説明

電気コネクタ及びその組立体

【課題】簡易な構成によって、信号伝送媒体SCの下方に配置されている接続脚部23aに対する電磁シールドを両コネクタ1,2同士の嵌合時点で直ちに行うことを可能とする。
【解決手段】信号伝送媒体SCの端末部と、他のコネクタ(第2コネクタ)2の伝送媒体側接続脚部23aとの間から延出する伝送媒体側シールドカバー14b5を、コネクタ本体部10に予め設けておき、両コネクタ1,2同士を嵌合した時点で信号伝送媒体(細線同軸ケーブル)SCの下方側に配置されている伝送媒体側接続脚部23aを伝送媒体側シールドカバー14b5で上方から覆うことによって、電磁波障害(EMI)の発生を良好に防止する構成を採用したものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷配線基板上に接続脚部が接合されて実装された他のコネクタに、信号伝送媒体の端末部が連結されたコネクタ本体部を上方側から差し込むように嵌合されるように構成された電気コネクタ及びその組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、種々の電気機器において、互いに嵌合接続可能に構成された一対の電気コネクタを使用して、複数本の細線同軸ケーブルやフレキシブル配線基板等の各種信号伝送媒体を印刷配線基板に接続することが広く行われている。そのときの一対の電気コネクタとしては、例えば下記の特許文献1〜3に記載されているように信号伝送媒体の端末部分が連結されるプラグコネクタ(第1コネクタ)と、印刷配線基板上に実装されるリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)とが使用され、リセプタクルコネクタにプラグコネクタが嵌合されることにより電気的な接続が行われるようになっている。
【0003】
ここで、プラグコネクタ(第1コネクタ)をリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)に対して上方側から差し込むように嵌合する構成になされた垂直嵌合型の電気コネクタにおいては、印刷配線基板に接合されたリセプタクルコネクタの接続脚部が、コネクタ本体から外方に延出して露出状態となることがあり、それが電磁波障害(EMI)発生の原因となるおそれがある。例えば、図15に示されているように、プラグコネクタXの外形形状をリセプタクルコネクタYよりも小さく形成して両コネクタX,Y同士の嵌合状態を上方側から視認可能とした構成のものでは、リセプタクルコネクタYの接続脚部Y1が露出状態になり易いため、近年の伝送信号の高周波化に伴って電磁波障害(EMI)が大きな問題となりつつある。
【0004】
このような事情に鑑みて従来より、図16にも示されているように、嵌合後における両コネクタX,Yの全体を上方から覆うようにシールドカバーZを取り付け、そのコネクタ嵌合後に取り付けられたシールドカバーZの一端縁部分Z1を、リセプタクルコネクタYの接続脚部Y1の上方側に延出させることによって電磁シールドすることが行われている。しかしながら、このような従来の電気コネクタでは、信号伝送媒体(細線同軸ケーブル)Wの端末部W1の下方に配置された接続脚部Y1を覆うようにシールドカバーZを設けようとしても、信号伝送媒体Wが邪魔になってシールドカバーZを配置することが困難になっている。また、シールドカバーZが別部品として形成されていることから、部品点数が増大するとともに、両コネクタX,Yの嵌合後にシールドカバーZの取付けが行われるために組立て作業の工程数が増大し、生産性の低下を招来するという問題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3118719号公報
【特許文献2】特開2009−4117号公報
【特許文献3】特開2010−160976号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明は、簡易な構成によって、信号伝送媒体の下方に配置されている接続脚部に対するシールドが、両コネクタ同士を嵌合した時点で行われるようにした電気コネクタ及びその組立体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため本発明にかかる電気コネクタでは、印刷配線基板上に接続脚部が接合されて実装された他のコネクタの嵌合凹部に、上方側から差し込むようにして嵌合される嵌合凸部が設けられたコネクタ本体部を有するものであって、前記コネクタ本体部には、信号伝送媒体の端末部が前記印刷配線基板から上方に離間して略平行に延在するように連結され、その連結された信号伝送媒体の端末部の下方に前記他のコネクタの伝送媒体側接続脚部が配置されるように構成された電気コネクタにおいて、前記コネクタ本体部に、前記信号伝送媒体の端末部と前記他のコネクタの伝送媒体側接続脚部との間から延出する伝送媒体側シールドカバーが設けられ、その伝送媒体側シールドカバーは、前記他のコネクタの伝送媒体側接続脚部に沿って延出して当該他のコネクタの伝送媒体側接続脚部を上方側から覆うように構成されている。
【0008】
また、上記目的を達成するため本発明にかかる電気コネクタ組立体では、第1コネクタのコネクタ本体部に設けられた嵌合凸部が、印刷配線基板上に接続脚部が接合されて実装された第2のコネクタの嵌合凹部に上方側から差し込むように嵌合されるものであって、前記第1コネクタのコネクタ本体部には、信号伝送媒体の端末部が前記印刷配線基板から上方に離間して略平行に延在するように連結され、その連結された信号伝送媒体の端末部の下方に前記第2コネクタの伝送媒体側接続脚部が配置される構成になされた電気コネクタの組立体において、前記第1コネクタのコネクタ本体部に、前記信号伝送媒体の端末部と前記第2コネクタの伝送媒体側接続脚部との間から延出する伝送媒体側シールドカバーが設けられ、その伝送媒体側シールドカバーは、前記第2コネクタの伝送媒体側接続脚部に沿うように延出して当該他のコネクタの伝送媒体側接続脚部を上方側から覆うように構成されている。
【0009】
このような構成を有する電気コネクタ及びその組立体によれば、他のコネクタ(第2コネクタ)の伝送媒体側接続脚部を上方側から覆う伝送媒体側シールドカバーがコネクタ本体部に予め設けられていることから、両コネクタ同士を嵌合した時点で、信号伝送媒体の下方側に配置されている伝送媒体側接続脚部が伝送媒体側シールドカバーにより上方から覆われることとなり、電磁波障害(EMI)の発生が良好に防止される。
【0010】
また、本発明では、前記他のコネクタ又は第2コネクタに、前記コネクタ本体部から前記伝送媒体側接続脚部と反対側に延出する反伝送媒体側接続脚部が設けられたものであって、前記コネクタ本体部には、前記反伝送媒体側接続脚部を上方側から覆う反伝送媒体側シールドカバーが設けられていることが望ましい。
【0011】
このような構成を有する電気コネクタ及びその組立体によれば、信号伝送媒体の端末部と反対側に延出する反伝送媒体側接続脚部が、両コネクタ同士を嵌合した時点で、反伝送媒体側シールドカバーにより上方から覆われることとなり、EMI(電磁波障害)発生が更に良好に防止される。
【0012】
また、本発明では、前記伝送媒体側シールドカバー及び反伝送媒体側シールドカバーに、両コネクタ同士の嵌合操作時に前記他のコネクタ又は第2コネクタの外表面に接触する嵌合案内部が設けられていることが望ましい。
【0013】
このような構成を有する電気コネクタ及びその組立体によれば、他のコネクタ又は第2コネクタに対する嵌合操作が、嵌合案内部で位置決めされた状態で行われるため、両コネクタ同士の嵌合操作が安定的に行われる。
【0014】
また、本発明では、前記伝送媒体側シールドカバー及び反伝送媒体側シールドカバーの端縁部に、両コネクタ同士の嵌合操作完了時に前記印刷配線基板の表面に接触又は近接される嵌合支持部が設けられていることが望ましい。
【0015】
このような構成を有する電気コネクタ及びその組立体によれば、コネクタ嵌合操作の完了後に、信号伝送媒体の端末部を介してコネクタ本体部に外部作用力が付加された際に、伝送媒体側シールドカバー及び反伝送媒体側シールドカバーの嵌合支持部が印刷配線基板の表面に接触し、印刷配線基板によって外部作用力が受けられることから、コネクタ本体部の外力に対する強度が向上されて良好な電気的な接続安定性が維持される。
【発明の効果】
【0016】
以上述べたように本発明にかかる電気コネクタ及びその組立体は、信号伝送媒体の端末部と他のコネクタ(第2コネクタ)の伝送媒体側接続脚部との間から延出する伝送媒体側シールドカバーをコネクタ本体部に予め設けておき、両コネクタ同士を嵌合した時点で信号伝送媒体(細線同軸ケーブル)の下方側に配置されている伝送媒体側接続脚部を伝送媒体側シールドカバーで上方から覆うことによって電磁波障害(EMI)の発生を良好に防止する構成を採用し、信号伝送媒体の下方に配置されている接続脚部に対する電磁シールドを、簡易な構成で、かつ両コネクタ同士の嵌合時点で直ちに行うことができ、電気コネクタの性能又は信頼性を低廉かつ大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態にかかる細線同軸ケーブル用電気コネクタの嵌合前の状態を前方側から表した外観斜視説明図である。
【図2】図1にかかる電気コネクタの状態を後方側から表した外観斜視説明図である。
【図3】図1及び図2に示された電気コネクタが嵌合されて構成された電気コネクタ組立体を前方側から表した外観斜視説明図である。
【図4】図3にかかる電気コネクタ組立体を後方側から表した外観斜視説明図である。
【図5】図3及び図4に表された電気コネクタ組立体を上方側から表した平面説明図である。
【図6】図5中の VI−VI 線に沿った横断面説明図である。
【図7】図5中の VII−VII 線に沿った横断面説明図である。
【図8】図5中の VIII−VIII 線に沿った横断面説明図である。
【図9】図1〜図8に示されたプラグコネクタ(第1コネクタ)に使用されている前方側導電性シェルの構造を後方側から表した外観斜視説明図である。
【図10】図1〜図8に示されたプラグコネクタ(第1コネクタ)に使用されている後方側導電性シェルの構造を前方側から表した外観斜視説明図である。
【図11】図1〜図8に示されたプラグコネクタ(第1コネクタ)の組立て工程を表した分解斜視説明図である。
【図12】図1〜図8に示されたプラグコネクタ(第1コネクタ)をリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)に嵌合させる工程の初期状態を表した模式的断面説明図である。
【図13】図12に示された状態からプラグコネクタ(第1コネクタ)を回動させながら嵌合操作を進めた状態を表した模式的断面説明図である。
【図14】図13に示された状態から嵌合操作を更に進めてプラグコネクタ(第1コネクタ)を略水平状態とした状態を表した図7相当の横断面説明図である。
【図15】従来の電気コネクタ組立体を表したものであって、電気コネクタ組立体にシールドカバーを取り付ける途中の工程を示した外観斜視説明図である。
【図16】図15に示された状態からシールドカバーを電気コネクタ組立体に取り付けた後の状態を表した外観斜視説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を、複数本の細線同軸ケーブルを印刷配線基板側に接続する電気コネクタに適用した実施形態の説明を図面に基づいて詳細に行う。
【0019】
[電気コネクタ組立体の全体構成]
まず、図1〜図8に示された本発明の一実施形態にかかる電気コネクタ組立体は、信号伝送媒体としての細線同軸ケーブルSCの端末部が連結されたプラグコネクタ(第1コネクタ)1と、そのプラグコネクタ1が上方側から嵌合されるリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2と、からなる垂直嵌合型コネクタにより構成されている。そのうちのリセプタクルコネクタ2は、印刷配線基板P上に接続脚部が接合されて実装されるように構成されており、当該リセプタクルコネクタ2の上方に配置されたプラグコネクタ1が、前記印刷配線基板Pと略直交する方向である図1下方向に向かって下降されることによって、リセプタクルコネクタ2の嵌合凹部2A(図12及び図13参照)の内方にプラグコネクタ1の嵌合凸部1A(図12及び図13参照)が差し込まれ、それにより両コネクタ1,2どうしの嵌合操作が行われる。以下、プラグコネクタ1を差し込む方向を「下方向」とし、その反対側の抜き出す方向を「上方向」とする。
【0020】
[コネクタ本体部の概要]
これらのプラグコネクタ(第1コネクタ)1、及びリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2は、細長状をなすように形成されたコネクタ本体部10,20を有している。以下において、コネクタ本体部10,20の長手方向を「コネクタ長手方向」と呼び、そのコネクタ長手方向、及び上述した上下方向の双方に直交する方向を「前後方向」と呼ぶこととする。
【0021】
そして、それらのコネクタ本体部10,20の枠体を構成する絶縁ハウジング11,21には、互いに異なる形状をなす複数体の第1導電端子(コンタクト)12,22、及び第2導電端子(コンタクト)13,23が、コネクタ長手方向に沿って適宜のピッチ間隔で交互に多極配列されている。そして、上述したように第2コネクタとしてのリセプタクルコネクタ2に対して、第1コネクタとしてのプラグコネクタ1が下方向に向かって差し込まれ、これら両コネクタ1,2同士の嵌合操作が完了したときには、特に図6及び図7に示されているように、当該両コネクタ1,2にそれぞれ設けられた第1導電端子(コンタクト)12,22の接点部同士、及び第2導電端子(コンタクト)13,23の接点部同士が、互いに圧接するようにして接触されて電気的な接続が行われる構成になされている。
【0022】
また、上述した絶縁ハウジング11,21の外表面には、同じくコネクタ本体部10,20を構成する金属製の導電性シェル14,24が装着されている。プラグコネクタ(第1コネクタ)1側の導電性シェル14は、上述した嵌合凸部1A(図12及び図13参照)を有する下面側を除くほぼ全面を覆うように装着されており、リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2側の導電性シェル24は、上述した嵌合凹部2A(図12及び図13参照)を有する上面側及び実装面である下面側を除く外周側部分を覆うように装着されている。
【0023】
このとき、上述した両コネクタ1,2の嵌合凸部1A及び嵌合凹部2A(図12及び図13参照)は、絶縁ハウジング11,21及び導電性シェル14,24を、コネクタ長手方向に沿って凸形状及び凹形状に延在するように形成したものであって、それら絶縁ハウジング11,21及び導電性シェル14,24の凸形状部分及び凹形状部分には、上述した導電端子(コンタクト)12,13及び22,23並びに導電性シェル14,24の接点部が配置され、両コネクタ1,2の嵌合時に電気的及び機械的な嵌合関係が形成されるようになっている。
【0024】
[信号伝送媒体の概要]
一方、細線同軸ケーブル(信号伝送媒体)SCの端末部分は、プラグコネクタ(第1コネクタ)1の前後方向における一端側縁部に連結されており、コネクタ長手方向に沿って複数本の細線同軸ケーブルSCが多極状をなすように並列されている。以下、この細線同軸ケーブルSCの端末部分が連結されている長尺状側の端縁部を「後端縁部」と呼び、それと反対側の前方側の長尺状端縁部を「前端縁部」と呼ぶこととする。さらに、これらプラグコネクタ1の「後端縁部」及び「前端縁部」に対応するリセプタクルコネクタ2の各長尺状端縁部についても、同様に「後端縁部」及び「前端縁部」と呼ぶこととする。
【0025】
それらの各細線同軸ケーブル(信号伝送媒体)SCの端末部分には、被覆材が皮剥きされることによって、ケーブル中心導体(信号線)SCa及びケーブル外部導体(シールド線)SCbが露出されている。そして、当該細線同軸ケーブルSCの中心軸心に沿うように配置されたケーブル中心導体SCaが、上述したプラグコネクタ(第1コネクタ)1における第1及び第2の各導電端子(コンタクト)12,13のそれぞれに一括して半田接続されていて、後述するように、リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2の第1及び第2の各導電端子(コンタクト)22,23のそれぞれに接続されることによって信号伝送回路が形成される。なお、プラグコネクタ1の各導電端子12,13と、細線同軸ケーブルSCとの接続は、かしめ接続、圧接接続等により行うことも可能である。
【0026】
一方、ケーブル中心導体SCaの外周側を取り囲むように配置されたケーブル外部導体SCbは、上下一対配置されたグランドバーSCc,SCdの間において上下に挟持された状態で、一括して半田接続されることにより保持されている。これらのグランドバーSCc,SCdは、後述するようにプラグコネクタ1の導電性シェル14に接触して電気的な接続が行われている。
【0027】
[プラグコネクタ・シェル構造]
そのプラグコネクタ(第1コネクタ)1に装着された導電性シェル14は、コネクタ長手方向に長尺状をなす薄板金属部材を適宜の形状に曲げ形成された構成になされており、プラグコネクタ1の嵌合凸部1Aを除いたほぼ全体を上方側から覆うとともに、嵌合の操作後においては、後述するようにリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2を含む電気コネクタ組立体の略全体を上方側から覆うように構成されており、電磁波障害(EMI)に対する電磁遮蔽の効果を得る上で好ましい構造になされている。
【0028】
その導電性シェル14は、プラグコネクタ(第1コネクタ)1の前方側部分を覆う前方側導電性シェル14aと、プラグコネクタ1の後方側部分を覆う後方側導電性シェル14bとから構成されている。そのうちの前方側導電性シェル14aは、特に図9に示されているような形状を有しており、絶縁ハウジング11に対して上方側からの圧入により取り付けられている。特に、この前方側導電性シェル14aにおけるコネクタ長手方向の両端部分に設けられた挿入固定部14a1が、絶縁ハウジング11に係合されて固定が行われるようになっている。
【0029】
また、この前方側導電性シェル14aの最上面部を構成しているメインシェル部14a2は、コネクタ長手方向に沿って延在する略平板状の部材から形成されており、当該メインシェル部14a2の後端縁部分には、複数のグランド接続舌片14a3がコネクタ長手方向に適宜の間隔で設けられている。それらの各グランド接続舌片14a3は、切欠き形成されており、それぞれの切欠き孔に溶融半田が流し込まれることによる半田付けがなされ、それにより、上述した上部グランドバーSCdの上面とグランド接続舌片14a3とが半田付けされグランド回路の電気的な接続が行われるようになっている。なお、グランド接続舌片14a3を適宜の弾性可撓性を有した片持ち状に形成し、上述した上部グランドバーSCdの上面に対して、上方側から弾性的に接触させてグランド回路の電気的な接続を行うことも可能である。
【0030】
さらに、このプラグコネクタ(第1コネクタ)1の前方側導電性シェル14aを構成しているメインシェル部14a2の前端側部分は、略平坦状をなして延在するように形成されており、そのメインシェル部14a2の平坦状をなす前端側部分が、両コネクタ1,2の嵌合操作完了時においてリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2の一部、より具体的には後述する導電性シェル24の前端側凸部24dに上方側から接触するように構成されており、リセプタクルコネクタ2との間にグランド回路の電気的な接続が行われるようになっている。このプラグコネクタ1の前方側導電性シェル14aを構成しているメインシェル部14a2には、前方側、すなわち上述した細線同軸ケーブル(信号伝送媒体)SCとは反対側に向かって延出する反伝送媒体側シールドカバー14a4が設けられている。この反伝送媒体側シールドカバー14a4は、本発明の要部を構成するものであるので、後段において詳細に説明することとする。
【0031】
これに対して、後方側導電性シェル14bは、特に図10に示されているような形状を有しており、コネクタ長手方向に長尺棒状をなすように配置された、いわゆるクロストーク防止用の中間グランド部14b1と、その中間グランド部14b1から後方に延びる複数の湾曲状連結片14b2と、それら複数の湾曲状連結片14b2の後端部に連結されたメインシェル部14b3とを有している。メインシェル部14b3は、コネクタ長手方向に沿って延在する略平板状の部材から形成されており、そのメインシェル部14b3の前端側部分は、中間グランド部14b1及び湾曲状連結片14b2とともに、上述した絶縁ハウジング11にインサート成形されており、これによって後方側導電性シェル14b全体の固定が行われている。
【0032】
また、このプラグコネクタ(第1コネクタ)1の後方側導電性シェル14bを構成しているメインシェル部14b3の後端側部分は、絶縁ハウジング11から後方に向かって略水平に突出するように形成されており、当該メインシェル部14b3の後端側部分が、上述した下部グランドバーSCcに対して下方側から接触する配置関係なされていることによって、グランド回路の電気的な接続が行われる構成になされている。なお、下部グランドバーSCcを使用することなく、複数の細線同軸ケーブルSCのそれぞれのケーブル外部導体SCbが、メインシェル部14b3に直接的に接触し、グランド回路の電気的な接続が行われる構成にすることも可能である。この場合、下部グランドバーSCcの部品削減ができるだけでなく、ケーブル外部導体SCbとメインシェル部14b3との直接的な接続により、複数の細線同軸ケーブルSCのそれぞれについて、それに付随するグランド回路抵抗が低減され、良好なグランド特性を得ることができる。
【0033】
また、このメインシェル部14b3のコネクタ長手方向の両端部分及び中央部分には、細線同軸ケーブルSCの端末部分を位置決めする伝送媒体規制板14b4が上方に立てられるように形成されている。さらに、そのメインシェル部14b3の後端側部分には、後方側、すなわち上述した細線同軸ケーブル(信号伝送媒体)SCと同じ側に向かって延出する伝送媒体側シールドカバー14b5が設けられているが、当該伝送媒体側シールドカバー14b5は、本発明の要部を構成するものであるので、後段において詳細に説明することとする。
【0034】
[リセプタクルコネクタ・シェル構造]
このような第1コネクタとしてのプラグコネクタ1に対して、上述した第2コネクタとしてのリセプタクルコネクタ2に設けられた導電性シェル24は、絶縁ハウジング21の前後方向における両端縁部に沿ってコネクタ長手方向の両端縁部まで延在するように配置されている。その導電性シェル24のコネクタ長手方向両端部分には、前後方向にそれぞれ突出するように折り曲げ形成されたホールドダウン24a,24bが設けられているとともに、当該導電性シェル24の前端縁部におけるコネクタ長手方向の略中央部分にもホールドダウン24cが前方に突出するように形成されている。そして、これらの各ホールドダウン24a,24b,24cが、印刷配線基板P上のグランド導電路(図示省略)に対して半田接合されることにより、電気的な接続(グランド接続)と、リセプタクルコネクタ2全体の固定が行われる構成になされている。
【0035】
また、上述したリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2の導電性シェル24には、絶縁ハウジング21の前端縁部分に形成された凸状部分を上方側から覆う前端側凸部24dが設けられている。その前端側凸部24dは、前述した嵌合凹部2A(図12及び図13参照)に向かって斜め下方向に突出する弾性接続舌片24eを有しており、それらの弾性接続舌片24eがコネクタ長手方向に沿って適宜の間隔で複数配置されている。各弾性接続舌片24eは、片持ち状に切り欠き形成されていることにより適宜の弾性可撓性を有するように形成されており、両コネクタ1,2の嵌合操作の完了時に、前述したプラグコネクタ(第1コネクタ)1の絶縁ハウジング11の前端側壁面に圧接状態で接触する構成になされている。
【0036】
[リセプタクルコネクタ・接続脚部構造]
さらに、このリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に取り付けられた一方の第1導電端子(コンタクト)22の前端縁側部分には、絶縁ハウジング21の前端縁部から前方側に向かって略水平に突出する第1接続脚部22aが形成されており、それらの各第1接続脚部22aの前方側突出部分が、前述した印刷配線基板P上の信号導電路(図示省略)に半田接合されて電気的な接続が行われ、信号伝送回路が構成されるようになっている。なお、これらの第1接続脚部22aは、上述した細線同軸ケーブル(信号伝送媒体)SCの端末部分とは反対側(前方側)に向かって突出していることから、本発明でいう反伝送媒体側接続脚部に相当する部材である。
【0037】
さらにまた、このリセプタクルコネクタ2に取り付けられた他方の第2導電端子(コンタクト)23の後端縁側部分には、絶縁ハウジング21の後端縁部から後方側に向かって略水平に突出する第2接続脚部23aが形成されており、それらの各第2接続脚部23aにおける後方側への突出部分が、印刷配線基板P上の信号導電路(図示省略)に半田接合されて電気的な接続が行われ、同様に信号伝送回路が構成されるようになっている。なお、これらの第2接続脚部23aは、上述した細線同軸ケーブル(信号伝送媒体)SCの端末部分と同じ側(後方側)に向かって突出していることから、本発明でいう伝送媒体側接続脚部に相当する部材である。
【0038】
[シールドカバーの構成]
ここで、前述したように信号伝送媒体としての細線同軸ケーブルSCの端末部は、プラグコネクタ(第1コネクタ)1のコネクタ本体部10を構成している絶縁ハウジング11に連結されているが、その細線同軸ケーブルSCの端末部は、印刷配線基板Pの表面から上方にやや離間した位置で当該印刷配線基板Pの表面と略平行な状態で後方に延出している。さらに、その細線同軸ケーブル(信号伝送媒体)SCの下方側には、上述したリセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2側の第2導電端子(コンタクト)23に設けられた第2接続脚部(伝送媒体側接続脚部)23aが、後方側に適宜の長さにわたって延出する配置関係になされている。
【0039】
[伝送媒体側シールドカバー]
一方、プラグコネクタ(第1コネクタ)1側に設けられた導電性シェル14の後方側導電性シェル14bは、前述したように下部グランドバーSCcに下方側から接触して後方に突出するメインシェル部14b3を有しているとともに、そのメインシェル部14b3の後端側部分には更に後方側に突出する伝送媒体側シールドカバー14b5が設けられている。この伝送媒体側シールドカバー14b5は、上述した細線同軸ケーブル(信号伝送媒体)SCの端末部の下方側に配置されているとともに、リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2の第2接続脚部23aの上方側に沿って後方に延出するように配置されており、それによって第2接続脚部23aの外方露出部分を上方側から覆う構成になされている。
【0040】
この伝送媒体側シールドカバー14b5は、プラグコネクタ(第1コネクタ)1の絶縁ハウジング11から略水平に延出した後に略直角下方に折れ曲がって後方側嵌合案内部14b6になされている。このプラグコネクタ1に設けられた後方側嵌合案内部14b6は、リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2の導電性シェル14の後端縁面に対して外方側から面接触する配置関係になされており、リセプタクルコネクタ2にプラグコネクタ1が嵌合される際に、当該後方側嵌合案内部14b6による位置決めが行われるようになっている。
【0041】
このような構成の後方側嵌合案内部14b6をプラグコネクタ(第1コネクタ)1に設けておけば、後述する図12〜図14のように、リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に対する嵌合操作が安定的に行われる。
【0042】
さらに、伝送媒体側シールドカバー14b5は、上述した後方側嵌合ガイド部14b6の下端縁部から再び略水平方向に略直角に折れ曲がって後方側に延出した後に、印刷配線基板Pの表面に向かって略垂直に延出しており、両コネクタ1,2同士の嵌合時に当該伝送媒体側シールドカバー14b5の先端縁部が印刷配線基板Pの表面に近接するように配置されている。このときの伝送媒体側シールドカバー14b5の先端縁部は、外力に対抗する保持作用を備えた嵌合支持部14b7を構成するものである。
【0043】
例えば、両コネクタ1,2同士の嵌合操作完了後に、細線同軸ケーブル(信号伝送媒体)SCの端末部を通してプラグコネクタ(第1コネクタ)1に外部作用力が付加された際に、その伝送媒体側シールドカバー14b5の先端縁部に設けられた嵌合支持部14b7が印刷配線基板Pの表面に接触し、その結果、外部作用力が印刷配線基板Pに受けられることとなり、電気コネクタ組立体全体の外力に対する強度が向上されて良好な電気的な接続安定性が維持される。
【0044】
なお、上述したように本実施形態にかかる嵌合支持部14b7は、両コネクタ1,2の嵌合時に印刷配線基板Pの表面に近接するように配置されているが、印刷配線基板Pの表面に接触させる配置関係とすることも可能である。
【0045】
また、その伝送媒体側シールドカバー14b5の先端縁部に設けられている嵌合支持部14b7は、第2接続脚部23aの後方側への突出端よりもさらに後方側に位置するように形成されており、印刷配線基板Pの表面上に形成されたランド部P1も含めて、当該伝送媒体側シールドカバー14b5により上方側から覆われる構成になされている。なお、印刷配線基板P上の信号導電路(図示省略)およびグランド導電路(図示省略)は表面を絶縁体でほとんど覆われており、印刷配線基板Pの表面に露出して形成されている信号導電路(図示省略)およびグランド導電路(図示省略)は、第2接続脚部23aを半田接合するランド部P1と、ホールドダウン24b,24cを半田接合する領域のみに限られる。
【0046】
このような本実施形態にかかる構成によれば、リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2の第2接続脚部23aを上方側から覆う伝送媒体側シールドカバー14b5がコネクタ本体部10に予め設けられていることから、両コネクタ1,2同士を嵌合した時点で、細線同軸ケーブル(信号伝送媒体)SCの端末部の下方に配置されている第2接続脚部23aが伝送媒体側シールドカバー14b5により上方から覆われ、電磁波障害(EMI)の発生が良好に防止されることとなる。
【0047】
[反伝送媒体側シールドカバー]
また、前述したように同じく導電性シェル14を構成している前方側導電性シェル14aのメインシェル部14a2には、前方側に向かって延出する反伝送媒体側シールドカバー14a4が設けられている。この反伝送媒体側シールドカバー14a4は、メインシェル部14a2の前端縁部から略直角下方に折れ曲がって前方側嵌合案内部14a5になされている。このプラグコネクタ1に設けられた前方側嵌合案内部14a5は、リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に設けられた導電性シェル14の前端縁面に対して外方側から面接触する配置関係になされており、リセプタクルコネクタ2にプラグコネクタ1が嵌合される際に、当該前方側嵌合案内部14a5による位置決めが行われるようになっている。
【0048】
このような前方側嵌合案内部14a5をプラグコネクタ(第1コネクタ)1に設けておけば、リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2に対する嵌合操作が安定的に行われる。すなわち、両コネクタ1,2同士を嵌合させるにあたっては、例えば図12に示されているように、まずプラグコネクタ1の前方側嵌合案内部14a5をリセプタクルコネクタの前端縁部に当接させ、その当接縁を支点としてプラグコネクタ1の後端側部分を、矢印方向に下降させるように回動させて図13の状態とし、最後に上述した後方側嵌合案内部14b6を、図14のようにリセプタクルコネクタ2の導電性シェル14の後端縁に当接させることによって、嵌合操作における位置決めが良好に行われる。これにより、プラグコネクタ1をリセプタクルコネクタ2へ嵌合する際のプラグコネクタ1の傾きを抑制することができ、プラグコネクタ1の斜め嵌合による第1導電端子22および第2導電端子23の変形や破損を防止することができる。
【0049】
さらに、反伝送媒体側シールドカバー14a4は、上述した前方側嵌合案内部14a5の下端縁部から再び略水平方向に略直角に折れ曲がって前方側に延出した後に、印刷配線基板Pの表面に向かって略垂直に延出しており、両コネクタ1,2同士の嵌合時に当該反伝送媒体側シールドカバー14a4の先端縁部が印刷配線基板Pの表面に近接するように配置されている。このときの反伝送媒体側シールドカバー14a4の先端縁部は、外力に対抗する保持作用を備えた嵌合支持部14a6を構成するものである。
【0050】
例えば、両コネクタ1,2同士の嵌合操作完了後に、細線同軸ケーブル(信号伝送媒体)SCの端末部を通してプラグコネクタ(第1コネクタ)1に外部作用力が付加された際に、その反伝送媒体側シールドカバー14a4の先端縁部に設けられた嵌合支持部14a6が印刷配線基板Pの表面に接触し、その結果、外部作用力が印刷配線基板Pに受けられることとなって、電気コネクタ組立体全体の外力に対する強度が向上されて良好な電気的な接続安定性が維持される。
【0051】
なお、上述したように本実施形態にかかる嵌合支持部14a6,14b7は、両コネクタ1,2の嵌合時に印刷配線基板Pの表面に近接するように配置されているが、印刷配線基板Pの表面に接触させるような配置関係とすることも可能である。
【0052】
また、その反伝送媒体側シールドカバー14a4の先端縁部に設けられている嵌合支持部14a6は、第1接続脚部22aの前方側への突出端よりもさらに前方側に位置するように形成されており、印刷配線基板Pの表面上に形成されたランド部P1も、当該反伝送媒体側シールドカバー14a4により上方側から覆われる構成になされている。なお、既に説明した通り印刷配線基板P上の信号導電路(図示省略)およびグランド導電路(図示省略)は表面を絶縁体でほとんど覆われており、印刷配線基板Pの表面に露出して形成されている信号導電路(図示省略)およびグランド導電路(図示省略)は、第1接続脚部22aを半田接合するランド部P1と、ホールドダウン24a,24cを半田接合する領域のみに限られる。
【0053】
このような本実施形態にかかる構成によれば、リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)2の第1接続脚部22aを上方側から覆う反伝送媒体側シールドカバー14a4がコネクタ本体部10に予め設けられていることから、両コネクタ1,2同士を嵌合した時点で、第1接続脚部22aが反伝送媒体側シールドカバー14a4により上方から覆われ、電磁波障害(EMI)の発生が良好に防止されることとなる。
【0054】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0055】
例えば、上述した実施形態では、互いに異なる形状をなす導電端子(コンタクト)を交互に配置しているが、同一の形状をなす導電端子を多極配列した電気コネクタに対しても本発明は同様に適用することが可能である。
【0056】
また、本発明は、上述した実施形態のような細線同軸ケーブル用コネクタに限定されることはなく、細線同軸ケーブルと絶縁ケーブルとが複数混合したタイプの電気コネクタや、フレキシブル配線基板等が連結される電気コネクタ等についても同様に適用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0057】
以上のように本発明は、各種電気機器に使用される多種多様な電気コネクタに対して広く適用することが可能である。
【符号の説明】
【0058】
1 プラグコネクタ(第1コネクタ)
1A 嵌合凸部
2 リセプタクルコネクタ(第2コネクタ)
2A 嵌合凹部
10 コネクタ本体部
11 絶縁ハウジング
12 第1導電端子(コンタクト)
13 第2導電端子(コンタクト)
14 導電性シェル
14a 前方側導電性シェル
14a1 挿入固定部
14a2 メインシェル部
14a3 グランド接続舌片
14a4 反伝送媒体側シールドカバー
14a5 前方側嵌合案内部
14a6 嵌合支持部
14b 後方側導電性シェル
14b1 中間グランド部
14b2 湾曲状連結片
14b3 メインシェル部
14b4 伝送媒体規制板
14b5 伝送媒体側シールドカバー
14b6 後方側嵌合案内部
14b7 嵌合支持部
20 コネクタ本体部
21 絶縁ハウジング
22 第1導電端子(コンタクト)
22a 第1接続脚部(反伝送媒体側接続脚部)
23 第2導電端子(コンタクト)
23a 第2接続脚部(伝送媒体側接続脚部)
24 導電性シェル
24a,24b,24c ホールドダウン
24d 前端側凸部
24e 弾性接続舌片
P 印刷配線基板
P1 ランド部
SC 細線同軸ケーブル(信号伝送媒体)
SCa ケーブル中心導体(信号線)
SCb ケーブル外部導体(シールド線)
SCc,SCd グランドバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷配線基板上に接続脚部が接合されて実装された他のコネクタの嵌合凹部に、上方側から差し込むようにして嵌合される嵌合凸部が設けられたコネクタ本体部を有するものであって、
前記コネクタ本体部には、信号伝送媒体の端末部が前記印刷配線基板から上方に離間して略平行に延在するように連結され、その連結された信号伝送媒体の端末部の下方に前記他のコネクタの伝送媒体側接続脚部が配置されるように構成された電気コネクタにおいて、
前記コネクタ本体部に、前記信号伝送媒体の端末部と前記他のコネクタの伝送媒体側接続脚部との間から延出する伝送媒体側シールドカバーが設けられ、
その伝送媒体側シールドカバーは、前記他のコネクタの伝送媒体側接続脚部に沿って延出して当該他のコネクタの伝送媒体側接続脚部を上方側から覆うように構成されていることを特徴とする電気コネクタ。
【請求項2】
第1コネクタのコネクタ本体部に設けられた嵌合凸部が、印刷配線基板上に接続脚部が接合されて実装された第2のコネクタの嵌合凹部に上方側から差し込むように嵌合されるものであって、
前記第1コネクタのコネクタ本体部には、信号伝送媒体の端末部が前記印刷配線基板から上方に離間して略平行に延在するように連結され、その連結された信号伝送媒体の端末部の下方に前記第2コネクタの伝送媒体側接続脚部が配置される構成になされた電気コネクタの組立体において、
前記第1コネクタのコネクタ本体部に、前記信号伝送媒体の端末部と前記第2コネクタの伝送媒体側接続脚部との間から延出する伝送媒体側シールドカバーが設けられ、
その伝送媒体側シールドカバーは、前記第2コネクタの伝送媒体側接続脚部に沿うように延出して当該他のコネクタの伝送媒体側接続脚部を上方側から覆うように構成されていることを特徴とする電気コネクタの組立体。
【請求項3】
前記他のコネクタ又は第2コネクタに、前記コネクタ本体部から前記伝送媒体側接続脚部と反対側に延出する反伝送媒体側接続脚部が設けられたものであって、
前記コネクタ本体部には、前記反伝送媒体側接続脚部を上方側から覆う反伝送媒体側シールドカバーが設けられていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ、又は請求項2記載の電気コネクタの組立体。
【請求項4】
前記伝送媒体側シールドカバー及び反伝送媒体側シールドカバーに、両コネクタ同士の嵌合操作時に前記他のコネクタ又は第2コネクタの外表面に接触する嵌合案内部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ、又は請求項2記載の電気コネクタの組立体。
【請求項5】
前記伝送媒体側シールドカバー及び反伝送媒体側シールドカバーの端縁部に、両コネクタ同士の嵌合操作完了時に前記印刷配線基板の表面に接触又は近接される嵌合支持部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ、又は請求項2記載の電気コネクタの組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−89435(P2012−89435A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−237065(P2010−237065)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(394009278)株式会社アイペックス (148)
【Fターム(参考)】