電源コンセント監視システム、その監視方法及び電源コンセント装置
【課題】インターネット等のネットワーク環境を活用して電源コンセントの過熱を監視して発火を未然に防止可能とする。
【解決手段】住宅11に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置10−1〜10−5の温度を測定し、温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタ12に送信し、ネットワークアダプタ12でインターネット通信プロトコルに変換してサーバ22に送信し、サーバ22で温度測定信号に基づき過熱を判別して利用者の携帯電話28から過熱警報を報知させる。携帯電話28で過熱警報を報知すると共に、利用者の操作又はサーバ22からの制御で電源コンセント装置での遠隔的な電源遮断も可能とする。
【解決手段】住宅11に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置10−1〜10−5の温度を測定し、温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタ12に送信し、ネットワークアダプタ12でインターネット通信プロトコルに変換してサーバ22に送信し、サーバ22で温度測定信号に基づき過熱を判別して利用者の携帯電話28から過熱警報を報知させる。携帯電話28で過熱警報を報知すると共に、利用者の操作又はサーバ22からの制御で電源コンセント装置での遠隔的な電源遮断も可能とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭等に設置された家電機器の電源プラグを接続する電源コンセントの過熱を監視する電源コンセント監視システム、その監視方法及び電源コンセント装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅等に設けたコンセントの発火による事故が数多く発生しており、その原因としては、コンセントに付着した埃に湿気が加わってプラグの両極間に電流が流れて発火するトラッキング現象や、多数の機器をコンセントに接続したタコ足配線による過熱発火、更にはコンセントの容量を超えた消費電力の大きな機器を接続した場合の過熱発火などが報告されている。
【0003】
このようなコンセントの過熱による発火を防止するためには、コンセントに接続しているプラグの清掃を定期的に行い、またタコ足配線をしないといった人的な対応が必要となる。
【0004】
また長期間不在にするような場合には、留守中の発火事故を防ぐために電子レンジ、炊飯器、ポットといった機器のプラグをコンセントから抜いておくことも行われている。
【0005】
従来、トラキング現象による発火を防止する技術としてプラグ又はコンセントについて様々な提案がされている。例えばコネクタに挿入接続する金属接続端子の温度を感知する感温素子をプラグに設け、プラグの電源ケーブルと共に感温素子からの信号ケーブルを電源コードに入れて温度検出信号が得られるようにした温度センサ付き電源コードや(特許文献1)、コンセント内に発熱による形状記憶金属の変形を利用してブレーカを作動させることで火災を防止する火災防止機構付きのコンセントが提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−352635号公報
【特許文献2】特開平9−223547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような従来の温度センサ付き電源コードにあっては、コンセントに接続する機器毎に感温素子からの信号に基づいて過熱を監視する機能を設ける必要があり、様々な家電機器が接続されるコンセント側で対応してないため、汎用性に欠けるという問題がある。
【0008】
また火災防止機構付きのコンセントにあっては、発火直前の温度に過熱された場合にブレーカを動作させるようにしており、発火に至る前の過熱には対応できないという問題がある。
【0009】
本発明は、インターネット等のネットワーク環境を活用して電源コンセントの過熱を監視して発火を未然に防止可能とする電源コンセント監視システム、その監視方法及び電源コンセント装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(システム)
本発明は、電源コンセント監視システムに於いて、所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定してネットワーク上の処理装置に送信し、処理装置で電源コンセント装置の過熱を判別して利用者端末で報知させることを特徴とする。
【0011】
また、処理装置から電源コンセント装置に制御信号を送信して制御させる。例えば処理装置から前記電源コンセント装置に制御信号を送信して機器に対する電源供給を遮断制御させる。
【0012】
また本発明は、電源コンセント監視システムに於いて、所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定し、温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタに送信し、当該ネットワークアダプタでインターネット通信プロトコルに変換してサーバに送信し、当該サーバで温度測定信号を処理して処理結果を利用者端末に伝送して閲覧可能とする。
【0013】
ここで、電源コンセント装置は、
電源を入力するインレットと、
機器に電源を出力する電源プラグを着脱自在なアウトレットと、
内部温度に応じた状態を検知して出力する温度検知素子と、
温度検知素子の検知信号に基づいて温度を測定する温度測定部と、
温度測定部で測定した温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタに送信すると共にネットワークアダプタからの信号を受信する通信部と、
を備える。
【0014】
温度検知素子はアウトレットに直接又は間接的に接触して温度に応じた状態を検知して出力する。
【0015】
サーバは受信した温度測定信号が所定温度以上となる過熱を判別した場合に、利用者端末に電源コンセント装置の過熱を報知させる。
【0016】
サーバは受信した温度測定信号に基づいて単位時間当りの温度上昇率が所定値となる過熱を判別した場合に、利用者端末に電源コンセント装置の過熱を報知させる。
【0017】
電源コンセント装置は、更に、
温度測定部からの信号により動作してアウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
サーバは、過熱を判別した場合に、利用者端末に電源コンセント装置の過熱を報知させると共に電源遮断操作部を表示させ、電源遮断操作部の操作による操作信号を受信した場合にネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を電源コンセント装置に送信して電源制御部により遮断器を遮断制御させる。
【0018】
電源コンセント装置は、更に、
温度測定部からの信号により動作してアウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
サーバは、過熱を判別した場合に、利用者端末に電源コンセント装置の過熱を報知させると共に電源遮断操作部を表示させ、この電源遮断操作部の操作による操作信号を受信した場合にネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を電源コンセント装置に送信して電源制御部により遮断器を遮断制御させ、所定時間を経過しても電源遮断操作部の操作による操作信号を受信しない場合はネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を電源コンセント装置に送信して電源制御部により遮断器を遮断制御させる。
【0019】
電源コンセント装置は、更に、
温度測定部からの信号により動作してアウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
サーバは、過熱を判別した場合に、利用者端末に電源コンセント装置の過熱を報知させると共にネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を電源コンセント装置に送信して電源制御部により遮断器を遮断制御させる(自動遮断)。
【0020】
電源コンセント装置は、更に、機器の消費電力を検知してネットワークアダプタを経由してサーバに送信して処理させ、この処理結果を利用者端末に伝送して閲覧可能とする電力測定制御部を設ける。
【0021】
(方法)
本発明は、電源コンセント監視方法において、所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定してネットワーク上の処理装置に送信し、処理装置で前記電源コンセント装置の錠過熱を判別して利用者端末で報知させることを特徴とする。
【0022】
また処理装置から電源コンセント装置に制御信号を送信して制御させる。例えば処理装置から電源コンセント装置に制御信号を送信して機器に対する電源供給を遮断制御させる。
【0023】
本発明は、電源コンセント監視方法において、所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定し、温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタに送信し、当該ネットワークアダプタでインターネット通信プロトコルに変換してサーバに送信し、当該サーバで温度測定信号を処理して処理結果を利用者端末に伝送して閲覧可能とすることを特徴とする。
【0024】
本発明における電源コンセント監視方法のこれ以外の特徴は上記の電源コンセント監視システムの場合と基本的に同じになる。
【0025】
(電源コンセント装置)
本発明は、所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置に於いて、
電源を入力するインレットと、
機器に電源を出力する電源プラグを着脱自在なアウトレットと、
内部温度に応じた状態を検知して出力する温度検知素子と、
温度検知素子の検知信号に基づいて温度を測定する温度測定部と、
温度測定部で測定した温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタによるインターネット通信プロトコルの変換を経てサーバに送信して処理させると共に、前記サーバから前記ネットワークアダプタを経由して送信された信号を受信する通信部と、
を備えことを特徴とする。
【0026】
ここで、温度検知素子はアウトレットに直接又は間接的に接触して温度に応じた状態を検知して出力する。
【0027】
電源コンセント装置は、更に、
温度測定部からの信号により動作してアウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、ネットワークアダプタを経由してサーバから送信された電源遮断制御信号を受信した場合に電源制御部により遮断器を遮断制御させる。
【0028】
更に、機器の消費電力を検知してネットワークアダプタを経由してサーバに送信して処理させ、この処理結果を利用者端末に伝送して閲覧可能とする電力測定制御部を設ける。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、住宅等に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定し、温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタに送信し、当該ネットワークアダプタでインターネット通信プロトコルに変換してサーバに送信し、当該サーバで温度測定信号に基づき過熱を判別して利用者端末から報知させるので、家庭内のネットワーク環境及び外部のネットワーク環境を活用して電源コンセントの発熱の状態がリアルタイムで監視でき、過熱が発生した場合には、発火温度に至る前に過熱が判別されて利用者の携帯電話等に報知されるので、適切な対応ができ、発火事故を未然に防止することができる。
【0030】
また過熱を判別した場合にネットワークを利用した遠隔操作により過熱を起しているコンセントからの電源供給を遮断させることで、過熱により発火に至る事態を確実に防止できる。特に、利用者が外出中であっても、外出先で過熱を知ることができ、自宅に誰もいないような場合は携帯電話からの遠隔操作で電源を遮断させて過熱による発火を未然に防止することができる。
【0031】
また、近年にあっては、家庭における電力エネルギー消費の抑制を課題として、冷蔵庫、エアコン、テレビといった家電機器をネットワークで結ぶことによって電力エネルギーの消費を節減する管理システムとしてHEMS(Home Enaergy Management System)の開発が推し進められている。
【0032】
このような家電機器の管理システムにあっては、家電機器に電源を供給する電源コンセントに無線送受信ICを内蔵し、センサにより消費電力を検知して、同様に無線送受信ICを内蔵したインターネット接続用のネットワークアダプタに送信し、ネットワークアダプタからネットワーク上のサーバに送って電力管理アプリケーションにより必要な処理を行ない、この処理結果をユーザの保有する携帯電話などのユーザ端末に送って閲覧等できるようにしている。またユーザは携帯端末の操作により必要に応じて家電機器の電源制御を行うことができる。
【0033】
そこで、HEMSのような家電機器の管理システムを利用すれば、電源コンセント装置に温度検知素子を設けて温度を測定してサーバに送信する機能を設けるだけで本発明の電源コンセント監視システムを簡単且つ容易に構築することができる。
【0034】
一方、家電機器の消費電力等を管理しているHEMSのような機器管理システムにあっては、電源コンセント装置の過熱を監視制御するという新たな機能を追加することができ、このような機能拡張により機器管理システムとして提供できるサービスが充実し、サービス利用者の利便性を向上すると共に、サービス利用者の加入拡大効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】電力管理システムを利用した本発明による電源コンセント監視システムの概略構成を示した説明図
【図2】図1の携帯電話に表示される過熱警報画面を示した説明図
【図3】図2の報知後に更に温度が上昇した場合の携帯電話に表示される過熱警報画面を示した説明図
【図4】図1のシステムで用いる電源コンセント装置の外観を示した説明図
【図5】図1のシステムで用いる電源コンセント装置の実施形態を示したブロック図
【図6】図1のシステムで用いるゲートウェイ装置の実施形態を示したブロック図
【図7】遠隔制御する遮断器を備えた図1で用いる電源コンセント装置の実施形態を示したブロック図
【図8】図7の電源コンセント装置に対応して携帯電話に表示される過熱警報画面を示した説明図
【図9】図8の報知後に更に温度が上昇した場合の携帯電話に表示される過熱緊急警報画面を示した説明図
【図10】本発明による電源コンセント監視システムの他の概略構成を示した説明図
【図11】宅内無線LANを利用する本発明による電源コンセント監視システムの他の概略構成を示した説明図
【図12】図11のシステムで用いる電源コンセント装置の実施形態を示したブロック図
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は住宅等の電力管理システムを利用した本発明による電源コンセント監視システムの概略構成を示した説明図である。
【0037】
図1の例にあっては、住宅11に設けられている台所、居間、子供部屋、主寝室のそれぞれのエリア(領域)には、家電機器の消費電力を管理する電力管理システムを構築するための機器として、電源コンセント装置10−1−〜10−5とインターネット20に接続するためのゲートウェイ装置12が設置されている。
【0038】
電源コンセント装置10−1には冷蔵庫14が接続され、電源コンセント装置10−2にはテレビ16が接続され、電源コンセント装置10−3〜10−5にはエアコン18が接続されている。以下、電源コンセント装置10−1〜10−5をそれぞれ区別せず総称する場合は電源コンセント装置10という。
【0039】
電源コンセント装置10には消費電力を検知するセンサと無線送受信チップが設けられており、家電機器のプラグを接続して電源を供給すると、周期的に消費電力が測定され、電力検知信号が無線送受信チップから所定の無線通信プロトコルに従ってネットワークアダプタとして機能するゲートウェイ装置12に送信される。
【0040】
また電源コンセント装置10には温度を検知する温度センサが設けられており、周期的に温度が測定され、温度測定信号が無線送受信チップから所定の無線通信プロトコルに従ってゲートウェイ装置12に送信される。
【0041】
なお、電力検知信号と温度測定信号の送信は別々のタイミングでも良いが、同じ周期とした場合には、温度検知信号と温度測定信号の複合信号を送信するようにしても良い。
【0042】
ゲートウェイ装置12は電源コンセント装置10から無線通信プロトコルに従って送信された電力検知信号及び温度測定信号を、TCP/IPとして知られたインターネット通信プロトコルに変換し、インターネット20を介してネットワーク上の処理装置として機能する管理用のサーバ22に向けて送信させる。ゲートウェイ装置12によるインターネット20との接続は、周知のようにインターネットサービスプロバイダ(ISP)の保有するサーバ(図示せず)による接続サービスを利用する。
【0043】
サーバ22にはアプリケーションとして電力管理部30の機能が設けられており、電源コンセント装置10からゲートウェイス装置12及びインターネット20を経由して送られてきた電力検知信号に基づき、例えば対象機器の単位時間当りの消費電力量や期間を指定した総消費電力量等を求め、利用者端末となる例えば携帯電話28に対し携帯電話ネットワーク24及び携帯電話基地局26を介して送信させ、住宅11の家電機器の消費電力情報を利用者が閲覧管理できるようにしている。
【0044】
サーバ22にはデータベース34が設けられており、電力管理サービスを提供するため、例えば住宅を特定する住宅IDをインデックスとしてサービス加入者の保有する携帯電話28の電話番号、加入者情報、消費電力情報等を格納している。住宅IDとしては例えば電力メータ番号や顧客番号等を利用する。サーバ22により提供される消費電力を管理するサービスは、例えば携帯電話28の加入者に提供される有料サービスとなる。
【0045】
またサーバ22にはコンセント管理部32が設けられ、電源コンセント装置10から送られてきた温度測定信号に基づき過熱を監視している。コンセント管理部32は周期的に受信される温度測定信号から得られた測定温度Tを予め定めた所定の閾値温度Tthと比較し、測定温度Tが閾値温度Tth以上となった場合に過熱と判定し、利用者端末となる例えば携帯電話28に対し携帯電話ネットワーク24及び携帯電話基地局26を経由して過熱警報信号を送信して報知させる。
【0046】
本実施形態にあっては、過熱を判定する閾値温度を、例えばTth1=65℃とTth2=75℃の2段階に設定しており、測定温度Tが低い方の閾値温度Tth1=65℃を超えた場合にコンセントの過熱を報知し、その後、高い方の閾値温度Tth2=75℃を超えた場合にコンセンサの発火の恐れを報知するようにしている。即ち、本実施形態におけるコンセントの温度上昇は、発熱、過熱(65℃)、発火の危険性(75℃)及び発火(事故)といった流れになる。
【0047】
なお、過熱を判定する閾値温度は必要に応じて適宜に定めるが、室内最高温度を越える温度に設定する。この場合、室内最高温度は季節によりことなることから、例えば季節に応じて異なる閾値温度を設定しても良い。
【0048】
図2は測定温度Tが低い方の閾値温度Tth1=65℃を超えた場合に携帯電話に表示される過熱警報画面を示した説明図である。図2において、携帯電話28の過熱警報画面200には、コンセント過熱を示す警報メッセージ202aとして例えば「台所のコンセントが過熱しています 確認してください」を表示させ、同時に警報音を出力させる。ここで。警報メッセージ202aはコンセントの設置場所である例えば「台所」を特定した警報メッセージとし、設置場所が認識できるようにしている。
【0049】
また過熱警報画面200には温度表示部204、確認釦206及び自宅自動ダイヤル釦208が表示される。温度表示部204には現在の測定温度が表示される。確認釦206は、画面上にタッチパネルが配置されていることから、その操作により警報音を停止させると共に確認信号をサーバ22に送信して例えば利用者により確認が行なわれたことをデータベース34に記憶させる。自宅自動ダイヤル釦208は予め登録した自宅電話機に自動ダイヤルにより通話接続させ、在宅者があれば対応を指示可能とする。なお、自動ダイヤル釦は自宅電話機以外に、利用者が設定した緊急連絡先の電話番号に自動ダイヤルさせるようにしても良い。
【0050】
図3は図2の過熱警報画面による報知を行った後に測定温度が高い方の閾値温度Tth2=75℃を超えた場合の過熱緊急警報画面を示した説明図である。図3の過熱緊急警報画面201にあっては、警報メッセージとして例えば「台所のコンセントが発火する恐れがあります 至急確認してください」を表示させており、利用者に緊急対応を促すようにしている。
【0051】
なお、コンセント管理部32による過熱の判定として、測定温度Tに基づき単位時間当りの温度上昇率を求め、所定値を超える温度上昇率が検知された場合に過熱を判定して警報するようにしても良い。
【0052】
再び図1を参照するに、住宅11に設置している電源コンセント装置10及びゲートウェイ装置12に内蔵した無線送受信チップにより無線通信プロトコルに従って行われる信号送受信としては、例えばRFID(Radio Frequency IDentification「電波による個体識別」の略)に割当てられた900MHzの周波数、即ち950〜957MHzを使用したZ−Wave(R)やZigBee(R)として知られたセンサネットワーク用の近距離無線通信プロトコルを使用する。
【0053】
特にZ−Wave(R)は、ホームオートメーション向けに開発された無線通信プロトコルであり、知能型メッシュネットワークトポロジーを使用しており、マスタノードを持たず、例えばノードA,B,Cが配置されている場合、ノードAとノードCがお互いに通信できない距離にあっても、その間に位置するノードBの中継機能によりノードAからノードCに電文を送信することかでき、本実施形態の機器管理システムの第2無線通信プロトコルとして好適である。
【0054】
また家電向けの短距離無線通信規格として提供されているZigBee(R)も使用可能である。ZigBee(R)にあっては1台のコーディネータとして機能するノードと、ルータとして機能する複数ノードを配置することで、コーディネータを中心にスター型のネットワークとボロジーを構築でき、またルータとして機能するノードのみの場合はピア・ツー・ピア型(Pear to Pear)のネットワークトポロジーを構築できる。
【0055】
Z−Wave(R)やZigBee(R)といった900MHz帯の短距離無線通信は、送信電力を特定小電力無線局と同様に1mW以下としており、1mWとした場合の見通し通信距離は数十メートル程度であり、400MHz帯を使用した住警器10の見通し通信距離となる100メートルに比べ、短くなっている。
【0056】
図4は図1に設けた電源コンセント装置の外観を示した説明図であり、図4(A)に前面側を、図4(B)に背面側を示している。図4において、電源コンセント装置10は例えば合成樹脂で成型された箱形の装置本体10aの前面に、一対の差込口としてアウトレット38を例えば上下に2つ設けており、ここに電源を供給する機器のプラグを必要に応じて挿入接続する。
【0057】
装置本体10aの背面の上部には一対のプラグ端子金具を設けたインレット36が設けられており、インレット36を壁面などに埋込設置しているコンセントに差し込んで使用する。また背面下部には操作部50が設けられ、例えばチャンネル切替ノブ50aやリセットスイッチ釦50bを設けている。
【0058】
なお、電源コンセント装置10はインレット36により壁面などの埋込コンセントに接続して使用する以外に、インレット36としてプラグ付きの電源コードとしても良いし、壁面などに埋め込んで使用する埋込型としても良い。
【0059】
また装置本体10の上部にはLED等を使用した電源表示灯48が設けられ、インレット36から電源供給を受けている場合に電源表示灯48が点灯する。また過熱が検知された場合には電源表示灯48を点滅又は明滅させるようにしても良い。
【0060】
図5は図1のシステムで用いる電源コンセント装置の実施形態を示したブロック図である。これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる。また各機能の任意の一部または全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであっても、ハードウェアによって実行されるものであっても良い。また図5では、台所に設置した電源コンセント装置10−1について示しているが、他の電源コンセント装置10−2〜10−5についても同様の構成となる。また、以下、電源コンセント装置10−2〜10−5をそれぞれ区別せず総称する場合は電源コンセント装置10という。
【0061】
電源コンセント装置10−1はプロセッサ42と無線送受信チップとして先述した無線通信部44を備え、Z−Wave(R)の無線通信プロトコルに準拠した市販品にあっては、プロセッサ62と送信回路58及び受信回路60を含んだ無線送受信ICチップとして提供されている。
【0062】
電源コンセント装置10−1には商用交流電源を入力するインレット36と、インレット36から入力した商用交流電源を分岐出力する2つのアウトレット38が設けられ、家電機器の電源プラグを接続可能としている。出力用のアウトレット38に対する電源線の一方には電流センサ40が挿入接続され、例えば各アウトレット38に接続される機器で消費される交流電流を検出してプロセッサ42に入力している。
【0063】
なお、電流センサ40は2つのアウトレット38(1つのインレット36)に対して1つを設けるようにしても良い。この場合、電流センサ40は、2つのアウトレット38に接続される機器で消費される交流電流の合計を検出する。
【0064】
また、インレット36およびアウトレット38としては具体的にはプラグやソケットを利用しており、電源の入力や出力ラインには適宜にヒューズやノイズフィルタ等を挿入している(図示省略)。
【0065】
またアウトレット38に対しては温度センサ38が設けられている。温度センサ38としては温度に応じて抵抗値が変化するサーミスタなどの温度検知素子が使用される。温度センサ38は図4に示したアウトレット38を構成するコンセント端子金具やこれを保持している絶縁体に装着され、アウトレット38にプラグ接続した機器に供給する電流に応じてコンセント端子金具に発生する熱を直接または間接的に受け、例えばサーミスタであれば温度に応じた抵抗値を変化させ、例えば電圧検知信号として出力する。
【0066】
無線通信部44はアンテナ46を接続した送信回路58と第2受信回路60及びプロセッサ62を備え、Z−Wave(R)に準拠した無線通信プロトコルに従って例えば900MHz帯を使用してアンテナ46を介して信号を送受信する。
【0067】
なお、アンテナ46を介して受信回路60で受信された信号はプロセッサ62で解読される。以下、この解読までを含めて受信と呼ぶことがある。また特に、解読の結果有効な信号と判定されることを区別して表す場合には有効受信と呼ぶ。後に説明するゲートウェイ装置12の場合も同様に無線通信部106に設けたプロセッサ122で解読する。
【0068】
プロセッサ42には電力測定制御部64と温度測定部66の機能が設けられている。電力測定制御部64は電流センサ40で検出された電流検出信号を所定のサンプリング周期でAD変換して読込み、所定の交流定格電圧を用いた所定演算により消費電力を算出すると共に消費電力量を積算し、算出した消費電力値や消費電力量を示す電力検知信号を生成し、無線通信部44のプロセッサ62に制御を指示して所定の無線通信プロトコル従った電力検知信号、例えばヘッダ部とデータ部から構成される電力検知パケット信号に変換させ、送信回路60からアンテナ46を介してゲートウェイ装置12に向けて送信させる。
【0069】
なお、電力測定制御部64における消費電力や消費電力量の演算はその一部又は全部をゲートウェイ装置12やサーバ22、或いは携帯電話28側で行うようにしても良く、この場合例えば送信回路58からゲートウェイ装置12へ送信させる信号は演算完了前の電流検出データ等を示す信号となる。
【0070】
温度測定部66は温度センサ56から出力された温度により変化する抵抗に応じた電圧検知信号を所定のサンプリング周期でAD変換して読込み、予め設定した変換式又は変換テーブルに従って電圧データを温度データに変換し、温度測定信号を生成し、無線通信部44のプロセッサ62に制御を指示して所定の無線通信プロトコル従った温度測定知信号、例えばヘッダ部とデータ部から構成される温度測定パケット信号に変換させ、送信回路60からアンテナ46を介してゲートウェイ装置12に向けて送信させる。
【0071】
なお、本実施形態にあっては、図1に示したサーバ22のコンセント管理部32で電源コンセント装置10から送信された温度測定信号に基づきコンセントの過熱を判定しているが、温度測定部64に過熱の判定機能を設け、過熱を判定した場合は、温度測定信号に加え過熱警報信号を、ゲートウェイ装置12を経由してサーバ12に送り、利用者の携帯電話28から過熱警報を報知させるようにしても良い。
【0072】
プロセッサ42は必要に応じてゲートウェイ装置12が送信してくるサーバ22側からの電力制御信号を、アンテナ46を介して無線通信部44の受信回路58で受信し、これをプロセッサ62で解読して有効受信を検知した場合に、受信した電力制御信号に対応する制御を行う。このようなサーバ400側からの指示による電力制御は例えばアウトレット38から当該アウトレット38に接続される機器に供給できる電力の制限値を変更する制御等を行う。
【0073】
またプロセッサ42に対しては電源表示灯48、操作部50、メモリ52及びインレット36を介して供給される商用交流電源から所定の直流電源を生成してプロセッサ62、無線通信部44を含む必要各部へ供給する電源回路部54が設けられている。
【0074】
図6は本発明で用いるゲートウェイ装置12の実施形態を示したブロック図である。これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる。また各機能の任意の一部または全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであっても、ハードウェアによって実行されるものであっても良い。
【0075】
ゲートウェイ装置12はプロセッサ100を備え、プロセッサ100に対しては、有線通信部102、アンテナ108を接続した無線送受信チップである無線通信部106、表示部110、操作部112、メモリ114及び商用交流電源を接続する(このインレットは図示を省略している)電源回路部116を設けている。電源回路部116は商用交流電源から直流電源を生成して必要各部へ供給する。また、商用電源停電時には予備電源装置(図示省略)に切り替えて電源供給を維持する。
【0076】
無線通信部106にはアンテナ108を接続した送信回路118と受信回路120及びプロセッサ122が設けられ、Z−Wave(R)に準拠した無線通信プロトコルに従って例えば900MHz帯を使用してアンテナ212を介して電源コンセント装置10−1〜10−5との間で信号を送受信する。
【0077】
有線通信部102は信号線104によりインターネット20を構成するルータ等のネットワーク機器に接続され、インターネット通信プロトコルに従ってサーバ22との間で信号を送受信する。もちろん、無線式のネットワーク機器を使用する場合には、有線通信部102および信号線104に代えて所定の無線通信部とアンテナを設け、この通信を無線とすることもできる。
【0078】
プロセッサ100にはプロトコル変換部124の機能が設けられ、有線通信部104で受信したインターネット通信プロトコルに従ったIP信号(インターネットプロトコル信号)をTCP信号(転送プロトコル信号)に変換して無線通信部106のプロセッサ122に転送し、プロセッサ122の制御によりTCP信号を例えばZ−Wave(R)に準拠した無線通信プロトコルに従った信号に変換して送信回路118及びアンテナ108を介して送信させる。
【0079】
また、無線通信部106に設けたプロセッサ122は、アンテナ108及び受信回路120を介して受信した第2無線通信プロトコルに従った信号を解読し、有効受信を検知した場合に第2無線通信プロトコルに従った信号をTCP信号に変換し、セッサ100のプロトコル変換部124に転送する。プロトコル変換部124はプロセッサ122から転送されたTCP信号をインターネット通信プロトコルに従ったIP信号に変換し、有線通信部102に転送して出力させる。
【0080】
次に図1の電源コンセント監視システムの動作を説明する。住宅11に設置している電源コンセント装置10はアウトレットに接続している冷蔵庫14、テレビ16、エアコン18などの機器の使用に伴う電力を供給しており、アウトレット接続端子に流れる負荷交流電流の抵抗損失に応じた熱を発生している。
【0081】
電源コンセント装置10は図5に示したようにアウトレット38側に配置した温度センサ56からの温度に応じた電圧検知信号をプロセッサ42のA/D変換で読込み、温度測定部66で温度データに変換し、所定周期毎に無線通信部44のプロセッサ62に制御を指示し、温度データを含む温度測定信号を所定の無線通信プロトコルに従った温度測定信号に変換させ、送信回路58及びアンテナ46を介して
ゲートウェイ装置12に向けて送信させ、更にインターネット20を経由してサーバ22に向けて送信させている。
【0082】
サーバ22のコンセント管理部32は電源コンセント装置10から送信された温度測定信号をゲートウェイ装置12及びインターネット20を経由して有効受信した場合、受信された温度測定信号から得られた温度データをデータベース34に記憶させる。データベース34は、住宅11の利用者の保有する携帯電話28の電話番号をインデックスとして電源コンセント装置10−1〜10−5毎に設置場所と対応付けて受信した温度データを記憶している。
【0083】
データベース34は温度データを所定の期間、例えば現時点から1ケ月前まで記憶し、統計情報としての利用を可能とする。なお、温度データの記憶期間は必要に応じて適宜に定めることができる。
【0084】
コンセント管理部32は受信した温度データをデータベース34に記憶させると共に例えば2段階に設定した所定の温度閾値Th1,Th2と比較し、もし低い方の温度閾値Th1=65℃以上であることを判定した場合には、コンセント過熱と判定して過熱警報信号を生成し、携帯電話ネットワーク24及び携帯電話基地局26を経由して利用者の携帯電話28に過熱警報信号を送信させ、例えば図2に示したような過熱警報画面200を表示させると共に警報音を出力させて報知させる。またコンセント管理部32は、この場合、データベース34に過熱警報の発生を記憶する。
【0085】
またコンセント管理部32は受信した温度データ高い方の温度閾値Th2=75℃以上であることを判定した場合には、コンセント過熱により発火の可能性が高いと判定し、過熱緊急警報信号を生成し、携帯電話ネットワーク24及び携帯電話基地局26を経由して利用者の携帯電話28に過熱緊急警報信号を送信させ、例えば図3に示したような過熱緊急警報画面200を表示させると共に警報音を出力させて報知させる。またコンセント管理部32は、この場合、データベース34に過熱緊急警報の発生を記憶する。
【0086】
このような利用者の保有する携帯電話28によりコンセントの過熱警報又は過熱緊急警報が出力された場合、住宅11に在宅している場合は、携帯電話28における警報表示から過熱が判定された例えば台所の電源コンセント装置10−1を知り、冷蔵庫14の電源を一時的に切って電源コンセント装置10−1から冷蔵庫14の電源プラグを抜く措置を取り、過熱の原因を調べ、原因が分かればその解消を図り、また原因が不明であれば、電気店などの専門家に対応を依頼することになる。
【0087】
また携帯電話28によりコンセントの過熱警報又は過熱緊急警報が出力された場合、利用者が外出していた場合には、図2及び図3に示した過熱警報画面200又は過熱緊急警報が面201に表示している自宅自動ダイヤル釦208の操作で自宅の電話に通話接続し、在宅している家族に対応を指示することになる。
【0088】
なお、サーバ22のコンセント管理部32でコンセントの過熱を判定した場合、過熱と判定した電源コンセント装置10のアドレスを指定して警報制御信号を送信させ、これがインターネット20及びゲートウェイ装置12を経由して電源コンセント装置10で有効受信された場合、電源表示灯48をそれまでの点灯から点滅又は明滅に切替える制御を行わせ、過熱を起していることを警報表示させ、携帯電話82により通話連絡を受けた在宅者が過熱を起している電源コンセント装置10を認識し易いようにしても良い。
【0089】
図7は図1のシステムに使用する電源コンセント装置の他の実施形態を示したブロック図であり、本実施形態にあっては、電源コンセント装置に遮断器を設け、過熱を判定した場合に遠隔制御により電源供給を遮断可能としたことを特徴とする。
【0090】
図7において、電源コンセント装置10は基本的に図4の実施形態と同じであり、これに加え、更に、アウトレット38に対する電源ラインに遮断器68を設け、プロセッサ42に設けた電源制御部70の機能により遮断器68のオフ制御を可能にしている。
【0091】
遮断器68としては例えばリレーを使用しており、正常時はリレー接点を閉じており、電源制御部70で電源遮断の遠隔制御信号の有効受信を検知した場合はリレー接点を開いてアウトレット38から家電機器に対する電源供給を遮断するようにしている。なお、オフ制御した遮断器68の復旧は、図2のように操作部50に設けたリセット釦50bを操作することで、これを電源制御部70が検知して遮断器68を復旧させるようにすれば良い。
【0092】
図8は図7の電源コンセント装置に対応して携帯電話に表示される過熱警報画面であり、測定温度が低いほうの閾値温度Tth1=65℃以上となった場合に表示される。この過熱警報画面200は、図2の過熱警報画面200で表示していた確認釦204に代えて電源遮断釦210を設けている。この点は測定温度が高いほうの閾値温度Tth2=75℃以上となった場合に表示される図9の過熱緊急警報画面201についても同様である。
【0093】
このため図8又は図9のように利用者の携帯電話28に過熱警報画面200又は過熱緊急警報画面201の表示を伴う過熱警報が出された場合、利用者は画面表示された電源遮断釦210を操作すると、遮断制御信号がサーバ22からインターネット20及びゲートウェイ装置12を経由して過熱が判定された電源コネクタ装置10に送られ、無線通信部44のアンテナ46及び受信回路60で受信され、プロセッサ62でその有効受信が検知された場合に、プロセッサ42の電源制御部70が遮断器60に遮断制御信号を送信してオフに作動させ、プラグを接続した機器に対する電源供給を遮断させて過熱を解消させる。
【0094】
サーバ22による電源コンセント装置10に設けた遮断器68の他の制御としては、例えば温度データが高い方の閾値温度Tth2以上となる過熱を判定された場合、携帯電話28による利用者の電源遮断操作を待つことなく、遮断制御信号をサーバ22からインターネット20及びゲートウェイ装置12を経由して電源コンセント装置10に送って自動的に遮断させ、過熱原因を解消するようにしても良い。
【0095】
またサーバ22による電源コンセント装置10に設けた遮断器68の他の制御としては、例えば温度データが高い方の閾値温度Tth2以上となる過熱を判定されて利用者の携帯電話28に過熱緊急警報画面201の表示を伴う過熱緊急警報が出された場合、所定時間を経過しても携帯電話28から遮断制御信号が有効受信されない場合、サーバ22から強制的に遮断制御信号をインターネット20及びゲートウェイ装置12を経由して電源コンセント装置10に送って自動的に遮断させ、これにより携帯電話28の電源が切られていたり、電波の届かない場所にいるような場合であっても、確実に電源供給を遮断して過熱を解消可能とする。
【0096】
図10は本発明による電源コンセント監視システムの他の概略構成を示した説明図であり、図1に示したような電力管理システムのネットワーク環境を利用せずに専用のネットワーク環境を設けたことを特徴とする。
【0097】
図10において、住宅11には電源コンセント装置10−1〜10−5とゲートウェイ装置12が設けられ、ゲートウェイ装置12はインターネット20を経由してサーバ22に接続され、サーバ22にはコンセント管理部22の機能とデータベース34が設けられ、更にサーバ22は携帯電話ネットワーク24の携帯電話基地極26を経由して住宅11の両者の保有する携帯電話28にアクセス可能としている。サーバ22は、図1に示したサーバ22から電力管理のために設けた電力管理部30の機能が除かれている点で相違し、それ以外の点は基本的に同じになる。
【0098】
図11は本発明による電源コンセント監視システムの他の概略構成を示した説明図であり、図1と同様に電力管理システムのネットワーク環境を利用しているが、住宅11内の無線ネットワークとして無線LANを使用したことを特徴とする。
【0099】
図11において、住宅11には電源コンセント装置10−1〜10−5と無線LANルータ72が設けられている。更に、無線LANルータ72を経由してインターネットにアクセスする無線LAN送受信機能を備えたパソコン74が使用されている。
【0100】
無線LANルータ72はワイヤレスブロードバンドルータとして実用化されており、インターネット20側に対してはケーブル接続であるが、宅内については、例えばIEEE802.11a/b/gに準拠した無線通信プロトコルにより信号の送受信を行う。それ以外の構成及び機能は図1のシステムと基本的に同じになる。
【0101】
図12は図11のシステムで用いる電源コンセント装置10の実施形態を示したブロック図である。電源コンセント装置10は、無線送受信チップとして無線LANボード部76を設けており、無線LANボード部76には送信回路80、受信回路82及び制御回路84が設けられ、IEEE802.11a/b/gに準拠した無線通信プロトコルにより信号の送受信を行う。それ以外の構成及び機能は図5の電源コンセント装置10と基本的に同じになる。
【0102】
このような図13及び図14の住宅内の通信に無線LANを使用した場合には、システムコストは若干高めになるが、充分な通信距離が確保でき、また高速通信ができるメリットがある。
【0103】
住宅内における無線LANを利用した電源コンセント監視システムの構築は、図10の電力管理システムを利用しないシステムについても同様に適用できる。また電源コンセント装置10は図7に示した遮断器付きの場合にも、無線通信部44を図12と同様に、無線LANカード部76に置き換えることで、図11のシステムに用いることができる。
【0104】
なお、上記の実施形態における電源コンセント装置は壁面の埋込コンセントへの装着を想定してアウトレットを2つ設けているが、アウトレットの数は必要に応じて適宜の数としても良い。
【0105】
また上記の実施形態は、家電機器の消費電力を管理する電力管理システムを利用して電源コンセント監視システムを構築する場合を例にとっているが、センサネットワークにより各種の環境変化を検知してエアコン等の家電機器を最適制御するといった適宜の機器管理システムを利用することもできる。
【0106】
また、上記実施形態における無線通信部としては、必ずしも市販の無線送受信チップを用いる必要は無く、その機能を実現できれば他のモジュールや回路ブロック等を採用することができる。
【0107】
また、上記実施の形態で示したプロセッサは、その機能の一部又は全部を、例えばワイヤードロジック等による他の手段に代えることができる。プロセッサを含め他の電気的、機能的構成は適宜に統廃合することもできる。
【0108】
また、上記の実施形態は住宅用に限らずビルやオフィス用など各種用途の電源コンセントの過熱の監視にも適用できる。また各装置の設置場所や管理者は任意で、例えばサーバは電力会社に設置されて電力会社によって管理され、電源コンセント装置は家庭内に設置することができる。
【0109】
また、電源コンセント装置は家庭内で使用する家電機器のプラグ接続のみならず、例えば電気自動車やハイブリッド自動車などの家庭でのバッテリー充電に使用するコンセント装置の過熱監視にも適用できる。この場合には、電源コンセント装置に設けるアウトレットが電気自動車やハイブリッド車などのバッテリー充電のようのプラク接続に対応した構造をもつことになる。
【0110】
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【符号の説明】
【0111】
10−1〜10−5:電源コンセント装置
11:住宅
12:ゲートウェイ
20:インターネット
22:サーバ
24:携帯電話ネットワーク
26:携帯電話基地局
28:携帯電話
30:電力管理部
32:コンセント管理部
34:データベース
36:インレット
38:アウトレット
40:電流センサ
42,62,100:プロセッサ
44,106:無線通信部
46,108:アンテナ
48:電源表示灯
50,112:操作部
52,114:メモリ
54,116:電源回路部
56:温度センサ
58,118:送信回路
60,120:受信回路
62:プロセッサ
64:電力測定制御部
66:温度測定部
68:遮断器
70:電源制御部
72:無線LANルータ
74:パソコン
102:有線通信部
122:プロトコル変換部
200:過熱警報画面
201:過熱緊急警報画面
202:警報メッセージ
204:温度表示部
206:確認釦
208:自宅自動ダイヤル
210:電源遮断釦
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭等に設置された家電機器の電源プラグを接続する電源コンセントの過熱を監視する電源コンセント監視システム、その監視方法及び電源コンセント装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅等に設けたコンセントの発火による事故が数多く発生しており、その原因としては、コンセントに付着した埃に湿気が加わってプラグの両極間に電流が流れて発火するトラッキング現象や、多数の機器をコンセントに接続したタコ足配線による過熱発火、更にはコンセントの容量を超えた消費電力の大きな機器を接続した場合の過熱発火などが報告されている。
【0003】
このようなコンセントの過熱による発火を防止するためには、コンセントに接続しているプラグの清掃を定期的に行い、またタコ足配線をしないといった人的な対応が必要となる。
【0004】
また長期間不在にするような場合には、留守中の発火事故を防ぐために電子レンジ、炊飯器、ポットといった機器のプラグをコンセントから抜いておくことも行われている。
【0005】
従来、トラキング現象による発火を防止する技術としてプラグ又はコンセントについて様々な提案がされている。例えばコネクタに挿入接続する金属接続端子の温度を感知する感温素子をプラグに設け、プラグの電源ケーブルと共に感温素子からの信号ケーブルを電源コードに入れて温度検出信号が得られるようにした温度センサ付き電源コードや(特許文献1)、コンセント内に発熱による形状記憶金属の変形を利用してブレーカを作動させることで火災を防止する火災防止機構付きのコンセントが提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−352635号公報
【特許文献2】特開平9−223547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような従来の温度センサ付き電源コードにあっては、コンセントに接続する機器毎に感温素子からの信号に基づいて過熱を監視する機能を設ける必要があり、様々な家電機器が接続されるコンセント側で対応してないため、汎用性に欠けるという問題がある。
【0008】
また火災防止機構付きのコンセントにあっては、発火直前の温度に過熱された場合にブレーカを動作させるようにしており、発火に至る前の過熱には対応できないという問題がある。
【0009】
本発明は、インターネット等のネットワーク環境を活用して電源コンセントの過熱を監視して発火を未然に防止可能とする電源コンセント監視システム、その監視方法及び電源コンセント装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(システム)
本発明は、電源コンセント監視システムに於いて、所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定してネットワーク上の処理装置に送信し、処理装置で電源コンセント装置の過熱を判別して利用者端末で報知させることを特徴とする。
【0011】
また、処理装置から電源コンセント装置に制御信号を送信して制御させる。例えば処理装置から前記電源コンセント装置に制御信号を送信して機器に対する電源供給を遮断制御させる。
【0012】
また本発明は、電源コンセント監視システムに於いて、所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定し、温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタに送信し、当該ネットワークアダプタでインターネット通信プロトコルに変換してサーバに送信し、当該サーバで温度測定信号を処理して処理結果を利用者端末に伝送して閲覧可能とする。
【0013】
ここで、電源コンセント装置は、
電源を入力するインレットと、
機器に電源を出力する電源プラグを着脱自在なアウトレットと、
内部温度に応じた状態を検知して出力する温度検知素子と、
温度検知素子の検知信号に基づいて温度を測定する温度測定部と、
温度測定部で測定した温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタに送信すると共にネットワークアダプタからの信号を受信する通信部と、
を備える。
【0014】
温度検知素子はアウトレットに直接又は間接的に接触して温度に応じた状態を検知して出力する。
【0015】
サーバは受信した温度測定信号が所定温度以上となる過熱を判別した場合に、利用者端末に電源コンセント装置の過熱を報知させる。
【0016】
サーバは受信した温度測定信号に基づいて単位時間当りの温度上昇率が所定値となる過熱を判別した場合に、利用者端末に電源コンセント装置の過熱を報知させる。
【0017】
電源コンセント装置は、更に、
温度測定部からの信号により動作してアウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
サーバは、過熱を判別した場合に、利用者端末に電源コンセント装置の過熱を報知させると共に電源遮断操作部を表示させ、電源遮断操作部の操作による操作信号を受信した場合にネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を電源コンセント装置に送信して電源制御部により遮断器を遮断制御させる。
【0018】
電源コンセント装置は、更に、
温度測定部からの信号により動作してアウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
サーバは、過熱を判別した場合に、利用者端末に電源コンセント装置の過熱を報知させると共に電源遮断操作部を表示させ、この電源遮断操作部の操作による操作信号を受信した場合にネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を電源コンセント装置に送信して電源制御部により遮断器を遮断制御させ、所定時間を経過しても電源遮断操作部の操作による操作信号を受信しない場合はネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を電源コンセント装置に送信して電源制御部により遮断器を遮断制御させる。
【0019】
電源コンセント装置は、更に、
温度測定部からの信号により動作してアウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
サーバは、過熱を判別した場合に、利用者端末に電源コンセント装置の過熱を報知させると共にネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を電源コンセント装置に送信して電源制御部により遮断器を遮断制御させる(自動遮断)。
【0020】
電源コンセント装置は、更に、機器の消費電力を検知してネットワークアダプタを経由してサーバに送信して処理させ、この処理結果を利用者端末に伝送して閲覧可能とする電力測定制御部を設ける。
【0021】
(方法)
本発明は、電源コンセント監視方法において、所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定してネットワーク上の処理装置に送信し、処理装置で前記電源コンセント装置の錠過熱を判別して利用者端末で報知させることを特徴とする。
【0022】
また処理装置から電源コンセント装置に制御信号を送信して制御させる。例えば処理装置から電源コンセント装置に制御信号を送信して機器に対する電源供給を遮断制御させる。
【0023】
本発明は、電源コンセント監視方法において、所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定し、温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタに送信し、当該ネットワークアダプタでインターネット通信プロトコルに変換してサーバに送信し、当該サーバで温度測定信号を処理して処理結果を利用者端末に伝送して閲覧可能とすることを特徴とする。
【0024】
本発明における電源コンセント監視方法のこれ以外の特徴は上記の電源コンセント監視システムの場合と基本的に同じになる。
【0025】
(電源コンセント装置)
本発明は、所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置に於いて、
電源を入力するインレットと、
機器に電源を出力する電源プラグを着脱自在なアウトレットと、
内部温度に応じた状態を検知して出力する温度検知素子と、
温度検知素子の検知信号に基づいて温度を測定する温度測定部と、
温度測定部で測定した温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタによるインターネット通信プロトコルの変換を経てサーバに送信して処理させると共に、前記サーバから前記ネットワークアダプタを経由して送信された信号を受信する通信部と、
を備えことを特徴とする。
【0026】
ここで、温度検知素子はアウトレットに直接又は間接的に接触して温度に応じた状態を検知して出力する。
【0027】
電源コンセント装置は、更に、
温度測定部からの信号により動作してアウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、ネットワークアダプタを経由してサーバから送信された電源遮断制御信号を受信した場合に電源制御部により遮断器を遮断制御させる。
【0028】
更に、機器の消費電力を検知してネットワークアダプタを経由してサーバに送信して処理させ、この処理結果を利用者端末に伝送して閲覧可能とする電力測定制御部を設ける。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、住宅等に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定し、温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタに送信し、当該ネットワークアダプタでインターネット通信プロトコルに変換してサーバに送信し、当該サーバで温度測定信号に基づき過熱を判別して利用者端末から報知させるので、家庭内のネットワーク環境及び外部のネットワーク環境を活用して電源コンセントの発熱の状態がリアルタイムで監視でき、過熱が発生した場合には、発火温度に至る前に過熱が判別されて利用者の携帯電話等に報知されるので、適切な対応ができ、発火事故を未然に防止することができる。
【0030】
また過熱を判別した場合にネットワークを利用した遠隔操作により過熱を起しているコンセントからの電源供給を遮断させることで、過熱により発火に至る事態を確実に防止できる。特に、利用者が外出中であっても、外出先で過熱を知ることができ、自宅に誰もいないような場合は携帯電話からの遠隔操作で電源を遮断させて過熱による発火を未然に防止することができる。
【0031】
また、近年にあっては、家庭における電力エネルギー消費の抑制を課題として、冷蔵庫、エアコン、テレビといった家電機器をネットワークで結ぶことによって電力エネルギーの消費を節減する管理システムとしてHEMS(Home Enaergy Management System)の開発が推し進められている。
【0032】
このような家電機器の管理システムにあっては、家電機器に電源を供給する電源コンセントに無線送受信ICを内蔵し、センサにより消費電力を検知して、同様に無線送受信ICを内蔵したインターネット接続用のネットワークアダプタに送信し、ネットワークアダプタからネットワーク上のサーバに送って電力管理アプリケーションにより必要な処理を行ない、この処理結果をユーザの保有する携帯電話などのユーザ端末に送って閲覧等できるようにしている。またユーザは携帯端末の操作により必要に応じて家電機器の電源制御を行うことができる。
【0033】
そこで、HEMSのような家電機器の管理システムを利用すれば、電源コンセント装置に温度検知素子を設けて温度を測定してサーバに送信する機能を設けるだけで本発明の電源コンセント監視システムを簡単且つ容易に構築することができる。
【0034】
一方、家電機器の消費電力等を管理しているHEMSのような機器管理システムにあっては、電源コンセント装置の過熱を監視制御するという新たな機能を追加することができ、このような機能拡張により機器管理システムとして提供できるサービスが充実し、サービス利用者の利便性を向上すると共に、サービス利用者の加入拡大効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】電力管理システムを利用した本発明による電源コンセント監視システムの概略構成を示した説明図
【図2】図1の携帯電話に表示される過熱警報画面を示した説明図
【図3】図2の報知後に更に温度が上昇した場合の携帯電話に表示される過熱警報画面を示した説明図
【図4】図1のシステムで用いる電源コンセント装置の外観を示した説明図
【図5】図1のシステムで用いる電源コンセント装置の実施形態を示したブロック図
【図6】図1のシステムで用いるゲートウェイ装置の実施形態を示したブロック図
【図7】遠隔制御する遮断器を備えた図1で用いる電源コンセント装置の実施形態を示したブロック図
【図8】図7の電源コンセント装置に対応して携帯電話に表示される過熱警報画面を示した説明図
【図9】図8の報知後に更に温度が上昇した場合の携帯電話に表示される過熱緊急警報画面を示した説明図
【図10】本発明による電源コンセント監視システムの他の概略構成を示した説明図
【図11】宅内無線LANを利用する本発明による電源コンセント監視システムの他の概略構成を示した説明図
【図12】図11のシステムで用いる電源コンセント装置の実施形態を示したブロック図
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は住宅等の電力管理システムを利用した本発明による電源コンセント監視システムの概略構成を示した説明図である。
【0037】
図1の例にあっては、住宅11に設けられている台所、居間、子供部屋、主寝室のそれぞれのエリア(領域)には、家電機器の消費電力を管理する電力管理システムを構築するための機器として、電源コンセント装置10−1−〜10−5とインターネット20に接続するためのゲートウェイ装置12が設置されている。
【0038】
電源コンセント装置10−1には冷蔵庫14が接続され、電源コンセント装置10−2にはテレビ16が接続され、電源コンセント装置10−3〜10−5にはエアコン18が接続されている。以下、電源コンセント装置10−1〜10−5をそれぞれ区別せず総称する場合は電源コンセント装置10という。
【0039】
電源コンセント装置10には消費電力を検知するセンサと無線送受信チップが設けられており、家電機器のプラグを接続して電源を供給すると、周期的に消費電力が測定され、電力検知信号が無線送受信チップから所定の無線通信プロトコルに従ってネットワークアダプタとして機能するゲートウェイ装置12に送信される。
【0040】
また電源コンセント装置10には温度を検知する温度センサが設けられており、周期的に温度が測定され、温度測定信号が無線送受信チップから所定の無線通信プロトコルに従ってゲートウェイ装置12に送信される。
【0041】
なお、電力検知信号と温度測定信号の送信は別々のタイミングでも良いが、同じ周期とした場合には、温度検知信号と温度測定信号の複合信号を送信するようにしても良い。
【0042】
ゲートウェイ装置12は電源コンセント装置10から無線通信プロトコルに従って送信された電力検知信号及び温度測定信号を、TCP/IPとして知られたインターネット通信プロトコルに変換し、インターネット20を介してネットワーク上の処理装置として機能する管理用のサーバ22に向けて送信させる。ゲートウェイ装置12によるインターネット20との接続は、周知のようにインターネットサービスプロバイダ(ISP)の保有するサーバ(図示せず)による接続サービスを利用する。
【0043】
サーバ22にはアプリケーションとして電力管理部30の機能が設けられており、電源コンセント装置10からゲートウェイス装置12及びインターネット20を経由して送られてきた電力検知信号に基づき、例えば対象機器の単位時間当りの消費電力量や期間を指定した総消費電力量等を求め、利用者端末となる例えば携帯電話28に対し携帯電話ネットワーク24及び携帯電話基地局26を介して送信させ、住宅11の家電機器の消費電力情報を利用者が閲覧管理できるようにしている。
【0044】
サーバ22にはデータベース34が設けられており、電力管理サービスを提供するため、例えば住宅を特定する住宅IDをインデックスとしてサービス加入者の保有する携帯電話28の電話番号、加入者情報、消費電力情報等を格納している。住宅IDとしては例えば電力メータ番号や顧客番号等を利用する。サーバ22により提供される消費電力を管理するサービスは、例えば携帯電話28の加入者に提供される有料サービスとなる。
【0045】
またサーバ22にはコンセント管理部32が設けられ、電源コンセント装置10から送られてきた温度測定信号に基づき過熱を監視している。コンセント管理部32は周期的に受信される温度測定信号から得られた測定温度Tを予め定めた所定の閾値温度Tthと比較し、測定温度Tが閾値温度Tth以上となった場合に過熱と判定し、利用者端末となる例えば携帯電話28に対し携帯電話ネットワーク24及び携帯電話基地局26を経由して過熱警報信号を送信して報知させる。
【0046】
本実施形態にあっては、過熱を判定する閾値温度を、例えばTth1=65℃とTth2=75℃の2段階に設定しており、測定温度Tが低い方の閾値温度Tth1=65℃を超えた場合にコンセントの過熱を報知し、その後、高い方の閾値温度Tth2=75℃を超えた場合にコンセンサの発火の恐れを報知するようにしている。即ち、本実施形態におけるコンセントの温度上昇は、発熱、過熱(65℃)、発火の危険性(75℃)及び発火(事故)といった流れになる。
【0047】
なお、過熱を判定する閾値温度は必要に応じて適宜に定めるが、室内最高温度を越える温度に設定する。この場合、室内最高温度は季節によりことなることから、例えば季節に応じて異なる閾値温度を設定しても良い。
【0048】
図2は測定温度Tが低い方の閾値温度Tth1=65℃を超えた場合に携帯電話に表示される過熱警報画面を示した説明図である。図2において、携帯電話28の過熱警報画面200には、コンセント過熱を示す警報メッセージ202aとして例えば「台所のコンセントが過熱しています 確認してください」を表示させ、同時に警報音を出力させる。ここで。警報メッセージ202aはコンセントの設置場所である例えば「台所」を特定した警報メッセージとし、設置場所が認識できるようにしている。
【0049】
また過熱警報画面200には温度表示部204、確認釦206及び自宅自動ダイヤル釦208が表示される。温度表示部204には現在の測定温度が表示される。確認釦206は、画面上にタッチパネルが配置されていることから、その操作により警報音を停止させると共に確認信号をサーバ22に送信して例えば利用者により確認が行なわれたことをデータベース34に記憶させる。自宅自動ダイヤル釦208は予め登録した自宅電話機に自動ダイヤルにより通話接続させ、在宅者があれば対応を指示可能とする。なお、自動ダイヤル釦は自宅電話機以外に、利用者が設定した緊急連絡先の電話番号に自動ダイヤルさせるようにしても良い。
【0050】
図3は図2の過熱警報画面による報知を行った後に測定温度が高い方の閾値温度Tth2=75℃を超えた場合の過熱緊急警報画面を示した説明図である。図3の過熱緊急警報画面201にあっては、警報メッセージとして例えば「台所のコンセントが発火する恐れがあります 至急確認してください」を表示させており、利用者に緊急対応を促すようにしている。
【0051】
なお、コンセント管理部32による過熱の判定として、測定温度Tに基づき単位時間当りの温度上昇率を求め、所定値を超える温度上昇率が検知された場合に過熱を判定して警報するようにしても良い。
【0052】
再び図1を参照するに、住宅11に設置している電源コンセント装置10及びゲートウェイ装置12に内蔵した無線送受信チップにより無線通信プロトコルに従って行われる信号送受信としては、例えばRFID(Radio Frequency IDentification「電波による個体識別」の略)に割当てられた900MHzの周波数、即ち950〜957MHzを使用したZ−Wave(R)やZigBee(R)として知られたセンサネットワーク用の近距離無線通信プロトコルを使用する。
【0053】
特にZ−Wave(R)は、ホームオートメーション向けに開発された無線通信プロトコルであり、知能型メッシュネットワークトポロジーを使用しており、マスタノードを持たず、例えばノードA,B,Cが配置されている場合、ノードAとノードCがお互いに通信できない距離にあっても、その間に位置するノードBの中継機能によりノードAからノードCに電文を送信することかでき、本実施形態の機器管理システムの第2無線通信プロトコルとして好適である。
【0054】
また家電向けの短距離無線通信規格として提供されているZigBee(R)も使用可能である。ZigBee(R)にあっては1台のコーディネータとして機能するノードと、ルータとして機能する複数ノードを配置することで、コーディネータを中心にスター型のネットワークとボロジーを構築でき、またルータとして機能するノードのみの場合はピア・ツー・ピア型(Pear to Pear)のネットワークトポロジーを構築できる。
【0055】
Z−Wave(R)やZigBee(R)といった900MHz帯の短距離無線通信は、送信電力を特定小電力無線局と同様に1mW以下としており、1mWとした場合の見通し通信距離は数十メートル程度であり、400MHz帯を使用した住警器10の見通し通信距離となる100メートルに比べ、短くなっている。
【0056】
図4は図1に設けた電源コンセント装置の外観を示した説明図であり、図4(A)に前面側を、図4(B)に背面側を示している。図4において、電源コンセント装置10は例えば合成樹脂で成型された箱形の装置本体10aの前面に、一対の差込口としてアウトレット38を例えば上下に2つ設けており、ここに電源を供給する機器のプラグを必要に応じて挿入接続する。
【0057】
装置本体10aの背面の上部には一対のプラグ端子金具を設けたインレット36が設けられており、インレット36を壁面などに埋込設置しているコンセントに差し込んで使用する。また背面下部には操作部50が設けられ、例えばチャンネル切替ノブ50aやリセットスイッチ釦50bを設けている。
【0058】
なお、電源コンセント装置10はインレット36により壁面などの埋込コンセントに接続して使用する以外に、インレット36としてプラグ付きの電源コードとしても良いし、壁面などに埋め込んで使用する埋込型としても良い。
【0059】
また装置本体10の上部にはLED等を使用した電源表示灯48が設けられ、インレット36から電源供給を受けている場合に電源表示灯48が点灯する。また過熱が検知された場合には電源表示灯48を点滅又は明滅させるようにしても良い。
【0060】
図5は図1のシステムで用いる電源コンセント装置の実施形態を示したブロック図である。これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる。また各機能の任意の一部または全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであっても、ハードウェアによって実行されるものであっても良い。また図5では、台所に設置した電源コンセント装置10−1について示しているが、他の電源コンセント装置10−2〜10−5についても同様の構成となる。また、以下、電源コンセント装置10−2〜10−5をそれぞれ区別せず総称する場合は電源コンセント装置10という。
【0061】
電源コンセント装置10−1はプロセッサ42と無線送受信チップとして先述した無線通信部44を備え、Z−Wave(R)の無線通信プロトコルに準拠した市販品にあっては、プロセッサ62と送信回路58及び受信回路60を含んだ無線送受信ICチップとして提供されている。
【0062】
電源コンセント装置10−1には商用交流電源を入力するインレット36と、インレット36から入力した商用交流電源を分岐出力する2つのアウトレット38が設けられ、家電機器の電源プラグを接続可能としている。出力用のアウトレット38に対する電源線の一方には電流センサ40が挿入接続され、例えば各アウトレット38に接続される機器で消費される交流電流を検出してプロセッサ42に入力している。
【0063】
なお、電流センサ40は2つのアウトレット38(1つのインレット36)に対して1つを設けるようにしても良い。この場合、電流センサ40は、2つのアウトレット38に接続される機器で消費される交流電流の合計を検出する。
【0064】
また、インレット36およびアウトレット38としては具体的にはプラグやソケットを利用しており、電源の入力や出力ラインには適宜にヒューズやノイズフィルタ等を挿入している(図示省略)。
【0065】
またアウトレット38に対しては温度センサ38が設けられている。温度センサ38としては温度に応じて抵抗値が変化するサーミスタなどの温度検知素子が使用される。温度センサ38は図4に示したアウトレット38を構成するコンセント端子金具やこれを保持している絶縁体に装着され、アウトレット38にプラグ接続した機器に供給する電流に応じてコンセント端子金具に発生する熱を直接または間接的に受け、例えばサーミスタであれば温度に応じた抵抗値を変化させ、例えば電圧検知信号として出力する。
【0066】
無線通信部44はアンテナ46を接続した送信回路58と第2受信回路60及びプロセッサ62を備え、Z−Wave(R)に準拠した無線通信プロトコルに従って例えば900MHz帯を使用してアンテナ46を介して信号を送受信する。
【0067】
なお、アンテナ46を介して受信回路60で受信された信号はプロセッサ62で解読される。以下、この解読までを含めて受信と呼ぶことがある。また特に、解読の結果有効な信号と判定されることを区別して表す場合には有効受信と呼ぶ。後に説明するゲートウェイ装置12の場合も同様に無線通信部106に設けたプロセッサ122で解読する。
【0068】
プロセッサ42には電力測定制御部64と温度測定部66の機能が設けられている。電力測定制御部64は電流センサ40で検出された電流検出信号を所定のサンプリング周期でAD変換して読込み、所定の交流定格電圧を用いた所定演算により消費電力を算出すると共に消費電力量を積算し、算出した消費電力値や消費電力量を示す電力検知信号を生成し、無線通信部44のプロセッサ62に制御を指示して所定の無線通信プロトコル従った電力検知信号、例えばヘッダ部とデータ部から構成される電力検知パケット信号に変換させ、送信回路60からアンテナ46を介してゲートウェイ装置12に向けて送信させる。
【0069】
なお、電力測定制御部64における消費電力や消費電力量の演算はその一部又は全部をゲートウェイ装置12やサーバ22、或いは携帯電話28側で行うようにしても良く、この場合例えば送信回路58からゲートウェイ装置12へ送信させる信号は演算完了前の電流検出データ等を示す信号となる。
【0070】
温度測定部66は温度センサ56から出力された温度により変化する抵抗に応じた電圧検知信号を所定のサンプリング周期でAD変換して読込み、予め設定した変換式又は変換テーブルに従って電圧データを温度データに変換し、温度測定信号を生成し、無線通信部44のプロセッサ62に制御を指示して所定の無線通信プロトコル従った温度測定知信号、例えばヘッダ部とデータ部から構成される温度測定パケット信号に変換させ、送信回路60からアンテナ46を介してゲートウェイ装置12に向けて送信させる。
【0071】
なお、本実施形態にあっては、図1に示したサーバ22のコンセント管理部32で電源コンセント装置10から送信された温度測定信号に基づきコンセントの過熱を判定しているが、温度測定部64に過熱の判定機能を設け、過熱を判定した場合は、温度測定信号に加え過熱警報信号を、ゲートウェイ装置12を経由してサーバ12に送り、利用者の携帯電話28から過熱警報を報知させるようにしても良い。
【0072】
プロセッサ42は必要に応じてゲートウェイ装置12が送信してくるサーバ22側からの電力制御信号を、アンテナ46を介して無線通信部44の受信回路58で受信し、これをプロセッサ62で解読して有効受信を検知した場合に、受信した電力制御信号に対応する制御を行う。このようなサーバ400側からの指示による電力制御は例えばアウトレット38から当該アウトレット38に接続される機器に供給できる電力の制限値を変更する制御等を行う。
【0073】
またプロセッサ42に対しては電源表示灯48、操作部50、メモリ52及びインレット36を介して供給される商用交流電源から所定の直流電源を生成してプロセッサ62、無線通信部44を含む必要各部へ供給する電源回路部54が設けられている。
【0074】
図6は本発明で用いるゲートウェイ装置12の実施形態を示したブロック図である。これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる。また各機能の任意の一部または全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであっても、ハードウェアによって実行されるものであっても良い。
【0075】
ゲートウェイ装置12はプロセッサ100を備え、プロセッサ100に対しては、有線通信部102、アンテナ108を接続した無線送受信チップである無線通信部106、表示部110、操作部112、メモリ114及び商用交流電源を接続する(このインレットは図示を省略している)電源回路部116を設けている。電源回路部116は商用交流電源から直流電源を生成して必要各部へ供給する。また、商用電源停電時には予備電源装置(図示省略)に切り替えて電源供給を維持する。
【0076】
無線通信部106にはアンテナ108を接続した送信回路118と受信回路120及びプロセッサ122が設けられ、Z−Wave(R)に準拠した無線通信プロトコルに従って例えば900MHz帯を使用してアンテナ212を介して電源コンセント装置10−1〜10−5との間で信号を送受信する。
【0077】
有線通信部102は信号線104によりインターネット20を構成するルータ等のネットワーク機器に接続され、インターネット通信プロトコルに従ってサーバ22との間で信号を送受信する。もちろん、無線式のネットワーク機器を使用する場合には、有線通信部102および信号線104に代えて所定の無線通信部とアンテナを設け、この通信を無線とすることもできる。
【0078】
プロセッサ100にはプロトコル変換部124の機能が設けられ、有線通信部104で受信したインターネット通信プロトコルに従ったIP信号(インターネットプロトコル信号)をTCP信号(転送プロトコル信号)に変換して無線通信部106のプロセッサ122に転送し、プロセッサ122の制御によりTCP信号を例えばZ−Wave(R)に準拠した無線通信プロトコルに従った信号に変換して送信回路118及びアンテナ108を介して送信させる。
【0079】
また、無線通信部106に設けたプロセッサ122は、アンテナ108及び受信回路120を介して受信した第2無線通信プロトコルに従った信号を解読し、有効受信を検知した場合に第2無線通信プロトコルに従った信号をTCP信号に変換し、セッサ100のプロトコル変換部124に転送する。プロトコル変換部124はプロセッサ122から転送されたTCP信号をインターネット通信プロトコルに従ったIP信号に変換し、有線通信部102に転送して出力させる。
【0080】
次に図1の電源コンセント監視システムの動作を説明する。住宅11に設置している電源コンセント装置10はアウトレットに接続している冷蔵庫14、テレビ16、エアコン18などの機器の使用に伴う電力を供給しており、アウトレット接続端子に流れる負荷交流電流の抵抗損失に応じた熱を発生している。
【0081】
電源コンセント装置10は図5に示したようにアウトレット38側に配置した温度センサ56からの温度に応じた電圧検知信号をプロセッサ42のA/D変換で読込み、温度測定部66で温度データに変換し、所定周期毎に無線通信部44のプロセッサ62に制御を指示し、温度データを含む温度測定信号を所定の無線通信プロトコルに従った温度測定信号に変換させ、送信回路58及びアンテナ46を介して
ゲートウェイ装置12に向けて送信させ、更にインターネット20を経由してサーバ22に向けて送信させている。
【0082】
サーバ22のコンセント管理部32は電源コンセント装置10から送信された温度測定信号をゲートウェイ装置12及びインターネット20を経由して有効受信した場合、受信された温度測定信号から得られた温度データをデータベース34に記憶させる。データベース34は、住宅11の利用者の保有する携帯電話28の電話番号をインデックスとして電源コンセント装置10−1〜10−5毎に設置場所と対応付けて受信した温度データを記憶している。
【0083】
データベース34は温度データを所定の期間、例えば現時点から1ケ月前まで記憶し、統計情報としての利用を可能とする。なお、温度データの記憶期間は必要に応じて適宜に定めることができる。
【0084】
コンセント管理部32は受信した温度データをデータベース34に記憶させると共に例えば2段階に設定した所定の温度閾値Th1,Th2と比較し、もし低い方の温度閾値Th1=65℃以上であることを判定した場合には、コンセント過熱と判定して過熱警報信号を生成し、携帯電話ネットワーク24及び携帯電話基地局26を経由して利用者の携帯電話28に過熱警報信号を送信させ、例えば図2に示したような過熱警報画面200を表示させると共に警報音を出力させて報知させる。またコンセント管理部32は、この場合、データベース34に過熱警報の発生を記憶する。
【0085】
またコンセント管理部32は受信した温度データ高い方の温度閾値Th2=75℃以上であることを判定した場合には、コンセント過熱により発火の可能性が高いと判定し、過熱緊急警報信号を生成し、携帯電話ネットワーク24及び携帯電話基地局26を経由して利用者の携帯電話28に過熱緊急警報信号を送信させ、例えば図3に示したような過熱緊急警報画面200を表示させると共に警報音を出力させて報知させる。またコンセント管理部32は、この場合、データベース34に過熱緊急警報の発生を記憶する。
【0086】
このような利用者の保有する携帯電話28によりコンセントの過熱警報又は過熱緊急警報が出力された場合、住宅11に在宅している場合は、携帯電話28における警報表示から過熱が判定された例えば台所の電源コンセント装置10−1を知り、冷蔵庫14の電源を一時的に切って電源コンセント装置10−1から冷蔵庫14の電源プラグを抜く措置を取り、過熱の原因を調べ、原因が分かればその解消を図り、また原因が不明であれば、電気店などの専門家に対応を依頼することになる。
【0087】
また携帯電話28によりコンセントの過熱警報又は過熱緊急警報が出力された場合、利用者が外出していた場合には、図2及び図3に示した過熱警報画面200又は過熱緊急警報が面201に表示している自宅自動ダイヤル釦208の操作で自宅の電話に通話接続し、在宅している家族に対応を指示することになる。
【0088】
なお、サーバ22のコンセント管理部32でコンセントの過熱を判定した場合、過熱と判定した電源コンセント装置10のアドレスを指定して警報制御信号を送信させ、これがインターネット20及びゲートウェイ装置12を経由して電源コンセント装置10で有効受信された場合、電源表示灯48をそれまでの点灯から点滅又は明滅に切替える制御を行わせ、過熱を起していることを警報表示させ、携帯電話82により通話連絡を受けた在宅者が過熱を起している電源コンセント装置10を認識し易いようにしても良い。
【0089】
図7は図1のシステムに使用する電源コンセント装置の他の実施形態を示したブロック図であり、本実施形態にあっては、電源コンセント装置に遮断器を設け、過熱を判定した場合に遠隔制御により電源供給を遮断可能としたことを特徴とする。
【0090】
図7において、電源コンセント装置10は基本的に図4の実施形態と同じであり、これに加え、更に、アウトレット38に対する電源ラインに遮断器68を設け、プロセッサ42に設けた電源制御部70の機能により遮断器68のオフ制御を可能にしている。
【0091】
遮断器68としては例えばリレーを使用しており、正常時はリレー接点を閉じており、電源制御部70で電源遮断の遠隔制御信号の有効受信を検知した場合はリレー接点を開いてアウトレット38から家電機器に対する電源供給を遮断するようにしている。なお、オフ制御した遮断器68の復旧は、図2のように操作部50に設けたリセット釦50bを操作することで、これを電源制御部70が検知して遮断器68を復旧させるようにすれば良い。
【0092】
図8は図7の電源コンセント装置に対応して携帯電話に表示される過熱警報画面であり、測定温度が低いほうの閾値温度Tth1=65℃以上となった場合に表示される。この過熱警報画面200は、図2の過熱警報画面200で表示していた確認釦204に代えて電源遮断釦210を設けている。この点は測定温度が高いほうの閾値温度Tth2=75℃以上となった場合に表示される図9の過熱緊急警報画面201についても同様である。
【0093】
このため図8又は図9のように利用者の携帯電話28に過熱警報画面200又は過熱緊急警報画面201の表示を伴う過熱警報が出された場合、利用者は画面表示された電源遮断釦210を操作すると、遮断制御信号がサーバ22からインターネット20及びゲートウェイ装置12を経由して過熱が判定された電源コネクタ装置10に送られ、無線通信部44のアンテナ46及び受信回路60で受信され、プロセッサ62でその有効受信が検知された場合に、プロセッサ42の電源制御部70が遮断器60に遮断制御信号を送信してオフに作動させ、プラグを接続した機器に対する電源供給を遮断させて過熱を解消させる。
【0094】
サーバ22による電源コンセント装置10に設けた遮断器68の他の制御としては、例えば温度データが高い方の閾値温度Tth2以上となる過熱を判定された場合、携帯電話28による利用者の電源遮断操作を待つことなく、遮断制御信号をサーバ22からインターネット20及びゲートウェイ装置12を経由して電源コンセント装置10に送って自動的に遮断させ、過熱原因を解消するようにしても良い。
【0095】
またサーバ22による電源コンセント装置10に設けた遮断器68の他の制御としては、例えば温度データが高い方の閾値温度Tth2以上となる過熱を判定されて利用者の携帯電話28に過熱緊急警報画面201の表示を伴う過熱緊急警報が出された場合、所定時間を経過しても携帯電話28から遮断制御信号が有効受信されない場合、サーバ22から強制的に遮断制御信号をインターネット20及びゲートウェイ装置12を経由して電源コンセント装置10に送って自動的に遮断させ、これにより携帯電話28の電源が切られていたり、電波の届かない場所にいるような場合であっても、確実に電源供給を遮断して過熱を解消可能とする。
【0096】
図10は本発明による電源コンセント監視システムの他の概略構成を示した説明図であり、図1に示したような電力管理システムのネットワーク環境を利用せずに専用のネットワーク環境を設けたことを特徴とする。
【0097】
図10において、住宅11には電源コンセント装置10−1〜10−5とゲートウェイ装置12が設けられ、ゲートウェイ装置12はインターネット20を経由してサーバ22に接続され、サーバ22にはコンセント管理部22の機能とデータベース34が設けられ、更にサーバ22は携帯電話ネットワーク24の携帯電話基地極26を経由して住宅11の両者の保有する携帯電話28にアクセス可能としている。サーバ22は、図1に示したサーバ22から電力管理のために設けた電力管理部30の機能が除かれている点で相違し、それ以外の点は基本的に同じになる。
【0098】
図11は本発明による電源コンセント監視システムの他の概略構成を示した説明図であり、図1と同様に電力管理システムのネットワーク環境を利用しているが、住宅11内の無線ネットワークとして無線LANを使用したことを特徴とする。
【0099】
図11において、住宅11には電源コンセント装置10−1〜10−5と無線LANルータ72が設けられている。更に、無線LANルータ72を経由してインターネットにアクセスする無線LAN送受信機能を備えたパソコン74が使用されている。
【0100】
無線LANルータ72はワイヤレスブロードバンドルータとして実用化されており、インターネット20側に対してはケーブル接続であるが、宅内については、例えばIEEE802.11a/b/gに準拠した無線通信プロトコルにより信号の送受信を行う。それ以外の構成及び機能は図1のシステムと基本的に同じになる。
【0101】
図12は図11のシステムで用いる電源コンセント装置10の実施形態を示したブロック図である。電源コンセント装置10は、無線送受信チップとして無線LANボード部76を設けており、無線LANボード部76には送信回路80、受信回路82及び制御回路84が設けられ、IEEE802.11a/b/gに準拠した無線通信プロトコルにより信号の送受信を行う。それ以外の構成及び機能は図5の電源コンセント装置10と基本的に同じになる。
【0102】
このような図13及び図14の住宅内の通信に無線LANを使用した場合には、システムコストは若干高めになるが、充分な通信距離が確保でき、また高速通信ができるメリットがある。
【0103】
住宅内における無線LANを利用した電源コンセント監視システムの構築は、図10の電力管理システムを利用しないシステムについても同様に適用できる。また電源コンセント装置10は図7に示した遮断器付きの場合にも、無線通信部44を図12と同様に、無線LANカード部76に置き換えることで、図11のシステムに用いることができる。
【0104】
なお、上記の実施形態における電源コンセント装置は壁面の埋込コンセントへの装着を想定してアウトレットを2つ設けているが、アウトレットの数は必要に応じて適宜の数としても良い。
【0105】
また上記の実施形態は、家電機器の消費電力を管理する電力管理システムを利用して電源コンセント監視システムを構築する場合を例にとっているが、センサネットワークにより各種の環境変化を検知してエアコン等の家電機器を最適制御するといった適宜の機器管理システムを利用することもできる。
【0106】
また、上記実施形態における無線通信部としては、必ずしも市販の無線送受信チップを用いる必要は無く、その機能を実現できれば他のモジュールや回路ブロック等を採用することができる。
【0107】
また、上記実施の形態で示したプロセッサは、その機能の一部又は全部を、例えばワイヤードロジック等による他の手段に代えることができる。プロセッサを含め他の電気的、機能的構成は適宜に統廃合することもできる。
【0108】
また、上記の実施形態は住宅用に限らずビルやオフィス用など各種用途の電源コンセントの過熱の監視にも適用できる。また各装置の設置場所や管理者は任意で、例えばサーバは電力会社に設置されて電力会社によって管理され、電源コンセント装置は家庭内に設置することができる。
【0109】
また、電源コンセント装置は家庭内で使用する家電機器のプラグ接続のみならず、例えば電気自動車やハイブリッド自動車などの家庭でのバッテリー充電に使用するコンセント装置の過熱監視にも適用できる。この場合には、電源コンセント装置に設けるアウトレットが電気自動車やハイブリッド車などのバッテリー充電のようのプラク接続に対応した構造をもつことになる。
【0110】
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【符号の説明】
【0111】
10−1〜10−5:電源コンセント装置
11:住宅
12:ゲートウェイ
20:インターネット
22:サーバ
24:携帯電話ネットワーク
26:携帯電話基地局
28:携帯電話
30:電力管理部
32:コンセント管理部
34:データベース
36:インレット
38:アウトレット
40:電流センサ
42,62,100:プロセッサ
44,106:無線通信部
46,108:アンテナ
48:電源表示灯
50,112:操作部
52,114:メモリ
54,116:電源回路部
56:温度センサ
58,118:送信回路
60,120:受信回路
62:プロセッサ
64:電力測定制御部
66:温度測定部
68:遮断器
70:電源制御部
72:無線LANルータ
74:パソコン
102:有線通信部
122:プロトコル変換部
200:過熱警報画面
201:過熱緊急警報画面
202:警報メッセージ
204:温度表示部
206:確認釦
208:自宅自動ダイヤル
210:電源遮断釦
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定してネットワーク上の処理装置に送信し、前記処理装置で前記電源コンセント装置の過熱を判別して利用者端末で報知させることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項2】
請求項1記載の電源コンセント監視システムに於いて、前記処理装置から前記電源コンセント装置に制御信号を送信して制御させることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項3】
請求項2記載の電源コンセント監視システムに於いて、前記処理装置から前記電源コンセント装置に制御信号を送信して前記機器に対する電源供給を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項4】
所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定して温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタに送信し、当該ネットワークアダプタでインターネット通信プロトコルに変換してサーバに送信し、当該サーバで温度測定信号を処理して処理結果を利用者端末に伝送して閲覧可能とすることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項5】
請求項4記載の電源コンセント監視システムに於いて、
前記電源コンセント装置は、
電源を入力するインレットと、
前記機器に電源を出力する電源プラグを着脱自在なアウトレットと、
内部温度に応じた状態を検知して出力する温度検知素子と、
前記温度検知素子の検知信号に基づいて温度を測定する温度測定部と、
前記温度測定部で測定した温度測定信号を所定の通信プロトコルに従って前記ネットワークアダプタに送信すると共に前記ネットワークアダプタからの信号を受信する通信部と、
を備えたことを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項6】
請求項4記載の電源コンセント監視システムに於いて、前記温度検知素子は前記アウトレットに直接又は間接的に接触して温度に応じた状態を検知して出力することを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項7】
請求項4記載の電源コンセント監視システムに於いて、前記サーバは受信した温度測定信号が所定温度以上となる過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項8】
請求項4記載の電源コンセント監視システムに於いて、前記サーバは受信した温度測定信号に基づいて単位時間当りの温度上昇率が所定値となる過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項9】
請求項4記載の電源コンセント監視システムに於いて、
前記電源コンセント装置は、更に、
前記温度測定部からの信号により動作して前記アウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
前記遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
前記サーバは、前記過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させると共に電源遮断操作部を表示させ、該電源遮断操作部の操作による操作信号を受信した場合に前記ネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を前記電源コンセント装置に送信して前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項10】
請求項4記載の電源コンセント監視システムに於いて、
前記電源コンセント装置は、更に、
前記温度測定部からの信号により動作して前記アウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
前記遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
前記サーバは、前記過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させると共に前記ネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を前記電源コンセント装置に送信して前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項11】
請求項4記載の電源コンセント監視システムに於いて、
前記電源コンセント装置は、更に、
前記温度測定部からの信号により動作して前記アウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
前記遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
前記サーバは、前記過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させると共に電源遮断操作部を表示させ、該電源遮断操作部の操作による操作信号を受信した場合に前記ネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を前記電源コンセント装置に送信して前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させ、所定時間を経過しても前記電源遮断操作部の操作による操作信号を受信しない場合は前記ネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を前記電源コンセント装置に送信して前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項12】
請求項4記載の電源コンセント監視システムに於いて、前記電源コンセント装置は、更に、前記機器の消費電力を検知して前記ネットワークアダプタを経由して前記サーバに送信して処理させ、この処理結果を利用者端末に伝送して閲覧可能とする電力測定制御部を設けたことを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項13】
所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定してネットワーク上の処理装置に送信し、前記処理装置で前記電源コンセント装置の過熱を判別して利用者端末で報知させることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項14】
請求項13記載の電源コンセント監視方法に於いて、前記処理装置から前記電源コンセント装置に制御信号を送信して制御させることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項15】
請求項14記載の電源コンセント監視方法に於いて、前記処理装置から前記電源コンセント装置に制御信号を送信して前記機器に対する電源供給を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項16】
所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定し、温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタに送信し、当該ネットワークアダプタでインターネット通信プロトコルに変換してサーバに送信し、当該サーバで温度測定信号を処理して処理結果を利用者端末に伝送して閲覧可能とすることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項17】
請求項16記載の電源コンセント監視方法に於いて、
前記電源コンセント装置は、
電源を入力するインレットと、
前記機器に電源を出力する電源プラグを着脱自在なアウトレットと、
内部温度に応じた状態を検知して出力する温度検知素子と、
前記温度検知素子の検知信号に基づいて温度を測定する温度測定部と、
前記温度測定部で測定した温度測定信号を所定の通信プロトコルに従って前記ネットワークアダプタに送信すると共に前記ネットワークアダプタからの信号を受信する通信部と、
を備えたことを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項18】
請求項16記載の電源コンセント監視方法に於いて、前記温度検知素子は前記アウトレットに直接又は間接的に接触して温度に応じた状態を検知して出力することを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項19】
請求項16記載の電源コンセント監視方法に於いて、前記サーバは受信した温度測定信号が所定温度以上となる過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項20】
請求項16記載の電源コンセント監視方法に於いて、前記サーバは受信した温度測定信号に基づいて単位時間当りの温度上昇率が所定値となる過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項21】
請求項16記載の電源コンセント監視方法に於いて、
前記電源コンセント装置は、更に、
前記温度測定部からの信号により動作して前記アウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
前記遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
前記サーバは、前記過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させると共に電源遮断操作部を表示させ、該電源遮断操作部の操作による操作信号を受信した場合に前記ネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を前記電源コンセント装置に送信して前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項22】
請求項16記載の電源コンセント監視方法に於いて、
前記電源コンセント装置は、更に、
前記温度測定部からの信号により動作して前記アウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
前記遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
前記サーバは、前記過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させると共に電源遮断操作部を表示させ、更に前記ネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を前記電源コンセント装置に送信して前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項23】
請求項16記載の電源コンセント監視方法に於いて、
前記電源コンセント装置は、更に、
前記温度測定部からの信号により動作して前記アウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
前記遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
前記サーバは、前記過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させると共に電源遮断操作部を表示させ、該電源遮断操作部の操作による操作信号を受信した場合に前記ネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を前記電源コンセント装置に送信して前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させ、所定時間を経過しても前記電源遮断操作部の操作による操作信号を受信しない場合は前記ネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を前記電源コンセント装置に送信して前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項24】
請求項16記載の電源コンセント監視方法に於いて、前記電源コンセント装置は、更に、前記機器の消費電力を検知して前記ネットワークアダプタを経由して前記サーバに送信し、
前記サーバは、受信した前記機器の消費電力を処理し、この処理結果を前記利用者端末に伝送して閲覧可能とすることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項25】
所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置に於いて、
電源を入力するインレットと、
前記機器に電源を出力する電源プラグを着脱自在なアウトレットと、
内部温度に応じた状態を検知して出力する温度検知素子と、
前記温度検知素子の検知信号に基づいて温度を測定する温度測定部と、
前記温度測定部で測定した温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタによるインターネット通信プロトコルの変換を経てサーバに送信して処理させると共に、前記サーバから前記ネットワークアダプタを経由して送信された信号を受信する通信部と、
を備えことを特徴とする電源コンセント装置。
【請求項26】
請求項25記載の電源コンセント装置に於いて、前記温度検知素子は前記アウトレットに直接又は間接的に接触して温度に応じた状態を検知して出力することを特徴とする電源コンセント装置。
【請求項27】
請求項25記載の電源コンセント装置に於いて、更に、
前記温度測定部からの信号により動作して前記アウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
前記遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、前記ネットワークアダプタを経由して前記サーバから送信された電源遮断制御信号を受信した場合に前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント装置。
【請求項28】
請求項25記載の電源コンセント装置に於いて、更に、前記機器の消費電力を検知して前記ネットワークアダプタを経由して前記サーバに送信して処理させ、この処理結果を利用者端末に伝送して閲覧可能とする電力測定制御部を設けたことを特徴とする電源コンセント装置。
【請求項1】
所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定してネットワーク上の処理装置に送信し、前記処理装置で前記電源コンセント装置の過熱を判別して利用者端末で報知させることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項2】
請求項1記載の電源コンセント監視システムに於いて、前記処理装置から前記電源コンセント装置に制御信号を送信して制御させることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項3】
請求項2記載の電源コンセント監視システムに於いて、前記処理装置から前記電源コンセント装置に制御信号を送信して前記機器に対する電源供給を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項4】
所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定して温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタに送信し、当該ネットワークアダプタでインターネット通信プロトコルに変換してサーバに送信し、当該サーバで温度測定信号を処理して処理結果を利用者端末に伝送して閲覧可能とすることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項5】
請求項4記載の電源コンセント監視システムに於いて、
前記電源コンセント装置は、
電源を入力するインレットと、
前記機器に電源を出力する電源プラグを着脱自在なアウトレットと、
内部温度に応じた状態を検知して出力する温度検知素子と、
前記温度検知素子の検知信号に基づいて温度を測定する温度測定部と、
前記温度測定部で測定した温度測定信号を所定の通信プロトコルに従って前記ネットワークアダプタに送信すると共に前記ネットワークアダプタからの信号を受信する通信部と、
を備えたことを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項6】
請求項4記載の電源コンセント監視システムに於いて、前記温度検知素子は前記アウトレットに直接又は間接的に接触して温度に応じた状態を検知して出力することを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項7】
請求項4記載の電源コンセント監視システムに於いて、前記サーバは受信した温度測定信号が所定温度以上となる過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項8】
請求項4記載の電源コンセント監視システムに於いて、前記サーバは受信した温度測定信号に基づいて単位時間当りの温度上昇率が所定値となる過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項9】
請求項4記載の電源コンセント監視システムに於いて、
前記電源コンセント装置は、更に、
前記温度測定部からの信号により動作して前記アウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
前記遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
前記サーバは、前記過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させると共に電源遮断操作部を表示させ、該電源遮断操作部の操作による操作信号を受信した場合に前記ネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を前記電源コンセント装置に送信して前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項10】
請求項4記載の電源コンセント監視システムに於いて、
前記電源コンセント装置は、更に、
前記温度測定部からの信号により動作して前記アウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
前記遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
前記サーバは、前記過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させると共に前記ネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を前記電源コンセント装置に送信して前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項11】
請求項4記載の電源コンセント監視システムに於いて、
前記電源コンセント装置は、更に、
前記温度測定部からの信号により動作して前記アウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
前記遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
前記サーバは、前記過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させると共に電源遮断操作部を表示させ、該電源遮断操作部の操作による操作信号を受信した場合に前記ネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を前記電源コンセント装置に送信して前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させ、所定時間を経過しても前記電源遮断操作部の操作による操作信号を受信しない場合は前記ネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を前記電源コンセント装置に送信して前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項12】
請求項4記載の電源コンセント監視システムに於いて、前記電源コンセント装置は、更に、前記機器の消費電力を検知して前記ネットワークアダプタを経由して前記サーバに送信して処理させ、この処理結果を利用者端末に伝送して閲覧可能とする電力測定制御部を設けたことを特徴とする電源コンセント監視システム。
【請求項13】
所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定してネットワーク上の処理装置に送信し、前記処理装置で前記電源コンセント装置の過熱を判別して利用者端末で報知させることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項14】
請求項13記載の電源コンセント監視方法に於いて、前記処理装置から前記電源コンセント装置に制御信号を送信して制御させることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項15】
請求項14記載の電源コンセント監視方法に於いて、前記処理装置から前記電源コンセント装置に制御信号を送信して前記機器に対する電源供給を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項16】
所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置の温度を測定し、温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタに送信し、当該ネットワークアダプタでインターネット通信プロトコルに変換してサーバに送信し、当該サーバで温度測定信号を処理して処理結果を利用者端末に伝送して閲覧可能とすることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項17】
請求項16記載の電源コンセント監視方法に於いて、
前記電源コンセント装置は、
電源を入力するインレットと、
前記機器に電源を出力する電源プラグを着脱自在なアウトレットと、
内部温度に応じた状態を検知して出力する温度検知素子と、
前記温度検知素子の検知信号に基づいて温度を測定する温度測定部と、
前記温度測定部で測定した温度測定信号を所定の通信プロトコルに従って前記ネットワークアダプタに送信すると共に前記ネットワークアダプタからの信号を受信する通信部と、
を備えたことを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項18】
請求項16記載の電源コンセント監視方法に於いて、前記温度検知素子は前記アウトレットに直接又は間接的に接触して温度に応じた状態を検知して出力することを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項19】
請求項16記載の電源コンセント監視方法に於いて、前記サーバは受信した温度測定信号が所定温度以上となる過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項20】
請求項16記載の電源コンセント監視方法に於いて、前記サーバは受信した温度測定信号に基づいて単位時間当りの温度上昇率が所定値となる過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項21】
請求項16記載の電源コンセント監視方法に於いて、
前記電源コンセント装置は、更に、
前記温度測定部からの信号により動作して前記アウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
前記遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
前記サーバは、前記過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させると共に電源遮断操作部を表示させ、該電源遮断操作部の操作による操作信号を受信した場合に前記ネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を前記電源コンセント装置に送信して前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項22】
請求項16記載の電源コンセント監視方法に於いて、
前記電源コンセント装置は、更に、
前記温度測定部からの信号により動作して前記アウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
前記遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
前記サーバは、前記過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させると共に電源遮断操作部を表示させ、更に前記ネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を前記電源コンセント装置に送信して前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項23】
請求項16記載の電源コンセント監視方法に於いて、
前記電源コンセント装置は、更に、
前記温度測定部からの信号により動作して前記アウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
前記遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、
前記サーバは、前記過熱を判別した場合に、前記利用者端末に前記電源コンセント装置の過熱を報知させると共に電源遮断操作部を表示させ、該電源遮断操作部の操作による操作信号を受信した場合に前記ネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を前記電源コンセント装置に送信して前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させ、所定時間を経過しても前記電源遮断操作部の操作による操作信号を受信しない場合は前記ネットワークアダプタを経由して電源遮断制御信号を前記電源コンセント装置に送信して前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項24】
請求項16記載の電源コンセント監視方法に於いて、前記電源コンセント装置は、更に、前記機器の消費電力を検知して前記ネットワークアダプタを経由して前記サーバに送信し、
前記サーバは、受信した前記機器の消費電力を処理し、この処理結果を前記利用者端末に伝送して閲覧可能とすることを特徴とする電源コンセント監視方法。
【請求項25】
所定領域に配置した機器に電源を供給する電源コンセント装置に於いて、
電源を入力するインレットと、
前記機器に電源を出力する電源プラグを着脱自在なアウトレットと、
内部温度に応じた状態を検知して出力する温度検知素子と、
前記温度検知素子の検知信号に基づいて温度を測定する温度測定部と、
前記温度測定部で測定した温度測定信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタによるインターネット通信プロトコルの変換を経てサーバに送信して処理させると共に、前記サーバから前記ネットワークアダプタを経由して送信された信号を受信する通信部と、
を備えことを特徴とする電源コンセント装置。
【請求項26】
請求項25記載の電源コンセント装置に於いて、前記温度検知素子は前記アウトレットに直接又は間接的に接触して温度に応じた状態を検知して出力することを特徴とする電源コンセント装置。
【請求項27】
請求項25記載の電源コンセント装置に於いて、更に、
前記温度測定部からの信号により動作して前記アウトレットに対する電源供給を遮断する遮断器と、
前記遮断器を制御する電源制御部と、
を備え、前記ネットワークアダプタを経由して前記サーバから送信された電源遮断制御信号を受信した場合に前記電源制御部により前記遮断器を遮断制御させることを特徴とする電源コンセント装置。
【請求項28】
請求項25記載の電源コンセント装置に於いて、更に、前記機器の消費電力を検知して前記ネットワークアダプタを経由して前記サーバに送信して処理させ、この処理結果を利用者端末に伝送して閲覧可能とする電力測定制御部を設けたことを特徴とする電源コンセント装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−4394(P2013−4394A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−136037(P2011−136037)
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【Fターム(参考)】
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