説明

電子情報ボード装置、情報表示方法、プログラム

【課題】画面に表示された文書の任意の場所に書き込みするための余白を簡単な操作により追加できる電子情報ボード装置を提供すること。
【解決手段】電子ファイル33から生成された画面の画像データを取り込む画像取り込み手段31と、画像データを記憶する画像データ記憶手段32と、画像データを表示する表示手段50と、表示手段における操作者の操作位置を検出する操作位置検出手段22と、時系列の操作位置の軌跡からストロークを検出するストローク検出手段28と、ストロークが余白作成ストロークと一致するか否かを判定する操作判定手段27と、画像データに空白領域が追加された空白有り画像データを生成する空白領域作成手段29と、空白有り画像データを画像データに対応づけて記憶する空白有り画像データ記憶手段32と、空白有り画像データを表示手段に表示する画像処理手段26と、を有する電子情報ボード装置100を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子情報ボード装置に関し、特に、取り込んだ画面に手書き情報を書き込める電子情報ボード装置、情報表示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
黒板やホワイトボードをIT化した電子情報ボードが学校の授業や会議のプレゼンテーションで使用されるようになってきた。電子情報ボードとは、黒板やホワイトボードに相当するボードを、情報表示及び情報入力のユーザインタフェースとする入出力装置である。
【0003】
電子情報ボードの実現には様々な手法がある。例えば、入力装置としてはタッチパネルを用いる方式、赤外線と超音波の到達時間の差からペン状部材の位置を検出する方式などがある。表示装置してはプロジェクタを用いる方式や、液晶やプラズマなどのフラットパネルディスプレイ50を用いる方式等がある。いずれも、40インチ〜60インチ程度のサイズの大型の画面にコンピュータが生成した画面を表示することができる。
【0004】
図1は、電子情報ボードの典型的な外観の一例である。電子情報ボードでは、
(1)手書き文字などの入力を取得し、リアルタイムに表示装置が表示する機能、
(2)コンピュータが生成した画面と手書きされた文字など取り込み、画面データに手書き文字を重畳して描く機能、
などを提供することができる。電子情報ボード100は、例えば、会議におけるプレゼンテーション等でプレゼンテーション資料をディスプレイ50に表示し、ユーザはそこに文字や記号などを手書きで書き込んだりするのに用いられている。
【0005】
しかし、画面に文字などを手書きする場合、画面内の文書の文字と重ならせずにユーザが手書きすることができる適当な場所が見つけられない場合がある。例えば、文書として表示されている文字の上に手書きすると、画面内の文書の視認性が低下するような場合である。
【0006】
このような課題に対しては、画面に空白スペースを継ぎ足していく技術が考えられる(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、書き込み中に書き込み面の端に達してしまい残りのスペースが足りなくなった場合に自動で空白スペースを継ぎ足していく電子情報ボードが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1では任意の場所に文字等を手書きできないという問題がある。ユーザが文字や記号等を文書に書き込みする際、しばしば文書中の書き込みを加えたい箇所に充分な余白がない場合がある。この場合、ユーザは元の文書のテキストや図に重畳して文字等を手書きせざるを得ず、読みづらくなるという問題があった。
【0008】
図2は、電子情報ボードが表示する画面の一例を示す。この画面は例えばプレゼンテーション資料である。図2(a)の画面にユーザが書き込みをする。書き込み前、電子情報ボード100にプレゼンテーション資料の表示中の画面が、取り込まれている(キャプチャされている)。
【0009】
図2(b)のように、ペン先にある「dog」という文字の下にユーザが書き込みを加えようとしている場合、書き込み対象のテキストの下にたまたま余白があるため、そこにユーザは書き込みを加えることができている。しかし、常に書き込み対象の近辺に余白があるとは限らないため、余白がない場合には書き込むための適当な場所が見つけられないという問題が生じる。
【0010】
図2(c)では、ユーザが書き込みたい場所に文字が密集しているので、例えば「?」マークを手書きしても、元の文書に重ねざるを得ない。この結果、書き込みされた文字等も画面の文書も読みづらくなるという問題が生じていた。
【0011】
本発明は、上記課題に鑑み、画面に表示された文書の任意の場所に書き込みするための余白を簡単な操作により追加できる電子情報ボード装置、情報表示方法及びプログラムを提供する、ことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題に鑑み、本発明は、電子ファイルから生成された画面の画像データを取り込む画像取り込み手段と、前記画像データを記憶する画像データ記憶手段と、前記画像データを表示する表示手段と、前記表示手段における操作者の操作位置を検出する操作位置検出手段と、時系列の前記操作位置の軌跡からストロークを検出するストローク検出手段と、ストロークが予め定められた余白作成ストロークと一致するか否かを判定する操作判定手段と、前記余白作成ストロークと一致するストロークが検出された場合、前記画像データに空白領域が追加された空白有り画像データを生成する空白領域作成手段と、前記空白有り画像データを前記画像データに対応づけて記憶する空白有り画像データ記憶手段と、前記空白有り画像データを前記表示手段に表示する画像処理手段と、を有する電子情報ボード装置を提供する。
【発明の効果】
【0013】
画面に表示された文書の任意の場所に書き込みするための余白を簡単な操作により追加できる電子情報ボード装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】電子情報ボードの典型的な外観の一例を示す図である。
【図2】電子情報ボードが表示する画面の一例を示す図である。
【図3】電子情報ボードの概略的な特徴部を説明する図の一例である。
【図4】電子情報ボードのハードウェア構成図の一例である。
【図5】電子情報ボードの機能ブロック図の一例である。
【図6】アプリケーションソフトがディスプレイに表示する画面の一例を示す図である。
【図7】アプリケーションソフトがディスプレイに表示する画面の一例を示す図である。
【図8】アプリケーションソフトがディスプレイに表示する画面の一例を示す図である。
【図9】画面データ保存部に記憶される画面データを模式的に示す図の一例である。
【図10】余白の作成の手順を説明する図の一例である。
【図11】余白を非表示にする操作を説明する図の一例である。
【図12】電子情報ボードが余白を作成する手順を示すフローチャート図の一例である。
【図13】電子情報ボードが余白を隠す手順を示すフローチャート図の一例である。
【図14】余白を作成した後、余白を隠した状態の画面の一例を示す図である。
【図15】縦書きの画面を左右に分割する際の画面の遷移例を模式的に示す図の一例である。
【図16】文字を避けた分割位置の決定を説明する図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図3は、本実施形態の電子情報ボード100の概略的な特徴部を説明する図の一例である。本実施形態の電子情報ボード100は、ユーザが余白を追加したい部分に余白を追加することができる。
【0016】
図3(a)は電子情報ボード100のディスプレイ50に表示された文書の一例を示す。この文書においてユーザが場所Aに手書きするための空白領域(以下、余白という)を作りたいと考えたとする。この場合、ユーザは、例えば、場所Aに手書きで水平線を書き、その線を挟んで上下それぞれに指先をドラッグすることで、図3(b)に示すように、余白を作成することができる。
【0017】
余白ができれば、ユーザは所望の書き込みが可能になる。図では「the lazy dog」の下に下線と「?」が手書きされている。
【0018】
このように、本実施形態の電子情報ボード100は、余白を追加するための操作を、文書に線を手書きする、上下方向にドラッグする、という簡便な操作手順で実現できるので、ユーザが直感的に余白を作ることができるようになっている。
【0019】
なお、本実施形態では、アプリケーションソフトがディスプレイ50に表示した画像を画面といい、画像の内容となる電子ファイルを単に文書という。文書には、文字、記号、数字、図形、ピクチャ、又は、これらを組み合わせた情報が含まれる。また、文書が動画を含んでいても、その一画面を手書きの対象とすることができる。
【0020】
〔構成〕
図4は、電子情報ボード100のハードウェア構成図の一例を示す。電子情報ボード100の外観は図1と同様であるとする。図1に示したように、電子情報ボード100はディスプレイ50と本体部60とを有する。本体部60は、電子情報ボード100が内蔵するコンピュータである。このため、ハードウェア構成図もコンピュータとほぼ同様になっている。
【0021】
図1に示す態様でなく、本体部60にプロジェクタを接続して、文書を位置検出機能の付いたボードに投影する手法を用いた電子情報ボード100でも、本実施形態の余白作成を適用できる。
【0022】
電子情報ボード100は、それぞれバスで相互に接続されているCPU11、ROM12、RAM13、外部I/F14、通信装置15、入力装置16、表示制御部17及び記憶装置18を有する。CPU11は、OS(Operating System)23及びプログラム30を記憶装置18から読み出して、RAM13を作業メモリにして実行する。
【0023】
プログラム30は、電子情報ボード100の機能である、ユーザがタッチパネルを操作した位置の位置情報を取得する機能、画面を取り込む機能、等を提供する。また、プログラム30は後述する電子情報ボード100の特徴的な機能を提供する。
【0024】
なお、プログラム30は、アプリケーションソフト24が作成した文書を呼び出して、アプリケーションソフト24が表示する場合と同じように文書の内容を画面として表示することができる。また。プログラム30とアプリケーションソフト24が独立に実行されることで、アプリケーション24が文書の内容を画面として表示してもよい。
【0025】
RAM13は必要なデータを一時保管する作業メモリ(主記憶メモリ)になり、ROM12にはBIOSや初期設定されたデータ、起動用のプログラム等が記憶されている。
【0026】
外部I/F14はUSBケーブル等のケーブルや、可搬型の記憶媒体20を装着するインタフェースである。記憶媒体20は、USBメモリ等のフラッシュメモリ、CD−ROM等の光記憶媒体等である。
【0027】
通信装置15は、LANカードやイーサネット(登録商標)カードと呼ばれ、CPU11からの指示によりネットワークを介して接続されたコンピュータにデータを送信する。
【0028】
入力装置16は、ディスプレイ50と一体のタッチパネル等の入力装置である。また、ユーザの様々な操作指示を受け付ける不図示のキーボード、マウスなども含まれる。
【0029】
表示制御部17は、例えばグラフィックボードであり、プログラム30やアプリケーションソフト24が描画を要求した所定の解像度や色数等の画面情報を解析してディスプレイ50に出力している。
【0030】
記憶装置18は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの不揮発メモリを実体とし、OS23及びプログラム30等、を記憶している。プログラム30は、記憶媒体20に記憶された状態又は不図示のサーバからダウンロードされる態様で配布される。
【0031】
図5は、電子情報ボード100の機能ブロック図の一例を示す。電子情報ボード100は、ディスプレイ50、位置検出部22、制御部25、及び、画面データ保存部32を有する。また、制御部25は、画面取り込み部31、操作判定部27、画像処理部26、余白制御部29及び筆跡画像処理部28を有する。制御部25の機能は、主にCPU11がプログラム30を実行することで実現される。
【0032】
電子情報ボード100は、アプリケーションソフト24が作成した文書33の表示や、画面の取り込みや取り込んだ画面の表示においてOS23の機能を利用する。このためOS23を図示した。
【0033】
位置検出部22は、ユーザが指やスタイラスペン等で接触した(タッチした)ディスプレイ50上の位置を検出する。位置の検出方法としては、ディスプレイ50にタッチパネルを搭載しておき、静電容量、圧力や形状の変化に基づき位置を検出する方法、スタイラスペンから発せられる赤外線と超音波の到達時間の差からペン状部材の位置を検出する方法、接触位置でなくペン先から発せられる光の照射位置(接触しても非接触でもよい)を光学的に検出する方法、等がある。
【0034】
位置検出部22が所定のサイクル時間毎に位置を検出することで、指やスタイラスペンの先端の軌跡が得られる。この位置は、例えばディスプレイ50の左上角を原点としたピクセル単位のX,Y座標である。なお、画面内の実位置と検出される接触位置の位置情報が一致するように、予め位置合わせが行われている。
【0035】
制御部25は、電子情報ボード100の全体を制御する。操作判定部27は、位置情報に基づき、ユーザが行った操作を判定する。例えば、位置情報が画面に表示されているボタンの表示範囲に含まれる場合、そのボタンに対応した操作が行われたと判定する。また、後述するように位置情報から求めたストローク、又は、ストロークの組み合わせが、予め定めたストローク又はストロークの組み合わせと一致すると、予め定めたストローク又はストロークの組み合わせに対応づけられた操作が行われたと判定する。なお、ストロークとは、指等が接触してから離れるまでの一筆をいう。
【0036】
操作判定部27が操作でないと判定した場合、筆跡画像処理部28は、位置検出部22が検出した位置情報を、所定の線幅で時系列に連結することによりストロークの軌跡画像を生成する。ストロークの集合により文字や図形が描かれる。各ストロークは、取り込まれた画面の画面データに対応づけて画面データ保存部32に記憶される。なお、線幅や線の色はユーザが選択できるようになっている。
【0037】
画面取り込み部31は、アプリケーションソフト24が作成した文書33を「開く」などのユーザ操作により、文書33の各画面の画像をハードコピーして、画面データ保存部32に保存する。アプリケーションソフト24が作成した文書33は一般に特殊なファイル形式だが、ビューワーが提供されているのでプログラム30は文書33を開いて表示することができる。ハードコピーされた画面のデータを画面データという。
【0038】
ハードコピーを取るには、例えば、OS23の機能を利用する。OS23はクリップボード経由でアプリケーションソフト24間のデータのやりとりをサポートするが、OS23は画面のハードコピーをクリップボードに記憶することができる。画面取り込み部31は、OS23にハードコピーを要求することで、クリップボードへの画面データを記憶させ、クリップボードの画面データを取得して画面データ保存部32に保存する。画面データのフォーマットは、ビットマップデータでもJPEGなどでもよい。
【0039】
画像処理部26は、画面データ保存部32に保存された画面データの表示をOS23に要求することで画面をディスプレイ50に表示する。画面データ保存部32には、文書33の各ページの画面データが記憶されるので、ユーザのページ送り等の操作によって、画像処理部26は、画面データ保存部32の画面データをVRAMに書き込み、OS23がVRAMに書き込まれた画面データをディスプレイ50に表示する。このように、画面を取り込むことで、元の文書33に直接、手書きされることなく、元の文書33が内容である画面と手書き情報を保存することができる。
【0040】
また、画像処理部26は、画面に手書きされているストロークを、画面データ保存部32から読み出して、画面の余白部や画面に重畳して表示する。画面にストロークを表示するかどうかは、ユーザが操作することができることが好ましい。
【0041】
余白制御部29については後述するが、余白制御部29は取り込まれた画面データに余白を作成したり、余白を消去する処理を行う。
【0042】
〔画面遷移例〕
図6〜図8は、ディスプレイ50に表示される画面の遷移を説明する図の一例である。
図6(a)は文書33がディスプレイ50に表示された画面の一例を示す。この文書33は、例えばプレゼンテーションソフトのアプリケーションソフト24が生成した文書である。図6(a)ではディスプレイ50が、文書33の画面が表示されるアプリ範囲41と、制御部25が生成した操作ボタンやメッセージが表示される制御情報範囲42とに、区分して表示されている。
【0043】
アプリ範囲41がアプリケーションソフト24の文書33の画面が表示される範囲である。ユーザは制御情報範囲42の操作ボタンを指等で押下して電子情報ボード100を操作することができる。
【0044】
なお、アプリ範囲41と制御情報範囲42は、ユーザの電子情報ボード100の操作により、アプリ範囲41のみ、制御情報範囲42のみ、のように所望の表示態様に切り替えることができる。
【0045】
図6(b)は、制御情報範囲42に操作ボタンとして余白追加ボタン43が表示された状態の表示例を示す。余白追加ボタン43は、アプリ範囲41の画面に余白を追加するためのボタンである。ユーザが余白を作りたい場合、指等で余白追加ボタン43を押下(タッチ)する。位置検出部22が、ユーザが押下した位置の位置情報を操作判定部27に通知するので、操作判定部27は位置情報に基づき余白追加ボタン43が押下されたことを検出し、余白制御部29に通知する。これにより、操作判定部27は、ユーザによるアプリ範囲41に対する手書きが、画面に対するストロークの書き込みでなく、余白を作成するための操作であると判定する。
【0046】
図9は、画面データ保存部32に記憶される画面データを模式的に示す図の一例である。画面データ保存部32には、画面ID、画面データパス、余白情報、余白画面データパス、及び、余白の位置・サイズが記憶される。画面IDは取り込まれた画面データを識別する重複しない識別情報であり、例えば、数字、文字、アルファベット、記号が付される。画面データパスは、取り込まれた画面データが記憶されているフォルダを示す。余白情報は、余白を作成するための位置情報である。余白画面データパスは、余白が作成された画面データ(以下、余白画面データという)が記憶されているフォルダを示す。このように、本実施形態では、画面データと余白画面データが別々に、かつ、互いに画面IDで関連付けて記憶される。
【0047】
図7(a)は、余白作成のためのユーザの操作を模式的に説明する図の一例である。ユーザは余白追加ボタン43を押下した後、アプリ範囲41の画面に指等で線(図の水平線44)を引く。この線は完全な直線である必要はないが、ある程度の湾曲の場合、余白制御部29は直線とみなすようになっている。または、始点と終点を直線で結ぶなどして強制的に直線とみなすこともできる。
【0048】
操作判定部27は、位置検出部22が検出した線の位置情報のうち、始点と終点の位置に基づき、傾きを推定し水平線又は垂線のどちらであるかを特定する。傾きが所定値以上なら垂線、所定値未満なら水平線である。これにより、余白を作成する方向をより精度よく判定できる。操作判定部27は、位置情報の全て、又は、少なくとも始点と終点の位置情報、及び、水平線44の場合は画面における水平線のy座標を、垂線の場合は画面における垂線のx座標をそれぞれ画面データ保存部32の余白情報に記憶する。図9では、余白情報に (xs,ys)…(xe,ye)、及び、y座標が記憶されている。(xs,ys)は水平線44の始点、(xe,ye)は水平線44の終点の座標であり、y座標はys〜yeの平均値である。
【0049】
図7(b)は、余白作成のためのユーザの操作を模式的に説明する図の一例である。余白を作成する場合、ユーザは2本の指で水平線44の上下を押下し、その後、上側の指を上方向に、下側の指を下方向に、それぞれ移動させる。したがって、2つのストロークが同時期に得られる。このような操作が余白作成のために必要であることはユーザにとって既知となっている。
【0050】
操作判定部27は、位置検出部22が検出した位置情報に基づきユーザの操作が余白を作成するための操作であるか否かを判定する。例えば、位置情報から次のような基準に基づき判定する。
・水平線44が描画されてから一定時間内か
・水平線44を挟んで2つの位置情報が同時期に検出されたか
・上下離れる方向に所定値以上移動(水平線の場合)したか
図では2つの位置情報は、親指と人差し指のそれぞれの指先が接触した位置である。ユーザが2本の指の間の距離が広がるように移動させればこの判定基準を満たすと考えられる。操作判定部27は、2本の指のそれぞれの一連の位置情報、又は、始点と終端の位置情報を取得する。また、好ましくは、始点と終端の位置情報が検出された時刻情報を取得する。始点と終端の位置情報と時刻情報により、ユーザの指のそれぞれの移動速度が求められる。
【0051】
操作判定部27が余白を作成するための操作であると判定すると、余白制御部29に余白の作成を要求するので、余白制御部29が画面データに余白を作成する。
図10は余白の作成の手順を説明する図の一例である。まず、余白制御部29は、メモリに画面データをビットマップ展開して、水平線44のy座標に基づき元の画面データを分割する。分割された画面データの下方の画面データを、余白の分だけ移動する。余白の大きさは固定量でもよいし、ユーザの指のそれぞれの移動量や移動速度に応じて決定することができる。例えば、余白の大きさ=移動量(始点と終端の差)×k1(調整用のパラメータ:1程度)、余白の大きさ=移動量×移動速度×k2(調整用パラメータ:0<k2<2)、である。
【0052】
余白制御部29は、このようにして決定した余白の位置やサイズを画面データ保存部32に記憶する。図10では画面の垂直方向にy1座標〜y2座標が余白の位置であり、L=y2−y1が余白のサイズである。なお、y1座標と水平線44のy座標は一致する場合もあるが、後述するように画面データの分割位置を行間とした場合は、y1座標とy座標が異なることもある。
【0053】
次に、余白制御部29は下方の画面データを移動してできた2次元範囲(図の斜線部)の色を、元の画面データの背景の地肌色と同じ色に置き換える。元の画面データの背景は、例えば、元の画面データのRGB値のヒストグラムを作成し、最も値の大きいRGB値として決定する。また、背景が一色でない場合、ユーザが文字等を描きやすいように常に白(255,255,255)の画素値としてもよい。このような手順により図示する余白を作成することができる。なお、ユーザは1つの画面に複数の余白を作成することもできる。
【0054】
図8(a)は余白が作成された画面の一例を示す。余白を作成することで、余白の大きさの分だけ画面データが大きくなる。したがって、アプリ範囲41に全ての余白画面データを一度に表示することが困難になる。このよう場合、本実施形態の画像処理部26は2つの方法で画面データをアプリ範囲41に表示する。1つはアプリ範囲41に入りきらない部分はスクロールすることで表示する方法であり、もう1つはアプリ範囲41に入るように余白画面データを縮小して表示する方法である。図8(a)では、アプリ範囲41の右側にあるスクロールバーに示されるように、スクロールすることで表示されるとした。
【0055】
図8(b)は、余白にストローク45が手書きされた画面の一例を示す。余白制御部29は、余白の作成が完了すると画像処理部27に通知する。画像処理部27は、余白画面データをアプリ範囲41に表示すると共に、筆跡画像処理部28に通知する。
【0056】
これにより、筆跡画像処理部28は以降の位置情報からストロークを生成することができる。ユーザがアプリ範囲41の余白画面データに手書きすると、筆跡画像処理部28は位置情報毎にストロークを伸張させ、リアルタイムに画像処理部26に描画を要求する。また、筆跡画像処理部28は、1つのストローク毎に画面データ保存部32に記憶する。
【0057】
図8(b)では点線と「?」のストローク45が手書きされている。点線の場合、1つの点を1つのストロークとしてもよいし、点線の全体を1つのストロークとしてもよい。このように、余白を作成したことで、ユーザは元の文書33の文字と重畳することなく手書きで文字等を書くことができる。
【0058】
図9(b)は画面データ保存部32に記憶されたストロークDBを模式的に示す図の一例である。ストロークDBはストロークID、位置情報、画面ID、色、及び、太さの各登録項目を有する。ストロークIDは、1つの画面内または1つの文書33内で重複しないストロークの識別情報である。例えば、数字、文字、アルファベット、記号が付される。位置情報は、ユーザの指の動きの軌跡を構成する各座標の位置情報である。画面IDはストロークが手書きされた画面の画面IDである。画面IDによりストロークが手書きされた画面を特定できる。色はストローク色を、太さはストロークの太さをそれぞれ示す。したがって、筆跡画像処理部28がいったんストロークを記憶すると、画像処理部26はいつでも画面にストロークを描画することができる。
【0059】
ところで、図8(b)の状態では、ユーザが余白以外に手書きすることも可能である。しかしこの場合、余白により余白画面データはLだけ長くなっているので、余白画面データの左上からストロークの位置情報を特定すると、余白を表示した場合と表示しない場合とで位置情報の座標がずれてしまう。すると、余白画面データでなく画面データを表示した際、手書きした位置が下方にずれることになる。これを防ぐためには、例えば、余白画面データの表示中は、余白にのみ手書きを認めればよい。
【0060】
余白のストロークも、Lだけ長い余白画面データに手書きされるが、余白のストロークは余白画面データと共にしか表示されないので、余白のストロークについては余白画面データの左上からストロークの位置情報を特定しても、座標がずれることがない。
【0061】
〔余白の非表示化〕
図11(a)は、余白を非表示にする操作を説明する図の一例である。余白を作成した後、ユーザが余白を元に戻したい場合もあるので、本実施形態の電子情報ボード100は画面を余白がない元の画面に戻す(余白がない状態にする)ことができる。
【0062】
余白を隠す場合、ユーザは2本の指のそれぞれで水平線の上下を押下し、その後、上側の指を下方向に、下側の指を上方向に、それぞれ移動させる。このような操作が余白を隠すために必要であることはユーザにとって既知となっている。
【0063】
操作判定部27は、位置検出部22が検出した位置情報に基づきユーザの操作が余白を隠すための操作であるか否かを判定する。例えば、位置情報から次のような基準に基づき判定する。
・水平線を挟んで2つの位置情報が同時期に検出されたか
・上下近づく方向に所定値以上移動(水平線の場合)したか
または、余白を隠すためのボタンを制御情報範囲42に表示して、そのボタンの押下により、余白を隠す操作が行われたことを検出してもよい。
【0064】
操作判定部27が余白を隠すための操作であると判定すると、操作判定部27は画像処理部26に画面データの表示を要求する。画像処理部26は表示中の余白画面データに対応づけられた、画面データを画面データ保存部32から読み出し、ディスプレイ50に表示する。こうすることで、余白のない元の画面データを表示することができる。
【0065】
図11(b)は元の画面データの一例を示す。画像処理部26は、一度、余白が作成された元の画面データを表示する際、余白存在マーク46を表示する。これにより、余白が表示されなくても余白が作成されたこと、または、余白が作成され余白部分に手書きのストロークがあることをユーザが一目で把握することができる。
【0066】
なお、余白存在マーク46は、水平線44のy座標又は余白の位置である座標y1に表示される。図では水平線44と同じ位置に余白存在マーク46があるが、画面の外に表示してもよい。図11(b)では「はさみ」のアイコンと、ユーザが余白を作成するために手書きした線が余白存在マーク46として表示されている。画像処理部26は、画面データ保存部32から余白情報(y座標)又は余白の位置(y1座標)を読み出し、アイコンと共に表示する。こうすることで、ユーザは余白があるか否かを容易に判断することができる。
【0067】
また、余白だけか、余白と手書きが隠れているかに応じて、画像処理部26は余白存在マーク46を変えてもよい。こうすることで、ユーザは余白を表示すべきか否かを容易に判定できる。
【0068】
なお、手書きのストローク45が余白に隠れていることは、ストローク45の位置情報(xs,ys)〜(xe,ye)のy座標の1つ以上が、余白の位置y1〜y2に含まれるか否かにより判定できる。
【0069】
図11(b)の状態から、ユーザがもう一度、余白を表示したいのであれば、余白を作成する際の操作と同じ操作を水平線を挟んで行えばよい。この場合、水平線44の位置はすでに記憶されているので、余白追加ボタン43の押下は不要である。また、操作判定部27は、2箇所の位置情報が同時期に検出されることから、手書きのストロークでなく操作のためのストロークであると判定できる。
【0070】
操作判定部27はこの操作を検出すると、画像処理部26に余白画面データの表示を要求する。画像処理部26に画面データでなく余白画面データを画面データ保存部32から読み出し、ストロークDBからストロークを読み出し、それぞれディスプレイ50に表示する。
【0071】
〔動作手順〕
図12は、本実施形態の電子情報ボード100が余白を作成する手順を示すフローチャート図の一例である。図12のフローチャート図は、ユーザが余白追加ボタン43を押下することでスタートする。すでに、画面取り込み部31が画面データを取り込み、画面データを画面データ保存部32に記憶している。
【0072】
操作判定部27は水平線44を検出したか否かを判定する(S10)。水平線44が検出されない場合(S10のNo)、操作判定部27は待機するが、所定時間以上、水平線44が検出されないと、余白追加ボタン43の押下を取り消し、図12の処理は終了する。
【0073】
水平線44が検出された場合(S10のYes)、操作判定部27は余白を作成するための操作が検出されたか否かを判定する(S20)。余白を作成するための操作が検出されない場合(S20のNo)、操作判定部27は上記の一定時間待機するが、一定時間内に操作が検出されないと、余白追加ボタン43の押下を取り消し、図12の処理は終了する。
【0074】
余白を作成するための操作が検出された場合(S20のYes)、余白制御部29は画面データ保存部32に余白情報を記録する(S30)。すなわち、水平線44の位置情報とy座標が記録される。
【0075】
次に、余白制御部29は画面データに余白を作成する(S40)。画面データ保存部32には余白の位置とサイズが記録される。
【0076】
また、余白制御部29は余白が作成された余白画面データを画面データ保存部32に記憶する(S50)。余白制御部29は、画像処理部26に余白画面データの表示を要求するので、これにより画像処理部26は余白画面データをディスプレイ50に表示する(S60)。
【0077】
この後、筆跡画像処理部28は、手書きによるストロークの書き込みを受け付けるので、ユーザは余白に手書き情報を書くことができる。
【0078】
図13は、本実施形態の電子情報ボード100が余白を隠す手順を示すフローチャート図の一例である。図13のフローチャート図は、余白画面データが表示されるとスタートする。
【0079】
まず、操作判定部27は、余白を隠すための操作が検出されたか否かを判定する(S110)。電子情報ボード100はこの他にも機能上の種々の操作が可能であると考えられるが、特定の操作でなければ筆跡画像処理部28が手書きの位置情報からストロークを作成し記録する。
【0080】
余白を隠すための操作が検出された場合(S120)。画像処理部26は画面データ保存部32から画面データを読み出し表示する(S130)。これにより画面の外観上、余白は削除される。
【0081】
そして、画像処理部26は余白存在マーク46を表示する(S140)。こうすることで、ユーザは画面データに余白や手書きが隠れていることを把握できる。
【0082】
〔変形例〕
・余白のストロークの別の表示方法
図14は、余白を作成した後、余白を隠した状態の画面の一例を示す。ユーザが余白を表示することなく、画面の全体を表示したまま、余白に手書きしたストロークを表示したい場合がある。このような場合、図14の左図(図11(b)と同じである)の状態で、ユーザは例えば余白存在マーク46をダブルクリックする。
【0083】
操作判定部27は余白存在マーク46の位置のダブルクリックを検出して、画像処理部26にストロークの表示を要求する。画像処理部26は、例えば吹き出し47等にストロークを表示する。必要であれば縮小表示してもよいし、スクロールにより全体を表示してもよい。
【0084】
具体的には、画像処理部26は、余白存在マーク46の位置に最も近い余白情報を特定し、余白の位置を読み出す。そして余白の位置(y1〜y2座標)に含まれるストロークをストロークDBから特定し、例えば吹き出し47にして表示する。こうすることで、余白を表示することなく、余白に手書きしたストロークを表示することができる。
【0085】
なお、図14の右側の吹き出し47は、例えば、ユーザが吹き出し47をダブルクリックすることで消去され、画面が左側の状態に戻る。
【0086】
・縦書きの文書の余白作成
図15は、縦書きの画面を左右に分割して余白を作成する際の画面の遷移例を模式的に示す図の一例である。ユーザの操作は水平線が垂線になるだけで、上記の例と同じである。また、操作判定部27が、余白を作成するための操作であるか否かの判定基準も、水平線が垂線になる以外は、水平方向の分割と同じである。
【0087】
図15(a)に示すように、ユーザは垂線48を手書きして、垂線48を挟んで2本の指が離れる方向に指先を移動させる。これにより、垂線より左側に余白が作成される。
図15(b)に示すように、ユーザは、余白に手書きのストロークを書き込むことができる。図では、作成した余白部に元の文書33の説明(口語訳)が手書きされている。
【0088】
また、ユーザが垂線48を挟んで2本の指の間の距離を狭める操作を行うと、操作判定部27が余白を隠す操作であると判定し、画像処理部26が余白画面データでなく画面データを表示し、また、余白存在マーク46を表示する。よって、文書33が縦書きの場合もユーザは横書きの場合と同様の操作で余白を作成し、また隠すことができる。
【0089】
・行間を境界とする余白作成
また、本実施形態では任意の位置で余白を作成することができるが、余白作成の際、文字などが文字の一部で分割されると文字の可読性が損なわれる。そこで、文字の領域にユーザが余白を作成する場合、例えば、水平線(または垂線)44が文字と重複しても、行間で分割して余白を作成することが好ましい。
【0090】
このため、余白制御部29は、文字の領域に水平線44が押下された場合、行間で画面データを分割して余白を作成する。文字領域の判定には種々の方法があるが例えば、文字領域は、高レベル濃度の画素(黒画素)と、低レベル濃度の画素(白画素)が多く、かつ、エッジ部分では、これらの黒画素および白画素が連続していることを利用する。余白制御部29は、縦横のエッジ処理を施し、エッジを挟んで黒画素領域と白画素領域が連続していることなどから文字領域を特定できる。
【0091】
図16は、文字を避けた分割位置の決定を説明する図の一例である。文字領域の場合、余白制御部29は、水平線44のy座標から順番にそのy座標に黒画素があるか否かを画面の左端から水平方向に判定する。黒画素がある場合、行間でないので、水平線44のy座標の下方向に所定画素数移動して、そのy座標に黒画素があるか否かを水平方向に判定する。これを繰り返すことで、水平線44のy座標に最も近い行間を探すことができる。余白制御部44はこの行間から行間で画面データを分割して余白を作成する。
【0092】
こうすることで、ユーザが比較的ラフに水平線44を手書きしても、文字の一部を分割することがなく、元の文書33の可読性を損なわない。また、ユーザは行間を選択して水平線44を手書きする必要がないので操作性が向上する。また、文字が密集していて、ユーザが行間に線を引くことが困難でも、文字を分割することを避けて余白を作成することができる。
【0093】
以上説明したように、本実施形態の電子情報ボード100は、ディスプレイ50に表示された画面に余白を追加するための操作を、水平線や垂線を手書きする、及び、上下方向に2本の指をそれぞれドラッグする、という簡便な操作手順で実現できる。このため、ユーザが直感的に余白を作ることができるようになっている。また、余白を作成するので、文字などが密集していても手書きすることができる。また、画面データと余白画面データを記憶しているので、一度作成した余白を隠したり、再度、余白を表示することができる。
【符号の説明】
【0094】
20 記憶媒体
22 位置検出部
23 OS
24 アプリケーションソフト
25 制御部
26 画像処理部
27 操作判定部
28 筆跡画像処理部
29 余白制御部
30 プログラム
31 画面取り込み部
32 画面データ保存部
33 文書
41 アプリ範囲
42 制御情報範囲
43 余白追加ボタン
44 水平線
45 ストローク
46 余白存在マーク
50 ディスプレイ
60 本体部
100 電子情報ボード
【先行技術文献】
【特許文献】
【0095】
【特許文献1】特開2001−306210号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ファイルから生成された画面の画像データを取り込む画像取り込み手段と、
前記画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
前記画像データを表示する表示手段と、
前記表示手段における操作者の操作位置を検出する操作位置検出手段と、
時系列の前記操作位置の軌跡からストロークを検出するストローク検出手段と、
ストロークが予め定められた余白作成ストロークと一致するか否かを判定する操作判定手段と、
前記余白作成ストロークと一致するストロークが検出された場合、前記画像データに空白領域が追加された空白有り画像データを生成する空白領域作成手段と、
前記空白有り画像データを前記画像データに対応づけて記憶する空白有り画像データ記憶手段と、
前記空白有り画像データを前記表示手段に表示する画像処理手段と、
を有する電子情報ボード装置。
【請求項2】
前記余白作成ストロークは、
直線状の第一ストロークと、
前記第一ストロークを挟んだ2つの点をそれぞれ始点とし、前記第一ストロークから離れる方向の第二ストローク及び第三ストロークである、
ことを特徴とする請求項1記載の電子情報ボード装置。
【請求項3】
前記ストローク検出手段は、前記空白有り画像データが表示された前記表示手段における操作者の操作位置の軌跡から前記空白領域のストロークを検出して、ストロークを構成する操作位置をストロークデータ記憶手段に記憶する、
ことを特徴とする請求項2記載の電子情報ボード装置。
【請求項4】
前記操作判定手段が、ストロークが予め定められた余白消去ストロークと一致すると判定した場合、
前記画像処理手段は、前記表示手段に表示中の前記空白有り画像データに対応づけられた、前記空白領域が追加される前の前記画像データを前記表示手段に表示する、
ことを特徴とする請求項2又は3記載の電子情報ボード装置。
【請求項5】
前記画像データ記憶手段は、前記第一ストロークの位置情報を前記画像データに対応づけて記憶しており、
前記画像処理手段は、前記画像データを前記表示手段に表示する際、前記画像データの前記第一ストロークの位置に余白存在マークを表示する、
ことを特徴とする請求項4記載の電子情報ボード装置。
【請求項6】
前記画像処理手段は、前記空白領域のストロークを縮小表示して、前記空白有り画像データに対応づけられた前記画像データと共に前記表示手段に表示する、
ことを特徴とする請求項4又は5記載の電子情報ボード装置。
【請求項7】
前記空白領域作成手段は、前記第一ストロークの位置が画像データの文字領域に含まれる場合、文字と文字の行間から前記画像データを2つに分離して、前記空白領域を追加する、ことを特徴とする請求項1記載の電子情報ボード装置。
【請求項8】
前記空白領域作成手段は、前記画像データの地肌の色と同じ色の前記空白領域を追加する、ことを特徴とする請求項1〜7いずれか1項記載の電子情報ボード装置。
【請求項9】
画像取り込み手段が、電子ファイルから生成された画面の画像データを取り込み、画像データ記憶手段に前記画像データを記憶するステップと、
表示手段が前記画像データを表示するステップと、
操作位置検出手段が、前記表示手段における操作者の操作位置を検出するステップと、
ストローク検出手段が、時系列の前記操作位置の軌跡からストロークを検出するステップと、
操作判定手段が、ストロークが予め定められた余白作成ストロークと一致するか否かを判定するステップと、
前記余白作成ストロークと一致するストロークが検出された場合、空白領域作成手段が、前記画像データに空白領域が追加された空白有り画像データを生成するステップと、
前記空白有り画像データを前記画像データに対応づけて記憶する空白有り画像データ記憶手段に記憶するステップと、
画像処理手段が、前記空白有り画像データを前記表示手段に表示するステップと、
を有する情報表示方法。
【請求項10】
コンピュータに、
電子ファイルから生成された画面の画像データを取り込み、画像データ記憶手段に前記画像データを記憶する画像取り込みステップと、
前記画像データを表示手段に表示する表示ステップと、
前記表示手段における操作者の操作位置を検出する操作位置検出ステップと、
時系列の前記操作位置の軌跡からストロークを検出するストローク検出ステップと、
ストロークが予め定められた余白作成ストロークと一致するか否かを判定する操作判定ステップと、
前記余白作成ストロークと一致するストロークが検出された場合、前記画像データに空白領域が追加された空白有り画像データを生成する空白領域作成ステップと、
前記空白有り画像データを前記画像データに対応づけて記憶する空白有り画像データ記憶手段に記憶する記憶ステップと、
前記空白有り画像データを前記表示手段に表示する画像処理ステップと、
を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−108760(P2012−108760A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−257645(P2010−257645)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】