説明

電気めっき装置及び電気めっき方法

【課題】めっきタンクの上方に位置し、腐食性ガスの使用環境化に曝されるコンダクターロール、特に鉄ロールの腐食を安価で簡便、かつ有効に抑制することができる電気めっき装置及びその方法を提供することにある。
【解決手段】コンダクターロール30の表面に対し、めっき液11から発生する腐食性ガスの接近を防止する保護ガスを吹き付けるガス吹付け手段60を具えることを特徴とする

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のめっきタンクを配置し、鋼帯を、前記めっきタンクの上方位置に設けたコンダクターロールと、前記めっきタンク中に浸漬して設けたシンクロールとに巻張することで、前記鋼帯が前記めっきタンク内のめっき液への上下出入り移動を可能とし、前記めっきタンク内に位置する前記鋼帯の少なくとも片面に対し、所定の間隔で陽極電極を設けてなる電気めっき装置に関するものであり、特に前記コンダクターロールの腐食を安価でかつ簡便に抑制することを目的とした電気めっき装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
鋼板等等の被処理材に亜鉛、錫、クロム等のめっきを施すための手段の1つとしては、例えばめっきタンク内に浸漬させた電極を陽極とし、鋼帯を陰極とし、これらの間に電圧を印加して、前記鋼帯に通電した、いわゆる陰極電解処理により前記鋼帯表面にめっきを施す電気めっき法が挙げられる。また、電気めっきを施す装置において、前記鋼帯への通電は、コンダクターロールと呼ばれる通電ロールを、前記鋼帯に接触させることにより行われる。
【0003】
かかる電気めっき装置では、前記鋼帯へのめっき中に、前記めっきタンク内のめっき液から腐食性ガス(フッ素化合物、塩素化合物又はフューム等)が発生する。かかる腐食性ガスは、めっきタンクの上方に放散されやすく、この場合、めっきタンクの上方に位置するコンダクターロールが腐食性ガスと接触し、腐食される傾向がある。そのため、コンダクターロールとして、従来から、鉄ロールの表面に、導電性及び耐食性を改善するためにCuめっきやNi基合金を溶射して形成したコンダクターロールを用いるか、あるいは、鉄ロールに代えて、耐食性に優れたステンレス製のロール等を用いていた。
【0004】
しかしながら、耐食性のために形成しためっきや溶射等の表面処理を施した場合であっても、コンダクターロールの腐食は、コンダクターロール周辺雰囲気に存在する腐食性ガスによる影響が大きいため、腐食を十分に抑制することはできず、さらに、コンダクターロールにステンレス等を用いることは、コストの増加を招くという問題があった。
【0005】
また、前記腐食性ガスの発生を抑制する手段としては、例えば特許文献1に開示されているように、めっきタンクに設けた電極またはその吊下枠に装着した吸込フード及び該吸込フードから排気ファンへガスを導く排気ダクトを有する排気清浄装置を具えた陽極酸化処理装置がある。しかしながら、特許文献1のめっき装置は、鋼板を吊り下げてめっきを施すタイプの陽極酸化処理装置であり、めっきタンクの上方に位置するコンダクターロールの腐食性ガスを防止する点については開示がない。
【特許文献1】特開昭53−50022号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、めっきタンクの上方に位置し、腐食性ガスの使用環境化に曝されるコンダクターロール、特に鉄ロールの腐食を安価で簡便、かつ有効に抑制することができる電気めっき装置及びその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、電気めっき装置及びその方法について検討を重ねた。その結果、前記コンダクターロールの表面に対し、前記腐食性ガスの接近を防止する保護ガスを吹き付けるガス吹付け手段を具えることで、前記コンダクターロール表面の周囲に充満している腐食性ガスの吹き飛ばして除去することができる結果、前記コンダクターロールの腐食を有効に抑制することが可能となることを見出した。
【0008】
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、その要旨は以下の通りである。
(1)めっき液が充填された複数のめっきタンクを配置し、鋼帯を、前記めっきタンクの上方位置に設けたコンダクターロールと、前記めっきタンク中に浸漬して設けたシンクロールとに巻張することで、前記鋼帯が前記めっきタンク内のめっき液への上下出入り移動を可能とし、前記めっきタンク内に位置する前記鋼帯の少なくとも片面に対し、所定の間隔で陽極電極を設けてなる電気めっき装置において、前記コンダクターロールの表面に対し、めっき液から発生する腐食性ガスの接近を防止する保護ガスを吹き付けるガス吹付け手段を具えることを特徴とする電気めっき装置。
【0009】
(2)前記ガス吹付け手段は、前記コンダクターロール表面の前記鋼帯が巻張された表面部分以外の表面露出部分に対し、前記保護ガスを吹き付けることを特徴とする上記(1)記載の電気めっき装置。
【0010】
(3)前記ガス吹付け手段は、前記コンダクターロールの軸線方向に見て、前記コンダクターロールの上部と両側部に対向して設けた吹付けノズル付き配管であることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の電気めっき装置。
【0011】
(4)前記めっきタンクの上側で、かつ前記コンダクターロールの下側に、前記腐食性ガスを吸引するためのガス吸引手段をさらに具えることを特徴とする上記(1)、(2)または(3)記載の電気めっき装置。
【0012】
(5)前記吹付けノズル付き配管から排出されるガスの速度は、1〜5m/秒であることを特徴とする上記(3)又は(4)記載の電気めっき装置。
【0013】
(6)前記コンダクターロールの材質が、鉄であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか1項記載の電気めっき装置。
【0014】
(7)複数のめっきタンク中にめっき液を充填し、鋼帯を、前記めっきタンクの上方位置に設けたコンダクターロールと、前記めっきタンク中に浸漬して設けたシンクロールとに巻張することで、前記鋼帯が前記めっきタンク内のめっき液への上下出入り移動を可能とし、前記めっきタンク内に位置する前記鋼帯に対して所定の間隔で設けた陽極電極により、前記鋼帯の少なくとも片面に対してめっきを施す電気めっき方法において、ガス吹付け手段から、前記コンダクターロール上部の表面に対し、めっき液から発生する腐食性ガスの接近を防止する保護ガスを吹き付けることを特徴とする電気めっき方法。
【0015】
(8)前記ガスの吹付けは、前記コンダクターロール表面の前記鋼帯が巻張された表面部分以外の表面露出部分に対し、前記保護ガスを吹き付けることを特徴とする上記(7)記載の電気めっき方法。
【0016】
(9)前記ガスの吹付けは、前記コンダクターロールの軸線方向に見て、前記コンダクターロールの上部と両側部に施すことを特徴とする上記(7)又は(8)記載の電気めっき方法。
【0017】
(10)前記めっきタンクの上側で、かつ前記コンダクターロールの下側において、前記腐食性ガスを吸引することを特徴とする上記(7)、(8)または(9)項記載の電気めっき方法。
【0018】
(11)前記ガスの吹付けは、その速度が、1〜5m/秒であることを特徴とする上記(7)〜(10)のいずれか1項記載の電気めっき方法。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、めっきタンクの上方に位置し、腐食性ガスの使用環境化に曝されるコンダクターロール、特に鉄ロールの腐食を安価で簡便、かつ有効に抑制することができる電気めっき装置及びその方法を提供することが可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図を参照して、本発明の構成と限定理由を説明する。
図1は、本発明による電気めっき装置の要部の一部を概念的に示したものである。
【0021】
本発明による電気めっき装置は、図1に示すように、めっき液11が充填された複数のめっきタンク10(10a、10b、・・・)を設け、鋼帯20を、前記めっきタンク10の上方位置に設けたコンダクターロール30と、前記めっきタンク10中に浸漬して設けたシンクロール40とに巻張することで、前記鋼帯20が前記めっきタンク10内のめっき液11への上下出入り移動を可能とし、前記めっきタンク10内に位置する前記鋼帯20の少なくとも片面に対し、所定の間隔で陽極電極50を設けてなる電気めっき装置1である。
以下に、本発明の電気めっき装置1の詳細を述べる。
【0022】
本発明のめっきタンク10は、図1に示すように、めっき液11を溜めるための槽であり、一般的に用いられるめっきタンクを用いればよく、その容量や数などについては特に限定はしない。また、前記めっきタンク1中のめっき液11は、めっきの種類によって、任意のめっき液11を選択することができる。
【0023】
本発明の鋼帯20は、図1に示すように、複数のコンダクターロール30とシンクロール40とで巻張された状態で、前記めっき液11中への下降による浸漬と、前記めっき液11からの上昇巻き上げを繰り返しながら、めっき液11への上下出入り移動を行うことができる。前記鋼帯20の構成については、用途によって任意のものを選択すればよく、例えば、鉄やステンレス等が鋼帯20として用いられる。
【0024】
本発明のコンダクターロール30及びシンクロール40は、図1に示すように、それぞれの間で前記鋼帯20を巻張し、連動して回転することにより、前記鋼帯20の搬送を行うものである。前記シンクロール40は、ゴム等からなるロールであり、前記コンダクターロール30の種類としては、鉄ロールや、ステンレスロール等が挙げられるが、特に、本発明の効果を顕著に得ることができる材質として、安価であるが腐食しやすい、鉄ロールを用いたロールであることが好ましい。また、耐食性を重視する場合には、前記コンダクターロール30は、Cu、Ni、Co及びCrのうちの少なくとも1種をめっきすることが好ましい。
【0025】
本発明の対極電極50は、陰極電気分解を行う際の陽極として機能するものであればよく、本発明においては特に限定はしない。
【0026】
なお、本発明の電気めっき装置1は、図1に示すように、前記コンダクターロール30の表面に対し、めっき液11から発生する腐食性ガスの接近を防止する保護ガスを吹き付けるガス吹付け手段60をさらに具えることを特徴とする。
【0027】
本発明のガス吹付け手段60は、前記コンダクターロール30表面の周囲に充満している腐食性ガスを、吹き付けられた前記保護ガスの圧力よって、前記コンダクターロール30表面の周囲から除去することができるため、前記コンダクターロールの腐食を有効に抑制することが可能となる点で有効な手段である。
【0028】
ここで、図2は前記ガス吹付け手段60及びコンダクターロール30を斜め上方から見て模式的に示したものであるが、前記ガス吹付け手段60は、前記コンダクターロール30表面の前記鋼帯20が巻張された表面部分以外の表面露出部分30a、30bに対し、前記保護ガスを吹き付けることが好ましい。本発明による電気めっき装置1は、腐食性ガスによる前記鋼帯20の腐食の抑制を目的としており、前記表面露出部分30a、30b以外の前記コンダクターロール30の表面は、前記鋼帯20に覆われているため、前記保護ガスを吹き付けてもその効果が薄いためである。
【0029】
また、前記ガス吹付け手段60は、前記コンダクターロール30の表面へ保護ガスを吹付け、腐食性ガスの接近を防止することができる手段であれば特に限定はしないが、図2に示すように、前記コンダクターロール30の軸線方向に見て、前記コンダクターロール30の上部と両側部に対向して設けた吹付けノズル付き配管61であることが好ましい。ノズル付き配管61は、前記コンダクターロール30の上部及び両側部を比較的容易に囲むことができ、効果的な前記保護ガスの吹付けが可能となるからである。
【0030】
ここで、図3は、図2中の吹付けノズル付き配管61及びコンダクターロール30の一部を拡大して前記コンダクターロール30の軸線方向から見た図であるが、前記吹付けノズルつき配管61は、図3に示すように、前記コンダクターロール30に対向して設けられた複数の吹付けノズル61aを有する。また、前記吹付けノズル付き配管61の断面形状は、前記保護ガスを効率よく通過させることができれば特に限定はせず、図2に示すように円筒形であっても、矩形の筒であっても構わない。さらに、前記吹付けノズル付き配管61と前記コンダクターロール30の表面との距離は、排出するガスの強さ等によって異なるが、最も近い距離Xで40〜60mmとすることが、有効に前記保護ガスを噴射できる点で好ましい。
【0031】
なお、前記吹付けノズル61aから排出される保護ガスの種類は、前記腐食性ガスと反応せず、前記コンダクターロールを腐食させるガスであればよく、例えば、空気、窒素又はアルゴン等を用いることができる。また、前記吹付けノズル付き配管61から排出されるガスの速度は、1〜5m/秒であることが好ましい。速度が1m/秒未満の場合、ガスの圧力が小さくなりすぎるため、前記腐食性ガスを十分に排除することができず、一方、速度が5m/秒を超えると、ガスの圧力が大きすぎるため、前記鋼帯20上に塗布されためっきに悪影響を及ぼす恐れがあるからである。
【0032】
さらに、前記めっきタンク10の上側で、かつ前記コンダクターロール30の下側に、前記腐食性ガスを吸引するためのガス吸引手段(図示せず)をさらに具えることが好ましい。ガス吸引手段によって、前記コンダクターロール30へと到達する前記腐食性ガスを抑えることができるため、前記ガス吹付け手段60の効果に加え、さらに前記コンダクターロール30の腐食を抑制する効果が高まるからである。
【0033】
次に、本発明による電気めっき方法について述べる。
本発明による電気めっき方法は、図1に示すように、複数のめっきタンク10中にめっき液11を充填し、鋼帯20を、前記めっきタンク10の上方位置に設けたコンダクターロール30と、前記めっきタンク10中に浸漬して設けたシンクロール40とに巻張することで、前記鋼帯20が前記めっきタンク10内のめっき液11への出入り移動を可能とし、所定の間隔で設けた陽極電極50により、前記鋼帯の少なくとも片面に対してめっきを施す。このめっきを施す際、ガス吹付け手段から、前記コンダクターロール上部の表面に対し、めっき液から発生する腐食性ガスの接近を防止する保護ガスを吹き付ける。
【0034】
上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
【実施例】
【0035】
本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1は、図1に示すように、めっき液11が充填されためっきタンク10と、前記めっきタンクの上方位置に設け、クロムめっきを施した鉄ロールをコンダクターロールとし、前記めっきタンク10中に浸漬して設けたシンクロール40と、鋼帯20の両面に対向する位置に陽極電極とを設け、さらに、前記コンダクターロールの上部と両側部に対向する位置に、吹付けノズル付き配管61を設けた電気めっき装置1をサンプルとして用いた。なお、前記吹付けノズル付き配管61から吹き出すガスの速度は3m/秒であり、ガスの吹付けは、前記コンダクターロール30表面の前記鋼帯20が巻張された表面部分以外の表面露出部分30aに対し行われた。
【0036】
(比較例1)
比較例1は、前記ガス吹付け手段60である吹付けノズル付き配管61を設けないこと以外は、実施例1と同様の条件の電気めっき装置をサンプルとして用いた。
【0037】
(評価方法)
上記で作製した各電気めっき装置について、電気めっき装置を1年使用した場合の、腐食性ガスによる腐食が原因でのコンダクターロール30の平均取替回数(回)を計測した。それぞれの結果を表1に示す。
【0038】
【表1】

【0039】
表1によれば、ガス吹付け手段を有する実施例1の電気めっき装置は、比較例1に比べて、ガスの吹付けによって、コンダクターロール近傍の腐食性ガス濃度が低くなる結果、ロールの取替回数が4分の1ですむことがわかった。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明によれば、めっきタンクの上方に位置し、腐食性ガスの使用環境化に曝されるコンダクターロール、特に鉄ロールの腐食を安価で簡便、かつ有効に抑制することができる電気めっき装置及びその方法を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明による電気めっき装置の一部をコンダクターロールの軸線方向から見た断面図である。
【図2】本発明のガス吹付け手段及びコンダクターロールを斜め上方から見た状態を示した模式図である。
【図3】図2中の吹付けノズル付き配管及びコンダクターロールの一部を拡大して前記コンダクターロール30の軸線方向から見た模式図である。
【符号の説明】
【0042】
1 電気めっき装置
10 めっきタンク
11 めっき液
20 鋼帯
30 コンダクターロール
40 シンクロール
50 対向電極
60 ガス吹付け手段
61 吹付けノズル付き配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
めっき液が充填された複数のめっきタンクを配置し、鋼帯を、前記めっきタンクの上方位置に設けたコンダクターロールと、前記めっきタンク中に浸漬して設けたシンクロールとに巻張することで、前記鋼帯が前記めっきタンク内のめっき液への上下出入り移動を可能とし、前記めっきタンク内に位置する前記鋼帯の少なくとも片面に対し、所定の間隔で陽極電極を設けてなる電気めっき装置において、
前記コンダクターロールの表面に対し、めっき液から発生する腐食性ガスの接近を防止する保護ガスを吹き付けるガス吹付け手段を具えることを特徴とする電気めっき装置。
【請求項2】
前記ガス吹付け手段は、前記コンダクターロール表面の前記鋼帯が巻張された表面部分以外の表面露出部分に対し、前記保護ガスを吹き付けることを特徴とする請求項1記載の電気めっき装置。
【請求項3】
前記ガス吹付け手段は、前記コンダクターロールの軸線方向に見て、前記コンダクターロールの上部と両側部に対向して設けた吹付けノズル付き配管であることを特徴とする請求項1又は2記載の電気めっき装置。
【請求項4】
前記めっきタンクの上側で、かつ前記コンダクターロールの下側に、前記腐食性ガスを吸引するためのガス吸引手段をさらに具えることを特徴とする請求項1、2または3記載の電気めっき装置。
【請求項5】
前記吹付けノズル付き配管から排出されるガスの速度は、1〜5m/秒であることを特徴とする請求項3又は4記載の電気めっき装置。
【請求項6】
前記コンダクターロールの材質が、鉄であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の電気めっき装置。
【請求項7】
複数のめっきタンク中にめっき液を充填し、鋼帯を、前記めっきタンクの上方位置に設けたコンダクターロールと、前記めっきタンク中に浸漬して設けたシンクロールとに巻張することで、前記鋼帯が前記めっきタンク内のめっき液への上下出入り移動を可能とし、前記めっきタンク内に位置する前記鋼帯に対して所定の間隔で設けた陽極電極により、前記鋼帯の少なくとも片面に対してめっきを施す電気めっき方法において、
ガス吹付け手段から、前記コンダクターロール上部の表面に対し、めっき液から発生する腐食性ガスの接近を防止する保護ガスを吹き付けることを特徴とする電気めっき方法。
【請求項8】
前記ガスの吹付けは、前記コンダクターロール表面の前記鋼帯が巻張された表面部分以外の表面露出部分に対し、前記保護ガスを吹き付けることを特徴とする請求項7記載の電気めっき方法。
【請求項9】
前記ガスの吹付けは、前記コンダクターロールの軸線方向に見て、前記コンダクターロールの上部と両側部に施すことを特徴とする請求項7又は8記載の電気めっき方法。
【請求項10】
前記めっきタンクの上側で、かつ前記コンダクターロールの下側において、前記腐食性ガスを吸引することを特徴とする請求項7、8または9項記載の電気めっき方法。
【請求項11】
前記ガスの吹付けは、その速度が、1〜5m/秒であることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項記載の電気めっき方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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