電子機器およびプログラム
【課題】学習効果の高い学習支援ツールを提供する。
【解決手段】電子辞書機能を有する移動体通信端末1の制御部100は、電子辞書機能で選択された単語を、自動的に単語帳データ格納部63に格納して単語帳データを生成する。操作部30の操作により学習者から入力された学習データが、単語帳データ格納部63に格納された単語データと対応づけられて学習データ格納部64に格納される。制御部100は、単語帳機能を実行して単語帳を表示部40に表示した際に、タッチセンサ31での入力に基づいて、表示している単語を学習者が記憶しているか否かを判別し、判別結果を学習管理情報格納部65に格納する。制御部100は、学習管理情報格納部65に格納した学習管理情報に基づいて、単語毎の学習効果を表示部40に表示する。また、記憶部60に格納された単語帳に関するデータを、インタフェース部50によって他の移動体通信端末1に転送する。
【解決手段】電子辞書機能を有する移動体通信端末1の制御部100は、電子辞書機能で選択された単語を、自動的に単語帳データ格納部63に格納して単語帳データを生成する。操作部30の操作により学習者から入力された学習データが、単語帳データ格納部63に格納された単語データと対応づけられて学習データ格納部64に格納される。制御部100は、単語帳機能を実行して単語帳を表示部40に表示した際に、タッチセンサ31での入力に基づいて、表示している単語を学習者が記憶しているか否かを判別し、判別結果を学習管理情報格納部65に格納する。制御部100は、学習管理情報格納部65に格納した学習管理情報に基づいて、単語毎の学習効果を表示部40に表示する。また、記憶部60に格納された単語帳に関するデータを、インタフェース部50によって他の移動体通信端末1に転送する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器およびプログラムに関し、特に、電子辞書機能を用いた学習支援に好適な電子機器およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話などの移動体通信端末では、基本機能である音声通話機能の他に種々の機能が搭載され多機能化が進んでいる。近時では、電子辞書機能が付加機能として搭載された移動体通信端末なども実現されている。このような電子辞書は、従来書籍によって提供されていた各種辞書(例えば、和英辞書、英和辞書、国語辞書、など)の内容を電子化したものであり、書籍辞書の複数冊に相当する内容を1つの装置に集約して利用できるので利便性が高く、書籍に取って代わり広く利用されつつある。
【0003】
このような電子辞書は、従来の書籍辞書と同様、未知の単語などの意味等を調べるために用いられるが、学習目的(例えば、受験勉強など)で使用する場合、単に調べるだけでなく、調べた内容を学習者が記憶することが重要となってくる。このような暗記を要する学習には、紙製カードの単語帳を用いる方法が古くからおこなわれているが、紙媒体より多くの情報量を扱うことのできる電子機器で単語帳に相当する機能を提供すれば、学習量の増大や学習効率の向上が期待できる。特に、携帯性に優れた移動体通信端末で単語帳機能を実現すれば、従来よりも多い情報を用いながらも、場所や時間に関係なく学習することができ、従来の単語帳と同様の簡便さでより効果的な学習を図ることができる。
【0004】
一方で、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置を利用した学習支援機能は従来から存在し、電子辞書機能を使用した学習支援方法なども提案されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−72841号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の手法は、入力された文章から未学習の単語を切り出し、切り出した単語の意味等を電子辞書から取得するものであるが、元となる文章が必要であるとともに、テストを実施することで学習者の習熟度を判別しているので、従来の単語帳に代わるような、簡便で効果的な学習材料を提供できるものではない。
【0006】
また、学習者自身が電子辞書機能を用いて積極的に検索した内容を反映するものではないので、学習者それぞれの学習志向に合った独自の単語帳を生成することができない。また、同じ目的を持った複数人が共同して学習することで学習効果が向上する場合もあるが、従来の手法では、生成した単語帳を他者と共有して学習することはできなかった。
【0007】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、より効率的な学習を支援することができる電子機器およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る電子機器は、
電子辞書機能を有する電子機器において、
前記電子辞書機能で選択された単語を示す単語データから構成される単語帳データを生成する単語帳生成手段と、
前記単語帳生成手段が生成した単語帳データの各単語データと、入力された学習内容を示す学習データとを対応づけて記憶する単語帳データ記憶手段と、
前記単語帳データ記憶手段が記憶する前記単語帳データを表示する単語帳表示手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
上記電子機器は、
学習者の手指接触を検知するタッチセンサから構成された入力手段と、
前記単語帳表示手段によって表示された各単語データに対する前記タッチセンサを用いた入力に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別する記憶判別手段と、をさらに備えていることが望ましく、この場合、
前記単語帳データ記憶手段は、前記記憶判別手段の判別結果を示す情報を、当該単語データに対応づけて記憶することが望ましい。
【0010】
上記電子機器において、
前記記憶判別手段は、前記タッチセンサ上での学習者の手指接触回数に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別することが望ましい。
【0011】
上記電子機器において、
前記記憶判別手段は、前記タッチセンサ上での学習者の手指接触時間に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別することが望ましい。
【0012】
上記電子機器において、
前記記憶判別手段は、前記タッチセンサ上での学習者の手指移動速度に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別することが望ましい。
【0013】
上記電子機器において、
前記記憶判別手段は、前記タッチセンサ上での学習者の手指移動方向に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別することが望ましい。
【0014】
上記電子機器において、
前記タッチセンサは、指紋センサから構成されていてもよい。
【0015】
上記電子機器において、
前記単語帳表示手段は、前記単語データ毎の表示回数と、当該単語データについての前記記憶判別手段の判別結果とに基づいて、単語毎の学習効果を示す情報を表示することが望ましい。
【0016】
上記電子機器は、
前記単語帳データ記憶手段が記憶する単語帳データを他の電子機器に送信する送信手段をさらに備えていることが望ましい。
【0017】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかるプログラムは、
電子辞書機能を有する電子機器を制御するコンピュータに、
前記電子辞書機能によって選択された単語を示す単語データから構成される単語帳データを生成する機能と、
生成した単語帳データの各単語データと、入力された学習内容を示す学習データとを対応づけて記憶する機能と、
前記学習データが対応づけられている単語データを表示する機能と、
を実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、移動体通信端末などの電子辞書機能を用いた簡便で効果的な学習支援を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明にかかる実施形態を、図面を参照して説明する。本実施形態では、本発明にかかる電子機器を移動体通信端末によって構成した場合を説明する。本実施形態にかかる移動体通信端末1は、例えば、携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)等といった移動体通信用の端末装置(電話機)であり、本実施形態では、電子辞書機能を備えているものとする。
【0020】
このような移動体通信端末1の構成を、図1を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る移動体通信端末1の構成例を示すブロック図である。図示するように、本実施形態にかかる移動体通信端末1は、通信制御部10、音声処理部20、操作部30、表示部40、インタフェース部50、記憶部60、制御部100、などから構成されている。
【0021】
通信制御部10は、移動体通信端末1の基本機能である通信機能にかかる動作をおこなうものであり、例えば、CDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多重接続)方式などの通信方式を用いた通信装置などで構成され、当該通信方式に対応したアンテナ11による無線送受信をおこなうことで、近傍の基地局と無線通信をおこなう。
【0022】
音声処理部20は、例えば、音声処理をおこなうコーデック回路などを備え、音声通話にかかる音声処理をおこなう。すなわち、受信した音声データをアナログ信号に変換してスピーカ21から出力する他、マイクロフォン22から入力された送話音声をデジタルデータに変換して送信に供する。
【0023】
操作部30は、例えば十字カーソルキーや、数字や文字を入力するための英数字キー、機能などを指定するためのキー等から構成され、移動体通信端末1のユーザによって操作されるものである。操作部30は、これらのキーが操作されることに応じた入力信号を生成して制御部100に入力する。
【0024】
本実施形態では、移動体通信端末1のユーザの手指接触を検知するタッチセンサ31が操作部30に含まれているものとする。このタッチセンサ31は、例えば、表示部40上のカーソル移動などを指示するためのポインティングデバイスとして用いられる他、例えば、移動体通信端末1のユーザを認証するための指紋認証機能に用いられる指紋センサによって構成されるものとする。
【0025】
表示部40は、移動体通信端末1の画像表示機能を実現するための構成であり、例えば、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)などから構成された表示パネルであり、移動体通信端末1の各機能に応じた種々の画面を表示出力する。なお、表示部40が、タッチセンサ機能を有するいわゆるタッチパネル式の液晶表示装置などから構成されている場合、タッチセンサ31が表示部40に構成されていてもよい。
【0026】
インタフェース部50は、他の移動体通信端末1などとの通信をおこなうための通信インタフェースであり、本実施形態では、例えば、IrDA(Infrared Data Association)などに準拠した赤外線通信装置や、Bluetoothなどに準拠した無線通信装置といった、近距離ワイヤレス通信をおこなうための通信装置などから構成される。本実施形態では、移動体通信端末1内に作成される単語帳データや学習管理情報(詳細後述)などを、インタフェース部50を用いて移動体通信端末1同士で送受信する。
【0027】
なお、インタフェース部50は、例示したワイヤレス通信インタフェースに限らず、例えば、外部記憶装置などと移動体通信端末1とを接続するインタフェースを含んでいてもよい。
【0028】
記憶部60は、例えば、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリなどから構成され、制御部100などがおこなう処理に必要なデータやこれらによる処理結果などを記憶する。また、記憶部60は、制御部100が実行するプログラムを格納する。本実施形態では、図1に示すように、プログラム格納部61、電子辞書データ格納部62、単語帳データ格納部63、学習データ格納部64、学習管理情報格納部65、などの記憶領域が用意される。
【0029】
プログラム格納部61は、移動体通信端末1が実行するプログラムを格納する。本実施形態では、移動体通信端末1で電子辞書機能を実現するためのプログラムの他、電子辞書機能を用いた単語帳作成機能の実現に必要なプログラムなどが格納される。
【0030】
電子辞書データ格納部62は、移動体通信端末1の電子辞書機能で用いられる辞書データを格納する。なお、搭載される電子辞書の種類は任意であり、移動体通信端末1の製造者によって選択された辞書の他、ユーザによって任意に追加された辞書の辞書データが格納されるものとする。なお、電子辞書データ格納部62に格納される電子辞書データは、一般的な電子辞書で用いられるデータであるものとし、例えば、和英・英和辞書や国語辞書などといった言語辞書に限られず、種々の分野の用語集や辞典なども含まれているものとする。
【0031】
単語帳データ格納部63は、移動体通信端末1の電子辞書機能で検索された語に基づいて作成される単語帳データを格納する。単語帳データ格納部63に記録される情報の例を図2(a)に示す。図示するように、単語帳データ格納部63には、電子辞書機能でユーザが検索した見出し語(単語)が、例えば、検索された順に一意の識別情報(以下、「単語ID」とする)をキーとして格納される。各キーのレコードには、例えば、登録された単語の種別(例えば、「英単語」や「歴史用語」など)を示す情報の他、当該単語(単語データ)について入力された学習データを示す識別情報(以下、「学習データID」とする)が記録される。
【0032】
学習データ格納部64は、単語帳データに登録された見出し語に対し、移動体通信端末1のユーザが任意に入力した学習データを格納する。学習データ格納部64に記録される情報の例を図2(b)に示す。図示するように、学習データ格納部64には、入力された学習データが、例えば、入力された順に一意となる識別情報(学習データID)をキーとして格納される。また、単語帳データのいずれの見出し語に対応する学習データであるかを示す単語IDが各学習データに記録される。
【0033】
本実施形態における学習データとは、電子辞書機能で検索した単語について、学習者自身が学習した内容を示すデータであり、デフォルトでは電子辞書が示す解説内容が学習データとして記録されるものとする。この学習データは、学習者が操作部30を操作することで、編集・追加可能であるものとする。
【0034】
学習管理情報格納部65は、学習データが対応づけられた単語帳データを用いた学習支援動作の履歴を管理するための学習管理情報を格納する。学習管理情報格納部65に記録される学習管理情報の例を図2(c)に示す。図示するように、学習管理情報格納部65には、単語帳機能によって提示した単語の単語IDをキーとしたレコードが作成されており、各レコードには、当該単語の提示回数を示す情報(学習回数)、当該単語を学習者が記憶したか否かを示す記憶フラグ、学習した回数のうちで学習者(ユーザ)が当該単語を記憶した回数を示す情報(記憶回数)、最近に当該単語を学習した日時を示す情報(最終学習日時)、最終学習日時以前の直近学習日時を示す情報(前回学習日時)、などが記録される。
【0035】
なお、記憶部60内に構成される上記各記憶領域は、例えば、メモリカードなどといった移動体通信端末1に着脱可能な記憶媒体に構成されていてもよい他、インタフェース部50に接続される外部記憶装置などに構成されていてもよい。
【0036】
制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)やRAM(Random Access Memory)などから構成されており、移動体通信端末1の各部の動作を制御する。本実施形態では、制御部100が、プログラム格納部61に格納されている動作プログラムを実行することで、後述する各処理が実現される。なお、制御部100に構成されるRAMは、CPUがプログラムを実行する際、ワークメモリとして用いられる。
【0037】
本実施形態では、制御部100がプログラムを実行することで、電子辞書機能を用いた、学習を支援するための構成が実現される。より詳細には、プログラムの実行により、制御部100は、図3に示すような各構成として機能する。すなわち、制御部100は、電子辞書処理部110、単語帳作成部120、学習データ取得部130、単語帳表示部140、記憶判別部150、学習管理部160、データ転送部170、などとして機能する。
【0038】
電子辞書処理部110は、操作部30からの入力信号に基づき、ユーザの操作に応じて電子辞書機能を実行する。すなわち、電子辞書データ格納部62に格納されている電子辞書データに基づいて、電子辞書画面を表示部40に表示させるとともに、操作部30から入力された検索語に対応する辞書データを電子辞書データ格納部62から検索して表示部40に表示出力する。つまり、電子辞書処理部110は、移動体通信端末1の各部を制御して、アプリケーションとしての電子辞書機能を提供する。
【0039】
単語帳作成部120は、電子辞書処理部110によって検索された見出し語を抽出し、単語帳データ格納部63に順次格納することで、移動体通信端末1のユーザ(学習者)が電子辞書機能で検索した語が登録された単語帳データを生成する。
【0040】
学習データ取得部130は、単語帳データに登録された単語に対し、学習者(ユーザ)が操作部30で入力した学習情報を、当該単語データに対応づけて学習データ格納部64に格納する。
【0041】
単語帳表示部140は、学習データが対応づけられた単語データについて、当該単語データの単語と、対応づけられている学習データとを表示部40に表示し、単語帳による学習者(ユーザ)の学習を支援する。
【0042】
記憶判別部150は、単語帳表示部140によって表示されている単語帳データに対する、タッチセンサ31を用いた学習者(ユーザ)の入力に基づいて、当該単語を学習者(ユーザ)が記憶したか否かを判別し、判別結果を学習管理情報格納部65に格納する。
【0043】
学習管理部160は、単語帳表示部140による、単語帳の表示に基づき、表示した単語データ毎の表示日時、表示回数などを学習管理情報格納部65に記録するとともに、記憶判別部150による判別結果に基づく記憶回数を学習管理情報格納部65に記録する。また、学習管理部160は、学習管理情報格納部65に記録した学習回数(表示回数)と記憶回数に基づいて、単語データ毎の学習効果を算出し、表示部40に表示する。
【0044】
データ転送部170は、操作部30から入力されたユーザ指示に応じてインタフェース部50を制御し、単語帳データ格納部63に格納されている単語帳データや、学習データ格納部64に格納されている学習データ、学習管理情報格納部65に格納されている学習管理情報などを、他の移動体通信端末1に送信する他、他の移動体通信端末1から送信された単語帳データ、学習データ、学習管理情報などを受信して記憶部60に格納する。
【0045】
本実施形態では、制御部100がプログラムを実行することで、図3に示した各構成が論理的に実現されるものとするが、これに限られず、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)などのハードウェアによって図3に示した各構成を実現してもよい。
【0046】
上記各構成は本発明を実現するために必要な構成であり、移動体通信端末としての基本機能や付加機能のために必要なその他の構成は必要に応じて備えられているものとする。
【0047】
このような構成を有する移動体通信端末1の動作を以下説明する。まず、電子辞書機能で検索した単語で単語帳を生成するための「単語帳生成処理」の動作を、図4に示すフローチャートを参照して説明する。この単語帳生成処理は、移動体通信端末1の電子辞書機能が起動されたことを契機に開始されるものとする。本実施形態では、移動体通信端末1のユーザが、移動体通信端末1の電子辞書機能を用いた学習をおこなうものとする。よって、本実施形態において、「移動体通信端末1のユーザ」と「学習者」とは同意である。
【0048】
処理が開始されると、電子辞書処理部110により電子辞書機能が実行され、表示部40に電子辞書画面が表示される(ステップS101)。ここでは、ユーザ操作に応じた操作部30からの入力信号に基づいて、選択された辞書についての電子辞書画面が表示される。表示部40に表示される電子辞書画面の例を図5(a)に示す。ここでは、英単語にかかる辞書(例えば、英和辞書)についての表示例を示す。この場合、図示するように、見出し語となる英単語が選択可能に表示される。ユーザが操作部30を操作し、所望する英単語を選択して所定の操作をすると、電子辞書処理部110が電子辞書データ格納部62の辞書データにアクセスすることで、当該英単語の意味等を表示する画面に切り替わる。
【0049】
このような、電子辞書画面上で見出し語を選択する操作がおこなわれると、当該操作を示す入力信号が操作部30から制御部100に入力される。電子辞書処理部110は、入力信号に基づいて、電子辞書で単語(見出し語)が選択されたと判別する(ステップS102:Yes)。この場合、電子辞書処理部110は、選択された単語についての電子辞書機能にかかる表示動作をおこなうとともに、現在起動している電子辞書の種類、選択された単語、当該単語についての内容を単語帳作成部120に通知する。
【0050】
単語帳作成部120は、電子辞書処理部110からの通知に応じて、単語帳データ格納部63にアクセスし、通知された単語が未登録であるか否かを判別する(ステップS103)。電子辞書において選択された単語が単語帳データに未登録である場合(ステップS103:Yes)、単語帳作成部120は、単語帳データ格納部63の単語帳データに新規レコードを作成し、電子辞書処理部110から通知された単語を新規に登録するとともに、使用された辞書の種類を作成したレコードに記録することで、単語帳データに新規の単語データを追加する(ステップS104)。
【0051】
また、単語帳作成部120は、このとき作成したレコードのキーとなる単語IDと、電子辞書処理部110から通知された辞書内容を学習データ取得部130に通知する。単語帳作成部120からの通知に応じて、学習データ取得部130は学習データ格納部64にアクセスして新規のレコードを作成し、通知された辞書内容をデフォルトの学習データとして登録するとともに、単語帳データ格納部63で対応する単語データを示す単語IDを格納することで、新規の学習データを登録する(ステップS105)。このようにして、単語帳データを構成する単語と、その内容を示す学習データとが対応づけられて単語帳データ格納部63と学習データ格納部64に登録される。
【0052】
なお、電子辞書で選択された単語が既登録である場合(ステップS103:No)は、当該単語を追加する必要がないので、新規の単語データの追加や学習データの登録などはおこなわない。
【0053】
このようにして、移動体通信端末1の電子辞書機能で選択された単語が、単語帳データに未登録である場合、自動的にその単語と辞書内容が単語帳データに追加される。この単語帳データへの追加動作は、電子辞書機能のバックグラウンドで実行される。よって、ユーザは、移動体通信端末1での電子辞書機能を継続して使用していることになる。ここで、ユーザが操作部30を操作することで、電子辞書機能の終了を指示するまで(ステップS106:No)、上記処理が繰り返しおこなわれる。つまり、単語帳データに未登録の単語が電子辞書で検索されれば、その都度、検索された単語とデフォルトの学習データが自動的に登録される。
【0054】
そして、電子辞書機能の終了が指示されると(ステップS106:Yes)、電子辞書処理部110が電子辞書機能を終了するとともに、その旨を単語帳作成部120に通知する。単語帳作成部120は、電子辞書処理部110からの通知に応じて、今回新規に追加された単語を一覧表示するとともに、追加された単語についてのデータ編集をおこなうか否かをユーザに問い合わせる画面(編集確認画面)を表示部40に表示する(ステップS107)。
【0055】
表示部40に表示される編集確認画面の表示例を図5(b)に示す。図示するように、編集確認画面では、新規に追加された単語が選択可能に表示される。ユーザは、単語データの編集を所望する単語があれば、操作部30を操作して当該単語を選択し、「編集」ボタンが選択されるよう操作部30を操作する。一方、単語帳データの編集を所望しない場合は、「終了」ボタンが選択されるよう操作部30を操作する。
【0056】
単語帳作成部120は、操作部30からの入力信号に基づいて、単語データの編集が選択されたか否かを判別する(ステップS108)。ここで、「終了」ボタンが選択される操作がおこなわれ、単語データの編集が選択されない場合(ステップS108:No)は、デフォルトで登録された辞書内容を学習データとした単語帳データが作成された状態で単語帳生成処理を終了する。
【0057】
一方、「編集」ボタンが選択される操作がおこなわれ、単語データの編集が選択された場合(ステップS108:Yes)、単語帳作成部120は、その旨を学習データ取得部130に通知する。この場合、学習データ取得部130は、学習データの編集や新規入力をユーザ(学習者)におこなわせるための「単語帳編集処理」を起動し(ステップS109)、単語帳生成処理を終了する。
【0058】
なお、この単語帳編集処理は、単語帳生成処理において「編集」を選択しない場合であっても、ユーザが所定の操作をおこなうことで事後的に実行可能であるものとする。この場合は、単語帳データに登録されている単語を選択可能に一覧表示した、上記編集確認画面(図5(b)参照)と同様の画面を表示部40に表示することで、選択された単語についての学習データが編集されるものとする。
【0059】
単語帳編集処理を、図6に示すフローチャートを参照して説明する。処理が開始されると、学習データ取得部130は、選択された単語に対応づけられている学習データを学習データ格納部64から取得する(ステップS201)。
【0060】
対象となる学習データを取得すると、学習データ取得部130は、当該学習データを編集可能に表示する「学習データ編集画面」を表示部40に表示する(ステップS202)。ここでは、デフォルトで登録された辞書内容などの学習データが編集可能に表示され、ユーザが操作部30を操作することで、現在の学習データの一部またはすべてを削除したり、文字入力によって学習者独自の学習データを入力する。つまり、学習の目的やレベルなどに応じて、デフォルトで登録された辞書内容から不要な部分を削除したり、その単語について学習者自身が辞書以外で学習した内容を追加したりすることで、学習者独自の学習データから構成される単語帳データとすることができる。
【0061】
一の単語についての学習データ編集が終了すると、ユーザは操作部30を操作し、その旨を入力する。このような編集終了指示が入力されると(ステップS203:Yes)、学習データ取得部130は、今回編集された学習データに対応する単語以外の単語を選択可能に一覧表示した、上記編集確認画面(図5(b)参照)と同様の画面(編集対象選択画面)を表示部40に表示する(ステップS204)。
【0062】
ここで、ユーザが操作部30を操作し、他の単語についての編集を指示した場合(ステップS205:Yes)、ステップS201以降の処理により、新たに選択された単語についての学習データ編集がおこなわれる。一方、単語帳編集の終了が指示された場合(ステップS205:No)は、単語帳編集処理を終了する。
【0063】
このようにして、電子辞書の使用により自動登録された単語帳データを、ユーザ(学習者)自身が編集することで、学習目的やレベルに応じた独自の単語帳データとすることができる。
【0064】
このような単語帳データを使ってユーザ(学習者)の学習を支援するための「学習支援処理」を、図7に示すフローチャートを参照して説明する。この学習支援処理は、ユーザ(学習者)が操作部30を操作し、単語帳の表示を指示したことを契機に開始されるものとする。
【0065】
処理が開始されると、単語帳表示部140は、表示する単語のジャンル等をユーザに選択させるためのメニュー画面を表示部40に表示する(ステップS301)。このメニュー画面には、単語帳データ格納部63に格納されている各単語データが示す辞書の種類に基づいて、例えば、「英単語のみ」、「歴史用語のみ」、「すべて」、などが選択可能に表示される。ユーザ(学習者)は、操作部30を操作し、そのときの学習目的などに応じて、単語帳で学習する単語のジャンルを選択する。この場合、単語帳表示部140は、単語帳データ格納部63にアクセスし、選択されたジャンルに対応する単語データを取得するとともに(ステップS302)、学習データ格納部64にアクセスし、取得した単語データに対応づけられている学習データを取得して(ステップS303)、表示準備する。
【0066】
また、単語帳表示部140は、単語帳表示時に用いられるタッチセンサ31を起動させる(ステップS304)。これにより、単語帳を表示している間のユーザ(学習者)によるタッチセンサ31への手指接触が検知され、その検知信号が制御部100に入力されるようになる。
【0067】
タッチセンサ31が起動すると、単語帳表示部140は、ステップS302で取得した単語データを、例えば、単語ID順などでソートし、表示する単語を指定する単語表示ポインタnに、初期値「1」を設定するとともに(ステップS305)、n番目の単語データが示す単語IDを学習管理部160に通知する。
【0068】
単語帳表示部140からの通知に応じて、学習管理部160は、学習管理情報格納部65にアクセスし、格納されている学習管理情報から、通知された単語IDのレコードを検索する。対応するレコードがない場合は、通知された単語IDをキーとする新規レコードを作成し、「学習回数」欄に「1」を設定する。また、既にレコードがある場合は、当該レコードの「学習回数」に記録されている数値を+1する。また、学習管理部160は、当該レコードの「最終学習日時」が記録されている場合は、当該日時を「前回学習日時」に転記するとともに、現在日時を取得して「最終学習日時」に記録する。つまり、n番目の単語についての学習管理情報の作成または更新がおこなわれる(ステップS306)。
【0069】
そして、単語帳表示部140は、n番目の単語データに基づく単語帳表示をおこなう(ステップS307)。ここで、単語帳表示部140による単語帳表示の表示パターンの例を図9に示す。この表示パターンでは、図9(a)に示すように、まず、対象となる単語データに対応する単語のみが表示部40に表示される。そして、この単語に対応する学習データは、図9(b)に示すように、同一画面をスクロール(例えば、上方向スクロール)することで見ることができる。このスクロール操作は、タッチセンサ31を用いておこなわれる。つまり、学習者がタッチセンサ31上で、例えば、画面下方向に対応する方向に手指を動かしながら接触することで、この動きに応じた画面スクロールがおこなわれる。また、図9(a)に示した単語表示の状態、あるいは、図9(b)に示した学習表示の状態から、タッチセンサ31上で左右方向に手指を動かしながら接触させれば、図9(c)に示すように、次の単語(もしくは前の単語)を表示する画面に遷移する。
【0070】
つまり、表示された単語の学習内容を学習者がすぐに想起することができれば、その学習内容(学習データ)を見るまでもないので、次の単語に進むことになるが、その単語の学習内容を想起できなければ、学習内容(学習データ)を見る必要があるので、画面をスクロールさせて表示させることになる。
【0071】
つまり、この表示パターンの場合では、タッチセンサ31上での手指移動方向により、次の単語へ進むのか学習内容を表示するのかを峻別することができる。このようなタッチセンサ31での入力に基づいて、表示されている単語を学習者が記憶しているか否かを判別するための「記憶判別処理」が、記憶判別部150によって実行される(ステップS400)。この記憶判別処理を、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0072】
処理が開始されると、記憶判別部150は、タッチセンサ31からの入力信号に基づいて、タッチセンサ31上で学習者が上下方向に手指接触させたか否かを判別する(ステップS401)。上下方向の手指接触が検出された場合(ステップS401:Yes)、ワークエリア上で、不記憶であることを示す、例えば、暫定ポイント(以下、「不記憶暫定ポイント」とする)をクリア(“0”を代入)する(ステップS402)。
【0073】
そして、単語帳表示部140は、その接触入力に応じて画面スクロールさせ、表示している単語データに対応する学習データを表示部40に表示させる(ステップS403)。
【0074】
この場合、学習者が学習内容を参照しているので、当該単語を記憶していないことが考えられるが、記憶していても確認のために学習内容を表示させる場合もある。このような確認のための閲覧と、未記憶単語を学習するための閲覧とでは、通常、その表示時間に違いが生じる。よって、上下方向の手指接触を検出した場合、記憶判別部150は、次の各条件との照合を並行しておこなって、学習者が記憶しているか否かを判別する。
【0075】
まず、未記憶単語を学習する場合であれば、その内容を熟読するので、少しずつスクロールさせることになる。この場合、最後までスクロールさせるには、タッチセンサ31上での接触回数が多くなる。よって、記憶判別部150は、タッチセンサ31上での上下方向の接触回数が所定の閾値以上であるか否かを判別し、所定回数以上であれば(ステップS404:Yes)、「記憶していない」蓋然性があると判別し、不記憶暫定ポイントを+1する(ステップS407)。
【0076】
一方、確認のための閲覧であれば、一回の接触量を多くして大きくスクロールさせたり、あるいは、すべてスクロールし終わる前に次の単語に進むことがある。よって、タッチセンサ31上での上下方向の接触回数が所定回数未満であれば(ステップS404:No)、記憶判別部150は、「記憶している」蓋然性があると判別し、不記憶暫定ポイントへの加算はおこなわない。
【0077】
なお、このような接触回数は、学習データの量によって異なるので、接触回数のみでの判別では不正確となる場合がある。よって、記憶判別部150は、タッチセンサ31上での手指接触時間も計測する。つまり、接触回数を多くさせる他に、接触した状態で少しずつ手指を移動させることでも、ゆっくり画面をスクロールさせることができる。よって、記憶判別部150は、タッチセンサ31での手指接触時間と所定の閾値とを比較し、接触時間が所定時間以上であれば(ステップS405:Yes)、「記憶していない」蓋然性があると判別し、不記憶暫定ポイントを+1し(ステップS407)、所定時間未満であれば(ステップS405:No)、「記憶している」蓋然性があると判別して、不記憶暫定ポイントに加算しない。
【0078】
また、スクロール量の調整は、接触回数や接触時間の他に、タッチセンサ31上での手指移動速度でもおこなうことができるので、記憶判別部150は、タッチセンサ31上での手指移動速度も計測して判別をおこなう。この場合、記憶判別部150は、タッチセンサ31上での手指移動量(距離)とその移動時間とを計測することで、タッチセンサ31上での手指移動速度を算出し、所定の閾値と比較する。つまり、タッチセンサ31上での手指移動速度が所定の速度以上であれば(ステップS406:Yes)、記憶判別部150は、「記憶している」蓋然性があると判別し、不記憶暫定ポイントを加算しない。一方、タッチセンサ31上での手指移動速度が所定速度未満であれば(ステップS406:No)、「記憶していない」蓋然性があると判別し、不記憶暫定ポイントを+1することになる(ステップS407)。
【0079】
このような複数の判別で不記憶の蓋然性があてはまれば、不記憶暫定ポイントが1以上となる。一方、記憶している蓋然性が高ければ、不記憶暫定ポイントが1未満、すなわち「0」である。
【0080】
ステップS404からステップS407の処理において、「記憶している」蓋然性があると判別し、不記憶暫定ポイントを加算しない場合(ステップS404:No、ステップS405:No、ステップS406:Yse)、あるいは、「記憶していない」蓋然性があると判別し、不記憶暫定ポイントを+1した場合(ステップS407)、記憶判別部150は、新たなタッチセンサ31からの入力信号に基づいて、タッチセンサ31上で学習者が上下方向に手指接触させたか否かを判別し(ステップS408)、上下方向の手指接触が検出された場合(ステップS408:Yes)、処理はステップS403に戻り、その接触入力に応じて画面スクロールさせ、表示している単語データに対応する学習データを表示部40に表示させる
【0081】
一方、上下方向の手指接触が検出されない場合(ステップS408:No)、続いて、左右方向に手指接触させたか否かを判別する(ステップS409)。左右方向の手指接触が検出された場合(ステップS409:Yes)、つまり、学習データを表示させた状態から次の単語に進んだ場合、不記憶暫定ポイントが1未満、すなわち「0」であるか否かを判別する(ステップS410)。
【0082】
また、上下方向、及び左右方向の手指接触が検出されない場合(ステップS408:No、ステップS409:No)、処理はステップS408に戻り、上下方向、あるいは、左右方向の手指接触が検出されるまで、ステップS408からステップS409の処理を繰り返す。
【0083】
ステップS410において、不記憶暫定ポイントが1未満、すなわち「0」である場合(ステップS410:Yes)、記憶判別部150は、当該単語を学習者が記憶していると判別する(ステップS412)。あるいは、学習データを表示させずに次の単語に進んだ場合(ステップS401:No、ステップS411:Yes)も、記憶判別部150は、当該単語を学習者が記憶していると判別する(ステップS412)。
【0084】
この場合、記憶判別部150は、学習管理情報格納部65にアクセスし、現在表示している単語の単語IDをキーとしたレコードを特定し、当該レコードの「記憶フラグ」を、記憶していることを示す「1」に設定するとともに(ステップS413)、「記憶回数」に記録されている数値を+1する(ステップS414)。
【0085】
一方、表示した単語を記憶していない蓋然性が高く、不記憶暫定ポイントが1以上の場合(ステップS410:No)、記憶判別部150は、当該単語を学習者が記憶していないと判別し(ステップS415)、学習管理情報の「記憶フラグ」を、記憶していないことを示す「0」に設定し(ステップS416)、記憶回数の加算はおこなわない。
【0086】
このようにして、表示した単語に対するタッチセンサ31を用いた入力に基づいて、当該単語を学習者が記憶しているか否かを判別して学習管理情報を更新すると、図7に示す学習支援処理のフローに戻る。
【0087】
学習支援処理では、表示した単語についての記憶判別によって更新された学習管理情報に基づいて、学習管理部160が当該単語についての学習効果を算出し、単語毎の学習効果を示す「学習効果画面」を表示部40に表示する(ステップS308)。学習効果画面の表示例を図10に示す。図示するように、学習効果画面には、学習した単語の他、学習管理情報に記録されている学習回数、記憶回数、前回学習日時などが表示される。また、例えば、学習回数と記憶回数を基準とした学習効果が表示される。
【0088】
この場合、学習回数に対する記憶回数の比率によって学習効果が算出されるが、算出結果に対して、例えば、記憶フラグの示す値に応じた重み付けがなされる。例えば、学習回数が「4」の場合に、このうちの2回で「記憶した」と判別された場合、記憶回数が「2」となり、その比率に基づく学習効果は「50%」となるが、直近の学習において記憶したか否かを示している記憶フラグが「1」であれば、複数回の学習を経て記憶するに至っていると判断することができる。よって、この場合は、50%以上の数値となるよう重み付けをおこなうことができる。
【0089】
このような学習効果画面が表示されることで、学習者は、単語帳での学習時に、単語毎の学習効果を逐次把握することができる。ここで、単語帳による学習を終了する場合、学習者は操作部30を操作して終了を指示する。このような終了指示が入力されず次の単語に進むよう指示された場合(ステップS309:No)、単語帳表示部140は、単語表示ポインタnを+1し(ステップS310)、次の単語についてステップS306以降の処理がおこなわれることになる。
【0090】
一方、操作部30の操作によって単語帳学習の終了が指示された場合(ステップS309:Yes)、学習支援処理は終了する。
【0091】
このようにして、移動体通信端末1の電子辞書機能で選択された単語から構成された単語帳を用いた学習がおこなわれる。その際に、表示に対するタッチセンサ31での入力動作に基づいて当該単語が学習者に記憶されたか否かが判別され、単語毎の学習効果が提示されることになる。
【0092】
このような、電子辞書機能から自動的に生成された単語帳データ(単語データ+学習データ)や、その学習履歴を示す学習管理情報を、他の移動体通信端末1に転送することで、学習者間で単語帳データの共有を図ったり、学習を監督する者(例えば、教師など)が学習成果を把握したりすることができる。この場合に移動体通信端末1で実行される「単語帳データ転送処理」を、図11に示すフローチャートを参照して説明する。この単語帳データ転送処理は、2つの移動体通信端末1のそれぞれで、ユーザが操作部30を操作することで、単語帳データの転送が指示されたことを契機に開始される。ここでは、転送する側の移動体通信端末1の動作について説明する。
【0093】
処理が開始されると、データ転送部170は、単語帳データ格納部63、学習データ格納部64、学習管理情報格納部65にアクセスし、それぞれに格納されている単語帳データ、学習データ、学習管理データを取得し、転送対象データとしてワークエリアに保持する(ステップS501)。
【0094】
転送対象データを取得すると、データ転送部170は、転送するデータに付加するユーザ識別情報をユーザに入力させるための「ユーザ識別情報入力画面」を表示部40に表示する(ステップS502)。このユーザ識別情報は、転送先の移動体通信端末1で、転送された単語帳データ等が誰のものであるかを識別させるための情報であり、例えば、転送元となる移動体通信端末1のユーザの名前などである。よって、ユーザ識別情報入力画面には、任意の文字列を入力可能なテキストボックスなどが表示される。移動体通信端末1(転送元)のユーザは、操作部30を操作し、任意のユーザ識別情報を入力する。
【0095】
データ転送部170は、入力されたユーザ識別情報を、ステップS501で取得した単語帳データ、学習データ、学習管理データのそれぞれに、例えば、ヘッダ情報として付加する(ステップS503)。
【0096】
データ転送部170は、インタフェース部50を制御して起動させ(ステップS504)、ステップS503でユーザ識別情報を付加した単語帳データ、学習データ、学習管理データのそれぞれの送信を指示する。インタフェース部50は、データ転送部170からの指示に応じて、当該インタフェース部50が通信可能な他の移動体通信端末1がある場合、ワークエリアに保持されている転送対象データを順次送信して(ステップS505)、処理を終了する。
【0097】
転送先の移動体通信端末1では、インタフェース部50が転送されたデータを受信し、受信した単語帳データ、学習データ、学習管理データをそれぞれ単語帳データ格納部63、学習データ格納部64、学習管理情報格納部65に格納する。このとき、転送されたデータには、ユーザ識別情報が付加されているので、転送先の移動体通信端末1では、すでに格納されている自己のデータとは別のファイルとして、転送されたデータそれぞれを格納する。
【0098】
このような処理により、ある学習者の移動体通信端末1で作成された単語帳を、同じ学習目的を持つ複数の学習者間で共有して学習効果を高めたり、教師などの学習監督者が、複数の学習者の学習状況や成果を把握したりすることができる。
【0099】
以上説明したように、本発明を上記実施形態の如く適用することで、移動体通信端末などの電子機器で単語帳機能を実現することができるので、簡便で効果的な学習支援をおこなうことができる。
【0100】
この場合において、移動体通信端末などの電子辞書機能で選択された単語を自動的に単語帳に登録するので、学習者が積極的に学習した単語で構成される単語帳データを学習者による特段の操作を要しないで作成することができる。
【0101】
また、各単語に対応する学習データは、学習者自身で登録したり編集したりすることができるので、学習目的や学習レベルに応じた学習者独自の単語帳データとすることができる。
【0102】
また、移動体通信端末などに構成されるタッチセンサ(指紋センサなど)を用い、単語帳表示時の入力操作に基づいて、表示した単語を学習者が記憶しているか否かを判別し、単語毎の学習効果を表示するので、学習効果を確認しながら学習することができる。
【0103】
また、単語帳に関するデータを、他の移動体通信端末などに転送することができるので、同じ学習目的を持つ複数の学習者で単語帳データを共有したり、教師などの監督者が学習者の学習成果を把握することができる。
【0104】
上記実施形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。すなわち、種々の応用が可能であり、あらゆる実施の形態が本発明の範囲に含まれる。
【0105】
例えば、上記実施形態では、単語帳の表示パターンを図9に例示したが、単語帳の表示パターンはこれに限られず任意である。この場合、その表示パターンに応じたタッチセンサ上の手指接触に基づいて記憶判別してもよい。
【0106】
また、上記実施形態では、本発明にかかる電子機器を移動体通信端末によって実現した場合を例示したが、電子辞書機能を有している装置であれば、移動体通信端末に限られず、種々の電子機器(例えば、PDA(Personal Digital Assistants:携帯情報端末)、パーソナルコンピュータ、など)に本発明を適用することができる。
【0107】
また、上記実施形態で示した移動体通信端末1のように、本発明にかかる機能等を予め有している電子機器として提供可能であることはもとより、上記移動体通信端末1の制御部100が実行したプログラムと同様のプログラムを適用することで、既存の電子機器を本発明にかかる電子機器として機能させることもできる。
【0108】
この場合のプログラムの適用方法は任意であり、例えば、DVD(Digital Versatile Disc:デジタル多目的ディスク)やメモリカードなどの記録媒体に格納して配布可能である他、例えば、インターネットなどの通信媒体を介して配布することもできる。そして、このようにして配布されたプログラムを、当該装置のコンピュータ(CPUなど)に適用して実行することで、既存の電子機器を本発明にかかる電子機器として機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明の実施形態にかかる移動体通信端末の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す記憶部に記憶される情報の例を示す図であり、(a)は単語帳データ格納部に記録される情報の例を示し、(b)は学習データ格納部に記録される情報の例を示し、(c)は学習管理情報格納部に記録される情報の例を示す。
【図3】図1に示す制御部によって実現される機能を示す機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施形態にかかる「単語帳生成処理」を説明するためのフローチャートである。
【図5】図4に示す単語帳生成処理における画面表示例を示す図であり、(a)は「電子辞書画面」の表示例を示し、(b)は「編集確認画面」の表示例を示す。
【図6】本発明の実施形態にかかる「単語帳編集処理」を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態にかかる「学習支援処理」を説明するためのフローチャートである。
【図8】図7に示す学習支援処理で実行される「記憶判別処理」を説明するためのフローチャートである。
【図9】図7に示す学習支援処理で表示される単語帳画面の表示例を示す図であり、(a)は単語が表示された状態の表示例を示し、(b)は(a)に示す状態で上下方向に手指接触が検知されたときの画面表示例を示し、(c)は(a)に示す状態で左右方向に手指接触が検知されたときの画面表示例を示す。
【図10】図7に示す学習支援処理で表示される学習効果画面の表示例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態にかかる「単語帳データ転送処理」を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0110】
1…移動体通信端末、10…通信制御部、11…アンテナ、20…音声処理部、21…スピーカ、22…マイクロフォン、30…操作部、40…表示部、50…インタフェース部、60…記憶部、61…プログラム格納部、62…電子辞書データ格納部、63…単語帳データ格納部、64…学習データ格納部、65…学習管理情報格納部、100…制御部、110…電子辞書処理部、120…単語帳作成部、130…学習データ取得部、140…単語帳表示部、150…記憶判別部、160…学習管理部、170…データ転送部
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器およびプログラムに関し、特に、電子辞書機能を用いた学習支援に好適な電子機器およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話などの移動体通信端末では、基本機能である音声通話機能の他に種々の機能が搭載され多機能化が進んでいる。近時では、電子辞書機能が付加機能として搭載された移動体通信端末なども実現されている。このような電子辞書は、従来書籍によって提供されていた各種辞書(例えば、和英辞書、英和辞書、国語辞書、など)の内容を電子化したものであり、書籍辞書の複数冊に相当する内容を1つの装置に集約して利用できるので利便性が高く、書籍に取って代わり広く利用されつつある。
【0003】
このような電子辞書は、従来の書籍辞書と同様、未知の単語などの意味等を調べるために用いられるが、学習目的(例えば、受験勉強など)で使用する場合、単に調べるだけでなく、調べた内容を学習者が記憶することが重要となってくる。このような暗記を要する学習には、紙製カードの単語帳を用いる方法が古くからおこなわれているが、紙媒体より多くの情報量を扱うことのできる電子機器で単語帳に相当する機能を提供すれば、学習量の増大や学習効率の向上が期待できる。特に、携帯性に優れた移動体通信端末で単語帳機能を実現すれば、従来よりも多い情報を用いながらも、場所や時間に関係なく学習することができ、従来の単語帳と同様の簡便さでより効果的な学習を図ることができる。
【0004】
一方で、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置を利用した学習支援機能は従来から存在し、電子辞書機能を使用した学習支援方法なども提案されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−72841号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の手法は、入力された文章から未学習の単語を切り出し、切り出した単語の意味等を電子辞書から取得するものであるが、元となる文章が必要であるとともに、テストを実施することで学習者の習熟度を判別しているので、従来の単語帳に代わるような、簡便で効果的な学習材料を提供できるものではない。
【0006】
また、学習者自身が電子辞書機能を用いて積極的に検索した内容を反映するものではないので、学習者それぞれの学習志向に合った独自の単語帳を生成することができない。また、同じ目的を持った複数人が共同して学習することで学習効果が向上する場合もあるが、従来の手法では、生成した単語帳を他者と共有して学習することはできなかった。
【0007】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、より効率的な学習を支援することができる電子機器およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る電子機器は、
電子辞書機能を有する電子機器において、
前記電子辞書機能で選択された単語を示す単語データから構成される単語帳データを生成する単語帳生成手段と、
前記単語帳生成手段が生成した単語帳データの各単語データと、入力された学習内容を示す学習データとを対応づけて記憶する単語帳データ記憶手段と、
前記単語帳データ記憶手段が記憶する前記単語帳データを表示する単語帳表示手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
上記電子機器は、
学習者の手指接触を検知するタッチセンサから構成された入力手段と、
前記単語帳表示手段によって表示された各単語データに対する前記タッチセンサを用いた入力に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別する記憶判別手段と、をさらに備えていることが望ましく、この場合、
前記単語帳データ記憶手段は、前記記憶判別手段の判別結果を示す情報を、当該単語データに対応づけて記憶することが望ましい。
【0010】
上記電子機器において、
前記記憶判別手段は、前記タッチセンサ上での学習者の手指接触回数に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別することが望ましい。
【0011】
上記電子機器において、
前記記憶判別手段は、前記タッチセンサ上での学習者の手指接触時間に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別することが望ましい。
【0012】
上記電子機器において、
前記記憶判別手段は、前記タッチセンサ上での学習者の手指移動速度に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別することが望ましい。
【0013】
上記電子機器において、
前記記憶判別手段は、前記タッチセンサ上での学習者の手指移動方向に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別することが望ましい。
【0014】
上記電子機器において、
前記タッチセンサは、指紋センサから構成されていてもよい。
【0015】
上記電子機器において、
前記単語帳表示手段は、前記単語データ毎の表示回数と、当該単語データについての前記記憶判別手段の判別結果とに基づいて、単語毎の学習効果を示す情報を表示することが望ましい。
【0016】
上記電子機器は、
前記単語帳データ記憶手段が記憶する単語帳データを他の電子機器に送信する送信手段をさらに備えていることが望ましい。
【0017】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかるプログラムは、
電子辞書機能を有する電子機器を制御するコンピュータに、
前記電子辞書機能によって選択された単語を示す単語データから構成される単語帳データを生成する機能と、
生成した単語帳データの各単語データと、入力された学習内容を示す学習データとを対応づけて記憶する機能と、
前記学習データが対応づけられている単語データを表示する機能と、
を実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、移動体通信端末などの電子辞書機能を用いた簡便で効果的な学習支援を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明にかかる実施形態を、図面を参照して説明する。本実施形態では、本発明にかかる電子機器を移動体通信端末によって構成した場合を説明する。本実施形態にかかる移動体通信端末1は、例えば、携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)等といった移動体通信用の端末装置(電話機)であり、本実施形態では、電子辞書機能を備えているものとする。
【0020】
このような移動体通信端末1の構成を、図1を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る移動体通信端末1の構成例を示すブロック図である。図示するように、本実施形態にかかる移動体通信端末1は、通信制御部10、音声処理部20、操作部30、表示部40、インタフェース部50、記憶部60、制御部100、などから構成されている。
【0021】
通信制御部10は、移動体通信端末1の基本機能である通信機能にかかる動作をおこなうものであり、例えば、CDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多重接続)方式などの通信方式を用いた通信装置などで構成され、当該通信方式に対応したアンテナ11による無線送受信をおこなうことで、近傍の基地局と無線通信をおこなう。
【0022】
音声処理部20は、例えば、音声処理をおこなうコーデック回路などを備え、音声通話にかかる音声処理をおこなう。すなわち、受信した音声データをアナログ信号に変換してスピーカ21から出力する他、マイクロフォン22から入力された送話音声をデジタルデータに変換して送信に供する。
【0023】
操作部30は、例えば十字カーソルキーや、数字や文字を入力するための英数字キー、機能などを指定するためのキー等から構成され、移動体通信端末1のユーザによって操作されるものである。操作部30は、これらのキーが操作されることに応じた入力信号を生成して制御部100に入力する。
【0024】
本実施形態では、移動体通信端末1のユーザの手指接触を検知するタッチセンサ31が操作部30に含まれているものとする。このタッチセンサ31は、例えば、表示部40上のカーソル移動などを指示するためのポインティングデバイスとして用いられる他、例えば、移動体通信端末1のユーザを認証するための指紋認証機能に用いられる指紋センサによって構成されるものとする。
【0025】
表示部40は、移動体通信端末1の画像表示機能を実現するための構成であり、例えば、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)などから構成された表示パネルであり、移動体通信端末1の各機能に応じた種々の画面を表示出力する。なお、表示部40が、タッチセンサ機能を有するいわゆるタッチパネル式の液晶表示装置などから構成されている場合、タッチセンサ31が表示部40に構成されていてもよい。
【0026】
インタフェース部50は、他の移動体通信端末1などとの通信をおこなうための通信インタフェースであり、本実施形態では、例えば、IrDA(Infrared Data Association)などに準拠した赤外線通信装置や、Bluetoothなどに準拠した無線通信装置といった、近距離ワイヤレス通信をおこなうための通信装置などから構成される。本実施形態では、移動体通信端末1内に作成される単語帳データや学習管理情報(詳細後述)などを、インタフェース部50を用いて移動体通信端末1同士で送受信する。
【0027】
なお、インタフェース部50は、例示したワイヤレス通信インタフェースに限らず、例えば、外部記憶装置などと移動体通信端末1とを接続するインタフェースを含んでいてもよい。
【0028】
記憶部60は、例えば、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリなどから構成され、制御部100などがおこなう処理に必要なデータやこれらによる処理結果などを記憶する。また、記憶部60は、制御部100が実行するプログラムを格納する。本実施形態では、図1に示すように、プログラム格納部61、電子辞書データ格納部62、単語帳データ格納部63、学習データ格納部64、学習管理情報格納部65、などの記憶領域が用意される。
【0029】
プログラム格納部61は、移動体通信端末1が実行するプログラムを格納する。本実施形態では、移動体通信端末1で電子辞書機能を実現するためのプログラムの他、電子辞書機能を用いた単語帳作成機能の実現に必要なプログラムなどが格納される。
【0030】
電子辞書データ格納部62は、移動体通信端末1の電子辞書機能で用いられる辞書データを格納する。なお、搭載される電子辞書の種類は任意であり、移動体通信端末1の製造者によって選択された辞書の他、ユーザによって任意に追加された辞書の辞書データが格納されるものとする。なお、電子辞書データ格納部62に格納される電子辞書データは、一般的な電子辞書で用いられるデータであるものとし、例えば、和英・英和辞書や国語辞書などといった言語辞書に限られず、種々の分野の用語集や辞典なども含まれているものとする。
【0031】
単語帳データ格納部63は、移動体通信端末1の電子辞書機能で検索された語に基づいて作成される単語帳データを格納する。単語帳データ格納部63に記録される情報の例を図2(a)に示す。図示するように、単語帳データ格納部63には、電子辞書機能でユーザが検索した見出し語(単語)が、例えば、検索された順に一意の識別情報(以下、「単語ID」とする)をキーとして格納される。各キーのレコードには、例えば、登録された単語の種別(例えば、「英単語」や「歴史用語」など)を示す情報の他、当該単語(単語データ)について入力された学習データを示す識別情報(以下、「学習データID」とする)が記録される。
【0032】
学習データ格納部64は、単語帳データに登録された見出し語に対し、移動体通信端末1のユーザが任意に入力した学習データを格納する。学習データ格納部64に記録される情報の例を図2(b)に示す。図示するように、学習データ格納部64には、入力された学習データが、例えば、入力された順に一意となる識別情報(学習データID)をキーとして格納される。また、単語帳データのいずれの見出し語に対応する学習データであるかを示す単語IDが各学習データに記録される。
【0033】
本実施形態における学習データとは、電子辞書機能で検索した単語について、学習者自身が学習した内容を示すデータであり、デフォルトでは電子辞書が示す解説内容が学習データとして記録されるものとする。この学習データは、学習者が操作部30を操作することで、編集・追加可能であるものとする。
【0034】
学習管理情報格納部65は、学習データが対応づけられた単語帳データを用いた学習支援動作の履歴を管理するための学習管理情報を格納する。学習管理情報格納部65に記録される学習管理情報の例を図2(c)に示す。図示するように、学習管理情報格納部65には、単語帳機能によって提示した単語の単語IDをキーとしたレコードが作成されており、各レコードには、当該単語の提示回数を示す情報(学習回数)、当該単語を学習者が記憶したか否かを示す記憶フラグ、学習した回数のうちで学習者(ユーザ)が当該単語を記憶した回数を示す情報(記憶回数)、最近に当該単語を学習した日時を示す情報(最終学習日時)、最終学習日時以前の直近学習日時を示す情報(前回学習日時)、などが記録される。
【0035】
なお、記憶部60内に構成される上記各記憶領域は、例えば、メモリカードなどといった移動体通信端末1に着脱可能な記憶媒体に構成されていてもよい他、インタフェース部50に接続される外部記憶装置などに構成されていてもよい。
【0036】
制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)やRAM(Random Access Memory)などから構成されており、移動体通信端末1の各部の動作を制御する。本実施形態では、制御部100が、プログラム格納部61に格納されている動作プログラムを実行することで、後述する各処理が実現される。なお、制御部100に構成されるRAMは、CPUがプログラムを実行する際、ワークメモリとして用いられる。
【0037】
本実施形態では、制御部100がプログラムを実行することで、電子辞書機能を用いた、学習を支援するための構成が実現される。より詳細には、プログラムの実行により、制御部100は、図3に示すような各構成として機能する。すなわち、制御部100は、電子辞書処理部110、単語帳作成部120、学習データ取得部130、単語帳表示部140、記憶判別部150、学習管理部160、データ転送部170、などとして機能する。
【0038】
電子辞書処理部110は、操作部30からの入力信号に基づき、ユーザの操作に応じて電子辞書機能を実行する。すなわち、電子辞書データ格納部62に格納されている電子辞書データに基づいて、電子辞書画面を表示部40に表示させるとともに、操作部30から入力された検索語に対応する辞書データを電子辞書データ格納部62から検索して表示部40に表示出力する。つまり、電子辞書処理部110は、移動体通信端末1の各部を制御して、アプリケーションとしての電子辞書機能を提供する。
【0039】
単語帳作成部120は、電子辞書処理部110によって検索された見出し語を抽出し、単語帳データ格納部63に順次格納することで、移動体通信端末1のユーザ(学習者)が電子辞書機能で検索した語が登録された単語帳データを生成する。
【0040】
学習データ取得部130は、単語帳データに登録された単語に対し、学習者(ユーザ)が操作部30で入力した学習情報を、当該単語データに対応づけて学習データ格納部64に格納する。
【0041】
単語帳表示部140は、学習データが対応づけられた単語データについて、当該単語データの単語と、対応づけられている学習データとを表示部40に表示し、単語帳による学習者(ユーザ)の学習を支援する。
【0042】
記憶判別部150は、単語帳表示部140によって表示されている単語帳データに対する、タッチセンサ31を用いた学習者(ユーザ)の入力に基づいて、当該単語を学習者(ユーザ)が記憶したか否かを判別し、判別結果を学習管理情報格納部65に格納する。
【0043】
学習管理部160は、単語帳表示部140による、単語帳の表示に基づき、表示した単語データ毎の表示日時、表示回数などを学習管理情報格納部65に記録するとともに、記憶判別部150による判別結果に基づく記憶回数を学習管理情報格納部65に記録する。また、学習管理部160は、学習管理情報格納部65に記録した学習回数(表示回数)と記憶回数に基づいて、単語データ毎の学習効果を算出し、表示部40に表示する。
【0044】
データ転送部170は、操作部30から入力されたユーザ指示に応じてインタフェース部50を制御し、単語帳データ格納部63に格納されている単語帳データや、学習データ格納部64に格納されている学習データ、学習管理情報格納部65に格納されている学習管理情報などを、他の移動体通信端末1に送信する他、他の移動体通信端末1から送信された単語帳データ、学習データ、学習管理情報などを受信して記憶部60に格納する。
【0045】
本実施形態では、制御部100がプログラムを実行することで、図3に示した各構成が論理的に実現されるものとするが、これに限られず、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)などのハードウェアによって図3に示した各構成を実現してもよい。
【0046】
上記各構成は本発明を実現するために必要な構成であり、移動体通信端末としての基本機能や付加機能のために必要なその他の構成は必要に応じて備えられているものとする。
【0047】
このような構成を有する移動体通信端末1の動作を以下説明する。まず、電子辞書機能で検索した単語で単語帳を生成するための「単語帳生成処理」の動作を、図4に示すフローチャートを参照して説明する。この単語帳生成処理は、移動体通信端末1の電子辞書機能が起動されたことを契機に開始されるものとする。本実施形態では、移動体通信端末1のユーザが、移動体通信端末1の電子辞書機能を用いた学習をおこなうものとする。よって、本実施形態において、「移動体通信端末1のユーザ」と「学習者」とは同意である。
【0048】
処理が開始されると、電子辞書処理部110により電子辞書機能が実行され、表示部40に電子辞書画面が表示される(ステップS101)。ここでは、ユーザ操作に応じた操作部30からの入力信号に基づいて、選択された辞書についての電子辞書画面が表示される。表示部40に表示される電子辞書画面の例を図5(a)に示す。ここでは、英単語にかかる辞書(例えば、英和辞書)についての表示例を示す。この場合、図示するように、見出し語となる英単語が選択可能に表示される。ユーザが操作部30を操作し、所望する英単語を選択して所定の操作をすると、電子辞書処理部110が電子辞書データ格納部62の辞書データにアクセスすることで、当該英単語の意味等を表示する画面に切り替わる。
【0049】
このような、電子辞書画面上で見出し語を選択する操作がおこなわれると、当該操作を示す入力信号が操作部30から制御部100に入力される。電子辞書処理部110は、入力信号に基づいて、電子辞書で単語(見出し語)が選択されたと判別する(ステップS102:Yes)。この場合、電子辞書処理部110は、選択された単語についての電子辞書機能にかかる表示動作をおこなうとともに、現在起動している電子辞書の種類、選択された単語、当該単語についての内容を単語帳作成部120に通知する。
【0050】
単語帳作成部120は、電子辞書処理部110からの通知に応じて、単語帳データ格納部63にアクセスし、通知された単語が未登録であるか否かを判別する(ステップS103)。電子辞書において選択された単語が単語帳データに未登録である場合(ステップS103:Yes)、単語帳作成部120は、単語帳データ格納部63の単語帳データに新規レコードを作成し、電子辞書処理部110から通知された単語を新規に登録するとともに、使用された辞書の種類を作成したレコードに記録することで、単語帳データに新規の単語データを追加する(ステップS104)。
【0051】
また、単語帳作成部120は、このとき作成したレコードのキーとなる単語IDと、電子辞書処理部110から通知された辞書内容を学習データ取得部130に通知する。単語帳作成部120からの通知に応じて、学習データ取得部130は学習データ格納部64にアクセスして新規のレコードを作成し、通知された辞書内容をデフォルトの学習データとして登録するとともに、単語帳データ格納部63で対応する単語データを示す単語IDを格納することで、新規の学習データを登録する(ステップS105)。このようにして、単語帳データを構成する単語と、その内容を示す学習データとが対応づけられて単語帳データ格納部63と学習データ格納部64に登録される。
【0052】
なお、電子辞書で選択された単語が既登録である場合(ステップS103:No)は、当該単語を追加する必要がないので、新規の単語データの追加や学習データの登録などはおこなわない。
【0053】
このようにして、移動体通信端末1の電子辞書機能で選択された単語が、単語帳データに未登録である場合、自動的にその単語と辞書内容が単語帳データに追加される。この単語帳データへの追加動作は、電子辞書機能のバックグラウンドで実行される。よって、ユーザは、移動体通信端末1での電子辞書機能を継続して使用していることになる。ここで、ユーザが操作部30を操作することで、電子辞書機能の終了を指示するまで(ステップS106:No)、上記処理が繰り返しおこなわれる。つまり、単語帳データに未登録の単語が電子辞書で検索されれば、その都度、検索された単語とデフォルトの学習データが自動的に登録される。
【0054】
そして、電子辞書機能の終了が指示されると(ステップS106:Yes)、電子辞書処理部110が電子辞書機能を終了するとともに、その旨を単語帳作成部120に通知する。単語帳作成部120は、電子辞書処理部110からの通知に応じて、今回新規に追加された単語を一覧表示するとともに、追加された単語についてのデータ編集をおこなうか否かをユーザに問い合わせる画面(編集確認画面)を表示部40に表示する(ステップS107)。
【0055】
表示部40に表示される編集確認画面の表示例を図5(b)に示す。図示するように、編集確認画面では、新規に追加された単語が選択可能に表示される。ユーザは、単語データの編集を所望する単語があれば、操作部30を操作して当該単語を選択し、「編集」ボタンが選択されるよう操作部30を操作する。一方、単語帳データの編集を所望しない場合は、「終了」ボタンが選択されるよう操作部30を操作する。
【0056】
単語帳作成部120は、操作部30からの入力信号に基づいて、単語データの編集が選択されたか否かを判別する(ステップS108)。ここで、「終了」ボタンが選択される操作がおこなわれ、単語データの編集が選択されない場合(ステップS108:No)は、デフォルトで登録された辞書内容を学習データとした単語帳データが作成された状態で単語帳生成処理を終了する。
【0057】
一方、「編集」ボタンが選択される操作がおこなわれ、単語データの編集が選択された場合(ステップS108:Yes)、単語帳作成部120は、その旨を学習データ取得部130に通知する。この場合、学習データ取得部130は、学習データの編集や新規入力をユーザ(学習者)におこなわせるための「単語帳編集処理」を起動し(ステップS109)、単語帳生成処理を終了する。
【0058】
なお、この単語帳編集処理は、単語帳生成処理において「編集」を選択しない場合であっても、ユーザが所定の操作をおこなうことで事後的に実行可能であるものとする。この場合は、単語帳データに登録されている単語を選択可能に一覧表示した、上記編集確認画面(図5(b)参照)と同様の画面を表示部40に表示することで、選択された単語についての学習データが編集されるものとする。
【0059】
単語帳編集処理を、図6に示すフローチャートを参照して説明する。処理が開始されると、学習データ取得部130は、選択された単語に対応づけられている学習データを学習データ格納部64から取得する(ステップS201)。
【0060】
対象となる学習データを取得すると、学習データ取得部130は、当該学習データを編集可能に表示する「学習データ編集画面」を表示部40に表示する(ステップS202)。ここでは、デフォルトで登録された辞書内容などの学習データが編集可能に表示され、ユーザが操作部30を操作することで、現在の学習データの一部またはすべてを削除したり、文字入力によって学習者独自の学習データを入力する。つまり、学習の目的やレベルなどに応じて、デフォルトで登録された辞書内容から不要な部分を削除したり、その単語について学習者自身が辞書以外で学習した内容を追加したりすることで、学習者独自の学習データから構成される単語帳データとすることができる。
【0061】
一の単語についての学習データ編集が終了すると、ユーザは操作部30を操作し、その旨を入力する。このような編集終了指示が入力されると(ステップS203:Yes)、学習データ取得部130は、今回編集された学習データに対応する単語以外の単語を選択可能に一覧表示した、上記編集確認画面(図5(b)参照)と同様の画面(編集対象選択画面)を表示部40に表示する(ステップS204)。
【0062】
ここで、ユーザが操作部30を操作し、他の単語についての編集を指示した場合(ステップS205:Yes)、ステップS201以降の処理により、新たに選択された単語についての学習データ編集がおこなわれる。一方、単語帳編集の終了が指示された場合(ステップS205:No)は、単語帳編集処理を終了する。
【0063】
このようにして、電子辞書の使用により自動登録された単語帳データを、ユーザ(学習者)自身が編集することで、学習目的やレベルに応じた独自の単語帳データとすることができる。
【0064】
このような単語帳データを使ってユーザ(学習者)の学習を支援するための「学習支援処理」を、図7に示すフローチャートを参照して説明する。この学習支援処理は、ユーザ(学習者)が操作部30を操作し、単語帳の表示を指示したことを契機に開始されるものとする。
【0065】
処理が開始されると、単語帳表示部140は、表示する単語のジャンル等をユーザに選択させるためのメニュー画面を表示部40に表示する(ステップS301)。このメニュー画面には、単語帳データ格納部63に格納されている各単語データが示す辞書の種類に基づいて、例えば、「英単語のみ」、「歴史用語のみ」、「すべて」、などが選択可能に表示される。ユーザ(学習者)は、操作部30を操作し、そのときの学習目的などに応じて、単語帳で学習する単語のジャンルを選択する。この場合、単語帳表示部140は、単語帳データ格納部63にアクセスし、選択されたジャンルに対応する単語データを取得するとともに(ステップS302)、学習データ格納部64にアクセスし、取得した単語データに対応づけられている学習データを取得して(ステップS303)、表示準備する。
【0066】
また、単語帳表示部140は、単語帳表示時に用いられるタッチセンサ31を起動させる(ステップS304)。これにより、単語帳を表示している間のユーザ(学習者)によるタッチセンサ31への手指接触が検知され、その検知信号が制御部100に入力されるようになる。
【0067】
タッチセンサ31が起動すると、単語帳表示部140は、ステップS302で取得した単語データを、例えば、単語ID順などでソートし、表示する単語を指定する単語表示ポインタnに、初期値「1」を設定するとともに(ステップS305)、n番目の単語データが示す単語IDを学習管理部160に通知する。
【0068】
単語帳表示部140からの通知に応じて、学習管理部160は、学習管理情報格納部65にアクセスし、格納されている学習管理情報から、通知された単語IDのレコードを検索する。対応するレコードがない場合は、通知された単語IDをキーとする新規レコードを作成し、「学習回数」欄に「1」を設定する。また、既にレコードがある場合は、当該レコードの「学習回数」に記録されている数値を+1する。また、学習管理部160は、当該レコードの「最終学習日時」が記録されている場合は、当該日時を「前回学習日時」に転記するとともに、現在日時を取得して「最終学習日時」に記録する。つまり、n番目の単語についての学習管理情報の作成または更新がおこなわれる(ステップS306)。
【0069】
そして、単語帳表示部140は、n番目の単語データに基づく単語帳表示をおこなう(ステップS307)。ここで、単語帳表示部140による単語帳表示の表示パターンの例を図9に示す。この表示パターンでは、図9(a)に示すように、まず、対象となる単語データに対応する単語のみが表示部40に表示される。そして、この単語に対応する学習データは、図9(b)に示すように、同一画面をスクロール(例えば、上方向スクロール)することで見ることができる。このスクロール操作は、タッチセンサ31を用いておこなわれる。つまり、学習者がタッチセンサ31上で、例えば、画面下方向に対応する方向に手指を動かしながら接触することで、この動きに応じた画面スクロールがおこなわれる。また、図9(a)に示した単語表示の状態、あるいは、図9(b)に示した学習表示の状態から、タッチセンサ31上で左右方向に手指を動かしながら接触させれば、図9(c)に示すように、次の単語(もしくは前の単語)を表示する画面に遷移する。
【0070】
つまり、表示された単語の学習内容を学習者がすぐに想起することができれば、その学習内容(学習データ)を見るまでもないので、次の単語に進むことになるが、その単語の学習内容を想起できなければ、学習内容(学習データ)を見る必要があるので、画面をスクロールさせて表示させることになる。
【0071】
つまり、この表示パターンの場合では、タッチセンサ31上での手指移動方向により、次の単語へ進むのか学習内容を表示するのかを峻別することができる。このようなタッチセンサ31での入力に基づいて、表示されている単語を学習者が記憶しているか否かを判別するための「記憶判別処理」が、記憶判別部150によって実行される(ステップS400)。この記憶判別処理を、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0072】
処理が開始されると、記憶判別部150は、タッチセンサ31からの入力信号に基づいて、タッチセンサ31上で学習者が上下方向に手指接触させたか否かを判別する(ステップS401)。上下方向の手指接触が検出された場合(ステップS401:Yes)、ワークエリア上で、不記憶であることを示す、例えば、暫定ポイント(以下、「不記憶暫定ポイント」とする)をクリア(“0”を代入)する(ステップS402)。
【0073】
そして、単語帳表示部140は、その接触入力に応じて画面スクロールさせ、表示している単語データに対応する学習データを表示部40に表示させる(ステップS403)。
【0074】
この場合、学習者が学習内容を参照しているので、当該単語を記憶していないことが考えられるが、記憶していても確認のために学習内容を表示させる場合もある。このような確認のための閲覧と、未記憶単語を学習するための閲覧とでは、通常、その表示時間に違いが生じる。よって、上下方向の手指接触を検出した場合、記憶判別部150は、次の各条件との照合を並行しておこなって、学習者が記憶しているか否かを判別する。
【0075】
まず、未記憶単語を学習する場合であれば、その内容を熟読するので、少しずつスクロールさせることになる。この場合、最後までスクロールさせるには、タッチセンサ31上での接触回数が多くなる。よって、記憶判別部150は、タッチセンサ31上での上下方向の接触回数が所定の閾値以上であるか否かを判別し、所定回数以上であれば(ステップS404:Yes)、「記憶していない」蓋然性があると判別し、不記憶暫定ポイントを+1する(ステップS407)。
【0076】
一方、確認のための閲覧であれば、一回の接触量を多くして大きくスクロールさせたり、あるいは、すべてスクロールし終わる前に次の単語に進むことがある。よって、タッチセンサ31上での上下方向の接触回数が所定回数未満であれば(ステップS404:No)、記憶判別部150は、「記憶している」蓋然性があると判別し、不記憶暫定ポイントへの加算はおこなわない。
【0077】
なお、このような接触回数は、学習データの量によって異なるので、接触回数のみでの判別では不正確となる場合がある。よって、記憶判別部150は、タッチセンサ31上での手指接触時間も計測する。つまり、接触回数を多くさせる他に、接触した状態で少しずつ手指を移動させることでも、ゆっくり画面をスクロールさせることができる。よって、記憶判別部150は、タッチセンサ31での手指接触時間と所定の閾値とを比較し、接触時間が所定時間以上であれば(ステップS405:Yes)、「記憶していない」蓋然性があると判別し、不記憶暫定ポイントを+1し(ステップS407)、所定時間未満であれば(ステップS405:No)、「記憶している」蓋然性があると判別して、不記憶暫定ポイントに加算しない。
【0078】
また、スクロール量の調整は、接触回数や接触時間の他に、タッチセンサ31上での手指移動速度でもおこなうことができるので、記憶判別部150は、タッチセンサ31上での手指移動速度も計測して判別をおこなう。この場合、記憶判別部150は、タッチセンサ31上での手指移動量(距離)とその移動時間とを計測することで、タッチセンサ31上での手指移動速度を算出し、所定の閾値と比較する。つまり、タッチセンサ31上での手指移動速度が所定の速度以上であれば(ステップS406:Yes)、記憶判別部150は、「記憶している」蓋然性があると判別し、不記憶暫定ポイントを加算しない。一方、タッチセンサ31上での手指移動速度が所定速度未満であれば(ステップS406:No)、「記憶していない」蓋然性があると判別し、不記憶暫定ポイントを+1することになる(ステップS407)。
【0079】
このような複数の判別で不記憶の蓋然性があてはまれば、不記憶暫定ポイントが1以上となる。一方、記憶している蓋然性が高ければ、不記憶暫定ポイントが1未満、すなわち「0」である。
【0080】
ステップS404からステップS407の処理において、「記憶している」蓋然性があると判別し、不記憶暫定ポイントを加算しない場合(ステップS404:No、ステップS405:No、ステップS406:Yse)、あるいは、「記憶していない」蓋然性があると判別し、不記憶暫定ポイントを+1した場合(ステップS407)、記憶判別部150は、新たなタッチセンサ31からの入力信号に基づいて、タッチセンサ31上で学習者が上下方向に手指接触させたか否かを判別し(ステップS408)、上下方向の手指接触が検出された場合(ステップS408:Yes)、処理はステップS403に戻り、その接触入力に応じて画面スクロールさせ、表示している単語データに対応する学習データを表示部40に表示させる
【0081】
一方、上下方向の手指接触が検出されない場合(ステップS408:No)、続いて、左右方向に手指接触させたか否かを判別する(ステップS409)。左右方向の手指接触が検出された場合(ステップS409:Yes)、つまり、学習データを表示させた状態から次の単語に進んだ場合、不記憶暫定ポイントが1未満、すなわち「0」であるか否かを判別する(ステップS410)。
【0082】
また、上下方向、及び左右方向の手指接触が検出されない場合(ステップS408:No、ステップS409:No)、処理はステップS408に戻り、上下方向、あるいは、左右方向の手指接触が検出されるまで、ステップS408からステップS409の処理を繰り返す。
【0083】
ステップS410において、不記憶暫定ポイントが1未満、すなわち「0」である場合(ステップS410:Yes)、記憶判別部150は、当該単語を学習者が記憶していると判別する(ステップS412)。あるいは、学習データを表示させずに次の単語に進んだ場合(ステップS401:No、ステップS411:Yes)も、記憶判別部150は、当該単語を学習者が記憶していると判別する(ステップS412)。
【0084】
この場合、記憶判別部150は、学習管理情報格納部65にアクセスし、現在表示している単語の単語IDをキーとしたレコードを特定し、当該レコードの「記憶フラグ」を、記憶していることを示す「1」に設定するとともに(ステップS413)、「記憶回数」に記録されている数値を+1する(ステップS414)。
【0085】
一方、表示した単語を記憶していない蓋然性が高く、不記憶暫定ポイントが1以上の場合(ステップS410:No)、記憶判別部150は、当該単語を学習者が記憶していないと判別し(ステップS415)、学習管理情報の「記憶フラグ」を、記憶していないことを示す「0」に設定し(ステップS416)、記憶回数の加算はおこなわない。
【0086】
このようにして、表示した単語に対するタッチセンサ31を用いた入力に基づいて、当該単語を学習者が記憶しているか否かを判別して学習管理情報を更新すると、図7に示す学習支援処理のフローに戻る。
【0087】
学習支援処理では、表示した単語についての記憶判別によって更新された学習管理情報に基づいて、学習管理部160が当該単語についての学習効果を算出し、単語毎の学習効果を示す「学習効果画面」を表示部40に表示する(ステップS308)。学習効果画面の表示例を図10に示す。図示するように、学習効果画面には、学習した単語の他、学習管理情報に記録されている学習回数、記憶回数、前回学習日時などが表示される。また、例えば、学習回数と記憶回数を基準とした学習効果が表示される。
【0088】
この場合、学習回数に対する記憶回数の比率によって学習効果が算出されるが、算出結果に対して、例えば、記憶フラグの示す値に応じた重み付けがなされる。例えば、学習回数が「4」の場合に、このうちの2回で「記憶した」と判別された場合、記憶回数が「2」となり、その比率に基づく学習効果は「50%」となるが、直近の学習において記憶したか否かを示している記憶フラグが「1」であれば、複数回の学習を経て記憶するに至っていると判断することができる。よって、この場合は、50%以上の数値となるよう重み付けをおこなうことができる。
【0089】
このような学習効果画面が表示されることで、学習者は、単語帳での学習時に、単語毎の学習効果を逐次把握することができる。ここで、単語帳による学習を終了する場合、学習者は操作部30を操作して終了を指示する。このような終了指示が入力されず次の単語に進むよう指示された場合(ステップS309:No)、単語帳表示部140は、単語表示ポインタnを+1し(ステップS310)、次の単語についてステップS306以降の処理がおこなわれることになる。
【0090】
一方、操作部30の操作によって単語帳学習の終了が指示された場合(ステップS309:Yes)、学習支援処理は終了する。
【0091】
このようにして、移動体通信端末1の電子辞書機能で選択された単語から構成された単語帳を用いた学習がおこなわれる。その際に、表示に対するタッチセンサ31での入力動作に基づいて当該単語が学習者に記憶されたか否かが判別され、単語毎の学習効果が提示されることになる。
【0092】
このような、電子辞書機能から自動的に生成された単語帳データ(単語データ+学習データ)や、その学習履歴を示す学習管理情報を、他の移動体通信端末1に転送することで、学習者間で単語帳データの共有を図ったり、学習を監督する者(例えば、教師など)が学習成果を把握したりすることができる。この場合に移動体通信端末1で実行される「単語帳データ転送処理」を、図11に示すフローチャートを参照して説明する。この単語帳データ転送処理は、2つの移動体通信端末1のそれぞれで、ユーザが操作部30を操作することで、単語帳データの転送が指示されたことを契機に開始される。ここでは、転送する側の移動体通信端末1の動作について説明する。
【0093】
処理が開始されると、データ転送部170は、単語帳データ格納部63、学習データ格納部64、学習管理情報格納部65にアクセスし、それぞれに格納されている単語帳データ、学習データ、学習管理データを取得し、転送対象データとしてワークエリアに保持する(ステップS501)。
【0094】
転送対象データを取得すると、データ転送部170は、転送するデータに付加するユーザ識別情報をユーザに入力させるための「ユーザ識別情報入力画面」を表示部40に表示する(ステップS502)。このユーザ識別情報は、転送先の移動体通信端末1で、転送された単語帳データ等が誰のものであるかを識別させるための情報であり、例えば、転送元となる移動体通信端末1のユーザの名前などである。よって、ユーザ識別情報入力画面には、任意の文字列を入力可能なテキストボックスなどが表示される。移動体通信端末1(転送元)のユーザは、操作部30を操作し、任意のユーザ識別情報を入力する。
【0095】
データ転送部170は、入力されたユーザ識別情報を、ステップS501で取得した単語帳データ、学習データ、学習管理データのそれぞれに、例えば、ヘッダ情報として付加する(ステップS503)。
【0096】
データ転送部170は、インタフェース部50を制御して起動させ(ステップS504)、ステップS503でユーザ識別情報を付加した単語帳データ、学習データ、学習管理データのそれぞれの送信を指示する。インタフェース部50は、データ転送部170からの指示に応じて、当該インタフェース部50が通信可能な他の移動体通信端末1がある場合、ワークエリアに保持されている転送対象データを順次送信して(ステップS505)、処理を終了する。
【0097】
転送先の移動体通信端末1では、インタフェース部50が転送されたデータを受信し、受信した単語帳データ、学習データ、学習管理データをそれぞれ単語帳データ格納部63、学習データ格納部64、学習管理情報格納部65に格納する。このとき、転送されたデータには、ユーザ識別情報が付加されているので、転送先の移動体通信端末1では、すでに格納されている自己のデータとは別のファイルとして、転送されたデータそれぞれを格納する。
【0098】
このような処理により、ある学習者の移動体通信端末1で作成された単語帳を、同じ学習目的を持つ複数の学習者間で共有して学習効果を高めたり、教師などの学習監督者が、複数の学習者の学習状況や成果を把握したりすることができる。
【0099】
以上説明したように、本発明を上記実施形態の如く適用することで、移動体通信端末などの電子機器で単語帳機能を実現することができるので、簡便で効果的な学習支援をおこなうことができる。
【0100】
この場合において、移動体通信端末などの電子辞書機能で選択された単語を自動的に単語帳に登録するので、学習者が積極的に学習した単語で構成される単語帳データを学習者による特段の操作を要しないで作成することができる。
【0101】
また、各単語に対応する学習データは、学習者自身で登録したり編集したりすることができるので、学習目的や学習レベルに応じた学習者独自の単語帳データとすることができる。
【0102】
また、移動体通信端末などに構成されるタッチセンサ(指紋センサなど)を用い、単語帳表示時の入力操作に基づいて、表示した単語を学習者が記憶しているか否かを判別し、単語毎の学習効果を表示するので、学習効果を確認しながら学習することができる。
【0103】
また、単語帳に関するデータを、他の移動体通信端末などに転送することができるので、同じ学習目的を持つ複数の学習者で単語帳データを共有したり、教師などの監督者が学習者の学習成果を把握することができる。
【0104】
上記実施形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。すなわち、種々の応用が可能であり、あらゆる実施の形態が本発明の範囲に含まれる。
【0105】
例えば、上記実施形態では、単語帳の表示パターンを図9に例示したが、単語帳の表示パターンはこれに限られず任意である。この場合、その表示パターンに応じたタッチセンサ上の手指接触に基づいて記憶判別してもよい。
【0106】
また、上記実施形態では、本発明にかかる電子機器を移動体通信端末によって実現した場合を例示したが、電子辞書機能を有している装置であれば、移動体通信端末に限られず、種々の電子機器(例えば、PDA(Personal Digital Assistants:携帯情報端末)、パーソナルコンピュータ、など)に本発明を適用することができる。
【0107】
また、上記実施形態で示した移動体通信端末1のように、本発明にかかる機能等を予め有している電子機器として提供可能であることはもとより、上記移動体通信端末1の制御部100が実行したプログラムと同様のプログラムを適用することで、既存の電子機器を本発明にかかる電子機器として機能させることもできる。
【0108】
この場合のプログラムの適用方法は任意であり、例えば、DVD(Digital Versatile Disc:デジタル多目的ディスク)やメモリカードなどの記録媒体に格納して配布可能である他、例えば、インターネットなどの通信媒体を介して配布することもできる。そして、このようにして配布されたプログラムを、当該装置のコンピュータ(CPUなど)に適用して実行することで、既存の電子機器を本発明にかかる電子機器として機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明の実施形態にかかる移動体通信端末の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す記憶部に記憶される情報の例を示す図であり、(a)は単語帳データ格納部に記録される情報の例を示し、(b)は学習データ格納部に記録される情報の例を示し、(c)は学習管理情報格納部に記録される情報の例を示す。
【図3】図1に示す制御部によって実現される機能を示す機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施形態にかかる「単語帳生成処理」を説明するためのフローチャートである。
【図5】図4に示す単語帳生成処理における画面表示例を示す図であり、(a)は「電子辞書画面」の表示例を示し、(b)は「編集確認画面」の表示例を示す。
【図6】本発明の実施形態にかかる「単語帳編集処理」を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態にかかる「学習支援処理」を説明するためのフローチャートである。
【図8】図7に示す学習支援処理で実行される「記憶判別処理」を説明するためのフローチャートである。
【図9】図7に示す学習支援処理で表示される単語帳画面の表示例を示す図であり、(a)は単語が表示された状態の表示例を示し、(b)は(a)に示す状態で上下方向に手指接触が検知されたときの画面表示例を示し、(c)は(a)に示す状態で左右方向に手指接触が検知されたときの画面表示例を示す。
【図10】図7に示す学習支援処理で表示される学習効果画面の表示例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態にかかる「単語帳データ転送処理」を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0110】
1…移動体通信端末、10…通信制御部、11…アンテナ、20…音声処理部、21…スピーカ、22…マイクロフォン、30…操作部、40…表示部、50…インタフェース部、60…記憶部、61…プログラム格納部、62…電子辞書データ格納部、63…単語帳データ格納部、64…学習データ格納部、65…学習管理情報格納部、100…制御部、110…電子辞書処理部、120…単語帳作成部、130…学習データ取得部、140…単語帳表示部、150…記憶判別部、160…学習管理部、170…データ転送部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子辞書機能を有する電子機器において、
前記電子辞書機能で選択された単語を示す単語データから構成される単語帳データを生成する単語帳生成手段と、
前記単語帳生成手段が生成した単語帳データの各単語データと、入力された学習内容を示す学習データとを対応づけて記憶する単語帳データ記憶手段と、
前記単語帳データ記憶手段が記憶する前記単語帳データを表示する単語帳表示手段と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
学習者の手指接触を検知するタッチセンサから構成された入力手段と、
前記単語帳表示手段によって表示された各単語データに対する前記タッチセンサを用いた入力に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別する記憶判別手段と、をさらに備え、
前記単語帳データ記憶手段は、前記記憶判別手段の判別結果を示す情報を、当該単語データに対応づけて記憶する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記記憶判別手段は、前記タッチセンサ上での学習者の手指接触回数に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別する、
ことを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記記憶判別手段は、前記タッチセンサ上での学習者の手指接触時間に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別する、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記記憶判別手段は、前記タッチセンサ上での学習者の手指移動速度に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別する、
ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記記憶判別手段は、前記タッチセンサ上での学習者の手指移動方向に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別する、
ことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
前記タッチセンサは、指紋センサから構成される、
ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項8】
前記単語帳表示手段は、前記単語データ毎の表示回数と、当該単語データについての前記記憶判別手段の判別結果とに基づいて、単語毎の学習効果を示す情報を表示する、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項9】
前記単語帳データ記憶手段が記憶する単語帳データを他の電子機器に送信する送信手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項10】
電子辞書機能を有する電子機器を制御するコンピュータに、
前記電子辞書機能によって選択された単語を示す単語データから構成される単語帳データを生成する機能と、
生成した単語帳データの各単語データと、入力された学習内容を示す学習データとを対応づけて記憶する機能と、
前記学習データが対応づけられている単語データを表示する機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
電子辞書機能を有する電子機器において、
前記電子辞書機能で選択された単語を示す単語データから構成される単語帳データを生成する単語帳生成手段と、
前記単語帳生成手段が生成した単語帳データの各単語データと、入力された学習内容を示す学習データとを対応づけて記憶する単語帳データ記憶手段と、
前記単語帳データ記憶手段が記憶する前記単語帳データを表示する単語帳表示手段と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
学習者の手指接触を検知するタッチセンサから構成された入力手段と、
前記単語帳表示手段によって表示された各単語データに対する前記タッチセンサを用いた入力に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別する記憶判別手段と、をさらに備え、
前記単語帳データ記憶手段は、前記記憶判別手段の判別結果を示す情報を、当該単語データに対応づけて記憶する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記記憶判別手段は、前記タッチセンサ上での学習者の手指接触回数に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別する、
ことを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記記憶判別手段は、前記タッチセンサ上での学習者の手指接触時間に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別する、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記記憶判別手段は、前記タッチセンサ上での学習者の手指移動速度に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別する、
ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記記憶判別手段は、前記タッチセンサ上での学習者の手指移動方向に基づいて、当該単語データについて学習者が記憶したか否かを判別する、
ことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
前記タッチセンサは、指紋センサから構成される、
ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項8】
前記単語帳表示手段は、前記単語データ毎の表示回数と、当該単語データについての前記記憶判別手段の判別結果とに基づいて、単語毎の学習効果を示す情報を表示する、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項9】
前記単語帳データ記憶手段が記憶する単語帳データを他の電子機器に送信する送信手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項10】
電子辞書機能を有する電子機器を制御するコンピュータに、
前記電子辞書機能によって選択された単語を示す単語データから構成される単語帳データを生成する機能と、
生成した単語帳データの各単語データと、入力された学習内容を示す学習データとを対応づけて記憶する機能と、
前記学習データが対応づけられている単語データを表示する機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−116524(P2008−116524A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−297373(P2006−297373)
【出願日】平成18年11月1日(2006.11.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月1日(2006.11.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】
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