説明

電流供給システム、電流検出装置および電流供給装置

【課題】施設において使用される電流を検出するための装置を導入するに際し、施設自体への施工を避ける。
【解決手段】電流検出装置は、施設に設けられた電力量計から、施設において使用される電流を検出し、検出された電流に応じて電流容量を設定し、設定された電流容量を充電ケーブルのCCID(Charging Circuit Interrupt Device)に伝達する。CCIDは、電流容量を、車両のECUに伝達する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電流供給システム、電流検出装置および電流供給装置に関し、特に、施設において用いられる電流に応じて、車両に供給される電流の容量を設定するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車、ハイブリッド車、燃料電池車など、電動モータを駆動源として用いる車両が知られている。このような車両には、電動モータに供給する電力を蓄えるバッテリおよびキャパシタなどの蓄電装置が搭載される。たとえばバッテリには、回生制動時に発電された電力、もしくは車両に搭載された発電機が発電した電力が蓄えられる。ところで、たとえば商用電源など、車両の外部の電源から車両に搭載されたバッテリに電力を供給して充電する車両もある。
【0003】
しかしながら、車両のバッテリを充電することによって、家屋等の施設において使用される電流が、契約電流(契約アンペア、契約容量とも呼ばれる)を超える場合があり得る。
【0004】
このような問題に対処する技術の1つとして、特開2008−136291号公報(特許文献1)は、住宅内電力負荷への電力と、電動車両用蓄電器への充電電力との和が、外部から住宅に供給される電力の許容値を超えないように充電電力を制御する、電動車両充電電力マネジメントシステムを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−136291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特開2008−136291号公報においては、第8段落および図1に記載のように、配電盤と住宅内電力負荷との間に設けられた電力検出装置によって、住宅内電力負荷の電力負荷状況が検出される。したがって、特開2008−136291号公報に記載の電動車両充電電力マネジメントシステムを導入するにあたり、配電盤に対して電力検出装置を接続するための工事が必要となる。一般的に、配電盤に接続された幹線は、家屋の内部に配設されるため、配電盤に対して電力検出装置を接続するにあたっては、壁に穴を開けるなど、家屋自体に工事を施す必要がある。しかしながら、家屋に工事の余地が無い場合や、居住者が工事を好まない場合もあり得る。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、施設自体への施工を避けることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ある実施例において、電流供給システムは、施設から車両へ電流を供給する電流供給装置と、施設において使用される電流を、施設に設けられた電力量計から検出する電流検出装置とを備える。電流供給装置は、施設において使用される電流に応じて設定された、電流供給装置が車両に供給する電流の容量を、車両に伝達する。
【0009】
この構成によると、電流供給装置から、車両に、施設において使用される電流に応じて設定された、電流供給装置が車両に供給する電流の容量が伝達される。施設において使用される電流は、電流検出装置により、施設に設けられた電力量計から検出される。一般的に、電力量計は、施設の外部から電力量を確認できるように、屋外に設けられる。よって、施設において使用される電流を、施設に設けられた電力量計から検出することにより、施設自体には加工を施さずに、施設において使用される電流を検出するための電流検出装置を導入できる。その結果、施設自体への施工を避けることができる。
【0010】
別の実施例において、電流検出装置は、施設において使用される電流に応じて、電流供給装置が車両に供給する電流の容量を設定し、設定された容量を電流供給装置に伝達する。
【0011】
この構成によると、電流検出装置が設定した電流容量を、電流供給装置を介して車両に伝達できる。
【0012】
さらに別の実施例において、電流検出装置は、施設において使用される電流が契約電流未満となる範囲内で電流供給装置が車両に供給する電流の容量を設定する。
【0013】
この構成によると、車両の充電時に施設において使用される電流が契約電流を超えないようにできる。
【0014】
さらに別の実施例において、電流検出装置は、電力量計の回転円盤の回転速度から、施設において使用される電流を検出する。
【0015】
この構成によると、施設において使用される電流を検出するために、電力量計の回転円盤の回転速度が利用される。回転円盤は外部から視認できるとともに、回転円盤の外周部には目盛りが刻まれているため、回転円盤の回転速度は電力量計の外部から検出可能である。したがって、電力量計自体への改良も避けることができる。
【0016】
さらに別の実施例において、電流検出装置は、電力量計に取り付けられる。
この構成によると、電力量計自体には改良を施さずに電力量計に取り付けられた電流検出装置により、施設において使用される電流を検出できる。
【0017】
さらに別の実施例において、電流検出装置は、施設において使用される電流を、施設に設けられた電力量計から検出するための検出手段と、施設において使用される電流に応じて、電流供給装置が車両に供給する電流の容量を設定するための設定手段と、設定された容量を、施設から車両へ電流を供給する電流供給装置に伝達するための伝達手段とを備える。
【0018】
この構成によると、車両に、施設において使用される電流に応じて、電流供給装置が車両に供給する電流の容量が設定される。施設において使用される電流は、電流検出装置により、施設に設けられた電力量計から検出される。一般的に、電力量計は、施設の外部から電力量を確認できるように、屋外に設けられる。よって、施設において使用される電流を、施設に設けられた電力量計から検出することにより、施設自体には加工を施さずに、施設において使用される電流を検出するための電流検出装置を導入できる。その結果、施設自体への施工を避けることができる。
【0019】
さらに別の実施例において、検出手段は、電力量計の回転円盤の回転速度から、施設において使用される電流を検出する。
【0020】
この構成によると、施設において使用される電流を検出するために、電力量計の回転円盤の回転速度が利用される。回転円盤は外部から視認できるとともに、回転円盤の外周部には目盛りが刻まれているため、回転円盤の回転速度は電力量計の外部から検出可能である。したがって、電力量計自体への改良も避けることができる。
【0021】
さらに別の実施例において、電流検出装置は、電力量計に取り付けられる。
この構成によると、電力量計自体には改良を施さずに電力量計に取り付けられた電流検出装置により、施設において使用される電流を検出できる。
【0022】
さらに別の実施例において、施設から車両へ電流を供給する電流供給装置は、施設において使用される電流に応じて設定された、電流供給装置が車両に供給する電流の容量を、車両に伝達するための伝達手段を備える。施設において使用される電流は、施設に設けられた電力量計から検出される。
【0023】
この構成によると、電流供給装置から、車両に、施設において使用される電流に応じて設定された、電流供給装置が車両に供給する電流の容量が伝達される。これにより、車両の充電電流を、施設において使用される電流に応じて制限できる。施設において使用される電流は、施設に設けられた電力量計から検出される。一般的に、電力量計は、施設の外部から電力量を確認できるように、屋外に設けられる。よって、施設において使用される電流を、施設に設けられた電力量計から検出することにより、施設自体には加工を施さずに、施設において使用される電流を検出するための設備を導入できる。その結果、施設自体への施工を避けることができる。
【0024】
さらに別の実施例において、施設において使用される電流が契約電流未満となる範囲内で車両に供給される電流の容量が設定される。
【0025】
この構成によると、車両の充電時に、施設において使用される電流が契約電流を超えないようにできる。
【0026】
さらに別の実施例において、施設において使用される電流は、電力量計の回転円盤の回転速度から検出される。
【0027】
この構成によると、施設において使用される電流を検出するために、電力量計の回転円盤の回転速度が利用される。回転円盤は外部から視認できるとともに、回転円盤の外周部には目盛りが刻まれているため、回転円盤の回転速度は電力量計の外部から検出可能である。したがって、電力量計自体への改良も避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】車両の充電系統の全体を示す概略図である。
【図2】車両の電気システムを示す概略図である。
【図3】充電ケーブルを示す図である。
【図4】パイロット信号CPLTを示す図である。
【図5】充電ケーブルのCCIDを示す図である。
【図6】パイロット信号CPLTのデューティ比を決定するために用いられるマップを示す図である。
【図7】電流検出装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0030】
図1に示すように、車両10には、家屋等の施設20を介して、商用電源30から電力が供給される。施設20から車両10には、電流供給装置としての充電ケーブル40を介して電力、すなわち電流が供給される。
【0031】
施設20には、周知の電力量計22が設けられる。電力量計22は、現字形であってもよく、指針形であってもよい。電力量計22の種類は特定のものに限定されない。電力量計22には、電流検出装置50が取り付けられる。
【0032】
車両10は、モータジェネレータ100と、インバータ110と、コンバータ120と、バッテリ200と、充電器300と、ECU(Electronic Control Unit)400とを備える。車両10に、内燃機関等のエンジン、または燃料電池を搭載するようにしてもよい。
【0033】
モータジェネレータ100は、一例として、U相コイル、V相コイルおよびW相コイルを備える、三相交流回転電機である。モータジェネレータ100は、バッテリ200に蓄えられた電力により駆動する。モータジェネレータ100には、コンバータ120により昇圧され、インバータ110により直流から交流に変換された電力が供給される。モータジェネレータ100の駆動力は、駆動輪130に伝えられる。
【0034】
車両10の回生制動時には、駆動輪130によりモータジェネレータ100が駆動され、モータジェネレータ100が発電機として作動する。これによりモータジェネレータ100は、制動エネルギを電力に変換する回生ブレーキとして作動する。モータジェネレータ100により発電された電力は、インバータ110により交流から直流に変換された後、バッテリ200に蓄えられる。
【0035】
バッテリ200は、複数のバッテリセルを一体化したバッテリモジュールを、さらに複数直列に接続して構成された組電池である。バッテリ200の電圧は、たとえば200V程度である。バッテリ200には、モータジェネレータ100の他、車両の外部の商用電源30から供給される電力が充電される。バッテリ200の代わりに、キャパシタ(コンデンサ)を用いるようにしてもよい。
【0036】
図2を参照して、バッテリ200の正極端子および負極端子には、充電器300が接続される。充電器300は、バッテリ200に供給する電力の電圧および電流を制御する。充電器300からバッテリ200には、直流電流が供給される。すなわち、充電器300は、交流電流を直流電流に変換する。また、充電器300は、電圧を昇圧する。充電器300をハイブリッド車の外部に設置するようにしてもよい。
【0037】
充電器300は、インレット600に接続される充電ケーブル40を介して、外部の電源と接続される。充電器300を介してバッテリ200が外部の電源に接続される。
【0038】
ECU400は、インバータ110、コンバータ120および充電器300を制御する。ECU400は、充電ケーブル40が車両10に供給する電流の容量(最大値)以下の電流が、車両10に供給されるように、充電器300を制御する。
【0039】
図3を参照して、充電ケーブル40について説明する。充電ケーブル40は、コネクタ710と、プラグ720と、CCID(Charging Circuit Interrupt Device)730とを含む。充電ケーブル40は、EVSE(Electric Vehicle Supply Equipment)に相当する。
【0040】
充電ケーブル40のコネクタ710は、ハイブリッド車に設けられたインレット600に接続される。コネクタ710には、スイッチ712が設けられる。充電ケーブル40のコネクタ710が、ハイブリッド車に設けられたインレット600に接続された状態でスイッチ712が閉じると、充電ケーブル40のコネクタ710が、ハイブリッド車に設けられたインレット600に接続された状態であることを表わすコネクタ信号CNCTを、ECU400が検出する。コネクタ信号CNCTを検出したことにより、ECU400は、コネクタ710がインレット600に接続されたことを検出する。
【0041】
スイッチ712は、充電ケーブル40のコネクタ710をハイブリッド車のインレット600に係止する係止金具に連動して開閉する。係止金具は、コネクタ710に設けられたボタンを操作者が押すことにより揺動する。
【0042】
充電ケーブル40のプラグ720は、施設20に設けられたコンセント24に接続される。コンセント24には、ハイブリッド車の外部の商用電源30から交流電力が供給される。
【0043】
CCID730は、リレー732を有する。リレー732が開いた状態では、ハイブリッド車の外部の商用電源30からハイブリッド車へ電力を供給する経路が遮断される。リレー732が閉じた状態では、ハイブリッド車の外部の商用電源30からハイブリッド車へ電力を供給可能になる。リレー732の状態は、充電ケーブル40のコネクタ710がハイブリッド車のインレット600に接続された状態でECU400により制御される。CCID730は、充電ケーブル40のプラグ720がコンセント24に接続されると起動する。CCID730は、ハイブリッド車の外部の商用電源30から供給される電力により作動する。
【0044】
さらに、CCID730は、コントロールパイロット線にパイロット信号(方形波信号)CPLTを送る。図4に示すように、パイロット信号CPLTは、所定のデューティ比(パルス幅)を有する。パイロット信号CPLTのデューティ比により、充電ケーブル40の電流容量(充電ケーブル40が供給可能な電流の最大値)が車両10に伝達される。
【0045】
図5を参照して、CCID730についてさらに説明する。CCID730は、受信部734と、記憶部736と、電流容量決定部738と、デューティ比決定部740と、CPLT出力部742とを含む。
【0046】
受信部734は、電流検出装置50から、無線通信または有線通信により、施設20において使用される電流に応じて定められた電流容量を受信する。記憶部736は、充電ケーブル40の種類毎に予め定められた定格の電流容量を記憶する。
【0047】
電流容量決定部738は、施設20において使用される電流に応じて定められた電流容量と、充電ケーブル40の種類毎に予め定められた定格の電流容量とのうち、小さい方の電流容量を選択する。
【0048】
デューティ比決定部740は、選択された電流容量に応じてパイロット信号CPLTのデューティ比を決定する。一例として、図6に示すマップに基づいて、デューティ比が決定される。なお、電流容量とデューティ比との関係は、SAE J1772において規格化されているため、ここではさらなる詳細な説明は繰り返さない。
【0049】
図5に戻って、CPLT出力部742は、決定されたデューティ比で発振するパイロット信号CPLTをパイロット線に出力する。これにより、充電容量が車両10に伝達される。したがって、施設20において使用される電流に応じて定められた電流容量が、充電ケーブル40の種類毎に予め定められた定格の電流容量よりも小さい場合は、施設20において使用される電流に応じて定められた電流容量が、車両10に伝達される。
【0050】
ECU400は、充電ケーブル40から供給される電流が、パイロット信号CPLTによって伝達された電流容量以下になるように、バッテリ200の充電電力を制御する。
【0051】
図7を参照して、電流検出装置50についてさらに説明する。電流検出装置50は、電力量計22に取り付けられるための保持具としての吸盤800,801と、発光部802と、受光部804と、回転速度算出部806と、電流算出部808と、データ記憶部810と、電流容量設定部812と、発信部814とを含む。
【0052】
一例として、吸盤800は、電力量計22の上面に対して吸着するよう設けられ、吸盤801は、電力量計22の前面に対して吸着するように設けられる。なお、吸盤の数は2つに限定されず、任意の数の吸盤が設けられる。また、電力量計22自体に改良を施す必要がなければ、吸盤以外の任意の保持具を用いて、電流検出装置50を電力量計22に取り付けてもよい。さらに、電流検出装置50を電力量計22の前面もしくは付近に配置できるのであれば、電流検出装置50を電力量計22に取り付けなくてもよい。
【0053】
発光部802は、電力量計22の回転円盤26の外周に刻まれた目盛りに向けて、たとえばレーザ光を照射する。発光部802は、電流検出装置50内において上下方向の位置が微調整可能であるように設けられる。受光部804は、回転円盤26からの反射光を受光する。受光部804は、電流検出装置50内において上下方向の位置が微調整可能であるように設けられる。
【0054】
回転速度算出部806は、受光部804が受けた反射光に基づいて、回転円盤26の回転速度を算出する。たとえば、回転円盤26の円周を100等分した目盛りのうちの1点は黒く塗りつぶされていて光を反射しないので、反射光を受光する間隔が大きくなる周期を計測することにより、回転円盤26が1回転するのに要する時間が計測できる。あるいは、反射光を受光する間隔から、回転円盤26が1回転するのに要する時間が計測できる。
【0055】
回転円盤26が1回転するのに要する時間から、回転円盤26の回転速度が得られる。なお、反射光に基づいて回転速度を算出する方法については、周知の一般的な技術を利用すればよいため、ここではさらなる詳細な説明は繰り返さない。
【0056】
電流算出部808は、回転円盤26の回転速度から、施設20において使用されてる電流を算出する。一例として、電力量計22が現字形であり、計器定数が300[rev/kwh]であり、施設20に供給される電圧が100[V]であると仮定する。この場合、回転円盤26の回転速度が360[rev/h](1回転に要する時間が10秒)であれば、施設20において使用される電力は、回転速度/計器定数=360/300=1.2[kw]である。したがって、施設20において使用される電流は、1200/100=12[A]である。このように、施設20において使用される電流は、周知の方法を利用して算出された電力を電圧で除算することにより得られる。
【0057】
施設20において使用される電流は、施設20内部の電気機器(たとえばテレビ、空調装置、ドライヤ、冷蔵庫、調理器具など)により使用される電流と、施設20を介して車両10に供給される電流とを含む。
【0058】
データ記憶部810は、利用者によって予め入力された施設20の契約電流等を記憶する。電流容量設定部812は、施設20において使用される電流が契約電流未満となる範囲内で、車両に供給される電流の容量を設定する。
【0059】
一例として、施設20において使用される電流が、契約電流よりも所定の値だけ小さい第1のしきい値まで到達すると、充電ケーブル40によって車両10に供給される電流の容量が、予め定められた初期値から零に変更される。その後、施設20において使用される電流が、第1のしきい値よりも所定の値だけ小さい第2のしきい値まで到達すると、充電ケーブル40によって車両10に供給される電流の容量が、零から初期値に変更される。初期値は、たとえば、充電ケーブル40の定格の電流容量よりも大きい値である。第2のしきい値は、好ましくは、第1のしきい値から、充電ケーブル40の定格の電流容量を減算した値よりも低い。なお、電流容量設定部812によって電流容量を設定する方法はこれに限定されない。
【0060】
発信部814は、施設20において使用される電流に応じて設定された電流容量を、CCID730の受信部734に向けて、無線通信または有線通信により送信する。
【0061】
なお、発信部814が、施設20において使用される電流を表す信号を、CCID730の受信部734に向けて送信するとともに、CCID730において、施設20において使用される電流に応じて電流容量を設定するようにしてもよい。
【0062】
以上のように、施設において使用される電流に応じて電流容量を設定するために施設において使用される電流を検出するに際し、施設において使用される電流は、施設に設けられた電力量計から検出される。一般的に、電力量計は、施設の外部から電力量を確認できるように、屋外に設けられる。よって、施設において使用される電流を、施設に設けられた電力量計から検出することにより、施設自体には加工を施さずに、施設において使用される電流を検出できる。その結果、施設自体への施工を避けることができる。
【0063】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0064】
10 車両、20 施設、22 電力量計、24 コンセント、26 回転円盤、30 商用電源、40 充電ケーブル、50 電流検出装置、100 モータジェネレータ、110 インバータ、120 コンバータ、130 駆動輪、200 バッテリ、300 充電器、600 インレット、710 コネクタ、712 スイッチ、720 プラグ、732 リレー、734 受信部、736 記憶部、738 電流容量決定部、740 デューティ比決定部、742 CPLT出力部、800,801 吸盤、802 発光部、804 受光部、806 回転速度算出部、808 電流算出部、810 データ記憶部、812 電流容量設定部、814 発信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設から車両へ電流を供給する電流供給装置と、
前記施設において使用される電流を、前記施設に設けられた電力量計から検出する電流検出装置とを備え、
前記電流供給装置は、
前記施設において使用される電流に応じて設定された、前記電流供給装置が前記車両に供給する電流の容量を、前記車両に伝達する、電流供給システム。
【請求項2】
前記電流検出装置は、
前記施設において使用される電流に応じて、前記電流供給装置が前記車両に供給する電流の容量を設定し、
前記設定された容量を前記電流供給装置に伝達する、請求項1に記載の電流供給システム。
【請求項3】
前記電流検出装置は、前記施設において使用される電流が契約電流未満となる範囲内で前記電流供給装置が前記車両に供給する電流の容量を設定する、請求項2に記載の電流供給システム。
【請求項4】
前記電流検出装置は、前記電力量計の回転円盤の回転速度から、前記施設において使用される電流を検出する、請求項1に記載の電流供給システム。
【請求項5】
前記電流検出装置は、前記電力量計に取り付けられる、請求項1に記載の電流供給システム。
【請求項6】
施設において使用される電流を、前記施設に設けられた電力量計から検出するための検出手段と、
前記施設において使用される電流に応じて、前記電流供給装置が前記車両に供給する電流の容量を設定するための設定手段と、
前記設定された容量を、前記施設から車両へ電流を供給する電流供給装置に伝達するための伝達手段とを備える、電流検出装置。
【請求項7】
前記検出手段は、前記電力量計の回転円盤の回転速度から、前記施設において使用される電流を検出する、請求項6に記載の電流検出装置。
【請求項8】
前記電流検出装置は、前記電力量計に取り付けられる、請求項6に記載の電流検出装置。
【請求項9】
施設から車両へ電流を供給する電流供給装置であって、
前記施設において使用される電流に応じて設定された、前記電流供給装置が前記車両に供給する電流の容量を、前記車両に伝達するための伝達手段を備え、
前記施設において使用される電流は、前記施設に設けられた電力量計から検出される、電流供給装置。
【請求項10】
前記施設において使用される電流が契約電流未満となる範囲内で前記車両に供給される電流の容量が設定される、請求項9に記載の電流供給装置。
【請求項11】
前記施設において使用される電流は、前記電力量計の回転円盤の回転速度から検出される、請求項9に記載の電流供給装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−85349(P2013−85349A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−222778(P2011−222778)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】