説明

電池モジュールを計測する検出装置および検出方法

【課題】電池モジュールを計測する検出装置および検出方法を提供する。
【解決手段】電池モジュール2aは負荷に電気的に接続され、第1の電池ユニット21と第2の電池ユニット22と接続装置23を含む。接続装置23は、第1の電池ユニット21の正の電極211を第2の電池ユニット22の負の電極221に接続する。検出装置1aは、分路11と電圧検出モジュール12と制御モジュール13を含む。分路11は、電池モジュール12および負荷3間に直列接続されて負荷電流を測定する。電圧検出モジュール12は、接続装置23における正の電極211および負の電極間221の電圧差を測定する。制御モジュール13は、接続装置23における正の電極211および負の電極221間の等価抵抗を、負荷電流および電圧差に基づいて演算する。したがって、組立品質の変化を示す等価抵抗を計測することにより、電気回路の経年劣化が原因で発生する危険を防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池モジュール検出装置および電池モジュール検出方法に関し、より詳細には、電池モジュールの使用中に接続装置の抵抗を即時に測定して、抵抗を電池モジュールの組立品質を示す指標とすることが可能な検出装置および検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電池は、化学反応により生成されたエネルギを電気エネルギに変換する装置である。各電池ユニットは、それぞれの化学反応の種類によって、決まった範囲の電圧のみ供給できる。したがって実際の適用においては、より高電圧もしくはその他の特定の電圧の電源を供給するために、通常複数の電池ユニットを電池モジュールに対して直列もしくは並列接続して、電力を出力する。
【0003】
電池モジュールは、直列もしくは並列接続される複数の電池ユニットからなる。電池モジュールの品質は、電池ユニットの品質のみならず、電池ユニット間の接続技術によっても左右される。より高品質の電池モジュールを得るために、より高品質の電池ユニットを予め選択して電池モジュールを形成してもよい。また、電池ユニット間の接続技術の品質は、組立ておよび異なる電池ユニット間における接続機構の構成に関する技術により左右される。
【0004】
電池モジュールにおいて、2個の電池ユニット間の接続は、異なる極性を有する2個の電極をそれぞれ異なる電池ユニットに電気的に接続することにより実現される。詳細には、2個の電極は直接接触していてもよく、もしくは金属棒もしくは金属線により接続されていてもよい。電極が直接接触している場合、処理、使用、検査、および維持管理の点から考えると不都合がある。したがって、実際の適用においては、電極が同じ側となるよう電池ユニットをまず並列に配置し、その後、接続用の金属棒により電極を接続するのが一般的である。
【0005】
接続用の金属棒により電極を接続する場合、伝導品質の制御が難しいという問題を考慮しなければならない。より詳細には、接続用の金属棒および電池ユニットの電極間の接触点もしくは接触面において酸化もしくは緩みが発生し、抵抗を増大させる原因となる場合がある。この条件下で電池モジュールを使用し続けると、緩みの発生した接触点もしくは接触面の温度が高温になり、回路からの発火もしくはその他の電子的危険が発生する原因となる。
【0006】
一般に、接続用の金属棒はねじにより電池ユニットの電極に固定され、したがって、電池ユニットの組立品質は従来、ねじを取付ける際の固定トルクに左右されてきた。通常、ねじを取付ける際の固定トルクが大きい程、より強固に固定して、接触領域が縮小することによる抵抗の増大を防止し、また、接続用の金属棒および電極の接触面が縮小するのを防止して、接触面の酸化により抵抗が増大する可能性を少なくする。
【0007】
接続用の金属棒および電極を固定するねじの制御力は経時的に変化する可能性があり、したがって、通常、組立品質および電池モジュール使用時の安全性を確保するため、ねじの固定品質をテストする必要がある。しかしながら、ねじの固定トルクは、電気ショックおよび回路の短絡の危険を防止するため、電池モジュールが非通電状態であるという条件下で測定する必要がある。上記の制限により、電池モジュールの組立品質を電池モジュールの使用中に適時計測することは難しい。
【0008】
一方、組立作業中に発生する接続用の金属棒および電極の表面上の汚染物質(緑青もしくは電解液等)は、接続用の金属棒および電極間の接触抵抗を増大させ、電池モジュールが故障する原因となる。しかしながら、そのような抵抗の変化を一般的な低抵抗用オーム計により測定することは難しい。詳細には、一般的な低抵抗用オーム計は受動素子(ケーブル等)の抵抗を測定するために用いられ、その測定範囲はミリオームレベルより高い。しかしながら、電池の電極および接続棒間の接触抵抗の測定範囲は通常、ミリオームレベルより低い。したがって、一般的な低抵抗用オーム計により接続用の金属棒および電極間の接触抵抗における変化を測定することは難しい。更に、一般的な低抵抗用オーム計は金属が伝導状態にあるという条件下で抵抗を測定するようには構成されていない。したがって、電池が通電状態にある時に接続用の金属棒および電極間の接触抵抗を測定するために使用すると、大きな危険を伴う場合がある。
【0009】
上述のように、電池が通電状態にある時に抵抗の変化を低抵抗用オーム計により測定することはできず、ねじの固定トルクの変化により抵抗の変化を知ることはできない。したがって実際の適用においては、ねじの固定トルクの変化は電池モジュールの組立品質を示す理想的な数値指標とは言えず、また、電池モジュールの組立品質を即時に計測するその他の効果的な方法もない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって本発明の範囲は、上記の先行技術における問題を解決するため、電池モジュールに適用される電池モジュール検出方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一実施の形態によれば、電池モジュールは負荷に電気的に接続され、第1の電池ユニットと、第2の電池ユニットと、接続装置とを含み、前記接続装置は、前記第1の電池ユニットの正の電極を前記第2の電池ユニットの負の電極に接続する。電池モジュール検出方法は以下の工程を含む。前記方法においては、まず、前記正の電極および前記負の電極間の電圧差を測定する。次に、前記負荷の負荷電流を測定する。最後に、前記正の電極および前記負の電極間の等価抵抗を前記負荷電流および前記電圧差に基づいて演算する。
【0012】
本発明の他の範囲は、上記の先行技術における問題を解決するため、電池モジュールに適用される電池モジュール検出装置を提供することである。
【0013】
一実施の形態によれば、電池モジュールは負荷に電気的に接続され、第1の電池ユニットと、第2の電池ユニットと、接続装置とを含み、前記接続装置は、前記第1の電池ユニット正の電極を前記第2の電池ユニットの負の電極に接続する。前記電池モジュール検出装置は、電圧検出モジュールと、分路と、制御モジュールとを含む。前記電圧検出モジュールは、前記正の電極および前記負の電極間の電圧差を測定する。前記分路は、前記電池モジュールおよび前記負荷間に直列接続され、前記電圧検出モジュールに電気的に接続される。前記分路は、前記負荷の負荷電流を測定する。前記制御モジュールは、前記電圧検出モジュールに電気的に接続されて、前記正の電極および前記負の電極間の等価抵抗を前記負荷電流および前記電圧差に基づいて演算する。
【発明の効果】
【0014】
まず第一に、本発明の電池モジュール検出装置および電池モジュール検出方法においては、異なる電池ユニット上で電気的に接続される2個の電極間の電圧差および負荷の負荷電流を、前記電池モジュールが通電状態にある時に測定できる。前記2個の電極間の等価抵抗を前記電圧差および前記負荷電流に基づいて即時に演算できる。前記等価抵抗は前記接続装置および電極間の伝導品質を効果的に示すため、電池の組立品質を示す数値指標とすることができる。本発明の電池モジュール検出装置および電池モジュール検出方法においては、等価抵抗の変化を即時に検出し、前記電池モジュールの組立において不具合が発生した位置を迅速に示す。したがって使用者は、接触部分に発生した不具合を即時に改善して、低い組立品質が原因で発生する事故もしくは損傷を防止することができる。
【0015】
当業者にとって、様々な図および図面で示す以下の好ましい実施の形態の詳細な説明を読めば、本発明の目的は自明である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明の実施の形態による電池モジュール検出装置の概略図を示す。
【図2】図2は、本発明の実施の形態による電池モジュール検出装置の概略図を示す。
【図3】図3は、本発明の実施の形態による電池モジュール検出方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、電池モジュールの組立品質を即時に計測する電池モジュール検出装置および電池モジュール検出方法を提供する。本発明による電池モジュール検出装置および電池モジュール検出方法の実施の形態を以下に示す。
【0018】
図1は、本発明の実施の形態による電池モジュール検出装置1aの概略図を示す。図2は、本発明の実施の形態による電池モジュール検出装置1bの概略図を示す。図3は、本発明の実施の形態による電池モジュール検出方法のフローチャートを示す。
【0019】
図1を参照する。図1は、本発明の第1の実施の形態による電池モジュール検出装置1aを示す。前記電池モジュール検出装置1aは電池モジュール2aのテストに用いられ、前記電池モジュール2aは第1の電池ユニット21、第2の電池ユニット22、および接続装置23を含む。前記第1の電池ユニット21は、正の電極211および対応する極性を有する第1の出力電極212を含む。第2の電池ユニット22は、負の電極221および対応する極性を有する第2の出力電極222を含む。前記接続装置23は前記第1の電池ユニット21の前記正の電極211および前記第2の電池ユニット22の前記負の電極221を電気的に接続する。前記接続装置23は2個の固定装置24を介して前記正の電極211および前記負の電極221上にそれぞれ固定される。実際には、前記固定装置24はねじもしくはその他の類似の固定素子からなっていてもよい。前記電池モジュール2aは負荷3に電気的に接続される。より詳細には、前記負荷3の一方端は、第1の線31を介して前記第1の電池ユニット21の前記第1の出力電極212に電気的に接続され、前記負荷3の他方端は、第2の線32および第3の線33を介して第2の電池ユニット22の第2の出力電極222に電気的に接続される。
【0020】
前記電池モジュール検出装置1aは、分路11、電圧検出モジュール12、制御モジュール13、および表示装置14を含む。前記分路11は前記電池モジュール2aおよび前記負荷3間に直列接続され、前記電圧検出モジュール12に電気的に接続される。前記分路11は、前記負荷3の負荷電流の測定に用いられる。この負荷電流は、前記接続装置23を流れる電流である。前記電圧検出モジュール12は主に、前記正の電極211および前記負の電極221間の電圧差の測定に用いられる。前記制御モジュール13は前記電圧検出モジュール12および前記表示装置14に電気的に接続され、また、測定された負荷電流および電圧差、およびオームの法則による公式(V=I*R)により、前記正の電極211および前記負の電極221間の等価抵抗を演算するために用いられる。更に、前記制御モジュール13は、上述の演算した等価抵抗等、前記電池モジュール2aに関する情報を前記表示装置14上に表示させることも可能である。
【0021】
より詳細には、前記電圧検出モジュール12は、AD変換器121、ミリボルト計122、アナログ走査スイッチ123、および複数の検出端子を更に含んでいてもよい。前記複数の検出端子は、検出端子固定装置126を介して、前記電池モジュール2a、前記負荷3、および回路の任意の点上に配置されて電圧の計測点を形成してもよい。実際の適用においては、前記検出端子固定装置126は、前記検出端子を前記電極もしくはその他の接触点、もしくはその他の保持装置上に固定するねじからなっていてもよい。前記ミリボルト計122は、前記検出端子(もしくは電圧検出点)間の電圧差を測定する。前記アナログ走査スイッチ123は、前記ミリボルト計122により測定される前記検出端子を切換える。前記AD変換器121は、前記ミリボルト計122により測定されるアナログ信号をデジタル信号に変換し、当該デジタル信号を前記制御モジュール13に送信する。
【0022】
前記複数の検出端子は、第1の検出端子124および第2の検出端子125を含む。前記第1の検出端子124および第2の検出端子125は電気的に接続しており、前記検出端子固定装置126を介して前記正の電極211および前記負の電極221上にそれぞれ固定されて2個の電圧計測点を形成する。これにより、前記ミリボルト計122は、アナログ走査スイッチ123により前記第1の検出端子124もしくは第2の検出端子125を選択して、前記正の電極211および前記負の電極221間の電圧差を測定できる。
【0023】
更に、前記電池モジュール検出装置1aは、電圧計測点および前記電圧検出モジュール12間に直列接続される複数の保護抵抗器127を更に含んでいてもよい。例えば、前記保護抵抗器127は前記電圧検出モジュール12および前記正の電極211間、もしくは前記電圧検出モジュール12および前記負の電極221間に直列接続されて、電圧測定時の短絡により発生する危険を防止してもよい。実際の適用においては、前記保護抵抗器127はまた、前記検出端子と前記ミリボルト計122もしくは、図1に示すように前記アナログ走査スイッチ123との間に直列接続してもよい。
【0024】
これにより、前記電池モジュール検出装置1aは、前記電池モジュール2aが電力供給すると即時に前記接続装置23の等価抵抗を得ることができる。前記等価抵抗に影響を与える要因には、前記接続装置23自体の抵抗および前記接続装置23および前記正の電極211もしくは前記負の電極221間の接触抵抗が含まれるため、前記等価抵抗により、前記接続装置23の組立品質を数値化した値で示すことができる。同様に、前記電池モジュール検出装置1aは更に、前記第1の線31、前記第2の線32、および前記第3の線33の等価抵抗を、前記電圧検出モジュール12のその他の検出端子を介して即時に測定することができる。計測した等価抵抗のうち急激に上昇しているものがある場合、線の接触点に緩みもしくは経年劣化が発生したものがあることを意味する。
【0025】
前記電池モジュール検出装置1aは、接触点間の等価抵抗を即時に測定するだけではなく、保護機能を更に有する。詳細には、前記電池モジュール2aが最初に使用もしくは設置された際に、前記電池モジュール検出装置1aは前記制御モジュール13に電圧計測点間の等価抵抗を記録させて、抵抗規定値を得ることができる。前記電池モジュール2aが前記負荷3に電力供給すると、前記制御モジュールは瞬間等価抵抗を順次演算し、前記抵抗規定値および瞬間等価抵抗により品質基準値を演算する。前記品質基準値が閾値より大きい場合、前記電池モジュール検出装置1aは保護機能を起動して使用者に回路の異常を警告する。例えば、前記品質基準値は前記瞬間等価抵抗を前記抵抗規定値で割った値でもよく、規定閾値は10に設定してもよい。演算された前記品質基準値が前記規定閾値より大きい場合、前記瞬間等価抵抗が前記抵抗規定値の10倍であることを意味する。したがって前記電池モジュール検出装置1aは、前記表示装置14を介して使用者に警告、もしくは前記電池モジュール2aにより供給される電力を遮断することができる。
【0026】
本発明による電池モジュール検出装置の利点をより明確に説明するために、以下に定理およびデータに基づいて説明する。図2を参照して、図2は、本発明の第2の実施の形態による電池モジュール検出装置1bを示す。本実施の形態において、電池モジュール2bは、接続装置26により直列接続される6個の電池ユニット25により形成される。前記電池ユニット25により供給される電圧は3.33ボルトである。前記接続装置26が前記電池ユニット25上に適切に配置されると、各接続装置26は0.2mΩの等価抵抗を有する。
【0027】
前記負荷3を流れる電流が50Aである場合、電力方程式(P=I×V)によれば、負荷電流50A下で前記電池モジュール2bにより供給される総電力は、P2b=50A×3.33V×6=999Wである。電力方程式(P=I×R)によれば、前記接続装置26は初期電力P26=50A×50A×0.2mΩ=0.5Wを有する。前記接続装置26のうち1個に緩みもしくは経年劣化が発生した場合、その等価抵抗は10倍の2mΩに上昇し、瞬間消費電力はP26´=50A×50A×2mΩ=5Wとなる。この点からすると、前記接続装置26により増加する消費電力は4.5Wとなるが、増加率は前記電池モジュール2bにより供給される総電力の0.45%にすぎない。前記電池モジュール2bが前記負荷3に電力を連続的に供給する場合、前記負荷3に対する非常に小さな電力変化を検出することは難しい。しかしながら、等価抵抗の観測点を形成することにより、等価抵抗の上昇を10倍した値により接続品質の変化を明確に示すことができる。
【0028】
図3を参照して、図3は、本発明の実施の形態による電池モジュール検出方法のフローチャートを示す。この方法は前記電池モジュール検出装置1aに適用可能なため、以下において、前記電池モジュール検出装置1aを例にして流れを説明する。
【0029】
図3に示すように、本発明による方法は以下の工程を含む。まず、前記電圧検出モジュール12の前記第1の検出端子124を前記正の電極211上に固定し、第2の検出端子125を前記負の電極221上に固定して、2個の電圧検出点を形成する(工程S40)。次に、2個の保護抵抗器127を前記電圧検出モジュール12および前記正の電極211間、および前記電圧検出モジュール12および前記負の電極221間でそれぞれ直列接続して(工程S41)、測定の際に発生する短絡による危険を防止する。次に、前記電圧検出モジュール12により前記正の電極211および前記負の電極221間の電圧差を測定し(工程S42)、前記分路11により前記負荷3を流れる電流を測定する(工程S43)。その後、前記制御モジュール13により、前記正の電極211および前記負の電極221間の等価抵抗を前記測定した電圧差および電流に基づいて演算する(工程S44)。
【0030】
更に、前記制御モジュール13により、前記等価抵抗および抵抗規定値に基づいて(工程S45)品質基準値を演算する(工程S45)。前記抵抗規定値は、前記電池モジュール2aが非通電の状態で測定される、前記正の電極211および前記負の電極221間の等価抵抗であってもよい。もしくは、前記抵抗規定値は、前記電池モジュール2aが組立てられ、通電した状態で前記電池モジュール検出装置1aおよび検出方法により測定される等価抵抗であってもよい。前記品質基準値は例えば、前記抵抗規定値から前記等価抵抗を引いた値であり、もしくは前記等価抵抗を前記抵抗規定値により割った値である。
【0031】
次に、前記制御モジュール13により前記品質基準値および規定閾値を比較する(工程S46)。前記品質基準値が前記規定閾値より大きい場合、前記保護機能を起動する(工程S47)。実際には、前記電池モジュール検出装置1aの前記保護機能は、前記表示装置14上で文字列もしくは画像として表示してもよく、もしくは前記電池モジュール検出装置1aの規定値ブザーにより警告を行ってもよい。更に、前記電池モジュール検出装置1aはまた、前記電池モジュール2aにより供給される電力を遮断して、前記保護機能が起動された後に回路を保護する遮断機能を有していてもよい。
【0032】
まず第一に、本発明による電池モジュール検出装置および電池モジュール検出方法によれば、電池モジュールにおける接続装置もしくは線の等価抵抗および負荷を、電池モジュールの使用中に即時かつ動的に演算可能である。これにより、接続装置の接触抵抗を低抵抗用オーム計では測定不可能であるという不都合を解決することができる。等価抵抗の変化を計測することにより、電池モジュールの組立部材に緩みが発生したか、もしくは接触抵抗が増大したかを効果的に計測することができる。本発明によれば、電気自動車用電池、魚雷用電池、潜水艦用電池、もしくは電力供給源として電池パック(無停電電源装置の電池パック等)を使用するその他のシステム等、どんな種類の電池でもリアルタイム検出および計測することが可能である。本発明の電池モジュール検出装置によれば、電池モジュール全体の状態を制御して電池モジュールが原因で発生する危険を防止し、これにより電池モジュールの維持管理のコストを大幅に削減し、電池モジュールの安全性を向上することができる。
【0033】
本発明は好ましい実施の形態を参照して図示および説明したが、本発明は当該実施の形態の詳細に制限されるものではなく、添付の特許請求の範囲内で様々な改良を加えてもよいと理解されるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷に電気的に接続され、第1の電池ユニットと、第2の電池ユニットと、前記第1の電池ユニットの正の電極を前記第2の電池ユニットの負の電極に接続する接続装置とを備える電池モジュールに適用される電池モジュール検出方法であって、
前記正の電極および前記負の電極間の電圧差を測定する工程と、
前記負荷を流れる負荷電流を測定する工程と、
前記正の電極および前記負の電極間の等価抵抗を前記負荷電流および前記電圧差に基づいて演算する工程とを備える、方法。
【請求項2】
品質基準値を前記等価抵抗および抵抗規定値に基づいて演算する工程と、
前記品質基準値および規定閾値を比較する工程と、
前記品質基準値が前記規定閾値より大きい場合、保護機能を起動する工程とを更に備える、請求項1に記載の電池モジュール検出方法。
【請求項3】
電圧検出モジュールの2個の検出端子を前記正の電極および前記負の電極にそれぞれ固定して2個の電圧検出点を形成する工程を更に備える、請求項1に記載の電池モジュール検出方法。
【請求項4】
前記正の電極および前記電圧検出モジュール間、もしくは前記負の電極および前記電圧検出モジュール間に保護抵抗を直列接続する工程を更に備える、請求項1に記載の電池モジュール検出方法。
【請求項5】
負荷に電気的に接続され、第1の電池ユニットと、第2の電池ユニットと、前記第1の電池ユニットの正の電極を前記第2の電池ユニットの負の電極に接続する接続装置とを備える電池モジュールに適用される電池モジュール検出装置であって、
前記正の電極および前記負の電極間の電圧差を測定する電圧検出モジュールと、
前記電池モジュールおよび前記負荷間に直列接続され、前記電圧検出モジュールに電気的に接続されて、前記負荷の負荷電流を測定する分路と、
前記電圧検出モジュールに電気的に接続されて、前記正の電極および前記負の電極間の等価抵抗を前記負荷電流および前記電圧差に基づいて演算する制御モジュールとを備える、装置。
【請求項6】
電池モジュールに関連する情報を表示する表示装置を更に備える、請求項5に記載の電池モジュール検出装置。
【請求項7】
前記電圧検出モジュールは、前記正の電極に電気的に接続される第1の検出端子、および前記負の電極に電気的に接続される第2の検出端子を備え、前記電圧差を前記第1の検出端子および第2の検出端子を介して測定する、請求項5に記載の電池モジュール検出装置。
【請求項8】
前記第1の検出端子および第2の検出端子を前記正の電極および前記負の電極にそれぞれ固定して2個の電圧検出点を形成する2個の検出端子固定機器を更に備える、請求項7に記載の電池モジュール検出装置。
【請求項9】
前記正の電極および前記電圧検出モジュール間、もしくは前記負の電極および前記電圧検出モジュール間に直列接続される保護抵抗を更に備える、請求項5に記載の電池モジュール検出装置。
【請求項10】
前記電圧検出モジュールは、前記検出端子間の前記電圧差を測定するためのミリボルト計と、前記ミリボルト計により測定されるアナログ信号をデジタル信号に変換して、当該デジタル信号を前記制御モジュールに送信するためのAD変換器と、前記ミリボルト計により測定される前記検出端子を切換えるためのアナログ走査スイッチとを備える、請求項6に記載の電池モジュール検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−220694(P2011−220694A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−86494(P2010−86494)
【出願日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【出願人】(504183322)国防部軍備局中山科学研究院 (24)
【Fターム(参考)】