説明

電源正常性確認装置および確認方法

【課題】電圧の正常性と、電圧の投入される順序の正常性を、測定器を使用しなくとも容易に確認することを可能にする電源正常性確認装置を提供する。
【解決手段】第1電圧と第2電圧の両方が入力されているとき第1出力を出力し、前記第1電圧が入力された後前記第2電圧が入力されるときには前記第1出力と第2出力を出力し、前記第2電圧が入力された後前記第1電圧が入力されるときには前記第1出力を出力する処理部と、前記第1出力に応答して点灯する第1表示部と前記第2出力に応答して点灯する第2表示部とを有する表示部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電圧の正常性を確認する電圧正常性確認装置および確認方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日の通信装置は、筐体であるシャーシに、制御用のカード(コントロールボード)、監視用のカード(マネジメントカード)あるいは通信用カード(インターフェースカード)などと呼ばれる複数のカードを搭載して構成する。
【0003】
各々のカードは、複数のIC(Integrated Circuit)を搭載している。ICは単一の電源で動作するものも数多く存在するが、CPU(Central Processing Unit)、ゲートアレイ、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の規模が大きいICでは、1つのICに対して複数の電源が必要になる。
例えば、CPUでは、1.2V、2.5V、3.3Vなど複数の電源を要するものがある、CPUの中では、機能毎に複数のブロックが存在し、コア部分には1.2Vが使用され、SRAM、DRAMとのインターフェイスには2.5Vや3.3Vが使用されている。
【0004】
ICには、複数の電源電圧が規定された値で入力される必要があるのと同時に、これら複数の電源電圧が、規定された順序で投入される必要もある。また、各々電圧に、投入される時間的間隔にである、遅延時間が規定されているICもある。ICは、これらの条件が一つでも満たされない場合には正常に動作しない。
【0005】
前述したカードの製造時、あるいは出荷時には試験が実施される。これらの試験において、たとえば、電源生成レギュレータICが故障していたり、プリント基板のパターン(配線)が切れているといった原因で電源部に異常が発生することがある。このようにカードに電源系の異常が発見された場合には、具体的にどのICのどの電源でトラブルが発生しているのかを、テスターやオシロスコープを使用して確認を行い、切り分け調査を行わなければならない。
【0006】
特許文献1の瞬断検出回路は、第1の端子をプルアップ又はプルダウンするプルアップ又はプルダウン回路と、第2の端子と所定の電位との間に接続され、第1の端子と第2の端子との間に瞬断が生じた場合に逆起電力を発生する誘導性素子と、誘導性素子によって発生された逆起電力を検出して検出信号を活性化する逆起電力検出回路と、検出信号が活性化された場合に非反転出力信号又は反転出力信号を活性化するフリップフロップとを具備し、第1の端子を有する第1の部材と、第1の端子に電気的に接続される第2の端子を有し第1の部材に結合される第2の部材とを具備するコネクタの瞬断を検出する。
【0007】
特許文献2のマルチプロセッサシステムは、共通バスにメモリ装置と複数のプロセッサ装置とこれらプロセッサ装置のバス制御装置が接続されている構成をとるマルチプロセッサシステムにおいて、各プロセッサ装置にバス使用権獲得時におけるシーケンス異常を検出する手段と、異常状態の表示を行う手段とを設けている。
【0008】
特許文献3の複数の電源の接断順序制御回路は、クロック信号を入力とする第1ゲートおよび第2ゲートと、第1ゲートの出力をアップカウントし、第2ゲートの出力をダウンカウントするカウンタと、カウンタの出力を入力とするデコード回路と、デコード回路の最初の出力を入力とする第1フリップフロップと、第1フリップフロップの出力をR入力とし、断信号をCLK入力とする第2フリップフロップと、デコード回路の最後の出力を入力とする第3フリップフロップと、第3フリップフロップの出力をR入力とし、接信号をCLK入力とする第4フリップフロップとを備え、第2フリップフロップの出力を第2ゲートの入力とし、第4フリップフロップの出力を第1ゲートの入力とし、デコード回路からクロック信号だけ遅延して複数の電源を接断する。
【特許文献1】特開2006−329741号公報
【特許文献2】特開昭61−011877号公報
【特許文献3】特開平4−287107号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、検査対象に投入される電源の正常性を、測定器を使用しなくとも容易に確認することを可能にする電源正常性確認装置を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、検査対象に投入される電F源の投入順序の正常性を、測定器を使用しなくとも容易に確認することを可能にする電源正常性確認装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の電源正常性確認装置は、第1電圧が入力された後第2電圧が入力されるときには第1出力と第2出力を出力し、第2電圧が入力された後第1電圧が入力されるときには第1出力を出力する処理部と、第1出力に応答して点灯する第1表示部と第2出力に応答して点灯する第2表示部とを有する表示部とを備える。
【0011】
本発明の電源正常性確認装置は、第1電圧を入力して、第1電圧に遅延を与えて、処理部へ出力する遅延生成部をさらに備える。
【0012】
本発明の電源正常性確認装置は、遅延生成部は、遅延を可変して設定することが可能である。
【0013】
本発明の電源正常性確認装置の処理部は、第1電圧をプリセット端子とクリア端子へ入力し、第2電圧をデータ端子へ入力し、第1電圧と第2電圧の両方が入力されているとき反転出力端子から第1出力を出力し、第1電圧が入力された後第2電圧が入力されるときには反転出力端子から第1出力と非反転出力端子から第2出力を出力し、第2電圧が入力された後第1電圧が入力されるときには反転出力端子から第1出力を出力する第1フリップフロップと、クリア端子を第1フリップフロップの非反転出力端子と接続し、第3電圧を入力したときに、非反転出力端子から第2出力を出力する第2フリップフロップとを備える。
【0014】
本発明の電源正常性確認方法は、第1電圧を受信するステップと、第2電圧を受信するステップと、第1電圧が入力された後第2電圧が入力されるときには第1表示部と第2表示部を点灯するステップと、第2電圧が入力された後第1電圧が入力されるときには第1表示部を点灯するステップと、を備える。
【0015】
本発明の電源正常性確認方法は、第1電圧を受信するステップにおいて、第1電圧を入力し第1電圧に遅延を与えて処理部へ出力するステップをさらに備える電源正常性確認方法。
【0016】
本発明の電源正常性確認方法は、第1電圧を受信するステップにおいて、遅延を可変して設定するステップをさらに備える。
【0017】
本発明の電源正常性確認方法は、第1電圧を受信するステップにおいて、第1電圧を第1フリップフロップのプリセット端子とクリア端子へ入力するステップと。第2電圧を受信するステップにおいて、第2電圧を第1フリップフロップのデータ端子へ入力するステップと、第1表示部と第2表示部を点灯するステップにおいて、第1電圧が入力された後第2電圧が入力されるときには第1フリップフロップの反転出力端子から第1出力と第1フリップフロップの非反転出力端子から第3出力電圧を出力するステップと、第1フリップフロップの非反転出力端子と接続した第2フリップフロップのクリア端子に第3電圧を入力したときに、第2フリップフロップの非反転出力端子から第2出力を出力するステップと、第1表示部を点灯するステップにおいて、第2電圧が入力された後第1電圧が入力されるときには第1フリップフロップの反転出力端子から第1出力を出力するステップと、をさらに備える。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、検査対象に投入される電源の正常性を、測定器を使用しなくとも容易に確認することが可能となる。
また、本発明によれば、検査対象投入される電源の投入順序の正常性を、測定器を使用しなくとも容易に確認することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
添付図面を参照して、本発明による電源正常性確認装置を実施するための最良の形態を以下に説明する。
【0020】
(第1実施例)
第1実施例においては、検査を行うICに2種類の電源が投入される場合に、両電源が正常に投入されているか否か、また、両電源の投入順序に規定があり、両電源が当該規定通りの順序で投入されたか否かを、容易に確認することを可能とする実施例を説明する。
【0021】
[構成の説明]
まず、第1実施例の構成を説明する。図1に本発明の第1実施例の構成図を示す。本発明の電源正常性確認装置は、検査対象IC10と、第1D型フリップフロップ20と、クロック生成部30と、電源監視用LED(Light Emitting Diode)点灯部40と、電源シーケンス用LED点灯部50と、第2D型フリップフロップ60を備える。
【0022】
検査対象IC10は、カードのプリント基板上に配置された複数のICの一つである。本実施例において、検査対象IC10は、2種類の電源電圧を必要とするものである。検査対象IC10へ投入される2種類の電源電圧は、第1電源電圧Vcc1と第2電源電圧Vcc2であるとする。
【0023】
第1D型フリップフロップ20(以下、第1FF20)は、プリセット入力端子21(以下、PRE端子21)、クリア入力端子23(以下、CLR端子23)、データ入力端子22(以下、D端子22)、クロック信号入力端子24(以下、CLK端子24)、非反転出力端子25(以下、Q端子25)、反転出力端子26(以下Qb端子26)、電源電圧入力端子27(以下、Vcc端子27)を備える。
【0024】
PRE端子21とCLR端子23は、検査対象IC10へ第1電源電圧(以下、Vcc1)を供給する第1電源(図示せず)と接続される。検査対象IC10へVcc1が投入される時に、PRE端子21とCLR端子23へはVcc1が同時に投入される。
【0025】
D端子22には、検査対象IC10へ第2電源電圧(以下、Vcc2)を供給する第2電源(図示せず)が接続される。検査対象IC10へ電源が投入される時に、D端子22へはVcc2が同時に投入される。
【0026】
Vcc1およびVcc2は、PRE端子21、CLR端子23およびD端子22へ、それぞれの端子の入力端に備えられる分圧抵抗(図示せず)によって、第1FF20が入力電圧のハイレベル、ローレベルを判定する判定基準電圧に調整して入力する。これによって検査対象IC10への入力電圧と第1FF20の判定基準電圧との差に起因する第1FF20の誤判定を防ぐ。これらの調整は、この方法に限定せず従来の技術を用いて行われる。
【0027】
CLK端子24は、クロック生成部30と接続されている。CLK端子24へはクロック生成部30が発生させたクロック信号が供給される。
【0028】
Q端子25とQb端子26は、CLK端子24へクロック信号が供給された時の、PRE端子21とCLR端子23とD端子22へ投入される入力電圧の状態によって、出力を変化させる。各端子の入力状態による、Q端子25とQb端子26の出力状態を図2に示す。
【0029】
Q端子25は、第2D型フリップフロップのCLR端子63と接続される。
Qb端子26は、電源監視用LED点灯部の抵抗R42と接続される。
Vcc端子27へは、所定の電源(図示せず)から第1FF20の電源電圧Vcc3(以下、Vcc3)が入力される。
【0030】
クロック生成部30は発振器31を備える。発振器31へは所定の電源(図示せず)から電源電圧Vcc3が入力されている。発振器31はクロック信号を生成し、第1FF20のCLK端子24へ供給する。
【0031】
電源監視用LED点灯部40は、発光ダイオード41(以下、LED41)と抵抗R42(以下、R42)を備える。LED41は、アノードに所定の電源(図示せず)からの電源電圧Vcc3が入力され、カソードに抵抗42の一端が接続される。抵抗R41の他の一端は、第1D型フリップフロップ20のQb端子26と接続される。
【0032】
第2D型フリップフロップ60(以下、第2FF60)は、第1FF20と同様に、プリセット入力端子61(以下、PRE端子61)、クリア入力端子63(以下、CLR端子63)、データ入力端子62(以下、D端子62)、クロック信号入力端子64(以下、CLK端子64)、非反転出力端子65(以下、Q端子65)、反転出力端子66(以下Qb端子66)、電源電圧入力端子67(以下、Vcc端子67)を備える。
【0033】
第2FF60は、D端子62とCLK端子64は接地がとられて接地電位Vssとなっている。CLR端子63は、第1FF20のQ端子25と接続される。
Q端子65は、電源シーケンス用LED点灯部50の抵抗R52と接続される。
PRE端子61は、所定の電源(図示せず)と接続され、Vcc3が入力されている。
Qb端子66は、何も接続されない。
Vcc端子67は、所定の電源(図示せず)と接続され、Vcc3が入力される。
【0034】
電源シーケンス監視用LED点灯部50は、発光ダイオード51(以下、LED51)と抵抗R52(以下、R52)を備える。LED51は、アノードに所定の電源(図示せず)が接続され、Vcc3が入力される。LED51は、カソードにR52の一端が接続される。R52の他の一端は、第2FF60のQ端子65と接続される。
【0035】
以上が、第1実施例の構成の説明である。なお、以下の[電源投入状態の正常性確認]、および[電源投入順序の正常性確認]の動作の説明において、構成は共に同様である。
【0036】
[動作の説明]
次に、第1実施例の動作を説明する。
[電源投入状態の正常性確認]
まず、第1電源電圧および第2電源電圧が正常に投入されているかの確認を行うための動作を説明する。図3Aから図3Cに、第1電源電圧および第2電源電圧の入力状態による第1FF20の出力を表したタイムチャートを示す。いずれの図においても、縦軸は第1FF20の各端子を示している。横軸は時間軸であり、T1からT4はCLKの各周期を表している。
【0037】
なお、本説明において、Vcc3は、第1電源電圧Vcc1および第2電源電圧Vcc2よりも先に投入される。また、発振器31からは任意の周波数のクロック信号が、第1FF20のCLK端子24に供給されている。供給されるクロック信号の周波数は従来使用されている範囲のものとする。
【0038】
図3Aは第1電源電圧Vcc1と第2電源電圧Vcc2が共に正常に供給された場合を示している。
初期状態であるT1において、Vcc1およびVcc2は供給されておらず、第1FF20のCLR端子23、PRE端子21およびD端子22はいずれもローレベル(以下、「L」)のため、図2に示すD型フリップフロップの真理値表により、Qb端子26の出力電位は、ハイレベル(以下、「H」)となっている。このため、電源監視用LED点灯部40のLED41に電流は流れず(以下、「オフ」)発光していない。
【0039】
T2において、Vcc1とVcc2が正常に供給されると、第1FF20のCLR端子23、PRE端子21およびD端子22はいずれも「H」となる。
【0040】
T3において、CLK端子24にクロック信号が入力されるタイミングで、CLR端子23、PRE端子21およびD端子22はいずれも「H」のため、図2に示すとおり、Qb端子26の出力は「L」へ変移する。Qb端子26が「L」へ変移するため、電源監視用LED点灯部40のLED41に電流が流れ(以下、「オン」)発光する。
LED41の発光を確認することで、Vcc1およびVcc2が正常に供給されていることが確認できる。
【0041】
次に、図3BはVcc1のみが正常に供給され、Vcc2に異常が発生している場合を示している。
初期状態であるT1においては、前述と同様であり。Qb端子26の出力電位は「H」にため、電源監視用LED点灯部40のLED41は「オフ」であり発光していない。
【0042】
T2において、Vcc1およびVcc2が供給されることになるが、Vcc2は、異常があり電圧供給がされない。そのため、CLR端子23およびPRE端子21は「H」となるが、D端子22は「L」のままである。
【0043】
T3において、CLK端子24にクロック信号が入力されるタイミングで、CLR端子23およびPRE端子21は「H」、D端子22は「L」のため、図2に示すとおり、Qbは「H」から変移しない。そのため、電源監視用LED点灯部40のLED41は「オフ」のままであり、発光しない。LED41が発光しないため、当該ICへ電源電圧が正常に供給されていないことが検知できる。
【0044】
次に、図3CはVcc2のみが正常に供給され、Vcc1に異常が発生している場合を示している。
初期状態であるT1においては、前述と同様であり。Qb端子26の出力電位は「H」にため、電源監視用LED点灯部40のLED41は「オフ」であり発光していない。
【0045】
T2において、Vcc1およびVcc2が供給されることになるが、Vcc1は、異常があり電圧供給がされない。そのため、D端子22は「H」となるが、CLR端子23およびPRE端子21は「L」のままである。
【0046】
T3において、CLK端子24にクロック信号が入力されるタイミングで、CLR端子23およびPRE端子21は「L」、D端子22は「H」のため、図2に示すとおり、Qbは「H」から変移しない。そのため、電源監視用LED点灯部40のLED41は「オフ」のままであり、発光しない。LED41が発光しないため、当該ICの電源電圧が正常に供給されていないことが検知できる。
【0047】
以上が、本実施例における、検査対象IC10に投入される電源電圧の3パターンの状態での動作説明である。LED41の点灯状態によって電源電圧が正常に供給されているか否かが一目で確認することができる。
【0048】
[電源投入順序の正常性確認]
次に、Vcc1およびVcc2の投入順序が規定されている場合に、投入順序の正常性の確認を行うための動作を説明する。
本実施例において、非検証対象IC10には、「Vcc1はVcc2より先に投入されなければならない。」との規定(以下、規定1)が定められているものとする。
図4Aおよび図4Bに、Vcc1およびVcc2の入力状態におる第1FF20および第2FF60の出力を表したタイムチャートを示す。縦軸は、(a)第1FF20の各端子と、(b)第2FF60の各端子を表している。横軸は時間軸であり、T1からT5はCLKの各周期を表している。
【0049】
なお、本説明において、Vcc3は、第1電源電圧Vcc1および第2電源電圧Vcc2よりも先に投入される。また、クロック生成部30の発振器が発振して第1FF20のCLK端子24に供給するクロック信号の周波数は、Vcc1とVcc2の投入遅延差に対して十分短い周期を持つものが望ましく、これらは従来使用されている範囲のものとする。
【0050】
図4Aは、Vcc1とVcc2が規定1を満たして、Vcc1がVcc2より先に投入された、正常状態の場合を示している。
初期状態であるT1において、検査対象IC10へは、Vcc1およびVcc2は供給されておらず、第1FF20のCLR端子23、PRE端子21、D端子22はいずれも「L」のため、図2により、Q端子25の出力電位は、「H」となっている。
また、第2FFにおいては、D端子62およびCLK端子64はVssとなっているため「L」、PRE端子61はVcc3によってあらかじめ「H」であり、CLR端子63は第1FFのQ端子25の出力電位により「H」である。このため、第2FFのQ端子65の出力電位は、図2より、「H」である。第2FFのQ端子65の出力電位が「H」のため、電源シーケンスLED点灯部50のLED51は「オフ」で発光しない。
【0051】
T2において、Vcc1が検査対象IC10へ投入される。これと同時に第1FF20のPRE端子21およびCLR端子23は、いずれも「H」へ遷移する。Vcc2は投入されていないため第1FF20のD端子22は「L」のままである。
【0052】
T3において、クロック信号が入力されるタイミングで、第1FF20のPRE端子21およびCLR端子23が「H」でD端子22が「L」のため、図2より、Q端子25の出力電位は「H」から「L」へ遷移する。
第2FF60のCLR端子63は、第1FF20のQ端子25が「L」へ遷移するにしたがって、「H」から「L」へ遷移する。第2FF60では、PRE端子61はVcc3により「H」、CLR端子63は「L」、D端子62はVssであり「L」であるので、図2より、Q端子65が「H」から「L」へ遷移する。
第2FFのQ端子65の出力電位が「L」となるため、電源シーケンスLED点灯部50のLED51は「オン」となり発光する。
この後、T3において、検査対象IC10へVcc2が投入される。これと同時に第1FF20のD端子22が「L」から「H」へ遷移する。
【0053】
T4において、クロック信号が入力されるタイミングで、第1FF20のPRE端子21およびCLR端子23が「H」でD端子22が「H」のため、図2より、Q端子25の出力電位は「L」から「H」へ遷移する。
第2FF60のCLR端子63は、第1FF20のQ端子25が「H」へ遷移するにしたがって、「L」から「H」へ遷移する。第2FF60では、PRE端子61がVcc3により「H」、CLR端子63は「H」、D端子62はVssのため「L」である。第2FFにおいてCLK端子64は、Vssとなっているためクロック信号の入力はなく、PRE端子61およびCLR端子63が共に「H」の場合は、Q端子65の出力電位は以前の出力電位を維持しラッチ固定となる。そのため、第2FFのQ端子65は「L」を維持し、電源シーケンスLED点灯部50のLED51は「オン」を維持して発光しつづける。これによりVcc1およびVcc2が規定された順序にて投入されたことが確認できる。
【0054】
なお、T4において、クロック信号が入力されるタイミングで、第1FF20のPRE端子21およびCLR端子23が「H」でD端子22が「H」のため、図2より、Qb端子26の出力電位は「H」から「L」へ遷移する。Qb端子26が「L」へ変移するため、電源監視用LED点灯部40のLED41は「オン」となり、発光する。LED41の発光を確認することで、Vcc1およびVcc2は正常に供給されていることも確認でき、両電源供給状態と電源投入シーケンスの双方とも正常であることが確認できる。
【0055】
次に、図4Bは、Vcc1とVcc2が規定1に違反して、Vcc2がVcc1より先に供給された、異常状態の場合を示している。
初期状態であるT1において、検査対象IC10へは、Vcc1およびVcc2は供給されておらず、第1FF20のCLR端子23、PRE端子21、D端子22はいずれも「L」のため、図2により、Q端子25の出力電位は、「H」となっている。
また、第2FFにおいては、D端子62およびCLK端子64はVssとなっているため「L」、PRE端子21はVcc3によりあらかじめ「H」であり、CLR端子63は第1FFのQ端子25の出力電位により「H」である。このため、第2FFのQ端子65の出力電位は、図2より、「H」である。
第2FFのQ端子65の出力電位が「H」のため、電源シーケンスLED点灯部50のLED51は「オフ」で発光しない。
【0056】
T2において、異常状態のため、Vcc2が先に検査対象IC10へ投入される。これと同時に第1FF20のD端子22は「H」へ遷移する。Vcc1は、異常があり投入されていないため第1FF20のPRE端子21およびCLR端子23は「L」のままである。
【0057】
T3において、クロック信号が入力されるタイミングで、第1FF20のPRE端子21およびCLR端子23が「L」でD端子22が「H」のため、図2より、Q端子25の出力電位は「H」を維持する。第2FF60のCLR端子63は、第1FF20のQ端子25が「H」を維持するため、「H」から遷移しない。第2FF60では、PRE端子61が「H」、CLR端子63が「H」、D端子62は「L」となる。前述のとおり第2FF60ではCLK端子64はVssとなっているためクロックの入力がなく、図2より、Q端子25は「H」を維持する。第2FFのQ端子65の出力電位が「H」を維持するため、電源シーケンスLED点灯部50のLED51は「オフ」のままであり発光しない。
この後、T3において、検査対象IC10へVcc1が投入される。これと同時に第1FF20のPRE端子21およびCLR端子23が「L」から「H」へ遷移する。
【0058】
T4において、クロック信号が入力されるタイミングで、第1FF20のPRE端子21およびCLR端子23が「H」でD端子22が「H」のため、図2より、Q端子25の出力電位は「H」を維持する。第2FF60のCLR端子63は、第1FF20のQ端子65が「H」を維持するため、「H」を維持する。第2FF60では、PRE端子61はVcc3により「H」、CLR端子63が「H」、D端子62はVssのため「L」となる。第2FFにおいてCLK端子64は、Vssとなっているためクロック信号の入力はなく、PRE端子61およびCLR端子63が共に「H」の場合は、Q端子65の出力電位は以前の出力電位を維持しラッチ固定となる。そのため、第2FFのQ端子65は「H」を維持し、電源シーケンスLED点灯部50のLED51は「オフ」のままであり、発光しない状態を維持しつづける。これによりVcc1およびVcc2の投入順序に異常があったことを確認できる。
【0059】
なお、T4において、クロック信号が入力されるタイミングで、第1FF20のPRE端子21およびCLR端子23が「H」でD端子22が「H」のため、図2より、Qb端子26の出力電位は「H」から「L」へ遷移する。Qb端子26が「L」へ変移するため、電源監視用LED点灯部40のLED41は「オン」となり、発光する。LED41の発光を確認することで、Vcc1およびVcc2は正常に供給されていることが確認でき、異常があったのは、電源投入シーケンスであったことが確認できる。
【0060】
以上が第1実施例の説明である。電源監視用LED点灯部40のLED41が発光するか否かを確認することで電源の投入状況が正常であるか否かを容易に確認することができ、電源シーケンス用LED点灯部50のLED51が発光するか否かを確認することで電源の投入順序が正常であるか否かを容易に確認することができる。
【0061】
(第2実施例)
第2実施例においては、第1実施例と同様、検査を行うICに2種類の電源が投入される場合で、両電源の投入順序に規定があり、さらに両電源の投入順序に遅延差の規定が設けられている場合に、両電源が当該規定通りの順序で投入されたか否かを、容易に確認することを可能とする本発明の構成と動作を説明する。
【0062】
本実施例において、非検証対象IC10には、「Vcc1はVcc2より先に投入されなければならず、Vcc1とVcc2の投入遅延差は20ms以上である。」との規定(以下、規定2)が定められているものとする。図5は、Vcc1とVcc2が規定2を満たして投入される場合(正常状態)のタイムチャートを表している。また、図6は、Vcc1とVcc2が規定2を満たさずに投入される(正常状態)のタイムチャートを表している。
【0063】
[構成の説明]
まず、第2実施例の構成を説明する。図7に本発明の第2実施例の構成図を示す。本実施例においては、第1実施例との差のある部分に説明を特化する。
【0064】
本実施例において、電源正常性確認装置は第1実施例と同様に、検査対象IC10と、第1FF20と、クロック生成部30と、電源監視用LED点灯部40と、電源シーケンス用LED点灯部50と、第2FF60を備え、さらに遅延生成部70を備える。
【0065】
遅延生成部70は、抵抗71(以下R71)とコンデンサ72(以下、C72)を備える。遅延生成部は、規定により先に投入される電源と当該電源と接続される端子との間に接続する。本実施例においては規定2によりVcc1が先に投入される事となるため、第1電源とPRE端子21およびCLR端子23との間に接続される。
【0066】
遅延生成部70は、R71の抵抗値と、C71の静電容量によって投入される電源電圧に遅延をもたらす。例えば、本実施例において、規定2による電源投入遅延差は20msである。Vcc1=5V、R71=10kΩ、C72=2μFとすると、遅延時間=R71×C72であるため、10k×2μF=20msとなり、これによりVcc1の投入時間に20msの遅延を与えることができる。
【0067】
Vcc1が20msの遅延時間を持って投入されたとしても、Vcc2より早く立ち上がることが確認できれば、規定2は満たされていることが確認できる。
【0068】
遅延生成部70は、R71およびC72の値を変更することで投入遅延差に対する設定を変更することが可能である。遅延生成部70は、投入遅延差に合わせて部位ごと交換して対応可能なものとしてもよい。
【0069】
なお、本実施例において、クロック生成部30の発振器31が発振して第1FF20のCLK端子24に供給するクロック信号の周波数は、Vcc1とVcc2の投入遅延差に対して十分短い周期を持つものが望ましく、これらは従来使用されている範囲のものとする。以上が、第2実施例の構成の説明である。
【0070】
[動作の説明]
次に、第2実施例の動作を説明する。本実施例における動作の方法は、第1実施例にて説明した図4Aおよび図4Bのタイムチャートと同様である。Vcc1は、遅延生成部70によって、規定2による投入遅延差20msを加えられ、PRE端子21およびCLR端子23へ入力される。この状態においてもVcc1がVcc2より先に立ち上がれば、つまり、PRE端子21およびCLR端子23が、D端子22より先に立ち上がれば、規定2は満たされている。
【0071】
図4Aは、Vcc1とVcc2が規定2を満たして、Vcc1がVcc2より先に投入された、正常状態の場合を示している。第1実施例においての説明と同様に、
T3において、クロック信号が入力されるタイミングで、電源シーケンスLED点灯部50のLED51は「オン」となり発光する。
【0072】
T4においても、電源シーケンスLED点灯部50のLED51は「オン」を維持して発光しつづける。これによりVcc1およびVcc2が、規定2を満たして投入されたことが確認できる。
【0073】
なお、T4において、クロック信号が入力されるタイミングで、第1FF20のPRE端子21およびCLR端子23が「H」でD端子22が「H」のため、図2より、Qb端子26の出力電位は「H」から「L」へ遷移する。Qb端子26が「L」へ変移するため、電源監視用LED点灯部40のLED41は「オン」となり、発光する。LED41の発光を確認することで、Vcc1およびVcc2は正常に供給されていることも確認でき、両電源供給状態と電源投入シーケンスの双方とも正常であることが確認できる。
【0074】
次に、図4Bは、Vcc1とVcc2が規定2に違反して、Vcc2がVcc1より先に供給された、異常状態の場合を示している。
T3において、クロック信号が入力されるタイミングで、電源シーケンスLED点灯部50のLED51は「オフ」のままであり発光しない。
【0075】
T4においても、電源シーケンスLED点灯部50のLED51は「オフ」のままであり、発光しない状態を維持しつづける。これによりVcc1およびVcc2は、規定2を満たさずに投入され、異常があったことを確認できる。
【0076】
なお、T4において、クロック信号が入力されるタイミングで、第1FF20のPRE端子21およびCLR端子23が「H」でD端子22が「H」のため、図2より、Qb端子26の出力電位は「H」から「L」へ遷移する。Qb端子26が「L」へ変移するため、電源監視用LED点灯部40のLED41は「オン」となり、発光する。LED41の発光を確認することで、Vcc1およびVcc2は正常に供給されていることが確認でき、異常があったの電源投入シーケンスであったことが確認できる。
【0077】
以上が第2実施例の説明である。遅延生成部70を接続することで、電源シーケンス用LED点灯部50のLED51が発光するか否かを確認するだけで、規定2のような投入遅延差を持って電源投入が行われる場合にも、電源投入の正常性を容易に確認することができる。
【0078】
(第3実施例)
第3実施例においては、検査対象IC10に投入される電源が3種類のある場合を説明する。本実施例において検査対象ICに投入される電源電圧は3種類であり、Vcc1、Vcc2に加えVcc4も投入される。このような場合においても、第2実施例において説明した、電源正常性確認装置の構成を複数組み合わせることで、容易に電源電圧が規定3を満たして投入されるか否かを確認することができる。
【0079】
本実施例において、検査対象IC10には、「電源電圧はVcc1、Vcc2、Vcc4の順で投入される。Vcc1とVcc2の投入遅延差およびVcc2とVcc3の投入遅延差は共に30ms以上である。」との規定(以下、規定3)が定められているものとする。
【0080】
[構成の説明]
まず、第3実施例の構成を説明する。図8に本発明の第3実施例の構成図を示す。 本実施例において、電源正常性確認装置は第2実施例において説明した構成と同様の2つ構成を使用する。この2つの構成をそれぞれ、第一構成800と第二構成900と呼ぶ。第一構成800にはVcc1およびVcc2が投入され、第二構成900にはVcc2およびVcc4が投入されるように構成する。第一構成800および第二構成900のそれぞれの構成は、共に第2実施例と同様の構成である。本実施例においては、第2実施例との差のある部分に説明を特化する。
【0081】
第一構成800は、第2実施例の構成および動作方法と同様である。第二構成900も、第2実施例の構成と同様であるが、第二構成900は、検査対象IC10に投入される電源電圧のうち、Vcc2およびVcc4の正常性の確認を行う。
第二構成900は、第3D型フリップフロップ200(以下、第3FF200)と、クロック生成部300と、電源監視用LED点灯部400と、電源シーケンス用LED点灯部500と、第4D型フリップフロップ600(以下、第4FF600)を備える。
【0082】
第3FF200は、第1FF20と同様に、プリセット入力端子201(以下、PRE端子201)、クリア入力端子203(以下、CLR端子203)、データ入力端子202(以下、D端子202)、クロック信号入力端子204(以下、CLK端子204)、非反転出力端子205(以下、Q端子205)、反転出力端子206(以下Qb端子206)、電源電圧入力端子207(以下、Vcc端子207)を備える。
【0083】
クロック生成部300は、発振器301を備える。電源監視用LED点灯部400は、発光ダイオード401(以下、LED401)と抵抗402(以下、R402)を備える。
【0084】
第4FF600は、第2FF60と同様に、プリセット入力端子601(以下、PRE端子601)、クリア入力端子603(以下、CLR端子603)、データ入力端子602(以下、D端子602)、クロック信号入力端子604(以下、CLK端子604)、非反転出力端子605(以下、Q端子605)、反転出力端子606(以下Qb端子606)、電源電圧入力端子607(以下、Vcc端子607)を備える。
【0085】
電源監視用LED点灯部500は、発光ダイオード501(以下、LED501)と抵抗502(以下、R502)を備える。遅延生成部700は、抵抗701(以下R701)とコンデンサ702(以下、C702)を備える。第二構成900における各端子の接続状態および動作方法は、第一構成800と同様である。
【0086】
第一構成800の遅延生成部70、および第二構成900の遅延生成部700は、規定3に規定された投入遅延差を電源電圧に与えるように調整されている。遅延生成部70は、Vcc1とVcc2の投入遅延差20msを与えるよう調整される。遅延生成部700はVcc2およびVcc4の投入遅延差30msを与えるよう調整される。この調整方法についても第2実施例と同様にR71とR701の抵抗値、C72とC702の静電容量をそれぞれ調整することによって投入遅延差を生成する。以上が、第3実施例の構成の説明である。
【0087】
[動作の説明]
次に、第3実施例の動作を説明する。第一構成800と第二構成900のそれぞれの動作は、第2実施例において説明したとおりである。Vcc1およびVcc2の投入状態は、第一構成800のLED41およびLED51の発光状態によって確認可能である。Vcc2およびVcc4の投入状態は、LED401およびLED501の発光状態によって確認可能である。
【0088】
第一構成800の電源監視用LED点灯部40において、LED41の発光状態を確認することで、Vcc1およびVcc2が正常に投入されていることが確認できる。
【0089】
第二構成900の電源監視用LED点灯部400において、LED401の発光状態を確認することで、Vcc2およびVcc4が正常に投入されていることが確認できる。
【0090】
LED41およびLED401の発光状態をあわせて確認することによって、3種類の電源が正常に投入しているか否かが判断できる。これらは、LED41およびLED401が、別々に発光状態を表示するもでもよいし、NAND回路に接続することで検査対象IC10に投入される、すべての電源の正常性を一括で表示するようにしてもよい。
【0091】
また、第一構成800の電源シーケンス用LED点灯部50において、LED51の発光状態を確認することで、Vcc1およびVcc2が規定3に規定される投入順序と投入遅延差を満たして投入されているか否かを確認できる。
【0092】
第二構成900の電源シーケンス用LED点灯部500において、LED501の発光状態を確認することで、Vcc2およびVcc4が規定3に規定される投入順序と投入遅延差を満たして投入されているか否かを確認できる。
【0093】
LED51およびLED501の発光状態をあわせて確認することによって、3種類の電源が規定3を満たして投入しているか否かが判断できる。これらはLRD51とLED501が、別々に発光状態を表示するもでもよし、NAND回路に接続することで検査対象IC10に投入される、すべての電源の正常性を一括で表示するようにしてもよい。
【0094】
なお、本実施例において、クロック生成部30の発振器31が発振して第1FF20のCLK端子24に供給するクロック信号の周波数、およびクロック生成部300の発振器301が発振して第3FF200のCLK端子204に供給するクロック信号の周波数は、規定3の投入遅延差に対して十分短い周期を持つものが望ましく、これらは従来使用されている範囲のものとする。
【0095】
また、検査対象ICに投入される電源の種類がさらに増えるような場合にも同様に、第2実施例の構成を、第3構成、第4構成と追加することで対応が可能である。
さらに、本実施例において、Vcc1とVcc4の間にも投入遅延の規定が存在するような場合にも、同様に構成を追加することで対応が可能である。
【0096】
以上が第3実施例の説明である。第2実施例に説明した電源正常性確認装置の構成を複数組み合わせることで、検査対象IC10へ投入される電源数が増加した場合にも、規定3に規定されるような条件を満たして、電源電圧が投入されているか否かを容易に確認することができる。
【0097】
なお、すべての実施例において、「電源が正常である場合にはLEDが発光し、電源が異常である場合にはLEDが発光しない」として説明しているが、「電源正常である場合に発光せず、電源に異常がある場合に発光する」としてもよい。さらに、本実施例では、正常性の確認のためにLEDを接続して発光させているが、これはLEDには限らない、別の装置に接続することにより、アラームのようにして検出することも可能である。
【0098】
また、全ての実施例において検査対象をICとしているが、本発明は、検査対象をIC以外の様々な検査対象へ応用できる。電圧が正常に供給されているか否か、電圧の供給順序が正常か否か、といった検査を行う検査対象については広く応用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明における、第1実施例の構成図である。
【図2】本発明における、D型フリップフロップの真理値表である。
【図3A】本発明の第1実施例における、正常時(Vcc1およびVcc2が共に正常に投入)のタイムチャートである。
【図3B】本発明の第1実施例における、異常時(Vcc1のみが投入)のタイムチャートである。
【図3C】本発明の第1実施例における、異常時(Vcc2のみが投入)のタイムチャートである。
【図4A】本発明の第1実施例における、正常時(Vcc1、Vcc2の順で投入)のタイムチャートである。
【図4B】本発明の第1実施例における、異常時(Vcc2、Vcc1の順で投入)のタイムチャートである、
【図5】本発明における、第2実施例の構成図である。
【図6】本発明における、第2実施例の遅延差の正常時を表す図である。
【図7】本発明における、第2実施例の遅延差の異常時を表す図である。
【図8】本発明における、第3実施例の構成図である。
【符号の説明】
【0100】
10 検査対象IC
20 第1D型フリップフロップ
21 第1D型フリップフロップ20のPRE端子
22 第1D型フリップフロップ20のD端子
23 第1D型フリップフロップ20のCLR端子
24 第1D型フリップフロップ20のCLK端子
25 第1D型フリップフロップ20のQ端子
26 第1D型フリップフロップ20のQb端子
27 第1D型フリップフロップ20のVcc端子
30 クロック生成部
31 クロック生成部30の発振機
40 電源監視用LED点灯部
41 電源監視用LED点灯部40の発光ダイオード
42 電源監視用LED点灯部40の抵抗
50 電源シーケンス用LED点灯部
51 電源シーケンス用LED点灯部50の発光ダイオード
52 電源シーケンス用LED点灯部50の抵抗
60 第2D型フリップフロップ
61 第2D型フリップフロップ60のPRE端子
62 第2D型フリップフロップ60のD端子
63 第2D型フリップフロップ60のCLR端子
64 第2D型フリップフロップ60のCLK端子
65 第2D型フリップフロップ60のQ端子
66 第2D型フリップフロップ60のQb端子
67 第2D型フリップフロップ60のVcc端子
70 遅延生成部
71 遅延生成部70の抵抗
72 遅延生成部70のコンデンサ
200 第3D型フリップフロップ
201 第3D型フリップフロップ200のPRE端子
202 第3D型フリップフロップ200のD端子
203 第3D型フリップフロップ200のCLR端子
204 第3D型フリップフロップ200のCLK端子
205 第3D型フリップフロップ200のQ端子
206 第3D型フリップフロップ200のQb端子
207 第3D型フリップフロップ200のVcc端子
300 クロック生成部
301 クロック生成部300の発振器
400 電源監視用LED点灯部
401 電源監視用LED点灯部400の発光ダイオード
402 電源監視用LED点灯部400の抵抗
500 電源シーケンス用LED点灯部
501 電源シーケンス用LED点灯部500の発光ダイオード
502 電源シーケンス用LED点灯部500の抵抗
600 第4D型フリップフロップ
601 第4D型フリップフロップ600のPRE端子
602 第4D型フリップフロップ600のD端子
603 第4D型フリップフロップ600のCLR端子
604 第4D型フリップフロップ600のCLK端子
605 第4D型フリップフロップ600のQ端子
606 第4D型フリップフロップ600のQb端子
607 第4D型フリップフロップ600のVcc端子
700 遅延生成部
701 遅延生成部700の抵抗
702 遅延生成部700のコンデンサ
800 第一構成の電源正常性確認装置
900 第二構成の電源正常性確認装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電圧が入力された後第2電圧が入力されるときには第1出力と第2出力を出力し、前記第2電圧が入力された後前記第1電圧が入力されるときには前記第1出力を出力する処理部と、
前記第1出力に応答して点灯する第1表示部と前記第2出力に応答して点灯する第2表示部とを有する表示部と、
を備える電源正常性確認装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電源正常性確認装置であって、
前記第1電圧を入力して、前記第1電圧に遅延を与えて、前記処理部へ出力する遅延生成部をさらに備える電源正常性確認装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電源正常性確認装置であって、
前記遅延生成部は、前記遅延を可変して設定することが可能である電源正常性確認装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の電源正常性確認装置であって、前記処理部は、
前記第1電圧をプリセット端子とクリア端子へ入力し、前記第2電圧をデータ端子へ入力し、前記第1電圧と前記第2電圧の両方が入力されているとき反転出力端子から前記第1出力を出力し、前記第1電圧が入力された後前記第2電圧が入力されるときには反転出力端子から前記第1出力と非反転出力端子から第2出力を出力し、前記第2電圧が入力された後前記第1電圧が入力されるときには反転出力端子から前記第1出力を出力する第1フリップフロップと、
クリア端子を前記第1フリップフロップの前記非反転出力端子と接続し、前記第3電圧を入力したときに、非反転出力端子から前記第2出力を出力する第2フリップフロップと、
を備える電源正常性確認装置。
【請求項5】
第1電圧を受信するステップと、
第2電圧を受信するステップと、
前記第1電圧が入力された後前記第2電圧が入力されるときには前記第1表示部と第2表示部を点灯するステップと、
前記第2電圧が入力された後前記第1電圧が入力されるときには前記第1表示部を点灯するステップと
を具備する電源正常性確認方法。
【請求項6】
請求項5に記載の電源正常性確認方法であって、
前記第1電圧を受信するステップにおいて、
前記第1電圧を入力し前記第1電圧に遅延を与えて前記処理部へ出力するステップをさらに備える電源正常性確認方法。
【請求項7】
請求項6に記載の電源正常性確認方法であって、
前記第1電圧を受信するステップにおいて、
前記遅延を可変して設定するステップをさらに備える電源正常性確認方法。
【請求項8】
請求項5から請求項7までのいずれかに記載の電源正常性確認方法であって、
前記第1電圧を受信するステップにおいて、
前記第1電圧を第1フリップフロップのプリセット端子とクリア端子へ入力するステップと、
前記第2電圧を受信するステップにおいて、
前記第2電圧を前記第1フリップフロップのデータ端子へ入力するステップと、
前記第1表示部と第2表示部を点灯するステップにおいて、
前記第1電圧が入力された後前記第2電圧が入力されるときには前記第1フリップフロップの反転出力端子から前記第1出力と前記第1フリップフロップの非反転出力端子から前記第3出力電圧を出力するステップと、
前記第1フリップフロップの前記非反転出力端子と接続した第2フリップフロップのクリア端子に前記第3電圧を入力したときに、前記第2フリップフロップの非反転出力端子から前記第2出力を出力するステップと、
前記第1表示部を点灯するステップにおいて、
前記第2電圧が入力された後前記第1電圧が入力されるときには前記第1フリップフロップの反転出力端子から前記第1出力を出力するステップと
をさらに備える電源正常性確認方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−104326(P2009−104326A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−274190(P2007−274190)
【出願日】平成19年10月22日(2007.10.22)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】