説明

電子楽器システム

【課題】電子楽器が放音する楽音の音質に影響を与えることなく、一般消費者が電子楽器の真贋を簡易かつ的確に判定することを可能とする電子楽器システムを提供する。
【解決手段】本発明による電子楽器システム(1)は、操作子の操作に応じてオーディオ信号を生成し、該オーディオ信号に基づいて放音する電子楽器(100)と、前記電子楽器から放音された音から前記電子楽器の真贋を判定する真贋判定装置(200)とを備える。前記電子楽器は、当該電子楽器が真正品であることを表す識別情報を前記オーディオ信号に重畳する。前記真贋判定装置は、前記電子楽器から放音された音から前記識別情報を取得し、前記識別情報に基づいて前記電子楽器の真贋を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子楽器の真贋を判定する機能を有する電子楽器システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子楽器の市場において模造品が出回っており、その流通規模が拡大する傾向にある。そのため、一般消費者が電子楽器の真贋を簡易かつ安価に判定する技術が求められている。
【0003】
従来、電子楽器の真贋を判定するための技術として、RFID(Radio Frequency Identification)やホログラムシールを用いた技術がある。RFIDを用いた技術によれば、電子楽器に組み込まれたタグチップから識別情報を無線により読み取ることで電子楽器の真贋を判定することができる。また、ホログラムシールを用いた技術によれば、その固有の光学パターンから電子楽器の真贋を視覚的に判別することができる。
【0004】
その他、例えば特開平11−219172号公報(特許文献1)には、デジタル著作物の不正コピーの発見等を目的として、楽音波形データに識別情報を埋め込む技術が開示されている。この技術によれば、雑音成分の多い楽音波形データのアタック部分(楽音の立ち上がり部分)に識別情報を埋め込み、この識別情報からデジタル著作物が不正コピー品であるどうかを判別することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−219172号公報
【特許文献2】特開2010−55078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のRFIDを用いた技術によれば、電子楽器にタグチップを組み込まなければならず、従って電子楽器の製造コストの上昇を招く。
【0007】
また、上述のホログラムシールを用いた技術によれば、消費者自身がホログラムの光学パターンを視覚により認識しなければならないため、ホログラムシールが巧妙に偽造されている場合には真贋の判定を誤るおそれがある。
【0008】
更に、上述の特開平11−219172号公報(特許文献1)に開示された技術によれば、楽音の音色の特徴を最もよく表すアタック部分に識別情報を埋め込むため、音色の劣化を避けることができない。
【0009】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、電子楽器が放音する楽音の音質に影響を与えることなく、一般消費者が電子楽器の真贋を簡易かつ的確に判定することができる電子楽器システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、奏者による操作子の操作に応じてオーディオ信号を生成し、該オーディオ信号に基づいて放音する電子楽器と、前記電子楽器から放音された音から前記電子楽器の真贋を判定する真贋判定装置とを備え、前記電子楽器は、当該電子楽器が真正品であることを表す識別情報が、前記オーディオ信号に含まれる楽音の周波数成分よりも高い帯域に含まれる前記オーディオ信号を生成するオーディオ信号生成部を備え、前記真贋判定装置は、前記電子楽器から放音された音を収音する収音部と、前記収音部により収音された音から前記識別情報を取得する識別情報取得部と、前記識別情報に基づいて前記電子楽器の構成を有する。
【0011】
上記構成によれば、オーディオ信号に含まれる楽音の周波数成分よりも高い帯域に識別情報が含まれるので、識別情報が楽音の音質に影響を与えることなく、電子楽器の真贋を判定することができる。また、例えばソフトウェア上で本発明の各構成要素を実現することができる。従ってハードウェア構成を変更することなく、簡易かつ安価に電子楽器の真贋を判定するための機能を実現することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明による電子楽器システムによれば、楽音の周波数成分をそのままに、電子楽器から放音される音に埋め込まれた識別情報から電子楽器の真贋を判定することができる。従って、楽音の音質を劣化させることなく、一般消費者が電子楽器の真贋を簡易かつ的確に判定することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態による電子楽器システム1の構成を概略的に示す図である。
【図2】本発明の実施形態による電子楽器システム1をなす電子楽器100の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態による電子楽器システム1をなす真贋判定装置200の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態による電子楽器システムを説明する。
図1に、本実施形態による電子楽器システム1の構成を示す。電子楽器システム1は、電子楽器100と真贋判定装置200とから構成される。このうち、電子楽器100は、識別情報重畳部120Aを備え、真贋判定装置200は、収音部240、識別情報取得部230A、判定部230Bを備える。本電子楽器システム1によれば、概略的には、電子楽器100から放音された音を真贋判定装置200で収音し、その音に埋め込まれた識別情報を分析することにより電子楽器100の真贋を判定する。
【0015】
図2に、本実施形態による電子楽器100の構成を概略的に示す。
電子楽器100は、識別情報重畳部120Aを除けば、従来の電子楽器と同様に構成される。
【0016】
すなわち、電子楽器100は、例えば鍵盤楽器であって、操作子110、信号処理部120、D/A変換部130、スピーカ140を備え、奏者による操作子110の操作に応じてオーディオ信号を生成し、該オーディオ信号に基づいて楽音をスピーカ140から放音するように構成される。
【0017】
ここで、操作子110は鍵盤楽器の鍵盤に相当するものである。信号処理部120は、例えばMIDI(Musical Instrument Digital Interface)規格の音源を備え、奏者による操作子の操作に応じてリアルタイムに波形合成することによりデジタルデータであるオーディオ信号を生成するオーディオ信号生成部として機能するものである。
【0018】
また、信号処理部120には、本実施形態による電子楽器システム1の構成要素である識別情報重畳部120Aが設けられる。この識別情報重畳部120Aは、所定の識別情報をオーディオ信号に重畳するためのものである。この所定の識別情報は、例えば、電子楽器100の製造元を識別するための情報であって、この電子楽器100が真正品であることを表す。本実施形態では、識別情報重畳部120Aを含む信号処理部120の機能は、例えばアプリケーションプログラム(ソフトウェア)により、電子楽器100に予め内蔵されたマイコンの機能として実現される。
【0019】
識別情報重畳部120Aにおいて上記識別情報をオーディオ信号に重畳するための手法としては、例えば特開2010−55078号公報(特許文献2)に開示された本願出願人による技術を利用することができる。この技術によれば、各種のデジタル情報を音に埋め込んで音波として伝送することができる。
【0020】
D/A変換部130は、信号処理部120で生成されたオーディオ信号をアナログ信号に変換してスピーカ140を駆動するものである。
【0021】
なお、本実施形態では、電子楽器100として鍵盤楽器を例に説明するが、この例に限らず、電子楽器100は、ドラム等の打楽器やバイオリン等の弦楽器であってもよく、本発明による電子楽器システム1は、どのような電子楽器にも適用することができる。
【0022】
図3に、本実施形態による真贋判定装置200の構成を概略的に示す。
【0023】
真贋判定装置200は、識別情報取得部230Aおよび判定部230Bを除けば、従来のスマートフォン、携帯電話、パソコン等の端末装置と同様に構成され、本実施形態では、真贋判定装置200がスマートフォンとして構成された場合を例に説明する。そのため、電子楽器システム1の構成要素である収音部240は、スマートフォンが備えるマイクを流用して実現される。以下では、適宜、「収音部240」を「マイク240」と称す。
なお、本実施形態では、真贋判定装置200がスマートフォンとして構成された場合を例に説明するが、この例に限定されず、真贋判定装置200は、携帯電話やパソコン等、他の任意の端末装置であってもよい。
【0024】
真贋判定装置200は、入力部210、通信部220、制御部230、マイク(収音部)240、スピーカ250、コーデック260、記憶部270、表示部280、バス290から構成される。このうち、入力部210、通信部220、制御部230、コーデック260、記憶部270、表示部280は、バス290を介して相互に接続され、コーデック260には、マイク(収音部)240及びスピーカ250が接続されている。
なお、通信部220には図示しない内蔵アンテナが接続されている。
【0025】
ここで、入力部210は、スマートフォンが備えるタッチスクリーンの入力機能に相当し、利用者が真贋判定装置200に各種の命令やデータを入力するためのものである。通信部220は、図示しない内蔵アンテナを介して外部との無線通信処理を実施するためのものである。
【0026】
制御部230は、真贋判定装置200の全体動作を制御するためのものである。この制御部230には、本実施形態による電子楽器システム1の構成要素である識別情報取得部230Aおよび判定部230Bが設けられている。本実施形態では、これら識別情報取得部230Aおよび判定部230Bは、前述の識別情報重畳部120Aと同様に、例えば、後述する記憶部270に記憶されているアプリケーションプログラムにより、真贋判定装置200に内蔵されたマイコンの機能として実現されるが、その詳細については後述する。
【0027】
コーデック260は、マイク(収音部)240から入力されるアナログ音声信号をエンコード処理すると共に、スピーカ250から放音されるべき音のデジタルデータをデコード処理するためのものである。
【0028】
記憶部270は、制御部230による各種処理の過程で発生するデータや各種制御プログラムを格納するものである。表示部280は、スマートフォンが備えるタッチスクリーンの表示機能に相当し、制御部230の制御の下で各種情報を表示するためのものである。
【0029】
上述のように、本実施形態による電子楽器システム1は、識別情報重畳部120Aを備えた電子楽器100と、マイク(収音部)240、識別情報取得部230A、判定部230Bを備えた真贋判定装置200とから構成され、このうち、スマートフォンの構成要素であるマイク240を除けば、電子楽器システム1の各構成要素は、アプリケーションプログラムの形態で電子楽器100および真贋判定装置200に組み込まれる。従って、電子楽器システム1を構成する電子楽器100および真贋判定装置200は、ハードウェア構成に関する限り、従来の電子楽器および端末装置と同一に構成することができる。換言すれば、電子楽器システム1は、ソフトウェアにより従来の電子楽器および端末装置上に構築することができる。
【0030】
なお、本実施形態では、識別情報取得部230Aを制御部230の構成要素としたが、この例に限らず、コーデック260の構成要素としてもよい。この場合も、識別情報取得部230Aの機能はアプリケーションプログラムにより実現することができる。また、この例に限らず、どのような形態で識別情報取得部230Aを真贋判定装置200に備えてもよい。
【0031】
次に、本実施形態による電子楽器システム1の動作を説明する。
【0032】
図2に示す電子楽器100の操作子110を奏者が操作して演奏を開始すると、その信号処理部120は、操作子110の操作に応じてオーディオ信号を生成する。このオーディオ信号に対して、信号処理部120に設けられた識別情報重畳部120Aは、電子楽器100が真正品であることを表す所定の識別情報を重畳する。
【0033】
即ち、識別情報重畳部120Aは、例えば位相変調またはスペクトラム拡散により上記識別情報を変調し、その変調成分がオーディオ信号に含まれる楽音の周波数成分よりも高い帯域に含まれるように、上記変調成分をオーディオ信号に重畳する。
なお、上記識別情報の変調成分の帯域は20kHz以上の非可聴帯域であることが望ましいが、非可聴帯域が使えない場合には、例えば15kHz以上の可聴高周波帯域であれば、聴感上の影響を少なくすることができる。
【0034】
D/A変換部130は、上記識別情報が重畳されたオーディオ信号をアナログ信号に変換してスピーカ140に供給することにより、このスピーカ140を駆動する。これにより、スピーカ140から、奏者による操作子110の操作に応じた楽音が放音される。
【0035】
ここで、スピーカ140から放音される音には、奏者による操作子110の操作に応じた楽音と共に、上記識別情報の変調成分に相当する音成分が含まれるが、この音成分は、楽音の周波数成分よりも高い帯域に存在するため、実際上、聴取者には上記識別情報の変調成分が聞こえにくい。従って、上記識別情報が楽音の品質に影響を及ぼすことはない。
【0036】
一方、電子楽器100の近傍であって、電子楽器100から放音される音の聴取可能範囲内に位置する図3に示す真贋判定装置200では、そのマイク240が電子楽器100から放音された音を収音する。マイク240により収音された音をコーデック260がエンコード処理することで音データを生成し、この生成された音データを識別情報取得部230Aに供給する。識別情報取得部230Aは、コーデック260から供給された音データに含まれる上記変調成分を復調処理することにより識別情報を取得する。
【0037】
判定部230Bは、識別情報取得部230Aにより取得された識別情報に基づいて電子楽器100の真贋を判定する。具体的には、判定部230Bは、識別情報取得部230Aにより取得された識別情報が、電子楽器100においてオーディオ信号に重畳された所定の識別情報と符合する場合、即ち、識別情報取得部230Aが上記所定の識別情報を取得した場合、電子楽器100が真正品であると判定する。
【0038】
また、その他の場合、例えば識別情報取得部230Aにより取得された識別情報が、電子楽器100においてオーディオ信号に重畳された所定の識別情報と符合しない場合、または、識別情報取得部230Aにより識別情報を取得できなかった場合、判定部230Bは、電子楽器100が真正品ではないと判定する。
【0039】
判定部230Bによる判定結果は、制御部230の制御の下、例えば画像情報、文字情報、音声情報等により、表示部280またはスピーカ240を介して真贋判定装置200の利用者に通知される。
以上で、本実施形態による電子楽器システム1の動作を説明した。
【0040】
上述した本実施形態によれば、一般消費者が電子楽器100の真贋を簡易かつ的確に判定することができ、従って、その模造品による被害の発生を未然に防止することができる。
【0041】
また、上述した本実施形態によれば、電子楽器100の識別情報重畳部120Aの機能をアプリケーションプログラムにより実現したので、電子楽器100は、識別情報重畳部120Aを実現するためのハードウェアを別途備える必要がない。従って、識別情報重畳部120Aの機能を電子楽器100に組み込むことによる電子楽器システム1の製造コストの上昇を招くことがない。
【0042】
同様に、真贋判定装置200の識別情報取得部230Aおよび判定部230Bの機能を、アプリケーションプログラムにより実現したので、真贋判定装置200は、識別情報取得部230Aおよび判定部230Bを実現するためのハードウェアを別途備える必要がない。従って、識別情報取得部230Aおよび判定部230Bの各機能を真贋判定装置200に組み込むことによる電子楽器システム1の製造コストの上昇を招くことがない。
【0043】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態では、電子楽器100に設けられた識別情報重畳部120Aと、真贋判定装置200に設けられた識別情報取得部230Aおよび判定部230Bを、アプリケーションプログラムによりマイコンの機能として実現するものとしたが、これに限定されることなく、必要に応じてハードウェアにより実現してもよい。例えば、電子楽器100に設けられる識別情報重畳部120Aをハードウェアにより構成し、真贋判定装置200に設けられる識別情報取得部230Aおよび判定部230Bをアプリケーションプログラムにより実現してもよい。
【0044】
また、上述の実施形態では、識別情報取得部230Aおよび判定部230Bの各機能をスマートフォン等の任意の端末装置に組み込むことにより真贋判定装置200を実現するものとしたが、真贋判定装置200は、識別情報を取得し、電子楽器の真贋を判定する専用の端末であってもよい。
【0045】
更に、電子楽器100の操作子110を操作する際に識別情報をオーディオ信号に重畳するが、複数ある操作子のうち、どの操作子を操作した場合に識別情報を重畳するかは任意であり、特定の操作子(例えば特定の音の鍵盤)を操作した場合や、特定の複数の操作子の組み合わせを操作した場合にのみ識別情報を重畳するようにしてもよい。
【0046】
更にまた、上述の実施形態では、図2に示すように、電子楽器100の信号処理部120に識別情報重畳部120Aを設け、この識別情報重畳部120Aでオーディオ信号に所定の識別情報を重畳することによりオーディオ信号に所定の識別情報を含ませるものとしたが、これに限定されることなく、オーディオ信号に上記所定の識別情報を含ませるための手法として、どのような手法を用いてもよい。例えば、電子楽器100の信号処理部120が、波形データを基にしてオーディオ信号を生成するタイプの音源を備えるものであれば、予め上記所定の識別情報が重畳された所定の楽音の波形データを他の楽音の波形データと共に電子楽器100の記憶装置(図示なし)に記憶しておく。そして、この記憶装置から信号処理部120が上記所定の楽音の波形データを読み出してオーディオ信号を生成するようにしてもよい。これにより、信号処理部120は、識別情報重畳部120Aを備えることなく、上述の実施形態と同様に、上記所定の識別情報を含むオーディオ信号を生成することができる。また、この例によれば、オーディオ信号に所定の識別情報を含ませるのに、電子楽器100のハードウェア構成を変更する必要がない。従って、電子楽器100のコストの上昇を抑えることができる。
【0047】
更にまた、電子楽器100の操作子110とは別に、上記所定の識別情報を重畳させるための操作子を設けてもよい。
【0048】
更にまた、電子楽器100に真贋判定装置200との間で信号を送受信する通信部を設け、真贋判定装置200の入力部の操作に応じて電子楽器100で識別情報をオーディオ信号に重畳させるようにしてもよい。例えば、真贋判定装置200において、その利用者による入力部210の操作に応じて、制御部230の制御の下、識別情報を重畳する処理を実行させるためのトリガー信号を発生させ、このトリガー信号を通信部220を介して電子楽器100に送信する。電子楽器100は、真贋判定装置200から上記トリガー信号を受信した場合、識別情報重畳部120Aによって識別情報をオーディオ信号に重畳させる。この例によれば、真贋判定装置200の利用者から要求があったときのみ、識別情報をオーディオ信号に重畳させることができる。
【符号の説明】
【0049】
1…電子楽器システム、100…電子楽器、110…操作子、120…信号処理部、120A…識別情報重畳部、130…D/A変換部、140…スピーカ、200…真贋判定装置、210…入力部、220…通信部、230…制御部、230A…識別情報取得部、230B…判定部、240…マイク(収音部)、250…スピーカ、260…コーデック、270…記憶部、280…表示部、290…バス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
奏者による操作子の操作に応じてオーディオ信号を生成し、該オーディオ信号に基づいて放音する電子楽器と、
前記電子楽器から放音された音から前記電子楽器の真贋を判定する真贋判定装置とを備え、
前記電子楽器は、
当該電子楽器が真正品であることを表す識別情報が、前記オーディオ信号に含まれる楽音の周波数成分よりも高い帯域に含まれる前記オーディオ信号を生成するオーディオ信号生成部を備え、
前記真贋判定装置は、
前記電子楽器から放音された音を収音する収音部と、
前記収音部により収音された音から前記識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記識別情報に基づいて前記電子楽器の真贋を判定する判定部と
を備えた電子楽器システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−61523(P2013−61523A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−200425(P2011−200425)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】