説明

電流駆動型表示装置およびその駆動方法

【課題】デューティー駆動を行う電流駆動型表示装置を長寿命化する。
【解決手段】表示データ比較回路50は、表示RAM14に記憶された表示データの中から、走査回路21で次に選択される行と同じ内容の行を検出する。行駆動回路20は、走査回路21で選択中の行と同じ内容の行が表示データ比較回路50で検出された場合には、選択中の行の行配線に加えて、検出された行の行配線を選択状態に制御する。これにより、有機EL素子に電流が流れる頻度が増加するが、有機EL素子に流れる電流の量が減少するので、高い輝度で発光するほど劣化しやすい有機EL素子の劣化を遅らせることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マトリクス型の表示装置に関し、特に、デューティー駆動を行う電流駆動型表示装置およびその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、有機エレクトロルミネッセンス(以下、ELと略称する)素子を備えた表示装置が知られている。この表示装置では、有機EL素子は、スタティック駆動、デューティー駆動、あるいは、アクティブ駆動によって定電流駆動される。
【0003】
図7は、デューティー駆動を行う、従来の表示装置の構成を示すブロック図である。図7に示す表示装置は、表示RAM14に記憶された表示データに基づき、有機ELパネル40に画面表示を行う。有機ELパネル40は、行配線R1〜Rn、列配線C1〜Cm、および、両配線の交点に形成された(m×n)個の有機EL素子を含んでいる。
【0004】
行駆動回路90は、走査回路21およびスイッチ回路22を含んでいる。走査回路21は、1ライン時間ごとに有機EL素子の行を順次選択し、1本だけが選択を示す値(例えば1)となるn本の走査信号をスイッチ回路22に出力する。スイッチ回路22は、走査回路21から出力された走査信号に従い、行配線R1〜Rnを選択状態および非選択状態のいずれかに制御する。走査回路21は、1ライン時間ごとに選択中の行を切り替える。これにより、行配線R1〜Rnの電圧は、図8に示すように、1ライン時間ごとに順に選択状態(ここでは、ローレベル電圧)に制御される。
【0005】
行駆動回路90は、走査回路21で選択中の行を表示RAM14に通知する。表示RAM14は、行駆動回路90から通知された行の表示データを出力する。列駆動回路30は、表示RAM14から出力された表示データに応じた必要量の電流を列配線C1〜Cmに供給する。行配線Rj(jは1以上n以下の整数)が選択状態であるとき、j行目の有機EL素子には、列駆動回路30から列配線C1〜Cmを経由して供給された電流が流れる。このとき、j行目の有機EL素子は、各有機EL素子を流れる電流の量に応じた輝度で発光する。図7に示す表示装置では、1本の行配線を選択状態に制御し、表示データに応じた必要量の電流を列配線に供給する処理が、有機EL素子の各行について行われる。このようにして、表示RAM14に記憶された表示データに基づく画面表示が行われる。
【0006】
なお、本願発明に関連する発明は、以下の文献に開示されている。特許文献1には、水平解像度あるいは垂直解像度を落とすことにより、表示装置の消費電力を低減する方法が開示されている。この方法は、文字などを低解像度で表示する場合には適用できるが、写真などを高解像度で表示する場合には適用できない。特許文献2には、隣接する複数の走査線を同時に走査することにより、表示装置の寿命を延ばす方法が開示されている。この方法では、同時に走査する走査線は固定されている。特許文献3には、静止画を表示しているときには有機EL素子に流れる電流を減少させることにより、表示装置の寿命を延ばす方法が開示されている。この文献には、複数の行配線を同時に選択することは開示されていない。
【特許文献1】特開2000−181394号公報
【特許文献2】特開2004−302173号公報
【特許文献3】特開2005−62485号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般に、自発光型表示素子は、高い輝度で発光するほど早く劣化する。例えば、有機EL素子の半減寿命(輝度が当初の半分に低下するまでの所要時間)は、輝度の約2乗に反比例することが経験的に知られている。このため、有機EL素子を備えた表示装置でデューティー駆動を行うと、スタティック駆動やアクティブ駆動を行う場合と比べて、有機EL素子の寿命が短くなることが問題となる。
【0008】
例えば、スタティック駆動あるいはアクティブ駆動によって輝度Xで発光する有機EL素子の半減寿命L1が、次式(1)で与えられたとする(ただし、Tは比例定数)。
L1=T/X2 …(1)
これに対して、デューティー数P(Pは2以上の整数)でデューティー駆動を行う場合には、発光時間がP分の1になるものの、同じ明るさを得るためにはP倍の輝度で発光する必要があるので、有機EL素子の半減寿命L2は、次式(2)に示すようになる。
L2=T/(PX)2 ×P=T/PX2 =L1/P …(2)
このように、有機EL素子を備えた表示装置でデューティー駆動を行うと、スタティック駆動やアクティブ駆動を行う場合と比べて、半減寿命がP分の1になる。
【0009】
それ故に、本発明は、デューティー駆動を行う電流駆動型表示装置を長寿命化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の発明は、与えられた表示データに基づきデューティー駆動を行うマトリクス型の表示装置であって、
複数の行配線と、複数の列配線と、前記行配線および前記列配線の交点に形成された複数の表示素子とを含む表示パネルと、
前記行配線の中から選択した行配線を選択状態に制御する行駆動回路と、
1行分の前記表示データに基づき、前記列配線のそれぞれに対して必要量の電流を供給する列駆動回路と、
前記表示データの中から、同じ内容の行を検出する表示データ比較回路とを備え、
前記行駆動回路は、前記表示データ比較回路で同じ内容の行が検出された場合には、検出された行に対応する行配線を同時に選択状態に制御することを特徴とする。
【0011】
第2の発明は、第1の発明において、
前記行駆動回路は、前記行配線の中から1ライン時間につき1本の行配線を順次選択し、
前記表示データ比較回路は、前記行駆動回路における順次選択によって次のライン時間で選択される行配線に対応する行を基準行とし、前記表示データの中から前記基準行と同じ内容の行を1ライン時間ごとに検出することを特徴とする。
【0012】
第3の発明は、第2の発明において、
前記表示データ比較回路は、
前記基準行の表示データを記憶する第1のラインメモリと、
1行分の前記表示データを記憶でき、前記基準行以外の各行の表示データが順次書き込まれる第2のラインメモリと、
前記第2のラインメモリの記憶内容が更新されるたびに、前記第1のラインメモリの記憶内容と前記第2のラインメモリの記憶内容とが一致するか否かを調べる比較回路とを含むことを特徴とする。
【0013】
第4の発明は、第2の発明において、
前記表示データ比較回路は、
前記基準行の表示データを記憶するラインメモリと、
前記基準行以外の各行の表示データが、前記ラインメモリの記憶内容と一致するか否かを順次調べる比較回路とを含むことを特徴とする。
【0014】
第5の発明は、第2の発明において、
前記行駆動回路は、
順次選択する行配線を示す値を行ごとに記憶し、1ライン時間ごとに記憶内容をシフトする走査回路と、
前記表示データ比較回路による比較結果に基づき、前記基準行と同じ内容か否かを示す値を行ごとに記憶する比較結果記憶回路と、
前記走査回路に記憶された値と前記比較結果記憶部に記憶された値とに対して行ごとに論理演算を行うことにより、行選択信号を求める行選択信号生成回路と、
前記行選択信号に基づき、前記行配線を選択的に選択状態に制御するスイッチ回路とを含むことを特徴とする。
【0015】
第6の発明は、第2の発明において、
前記表示データ比較回路は、1画面分の前記表示データの中から、前記基準行と同じ内容の行を検出することを特徴とする。
【0016】
第7の発明は、第2の発明において、
前記表示データ比較回路は、1画面未満の前記表示データの中から、前記基準行と同じ内容の行を検出することを特徴とする。
【0017】
第8の発明は、第1の発明において、
前記表示パネルが、有機エレクトロルミネッセンスパネルで構成されていることを特徴とする。
【0018】
第9の発明は、複数の行配線と、複数の列配線と、前記行配線および前記列配線の交点に形成された複数の表示素子とを含むマトリクス型の表示パネルを、与えられた表示データに基づきデューティー駆動する駆動回路であって、
前記行配線の中から選択した行配線を選択状態に制御する行駆動回路と、
1行分の前記表示データに基づき、前記列配線のそれぞれに対して必要量の電流を供給する列駆動回路と、
前記表示データの中から、同じ内容の行を検出する表示データ比較回路とを備え、
前記行駆動回路は、前記表示データ比較回路で同じ内容の行が検出された場合には、検出された行に対応する行配線を同時に選択状態に制御することを特徴とする。
【0019】
第10の発明は、複数の行配線と、複数の列配線と、前記行配線および前記列配線の交点に形成された複数の表示素子とを含むマトリクス型の表示パネルを、与えられた表示データに基づきデューティー駆動する駆動方法であって、
前記行配線の中から選択した行配線を選択状態に制御するステップと、
1行分の前記表示データに基づき、前記列配線のそれぞれに対して必要量の電流を供給するステップと、
前記表示データの中から、同じ内容の行を検出するステップとを備え、
前記行配線の状態を制御するステップは、同じ内容の行が前記表示データの中から検出された場合には、検出された行に対応する行配線を同時に選択状態に制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
上記第1、第9または第10の発明によれば、表示データの中に同じ内容の行が含まれている場合には、複数の行配線が同時に選択状態に制御される。a本の行配線を同時に選択状態に制御した場合、表示素子を流れる電流の量はa分の1になるので、表示素子はa分の1の輝度で発光する。したがって、高い輝度で発光するほど劣化しやすい表示素子の劣化を遅らせることができる。また、表示素子はa倍の頻度で発光するので、所望の輝度で画面を表示することができる。このように、画面表示機能を損なうことなく、表示パネルあるいは表示装置を長寿命化することができる。
【0021】
上記第2の発明によれば、表示データ比較回路は行駆動回路における行配線の順次選択に同期して動作するので、表示データ比較回路で得られた結果の記憶量を減らすことができる。
【0022】
上記第3の発明によれば、比較対象のデータを両方とも記憶することにより、データの入力および比較を自由なタイミングで行うことができる。
【0023】
上記第4の発明によれば、比較対象のデータの一方を記憶することにより、同じデータの繰り返し入力を防止することができる。
【0024】
上記第5の発明によれば、走査回路とスイッチ回路とを含む従来の回路に、行ごとに値を記憶する回路と少量の論理回路とを追加することにより、行駆動回路を簡単に得ることができる。
【0025】
上記第6の発明によれば、広い範囲から同じ内容の行を検出することにより、長寿命化の効果を高めることができる。
【0026】
上記第7の発明によれば、同じ内容の行を検出する範囲を制限することにより、少ない計算量で長寿命化の効果を奏することができる。
【0027】
上記第8の発明によれば、有機エレクトロルミネッセンスパネルを備えた表示装置を長寿命化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1は、本発明の一実施形態に係る表示装置の構成を示すブロック図である。図1に示す表示装置は、表示RAM14a、14b、行駆動回路20、列駆動回路30、有機ELパネル40、および、表示データ比較回路50を備えている。この表示装置は、表示RAM14a、14bに記憶された表示データに基づき定電流デューティー駆動を行うことにより、有機ELパネル40に画面表示を行う。
【0029】
有機ELパネル40は、行方向に伸びるn本の行配線R1〜Rnと、列方向に伸びるm本の列配線C1〜Cmとを含んでいる。行配線R1〜Rnと列配線C1〜Cmとの交点には、全部で(m×n)個の有機EL素子が形成される。有機EL素子は、流れる電流の量に応じた輝度で発光し、表示素子として機能する。
【0030】
以下、iは1以上m以下の整数、jは1以上n以下の整数とし、行配線Rjと列配線Ciとの交点に形成される有機EL素子をPijという。また、一般的なデューティー駆動では、有機EL素子Pijを所望の輝度で発光させるために、有機EL素子Pijに電流Iijを流すものとする。なお、有機ELパネル40は、2階調の白黒表示を行うものでも、多階調表示を行うものでも、カラー表示を行うものでもよい。また、上記mおよびnの値は任意でよい。一例を挙げると、mは128、nは64に設定される。
【0031】
表示RAM14aは、1画面分の表示データを記憶する。表示RAM14bは、表示RAM14aとは別に、表示RAM14aと同じ内容の表示データを記憶する。有機EL素子がs段階の輝度で発光する場合、表示RAM14a、14bは、1画面分の表示データとして、少なくとも(m×n×t)ビットの表示データを記憶する。ただし、sは2以上の整数、tはs≦2t を満たす最小の整数である。
【0032】
図1に示す表示装置は、ホストインターフェイス回路(以下、ホストI/F回路という)12、および、命令デコーダ13をさらに備え、システムバス11を介してホストCPU(図示せず)に接続されている。ホストCPUは、表示RAM14a、14bに記憶された表示データを更新するときには、そのための命令(以下、描画命令という)を発行する。ホストI/F回路12は、ホストCPUから発行された描画命令を受け取り、命令デコーダ13に出力する。命令デコーダ13は、ホストI/F回路12から出力された描画命令を解析し、表示RAM14aに記憶された表示データを更新すると共に、表示RAM14bに記憶された表示データを更新する。
【0033】
図1に示す表示装置は、ある画面を表示している間は当該画面の表示データが更新されないように構成されている。より詳細には、この表示装置には2画面分の表示RAM14a、14bが設けられており、一方が画面表示に、他方が画面更新に利用され、両者の役割は1画面の表示が完了したときに切り替えられる。命令デコーダ13は、ホストI/F回路12から描画命令を受けると、画面更新用の表示RAMに記憶された表示データのみを直ちに更新し、1画面の表示が完了し、画面表示用の表示RAMが画面更新用の表示RAMに切り替えられた後に、当該表示RAMに記憶された表示データを更新する。以下、特に断らない限り、表示RAM14a、14bのうち画面表示用の表示RAMを、単に「表示RAM」という。
【0034】
行駆動回路20、列駆動回路30、および、表示データ比較回路50は、有機ELパネル40の駆動回路を形成する。図1に示すように、行駆動回路20は、走査回路21、スイッチ回路22、比較結果記憶回路23、および、行選択信号生成回路24を含み、表示データ比較回路50は、基準ラインメモリ51、比較ラインメモリ52、および、比較回路53を含んでいる。
【0035】
走査回路21は、1ライン時間ごとに有機EL素子の行を順次選択し、1本だけが選択を示す値(例えば1)となるn本の走査信号を行選択信号生成回路24に出力する。行駆動回路20は、走査回路21で選択中の行を表示RAMに通知するとともに、走査回路21で次に選択される行を表示データ比較回路50に通知する。
【0036】
基準ラインメモリ51と比較ラインメモリ52とは、少なくとも1行分の表示データを記憶可能な容量を有している。比較回路53は、排他的論理和(Exclusive OR)回路を有しており、これを用いて基準ラインメモリ51の記憶内容と比較ラインメモリ52の記憶内容とを比較する。表示データ比較回路50は、後述する比較処理(図5)を実行することにより、表示RAMに記憶された表示データの中から、行駆動回路20から通知された行(すなわち、走査回路21で次に選択される行)を基準行とし、基準行と同じ内容の行を検出する。表示データ比較回路50は、比較処理を行うときに、表示データの各行が走査回路21で次に選択される行と同じ内容か否かを示す比較結果61を出力する。比較結果記憶回路23は、表示データ比較回路50から出力された比較結果61をn行分記憶する。
【0037】
行選択信号生成回路24は、走査回路21から出力された走査信号と比較結果記憶回路23に記憶された比較結果とに基づき、n本の行選択信号を生成する。行選択信号は、対応する走査信号が選択を示す値である場合、または、対応する比較結果が「同じ内容」を示す値である場合には、選択を示す値(例えば1)となる。それ以外の場合、行選択信号は、非選択を示す値(例えば0)となる。
【0038】
スイッチ回路22は、行選択信号生成回路24から出力された行選択信号に従い、行配線R1〜Rnを選択状態および非選択状態のいずれかに制御する。このよう図1に示す表示装置では、走査回路21がj行目を選択しているときには、行配線Rjと、j行目と同じ内容の行の行配線とが、同時に選択状態に制御される。
【0039】
一方、表示RAMは、行駆動回路20から通知された行(すなわち、走査回路21で選択中の行)の表示データを出力する。列駆動回路30は、表示RAMから出力された表示データに応じた必要量の電流を列配線C1〜Cmに供給する。例えば、走査回路21がj行目を選択している場合、列駆動回路30は、表示RAMから読み出したj行目の表示データに応じた必要量の電流I1j〜Imjを列配線C1〜Cmに供給する。
【0040】
走査回路21がj行目を選択しているときに、行配線R1〜Rnのうち1本の行配線だけが選択状態に制御されている場合には、j行目の有機EL素子には、列駆動回路30から供給された電流I1j〜Imjがそのまま流れる。したがって、j行目の有機EL素子は、電流I1j〜Imjに応じた輝度で発光する。
【0041】
一方、走査回路21がj行目を選択しているときに、行配線R1〜Rnのうちa本(aは2以上の整数)の行配線が選択状態に制御されている場合には、列駆動回路30から供給された電流I1j〜Imjはa分割され、j行目の有機EL素子には電流I1j〜Imjのa分の1が流れる。したがって、j行目の有機EL素子は、電流I1j/a〜Imj/aに応じた輝度で発光する。このとき、j行目以外の有機EL素子も、行配線が選択状態に制御されていれば、同じ輝度で(すなわち、電流I1j/a〜Imj/aに応じた輝度で)発光する。
【0042】
図2〜図4を参照して、図1に示す表示回路の動作の具体例を説明する。ここでは例として、表示RAMに記憶された表示データでは、2行目と4行目の内容が同じであり、それ以外の行の内容は互いに異なるものとする。以下、j行目の表示データと同じ内容の行を検出する処理を「j行目の比較処理」といい、走査回路21がj行目を選択している期間を「第jライン時間」という。
【0043】
図2は、行配線R1〜Rnの電圧変化を示すタイミングチャートである。第nライン時間では、表示データ比較回路50は1行目の比較処理を行う。1行目の比較処理により、1行目と同じ内容の行は存在しないという比較結果が得られる。行駆動回路20は、この比較結果に基づき、図2に示すように、第1ライン時間では行配線R1のみを選択状態(ここでは、ローレベル電圧)に制御する。
【0044】
第1ライン時間では、表示データ比較回路50は2行目の比較処理を行う。2行目の比較処理により、4行目は2行目と同じ内容であるという比較結果が得られる。行駆動回路20は、この比較結果に基づき、図2に示すように、第2ライン時間では行配線R2と行配線R4とを同時に選択状態に制御する。
【0045】
以下同様に、3行目と同じ内容の行は存在しないという比較結果に基づき、第3ライン時間では、行配線R3のみが選択状態に制御される。また、2行目は4行目と同じ内容であるという比較結果に基づき、第4ライン時間では、行配線R4と行配線R2とが同時に選択状態に制御される。
【0046】
図3は、第1ライン時間において、有機ELパネル40に電流が流れる様子を示す図であり、図4は、第2ライン時間において、有機ELパネル40に電流が流れる様子を示す図である。図3および図4において、ダイオードは、有機ELパネル40に形成された有機EL素子を表す。
【0047】
図3および図4に示すように、スイッチ回路22は、n本の行配線R1〜Rnに対応して、n個のスイッチを含んでいる。行配線Rjに対応したスイッチは、対応する行選択信号が選択を示す値である場合には、行配線Rjをローレベル電圧である接地電圧に接続し、それ以外の場合には、行配線Rjをハイレベル電圧に接続する。列駆動回路30は、列配線C1〜Cmに対応して、n個のスイッチとn個の定電流源とを含んでいる。列配線Ciに対応した定電流源は、表示RAMから読み出された表示データに応じた必要量の電流を供給する。列駆動回路30内のスイッチは、所定の時間だけ、列配線C1〜Cmに定電流源を接続する機能を有する。
【0048】
第1ライン時間(図3を参照)では、行配線R1〜Rnのうち行配線R1のみが選択状態(ここでは、ローレベル電圧)に制御され、列配線C1〜Cmには電流I11〜Im1が供給される。この場合、電流I11は、有機EL素子P11を経由して行配線R1に流れ込む。したがって、有機EL素子P11は、電流I11に応じた輝度で発光する。同様に、1行目に配置された他の有機EL素子P21〜Pm1も、それぞれ、電流I21〜Im1に応じた輝度で発光する。
【0049】
一方、第2ライン時間(図4を参照)では、行配線R2と行配線R4とが同時に選択状態に制御され、列配線C1〜Cmには電流I12〜Im2が供給される。列配線C1に供給された電流I12のうち、半分は有機EL素子P12を経由して行配線R2に流れ込み、残り半分は有機EL素子P14を経由して行配線R4に流れ込む。したがって、有機EL素子P12は、列配線C1に供給された電流I12の半分(すなわち、電流I12/2)に応じた輝度で発光し、これと同時に、有機EL素子P14も有機EL素子P12と同じ輝度で発光する。同様に、2行目に配置された他の有機EL素子P22〜Pm2も、それぞれ電流I22/2〜Im2/2に応じた輝度で発光し、これと同時に、4行目に配置された他の有機EL素子P24〜Pm4も、それぞれ有機EL素子P22〜Pm2と同じ輝度で発光する。
【0050】
同様に、第3ライン時間では、3行目の有機EL素子P13〜Pm3が、それぞれ電流I13〜Im3に応じた輝度で発光する。第4ライン時間では、4行目の有機EL素子P14〜Pm4がそれぞれ電流I14/2〜Im4/2に応じた輝度で発光し、これと同時に、2行目の有機EL素子P12〜Pm2も有機EL素子P14〜Pm4と同じ輝度で発光する。
【0051】
このように、1行目の有機EL素子は、第1ライン時間において電流I11〜Im1に応じた輝度で発光し、3行目の有機EL素子は、第3ライン時間において電流I13〜Im3に応じた輝度で発光する。また、2行目の有機EL素子は、第2ライン時間において電流I12/2〜Im2/2に応じた輝度で発光した後、第4ライン時間において電流I14/2〜Im4/2に応じた輝度で発光する。4行目の有機EL素子は、2行目の有機EL素子と同時に同じ輝度で発光する。
【0052】
したがって、1行目および3行目の有機EL素子は、表示データに応じた輝度で発光する。また、表示データの2行目と4行目とは同じ内容であるから、電流I12〜Im2と電流I14〜Im4とは等しい。したがって、2行目の有機EL素子は、第2ライン時間と第4ライン時間において、それぞれ電流I12/2〜Im2/2に応じた輝度で発光することになり、2行目の有機EL素子が第2ライン時間において電流I12〜Im2に応じた輝度で発光した場合と同じ結果が得られる。よって、2行目の有機EL素子も、表示データに応じた輝度で発光する。同様に、4行目の有機EL素子も、表示データに応じた輝度で発光する。このように、図1に示す表示装置によれば、表示RAMに記憶された表示データに基づき、有機ELパネル40に所望の輝度で画面表示を行うことができる。
【0053】
以下、図5および図6を参照して、図1に示す表示装置の詳細を説明する。図5は、表示データ比較回路50が実行するj行目の比較処理を示すフローチャートである。図5に示す比較処理では、比較対象となる行を特定するために、変数kが使用される。
【0054】
j行目の比較処理では、まず、表示RAMに記憶された表示データのうちj行目の表示データを、基準ラインメモリ51に転送する(ステップS101)。次に、kに(j+1)を設定する。ただし、jがn(行配線の本数)に等しい場合には、kに1を設定する(ステップS102)。次に、表示RAMに記憶された表示データのうちk行目の表示データを、比較ラインメモリ52に転送する(ステップS103)。
【0055】
次に、基準ラインメモリ51と比較ラインメモリ52の内容が同じか否かを判断する(ステップS104)。ステップS104は、比較回路53を用いて行われる。内容が同じ場合には、比較結果記憶回路23にk番目の比較結果として値1が書き込まれ(ステップS105)、内容が異なる場合には、比較結果記憶回路23にk番目の比較結果として値0が書き込まれる(ステップS106)。
【0056】
次に、kがjに等しいか否かを判断し(ステップS107)、両者が等しい場合には、処理を終了する。両者が等しくない場合には、kに1を加算する。ただし、加算前のkがnに等しい場合には、kに1を設定する(ステップS108)。その後、j行目の比較処理は、ステップS103へ進む。
【0057】
図5に示す比較処理を実行する際、基準ラインメモリ51は、行駆動回路20から通知された行(すなわち、走査回路21で次に選択される行)の表示データを記憶する。比較ラインメモリ52には、行駆動回路20から通知された行以外の行(すなわち、走査回路21で次に選択される行以外の行)の表示データが順次書き込まれる。比較回路53は、比較ラインメモリ52の記憶内容が更新されるたびに、基準ラインメモリ51の記憶内容と比較ラインメモリ52の記憶内容とが一致するか否かを調べる。したがって、図5に示す比較処理を実行することにより、ある行と同じ内容の行を少ない回路量で容易に検出することができる。
【0058】
図6は、行駆動回路20の回路図である。比較結果記憶回路23は、例えば、n個のフリップフロップを用いて構成される。各フリップフロップのデータ入力端子には、比較回路53から出力された比較結果61が与えられる。また、k番目(kは1以上n以下の整数)のフリップフロップのクロック端子には、k番目の完了信号Ekが与えられる。表示データ比較回路50は、比較処理(図5)のステップS105またはS106を実行するときに、表示データのj行目とk行目との比較結果61を出力するとともに、k番目の完了信号Ekを出力する。したがって、j行目の比較処理が完了した時点では、比較結果記憶回路23は、表示データ比較回路50で得られた、j行目と同じ内容か否かを示す値を行ごとに記憶している。
【0059】
なお、図6に示す例では、比較結果記憶回路23をn個のフリップフロップを用いて構成することとしたが、nビットの情報を記憶できる任意の回路を比較結果記憶回路23として使用してもよい。例えば、SRAMやDRAMなどを用いて比較結果記憶回路23を構成してもよい。
【0060】
走査回路21は、例えば、データを巡回シフトできるように接続されたn個のフリップフロップを用いて構成される。n個のフリップフロップの出力のうち、1つの出力だけが選択を示す値(ここでは1)となる。また、各フリップフロップのデータ入力端子には、タイマ回路(図示せず)から所定の時間間隔で出力される水平同期信号が与えられる。このように構成された走査回路21は、選択中か否かを示す値を行ごとに記憶し、1ライン時間ごとに記憶内容を巡回シフトする。
【0061】
なお、図6に示す例では、走査回路21は記憶内容を巡回シフトすることとしたが、走査回路は少なくとも記憶内容をシフトする機能を有していればよい。このように構成された走査回路の初段のフリップフロップには、1フレーム時間ごとに所定の値(例えば1)となる信号を供給すればよい。
【0062】
行選択信号生成回路24は、n個の論理ゲート(ここではORゲート)を用いて構成される。各ORゲートは、比較結果記憶回路23から出力されたn本の信号と走査回路21から出力されたn本の走査信号との論理和を行ごとに求め、求めた論理和をn本の行選択信号としてスイッチ回路22に出力する。スイッチ回路22に含まれるスイッチは、上述したように、行選択信号が選択を示す値である場合には、行配線Rjをローレベル電圧に接続し、それ以外の場合には、行配線Rjをハイレベル電圧に接続する。
【0063】
このような行駆動回路20は、従来の行駆動回路90(図7)に、行ごとに値を記憶する回路と少量の論理回路を追加することにより、簡単に得ることができる。
【0064】
以下、図1に示す表示装置が奏する特有の効果を説明する。この表示装置では、表示データの中に同じ内容の行が含まれている場合には、複数の行配線が同時に選択状態に制御される。このため、a本(aは2以上の整数)の行配線を同時に選択状態に制御したとき、各行の有機EL素子を流れる電流の量は、列駆動回路30から供給された電流の量のa分の1になり、各行の有機EL素子は、列駆動回路30から供給された電流のa分の1の電流に応じた輝度で(すなわち、一般的なデューティー駆動を行う場合のa分の1の輝度で)発光する。
【0065】
一般に、自発光型表示素子は高い輝度で発光するほど早く劣化し、例えば、有機EL素子の半減寿命は輝度の約2乗に反比例することが経験的に知られている。図1に示す表示装置では、各行の有機EL素子は、1フレーム時間内のaライン時間において発光する。このように一般的なデューティー駆動を行う場合と比べて、有機EL素子はa倍の頻度で発光するので、有機EL素子の寿命に与える影響もa倍になる。ところが、一般的なデューティー駆動を行う場合と比べて、有機EL素子に流れる電流の量はa分の1になるので、有機EL素子の寿命に与える影響はa2 分の1になる。両者を合わせると、図1に示す表示装置では、有機EL素子の寿命に与える影響は、一般的なデューティー駆動を行う場合のa分の1になる。よって、図1に示す表示装置によれば、有機EL素子、有機ELパネルおよび表示装置の寿命を延ばすことができる。
【0066】
例えば、行配線の数mが64である場合に、有機ELパネル40を100cd/m2 の輝度で発光させる場合、一般的なデューティー駆動では、各有機EL素子を6400cd/m2 の輝度で発光させる必要がある。これに対して、図1に示す表示装置では、表示データの中に同じ内容の行が2行含まれている場合には、各行の有機EL素子は3200cd/m2 の輝度で発光し、表示データの中に同じ内容の行が4行含まれている場合には、各行の有機EL素子は1600cd/m2 の輝度で発光する。このため、有機EL素子の寿命に与える影響は、それぞれ、2分の1あるいは4分の1になる。よって、有機EL素子、有機ELパネルおよび表示装置の寿命を延ばすことができる。
【0067】
以上に示すように、本実施形態に係る表示装置によれば、表示データの中に同じ内容の行が含まれている場合には、複数の行配線が同時に選択状態に制御され、a本の行配線を同時に選択状態に制御した場合、有機EL素子はa分の1の輝度で発光する。したがって、高い輝度で発光するほど劣化しやすい有機EL素子の劣化を遅らせることができる。また、有機EL素子はa倍の頻度で発光するので、所望の輝度で画面を表示することができる。このように、画面表示機能を損なうことなく、有機EL素子、有機ELパネルおよび表示装置を長寿命化することができる。
【0068】
また、表示データ比較回路50は、行駆動回路20で次に選択される行を基準行とし、基準行と同じ内容の行を検出するので、表示データ比較回路50で得られた結果の記憶量を減らすことができる。また、表示データ比較回路50は比較対象のデータを両方とも記憶するので、データの入力および比較を自由なタイミングで行うことができる。また、表示データ比較回路50は1画面分の表示データの中から同じ内容の行を検出するので、広い範囲から同じ内容の行を検出し、長寿命化の効果を高めることができる。
【0069】
なお、本実施形態に係る表示装置については、各種の変形例を構成することができる。上記の説明では、表示データ比較回路50は、行駆動回路20で次に選択される行について比較処理を行うこととした。しかしながら、表示データ比較回路は、行駆動回路20がある行を選択するより前に当該行の比較処理を完了していればよく、その条件を満たす限り、表示データ比較回路の構成は任意でよい。
【0070】
例えば、表示データ比較回路は、1画面未満の表示データの中から、行駆動回路20で次に選択される行と同じ内容の行を検出することとしてもよい。このように同じ内容の行を検出する範囲を制限することにより、少ない計算量で長寿命化の効果を奏することができる。このような表示データ比較回路は、図5に示す比較処理においてkの取り得る範囲を制限すれば得られる。
【0071】
あるいは、表示データ比較回路は、ラインメモリとして基準ラインメモリ51のみを備え、比較回路は、表示RAMに記憶された各行の表示データが基準ラインメモリ51の記憶内容と一致するか否かを順次調べることとしてもよい。このように比較対象のデータの一方を記憶することにより、同じデータの繰り返し入力を防止することができる。
【0072】
また、1画面の表示を行っている間に、当該画面の表示データが更新されないように構成されている限り、表示装置は、必ずしも2画面分の表示RAMを備えていなくてもよい。例えば、1画面分の表示RAMを備えた表示装置では、画面表示のために表示データを読み出す時間帯と、画面更新のための時間帯を分ければよい。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の一実施形態に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す表示装置の行配線の電圧変化を示すタイミングチャートである。
【図3】図1に示す表示装置において、有機ELパネルに電流が流れる様子(第1の例)を示す図である。
【図4】図1に示す表示装置において、有機ELパネルに電流が流れる様子(第2の例)を示す図である。
【図5】図1に示す表示装置における比較処理を示すフローチャートである。
【図6】図1に示す表示装置の行駆動回路の回路図である。
【図7】従来の表示装置の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の表示装置の行配線の電圧変化を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0074】
11…システムバス
12…ホストI/F回路
13…命令デコーダ
14…表示RAM
20…行駆動回路
21…走査回路
22…スイッチ回路
23…比較結果記憶回路
24…行選択信号生成回路
30…列駆動回路
40…有機ELパネル
50…表示データ比較回路
51…基準ラインメモリ
52…比較ラインメモリ
53…比較回路
61…比較結果

【特許請求の範囲】
【請求項1】
与えられた表示データに基づきデューティー駆動を行うマトリクス型の表示装置であって、
複数の行配線と、複数の列配線と、前記行配線および前記列配線の交点に形成された複数の表示素子とを含む表示パネルと、
前記行配線の中から選択した行配線を選択状態に制御する行駆動回路と、
1行分の前記表示データに基づき、前記列配線のそれぞれに対して必要量の電流を供給する列駆動回路と、
前記表示データの中から、同じ内容の行を検出する表示データ比較回路とを備え、
前記行駆動回路は、前記表示データ比較回路で同じ内容の行が検出された場合には、検出された行に対応する行配線を同時に選択状態に制御することを特徴とする、表示装置。
【請求項2】
前記行駆動回路は、前記行配線の中から1ライン時間につき1本の行配線を順次選択し、
前記表示データ比較回路は、前記行駆動回路における順次選択によって次のライン時間で選択される行配線に対応する行を基準行とし、前記表示データの中から前記基準行と同じ内容の行を1ライン時間ごとに検出することを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示データ比較回路は、
前記基準行の表示データを記憶する第1のラインメモリと、
1行分の前記表示データを記憶でき、前記基準行以外の各行の表示データが順次書き込まれる第2のラインメモリと、
前記第2のラインメモリの記憶内容が更新されるたびに、前記第1のラインメモリの記憶内容と前記第2のラインメモリの記憶内容とが一致するか否かを調べる比較回路とを含む、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示データ比較回路は、
前記基準行の表示データを記憶するラインメモリと、
前記基準行以外の各行の表示データが、前記ラインメモリの記憶内容と一致するか否かを順次調べる比較回路とを含む、請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記行駆動回路は、
順次選択する行配線を示す値を行ごとに記憶し、1ライン時間ごとに記憶内容をシフトする走査回路と、
前記表示データ比較回路による比較結果に基づき、前記基準行と同じ内容か否かを示す値を行ごとに記憶する比較結果記憶回路と、
前記走査回路に記憶された値と前記比較結果記憶部に記憶された値とに対して行ごとに論理演算を行うことにより、行選択信号を求める行選択信号生成回路と、
前記行選択信号に基づき、前記行配線を選択的に選択状態に制御するスイッチ回路とを含む、請求項2に記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示データ比較回路は、1画面分の前記表示データの中から、前記基準行と同じ内容の行を検出することを特徴とする、請求項2に記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示データ比較回路は、1画面未満の前記表示データの中から、前記基準行と同じ内容の行を検出することを特徴とする、請求項2に記載の表示装置。
【請求項8】
前記表示パネルが、有機エレクトロルミネッセンスパネルで構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
複数の行配線と、複数の列配線と、前記行配線および前記列配線の交点に形成された複数の表示素子とを含むマトリクス型の表示パネルを、与えられた表示データに基づきデューティー駆動する駆動回路であって、
前記行配線の中から選択した行配線を選択状態に制御する行駆動回路と、
1行分の前記表示データに基づき、前記列配線のそれぞれに対して必要量の電流を供給する列駆動回路と、
前記表示データの中から、同じ内容の行を検出する表示データ比較回路とを備え、
前記行駆動回路は、前記表示データ比較回路で同じ内容の行が検出された場合には、検出された行に対応する行配線を同時に選択状態に制御することを特徴とする、駆動回路。
【請求項10】
複数の行配線と、複数の列配線と、前記行配線および前記列配線の交点に形成された複数の表示素子とを含むマトリクス型の表示パネルを、与えられた表示データに基づきデューティー駆動する駆動方法であって、
前記行配線の中から選択した行配線を選択状態に制御するステップと、
1行分の前記表示データに基づき、前記列配線のそれぞれに対して必要量の電流を供給するステップと、
前記表示データの中から、同じ内容の行を検出するステップとを備え、
前記行配線の状態を制御するステップは、同じ内容の行が前記表示データの中から検出された場合には、検出された行に対応する行配線を同時に選択状態に制御することを特徴とする、駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−33584(P2007−33584A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−213640(P2005−213640)
【出願日】平成17年7月25日(2005.7.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】