説明

電池ケース

【課題】導体板を打ち抜いて通電部材を形成する際に材料取りの効率が良く材料の無駄を抑えることができる電池ケースを提供する。
【解決手段】筐体10内に収納自在な電池ケース13である。内部に電池が収納されるケース本体80と、ケース本体80の側壁80aの一部とその部分に対向する側壁80bに設けられ電池の+極及び−極に接触する+極側の接触端子81及び−極側の接触端子82と、電池ケース13が収納された時に筐体10内の+極側の給電端子と−極側の給電端子とにそれぞれ接続される+極側の接続端子83及び−極側の接続端子84と、各極の接触端子と接続端子とをそれぞれ連結する+極側の中継導体85及び−極側の中継導体86と、を備え、接触端子81、82と接続端子83、84と中継導体85、86は、平面視において電池の+極と−極とを結ぶ線上に位置し、且つ、一方の中継導体85がケース本体80の底壁80cの下面に位置している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池ケースに関し、特に加熱調理器に用いられる電池ケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、加熱調理器にあっては、従来のように手動で加熱量の調節を行いながら調理を行うのではなく、自動で調理を行うものが普及している。
【0003】
加熱調理器は、筐体内に、こんろバーナを有する加熱部と、こんろバーナでの加熱の開始/加熱量の調節/加熱の停止を制御する制御部と、こんろバーナの加熱の開始/加熱の停止の指令を制御部に与えるための加熱/停止手動操作部と、自動で加熱量の調節/加熱の停止を制御して調理を行わせるための自動調理設定操作部と、を備え、揚げもの、湯わかし、炊飯等の自動調理や、タイマー機能を用いた調理が可能となっている。
【0004】
上述した制御部はマイクロコンピュータからなり、電力を供給されて駆動するのであるが、その電源は商用電源かあるいは筐体内に収納される電池であり、以下、電池の場合について説明する。
【0005】
電池は、加熱調理器の筐体内に出し入れ自在に収納される電池ケースに収納される。電池ケースは、上方に開口する略矩形箱状をしており、内部に電池が収納された時に電池の+極と−極とにそれぞれ接触する+極側の接触端子と−極側の接触端子とが設けてある。また電池ケースには、電池ケースが加熱調理器の筐体内に収納された時に、筐体内の+極側の給電端子と−極側の給電端子とにそれぞれ接続される+極側の接続端子と−極側の接続端子とが設けてある。そして、+極側の接触端子と+極側の接続端子とを+極側の中継導体により連結し、−極側の接触端子と−極側の接続端子とを−極側の中継導体により連結してある。+極側および−極側において、接触端子と接続端子とこれらを連結する中継導体は、薄い導体板を打ち抜いて曲げ加工して一体に形成してある。
【0006】
ところで、上記のような電池ケースとして、例えば特許文献1に記載されているものがある。
【0007】
この電池ケースは、上方に開口する略矩形箱状をしたケース本体の一側壁に、−極側の接触端子となるばねが取り付けられた−極側の接続端子を設け、該−極側の接触端子を設けた側壁と対向する側壁に+極側の接触端子を設けると共に、前記−極側の接触端子を設けた側壁に該−極側の接触端子と間隔をあけて+極側の接続端子を設け、+極側の接触端子と+極側の接続端子とを連結する+極側の中継導体を、−極側の接触端子を設けた側壁と+極側の接触端子を設けた側壁との間の一側壁に沿って設けてある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−176401号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながらこのものにあっては、+極側の通電部材は展開形状が略コ字状をしており、導体板を打ち抜いて形成する際の材料取りの効率が悪くなってしまい、材料の無駄が大きくなってしまう、という問題があった。
【0010】
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、導体板を打ち抜いて通電部材を形成する際に材料取りの効率が良く材料の無駄を抑えることができる電池ケースを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、内部に+極側の給電端子と−極側の給電端子とを備えた筐体10内に出し入れ自在に収納される電池ケース13であって、上方に開口する略箱状をして内部に電池が収納されるケース本体80と、ケース本体80の側壁80bの一部に設けられて内部に収納される電池の+極に接触する+極側の接触端子81と、ケース本体80の側壁80aの前記+極側の接触端子81と対向する位置に設けられ内部に収納される電池の−極に接触する−極側の接触端子82と、電池ケース13が筐体10内に収納された時に筐体10内の+極側の給電端子と−極側の給電端子とにそれぞれ接続される+極側の接続端子83及び−極側の接続端子84と、+極側の接触端子81と+極側の接続端子83とを連結する+極側の中継導体85と、−極側の接触端子82と−極側の接続端子84とを連結する−極側の中継導体86と、を備え、前記+極側の接触端子81と+極側の接続端子83と+極側の中継導体85と−極側の接触端子82と−極側の接続端子84と−極側の中継導体86とは、平面視において電池の+極と−極とを結ぶ線上に位置し、且つ、一方の中継導体85又は86がケース本体80の底壁80cの下面に位置していることを特徴とする。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、ケース本体80の底壁80cの下面に一方の極側の中継導体(85又は86)を沿わせると共に、該一方の極側の中継導体(85又は86)が底壁80cの下面から離れないようにする抜け止め手段を備えて成ることを特徴とする。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、抜け止め手段として、一方の極側の中継導体(添付図面の実施形態では85)の長手方向に沿う両側の端縁に間隔をあけて複数の切欠88を形成するとともに、底壁80cの下面に前記切欠88に対応するように、一方の極側の中継導体(85)の長手方向に沿う両側の端縁の外側から一方の極側の中継導体(85)の内部に向けて突出して一方の極側の中継導体(85)の下面を押さえる押さえ片89を設けて成ることを特徴とする。
【0014】
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、一方の極側の中継導体(85)を側壁80aの部分で側壁80aの外面に沿って折り曲げるとともに側壁80aの外面の途中で側壁80aから離れる方に折り曲げて、側壁80aから離れる方に突出する部分を一方の極側の接続端子(83)とし、側壁80aの外面に、一方の極側の接続端子(83)の上面に当接する当接片90と、当接片90の一方の極側の接続端子(83)の長手方向に沿う両側の端縁から下方に突出する略L字状をして一方の極側の接続端子(83)の長手方向に沿う両側の端縁の下面を保持する保持片91とを設け、一方の極側の接続端子(83)の一部を一方の極側の中継導体(85)側を基部として一方の極側の中継導体(85)と反対側を切り起こして係止部93を形成し、当接片90の一部を開口して被係止部94を形成し、一方の極側の接続端子(83)を当接片90の下面に沿って側壁80aの外面に近づけていくと、一方の極側の中継導体(85)が側壁80aの外面に沿った時に係止部93が被係止部94に係止されることを特徴とする。
【0015】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに係る発明において、一方の極側の中継導体(85)の下面にカバー95を設けて成ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る発明においては、+極側の接触端子と+極側の接続端子と+極側の中継導体とからなる+極側の通電部材と、−極側の接触端子と−極側の接続端子と−極側の中継導体とからなる−極側の通電部材はそれぞれ、展開形状が略直線状となり、導体板を打ち抜いて形成する際の材料取りの効率が良くなり、展開形状が略コ字状になったりする場合のように材料取りの効率が悪くて材料の無駄が大きくなってしまう、といったことがなく、かつ、一方の極側の中継導体がケース本体内に収納される電池と接触しないようにすることができる。
【0017】
また、請求項2に係る発明においては、一方の極側の中継導体が底壁の下面から離れないようにすることができる。
【0018】
また、請求項3に係る発明においては、簡単な構造で一方の極側の中継導体が底壁の下面から離れないようにすることができる。
【0019】
また、請求項4に係る発明においては、一方の極側の接続端子を当接片の下面に沿って側壁の外面に近づけていく際に、係止部が被係止部に係止されて、一方の極側の中継導体及び一方の極側の接続端子が側壁の外面から離れる方に動かなくなり、抜け止めがなされる。
【0020】
また、請求項5に係る発明においては、一方の極側の中継導体が金属と接触して短絡したりするのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の電池ケースが収納される加熱調理器の全体斜視図である。
【図2】こんろ用の調理設定部の正面図である。
【図3】こんろバーナおよびグリルバーナへのガス供給の説明図である。
【図4】ガス弁ブロックの断面図である。
【図5】ガス弁ブロックの断面図であり、(a)はスライダが前位置にある場合、(b)はスライダが後位置にある場合、(c)はスライダが最後位置にある場合を示す。
【図6】こんろバーナの断面図である。
【図7】制御回路の構成図である。
【図8】同上の加熱調理器から電池ケースを引出した状態の全体斜視図である。
【図9】同上の電池ケースを示し、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
【図10】同上の電池ケースから+極側の通電部材及びカバーを取り外した状態で下方より見た斜視図である。
【図11】同上の+極側の通電部材を示し、(a)は平面図であり、(b)は側面図であり、(c)は斜め上方から見た斜視図である。
【図12】同上のケース本体への+極側の通電部材の取り付けを説明する図であり、(a)は切欠と押さえ片の位置を合わせた状態の下面図であり、(b)は切欠と押さえ片の位置がずれた状態の下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の電池ケース13は、図8に示すように加熱調理器の筐体10内に出し入れ自在に収納されるもので、以下、加熱調理器として、こんろ部とグリルを備えたビルトイン型のガスこんろ1について、添付図面に基づいて説明する。
【0023】
図1に示すように、ガスこんろ1の天面部を構成するトッププレート11には複数の加熱部2が設けてある。本実施形態では図1に示すように、向かって左側および右側に加熱部2として高火力のこんろバーナ31を備えたこんろ部2aが設けてある。トッププレート11の上面には各こんろバーナ31を中心にして五徳21が設けてあり、前記こんろバーナ31と五徳21と、点火装置23及び点火検知装置24(図3参照)とで、加熱部2としてのこんろ部2aが構成される。
【0024】
なお、点火装置23は、入力回路(高圧トランスの1次側巻き線を含む)が一つに対して出力回路(高圧トランスの2次側巻き線)が各バーナの数だけ備えられ、一つの前記入力回路への通電により各々の前記出力回路(高圧トランスの2次側巻き線)に高電圧が発生し、各バーナの全てに点火用放電のための高電圧が供給される。
【0025】
各こんろ部2aには、図6に示すように、五徳21上に載置される調理容器を検知する容器検知手段25と、調理容器の下面の温度を検知する温度センサ26とが設けてある。容器検知手段25は、ガスこんろ1に固定される支持部25aと、支持部25aに上下方向に移動自在に支持される可動部25bと、可動部25bの上下位置を検知する検知スイッチ25cと、で構成される。可動部25bはばね等の付勢手段(図示せず)により上方に付勢され、その上端部は五徳21よりも上方に突出する。この状態で五徳21上に調理容器が載置されると、可動部25bの上端部が調理容器の下面に押し下げられ、可動部25bの下動に伴い検知スイッチ25cにより下動が検知され、後述する制御部4に認識される。そして、可動部25bの上端部に温度センサ26が設けられ、調理容器が五徳21上に載置された時に調理容器の下面に当接して温度を検知し、温度は制御部4に認識される。
【0026】
またガスこんろ1には、図1に示すように、加熱部2としてのグリル2bが設けてある。グリル2bは、ガスこんろ1の本体内の中央部に形成されるグリル庫と、グリル庫内に設けられる加熱手段としてのグリルバーナ(図示せず)と、点火装置23及び点火検知装置24とで構成され、グリル庫2bの前端はガスこんろ1の前面部12に開口していてグリル扉28によって開閉自在に閉塞される。
【0027】
点火装置23は、イグナイタ(図示せず)で発生させる高圧パルスにより、こんろバーナ31及びグリルバーナの燃料ガスの吐出口に設けられる点火プラグに放電を起こさせて点火するもので、イグナイタは制御部4により制御される。
【0028】
点火検知装置24は、こんろバーナ31及びグリルバーナに設けられる熱電対からなるもので、点火されると火炎の熱により発生する熱起電力が制御部4に認識される。
【0029】
グリル扉28の両側には、図1に示すように、グリル扉28とともにガスこんろ1の前面部12を構成する前面パネルP1、P2が設けてあり、左側の前面パネルP1の上側には、左側のこんろバーナ31を点火/消火するための点消火ボタン14aが設けてあり、右側の前面パネルP2の上側の左側より、グリルバーナを点火/消火するための点消火ボタン14b、右側のこんろバーナ31を点火/消火するための点消火ボタン14cとが設けてある。これら点消火ボタン14(14a〜14c)が、加熱部2での加熱の開始/加熱の停止を手動で行うための加熱/停止手動操作部となっている。また前面部12には、各加熱部2の加熱量を手動で調節するための加熱量手動操作部となる火力調節レバー15(15a〜15c)がそれぞれ各点消火ボタン14a〜14cの上に設けてある。
【0030】
ガス弁ブロック6は、図3、図4に示すように、器具栓本体60に、内部のガス流路61と、ガス流路61の上流端となる導入口61a及び下流端となる導出口61bとが設けてある。内部のガス流路61には、上流側より安全弁62用の弁孔、メイン弁63用の弁孔が設けてある。メイン弁63用の弁孔の下流側は、大火用の流路61cと小火用の流路61dとが並列に設けてあり、大火用の流路61cに大火力/小火力切替用のラッチ電磁弁LB1用の弁孔が設けてあり、小火用の流路61dにラッチ電磁弁LB2用の弁孔が設けてある。
【0031】
ラッチ電磁弁LB1の弁孔の下流側と、ラッチ電磁弁LB2の下流側に位置する小火用オリフィスof2の下流側で大火用の流路61cと小火用の流路61dとが合流し、さらにその下流側には、火力調節レバー15と連動する流量制御弁65用の弁孔が設けてある。
【0032】
上述した容器検知手段25により調理容器が検知されていない時に点消火ボタン14を操作した場合に、制御部4によりラッチ電磁弁LB1及びラッチ電磁弁LB2が閉止されて、加熱を開始しないようにする容器検知制御が行われる。
【0033】
また、ガス流路61には、前記ラッチ電磁弁LB1及びラッチ電磁弁LB2を設けた部分をバイパスするバイパス流路BPが設けてあり、このバイパス流路BPにバイパス用オリフィスof1が設けてある。バイパス用オリフィスof1は、ガス弁ブロック6を複数器種で共用するために設けられるもので、ガス弁ブロック6を他の機種への応用において使用する時には開口される場合があるが、本実施例においては、バイパス用オリフィスof1は閉塞体(図示せず)により閉塞されている。
【0034】
火力調節レバー15を中火から大火の間の位置に設定しておいたときに、ラッチ電磁弁LB1とラッチ電磁弁LB2の開・閉の組み合わせに応じて、こんろバーナ31の火力は下表の様に制御部により調整制御される。
【0035】
【表1】

なお、ラッチ電磁弁LB1、LB2は、開弁用の極性のパルス電流の通電により開放状態に移行し、その後は通電を停止した後にも開放状態を維持し、閉弁用の極性(開弁用とは逆極性)のパルス電流の通電により閉止状態に移行し、その後は通電を停止した後にも閉止状態を維持する。このとき電流のパルス幅は200〜300m秒に設定されており、こんろの火力を種々の状態に維持する場合にも省電力であるから、機器の電源として乾電池が用いられる場合に特に好適に用いられる。
【0036】
流量制御弁65用の弁孔の下流側は、こんろバーナ31にガスを供給するための導出口61bに至る。
【0037】
器具栓本体60には、スライダ66が前後方向に移動自在に取り付けてあり、スライダ66は前端面が点消火ボタン14に組み込まれたチャイルドロック用スライド部(図示せず)により後方に押圧されることで後退するようになっている。
【0038】
チャイルドロック用スライド部が内部に組み込まれた点消火ボタン14は、前後動自在に設けられるもので、前記点消火ボタン14の指で押される部分よりも上側の部分がこんろ本体側に枢支されて指で押される部分が前後動し、スライダ66の前端面を後方に押圧する。スライダ66には、例えば既存のハート型カム等からなる前位置と後位置の切替機構(図示せず)が設けてあり、前記点消火ボタン14を押し操作する毎に、スライダ66が後位置から前進して前位置(図5(a)参照)に位置したり、前位置から後退して後位置(図5(b)参照)に位置して、前位置と後位置とが切り替わって保持される。
【0039】
また、スライダ66の進退に伴って進退するバルブロッド67が設けてある。バルブロッド67の先端側はガス流路61内に挿入され、その先端部は後方すなわち下流側より上流側に向けて、メイン弁63用の弁孔と安全弁62用の弁孔とに挿通されている。バルブロッド67は、スライダ66が前位置から後位置に切り替わる際、一旦後位置よりも後方の最後位置(図5(c)参照)に後退してから後位置にまで前進するが、この最後位置に移動した時に、安全弁62用の弁孔を上流側より閉止している安全弁62の弁体を上流側に移動させて、安全弁62用の弁孔を開放する。安全弁62は電磁弁からなり、弁体が前方すなわち下流側に前進することで安全弁62用の弁孔を後方より閉止し、弁体が後方すなわち上流側に後退することで安全弁62用の弁孔を開放する。
【0040】
安全弁62は、点火検知装置24により火炎が検知されている場合にのみ制御部4により開放状態が維持され、火炎が検知されなくなると制御部4による開放状態の維持が停止して閉止される。これにより、煮こぼれや風により立ち消えが起こって点火検知装置24の火炎が検知されなくなった場合に、燃料ガスの流出が防止される。また、温度センサ26により検知された調理容器の下面の温度が所定の温度(例えば250℃)に達すると、空焚きや焦げ付き等の異常が発生していると判定して、安全弁62を閉止する。このように、安全弁62、点火検知装置24、温度センサ26により異常検知手段が構成されている。
【0041】
バルブロッド67の途中には、メイン弁63用の弁孔を開閉するメイン弁体が設けてある。そして、スライダ66が前位置に位置している時にはメイン弁体がメイン弁63用の弁孔を後方より閉止し、スライダ66が後位置に位置している時にはメイン弁体がメイン弁63用の弁孔より後方に位置してメイン弁63用の弁孔を開放する。
【0042】
流量制御弁65用の弁孔は、火力調整用のニードル65aの前後方向の移動により開度が自在に調節される。ニードル65aは、火力調節レバー15を操作することで、開度の調節がなされ、火力調節レバー15が右に行く程、燃料ガスの供給量が多くなるように調節される。
【0043】
点消火ボタン14又はスライダ66の位置によりON/OFFが切り替わる器具栓スイッチが設けてある。器具栓スイッチは、点消火ボタン14(又はスライダ66)が前位置に位置している時にはOFFとなり、後位置(最後位置も含む)に位置している時にONとなる。
【0044】
こんろバーナ31、グリルバーナの点火を行うには、点消火ボタン14を押し操作して、スライダ66を前位置から後位置に後退させる。スライダ66とともに後退したバルブロッド67により、安全弁62が開放されると共にメイン弁63が開放され、燃料ガスがこんろバーナ31、グリルバーナに供給される。また、スライダ66が後退することにより器具栓スイッチがONとなり、制御部4への給電がONとなって制御部4が動作を開始する。
【0045】
図7に示すように、制御部4は、正極側の給電端子41がトランジスタTR1を介して電源の正極に接続され、負極側の給電端子42が電源の負極に接続される。トランジスタTR1はPNP型のトランジスタであって、そのエミッタが電源の正極に接続され、コレクタが制御部4の正極側の給電端子41に接続され、ベースが、抵抗R2及び該抵抗R2とそれぞれ直列に接続される二つのトランジスタTR2、TR3を介して電源の負極に接続され、エミッタとベースとの間に抵抗R1が接続される。
【0046】
二つのトランジスタTR2、TR3はNPN型のトランジスタであって、そのコレクタが抵抗R2を介してトランジスタTR1のベースに接続され、エミッタが電源の負極に接続される。そして、トランジスタTR2、TR3のベースはそれぞれ抵抗R3、R4を介して電源の負極に接続される。
【0047】
更に、電源の正極とトランジスタTR2のベースとの間に抵抗R5を介して、スイッチS(S1〜S5)とダイオードD(D1〜D5)とが直列に接続された線が複数並列に接続されるもので、電源の正極、各スイッチS、各ダイオードD、抵抗R5、トランジスタTR2のベースの順に配設される。またトランジスタTR3のベースは、抵抗R6を介して制御部4の電源保持信号出力端子T1に接続される。
【0048】
そして、各線のスイッチSとダイオードDとの間の部分と、制御部4の各信号入力端子とが各抵抗R7を介して接続される。スイッチS1〜S3は器具栓スイッチで、S1は左こんろバーナ31を備えたこんろ部2aの器具栓スイッチS1であり、S2は右こんろバーナ31を備えたこんろ部2aの器具栓スイッチS2であり、S3はグリル2bの器具栓スイッチS3である。スイッチS4、S5は、タクトスイッチからなる容器検知解除スイッチS4、S5で、使用者が前面パネルP1に設けてあるこんろ用の調理設定部7の容器検知解除操作部16(16a、16c)を押し操作している間だけONとなり、押し操作をやめるとOFFとなる。これについては後述する。
【0049】
いずれかの器具栓スイッチS1〜S3がONになると、トランジスタTR2にベース電流が流れてエミッタ−コレクタ間がONとなり、トランジスタTR1にベース電流が流れてエミッタ−コレクタ間がONとなり、電源から制御部4に給電される。制御部4に給電されると、制御部4の電源保持信号出力端子T1から電源保持信号(High出力)が出力され、トランジスタTR3にベース電流が流れてエミッタ−コレクタ間がONとなり、トランジスタTR1にベース電流が流れてエミッタ−コレクタ間がONになる。電源保持信号が出力されている限り、制御部4への給電が継続される。このように、器具栓スイッチS1〜S3が、制御部4への給電をONにする電源スイッチを兼ねている。
【0050】
いずれかの器具栓スイッチS1〜S3がONになると、制御部4が動作を開始し、器具栓スイッチS1〜S3、抵抗R7を介して制御部4の該当する信号入力端子に信号が入力され、いずれかの器具栓スイッチS1〜S3がONになったかが検知される。制御部4は、器具栓スイッチS1〜S3がONとなると全てのこんろバーナ31、グリルバーナの点火装置23を作動させて連続放電を起こし、安全弁62のコイルに通電することにより安全弁62の開放が所定時間(例えば5秒)確保される。点火検知装置24により点火が検知されると安全弁62の開放が維持される。
【0051】
点火検知装置24により点火が検知されない場合には安全弁62のコイルへの通電を停止することにより安全弁62が閉止され、点消火ボタン14を押し込んでバルブロッド67により安全弁62の弁体を後退させない限り安全弁62が開放されない。なお、こんろ部2aの場合には上述した容器検知制御により、調理容器が検知されていない時には、器具栓スイッチS1〜S3がONとなっても点火装置23は作動せず、安全弁62のコイルには通電しない。
【0052】
また更に、容器検知解除スイッチS4、S5がONになる場合でも、器具栓スイッチS1〜S3がONになる場合と同様に、電源から制御部4への給電が開始されると共に、電源保持信号により制御部4への給電が継続される。図1に示す左側の前面パネルP1に設けたこんろ用の調理設定部7(図2参照)の容器検知解除操作部16aを所定時間(例えば3秒)以上継続して押し操作すると、容器検知解除スイッチS4がONとなると共にその上の表示部17aが点灯し、左側の前面パネルP1に設けたこんろ用の調理設定部7の容器検知解除操作部16cを所定時間(例えば3秒)以上継続して押し操作すると、容器検知解除スイッチS5がONとなると共にその上の表示部17cが点灯する。
【0053】
容器検知解除スイッチS4は、左側こんろバーナ31を備えたこんろ部2aでの容器検知制御を解除するスイッチであり、容器検知解除スイッチS5は、右側の高火力のこんろバーナ31を備えたこんろ部2aでの容器検知制御を解除するスイッチである。容器検知解除スイッチのONが所定時間(例えば3秒)継続し制御部4に認識された時に、容器検知制御が解除されて解除モードに移行する。解除モードでは、容器検知制御がなされないため、こんろ部2aの場合に調理容器が検知されていなくても、器具栓スイッチS1、S2がONとなると点火装置23が作動し、安全弁62のコイルに通電される。更に本実施形態の解除モードでは、上述したように温度センサ26により検知された調理容器の温度が所定の温度(例えば250℃)となった場合に安全弁62を閉止する際の、前記所定の温度をそれよりも高い温度(例えば290℃)とし、所定の温度(例えば250℃)を超えた温度での調理が可能となる。解除モードは、1時間継続されて終了する。
【0054】
加熱が開始されると、火力調節レバー15を操作することで、所望の火力が得られる。なお、左側のこんろバーナ31を備えたこんろ部2aの火力調節レバー15は、該こんろ部2aの操作部を操作して点火を行う時、操作部の操作と連動して火力が中火力側に移動するようになっていて、点火時には中程度の火力となっている。
【0055】
全ての点消火ボタン14のスライダ66を前位置にすると、メイン弁63が閉止して消火し、器具栓スイッチS1〜S3がOFFになり、安全弁62が閉止すると共に電源保持信号の出力が停止して制御部4への給電が終了する。
【0056】
次に、自動調理について説明する。ガスこんろ1の左側の前面パネルの下側には、図2に示すように、こんろ用の調理設定部7が設けてある。なお、ガスこんろ1の右側の前面パネルの右下の左側には、グリル用の調理設定部が設けてあるが細部については詳述しない。また、ガスこんろ1の右側の前面パネルの右下の右側には、マイクロコンピュータからなる制御部4の電源となる電池が収容される電池ケース13が設けてある。
【0057】
こんろ用の調理設定部7は、揚げもの、湯わかし、炊飯の自動調理のメニュー(オートメニュー)を設定するための一組のオートメニュー設定部71及びオートメニュー表示部72と、調理時間を設定するためのタイマ入力部73及びタイマ表示74とを備えている。オートメニュー設定部71として、揚げものスイッチ71aと、湯わかしスイッチ71bと、炊飯スイッチ71cと、が設けてある。揚げものモードは、こんろバーナ31の点火後、使用者により設定された温度に達するようにこんろバーナ31の火力を自動調節する自動調理モードであり、揚げものスイッチ71aは、何回押すかで200℃、180℃、160℃といった複数種類の揚げものの調理の中から目的とする温度の揚げもの調理が設定できると共に、揚げもの表示部72aに前記設定が表示されるようになっている。
【0058】
また、湯わかしモードや炊飯モードは、こんろバーナ31の点火後、予め設定された燃焼条件で燃焼させ、湯わかしや炊飯の完了が予測される時点で自動的にこんろバーナ31を消火する自動調理モードである。湯わかしスイッチ71bは、何回押すかで自動消火、5分保温といった、湯わかし後にすぐ消火するか、あるいは一定時間保温するかといった湯わかしを選択して設定できると共に、湯わかし表示部72bに前記設定が表示されるようになっている。また、炊飯スイッチ71cは、何回押すかでごはん、おかゆといった複数種類の炊飯の調理の中から目的とする炊飯の調理が設定できると共に、炊飯表示部72cに前記設定が表示されるようになっている。
【0059】
本発明の電池ケース13は、図9、図10に示すように、上方に開口する略矩形箱状をして、内部に電池が収納される合成樹脂製のケース本体80で主体が構成される。そして、ケース本体80の側壁の一部には、内部に収納される電池の+極に接触する+極側の接触端子81が設けてある。ケース本体80の側壁の前記+極側の接触端子81と対向する位置には、内部に収納される電池の−極に接触する−極側の接触端子82が設けてある。
【0060】
また、電池ケース13が筐体10内に収納された時に筐体10内の+極側の給電端子(図示せず)と−極側の給電端子(図示せず)とにそれぞれ接続される+極側の接続端子83と−極側の接続端子84とが設けてあるとともに、+極側の接触端子81と+極側の接続端子83とを連結する+極側の中継導体85と、−極側の接触端子82と−極側の接続端子84とを連結する−極側の中継導体86と、が設けてある。
【0061】
+極側の接触端子81と+極側の接続端子83とこれらを連結する+極側の中継導体85とからなる+極側の通電部材(図11参照)は、薄い導体板を打ち抜いて曲げ加工して一体に形成してある。また、−極側の接触端子82と−極側の接続端子84とこれらを連結する−極側の中継導体86とからなる−極側の通電部材も同様に、薄い導体板を打ち抜いて曲げ加工して一体に形成してある。
【0062】
本実施形態では、平面視においてケース本体80の長手方向の一端側の側壁80aに、−極側の接触端子82と−極側の接続端子84と−極側の中継導体86と、+極側の接続端子83とが設けてある。
【0063】
詳述すると、側壁80aには内面側に−極側の接続端子84が固定され、該−極側の接続端子84の下端からはケース本体80の内方の上方に向けて−極側の中継導体86が連設され、該−極側の中継導体86の先端が−極側の接触端子82となっている。−極側の接触端子82は、−極側の接触端子82・−極側の接続端子84・−極側の中継導体86の部材自体が有する弾性により、側壁80aからケース本体80内方に向けて付勢されている。また、−極側の接続端子84の上端部は、側壁80aの上端部からケース本体80外方に向けて突出していて、ケース本体80が筐体10内に収納された時に−極側の給電端子と接続されるようになっている。
【0064】
−極側の接触端子82・−極側の接続端子84・−極側の中継導体86が設けてある側壁80aと対向する側壁80bの内面側には、+極側の接触端子81が設けてある。
【0065】
そして、+極側の接続端子83は、側壁80aの−極側の接続端子84の上端部が突出する部分の下方(本実施形態では下端部)に設けてあり、+極側の接触端子81と+極側の接続端子83とを連結する+極側の中継導体85は、ケース本体80の底壁80cの下面に沿って設けてある。
【0066】
上述した+極側の接触端子81と+極側の接続端子83と+極側の中継導体85と−極側の接触端子82と−極側の接続端子84と−極側の中継導体86は、平面視において電池の+極と−極とを結ぶ線上に位置するように設けてある。このようにすることで、+極側の通電部材と−極側の通電部材はそれぞれ、展開形状が略直線状となり、導体板を打ち抜いて形成する際の材料取りの効率が良くなり、展開形状が略コ字状になったりする場合のように材料取りの効率が悪くて材料の無駄が大きくなってしまう、といったことがない。以下、+極側の通電部材について詳述する。
【0067】
底壁80cの側壁80bの直ぐ内方の部分には、+極側の通電部材が挿通する挿通口87が形成してあり、+極側の中継導体85の端部から連設される+極側の接触端子81が挿通口87を介してケース本体80内に挿入され、側壁80bの内面に沿って配設される。+極側の接触端子81は、側壁80bの上端部で側壁80bの外面に折り返していて、これにより、+極側の接触端子81が挿通口87から底壁80cの下側に抜けるのが防止される。
【0068】
+極側の中継導体85は、図10、図11に示すように長手方向に沿う両側の端縁に、間隔をあけて複数の切欠88が形成してあり、一方、底壁80cの下面にも前記切欠88に対応するように押さえ片89が形成してある。押さえ片89は、+極側の中継導体85の長手方向に沿う両側の端縁の外側から+極側の中継導体85の内部に向けて突出して+極側の中継導体85の下面を押さえるもので、+極側の中継導体85が、+極側の中継導体85の切欠88と押さえ片89とが平面視において重なるように位置して、+極側の中継導体85が押さえ片89と干渉せずに押さえ片89の下側に抜けることができ、+極側の中継導体85が前記位置から長手方向にずれると、+極側の中継導体85と押さえ片89とが干渉して+極側の中継導体85が下側に抜けない。この切欠88と押さえ片89とが、一方の極側の中継導体85又は86(本実施形態では+極側の中継導体85)が底壁80cの下面から離れないようにする抜け止め手段となっている。
【0069】
また+極側の中継導体85は、底壁80cの下面の側壁80aの部分で側壁80aの外面に沿って折り曲げられ、側壁80aの外面の途中で側壁80aから離れる方に更に折り曲げられ、側壁80aから離れる方に突出する部分が+極側の接続端子83となる。側壁80aの外面には、図10に示すように、+極側の接続端子83の上面に当接する当接片90と、当接片90から下方に突出する略L字状をした保持片91が突設してある。保持片91は、当接片90の+極側の接続端子83の長手方向に沿う両側の端縁から下方に突出する略L字状をしており、+極側の接続端子83の長手方向に沿う両側の端縁の下面を保持する。+極側の中継導体85の側壁80aの外面に沿う部分には、保持片91に対応する位置に切欠92が形成してあり、+極側の中継導体85及び+極側の接続端子83を、側壁80aの外面から離れた位置から側壁80aの外面に近づけると、+極側の中継導体85に形成した前記切欠92を保持片91が挿通し、+極側の中継導体85を側壁80aの外面に沿わせることができる。またこの時、+極側の中継導体85及び+極側の接続端子83を、側壁80aの外面から離れないように係止する係止部93及び被係止部94が設けてある。係止部93は、+極側の接続端子83の一部を+極側の中継導体85側を基部として+極側の中継導体85と反対側を切り起こして形成してあり、被係止部94は、当接片90の一部を開口して形成してある。+極側の接続端子83を当接片90の下面に沿って側壁80aの外面に近づけていくと、+極側の中継導体85が側壁80aの外面に沿った時に係止部93が被係止部94に係止され、+極側の中継導体85及び+極側の接続端子83が側壁80aの外面から離れる方に動かなくなり、+極側の中継導体85及び+極側の接続端子83のケース本体80からの抜け止めがなされる。
【0070】
この+極側の通電部材をケース本体80に取り付けるには、図12(a)に示すように、まず、+極側の接触端子81を底壁80cの下面側より挿通口87からケース本体80内に一部挿入する。そして、+極側の中継導体85の切欠88と押さえ片89の位置を合わせて、+極側の中継導体85が押さえ片89と干渉しないように押さえ片89の上側に挿通させて底壁80cの下面に+極側の中継導体85を沿わせ、+極側の接触端子81を挿通口87からケース本体80内に全部挿入させる。その時、図12(b)に示すように、+極側の中継導体85を側壁80bの方にずらすことにより、切欠88と押さえ片89の位置がずれて+極側の中継導体85が底壁80cの下面から離れなくなる。その後、+極側の接触端子81を側壁80bの上端部で側壁80bの外面側に折り返すことにより+極側の接触端子81が側壁80bに固定される。
【0071】
+極側の中継導体85が側壁80bの方にずれると、+極側の中継導体85の折り返した部分及び+極側の接続端子83が側壁80aの外面に近づき、+極側の中継導体85に形成した切欠92を保持片91が挿通し、+極側の中継導体85が側壁80aの外面に沿うとともに、係止部93が被係止部94に係止され+極側の通電部材のケース本体80からの抜け止めがなされる。
【0072】
また、+極側の中継導体85の下面にカバー95を設けることで、+極側の中継導体85が金属と接触して短絡したりするのを防止することができる。
【0073】
なお本実施形態では、筐体10をガスこんろ1の筐体10として説明したが、電池をメモリのバックアップ電源として用いる電磁調理器等の他の種類の加熱調理器の筐体であってもよく、更には加熱調理器以外の筐体にも適用可能である。
【0074】
上記実施形態では、+極側を一方の極側として説明したが、−極側を一方の極側とする形態にも勿論適用可能である。
【符号の説明】
【0075】
10 筐体
13 電池ケース
80 ケース本体
80a 側壁
80b 側壁
80c 底壁
81 +極側の接触端子
82 −極側の接触端子
83 +極側の接続端子
84 −極側の接続端子
85 +極側の中継導体
86 −極側の中継導体
87 挿通口
88 切欠
89 押さえ片
90 当接片
91 保持片
92 切欠
93 係止部
94 被係止部
95 カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に+極側の給電端子と−極側の給電端子とを備えた筐体内に出し入れ自在に収納される電池ケースであって、上方に開口する略箱状をして内部に電池が収納されるケース本体と、ケース本体の側壁の一部に設けられて内部に収納される電池の+極に接触する+極側の接触端子と、ケース本体の側壁の前記+極側の接触端子と対向する位置に設けられ内部に収納される電池の−極に接触する−極側の接触端子と、電池ケースが筐体内に収納された時に筐体内の+極側の給電端子と−極側の給電端子とにそれぞれ接続される+極側の接続端子及び−極側の接続端子と、+極側の接触端子と+極側の接続端子とを連結する+極側の中継導体と、−極側の接触端子と−極側の接続端子とを連結する−極側の中継導体と、を備え、前記+極側の接触端子と+極側の接続端子と+極側の中継導体と−極側の接触端子と−極側の接続端子と−極側の中継導体とは、平面視において電池の+極と−極とを結ぶ線上に位置し、且つ、一方の中継導体がケース本体の底壁の下面に位置していることを特徴とする電池ケース。
【請求項2】
ケース本体の底壁の下面に一方の極側の中継導体を沿わせると共に、該一方の極側の中継導体が底壁の下面から離れないようにする抜け止め手段を備えて成ることを特徴とする請求項1記載の電池ケース。
【請求項3】
抜け止め手段として、一方の極側の中継導体の長手方向に沿う両側の端縁に間隔をあけて複数の切欠を形成するとともに、底壁の下面に前記切欠に対応するように、一方の極側の中継導体の長手方向に沿う両側の端縁の外側から一方の極側の中継導体の内部に向けて突出して一方の極側の中継導体の下面を押さえる押さえ片を設けて成ることを特徴とする請求項2記載の電池ケース。
【請求項4】
一方の極側の中継導体を側壁の部分で側壁の外面に沿って折り曲げるとともに側壁の外面の途中で側壁から離れる方に折り曲げて、側壁から離れる方に突出する部分を一方の極側の接続端子とし、側壁の外面に、一方の極側の接続端子の上面に当接する当接片と、当接片の一方の極側の接続端子の長手方向に沿う両側の端縁から下方に突出する略L字状をして一方の極側の接続端子の長手方向に沿う両側の端縁の下面を保持する保持片とを設け、一方の極側の接続端子の一部を一方の極側の中継導体側を基部として一方の極側の中継導体と反対側を切り起こして係止部を形成し、当接片の一部を開口して被係止部を形成し、一方の極側の接続端子を当接片の下面に沿って側壁の外面に近づけていくと、一方の極側の中継導体が側壁の外面に沿った時に係止部が被係止部に係止されることを特徴とする請求項3記載の電池ケース。
【請求項5】
一方の極側の中継導体の下面にカバーを設けて成ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電池ケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−49062(P2011−49062A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−197137(P2009−197137)
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【出願人】(301066992)株式会社ハーマンプロ (145)
【Fターム(参考)】