説明

電子機器の筐体及び電子機器

【課題】キーの照光を行いつつ、キーのデザインの自由度が高い電子機器の筐体構造を提供すること。
【解決手段】携帯電話機1の筐体2は、プリント基板21に実装された発光部27からの光を導光する電子機器の筐体2であって、筐体2は、2色成形によって形成されており、筐体2の外側の外部側筐体38は遮光性の樹脂部材によって形成され、キー開口部35の周縁位置に形成された周縁部36b及び筐体2の内部側の内部側筐体36dは透光性の樹脂部材によって形成され、周縁部36bは、光を筐体2の外部へ導光する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯電話機、PDA、携帯型ゲーム機、携帯用テレビ、携帯用ラジオ等の携帯電子機器及び非携帯式の電子機器の筐体に関する。また、当該筐体が用いられる電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、フロントケースの照光キーの表面部が配列されたキー配列部を、フロントケースを構成する遮光性のフロントケース本体と透明部品の積層構造(2色成形)とし、透明部品の文字・記号が印刷された文字・記号部に相当する位置のフロントケース本体に光通路となる開口部を設けた携帯電話機が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004―193891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の方法においては、キートップをその裏面側から照光するために、キートップを構成する材料を光透過性にする必要が生じてしまい、キーのデザイン上の制約がある。
【0005】
本発明の目的は、キーの照光を行いつつ、キーのデザインの自由度が高い電子機器の筐体構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電子機器の筐体は、開口部が形成された筐体の内部に配置された発光部からの光を前記開口部に導光する電子機器の筐体であって、前記筐体は、2色成形によって形成されており、前記筐体の外側の外部側筐体は遮光性の樹脂部材によって形成され、開口部の周縁位置に形成された周縁部及び前記周縁部に連設される前記筐体の内部側の内部側筐体は透光性の樹脂部材によって形成され、前記発光部は、前記内部側筺体に向けて発光する。
【0007】
好適には、前記開口部には、前記電子機器を操作するキートップが配設される。
【0008】
好適には、前記電子機器は、表示部を有し、前記表示部を保護するカバー部は、前記透光性の樹脂部材によって形成されている。
【0009】
好適には、前記カバー部と、前記周縁部及び前記内部側筐体とは連結部によって連結されており、前記連結部は前記透光性の樹脂部材によって形成されている。
【0010】
好適には、前記連結部は、前記内部側筐体からの光が反射することなしに前記カバー部へ通過しない構造である。
【0011】
本発明の電子機器は、開口部が形成された筐体と、前記筐体の内部に配置された発光部と、を有し、前記筺体は、2色成形によって形成されており、前記筐体の外側の外部側筐体は遮光性の樹脂部材によって形成され、前記開口部の周縁位置に形成された周縁部及び前記周縁部に連設される前記筐体の内部側の内部側筐体は透光性の樹脂部材によって形成されており、前記発光部は、前記内部側筺体に向けて発光する。
【0012】
好適には、前記開口部には、前記電子機器を操作するキートップが配設される。
【0013】
好適には、表示部を有し、前記表示部を保護するカバー部は、前記透光性の樹脂部材によって形成されている。
【0014】
好適には、前記カバー部と、前記周縁部及び前記内部側筐体とは連結部によって連結されており、前記連結部は前記透光性の樹脂部材によって形成されている。
【0015】
好適には、前記連結部は、前記内部側筐体からの光が反射することなしに前記カバー部へ通過しない構造である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、キーの照光を行いつつ、キーのデザインの自由度が高い電子機器の筐体構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係る携帯電話機1の外観を示す斜視図である。
【図2】図1のII―IIにおける断面の説明図である
【図3】フロントケースの表面側からの外観図である。
【図4】フロントケースの裏面側からの外観図である。
【図5】フロントケースの透明な材料から構成される部分のみの外観図である。
【図6】プリント基板の外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係る携帯電話機1の外観を示す斜視図である。
【0019】
携帯電話機1は、非折り畳み式の携帯電話機1として構成されている。
携帯電話機1は入力部10及び表示部8が形成されているフロントケース6と、反対側部分を構成するリアケース7とを有している。以下、フロントケース6とリアケース7とをあわせて筐体2という。
【0020】
フロントケース6及びリアケース7はネジ等により互いに固定され、フロントケース6及びリアケース7の間に形成された空間に種々の電子部材を収容する収容空間が構成される。
フロントケース6、リアケース7は、例えば、樹脂により形成されている。
【0021】
後述するがフロントケース6は、2色成形によって形成されている。
【0022】
入力部10には、複数の入力キーが配置されており、ユーザはこの入力キーを押圧することによって携帯電話機1に命令・入力を行う。
なお、入力部10は図1ではフロントケース6の表面にのみ配置されているが、筐体2の右側面11、左側面12、上側面13及び下側面14に配置されているサイドキーも含まれる。
【0023】
表示部8は、携帯電話機1の状態、ユーザの操作内容、発信先電話番号、電子メールの内容の表示、ゲーム画面等の様々な情報を表示するためのものである。
また、表示部8はLCD(液晶ディスプレイ)、OLED(Organic light-emitting diode:有機EL)等によって構成されている。
【0024】
なお、方向を示すときは、リアケース7からフロントケース6に向かう方向を表面方向(図1においては、紙面手前の方向)といい、フロントケース6からリアケース7に向かう方向を裏面方向(図1においては、紙面奥手の方向)という。
【0025】
また、入力部10から表示部8に向かう方向の位置にある側面を上側面13とし、表示部8から入力部10に向かう方向の位置にある側面を下側面14とする。
そして、上側面13に向かう方向を上側面方向(図1においては紙面右の方向)といい、下側面14に向かう方向を下側面方向(図1においては紙面左の方向)という。
【0026】
さらに、表示部8を上にして入力部10を下として、携帯電話機1を見たときに、右側に来る側面を右側面11とし、左側に来る側面を左側面12という。
そして、右側面11側に向かう方向を右側面方向(図1においては、紙面下の方向)といい、左側面12面に向かう方向を左側面方向(図1においては、紙面上の方向)という。
【0027】
図2は、図1のII―IIにおける断面の説明図である。
【0028】
フロントケース6とリアケース7とが、その内面どうしを対向させて結合している。
そして、それによって形成される内部空間に、内部筐体20が配置されている。内部筐体20の裏面方向には、バッテリ収納部28が形成されている。
そして、このバッテリ収納部28に着脱可能なバッテリ22が配置されている。このバッテリ22は携帯電話機1に電力を供給している。
さらに、裏面方向には、バッテリ22を交換可能とするためにバッテリカバー23が配置されている。
【0029】
内部筐体20の、表面方向には、スイッチ26が実装されるプリント基板21が配置されている。このプリント基板21は、発光部27が実装されている。
発光部27は、例えば、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)によって構成されている。
【0030】
スイッチ26は、例えば、固定接点25と、ドーム状の板金であるメタルドーム24により構成されている。メタルドーム24は固定接点25を覆っている。
ユーザがキートップ30を押圧すると、それにともないラバーベース31が弾性変形する。さらに、そのラバーベース31の弾性変形によって、ラバーベース31がメタルドーム24の頭頂部を押圧する。
それによって、メタルドーム24も弾性変形をおこす、その変形量が一定程度を超えると、メタルドーム24の一部が凹んで反対側に凸となる。
これによって、メタルドーム24はクリック感を生じつつ固定接点25に当接する。
メタルドーム24と固定接点25が当接することによって電流が流れ、この電流の流れを制御部57が検出する。そして、このことによって、ユーザによるキートップ30の押しこみ、つまり、ユーザによるキー入力操作を検出する。
ラバーベース31には、メタルドーム24の頭頂部に対応する位置に押子37が配置されており、ユーザによるキートップ30の押し込みを、メタルドーム24の頭頂部に集中的に作用させる役割を果たしている。
【0031】
プリント基板21の表面方向にはキーシート32が配置されている。キーシート32はユーザが押圧を行う部分である複数のキートップ30と、前記複数のキートップ30が接着されるラバーベース31から成っている。
ラバーベース31は、例えば、透明又は半透明で容易に撓むシリコン樹脂等で構成する。
一方、キートップ30は、プラスチック等で構成されており、光を透過しない部材によって構成されている。
また、キートップ30にはそのキートップ30を押圧することによって入力される内容であるキー図形等が形成(印刷等)されている。
なお、キートップ30とラバーベース31とは必ずしも別体で構成する必要はなく、一体的に構成してもよい。
【0032】
フロントケース6には、キートップ30が挿入(配設)されるための複数のキー開口部35が形成されている。
【0033】
また、フロントケース6は外部側筐体38、内部側筐体36d及び周縁部36bから構成されている。また、後述する(図4参照のこと)が、フロントケース6はカバー部36a及び連結部36cからも構成されている。
そして、外部側筐体38は遮光性の樹脂部材から構成されている。他方、内部側筐体36d、カバー部36a、周縁部36b及び連結部36cは光を透過する樹脂部材によって構成されている。
【0034】
周縁部36bは、キートップ30の側面に対向する部分に形成されている。つまり、フロントケース6のキー開口部35部分に形成されている。
つまり、図1の様にキートップ30がフロントケース6に複数形成されている場合には、複数のキートップ30の周りに複数の周縁部36bが形成されている。そして、その複数の周縁部36bを連結するために内部側筐体36dが形成されている。
内部側筐体36dは外部側筐体38の内部側に形成されている。
また、内部側筐体36dはラバーベース31と積層されるように構成される。
【0035】
プリント基板21に実装された発光部27は、キーシート32のラバーベース31に対して光を出射し、透明なラバーベース31を透過した光は、透明な内部側筐体36d及び周縁部36bを順次通過して、筐体2の外部に放射される。
この光をユーザは認識して、キートップ30(キー)の形状を認識することができる。
なお、ラバーベース31、透明な内部側筐体36d及び周縁部36bの全てが完全な透明としてしまうと、ユーザが外部から発光部27を見ることができてしまうので、これを防ぐために、ラバーベース31、透明な内部側筐体36d及び周縁部36bの少なくともいずれか1つは半透明(乳白色)として光を拡散させる。
このように、ラバーベース31、透明な内部側筐体36d及び周縁部36bの少なくともいずれか1つは半透明(乳白色)とすることは、ユーザによって発光部27を認識できなくするだけではなく、発光部27から出射された光を拡散させて周縁部36bの全体から光を放射させる機能をも有している。
【0036】
図3は、フロントケース6の表面側からの外観図である。
【0037】
フロントケース6は、表面側から見ると不透明(遮光性)な外部側筐体38と、上側面13側に配置されている透明なカバー部36aを有している。
また、フロントケース6は表面側から見ると、下側面14側に配置された複数のキー開口部35を有しており、このキー開口部35の周りには透明な周縁部36bが形成されている。
フロントケース6は、表示部8が出射した光を透過させ、筐体2の外部から画像を認識できるように透明に形成されるカバー部36aを有する。
また、カバー部36aは単に表示部8が表示した光を透過するだけではなく、表示部8を保護するカバーの役割も有している。
【0038】
図4は、フロントケース6の裏面側からの外観図である。
【0039】
図4のように、フロントケース6の外部側筐体38の内部側に内部側筐体36dが配置されている。
内部側筐体36dはキー開口部35の周りに形成された複数の周縁部36bと連続している。
また内部側筐体36dとカバー部36aは、連結部36cを介して連結されている。
この連結部36cも光透過性の材料から構成されている。
【0040】
図5は、フロントケース6の透明な材料から構成される部分のみの外観図である。
【0041】
フロントケース6は、透明なカバー部36a、周縁部36b、連結部36c及び内部側筐体36dと不透明な外部側筐体38から構成されているが、そのうち透明な部分のみを取り出したものが図5である。
以下この透明部分を総称して透明部36という。
図5で示される透明部36は、2色成形する場合に最初に形成される部分に該当する。
つまり、2色成形する場合には、まず図5で示される透明部材を射出成型によって形成する。
本来、透明である必要がある部分はカバー部36a、周縁部36bだけであるが、その部分のみを形成してしまうと、各々の部分の位置がずれてしまう可能性があるため、内部側筐体36d及び連結部36cが形成される。
つまり、内部側筐体36dは複数形成される周縁部36bを連結させ位置決めする為に形成される。
また、連結部36cは、内部側筐体36dとカバー部36aを連結して位置決めするために形成される。
したがって、周縁部36bとカバー部36aが、正確に位置決め固定することができるのであれば、連結部36c及び内部側筐体36dは必須ではない。
【0042】
図5の、透明部36が光透過性のプラスチック樹脂によって形成された後に、今度は、フロントケース6の形状に形成された別の型内に透明部36が入れられる。
そして、遮光性のプラスチック樹脂をこの型内に流し込む。
そうすることによって、フロントケース6を透明と不透明な2色に形成することができる。
【0043】
連結部36cは、透明に形成されて、カバー部36aと内部側筐体36dとを連結しているが、カバー部36aの内部側には光が放射される表示部8が配置されており、内部側筐体36dの内部側には発光部27が配置されている。
そうすると、カバー部36aからの光が、内部側筐体36d側に漏れると、周縁部36bも光ってしまい好ましくない。
逆に、内部側筐体36dからの光が、カバー部36aに漏れると、カバー部36aが不必要に光ってしまい好ましくない。
その対策として、連結部36cを設けないことができればこの問題は解決することができるが、前述のようにカバー部36aと内部側筐体36dとはその制作上透明筐体によって連結することが好ましい。
そこで、カバー部36aと内部側筐体36dを連結する連結部36cの形状を、S型又はZ型に形成して、内部側筐体36dからの光が直接カバー部36aに通過しないようにしている。
なおここで、S型及びZ型は光が直接通過しない形状の例であり、これ以外であっても、光の通過を妨げることができるのであればどのような形状であってもよい。
【0044】
図6は、プリント基板21の外観図である。
【0045】
図6の様に、発光部27は、キートップ30の直下に配置されるスイッチ26の側面に複数個配置される。
また、スイッチ26の中間位置に配置されている。
このような配置となっていることから、発光部27は1つで近接する複数の周縁部36bを照光することができる。
もっとも、必ずしも、1つの発光部27が複数の周縁部36bを照光する必要性はなく、一つの周縁部36bのみを1つ又は複数の発光部27が照光するようにしてもよい。この様にした場合には、キーを選択して照光することが可能となる。
【0046】
以上の様に構成したことによって、キートップ30は発光しないのであるからキートップ30に使用する塗料の色選択が自由になる。
さらに、キートップ30の色選択が自由になる上に、キートップ30は照光されないのであるから照光されるために必要とされる形状をしている必要がなくなる。それによって、キーの色・形状を自由に選択することができ、キーデザインの自由度が広がる。
そして、キートップ30の形状が自由になるということは、これまでの様に照光を考えた形状とする必要がなくなり、キートップ30自身を文字の形状、図形の形状とすることができることとなる。
【0047】
以上の実施形態によれば、携帯電話機1の筐体2は、キー開口部35が形成された筐体2の内部に配置された発光部27からの光をキー開口部35に導光する携帯電話機1の筐体2であって、筐体2は、2色成形によって形成されており、筐体2の外側の外部側筐体38は遮光性の樹脂部材によって形成され、キー開口部35の周縁位置に形成された周縁部36b及び周縁部36bに連設される筐体2の内部側の内部側筐体36dは透光性の樹脂部材によって形成されている。
また、発光部27は、内部側筺体に向けて発光する
このような構成としたことによって、開口部の形状や位置を照光によってユーザに知らせることができる。
このことは、電子機器の操作性を向上させることができることを意味する。
また、照光させたくない部分は遮光性の外部側筐体38によって形成できるのであるから、照光させる形状を自由に形成することができる。
【0048】
キー開口部35には、電子機器を操作するキートップ30が配設される。
このように構成されたことによって、照光によってキートップ30の位置を明確にすることができる。
【0049】
電子機器は、表示部8を有し、表示部8を保護するカバー部36aは、透光性の樹脂部材によって形成されている。
このように構成されることによって、表示部8を保護する保護膜を構成しつつ、照光を行える筐体2を作製することができる。
【0050】
カバー部36aと、周縁部36b及び内部側筐体36dとは連結部36cによって連結されおり、連結部36cは透光性の樹脂部材によって形成されている。
このような構成によって、カバー部36aと内部側筐体36dに結合している周縁部36bとを確実に位置決めすることができる。
【0051】
連結部36cは、内部側筐体36dからの光が反射することなしにカバー部36aへ通過しない構造である。
このような構成としたことによって、内部側筐体36dからの光がカバー部36aへ漏れなくすることができる。
また、カバー部36aからの光が内部側筐体36dへ漏れなくすることができる。
【0052】
本発明の携帯電話機1は、キー開口部35が形成された筐体2と、筐体2の内部に配置された発光部27と、を有している。
また、筐体2は、2色成形によって形成されており、筐体2の外側の外部側筐体38は遮光性の樹脂部材によって形成され、キー開口部35の周縁位置に形成された周縁部36b及び周縁部36bに連設される筐体2の内部側の内部側筐体36dは透光性の樹脂部材によって形成されている。
そして、発光部27は、内部側筺体36dに向けて発光する。
このような構成としたことによって、開口部の形状や位置を照光によってユーザに知らせることができる。
このことは、電子機器の操作性を向上させることができることを意味する。
また、照光させたくない部分は遮光性の外部側筐体38によって形成できるのであるから、照光させる形状を自由に形成することができる。
【0053】
キー開口部35には、電子機器を操作するキートップ30が配設される。
このように構成されたことによって、照光によってキートップ30の位置を明確にすることができる。
【0054】
表示部8を有し、表示部8を保護するカバー部36aは、透光性の樹脂部材によって形成されている。
このような構成によって、カバー部36aと内部側筐体36dに結合している周縁部36bとを確実に位置決めすることができる。
【0055】
カバー部36aと、周縁部36b及び内部側筐体36dとは連結部36cによって連結されており、連結部36cは透光性の樹脂部材によって形成されている。
このような構成によって、カバー部36aと内部側筐体36dに結合している周縁部36bとを確実に位置決めすることができる。
【0056】
連結部36cは、内部側筐体36dからの光が反射することなしに前記カバー部へ通過しない構造である。
このような構成としたことによって、内部側筐体36dからの光がカバー部36aへ漏れなくすることができる。
また、カバー部36aからの光が内部側筐体36dへ漏れなくすることができる。
【0057】
なお、以上の実施形態において、筐体2は本発明の筐体の一例である。つまり、筐体とは、電子機器を収容する容器に該当するものであればどのようなものであってもよい。さらに、容器の一部、例えば、フロントケース6及びリアケース7であっても筐体に該当する。
【0058】
キーシート32は、キートップ30とラバーベース31とを総称する概念である。また、キートップ30は必ずしもキートップ30とラバーベース31が別体として構成されている必要はなく、一体形成されていてもよい。
【0059】
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
【0060】
電子機器は、携帯電話機1に限定されない。例えば、携帯電子機器は、ノートパソコン、PDA、ゲーム機、カメラであってもよい。また、携帯電子機器は、折り畳み式のものに限定されない。ケースが一体的に構成されたもの(1つのみのケース)であってもよい。
さらに、電子機器は、非携帯式のものであってもよい。
【符号の説明】
【0061】
1…携帯電話機、2…筐体、6…フロントケース、7…リアケース、8…表示部、10…入力部、11…右側面、12…左側面、13…上側面、14…下側面、20…内部筐体、21…プリント基板(基板)、22…バッテリ、23…バッテリカバー、24…メタルドーム、25…固定接点、26…スイッチ、27…発光部、28…バッテリ収納部、30…キートップ、31…ラバーベース、32…キーシート、33…導光シート、34…装飾シート、35…キー開口部(開口部)、36…透明部、36a…カバー部、36b…周縁部、36c…連結部、36d…内部側筐体、37…押子、38…外部側筐体、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部が形成された筐体の内部に配置された発光部からの光を前記開口部に導光する電子機器の筐体であって、
前記筐体は、2色成形によって形成されており、前記筐体の外側の外部側筐体は遮光性の樹脂部材によって形成され、開口部の周縁位置に形成された周縁部及び前記周縁部に連設される前記筐体の内部側の内部側筐体は透光性の樹脂部材によって形成され、
前記発光部は、前記内部側筺体に向けて発光する
電子機器の筐体。
【請求項2】
前記開口部には、前記電子機器を操作するキートップが配設される
請求項1に記載の電子機器の筐体。
【請求項3】
前記電子機器は、表示部を有し、
前記表示部を保護するカバー部は、前記透光性の樹脂部材によって形成されている
請求項1又は2に記載の電子機器の筐体。
【請求項4】
前記カバー部と、前記周縁部及び前記内部側筐体とは連結部によって連結されており、
前記連結部は前記透光性の樹脂部材によって形成されている
請求項3に記載の電子機器の筐体。
【請求項5】
前記連結部は、前記内部側筐体からの光が反射することなしに前記カバー部へ通過しない構造である
請求項4に記載の電子機器の筐体。
【請求項6】
開口部が形成された筐体と、
前記筐体の内部に配置された発光部と、を有し、
前記筺体は、2色成形によって形成されており、前記筐体の外側の外部側筐体は遮光性の樹脂部材によって形成され、前記開口部の周縁位置に形成された周縁部及び前記周縁部に連設される前記筐体の内部側の内部側筐体は透光性の樹脂部材によって形成されており、
前記発光部は、前記内部側筺体に向けて発光する
電子機器。
【請求項7】
前記開口部には、前記電子機器を操作するキートップが配設される
請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
表示部を有し、
前記表示部を保護するカバー部は、前記透光性の樹脂部材によって形成されている
請求項6又は7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記カバー部と、前記周縁部及び前記内部側筐体とは連結部によって連結されており、
前記連結部は前記透光性の樹脂部材によって形成されている
請求項8に記載の電子機器。
【請求項10】
前記連結部は、前記内部側筐体からの光が反射することなしに前記カバー部へ通過しない構造である
請求項9に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−49900(P2011−49900A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−197456(P2009−197456)
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】