説明

電子機器

【課題】筐体の側壁に切欠あるいは凹部として形成された部品収容部にインタフェース部品をより近づけて配置することが可能な電子機器を得る。
【解決手段】コネクタ等のインタフェース部品7が、隔壁2fと突出部11との間に挟まれた状態で保持された。このような構成によれば、インタフェース部品7と隔壁2fとの間には、インタフェース部品7を挟持する係合爪のような支持部材を設ける必要が無い。よって、部品収容部5にインタフェース部品7をより近づけて配置することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コネクタ等のインタフェース部品が、筐体内に、当該筐体の側壁に形成した貫通部(開口)に臨む状態で取り付けられた電子機器が知られている(例えば特許文献1)。特許文献1では、コネクタは、筐体の底壁上に設けられた一対の支持部材(係止爪)の間に挟まれた状態で保持されている。
【0003】
また、従来、扁平な筐体に、その側壁の一部を切り欠く状態でバッテリ収容部等の部品収容部が形成され、当該部品収容部にバッテリ等の部品が着脱可能に取り付けられるノート型のパーソナルコンピュータや、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)等の電子機器が知られている。この場合、部品収容部と筐体の内部とは隔壁によって空間的に分けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実公平6−17345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したような、筐体の側壁に部品収容部が形成された電子機器では、部品収容部には部品が収容されるため、インタフェース部品を配置することができない。よって、この電子機器では、部品収容部が形成された側壁に沿う領域では、インタフェース部品のレイアウトの制約が生じやすい。
【0006】
さらに、上記特許文献1のように、インタフェース部品が一対の支持部材の間に挟まれた状態で保持される構成では、支持部材を配置する領域を確保する必要がある。よって、この電子機器では、部品収容部が形成された側壁に沿う領域では、支持部材を配置する領域の分は、インタフェース部品を部品収容部に寄せて(隣接して)配置することができず、インタフェース部品のレイアウトの制約がさらに生じやすくなってしまう。
【0007】
そこで、本発明は、インタフェース部品を筐体の側壁に切欠あるいは凹部として形成された部品収容部により近づけて配置することが可能な電子機器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電子機器にあっては、筐体の底壁および天壁のうち一方に立設され、前記筐体の内側と外側とを空間的に分け、貫通部が形成された側壁と、前記筐体内で前記貫通部に臨む状態で配置されるインタフェース部品と、前記底壁および天壁のうち前記一方に立設され、前記側壁と交叉してコーナ部を形成し、前記インタフェース部品に対して前記側壁に沿う方向に並ぶ位置で前記筐体に切欠あるいは凹部として形成された部品収容部と前記筐体内とを空間的に分ける隔壁と、前記底壁および天壁のうち前記一方に立設され、前記隔壁に間隔をあけて配置された突出部と、を備え、前記インタフェース部品が、前記隔壁と前記突出部との間に挟まれた状態で配置されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、インタフェース部品を隔壁と突出部との間に挟まれた状態で保持することができるため、インタフェース部品と隔壁との間には上記特許文献1の係合爪のような支持部材を設ける必要が無い。よって、部品収容部にインタフェース部品をより近づけて配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態にかかる電子機器の斜視図である。
【図2】図2は、電子機器の、筐体の側壁と隔壁とが交叉するコーナ部を示す平面図であって、天壁を取り外した状態を示す図である。
【図3】図3は、電子機器の筐体のコーナ部を示す平面図である。
【図4】図4は、インタフェース部品の平面図である。
【図5】図5は、電子機器の筐体の隔壁を、部品収容部側から見た側面図である。
【図6】図6は、電子機器を、部品収容部から部品を取り外した状態で、図1とは異なる角度から見た斜視図である。
【図7】図7は、本発明の第2実施形態にかかる電子機器の、筐体の側壁と隔壁とが交叉するコーナ部を示す平面図であって、天壁を取り外した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の複数の実施形態には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。
【0012】
<第1実施形態>
まずは、図1〜6を参照して、本発明の第1実施形態にかかる電子機器1について説明する。
【0013】
図1に示すように、本実施形態にかかる電子機器1は、所謂ノート型のパーソナルコンピュータとして構成されており、矩形状の扁平な第一の本体部2と、矩形状の扁平な第二の本体部3と、を備えている。これら第一の本体部2および第二の本体部3は、ヒンジ機構4によって、回動軸Ax回りに、図1に示す展開状態と図示しない折り畳み状態との間で相対回動可能に接続されている。
【0014】
第一の本体部2の筐体2aの内部には、CPU(Central Processing Unit)や、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、その他の電子部品が実装された回路基板(いずれも図示せず)や、ハードディスク、冷却ファン等が収容されている。また、第一の本体部2には、その表面2b側に露出する状態で、入力操作部としてのキーボード(図示せず)が設けられている。一方、第二の本体部3には、その表面3a側に露出する状態で、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示部(図示せず)が設けられている。展開状態では、キーボードや表示部が露出し、ユーザが使用可能な状態となる。筐体2aは、合成樹脂あるいは金属材料等によって形成することができる。
【0015】
側壁2cは、比較的薄い扁平な筐体2aの側方の壁であり、筐体2aの内側と外側とを空間的に分けている。本実施形態では、側壁2cは、矩形状かつ平板状の底壁2d上に立設されている。
【0016】
そして、筐体2aには、筐体2aの一部を矩形状に切り欠く状態で、部品収容部5が形成されている。本実施形態では、部品収容部5は、バッテリ収容部として機能する。すなわち、部品収容部5には、部品6としてのバッテリが、着脱可能に装着される。部品6は、部品収容部5の切欠を埋める直方体状に形成される。図1に示すように、部品6を部品収容部5内に収容した状態では、筐体2aの側壁2cの表面と、部品6の側面6aとがほぼフラットになり、筐体2aの底壁2dの表面(底面)と、部品6の底面6bとがほぼフラットになる。
【0017】
また、部品収容部5が形成された側壁2cには、貫通部2eが形成されている。コネクタ等のインタフェース部品7は、この貫通部2eに臨む状態で、筐体2aの内側に取り付けられている。貫通部2eは、側壁2cに貫通孔として形成することができる。なお、筐体2aが、図1のように、分割体8,9を組み合わせて構成される場合には、貫通部2eは、それら分割体8,9の境界10に、切欠として形成することもできる。なお、本実施形態では、部品収容部5に最も近いインタフェース部品7は、ACアダプタ付きコードのピンを差し込むコネクタとして構成される。ただし、これはあくまで一例であって、インタフェース部品7は、LAN(Local Area Network)ケーブルのコネクタや、USB(Universal Serial Bus)コネクタ、ヘッドフォンやマイクロフォンのコネクタピンを差し込む雌コネクタとして構成することができる。
【0018】
上記構成では、図1に示すように、部品収容部5(ならびに当該部品収容部5に収容された部品6)と貫通孔2eに臨むインタフェース部品7とが、側壁2c(本実施形態では、ヒンジ機構6の回動軸Axに最も近く、当該回動軸Axに沿う側壁2c)に沿う方向に並んで配置されている。
【0019】
次に、この部品収容部5に最も近いインタフェース部品7の取付構造について説明する。図2,3に示すように、筐体2aは、平板状の底壁2dと、底壁2d上に垂直(筐体2aの厚さ方向)に立設されて筐体2aの内側Isと外側Osとを空間的に分ける側壁2cと、底壁2d上に垂直に立設されて筐体2aの内側Isと部品収容部5とを空間的に分ける隔壁2fと、を備えている。側壁2cと隔壁2fとは直角に結合され、コーナ部2gが形成されている。
【0020】
そして、図2,3に示すように、底壁2d上には、隔壁2fと異なる位置で、より具体的には隔壁2fと間隔をあけて、当該隔壁2fと平行な壁状の突出部11が設けられている。そして、インタフェース部品7は、隔壁2fと突出部11との間に挟まれた状態で保持される。このような構成により、本実施形態では、インタフェース部品7をコーナ部2gの隅に寄せた状態で取り付けることができる。なお、本実施形態では、隔壁2fおよび突出部11が、インタフェース部品7の図2の左右方向の位置決め部材、ならびに図2の左右方向の動きを規制する部材として機能する。
【0021】
インタフェース部品7は、図2,4に示すように、全体として直方体状に形成される本体部7aと、側壁2cの内面に対向するあるいは接触する第一のフランジ部7bと、当該第一のフランジ部7bに対して間隔をあけて平行に設けられた第二のフランジ部7cと、を備えている。また、本体部7aに対して第一のフランジ部7bの反対側には、筐体2aの内側Isにハーネス16を引き出すハーネス引出部7dが設けられている。このハーネス引出部7dは、図2に示すように、インタフェース部品7を装着した状態で、突出部11側に近い位置に配置されている。
【0022】
そして、図2,3に示すように、隔壁2fおよび突出部11には、第一のフランジ部7bと第二のフランジ部7cとの間の隙間内に突出する突起2h,11aが設けられている。本実施形態では、これら突起2h,11aが、インタフェース部品7の図2の上下方向の位置決め部材、ならびに図2の上下方向の動きを規制する部材として機能する。貫通部2eを介して差し込まれた部品等から、インタフェース部品7に側壁2cの外側Osから内側Isに向けて外力が作用した場合、これら突起2h,11aによって、インタフェース部品7が内側Isへ押し込まれるのを抑制することができる。なお、インタフェース部品7を筐体2a内に装着した状態では、インタフェース部品7は、突起2h,11aや、隔壁2f、突出部11の全てに当接している必要はなく、各部の製造ばらつきによる多少のがたつきを許容する状態で配置されることができる。
【0023】
また、本実施形態では、筐体2aは、図2,3に示す、底壁2dや、側壁2c、隔壁2f、突出部11等を含む図1で下側となる第一の分割体8と、第一の分割体8の図1で上側の開口部(図示せず)を塞ぐように当該第一の分割体8と結合される第二の分割体9(図1参照)と、を有している。第一の分割体8と第二の分割体9とは、ねじ等の結合具(図示せず)によって結合される。本実施形態では、図2,3に示すように、第一の分割体8に、ねじ等の結合具が取り付けられるボス部12が設けられている。具体的に、ボス部12は、底壁2d上に垂直に突出する円柱状に形成され、本実施形態では、突出部11よりも隔壁2fに近い位置に配置されて、当該隔壁2fと一体化されている。また、ボス部12は、図2に示すように、インタフェース部品7に対して、側壁2cの反対側に配置されている。ボス部12には、第一の分割体8側に向けて開口する有底円孔12aが形成されている。結合具がねじの場合、この有底円孔12aに雌ねじが形成される。
【0024】
また、図2,3に示すように、側壁2cおよび隔壁2fの端面2iには、内側Isの縁に沿う突出壁部2jが形成されている。この突出壁部2jと第二の分割体9の凹溝部(図示せず)とが嵌合することで、第一の分割体8と第二の分割体9とがずれるのが抑制されている。
【0025】
そして、図2,3,および5に示すように、本実施形態では、隔壁2fに、筐体2aの内側Isに向けて凹む凹壁部2kが設けられている。凹壁部2kは、図5に示すように、隔壁2fの端面2iから底壁2dに向けてほぼ一定幅で筐体2aの厚さ方向(図5の上下方向)に沿って伸びている。この凹壁部2kの凹凸形状によって、隔壁2fの剛性が高められている。
【0026】
また、凹壁部2kは、図5に示すように、端面2iの上側に突出している。本実施形態では、この端面2iより突出した部分が、第一の分割体8と第二の分割体9とを係合する係合機構13の係合部13aとなる。本実施形態では、係合部13aは凹壁部2kの凹部の一部となる係合凹部13bを有している。この係合凹部13bと、第二の分割体9に形成された係合部としての爪部あるいは突起部(図示せず)とが係合することで、第一の分割体8と第二の分割体9とが係合される。
【0027】
本実施形態では、図2に示すように、インタフェース部品7がコーナ部2gに寄せて配置されるため、ボス部12がコーナ部2gから若干遠ざかり、ボス部12よりもコーナ部2gに近い側では、第一の分割体8と第二の分割体9とが離間しやすくなってしまう。この点、本実施形態では、ボス部12よりもコーナ部2gに近い位置に係合機構13が設けられているため、この係合機構13によって、第一の分割体8と第二の分割体9とが離間するのを抑制することができる。なお、係合機構13を成す係合凹部13b(係合部13a)は、側壁2cに設けることも可能ではあるが、側壁2cに設ける場合にはインタフェース部品7との干渉を避ける必要があり、隔壁2fに形成した凹壁部2kのような凹壁部は、形成し難い。よって、より剛性の高い係合凹部13b(係合部13a)を設けるのは、側壁2cより隔壁2fの方が好適である。
【0028】
また、本実施形態では、図5に示すように、隔壁2fの筐体2aの外側Osとなる外面2mには、部品収容部5の切欠の開放側(図5の左側)から奥側(図5の右側)に向かって)底壁2dと平行に伸びるガイドリブ14が形成されている。このガイドリブ14は、部品収容部5に収容される部品6を、進退可能に案内する。なお、部品6の側面には、このガイドリブ14が挿通される凹溝(図示せず)が形成されている。また、ガイドリブ14は、凹壁部2kの凹部を跨いでいる。すなわち、このガイドリブ14によって、凹壁部2kの凹部の開放側が拡がるのが抑制され、隔壁2fの剛性をより一層向上することができる。
【0029】
さらに、本実施形態では、図3に示すように、底壁2dに、インタフェース部品7とは別の機能部品を収容する第二の凹壁部2nが設けられている。本実施形態では、底壁2dが筐体2aの内側Isに向けて凹まされた部分として第二の凹壁部2nが構成され、図5,6に示すように、第二の凹壁部2nによって形成された隔壁2fと垂直な方向に沿う凹溝2o内に、部品収容部5に収容された部品6をロックするロックスライダ15が収容されている。ロックスライダ15は、第二の凹壁部2nに、凹溝2o内で、図6に示すように、部品収容部5内に進出したロック位置P1と退入したロック解除位置P2との間で進退可能に、支持されている。具体的には、図3に示すように、第二の凹壁部2nに、隔壁2fと垂直な方向に伸びる長穴状の貫通孔2pが形成され、この貫通孔2pの縁に、当該貫通孔2pを凹溝2o側から筐体2aの内側Isへ貫通したロックスライダ15の爪部15bが、係止されている。ロックスライダ15の細長い直方体状の本体部15aは、図5,6に示すように、第二の凹壁部2nによって形成された略矩形断面の凹溝2o内に収容される。そして、本体部15aの操作部15cが、図5,6に示すように、底壁2d側に露出している。よって、ユーザは操作部15cを操作することで、ロック位置P1とロック解除位置P2との間で、ロックスライダ15を動かすことができる。
【0030】
そして、図2に示すように、第二の凹壁部2nは、インタフェース部品7の一部(ハーネス引出部7d)と重なり合う位置に設けられている。よって、筐体2aのうちインタフェース部品7を支持する部分の剛性を、第二の凹壁部2nの凹凸形状によって高めることができる。さらに、本実施形態では、図3に示すように、第二の凹壁部2nは、隔壁2fと突出部11との両方に接続されている。すなわち、底壁2d、隔壁2f、および突出部11が、第二の凹壁部2nによって接続されることになるため、コーナ部2gに近い部分で筐体2aの剛性をより効果的に高めることができる。
【0031】
以上、説明したように、本実施形態では、インタフェース部品7を隔壁2fと突出部11との間に挟まれた状態で保持することができるため、インタフェース部品7と隔壁2fとの間には上記特許文献1の係合爪のような支持部材を設ける必要が無い。よって、部品収容部5にインタフェース部品7をより近づけて配置することができる。したがって、本実施形態では、筐体2a内の部品収容部5に隣接する側壁2cに沿う領域で、インタフェース部品7等の部品をより効率よく配置することができる。
【0032】
また、本実施形態では、ボス部12が、突出部11よりも隔壁2fの近くに配置されるとともに、インタフェース部品7に対して側壁2cの反対側に配置された。よって、コーナ部2gにインタフェース部品7を寄せて配置した構成において、ボス部12をコーナ部2gにより近い位置に配置することができて、分割体8,9同士、特にコーナ部2gに近い領域同士の離間を、抑制することができる。
【0033】
また、本実施形態では、コーナ部2gに対してボス部12よりも近い位置に、第一の分割体8と第二の分割体9とを係合する係合機構13が配置された。よって、係合機構13によって、分割体8,9同士、特にコーナ部2gに近い領域同士の離間を、抑制することができる。
【0034】
また、本実施形態では、係合機構13を構成する係合部13aが、隔壁2fに形成された。側壁2cよりも隔壁2fの方が、係合部13aを配置しやすく、かつ係合部13aの剛性を確保しやすい。
【0035】
また、本実施形態では、隔壁2fに、筐体2aの内側Isに凹む凹壁部2kが形成され、凹壁部2kの少なくとも一部によって係合部13aとしての係合凹部13bが形成された。すなわち、凹壁部2kによって、隔壁2fおよび係合部13aの剛性を高めながら、係合部13aを凹壁部2kの少なくとも一部によって比較的簡素な構成として得ることができる。
【0036】
また、本実施形態では、部品収容部5に収容される部品6を当該部品収容部5に進退可能に案内するガイドリブ14が、隔壁2fの部品収容部5側の外面2m上に、凹壁部2kを跨ぐ状態で形成された。したがって、ガイドリブ14によって、隔壁2fの剛性をより一層高めることができる。
【0037】
また、本実施形態では、ボス部12と隔壁2fとが一体化された。よって、これらが離間して形成された場合に比べて、コーナ部2gの近傍における筐体2aの剛性を高めることができる。
【0038】
また、本実施形態では、インタフェース部品7に繋がるハーネス16が、隔壁2fよりも突出部11に近い位置から筐体2aの内側Isに引き出された。よって、隔壁2fの近くに設けられたボス部12とハーネス16とが干渉するのを抑制することができる。
【0039】
また、本実施形態では、底壁2dの、底壁2dと垂直な方向にインタフェース部品7の一部(本実施形態ではハーネス引出部7d)と重なり合う位置に、インタフェース部品7とは別の機能部品としてのロックスライダ15を収容して筐体2aの内側Isに凹む第二の凹壁部2nが設けられた。よって、コーナ部2gの近傍における筐体2aの剛性をより一層高めることができる。
【0040】
<第2実施形態>
次に、図7を参照して、本発明の第2実施形態にかかる電子機器1の第一の本体部2Aについて説明する。本実施形態では、図7に示すように、インタフェース部品7が、側壁2cとボス部12Aとの間に挟まれた状態で保持されている。よって、ボス部12Aを、インタフェース部品7の位置決め部材ならびに動き規制部材として利用することができる。また、上記第1実施形態と比べて、ボス部12Aをコーナ部2gにより近づけて配置することができる分、コーナ部2g近傍における筐体2aの剛性をより一層高めることができる。なお、本実施形態では、側壁2cが第一の側壁部に相当し、隔壁2fが第二の側壁部に相当する。また、貫通部2eが開口部に相当する。また、部品6がモジュールに相当し、インタフェース部品7がコネクタ部品に相当する。そして、ボス部12Aが、第二の突出部に相当する。本実施形態では、インタフェース部品7は、側壁2cや、隔壁2f、突出部11A、ボス部12A等によって支持されている。
【0041】
さらに、本実施形態では、突出部11Aが、複数の柱状突起として構成されている。かかる構成によっても、インタフェース部品7は、隔壁2fと突出部11Aとの間に挟まれた状態で保持される。そして、上述した以外の構成は、上記第1実施形態と同様である。したがって、本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0042】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、側壁、隔壁、突出部等は、天壁に立設することもできる。また、部品収容部が凹部状に形成されている場合も、当該部品収容部と筐体の内側との間の隔壁について、本発明を適用することができる。また、インタフェース部品や、第二の凹壁部その他の形状や配置は、適宜に変更することができる。また、ロックスライダ以外の機能部品を採用することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
以上のように、本発明は、筐体に部品収容部が形成されるとともに筐体の側壁の貫通孔に臨むインタフェース部品を備えた電子機器として有用である。
【符号の説明】
【0044】
1…電子機器、2a…筐体、2d…底壁、2c…側壁(第一の側壁部)、2e…貫通部(開口部)、2f…隔壁(第二の側壁部)、2g…コーナ部、2k…凹壁部、2m…外面、2n…(第二の)凹壁部、5…部品収容部、6…部品(モジュール)、7…インタフェース部品(コネクタ部品)、8…第一の分割体、9…第二の分割体、11,11A…突出部、12…ボス部、12A…ボス部(第二の突出部)、13…係合機構、13a…係合部、13b…係合凹部、14…ガイドリブ、15…ロックスライダ(機能部品)、16…ハーネス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体の底壁および天壁のうち一方に立設され、前記筐体の内側と外側とを空間的に分け、貫通部が形成された側壁と、
前記筐体内で前記貫通部に臨む状態で配置されるインタフェース部品と、
前記底壁および天壁のうち前記一方に立設され、前記側壁と交叉してコーナ部を形成し、前記インタフェース部品に対して前記側壁に沿う方向に並ぶ位置で前記筐体に切欠あるいは凹部として形成された部品収容部と前記筐体内とを空間的に分ける隔壁と、
前記底壁および天壁のうち前記一方に立設され、前記隔壁に間隔をあけて配置された突出部と、
を備え、
前記インタフェース部品が、前記隔壁と前記突出部との間に挟まれた状態で配置されたことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記底壁および天壁のうち前記一方に立設され、前記筐体の前記底壁側の第一の分割体と前記天壁側の第二の分割体とを結合する結合具が取り付けられるボス部を備え、
前記ボス部が、前記突出部よりも前記隔壁の近くに配置されるとともに、前記インタフェース部品に対して前記側壁の反対側に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記コーナ部に対して前記ボス部よりも近い位置に、前記第一の分割体と前記第二の分割体とを係合する係合機構を備えたことを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記係合機構を構成する係合部が、前記隔壁に形成されたことを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記隔壁に、前記筐体内側に凹む凹壁部が形成され、
前記凹壁部の少なくとも一部によって前記係合部としての係合凹部が形成されたことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記部品収容部に収容される部品を当該部品収容部に進退可能に案内するガイドリブが、前記隔壁の前記部品収容部側の外面上に、前記凹壁部を跨ぐ状態で形成されたことを特徴とする請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記ボス部と前記隔壁とが一体化されたことを特徴とする請求項2〜6のうちいずれか一つに記載の電子機器。
【請求項8】
前記インタフェース部品が、前記側壁と前記ボス部との間に挟まれた状態で保持されたことを特徴とする請求項2〜7のうちいずれか一つに記載の電子機器。
【請求項9】
前記インタフェース部品に繋がるハーネスが、前記隔壁よりも前記突出部に近い位置から前記筐体内側に引き出されたことを特徴とする請求項2〜8のうちいずれか一つに記載の電子機器。
【請求項10】
前記底壁および天壁のうち前記一方の、当該一方と垂直な方向に前記インタフェース部品の一部と重なり合う位置に、前記インタフェース部品とは別の機能部品を収容して前記筐体内側に凹む第二の凹壁部が設けられたことを特徴とする請求項1〜9のうちいずれか一つに記載の電子機器。
【請求項11】
筐体の底壁および天壁のうち一方に立設され、筐体の内側と外側とを空間的に分け、貫通部が形成された側壁と、
前記底壁および天壁のうち前記一方に立設され、前記側壁と交叉してコーナ部を形成し、前記筐体に切欠あるいは凹部として形成された部品収容部と前記筐体内とを空間的に分ける隔壁と、
前記筐体内で前記隔壁に隣接して設置され、前記貫通部に臨むインタフェース部品と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項12】
開口部が設けられた第一の側壁部と、この第一の側壁部と交叉する方向に延びた第二の側壁部とを有する筐体と、
前記筐体外部で前記第二の側壁部に支持されたモジュールと、
前記筐体内部で前記第二の側壁部に支持され、前記開口部から露出したコネクタ部品と、
前記第二の側壁部から突出し、当該第二の側壁部とは異なる位置で前記コネクタ部品を支持した第二の突出部と、
を備えたことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−113713(P2011−113713A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−267336(P2009−267336)
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】