説明

電池の不動態化を感知/修正する動力式空気清浄化呼吸器具及びそのための方法

動力式空気清浄化呼吸器具と、強制空気流を着用者に向けるための方法。電池が、空気流路に流体的に接続されたファンに作動可能に電力供給するが、ある状況では、不動態化を呈する。電圧遅延感知回路が、作動可能に電池に接続されており、不動態化に関連する表示を提供する。信号が、電力源の不動態化についての表示をユーザーに提供してもよい。修正回路が、そのような不動態化を修正してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動力式空気清浄化呼吸器具、並びに電圧遅延及び/又は電池の不動態化に関連する問題を克服する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電池動力式の空気清浄化呼吸器具(PAPR)の使用は、十分に確立された技術である。PAPRには通常、着用者への強制空気流と、フィルターと、例えばブロワ又はファンからの強制空気供給源に動力を与えるための電力供給源、普通は電池とが含まれる。
【0003】
異なるタイプの電力供給源が、通常は電池が、PAPRで使用可能である。例として、単一回使用の使い切り電池、充電式電池、及び本質安全電池が挙げられる。本質安全電池は、例えば爆発性環境などの幾つかの環境では危険なことがあるようなデバイスから、蓄えられた電気エネルギーが放電される量を制限するように設計されている。
【0004】
幾つかのPAPRは、2つのタイプの電池を、例えば、一次電池として知られる非充電式電池及び二次電池として知られる充電式電池を使用する。そのようなPAPRは、本質安全が要求されるか否かにより、爆発性環境及び非爆発性環境で使用可能である。
【0005】
リチウム電池が、PAPR用電力源として使用可能である。リチウム一次電池は、その本来的に長い貯蔵寿命に起因する利点を提供する。リチウム一次電池の長い貯蔵寿命は、不動態化と呼ばれる電池セル特性のためである。不動態化は、電池セルの抵抗層の長時間にわたる蓄積を記述するのに使用される用語である。抵抗層は、電池の内部放電を阻止する傾向があり、これがその貯蔵寿命を延ばす傾向となる。貯蔵時間の影響は、当初利用可能な電気エネルギーを制限し貯蔵中に漸進的に増大させることによって、この層の抵抗効果を克服する能力に厳しい影響を有することがある。
【0006】
一次電池として使用されてセルの不動態化を呈するようなリチウム電池の不利点は、当初利用可能な電圧の降下により観察され、これはかなりの不使用期間の後での電池の使用開始に続く、通常は電圧遅延と呼ばれるものである。利用可能な電圧の降下は、不動態化プロセスが生じているためである。
【0007】
リチウム一次電池が使用される時、抵抗層は、徐々に活性化され、すなわち「破壊」され、次に、電池が正常に機能する、すなわち、電池から利用可能な期待電圧が作り出される。しかしながら、抵抗層が「破壊」される又は活性化されるまで、そうでない場合になるであろうよりも低い電圧しか、電池から利用できないことがある。
【0008】
セルの不動態化により引き起こされる、当初利用可能な電気エネルギーへの影響も、電圧遅延と呼ばれる。すなわち、必要とされる負荷がPAPRに付加される時、電池から利用可能な初期電圧が低下する、ことによると、激しく低下する。活性化プロセスが完了するある時間の後でのみ、不動態化層の除去に続いて、期待された初期セル電圧が戻る。
【0009】
そのようなより低い初期電圧は、リチウム電池により電力供給されるPAPRの性能に悪影響を有する可能性があり、例えば、より少量の空気しか清浄化に利用できないことがあり、ことによると、PAPRの電子制御回路にさえ悪影響を有する可能性がある。そのようなより低い電圧は、呼吸器具の作動を全体として制限する又は妨げることがある可能性もある。
【0010】
この問題は、上で議論されたような危険な例えば爆発性の環境中で安全防護運転するために、電力供給源から利用可能な引き込み電流が既に制限された本質安全電力供給源を使用するPAPRにおいて悪化される場合もあり、活性化のための時間が引き伸ばされる可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
リチウム電池又は同様の不動態化を呈する他の電力源を使用するPAPRのユーザーは、電力源から利用可能な電圧が、ひいてはPAPRの性能が制限されているのを気付かないことがある。そのようなユーザーは、ことによると、不動態化を呈するそのような電力源を有するPAPRを、PAPRの全作動が必要とされる操作環境の中へ持っていく場合もある。その時、PAPRの全作動特性が利用可能でないと、不幸な結果に終わるおそれもある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
したがって、ある実施形態では、PAPRのユーザーは、確実に、不動態化を呈する電力供給源を使用するにもかかわらず意図されるように空気呼吸器具が機能すること、並びに/あるいは、そのような不動態化が軽減されない限り及び/又はそれまで、致命的環境中でPAPRを使用しないなどによって、ユーザーがPAPRの性能に対処する必要な処置を取ってもよいように、PAPRのユーザーが不動態化について及び/又は不動態化の除去若しくは修正について告知される、及び/又は警告されることが重要である。
【0013】
本発明は、ある実施形態では、フィルターを通して着用者へ強制空気流を向けることができるPAPRを提供する。電池が、空気流路に流体的に接続されたファンに作動可能に電力供給しており、ある状況では、不動態化を呈する。電池の不動態化を修正するために、修正回路が準備されている。
【0014】
本発明は、別の実施形態では、強制空気流を着用者へ向けることができるPAPRを操作する方法を提供しており、PAPRが、強制空気流用の空気流路を有する部材と、フィルターと、空気流路に流体的に接続されて強制空気流を作り出すファンと、ファンに作動可能に電力供給する、ある状況では不動態化を呈する電池とを有する。電池の不動態化が感知される。電池の不動態化の表示がユーザーに提供される。
【0015】
本発明は、別の実施形態では、強制空気流を着用者へ向けることができるPAPRを操作する方法を提供しており、PAPRが、強制空気流用の空気流路を有する部材と、フィルターと、空気流路に流体的に接続されて強制空気流を作り出すファンと、ファンに作動可能に電力供給する、ある状況では不動態化を呈する電池とを有する。電池の不動態化が感知される。電池の不動態化が、前記表示に応答して修正される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本説明で使用するとき、次の用語は示された意味を有する。
【0017】
「修正回路」は、電池の不動態化の影響を克服するために本明細書の以下で説明されるプロセスに提供するように設けられた、いずれかの回路、ソフトウエアプログラム、又は機能である。
【0018】
「ファン」は、強制空気流を提供するための機構であって、一般に、流体に対して圧力及び/又は流れを作り出す若しくは加えるための、電気的に動力供給される機械的な機構である。
【0019】
「強制空気流」は、PAPRのユーザーが利用できる空気の供給であって、一般に、ファン、モータ、又は他の好適な推進体によりエネルギー供給される。
【0020】
「不動態化に関連する表示」は、電池の不動態化又は不動態化の程度の感知若しくは検知を表示するいずれかの設備であり、いずれかのタイプの電圧、波形、電流、及び/又はタイミングが含まれるアナログ又はデジタル電気信号などによるが、これらに限定されない。
【0021】
「空気流路を有する部材」は、空気供給をPAPRのユーザーに送達するためのいずれかの機構であり、ダクト、管、フード、ボディスーツなどがあるが、これらに限定されない。
【0022】
「不動態化の克服」は、電池の不動態化の影響を改善する機能を実行する処置(単数又は複数)を取ることを意味し、電池からの電圧を維持するために引き込み電流を制限するなどによるが、これに限定されない。
【0023】
「PAPR」は、個人用空気清浄化呼吸器具である。
【0024】
「ユーザーに表示を提供すること」は、視覚、聴覚、又は他の手段によりユーザーに警報するための、本明細書において以下で説明されるいずれかの手段である。
【0025】
「ユーザー」とは、PAPRに関連する信号により警報される、着用者の場合もあるが、必ずしも着用者ではない人である。
【0026】
「着用者」とは、強制空気流がPAPRにより供給される人、又は多数の人の中の1人である。
【0027】
図1は、本発明の実施形態に従って組み立てられたPAPR10の外観を示す。PAPR10が、着用者12の腰周りにベルト14で取り付けられている。PAPR10には、伝統的に、フィルター(単数又は複数)16を有するハウジング15を含有する。ハウジング15には、強制空気流を作り出すためのファン又はブロワを含有する。電力供給源が、通常は電池が、ファン又はブロワに電力供給しており、及びハウジング15内又は他の場所に配置されてもよく、例えば、着用者12に取り付けられなくても、若しくはバックパックなどの別個の包みを介して着用者12に取り付けられてもよい。空気ダクト18が、着用者12による使用のために、PAPR10のハウジング15からの強制空気流の移送を助けており、使用は通常、マウスピース若しくはノウズピース又はヘッドピース(図示せず)を通して達成される。PAPR10は、本質的に自蔵型であり、フィルター16、ファン又はブロワ、及び空気ダクト18を使用して、濾過された空気を着用者12に供給する。
【0028】
PAPR10は、使用の必要性が生じた場合にユーザーによる利用が容易な、接近可能な場所に格納されてもよい。濾過空気の強制供給が望ましい又は必要な環境にユーザーが遭遇することになる場合、ユーザーは、PAPR10を格納場所から選定し、PAPR10を身に付けて、望む環境の中でPAPR10を使用することもできる。PAPRが使用されてもよい典型的な環境には、研磨、溶接、塗料噴霧、鋳造工場、農業、及び非常事態対応が挙げられる。
【0029】
図2は、PAPR10の代替実施形態を示す。図1でのような空気ダクト18を使用する代わりに、PAPR10は、空気ダクト18を包含して、ボディスーツ20中に取り付けられている。PAPR10は、フィルター16、並びに強制空気流を作り出すためのファン又はブロワ、及びそのようなファン又はブロワのための電力源を包含する。
【0030】
再び、PAPR10は、使用の必要性が生じた場合にユーザーによる利用が容易な、接近可能な場所に格納されてもよい。濾過空気の強制供給が望ましい又は必要な環境にユーザーが遭遇することになる場合、ユーザーは、ボディスーツ20を包含するPAPR10を格納場所から選定し、PAPR10が組み込まれたボディスーツ20を着用して、PAPR10を所望の環境の中で使用することもできる。
【0031】
PAPR10は、着用者12による所望の使用を待ちながら、かなりの時間格納されることがある。PAPR10は、格納中ではあっても、比較的短い予告で、ユーザーのために稼動できることを必要とされる可能性がある。すなわち、ユーザーは、PAPR10を使用する必要性又は要望の事前予告を有さないことがある。
【0032】
したがって、PAPR10は、かなりの時間格納可能であるばかりでなく、一旦PAPR10の使用が望まれる及び/又は必要とされると、比較的短い時間内に、着用者が信頼して使用可能であることが望ましい。
【0033】
PAPR10用の電力源は、リチウム電池である。リチウム電池は、例えば10年間という長い貯蔵寿命を有し、比較的長い貯蔵時間にわたって有用となっている一方、一旦使用されても有用な寿命を維持している。
【0034】
リチウム一次電池は通例、不動態化と呼ばれる化学反応を受ける。電池の不動態化は、リチウム金属アノードとカソードの間の反応が起きる時に、リチウム金属表面上に生じる。不動態化層は、電池を貯蔵中の内部放電から保護する働きをする。電池の電極間の高抵抗不動態化層が、リチウムセルの長い貯蔵寿命の第一の理由である。
【0035】
図3は、典型的なリチウム一次セルにおけるそのような抵抗層の不動態化及び活性化に含まれるダイナミックスを示す。図3に示される図解は、一般に、アノード22と電解質中に分散するカソード担持物24とにより表されている。図解のセクション26は、セルのオープン回路状態を表わしており、カソード含有電解質が加えられた瞬間の不動態化反応が起きる前を示す。そのような状態は、新しく形成されたセルを暗示する場合もある。図解のセクション28は、セルの不使用中に、不動態化層がアノード22上に比較的急速に形成されることを示す。図解のセクション30は、比較的長い不使用期間中に、安定な不動態化(抵抗)層が電池セルのアノード22上に形成されることを示す。図解のセクション32は、小さな負荷がセルに付加された時の、不動態化層の小さな乱れを示す。より大きな負荷が付加される時、より大きな割合の活性化が達成される(図解のセクション34、36、及び38により漸進的に示される)。
【0036】
図4は、不動態化に起因する電圧遅延特性を有するリチウム電池から利用可能な電圧への、不動態化の影響を示すグラフである。リチウム電池が最初に使用される時、不動態化(抵抗層の存在)のために、リチウム電池から利用可能な電圧が、顕著に低下する場合もある。グラフは、リチウム電池から利用可能な電圧が低下することを示している。セルの活性化が生じるにつれて、リチウム一次電池から利用可能な電圧は、当初利用可能な電位まで徐々に回復する。
【0037】
電圧遅延は、リチウム電池から利用可能な電圧が利用できないことがあるので、装置の欠陥作動という結果になる場合もある。PAPR10の場合、利用できる電圧の不足は、PAPR内のファン又はブロワの機能を有害に低下させて、着用者に十分な強制空気を供給しないことがある。更に、リチウム電池から利用できる電圧の不足は、例えば、PAPR10に含まれる若しくはこれにより提供される又はリチウム電池から供給される制御回路が適切に作動するのに十分な電圧を得られない場合に、PAPR10の作動全体に影響を及ぼすことがある。
【0038】
幾つかの異なる要因が、電池の不動態化を増進させ、これにより、電圧遅延特性の長さ及び深さに影響を及ぼすことがある。不動態化した電池セルへの大電流負荷が、電圧遅延特性を増進させることがある。逆に、非常に小さい電流負荷の場合、電圧遅延特性が、知覚できないことがある。異なる化学的処方も、不動態化の長さ及び/又は深さに影響を及ぼすことがある。一般に、電池セルがより長く貯蔵されるほど、電池セルのアノード上に形成される不動態化層は、より均一及び濃縮されたものになる。
【0039】
より高い貯蔵温度は、一般に、リチウム電池の不動態化の程度を増進させる。より高い貯蔵温度は、ある程度の不動態化を達成するのに必要な時間を効果的に短縮する。比較的高い温度にて比較的短い時間で貯蔵された電池セルは、本質的に、比較的低い温度にて比較的長い時間で貯蔵された電池セルと同程度の不動態化を達成することがある。
【0040】
不動態化を経験した電池セルに負荷がかけられた後、不動態化層の高い抵抗が、電池セルの電圧を低下又は沈み込ませる。使用されている電池セルの放電反応が、不動態化層をゆっくりと除去し、これにより、電池セルの内部抵抗を下げていく。これが今度は、電池セルの電圧をピーク値に到達させるが、他の放電条件が著しく変化しない場合、これは比較的短い期間は比較的安定したままであり得る。しかしながら、電池セルの電圧が安定した後で、電池セルの電流負荷が増大する場合、不動態化層が十分に除去される又は破壊されるまで、電圧が再び低下することがある。
【0041】
負荷が電池セルから取り去られると、例えば、電池が使用から外されると、不動態化層が再形成されることがあり、及び次の負荷が電池セルに付加される時に、電圧遅延が再び要因になる可能性がある。
【0042】
リチウム型電池セルを有する電池に関して上で説明されたような電圧遅延特性を呈する電力源の不動態化を制御するために、本発明の実施形態では、電池使用の初期段階において電池から引き込まれる電流量を制限するのが望ましいことがある。このようにして、電池からの電圧降下が最小限であって、PAPR10が依然として機能可能であるようなレベルに、電池から利用可能な電圧を維持することができる引き込み電流の制限のために、PAPR10の全能力は当初利用できない可能性があるが、不動態化の影響を最小限にすることができ、及び電池を活性化するのに必要な時間が短縮される可能性がある。これにより、PAPR10の全能力が、別のやり方でなるであろうよりも迅速に達成可能になる。
【0043】
ある実施形態では、不動態化が起きている又は活性化が生じている期間中は、PAPR10の全能力を利用できない可能性があるとPAPR10のユーザーに告知するのが、望ましい及び重要なことがある。PAPR10の着用者のこともあるユーザーへの合図は、PAPR10に電力供給する電力供給源の不動態化により、PAPR10が全機能を例えば全能力を、達成するのを妨げられる可能性があることを表示してもよい。或いは、PAPR10は、適する環境内での使用に利用可能であるのに十分にPAPR10が活性化した時を、ユーザーに合図してもよい。
【0044】
図5は、本発明の実施形態が組み入れられたPAPR10のブロック図である。PAPR10には、強制空気流を空気ダクト18(図5には示さず)に供給するためのファン又はブロワ40を含有する。ファン40は、電力源を提供する電池42により電力供給される。電池42は、ある作動状況では電圧遅延特性を呈してもよく、及び不動態化を呈するリチウム電池であってもよい。
【0045】
電子制御プロセッサ44が、電池42に作動可能に接続されている。電子制御プロセッサ44のセンサ部分が、電池42の電圧遅延特性を、典型的には不動態化を検知する。ある実施形態では、電子制御プロセッサ44のセンサ部分は、電池42から利用可能な電圧を監視することにより電圧を検知する。PAPR10が活性化されると、したがって電池42が使用されると、電子制御プロセッサ44のセンサ部分は、電池42から利用可能な電圧を監視する。電池42から利用可能な電圧が閾値レベル以下に低下する場合、電子制御プロセッサ44のセンサ部分は、電子制御プロセッサ44への電力を閾値レベル(図6の「V(電池)」最小)に維持することができる。
【0046】
電子制御プロセッサ44は、電池42の活性化が生じている間は、PAPR10が全能力で作動できない可能性があることを、信号46を活動させて着用者12などのユーザーに警告することもできる。信号46は、ユーザーに警告可能ないかなるタイプの信号装置であってもよい。信号装置の例には、視覚信号、聴覚信号、又は他のいずれかのタイプの信号が挙げられるが、これらに限定されない。視覚信号は、例えば光(単数又は複数)又は文章表示にすることもできる。聴覚信号は、例えば、ベル(単数又は複数)、チャイム(単数又は複数)、音色(単数又は複数)、ブザー(単数又は複数)、又は聴覚信号のいずれかの組み合わせにすることもできる。信号の組み合わせが、例えば、視覚信号及び聴覚信号の両方を使用する組み合わせが、やはり利用可能であることも考えられている。
【0047】
更に、信号46は、電子信号又はコンピュータ信号、デジタル又はアナログのようないずれかのタイプの媒介となる信号を提供するように組み立てることもでき、これが、例えば、場合により遠隔地に有るコンピュータなどの他の装置に伝達又は他の方法で通信され、この装置が、次に、上で説明されたいずれかの信号技術又はいずれか他の信号技術によりユーザーに警告することもできる。
【0048】
信号46は、電池42に電圧遅延特性が存在することについてユーザーに警告するように使用されてもよい。信号は、そのようなものとして、信号が消える若しくは取り去られない限り又はそれまで、選定された環境中ではユーザーがPAPR10を着用又は信頼すべきでないことを表示してもよい。或いは、活性化が進行して電池42の不動態化が破壊され、選定された環境又は全環境中で空気呼吸器具が作動可能になっていることを、信号42が使用されてユーザーの注意を喚起してもよい。信号は、そのようなものとして、PAPR10の使用の準備が整っていること、及び信号が利用できない場合、選定された環境中では呼吸器具が使用されるべきでないこともあるとユーザーに表示してもよい。
【0049】
信号46は、2値表示であってもよい。すなわち、信号46は、電圧遅延特性の存在または電圧遅延特性の非存在を表示するだけであってもよい。信号46はまた、不動態化の程度または電圧遅延特性が存在する程度を表してもよいと考えられている。そのような信号は、例として、光の明るさ、光の数、聴覚信号のレベル、及び/又は聴覚トーンの数若しくはタイプなどによって、値又はレベルを表してもよい。ユーザー又は着用者は、電圧遅延特性のレベルを表示する信号46を使用して、どのレベルでPAPR10を使用するか、又はその機能レベルの空気呼吸器具をどの環境中で使用するのが適切か決定することもできる。更に、信号46は、PAPR10が活性化を達成するまで、及び/又はPAPR10が所定の用途に好適である時のような性能マイルストーンを達成するまでに、残っている又は残っていると考えられる時間を表示しても、又はそのような残っている時に関係する時間を表示してもよい。
【0050】
多数の他のタイプの信号が利用可能であること、及び信号46から考えられることを認識及び理解すべきである。
【0051】
ある実施形態では、PAPR10には又、修正回路を含有してもよい。そのような修正回路は、電子制御プロセッサ44の一部として含有されてもよい。修正回路は、そのような修正回路が無い場合になるであろうよりも効果的に電池42の不動態化の影響を克服すなわち電圧遅延の影響を克服するために、電子制御プロセッサ44のセンサ部分に応答して、又は電子制御プロセッサ44のセンサ部分から独立に作動してもよい。ある実施形態では、修正回路は、電池42の初期使用中に及び/又は活性化を軽減する活性化中に、電池42から引き込む電流量を制限するように作動する。上記のように、電池42からの引き込み電流が制限される場合、リチウム電池の不動態化の影響が軽減されてもよく、すなわち、不動態化の電圧降下効果が低減される、又は削減されてもよい。
【0052】
ある実施形態では、そのような修正回路は、能動的又は受動的な電流制限器を使用することにより作動してもよい。修正回路の例には、電池42の供給部に入る又は出るように切り替えられて、電池42から引き込まれる電流を効果的に制限できる、複数の抵抗素子がある。
【0053】
電子制御プロセッサ44の修正回路部分は、電子制御プロセッサ44のセンサ部分と協動して、又はこれに応答して作動してもよい。例えば、電子制御プロセッサ44のセンサ部分が電圧遅延特性を検知する場合には、修正回路は、電池42から引き込まれる電流を制限するように活性化されてもよい。電子制御プロセッサ44のセンサ部分が電圧遅延状態はもはや存在しないと表示する時には、電子制御プロセッサ44の修正回路部分は、退いてもよい。電圧遅延特性の程度により、修正回路が、変化する程度に活性化されて、例えば変化する量で電流を制限してもよい。
【0054】
別の実施形態では、電子制御プロセッサ44の修正回路部分は、電子制御プロセッサ44のセンサ部分から独立に使用されてもよい。あるタイプの電池42の場合、電池42が最初に使用される時はいつでも、例えばPAPR10が始動される時に、電子制御プロセッサ44の修正回路部分が使用されて、予め定められた時間若しくは様々な量で、又は時間(単数又は複数)に対して様々な程度に、電池42から引き込まれる電流を制限してもよい。この方法で、PAPR10は、空気呼吸器具が活性化される時に、電圧遅延特性に対して自動的に修正することによって、適切な作動を確実にすることもできる。
【0055】
図6は、本発明の実施形態の様々な態様を具現するフローチャートを示す。電池42がPAPR10に挿入される(110)。瞬時告知が、PAPR10の使用の準備が整っていないことをユーザーに示す(112)。次に、電子制御プロセッサ44が、電池42の電圧を検知する(113)が、これは、始動時には、電池42の電圧について予め定められた最小レベルより高くなりがちである。電子制御プロセッサ44は、次に、ファン40により引き込まれる電流をチェックする(114)が、これは、始動時には、目標電流未満であるべきである。電子制御プロセッサ44は、ファン40への電流パルス幅変調を増加する(115)。電子制御プロセッサ44は、次に、ファン40による引き込みを再びチェックして(116)、使用安全のフラッグを表示できるか(117)、又は電池電圧検知(113)の繰返しが実施されるべきかどうか計算する。ファン40への電流が再び増加する時(115)、電池電圧が、不動態化のために、予め定められた最低電池電圧未満に低下することがある(113)。ファン40により引き込まれる電流のパルス幅変調が、減少される(119)。必要であれば、電圧チェック(113)とパルス幅変調の増加(119)との間のプロセスは、電池42の電圧が最低電池電圧より高くなるまで繰り返される。そのプロセスは、電子制御プロセッサ44中の感知及び制御電子品により決定されるように、ループ(113、114、115、116、及び113)又は(113、119、及び113)を通して、電池42により引き込まれる電流のパルス幅変調を増加し続ける。ファン40により引き込まれる電流がもはやファンの目標電流未満でない時(114)、内部フラッグが活性化されて(118)、ユーザーは、活性化が十分に処理済であり、その結果、PAPR10が使用されてもよいことを告知されてもよく、並びに不動態化検知及び活性化制御プロセスが終了する(120)。もちろん、不動態化または活性化に関係ないPAPR10の操作に関係する追加プロセス制御が、次に実行されてもよいことを認識及び理解すべきである。
【0056】
ある実施形態では、電圧遅延特性の修正は、電圧遅延特性の除去であってもよいが、又はかなりの程度の除去であっても、すなわち、電池42が不動態化されていない状態に無理無く可能な程度に近くに電池42を戻すことであってもよい。ある実施形態では、電圧遅延特性の修正は、不動態化のある程度の除去、又は抵抗層のあるレベルの破壊であってもよい。例として、ユーザーは、電池42の不動態化のある一定の割合が除去された時、例えば前に存在したか又は潜在的に達成可能であるかのいずれかの不動態化の90パーセントが除去された時といったように、告知されてもよい。ある実施形態では、ユーザーは、空気呼吸器具が正常に、すなわち正常操作仕様内で作動してもよい時に、告知されてもよい。ある実施形態では、ユーザーは、予め定められた又は指定された最小空気流量レベルがPAPR10により達成可能である時に、告知されてもよい。告知が議論されている時の全ての場合において、そのような告知は、不動態化の達成時の告知若しくは不動態化の告知の停止のいずれか又は両方が考えられていることを認識及び理解すべきである。
【0057】
信号46は、活性化が依然として生じている間にユーザーに告知するのに使用されてもよいことも認識及び理解すべきである。ある場合には、不動態化の影響の一部だけが克服された時に、PAPR10の操作が安全である又は差し支えないとユーザーに告知可能なことがある。例えば、予め定められた割合の活性化が達成された時、例えば90パーセントが達成された時、ユーザーが告知されてもよい。完全な活性化はまだ達成されていなくても、この程度の活性化により、PAPR10が、満足に、又はある用途に対して若しくはある状況では、操作可能になることがある。この場合、ユーザーは不動態化又はPAPR10の操作に関して告知されているが、活性化が引き続いて克服されてもよい。ユーザーへの告知又はユーザーへの合図の他の場合におけるように、ユーザーは、不動態化の存在について告知される、すなわち、PAPR10が全状況で操作可能でない、若しくは操作可能でないことがあると告知されるか、あるいは告知は、活性化が完全に又は部分的に完了した、すなわち、PAPR10が部分状況で又は全状況で操作可能である、若しくは操作可能なことがあるというものであるか、いずれであってもよい。
【0058】
この説明を通して、電圧遅延特性は、リチウム電池の不動態化に関連して説明されてきた。本発明は、他のタイプの電力供給源にも、たとえ不動態化が生じない可能性がある、又は電力源がリチウムに関係しない可能性があるとしても、電圧遅延特性を呈する電力供給源に、等しく適用可能であってもよいことを認識及び理解すべきである。
【0059】
このように、本発明の実施形態が開示されている。本発明は、開示されたもの以外の実施形態でも実施可能であることを当業者は理解するであろう。開示された実施形態は、例証の目的で提示されているのであって、制限するものではなく、本発明は、添付の請求項によってのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施形態に従って組み立てられたPAPRの外観。
【図2】本発明の代替実施形態に従って組み立てられたPAPRの外観。
【図3】リチウム一次セル内の不動態化/活性化ダイナミックスの模式図。
【図4】リチウム電池セルの不動態化の結果としての典型的な電圧遅延曲線を示すグラフ。
【図5】本発明の実施形態に従って組み立てられた空気呼吸器具のブロック図。
【図6】本発明の様々な実施形態の要素を組み入れたフローチャート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
強制空気流を着用者に向けることができる動力式空気清浄化呼吸器具であって、
前記強制空気流用の空気流路を有する部材と、
前記空気流路に流体的に接続されて前記強制空気流を作り出すファンと、
前記空気流路中に配置されたフィルターと、
作動可能に前記ファンに電力供給する、ある状況では不動態化を呈する電池と、
作動可能に前記電池に接続され、前記不動態化に関連する表示を提供する電圧遅延感知回路と、
作動可能に前記電圧遅延感知回路に接続され、前記電力源の前記不動態化の表示をユーザーに提供する信号とを含む、動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項2】
前記電圧遅延感知回路及び前記電力源に作動可能に接続され、前記表示に応答して前記電池の前記不動態化を克服する修正回路を更に含む、請求項1に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項3】
前記表示が、少なくとも部分的に、前記電池の不動態化の前記認識に関連する、請求項2に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項4】
前記電圧遅延感知回路が、前記電池からの電圧降下を感知することによって、前記不動態化により引き起こされる電圧遅延を検知する、請求項2に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項5】
前記修正回路が、前記電池から引き込まれる電流を制限することによって、前記電池の前記不動態化を修正する、請求項2に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項6】
前記修正回路は、前記空気呼吸装置が前記着用者に適した作動を提供可能になるのに十分に、前記電池の前記不動態化の結果として作り出された絶縁層が破壊されるまで、前記電池から引き込まれる電流を制限することによって、前記電池の前記不動態化を修正するものである、請求項5に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項7】
前記電池が電圧を有し、及び前記電圧が予め定められた値未満に低下することを前記修正回路が阻止する、請求項5に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項8】
前記電池から引き込まれる電流を制限することによって、前記電圧が前記予め定められた値未満に低下することを阻止する、請求項7に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項9】
前記電池の前記不動態化が減少するにつれて、より大きな電流量が前記電池から引き込まれることを、前記修正回路が続いて可能にする、請求項8に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項10】
前記電圧が少なくとも予め定められた電圧に維持されている時に、前記電池からの正常引き込み電流が達成されていることに応じて、前記表示が提供される、請求項8に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項11】
前記電圧が少なくとも前記予め定められた電圧に維持されている時に、前記電池からの正常引き込み電流が達成される時、前記表示が提供される、請求項10に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項12】
前記空気呼吸装置が前記強制空気流の最小流量を達成している時に、前記電池からの前記引き込み電流が達成される時、前記表示が提供される、請求項10に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項13】
前記表示が、少なくとも部分的に、前記電池の不動態化の前記認識に関係している、請求項1に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項14】
前記電圧遅延感知回路が、前記電池からの電圧降下を感知することによって、前記不動態化により引き起こされる電圧遅延を検知する、請求項13に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項15】
強制空気流を着用者に向けることができる動力式空気清浄化呼吸器具であって、
前記強制空気流用の空気流路を有する部材と、
前記空気流路に流体的に接続されて前記強制空気流を作り出すファンと、
前記空気流路中に配置されたフィルターと、
作動可能に前記ファンに電力供給する、ある状況では不動態化を呈する電池と、
作動可能に前記電力源に接続され、前記表示に応答して前記電池の前記不動態化を克服する修正回路とを含む、動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項16】
前記電池に作動可能に接続されている前記修正回路と共に前記不動態化に関連する表示を提供する電圧遅延感知回路を更に含み、及び前記修正が、前記不動態化の表示に応答して前記不動態化を克服する、請求項15に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項17】
前記電圧遅延感知回路が、前記電池からの電圧降下を感知することによって、前記不動態化により引き起こされる電圧遅延を検知する、請求項16に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項18】
前記修正回路が、前記電池から引き込まれる電流を制限することによって、前記電池の前記不動態化を修正する、請求項15に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項19】
前記修正回路は、前記空気呼吸装置が前記着用者のために適した作動を提供可能になるのに十分に、前記電池の前記不動態化の結果として作り出された絶縁層が破壊されるまで、前記電池から引き込まれる電流を制限することによって、前記電池の前記不動態化を修正するものである、請求項18に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項20】
前記電池が電圧を有し、及び前記電圧が予め定められた値未満に低下することを前記修正回路が阻止する、請求項18に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項21】
前記電池から引き込まれる電流を制限することによって、前記電圧が前記予め定められた値未満に低下することを阻止する、請求項20に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項22】
前記電池の前記不動態化が減少するにつれて、より大きな電流量が前記電池から引き込まれることを、前記修正回路が続いて可能にする、請求項21に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項23】
前記電圧が少なくとも予め定められた電圧に維持されている時に、前記電池からの正常引き込み電流が達成されていることに応じて、前記表示が提供される、請求項21に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項24】
前記電圧が少なくとも前記予め定められた電圧に維持されている時に、前記電池からの正常引き込み電流が達成される時、前記表示が提供される、請求項23に記載の動力式空気清浄化呼吸器具。
【請求項25】
強制空気流を着用者に向けることができる動力式空気清浄化呼吸器具であって、強制空気流用の空気流路を有する部材と、前記強制空気流中に配置されたフィルターと、前記空気流路に流体的に接続されて前記強制空気流を作り出すファンと、作動可能に前記ファンに電力供給する、ある状況では不動態化を呈する電池とを有する動力式空気清浄化呼吸器具、を操作する方法において、
前記電池の前記不動態化を感知するステップと、
前記電池の前記不動態化の程度についての表示をユーザーに提供するステップとを含む方法。
【請求項26】
前記電池の前記不動態化を克服するステップを更に含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記不動態化の修正を表示するステップを更に含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記感知ステップが、前記電池からの電圧降下を感知することによって、前記不動態化により引き起こされる電圧遅延を検知する、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記克服ステップが、前記表示に応答して、前記電池の前記不動態化を修正する、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記克服ステップが、前記電池から引き込まれる電流を制限する、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記空気呼吸装置が前記着用者のために適した作動を提供可能になるのに十分に、前記電池の前記不動態化の結果として作り出された絶縁層が破壊されるまで、前記電池から引き込まれる前記電流が制限される、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記電池が電圧を有し、及び前記電圧が予め定められた値未満に低下することを前記克服ステップが阻止する、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記電池から引き込まれる電流を制限することによって、前記電圧が前記予め定められた値未満に低下することを阻止する、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記電池の前記不動態化が修正されるにつれて、前記克服ステップが、前記電池から引き込まれる電流を続いて上昇させる、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記電圧が少なくとも予め定められた電圧に維持されている時に、前記電池からの正常引き込み電流が達成されていることに応じて、前記表示が提供される、請求項25に記載の方法。
【請求項36】
前記電圧が少なくとも前記予め定められた電圧に維持されている時に、前記電池からの正常引き込み電流が達成される時、前記表示が提供される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記空気呼吸装置が前記強制空気流の最小流量を達成している時に、前記電池からの前記引き込み電流が達成される時、前記表示が提供される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
強制空気流を着用者に向けることができる動力式空気清浄化呼吸器具であって、強制空気流用の空気流路を有する部材と、前記強制空気流中に配置されたフィルターと、前記空気流路に流体的に接続されて前記強制空気流を作り出すファンと、作動可能に前記ファンに電力供給する、ある状況では不動態化を呈する電池とを有する動力式空気清浄化呼吸器具、を操作する方法において、
前記電池の前記不動態化を感知するステップと、
前記電池の前記不動態化を克服するステップとを含む方法。
【請求項39】
前記感知ステップが、前記電池からの電圧降下を感知することによって、前記不動態化により引き起こされる電圧遅延を検知する、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記克服ステップが、前記表示に応答して、前記電池の前記不動態化を修正する、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記克服ステップが、前記電池から引き込まれる電流を制限する、請求項38に記載の方法。
【請求項42】
前記空気呼吸装置が前記着用者のために適した作動を提供可能になるのに十分に、前記電池の前記不動態化の結果として作り出された絶縁層が破壊されるまで、前記電池から引き込まれる前記電流が制限される、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記電池が電圧を有し、及び前記電圧が予め定められた値未満に低下することを前記克服ステップが阻止する、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記電池から引き込まれる電流を制限することによって、前記電圧が前記予め定められた値未満に低下することを阻止する、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記電池の前記不動態化が修正されるにつれて、前記克服ステップが、前記電池から引き込まれる電流を続いて上昇させる、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記電圧が少なくとも予め定められた電圧に維持されている時に、前記電池からの正常引き込み電流が達成されていることに応じて、前記表示が提供される、請求項38に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−511118(P2009−511118A)
【公表日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−534581(P2008−534581)
【出願日】平成18年10月2日(2006.10.2)
【国際出願番号】PCT/US2006/038293
【国際公開番号】WO2007/044274
【国際公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】