説明

電源プラグおよび電源プラグ装置

【課題】電源コードを任意の方向から引っ張っても、栓刃やこれを受けるコンセント等の刃受に損傷を与え難い電源プラグおよび電源プラグ装置を提供すること。
【解決手段】プラグベース11Bの刃挿入穴32、33には1対の栓刃13、14が差し込まれている。コードアーマ12Aの突起12A1、12A2には図示しない回動盤がプラグベース11Bと平行な平面を所定角度だけ回動自在に配置されている。コードアーマ12Aは回動盤に対して突起12A1、12A2を中心として他の所定角度だけ回動可能である。コードアーマ12Aから分岐したコード35、36は長さに余裕を持って栓刃13、14の基部に電気的に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源プラグおよび電源プラグ装置に係わり、特にコンセントとの電気的な接触の安全性を高めた電源プラグおよびこれに電源コードが接続された電源プラグ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電源プラグは、壁や天井等の所定位置に配置されたコンセントに差し込んで、電源の供給を受ける器具であり、家庭やオフィスあるいは事業所で広く使用されている。コンセントに差し込まれた電源プラグに接続された電源コードの他端は、電力を消費する電気製品である場合や、他の電源プラグに電源を供給するためのテーブルタップである場合がある。
【0003】
本明細書で「電源プラグ」とは、電源コードが接続されていない段階の部品をいうものとし、「電源プラグ装置」とは「電源プラグ」に電源コードを接続した状態をいうものとする。したがって、電源プラグに電源コードがモールドされた製品は「電源プラグ装置」である。
【0004】
本明細書で取り扱う問題を理解するために、壁に埋設されたコンセントに差し込まれた電源プラグ装置を考えてみる。これは電源プラグ装置としての、ごく普通の使用態様である。電源プラグに一端を接続された電源コードの他端が電気掃除機の本体に接続されているものとする。電気掃除機はフロア内を移動して掃除を行うので、電源コードは時間の経過と共に電源プラグを各種の方向から各種の力で引っ張ることになる。また、電源コードに誤って足を引っかける場合があり、この場合には引っかけた位置により定められる方向から強い力が瞬間的に電源プラグに作用する。
【0005】
電気掃除機に使用される電源プラグ装置を例に挙げたが、電源プラグ装置は使用される環境によって同様の外力を受けることになる。このたびに、電源プラグ側の栓刃は、コンセント側の刃受と接触した状態で外力に応じて変位する。この結果、栓刃や刃受が変形してしまい、接触不良によって発熱や発煙が生じ、発火や火災に至る原因となる。また、一度曲がってしまった栓刃を有する電源プラグを、新たなコンセントに挿入して使用すると、これによりそのコンセントの刃受が傷んでしまうという悪循環が生じる。
【0006】
そこで、本発明に関連する技術として、2本の栓刃をプラグベースに回動自在に配置した円盤から突出させた電源プラグが提案されている(たとえば非特許文献1参照)。
【非特許文献1】http://item.rakuten.co.jp/yutori/wh4029/
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この関連技術では、それぞれの平板状の栓刃をL字状に折り曲げた構造としている。そして、プラグカバー内部で、コンセントに差し込む側と90度異なった方向に曲げられたそれぞれの栓刃の端部を、電源コードがそれぞれ一端に接続される固定された金属板の他端部上に1つずつ対応して載置している。これらの載置部分としての栓刃の前記した端部と金属板の前記した他端部は、止め金具を用いて圧着している。このとき、カシメの強度をある程度弱くして栓刃が前記した金属板の他端部上で回動できるようにしている。このように一対の栓刃を回動自在な構造とすることで、壁に配置されたコンセントに電源プラグを装着したときに、壁と平行な面内でプラグカバーをたとえば180度の範囲内で回動させることができる。したがって、たとえばプラグカバーから電源コードを下向きに出しておけば、壁面に沿って電源コードを左右に振るように動かしたとき、プラグカバーをこれに応じて左右に回動させること自体は不可能でない。
【0008】
しかしながら、この関連技術の電源プラグでは、栓刃と前記した金属板の他端部を止め金具で圧着する構造としている。このため、栓刃を回転させるためにはある程度強い力をこれに加えることが必要である。カシメの強度を弱くしすぎると、止め金具による金属同士の接触が不安定となって、この部分で発熱や電力の供給の瞬断が発生するおそれがあるからである。また、頻繁に栓刃を回転させると、止め金具が摩耗してカシメの強度を低下させてしまう。この場合にも、発熱や電力の供給の瞬断といった問題が発生する危険性がある。
【0009】
このような問題により、この関連技術の電源プラグは、コンセントに対してプラグカバーを壁面と平行な面内で揺動させるといった用途に使用することは構造上避けるべきものである。前記した電気掃除機での使用は、好ましくないことになる。また、電気掃除機の例で考えてみると、電源コードを壁面に沿って左右に振るように動かすだけの動作を必要とすることはまずない。コンセントの多くは壁の比較的低い位置に配置されている。また、電気掃除機の本体は壁から離れた位置を動き回るのが通常である。したがって、壁と平行な平面内で電源コードが電源プラグを引っ張る事態は考えにくいからである。このため、この関連技術を使用したとしても電源プラグの栓刃に無理な力が掛かることになり、この栓刃やコンセント側の刃受を損傷することを防止することができない。
【0010】
以上、電気掃除機を中心に電源プラグの抱える問題を説明したが、電気掃除機に限定される問題でないことはもちろんである。
【0011】
そこで本発明の目的は、電源コードを任意の方向から引っ張っても、栓刃やこれを受けるコンセント等の刃受に損傷を与え難い電源プラグおよび電源プラグ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1記載の発明では、(a)電源供給側のコンセントに挿入する棒状あるいは板状の導電部材を一端面から互いに同一方向に複数本突出させたプラグベースと、(b)前記したコンセントから得られた電源を他の機器に供給するための電源コードの一端部近傍をこの電源コードの前記した一端部近傍における軸方向と直交する方向を回転軸として回動自在に保持する電源コード端部保持部材と、(c)この電源コード端部保持部材および前記したプラグベースが1つの筐体のそれぞれ異なった部位に嵌合するように配置され、筐体内部には前記した電源コード端部保持部材によって保持される電源コードのそれぞれの先端部分を長さの余裕をもって前記したプラグベースの対応する導電部材に接続する余裕空間を備えたプラグカバーとを電源プラグに具備させる。
【0013】
また、請求項2記載の発明では、(a)電源供給側のコンセントに挿入する棒状あるいは板状の導電部材を一端面から互いに同一方向に複数本突出させたプラグベースと、(b)前記したコンセントから得られた電源を他の機器に供給するための電源コードの一端部近傍を保持する円盤状部材からなる電源コード端部保持部材と、(c)この電源コード端部保持部材が1つの筐体の特定の部位に遊嵌して回動自在に配置され、前記したプラグベースがこの筐体のこれとは異なった部位に嵌合され、この筐体内部には前記した電源コード端部保持部材によって保持される電源コードのそれぞれの先端部分を長さの余裕をもって前記したプラグベースの対応する導電部材に接続する余裕空間を備えたプラグカバーとを電源プラグに具備させる。
【0014】
更に、請求項3記載の発明では、(a)電源供給側のコンセントに挿入する棒状あるいは板状の導電部材を一端面から互いに同一方向に複数本突出させたプラグベースと、(b)前記したコンセントから得られた電源を他の機器に供給するための電源コードの一端部近傍をこの電源コードの前記した一端部近傍における軸方向と直交する方向を回転軸として回動自在に保持する電源コード端部保持部材と、(c)この電源コード端部保持部材および前記したプラグベースが1つの筐体のそれぞれ異なった部位に嵌合するように配置され、筐体内部には前記した電源コード端部保持部材によって保持された電源コードを導体ごとに解きほぐしたそれぞれの電線の端部を前記したプラグベースの対応する導電部材に長さの余裕をもって電気的に接続したプラグカバーとを電源プラグ装置に具備させる。
【0015】
更にまた、請求項4記載の発明では、(a)電源供給側のコンセントに挿入する棒状あるいは板状の導電部材を一端面から互いに同一方向に複数本突出させたプラグベースと、(b)前記したコンセントから得られた電源を他の機器に供給するための電源コードの一端部近傍を保持する円盤状部材からなる電源コード端部保持部材と、(c)この電源コード端部保持部材が1つの筐体の特定の部位に遊嵌して回動自在に配置され、前記したプラグベースがこの筐体のこれとは異なった部位に嵌合され、この筐体内部には前記した電源コード端部保持部材によって保持される電源コードのそれぞれの先端部分を長さの余裕をもって前記したプラグベースの対応する導電部材に電気的に接続したプラグカバーとを電源プラグ装置に具備させる。
【0016】
このように請求項1記載の発明と請求項2記載の発明では電源プラグについて、また、請求項3記載の発明と請求項4記載の発明では電源プラグに電源コードが取り付けられた電源プラグ装置について記載している。ここで、請求項1と請求項2の記載における電源コード端部保持部材は、これらの表現が異なっている。請求項1の場合には、電源コードの端部を取り付ける箇所に、この部分の電源コードの軸方向と直交する方向を回転軸として回動自在に保持する部材が電源コード端部保持部材として存在する。この請求項1記載の発明の場合には、請求項2記載の発明の限定を加えない限り、電源コード端部保持部材はプラグカバーの一部を物理的に構成する可能性がある。請求項2記載の発明の場合には、プラグカバーに対して回動自在とした円盤状部材が電源コード端部保持部材として存在する。したがって、請求項2記載の発明の場合には、電源コード端部保持部材をプラグカバーと一体に構成することはできない。電源コード端部保持部材をプラグカバーと別の物とすることで、請求項1記載の発明と請求項2記載の発明を組み合わせた電源コード端部保持部材を実現できる。この場合には、プラグカバーに対して回動自在とした円盤状部材が、電源コードの軸方向と直交する方向を回転軸として回動自在に保持する部材を備えていることになる。このような組み合わせにより、2つの回転軸を持った電源コード端部保持部材が実現する。以下に説明する実施の形態では、この組み合わされた形態の電源コード端部保持部材を説明する。もちろん、1つの回転軸を持った請求項1または請求項2の記載の発明も、用途や価格により有効である。請求項3記載の発明と請求項4記載の発明も、電源コードが存在する状態となるが、以上説明した請求項1と請求項2の発明と関係は同様となる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明の電源プラグおよび電源プラグ装置によれば、電源コードの端部が栓刃等のプラグベースに直接接続される。したがって、途中に金属板同士を接触させることで可動部分を形成する旧来の手法と比較して、電源供給の信頼性を向上させることができる。
【0018】
また、電源プラグに電源コードを一体化した本発明の電源プラグ装置によれば、前記した効果と共に装置全体の小型化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に本発明を一実施の形態に基づいて説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施の形態における電源プラグ装置の外観を、一対の栓刃が重なって見える方向から表わしたものである。この電源プラグ装置10は、電源プラグ11と、これに接続された電源コード12から構成されている。電源プラグ11は、その栓刃13(14)を図示しないコンセントの刃受に差し込むことで、電源の供給を受けるようになっている。電源コード12の図示しない他端部は、前記したコンセントとは異なるテーブルタップに接続されていてもよいし、所定の電気製品の内部の電源供給部に直接接続されていてもよい。
【0021】
電源プラグ11は、筒状のプラグカバー11Aと、その一方の大径の開口部(図で左側)に装着したプラグベース11Bと、他方の小径の開口部(図で右側)に装着した回動盤11Cから構成されている。回動盤11Cには、一対の回動支持部11C1(11C2)が一体的に形成されている。一対の回動支持部11C1(11C2)には、これらが対向する面に所定の深さの窪み11C3(11C4)が形成されている。電源コード12の一端部にこれと一体成型されたコードアーマ12Aは、この窪み11C3(11C4)に対応する部位が図で紙面と垂直方向に、かつ紙面から共に離れる方向に円柱状の突起12A1(12A2)を有している。これらの突起12A1(12A2)は、窪み11C3(11C4)に遊嵌している。これにより、コードアーマ12Aは、その実線で示した位置と破線で示した位置をそれぞれ回動限界位置として、本実施の形態の場合、矢印21で示すように約90度だけ図1の紙面と同一面を回転することができる。
【0022】
本実施の形態で筒状のプラグカバー11Aおよび回動盤11Cは衝撃に強い可塑性樹脂が使用されている。また、栓刃13、14を配置したプラグベース11Bは、耐トラッキング性に優れた硬化性樹脂が使用されている。もちろん、他の材料を使用することは自由である。
【0023】
図2は、電源プラグ装置をコード先端部の取り付けられた側から見たものである。回動盤11Cは、プラグカバー11Aの図1で示した大径の開口部側から挿入され、その挿入された先端部を構成する上面11C8がプラグカバー11Aの小径の開口部と同一面かこれよりもわずかに突出した面を形成している。一対の回動支持部11C1、11C2によって保持されたコードアーマ12Aは、プラグカバー11Aに対する回動盤11Cの回動により、実線で示した位置と破線で示した位置をそれぞれ回動限界位置として、本実施の形態の場合、矢印22で示すように約180度だけ図2の紙面と同一面を回転することができる。
【0024】
このように本実施の形態の電源プラグ装置10は、回動盤11C自体が回動し、この回動盤11Cに一体的に配置された回動支持部11C1、11C2によるコードアーマ12Aも独自に回動する。これによって、コードアーマ12Aはプラグカバー11Aとの接続部で上下左右に所定の角度範囲で自在にその方向を変えることができる。この仕組みを次に電源プラグ装置10の内部構造と共に説明する。
【0025】
図3は、回動盤を斜め上方から見たものである。回動盤11Cは、大径部11C5と、中径部11C6および小径部11C7を同心円状に図で順次上方向に階段状に重ねて配置した外形を有している。小径部11C7の上面11C8からは、一対の回動支持部11C1、11C2の円弧状の上部が突出している。また、これら一対の回動支持部11C1、11C2の間には、大径部11C5と、中径部11C6および小径部11C7を貫くように開口部31が形成されている。図1に示したコードアーマ12Aから更に引き出された電源コード12の先端部は分岐され、この開口部31を通過して図1に示したプラグカバー11Aの内部に挿入されて、図1に示した栓刃13(14)にそれぞれ1本ずつ電気的に接続されるようになっている。
【0026】
窪み11C3(11C4)のそれぞれの中心部を連ねた直線を含む平面が、小径部11C7の上面11C8の延長面と垂直に交わるとき、この平面が中径部11C6および大径部11C5と交差する箇所(2箇所)には、大径部11C5の上面11C9と中径部11C6の側面11C10のそれぞれに接する形で柱状のストッパ11C11、11C12が、回動盤11Cの一部として一体的に形成されている。ただし、この図3で回動支持部11C1側のストッパ11C12は、図示されていない。これら一対のストッパ11C11、11C12は、図2で説明した回動盤11Cの回動する範囲を規制するために用いられている。
【0027】
なお、このような回動盤11Cは、接合線30で示す箇所で2つの同一形状の部品を接合したものとなっている。接合は接着剤で行ってもよいが、接合する端面同士に凹凸を設け、両者を組み立て時に掛合させることで行うことも可能である。回動盤11Cをこのような接合構造としたのは、これにより、図1に示したコードアーマ12Aの一対の突起12A1(12A2)を窪み11C3(11C4)に装着する作業が簡単になるためである。もちろん、回動盤11Cを一体的に形成することも可能である。この場合には、たとえば窪み11C3(11C4)の底部を抜き取った形状としておいて、一対の突起12A1(12A2)を装着後に、この抜き取った部分に他の部材を取り付けるようにすればよい。
【0028】
図4は、プラグカバーを大径の開口部側を上にし、小径の開口部側を下にした状態で見たものである。プラグカバー11Aの小径の開口部23の径は、図3に示した回動盤11Cの小径部11C7よりもわずかに大径となっている。この円筒形をした小径壁11A3に回動盤11Cの小径部11C7が遊嵌するようになっている。図4で小径壁11A3の更に上には、図3に示した回動盤11Cの中径部11C6よりもわずかに大径となった円筒形の中径壁11A2が形成されており、この部分に回動盤11Cの中径部11C6が遊嵌するようになっている。また、図4で中径壁11A2の更に上には、図3に示した回動盤11Cの大径部11C5よりもわずかに大径となった円筒形の大径壁11A1が形成されており、この部分に回動盤11Cの大径部11C5が遊嵌するようになっている。
【0029】
したがって、図3に示した回動盤11Cをその一対の回動支持部11C1、11C2側からプラグカバー11Aに挿入して、互いに同心円状に配置された小径壁11A3、中径壁11A2および大径壁11A1にそれぞれ小径部11C7、中径部11C6および大径部11C5を摺設させて回動盤11Cを回動させることができる。
【0030】
筒状をしたプラグカバー11Aの内面には、図1に示したプラグベース11Bをねじ止めするための1対のねじ受け部11A6、11A7が形成されている。また、本実施の形態ではこれら1対のねじ受け部11A6、11A7が形成されている付近の中径壁11A2には、それぞれ壁面と垂直方向に突出した突起11A8、11A9が形成されている。したがって、図3に示した回動盤11Cはストッパ11C11、11C12と突起11A8、11A9の当接位置で回動が阻止されることになる。この結果、本実施の形態の場合、先に説明したように回動盤11Cはプラグカバー11A内で、時計方向と反時計方向の双方に約180度の範囲で回転できることになる。
【0031】
図5は、コード先端部から引き出されたコードが一対の栓刃に接続された状態を表わしている。この図では煩雑を避けるためにコードアーマ12Aに本来は取り付けられている回動盤11C(図3参照)を示していない。また、一対の栓刃13、14はプラグベース11Bの刃挿入穴32、33に途中まで差し込んだ状態として示している。
【0032】
前記した回動盤11Cは、図2で説明したようにプラグカバー11Aに対して約180度回転することができる。プラグベース11Bはプラグカバー11Aに固定される。したがって、コードアーマ12Aは回動盤11Cの盤面と平行な面内でプラグベース11Bに対して矢印22方向に回動可能である。この状態でコードアーマ12Aから分岐した1対のコード35、36は、共に1回転以上螺旋状に回転した後、このうちの一方のコード35は一方の栓刃13の基部側の半田取り付け部位13Aに半田付けされている。他方のコード36も同様に他方の栓刃14の基部側の半田取り付け部位14Aに半田付けされている。1対のコード35、36がこのように螺旋状に巻かれた形となっているので、回動盤11Cが180度以内の範囲で回転してもコード35、36の各部分の変形はわずかである。したがって、回転時にコード35、36や半田取り付け部位13A、14Aに加わるストレスを十分軽減することができる。
【0033】
プラグベース11Bには、刃挿入穴32、33の他に、図4に示した1対のねじ受け部11A6、11A7に対応するねじ挿入用穴37、38(ねじ挿入用穴38は図示せず。)が穿たれている。また、プラグベース11Bにおけるプラグカバー11A(図1)の内部側の面には、4本の支柱11B1〜11B4が垂設されている。これら4本の支柱11B1〜11B4は互いに高さが等しくなっており、これらの頂部が前記した回動盤11Cの底部とプラグカバー11A内で接触するようになっている。すなわち、プラグベース11Bが図1に示すようにプラグカバー11Aにねじ止めされ、支柱11B1〜11B4の頂部が回動盤11Cの底部と接触した状態で、図3に示した回動盤11Cの上面11C8が、図2に示すプラグカバー11Aの小径の開口部の高さとほぼ一致することになる。
【0034】
図6は、蓋部材をプラグカバーにねじ止めした状態を表わしたものである。プラグベース11Bのねじ挿入用穴37、38に、ねじ41、42がそれぞれ挿入されており、図4に示した1対のねじ受け部11A6、11A7に螺入されている。
【0035】
図7は、電源プラグ装置のコード先端部を図1の破線で示した位置まで回転させたときの断面構造を表わしたものである。この図では、図5で示したコード35、36の図示は省略している。本実施の形態で電源コード12を被覆したコードアーマ12Aは、やや硬質の樹脂からなっている。コードアーマ12Aは、図7で水平に配置した電源コード12の左端近傍を所定角度だけ下向きに折り曲げたような屈曲した形状に形成されている。コードアーマ12Aの背面側(図7で上側)における回動支持部11C2の近辺に位置する直線的な傾斜部位12A4に着目する。
【0036】
この傾斜部位12A4は、回動支持部11C2の回動中心から所定距離だけ離れている。このため、この回動中心を中心としてコードアーマ12Aが図1に実線で示す位置から反時計回り方向に回転を開始すると、図3で説明した回動盤11Cの開口部31に面した図7に示す斜面11C14とこのコードアーマ12Aの距離が次第に接近する。そして、傾斜部位12A4が図7に示した回転位置にまで回転したとき、斜面11C14にコードアーマ12Aが接触する。この結果、コードアーマ12Aは反時計回り方向にこれ以上回転することができない。このような仕組みで回動支持部11C2によるコードアーマ12Aの回転する角度範囲を規制することができる。
【0037】
以上説明した本実施の形態の電源プラグ装置10を、図示しない垂直な壁に埋設したコネクタに接続したとする。すると、電源コード12の部分が水平方向に引っ張られた状態であっても、あるいは電源コード12自体が垂直方向に垂れ下った状態でも、コードアーマ12Aがこれに対応して図1に示すように回転する。また、これらの角度範囲で、コードアーマ12Aが図2に示したように左右にほぼ180度回転することができる。したがって、たとえば電気掃除機が床面の随所に移動しながら掃除を行い、その電源コード12が電源プラグ装置10の接続箇所を中心に上下方向および左右方向にその向きを変えても、コードアーマ12Aがこれらの向きに追随して自在に回動できる。このため、電源コード12と電源プラグ装置10の接続部分の電線の損傷を大幅に軽減することができるだけでなく、コンセント等の図示しない刃受や電源プラグ装置10側の栓刃13、14の変形を防止することができる。
【0038】
<発明の変形可能性>
【0039】
本発明の電源プラグ装置は、以上説明した実施の形態に限定されるものでないことは当然である。本発明の変形の可能性を幾つかの項目について考察してみる。もちろん、本発明は技術思想が同一であれば、これら具体的に考察した範囲にのみ発明が拡張されるものではない。
【0040】
(1)電源プラグ装置のプラグカバーの形状について
【0041】
本実施の形態では、電源プラグ装置10のプラグカバー11Aを、プラグベース11Bの取り付けられた側を大径とし、回動盤11Cの取り付けられた側を小径とした全体として半球に近い立体形状としたが、これに限るものではない。すなわち、回動盤11C自体はその回動部分が円形であるが、長方形をした筐体上面に配置して、電源プラグ装置を直方体あるいはこれに近い形状としてもよい。
【0042】
(2)刃の数および刃の形状について
【0043】
本実施の形態では、1対の栓刃13、14のみを備えた電源プラグ装置10を説明したが、これにアース用の円柱状のピンあるいは栓刃を加えたプラグに対しても本発明を適用することができる。また、栓刃の代わりに複数本のピンを使用したり、半円形のピンを使用するように世界各国には各種の電源プラグが存在する。栓刃も互いに平行に配置されている場合に限らず、非平行な状態で配置されている場合もある。本発明は、これら各種の電源プラグに同様に適用することができる。
【0044】
(3)回動範囲について
【0045】
本実施の形態でコードアーマ12Aの一対の回動支持部11C1、11C2による回転範囲は、水平に配置した電源コード12の左端近傍を所定角度だけ下向きに折り曲げたような屈曲したコードアーマ12Aの具体的な角度や、回動盤11Cに開口した開口部31の端面11C14との距離によって定められる構造となっている。したがって、同様の構造であっても、電源プラグ装置10の設計者は、本実施の形態におけるコードアーマ12Aの回動支持部11C1、11C2による回転できる角度範囲を自在に設計することができる。たとえば、この角度範囲を実施の形態で示した角度範囲よりも大きな270度とすることができる。
【0046】
同様に回動盤11Cの回動できる角度範囲も電源プラグ装置10の設計者は、自在に調整することができる。本実施の形態では、2つの同一形状の部品を接合することで回動盤11Cを組み立てたので、図3と共に説明したように、円柱状の2つのストッパ11C11、11C12が中径部11C6に存在する。これにより、回動盤11Cは約180度の範囲で回動する。この代わりに、これら2つの部品を共用とせず、一方の部品にストッパ11C11を付け、他方の部品にストッパ11C12を付けないようにしたとすれば、組み立て後の回動盤には中径部11C6にストッパ11C11が配置されるのみとなる。この場合には、回動盤の回動範囲はほぼ360度まで拡大する。
【0047】
このように回動盤の回動できる角度範囲は実施の形態に限るものではないが、360度よりも十分大きな角度とすることは好ましくない。回動する角度の範囲を360度よりも十分大きな角度にまで拡大すると、図5で説明したコード35、36同士が絡みあったり、コード35、36に過負荷が掛ってその耐久性を低下させる可能性があるからである。
【0048】
(3)プラグカバーの内部における電線の収容形態について
【0049】
本実施の形態では、大容量の電流を流すことのできる電源プラグ装置を前提として説明した。このため、1対のコード(電線)35、36は、比較的太く、共に1回転から2回転ほど螺旋状に回転させて栓刃13、14の基部に半田付けした。本発明で回動盤11Cの回転に伴うプラグカバー11A内でのコードの耐久性の確保は、各種の形態が採られてもよい。要は、コードの長さに余裕を持たせることで、プラグカバー11A内でのコード各部の変形が軽減されるものであればよい。また、栓刃13、14の基部に対する半田付けの代わりにカシメによって電線を接続するものであってもよい。
【0050】
(4)モールド構造について
【0051】
本実施の形態では、プラグベース11Bをプラグカバー11Aにねじ止めしたが、近時の電源プラグの多くが採用しているように回動する部品を除いて、樹脂で一体的にモールドする構造を採用してもよい。これにより、電源プラグ装置10の小型化を図ることができる。
【0052】
(5)電源プラグの栓刃と回動支持部の位置関係について
【0053】
本実施の形態では、たとえば図7で示した栓刃13の幅方向の中点を通り、この栓刃13の長手方向に平行に引いた直線が、回動支持部11C1の中心軸を通るようになっている。この配置状態で、人が電源コード12を直接引っ張ってコンセントから引き抜くものとする。
【0054】
図8は、壁に配置されたコンセントに電源プラグが差し込まれている状態で、電源コードを引っ張ってこの電源プラグを引き抜く状態の第1段階を表わしたものである。図8〜図13で図7と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。また、図8〜図13に示した例で使用される電源プラグ51、61は、先の実施の形態の電源プラグ11と異なり、ほぼ直方体状の外観となっている。
【0055】
電源コード12を矢印52方向に引っ張った第1段階では、これによってコードアーマ12Aが一対の回動支持部11C1(11C2)に支持されて回動を開始する。このとき、電源プラグ51のプラグベース11Bは、図示しないコンセントの配置された壁53のコンセント面に密着している。
【0056】
図9は、電源コードを引っ張ることでコード先端部が回動して水平になった初期段階を示している。また、図10は、この初期段階から電源コードを引き抜く力を更に加えた状態を表わしている。図9に示した状態では、電源プラグ51のプラグベース11Bが壁53のコンセント面にまだ密着している。図10に示した状態では、電源コード12を引き抜く力が矢印52方向に更に継続した結果として、栓刃13(14)がコンセントから途中まで抜けている。
【0057】
このように、この例では電源コード12を引き抜こうとする力は、ストレートに栓刃13(14)に伝達され、壁53に配置されたコンセントから電源プラグ51を効率的に引き抜くことができる。
【0058】
図11〜図13は、本発明の第1の変形例として、栓刃と回動支持部が同一直線上に配置されていない場合を示したものである。図11で、栓刃13の幅方向の中点を通り、この栓刃13の長手方向に平行に引いた線分55は、回動支持部11C1の中心軸を通る線分56と同一ではなく、上下方向に距離dだけ離れている。図12に示したように回動支持部11C1の点で電源コード12を矢印52方向に引っ張ると、これが水平方向に回転するまで、電源プラグ61が壁53のコンセント面に密着した状態にある。この後は、壁53に接している箇所の最上部を支点として電源プラグ61が回転して、図13に示すように栓刃13(14)が抜け出すことになる。
【0059】
このように図11〜図13に示した例では電源プラグ61から栓刃13(14)を抜き取る効率は低下する。しかしながら、電源コード12が引っ張られてもコードアーマ12Aがその引っ張った方向に回転する。したがって、電源コード12の屈曲による劣化を防止するという観点から図11〜図13に示した例も本発明に有効である。
【0060】
(6)回動支持部と回動盤の一方を備えた電源プラグについて
【0061】
本実施の形態の電源プラグは、先の実施の形態で説明したように一対の回動支持部11C1(11C2)と回動盤11Cの双方を備えている。本発明では、これら双方を備えることを必ずしも必要としない。たとえば、一対の回動支持部11C1(11C2)のみを備えた電源プラグも本発明としての新規かつ有益な特徴を備えている。回動盤11Cのみを備える電源プラグについても同様である。
【0062】
(7)電圧および電線の太さについて
【0063】
実施の形態では、許容電流が15アンペアで、定格電圧が125ボルトの電源プラグとして1.8mm2の電線(コード)を用いた。世界各国で電源供給のために使用される各種の用途の電圧が本発明に適用できることは当然である。電線の太さについても同様である。一例としては、0.75mm2、1.25mm2、2.0mm2の太さを挙げることができる。導体に軟銅撚り線を使用したキャブタイヤコードは、ゴムと同等の弾性および可とう性を有しているので、本発明に電源コードとして好適に使用することができる。もちろん、プラグカバーに収容できる太さと設定される回転角に対するフレキシビリティを備えていれば、あらゆる種類の電線を本発明に使用することができる。
【0064】
(8)コード先端部におけるプラグカバー内部延長側の工夫
【0065】
図14および図15は、本発明の第2の変形例におけるコードアーマを示したものである。このうち図14は、図2に示した一対の回動支持部11C1、11C2に取り付ける前の状態のコードアーマ12AAを、図2と同様の方向から見たものである。また、図15は、図14に示したコードアーマ12AAを突起12A2が紙面と垂直になるような方向から見たものである。
【0066】
この第2の変形例のコードアーマ12AAは、突起12A1、12A2が取り付けられ、表面が凹凸のない中央部分12AA1と、図でこの中央部分12AA1の左右に位置する第1および第2の凹凸形成部12AA2、12AA3によって構成されている。第1および第2の凹凸形成部12AA2、12AA3は、電源コード12の軸方向に間隔を置いて凹部を任意の段数形成したものである。この変形例では第1の凹凸形成部12AA2における凹部の段数は4段であり、第2の凹凸形成部12AA3の凹部の段数は1段である。これらの凹凸形成部12AA2、12AA3は、電源コード12の曲げ方向に対する耐性を増大する。
【0067】
第1の凹凸形成部12AA2は、図1に示した実施の形態のコードアーマ12Aにも存在する。第2の凹凸形成部12AA3は、この変形例独自のものであり、プラグカバー11A(図1参照)の内部に存在する部分である。第2の変形例で第2の凹凸形成部12AA3の凹部の段数が1段であるのは、プラグカバー11A(図1参照)の内部空間の大きさに配慮したものである。内部空間の大きさによっては第2の凹凸形成部12AA3の凹部の段数を増加させることができる。
【0068】
(9)回動盤11Cについて
【0069】
実施の形態では、回動盤11Cをプラグベース11Bと平行に配置したが、これに限るものではない。たとえばプラグベース11Bによって形成される面に対して回動盤11Cをほぼ垂直な回転面となるように配置してもよい。また、本発明の電源プラグあるいは電源プラグ装置を天井等の傾斜した面に配置したコンセントに取り付けるような場合には、取り付け後に回動盤11Cがほぼ水平となるようにプラグベース11Bとの傾斜角を調整した商品も有効である。
【0070】
更に、実施の形態では回動盤11Cを小径部11C7、中径壁11A2および大径部11C5とそれぞれの径が3段階に変化する形状としたが、これを2段形状等の他の回動可能な形状とすることは自由である。プラグカバー11Aにおける回動盤11Cに対応する形状も、これに応じて変形可能である。
【0071】
(10)プラグベース11Bについて
【0072】
実施の形態では、図6に示したように栓刃13、14が突出しているプラグベース11Bの面は、ねじ挿入用穴37、38の箇所を除いて平坦となっている。耐トラッキング性を高めるために、プラグベース11Bにおける栓刃13、14の中間部位に溝を加工したり、進退自在の壁を配置するといった周知の技術を本発明に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の一実施の形態における電源プラグ装置を一対の栓刃が重なって見える方向から表わした平面図である。
【図2】本実施の形態の電源プラグ装置をコード先端部の取り付けられた側から見た平面図である。
【図3】本実施の形態の回動盤の斜視図である。
【図4】本実施の形態のプラグカバーを大径の開口部側を上にし、小径の開口部側を下にした状態で見た平面図である。
【図5】本実施の形態でプラグカバー内部の配線状態の要部を示した斜視図である。
【図6】本実施の形態の電源プラグ装置を蓋部材の側から見た平面図である。
【図7】本実施の形態でコード先端部を図1の破線で示した位置まで回転させたときの電源プラグ装置の断面図である。
【図8】本発明の変形例で、栓刃の幅方向の中点を通りこの栓刃の長手方向に平行に引いた直線が回動支持部の中心軸を通る条件を満足した電源プラグ装置の電源コードを引っ張る前の状態を示す一部断面図である。
【図9】図8に示した電源プラグ装置で電源コードをある程度引っ張った状態を示す一部断面図である。
【図10】図8に示した電源プラグ装置で電源コードを引っ張り栓刃の一部が抜けた状態を示す一部断面図である。
【図11】本発明の第1の変形例で、栓刃の幅方向の中点を通りこの栓刃の長手方向に平行に引いた直線が回動支持部の中心軸から外れた電源プラグ装置の電源コードを引っ張る前の状態を示す一部断面図である。
【図12】図11に示した電源プラグ装置で電源コードをある程度引っ張った状態を示す一部断面図である。
【図13】図11に示した電源プラグ装置で電源コードを引っ張り栓刃の一部が抜けた状態を示す一部断面図である。
【図14】本発明の第2の変形例におけるコードアーマとその周囲を示す平面図である。
【図15】図14のコードアーマをその突起が紙面と垂直になるような方向から見た平面図である。
【符号の説明】
【0074】
10 電源プラグ装置
11、51、61 電源プラグ
11A プラグカバー
11B プラグベース
11B1〜11B4 支柱
11C 回動盤
11C1、11C2 回動支持部
11C3、11C4 窪み
11C11、11C12 ストッパ
12 電源コード
12A、12AA コードアーマ
12A1、12A2 突起
12A4 傾斜部位
13、14 栓刃

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源供給側のコンセントに挿入する棒状あるいは板状の導電部材を一端面から互いに同一方向に複数本突出させたプラグベースと、
前記コンセントから得られた電源を他の機器に供給するための電源コードの一端部近傍をこの電源コードの前記一端部近傍における軸方向と直交する方向を回転軸として回動自在に保持する電源コード端部保持部材と、
この電源コード端部保持部材および前記プラグベースが1つの筐体のそれぞれ異なった部位に嵌合するように配置され、筐体内部には前記電源コード端部保持部材によって保持される電源コードのそれぞれの先端部分を長さの余裕をもって前記プラグベースの対応する導電部材に接続する余裕空間を備えたプラグカバー
とを具備することを特徴とする電源プラグ。
【請求項2】
電源供給側のコンセントに挿入する棒状あるいは板状の導電部材を一端面から互いに同一方向に複数本突出させたプラグベースと、
前記コンセントから得られた電源を他の機器に供給するための電源コードの一端部近傍を保持する円盤状部材からなる電源コード端部保持部材と、
この電源コード端部保持部材が1つの筐体の特定の部位に遊嵌して回動自在に配置され、前記プラグベースがこの筐体のこれとは異なった部位に嵌合され、この筐体内部には前記電源コード端部保持部材によって保持される電源コードのそれぞれの先端部分を長さの余裕をもって前記プラグベースの対応する導電部材に接続する余裕空間を備えたプラグカバー
とを具備することを特徴とする電源プラグ。
【請求項3】
電源供給側のコンセントに挿入する棒状あるいは板状の導電部材を一端面から互いに同一方向に複数本突出させたプラグベースと、
前記コンセントから得られた電源を他の機器に供給するための電源コードの一端部近傍をこの電源コードの前記一端部近傍における軸方向と直交する方向を回転軸として回動自在に保持する電源コード端部保持部材と、
この電源コード端部保持部材および前記プラグベースが1つの筐体のそれぞれ異なった部位に嵌合するように配置され、筐体内部には前記電源コード端部保持部材によって保持された電源コードを導体ごとに解きほぐしたそれぞれの電線の端部を前記プラグベースの対応する導電部材に長さの余裕をもって電気的に接続したプラグカバー
とを具備することを特徴とする電源プラグ装置。
【請求項4】
電源供給側のコンセントに挿入する棒状あるいは板状の導電部材を一端面から互いに同一方向に複数本突出させたプラグベースと、
前記コンセントから得られた電源を他の機器に供給するための電源コードの一端部近傍を保持する円盤状部材からなる電源コード端部保持部材と、
この電源コード端部保持部材が1つの筐体の特定の部位に遊嵌して回動自在に配置され、前記プラグベースがこの筐体のこれとは異なった部位に嵌合され、この筐体内部には前記電源コード端部保持部材によって保持される電源コードのそれぞれの先端部分を長さの余裕をもって前記プラグベースの対応する導電部材に電気的に接続したプラグカバー
とを具備することを特徴とする電源プラグ装置。
【請求項5】
前記棒状あるいは板状の導電部材は、栓刃であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電源プラグ。
【請求項6】
前記棒状あるいは板状の導電部材は、栓刃およびアース用の端子であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電源プラグ。
【請求項7】
前記円盤状部材の回動する角度範囲を360度よりも小さな角度に規制する回動角度規制手段を具備することを特徴とする請求項2記載の電源プラグ。
【請求項8】
前記円盤状部材の回動する角度範囲を360度よりも小さな角度に規制する回動角度規制手段を具備することを特徴とする請求項4記載の電源プラグ装置。
【請求項9】
前記電源コード端部保持部材は前記円盤状部材に一体的に形成された一対の回動支持部に前記電源コードの一端部近傍からその軸方向と直交する2つの方向にそれぞれ突出した突起が遊嵌されていることを特徴とする請求項2記載の電源プラグ。
【請求項10】
前記電源コード端部保持部材は前記円盤状部材に一体的に形成された一対の回動支持部に前記電源コードの一端部近傍からその軸方向と直交する2つの方向にそれぞれ突出した突起が遊嵌されていることを特徴とする請求項4記載の電源プラグ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−21014(P2010−21014A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−180410(P2008−180410)
【出願日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(591176340)杉本電器株式会社 (11)
【Fターム(参考)】