説明

電気絶縁されたアクチュエータ出力軸

【課題】燃料装置において用いられる弁アクチュエータである。
【解決手段】アクチュエータはモータに連結されるようにされた第1金属セクション12と、弁に連結されるようにされた第2金属セクション14と、第1金属セクションから第2金属セクションへトルクを伝達するために第1金属セクション及び第2金属セクションに連結された非金属セクション16とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、概ね燃料タンク内の弁を制御するための装置に関するものである。より詳しくは、本出願は引火性燃料装置蒸気から電圧を実質的に絶縁するアクチュエータ出力軸に関するものである。
【背景技術】
【0002】
飛行機の燃料タンクに配置された燃料装置弁は、タンクからエンジンへの航空燃料の移送を可能にする。燃料タンクは、飛行機の胴体、翼、及び他の場所に配置されている。典型的には、電動アクチュエータ駆動軸は飛行機内の燃料装置弁を駆動するために使用される。これらアクチュエータ駆動軸は導電性金属材料から製造される。金属駆動軸は、所定の条件の下では、電流がそれらを通って燃料タンク内に流れて発火源になる可能性を提供する。
【0003】
飛行機の燃料タンクを火花発生から保護するさまざまな装置が開発されてきた。
【0004】
ドブロブスキー他へ与えられた米国特許第4971268号明細書は、燃料タンク内の管材料が原因の火花発生を防止することに関するものである。それは、管材料と直近の構造物との間のアーク発生を防ぐために十分に高い絶縁耐力を有するスリーブを使用している。
【0005】
アベネット他に与えられた米国特許第5709356号明細書は、二要素の複合材料を含むアンチスパーク構造体を開示している。その構造体は、飛行機の燃料タンクの一部を構成している。金属ねじが二要素の複合材料の中に配置される。電光がねじの頭部に達したとき電流は二要素の中を通る。電気の流れに起因する加熱により生み出されたガスが、ねじ内の通路を通ってアンチスパーク構造体の外部へ向けて排出される。
【0006】
マイアーに与えられた米国特許第6141194号明細書は、トランスを含む飛行機燃料タンク保護バリアを開示している。前記トランスは、配線系統が受ける障害の際に燃料タンクに供給されるエネルギー量を制限する。トランスの鉄心の飽和が、出力障害状態の間におけるタンクへのエネルギー移送を制限するのに活用される一方で、トランスの共通モード阻止性能が電撃を阻止するために使用される。
【0007】
マルチノフに与えられた米国特許第6343465号明細書は、一端が飛行機燃料タンクに連通しているダクトであって、他端がエンジンの空気取入口領域に連結されているダクトを開示している。作動しているエンジンの吸気吸引力が、危険なヒューム及び熱を燃料タンク領域から追い出して除去してそれらを燃焼及び排気するためにエンジンの燃焼室内に導く装置を駆動するために用いられる。除去されたヒューム及び熱は、外気、機械的に冷却された空気、またはタンク吸気弁を通る操縦席オーバフロー空気によって置き換えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は燃料装置において使用される弁アクチュエータ、及び燃料タンク内に配設された燃料弁を作動させるための装置に関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記アクチュエータは、モータに連結されるようにされた第1金属セクションと、弁に連結されるようにされた第2金属セクションと、第1金属セクションから第2金属セクションへトルクを伝達するために、第1金属セクション及び第2金属セクションに連結された非金属セクションとを有する。
また本発明は、燃料タンク内に配設された燃料弁を作動させるための装置に関するものでもある。前記装置は、モータと、燃料タンク内に配設された燃料弁と、モータを燃料弁に連結するアクチュエータ組立体とを具備する。アクチュエータ組立体は、モータに連結された第1金属セクションと、燃料弁に連結された駆動軸と、駆動軸に連結された第2金属セクションとを含む。電気絶縁セクションが、第1金属セクション及び第2金属セクションを互いに電気絶縁するために、及びモータから駆動軸にトルクを伝達するために、第1金属セクション及び第2金属セクションに連結されている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の例示的実施態様によるアクチュエータ出力軸の分解斜視図である。
【図2】本発明の例示的実施態様による組み立てられたアクチュエータ出力軸の断面斜視図である。
【図3】本発明の例示的実施態様によるモータ駆動回転アクチュエータの断面図である。
【図4】本発明の例示的実施態様によるアクチュエータ出力軸の側面図である。
【図5】本発明の例示的実施態様によるアクチュエータ出力軸の、図4のA−A切断線に沿って得られた断面図である。
【図6】アクチュエータ出力軸の代替実施態様の準透視図である。
【図7】本発明の代替実施態様によるアクチュエータ出力軸の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、添付図面と共に読まれたとき以下の詳細な説明から最もよく理解される。慣行により図の様々な特徴が縮尺に従っていないことに留意されたい。これに対して、様々な特徴の寸法は明瞭にするために任意に拡大又は縮小されている。以下の図が添付図に含まれている。
【0012】
ここで添付図面を参照したとき、同じ参照符号は図に記載された同様の要素を参照する。
【0013】
図1及び2は本発明の例示的実施態様によるアクチュエータ出力軸10の斜視図である。より詳しくは、図1はアクチュエータ出力軸10の分解図であり、図2は切断図である。図1及び2を参照すると、三つのセクションに分割される複合アクチュエータ出力軸の例示的実施態様が示されている。アクチュエータ出力軸10の一つのセクションは円筒状の第1金属軸12である。例示的実施態様では、第1金属軸12は約24mmの長さであって416耐蝕鋼から作られている。代替実施態様では、第1金属軸12は17−4析出硬化鋼、または416耐蝕鋼若しくは17−4析出硬化鋼に同等の強度特性及び耐食性を有する他の任意の金属である。その長さは、トルク要求条件の変化及び/又は顧客の機器とのインターフェイスに必要なことに応じて変化する。
【0014】
アクチュエータ出力軸10の他のセクションは、円筒状の第2金属軸14である。例示的実施態様では、第2金属軸14は約17.5mmの長さであって416耐蝕鋼から作られている。代替実施態様では、第2金属軸14は17−4析出硬化鋼であるか、または耐蝕鋼に同等の特性を有する他の任意の金属である。その長さは、トルク要求条件の変化及び/又は顧客の機器とのインターフェイスに必要なことに応じて変化する。
【0015】
アクチュエータ出力軸10の更に別のセクションは、非金属の電気絶縁カプラ16である。例示的実施態様では、カプラ16の長さは10mmであってシリコーン樹脂又はエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)のようなエラストマー材料から作られている。代替実施態様では、カプラ16は、シリコーンゴム、プラスチック材料、フッ素シリコーンゴム、または広い温度範囲において高い絶縁耐力及び強度特性を有する他の任意の材料である。例示的実施態様ではカプラ16の絶縁耐力は16kV/mmである。代替実施態様では、絶縁耐力は、100V/mm以下から無制限の範囲までの絶縁耐力である。カプラ16は軸12を軸14に連結する。三つのセクションが一体に連結されたとき、トルクは軸12から軸14へ伝達可能である。
【0016】
軸12は、軸12の一端に第1開口18を有する。第1開口18は、図3と共に以下により詳しく説明されるようにモータからの出力軸を受容できる。軸12は、その他端に第2開口20を有する。例示的実施態様では、開口20は雌型パターンを形成されており、前記雌型パターンはカプラ16の対応する雄型パターンに嵌合可能である。Oリング13が、開口18と開口20とのほぼ中間の軸12の外周に配設される。代替実施態様では、Oリング13は前記二つの開口の中間以外の位置に配置されてよい。Oリングは、汚染物質がモータ駆動回転アクチュエータに進入するのを防ぐために使用される。例示的実施態様では、開口20は雌型十字パターンで形成され、前記雌型十字パターンは、以下により詳細に説明されるように、開口20に隣接する軸12の内側表面内に縦方向のスロット(図1又は2では図示せず)を備えている。前記縦方向スロットは軸12の縦軸線にほぼ平行である。
【0017】
図1及び2に示されているように、第2金属軸14は二つのセクション22及び24で構成されている。セクション22及び24は、金属の単一片から作られるか、又は一体に接合可能な二つの別個の金属片から作られる。前記セクションが二つの別個の金属片から作られるなら、例示的実施態様では前記二つの金属片は同一種類の金属から作られる。代替実施態様では、前記二つの金属片は異なる種類の金属である。セクション22の外側表面は、セクション22が駆動軸に連結されることを可能にする出力駆動の特徴又は形状を有している。例示的実施態様では、出力駆動の特徴は、セクション22が、歯車、キー溝、又は駆動軸上の他の形状に嵌合することを可能にするスプラインの形をしている。代替実施態様では、セクション22の外側表面は、セクション22が歯車、スプライン、又は駆動軸上の他の形状に嵌合することを可能にするためにキー溝の形をしている。セクション24は以下により詳細に説明される。セクション24は弁を開閉する駆動軸に連結される。
【0018】
図4は、本発明の例示的実施態様によるアクチュエータ出力軸の側面図である。図5は、本発明の例示的実施態様によるアクチュエータ出力軸の、図4の切断線A−Aに沿って得られた断面図である。図1、2、及び5は例示的実施態様のカプラ16が、アーム16A、16B、16C、及び16Dを有していることを示している。例示的実施態様では、前記アームが互いに約90度離間されている十字パターンの形状で前記アームは形作られている。代替実施態様では、より多くのアーム又はより少ないアームが在り、アームは他の間隔で互いに離間され、及びアームは十字パターン以外の形状を形作る。代替実施態様では、アームは、より長い又はより短い又はより丸い又は丸みが少ない形状又は軸組立体のトルクの伝達を可能にする他の任意の形状である。アームの本数は、軸が設計トルクを伝える限り変化してよい。更に別の代替実施態様では、アームに換えて中空チューブが使用される。前記チューブは金属軸12の対応可能に形作られた開口内に挿入される。
【0019】
例示的実施態様では、カプラの壁は比較的薄く、0.635mmから0.889mmの範囲にある。壁は、カプラがトルクを伝達するとき実質的変形を受けないほどの薄さで作られる。例示的実施態様では、カプラの変形量は比較的小さく1度から3度の範囲にある。
【0020】
例示的実施態様では、カプラ16の端面16Eは開放端20に隣接して配設される。軸12の内側12Aは、アーム16A〜16Dの形状に合うように雌型パターンで機械加工されている。例示的実施態様では、前記雌型パターンは十字パターンの形をしている。代替実施態様では、前記雌型パターンはアーム16A〜16Dと同一の形状及びリブ24A〜24D(以下に記載)と同一の形状を形作る。カプラ16が軸12に挿入されたとき、雄型アームの各々は、軸12の内側12Aの内側嵌合雌型機械加工部分の中に挿入される。軸12の内側機械加工部分の形状をアーム16A〜16Dの形状にほぼ合わせることは、軸12から軸14に伝達されるトルクの大きさを最大化することに役立つ。代替実施態様では、カプラ16は、圧入又はトルクの伝達を可能にする他の任意の嵌め込み機構を用いて軸12の中に嵌め込まれる。カプラ16のアームは、軸12の内側12Aに接着もされてよい。接着の性質は、軸に用いられた金属とカプラに用いられた材料により左右される。例示的実施態様では、接着はシリコーン樹脂化学接着である。代替実施態様では、接着はシリコーン樹脂に同等の特性を有する物質を使って確立される。アーム16A〜16Dと軸12の内側12Aとの間の接着は、軸12から軸14へ伝達されるトルクの大きさを最大化することにも役立つ。端面16Eで始まるカプラのアームの各々の内側を含むカプラの内側は中空である。
【0021】
例示的実施態様では、アーム16A〜16Dの長さは軸12の長さの半分未満である。代替実施態様では、アーム16A〜16Dの長さは軸12の半分より長い。アームの長さは、軸12から軸14へ伝達される必要があるトルクの大きさ及びコストの検討に基づいて決定される。より長いアームがより大きなトルクの伝達を可能にする。
【0022】
軸14のセクション24の例示的実施態様はリブ24A〜24Dを有している。例示的実施態様では、リブ24A〜24Dは、リブが互いに約90度離間されている十字パターンの形をしている。代替実施態様では、より多くの又はより少ないリブであり、リブは互いに他の間隔で離間されてよく、またリブは十字パターン以外の形状を形作ってよい。代替実施態様では、リブは、星形、突起、Y字形、又は必要なトルクの伝達を可能にする他の任意の形状で形作られる。リブの本数は、当該部分が適切な強度を有するように変化してよい。また、例示的実施態様では、リブ24A〜24Dの形状及び本数はアーム16A〜16Dの形状及び本数に合致する。カプラ16は軸14のセクション24を受容することができる。例示的実施態様では、カプラ16のアーム16A〜16Dの中空の空間がセクション24のリブ24A〜24Dを受容する。更に別の代替実施態様では、セクション24は丸い形状を呈しており、そのような丸い形状のセクション24は対応する形状のカプラに挿入され得る。
【0023】
図2、4及び5に示されるように、軸12はカプラ16を軸12の開放端20で受容する。これらの図は、カプラ16がセクション24のリブ24A〜24Dを受容することも示している。リブ24A〜24Dの長さは、アーム16A〜16Dの長さにほぼ等しい。リブ24A〜24Dの形状と長さをアーム16A〜16Dの形状と長さにほぼ合わせることは、軸12から軸14へ伝達されるトルクの大きさを最大化することに役立つ。リブ24A〜24Dはアーム16A〜16Dの内側に接着もされている。例示的実施態様では、接着はシリコーン樹脂を使った化学的接着である。代替実施態様では、接着はシリコーン樹脂に類似の特性を有する材料を用いて確立される。リブ24A〜24Dとアーム16A〜16Dとの間の接着は、軸12から軸14へ伝達されるトルクの大きさを最大化するのにも役立つ。図4を参照すると、例示的実施態様では、第1金属軸12と第2金属軸14との間のアーク放電の発生を防ぐために軸12の端部12Fと軸14の端部14Fとの間に短い距離がある。全ての三つの要素が共に連結されたとき、軸12はカプラセクション16によって軸14に連結される。従って、二つの金属軸12及び14はカプラ16を介して互いに連結される。
【0024】
カプラ16は、二つの金属軸12と14との間に実質的な電気絶縁を提供し、その結果駆動軸を実質的に電気絶縁して、駆動軸を通して飛行機燃料装置へ伝えられる電気エネルギーの量をほぼ最小限に抑える。
【0025】
図3は、本発明の例示的実施態様によるモータ駆動回転アクチュエータ100の断面図である。図3はカバー30を示しており、前記カバー30は、アクチュエータ出力軸組立体と、該アクチュエータ出力軸組立体を介してモータから弁へトルクを伝達するために用いられる他の要素とを囲うものである。モータ32はカバー30内に配置されている。電気部品34、スイッチ36、ギアボックス38、及び電気磁気的干渉抑制回路基板40もカバーの中に配置されている。例示的実施態様では、モータ32はブラシを使用する在来の直流永久磁石モータである。代替実施態様では、モータ32は他の任意の直流モータである。モータ32は交流モータであってもよい。
【0026】
図3は、アクチュエータ出力軸10も示しており、前記アクチュエータ出力軸10は、第1金属軸12、第2金属軸14、非金属の電気絶縁カプラ16、及びアクチュエータ出力軸10を収容するハウジング31を具備している。ギアボックス38はモータ32によって提供される出力トルクを第1金属軸12に伝達する。電気部品34はモータ32の運動を制御し、及びスイッチ36は電気部品34へのフィードバックを与える。より詳しくは、電気部品はアクチュエータ出力軸がその回転行程の二つの端の一方に位置しているか否かを示す。そうすることによって、電気部品34は連結された弁(図示せず)が開放又は閉鎖されているかを示す。
【0027】
スプライン加工された出力セクション14は、対応するギアを有する駆動軸44に連結され、前記対応するギアは、トルクのアクチュエータ出力軸10から駆動軸44への伝達を可能にする。駆動軸44の他方の端は燃料タンク(図示せず)内の燃料弁(図示せず)に連結されている。従って、出力軸10はトルクをモータ32から燃料タンク内の燃料弁を開閉する駆動軸44へ伝達することができる。代替実施態様では、駆動軸44は、一つ以上の燃料タンク内の複数の燃料弁に連結されて、燃料弁の一つ以上を開閉する。
【0028】
アクチュエータ100を燃料タンクに結合するために取付板46が燃料タンクの外側の壁に取り付けられている。代替実施態様では、取付板46は燃料タンクの内側の壁に取り付けられる。取付板46がどこに取り付けられるかにかかわらず駆動軸44は航空燃料によって濡らされ、アクチュエータ出力軸組立体の残りの部分は広い範囲の周囲温度及び圧力に曝される。本発明は、駆動軸44を通してハウジングから航空燃料装置へ伝達される可能性のある電気エネルギーを実質的に絶縁することができる。
【0029】
図6は、絶縁されたアクチュエータ出力軸の代替実施態様の準透視図であって、第1金属軸12、第2金属軸14、及び非金属の絶縁カプラセクション60を示している。図7は、本発明の代替実施態様によるアクチュエータ出力軸の側面図である。参照符号13は、Oリング13のおおよその位置を示す第1金属軸12の外周領域を示している。Oリング13は第1金属セクション12の両端の概ね中間にある。図6に示される実施態様では、金属軸12は例示的実施態様における金属軸12の長さより短い。更に、カプラ60の長さは第1金属軸の長さの半分以上の長さである。たとえば、代替実施態様における第1金属軸12の長さは約24mmであり、カプラ60の長さは約9mmである。例示的実施態様では、カプラセクション60の長さの金属軸12の長さに対する比率は8分の3である。前記比率は、金属軸12の内側に接触するカプラ表面積の大きさを増大してトルクを良好に伝達するために増大されてよい。前記比率は、より小さなトルク伝達又はより少ないコストが求められる場合には小さくされてよい。代替実施態様では、前記比率は4分の1又は二本の軸の連結を生み出して所要のトルクを伝達するほとんど他の任意の比率であってよい。
【0030】
非金属カプラ60は二つのセクションを具備している。第1セクションは環状部分62と第2部分64とを具備している。第2部分64は環状部分から開口18の方へほぼ垂直にかつ軸12の縦軸線にほぼ平行に延びている。図6及び7によると、環状部分62の直径66は第2部分64の直径68より大きい。代替実施態様において、前記二つの直径はほぼ等しい。環状部分62の一部は、第1金属軸12の第2開口20を越えて縦方向に延びており、また軸14の第1セクション22の端部22Aに接触するほどに厚い。環状部分62が第2金属軸14に接触するとき、電気絶縁が二つの金属軸の間に提供される。
【0031】
代替実施態様において、第1金属軸12の内側、第2金属軸14の金属部分22、及び第2セクション24のリブ24A〜24Dは、例示的実施態様の対応部分にほぼ同一の形状を有する。
【0032】
本発明は、ここで具体的な実施態様を参照して図解及び説明されたが、本発明は示された詳細に限定されることを意図されるものではない。そうではなく、様々な変更例が、本発明から逸脱することなく、特許請求の範囲の均等物の範囲内の詳細において作られてよい。
【0033】
本発明の好適な実施態様がここで示されて説明されたが、そのような実施態様は例示を目的に提供されたことが理解されるであろう。多くの変形、変更、及び置換が、本発明の精神から逸脱することなく本技術分野に知識を有する者には想到されるであろう。従って、添付された請求項は、本発明の精神及び範囲に含まれるような全てのそのような変更例を含むことが意図されている。
【符号の説明】
【0034】
10 アクチュエータ出力軸
12 第1金属軸
14 第2金属軸
16 電気絶縁カプラ
16A、16B、16C、16D アーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料装置で使用するための弁アクチュエータであって、モータに連結されるようにされた第1金属セクションと、弁に連結されるようにされた第2金属セクションと、前記第1金属セクションから前記第2金属セクションへトルクを伝達するために前記第1金属セクション及び前記第2金属セクションに連結された非金属セクションと、を有する弁アクチュエータ。
【請求項2】
前記第2金属セクションが前記非金属セクションの中に配設されている、請求項1に記載の弁アクチュエータ。
【請求項3】
前記第2金属セクションが、前記非金属セクションの中に配設される少なくとも一つのリブを含む、請求項1に記載の弁アクチュエータ。
【請求項4】
前記非金属セクションは、環状部分と、前記環状部分からほぼ垂直に延びる第2部分とを含む、請求項1に記載の弁アクチュエータ。
【請求項5】
前記非金属セクションが前記第1金属セクション及び前記第2金属セクションに嵌め込まれている、請求項1に記載の弁アクチュエータ。
【請求項6】
前記非金属セクションが前記第1金属セクション及び前記第2金属セクションに接着されている、請求項1に記載の弁アクチュエータ。
【請求項7】
前記非金属セクションは、前記第1金属セクションと前記第2金属セクションとの間に配設された電気絶縁物である、請求項4に記載の弁アクチュエータ。
【請求項8】
前記弁が燃料コンテナの内部に配設されている、請求項1に記載の弁アクチュエータ。
【請求項9】
前記弁に連結された駆動軸を更に具備する請求項1に記載の弁アクチュエータであって、前記第2金属セクションが前記駆動軸を介して前記弁に連結されている弁アクチュエータ。
【請求項10】
複数の弁に連結された駆動軸を更に具備する請求項1に記載の弁アクチュエータであって、前記第2金属セクションが前記駆動軸を介して前記複数の弁に連結されている弁アクチュエータ。
【請求項11】
前記第2金属セクションを前記駆動軸に嵌め合わせるために、前記第2金属セクションと前記駆動軸のうちの一方に設けられたスプラインと、前記第2金属セクションと前記駆動軸のうちの一方に設けられたキー溝と、を更に具備する請求項9に記載の弁アクチュエータ。
【請求項12】
前記非金属セクションが、前記第2金属セクションの相補的形状部分を受容するための開口を有する、請求項1に記載の弁アクチュエータ。
【請求項13】
燃料装置で用いられる弁アクチュエータであって、
開放端を有する第1金属軸と、
駆動構造形を備えて形成された第2金属軸と、
前記第1金属軸と前記第2金属軸との間に配設された電気絶縁カプラと、を具備する出力軸を有し、
前記第1金属軸の開放端が前記絶縁カプラを受容し、前記絶縁カプラの一端が前記第1金属軸の前記開放端に隣接し、前記絶縁カプラが、該絶縁カプラに対する前記第2金属軸の回転を不可能にするように構成されている、弁アクチュエータ。
【請求項14】
前記絶縁カプラが、環状部分と、前記第1金属軸の縦軸線にほぼ平行に延びる第2部分とのうちの少なくとも一方を含む、請求項13に記載の弁アクチュエータ。
【請求項15】
前記第2金属セクションが前記絶縁カプラの中に配設されている、請求項14に記載の弁アクチュエータ。
【請求項16】
前記第2金属セクションが、前記絶縁カプラの中に配設される少なくとも一つのリブを含んでいる、請求項14に記載の弁アクチュエータ。
【請求項17】
前記絶縁カプラが前記第1金属セクション及び前記第2金属セクションに嵌め込まれている、請求項14に記載の弁アクチュエータ。
【請求項18】
前記絶縁カプラが前記第1金属セクション及び前記第2金属セクションに接着されている、請求項14に記載の弁アクチュエータ。
【請求項19】
前記絶縁カプラの第2の端が前記第1金属軸の中に配設されている、請求項13に記載の弁アクチュエータ。
【請求項20】
前記絶縁カプラの端面は、前記第2金属軸の相補的形状の端部を受容する開口を該端面に有し、前記開口及び前記端部が、前記絶縁カプラと前記第2金属軸との間の回転を不可能にするように形成されている、請求項13に記載の弁アクチュエータ。
【請求項21】
前記絶縁カプラが前記第1金属軸及び前記第2金属軸に接着されている、請求項13に記載の弁アクチュエータ。
【請求項22】
前記第2金属軸が燃料コンテナの内部の弁に連結されるようにされた、請求項13に記載の弁アクチュエータ。
【請求項23】
前記弁に連結された駆動軸を更に具備する請求項22に記載の弁アクチュエータであって、前記第2金属セクションが前記駆動軸を介して前記弁に連結されている、弁アクチュエータ。
【請求項24】
複数の弁に連結された駆動軸を更に具備する請求項22に記載の弁アクチュエータであって、前記第2金属セクションが前記駆動軸を介して前記複数の弁に連結されている、弁アクチュエータ。
【請求項25】
燃料タンク内に配設された燃料弁を作動させるための装置であって、
モータと、
燃料タンク内に配設された燃料弁と、
前記モータを前記燃料弁に連結するアクチュエータ組立体とを具備し、前記アクチュエータ組立体が、
前記モータに連結された第1金属セクションと、
前記燃料弁に連結された駆動軸と、
前記駆動軸に連結された第2金属セクションと、
前記第1金属セクション及び第2金属セクションに連結された電気絶縁セクションにして、前記モータから前記駆動軸へトルクを伝達するようにされた電気絶縁セクションと、を含む、燃料タンク内に配設された燃料弁を作動させるための装置。
【請求項26】
前記第1金属セクションが電気絶縁セクションを受容する開放端を有する、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記絶縁カプラが、該絶縁カプラに対する前記第2金属軸の回転を不可能にするように形成されている、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記非金属セクションが前記第1金属セクション及び前記第2金属セクションに接着されている、請求項25に記載の装置。
【請求項29】
前記第2金属セクションを前記駆動軸に嵌め合わせるために、前記第2金属セクションと前記駆動軸のうちの一方に設けられたスプラインと、前記第2金属セクションと前記駆動軸のうちの一方に設けられたキー溝とを更に具備する、請求項25に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−107631(P2012−107631A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−30683(P2012−30683)
【出願日】平成24年2月15日(2012.2.15)
【分割の表示】特願2007−554146(P2007−554146)の分割
【原出願日】平成18年1月30日(2006.1.30)
【出願人】(505194077)アイティーティー マニュファクチャリング エンタープライジーズ エルエルシー (114)
【Fターム(参考)】