説明

電子装置、そのカメラ制御プログラムおよびカメラ制御方法

【課題】カメラ機能を備えた電子装置において、カメラ機能の起動を高速化するとともに、撮影に移行するまでの待機時間の短縮化を図る。
【解決手段】カメラモジュール(4)、カメラアプリケーションプログラム(10)、カメラ起動元アプリケーションプログラム(12)、起動手段(8)を備える。カメラアプリケーションプログラムは、被写体を撮像するカメラモジュールを起動する機能を有する。カメラ起動元アプリケーションプログラムは、カメラアプリケーションプログラムを起動する機能と、カメラモジュールの起動指示をする機能とを有する。そして、起動手段は、カメラ起動元アプリケーションプログラムからダイレクトに起動指示を受け、カメラアプリケーションプログラムの起動開始前にカメラモジュールを起動する。これにより、カメラモジュールの起動を高速化している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ機能の起動制御に関し、カメラ機能を備える電子装置およびそのカメラ制御プログラムおよびカメラ制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機、携帯情報端末等、各種の電子装置にはカメラ機能が搭載され、簡易な撮影や、撮影データのメール添付等の活用が図られている。このカメラ機能は、カメラモジュールとともに、その起動制御を含むプログラムとしてカメラアプリケーションで構成されている。電子装置に搭載されたカメラ機能では、電子装置を起動させ、カメラ機能を立ち上げるための必要な処理が実行される。このため、カメラ機能の起動には相当な時間を要する。
【0003】
このようなカメラ機能の起動に関し、特許文献1には、通話や電子メール以外の特定の機能の起動時間を高速化するため、ユーザ選択アプリのプログラムを実際の使用前に先行的に第2の記憶手段に展開する処理が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−48508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、図31に示す従来のカメラ機能の起動では例えば、カメラを搭載した電子装置の電源のONにより、待ち受け画面を表示させるなどの基本的な機能のプログラムのRAM(Random Access Memory)への展開および実行(S201)がされる。どのプログラムを展開するかは、電子装置にRAMのサイズに依存する。これにより、待ち受け画面の表示(S202)、アプリの起動(S203)、ユーザのカメラ起動要求(S204)の後、カメラアプリケーションのプログラムがRAMに展開済みか否かを判断する(S205)。カメラアプリケーションのプログラムが展開済みであれば(S205のYES)、カメラアプリケーションの起動(S206)を経て、カメラアプリケーションが、フレームワークを経由し、またはフレームワークを経由しないでカメラモジュールに対して起動要求を出力する(S207)。カメラアプリケーションのプログラムが展開済みでなければ(S205のNO)、カメラアプリケーションのプログラムをRAMに展開して(S208)、カメラアプリケーションの起動(S206)に移行する。
【0006】
このような複雑な処理をへてカメラモジュールの電源をONとし(S209)、カメラモジュール専用のプログラムのRAMへの展開(S210)を経て、カメラモジュールが画像取込みを行ない、モニタ画像を表示部に展開する(S211)。
【0007】
このようなカメラ起動では、S204〜S211までの処理に時間を要する。そして、カメラモジュールには、例えば、カメラ機能に特化したセンサデバイスや、ISP(Image Sensor)や専用のエンコーダなどが設置されて高機能化が進んでいる。これにより、高画質での撮影が可能となるが、カメラモジュールが撮影可能な状態に起動するまでにさらに時間を要する。カメラ機能を備えた電子装置では、キー操作やタッチパネル操作に対してカメラの起動入力を行ったらできるだけ高速にカメラが起動し、撮影を開始させるという課題がある。
【0008】
そこで、本開示の電子装置およびそのカメラ制御プログラムの目的は、カメラ機能の起動を高速化することにある。
【0009】
また、本開示の電子装置およびそのカメラ制御プログラムの他の目的は、撮影に移行するまでの待機時間の短縮化にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本開示の電子装置、カメラ制御プログラムおよびカメラ制御方法では、カメラモジュール、カメラアプリケーションプログラム、カメラ起動元アプリケーションプログラム、起動手段を備える。カメラアプリケーションプログラムは、被写体を撮像するカメラモジュールを起動する機能を有する。カメラ起動元アプリケーションプログラムは、カメラアプリケーションプログラムを起動する機能と、カメラモジュールの起動指示をする機能とを有する。そして、起動手段は、カメラ起動元アプリケーションプログラムからダイレクトに起動指示を受け、カメラアプリケーションプログラムの起動開始前にカメラモジュールを起動する。これにより、カメラモジュールの起動を高速化している。
【発明の効果】
【0011】
本開示の電子装置、そのカメラ制御プログラムまたはカメラ制御方法によれば、次のいずれかの効果が得られる。
【0012】
(1) カメラ起動元アプリケーションプログラムからダイレクトに起動指示を受けた起動手段がカメラアプリケーションプログラムによる起動を開始する前にカメラモジュールを起動させるので、カメラモジュールの起動を高速化できる。
【0013】
(2) カメラアプリケーションプログラムによる起動を待つ必要なく、カメラモジュールが起動を開始するので、被写体のシャッターチャンスに即応でき、カメラ機能の利便性を高めることができる。
【0014】
そして、本発明の他の目的、特徴および利点は、添付図面および各実施の形態を参照することにより、一層明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の実施の形態に係る電子装置を示す図である。
【図2】カメラ起動制御の一例を示すフローチャートである。
【図3】カメラモジュールの高速起動を示すタイミングチャートである。
【図4】第2の実施の形態に係る携帯電話機のハードウェア構成例を示す図である。
【図5】携帯電話機の背面側の構成例を示す図である。
【図6】携帯電話機の前面側の構成例を示す図である。
【図7】表示部の待ち受け画面の一例を示す図である。
【図8】表示部のメニュー表示例を示す図である。
【図9】カメラ機能に関する携帯電話機のソフトウェア構成例を示す図である。
【図10】カメラ起動元アプリによるカメラモジュールの起動制御例を示す図である。
【図11】通常のカメラ起動制御と高速起動との比較を示す図である。
【図12】カメラ機能の起動制御タイミングの一例を示す図である。
【図13】カメラ機能の起動制御タイミングの他の一例を示す図である。
【図14】カメラモジュールの高速起動およびタイマ制御による効果の一例を示す図である。
【図15】カメラ機能の起動制御の一例を示すシーケンス図である。
【図16】カメラ機能の起動制御処理例を示すフローチャートである。
【図17】第3の実施の形態に係る携帯電話機のハードウェア構成例を示す図である。
【図18】操作パターンテーブルの一例を示す図である。
【図19】カメラ機能を利用する場合の操作例を示す図である。
【図20】カメラ機能を利用する場合の他の操作例を示す図である。
【図21】カメラ機能の起動制御例を示すフローチャートである。
【図22】第4の実施の形態に係るカメラモジュールの起動制御例を示す図である。
【図23】カメラ機能の起動制御の一例を示すシーケンス図である。
【図24】第5の実施の形態に係る携帯電話機の機能構成例を示す図である。
【図25】カメラモジュールの起動制御例を示す図である。
【図26】カメラ機能の起動制御の一例を示すシーケンス図である。
【図27】カメラ機能の起動制御例を示すフローチャートである。
【図28】第6の実施の形態に係るカメラ機能の起動制御タイミングの一例を示す図である。
【図29】カメラ機能の起動制御例を示すフローチャートである。
【図30】他の実施の形態に係る携帯電話機の外観構成例を示す図である。
【図31】従来のカメラモジュールの起動処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
〔第1の実施の形態〕
【0017】
図1は、第1の実施の形態に係る電子装置を示している。図1に示す構成は一例であり、係る構成に本発明が限定されるものではない。
【0018】
図1に示す電子装置2は、例えば、携帯電話機や情報通信端末(PDA:Personal Digital Assistant)である。この電子装置2はカメラ機能を備え、被写体を撮影し、この撮影によって得られる画像をシャッタ操作により取り込むことができる。この電子装置2は、一例としてカメラモジュール4、メモリ6およびカメラモジュール起動手段8を備えている。
【0019】
カメラモジュール4は、被写体を撮像するハードウェアである。このカメラモジュール4は例えば、光学系、撮像素子、画層処理回路などを備える。このカメラモジュール4の起動は例えば、撮像素子やプロセッサに対する給電処理、信号処理回路の起動、イニシャライズ等の処理が含まれる。
【0020】
メモリ6はプログラムやデータの記憶手段であり、カメラアプリケーションプログラム(以下単に「カメラアプリ」と称する)10およびカメラ起動元アプリケーションプログラム(以下単に「カメラ起動元アプリ」と称する)12を格納している。これらカメラアプリ10およびカメラ起動元アプリ12は図示しないRAM(Random-Access Memory)に展開されて実行される。
【0021】
カメラアプリ10はカメラモジュール4を起動する機能を有し、カメラ起動元アプリ12から起動することができる。このカメラアプリ10は既述のRAMに展開されて実行される。このカメラアプリ10にはカメラモジュール4の起動機能の他、撮影のためのメニュー表示、アイコン画像の作成、また、モニタリング画像の生成などの機能を有する。
【0022】
カメラ起動元アプリ12は、カメラモジュール起動手段8に対しカメラアプリ10を経ることなくダイレクトにカメラモジュール4の起動指示をする機能と、カメラアプリ10の起動指示をする機能とを有する。このカメラ起動元アプリ12は例えば、待ち受け画面やメニュー表示画面など、カメラアプリ10の起動前の画面表示を生成させる。既述の「ダイレクトにカメラモジュール4の起動指示をする機能」は例えば、待ち受け画面やメニュー表示画面の立ち上がりを契機に実行され、カメラモジュール起動手段8に起動指示を行う。また、「カメラアプリ10の起動を指示する機能」は例えば、起動元アプリ12の実行により表示されたメニュー表示画面からカメラアプリ10を選択し、カメラアプリ10が起動させればよい。
【0023】
カメラモジュール起動手段8は、カメラ起動元アプリ12からダイレクトに起動指示を受けることによりカメラモジュール4を起動し、またはカメラアプリ10の起動によりカメラモジュール4を起動する。この起動機能は例えば、プロセッサによるドライバプログラムの実行処理によって実現される。したがって、カメラモジュール起動手段8は、カメラアプリ10を介することなく、カメラ起動元アプリ12からの起動指示をダイレクトに受ければカメラモジュール4の起動を開始する。つまり、この起動開始は、カメラアプリ10による起動を開始する前に実行される。
【0024】
図2はこのカメラ機能の起動制御の処理手順の一例を示している。
【0025】
この処理手順は、本開示の電子装置のカメラ制御プログラムまたはそのカメラ制御方法の一例である。この処理手順では、カメラ起動元アプリ12が起動したか否かを判定する(S1)。このカメラ起動元アプリ12が起動すれば(S1のYES)、カメラ起動元アプリ12からカメラモジュール4の起動指示が発せられる(S2)。カメラモジュール起動手段8は、カメラ起動元アプリ12からダイレクトに起動指示を受け、カメラモジュール4を起動する(S3)。これによりカメラモジュール4が起動し、撮像状態となる(S4)。
【0026】
カメラ起動元アプリ12の起動によりカメラモジュール4の起動と平行して例えば、メニュー選択画面が表示される(S5)。このメニュー選択画面には、カメラアプリ10の起動指示を含むメニュー表示が行われ、このメニュー表示からカメラアプリ10の起動が選択可能である。
【0027】
カメラアプリ10が選択されたか否かを判定し(S6)、カメラアプリ10が選択されれば(S6のYES)、カメラアプリ10が起動する(S7)。
【0028】
このように、カメラモジュール4はカメラアプリ10を経ることなく、カメラ起動元アプリ12により先行するので、カメラ起動を高速化できる。しかも、撮像状態にあるカメラモジュール4から画像の取り込みが可能であり、画像取込みの高速化にも寄与する。つまり、シャッターチャンスに即応できる。
【0029】
図3はカメラモジュールの高速起動を示している。既述の起動制御では、図3のAに示すように、カメラ起動元アプリ12が起動し、図3のBに示すように、カメラ起動元アプリ12の起動を契機にカメラモジュール4が起動する。
【0030】
図3のCはカメラアプリ10の実行を示し、このカメラアプリ10の実行は、カメラ起動元アプリ12の選択により実行される。図3のDは、このカメラアプリ10の実行を契機としたカメラモジュール4の起動を示している。
【0031】
図3のBに示すカメラモジュール4の起動時点をtB とし、図3のDに示すカメラモジュール4の起動時点をtD とすると、起動時点tB と起動時点tD との間にはΔtの時間差がある。従って、起動手段8は、カメラ起動元アプリ12からダイレクトに起動指示を受けてカメラモジュール4を開始させる。これにより、時間差Δtだけ早期の起動が可能となり、カメラモジュール4の高速起動を実現することができる。
【0032】
斯かる構成によれば、カメラ起動元アプリケーションプログラムからダイレクトに起動指示を受けた起動手段がカメラアプリケーションプログラムによる起動を開始する前にカメラモジュールを起動させるので、カメラモジュールの起動を高速化できる。
【0033】
(2) カメラアプリの実行を待つことなく、カメラモジュールの起動を開始することし、早期に画像の撮像状態とすることで、被写体のシャッターチャンスに即応することができる。
【0034】
〔第2の実施の形態〕
【0035】
図4、図5、図6、図7および図8は、携帯電話機の構成例を示している。図4〜図8に示す構成は一例であり、係る構成に本発明が限定されるものではない。
【0036】
図4に示す携帯電話機20Aは、本開示の電子装置の一例であり、カメラモジュール4とともに、プロセッサ22、RAM24、ROM(Read Only Memory)26が備えられている。また、携帯電話機20Aには、表示部30、タッチパネル32、キーパッド34、タイマ制御部36、無線部38が備えられている。この携帯電話機20Aでは、カメラモジュール4を含むカメラ機能の起動制御、表示部30を利用した撮影画像の表示処理を等が行われる。
【0037】
プロセッサ22は、ROM26に格納された携帯電話機20Aの各制御プログラム等の演算手段であって、例えば、CPU(Central Processing Unit )で構成されている。このプロセッサ22は、カメラモジュール4を制御するドライバプログラム46を実行することにより、既述のカメラモジュール起動部8として機能する。そして、プロセッサ22では、高速カメラ起動処理として、カメラ起動元アプリ12からの起動指示によりカメラモジュール4に対して起動指示を出力する。その他、プロセッサ22は、例えば、携帯電話機20AのOS(Operating System)のほか、アプリケーションプログラムやアプリケーションフレームワーク、その他のプログラムの演算処理を行う。
【0038】
RAM24は、記憶部の一例であり、携帯電話機20Aの制御プログラムの制御処理におけるワークエリアを構成している。このRAM24には、例えば、携帯電話機20Aの電源投入直後やアプリケーションの起動時に、待ち受け表示やメニュー表示を行うプログラムが展開され実行される。また、RAM24では、画面を構成する表示イメージの作成や表示部30に対する表示イメージの出力処理などが実行される。
【0039】
ROM26は、記憶部の一例であり、ハードディスク装置やフラッシュメモリ(Flash memory)などの記録媒体で構成され、OSなどのプログラムが格納されている。また、ROM26には、例えば、アプリケーションプログラム40や、このアプリケーションプログラム40を実行するためのアプリケーションフレームワーク42、ミドルウェア44、ハードウェアを制御するドライバ46等のプログラムが記憶されている。アプリケーションプログラム40には、既述のカメラアプリ10やカメラ起動元アプリ12が含まれる。
【0040】
カメラモジュール4は、カメラ機能の撮像手段を含むハードウェアの一例であって、例えば、カメラセンサ50、センサ制御部52、画像制御部54、RAM56で構成されている。カメラセンサ50は、例えば、CCD(Charge Coupled Device )やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor )等のイメージセンサで構成されている。センサ制御部52は、カメラセンサ50に対する動作制御や通電制御等が行われる。画像制御部54は、カメラセンサ50で取り込んだ画像を処理するとともに、表示部30等に対して表示させる手段である。RAM56はワークエリアを構成し、カメラモジュール4が電源ONとなっている場合には、センサ制御や画像制御のプログラムが展開され、実行される。
【0041】
カメラモジュール4は、携帯電話機20Aの電源投入時には電源OFF状態となっており、携帯電話機20Aに電源が投入されても、同時に起動状態にはならない。このカメラモジュール4は、例えば、独立した起動処理により電源との間で通電処理が行われることで起動開始となる。この携帯電話機20Aでは、カメラアプリ10の起動のほか、カメラ起動元アプリ12の起動に基づいてカメラモジュール4の起動が行われる。
【0042】
表示部30は、例えば、カメラモジュール4で取り込んだモニタリング画像や撮影処理によって取り込まれて処理された撮影画像を表示するとともに、各アプリケーションプログラムによるメニュー表示やアイコン表示、待ち受け画面表示等が行われる。
【0043】
タッチパネル32は、表示部30に設置されたタッチセンサにより構成され、例えば、利用者の指等の接触や図示しないタッチペン(例えば、スタイラスペン)のタッチ位置(座標)を検出する。そして、タッチパネルに対する接触に対し、例えばドライバプログラム46を実行するプロセッサ22により、画像表示、タッチ位置の座標演算、ポインタ生成およびその移動、画面スクロールなどの制御が行われる。
【0044】
キーパッド34は、例えば、ユーザによる押下が検出されることで、携帯電話機に対する操作入力が実現される。
【0045】
タイマ制御部36は、計時手段の一例である。このタイマ制御部36は、指定された時間が経過した際にタイムアップの通知を行うものであって、例えば、図示しないタイマや、または時間カウントを行うアプリケーションプログラムを利用してもよい。
【0046】
無線部38は、携帯電話機の通信手段の一例であって、アンテナ60に接続されている。無線部38では、音声による無線通話のほか、例えば、インターネット等の外部ネットワークに接続されて無線によるデータ通信が行われる。
【0047】
なお、この記憶手段は、ROM26に限られず、例えば電気的に内容を書き換えることができるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )等で構成されてもよい。
【0048】
また、上記のアプリケーションプログラム40、ドライバプログラム46等は、ROM26に記憶されたものに限られず、例えば、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク光磁気ディスク等のコンピュータで読出し可能な記録媒体に記憶されているものを利用してもよい。さらに、アプリケーションプログラム40、ドライバ40等は、ネットワーク上にあるサーバやデータベース等からプログラム等を読み込んで利用してもよい。
【0049】
図5に示す携帯電話機20は、例えば、可動側筐体部62、固定側筐体部64がヒンジ部66によって開閉可能に接続されている。この固定側筐体部64の背面側には、カメラモジュール4を構成するカメラユニット70が設置されている。また、図6に示す可動側筐体部62の前面側には、例えば、表示部30として、LCD(Liquid Crystal Display)表示部72が備えられている。このLCD表示部72は、既述のように、タッチパネル32を構成してもよい。
【0050】
また、固定側筐体部64には、操作部74として、例えば、キーボード76、決定キー78、カーソルキー80が配置されている。
【0051】
図7に示すLCD表示部72には、例えば、待ち受けアプリによって生成された待ち受け画面82が表示される。この待ち受け画面82には、例えば、カメラアプリ10の起動指示を行うためのカメラ起動アイコン84が表示されるほか、その他の機能を実行させるためのアイコンが表示される。また、図8に示すLCD表示部72には、例えば、メニューアプリによって生成されたメニュー表示画面86が表示されている。このメニューアプリは、例えば、携帯電話機20が実行可能な機能の一覧表示を行うものであって、例えば、カメラアプリ10の起動を選択する選択エリア88が表示される。
【0052】
次に、図9および図10は、カメラ機能の起動を行うソフトウェア構成例について示している。図9、図10に示す構成は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0053】
図9に示す携帯電話機20には、カメラ機能に利用するアプリケーションプログラムとして、例えば、カメラアプリ10、カメラ起動元アプリ12が設定されている。カメラアプリ10は、既述のように、カメラモジュールに対する起動制御機能を有し、撮影を行うためのメニュー表示やアイコン画像を生成する機能、カメラモジュール4から取り込まれたイメージと合成されたモニタリング画像の表示を行う機能が備えられている。
【0054】
カメラ起動元アプリ12は、カメラアプリ10の起動選択表示を含むメニュー画面やアイコンの表示等を行うアプリケーションプログラムである。このカメラ起動元アプリ12は、カメラアプリ10の起動表示を含む待ち受け画面や、カメラ起動用メニュー画面を表示するカメラメニューアプリ等で構成されている。
【0055】
これらのアプリケーションプログラム40は、下位のアプリケーションフレームワーク42上で実行され、ミドルウェア44や各ドライバプログラム46を経由して各デバイスにアクセスされる。携帯電話機20には、ドライバプログラム46として、例えば、キードライバ94、タッチパネルドライバ96、カメラドライバ98、表示ドライバ100のドライバプログラム46が実装されている。これらのドライバプログラム46は、プロセッサ22により実行されることで、操作手段やカメラモジュール4などに対する制御手段として機能する。
【0056】
キードライバ94は、キーパッド34を含むキーデバイス102との間で操作検出や実行指示の通知が行われる。タッチパネルドライバ96は、タッチパネルデバイス104に対して操作検出などが実行される。カメラドライバ98は、カメラモジュール4の起動制御手段8として機能する。このカメラドライバ98は、例えば、カメラアプリ10からの受ける起動指示のほか、高速カメラ起動制御として、カメラ起動元アプリ12から起動指示を受ける。また、カメラドライバ98では、カメラモジュール4で取り込まれた画像を表示ドライバ100側に対して通知する。表示ドライバ100は、取り込まれた画像の画像処理を行うとともに、表示部30で構成された表示デバイス106に対する表示制御を行う。
【0057】
(通常のカメラ機能の起動処理)
【0058】
キードライバ94は、キーデバイス102に対する押下を検出し、ミドルウェア44、アプリケーションフレームワーク42を経由してカメラ起動元アプリ12に通知する。また、タッチパネルデバイス104に対して操作が行われた場合には、タッチパネルドライバ96によってカメラ起動元アプリ12に通知される。
【0059】
カメラ起動元アプリ12からカメラアプリ10に対する起動指示は、アプリケーションフレームワーク42を経由して行われる。この起動指示により起動したカメラアプリ10は、アプリケーションフレームワーク42、ミドルウェア44を介し、カメラドライバ98に対して起動指示を行う。カメラモジュール4は、カメラドライバ98がこの起動指示を受けたことを契機に起動する。このカメラモジュール4の起動では、例えば、ISP(Image Sensor Processor)等の専用信号処理回路の起動も含まれる。
【0060】
カメラモジュール4で取り込まれたモニタリング画像は、カメラドライバ98、表示ドライバ100を経由して表示デバイス106に表示される。また、このモニタリング画像は、アプリケーションフレームワーク42を介し、カメラアプリ10から表示デバイス106側で表示される場合もある。
【0061】
(高速カメラ起動処理)
【0062】
これに対し、図10に示す携帯電話機20では、高速カメラ起動処理として、起動したカメラ起動元アプリ12により、カメラアプリ10を経ることなくカメラドライバ98に対してダイレクトにカメラモジュール4の起動指示が行われる。また、このカメラ起動元アプリ12は、カメラアプリ10に対して起動指示を行う。具体的には、カメラ起動元アプリ12の画面立ち上げや、メニュー表示画面の内容に対するキー操作を契機にカメラドライバ98に対してカメラモジュール4の起動指示が出力される。
【0063】
図11Aに示す通常のカメラ起動処理と、図11Bに示す高速カメラ起動処理の比較を参照する。
【0064】
図11に示すカメラ起動処理では、時間taにおいて携帯電話機20が起動し、例えば、待ち受けアプリの起動の後、時間tbにおいてユーザによる操作が行われてカメラ起動元アプリ12が起動する。図11Aに示す通常のカメラ起動処理では、カメラ起動元アプリ12の起動が完了するまで待機している。そして時刻tdにユーザによるカメラ機能の起動選択操作が行われると、カメラアプリ10が起動する。このとき、カメラモジュール4では、電源がONされ、カメラ専用プログラムが展開されて、時刻tfにモニタ画像の転送が行われる。この通常のカメラ起動処理では、ユーザがキー操作を行ってからモニタリング画像が表示されるまでに時間がかかる。
【0065】
これに対し、図11Bに示す高速カメラ起動処理では、時刻tbにカメラ起動元アプリ12が起動したことを契機に、カメラアプリ10を介さずにカメラモジュール4が起動し、時刻tcにカメラ専用プログラムの展開が行われる。そして、カメラアプリ10の起動選択操作が行われる時刻tdの時点において、カメラモジュール4は、既に起動されて画像の取り込みが可能な状態で待機している。これにより、表示部30には、カメラアプリ10の起動選択操作時にモニタリング画像の表示が行われる。
【0066】
次に、図12、図13および図14には、高速カメラ起動に対する制限制御を示している。図12、図13および図14に示す処理内容、処理手順等は一例であって、係る構成に本発明が限定されるものではない。
【0067】
高速カメラ起動では、既述のように、カメラアプリ10の起動を介さずにカメラモジュール4を起動させて待機している。そこで、この高速カメラ起動が、カメラ起動元アプリ12として、待ち受け画面の立ち上げを契機に実行される場合、カメラモジュール4を常時起動状態で維持すれば消費電力の増加を招く可能性がある。そこで、図12に示す高速カメラ起動の制限制御として、例えば、起動待機の制限処理が行われる。
【0068】
この制限制御では、タイマ制御部36で計時し、例えば、携帯電話機20の可動側筐体62を開状態にしてから所定時間だけカメラモジュール4の起動待機が行われる。そして、この所定時間時間の間にカメラアプリ10の起動などカメラ機能の起動操作が行われなかった場合には、カメラモジュール4の起動待機が終了されるようにタイマ制御が行われる。
【0069】
例えば、アプリケーションフレームワーク42は、カメラ起動元アプリ12が起動する前に、カメラモジュール4の起動設定と、タイマの設定が行われる。図12に示す起動制御では、タイマ指定により、カメラ高速起動の時間制限が設定されたカメラ起動元アプリ12に起動要求操作が行われている。この起動要求に対し、既述のように、アプリケーションフレームワーク42、ミドルウェア44を介してカメラモジュール4の起動が開始される。カメラモジュール4は、時間t1になるまで起動処理が行われ起動待機となる。例えばアプリフレーム42またはミドルウェア44では、タイマ制御として、起動要求から設定したタイマ期間中に起動要求があるかを監視している。そして、設定された時間t2になるまでにカメラアプリ10から起動要求が無い場合には、カメラモジュール起動手段であるカメラドライバ98は、カメラモジュール4の終了処理を行いカメラモジュール4を停止させる。
【0070】
タイマ期間が経過した後の時間t3にカメラ起動元アプリ12からカメラアプリ10に対する起動要求が行われた場合には、高速カメラ起動処理から通常のカメラ起動処理に切替えられる。この起動処理では、カメラアプリ10からカメラモジュール4に対して起動指示が送られて、カメラモジュール4の起動処理が行われる。カメラ機能の終了処理では、例えば、カメラアプリ10から終了要求が通知され、カメラモジュール4の終了処理が行われる。
【0071】
また、図13に示すように、タイマ期間中の時間t5に、カメラ起動元アプリ12からカメラアプリ10に対して起動要求が行われた場合、カメラアプリ10が起動してカメラ機能が利用可能となる。このときカメラモジュール4の起動待機の時間制限は無効となり、カメラアプリ10からの終了要求が通知されるまで、カメラモジュール4は起動状態となる。
【0072】
その他、カメラモジュール4の高速カメラ起動の制限制御は、タイマ制御による時間制限のみに限られない。例えば、カメラアプリ10以外のアプリの起動や通話着信等の割込み処理が発生した場合、可動側筐体62の閉操作等のカメラアプリ10の起動以外の操作が行われた場合のいずれかを契機に、起動待機の終了処理が行われてもよい。
【0073】
図14は、ユーザの操作に対する高速カメラ起動処理およびタイマ制御の効果の一例を示している。
【0074】
(1)例えば、カメラメニューの表示からカメラを起動させた場合、高速カメラ起動処理を行えば迅速に撮影が行えるので、有効を設定すればよい。この場合、カメラの起動操作が行われているので、タイマ制御は無効になる。
【0075】
(2) カメラメニューを表示してから、即カメラ機能を起動させた場合、上記(1) と同様に、高速カメラ起動を有効にできるが、カメラモジュールの待機時間が短いので、効果は少ない。この場合も、カメラの起動操作が行われるので、タイマ制御は無効になる。
【0076】
(3) カメラメニューを表示したが、カメラを起動せずに別の画面を起動させた場合、カメラメニュー表示によるカメラモジュール4の高速起動が行われるが、カメラを起動させないため、タイマ制御が有効に作用して高速カメラ起動は無効になる。
【0077】
(4) カメラメニューの表示中に音声着信等の割込みが発生した場合、メニュー表示による高速カメラ起動を行っても、カメラを起動させないため、タイマ制御が有効に作用して、高速カメラ起動は無効になる。また、上記したように、カメラモジュール4の待機中に他の割込み処理が発生したことにより、高速カメラ起動機能を無効にしてもよい。
【0078】
(5) キーやタッチパネルを長押しすることによりカメラ機能を起動させる設定の場合において、長押し操作が行われたことを契機に高速カメラ起動を有効にすることで、迅速な撮影が可能なる。このとき、カメラ機能の起動操作が行われているので、タイマ制御は無効となる。
【0079】
(6) キーやタッチパネルを長押しすることによりカメラ機能を起動させる設定の場合において、長押し操作をせずに、短押で操作を止めると、カメラを起動させないため、タイマ制御が有効に作用して、高速カメラ起動は無効になる。また時間の経過や、設定操作と異なる操作が行われたことを契機にタイマ制御は有効に作用する。
【0080】
次に、カメラ機能の起動制御処理について、図15および図16を参照して説明する。なお、図15および図16に示す処理内容、処理手順等は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0081】
携帯電話機20のキーデバイス102の押下が検出され、その検出結果が起動元アプリ12に通知される(S11)。そしてこの押下検出通知を契機に、カメラ起動元アプリ12が実行され、このカメラ起動元アプリ12からダイレクトにカメラモジュール4に起動指示が通知される(S12)。カメラ起動元アプリ12は、カメラモジュール4の起動開始を確認する(S13)。
【0082】
そして、カメラ起動元アプリ12は、例えば、ユーザによるカメラ機能の起動開始操作等により、カメラアプリ10に対して起動開始指示を通知する(S14)。このとき、カメラ機能の起動開始操作が無ければ、既述のタイマ制御が行われ、カメラモジュール4の起動待機が解除される。
【0083】
カメラアプリ10では、カメラモジュール4に対して起動指示を通知し(S15)、カメラ機能が利用可能な状態となる。そして、表示デバイス106では、カメラモジュール4が取り込んだモニタリング画像が、例えばミドルウェア44を経由して送信され(S16)、表示部30に表示される。
【0084】
図16に示すカメラ機能の起動制御は、本開示のカメラ制御プログラムおよびカメラ制御方法の一例である。この起動制御では、カメラ起動元アプリ12による起動指示に基づき、カメラアプリ10を介さずにカメラモジュール4の起動が行われる。そして、カメラモジュール4は、カメラアプリ10を起動させる起動要求操作があるまで待機状態となっている。
【0085】
携帯電話機20の電源がONされると、例えば、カメラアプリ10などのプログラムがRAM24に展開され、実行され(S21)、待ち受け画面が表示される(S22)。待ち受け画面の表示において、例えば、キーの押下やタッチパネルに対する操作が行われると(S23)、カメラ機能の起動元アプリ12の起動か否かの判断が行われる(S24)。この判断処理では、起動したアプリが、高速カメラ起動によるカメラモジュール4の起動の契機となるアプリか否かが判断される。
【0086】
カメラ起動元アプリ12が起動した場合(S24のYES)、カメラ起動元アプリ12からカメラモジュール4に起動要求の指示が出力されるとともに、タイマ機能がセットされる(S25)。起動要求に応じて、例えば、カメラドライバ98などの制御によりカメラモジュール4では起動処理が行われ、電源がONとなる(S26)。カメラモジュール4では、専用のプログラムがRAM56に展開される(S27)。このときカメラモジュール4は、カメラアプリ10に対する選択操作によりカメラ起動要求があるまで、起動状態で待機する。
【0087】
例えば、アプリケーションフレームワーク42やミドルウェア44では、タイマ機能のカウントにより、設定した制限時間がタイムアップとなっているかの判断を行う(S28)。タイムアップでない場合(S28のNO)、カメラ起動要求を受けたか否かの判断が行われる(S29)。タイムアップとなっている場合には、高速カメラ起動の時間制限として、起動手段であるカメラドライバ98は、カメラモジュール4の電源をOFFにする(S30)。
【0088】
カメラ起動要求が行われた場合(S29のYES)、カメラアプリ10の起動が行われる(S31)。そして、カメラアプリ10がアプリケーションフレームワーク42などを経由して、カメラモジュール4の起動要求を出力する(S33)。
【0089】
設定された制限時間内にカメラ起動要求が行われない場合には、カメラモジュール4の電源がOFFされるとともに、タイマがキャンセルされる(S32)。
【0090】
カメラモジュール4の電源がON状態であるか否かを判断する(S34)。高速カメラ起動により、カメラモジュール4がON状態となっている場合(S34のYES)には、タイマをキャンセルし(S35)、カメラモジュール4により撮影された画像が取り込まれ、モニタ画像が表示部に転送される(S36)。
【0091】
また、タイムアップ後にカメラ起動要求が行われた場合、カメラモジュール4がONになっておらず(S34のNO)、通常のカメラ起動処理に移行する。例えば、タイマをキャンセルするとともに、カメラモジュール4の電源ONが行われる(S37)とともに、カメラモジュール4の専用プログラムがRAM56に展開される(S38)。そして、ステップS36に示すカメラ機能の利用が可能な状態に移行する。
【0092】
なお、このカメラ機能の起動制御では、携帯電話機20の電源が投入された場合を契機に処理を開始しているが、これに限られない。例えば、携帯電話機20が起動中において、カメラ起動元アプリ12が起動された場合には、カメラ起動元アプリ12からダイレクトにカメラドライバ98に対してカメラモジュール4の起動指示を出力してもよい。
【0093】
斯かる構成によれば、以下の効果が得られる。
【0094】
(1) この高速カメラ起動処理では、カメラアプリ10に対するカメラ機能の起動要求が行われる前にカメラモジュール4を起動させ、待機させることができる。これにより、ユーザがカメラ機能の起動操作によるカメラアプリの起動時には、既にカメラモジュール4の起動処理が完了しており、シャッターチャンスを逃さずに撮影に移行でき、カメラ機能の利用性が高められる。
【0095】
(2) カメラ起動元アプリ12により、カメラアプリ10を介さずにダイレクトにカメラモジュール4を起動させることで、カメラ機能に対する起動要求が行われてから撮影可能な状態になるまでの待機時間の減少を図ることができる。
【0096】
(3) また、先行して起動したカメラモジュール4に対し、時間経過やカメラの起動以外の操作等に応じて、高速カメラ起動処理から通常のカメラ起動処理に切替えることで、カメラ機能の迅速起動を確保しつつ、電力負担の増加を抑制している。
【0097】
〔第3の実施の形態〕
【0098】
第3の実施の形態に係る携帯電話機について、図17および図18を参照する。図17は、携帯電話機のハードウェア構成例を示しており、図18は、操作パターンテーブルの一例を示している。図17および図18に示す構成は一例であって、係る構成に本発明の構成が限定されるものではない。
【0099】
図17に示す携帯電話機20Bでは、高速カメラ起動処理として、カメラ機能を利用するユーザの撮影操作パターンの認識に基づいて、カメラアプリ10の起動前にカメラモジュール4が起動される。この携帯電話機20Bには、更に撮影操作パターン認識部として、例えば、加速度センサ110、筐体形状変化制御部112およびドライバプログラム46が備えられている。また、RAM24には、例えば、撮影操作が登録された操作パターンテーブル120が展開されている。
【0100】
加速度センサ110は、携帯電話機20Bに対する操作を検出する。この加速度センサ110は、例えば、携帯電話機20Bの筐体の向きをx、y、zの3軸方向で検出し、例えば、カメラ撮影を行う為に携帯電話機20Bが横向きに傾けられたことを検出することができる。
【0101】
筐体形状変化制御部112は、可動側筐体部62(図5)が開状態か否かを検出する手段の一例である。この筐体形状変化制御部112には、例えば、開閉センサ114が接続されている。この開閉センサ114は、例えば、可動側筐体部62、固定側筐体部64の何れかまたは両方に設置されており、携帯電話機20Bの開閉状態を検出している。その他、この開閉センサ114は、例えば、ヒンジ部66に設置され、筐体の開閉に応じて可動するヒンジ部66の位置を検出してもよい。
【0102】
図18に示す操作パターンテーブル120は、予め登録された携帯電話機の形状およびアプリの起動の状態の一例である。この操作パターンは、例えば、所定時間121毎における携帯電話機(端末)の形状情報122、キー操作パターン情報123、起動アプリの情報124、加速度パターン情報125が登録されている。そして、携帯電話機20Bに対する操作が、操作パターンテーブル120に登録された操作パターンに一致する場合には、高速カメラ起動処理が実行される。この携帯電話機20Bでは、操作パターンテーブル120に登録された操作が行われることで、例えば、カメラメニューなどのカメラ起動元アプリ12の起動が行われる。
【0103】
カメラアプリ10は、例えば、待ち受け画面から起動される場合やカメラ用メニュー画面から起動される場合、またはキー操作やメニュー画面の組み合わせなどによって起動される場合がある。このようなカメラアプリ10の起動操作パターンは、例えば、利用者の使い勝手などにより、一定のものに限定されることが多い。
【0104】
このようにカメラ機能を利用するために行われる操作パターンとして、携帯電話機20Bでは、例えば、図19に示す操作が行われる。
【0105】
(1) 可動側筐体部62を操作し、携帯電話機20を開状態にして待ち受け画面表示を行う。このとき、開閉センサ114によって端末形状が「閉」から「開」状態になったことが検出される。キー操作や起動アプリ、加速度は、変化なしとなる。
【0106】
(2) 次に、カメラメニュー表示画面86の表示に移行する。このとき、ユーザは、例えば、指130で決定キー78を押下する。この場合、端末形状は、変化なしと検出される。キー操作について、決定キー押下が検出される。表示画面72には、カメラ起動元アプリ12として、待ち受けアプリからメニューアプリが起動され、カメラメニュー画面が表示される。加速度は、変化が検出されない。
【0107】
(3) カメラメニューが選択されて決定キーが押下されると、カメラアプリ10が起動される。このとき、端末形状は、変化が検出されない。また、キー操作は、決定キーの押下が検出される。起動アプリは、カメラメニューからカメラアプリ10の起動が検出される。加速度は、変化が検出されない。
【0108】
(4) そして、携帯電話機20が横に傾けられて、例えば、被写体134が表示画面のファインダ表示132内に入るようにカメラの方向が設定される。この操作において、端末形状、キー操作および起動アプリは、変化が検出されない。加速度は、携帯電話機20の傾き操作により変化ありが検出される。
【0109】
また、カメラ機能を利用する為の他の操作例として、携帯電話機では、図20に示す操作が行われる。
【0110】
(1) 可動側筐体部62を操作し、携帯電話機20を開状態にして待ち受け画面表示を行う。このとき、開閉センサ114によって端末形状が「閉」から「開」状態になったことが検出される。キー操作や起動アプリ、加速度は、変化なしとなる。
【0111】
(2) 携帯電話機20が横に傾けられる。この操作では、例えば、カメラアプリを起動させる前に、予め撮影を行う方向に設定している。この操作において、端末形状、キー操作および起動アプリは、変化が検出されない。加速度は、携帯電話機20の傾き操作により変化ありが検出される。
【0112】
(3) カメラ起動用キー140が押下され、カメラアプリの起動によりカメラ表示画面142が表示される。この場合、キー操作は、カメラ起動用キーの押下が検出される。起動アプリは、待ち受けからカメラアプリが検出される。
【0113】
(4) 被写体134が表示画面のファインダ表示132内に入るようにカメラの方向が設定される。この場合、加速度について変化が検出される。
【0114】
そこで、この高速カメラ起動では、既述した特定の撮影操作パターンをカメラ起動操作パターンとして登録しておく。携帯電話機20に対する操作が、この撮影操作パターンと一致する場合には、カメラ機能の利用が行われると判断して、カメラアプリ10を介さずにカメラモジュール4を起動させる。
【0115】
次に、図21に示す処理は、撮影操作パターンを利用したカメラ起動制御の一例を示している。このカメラ起動制御では、携帯電話機20に対する操作パターンと登録された操作パターンとが一致した場合には、高速カメラ起動処理に移行する。
【0116】
携帯電話機20に電源がONされると、各種制御プログラムがRAM24に展開され、実行される(S41)。待ち受け画面が表示部30に表示され、利用者のキー操作等に対する待機状態となる(S42)。
【0117】
そして、ユーザ操作が行われると、例えば、キー押下や筐体の移動、筐体の形状変更等が加速度センサ110や開閉センサ114などで検出される(S43)。
【0118】
検出したユーザ操作に対し、カメラ起動操作パターンに一致するかの判断が行われる(S44)。一致する場合(S44のYES)には、高速カメラ起動に移行する。カメラモジュール4に起動要求が出力されるとともに、タイマ制御部36に計時指示が出力され、タイマをセットする(S45)。
【0119】
そして、カメラモジュール4の電源がONされ(S46)、カメラモジュール4の専用プログラムがRAM24に展開される(S47)。
【0120】
タイマ機能のカウントにより、設定した制限時間がタイムアップとなっているかの判断が行われる(S48)。タイムアップでない場合(S48のNO)、カメラ起動要求を受けたか否かの判断が行われる(S49)。タイムアップとなっている場合(S48のYES)には、高速カメラ起動の時間制限として、カメラモジュール4の電源がOFFに制御される(S50)。
【0121】
カメラ起動要求が行われた場合(S49のYES)、カメラアプリケーションプログラム10の起動が行われる(S51)。また、カメラ起動操作パターンが更新される(S53)。そして、カメラアプリ10がアプリケーションフレームワーク42などを経由して、カメラモジュール4の起動要求が出力される(S54)。
【0122】
カメラ起動要求が設定された制限時間内に行われない場合には、カメラモジュール4の電源がOFFされるとともに、タイマがキャンセルされる(S52)。このタイマのキャンセルは、例えば、既にカメラモジュール4が起動状態になっている場合にのみ行われる。
【0123】
カメラ機能の電源がON状態であるか否かを判断する(S55)。高速カメラ起動により、カメラ電源がON状態となっている場合(S55のYES)、タイマをキャンセルし(S56)、カメラモジュール4により画像が取り込まれ、モニタ画像が表示部30に転送される(S57)。
【0124】
また、タイムアップ後にカメラ起動要求が行われた場合、カメラ電源がONになっておらず(S55のNO)、通常のカメラ起動処理に移行する。例えば、タイマをキャンセルするとともに、カメラモジュール4の電源ONが行われる(S58)とともに、カメラモジュール4の専用プログラムがRAM56に展開される(S59)。
【0125】
斯かる構成によれば、携帯電話機に対する特定の操作パターンに基づいて、カメラモジュールを起動させ、カメラアプリ10の起動前にカメラモジュール4を起動状態にすることで、カメラ機能の起動処理の迅速化が図れる。そして、カメラアプリケーションプログラムによる起動を待つ必要なく、カメラモジュールが起動を開始するので、ユーザが被写体に対して携帯電話機を向けたときに、撮影可能な状態にすることができ、シャッターチャンスに即応できる。
【0126】
〔第4の実施の形態〕
【0127】
図22および図23は、第4の実施の形態に係る携帯電話機のカメラ起動機能を示している。図22、図23に示す構成、処理内容、処理手順は一例であり、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0128】
図22に示す携帯電話機20Cでは、高速カメラ起動処理として、キー操作およびタッチパネル操作に基づいてカメラモジュール4を起動させている。この携帯電話機20Cでは、キードライバ94やタッチパネルドライバ96にカメラモジュール4の起動機能が設定されている。そして、高速カメラ起動処理では、例えばカメラ起動元アプリ12によるメニュー画面に対するキー操作により、キードライバ94やタッチパネルドライバ96から、ダイレクトにカメラモジュール4の起動指示が行われる。
【0129】
この携帯電話機20Cでは、キー操作やタッチパネル操作の検出に基づき、キードライバ94、タッチパネルドライバ96が、カメラドライバ98に対して起動指示を出力している。このキードライバ94や、タッチパネルドライバ98は、カメラドライバ98と同レベルのレイヤに位置している。そして、この携帯電話機20Cでは、例えば、ミドルウェア44やアプリケーションフレームワーク42を介さずにカメラモジュール4に対する起動指示を通知している。
【0130】
図23に示すカメラ起動制御では、キードライバ94によりキーデバイス102の押下が検出されると(S61)、カメラ起動元アプリ12に押下検出通知を行う(S62)とともに、カメラドライバ98に対して起動指示が出力される(S63)。
【0131】
この起動指示を受けたカメラドライバ98は、カメラアプリ10の起動に関わらず、ダイレクトにカメラモジュール4に対して起動指示を出力する(S64)。また、キードライバ94から押下検出により起動したカメラ起動元アプリ12がカメラアプリ10に対して起動指示を出力する(S65)。
【0132】
起動したカメラアプリ10は、カメラドライバ98に向けて起動指示が出力される(66)。そして、カメラモジュール4は、カメラアプリ10から通知された起動要求を受けて、撮影可能な状態となる。
【0133】
斯かる構成によれば、カメラ機能の高速起動処理において、特定のキー操作に基づくカメラモジュール4に対する起動指示が、キードライバ94からカメラドライバ98に直接通知できるので、複数のレイヤを介さず、迅速な起動指示が行える。
【0134】
〔第5の実施の形態〕
【0135】
図24および図25は、第5の実施の形態に係る携帯電話機の構成例を示している。図24に示す携帯電話機20では、カメラモジュール起動手段8により例えば、キーデバイス102に対する操作を監視し、この監視結果に基づいて、カメラモジュール4の起動が行われる。この操作監視では、例えば、カメラ起動元アプリ12のメニュー表示画面、アイコン表示などに対する操作カーソル等の位置や操作状態を監視している。
【0136】
図25に示す携帯電話機20Dでは、カメラ起動に繋がるカメラ起動元アプリ12として、例えば、待ち受けアプリ164やメニューアプリ166が設定されている。このメニューアプリ166には、カメラアプリ10を起動させるカメラメニュー168が表示されている。カメラモジュール起動手段8は、メニューアプリ166の表示に対し、カーソル表示がカメラメニュー168をフォーカスしているかを監視している。このカメラモジュール起動手段8は、例えば、キードライバ94やミドルウェア44、アプリケーションフレームワーク42等によって構成されればよい。
【0137】
そして、高速カメラ起動制御として、カメラモジュール起動手段はカメラアプリ10の起動指示が行われる可能性があるメニュー表示等に対する選択操作に基づいて、カメラアプリ10の起動指示を受けずにダイレクトにカメラモジュール4の起動を行う。
【0138】
携帯電話機20Dでは、メニューアプリ166のカメラメニュー168にカーソルがフォーカスされている場合、例えば、キードライバ94やタッチパネルドライバ96がカメラドライバ98に対して直接起動指示を出力する。
【0139】
そして、カメラドライバ98は、キードライバ94またはタッチパネルドライバ96からの起動指示を受けて、カメラモジュール4の起動処理を開始する。
【0140】
次に、カメラ機能の起動制御処理について、図26および図27を参照する。なお、図26および図27に示す処理内容、処理手順等は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0141】
携帯電話機20のキーデバイス102の押下がキードライバ94によって検出される(S71)。この検出によりメニューアプリ166が起動し(S72)、メニュー画面が表示される。メニュー画面に表示された表示メニューの内、カメラ機能の起動に関係するメニューにカーソルがフォーカスされると、メニューアプリ166からキードライバ94に対して待機指示が通知される(S73)。
【0142】
そして、カメラメニューに対してキー操作が行われると、高速カメラ起動処理に移行する。キードライバ94からの指示に基づくカメラ機能の起動処理(S74〜S78)は、既述のステップS63〜ステップS67(図23)と同様に行えばよく、説明を省略する。
【0143】
図27に示すカメラ機能の起動制御では、キー操作情報に基づいて高速カメラ起動処理が実行される。また、この起動制御では、カメラアプリ10が実行される前に、起動すべきアクションに基づく待機指示が各構成に通知されている。
【0144】
携帯電話機20Dの電源がONされると、カメラアプリ10などのプログラムがRAM24に展開され、実行され(S81)、待ち受け画面が表示される(S82)。また、この待ち受け画面とともに、または待ち受け画面に代えてメニューアプリ166が起動する(S83)。メニューアプリ166の表示画面において、キーやタッチパネルのユーザ操作が行われ(S84)、カメラ機能の起動にフォーカスが当っているか否かの監視が行われる(S85)。
【0145】
フォーカスが当っている場合には(S85のYES)、キーまたはタッチドライバにカメラ起動処理に移行する可能性があることが通知される(S86)。この通知により、キーまたはタッチドライバは、例えば、待機状態に移行される。フォーカスが当っていない場合(S85のNO)には、ユーザ操作に対する監視を継続する。そして、ユーザ操作が行われると(S87)、この操作によりカメラ起動の「決定」操作が行われたか否かを判断する(S88)。「決定」操作が行われた場合(S88のYES)には、キーまたはタッチドライバからカメラモジュール4に起動要求が出力される(S89)。
【0146】
「決定」操作が行われていない場合には(S88のNO)、S84に移行し、表示画面の監視を継続する。
【0147】
起動要求を受けたカメラモジュール4は、電源がONされ、起動処理が実行される(S90)。このとき、カメラモジュールの専用プログラムの展開が行われる(S91)。
【0148】
また、決定の通知を受けて、メニューアプリからカメラアプリ10の起動が行われる(S92)。カメラアプリ10が起動すると、カメラモジュール4に対して起動要求が出される(S93)。
【0149】
カメラモジュール4の電源がON済みの場合(S94のYES)、高速カメラ起動が行われており、カメラモジュール4が取り込んだモニタ画像が表示部に転送される(S95)。また、電源がONされていない場合(S94のNO)、通常のカメラ起動処理として、カメラモジュール4の電源がONされ(S96)、カメラモジュール専用のプログラムの実行がされる(S97)。
【0150】
斯かる構成によれば、カメラアプリの起動操作が行われる可能性があるメニュー表示において、カメラ起動元アプリからダイレクトにカメラモジュールの起動処理に移行するので、カメラモジュールの先行起動処理の高速化が図れる
【0151】
〔第6の実施の形態〕
【0152】
図28および図29に示す処理は、第6の実施の形態に係るカメラ機能起動制御例を示している。図28に示す携帯電話機20では、カメラ機能の誤作動を防止するため、例えば、チャタリング機能として、カーソルキーやタッチパネルの長押しによりカメラ機能の起動が行われる。このようなカメラ機能では、例えば、キーの押下を検出してから長押しが行われたか否かの判定が行われる。この押下判定時間の無駄を省略するため、この携帯電話機20の高速カメラ起動処理では、カメラ起動元アプリ12に対するキー押下の検出に基づいてカメラモジュール4の起動を行う。
【0153】
カメラ起動元アプリ12のメニュー表示に対して、カメラアプリ10の起動を要求するキー操作が行われると、カメラアプリ10を介さずにカメラモジュール4の起動が開始される。そして、例えば、時間t1までキーが長押しされることで、カメラ機能の起動操作が確定され、カメラアプリ10が起動する。このとき、カメラモジュール4は起動が完了していれば、カメラアプリ10の起動時には迅速に撮影画像の取り込みが開始できる。
【0154】
また、既述のように、アプリケーションフレームワーク42またはミドルウェア44がキー操作を契機にタイマ期間のカウントを行っている。これにより、例えば、キー操作が短押しであった場合、タイマ時間内にカメラ起動を確定させるキーの長押しが行われなければ、カメラモジュール4の起動を終了させればよい。
【0155】
図29に示すカメラ機能の起動制御は、本開示のカメラ制御プログラムおよびカメラ制御方法の一例である。この起動制御では、キー操作情報に基づいて、カメラ起動元アプリ12からダイレクトにカメラモジュール4の起動が開始される。この起動制御では、キーの長押しによるカメラアプリ10の起動選択が確定する前にカメラモジュール4の起動が行われる。
【0156】
携帯電話機20の電源がONされると、カメラアプリ10などのプログラムがRAM24に展開され、実行され(S101)、待ち受け画面が表示される(S102)。
【0157】
待ち受け画面の表示において、カメラ起動用のキーの押下が検出された場合(S103のYES)、高速カメラ起動処理として、待ち受けアプリからカメラモジュール4に起動要求が出力される(S104)。このとき、タイマ制御部36による計時処理も開始される。起動要求を受けたカメラモジュール4は、電源がONされ、起動処理が実行される(S105)。カメラモジュール4の専用プログラムの展開が行われる(S106)。
【0158】
タイマ制御部36により、タイマ期間が経過したか否かを判断し(S107)、タイムアップとなっていない場合(S107のNO)、高速カメラ起動処理が継続される。そして、キーの長押しによりカメラ起動要求が確定したか否かが判断される(S108)。タイムアップとなっている場合(S107のYES)、高速カメラ起動処理が解除され、通常のカメラ起動に移行するため、カメラモジュール4の電源をOFF状態にする(S109)。
【0159】
カメラの起動要求がされた場合(S108のYES)、カメラアプリケーションの起動が行われる(S110)。カメラアプリケーションが起動すると、カメラモジュール4に対して起動要求が出力される(S111)。
【0160】
カメラモジュール4の電源がON済みの場合(S112のYES)、高速カメラ起動が行われており、タイマ機能をキャンセルし(S113)、カメラモジュール4が取り込んだモニタ画像が表示部に転送される(S114)。また、電源がONされていない場合(S112のNO)、通常のカメラ起動処理として、カメラモジュール4の電源がONされ(S115)、カメラモジュール専用のプログラムの実行がされる(S116)。
【0161】
斯かる構成によれば、カメラ機能に対する起動操作が確定する前に、カメラモジュールを撮影可能な状態で待機させることで、カメラ機能の起動処理の迅速化が図れる。
【0162】
〔他の実施の形態〕
【0163】
(1) 上記実施の形態では、電子装置の一例として、可動側筐体部62と固定側筐体部64とがヒンジ部66により開閉する携帯電話機20を示したが、これに限られない。図30に示すように、例えば、可動側筐体部182と固定側筐体部184とが積層されて配置され、長手方向にスライドする携帯電話機180を利用してもよい。この携帯電話機180には、例えば、可動側筐体部182と固定側筐体部184との間に、図示しないスライド機構が設定されている。そして、このスライド機構には、携帯電話機180の開閉を監視する開閉センサ186が設置されている。その他、可動側筐体部182の上面には、表示部188が設置されている。また、固定側筐体部184には、操作キー190が設置されている。この操作キー190は、携帯電話機180が閉状態の場合には、可動側筐体部182との間に隠蔽される。そして、表示部188は、タッチパネルデバイスを備えており、携帯電話機180の開閉に関わらず、操作機能を備えている。
【0164】
斯かる構成において、この携帯電話機180では、可動側筐体部182の開閉情報やキー操作情報に応じて高速カメラ起動制御を行えばよい。
【0165】
(2) また、上記実施の形態では、電子装置の一例として携帯電話機20、180を示したが、これに限られない。カメラモジュール4を備え、カメラアプリ10およびカメラ起動元アプリ12が実行される電子機器として、例えば、PDAや携帯型のゲーム機、モバイル型のPC(Personal Computer )を利用してもよい。
【0166】
以上説明したように、電子装置、そのカメラ制御プログラムおよびそのカメラ制御方法の好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0167】
2 電子装置
4、カメラモジュール
8 カメラモジュール起動手段
10 カメラアプリ
12 カメラ起動元アプリ
20、20A〜20D 携帯電話機
24、56 RAM
26 ROM
30 表示部
32 タッチパネル
34 キーパッド
36 タイマ制御部
40 アプリケーションプログラム
42 アプリケーションフレームワーク
44 ミドルウェア
46 ドライバ
52 センサ制御部
54 画像制御部
62 可動側筐体部
64 固定側筐体部
78 決定キー
80 カーソルキー
82 待ち受け画面
84 カメラ起動アイコン
94 キードライバ
96 タッチパネルドライバ
98 カメラドライバ
100 表示ドライバ
102 キーデバイス
104 タッチパネルデバイス
106 表示デバイス
110 加速度センサ
112 筐体形状変化制御部
120 操作パターンテーブル
132 ファインダ表示
134 被写体



【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ機能を備える電子装置であって、
被写体を撮像するカメラモジュールと、
前記カメラモジュールを起動する機能を有するカメラアプリケーションプログラムと、
前記カメラアプリケーションプログラムを起動する機能と、前記カメラモジュールの起動指示をする機能とを有するカメラ起動元アプリケーションプログラムと、
前記カメラ起動元アプリケーションプログラムからダイレクトに前記起動指示を受け、前記カメラアプリケーションプログラムによる起動開始前に前記カメラモジュールを起動する起動手段と、
を備えることを特徴とする電子装置。
【請求項2】
さらに、前記起動手段は、前記カメラモジュールの起動から所定時間内に前記カメラアプリケーションが起動しなかった場合、前記カメラモジュールの前記起動を終了することを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記カメラ起動元アプリケーションプログラムは、前記カメラモジュールの起動を指示する表示画面を表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記起動手段は、操作パターンを認識する操作パターン認識部を備え、前記操作パターンに応じて前記カメラモジュールを起動させる、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子装置。
【請求項5】
前記起動手段は、前記カメラアプリケーションプログラムの起動前に、撮影に用いられる操作キーの操作に基づき、前記カメラモジュールを起動させる、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電子装置。
【請求項6】
カメラ機能を備える電子装置に搭載されたコンピュータに実行させるカメラ制御プログラムであって、
被写体を撮像するカメラモジュールを起動する機能を有するカメラアプリケーションプログラムと、
前記カメラアプリケーションプログラムを起動する機能と、前記カメラモジュールの起動指示をする機能とを有するカメラ起動元アプリケーションプログラムと、
を備え、
前記カメラ起動元アプリケーションプログラムからダイレクトに前記起動指示を受け、前記カメラアプリケーションプログラムによる起動前に前記カメラモジュールを起動する、
機能を前記コンピュータで実現するカメラ制御プログラム。
【請求項7】
被写体を撮像するカメラモジュールと、前記カメラモジュールを起動する機能を有するカメラアプリケーションプログラムと、前記カメラアプリケーションプログラムを起動する機能と、前記カメラモジュールの起動指示をする機能とを有するカメラ起動元アプリケーションプログラムと、を備える電子装置のカメラ制御方法であって、
前記カメラ起動元アプリケーションプログラムからダイレクトに前記起動指示を受け、前記カメラアプリケーションプログラムによる起動開始前に前記カメラモジュールを起動する、
ことを特徴とする電子装置のカメラ制御方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2013−48389(P2013−48389A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186551(P2011−186551)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(310022372)富士通モバイルコミュニケーションズ株式会社 (219)
【Fターム(参考)】