説明

電機子コイル及び同期回転機

【課題】従来の電機子コイルは、丸導線で占積率が悪くステータ極を多極化することが困難で、回転機の高効率化、高出力化ができないという問題がある。
【解決手段】表面が絶縁処理された平角線の幅広面部を径方向に向けて、内側から外側に巻き回して積層された空芯コイルと、空芯コイルの最内層にある平角線の絶縁剥離された巻き始め部11と、空芯コイルの最外層にある平角線の絶縁剥離された巻き終わり部12とを有する同一形状の複数の単位コイル10を含む。複数の単位コイル10のうちの隣接する2つの単位コイル10の巻き回した方向が逆になるように、複数の単位コイル10を軸方向に密着して整列させて、隣接する2つの単位コイル10の巻き始め部11又は巻き終わり部12同士を電気的に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転機に用いる電機子コイル及びその電機子コイルを用いた同期回転機に関する。
【背景技術】
【0002】
インバータ制御技術等の進展に伴い、同期回転機の一種であるブラシレスモータの用途は、エアコン等の民生機器から、電動自動車やハイブリッド自動車等さまざまな用途に拡大している。近年では、電動自動車等の輸送機器をはじめブラシレスモータに対しては、高出力であることが求められ、その高出力化に対応するため、いくつかのアプローチが考えられており、一部実用化されている。高出力化のアプローチのひとつは、高保磁力の永久磁石をロータマグネットに採用することである。しかしながら、モータの高出力化のためにロータマグネットとしてネオジムNdやサマリウムSm等のレアアースを大量に必要とするので、レアアースの供給不安が顕在化している。このため、レアアースレス化の研究も活発に行われており、ロータマグネットをなくした同期電動機、いわゆる同期リラクタンス電動機が検討されている(たとえば特許文献1)。
【0003】
一方、同期電動機には、その原理上コギングトルクを発生し、振動や騒音の原因となるため、コギングトルクを低減したコアレス(スロットレス)電動機/発電機が実用化されている(たとえば特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−134761号公報
【特許文献2】特開2002−262502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、同期電動機の出力を増大するためには、ステータ極とロータ極の対極数を増やしてトルクを増大させるとともに、コギングトルクを低減し、モータの振動、騒音を改善することによって、モータの効率を向上させ、もって高出力化をはかる必要がある。しかしながら、電機子コイル巻線に用いる導線の占積率の制限によって、ステータに形成するスロットの幅を相当程度確保しなければならず、スロット数(又は2つのスロットにより形成されるティース数)を増やして多極化をはかることが困難である。従来、占積率の向上に関して、分割巻等の巻線構造の工夫によって対応していたが、分割巻であっても集中巻であっても丸線を導線に用いた場合の占積率の制限により、ステータ極の多極化には限界がある。また、導線をスロットに通して巻き上げて、外部配線用にタップとして導線を引き出さなければならないという巻線工程は非常に複雑であり、コストアップの要因となっている。
【0006】
特許文献2に記載されるように、電機子コイルをヨークに固定する場合に、回転機の内部スペースを有効に利用するためには、電機子コイルの形状をヨークの円周形状に合わせてプレス加工等を用いて鞍型と呼ばれる曲面形状に成型しなければならない。ロータマグネットもこれに合わせて曲面となるよう成型し、ロータマグネットを固定するロータヨークの面も曲面にする必要がある。これらの加工に、余計な工程を要するとともに、マグネットの曲面加工によって、磁気特性の劣化をもたらす場合もある。このような曲面加工の問題は、ステータ極及びロータ極が少ない場合に顕著に生ずる。
【0007】
そこで、本発明は、コイル巻線の占積率を向上させてステータ極及びロータ極の多極化を実現する電機子コイル及びその電機子コイルを用いた同期回転機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電機子コイルは、表面が絶縁処理された平角線の幅広面部を径方向に向けて、内側から外側に巻き回して積層された空芯コイルと、空芯コイルの最内層にある絶縁剥離された巻き始め部と、空芯コイルの最外層にある絶縁剥離された巻き終わり部とを有する同一形状の複数の単位コイルを含む。複数の単位コイルのうちの隣接する2つの単位コイルの巻き回した方向が逆になるように、複数の単位コイルを軸方向にそろえて密着して整列させて、隣接する2つの単位コイルの巻き始め部又は巻き終わり部同士を電気的に接続した。
【0009】
本発明のコアードタイプの同期回転機は、表面が絶縁処理された平角線の幅広面部を径方向に向けて、内側から外側に巻き回して積層された空芯コイルと、空芯コイルの最内層にある平角線の絶縁剥離された巻き始め部と、空芯コイルの最外層にある平角線の絶縁剥離された巻き終わり部とを有する同一形状の複数の単位コイルを含み、複数の単位コイルのうちの隣接する2つの単位コイルの巻回の方向が逆になるように、複数の単位コイルを軸方向にそろえて密着して整列させて、隣接する2つの単位コイルの巻き始め部又は巻き終わり部同士を電気的に接続し、それぞれが隣接して周状に配置された電機子コイルと、電機子コイルの軸が当該回転機のシャフトの回転中心に向かうように、電機子コイルの空芯の部分に挿入されて固定するティースを有し、軟磁性材料で環状に形成されたリングヨークと、電機子コイルが挿入されたティース及び電機子コイルに対向する面が所定の距離だけ離間して配置される面を有し、シャフトに固定されてシャフトとともに回転する軟磁性材料で形成されたロータヨークとを備える。ロータヨークの面に対向する電機子コイルの面及びリングヨークに設置される電機子コイルの面は、いずれも平面であり、電機子コイルが固定されるリングヨークの面は、平面であり、ティース及び電機子コイルに対向するロータヨークの面は、平面である。
【0010】
本発明のコアレスタイプの同期回転機は、表面が絶縁処理された平角線の幅広面部を径方向に向けて、内側から外側に巻き回して積層された空芯コイルと、空芯コイルの最内層にある平角線の絶縁剥離された巻き始め部と、空芯コイルの最外層にある平角線の絶縁剥離された巻き終わり部とを有する同一形状の複数の単位コイルを含み、複数の単位コイルのうちの隣接する2つの単位コイルの巻回の方向が逆になるように、複数の単位コイルを軸方向にそろえて密着して整列させて、隣接する2つの単位コイルの巻き始め部又は巻き終わり部同士を電気的に接続し、それぞれの軸が当該回転機のシャフトの回転中心に向かうように、隣接して環状に配置された電機子コイルと、電機子コイルを固定する、軟磁性材料で環状に形成されたリングヨークと、電機子コイルに対向して所定のギャップ長だけ離間して環状に配置されるロータマグネットと、ロータマグネットを固定して、シャフトに固定されて該シャフトとともに回転する、軟磁性材料で形成されたロータヨークとを備える。マグネットに対向する電機子コイルの面及びリングヨークに設置される電機子コイルの面は、いずれも平面であり、電機子コイルが設置されるリングヨークの面は、平面であり、マグネットの電機子コイルに対向する面及びロータヨークに設置されるマグネットの面は、いずれも平面であり、マグネットが設置されるロータヨークの面は、平面である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の電機子コイルによれば、複数の単位コイルのうちの隣接する2つの単位コイルを軸方向に密着してそろえて整列させ、巻き始め部又は巻き終わり部同士を接続するので、スロットのスペースを増大させず電機子コイルの巻数を増大させることができる。また、本発明の電機子コイルは、平角導線を巻き回した単位コイルにより構成されているので、占積率が高く省スペースであり、巻き始め部及び巻き終わり部を絶縁剥離することによって、タップを設けることなく外部との電気的接続をはかることができる。
【0012】
本発明の電機子コイルを用いたコアード回転機又はコアレス回転機によれば、複数の単位コイルのうちの隣接する2つの単位コイルを軸方向に密着してそろえて整列させ、巻き始め部又は巻き終わり部同士を接続した電機子コイルを用いるので、ステータのスロットのスペースを増大させることなく電機子コイルをスロットに収容することができ、多極化を実現することができる。電機子コイル、リングヨーク、マグネット及びロータヨークの各接続面及び対向面が平面で構成されているので、寸法精度よく製造することができ高密度実装を可能にし、磁気回路内の磁束密度を均一にすることができるので高効率化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の電機子コイルを形成する平角導線の一種である扁平導線の断面を示す図である。
【図2】本発明の電機子コイルを構成する単位コイルの斜視図である。
【図3】本発明の電機子コイルの(A)平面図、(B)AAにおける正面断面図、(C)電機子コイルを構成する単位コイルの巻回の方向を模式的に示す図である。
【図4】本発明の電機子コイルを構成する単位コイルの最内層の巻線を外層側に引き出す方法を示す図である。(A)は平面図であり、(B)は、BB線における正面断面図と、最内層巻線の引き出し部を拡大した図である。
【図5】単位コイルを4個接続した本発明の電機子コイルを示す図である。(A)は、平面図、(B)はCC線における正面断面図である。
【図6】単位コイルを3個接続した本発明の電機子コイルの(A)は、平面図であり、(B)DD線における正面断面図である。
【図7】本発明の電機子コイルのバリエーションを示す図である。(A)は、2個の単位コイルから構成される場合において、単位コイル相互の接続を最外層の巻線によって行う例を示し、(B)は、(A)の場合において、一方の単位コイルの内層の巻線を巻き戻して、コイルの巻数を調整する例を示す。
【図8】本発明の電機子コイルのバリエーションを示す図である。(A)は、3個の単位コイルから構成される場合において、接続位置を任意に選択できることを示し、(B)は、(A)の場合において、一方の単位コイルの外層の巻線を巻き戻して、コイルの巻数を調整する例を示す。
【図9】本発明の電機子コイルのバリエーションを示す図である。(A)は、4個の単位コイルから構成される場合において、外部との接続を最内層の巻線によって実現する例を示し、(B)は、(A)の場合において、一方の単位コイルの内層の巻線を巻き戻して、コイルの巻数を調整する例を示す。
【図10】本発明の電機子コイルを同期回転機のリングヨーク(ステータヨーク)に接続する場合の例を示す図である。
【図11】本発明の電機子コイルを用いたコアレスモータ(スロットレスモータ)の構成を模式的に示す(A)平面図、(B)EE線における正面図で一部断面を示す図である。
【図12】本発明の電機子コイルを用いたコアレスモータの電機子を配列する方法を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明が適用された電機子コイル並びにその電機子コイルを用いたコアード及びコアレスの回転機について、図面を参照して以下説明する。
【0015】
[電機子コイルを構成する単位コイル]
本発明の電機子コイルには、コイル巻線の占積率を高めるために、幅広の面を有する平角導線を用いる。通常の丸導線の場合には、最大でも70%程度の占積率であるのに対して、平角導線を用いることによって90%程度まで占積率を高めることができる。単位コイルを形成するに当たっては、平角導線の一種であり、図1に示すような通常の平角導線の角部がゆるやかになるように成型した扁平導線を用いることが好ましい。扁平導線を用いることによって、通常の平角導線の場合に対して、その角部で絶縁被膜が不均一になることがないために、安定した絶縁特性を得ることができる。幅広の面の幅W、厚さtとすると、平角導線の抵抗値は、厚さtに比例し、幅Wに反比例する。導線層1は、Cu又はCu系の合金(電気用軟銅)によって形成される。導線層1の周囲には、絶縁層2で被覆されている。ここで、絶縁層2は、さらに2層から構成されるのが好ましい。導線層1側の被覆として、絶縁被膜層を有し、絶縁被膜層の外層に熱融着層を有する。熱融着層は、電機子コイルを構成する単位コイルを形成した後に、高温状態において熱融着層を融かして巻線を固定化するのに用いる。あるいは、電機子コイルを形成した後に、ケイ素鋼板を積層して形成されるリングヨークに装着後又は装着前にトランスファモールド工程によって電機子コイルがモールド成形されるが、そのモールド成形時の熱により熱融着層を融着させて相互に固定させるために用いられる。絶縁被膜層は、隣接する巻線や他の配線との短絡を防止するために用いられ、通常ではハンダ付け時の温度に耐える耐熱性の樹脂によって形成される。
【0016】
電機子コイルは、図2に示すような単位コイル10によって構成される。単位コイル10は、リングヨークのスロットに配置する場合に、なるべくデッドスペースを作らないように、図2に示すように、導線巻き回しの中心を軸とする空芯コイルを方形状に形成することが好ましいが、この電機子コイルを用いる同期回転機の形状等に応じて円形状や台形状等他の形状の空芯コイルとして形成してもよい。
【0017】
空芯コイルの最内層側から図1に示すような扁平導線を巻き始めて、幅広の面を重ねるようにして外側に向かって巻き回し、積層させて図2のような単位コイル10を得る。図2に示すように、最内層の扁平導線が巻き始め部11となり、最外層の扁平導線が巻き終わり部12となる。扁平導線の絶縁層2の被膜をはがして導線層1を露出させることで、外部との電気的接続をとることができる。
【0018】
ここで、平角導線(又は図1に示すような扁平導線)は、幅W、厚さtを有するが、幅Wと厚さtとの比(W/t)は、平角導線の製造上の制限により実用上20以下とすることが好ましい。すなわち、空芯コイルの厚さを決める平角導線の幅Wを設定すると、(W/t)≦20によって、厚さtの下限が定まることになる。図2の単位コイル10の巻回部の幅aは、平角導線の巻数をnとすると、a≒n・tとなり、巻回部の幅aは、スロットの幅より小さくなければならない。一方で、電機子コイルの必要巻数Nは、必要とする磁束を発生させるために、N>nとなる場合が多い。このことは、厚さtの平角導線を空芯コイルとして巻き回した場合に、必要とする巻数に達する前に、スロットへの収納スペースの寸法に達してしまう場合があることを示している。そこで、以下説明するように、複数の単位コイル10を直列接続して、巻回部の幅aを増大させることなく、電機子コイルに必要な巻数を実現する。
【0019】
上述したように、単位コイル10は、平角導線を巻き上げるように積層して形成されるので仕上がり寸法の精度を高くすることができる。このため、むだなくスロットに収容することができ、位置決めも容易となる。また、巻き始め部11及び巻き終わり部12も、精度よく位置決めできるので、これらの絶縁被覆をはがすことで接続電極とすることができ、他回路との接続工程を簡素にすることが可能となる。
【0020】
[電機子コイルの基本的構成]
図3(A)、(B)に示すように、図2に示すような同一形状の単位コイル10を2個、それぞれの軸をそろえた状態で密着させて整列すると、2個の単位コイル10を直列に接続することができる。これによって所望の磁束を発生させることができる巻数を実現する。単位コイルの巻数nとすると、電機子コイルの巻数Nは、N=2・nとなる。単位コイル10同士を接続する場合には、最内層にある巻き始め部11の絶縁層2をはがして、内側接続線13によってそれぞれの単位コイル10を接続すればよい。ここで、2個の単位コイル10を軸方向に配列して、同一の軸方向から見たときに、両方とも時計回りに巻き上げた向きにして最内層の導線を接続すると、それぞれの軸方向に発生する磁束の向きが逆方向となってしまい、磁束を打ち消し合ってしまう。そこで、図3(C)に示すように、2個の単位コイル10の軸をそろえて配列させるときに、巻き上げ方向が逆方向になるように整列する。これによって、2個の単位コイル10の磁束の発生方向が同じになり、巻数に比例した磁束を発生させることができる。
【0021】
図3(A),(B)に示すように、電機子コイルと他の電機子コイルを含む他回路との接続をするための電極として、巻き終わり部12の絶縁層2の被膜をはがして、たとえば外部引出線15を半田付け等によって接続する。
【0022】
最外層の巻き終わり部12を外部接続用の電極とすることによって、内層側からコイルの側面を通って引き出す場合に必要となる引き出し線の直径に相当するデッドスペースをなくすことができる。また、タップとして外部接続用の配線を引き回す必要もないため、簡便な工程で電機子コイルの接続を行うことができる。
【0023】
単位コイル10を偶数個用いて電機子コイルを構成する場合には、上述のように最外層の巻き終わり部12を外部接続用の電極とすることができるが、後述するように、インダクタンス等の調整のために奇数個の単位コイル10によって電機子コイルを構成しなければならない場合も生ずる。そのような場合であっても、図4に示すように、最内層の巻き始め部11の一部を巻き戻して、巻き戻した巻き始め部11を45度程度、単位コイル10の軸方向に引き出し、さらに単位コイル10の巻回部分の側面に沿うように屈曲させて最外層の側に引き出すことができる。この場合には、巻線の厚さt分だけデッドスペースを生ずることになるが、丸導線を用いる場合に比べて厚さの薄い平角導線を用いるのでデッドスペースを最小限に抑えることができる。このようにして引き出した巻き始め部11の先端の絶縁層2をはがして、外部引出線15をハンダ付け等によって接続することができる。
【0024】
本発明の電機子コイルでは、多数の単位コイル10を軸方向に積み重ねるように接続することによって、スロットのスペース増大を要することなく、同期回転機の要求仕様に応じて多様な巻数の電機子コイルを実現することができる。また、最外層の絶縁被覆をはがすだけで外部配線との接続がとれるので、タップ配線のための引き回しが不要で簡便な配線工程が実現できる。
【0025】
図5に示すように、単位コイル10を4個用いて、電機子コイルを構成することができる。2個の単位コイル10の軸をそろえて巻き回しの方向を逆にした状態で密着して整列させる。さらに他の単位コイル10も軸をそろえて、隣接する単位コイル10の巻き回し方向とは逆の巻き回し方向にして整列させる。残りの1個の単位コイル10についても同様に隣接する単位コイル10とは逆方向に巻き回した向きにして整列させる。隣接する単位コイル10の存在しない端部の単位コイル10の最外層の巻き終わり部12を外部接続のための電極として、外部引出線15と接続する。隣接する単位コイル10のない端部の単位コイル10の最内層の巻き始め部11は、隣接する単位コイル10の巻き始め部11と内側接続線13によって接続される。隣接する単位コイル10が存在する単位コイル10同士は、最外層の巻き終わり部12同士を外側接続線14によって接続すればよい。
【0026】
単位コイル10を偶数個用いて電機子コイルを構成する場合には、隣接する単位コイル10が存在しない端部の単位コイル10の最外層の巻線の巻き終わり部12を外部接続のための電極として用いる。そうすると、単位コイル10同士の接続は、巻き始め部11同士と巻き終わり部12同士を交互に接続することよって、容易に単位コイル10の直列接続をすることができる。電機子コイルは、4個の単位コイル10の直列接続なので、電機子コイルの巻数Nは、N=4・nとなる。
【0027】
図6に示すように、奇数個の単位コイル10を用いて電機子コイルを構成することも可能である。奇数個の単位コイル10を用いる場合には、隣接する単位コイル10が存在しない端部の単位コイル10についての外部接続のための電極については、一方は、最外層の巻き終わり部12を用い、他方は、最内層の巻き始め部11を用いることとなる。
【0028】
最内層の巻き始め部11を外部接続用に用いるためには、図4に示したように、巻き始め部11を一旦45度程度、軸方向に向かって引き出した後、平角導線の巻回された面に沿うようにして最外層まで引き出す。その上で絶縁層2の被覆をはがして外部引出線15に接続する。電機子コイルの巻数Nは、N=3・nとなり、一般的には、単位コイル数をmとすると、N=m・nとすることができる。
【0029】
[電機子コイルのバリエーション構成]
次に電機子コイルの構成のバリエーションについて説明する。
【0030】
図7(A)に示すように、外部との接続をとる電極を最外層の巻き終わり部12ではなく、最内層の巻き始め部11とすることができる。このようにすることによって、図7(B)に示すように、最外層の外側接続線14を接続した状態のままにして、一方の単位コイル10の最内層の巻線を巻き戻して、電機子コイルの巻数を調整することができる。たとえば、巻き戻した単位コイル10の巻数をnとすると、n>nであり、電機子コイルの巻数N’は、次のように表わされる。
【0031】
’=n+n<N
【0032】
なお、内層から外部接続のための電極を最外層側に引き出す場合は、上述した通りであり、平角導線の厚さ程度のデッドスペースしか生じない。
【0033】
なお、図3に示したように外部接続の電極を最外層の巻き終わり部12とする場合には、最内層の導線を接続状態のまま、最外層を巻き戻して電機子コイルの巻数を調整することができるのは言うまでもない。
【0034】
図8(A)に示すように、単位コイル10を奇数個用いる場合に、隣接する単位コイル10が存在する単位コイル10については、巻き始め部11、巻き終わり部12いずれも任意の位置で接続することができる。図8(B)に示すように、一方の端部の単位コイル10の最外層の巻き終わり部12を巻き戻して巻数を減らし、電機子コイルの巻数を調整することができる。巻き戻した単位コイルの巻数をnとすると、電機子コイルの巻数N’は次のように表わされる。
【0035】
’=2・n+n<N
【0036】
上述した2個の単位コイル10を用いた場合と同様に、最内層の巻き始め部を巻き戻して巻数を調整することができるのも言うまでもない。
【0037】
図9(A)に示すように、単位コイル10を4個用いて電機子コイルを構成する場合でも、図9(B)のごとく、端部の単位コイル10の最内層の巻き始め部11を巻き戻して、巻数を調整することができる。端部の単位コイル10の巻数をnとすると、電機子コイルの巻数N’は、N’=3・n+n<Nと表わされる。
【0038】
上述と同様に、最外層の巻き終わり部12を巻き戻すことによって巻数の調整をすることも可能である。
【0039】
上述では、2個ある端部の単位コイル10のうちの一方についてのみ巻数調整を行ったが、両側の端部の単位コイル10について巻数を調整することももちろん可能である。
【0040】
一般的には、m個の単位コイルによって構成される電機子コイルの巻数Nは次のように表わされる。
=(m−1)・n+n又は、N=(m−2)・n+n+n
【0041】
ここで、n,nは、巻き戻した後の端部の単位コイル10の巻数である。
【0042】
以上説明したように、本発明の電機子コイルによれば、電機子コイルの巻数をほぼ連続的に調整することが可能である。1種類の単位コイル10を多数製造して、その軸方向に積み重ねて電機子コイルを構成することによって、電機子コイルの巻数増、巻数調整をはかることができるのでステータ設計の標準化をはかることができる。また、リングヨークの周方向、すなわちスロットの幅方向の寸法を増大させることなく、電機子コイルの巻数を増やすことができ、多極化に対応して回転機の高出力化を可能とする。
【0043】
後述するように、多極化を可能とすることによって、電機子コイルを鞍型に加工することなく、平面形状のままステータに実装することができるので電機子コイルの製造工程を簡略化することができる。
【0044】
[コアードタイプの同期回転機]
上述した電機子コイルを用いたコアードタイプの同期回転機について以下説明する。
【0045】
コアードタイプの回転機とは、環状に成型されたステータ(以下、リングヨークともいう。)の内径側に形成されたティースを有し、ティースの軸が同期回転機のシャフトの回転中心を向くように配置された同期回転機である。電機子コイルは、空芯部分がティースに挿入される。
【0046】
図10、図11に示すように、内径R、外径Rの環状に成型され、軟磁性材料、たとえばケイ素鋼板を積層して成型されたリングヨーク21は、スロット22を有し、2つのスロットによって形成されるティース22aを有している。電機子コイル20は、空芯部をティース22aに挿入され、電機子コイル20の軸が同期回転機のシャフト25の回転中心に向かうように配置される。電機子コイル20は、リングヨーク21の内径側に等間隔に配置された、ステータ極数分のすべてのティース22aに挿入される。ロータマグネット23は、ティース22a及び電機子コイル20の面に対向する面を、ティース22a及び電機子コイル20の面から所定のギャップ長LGapだけ離間するように、半径Rのロータヨーク24上に配置される。ロータマグネット23は、ロータヨーク24上にロータ極数分だけ環状に等間隔に配置される。ロータヨーク24は、シャフト25に固定されて、シャフトとともに回転する。
【0047】
図10に示すように、あらかじめ平角導線を巻き回して形成した単位コイル10を上述のようにして相互に直列接続した電機子コイル20を、ケイ素鋼板を積層して成型されたリングヨーク21の内径側に形成されたスロット22に挿入する(電機子コイルの空芯部分を2つのスロット22によって形成されるティースに挿入する)。これにより、ステータを簡便に構成することができる。
【0048】
電機子コイル20をスロット22に挿入して、相互に配線、たとえば3相駆動用に3個の電機子コイルを相互に接続した後、ステータごとトランスファモールド工程によってモールド成型する。そして、図11(A)及び(B)に示すように、シャフト25付きのロータヨーク24に固定されたロータマグネット23と所定のギャップLGapを介して配置して、ケーシング28を施すことによってコアードタイプの回転機を構成することができる。電機子コイル20をリングヨーク21のスロット22に挿入するだけなので、スロットにコイル巻線を直接巻き回すよりも、ステータの組立工程が格段に容易になる。
【0049】
ここで、電機子コイル20の厚さは一様な厚さTであり、リングヨーク21に設置される面は、たとえばL×Wの方形平面である。したがって、永久磁石からなるロータマグネット23と対向する電機子コイル20の面も方形平面である。同様に、電機子コイル20の平面が設置されるリングヨーク21の面も平面で構成される。また、ロータマグネット23は、均一な厚さTを有し、電機子コイル20に対向する面は、たとえば、L×Wの正方平面であり、したがってケイ素鋼板のような軟磁性材料を積層して成型されたロータヨーク24に設置する面も方形平面である。そして、ロータヨーク24のロータマグネット23設置面も平面である。平面状のヨークに平面状の部品を搭載するので、曲面加工をする場合に比べて、精度よく寸法設定をすることができる。
【0050】
なお、図11に示す回転機の場合には、ステータ極数は36であり、リングヨーク21の電機子コイル20の設置面が平面であるために、リングヨーク21全体としては36角形となる。また、リングヨーク21に環状に配置される36個の電機子コイル20のロータマグネット23との対向面も平面によって構成されるから、ステータ全体としては、36角形をなす。図11に示す同期回転機のロータは、48極であり、ロータヨーク24は、48角形をなす。またロータヨーク24の各平面に設置されるロータマグネット23も、電機子コイル20との対向面は平面なので、ロータ全体としても48角形をなす。ステータ極数及びロータ極数が少ない場合には、電機子コイル20とロータマグネット23が正対向した場合にのみ平行ギャップが形成されることとなるので、全体としてギャップを均一に形成することが困難になるが、30極程度以上の極数であれば、ギャップはほぼ均一になる。
【0051】
電機子コイルをはじめ、ステータ及びロータを構成する各部品相互の接続面を平面とすることで、寸法精度を向上させて高密度に実装することを可能にする。さらに、磁気回路内の磁束密度を均一にすることができ、高効率化を実現し、さらなる小型化、軽量化に貢献することができる。また、リングヨークと電機子コイルとは、平面によって構成されるので、絶縁耐量を向上させるために、リングヨークと電機子コイルとの間に絶縁物を介在させる必要がなく低コスト化、組立工程の簡略化に貢献する。
【0052】
図11には、ロータヨーク上にロータマグネットを付加した永久磁石型の同期回転機の例を示したが、ロータマグネットを削除して、積層されたケイ素鋼板で形成されたロータヨーク24と、電機子コイル20とのギャップを適切に設定することによって磁石レスの同期リラクタンス電動機/発電機とすることもできる。
【0053】
[コアレスタイプの同期回転機]
上述したコアードタイプの同期回転機においては、ステータのリングヨークにスロットを形成してスロットに電機子コイルを埋め込むようにしてステータを形成する。このようなコアードタイプの同期回転機の場合には、ステータの極及びロータの極の位置関係と通電する電流位相とによって引力と斥力とのタイミングがずれるために、コギングトルクを生ずる。コギングトルクによって、電動機として用いた場合には、振動や騒音の原因となり、ひいては効率の低下をもたらす。また、発電機として用いた場合には、たとえば風力発電のような低速運転で、発電機のダイレクト駆動をすることが困難となる。上述したように、ステータとロータの極数を増加することによって、コギングトルクの影響を弱めることができても、完全にゼロとすることは不可能である。そこで、ステータからスロットを完全になくしたコアレスタイプの回転機(スロットレスモータ/発電機)とすることによって、コギングトルクをほぼゼロにすることができる。
【0054】
図11に示すように、電機子コイル20は、環状に成型され、軟磁性材料、たとえばケイ素鋼板を積層して成型されたリングヨーク21の内径側に、電機子コイル20の軸が回転機のシャフトの回転中心に向かうように配置される。電機子コイル20は、ステータ極数分だけリングヨーク21の内径側に等間隔に配置される。ロータマグネット23は、電機子コイル20の面に対向する面を、電機子コイル20の面から所定のギャップ長LGapだけ離間するようにロータヨーク24上に配置される。ロータマグネット23は、ロータヨーク24上にロータ極数分だけ環状に等間隔に配置される。ロータヨーク24は、シャフト25に固定されて、シャフト25とともに回転する。
【0055】
コアードタイプの同期回転機の場合には、ステータ上にスロットを形成して、そのスロットで電機子コイルの位置合わせをすることができる。上述したように、各部品の接続面はすべて平面で構成されているので、精度よくスロット形成、電機子コイル形成ができ、精度よく位置合わせを行うことができる。しかしながら、ステータ上にスロットがないコアレスタイプの同期回転機の場合には、スロット(又はティース)という位置決め手段がないので、どのように電機子コイルをステータ上に配置するかが問題となる。
【0056】
図12に示すように、36極ステータの場合には36個の電機子コイルが円周上に並び、それぞれ10度ずつの角度をもって配置されることになる。各電機子コイル20の間に10度の角度を有するくさび型の位置決め治具を用意し、図12に示すように、その位置決め治具に合わせて電機子コイル20を配置する。36個配置した後に、3相駆動の場合には、A相、B相、C相それぞれを相互接続線30によって、たとえばA1,A2,A3・・・と、B1,B2,B3・・・と、C1,C2,C3・・・をそれぞれ接続する。図12(B)に示すように、これらの電機子コイル20は、36極の場合には、各相ごとに10個の電機子コイル20を直列にタップを用いることなく接続することに相当する。これらの接続後、接着剤等で固定し、トランスファモールド金型を用いてモールド充填すれば電機子コイルのリングができるので、この電機子コイルのリングを、リングヨークにはめこむことによって、ステータを構成することができる。電機子コイルは、上述したように平面形状で寸法精度よく製造されるので位置決め治具を精度よく設定することによって、容易にモールド成形をすることができる。なお、モールド成形することによって、合わせて防水性を高め、剛性を向上させることもできる。
【0057】
上述においては、インナロータタイプの同期回転機について説明をしたが、アウタロータタイプの同期回転機についても同様に構成することが可能である。すなわち、シャフトに固定されてシャフトとともに回転するケイ素鋼板で形成された円筒状のアウタロータの内径側にロータマグネットを配置する。ロータマグネットから所定のギャップ長だけ離間させて、軸がシャフトの回転中心を向くように環状に配置された電機子コイルをケイ素鋼板で形成された円筒状のステータ上に配置する。アウタロータ、ロータマグネット、電機子コイル及びステータの各接続面は、上述と同様にすべて平面で構成される。
【0058】
以上説明した電機子コイル及びその電機子コイルを用いた回転機は、具体例を説明するためのものであって、上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0059】
1 導線層、2 絶縁層、10 単位コイル、11 巻き始め部、12 巻き終わり部、13 内側接続線、14 外側接続線、15 外部引出線、20 電機子コイル、21 リングヨーク、22 スロット、22a ティース、23 ロータマグネット、24 ロータヨーク、25 シャフト、26 引き出し配線、27 モールド、28 ケーシング、30 外部接続線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転の径方向にギャップを有する回転機に用いる電機子コイルであって、
表面が絶縁処理された平角線の幅広面部を径方向に向けて、内側から外側に巻き回して積層された空芯コイルと、該空芯コイルの最内層にある絶縁剥離された巻き始め部と、該空芯コイルの最外層にある絶縁剥離された巻き終わり部とを有する同一形状の複数の単位コイルを含み、
上記複数の単位コイルのうちの隣接する2つの単位コイルの巻き回した方向が逆になるように、該複数の単位コイルを軸方向にそろえて密着して整列させて、該隣接する2つの単位コイルの上記巻き始め部又は上記巻き終わり部同士を電気的に接続したことを特徴とする同期回転機用の電機子コイル。
【請求項2】
上記複数の単位コイルは、偶数個の単位コイルであり、
隣接する単位コイルが存在しない端部単位コイルの最外層にある絶縁剥離された巻き終わり部を外部への引き出しのための電極とすることを特徴とする請求項1記載の同期回転機用の電機子コイル。
【請求項3】
上記複数の単位コイルは、奇数個の単位コイルであり、
隣接する単位コイルが存在しない第1の端部単位コイルの最外層にある絶縁剥離された巻き終わり部を外部への引き出しのための電極とし、
隣接する単位コイルが存在しない第2の端部単位コイルの最内層にある絶縁剥離された巻き始め部を外部への引き出しのための電極とすることを特徴とする請求項1記載の同期回転機用の電機子コイル。
【請求項4】
隣接する単位コイルが存在しない端部単位コイルの外部への引き出しのための電極が最内層にある絶縁剥離された巻き始め部であるときには、該巻き始め部を、他の単位コイルが隣接していない側の軸方向に屈曲させて引き出した後に、平角線の積層された面に沿って径方向に屈曲させたことを特徴とする請求項1記載の同期回転機用の電機子コイル。
【請求項5】
隣接する単位コイルが存在しない端部単位コイルのうちの一方又は両方について、最内層又は最外層に積層されている平角線を巻き戻すことによって巻数を減少させたことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の同期回転機用の電機子コイル。
【請求項6】
表面が絶縁処理された平角線の幅広面部を径方向に向けて、内側から外側に巻き回して積層された空芯コイルと、該空芯コイルの最内層にある平角線の絶縁剥離された巻き始め部と、該空芯コイルの最外層にある平角線の絶縁剥離された巻き終わり部とを有する同一形状の複数の単位コイルを含み、該複数の単位コイルのうちの隣接する2つの単位コイルの巻回の方向が逆になるように、該複数の単位コイルを軸方向にそろえて密着して整列させて、該隣接する2つの単位コイルの該巻き始め部又は該巻き終わり部同士を電気的に接続し、それぞれが隣接して周状に配置された電機子コイルと、
上記電機子コイルの軸が当該回転機のシャフトの回転中心に向かうように、該電機子コイルの空芯の部分に挿入されて固定するティースを有し、軟磁性材料で環状に形成されたリングヨークと、
上記電機子コイルが挿入された上記ティース及び該電機子コイルに対向する面が所定の距離だけ離間して配置される面を有し、上記シャフトに固定されて該シャフトとともに回転する軟磁性材料で形成されたロータヨークとを備え、
上記ロータヨークの面に対向する上記電機子コイルの面及び上記リングヨークに設置される該電機子コイルの面は、いずれも平面であり、
上記電機子コイルが固定される上記リングヨークの面は、平面であり、
上記ティース及び上記電機子コイルに対向する上記ロータヨークの面は、平面であることを特徴とする同期回転機。
【請求項7】
上記ティース及び上記電機子コイルに対向する上記ロータヨークの面上に、所定の距離だけ離間して環状に配置されるロータマグネットを更に備え、
上記ロータマグネットは、上記ティース及び上記電機子コイルに対向する面及び上記ロータヨークに固定される面がいずれも平面であることを特徴とする請求項6記載の同期回転機。
【請求項8】
表面が絶縁処理された平角線の幅広面部を径方向に向けて、内側から外側に巻き回して積層された空芯コイルと、該空芯コイルの最内層にある平角線の絶縁剥離された巻き始め部と、該空芯コイルの最外層にある平角線の絶縁剥離された巻き終わり部とを有する同一形状の複数の単位コイルを含み、該複数の単位コイルのうちの隣接する2つの単位コイルの巻回の方向が逆になるように、該複数の単位コイルを軸方向にそろえて密着して整列させて、該隣接する2つの単位コイルの該巻き始め部又は該巻き終わり部同士を電気的に接続し、それぞれの軸が当該回転機のシャフトの回転中心に向かうように、隣接して環状に配置された電機子コイルと、
上記電機子コイルを固定する、軟磁性材料で環状に形成されたリングヨークと、
上記電機子コイルに対向して所定のギャップ長だけ離間して環状に配置されるロータマグネットと、
上記ロータマグネットを固定して、上記シャフトに固定されて該シャフトとともに回転する、軟磁性材料で形成されたロータヨークとを備え、
上記マグネットに対向する上記電機子コイルの面及び上記リングヨークに設置される該電機子コイルの面は、いずれも平面であり、
上記電機子コイルが設置される上記リングヨークの面は、平面であり、
上記マグネットの上記電機子コイルに対向する面及び上記ロータヨークに設置される該マグネットの面は、いずれも平面であり、
上記マグネットが設置される上記ロータヨークの面は、平面であることを特徴とする同期回転機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−94030(P2013−94030A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−236123(P2011−236123)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(511053517)株式会社ホクト (2)
【Fターム(参考)】