説明

電気機器接続推定装置、電気機器接続推定システム、電気機器接続推定方法及びプログラム

【課題】家電機器に自らの動作履歴を記録して送信する機能を付加することなく、家電機器とコンセントの対応付けをより短い時間でより確実に推定することができる電気機器接続推定装置を提供すること。
【解決手段】電気機器接続推定装置である消費電力表示装置8Aは、電気機器の種別識別情報に対応づけて、操作指示情報と操作指示情報に対応する電気機器の電力消費パターンとを記憶する記憶手段85と、種別識別手段が識別した種別識別情報に対応する操作指示情報を出力する出力手段である表示手段83と、電力管理装置からコンセント単位の電力消費情報および対応するコンセントの識別情報であるコンセント識別情報を受信する通信手段84と、種別識別手段が識別した種別識別情報と、通信手段が受信した電力消費情報と、記憶手段が記憶している電力消費パターンと、に基づいて、種別識別情報とコンセント識別情報とを関連付ける制御手段86と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器接続推定装置、電気機器接続推定システム、電気機器接続推定方法及びプログラムに関し、特に、電気機器の接続を推定して家電機器の消費電力を表示する電気機器接続推定装置、電気機器接続推定システム、電気機器接続推定方法及びプログラムに関するものを含む。
【背景技術】
【0002】
従来、家電機器の消費電力を表示するための消費電力表示装置として、例えば、特許文献1に記載されているように、接続された家電機器の消費電力を測定して送信する機能を有する電力計と、電力計から送信された消費電力を取得して、家電機器毎に消費電力あるいは電力料金を表示するリモコンがあった。
【0003】
また、家電機器の消費電力を表示するための消費電力システムとして、例えば、特許文献2に記載されているように、家電機器が自らの動作履歴を記録して送信する機能を備え、管理センターは家電機器から受信した動作履歴と、分電盤装置において分岐ブレーカ毎に測定され送信された消費電力情報に基づき、家電機器がどの分岐ブレーカに接続されているか推定するシステムがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−148450号公報
【特許文献2】特開2010−193638号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の構成では、家電機器と電力計の対応付けを利用者が入力しなければならなかった。
【0006】
また、特許文献2の構成では、家電機器が自らの動作履歴を記録して送信する機能を備えている必要があり、また、動作履歴と消費電力情報を比較して家電機器がどの分岐ブレーカに接続されているか推定するためには、家電機器をある程度の時間、運用しなければならないという課題があった。
【0007】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、家電機器に自らの動作履歴を記録して送信する機能を付加することなく、家電機器とコンセントの対応関係をより短い時間でより確実に推定することができる電気機器接続推定装置、電気機器接続推定システム、電気機器接続推定方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記従来の課題を解決するために、本発明の電気機器接続推定装置は、コンセント単位で電気機器の消費電力情報を管理する電力管理装置に接続する電気機器接続推定装置であって、電気機器の種別を識別する情報である種別識別情報を識別する種別識別手段と、電気機器の種別識別情報に対応づけて、操作指示情報と前記操作指示情報に対応する電気機器の電力消費パターンとを記憶する記憶手段と、前記種別識別手段が識別した種別識別情報に対応する操作指示情報を出力する出力手段と、前記電力管理装置からコンセント単位の電力消費情報および対応するコンセントの識別情報であるコンセント識別情報を受信する通信手段と、前記種別識別手段が識別した種別識別情報と、前記通信手段が受信した電力消費情報と、前記記憶手段が記憶している電力消費パターンと、に基づいて、種別識別情報とコンセント識別情報とを関連付ける制御手段と、を備える。
【0009】
また、本発明の電気機器接続推定装置は、前記出力手段は、前記種別識別手段が識別した種別識別情報に対応する操作指示情報のうち、電気機器の電力消費の変動が最大になる操作指示情報を出力するものを含む。
【0010】
また、本発明の電気機器接続推定装置は、前記種別識別手段は、カメラで撮影した画像に基づいて種別識別情報を識別するものを含む。
【0011】
また、本発明の電気機器接続推定装置は、前記種別識別手段は、キーパッドからの入力に基づいて種別識別情報を識別するものを含む。
【0012】
また、本発明の電気機器接続推定装置は、前記出力手段は、表示手段であるものを含む。
【0013】
また、本発明の電気機器接続推定装置は、前記出力手段は、近接通信手段であり、操作指示情報を電気機器に送信するものを含む。
【0014】
また、本発明の電気機器接続推定システムは、コンセント単位で電気機器の消費電力情報を管理する電力管理装置と、前記電力管理装置に接続する電気機器接続推定装置と、を備える電気機器接続推定システムであって、前記電気機器接続推定装置は、電気機器の種別を識別する情報である種別識別情報を識別する種別識別手段と、電気機器の種別識別情報に対応づけて、操作指示情報と前記操作指示情報に対応する電気機器の電力消費パターンとを記憶する記憶手段と、前記種別識別手段が識別した種別識別情報に対応する操作指示情報を出力する出力手段と、前記電力管理装置からコンセント単位の電力消費情報および対応するコンセントの識別情報であるコンセント識別情報を受信する通信手段と、前記種別識別手段が識別した種別識別情報と、前記通信手段が受信した電力消費情報と、前記記憶手段が記憶している電力消費パターンと、に基づいて、種別識別情報とコンセント識別情報とを関連付ける制御手段と、を備える。
【0015】
また、本発明の電気機器接続推定方法は、電気機器の種別識別情報に対応づけて、操作指示情報と前記操作指示情報に対応する電気機器の電力消費パターンとを記憶する記憶手段を備え、コンセント単位で電気機器の消費電力情報を管理する電力管理装置に接続する電気機器接続推定装置における電気機器接続推定方法であって、電気機器の種別を識別する情報である種別識別情報を識別する種別識別ステップと、前記種別識別ステップが識別した種別識別情報に対応する操作指示情報を出力する出力ステップと、前記電力管理装置からコンセント単位の電力消費情報および対応するコンセントの識別情報であるコンセント識別情報を受信する通信ステップと、前記種別識別ステップで識別した種別識別情報と、前記通信ステップで受信した電力消費情報と、前記記憶手段が記憶している電力消費パターンと、に基づいて、種別識別情報とコンセント識別情報とを関連付ける制御ステップと、を備える。
【0016】
また、本発明のプログラムは、電気機器の種別識別情報に対応づけて、操作指示情報と前記操作指示情報に対応する電気機器の電力消費パターンとを記憶する記憶手段を備え、コンセント単位で電気機器の消費電力情報を管理する電力管理装置に接続する電気機器接続推定装置であるコンピュータに、電気機器の種別を識別する情報である種別識別情報を識別する種別識別ステップと、前記種別識別ステップが識別した種別識別情報に対応する操作指示情報を出力する出力ステップと、前記電力管理装置からコンセント単位の電力消費情報および対応するコンセントの識別情報であるコンセント識別情報を受信する通信ステップと、前記種別識別ステップで識別した種別識別情報と、前記通信ステップで受信した電力消費情報と、前記記憶手段が記憶している電力消費パターンと、に基づいて、種別識別情報とコンセント識別情報とを関連付ける制御ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明によれば、家電機器に自らの動作履歴を記録して送信する機能を付加することなく、家電機器とコンセントの対応付けをより短い時間でより確実に推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態1、2の共通部分となる消費電力表示システムの全体構成例を示す図
【図2】本発明の実施の形態1、2の共通部分となる消費電力表示システムにおける電力管理装置のデータベースに格納されるコンセント識別情報と消費電力情報の一例を示す図
【図3】本発明の実施の形態1、2の共通部分となる消費電力表示システムにおける消費電力情報取得のシーケンスの例を示す図
【図4】本発明の実施の形態1における消費電力表示システムの全体構成例を示す図
【図5】本発明の実施の形態1における消費電力表示装置の内部構成例を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態1における機器情報サーバの内部構成例を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態1における消費電力表示装置の記憶手段に格納されている機器識別情報とコンセント識別情報の一例を示す図
【図8】本発明の実施の形態1における消費電力表示装置および機器情報サーバのデータベースの記憶手段に格納されている機器種別情報、操作指示情報、消費電力パターンの一例を示す図
【図9】本発明の実施の形態1における機器情報取得のシーケンスの例を示す図
【図10】本発明の実施の形態1における消費電力表示装置の内部処理を示すフローチャート
【図11】本発明の実施の形態1における機器情報サーバの内部処理を示すフローチャート
【図12】本発明の実施の形態2における消費電力表示システムの全体構成例を示す図
【図13】本発明の実施の形態2における消費電力表示装置の内部構成例を示すブロック図
【図14】本発明の実施の形態2における消費電力表示装置および機器情報サーバのデータベースの記憶手段に格納されている機器種別情報、操作指示情報、消費電力パターンの一例を示す図
【図15】本発明の実施の形態2における消費電力表示装置8Bの内部処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下では、電気機器接続推定装置の例として、消費電力表示装置8、8A、8Bについて説明する。また、電気機器接続推定システムの例として、消費電力表示システムについて説明する。また、種別識別手段の例として、画像認識手段82について説明する。また、出力手段の例として、主に、表示手段83について説明する。
【0020】
まず、本発明の実施の形態1、2の共通部分となるコンセント単位で消費電力情報を管理する消費電力表示システムの全体構成例について図面を参照しながら説明する。本発明の実施の形態は、特に断りのない限り、これらの構成を含むように構成することができる。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態1、2の共通部分となるコンセント単位で消費電力情報を管理する消費電力表示システムの全体構成例を示す図である。図1に示すように、電力線1に電力供給装置2、コンセント3、家電機器4が接続され、電力供給装置2からコンセント3を介して家電機器4に電力が供給される。家電機器4の消費電力は、コンセント3内の電力計31で測定され、単位時間(例えば、10秒)あたりの消費電力として送信手段32によって有線ネットワーク5を経由して電力管理装置6に送信される。
【0022】
ここで、電力線1は、例えば、電灯線である。電力供給装置2は、例えば、配電盤である。家電機器4は、例えば、テレビ、冷蔵庫、洗濯機といった家電機器である。有線ネットワーク5は、例えば、有線LANである。コンセント3は、例えば、コンセントに対して、電力計31、送信手段32を付加したものを利用する。ここで、電力計31は、例えば、電力計、送信手段32は、例えば、NIC(ネットワークインタフェースカード)を利用する。
【0023】
電力管理装置6において、受信手段61で受信した消費電力は、制御手段62によって、どのコンセント3の消費電力かを識別するためのコンセント識別情報101を付加した上で消費電力情報102としてデータベース63に格納する。受信手段61、制御手段62、データベース63、通信手段64は、いずれも例えばPC(パーソナルコンピュータ)に搭載されている手段を利用することができる。
【0024】
ここで、データベース63に格納されるコンセント識別情報101は、コンセントを一意に識別するIDである。また、消費電力情報102は、コンセント3に接続されている家電機器4の消費電力について示した情報で、具体的には、例えば、単位時間あたりの消費電力を時系列に列挙した数列である。図2にデータベース63に格納されるコンセント識別情報101と消費電力情報102の一例を示す。
【0025】
電力管理装置6は、無線ネットワーク7を経由して消費電力表示装置8から送信された要求を通信手段64で受信し、データベース63から消費電力情報102を収集して応答に格納して送信する。無線ネットワーク7は、例えば、無線LANを利用する。
【0026】
次に、本発明の実施の形態1、2の共通部分となるコンセント単位で消費電力情報を管理する消費電力表示システムにおける消費電力情報取得のシーケンス例について説明する。
【0027】
図3は、本発明の実施の形態1、2の共通部分となるコンセント単位で消費電力情報を管理する消費電力表示システムにおける消費電力情報取得のシーケンス例を示す図である。図3に示すように、消費電力表示装置8は、電力管理装置6に消費電力情報取得要求71を送信する。消費電力情報取得要求71には、消費電力情報102を取得するコンセントのコンセント識別情報101を付加する。消費電力情報取得要求71には、複数のコンセントに対する要求を含めることができる。電力管理装置6は、受信した消費電力情報取得要求71の内容に基づき消費電力情報102をデータベース63から取得し、消費電力情報取得応答72に付加して消費電力表示装置8に送信する。
【0028】
(実施の形態1)
図4は、本発明の実施の形態1における消費電力表示システムの全体構成例を示す図である。図4において、図1と同じ構成については同じ符号を用い、説明を省略する。図4に示すように、本発明の実施の形態1における消費電力表示システムは、図1に示した消費電力表示システムに対して、消費電力表示装置8が消費電力表示装置8Aに置き換わり、機器情報サーバ9が追加されている。ここで、消費電力表示装置8Aは、図1における消費電力表示装置8と同じ機能を備え、さらに無線ネットワーク7を経由して機器情報サーバ9との間で機器情報を取得するために通信を行う。
【0029】
次に、図4における消費電力表示装置8Aおよび機器情報サーバ9の内部構成例について説明する。
【0030】
図5は、本発明の実施の形態1における消費電力表示装置8Aの内部構成例を示すブロック図である。図5に示すように、本発明の実施の形態1における消費電力表示装置8Aは、カメラ81と、画像認識手段82と、表示手段83と、通信手段84と、記憶手段85と、制御手段86とから構成される。カメラ81は、家電機器を撮影する。画像認識手段82は、撮影された画像の画像認識処理を行い、家電機器を特定して機器識別情報103および機器種別情報104を作成する。表示手段83は、家電機器4への操作指示情報105Aを表示する。通信手段84は、電力管理装置6と通信を行う。記憶手段85は、機器識別情報103とコンセント識別情報101とを関連付けて記憶し、また、機器種別情報104、操作指示情報105A、消費電力パターン106とを関連付けて記憶する。制御手段86は、消費電力表示装置8Aを制御する。
【0031】
図6は、本発明の実施の形態1における機器情報サーバ9の内部構成例を示すブロック図である。図6に示すように、本発明の実施の形態1における機器情報サーバ9は、通信手段91と、画像認識手段92と、データベース93と、制御手段94とから構成される。通信手段91は、消費電力表示装置8Aと通信を行う。画像認識手段92は、画像の画像認識処理を行い、家電機器を特定する。データベース93は、機器種別情報104、操作指示情報105A、消費電力パターン106等を関連付けて格納する。制御手段94は、機器情報サーバ9を制御する。
【0032】
ここで、消費電力表示装置8Aの記憶手段85および機器情報サーバ9のデータベース93に記憶または格納されている各情報について説明する。
【0033】
消費電力表示装置8Aの記憶手段85に記憶される機器識別情報103は、家電機器4を一意に識別するIDであり、コンセント識別情報101は、コンセントを一意に識別するIDである。図7に消費電力表示装置8Aの記憶手段85に記憶されている機器識別情報103とコンセント識別情報101の一例を示す。
【0034】
消費電力表示装置8Aの記憶手段85および機器情報サーバ9のデータベース93に記憶または格納されている機器種別情報104は、家電機器4の種別を一意に識別するIDである。操作指示情報105Aは、家電機器4の操作手順を示した情報で、この操作手順に沿って家電機器4を操作すると家電機器4の消費電力の変動量が大きくなるように構成する。具体的には、例えば、家電機器4の操作手順を示したテキスト情報である。消費電力パターン106は、実際に操作指示情報105Aに沿って家電機器4を操作した場合の家電機器4の消費電力の変動パターンについて示した情報で、具体的には、例えば、消費電力の変動量を時系列で列挙した符号付きの数列である。図8に消費電力表示装置8Aの記憶手段85および機器情報サーバ9のデータベース93の記憶手段85に記憶または格納されている機器種別情報104、操作指示情報105A、消費電力パターン106の一例を示す。
【0035】
次に、本発明の実施の形態1における機器情報取得のシーケンスの例について説明する。図9は、本発明の実施の形態1における機器情報取得のシーケンスの例を示す図である。図9に示すように、消費電力表示装置8Aは、機器情報サーバ9に機器情報取得要求73を送信する。機器情報取得要求73には、機器情報を取得する家電機器4の画像を付加する。機器情報サーバ9は、画像認識手段92において受信した機器情報取得要求73に格納されている画像情報の画像認識処理を行って家電機器4を特定し、特定した家電機器4に対応する機器種別情報104、操作指示情報105A、消費電力パターン106を機器情報取得応答74に付加して消費電力表示装置8Aに送信する。
【0036】
次に、本発明の実施の形態1における消費電力表示装置8Aの内部処理の一例についてフローチャートを参照しながら説明する。
【0037】
図10は、本発明の実施の形態1における消費電力表示装置8Aの内部処理を示すフローチャートである。図10において、まず、カメラ81が、家電機器4を撮影する(ステップS102)。次に、撮影した画像について画像認識手段82が、画像認識処理を行い、家電機器4を特定し、特定した家電機器4に対応する機器識別情報103および機器種別情報104を作成する(ステップS103)。次に、制御手段86が、特定した家電機器4に対応する機器識別情報103が記憶手段85に存在するか判定する(ステップS104)。
【0038】
次に、制御手段86は、特定した家電機器4に対応する機器識別情報103が記憶手段85に存在する場合(ステップS104、YES)、記憶手段85において機器識別情報103に対応するコンセント識別情報101を付加した消費電力情報取得要求71を、通信手段84を介して、電力管理装置6に送信する(ステップS105)。次に、制御手段86は、図3に示すシーケンスに基づき電力管理装置6から受信した消費電力情報取得応答72から消費電力情報102を取り出し、表示手段83に表示させ(ステップS106)、処理を終了する(ステップS107)。
【0039】
また、制御手段86は、特定した家電機器4に対応する機器識別情報103が記憶手段85に存在しない場合(ステップS104、NO)、機器種別情報104が記憶手段85に存在するか判定する(ステップS108)。
【0040】
制御手段86は、機器種別情報104が記憶手段85に存在しない場合(ステップS108、NO)、撮影した画像を付加した機器情報取得要求73を機器情報サーバ9に送信する(ステップS109)。次に、制御手段86は、図9に示すシーケンスに基づき機器情報サーバ9から受信した機器情報取得応答74から、機器種別情報104、操作指示情報105A、消費電力パターン106等を取り出し、記憶手段に記憶し(ステップS110)、ステップS111を実行する。
【0041】
また、制御手段86は、機器種別情報104が記憶手段85に存在する場合(ステップS108、YES)、表示手段83に機器種別情報104に対応する操作指示情報105Aの内容を表示して、ユーザーによりなされる操作が終わるまで一定時間(例えば、1分間)待つ(ステップS111)。次に、全てのコンセント3のコンセント識別情報101を付加した消費電力情報取得要求71を電力管理装置6に送信する。次に、制御手段86は、図3に示すシーケンスに基づき電力管理装置6から受信した消費電力情報取得応答72から消費電力情報102を取り出し、機器種別情報104に対応する消費電力パターン106と照合する(ステップS113)。次に、制御手段86は、消費電力パターン106と一致する消費電力情報102があるか判定する(ステップS114)。
【0042】
制御手段86は、消費電力パターン106と一致する消費電力情報102がある場合(ステップS114、YES)、機器識別情報103とコンセント識別情報101を対応付けて記憶手段に記憶し(ステップS115)、処理を終了する(ステップS107)。
【0043】
他方、消費電力パターン106と一致する消費電力情報102がない場合(ステップS114、NO)、処理を終了する(ステップS107)。
【0044】
次に、本発明の実施の形態1における機器情報サーバ9の内部処理の一例についてフローチャートを参照しながら説明する。
【0045】
図11は、本発明の実施の形態1における機器情報サーバ9の内部処理を示すフローチャートである。図11において、まず、制御手段94が、図3に示すシーケンスに基づき消費電力表示装置8Aから通信手段91を介して受信した機器情報取得要求73から画像を取り出す(ステップS202)。次に、画像認識手段92が、取り出した画像について画像認識手段92で画像認識処理を行い、家電機器4を特定し、機器種別情報104を作成する(ステップS203)。次に、制御手段94が、データベース93から特定した家電機器4の機器種別情報104に対応する操作指示情報105A、消費電力パターン106を取り出し、機器種別情報104と共に機器情報取得応答74に付加して通信手段91を介して消費電力表示装置8Aに送信し(ステップS204)、処理を終了する(ステップS205)。
【0046】
以上のように、本発明の実施の形態1の消費電力表示装置によれば、家電機器に自らの動作履歴を記録して送信する機能を付加することなく、家電機器とコンセントの対応付けをより短い時間でより確実に推定することができる。
【0047】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2においては、出力手段の例として、近接通信手段88を説明する。
【0048】
図12は、本発明の実施の形態2における消費電力表示システムの全体構成例を示す図である。図12において、図4と同じ構成については同じ符号を用い、説明を省略する。図12に示すように、本発明の実施の形態2における消費電力表示システムは、図4に示した本発明の実施の形態1の消費電力表示システムに対して、機器情報サーバ9が削除され、消費電力表示装置8Aが消費電力表示装置8Bに置き換わっている。
【0049】
次に、図12における消費電力表示装置8Bの内部構成例について説明する。
【0050】
図13は、本発明の実施の形態2における消費電力表示装置8Bの内部構成例を示すブロック図である。図13において、図5と同じ構成については同じ符号を用い、説明を省略する。図13に示すように、本発明の実施の形態2における消費電力表示装置8Bは、図5に示した本発明の実施の形態1における消費電力表示装置8Aに対して、カメラ81、画像認識手段82が削除され、文字列を入力するためのキーパッド87と、出力手段である近接通信手段88が追加されている。近接通信手段88は、家電機器4にリモコンコマンドを送信する。また、記憶手段85の操作指示情報105Aが操作指示情報105Bに置き換わっている。ここで、キーパッド87は、携帯電話端末などに搭載されているものを利用できる。また、近接通信手段88は、例えば、赤外線通信手段である。
【0051】
消費電力表示装置8Bの記憶手段85に記憶されている操作指示情報105Bは、操作指示情報105Aと同じく、家電機器4の操作手順を示した情報であり、この操作手順に沿って家電機器4を操作すると家電機器4の消費電力の変動量が大きくなるように構成する。具体的には、家電機器4の操作手順を示したリモコンコマンドである。
【0052】
図14に消費電力表示装置8Bの記憶手段85に記憶されている機器種別情報104、操作指示情報105B、消費電力パターン106の一例を示す。ここで、リモコンコマンドは、家電機器4を製造している各企業により規定されており、その規定に従い作成する。
【0053】
なお、出力手段として、近接通信手段88に加えて、実施の形態1と同様な表示手段83を備えていてもよい。
【0054】
次に、本発明の実施の形態2における消費電力表示装置8Bの内部処理の一例についてフローチャートを参照しながら説明する。
【0055】
図15は、本発明の実施の形態2における消費電力表示装置8Bの内部処理を示すフローチャートである。図15において、図10と同じ構成については同じ符号を用い、説明を省略する。図15に示すように、本発明の実施の形態2における消費電力表示装置8Bの内部処理を示すフローチャートは、図10に示した本発明の実施の形態1における消費電力表示装置8Aの内部処理を示すフローチャートに対して、ステップS102、S103、S107、S108、S109、S110、S111が削除され、ステップS116、S117、S118が追加されている。
【0056】
図15において、まず、キーパッド87は、機器識別情報103の入力を受け付ける(ステップS116)。次に、ステップS104を実行する。
【0057】
ステップS104において、機器識別情報103が記憶手段85に存在しない場合、キーパッドは、機器種別情報104の入力を受け付ける(ステップS117)。
【0058】
次に、近接通信手段88は、機器種別情報に対応する操作指示情報105B(リモコンコマンド)を家電機器4に送信する(ステップS118)。次に、ステップS112を実行する。
【0059】
以上のように、本発明の実施の形態2の消費電力表示装置によれば、家電機器に自らの動作履歴を記録して送信する機能を付加することなく、家電機器とコンセントの対応付けをより短い時間でより確実に推定することができる。
【0060】
なお、本発明の実施の形態1において、カメラ81および画像認識手段82を本発明の実施の形態2におけるキーパッド87に置き換えることで、キーパッドから機器識別情報103、機器種別情報104を入力することも可能である。
【0061】
また、本発明の実施の形態1に、本発明の実施の形態2における近接通信手段88を追加することで、操作指示情報(リモコンコマンド)を近接通信手段88から家電機器4に送信することが可能である。ただし、リモコンコマンドを利用するためには家電機器4が近接通信に対応していなければならない。
【0062】
また、本発明の実施の形態2において、機器情報サーバ9を追加することで、図9に示すシーケンスと同様のシーケンスに基づき、消費電力表示装置8Bが、機器情報サーバ9に機器種別情報104を付加した機器情報取得要求を送信し、機器情報サーバ9が消費電力表示装置8Bに機器種別情報104に対応する操作指示情報105B、消費電力パターン106を付加した機器情報取得応答74を送信することも可能である。
【0063】
なお、本発明は、電気機器の接続を推定できる電気機器接続推定装置、電気機器接続推定システム、電気機器接続推定方法、プログラム等として実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明にかかる電気機器接続推定装置、電気機器接続推定システム、電気機器接続推定方法及びプログラムは、家電機器に自らの動作履歴を記録して送信する機能を付加する必要がないことから、従来の電力管理システムに対して大きな影響を与えることなく、電気機器の接続を推定できる電気機器接続推定装置、電気機器接続推定システム、電気機器接続推定方法及びプログラムを実現することができる。さらに、家電機器とコンセントの対応付けをより短い時間でより確実に推定することができることから、利用者の利便性が向上するなど有用である。
【符号の説明】
【0065】
1 電力線
2 電力供給装置
3 コンセント
4 家電機器
5 有線ネットワーク
6 電力管理装置
7 無線ネットワーク
8、8A、8B 消費電力表示装置
9 機器情報サーバ
31 電力計
32 送信手段
61 受信手段
62 制御手段
63 データベース
64 通信手段
71 消費電力情報取得要求
72 消費電力情報取得応答
73 機器情報取得要求
74 機器情報取得応答
81 カメラ
82 画像認識手段
83 表示手段
84 通信手段
85 記憶手段
86 制御手段
87 キーパッド
88 近接通信手段
91 通信手段
92 画像認識手段
93 データベース
94 制御手段
101 コンセント識別情報
102 消費電力情報
103 機器識別情報
104 機器種別情報
105A、105B 操作指示情報
106 消費電力パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンセント単位で電気機器の消費電力情報を管理する電力管理装置に接続する電気機器接続推定装置であって、
電気機器の種別を識別する情報である種別識別情報を識別する種別識別手段と、
電気機器の種別識別情報に対応づけて、操作指示情報と前記操作指示情報に対応する電気機器の電力消費パターンとを記憶する記憶手段と、
前記種別識別手段が識別した種別識別情報に対応する操作指示情報を出力する出力手段と、
前記電力管理装置からコンセント単位の電力消費情報および対応するコンセントの識別情報であるコンセント識別情報を受信する通信手段と、
前記種別識別手段が識別した種別識別情報と、前記通信手段が受信した電力消費情報と、前記記憶手段が記憶している電力消費パターンと、に基づいて、種別識別情報とコンセント識別情報とを関連付ける制御手段と、
を備える電気機器接続推定装置。
【請求項2】
前記出力手段は、前記種別識別手段が識別した種別識別情報に対応する操作指示情報のうち、電気機器の電力消費の変動が最大になる操作指示情報を出力する
請求項1に記載の電気機器接続推定装置。
【請求項3】
前記種別識別手段は、カメラで撮影した画像に基づいて種別識別情報を識別する
請求項1又は請求項2に記載の電気機器接続推定装置。
【請求項4】
前記種別識別手段は、キーパッドからの入力に基づいて種別識別情報を識別する
請求項1又は請求項2に記載の電気機器接続推定装置。
【請求項5】
前記出力手段は、表示手段である
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電気機器接続推定装置。
【請求項6】
前記出力手段は、近接通信手段であり、操作指示情報を電気機器に送信する
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電気機器接続推定装置。
【請求項7】
コンセント単位で電気機器の消費電力情報を管理する電力管理装置と、前記電力管理装置に接続する電気機器接続推定装置と、を備える電気機器接続推定システムであって、
前記電気機器接続推定装置は、
電気機器の種別を識別する情報である種別識別情報を識別する種別識別手段と、
電気機器の種別識別情報に対応づけて、操作指示情報と前記操作指示情報に対応する電気機器の電力消費パターンとを記憶する記憶手段と、
前記種別識別手段が識別した種別識別情報に対応する操作指示情報を出力する出力手段と、
前記電力管理装置からコンセント単位の電力消費情報および対応するコンセントの識別情報であるコンセント識別情報を受信する通信手段と、
前記種別識別手段が識別した種別識別情報と、前記通信手段が受信した電力消費情報と、前記記憶手段が記憶している電力消費パターンと、に基づいて、種別識別情報とコンセント識別情報とを関連付ける制御手段と、を備える
電気機器接続推定システム。
【請求項8】
電気機器の種別識別情報に対応づけて、操作指示情報と前記操作指示情報に対応する電気機器の電力消費パターンとを記憶する記憶手段を備え、コンセント単位で電気機器の消費電力情報を管理する電力管理装置に接続する電気機器接続推定装置における電気機器接続推定方法であって、
電気機器の種別を識別する情報である種別識別情報を識別する種別識別ステップと、
前記種別識別ステップが識別した種別識別情報に対応する操作指示情報を出力する出力ステップと、
前記電力管理装置からコンセント単位の電力消費情報および対応するコンセントの識別情報であるコンセント識別情報を受信する通信ステップと、
前記種別識別ステップで識別した種別識別情報と、前記通信ステップで受信した電力消費情報と、前記記憶手段が記憶している電力消費パターンと、に基づいて、種別識別情報とコンセント識別情報とを関連付ける制御ステップと、
を備える電気機器接続推定方法。
【請求項9】
電気機器の種別識別情報に対応づけて、操作指示情報と前記操作指示情報に対応する電気機器の電力消費パターンとを記憶する記憶手段を備え、コンセント単位で電気機器の消費電力情報を管理する電力管理装置に接続する電気機器接続推定装置であるコンピュータに、
電気機器の種別を識別する情報である種別識別情報を識別する種別識別ステップと、
前記種別識別ステップが識別した種別識別情報に対応する操作指示情報を出力する出力ステップと、
前記電力管理装置からコンセント単位の電力消費情報および対応するコンセントの識別情報であるコンセント識別情報を受信する通信ステップと、
前記種別識別ステップで識別した種別識別情報と、前記通信ステップで受信した電力消費情報と、前記記憶手段が記憶している電力消費パターンと、に基づいて、種別識別情報とコンセント識別情報とを関連付ける制御ステップと、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−253865(P2012−253865A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−123116(P2011−123116)
【出願日】平成23年6月1日(2011.6.1)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】