説明

電流調節充電ポンプドライバにキャパシタ比例電流を与える集積デバイス

集積回路(10)は、外部電流検出抵抗を必要とすることなく、バッテリ(18)から負荷へ流れる電流を調節する。そのICは、主充電ポンプ(12)、モデル充電ポンプ(14)、電流検出回路(U3,M2)、モデル充電ポンプの出力部での電圧レベルを主充電ポンプの出力部での電圧に等しくさせる第1の制御回路と、および、モデル充電ポンプによるモデル電流出力を、バッテリ電源の電圧変化に拘わらず、外部フライイングキャパシタ(Cp)のキャパシタンス値により確立されたレベルに調節させるための第2の制御回路とを備える。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[発明の背景]
発明の分野
この発明は表面マウント技術に適合した集積回路の部品に関する。より特に、この発明は電流調節の充電ポンプを含む集積回路に関し、その出力電流の大きさは、単一の外部の充電ポンプキャパシタのスケーリングで調整される。
【0002】
[発明への序論]
バッテリ動作の器具は世界中で拡大された。携帯電話受話器、携帯ラジオ、再生ユニット、携帯情報端末、発光ダイオード(LED)懐中電燈、ワイヤレスのセキュリティ、および遠隔操作システムは、そのような器具に関する多くの例についてほんのいくつかを提供する。これらの器具で一般的に採用されたタイプの小さいバッテリは、定電流または定電圧のどちらかを通常出力しない。定電流をLEDなどの出力負荷に供給するために、フィードバック調節技術が採用される。規則は、抵抗器のように簡単であるか、またはフィードバック制御がある集積回路のように複雑であるかもしれない。
【0003】
LEDは、特定のセルか低電圧バッテリによって供給された電圧の電位をしばしば超える供給電圧の電位を通常必要とする。例えば、白色のLEDは20ミリアンペア(mA)の電流で、典型的に3.5ボルトの順電圧を持ち、そして最大で4.0ボルトである。一方、単一のリチウムバッテリーはほぼ3.6ボルトを供給し、2つの直列のアルカリセルはほぼ3.0ボルトである。この環境では、電圧コンバータは、LEDを供給するのに適当なレベルに電圧を上げるために通常使用される。
【0004】
既知の集積回路ブーストコンバータIC 1の1例が図1に示される。この例では、ブーストコンバータIC 1は、この発明の指定代理人のタイコエレクトロニクス社によって供給されるタイプRYC9901ハイパワーマルチLEDブーストコンバータ、または同等品であるかもしれない。この回路IC 1は、単一のリチウムセルまたは2個直列のアルカリセルからなるバッテリBから運転され、8個直列のLEDまで駆動でき、図1では2個のLED D1およびD2を示す。通常の動作では、IC 1は、不連続導電モードの非絶縁フライバックコンバータとして作動する。
【0005】
NMOSトランジスタスイッチM1が導通した時、バッテリBからの電流は、外部のインダクタL1に流れ、磁場が展開する。そのスイッチ M1 がターンオフした時、そのインダクタから電流が流れ出し、外部のショットキーダイオード SD 1 を通じて格納キャパシタ C2に流れる。格納キャパシタC2に充電された時、バッテリBの供給電圧より高い電圧の時に、電流が1つ以上の光放射ダイオードD1、D2を通じて流れ、電流検知抵抗R1は、フィードバック信号をIC 1に与える。入力フィルタキャパシタC1が備えられてもよい。図1に示されるように、IC 1はまた、図示のように接続された増幅器U1およびU2、アンドゲートG1、ラッチLA1および内部電流検知抵抗R2を含む内部部品を含む。
【0006】
LEDなどの負荷のために定電流を発生させる別の周知な方法は充電ポンプ回路トポロジイを使うことである。サニーベル(カリフォルニア)のMaxim Integrated Products 社によるタイプMAX684の電圧調整充電ポンプは、3色以上の白色LEDを駆動することができる。Max684の充電ポンプ調整発生器は、2.7Vから4.2Vの入力から5Vを発生させるが、外部のキャパシタと同様に各LEDのために抵抗器か電流源を必要とする。抵抗器は、必要である大きな電圧低下により、ドライバの効率を低下させる。明るさを制御するために、Maximは、PWM明るさコントロールで制御される外部のスイッチングトランジスタが採用されることを示唆する。
【0007】
図2Aに関して、従来技術を示す単一の充電ポンプ電圧逓倍器/インバータが図示される。端子1と2に印加されるDC電圧は、キャパシタC1のような入力充電格納器に格納される。スイッチS1,S2が閉じられると、その充電が入力キャパシタC1から、いわゆる“フライイング”キャパシタCfに、電流Iaを介して転送される。スイッチS1とS2は開にされる。現在、電位はフライイングキャパシタCfにある。次にスイッチ S3 および S4 が閉にされ、そして、フライイングキャパシタ Cf の電位は、キャパシタCoのような出力充電格納器に転送される。スイッチ S3 および S4 が開にされる。出力格納器Coの充電が負荷に供給できる。図2Aの充電ポンプは、対のスイッチS1-S2と、S3-S4が重なりの無いクロック期間の間に閉にされるように、適正に行うことが重要である。
【0008】
従って、クロック回路は、(S1,S2を制御するために印加される)第1のスイッチ位相PH1と、(S3,S4を制御するために印加される)第2の重なりのないスイッチ位相PH2を発生する。(実際には、実際のクロックの重なりの無い期間は図2Bで示したものより少ない。) 端子4を端子1に接続すると、電圧てい倍器となる。端子3を端子2に接続すると、電圧インバータとなる。スイッチS1、S2、S3、およびS4が本当のMOSスイッチであるとき、閉じられると、それらは電流をどちらの方向にも流すことを可能にする。これにより、エネルギーの転送を入力から出力へ、および出力から入力へ可能にする。この従来のトポロジィは、図1のインダクタをベースとした方法と同様に満足して動作するが、その充電ポンプの手法は、典型的に、外部負荷に流れる電流を調整して一定にするために、外部の検知抵抗を必要とする。
【0009】
これまで未解決の要求は、従来技術の限界および欠点を克服する方法で、負荷への出力電流の大きさが、単一の外部のフライイングキャパシタのスケーリングにより調節され、そして、スケール化したレベルで維持される、充電ポンプトポロジーを使用する単一集積回路のドライバを提供するために提起される。
【0010】
[発明の概要]
この発明の一般的な目的は供給電圧範囲の中で、供給電圧の変化の如何にかかわらず定電流で負荷を駆動するための電子回路を提供することである。
【0011】
この発明の別の目的は、出力電流の大きさが外部のフライイングキャパシタの値を選択することによって確立される電流調節の充電ポンプを備える電子回路を提供することである。
【0012】
この発明のさらに別の目的は、内部のフライイングキャパシタにより設定されたモデルの充電ポンプ電流を、メインの充電ポンプによる出力電流との比較を可能にする2重の充電ポンプトポロジィに基づき、入力電圧の範囲にわたって、一定の出力電流を供給するための電子駆動回路を提供することであり、調整された出力電流は、メインの充電ポンプ回路の構成内で、外部のフライイングキャパシタの値を選択することにより、設定される。
【0013】
更にこの発明のもうひとつの目的は、例えば、いずれの外部電流検知抵抗をも用いることなく、バッテリ電源に通常あるような入力電圧範囲にわたって一定の電流で、1個から4個の高輝度のLEDを駆動するために高周波の充電ポンプ集積化回路を提供することである。
【0014】
さらにこの発明のもうひとつの目的は、外部からイネーブルでき、かつ、ユーザが設定できる調整駆動回路を持ち、公知の低コストCMOS IC プロセスで形成できる安価な6ピンの電流調整充電ポンプドライバICを提供することである。
【0015】
この発明の1つの態様として、電源から負荷へ流れる電流を調節するために、電気的システムが備えられる。この特定の態様では、その電気的システムは、以下の相互接続された構成要素を含む。
通過電流調整要素は電源に接続でき、そして、電源から引き出された供給電流を制御するために機能する。主電圧増大有限出力抵抗回路は、通過電流調節要素に接続される入力部と、負荷に接続される出力部とを有する。主電圧増大有限出力抵抗回路は、出力抵抗の大きさを決定する、ユーザが設定できる出力抵抗決定要素を含む。好ましい実施例では、電流決定要素は、主充電ポンプ回路内にフライイングキャパシタを備える。モデル電圧増大有限出力抵抗回路は、通過電流調節要素に接続された入力部を含み、そして、出力を、モデル電圧増大回路の出力電流(Imodel)に等しい出力電流を供給する電流検出回路に与える。基準電流(Iref)を引き込む定電流源は、電流検出出力に接続される。電流検出回路は、モデル電圧増大回路の出力を、主電圧増大回路出力に等しくさせる。その結果、主およびモデルの電圧増大回路は、同じ端子電圧または動作ポイントを享受する。従って、モデル電圧増大回路出力電流に対する主電圧増大回路出力電流の比は、増大回路設計によって固定され、端子電圧によって固定されない。好ましい実施例では、その比は、外部キャパシタのキャパシタンスに対する内部キャパシタのキャパシタンスとの比として確立される。制御回路は、電流Imodelが基準電流Irefに等しくなるように電流通過調整要素を制御する。このように、主電圧増大有限出力抵抗を通過する電流は、電源の入力電圧変化に関係なく、ユーザが設定できる電流決定要素により確立されたレベルに調整される。この発明の関連した態様は、内外の電流検出抵抗を使用することなく、バッテリ電源から負荷へ流れる電流を調節するための集積回路を提供する。この関連した態様は、出力電流のスケール化したコピーを得るために、主充電ポンプを“反映する”モデル充電ポンプを用いることにより実現される。スケール化されたモデル電流が内部電流基準により固定されるように、その2つのチャージポンプが結合して制御される。したがって、主充電ポンプ出力電流は、いずれの検知抵抗をも用いることなく、安定化される。
【0016】
この発明の態様として、負荷に流れる電流を直接に検出することなく、バッテリから負荷へ流れる電流を調節するための方法が提供される。この発明のこの態様では、その方法は以下のステップを含む。
(a) 通過電流調節要素を通じてバッテリから電流を流すステップ
(b) 電流調節要素から、電流を負荷に与える主電圧増大有限出力抵抗回路へ電流を与えるステップ
(c) 負荷へ流れる調節電流の大きさを決定するために、主電圧増大有限出力抵抗回路のユーザが設定できる出力抵抗決定要素の値を選択するステップ
(d) モデル電流Imodelを発生するために、通過電流調節要素からモデル電圧増大有限出力抵抗回路へ電流を与えるステップ
(e) 電流検知要素を通じて、基準電流Irefを吸収する定電流源へ導くステップと、および
(f) 電流Imodelを基準電流Irefに等しくするように、通過電流調節要素を制御し、それにより、電源の入力電圧変化に関係なく、主電圧増大有限出力抵抗回路を通過する電流が、ユーザ設定できる電流決定要素により確立されたレベルに規制されるようにするステップ。
【0017】
この発明のこれらのおよび他の目的、利点、態様および特徴は、添付図面に関連して、好ましい実施例の詳細な説明を考察することにより、より完全に理解されるであろう。
【0018】
[発明の詳細な説明]
この発明の基本によれば、図3に示されるように、集積回路10は、外部フライイングキャパシタCpのキャパシタンス値の決定により出力電流の大きさを調節できる電流調節充電ポンプを提供する。その集積回路10は、2つの充電ポンプ(つまり、主充電ポンプ12とモデル充電ポンプ14)を含む。主充電ポンプ12は、いずれかのスイッチングトポロジイを持つが、電圧てい倍を形成するための内部接続を持つ図4の構成に従うのが望ましい。その回路トポロジイは、主充電ポンプ12とモデル充電ポンプ14の双方で同じでなくてはならないが、実際の回路のレイアウトは、主充電ポンプ12がモデル充電ポンプ14に関して比例して動作し、主充電ポンプ12により出力される公称電流が、ユーザが選択した外部接続のフライイングキャパシタCpにより設定される。
【0019】
モデル充電ポンプ14に電気的に比例する主充電ポンプ12を形成することにより、モデル充電ポンプ14は、主充電ポンプ12で使用され、かつ、固定されていた電流より更に少ない電流で動作でき、また、より少ない集積回路の部品エリアを要求する。その主充電ポンプ12は、それのフライイングキャパシタとして外部接続のキャパシタCpを使用する。一方、モデル充電ポンプ14は、それのフライイングキャパシタとして、集積回路チップ上に形成した内部キャパシタCmを使用する。その主充電ポンプ12は、IC 10の出力経路に出力電圧V1を与える。電圧増幅器U3(有限のゲインを持つ)は、V1出力からV2出力を減じ、差電圧を与える。回路U3は、限定されないが、演算増幅器またはPMOS差動対を含む様々な方法で実施される。U3による差電圧出力は、PMOSトランジスタM2の制御ゲート電極に印加される。そのPMOSトランジスタ M2 はモデル充電ポンプの出力V2 と、定電流Irefをグランドに落とす定電流源16 との間に直列に挿入される。これを達成するのに必要な電流は Imodelであり、それはモデル充電ポンプ14からの出力電流である。
【0020】
図3のブロック図でPMOSトランジスタM3として示された直列通過調節要素は、リチウムバッテリーのようなDC源18から、主充電ポンプ12およびモデル充電ポンプ14への入力駆動レベルを調節するために備えられる。入力キャパシタC3は、充電ポンプ12,14での高い周波数のスイッチング動作に応答してIC 10の入力の電圧降下を最小にする。出力キャパシタC4は、IC 10より供給される出力電流に残る過渡を抑えるために、スイッチングにより、いずれかの過渡をフィルタ処理するように作用する。
【0021】
電流制御の電圧源U4は、PMOSトランジスタM2のドレインと定電流源16とのノードに接続された入力部と、通過素子のPMOSトランジスタM3のゲート制御電極に接続される出力部とを有する。その回路U4は、電流/電圧コンバータとして機能し、そして、その入力部で検出されたImodelとIrefの間の不均衡な電流の関数として、電圧制御を発生する。その電圧制御は、通過素子M3の制御ゲート電極に印加され、それにより、PMOSトランジスタM2を通過する電流Imodelが、定電流源16による内部固定基準電圧Irefに等しくなるようにされる。ImodelがIrefより大きいなら、U4の入力部における過剰な電流は、U4を通じてグランドに吸収され、そして、M3への電圧制御が、入力電流を減少させる。ImodelがIref以下であるなら、追加的な電流は、U4によって定電流源16へ供給され、そして、M3への電圧制御は、充電ポンプへの入力電流を増加させる。この調節プロセスは、ImodelをIrefと等しく維持するために自動的に作動する。
【0022】
集積回路10は、例えば1.2 MHZのような互いに重ならないスイッチング信号Phi 1 (つまり φ1)と、Phi 2 (つまりφ2)を発生し、主充電ポンプ12とモデル充電ポンプ14を制御するために、それらに同時に印加する内部クロック要素20を含む。IC 10のイネーブルピンENでの真の論理レベルは、回路に対して調節電流Loutを発生させ、そして負荷22に出力させる。負荷はいずれかの所望の負荷であってもよく、特に1つ以上の高輝度のLEDに限定されない。イネーブルピンENに印加された低い周波数のパルス幅変調(PWM)信号は、IC 10をターンオン、ターンオフする。これにより、例えば、出力電流を変調し、LED光レベルを暗くする。例えば、700μSECのデューティサイクルの1KHzのPWM信号は、外部スイッチ制御のキャパシタCpにより設定された最大駆動レベルの70%の光レベルとなる。
【0023】
複数のIEDは直列か並列に接続されてもよい。もし、並列に接続されるなら、製造の許容範囲内で複数のLEDの電流および光出力をバランスさせるために、電流平衡の直列抵抗または安定化抵抗が使用される。いくつかの高輝度のLEDが駆動されるなら、出力光レベル整合の考慮として小さい安定化抵抗を必要とする。これらの抵抗は、上で議論した従来技術で採用された固定出力電圧の設計技術のものよりも典型的に小型でかつ効率的である。例えば、図5は、4個の高輝度LED D10.D11,D12およびD13を示し、各LEDは、それぞれの光出力が一定となるように、直列の電流平衡抵抗R10,R11,R12およびR13を持つ。
【0024】
通過素子のPMOSトランジスタM3で出力された入力電圧Vregは、主充電ポンプ12およびモデル充電ポンプ14の双方に対して共通であり、そして、双方の充電ポンプの出力電圧は等しくなるように強いられるので、モデル充電ポンプ14により生成された出力電流は、主充電ポンプ12により生成された出力電流をスケール化されたレプリカである。その出力電流loutは次のごとく示される。
Iout = ( Cp/ Cm )・Imodel
【0025】
回路14は、電流Imodelを基準電流Irefと等しくなるように強いるので、その出力電流は、以下のごとく示される。
Iout = ( Cp/ Cm )・lref = CpK
【0026】
定数Kは、集積回路10の適した設計により固定されるので、調整出力電流Ioutは、外部フライイングキャパシタCpのキャパシタンス値を選択することにより、決定される。通常の動作では、動作範囲内では実際の入力電圧に拘わらず、IC 10は、負荷に定電流を供給する。
【0027】
例えば、1.6Vから3.4Vの入力電圧の範囲にわたって、IC 10から、100ナノファラッド(nF)のキャパシタCpはほぼ30mAの出力電流が得られ、47ナノファラッド(nF)のキャパシタCpはほぼ20mAの出力電流が得られ、22ナノファラッド(nF)のキャパシタCpはほぼ15mAの出力電流が得られ、そして、10ナノファラッド(nF)のキャパシタCpはほぼ5mAの出力電流が得られる。1.2MHzのスイッチング周波数では、全電流は、イネーブル信号の第1の確定からほぼ4マイクロセカンド内に達する。
【0028】
IC 10は、最も好ましくは周知の低コスト CMOS IC プロセスを用いて組み立てられる。図5に示されるように、IC 10は、6個のみの外部ピンを持つ小型のパッケージ内に含まれてもよい。Cpl (ピン 1), グランド(GND) (ピン 2), イネーブル(EN) (ピン 3), Vin (ピン 4), 出力(OUT) (ピン 5) および Cp2 (ピン 6)である。好ましくは、かならずしもそうでなくてよいが、そのパッケージは、例えば公称、3.0mmの長さ、(ピンを除く)1.67mmの幅、および1.35mmの高さの生産標準表面実装SOT-23-6パッケージを備えてもよい。示した構成では、外部検知抵抗またはそのためのピンは必要がなく、または、備える必要もない。
【0029】
そのため、この発明は、外部フライイングキャパシタ値の選択により、ユーザが設定できる100mAまたはそれ以上まで広い電流範囲を持つ定電流の調節を与える充電ポンプベースのドライバ集積回路10を提供することが理解される。その回路10は、例えば1.6Vから5.0Vの広い入力電圧範囲で動作する。遮断モードで非イネーブル状態では、回路10は、2μA程度の少ない電流を引き出す。回路10のイネーブルは、10から1の直線的なLEDの減光範囲を与えるために、パルス幅変調される。集積回路10に対するアプリケーションは、明らかにそれには限定されないが、高輝度LEDフラッシュライトの駆動用、バッテリ給電のインジケータ光、携帯電話機の表示パネルのバックライト、キーレスの入場システム、無線セキュリティシステム、メータ自動読み取りなどを含む。
【0030】
この発明の好ましい実施例を述べたので、この発明の本旨および範囲からそれることなく、この発明の目的は完全に達成され、また、当業者には、この発明の広く替えた実施例および適用が示唆されることを理解するであろう。従って、ここでの開示および説明は単に例示的なものであり、それに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】外部抵抗およびフィードバック結合によりモニタされた電流レベルに負荷を駆動するための従来の集積回路のブースタコンバータのブロック図
【図2A】従来技術で周知のキャパシタをベースとした充電ポンプの単純化した回路図
【図2B】共通の水平時間をベースにした2つのクロック波形図
【図3】この発明の原理に基づく、負荷を駆動するための充電ポンプを形成する集積回路の回路ブロック図
【図4】図3のブロック回路図に含まれる主充電ポンプを示すより詳細な回路図
【図5】この発明に基づく図3のICを含む小型表面実装の集積回路パッケージの拡大平面図
【符号の説明】
【0032】
10 集積回路
12 主充電ポンプ
14 モデル充電ポンプ
16 定電流源
Cp 外部フライイングキャパシタ
Cm 内部キャパシタ
U3 回路
D10 高輝度LED
R10 電流平衡抵抗

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源から負荷へ薙がれる電流を調節するための電気的システムであり、
(a) 電源から引き出される供給電流を制御するために、電源に接続可能に接続できる通過電流調整要素と、
(b) 通過電流調整要素に接続された入力部と、負荷に接続できる出力部とを有し、更に、負荷に流すための調節された電流の大きさを決定するためのユーザ設定可能な電流決定要素を有する主電圧増大有限出力抵抗と、
(c) 通過電流調節要素に接続された入力部と、モデル電流Imodelを供給する出力部とを有するモデル電圧増大有限出力抵抗回路と、
(d) モデル電圧増大有限出力抵抗回路の出力電圧を、主電圧増大有限出力回路の出力電圧と等しくさせるために接続された電流検出回路と、
(e) 基準電流Irefを吸収するための定電流源と、
(f) 電源の入力電圧変化に拘わらず、主電圧増大有限出力抵抗回路に流れる電流が、ユーザ設定できる電流決定要素により確立されたレベルで調節されるように、電流検出回路および定電流源に応答し、かつ、モデル電流Imodelを、基準電流Irefに等しくさせるために通過電流調節要素に接続された制御電流とを備える電気的システム。
【請求項2】
重ならない2つの相クロック発生器を含み、主電圧増大有限出力抵抗回路は、クロック発生器によりクロック制御される第1の充電ポンプを備え、そして、ユーザ設定可能な電流決定要素は、調節された出力電流レベルを確立するため、ユーザにより選択されるキャパシタンス値を有するフライイングキャパシタを備える請求項1記載の電気的システム。
【請求項3】
モデル電圧増大有限出力抵抗回路は、第1の充電ポンプとクロックで同期した第2の充電ポンプを備える請求項2記載の電気的システム。
【請求項4】
電流検出回路は、主電圧増大有限出力抵抗回路の出力電圧をモニタするために接続された第1の入力部を有し、モデル電圧増大有限出力抵抗回路の出力電圧をモニタするために接続された第2の入力部を有する電圧比較回路と、電圧比較出力に応答し、モデル電圧増大有限出力抵抗回路の出力電圧を、主電圧増大有限出力抵抗回路の出力電圧と等しくさせるために接続されたモデル電流調節器とを備える請求項3記載の電気的システム。
【請求項5】
電流検出回路のモデル電流調節器は、定電流源と直列に接続され、そして、電流回路は、モデル電流Imodelを基準電流Irefに等しくなることを維持するために、モデル電流発生器と、電流の引き込みおよび供給する定電流源との間のノードに接続の入力部と、通過電流調節要素に流れる電流を制御するために接続された出力部とを有する制御された電流源を有し、通過電流調節要素は、制御された電圧調節器を備え、そして、制御された電流源は、電圧制御を出力するために、制御された電流源を備える請求項4記載の電気的システム。
【請求項6】
モデル電流調節器は、酸化金属半導体の電界効果トランジスタを備え、特に、電圧制御の電流発生器は、酸化金属半導体の電界効果トランジスタである請求項4記載の電気的システム。
【請求項7】
ユーザ設定の調節される電流決定要素を用いることなく、かつ、電源、負荷および、ユーザ設定できる調節電流決定要素電源への外部接続を有し、特に電気的システムは、イネーブル信号への追加的な接続を持つモノシリック集積回路チップとして形成される請求項1記載の電気的システム。
【請求項8】
6ピン集積回路パッケージは、電源ピン、グランドリータンピン、負荷ピン、イネーブルピン、およびユーザ設定できる調節電流決定要素を接続するための2つのピンを含み、パッケージは生産規格SOT-23パッケージ機構である請求項7記載の電気的システム。
【請求項9】
電源は、バッテリを備え、負荷は少なくとも1つのLEDを備える請求項1記載の電気的システム。
【請求項10】
外部電流検出抵抗を必要とすることなく、バッテリ電源から負荷へ流れる電流を調節するために、コンプリメンタリ酸化金属シリコンプロセスに従って形成される集積回路であり、
(a) 電源から引き出される供給電流を制御するために、バッテリ電源に接続可能な通過電流調節要素と、
(b) 通過電流調節要素に接続された入力部と、負荷に接続できる出力部とを有し、かつ、外部フライイングキャパシタへのピン接続を有する主充電ポンプであり、外部フライイングキャパシタの値は、負荷へ流れる調節された電流の値を固定するために選択される主充電ポンプと、
(c) 通過電流調節要素に接続された入力部および、モデル電流Imodelを供給するモデル出力部と、基準電流Irefを引き出すための定電流源とを有するモデル充電ポンプであり、電流検出回路は、主充電ポンプとモデル充電ポンプとの出力部の電圧レベルを比較し、そして、モデル充電ポンプの出力部での電圧レベルを、主充電ポンプの出力部での電圧レベルに等しくさせるために、接続され、機能するモデル充電ポンプと、
(d) 電流検出回路と定電流源との間のノードに接続された電流の供給/引き込み入力部を有し、かつ、過電流調節要素を制御して、電流Imodelを基準電流Irefに等しくさせるために接続された制御出力を有する制御回路であり、主充電ポンプを通過する電流が、バッテリ電源の電圧変化に拘わらず、フライイングキャパシタのキャパシタンス値により確立されたレベルで調節される制御回路と、
を備える集積回路。
【請求項11】
負荷に流れる電流を直接に検出することなく、バッテリから負荷へ流れる電流を調節するための方法であり、
(a) 通過電流調節要素を通じてバッテリから電流を流すステップと、
(b) 電流調節要素から、電流を負荷に与える主電圧増大有限出力抵抗回路へ電流を与えるステップと、
(c) 負荷へ流れる調節電流の大きさを決定するために、主電圧増大有限出力抵抗回路のユーザが設定できる出力抵抗決定要素の値を選択するステップと、
(d) モデル電流Imodelを発生するために、通過電流調節要素からモデル電圧増大有限出力抵抗回路へ電流を与えるステップと、
(e) 電流検知要素を通じて、基準電流Irefを吸収する定電流源へ導くステップと、
(f) モデル電圧増大有限出力抵抗回路の出力部での電圧レベルを、主電圧増大有限出力抵抗回路での電圧レベルに等しくするように、電流検出回路を制御するステップと、
(g) 電流Imodelを基準電流Irefに等しくなるように、通過電流調節要素を制御し、それにより、電源の入力電圧変化に関係なく、主電圧増大有限出力抵抗回路を通過する電流が、ユーザ設定できる電流決定要素により確立されたレベルに規制されるようにするステップとを備え、
電流調節要素から電圧増大有限出力抵抗回路へ電流を与えるステップは、主充電ポンプへ電流を与えることを備え、通過電流調節要素からモデル電圧調節有限出力抵抗回路へ電流を与えるステップは、モデル充電ポンプに電流を与えることを備え、そして、ユーザ設定できる出力抵抗決定要素に対する値を選択するステップは、負荷への調整された電流の大きさを決定するために、外部のフライイングキャパシタのキャパシタンス値を決定することを備えることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−510392(P2007−510392A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536711(P2006−536711)
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【国際出願番号】PCT/US2004/034549
【国際公開番号】WO2005/043734
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(399132320)タイコ・エレクトロニクス・コーポレイション (234)
【氏名又は名称原語表記】Tyco Electronics Corporation
【Fターム(参考)】