説明

電子機器及び表示方法

【課題】録画番組の視聴中に、録画番組中における再生位置を把握し易く表示することが可能な電子機器及び表示方法を提供することを実現する。
【解決手段】テレビジョン放送受信装置100は、チューナ3と、HDD17と、録画再生制御部22と、番組情報表示生成部40とを有する。録画再生制御部22は、チューナ3で受信したチャンネルにて放送されている番組を時刻情報と共にHDD17に記録する。HDD17に記録した番組を再生する場合、録画番組情報表示生成部40は、映像信号と対応付けて記録した時刻情報に基づいて録画番組情報表示50を生成する。録画番組情報表示50は、記録しているチャンネルの時間長を示すスライダバー51と、スライダバー51の各位置と対応する記録時刻表示53と、再生している位置を示す再生位置ポインタ55と、番組切り替わりポイント57とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子機器及び表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、HDD(Hard Disk Drive)を記録媒体として、番組信号の記録及び再生を行うPVR(Personal Video Recorder)と呼ばれる装置が普及している。
【0003】
このような装置において、録画した番組を再生する場合には、録画した番組の記録時間を横軸としたバーを表示し、バー上の再生経過時間に対応する位置に再生位置マークを表示する。また、番組の先頭からの再生経過時間を数値で表示し、番組を記録した日付を共に表示する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−101374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
最近では、HDDの記録容量の増大に伴い、同時に放送されている複数の放送波を複数のチューナによって受信し、チャンネルや時間帯等の条件を満たす番組を全て自動録画する機能を備えるものが登場している。
【0006】
このような自動録画を行った録画番組を再生する場合、上述の技術を用いて各番組における再生位置は把握可能であるが、録画された複数の番組の中における再生位置を表示することは出来なかった。
【0007】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、録画番組の視聴中に、録画番組中における再生位置を把握し易く表示することが可能な電子機器及び表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る電子機器は、記録媒体に記録するチャンネルの映像信号を受信する放送受信部と、前記記録媒体に、前記放送受信部にて受信しチャンネルの映像信号を記録し、記録した映像信号を再生する記録再生制御部と、前記記録したチャンネルの映像信号を再生する場合に、再生位置を示す録画番組情報表示を生成する録画番組情報表示生成部と、前記録画再生制御部にて記録したチャンネルの映像信号から生成する番組映像と、前記録画番組情報表示生成部にて生成した前記録画番組情報表示とを重ね合わせて出力する映像処理部と、を備え、前記録画番組情報表示は、記録した複数の番組の記録時間を時系列に沿って示す第1の表示と、前記第1の表示と対応付けて再生位置を表示する第2の表示と、前記記録したチャンネル中に含まれる複数の番組の間で番組が切り替わる位置を表示する第3の表示とを含むことを特徴としている。
【0009】
また、本発明に係る表示方法は、記録媒体に記録する複数のチャンネルの映像信号を受信し、受信した複数のチャンネルの映像信号を同時に記録し、記録したチャンネルの映像信号を再生する場合に、記録した複数の番組の記録時間を時系列に沿って示す第1の表示と、前記第1の表示と対応付けて再生位置を表示する第2の表示と、前記記録したチャンネル中に含まれる複数の番組の間で番組が切り替わる位置を表示する第3の表示とを表示することを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、録画番組の視聴中に、録画番組中における再生位置を把握し易く表示することが可能な電子機器及び表示方法を提供することが実現する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置の外観図。
【図2】本実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置が備えるリモートコントローラの外観図。
【図3】本実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置の機能ブロック図。
【図4】本実施の形態におけるHDDの記録状態の概念図の一例を示す図。
【図5】本実施の形態における時刻情報テーブルの記録状態の概念図。
【図6】本実施の形態における過去番組表の一例を示す図。
【図7】本実施の形態における第2の再生方法による再生中の録画番組情報表示の一例を示す図。
【図8】本実施の形態における第2の再生方法による再生中の録画番組情報表示の一例を示す図。
【図9】本実施の形態における第1の再生方法による再生中の録画番組情報表示の一例を示す図。
【図10】本実施の形態における第2の再生方法による再生中の録画番組情報表示の一例を示す図。
【図11】本実施の形態における第2の再生方法による再生中の録画番組情報表示の一例を示す図。
【図12】本実施の形態における録画番組情報表示生成部が実行する処理手順のフローチャートを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図1〜図12を用いて、本発明の実施の形態について説明する。
本発明に係る電子機器として、テレビジョン放送受信装置100を例に説明をする。
図1は、本実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置100の外観図である。尚、本実施の形態では、本発明に係る電子機器としてテレビジョン放送受信装置を例に説明するが、これに限定されることはない。即ち、放送受信装置、放送受信機能付き携帯電話、放送受信機能付きパーソナルコンピュータ、及び放送受信装置が搭載された映像記録装置等、放送受信装置を備えた機器であれば何でも良い。また、放送は空中を伝播してくる電波を受信するものに限らず、ケーブルやIP(インターネット・プロトコル)網等のネットワークを介して放送局から配信される番組を受信可能な放送でも良い。
【0013】
テレビジョン放送受信装置100は、主として薄型のキャビネット110と、これを支持する支持台120とから構成されている。キャビネット110は、後述するチューナ3等の電子装置を格納する。また、キャビネット110の正面中央部に映像表示部130が配置され、両側面にはスピーカ140が配置されステレオ音声再生が行えるようになっている。映像表示部130は、例えばSED(Surface−conduction Electron−emitter Display)表示パネル、LCD(Liquid Crystal Display)表示パネル等である。
【0014】
キャビネット110の正面下部には、リモートコントローラ150から無線送信された操作信号を受信するための受信部24が設けられる。また、テレビジョン放送受信装置100のキャビネット110の側面には、電源スイッチ等の操作部23が配置されている。テレビジョン放送受信装置100は、図示しないプラグを介して外部から電力供給を受け、後述するアンテナ1を介して各種の放送波を受信して、この受信した放送波の信号を信号処理部12でデコードすることにより映像信号、及び音声信号を出力する。映像表示部130はデコードされた映像信号を処理して映像を表示し、スピーカ140はデコードされた音声信号を処理して音声を出力する。
【0015】
尚、本実施の形態においては、キャビネット110内にチューナ等の電子装置を格納するとしたが、これに限定されることはない。即ち、チューナ3等の電子装置をキャビネット110とは別の筐体に格納し、その筐体とテレビジョン放送受信装置100とを接続して、テレビジョン放送受信装置100に備えられる映像表示部130及びスピーカ140にて映像音声を出力するとしても良い。
【0016】
図2は、本実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置が備えるリモートコントローラ150の外観図である。次に、図2を用いてテレビジョン放送受信装置100に設けられるリモートコントローラ150の構造について説明する。
【0017】
リモートコントローラ150は、電源キー150aと、放送切替キー150bと、ダイレクト選局キー150cと、音量調節キー150dと、チャンネルアップダウンキー150eと、カーソルキー150fと、決定キー150gと、青、赤、緑、黄のカラーキー150hと、特殊再生キー150iと、画面表示キー150j、タイムシフトキー150kと、番組表キー150lとを備え構成されている。
【0018】
電源キー150aは、テレビジョン放送受信装置100の電源のオン/オフの切り替えの指示をするためのキーである。放送切替キー150bは、テレビジョン放送受信装置100にて表示する放送を地上波デジタル放送、BSデジタル放送及びCSデジタル放送との間で切り替える指示をするためのキーである。ダイレクト選局キー150cは、それぞれのキーと対応するチャンネルをテレビジョン放送受信装置100にて表示する指示をするためのキーである。音量調節キー150dは、スピーカ140から出力する音量を変更する指示をするためのキーである。
【0019】
チャンネルアップダウンキー150eは、テレビジョン放送受信装置100にて表示するチャンネルをチャンネル番号順に変更する指示をするためのキーである。カーソルキー150fは、映像表示部130に表示されるカーソルを移動させる指示をするためのキーである。決定キー150gは、カーソルキー150fが位置する項目を選択する指示をするためのキーである。
【0020】
カラーキー150hは、画面上に表示される各カラーキーに割りあてられた操作案内に対応した操作を指示するためのキーである。特殊再生キー150iは、早送り、巻き戻し、停止、再生、次番組スキップ、前番組スキップ等の特殊再生の指示をするためのキーである。画面表示キー150jは、録画番組情報表示50を表示するためのキーである。
【0021】
タイムシフトキー150kは、第2の録画方法により同時録画した番組を表示する過去番組表44を表示させるためのキーである。番組表キー150lは、EPG(Electronic Program Guide)情報に基づいて放送中の番組表を表示させるためのキーである。それぞれのキーが操作されると、指示の内容を示す操作信号が、受信部24を介して図3に示す制御部18に入力される。
【0022】
図3は、本実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置100の機能ブロック図である。この図3を用いて、本実施の形態に係る録画番組情報表示50を行うテレビジョン放送受信装置100の機能について説明する。
【0023】
テレビジョン放送受信装置100は、アンテナ1と、入力端子2と、チューナ3と、TS(Transport Stream)処理部11と、信号処理部12と、グラフィック処理部13と、OSD(On Screen Display)信号生成部14と、音声処理部15と、映像処理部16と、HDD(Hard Disk Drive)17と、制御部18と、操作部23と、受信部24と、第1のカードI/F(Interface)25と、第1のカードホルダ26と、第2のカードI/F28と、第2のカードホルダ29と、明るさセンサ31と、通信I/F32と、LAN端子33と、USB I/F34と、USB端子35と、i.LINK I/F36と、i.LINK端子37と、HDMI I/F38と、HDMI端子39と、映像表示部130と、スピーカ140とを備える。
【0024】
また、制御部18は、ROM(Read Only Memory)19と、RAM(Random Access Memory)20と、不揮発性メモリ21と、録画再生制御部22と、番組情報表示生成部40と、CPU(Central Processing Unit)を備えている。
【0025】
アンテナ1は、放送形式として地上波デジタル放送、BSデジタル放送及びCSデジタル放送等を受信することができるように構成されたアンテナである。
入力端子2は、アンテナ1から受信した放送信号を複数のチューナ3に入力する。
チューナ3は、制御部18からの制御信号により所望のチャンネルの放送信号を地上波デジタル放送、BSデジタル放送及びCSデジタル放送の3種類の中から選局し、この選局された放送信号を復調(地上デジタル放送の場合にはOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調、BSデジタル放送及びCSデジタル放送の場合にはPSK(Phase Shift Keying)復調)し、所望の番組を含んだTS(Transport Stream)を得てTS処理部11に入力する。
【0026】
チューナ3は、複数設けられ、受信する放送波に応じてチューナ3A、3B、3Cと符号をつけ、特に区別する必要が無い場合にはこれらを単にチューナ3と称す。本明細書においては、チューナ3Aを視聴用、チューナ3B及び3Cを録画用とする。チューナ3Bと3Cのそれぞれで選局した放送信号を用いた録画方法の違いについては後述する。
【0027】
TS処理部11は、選局されたチャンネルのTSがチューナ3から入力され、これら複数のTSを1つのTSに再多重して、信号処理部12に出力する。
また、TS処理部11は、録画を行う場合、チューナ3B及び3Cで選局された複数のTSがチューナ3から入力され、これら複数のTSを1つのTSに再多重して、信号処理部12に出力する。
【0028】
信号処理部12は、TS処理部11から出力された複数のチャンネルが多重されたTSに、適切なデジタル信号処理を施す。デジタル信号処理が施されたTSは、データ信号、映像信号及び音声信号に分離される。この分離された映像信号はグラフィック処理部13に、音声信号は音声処理部15に、データ信号はOSD信号生成部14若しくは制御部18に、それぞれ出力される。また、録画するためにTS処理部11によって再多重されたTSは、制御部18に出力される。
【0029】
このデータ信号には、放送された番組に関する各種の情報が含まれている。番組に関する情報として、時刻情報がある。日本の地上デジタル放送においては、社団法人電波産業会(ARIB)の標準規格であるARIB STD−B10で番組配列情報のテーブルとして、時刻日付テーブル(TDT:Time and Date Table)と、サマータイム実施時のオフセット時間情報を含む時刻日付オフセットテーブル(TOT:Time Offset Table)とが定められており、これらのテーブルにより日本標準時(JST=協定世界時(UTC)+9)と修正ユリウス日(MJD)による現在日付と現在時刻とが伝送される。
【0030】
本明細書においては、現在日付と現在時刻として、時刻日付オフセットテーブル(TOT)を用いるものとする。日本の地上デジタル放送の運用規定を定めたARIB TR−B14では、時刻日付オフセットテーブル(TOT)が送信されるデフォルト周期として、5秒が定められており、TOTは5秒に1回の周期で送信される。
【0031】
また、データ信号に含まれる番組に関する情報としては、EPG情報がある。このEPG情報は、本実施の形態においては、現在放送中の番組についての番組表と、録画した番組についての過去番組表44とを生成するために用いられる。
【0032】
グラフィック処理部13は、信号処理部12から出力されるデジタルの映像信号のデコード処理を行う。デコードされた映像信号は、OSD信号生成部14から出力されたOSD信号と重ね合わせて合成され、映像処理部16に出力される。グラフィック処理部13は、デコードされた映像信号又はOSD信号を、映像処理部16に選択的に出力することもできる。
【0033】
OSD信号生成部14は、制御部18の制御に従って、UI(ユーザ・インタフェース)画面などを表示するためのOSD信号を生成する。また上述の信号処理部12において、デジタル放送信号から分離されたデータ信号は、OSD信号生成部14により適切なフォーマットのOSD信号に変換され、グラフィック処理部13に出力される。
【0034】
また、OSD信号生成部14は、後述する録画番組情報表示生成部40からの録画番組情報表示50を表示させるためのデータ信号を受信し、グラフィック処理部13に出力する。
【0035】
音声処理部15は、信号処理部12から入力された音声信号を、スピーカ140で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換する。アナログに変換された音声信号は、スピーカ140に出力されて再生される。
【0036】
映像処理部16は、グラフィック処理部13から出力された信号を、映像表示部130で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換する。アナログに変換された映像信号は、映像表示部130に出力される。
【0037】
HDD17は、録画再生制御部22による制御に基づいて、チャンネルごとのTSを格納する。HDD17の記録状態については図4を用いて後述する。
制御部18は、操作部23から入力される操作信号や、リモートコントローラ150から送信され受信部24を介して受信される操作信号に応じて、ROM19に予め記録されたシステム制御プログラム及び各種処理プログラムを起動させる。制御部18は、起動したプログラムに従って、RAM20をワークメモリとして装置各部の動作を制御する。
【0038】
ROM19は、CPUが実行するシステム制御プログラム及び各種処理プログラムを格納するメモリである。
RAM20は、CPUが各種プログラムを展開するための、いわゆるワーキングメモリである。
不揮発性メモリ21は、各部の動作制御に必要な各種の設定情報及び制御情報等を格納する。
録画再生制御部22は、テレビジョン放送受信装置100の録画及び録画した番組を再生する機能の制御を行う。即ち、録画再生制御部22は、信号処理部12から出力された複数チャンネルが多重されているTSをチャンネルごとのTSに戻し、HDD17に記録する。
【0039】
また、録画再生制御部22は、録画したデータの再生する制御を実行し、HDD17に格納したチャンネルごとのTSを読み出して再生させた後、映像表示部130に表示させたり、スピーカ140から音声出力させたりすることができる。LAN対応HDD専用ポートとしてのLAN端子33を設けることにより、他のネットワーク環境やネットワーク使用状況等に影響されることなく、HDD17に対してハイビジョン画質による番組の情報記録を安定して行うことが可能となる。
【0040】
本実施の形態において、テレビジョン放送受信装置100は、2種類の録画方法を備えている。まず第1の録画方法として、番組を個々に指定する若しくはユーザが任意の時間に録画の開始終了を指定する録画方法である。即ち、第1の録画方法においては、指定した番組を放送している1つの放送波を受信し、HDD17に記録する。この方法は、従来の個々に録画する番組を指定するHDDレコーダ等と同じ録画方法である。第1の録画方法に用いる放送波を受信するチューナを、チューナ3Bとする。
【0041】
第2の録画方法は、個々の番組を指定するのではなく、チャンネル、時間、曜日等の条件を指定し、条件を満たす全ての番組を録画するものである。即ち、条件に該当する複数の放送波を受信し、これらを並行してチャンネルごとにHDD17に記録する。第2の録画方法に用いる放送波を受信するチューナを、チューナ3Cとする。
【0042】
第2の録画方法で録画を行う場合、信号処理部12にて分離されたデータ信号の中から同時録画した時間帯の番組のEPGの画像信号を取得し、取得したEPGの画像信号に基づいて過去番組表44としてHDD17に格納する。過去番組表44は、タイムシフトキー150kを押下することにより、HDD17より読み出されて表示される。
【0043】
図4は、本実施の形態におけるHDD17の記録状態の概念図の一例を示す図である。以上の2種類の録画方法により録画される番組の記録状態について、図4を用いて説明する。
【0044】
録画再生制御部22は、HDD17を第1の記録領域171と、第2の記録領域172とに区画して記録を行う。第1の記録領域171には、第1の録画方法により録画された番組のTS、第2の記録領域172には、チャンネルごとに作成された時刻情報テーブル42と第2の録画方法により録画されたチャンネルごとのTS43とを格納する。
【0045】
第1の記録領域171には、ユーザが個々に番組を指定することで録画した番組a〜eのTSが格納されている。これらの番組a〜eのそれぞれのTSには、各番組についてチャンネル情報や番組名等の番組情報が共に格納されている。
【0046】
図5は、本実施の形態における時刻情報テーブル42の記録状態の概念図である。時刻情報テーブル42A〜Cは、それぞれチャンネル1〜3に対応している。それぞれの時刻情報テーブル42には、チャンネル情報、番組情報、時刻情報、アドレスとを対応付けて記録している。この時刻情報テーブル42は、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)2の放送のGOP(Group of Picture)間隔と同様に、0.5秒ごとに作成するものとする。また、アドレスとは、論理アドレス若しくは物理アドレスとする。
【0047】
また、第2の記録領域172には、チャンネル1〜3において時間帯や曜日等の条件を指定することで録画した番組A〜PがチャンネルごとにTS43として格納されている。第2の記録領域172の記録容量が限界に達した場合、記録時刻が古いものから順次消去しながら録画を続けていくものとする。これに伴い、時刻情報テーブル42も記録時刻の古いものから順次消去され、新たに録画した番組のものが作成され格納されていく。
【0048】
この時刻情報テーブル42は、第2の記録領域172に記録すると限られるものでは無い。即ち、不揮発性メモリ21でも良いし、各種のインターフェースを介して接続される記録媒体に記録するとしても良い。
【0049】
また、本実施の形態において、テレビジョン放送受信装置100は、録画した番組を再生する方法として2種類の再生方法を備えている。
まず、第1の再生方法として第1の記録領域171に格納した番組の中から、1つの番組を選択して再生する方法である。即ち、第1の記録領域171に格納している番組a〜eまでをリスト表示し、再生する番組を選択して再生する場合を第1の再生方法とする。
【0050】
第2の再生方法として、第2の記録領域172に格納した複数のチャンネルのTSを、チャンネル切替可能且つ録画時刻に沿って順に連続して再生する方法である。即ち、第2の記録領域172に格納しているチャンネル1〜3のTS43a〜cの何れかを再生中にチャンネルを切り替えると、再生していたチャンネルの時刻と略同時刻に記録されている時点からチャンネル切替先のチャンネルが第2の記録領域172から再生されて表示される。従って、過去に遡ってリアルタイムで放送を視聴しているように、チャンネルを切り替えて番組を視聴することが可能になる。
【0051】
略同時刻とは、再生していた位置の録画時刻の前後10秒前後を指す。TS43を再生し始めてから、映像表示部130に映像を表示するまでに数秒要するため、同じ録画時刻に記録されている位置に遷移すると、実際に表示されるのは数秒遅れた映像からになる虞がある。そこで、チャンネル切替動作を行った時点で再生しているTS43の時刻情報と比べて、数秒前に記録されている位置に遷移するとしても良い。数秒前のTS43の位置に遷移することで、チャンネル切替動作以前に視聴していたチャンネルの録画時刻と同じ時刻に録画されている映像が実際に表示されることになる。
【0052】
また、チャンネル切替動作を行った時点で再生しているTS43の時刻情報と比べて、数秒後に記録されている位置に遷移するとしても良い。数秒後のTS43の位置に遷移することで、過去に遡ってリアルタイムで放送を視聴している際にチャンネルを切り替えた場合の動作を再現することができる。
【0053】
図6は、本実施の形態における過去番組表44の一例を示す図である。図6に示すように過去番組表44は、時系列に沿ってチャンネルごとに同時録画を行った番組を示すものである。過去番組表44中でカーソルキー150fによる操作によりカーソル45を移動させ、カーソル45を置いた状態で決定キー150gを押下するとこのカーソル45が置かれていた番組の再生を録画再生制御部22が実行する。図6に示した例では、番組Dにカーソル45を置いた状態で決定キー150gを押下すると、まず番組Dを再生し、番組Dの再生が終了すると続けて番組Eを録画再生制御部22が再生する。
【0054】
操作部23は、ユーザによる操作に応じた操作信号を受け付け、制御部18に入力する。
受信部24は、ユーザによるリモートコントローラ150の操作に応じた操作信号を受け付け、制御部18に入力する。
第1のカードホルダ26は、第1のカードI/F25を介して制御部18に接続されている。第1のカード27は、この第1のカードI/F25に装着可能である。第1のカード27は、例えばSD(Secure Digital)メモリーカード、MMC(Multimedia Card)及びCF(Compact Flash)(登録商標)カード等の記録媒体である。第1のカードホルダ26に装着された第1のカード27と、制御部18は、第1のカードI/F25を介して情報の伝達を行うことができる。制御部18は、第1のカード27に、画像や音楽、放送番組等のデータを格納することができる。また制御部18は、第1のカード27に格納された画像や音楽、放送番組等のデータを読み出し、音声処理部15及び映像処理部16等でデコード処理がされることにより、映像表示部130に表示させたり、スピーカ140から音声出力させたりすることができる。
【0055】
第2のカードホルダ29は、第2のカードI/F28を介して制御部18に接続されている。第2のカード30は、この第2のカードI/F28に装着可能である。第2のカード30は、例えば放送受信契約の契約情報等を記録する記録媒体である。第2のカードホルダ29に装着された第2のカード30と制御部18は、第2のカードI/F28を介して情報の伝達を行うことができる。
【0056】
明るさセンサ31は、キャビネット110の前面に配置され、テレビジョン放送受信装置100が配置されている周囲の明るさを検出し、この検出結果を制御部18に入力する。制御部18は、入力された明るさに関する検出結果に基づいて、映像表示部130の輝度を制御する。
【0057】
LAN(Local Area Network)端子33は、通信I/F32を介して制御部18に接続されている。LAN端子33は、イーサネット(登録商標)を用いたLAN対応HDD専用ポートとして使用される。LAN端子33にLAN対応のHDDがNAS(Network Attached Storage)として接続された場合、HDD17及び制御部18は、通信I/F32を介して、情報の伝達を行うことができる。この場合、制御部18は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバとして機能し、LAN端子33に接続された当該LAN対応のHDDにIP(Internet Protocol)アドレスを割り当てて制御している。
【0058】
通信I/F32を介して制御部18に接続されるHDD、PC、DVDレコーダ等の機器には、ハードディスクやDVD(光ディスク)等の記録媒体を装着することが可能である。制御部18は、当該記録媒体に、ハブ及び当該ハブに接続される機器を介して画像や音楽、放送番組等のデータを格納することができる。また制御部18は、当該記録媒体に格納された画像や音楽、放送番組等のデータを読み出し再生して、映像表示部130に表示させたり、スピーカ140から音声出力させたりすることができる。
【0059】
USB(Universal Serial Bus)端子35は、USB I/F34を介して制御部18に接続されている。USB端子35は、一般的なUSB対応ポートとして使用される。USB端子35には、例えばハブを介して、携帯電話、デジタルカメラ、各種メモリーカードに対するカードリーダ/ライタ、HDD、キーボード等が接続される。制御部18は、USB端子35及びUSB I/F34を介して接続される機器との間で、情報の伝達を行うことができる。
【0060】
i.LINK端子37は、i.LINK I/F36を介して制御部18に接続されている。i.LINK端子37には、例えばAV−HDD、D(Digital)−VHS(Video Home System)等がシリアル接続される。制御部18は、i.LINK端子37及びi.LINK I/F36を介して接続される機器との間で、情報の伝達を行うことができる。
【0061】
HDMI端子39は、HDMI I/F38を介して制御部18に接続されている。HDMI端子39には、例えばパーソナルコンピュータや液晶ディスプレイやAVアンプ等に接続される。制御部18は、HDMI端子39及びHDMI I/F38を介して接続される機器との間で、情報の伝達を行うことができる。
【0062】
録画番組情報表示生成部40は、ユーザからの指示に従って、図7乃至図11に示す録画番組情報表示50を生成する。録画番組情報表示50を生成するための指示とは、第2の再生方法で再生を開始する指示、第2の再生方法による再生中にダイレクト選局キー150c等でチャンネルを変更する指示及び画面表示キー150jの押下による指示等である。これらの生成指示を受信した場合、再生中若しくは再生を開始するチャンネルについての時刻情報テーブル42を第2の記録領域172から取得する。
【0063】
次に、録画番組情報表示生成部40は、取得した時刻情報テーブル42に基づいて録画番組情報表示50を表示するための信号を生成し、OSD信号生成部14に送信する。OSD信号生成部14は、この受信した録画番組情報表示50を表示するための信号に基づいてOSD信号を生成し、グラフィック処理部13に出力する。グラフィック処理部13は、録画番組情報表示50を表示するためのOSD信号と再生指示された番組の映像信号とを重ね合わせて合成し、映像処理部16に出力する。映像処理部16にて、グラフィック処理部13から受信した信号に基づいた変換を行うことで、映像表示部130上に再生する番組の映像と共に録画番組情報表示50が表示される。
【0064】
次に、録画番組情報表示50について図7乃至11を用いて説明する。図7乃至図11は、本実施の形態における第2の再生方法による再生中に示す録画番組情報表示50の一例を示す図である。録画番組情報表示50は、第2の再生方法で再生を開始する場合、第2の再生方法で再生中にダイレクト選局キー150c等でチャンネルが変更された場合、若しくは第2の再生方法で再生中に画面表示キー150jが押下された場合に表示される。
【0065】
以降、第1の再生方法による再生中に表示する録画番組情報表示50を録画番組情報表示50A、第2の再生方法による再生中に表示する録画番組情報表示50を録画番組情報表示50とする。また、録画番組情報表示50A中に示すスライダバー51をスライダバー51A、録画番組情報表示50B中に示すスライダバー51Bとする。
【0066】
図7は、本実施の形態における第2の再生方法による再生中の録画番組情報表示の一例を示す図である。録画番組情報表示50は、スライダバー51Aと、日付表示52と、記録時刻表示53と、動作表示54と、再生位置ポインタ55と、再生位置時刻表示56と、番組切り替わりポイント57と、チャンネル表示58と、番組名59とから構成される。
【0067】
本発明に係る第1の表示はスライダバー51A、第2の表示は再生位置ポインタ55若しくは再生位置時刻表示56、第3の表示は番組切り替わりポイント57、第4の表示は録画不連続ポイント61、第5の表示は未録画部分60、第6の表示は記録時刻表示53、第7の表示は日付表示52A及びB、第8の表示はチャンネル表示58及び番組名59、にそれぞれ該当する。
【0068】
スライダバー51Aは、過去番組表44にて選択されたチャンネルについて、時刻を目盛とした棒状の領域で第2の記録領域172に格納されている番組の録画時間を示したものである。選択された再生開始時点を中点とし、この再生開始時点からそれぞれ3時間の合計6時間分の録画時間を表示するものとする。スライダバー51Aの長さは時間に対して一定とし、1時間ごと区切って表示する。
【0069】
日付表示52は、番組を録画した日付を示す表示である。日付表示52は、内蔵されているクロックから日付情報を取得して生成する。図7においては、12月12日(日曜日)に録画した番組であることを表示している。
【0070】
記録時刻表示53は、スライダバー51Aの目盛に対応した記録時刻を示す表示である。図7においては、PM4時からPM10時の間で、1時間ごとに記録時刻を表示している。また、記録時刻表示53は時間帯に応じて異なる色としても良い。記録時刻表示53の色を変化させることで、ユーザに対して録画番組が放送された時間帯の認識をし易くすることが出来る。
【0071】
動作表示54は、テレビジョン放送受信装置100の動作状態を示す表示である。動作状態とは例えば、早送り、巻き戻し、停止、再生、追っかけ再生、次番組スキップ、前番組スキップ等の再生動作状態である。テレビジョン放送受信装置100の動作は、リモートコントローラ150の特殊再生キー150iを押下することで指示される。図7においては、再生中であることを表示している。
【0072】
再生位置ポインタ55は、現在視聴している映像信号の記録時刻に対応する位置を示すポインタである。再生位置ポインタ55は、再生しているTS43のアドレスを時刻情報テーブル42から時刻情報を探索し、取得した時刻情報を元にスライダバー51に対応付けた位置に表示される。
【0073】
再生位置時刻表示56は、現在視聴している映像信号の記録時刻を示す表示である。図示したように、再生位置ポインタ55の上方に再生位置ポインタ55と連動するように表示される。再生位置時刻表示56は、再生しているTS43のアドレスを時刻情報テーブル42から時刻情報を探索し、取得した時刻情報を元に表示される。図7においては、記録時刻がPM7時の番組を再生していることを表示している。
【0074】
尚、本実施の形態においては、時刻情報テーブル42を参照して再生位置表示55の位置及び再生位置時刻表示56の表示を決定するとしたが、これに限定されることはない。例えば、TS43に含まれるTOTに基づいて、これらを決定するとしても良い。
【0075】
番組切り替わりポイント57は、録画しているチャンネルにおいて、番組が切り替わるポイントを示す表示である。図7においては、PM4時、PM5時、PM6時、PM7時、PM8時、PM10時に番組が切り替わることを表示している。
【0076】
チャンネル表示58は、第2の再生方法により、再生しているチャンネルを示す表示である。チャンネル表示58は、ダイレクト選局キー150c等の押下により再生するチャンネルが変更されると、その操作に伴って変更される。
【0077】
番組名59は、再生している番組名を示す表示である。番組名59は時刻情報テーブル42に含まれる番組情報、あるいはTS43に含まれるSI(System Information)情報の中のEPG情報から生成される。番組名59も、チャンネル表示58と同様に、ダイレクト選局キー150c等の押下により再生するチャンネル及び番組が変更されると、その操作に伴って変更される。
【0078】
次に、第2の再生方法により再生している場合に、ダイレクト選局キー150c及びチャンネルアップダウンキー150e等でチャンネル切替が指示された場合の、録画番組情報表示50について説明する。
【0079】
図8は、本実施の形態における第2の再生方法による再生中の録画番組情報表示50Aの一例を示す図である。例えば、図7に示したようにチャンネル1のPM7時から録画されている番組Dを再生開始した時点で、チャンネル2に切り替える指示を受信した場合は図8に示すように録画番組情報表示50Aは変更される。図7と図8とを比べると、再生位置ポインタ55及び再生位置時刻表示56は変わらず、チャンネル表示58及び番組名59を変更している。即ち、第2の再生方法による再生中にチャンネル切替を行うと、時刻情報テーブル42を参照して略同時刻に記録されている切替先のチャンネルのTS43を読み出し再生する。図7に示した例の場合、チャンネル切替を行った時刻はPM7時であり、図6に示した過去番組表44からチャンネル2においてPM7時に記録されている番組は番組Hであるので番組Hに切り替えて再生する。
【0080】
図9は、本実施の形態における第1の再生方法による再生中の録画番組情報表示50Bの一例を示す図である。図9を用いて、第2の再生方法による再生中の録画番組情報表示50との違いについて説明する。図7と同じ表示については同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
【0081】
図9に示すように第1の再生方法による再生中の録画番組情報表示50Bは、スライダバー51Bと、日付表示52と、経過時間表示63と、動作表示54と、再生位置ポインタ55と、チャンネル表示58と、番組名59と、現在時刻表示62とから構成される。
【0082】
録画番組リスト中から再生する番組を選択して再生する第1の再生方法においては、スライダバー51Bが指定した番組の録画時間となる。即ち、過去番組表44から選択した番組から録画時刻に沿って録画番組を順に再生していく第2の再生方法と異なり、第1の再生方法においては指定した番組の再生が終了すれば再生動作は終了する。
【0083】
従って、第1の再生方法による再生中には、スライダバー51Bに対応して、経過時間表示63を表示する。経過時間表示63は、再生を指定した番組の録画開始時点を0:00と表示し、経過した再生時間を示すものである。
【0084】
現在時刻表示62は、内蔵されているクロックから日付情報を取得して生成する。また、経過時間表示63は時刻情報テーブル42に含まれる時刻情報に基づいて生成する。
【0085】
図10は、本実施の形態における追っかけ再生中の録画番組情報表示50を示した図である。追っかけ再生とは、ある録画動作と並行して、この録画している番組の録画済みの部分を再生することである。図10中に示した動作表示54は、追っかけ再生を示す表示である。
【0086】
追っかけ再生中には、スライダバー51中に更に未録画部分60が表示される。未録画部分60は、録画予約されているが、まだ放送が行われていないため録画されていない部分を示している。図10においては、PM8時からPM10時に放送予定の番組Eを追っかけ再生している。即ち、現在時刻がPM9時であり、PM10時までの録画が予約され、録画済みの部分であるPM8時15分の時点を再生していることを表示している。
【0087】
図11は、本実施の形態における第2の再生方法による再生中の録画番組情報表示の一例を示す図である。図11の例においては、図6に示す過去番組表44においてチャンネル3の番組Pが指定された場合の、録画番組情報表示50を示している。本実施の形態において、チャンネル3にてPM4時からPM8時までに放送される番組を毎日録画することが予約しているとする。
【0088】
上述のように、スライダバー51Aは再生開始時刻を中点として、再生開始時刻の前後それぞれ3時間の合計6時間分の録画番組を表示する。従って、12月12日にチャンネル3において録画予約されている時間帯がPM10時までであるから、スライダバー51Aには翌日に予約されている番組が表示されることとなる。この場合には、スライダバー51A中に録画不連続ポイント61を設け、日にちが変更している点を表示する。録画不連続ポイント61を表示することにより、ユーザに第2の録画方法によって録画している複数の番組の構成を把握し易くすることが出来る。更に、それぞれの番組を記録した日にちを、番組に対応した位置に設ける日付表示52A及びBにより表示するとしても良い。図11においては、12月12日(日)及び12月13日(月)に番組の録画がされていることを表示している。
【0089】
図12は、本実施の形態における録画番組情報表示生成部40が実行する処理手順のフローチャートを示す図である。この図12を用いて、録画番組情報表示50を表示するまでの処理手順について説明する。
【0090】
まず、録画番組情報表示生成部40は、リモートコントローラ150等から録画番組情報表示50の表示指示を受信したか否かを判別する(ステップS11)。録画番組情報表示50の表示指示とは、例えば、第1及び第2の何れかの再生方法による再生を開始する指示や、再生中における画面表示キー150jによる指示である。
【0091】
ステップS11で判別した結果、録画番組情報表示50の表示指示を受信していないと判別した場合(ステップS11のNo)、ステップS11に戻る。一方、録画番組情報表示50の表示指示を受信したと判別した場合(ステップS11のYes)、次に録画番組情報表示生成部40は、録画番組情報表示50の表示指示を、第2の再生方法による再生の開始又は再生中に受信したか否かを判別する(ステップS12)。即ち、過去番組表44から選択して録画番組の再生が開始されたか、若しくは過去番組表44から選択した録画番組の再生中に画面表示キー150jが押下されたか否かを判別する。
【0092】
ステップS12で判別した結果、第2の再生方法による再生の開始又は再生中に受信していないと判別した場合(ステップS12のNo)、即ち第1の再生方法による再生の開始又は再生中であると判別した場合には、第1の記録領域171から再生中の番組の番組情報を取得する(ステップS13)。即ち、第1の記録領域171から取得した再生中のTSと共に格納されている番組情報を取得する。取得した番組情報に基づいて、図9に示すような録画番組情報表示50を示す映像信号を生成する。
【0093】
一方、第2の再生方法による再生の開始又は再生中に受信したと判別した場合(ステップS12のYes)、再生を開始する若しくは再生中のチャンネルの時刻情報テーブル42を第2の記録領域172から取得する(ステップS14)。時刻情報テーブル42に基づいて、図7等に示すスライダバー51Aや記録時刻表示53や番組切り変わりポイント57等を示す映像信号を生成する。
【0094】
次に、録画番組情報表示生成部40は、録画番組情報表示50の表示指示された時点の時刻情報から、再生位置ポインタ55及び再生位置時刻表示56を決定する(ステップS15)。即ち、録画番組情報表示50の表示指示を受信した時点に再生しているTSのアドレスを時刻情報テーブル42から参照して、対応する時刻情報を取得する。取得した時刻情報に基づいて、スライダバー51中に示す再生位置ポインタ55や再生位置時刻表示56の位置を決定する。
【0095】
次に、録画番組情報表示生成部40は、ステップS13及びS14で取得した情報に基づく表示に、ステップS14で決定した表示を重ね合わせて、録画番組情報表示50を表示する(ステップS16)。以後、再生位置ポインタ55及び再生位置時刻表示56は再生経過時間と共に表示を変化させる。
【0096】
録画番組情報表示生成部40は、特殊再生キー150iを押下することにより、特殊再生が指示されたか否かを判別する(ステップS17)。ステップS17で判別した結果、特殊再生が指示されたと判別した場合(ステップS17のYes)、ステップS15に戻る。即ち、特殊再生指示による新たな再生開始点について、時刻情報を再取得する。
【0097】
特殊再生指示として、例えば次番組スキップが指示された場合、映像信号及び音声信号は、次の番組の先頭に遷移する。また、スライダバー51中における再生位置ポインタ55は、特殊再生指示がされた時点の再生位置ポインタ55から、時刻の目盛が進む方向に位置する最も近い番組切り替わりポイント57に遷移する。
【0098】
次に、録画番組情報表示生成部40は、録画番組情報表示50の終了指示を受信したか否かを判別する(ステップS18)。録画番組情報表示50の終了指示とは、第2の再生方法による録画番組の再生を終了する指示や、再生中に画面表示キー150jが再度押下された場合である。ステップS18で判別した結果、録画番組情報表示50の終了指示を受信していないと判別した場合(ステップS18のNo)、上述したステップS17に戻る。一方、録画番組情報表示50の終了指示を受信したと判別した場合(ステップS18のYes)、この表示処理手順を終了する。
【0099】
尚、本実施の形態においては、録画番組情報表示50の終了指示がされるまで、録画番組情報表示50を表示するとしたがこれに限定されることは無い。例えば、再生開始後所定時間を経過した後に、録画番組情報表示50を自動的に終了するとしても良い。
【0100】
以上のように構成される本実施の形態によれば、録画番組情報表示50を表示させることにより、同時録画された録画番組の視聴中に、複数の録画番組中における再生位置を容易に把握することができる。即ち、録画番組情報表示50中に複数の番組の録画時間を全長とするスライダバー51上に、再生位置ポインタ55を示すことで、録画している番組の中における再生位置をユーザに直感的に認識させることが可能になる。また、同時録画を行っている他のチャンネルに切り替える場合にも、切替先のチャンネルにおける再生位置が同様に表示されるため再生位置の把握が容易にできる。
【0101】
また、スライダバー51中に番組切り替わりポイント57を示すことで、録画した複数の番組の構成がわかり易くなる。更に、録画した時刻若しくは日にちが不連続である場合は、録画不連続ポイント61を示すことで、録画番組の記録時刻をわかり易く表示することができる。また、記録時刻表示53を記録時間に対応した色にして表示することで、録画した番組の放送された時間帯をユーザに認識し易く表示することができる。
【0102】
尚、本実施の形態においては、TSの格納位置としてのアドレスと時刻情報とを対応付けた時刻情報テーブル42を作成するとしたが、これに限定されることは無い。即ち、TS43に含まれる時刻情報から、その都度再生位置の時刻を算出するとしても良い。
【0103】
尚、本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0104】
1…アンテナ、2…入力端子、3…チューナ、11…TS処理部、12…信号処理部、13…グラフィック処理部、14…OSD信号生成部、15…音声処理部、16…映像処理部、17…HDD、18…制御部、19…ROM、20…RAM、21…不揮発性メモリ、22…録画再生制御部、23…操作部、24…受信部、25…第1のカードI/F、26…第1のカードホルダ、27…第1のカード、28…第2のカードI/F、29…第2のカードホルダ、30…第2のカード、31…明るさセンサ、32…通信I/F、33…LAN端子、34…USB…I/F、35…USB端子、36…i.LINK…I/F、37…i.LINK端子、38…HDMI…I/F、39…HDMI端子、40…録画番組情報表示生成部、41…TS、42…時刻情報テーブル、43…TS、44…過去番組表、45…カーソル、50…録画番組情報表示、51…スライダバー、52…日付表示、53…記録時刻表示、54…動作表示、55…再生位置ポインタ、56…再生位置時刻表示、57…番組切り替わりポイント、58…チャンネル表示、59…番組名、60…未録画部分、61…録画不連続ポイント、62…現在時刻表示、63…経過時間表示、100…テレビジョン放送受信装置、110…キャビネット、120…支持台、130…映像表示部、140…スピーカ、150…リモートコントローラ、150a…電源キー、150b…放送切替キー、150c…ダイレクト選局キー、150d…音量調節キー、150e…チャンネルアップダウンキー、150f…カーソルキー、150g…決定キー、150h…カラーキー、150i…特殊再生キー、150j…画面表示キー、171…第1の記録領域、172…第2の記録領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に記録するチャンネルの映像信号を受信する放送受信部と、
前記記録媒体に、前記放送受信部にて受信したチャンネルの映像信号を記録し、記録した映像信号を再生する記録再生制御部と、
前記記録したチャンネルの映像信号を再生する場合に、再生位置を示す録画番組情報表示を生成する録画番組情報表示生成部と、
前記録画再生制御部にて記録したチャンネルの映像信号から生成する番組映像と、前記録画番組情報表示生成部にて生成した前記録画番組情報表示とを重ね合わせて出力する映像処理部と、
を備え、
前記録画番組情報表示は、記録した複数の番組の記録時間を時系列に沿って示す第1の表示と、前記第1の表示と対応付けて再生位置を表示する第2の表示と、前記記録したチャンネル中に含まれる複数の番組の間で番組が切り替わる位置を表示する第3の表示とを含むことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記録画番組情報表示は、前記記録したチャンネル中に含まれる複数の番組の時刻情報が不連続である場合、不連続である位置を表示する第4の表示を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記録画番組情報表示は、前記録画再生制御部にて番組の映像信号の記録と並行して、前記番組の記録済みの部分の映像信号を再生する場合、前記第1の表示上に記録予定である番組の時間長を前記記録済みの領域と区別するための第5の表示を更に含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記録画番組情報表示は、前記番組の録画された時間帯に応じて、それぞれ異なる色で記録時刻を表示する第6の表示を更に含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記第1の表示は、再生開始位置を中点として前記再生開始位置から所定の時間内に記録されている番組を表示することを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記録画番組情報表示は、前記記録したチャンネル中に含まれる複数の番組の時刻情報が不連続であり且つ記録した日にちが異なる場合、異なる日にちごとに記録した日にちを表示する第7の表示を更に含むことを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記録画番組情報表示は、再生中の番組の番組名及びチャンネル名を表示する第8の表示を更に含むことを特徴とする請求項1乃至6に記載の電子機器。
【請求項8】
更に、前記映像処理部により出力された信号を表示する表示装置を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項9】
記録媒体に記録する複数のチャンネルの映像信号を受信し、
受信した複数のチャンネルの映像信号を同時に記録し、
記録したチャンネルの映像信号を再生する場合に、記録した複数の番組の記録時間を時系列に沿って示す第1の表示と、前記第1の表示と対応付けて再生位置を表示する第2の表示と、前記記録したチャンネル中に含まれる複数の番組の間で番組が切り替わる位置を表示する第3の表示とを表示することを特徴とする表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−71584(P2011−71584A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−218564(P2009−218564)
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】