説明

電源回路、及び照明装置

【課題】簡易な構成で発光素子の調光と発光色とを制御することができる電源回路、及び照明装置を提供する。
【解決手段】電源回路は、直流電力を生成し、複数の半導体発光素子に電力を供給する直流電力生成手段と、周波数とデューティ比とが可変する外部信号を受け取る外部信号受信手段160と、前記外部信号受信部により受信した外部信号に基づいて、半導体発光素子に流れる電流を制御する為の制御信号を生成する制御手段170と、前記制御手段により生成される制御信号に基づいて、前記各半導体発光素子に流れる電流を個別に制御する複数の電流制御手段とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、LED(発光ダイオード)などの半導体発光素子を点灯する電源回路、及び照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体発光素子としてLED素子を備えるLED照明装置が実用化されている。LED照明装置は、電源回路と半導体発光素子とを備える。電源回路は、供給される電力に対して昇圧、及び降圧を行う。これにより、電源回路は、半導体発光素子に流れる電流を制御する。半導体発光素子は、電流が供給される場合、光を放射する。
【0003】
また、例えば特許文献1には、外部から入力される調光信号のオンオフデューティ比に基づいて発光素子に流れる電流を制御することにより、発光素子からの光の明るさを調節する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−234415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
照明装置に複数色のLEDが用いられている場合、照明装置は、複数色の光が混色した照明光を放射する。LED素子を用いた照明装置の普及に伴い、照明光の色を調整できる構成が要望されている。照明光の色を変化させる場合、発光色の異なる複数のLED素子に流れる電流をそれぞれ制御することにより、各LED素子の発光量を調整する必要がある。
【0006】
しかし、上記の特許文献1に記載されている照明器具は、入力される信号は、光の明暗を指示する信号のみである為、複数の発光素子に流れる電流を個別に制御して調色も行う事はできないものである。
【0007】
そこで、本発明は、簡易な構成で発光素子の調光と発光色とを制御することができる電源回路、及び照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の電源回路は、直流電力を生成し、複数の半導体発光素子に電力を供給する直流電力生成手段と;周波数とデューティ比とが可変する外部信号を受け取る外部信号受信手段と;前記外部信号受信部により受信した外部信号に基づいて、半導体発光素子に流れる電流を制御する為の制御信号を生成する制御手段と;前記制御手段により生成される制御信号に基づいて、前記各半導体発光素子に流れる電流を個別に制御する複数の電流制御手段と;を具備することを特徴とする。
【0009】
本発明及び以下の各発明において、特に言及しない限り、各構成は以下による。
【0010】
半導体発光素子は、例えば、発光ダイオード、または有機EL素子などである。複数の半導体発光素子は、少なくとも異なる波長の光を放射する半導体発光素子が2種以上設けられるものである。各半導体発光素子の数は、所望の光量、及び色に応じて適宜用いられるものである。
【0011】
本発明によれば、電源回路は、入力される外部信号に応じて、各半導体発光素子の発光量を個別に制御することができる。即ち、電源回路は、外部信号に応じて半導体発光素子の発光量と発光色とを決定する。これにより、電源回路は、発光量の総量と、発光色とを制御することができる。この結果、電源回路は、発光量を変えずに、発光色を制御することができる。また、電源回路は、発光色を変えずに、発光量を制御することができる。
【0012】
請求項2に記載の電源回路は、請求項1の記載において、前記制御手段は、前記半導体発光素子の発光量の総量を決定する為の調光テーブルと;前記各半導体発光素子の発光量の比率を決定する為の調色テーブルと;を具備し、前記調光テーブルは、前記外部信号のデューティ比又は外部信号の周波数のいずれか一方と、前記半導体発光素子の発光量の総量を示す情報とを対応付けて記憶し、前記調色テーブルは、前記調光テーブルの対応付けに用いなかった前記外部信号のデューティ比又は外部信号の周波数と、前記各半導体発光素子の発光量の比率を示す情報とを対応付けて記憶し、前記制御手段は、前記外部信号と前記調光テーブルとに基づいて、前記半導体発光素子の発光量の総量を決定し、前記外部信号の周波数と前記調色テーブルとに基づいて、前記各半導体発光素子の発光量の比率を決定する、ことを特徴とする。
【0013】
半導体発光素子の発光量の総量は、各半導体発光素子から放射される光束の和である。また、発光量の比率は、異なる波長の光を放射する半導体発光素子の発光量の比率であり、半導体発光素子からの光の合成光の色に対応する。
【0014】
調色テーブルに記憶する情報は、電流制御手段により認識することが出来る情報であれば如何なる情報であっても良い。
【0015】
本発明によれば、電源回路は、入力される外部信号のデューティ比または周波数の何れかに応じて、調光テーブルを参照することにより、半導体発光素子の発光量を決定し、調光テーブルの対応付けに用いなかった外部信号のデューティ比または周波数に応じて、調色テーブルを参照することにより、半導体発光素子の発光色を決定し、決定した発光量及び発光色に応じて制御信号を生成する。これにより、電源回路は、1つの外部信号に基づいて、半導体発光素子の合成光の発光量及び発光色を制御することができる。
【0016】
また、本発明を実現する為の一手段として、例えば、前記電流制御手段は、前記半導体発光素子を流れる電流のON/OFFを制御する為のスイッチを備え、前記制御手段から受信する制御信号に基づいて前記スイッチのON/OFFを制御し、前記半導体発光素子を流れる電流の実効値を制御することで実現することも考えられる。これにより、電源回路は、入力される外部信号に応じて、各半導体発光素子に流れる電流のON/OFFを個別に制御することにより、各半導体発光素子の発光量を制御する。この結果、電源回路は、1つの外部信号に基づいて、半導体発光素子の合成光の発光量及び発光色を制御することができる。
【0017】
また、前記電流制御手段は、前記半導体発光素子と並列に接続されるコンデンサと、前記コンデンサと前記直流電力生成手段との間に接続されるスイッチと、を具備し、前記制御手段から受信する制御信号に基づいて前記スイッチのON/OFFを制御し、前記コンデンサの両端子間に生じる電圧を制御し、前記半導体発光素子を流れる電流の電流値を制御することで実現することも考えられる。これにより、電源回路は、入力される外部信号に応じて、各半導体発光素子と並列に接続されるコンデンサの電荷を制御することにより、各半導体発光素子に流れる電流の電流値を個別に制御し、各半導体発光素子の発光量を制御する。この結果、電源回路は、1つの外部信号に基づいて、半導体発光素子の合成光の発光量及び発光色を制御することができる。
【0018】
請求項3に記載の照明装置は、複数の半導体発光素子と、請求項1または2に記載の電源回路と;前記電源回路が設けられる器具本体と、を具備することを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、照明装置は、入力される外部信号に応じて、各半導体発光素子の発光量を個別に制御することができる。これにより、発光量の総量と、発光色とを制御することができる照明装置を提供することが出来る。
【発明の効果】
【0020】
請求項1の発明によれば、電源回路は、入力される外部信号に応じて、各半導体発光素子の発光量を個別に制御することができる。これにより、電源回路は、発光量の総量と、発光色とを制御することができる。
【0021】
請求項2の発明によれば、電源回路は、入力される外部信号のデューティ比または周波数の何れかに応じて、調光テーブルを参照することにより、半導体発光素子の発光量を決定し、調光テーブルの対応付けに用いなかった外部信号のデューティ比または周波数に応じて、調色テーブルを参照することにより、半導体発光素子の発光色を決定し、決定した発光量及び発光色に応じて制御信号を生成する。これにより、電源回路は、1つの外部信号に基づいて、半導体発光素子の合成光の発光量及び発光色を制御することができる。
【0022】
請求項3の発明によれば、照明装置は、入力される外部信号に応じて、各半導体発光素子の発光量を個別に制御することができる。これにより、発光量の総量と、発光色とを制御することができる照明装置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る照明装置の構成例について説明する為の説明図である。
【図2】図2は、図1に示す照明装置に記憶される調光テーブルの例について説明するための説明図である。
【図3】図3は、図1に示す照明装置におけるデューティ比と明るさとの関係について説明するための説明図である。
【図4】図4は、図1に示す照明装置に記憶される調色テーブルの例について説明するための説明図である。
【図5】図5は、図1に示す照明装置における周波数と色との関係について説明するための説明図である。
【図6】図6は、図1に示す照明装置の点灯回路の他の構成例について説明するための説明図である。
【図7】図7は、図1に示す照明装置の点灯回路のさらに他の構成例について説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る電源回路、及び照明装置について詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態に係る照明装置の構成例について説明する為の説明図である。
照明装置100は、赤色LED200、緑色LED300、及び青色LED400を備える。照明装置100は、各LEDの発光量を制御することにより、種々の発光色を実現する。
【0026】
照明装置100は、電力系統110、ノイズフィルタ111、整流回路112、力率改善回路120、及び第1の制御回路121を備える。また、照明装置100は、赤色LED200の発光を制御する点灯回路130、点灯回路130の動作を制御する第2の制御回路131、緑色LED300の発光を制御する点灯回路180、点灯回路180の動作を制御する第2の制御回路181、青色LED400の発光を制御する点灯回路190、及び点灯回路190の動作を制御する第2の制御回路191を備える。さらに、照明装置100は、制御器160、及び第3の制御回路170を備える。
【0027】
なお、点灯回路180及び点灯回路190は、点灯回路130と同様の構成である為、詳細な説明を省略する。
【0028】
電力系統110は、交流電源である。なお、電力系統110は、交流電源に接続する接続端子であってもよい。
【0029】
ノイズフィルタ111は、コンデンサC1、リアクトルL1、及びコンデンサC2を備える。コンデンサC1及びコンデンサC2は、電力系統110と並列に接続されている。リアクトルL2は、コンデンサC1とコンデンサC1との間に接続されている。ノイズフィルタ111は、照明装置100が発するノイズが電力系統110に漏洩することを防ぐ。
【0030】
整流回路112は、ダイオードD1、D2、D3、及びD4により構成される整流ブリッジを備える。整流回路112は、電力系統110から供給される交流電力を直流電力に整流する。
【0031】
力率改善回路120は、リアクトルL2、トランジスタTr1、ダイオードD5、及びコンデンサC3、C4を備える。トランジスタTr1及びコンデンサC4は、コンデンサC3と並列に接続される。リアクトルL2は、トランジスタTr1とコンデンサC3との間に接続される。ダイオードD5は、トランジスタTr1とコンデンサC4との間に接続される。力率改善回路120は、昇圧手段として機能する。
【0032】
第1の制御回路121は、予め設定されるタイミングに基づいて、トランジスタTr1のON/OFFを制御する。これにより、力率改善回路120は、コンデンサC4の両端に生じる電圧を制御する。即ち、力率改善回路120は、コンデンサC3の両端に生じる電圧を昇圧して出力する。
【0033】
点灯回路130は、降圧回路140、及び定電流回路150を備える。
【0034】
降圧回路140は、トランジスタTr2、ダイオードD6、リアクトルL3、及びコンデンサC5を備える。ダイオードD6及びコンデンサC5は、コンデンサC4と並列に接続される。トランジスタTr2は、コンデンサC4とダイオードD6との間に接続される。リアクトルL3は、ダイオードD6とコンデンサC5との間に接続される。降圧回路140は、降圧手段として機能する。
【0035】
第2の制御回路131は、第3の制御回路170の制御に基づいて、トランジスタTr2のON/OFFを制御する。これにより、降圧回路140は、コンデンサC5の両端に生じる電圧を制御し、LED200を流れる電流の最大値を制御する。
【0036】
定電流回路150は、電圧源E1及びE2、抵抗R1、R2、及びR3、ダイオードD7及びD8、トランジスタTr3及びTr4、並びにオペアンプ151を備える。トランジスタTr3は、LED200と直列に接続される。抵抗R3は、トランジスタTr3のエミッタに接続される。
【0037】
また、トランジスタTr3のベースとGNDとの間には、トランジスタTr4が接続される。また、トランジスタTr3のベースとGNDとの間には、ダイオードD8、オペアンプ151、及び電圧源E2が接続される。さらに、トランジスタTr3のベースとGNDとの間には、抵抗R2及び電圧源E1が接続される。またさらに、トランジスタTr3のコレクタと電圧源E1との間には、抵抗R1及びダイオードD7が接続される。定電流回路150は、LED200に流れる電流の電流値を制御する。
【0038】
例えば、トランジスタTr3のベースとエミッタとの間の電圧が所定値以上になる場合、トランジスタTr3は、電流路をONする。また、トランジスタTr3のベースとエミッタとの間の電圧が所定値未満になる場合、トランジスタTr3は、電流路をOFFする。即ち、トランジスタTr3のON/OFFがLED200を流れる電流の電流値に応じて切り替わる為、定電流回路150は、LED200を流れる電流の電流値が一定に保つことが出来る。
【0039】
また、第2の制御回路131は、第3の制御回路170の制御に基づいて、トランジスタTr4のON/OFFを制御する。これにより、第2の制御回路131は、トランジスタTr3のON/OFFを制御する。定電流回路150は、第3の制御回路170の制御に基づいて、トランジスタTr3のON/OFFを制御することにより、LED200を流れる電流の実効値を制御する。この結果、定電流回路150は、LED200の発光量を制御することができる。
【0040】
制御器160は、外部の制御器から外部信号が入力される入力端子である。リモコンなどから送信される赤外線、または電波などを受信する受信装置であってもよい。
【0041】
第3の制御回路170は、制御器160から入力される外部信号の周波数、及びデューティ比を判定する。第3の制御回路170は、外部信号のデューティ比と照明装置100全体の明るさとを対応付けた調光テーブルを記憶するメモリ171を備える。
【0042】
図2及び図3は、調光テーブルの例について示す説明図である。調光テーブルは、LED200、LED300、及びLED400から放射される光束の量の合計と、外部信号のデューティ比とを対応付けて記憶する。
【0043】
第3の制御回路170は、制御器160から入力される外部信号のデューティ比を判定し、判定したデューティ比に対応する明るさを示す情報を調光テーブルから読み出す。第3の制御回路170は、調光テーブルから読み出した情報に基づいて、照明装置100全体の発光量を制御するように第2の制御回路131、181、及び191に制御信号を送信する。これにより、第3の制御回路170は、LED200、LED300、及びLED400の発光量の合計を制御する。
【0044】
また、第3の制御回路170は、外部信号の周波数と照明装置100の照明光の色とを対応付けた調色テーブルを記憶するメモリ172を備える。
【0045】
図4及び図5は、調色テーブルの例について示す説明図である。調色テーブルは、LED200の発光量と、LED300の発光量と、LED400の発光量との比率と、外部信号の周波数とを対応付けて記憶する。
【0046】
第3の制御回路170は、制御器160から入力される外部信号の周波数を判定し、判定した周波数に対応する情報を調色テーブルから読み出す。第3の制御回路170は、調色テーブルから読み出した情報に基づいて、照明装置100の各発光素子の発光量を制御する為の制御信号を第2の制御回路131、181、及び191に送信する。これにより、第3の制御回路170は、LED200、LED300、及びLED400の発光量を個別に制御する。
【0047】
即ち、第3の制御回路170は、外部信号のデューティ比に基づいて調光テーブルを参照し、LED200、LED300、及びLED400の発光量の合計を決定する。さらに、第3の制御回路170は、外部信号の周波数に基づいて調色テーブルを参照し、決定した発光量内におけるLED200、LED300、及びLED400の発光量の比率を決定する。第3の制御回路170は、決定した発光量及び比率に基づいて第2の制御回路131、181、及び191に送信する制御信号をそれぞれ生成する。
【0048】
第2の制御回路131、181、及び191は、第3の制御回路170から送信される制御信号に基づいて、トランジスタTr4のON/OFFを制御する。これにより、第2の制御回路131、181、及び191は、LED200、LED300、及びLED400に流れる電流の実効値を個別に制御する。
【0049】
例えば、第2の制御回路131、181、及び191は、受信する制御信号に基づいてトランジスタTr4のON/OFFを制御する為のPWM信号を生成する。この場合、第2の制御回路131、181、及び191は、受信する制御信号に基づいてPWM信号のデューティ比を設定する。第2の制御回路131、181、及び191は、生成したPWM信号をトランジスタTr4のベースに入力することにより、トランジスタTr4のON/OFFを制御する。
【0050】
即ち、第2の制御回路131は、第3の制御回路170から送信される制御信号に基づいて、LED200の発光量を制御する。また、第2の制御回路181は、第3の制御回路170から送信される制御信号に基づいて、LED300の発光量を制御する。また、第2の制御回路191は、第3の制御回路170から送信される制御信号に基づいて、LED400の発光量を制御する。
【0051】
これにより、照明装置100は、一対の制御信号端子に入力される外部信号に基づいて、LED200、LED300、及びLED400から放射される光の混合色(照明光の色)及び発光量を制御することが出来る。この結果、簡易な構成で発光素子の発光色を制御することができる電源回路、及び照明装置を提供することが出来る。なお、上述した照明光の色とは、例えば、混合色の色温度、色度、または色相などである。
【0052】
また、LED200は赤色LEDであり、LED300は緑色LEDであり、LED400は青色LEDであるとして説明したが、各発光素子は、如何なる波長の光を発するものであってもよい。また、照明装置100が備える発光素子は、少なくとも2つ以上であれば如何なる数であっても本発明を実施することが出来る。
【0053】
例えば、照明装置100の備える発光素子が、青色LEDと黄色蛍光体とを備える白色LEDと、赤色LEDとにより構成されていてもよい。この場合、白色LEDから発せられる光に少ない赤色帯域の光を赤色LEDにより補うことが出来る。この結果、照明装置100の演色性(Ra値)を高めることができる。また、赤色LEDの発光量と、白色LEDの発光量の比率を制御することにより、照明装置100の発光色を昼白色と電球色との範囲(例えば、色温度=3000K乃至5000K)で制御することが出来る。
【0054】
また、LED200、300、及び400は、照明装置100の電源回路と取り外し可能な状態で構成されていてもよい。この場合、照明装置100は、LEDまたは他の発光素子を取り付け可能な端子を備える。
【0055】
また、上記した実施形態では、調光テーブルは、外部信号のデューティ比と発光量とを対応付けて記憶し、調色テーブルは、外部信号の周波数と発光色とを対応付けて記憶するとして説明したが、この構成に限定されない。例えば、調光テーブルは、外部信号の周波数と発光量とを対応付けて記憶し、調色テーブルは、外部信号のデューティ比と発光色とを対応付けて記憶する構成であってもよい。この場合、第3の制御回路170は、外部信号の周波数に基づいて発光量を決定し、外部信号のデューティ比に基づいて発光色(各発光素子の発光量の比率)を決定する。
【0056】
また、調光テーブルに予め記憶される発光量は、単色のLEDの発光量の最大出力値に相当する値である。このように調光テーブルを構成することにより、照明装置100は、発光色が如何なる色であっても、発光量を一定に保つことができる。
【0057】
また、調色テーブルに予め各発光素子の発光量の比率を記憶するとして説明したが、この構成に限定されない。調色テーブルに記憶する情報は、第2の制御回路131、181、及び191が認識することが出来る情報であれば如何なる情報であっても良い。例えば、トランジスタTr4を制御する為のPWM信号のデューティ比を調色テーブルに予め記憶する構成であってもよい。
【0058】
また、上記した実施形態では、点灯回路130は、定電流回路150によりLED200を流れる電流の実効値を制御する構成として説明したが、この構成に限定されない。点灯回路130は、降圧回路140によりLED200を流れる電流の実効値を制御する構成であってもよい。
【0059】
図6は、点灯回路130の他の例について説明する為の説明図である。なお、点灯回路180及び190は、点灯回路130と同様の構成である為、詳細な説明を省略する。
【0060】
第2の制御回路131は、第3の制御回路170の制御に基づいて、トランジスタTr2のON/OFFを制御する。これにより、降圧回路140は、抵抗R3の両端に生じる電圧を制御する。また、第2の制御回路131は、抵抗R3に流れる電流の電流値を検出する。この結果、降圧回路140は、LED200を流れる電流の値を制御することができる。即ち、第2の制御回路131は、LED200の発光量に基づいてトランジスタTr2のON/OFFを制御するPWM信号のデューティ比を制御することにより、抵抗R3の両端に生じる電圧を制御する。
【0061】
また、点灯回路130は、定電流回路150の定電圧源を可変電圧源に置き換えることにより、LED200を流れる電流の実効値を制御する構成であってもよい。
【0062】
図7は、点灯回路130の他の例について説明する為の説明図である。なお、点灯回路180及び190は、点灯回路130と同様の構成である為、詳細な説明を省略する。
【0063】
定電流回路150は、抵抗R1、R2及びR3、ダイオードD7、トランジスタTr3、及び可変電圧源E3を備える。可変電圧源E3は、トランジスタTr3のベース端子とエミッタ端子との間に印加する電圧を第2の制御回路131の制御に基づいて変化させる。可変電圧源E3の電圧が変化する場合、トランジスタTr3がONする抵抗R3の電圧値が変化する。これにより、定電流回路150は、LED200を流れる電流の電流値を制御することが出来る。
【0064】
また、抵抗R3を可変抵抗に置き換えても、同様にLED200に流れる電流の実効値を制御することが出来る。
【0065】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0066】
100…照明装置、110…電力系統、112…整流回路、120…力率改善回路、121…第1の制御回路、130…点灯回路、131…第2の制御回路、140…降圧回路、150…定電流回路、160…制御器、170…第3の制御回路、171…メモリ、172…メモリ、180…点灯回路、181…第2の制御回路、190…点灯回路、191…第2の制御回路、200…LED、300…LED、400…LED。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電力を生成し、複数の半導体発光素子に電力を供給する直流電力生成手段と;
周波数とデューティ比とが可変する外部信号を受け取る外部信号受信手段と;
前記外部信号受信部により受信した外部信号に基づいて、半導体発光素子に流れる電流を制御する為の制御信号を生成する制御手段と;
前記制御手段により生成される制御信号に基づいて、前記各半導体発光素子に流れる電流を個別に制御する複数の電流制御手段と;
を具備することを特徴とする電源回路。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記半導体発光素子の発光量の総量を決定する為の調光テーブルと;
前記各半導体発光素子の発光量の比率を決定する為の調色テーブルと;
を具備し、
前記調光テーブルは、前記外部信号のデューティ比又は外部信号の周波数のいずれか一方と、前記半導体発光素子の発光量の総量を示す情報とを対応付けて記憶し、
前記調色テーブルは、前記調光テーブルの対応付けに用いなかった前記外部信号のデューティ比又は外部信号の周波数と、前記各半導体発光素子の発光量の比率を示す情報とを対応付けて記憶し、
前記制御手段は、
前記外部信号と前記調光テーブルとに基づいて、前記半導体発光素子の発光量の総量を決定し、
前記外部信号の周波数と前記調色テーブルとに基づいて、前記各半導体発光素子の発光量の比率を決定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電源回路。
【請求項3】
複数の半導体発光素子と;
請求項1または2に記載の電源回路と;
前記電源回路が設けられる器具本体と、
を具備することを特徴とする照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−165400(P2011−165400A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−24558(P2010−24558)
【出願日】平成22年2月5日(2010.2.5)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【Fターム(参考)】