説明

電子装置、撮影装置、及び電子装置の日時記録方法

【課題】 既に記録された日時が不正な場合でも日時が設定されたときに正確な日時の記録更新を可能とすることを目的とする。
【解決手段】 内蔵時計から日時を取得して、取得した日時が初期状態の場合に、不正日時状態フラグを設定し、不正日時と共に不正日時状態フラグをファイル毎に記録する(100〜108)。そして、日時が入力された時に、不正日時状態フラグが設定されたファイルについて、入力された日時、ファイルに記録された不正日時、及び現在の不正日時に基づいて、ファイルの正確な日時を計算して記録更新する(116〜128)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置、撮影装置、及び電子装置の日時記録方法にかかり、特に、デジタルカメラ、携帯電話、パーソナルコンピュータ、PDA等の電子装置、デジタルカメラ等の撮影装置、及び当該電子装置の日時記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、日時を計時するデジタルカメラや携帯情報端末等の電子装置が普及している。このような電子装置では、各種情報をメモリ等に記録する際の記録日時として使用される日時情報や、撮影した画像情報に関連する付属情報として使用される日時情報が装置内部にて生成され、ファイル記録の際のタイムスタンプや撮影情報として、主情報と共に記録される。このような電子装置としては、例えば、特許文献1〜3に記載の技術が提案されている。
【0003】
特許文献1に記載の技術では、時差がある地点での撮影データに対して、地域名に基づく時差データを保持して、保持した時差データに基づいて時刻の修正を行うことが提案されている。
【0004】
また、特許文献2に記載の技術では、機種情報をメディアから読出して、装置の発売日を特定し、撮影日付が発売日以前である場合に、不正日時と判断する技術が提案されている。
【0005】
また、特許文献3に記載の技術では、バッテリの交換を検出する交換検出手段と、バッテリの交換が検出されると、記録日時の記録を禁止し、時計の日付及び時刻が再設定されると、記録日時の記録の禁止を解除することが提案されている。
【特許文献1】特開平11−275494号公報
【特許文献2】特開2002−16789号公報
【特許文献3】特開平6−258709号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
デジタルカメラなどの電子装置では、バッテリが消耗し内蔵時計の日時がリセットされた後などでは、撮影開始時に時計の再設定が必要となり、時計の再設定を行わずに撮影を行うと不正日時が記録されてしまう、という問題がある。
【0007】
従来の技術では、上述のように時刻の修正を行うことや、不正日時を判断すること、バッテリ交換時に日時の記録を禁止することなどが提案されているが、不正日時のまま記録して日時が設定された時に修正するような技術は提案されていない。
【0008】
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、既に記録された日時が不正な場合でも日時が設定されたときに正確な日時の記録更新を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、予め定めた初期状態日時からの経過時間を計時することにより日時を計時する時計手段と、電源投入時に前記時計手段によって計時された日時が不正日時か否かを判定する判定手段と、ファイル毎に前記時計手段によって計時された日時を記録する記録手段と、前記判定手段によって不正日時と判定された場合に、不正日時を表す不正日時状態フラグと共に前記時計手段によって計時された日時をファイル毎に記録するように前記記録手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載の電子装置によれば、時計手段では、予め定めた初期状態からの経過時間を計時することにより日時が計時され、判定手段では、電源投入時に時計手段によって計時された日時が不正日時か否か判定される。例えば、判定手段は、時計手段によって計時された日時が初期状態か否かを判定することによって不正日時か否かを判定することができる。
【0011】
また、記録手段では、ファイル毎に時計手段によって計時された日時が記録される。この時、制御手段では、判定手段によって不正日時と判定された場合に、不正日時を表す不正日時状態フラグと共に、時計手段によって計時された日時(不正日時)をファイル毎に記録するように記録手段が制御される。
【0012】
すなわち、不正日時がファイルに記録された場合でも、不正日時状態フラグがあるか否かを確認することによって、ファイルに記録された日時が不正か否か判断することができる。
【0013】
また、不正日時が記録されたファイルには不正日時状態フラグの他に、時計手段によって計時された不正日時が記録されるので、新たに現在の日時が設定された場合に、時計手段によって計時されている現在の日時(不正日時)、ファイルに記録された日時、及び新たな現在の日時に基づいて、正しい日時を計算して記録することが可能となる。
【0014】
従って、既に記録された日時が不正な場合でも日時が設定されたときに正確な日時の記録更新が可能となる。
【0015】
なお、請求項2に記載の発明のように、保持手段を更に備えて、保持手段によって、判定手段の判定結果を日時状態フラグとして保持し、制御手段が保持手段に保持された日時状態フラグに基づいて制御を行うようにしてもよい。
【0016】
正確な日時の記録更新は、例えば、請求項3に記載の発明のように、現在の日時を入力する入力手段と、制御手段の制御によって不正日時状態フラグが記録されたファイルについて、入力手段によって入力された現在の日時、ファイルに記録されている日時、及び時計手段によって計時されている現在の日時(不正日時)に基づいて、ファイルに記録されている日時を修正する修正手段と、を備えることで実現可能である。
【0017】
請求項4に記載の撮影装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の電子装置を備え、被写体を撮影して被写体像を表す画像データを取得し、該画像データをファイルとして記録することを特徴としている。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、被写体を撮影して被写体像を表す画像データを取得して、ファイルに記録する撮影装置に、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の電子装置を備えている。
【0019】
従って、上述したように、既に記録された日時が不正な場合でも日時が設定されたときに正確な日時を記録更新すること可能となる。
【0020】
請求項5に記載の電子装置の日時記録方法は、予め定めた初期状態日時からの経過時間を計時することにより日時を計時する時計ステップと、電源投入時に前記時計ステップで計時する日時が不正日時か否かを判定する判定ステップと、ファイル毎に前記時計ステップで計時した日時を記録する記録ステップと、前記判定ステップで不正日時と判定された場合に、不正日時を表す不正日時状態フラグと共に前記時計ステップで計時した日時をファイル毎に記録するように前記記録ステップを制御する制御ステップと、を含むことを特徴としている。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、時計ステップでは、予め定めた初期状態からの経過時間を計時することにより日時を計時し、判定ステップでは、電源投入時に時計ステップで計時した日時が不正日時か否か判定する。例えば、判定ステップは、時計ステップで計時した日時が初期状態か否かを判定することによって不正日時か否かを判定することができる。
【0022】
また、記録ステップでは、ファイル毎に時計ステップで計時した日時を記録する。この時、制御ステップでは、判定ステップで不正日時と判定した場合に、不正日時を表す不正日時状態フラグと共に、時計ステップで計時した日時(不正日時)を記録するように記録ステップを制御する。
【0023】
すなわち、不正日時がファイルに記録された場合でも、不正日時状態フラグがあるか否かを確認することによって、ファイルに記録された日時が不正か否か判断することができる。
【0024】
また、不正日時が記録されたファイルには不正日時状態フラグの他に、時計ステップで計時した不正日時が記録されるので、新たに日時が設定された場合に、時計ステップで計時している現在の日時(不正日時)、ファイルに記録した日時、及び新たな現在の日時に基づいて、正しい日時を計算して記録することが可能となる。
【0025】
従って、既に記録された日時が不正な場合でも日時が設定されたときに正確な日時の記録更新が可能となる。
【0026】
なお、請求項6に記載の発明のように、保持ステップを更に含み、判定ステップの判定結果を日時状態フラグとして保持ステップで保持し、制御ステップが保持ステップで保持した日時状態フラグに基づいて制御を行うようにしてもよい。
【0027】
正確な日時の記録更新は、例えば、請求項7に記載の発明のように、現在の日時を入力する入力ステップと、制御ステップの制御によって不正日時状態フラグが記録されたファイルについて、入力ステップで入力した現在の日時、ファイルに記録されている日時、及び時計ステップで計時している現在の日時(不正日時)に基づいて、ファイルに記録されている日時を修正する修正ステップと、を備えることで実現可能である。
【発明の効果】
【0028】
以上説明したように本発明によれば、電源投入時に計時された日時が不正日時か否かを判定し、不正日時と判定された場合に、不正日時を表す不正日時状態フラグと共に日時をファイル毎に記録することで、新たに日時が設定された場合に、現在の日時、ファイルに記録した日時、及び新たな現在の日時に基づいて、正しい日時を計算して記録することができるので、既に記録された日時が不正な場合でも日時が設定されたときに正確な日時の記録更新が可能となる、という効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。本実施の形態では、本発明をデジタルカメラに適用した例を説明するが、携帯電話、パーソナルコンピュータ、PDA等のその他の電子装置に本発明を適用するようにしてもよい。
【0030】
図1は、本発明の実施の形態に係わるデジタルカメラの外観を示す図である。
【0031】
本発明の実施の形態に係わるデジタルカメラ10は、図1(A)に示すように、カメラ本体12の前面にレンズ14、上面にレリーズボタン16を備えている。
【0032】
また、図1(B)に示すように、本体12の裏面には、電源ボタン18、指示キー20、入力ボタン22等の各種スイッチが設けられていると共に、撮影画像を表示するための液晶ディスプレイ(以下、LCDという)24が設けられている。
【0033】
図2は、本発明の実施の形態に係わるデジタルカメラ10の電気系の構成を示すブロック図である。
【0034】
本発明の実施の形態に係わるデジタルカメラ10は、制御部26、メディアインタフェース(I/F)28、撮像系30、LCD24、内蔵メモリ32、内蔵時計34、状態記録装置36、指示キー20、入力ボタン22、電源ボタン18、及びUSBインタフェース(I/F)38を備え、バス40を介して接続されている。
【0035】
撮像系30は、画像データの取り込みを行うと共に、画像データに基づく画像ファイルの作成を行い、デジタルカメラ10内に画像データを取り込む。なお、画像ファイルは、撮影日時を表す日時データ及び画像データを含んで構成される。
【0036】
内部メモリ32には、制御部26で実効される各種プログラムが記憶されており、画像ファイルの一時的な記憶も行われると共に、制御部26で行われる演算の作業領域としても使用される。
【0037】
制御部26は、内部メモリ32に記憶されている各種プログラムを読み出して、読み出したプログラムを実行することにより、デジタルカメラ10全体の制御を行う。
【0038】
メディアI/F28は、外部メモリ42への画像ファイルの書き込み及び外部メモリ42からの画像ファイルの読み出しを行う。すなわち、撮像系30によってデジタルカメラ10内に取り込まれた画像データが画像ファイルとして外部メモリ42に書き込むことができる。
【0039】
LCD24は、撮像系30によって取り込まれた画像データに基づく画像の表示やデジタルカメラ10内の各種設定画面表示等を行う。なお、各種設定画面の操作は、指示キー20や入力ボタン22を用いて行うことができる。
【0040】
内蔵時計34は、所定の間隔で日時を表す値を初期状態からカウントアップすることで経過時間を計時して日時を計時する。また、内蔵時計34は、初期状態では、例えば“0”等の特殊な値が予め設定される。初期状態は、バッテリが切れて内蔵時計34への電源供給がない状態が続いた後に、内蔵時計34へ電源供給が再開された時に初期状態が設定され、内蔵時計34への電源供給が続く限り、日時を表す値のカウントアップを行う。
【0041】
USBインタフェース38は、USBケーブルを介して、外部装置(例えば、パーソナルコンピュータ、他のデジタルカメラ、PDA、携帯電話等)と接続可能とされている。本実施の形態では、外部装置からUSBインタフェース38を介して内蔵時計34の日時を設定するための情報がデジタルカメラ10に入力される。なお、内蔵時計34への日時設定は、指示キー20や入力ボタン22等の操作によっても入力することができる。
【0042】
状態記録装置36には、内蔵時計34に設定されている日時が正しいか、不正日時かを表す日時状態フラグが記録される。なお、日時が正しいか不正日時かの判断は、電源投入時に内蔵時計34の値が初期状態か否かを制御部26が判定することによってなされる。
【0043】
状態記録装置36は、詳細には、図3に示すように、時計基準日時記憶ROM44及び状態フラグ記憶装置46を含んで構成されている。時計基準日時記憶ROM44には、予め定められた基準日時として特定の日時を表す値が記憶されており、当該基準日時を表す値と、内蔵時計34が計時した現在日時とを比較することで、上述の内蔵時計34の初期状態か否かを制御部26が判定し(例えば、現在日時が基準日時よりも前の場合に初期状態と判定する)、状態フラグ記憶装置46に、制御部26によって判定された判定結果が日時状態フラグとして記憶される。
【0044】
続いて、上述のように構成されたデジタルカメラ10の動作の一例について説明する。図4は、本発明の実施の形態に係わるデジタルカメラ10の制御部26で行われる処理の一例の流れを示すフローチャートである。
【0045】
まず、デジタルカメラ10の電源が投入されると、ステップ100では、内蔵時計34起動処理が行われる。なお、内蔵時計起動処理は、図5に示すフローチャートに沿って行われる。
【0046】
すなわち、ステップ200では、内蔵時計34から日時が制御部26に取得されてステップ202へ移行する。
【0047】
ステップ202では、内蔵時計34から取得した日時が初期状態か否か制御部26によって判定される。該判定は、状態記録装置36の時計基準日時記憶ROM44に記憶された基準日時を表す値を取得し、該取得の基準日時の値と内蔵時計34から取得した日時とを比較することによってなされ、内蔵時計の値が基準日時よりも前の日時を表す値である場合に、初期状態に戻ったと判断し、該判定が肯定された場合には、ステップ204へ移行し、否定された場合には、ステップ206へ移行する。
【0048】
ステップ204では、状態記録装置36の状態フラグ記憶装置46に記憶する日時状態フラグが正常に設定されて、ステップ208へ移行する。
【0049】
ステップ206では、状態記録装置36の状態フラグ記憶装置46に記憶する日時状態フラグが不正日時に設定されて、ステップ208へ移行する。
【0050】
このように日時状態フラグが設定されると、ステップ208では、内蔵時計34に対して動作開始指示が制御部26から出力されて、図4のフローチャートのステップ102に戻る。これによって、内蔵時計34の動作が開始されて、日時のカウントアップが開始される。
【0051】
続いて、図2のステップ102では、日時入力がなされたか否か制御部26によって判定される。該判定は、例えば、デジタルカメラ10に設けられた入力ボタン22や指示キー20が操作されて日時の入力が行われたか否かを判定したり、日時の取得が可能なパーソナルコンピュータ等の外部装置がUSBインタフェース38を介して接続されて日時が入力されたか否かを制御部26が判定することによってなされ、該否定が肯定された場合には、ステップ104へ移行する。
【0052】
ステップ104では、撮影画像データが入力されたか否か制御部26によって判定される。該判定は、例えば、撮像系30による撮影によって撮影画像データを取得したか否かを制御部26が判定することによってなされ、該判定が肯定された場合には、ステップ106へ移行して、不正日時状態フラグが設定されているか否か制御部26によって判定される。該判定は、制御部26が状態記録装置36の状態フラグ記憶装置46に記憶された日時状態フラグを確認することによってなされ、該判定が肯定された場合には、ステップ108へ移行し、否定された場合には、ステップ110へ移行する。
【0053】
ステップ108では、画像データ、日時、及び不正日時状態フラグがファイルとして外部メモリ42等に記録されて、ステップ132へ移行する。
【0054】
また、ステップ110では、画像データと日時がファイルとして外部メモリ42等に記録されて、ステップ132へ移行する。
【0055】
一方、ステップ104の判定が否定された場合には、ステップ112へ移行して、画像データの読み出しか否か制御部26によって判定される。該判定は、例えば、指示キー20や入力ボタン22等が操作されて撮影画像のLCD24への表示が指示されたか否かを制御部26が判定することによってなされ、該判定が肯定された場合には、ステップ114へ移行して、画像データに基づく画像がLCD24に表示されるように制御部26によって制御されて、ステップ132へ移行する。なお、この時の表示画像の一例を図6(A)に示す。例えば、日時状態フラグが不正日時状態フラグと共に記憶されている画像データについては、図6(A)に示すように、「日時が不正です。設定する:(1)」等の表示を同時に表示するようにしてもよい。この場合には、(1)に対応する操作を行うことで日時設定を行うことが可能となる。
【0056】
また、ステップ112の判定が否定された場合には、そのままステップ132へ移行する。
【0057】
一方、ステップ102の判定が肯定された場合には、ステップ116へ移行して、外部メモリ42等に記憶されたファイルに不正日時状態フラグが設定されているか否か制御部26によって判定される。該判定は、状態記録装置36の状態フラグ記憶装置46に不正日時状態フラグが設定されているか否かを制御部26が確認することによってなされ、該判定が肯定された場合には、ステップ118へ移行し、否定された場合には、ステップ130へ移行する。
【0058】
ステップ118では、制御部26によって状態フラグ記憶装置46の日時状態フラグがリセット、すなわち、正常フラグに書き換えられてステップ120へ移行する。
【0059】
ステップ120では、外部メモリ42等に記録されたファイルが制御部26の制御によって内蔵メモリ32等に読み出され、ステップ122へ移行する。
【0060】
ステップ122では、読み出されたファイルが不正日時のファイルか否か制御部26によって判定される。すなわち、ステップ108で日時状態フラグとして不正日時状態フラグがファイルに記録されているか否か制御部26によって判定され、該判定が否定された場合には、ステップ120に戻って、他のファイルが読み出され、ステップ122の判定が肯定された場合には、ステップ124へ移行する。
【0061】
ステップ124では、ファイルに記録された正確な日時が計算されてステップ126へ移行して、計算された日時にファイルに記録された日時が記録更新されてステップ128へ移行する。なお、日時の計算は、例えば、次のように計算できる。すなわち、内蔵時計34の現在の日時(不正日時)を表す値をTc、入力された更新日時(新たな現在の日時)を表す値をTr、ファイルに記録された不正日時を表す値をTeとすると、ファイルの新たな日時は、Tr−(Tc−Te)で計算することができる。
【0062】
そして、ステップ128では、全ファイルについて日時修正が終了したか制御部26によって判定される。該判定は、外部メモリ42内に記録された全てのファイルについてステップ120〜126の処理が終了したか否かを制御部26が判定することによってなされ、該判定が否定された場合には、ステップ120に戻って上述の処理が繰り返され、ステップ128の判定が肯定されたところでステップ130へ移行して、内蔵時計34の日時が入力された日時に更新された後にステップ132へ移行する。
【0063】
そして、ステップ132では、電源ボタン18の操作等によって電源がオフされたか否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ102に戻って上述の処理が繰り返され、ステップ132の判定が肯定されたところで一連の処理を終了する。
【0064】
なお、上記の実施の形態では、不正日時状態フラグが状態フラグ記憶装置46に設定されているとき(ステップ116の判定が肯定された場合)に、自動的にファイルの日時の修正を行うようにしたが、これに限るものではなく、例えば、図6(B)に示すように、ファイル毎に更新するか否かをユーザに適宜問い合わせる表示を行い、ユーザの指示に応じて日時の修正更新を行うようにしてもよい。図6(B)の場合には、表示する画像を修正する場合には、(1)に対応する操作を行い、全ての画像を修正する場合には、(2)に対応する操作をユーザが行うことで、日時の修正を行う場合の表示画像の一例を示す。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の実施の形態に係わるデジタルカメラの外観を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わるデジタルカメラの電気系の構成を示すブロック図である。
【図3】状態記録装置の詳細な構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係わるデジタルカメラの制御部で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図5】内蔵時計起動処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係わるデジタルカメラに表示される表示画像の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0066】
10 デジタルカメラ
20 指示キー
22 入力ボタン
26 制御部
34 内蔵時計
36 状態記録装置
38 USB I/F
44 状態フラグ記憶装置
46 時計基準日時記憶ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定めた初期状態日時からの経過時間を計時することにより日時を計時する時計手段と、
電源投入時に前記時計手段によって計時された日時が不正日時か否かを判定する判定手段と、
ファイル毎に前記時計手段によって計時された日時を記録する記録手段と、
前記判定手段によって不正日時と判定された場合に、不正日時を表す不正日時状態フラグと共に前記時計手段によって計時された日時をファイル毎に記録するように前記記録手段を制御する制御手段と、
を備えた電子装置。
【請求項2】
前記判定手段の判定結果を日時状態フラグとして保持する保持手段を更に備え、前記制御手段が前記保持手段に保持された前記日時状態フラグに基づいて制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
現在の日時を入力する入力手段と、前記不正日時状態フラグが記録されたファイルについて、前記入力手段によって入力された現在の日時、ファイルに記録されている日時、及び前記時計手段によって計時されている現在の日時に基づいて、ファイルに記録されている日時を修正する修正手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の電子装置を備え、被写体を撮影して被写体像を表す画像データを取得し、該画像データをファイルとして記録する撮影装置。
【請求項5】
予め定めた初期状態日時からの経過時間を計時することにより日時を計時する時計ステップと、
電源投入時に前記時計ステップで計時する日時が不正日時か否かを判定する判定ステップと、
ファイル毎に前記時計ステップで計時した日時を記録する記録ステップと、
前記判定ステップで不正日時と判定された場合に、不正日時を表す不正日時状態フラグと共に前記時計ステップで計時した日時をファイル毎に記録するように前記記録ステップを制御する制御ステップと、
を含む電子装置の日時記録方法。
【請求項6】
前記判定ステップの判定結果を日時状態フラグとして保持する保持ステップを更に含み、前記制御ステップが前記保持ステップで保持された前記日時状態フラグに基づいて制御を行うことを特徴とする請求項5に記載の電子装置の日時記録方法。
【請求項7】
現在の日時を入力する入力ステップと、前記不正日時状態フラグが記録されたファイルについて、前記入力ステップで入力された現在の日時、ファイルに記録されている日時、及び前記時計ステップで計時している現在の日時に基づいて、ファイルに記録された日時を修正する修正ステップと、を更に含むことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の電子装置の日時記録方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−174099(P2006−174099A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−363921(P2004−363921)
【出願日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】