説明

電子早見本装置

【課題】 カラオケ演奏の楽しみ方の幅を広げる電子早見本装置を提供する。
【解決手段】 カラオケ装置10や携帯電話機46等からの情報を受信するための情報受信部74と、その情報受信部74により受信された情報に応じて表示制御部56を介してタッチパネルディスプレイ52に所定の映像を表示させる映像表示手段82とを、含むことから、前記カラオケ装置10と連携動作することで前記タッチパネルディスプレイ52を十分に活用することができる。すなわち、カラオケ演奏の楽しみ方の幅を広げる電子早見本装置50を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の演奏曲のうちから選択された所望の演奏曲を出力させるカラオケ装置を遠隔操作するための電子早見本装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の演奏曲のうちから選択された所望の演奏曲を出力させる音楽再生装置が知られている。例えば、カラオケボックス等で使用されるカラオケ装置がそれである。斯かるカラオケ装置によれば、予め記憶装置に記憶された複数のカラオケ演奏曲から選択された所定のカラオケ演奏曲の音楽情報を出力させると共に、そのカラオケ演奏曲の歌詞情報を含む映像をその出力に同期して画面に表示させることで、所望の歌のカラオケ演奏を楽しむことができる。
【0003】
斯かるカラオケ装置を遠隔操作するために、所定の映像を表示させると共に利用者の接触に応じてそのカラオケ装置への入力を行うタッチパネルディスプレイを備えた電子早見本装置が知られている。例えば、特許文献1に記載された電子目次本機能付きカラオケリモコン装置がそれである。この技術によれば、上記タッチパネルディスプレイに表示される映像を参照しつつ指等の接触(タッチ入力)により簡便に上記カラオケ装置への入力を行うことができる。
【0004】
【特許文献1】特開2003−202872号公報
【0005】
しかし、前記従来の電子早見本装置は、前記カラオケ装置を遠隔操作するためのリモコン装置に過ぎず、カラオケ演奏の楽しみ方の幅を広げるものではなかった。本発明者は、前記電子早見本装置に備えられたタッチパネルディスプレイの活用法を模索し続けた結果、前記カラオケ装置と連携動作する電子早見本装置を発案するに至った。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、カラオケ演奏の楽しみ方の幅を広げる電子早見本装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、複数の演奏曲のうちから選択された所望の演奏曲を出力させるカラオケ装置を遠隔操作するために、所定の映像を表示させると共に利用者の接触に応じて前記カラオケ装置への入力を行うタッチパネルディスプレイを備えた電子早見本装置であって、前記カラオケ装置からの情報を受信するための情報受信部と、その情報受信部により受信された情報に応じて前記タッチパネルディスプレイに所定の映像を表示させる制御部とを、含むことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
このようにすれば、前記カラオケ装置からの情報を受信するための情報受信部と、その情報受信部により受信された情報に応じて前記タッチパネルディスプレイに所定の映像を表示させる制御部とを、含むことから、前記カラオケ装置と連携動作することで前記タッチパネルディスプレイを十分に活用することができる。すなわち、カラオケ演奏の楽しみ方の幅を広げる電子早見本装置を提供することができる。
【0009】
ここで、好適には、前記制御部は、前記情報受信部により受信された前記カラオケ装置からの指令に応じてそのカラオケ装置の処理を補完するための所定の処理を行う補完処理手段を含むものである。このようにすれば、前記カラオケ装置と連携動作することでそのカラオケ装置の負荷を軽減できると共にカラオケ演奏の楽しみ方の幅を更に広げることができるという利点がある。
【0010】
また、好適には、前記情報受信部は、所定の遠隔操作装置からの情報を受信し得るものであり、前記補完処理手段は、前記情報受信部により受信された前記遠隔操作装置からの情報に応じて前記処理を行うものである。このようにすれば、前記遠隔操作装置からの情報に応じて動作することでカラオケ演奏の楽しみ方の幅を更に広げることができるという利点がある。
【0011】
また、好適には、前記制御部は、前記補完処理手段による処理結果を前記カラオケ装置へ送信する処理結果送信手段を含むものである。このようにすれば、前記カラオケ装置と有機的に連携動作することでカラオケ演奏の楽しみ方の幅を更に広げることができるという利点がある。
【0012】
また、好適には、前記処理結果送信手段は、前記補完処理手段による処理結果を前記カラオケ装置の演奏制御に反映させるためにその処理結果をそのカラオケ装置へ送信するものである。このようにすれば、前記カラオケ装置と有機的に連携動作することでカラオケ演奏の楽しみ方の幅を更に広げることができるという利点がある。
【0013】
また、好適には、前記補完処理手段は、前記情報受信部により受信された前記遠隔操作装置からの投票情報に応じて採点処理を行うものである。このようにすれば、カラオケ演奏に新たな楽しみを与える投票採点処理を行うことができるという利点がある。
【実施例】
【0014】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の電子早見本装置50による遠隔操作の対象であるカラオケ装置10の構成を説明するブロック線図である。この図1に示すように、上記カラオケ装置10は、CRT等の映像表示装置12と、ディスクプレーヤ14と、ビデオミキサ16と、アンプミキサ18と、スピーカ20と、音声入力装置であるマイク22と、操作パネル24と、中央演算処理装置であるCPU26と、ROM28と、RAM30と、記憶装置であるハードディスク32と、モデム34と、CRTコントローラ36と、上記操作パネル24等からの入力信号を処理する入出力インターフェイス38と、音源であるシンセサイザ40と、後述する携帯電話機46、リモコン48、及び電子早見本装置50等の遠隔操作装置からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部42と、それら遠隔操作装置へ情報を送信するための情報送信部43とを、備えて構成されている。
【0016】
上記CPU26は、上記RAM30の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM28に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、上記ハードディスク32から上記RAM30に選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報等を読み出したり、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのRAM30から上記シンセサイザ40へ演奏情報を送信したり、歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して上記CRTコントローラ36へ送ったり、選曲時には曲名文字映像を生成して上記CRTコントローラ36へ送ったり、上記ディスクプレーヤ14を制御して所定の背景映像を再生させる等の基本的な制御に加えて、上記電子早見本装置50のCPU62を補完的に用いて後述する投票採点処理制御を実行する。
【0017】
前記操作パネル24は、前記カラオケ装置10の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作釦(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。前記カラオケ装置10には、前記操作パネル24の一部機能を遠隔で実行するための遠隔操作装置(遠隔入力装置)として機能するリモコン48及び電子早見本装置50が備えられている。また、図示しないリモコン送信部を備えた携帯電話機46も同様に遠隔操作装置として機能する。前記リモコン受信部42は、それら遠隔操作装置から送信されるリモコン信号を受信して前記CPU26へ供給する。また、前記情報送信部43は、上記電子早見本装置50へ所定の情報(例えば、所定の制御を実行させるための指令)を送信する。
【0018】
前記ディスクプレーヤ14は、利用者が歌詞を参照しながら歌を歌う際に前記映像表示装置12に表示される背景映像を記憶したCDやDVDを再生する背景映像再生装置である。また、前記CRTコントローラ36は、前記CPU26において生成された歌詞文字映像等の文字映像(テロップ)を出力する文字映像出力装置であり、前記ビデオミキサ16は、前記CPU26において生成され且つ前記CRTコントローラ36から出力される文字映像と、前記ディスクプレーヤ14により再生される背景映像とを合成して前記映像表示装置12に表示させる映像合成装置である。
【0019】
前記シンセサイザ40は、前記ハードディスク32から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。この演奏情報は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式で圧縮されたMIDIデータであり、そのMIDIデータに応じて前記シンセサイザ40により生成された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ18へ送られる。そのアンプミキサ18では、送られてきた音楽信号と前記マイク22を介して入力される利用者の歌声とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されて前記スピーカ20から出力される。
【0020】
前記ハードディスク32には、カラオケ演奏曲それぞれのタイトル情報、演奏情報、及び歌詞情報等から成り選曲番号により識別されるカラオケ情報を記憶するカラオケデータベースが設けられている。前記モデム34は、前記カラオケ装置10を公衆電話回線、有線放送用ケーブル、又は光ファイバ等による通信回線44に接続するための装置である。カラオケボックス等の店舗にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置10は、上記通信回線44を介して図示しないカラオケサービス提供会社のセンタ装置に接続されており、それら複数のカラオケ装置10によって常に新しい曲が演奏可能とされるように、随時新曲のカラオケ情報が上記センタ装置から上記通信回線44を介してダウンロードされ、前記ハードディスク32のカラオケデータベースに記憶されるようになっている。すなわち、前記カラオケ装置10は、電気通信回線を通じて各種情報の送受信を実行し得る通信カラオケ装置である。
【0021】
図2は、前記電子早見本装置50の構成を説明するブロック線図である。この図2に示すように、前記電子早見本装置50は、所定の映像を表示させると共に利用者の接触に応じて前記カラオケ装置10への入力を行うタッチパネルディスプレイ52と、そのタッチパネルディスプレイ52に所定の映像を表示させる表示装置54と、その表示装置54による表示を制御する表示制御部56と、利用者の指等による上記タッチパネルディスプレイ52への接触により入力を行う入力装置58と、その入力装置58による入力を制御する入力制御部60と、制御部として機能するCPU62と、ROM64と、RAM66と、フラッシュROM等の記憶部68と、インターフェイス70と、リモコン送信部72と、前記カラオケ装置10や携帯電話機46等からの情報を受信するための情報受信部74とを、備えて構成されている。また、上記記憶部68には、前記カラオケ装置10のカラオケデータベースに記憶された多数のカラオケ情報それぞれに対応して曲名、アーティスト名、歌詞の歌い出し部分等の選曲案内情報が選曲番号毎に記憶されている。
【0022】
上記CPU62は、上記RAM66の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM64に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、上記記憶部68から選曲案内情報を読み出し、上記表示装置54を介してその選曲案内情報に基づく所定の案内映像を上記タッチパネルディスプレイ52に表示させたり、そのタッチパネルディスプレイ52に表示された案内映像に従って上記入力装置58による選曲入力が行われた場合、所定のカラオケ演奏曲を予約するための予約信号を上記リモコン送信部72を介して前記カラオケ装置10に送信する等の基本的な制御に加えて、上記情報受信部74により受信された情報に応じて上記タッチパネルディスプレイ52に所定の映像を表示させたり、その情報受信部74により受信された前記カラオケ装置10からの指令に応じてそのカラオケ装置10の処理を補完するための所定の処理を行う等の制御を実行する。
【0023】
図3は、前記電子早見本装置50の外観を示す図である。この図3では、前記タッチパネルディスプレイ52にメインメニュー画面が表示された状態を例示しており、斯かるメインメニュー画面では、例えば、曲名を抽出キーとして前記多数のカラオケ情報のうち一群のカラオケ情報を抽出するための「曲名から選曲」メニュー、アーティスト名を抽出キーとして前記多数のカラオケ情報のうち一群のカラオケ情報を抽出するための「アーティスト名から選曲」メニュー、ジャンルを抽出キーとして前記多数のカラオケ情報のうち一群のカラオケ情報を抽出するための「ジャンルから選曲」メニュー、その他、予め定められた一群のカラオケ情報をそれぞれ抽出するための「JOYSOUND特集」メニュー、「今月の新譜」メニュー、「今月のイチ押し」メニューのうち何れかが利用者の指等の接触により選択できるようになっている。
【0024】
図4は、前記電子早見本装置50のCPU62に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図4に示す補完処理手段80は、前記情報受信部74により受信された前記カラオケ装置10からの指令に応じてそのカラオケ装置10の処理を補完するための所定の処理を行う。例えば、前記カラオケ装置10のCPU26により実行される処理の中間処理結果を受け、その処理に関係する補完処理を実行する。好適には、前記情報受信部74により受信された前記携帯電話機46等の遠隔操作装置からの情報に応じて斯かる処理を行う。
【0025】
映像表示手段82は、前記情報受信部74により受信された情報に応じて前記タッチパネルディスプレイ52に所定の映像を表示させるように表示制御部56を制御する。好適には、前記情報受信部74により受信された前記カラオケ装置10からの指令に応じて上記補完処理手段80により実行される処理に関する映像を前記タッチパネルディスプレイ52に表示させる。また、好適には、前記情報受信部74により受信された前記携帯電話機46等の遠隔操作装置からの情報に応じて前記タッチパネルディスプレイ52に表示される映像を更新する。
【0026】
処理結果送信手段84は、前記補完処理手段80による処理結果を前記リモコン送信部72により前記カラオケ装置10へ送信する。好適には、前記補完処理手段80による処理結果を前記カラオケ装置10の演奏制御に反映させるためにその処理結果をそのカラオケ装置10へ送信する。例えば、前記補完処理手段80による処理結果に応じて前記カラオケ装置10による演奏を停止させるための演奏停止信号をそのカラオケ装置10へ送信する。
【0027】
前記補完処理手段80、映像表示手段82、及び処理結果送信手段84による処理の一例として、前記携帯電話機46を投票装置とする投票採点処理について説明する。前記カラオケ装置10による演奏出力中において、前記携帯電話機46により所定の入力操作が行われ、その携帯電話機46に備えられた情報送信部から投票信号が送信されると、前記電子早見本装置50では、前記情報受信部74により受信されたその携帯電話機46からの投票情報に応じて採点処理が実行される。この投票情報は、好適には、前記カラオケ装置10により出力されている演奏を停止させるための票であり、前記携帯電話機46による投票が所定の票数に達した時点で前記リモコン送信部72から前記カラオケ装置10へ演奏を停止するためのリモコン信号が送信される。また、図5に示すように、斯かる投票採点処理の結果が前記タッチパネルディスプレイ52に表示され、前記携帯電話機46からの投票が行われる毎に更新される。また、斯かる投票採点処理の結果が前記リモコン送信部72から前記カラオケ装置10へ送信され、そのカラオケ装置10のCPU26における制御に用いられる。この投票採点処理は、カラオケ演奏の楽しみ方の幅を広げる付加機能であり、下手な歌い手の演奏を止めさせたり、場を盛り上げるいたずらをする場合等に好適に用いられる。
【0028】
図6は、前記電子早見本装置50のCPU62による投票採点処理制御について説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0029】
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)S1において、前記カラオケ装置10から投票採点処理を開始する旨の指令が受信されたか否かが判断される。このS1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、S1の判断が肯定される場合には、S2において、投票採点処理制御が開始される。次に、S3において、前記タッチパネルディスプレイ52に図5に示すような所定の投票採点画面が表示される。次に、S4において、前記携帯電話機46からの採点投票が受信されたか否かが判断される。このS4の判断が否定される場合には、S4の判断が繰り返されることにより待機させられるが、S4の判断が肯定される場合には、S5において、受信された前記携帯電話機46からの投票情報に応じて歌唱評価が算出される。次に、S6において、前記タッチパネルディスプレイ52に表示される投票採点画面が更新される。次に、前記処理結果送信手段84の動作に対応するS7において、投票採点処理の結果が前記リモコン送信部72から前記カラオケ装置10へ送信される。次に、S8において、投票採点処理終了であるか否かが判断される。このS8の判断が否定される場合には、S4以下の処理が再び実行されるが、S8の判断が肯定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、S1乃至S8が前記補完処理手段80の動作に、S3及びS6が前記映像表示手段82の動作にそれぞれ対応する。
【0030】
このように、本実施例によれば、前記カラオケ装置10からの情報を受信するための情報受信部74と、その情報受信部74により受信された情報に応じて前記タッチパネルディスプレイ52に所定の映像を表示させる映像表示手段82(S3及びS6)とを、含むことから、前記カラオケ装置10と連携動作することで前記タッチパネルディスプレイ52を十分に活用することができる。すなわち、カラオケ演奏の楽しみ方の幅を広げる電子早見本装置50を提供することができる。
【0031】
また、制御部である前記CPU62は、前記情報受信部74により受信された前記カラオケ装置10からの指令に応じてそのカラオケ装置10の処理を補完するための所定の処理を行う補完処理手段80(S1乃至S8)を含むものであるため、前記カラオケ装置10と連携動作することでそのカラオケ装置10の負荷を軽減できると共にカラオケ演奏の楽しみ方の幅を更に広げることができるという利点がある。
【0032】
また、前記情報受信部74は、遠隔操作装置である前記携帯電話機46からの情報を受信し得るものであり、前記補完処理手段80は、前記情報受信部74により受信された前記携帯電話機46からの情報に応じて前記処理を行うものであるため、前記携帯電話機46からの情報に応じて動作することでカラオケ演奏の楽しみ方の幅を更に広げることができるという利点がある。
【0033】
また、前記CPU62は、前記補完処理手段80による処理結果を前記カラオケ装置10へ送信する処理結果送信手段84(S7)を含むものであるため、前記カラオケ装置10と有機的に連携動作することでカラオケ演奏の楽しみ方の幅を更に広げることができるという利点がある。
【0034】
また、前記処理結果送信手段84は、前記補完処理手段80による処理結果を前記カラオケ装置10の演奏制御に反映させるためにその処理結果をそのカラオケ装置10へ送信するものであるため、そのカラオケ装置10と有機的に連携動作することでカラオケ演奏の楽しみ方の幅を更に広げることができるという利点がある。
【0035】
また、前記補完処理手段80は、前記情報受信部74により受信された前記携帯電話機46からの投票情報に応じて採点処理を行うものであるため、カラオケ演奏に新たな楽しみを与える投票採点処理を行うことができるという利点がある。
【0036】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0037】
例えば、前述の実施例において、前記補完処理手段80は、前記情報受信部74により受信される前記携帯電話機46からの投票情報に応じて採点処理を行うものであったが、例えば、前記情報受信部74により受信される前記カラオケ装置10からの情報に応じて採点処理を行うものであってもよい。すなわち、前記携帯電話機46やリモコン48を投票装置として前記カラオケ装置10に送信された投票情報に応じてそのカラオケ装置10にて中間処理が行われ、その中間処理結果が前記電子早見本装置50に送信されてその電子早見本装置50により補完処理が実行されるものであっても構わない。
【0038】
また、前述の実施例では、前記補完処理手段80、映像表示手段82、及び処理結果送信手段84による処理の一例として、前記携帯電話機46を投票装置とする投票採点処理について説明したが、例えば、前記カラオケ装置10による演奏の制御に並行して行われるゲームの制御の補完処理を前記電子早見本装置50により実行するものであってもよい。このゲームは、例えば、画面内を所定方向に移動する移動体を前記操作装置による操作に応じて所定方向に移動又は回転させ、その画面内の一端部に積載させて所定の条件で積載された移動体を消去する所謂おちものゲームであり、前記タッチパネルディスプレイ52に斯かるゲームの画面を表示させることで、前記カラオケ装置10により出力中のカラオケ演奏曲の歌詞文字映像等を前記映像表示装置12に表示させることができ、カラオケ演奏及びゲームを並行して好適に楽しむことができる。
【0039】
また、前述の実施例において、前記映像表示手段82は、前記補完処理手段80による補完処理に関係する映像を前記タッチパネルディスプレイ52に表示させるものであったが、例えば、前記カラオケ装置10により演奏中のカラオケ演奏曲の詳細情報(曲名、アーティスト名、曲に関するメモ等)を表示させるものであってもよく、前記映像表示手段82により前記タッチパネルディスプレイ52に表示される映像は、前記補完処理手段80による補完処理に関係するものには限られない。
【0040】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の電子早見本装置による遠隔操作の対象であるカラオケ装置の構成を説明するブロック線図である。
【図2】本発明の一実施例である電子早見本装置の構成を説明するブロック線図である。
【図3】図2の電子早見本装置の外観を示す図である。
【図4】図2の電子早見本装置のCPUに備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図5】図2の電子早見本装置のタッチパネルディスプレイに表示される投票採点画面を例示する図である。
【図6】図2の電子早見本装置のCPUによる投票採点処理制御について説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0042】
10:カラオケ装置
46:携帯電話機(遠隔操作装置)
48:リモコン(遠隔操作装置)
50:電子早見本装置
52:タッチパネルディスプレイ
62:CPU(制御部)
74:情報受信部
80:補完処理手段
84:処理結果送信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の演奏曲のうちから選択された所望の演奏曲を出力させるカラオケ装置を遠隔操作するために、所定の映像を表示させると共に利用者の接触に応じて前記カラオケ装置への入力を行うタッチパネルディスプレイを備えた電子早見本装置であって、
前記カラオケ装置からの情報を受信するための情報受信部と、
該情報受信部により受信された情報に応じて前記タッチパネルディスプレイに所定の映像を表示させる制御部と
を、含むことを特徴とする電子早見本装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記情報受信部により受信された前記カラオケ装置からの指令に応じて該カラオケ装置の処理を補完するための所定の処理を行う補完処理手段を含むものである請求項1の電子早見本装置。
【請求項3】
前記情報受信部は、所定の遠隔操作装置からの情報を受信し得るものであり、前記補完処理手段は、前記情報受信部により受信された前記遠隔操作装置からの情報に応じて前記処理を行うものである請求項2の電子早見本装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記補完処理手段による処理結果を前記カラオケ装置へ送信する処理結果送信手段を含むものである請求項2又は3の電子早見本装置。
【請求項5】
前記処理結果送信手段は、前記補完処理手段による処理結果を前記カラオケ装置の演奏制御に反映させるために該処理結果を該カラオケ装置へ送信するものである請求項4の電子早見本装置。
【請求項6】
前記補完処理手段は、前記情報受信部により受信された前記遠隔操作装置からの投票情報に応じて採点処理を行うものである請求項2から5の何れかの電子早見本装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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