螺合するねじ穴16が形成されている。そして、4つある回路基板支持部11のうちの2つの回路基板支持部11の上端面12には、回路基板3の外周縁に形成された切欠穴3cと係合し、ケース5内における回路基板3の水平方向の位置決めを行う位置決め突起17がそれぞれ形成されている。
【0019】
また、ケース5には、電子制御装置1の車体(図示外)への取り付けのため一対のブラケット19、19が一体に設けられている。本実施形態では、各ブラケット19、19にそれぞれ設けられた上下方向に貫通する貫通穴19a、19aにより、電子制御装置1の前記車体への取り付けが行われる。
【0020】
カバー6は、金属材料に比べて軽量な所定の樹脂材料によって形成されており、筐体8の第1壁部に相当する略矩形板状の上壁20と、上壁20の外周縁に立設された筐体8の第2壁部に相当する側壁21と、コネクタ4の外形状に合わせて上壁20から突出したコネクタ収容部22と、コネクタ4の一端を外部に臨ませるために側壁21の一部を切り欠いて形成された切欠部23と、側壁21の先端側に設けられた鍔状のフランジ部24と、フランジ部24に形成され、ケース5との組み付け時には側壁10(第2壁部)先端の溝14に係合する突条25と、を有している。切欠部23により、ケース5にカバー6を組み付けた際に、筐体8の一側面に開口が形成され、この開口からコネクタ4の一端が外部に突出可能となる。尚、カバー6を、アルミや鉄等の金属材料によって形成することも可能である。
【0021】
放熱材7は、回路基板3の裏面3bに、回路基板3の外周縁に沿って直列に並んで実装された複数の発熱性のある電子部品2aで発生した熱を、ケース5の底壁9(第1壁部)及びケース5の側壁10(第2壁部)に対して伝導するよう設けられている。この放熱材7は、例えばシリコンを基材とした放熱グリスであって、絶縁性を有している。
【0022】
詳述すると、放熱材7は、図4及び図5に示すように、発熱性のある電子部品2aを覆い、ケース5の底壁9(第1壁部)のうち電子部品2aに近接する部分と当該電子部品2aとの間と、ケース5の側壁10(第2壁部)のうち電子部品2aに近接する部分と当該電子部品2aとの間と、を埋めるように充填されている。
【0023】
換言すれば、放熱材7は、ケース5の底壁9(第1壁部)のうち電子部品2からの放熱を放熱材7を介して受熱可能の距離にある部分と当該電子部品2aとの間と、ケース5の側壁10(第2壁部)のうち電子部品2からの放熱を放熱材7を介して受熱可能の距離にある部分と当該電子部品2aとの間と、を埋めるように充填されている。さらに言いば、放熱材7は、ケース5の底壁9(第1壁部)のうち、電子部品2との間に放熱材7を充填可能であり、かつ電子部品2からの放熱を放熱材7を介して受熱可能の距離にある部分と当該電子部品2aとの間と、ケース5の側壁10(第2壁部)のうち、電子部品2との間に放熱材7を充填可能であり、かつ電子部品2からの放熱を放熱材7を介して受熱可能の距離にある部分と当該電子部品2aとの間と、を埋めるように充填されている。
【0024】
尚、放熱材7としては、ケース5に対して回路基板3を組み付ける際には、液状あるいはペースト状で、組み付け後に固化するものが好ましい。
【0025】
このような本実施形態の電子制御装置1においては、発熱性のある複数の電子部品2aで発生した熱が、放熱材7を介して筐体8の2つの壁面9、10(第1壁部である底壁9及び第2壁部である側壁10)に対してそれぞれ放熱(伝導)され、最終的には電子制御装置1の外へ放熱されることになる。そのため、図6に示す比較例の電子制御装置30のように、回路基板30の裏面30bに実装された電子部品31aで発生した熱を筐体32を構成するケース33の底壁34に対してのみ放熱材35を介して放熱するような場合に比べて、本実施形態の電子制御装置1においては発熱性のある電子部品2aの放熱性能を向上させることができる。
【0026】
つまり、本実施形態の電子制御装置1おいては、各電子部品2aの発熱量が大きい場合でも、発熱性のある複数の電子部品2aで発生した熱が、放熱材7を介して筐体8の2つの壁面9、10に対してそれぞれ放熱(伝導)され、電子制御装置1の外へ放熱されるので、ヒートシンク等の構成を別途設定することなく、各電子部品2aで発生した熱を効果的に放熱することができ、ヒートシンク等の構成を別途設定する必要がなくなるので、装置全体の小型化を図ることができる。
【0027】
尚、図6における31b〜31eは回路基板30の表面30aに実装された各種の電子部品である。また、図6における36は、ケース33とともに筐体32を構成するカバーである。
【0028】
そして、この第1実施形態においては、ケース5の側壁10(第2壁部)のうち発熱性のある電子部品2aに近接する部分と当該電子部品2aとの間の空間を埋めるように放熱材7が充填されているので、各電子部品2aで発生した熱をケース5の側壁10(第2壁部)に対して効率よく放熱することができる。
【0029】
また、この第1実施形態では、各電子部品2aで発生した熱をケース5の底壁9(第1壁部)とケース5の側壁10(第2壁部)に対して放熱させているが、各電子部品2aで発生した熱をケース5の底壁9(第1壁部)とケース5の側壁10(第2壁部)からケース5の内側に張り出した回路基板支持部11に対して放熱させることも可能である。すなわち、発熱性のある電子部品2aを回路基板支持部11に対して近接するように回路基板3の裏面3bに実装し、ケース5の底壁9(第1壁部)のうち電子部品2aに近接する部分と当該電子部品2aとの間と、ケース5の回路基板支持部11と電子部品2aとの間と、を埋めるように放熱材7を充填するようにしてもよい。
【0030】
このように、電子部品2aで発生した熱をケース5の底壁9(第1壁部)と回路基板支持部11に対して放熱材7を介して放熱するようにしても、電子部品2aで発生した熱をケース5の底壁9(第1壁部)に対してのみ放熱する場合に比べて、電子部品2aの放熱性能を向上させることができる。
【0031】
尚、この第1実施形態においては、全ての回路基板支持部11がケース5の側壁10(第2壁部)と連続(側壁10(第2壁部)と一体化)するよう形成されているが、回路基板支持部11を側壁10(第2壁部)から離間させて設定することも可能である。そのため、例えば、回路基板3の中央部分を支持するようにケース5の底壁9(第1壁部)の略中央から突出するように形成された柱状の回路基板支持部に対して近接するように、発熱性のある電子部品2aを回路基板3の裏面3bに実装し、このケース5の側壁10(第2壁部)と連続していない柱状の回路基板支持部とケース5の底壁9(第1壁部)とに対して、当該回路基板支持部に近接させた電子部品2aで発生した熱を伝導するように放熱材7を配置するようにしても、電子部品2aで発生した熱をケース5の底壁9(第1壁部)にのみ伝導させる場合に比べて、電子部品2aの放熱性能を向上させることができる。
【0032】
また、複数ある回路基板支持部11の中には、その上端面12がケース5と回路基板3とを電気的に接続するケースグランドとなるように設定されているものがある。前記ケースグランドは、例えば、回路基板3の裏面3bにおいて、回路基板支持部11の上端面12が接触する部分のレジストが取り除かれ、このレジストが取り除かれた部分に回路基板3と金属製のケース5とを電気的に接続する銅製の導体パターン(図示せず)を設定することによって構成される。
【0033】
そのため、発熱性のある電子部品2aをケースグランドが設定された回路基板支持部11に対して近接させれば、ケースグランドが設定されていない回路基板支持部11に対して近接させた場合に比べ、回路基板支持部11の上端面12が接触する部分に銅製の導体パターンが露出している分だけ、電子部品2aから回路基板支持部11への放熱性能を向上させることができる。
【0034】
そして、この第1実施形態においては、複数の発熱性のある電子部品2aを回路基板3の外周縁に沿って直列に実装し、複数の発熱性のある電子部品2aで発生した熱を、ケース5の底壁9(第1壁部)及びケース5の側壁10(第2壁部)に対して伝導するようにしているが、ケース5の底壁9(第1壁部)及びケース5の側壁10(第2壁部)に対して回路基板3上の1つの発熱性のある電子部品2aで発生した熱を伝導するように構成することも可能である。
【0035】
また、発熱性のある電子部品2aに向かって、ケース5の底壁9(第1壁部)、側壁10(第2壁部)、あるいは回路基板支持部11を突出するよう形成すれば、電子部品2aがケース5の内壁面に対して相対的にさらに近接することになるので、電子部品2aの更なる放熱性能の向上を図ることが可能となる。
【0036】
以下、本発明の他の実施形態について説明するが、上述した第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0037】
図7は、本発明の第2実施形態を示している。この第2実施形態における電子制御装置41は、上述した第1実施形態の電子制御装置1と略同一構成となっているが、放熱材7として絶縁性のある接着材が用いられている。そのため、放熱材7により回路基板3がケース5に対して接着固定されため、前述した第1実施形態において回路基板3をケース5に対して固定するために用いたねじ18が省略された構成となっている。
【0038】
このような第2実施形態においては、上述した第1実施形態の作用効果に加え、回路基板3をケース5に対して固定するためのねじを省略できることによる部品点数の削減により、軽量化や製造コストの低減を実現することができる。
【0039】
図8は、本発明の第3実施形態を示している。この第3実施形態における電子制御装置51は、上述した第1実施形態の電子制御装置1と略同一構成となっているが、放熱材7の代わりにケース5と電子部品2aの双方に密着する放熱シート52が用いられている。この放熱シート52は、ケース5の底壁9(第1壁部)からケース5の側壁10(第2壁部)に跨るように設定されており、電子部品2aで発生した熱を、ケース5の底壁9(第1壁部)と、ケース5の側壁10(第2壁部)とに伝導することが可能となっている。
【0040】
このような第3実施形態においても、上述した第1実施形態と略同等の作用効果を得ることができる。
【0041】
上述した各実施形態から把握し得る前記請求項以外の発明の技術的思想について以下に列記する。
【0042】
[請求項a]
電子部品が実装された回路基板と、
前記回路基板を収容する筐体と、を有する電子制御装置であって、
前記筐体が、前記回路基板の電子部品実装面と対向する前記筐体の第1壁部と、前記第1壁部の外周縁に立設された第2壁部と、を有する電子制御装置において、
前記筐体の第2壁部に対して近接するように前記回路基板の外周縁に実装された発熱性のある電子部品と、
前記第1壁部のうち前記発熱性のある電子部品に近接する部分と、前記第2壁部のうち前記発熱性のある電子部品に近接する部分とに対して前記発熱性のある電子部品で発生した熱を伝導するよう設けられた放熱材と、を有することを特徴とする電子制御装置。
【0043】
[請求項b]
前記放熱材は、前記第1壁部のうち前記発熱性のある電子部品に近接する部分と前記発熱性のある電子部品との間と、前記第2壁部のうち前記発熱性のある電子部品に近接する部分と前記発熱性ある電子部品との間を埋めるように充填されていることを特徴とする請求項aに記載の電子制御装置。
【0044】
[請求項c]
複数の発熱性のある電子部品が、前記筐体の第2壁部に対して近接するように前記回路基板に実装されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子制御装置。
【0045】
[請求項d]
前記第1壁部のうち前記発熱性のある電子部品に近接する部分が、前記発熱性のある電子部品に向かって突出するよう形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子制御装置。
【0046】
[請求項e]
前記第2壁部のうち前記発熱性のある電子部品に近接する部分が、前記発熱性のある電子部品に向かって突出するよう形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子制御装置。
【0047】
[請求項f]
電子部品が実装された回路基板と、
前記回路基板を収容する筐体と、を有する電子制御装置であって、
前記筐体が、前記回路基板の電子部品実装面と対向する上下一対の第1壁部と、前記一対の第1壁部の外周縁に立設され、該一対の第1壁部を接続する第2壁部と、前記一対の第1壁部のうちの一方の壁部から突出し、その上端面で前記回路基板を支持する回路基板支持部と、を有する電子制御装置において、
前記筐体の回路基板支持部に対して近接するように前記回路基板に実装された発熱性のある電子部品と、
前記第1壁部のうち前記発熱性のある電子部品に近接する部分と、前記発熱性のある電子部品に近接する前記回路基板支持部と、に対して前記発熱性のある電子部品で発生した熱を伝導するよう設けられた放熱材と、を有することを特徴とする電子制御装置。
【0048】
[請求項g]
前記回路基板支持部の上端面は、前記筐体と前記回路基板とを電気に接続するケースグランドとなっていることを特徴とする請求項fに記載の電子制御装置。
【符号の説明】
【0049】
1…電子制御装置
2a…電子部品
3…回路基板
3a…表面
3b…裏面
5…ケース
6…カバー
7…放熱材
8…筐体
9…底壁
10…側壁
20…上壁
21…側壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品が実装された回路基板と、
前記回路基板を収容する筐体と、を有する電子制御装置であって、
前記筐体が、前記回路基板の電子部品実装面と対向する上下一対の第1壁部と、前記一対の第1壁部の外周縁に立設され、該一対の第1壁部を接続する第2壁部と、前記一対の第1壁部のうちの一方の壁部から突出し、その上端面で前記回路基板を支持する回路基板支持部と、を有する電子制御装置において、
前記筐体の第2壁部もしくは回路基板支持部に対して近接するように前記回路基板に実装された発熱性のある電子部品と、
前記第1壁部のうち前記発熱性のある電子部品に近接する部分と、前記第2壁部のうち前記発熱性のある電子部品に近接する部分もしくは前記発熱性のある電子部品に近接する前記回路基板支持部と、に対して前記発熱性のある電子部品で発生した熱を伝導するよう設けられた放熱材と、を有することを特徴とする電子制御装置。
【請求項2】
前記放熱材は、前記第1壁部のうち前記発熱性のある電子部品に近接する部分と前記発熱性のある電子部品との間と、前記第2壁部のうち前記発熱性のある電子部品に近接する部分と前記発熱性ある電子部品との間もしくは前記発熱性のある電子部品に近接する前記回路基板支持部と前記発熱性ある電子部品との間と、を埋めるように充填されていることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
【請求項3】
前記放熱材は、接着材であり、該放熱材により前記回路基板を前記筐体に対して固定することを特徴とする請求項2に記載の電子制御装置。
【請求項4】
前記放熱材として放熱シートを用いることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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