電源管理通信装置、及び通信システム
【課題】低コストでの実現が可能であり、また停電時等でも電気製品の稼動状態を管理することができ、更に災害の防止にも役立つ電源管理通信装置を提供する。
【解決手段】管理対象装置1が停止中であって、RFIDタグ16がパッシブ型として動作しているときには、電気製品管理サーバ4のリーダライター3から問い合わせ要求が送信され、RFIDタグ16が応答しても、この応答がリーダライター3で受信されず、記憶装置42内のデータテーブルD2における管理対象装置1の稼動状態が変更されない。また、管理対象装置1が稼動中であって、RFIDタグ16がアクティブ型として動作しているときには、リーダライター3から問い合わせ要求が送信され、RFIDタグ16が応答すると、この応答がリーダライター3で受信され、記憶装置42内のデータテーブルD2における管理対象装置1の稼動状態が稼動中に変更されて、稼動状態が更新される。
【解決手段】管理対象装置1が停止中であって、RFIDタグ16がパッシブ型として動作しているときには、電気製品管理サーバ4のリーダライター3から問い合わせ要求が送信され、RFIDタグ16が応答しても、この応答がリーダライター3で受信されず、記憶装置42内のデータテーブルD2における管理対象装置1の稼動状態が変更されない。また、管理対象装置1が稼動中であって、RFIDタグ16がアクティブ型として動作しているときには、リーダライター3から問い合わせ要求が送信され、RFIDタグ16が応答すると、この応答がリーダライター3で受信され、記憶装置42内のデータテーブルD2における管理対象装置1の稼動状態が稼動中に変更されて、稼動状態が更新される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種の電気製品等の電源管理を行うための電源管理通信装置及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電気製品の稼動状態を確認するときには、人が製品の設置場所まで行って、その稼動状態を調べているが、そのような確認方法は非効率的であって、また確認し間違いや確認漏れ等が生じ易い。
【0003】
また、特許文献1では、電気製品が接続される電源プラグに無線タグを埋め込み、無線タグとの間で無線通信を行うリーダライターをコンセント等に設け、リーダライターにより電気製品の稼動状態はもとよりその識別情報や消費電力までも無線タグから読取って、この読取った情報をリーダライターから電力線搬送通信ネットワークを通じて管理サーバへと伝送し、電気製品の稼動状態等を管理サーバ側で一括管理している。また、ここでは、電源プラグをコンセントに挿し込んで、コンセントから電源プラグの無線タグへと電力を供給して、無線タグによる通信を可能にしている。
【特許文献1】特開2006−245983号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、リーダライターにより無線タグから読取った情報を電力線搬送通信ネットワークを通じて管理サーバに伝送しているので、無線タグ及びリーダライターだけではなく、電力線搬送通信ネットワーク用のモデムが必要になり、低コストでの実現が困難であった。
【0005】
また、電源プラグをコンセントに挿し込んだときに、コンセントから電源プラグの無線タグへと電力を供給して、無線タグによる無線通信を可能にしているので、電源プラグがコンセントから外れたり、停電になったときには、無線タグとリーダライター間の無線通信が不可能になり、電気製品の稼動状態を確認することができなくなった。
【0006】
更に、地震等の緊急時の対応を考慮しておらず、緊急時の災害や二次災害を防止することができなかった。
【0007】
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、低コストでの実現が可能であり、また停電時等でも電気製品の稼動状態を管理することができ、更に災害の防止にも役立つ電源管理通信装置及び通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の電源管理通信装置は、外部通信装置との間で無線通信を行う無線通信手段と、外部電源から電力供給を受ける管理対象装置の外部電源使用状況を検出する使用状況検出手段と、前記使用状況検出手段により検出された管理対象装置の外部電源使用状況に基づき、前記外部電源から前記無線通信手段への電力供給をオンオフする第1切り換え手段とを備えている。
【0009】
また、前記外部電源から前記管理対象装置への電力供給をオンオフする第2切り換え手段を備え、前記無線通信手段は、前記外部通信装置からの指示に基づき、第2切り換え手段をオンオフしている。
【0010】
更に、前記無線通信手段は、前記第1切り換え手段により前記外部電源から無線通信手段への電力供給がオフにされているときに、前記外部通信装置からの電波を受信すると、この電波を電力に変換して、この電力により動作している。
【0011】
また、前記外部電源から前記管理対象装置への電力供給をオンオフする第2切り換え手段を備え、前記無線通信手段は、前記外部通信装置からの指示に基づき、第1及び第2切り換え手段をオフにして、外部電源から無線通信手段及び管理対象装置への電力供給を停止させ、このときに外部通信装置からの電波を受信すると、この電波を電力に変換して、この電力により動作し、無線通信により外部通信装置からの第2切り換え手段の切り換え指示を受けて、この指示に応答して第2切り換え手段をオンに切り換え、外部電源から管理対象装置への電力供給を再開している。
【0012】
一方、本発明の通信システムは、電源管理通信装置と、電源管理通信装置との間で無線通信を行う外部通信装置とを備え、前記電源管理通信装置は、外部電源から電力供給を受ける管理対象装置の外部電源使用状況を検出して、この検出した管理対象装置の外部電源使用状況に基づき、外部電源から該電源管理通信装置への電力供給をオンオフし、前記外部通信装置は、無線通信による電源管理通信装置の応答の有無に基づき、管理対象装置の外部電源使用状況を管理している。
【発明の効果】
【0013】
このような構成の電源管理通信装置において、無線通信手段は、外部通信装置との間で無線通信を行うことができ、外部電源から第1切り換え手段を通じて電力供給を受ける。この第1切り換え手段は、使用状況検出手段により検出された管理対象装置の外部電源使用状況に基づきオンオフされ、外部電源の電力を無線通信手段に供給したり、この電力の供給を停止する。例えば、管理対象装置が外部電源から電力供給を受けている使用状況では、第1切り換え手段がオンにされ、外部電源の電力が無線通信手段に供給される。このとき、外部通信装置は、無線通信手段との間で無線通信を行うことができ、管理対象装置が外部電力の供給を受けている旨、つまり管理対象装置の稼動状態を確認することができる。また、管理対象装置が外部電源から電力供給を受けていない使用状況では、第1切り換え手段がオフにされ、外部電源の電力が無線通信手段に供給されない。このとき、外部通信装置は、無線通信手段との間で無線通信を行うことができず、管理対象装置が外部電力の供給を受けていない旨、つまり管理対象装置の停止状態を確認することができる。
【0014】
例えば、無線通信手段及び外部通信装置として無線タグ及びリーダライターを適用することができ、他の電力線搬送通信ネットワーク等を必要とせず、低コストでの実現が可能である。
【0015】
また、外部電源から管理対象装置への電力供給をオンオフする第2切り換え手段を設け、外部通信装置からの指示に基づき、無線通信手段により第2切り換え手段をオンオフしているので、外部通信装置により管理対象装置への電力供給のオンオフを制御することができる。例えば、地震等の緊急時に、管理対象装置への電力供給をオフにして、災害を未然に防止することができる。
【0016】
更に、無線通信手段は、第1切り換え手段により外部電源から無線通信手段への電力供給がオフにされているときに、外部通信装置からの電波を受信すると、この電波を電力に変換して、この電力により動作する。従って、無線通信手段は、外部電源から電力供給を受けなくても、外部通信装置との間で無線通信を行うことができる。ただし、無線通信を行うことが可能な無線通信手段と外部通信装置間の離間距離は数cm程度である。このため、外部通信装置としてハンディタイプのものを用い、この外部通信装置を無線通信手段に近づけたときにだけ、無線通信手段と外部通信装置間の無線通信が可能となる。
【0017】
また、無線通信手段は、外部通信装置からの指示に基づき、第1及び第2切り換え手段をオフにして、外部電源から無線通信手段及び管理対象装置への電力供給を停止させるようにしてもよい。この場合も、先に述べたように無線通信手段は、外部通信装置からの電波を電力に変換して、この電力により動作することが可能であるが、無線通信を行うことが可能な無線通信手段と外部通信装置間の離間距離が数cm程度となる。しかしながら、外部通信装置としてハンディタイプのものを用い、この外部通信装置を無線通信手段に近づけるようにすれば、無線通信手段と外部通信装置間の無線通信が可能となり、外部通信装置から無線通信手段に第2切り換え手段の切り換え指示を出して、第2切り換え手段をオンに切り換え、外部電源から管理対象装置への電力供給を再開することができる。
【0018】
一方、本発明の通信システムは、上記本発明の電源管理通信装置及び外部通信装置とを備えているので、同様の作用効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の通信システムの一実施形態を示すブロック図である。本実施形態の通信システムは、一般家庭、オフィス、工場等で用いられている種々の電気製品や電動機器等(以下、管理対処装置1と称する)の稼動状態を管理するためのものであり、管理対象装置1毎に設けられた電源管理通信装置2と、各電源管理通信装置2との間でリーダライター3を介して無線通信を行う設置型の電気製品管理サーバ4と、各電源管理通信装置2との間で無線通信を行うハンディ型の復旧用無線通信装置5とを備えている。
【0021】
電源管理通信装置2は、管理対象装置1の電源プラグ1aと電源コンセント6間に挿入接続され、電源コンセント6から管理対象装置1への電力供給をオンオフする。
【0022】
また、電源管理通信装置2は、電源コンセント6に接続されたときに、電源コンセント6からの電力供給を受けて動作し、その通信エリアが広がって、遠隔の電気製品管理サーバ4との間で無線通信を行うことができる。
【0023】
更に、電源管理通信装置2は、電源コンセント6から外されたり、停電になったときに、電源コンセント6からの電力供給を受けることはないが、電気製品管理サーバ4又は復旧用無線通信装置5からの電波を受信したときに、この電波入力を電力に変換し、この電力により動作する。ただし、その通信エリアは数cm程度と極めて狭くなる。このため、電源コンセント6からの電力供給を受けていない状態では、持ち運び可能なハンディ型の復旧用無線通信装置5が電源管理通信装置2に近づけられたときにだけ、電源管理通信装置2と復旧用無線通信装置5間の無線通信が可能となる。
【0024】
次に、電源管理通信装置2、電気製品管理サーバ4、及び復旧用無線通信装置5の構成を説明する。
【0025】
電源管理通信装置2は、電源コンセント6に挿入接続されるプラグ11と、管理対象装置1の電源プラグ1aが挿入接続されるコンセント12と、プラグ11とコンセント12間を接続する電源ライン13と、電源ライン13に挿入されたスイッチ14とを備えている。プラグ11が電源コンセント6に接続されかつコンセント12に管理対象装置1の電源プラグ1aが接続されると、電源コンセント6→プラグ11→スイッチ14→コンセント12→電源プラグ1a→管理対象装置1という管理対象装置1への電力供給経路が形成され、管理対象装置1の稼動が可能になる。
【0026】
また、電源管理通信装置2は、電源ライン13の電流を検出する電力供給オンオフ検出部15と、RFIDタグ16と、電源ライン13とRFIDタグ16間に挿入された常開スイッチ17とを備えている。管理対象装置1への電力供給経路が形成され、管理対象装置1が稼動していると、電源ライン13に電流が流れるので、電力供給オンオフ検出部15は、電源ライン13の電流を検出し、常開スイッチ17をオンにする。このとき、電源ライン13→常開スイッチ17→RFIDタグ16というRFIDタグ16への電力供給経路が形成され、RFIDタグ16が電源ライン13からの電力供給を受けてアクティブ型として動作し、RFIDタグ16の通信エリアが数十m以上に広がり、RFIDタグ16と遠隔の電気製品管理サーバ4間の無線通信が可能になる。
【0027】
プラグ11が電源コンセント6から外されたり、電源プラグ1aがコンセント12から外されたり、管理対象装置1が停止中であったり、停電になると、電源ライン13に電流が流れなくなる。このとき、電力供給オンオフ検出部15は、電源ライン13の電流を検出することができず、常開スイッチ17をオフにする。このため、電源ライン13からRFIDタグ16への電力供給経路が形成されず、RFIDタグ16が電源ライン13からの電力供給を受けられずにパッシブ型として動作し、RFIDタグ16の通信エリアが数cm程度まで狭くなり、移動可能なハンディ型の復旧用無線通信装置5が電源管理通信装置2に近づけられたときにだけ、RFIDタグ16と復旧用無線通信装置5間の無線通信が可能となる。
【0028】
図2は、電力供給オンオフ検出部15の構成を示すブロック図である。この電力供給オンオフ検出部15では、電源ライン13の交流電力をAC/DC変換回路31に取り込んで、この交流電力を直流電力に変換し、この直流電力をRFIDタグ電源生成回路32に加え、ここでRFIDタグ16の供給電力を生成し、供給電力をRFIDタグ電源生成回路32から常開スイッチ17に加えている。また、電源ライン13の交流電流に伴う磁界の変化をトランス式交流センサ33で検出し、トランス式交流センサ33の検出出力を交流電流検出回路34に加えて、ここで電源ライン13により電力供給がなされているか否かを検出し、電力供給がなされているときにだけ、交流電流検出回路34により常開スイッチ17をオンにしている。従って、電源ライン13により電力供給がなされ、管理対象装置1が稼動しているときには、常開スイッチ17がオンになって、RFIDタグ16が電源ライン13からの電力供給を受けてアクティブ型として動作する。また、電源ライン13により電力供給がなされず、管理対象装置1が停止中のときには、常開スイッチ17がオフになって、RFIDタグ16が電源ライン13からの電力供給を受けることができずにパッシブ型として動作する。
【0029】
図1に示すようにRFIDタグ16は、アンテナ21と、送受信部22と、制御部23と、情報記憶部23aと、RF電源部25とを備えている。管理対象装置1の稼動により電源ライン13に電流が流れ、電力供給オンオフ検出部15により電源ライン13の電流が検出されて、常開スイッチ17がオンにされると、電源ライン13からRF電源部25へと電力が供給され、RF電源部25から送受信部22や制御部23等に電力が供給され、RFIDタグ16がアクティブ型として動作する。管理対象装置1の停止等により電源ライン13に電流が流れず、電力供給オンオフ検出部15により常開スイッチ17がオフにされると、電源ライン13からの電力がRF電源部25に供給されない。このとき、アンテナ21で電波が受信されてRF電源部25に入力され、この電波入力がRF電源部25で電力に変換され、この電力により送受信部22や制御部23等が動作し、RFIDタグ16がパッシブ型として動作する。
【0030】
図3は、そのようにアクティブ型及びパッシブ型のいずれとしても作動するRFIDタグ16の回路構成を示すブロック図である。このRF電源部25では、電源ライン13からの供給電力をダイオード35を介して電源安定回路36に入力し、電源安定回路36で安定化された電力を送受信部22や制御部23等に供給する。また、アンテナ21からの受信入力を電流整流回路37、電源回路38、及びダイオード39を介して電源安定回路36に入力し、電源安定回路36で安定化された電力を送受信部22や制御部23等に供給する。これにより、送受信部22や制御部23等が動作する。
【0031】
図1において、電気製品管理サーバ4にはリーダライター3が付設されており、電気製品管理サーバ4がリーダライター3を通じて電源管理通信装置2のRFIDタグ16との間で無線通信を行う。この電気製品管理サーバ4は、例えばコンピュータからなり、種々のプログラムを実行して、多様な処理を行う制御部41と、各種のデータを記憶管理するための記憶装置42と、制御部41のワーキングエリアとして用いられるRAM43と、各種のプログラムを記憶したROM44と、キーボードやマウス等からなる入力装置45と、表示装置46と、表示装置46を制御する表示制御部47と、リーダライター3のインターフェース部48と、電気製品管理サーバ4全体の電力を供給する電源部49とを備えている。また、電気製品管理サーバ4は、ネットワークNを通じてデータ通信を行うことができる。
【0032】
リーダライター3は、アンテナ51と、送受信部52と、RFID制御部53とを備えており、電気製品管理サーバ4により制御されつつ、複数の電源管理通信装置2のRFIDタグ16との間で無線通信を行う。
【0033】
復旧用無線通信装置5は、持ち運び可能なハンディ型のものであり、種々のプログラムを実行して、多様な処理を行う制御部61と、各種のデータを記憶管理するための記憶装置62と、制御部61のワーキングエリアとして用いられるRAM63と、各種のプログラムを記憶したROM64と、キーボード等からなる入力装置65と、リーダライター66と、リーダライター66のインターフェース部67と、復旧用無線通信装置5全体の電力を供給する電源部68とを備えている。従って、復旧用無線通信装置5は、リーダライター66を内蔵している。リーダライター66は、アンテナ71と、送受信部72と、RFID制御部73とを備えており、複数の電源管理通信装置2のRFIDタグ16との間で無線通信を行う。
【0034】
次に、電源管理通信装置2、電気製品管理サーバ4、及び復旧用無線通信装置5の基本動作を説明する。
【0035】
まず、電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、タグIDと製品名を与えられており、図4(a)、(b)、(c)に示すようにそれらを対応付けたデータテーブルD1を情報記憶部23aに記憶している。タグIDは、RFIDタグ16の初期データとして予め設定されたものである。また、製品名は、管理対象装置1が電源管理通信装置2を通じて電源コンセント6に接続され、電源管理通信装置2のRFIDタグ16がアクティブ型として動作しているときに、電気製品管理サーバ4からリーダライター3を通じてRFIDタグ16の情報記憶部23aに書き込まれ記憶されたものである。図4(a)、(b)、(c)には、3台の電源管理通信装置2のRFIDタグ16の情報記憶部23aに記憶されているそれぞれのデータテーブルD1が示されている。
【0036】
また、電気製品管理サーバ4の記憶装置42には、図5に示すような各電源管理通信装置2のRFIDタグ16に与えられたタグID、製品名、及び管理対象装置1の稼動状態を対応付けたデータテーブルD2が記憶されている。図5のデータテーブルD2には、複数組のタグID、製品名、及び稼動状態が対応付けられて記憶されている。RFIDタグ16のタグIDは、電気製品管理サーバ4とRFIDタグ16間の無線通信により取得されて記憶装置42に記憶される。管理対象装置1の稼動状態は、電気製品管理サーバ4とRFIDタグ16間の無線通信により取得されて記憶装置42に記憶される。稼動状態としては、稼動中、停止中がある。また、製品名は、電気製品管理サーバ4の入力装置45の入力操作により設定されて記憶装置42に記憶される。
【0037】
ここで、図6に示すように管理対象装置1が停止中であって、電源管理通信装置2の電源ライン13に電流が流れていないときには、電力供給オンオフ検出部15により電源ライン13の電流が検出されず、常開スイッチ17がオフにされる。このため、RFIDタグ16がパッシブ型として動作し、RFIDタグ16の通信エリアが数cm程度まで狭くなる。
【0038】
この状態で、図7のタイミングチャートに示すように電気製品管理サーバ4の制御部41がタグIDの問い合わせ要求を出すと(ステップTS101)、この問い合わせ要求がインターフェース部48を通じてリーダライター3に出力される。リーダライター3では、この問い合わせ要求をRFID制御部53を通じて送受信部52に入力し、この問い合わせ要求をアンテナ51から電源管理通信装置2に送信する。
【0039】
電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、パッシブ型として動作していることから、アンテナ21の受信入力をRF電源部25で電力に変換しつつ、リーダライター3からのタグIDの問い合わせ要求を送受信部22で受信し、この問い合わせ要求を制御部23に入力する。この要求に応答して制御部23は、情報記憶部23a内のデータテーブルD2のタグIDを送受信部22を通じてアンテナ21から送信させる(ステップTS102)。
【0040】
ところが、パッシブ型のRFIDタグ16の通信エリアが狭いことから、このRFIDタグ16から送信された電波が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信されることはない。このため、電気製品管理サーバ4は、電源管理通信装置2からの応答が無いものとみなし、記憶装置42内のデータテーブルD2における管理対象装置1の稼動状態を変更せず、管理対象装置1の稼動状態が停止中であれば、これを維持する(ステップTS103)。
【0041】
また、図8に示すように管理対象装置1が稼動中であって、電源管理通信装置2の電源ライン13に電流が流れているときには、電力供給オンオフ検出部15により電源ライン13の電流が検出され、常開スイッチ17がオンにされる。このため、RFIDタグ16がアクティブ型として動作し、RFIDタグ16の通信エリアが広くなる。
【0042】
この状態で、図9のタイミングチャートに示すように電気製品管理サーバ4の制御部41がタグIDの問い合わせ要求を出すと(ステップTS111)、この問い合わせ要求がインターフェース部48を通じてリーダライター3に出力される。リーダライター3は、この問い合わせ要求を電源管理通信装置2に送信する。
【0043】
電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、リーダライター3からのタグIDの問い合わせ要求を送受信部22で受信し、この問い合わせ要求を制御部23に入力する。この問い合わせ要求に応答して制御部23は、情報記憶部23a内のデータテーブルD2のタグIDを送受信部22を通じてアンテナ21から送信する(ステップTS112)。
【0044】
このとき、アクティブ型のRFIDタグ16の通信エリアが広いため、このRFIDタグ16から送信された電波が電気製品管理サーバ4のリーダライター3のアンテナ51で受信される。リーダライター3では、電源管理通信装置2のRFIDタグ16のタグIDを送受信部52で受信し、このタグIDをRFID制御部53から電気製品管理サーバ4に出力する。電気製品管理サーバ4では、このRFIDタグ16のタグIDをインターフェース部48を通じて制御部41に入力する。制御部41は、このRFIDタグ16のタグIDを受信したことから、管理対象装置1が稼動中であって、RFIDタグ16がアクティブ型として動作しているとみなし、この受信したタグIDを記憶装置42内のデータテーブルD2から検索し、データテーブルD2における該タグIDに対応する稼動状態を稼動中に書き換えて、この稼動状態を更新する(ステップTS113)。
【0045】
従って、管理対象装置1が停止中であって、RFIDタグ16がパッシブ型として動作しているときには、電気製品管理サーバ4のリーダライター3からRFIDタグ16のIDの問い合わせ要求が送信され、RFIDタグ16が応答しても、この応答が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信されず、このために記憶装置42内のデータテーブルD2における管理対象装置1の稼動状態が変更されず、管理対象装置1の稼動状態が停止中であれば、これが維持される。また、管理対象装置1が稼動中であって、RFIDタグ16がアクティブ型として動作しているときには、電気製品管理サーバ4のリーダライター3からRFIDタグ16のIDの問い合わせ要求が送信され、RFIDタグ16が応答すると、この応答が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信され、記憶装置42内のデータテーブルD2における管理対象装置1の稼動状態が稼動中に変更されて、稼動状態が更新される。
【0046】
次に、図8に示すように管理対象装置1が稼動中であって、RFIDタグ16がアクティブ型として動作している状態で、図10のタイミングチャートに示すように電気製品管理サーバ4がネットワークNを通じて地震発生直前の通報を受けたものとする(ステップTS121)。電気製品管理サーバ4の制御部41は、地震発生直前の通報を受けると、電源ライン13の遮断要求をインターフェース部48を通じてリーダライター3に出力する。リーダライター3では、電源ライン13の遮断要求をRFID制御部53を通じて送受信部52に入力し、この遮断要求をアンテナ51から電源管理通信装置2に送信する(ステップTS122)。また、制御部41は、記憶装置42内のデータテーブルD2におけるタグIDに対応するそれぞれの稼動状態を停止中に書き換える(ステップTS123)。
【0047】
電源管理通信装置2のRFIDタグ16では、リーダライター3からの電源ライン13の遮断要求を送受信部22で受信し、この遮断要求を制御部23に入力する。この遮断要求に応答して制御部23は、電源ライン13のスイッチ14をオフにして、電源ライン13を遮断する。これにより、図11に示すようにコンセント6からの電力が電源ライン13を通じてRFIDタグ16及び管理対象装置1に供給されなくなり、管理対象装置1が停止中となる(ステップTS124、TS125)。
【0048】
従って、緊急時には、電源ライン13の遮断要求が電気製品管理サーバ4からリーダライター3を通じてRFIDタグ16に送信され、RFIDタグ16の電源ライン13が遮断されて、管理対象装置1が停止中となる。これにより、全ての管理対象装置1を停止させることができる。このとき、全てのRFIDタグ16は、パッシブ型として動作し、それらの通信エリアが狭くなる。
【0049】
引き続いて、図12のタイミングチャートに示すように管理対象装置1の復旧入力指示に応答して、電気製品管理サーバ4がタグIDの問い合わせ要求を出すと(ステップS131)、この問い合わせ要求がリーダライター3から全ての電源管理通信装置2に送信される。
【0050】
ところが、全ての電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、パッシブ型として動作していることから、リーダライター3からのタグIDの問い合わせ要求を受信して、自己のタグIDを送信しても(ステップTS132)、このタグIDが電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信されることはない。このため、電気製品管理サーバ4は、全ての電源管理通信装置2からの応答が無いものとみなし、記憶装置42内のデータテーブルD2における管理対象装置1の稼動状態を変更せず、管理対象装置1の稼動状態の停止中を維持する。
【0051】
従って、緊急時に全てのRFIDタグ16及び電源管理通信装置2が停止中になった後に、問い合わせ要求が電気製品管理サーバ4からリーダライター3を通じて全てのRFIDタグ16に送信されても、電気製品管理サーバ4のリーダライター3ではいずれのRFIDタグ16の応答も受信されず、電気製品管理サーバ4によりいずれの電源管理通信装置2も制御することができず、管理対象装置1を停止中から稼動中に切り換えることもできない。これにより、緊急時に停止された管理対象装置1が未確認のまま、その動作が再開される可能性がなくなり、二次災害等が防止される。
【0052】
一方、図13に示すようにハンディ型の復旧用無線通信装置5が電源管理通信装置2に近づけられ、この状態で、図12のタイミングチャートに示すように復旧用無線通信装置5の入力装置65が操作され、制御部61がタグIDの問い合わせ要求を出すと(ステップTS141)、この問い合わせ要求がインターフェース部67を通じてリーダライター66に出力される。リーダライター66では、この問い合わせ要求をRFID制御部73を通じて送受信部72に入力し、この問い合わせ要求をアンテナ71から電源管理通信装置2に送信する。
【0053】
電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、パッシブ型として動作していることから、アンテナ21の受信入力をRF電源部25で電力に変換しつつ、リーダライター66からのタグIDの問い合わせ要求を送受信部22で受信し、この問い合わせ要求を制御部23に入力する。この要求に応答して制御部23は、情報記憶部23a内のデータテーブルD2のタグIDを送受信部22を通じてアンテナ21から送信する(ステップTS142)。
【0054】
復旧用無線通信装置5では、電源管理通信装置2に近づけられていることから、電源管理通信装置2のRFIDタグ16から送信された電波をリーダライター66のアンテナ71で受信して、このRFIDタグ16のタグIDを取得することができ、このRFIDタグ16のタグIDをインターフェース部67を通じて制御部61に入力する。制御部61は、このRFIDタグ16のタグIDの受信に応答して、電源ライン13の復旧要求を出し、この電源ライン13の復旧要求をインターフェース部67及びリーダライター66を通じて送信する(ステップTS143)。
【0055】
電源管理通信装置2のRFIDタグ16では、リーダライター66からの電源ライン13の復旧要求を送受信部22で受信し、この復旧要求を制御部23に入力する。この復旧要求に応答して制御部23は、電源ライン13のスイッチ14をオンにして、電源ライン13を導通させる。これにより、コンセント6からの電力が電源ライン13を通じてRFIDタグ16及び管理対象装置1に供給され、RFIDタグ16がアクティブ型として動作し、管理対象装置1の稼動が可能となる(ステップTS144、TS145)。
【0056】
従って、緊急時に全てのRFIDタグ16及び管理対象装置1が停止中になった後に、ハンディ型の復旧用無線通信装置5が電源管理通信装置2に近づけられた状態で、問い合わせ要求が復旧用無線通信装置5から近くの電源管理通信装置2のRFIDタグ16に送信されると、この近くのRFIDタグ16が応答して、この応答が復旧用無線通信装置5で受信され、電源ライン13の復旧要求が復旧用無線通信装置5から近くの電源管理通信装置2のRFIDタグ16へと送信され、この近くの電源管理通信装置2の電源ライン13が復旧して導通し、RFIDタグ16がアクティブ型として動作し、管理対象装置1の稼動が可能となる。このとき、利用者は、ハンディ型の復旧用無線通信装置5を電源管理通信装置2の近くまで持ち運ぶ必要があるので、管理対象装置1の状態を確認してから、管理対象装置1の稼動を可能にすることができる。例えば、管理対象装置1が加熱調理器等である場合は、その状態を確認してから、その稼動を可能にすることにより、二次災害等を防止することができる。
【0057】
次に、電気製品管理サーバ4、復旧用無線通信装置5、及び電源管理通信装置2別に、それぞれの動作手順をフローチャートを参照しつつ整理して説明する。
【0058】
まず、図14のフローチャートを参照しつつ、複数の管理対象装置1の稼動状態を確認するための電気製品管理サーバ4の動作手順を説明する。
【0059】
電気製品管理サーバ4において、制御部41は、記憶装置42内のデータテーブルD2における全てのタグIDに対応するそれぞれの稼動状態を停止中に書き換える(ステップFS201)。
【0060】
そして、制御部41は、記憶装置42内のデータテーブルD2を参照して、1つのタグIDを選択し、このタグIDの問い合わせ要求をリーダライター3から送信させる(ステップFS202)。
【0061】
全ての電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、このタグIDの問い合わせ要求を受信し、このタグIDの問い合わせ要求を制御部23に入力する。制御部23は、この問い合わせ要求と共に受信したタグIDを自己の情報記録部23a内のデータテーブルD1のタグIDと比較し、両者が一致するか否かを判定し、両者が一致しなければ、この問い合わせ要求に応答せず、また両者が一致すれば、この問い合わせ要求に応答する。全てのRFIDタグ16のタグIDのいずれか1つが問い合わせ要求のタグIDに一致することから、1つのRFIDタグ16だけが問い合わせ要求に応答することになる。
【0062】
このとき、管理対象装置1が稼動中であって、RFIDタグ16がアクティブ型として動作しているときには、RFIDタグ16が応答すると、この応答が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信される(ステップFS203で「Yes」)。この場合、電気製品管理サーバ4の制御部41は、記憶装置42内のデータテーブルD2を参照して、問い合わせ要求のタグIDを検索し、このタグIDに対応する稼動状態を停止中から稼動中に書き換える(ステップFS204)。この後、制御部41は、記憶装置42内のデータテーブルD2における全てのタグIDの問い合わせ要求を出したか否かを確認し、全てのタグIDの問い合わせ要求を出していなければ、つまり問い合わせ要求を出していないタグIDが残っていれば(ステップFS205で「No」)、記憶装置42内のデータテーブルD2を参照して、次のタグIDを選択し(ステップFS206)、ステップFS202に戻って、このタグIDの問い合わせ要求をリーダライター3から送信させる。
【0063】
また、管理対象装置1が停止中であって、RFIDタグ16がパッシブ型として動作しているときには、RFIDタグ16が応答しても、この応答が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信されない(ステップFS203で「No」)。この場合、ステップFS204が省略されて、データテーブルD2において問い合わせ要求のタグIDに対応する稼動状態が停止中のまま維持される。そして、記憶装置42内のデータテーブルD2における全てのタグIDの問い合わせ要求を出したか否かが確認され、全てのタグIDの問い合わせ要求が出されていなければ(ステップFS205で「No」)、記憶装置42内のデータテーブルD2が参照されて、次のタグIDが選択され(ステップFS206)、ステップFS202に戻る。
【0064】
以降同様に、電気製品管理サーバ4側で全てのタグIDが順次選択されて、選択されたタグIDの問い合わせ要求が電気製品管理サーバ4のリーダライター3から全ての電源管理装置のRFIDタグ16に送信され、選択されたタグIDのRFIDタグ16だけが応答する。そして、このRFIDタグ16の管理対象装置1が稼動中であって、RFIDタグ16がアクティブ型として動作していれば、このRFIDタグ16の応答が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信されて、記憶装置42内のデータテーブルD2における該タグIDに対応する稼動状態が停止中から稼動中に書き換えられ、またRFIDタグ16の管理対象装置1が停止中であって、RFIDタグ16がパッシブ型として動作していれば、このRFIDタグ16の応答が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信されず、データテーブルD2における該タグIDに対応する稼動状態が停止中のまま維持される。これにより、電気製品管理サーバ4の記憶装置42内のデータテーブルD2における全てのIDタグに対応するそれぞれの稼動状態が確認され、これらの稼動状態が適宜に書き換えられる。
【0065】
そして、記憶装置42内のデータテーブルD2における全てのタグIDの問い合わせ要求が出されたならば(ステップFS205で「Yes」)、図14の処理が終了となる。
【0066】
図15のフローチャートは、複数の管理対象装置1の稼動状態を確認するための電気製品管理サーバ4の他の動作手順を示している。
【0067】
ここでは、電気製品管理サーバ4から全ての電源管理装置のRFIDタグ16へと問い合わせ要求を一括して出し、全ての電源管理装置のRFIDタグ16が順次応答している。まず、電気製品管理サーバ4において、制御部41は、記憶装置42内のデータテーブルD2における全てのタグIDに対応するそれぞれの稼動状態を停止中に書き換え(ステップFS211)、全ての電源管理装置のRFIDタグ16を対象とする問い合わせ要求をリーダライター3から送信させる(ステップFS212)。
【0068】
全ての電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、この問い合わせ要求を受信して、この問い合わせ要求を制御部23に入力する。制御部23は、この問い合わせ要求に応答して自己の情報記録部23a内のデータテーブルD1からタグIDを読み出し、このタグIDを電気製品管理サーバ4に送信する。このとき、電気製品管理サーバ4及び各RFIDタグ16間の通信プロトコルに従って、全ての電源管理通信装置2のRFIDタグ16がそれぞれのタグIDを順次送信し、電気製品管理サーバ4が全てのタグIDを順次受信する。
【0069】
このとき、管理対象装置1が稼動中であって、RFIDタグ16がアクティブ型として動作しているときには、RFIDタグ16の応答が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信される。また、管理対象装置1が停止中であって、RFIDタグ16がパッシブ型として動作しているときには、RFIDタグ16の応答が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信されない。従って、稼動中の管理対象装置1のRFIDタグ16の応答だけが電気製品管理サーバ4で受信されることになる。
【0070】
電気製品管理サーバ4の制御部41は、問い合わせ要求を送信してから一定時間を待機し、この待機中にタグIDを受信することができなければ(ステップFS213で「No」)、図15の処理を終了する。
【0071】
また、制御部41は、少なくとも1つの稼動中の管理対象装置1があって、少なくとも1つのRFIDタグ16のタグIDを受信したならば(ステップFS213で「Yes」)、全ての受信したタグIDをRAM43等に一時的に記憶して、ステップFS214以降の処理に移る。この場合、制御部41は、全ての受信したタグIDについての処理を終了していないことを確認してから(ステップFS214で「No」)、全ての受信したタグIDのうちの1つを選択し(ステップFS215)、記憶装置42内のデータテーブルD2を参照して、この選択したタグIDを検索し(ステップFS216で「Yes」)、このタグIDに対応する稼動状態を停止中から稼動中に書き換える(ステップFS217)。また、制御部41は、選択したタグIDを検索することができなければ(ステップFS216で「No」)、新たな管理対象装置1及び電源管理装置2が追加されて、新たなRFIDタグ16のタグIDが発生したものとみなし、この新たなタグIDを記憶装置42内のデータテーブルD2に追加し(ステップFS218)、この新たなタグIDに対応する稼動状態を稼動中とする(ステップFS217)。
【0072】
以降、ステップFS214〜FS218を繰り返して、記憶装置42内のデータテーブルD2における全ての受信したタグIDに対応する稼動状態を停止中から稼動中に書き換える。そして、全ての受信したタグIDについての処理を終了したならば(ステップFS214で「Yes」)、図15の処理を終了する。
【0073】
このように全てのタグID及び製品名に対応する稼動状態が停止中に一旦書き換えられ、稼動中の管理対象装置1のRFIDタグ16の応答だけが電気製品管理サーバ4で受信されて、受信されたタグIDに対応する稼動状態が停止中から稼動中に書き換えられるので、全ての管理対象装置1の稼動状態がデータテーブルD2に記録されることになる。また、新たな管理対象装置1及び電源管理装置2が追加されたときには、新たなRFIDタグ16のタグIDが受信され、この新たなタグIDが記憶装置42内のデータテーブルD2に追加される。
【0074】
引き続いて、図16のフローチャートを参照しつつ、緊急時に、電源ライン13の遮断要求をRFIDタグ16に送信するための電気製品管理サーバ4の動作手順を説明する。
【0075】
電気製品管理サーバ4において、制御部41は、例えば地震発生直前の通報をネットワークNを通じて受信することができ、この地震発生直前の通報を受けると(ステップFS221で「Yes」)、記憶装置42内のデータテーブルD2を参照して、稼動中に対応するタグIDを検索する(ステップFS222)。そして、制御部41は、稼動中に対応するタグIDがあったならば(ステップFS222で「Yes」)、このタグIDを含む電源ライン13の遮断要求をリーダライター3から送信し、記憶装置42内のデータテーブルD2におけるタグIDに対応する稼動状態を稼動中から停止中に書き換え(ステップFS223)、ステップFS222に戻る。
【0076】
全ての電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、このタグIDを含む電源ライン13の遮断要求を受信し、この遮断要求を制御部23に入力する。制御部23は、この遮断要求と共に受信したタグIDを自己の情報記録部23a内のデータテーブルD1のタグIDと比較し、両者が一致するか否かを判定し、両者が一致しなければ、この遮断要求に応答せず、また両者が一致すれば、この遮断要求に応答して、電源ライン13のスイッチ14を切り換えてオフにし、電源ライン13を遮断する。これにより、電力がRFIDタグ16及び管理対象装置1に供給されなくなり、RFIDタグ16及び管理対象装置1が停止中となる。
【0077】
以降同様に、記憶装置42内のデータテーブルD2を参照して、稼動中に対応するタグIDがあれば、このタグIDを含む電源ライン13の遮断要求がリーダライター3から送信されて、このタグIDのRFIDタグ16及び管理対象装置1が停止中にされ、記憶装置42内のデータテーブルD2におけるタグIDに対応する稼動状態が稼動中から停止中に書き換えられる。これにより、稼動中の全ての管理対象装置1が停止される。
【0078】
次に、図17のフローチャートを参照しつつ、緊急時に管理対象装置1が停止された後に、管理対象装置1の稼動を可能にするためのハンディ型の復旧用無線通信装置5の動作手順を説明する。
【0079】
まず、電源管理通信装置2の電源ライン13が遮断されて、RFIDタグ16に電力が供給されていない状態では、RFIDタグ16がパッシブ型として動作していることから、RFIDタグ16の応答を受信するために復旧用無線通信装置5を電源管理通信装置2に近づける必要がある。この状態で、復旧用無線通信装置5の入力装置65が操作されると、この操作に応答して制御部61は、タグIDの問い合わせ要求をリーダライター66から送信させる(ステップFS301)。
【0080】
電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、パッシブ型として動作していることから、アンテナ21の受信入力に基づく電力で動作しつつ、リーダライター66からのタグIDの問い合わせ要求を送受信部22で受信し、この問い合わせ要求を制御部23に入力し、制御部23の制御により情報記憶部23a内のデータテーブルD2のタグIDを送信する。
【0081】
復旧用無線通信装置5では、RFIDタグ16からのタグIDをリーダライター66で受信して制御部61に入力する(ステップFS302で「Yes」)。これに応答して制御部61は、電源ライン13の復旧要求をリーダライター66から送信させる(ステップFS303)。
【0082】
電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、リーダライター66からの電源ライン13の復旧要求を送受信部22で受信し、この復旧要求を制御部23に入力する。この復旧要求に応答して制御部23は、電源ライン13のスイッチ14をオンにして、電源ライン13を導通させる。これにより、RFIDタグ16がアクティブ型として動作し、管理対象装置1の稼動が可能となる。また、制御部23は、電源ライン13の復旧の完了を送受信部22から送信させる。
【0083】
復旧用無線通信装置5では、RFIDタグ16からの復旧の完了をリーダライター66で受信して制御部61に入力する。これに応答して制御部61は、RFIDタグ16のタグID及び稼動中を対応付けて記憶装置62に記憶する(ステップFS304)。
【0084】
このように復旧用無線通信装置5が電源管理通信装置2に近づけられた状態で、電源ライン13の復旧要求が復旧用無線通信装置5から電源管理通信装置2のRFIDタグ16に送信され、この電源管理通信装置2の電源ライン13が復旧して、RFIDタグ16がアクティブ型として動作し、管理対象装置1の稼動が可能となる。
【0085】
次に、図18のフローチャートを参照しつつ、電気製品管理サーバ4及び復旧用無線通信装置5に対する電源管理通信装置2のRFIDタグ16の応答動作手順を説明する。
【0086】
まず、電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、アクティブ型及びパッシブ型のいずれで動作していても、電気製品管理サーバ4又は復旧用無線通信装置5からのタグIDの問い合わせ要求を待機している(ステップFS401)。
【0087】
電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、タグIDの問い合わせ要求を送受信部22で受信すると(ステップFS401で「Yes」)、この問い合わせ要求を制御部23に入力し、制御部23の制御により情報記憶部23a内のデータテーブルD2のタグIDを送信する(ステップTS402)。
【0088】
引き続いて、電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、電気製品管理サーバ4からの電源ライン13の遮断要求の受信又は復旧用無線通信装置5からの電源ライン13の復旧要求の受信を待機し(ステップFS403、405)、電気製品管理サーバ4からの電源ライン13の遮断要求を受信すると(ステップFS403で「Yes」)、この電源ライン13の遮断要求を制御部23に入力し、制御部23の制御により電源ライン13のスイッチ14をオフに切り換えて、電源ライン13を遮断する(ステップFS404)。これにより、RFIDタグ16がパッシブ型として動作し、管理対象装置1が停止中となる。
【0089】
また、電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、復旧用無線通信装置5からの電源ライン13の復旧要求を受信すると(ステップFS405で「Yes」)、この電源ライン13の復旧要求を制御部23に入力し、制御部23の制御により電源ライン13のスイッチ14をオンに切り換えて、電源ライン13を導通させる(ステップFS406)。これにより、RFIDタグ16がアクティブ型として動作し、管理対象装置1の稼動が可能となる。また、制御部23は、電源ライン13の復旧の完了を送受信部22から送信させる。
【0090】
このように電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、アクティブ型及びパッシブ型のいずれで動作していても、一連の動作手順を実行して、電気製品管理サーバ4又は復旧用無線通信装置5からのタグIDの問い合わせ要求に応答してタグIDを送信したり、電気製品管理サーバ4からの電源ライン13の遮断要求に応答して電源ライン13を遮断したり、復旧用無線通信装置5からの電源ライン13の復旧要求に応答して電源ライン13を復旧させる。
【0091】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと解される。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の通信システムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1の通信システムにおける電源管理通信装置の電力供給オンオフ検出部の構成を示すブロック図である。
【図3】図1の通信システムにおける電源管理通信装置のRFIDタグの回路構成を示すブロック図である。
【図4】(a)、(b)、(c)は、図1の通信システムにおける電源管理通信装置のデータテーブルを示す図である。
【図5】図1の通信システムにおける電気製品管理サーバのデータテーブルを示す図である。
【図6】電源管理通信装置のRFIDタグがパッシブ型として動作しているときのスイッチの切り換え状態を示す図である。
【図7】電源管理通信装置のRFIDタグがパッシブ型として動作しているときの電気製品管理サーバ、電源管理通信装置、及び管理対象装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図8】電源管理通信装置のRFIDタグがアクティブ型として動作しているときのスイッチの切り換え状態を示す図である。
【図9】電源管理通信装置のRFIDタグがアクティブ型として動作しているときの電気製品管理サーバ、電源管理通信装置、及び管理対象装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図10】緊急時の電気製品管理サーバ、電源管理通信装置、及び管理対象装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図11】緊急時に停止されたときのスイッチの切り換え状態を示す図である。
【図12】緊急後になされる電気製品管理サーバ、電源管理通信装置、及び管理対象装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図13】緊急後に復旧されたスイッチの切り換え状態を示す図である。
【図14】複数の管理対象装置の稼動状態を確認するための電気製品管理サーバの動作手順を示すフローチャートである。
【図15】複数の管理対象装置の稼動状態を確認するための電気製品管理サーバの他の動作手順を示すフローチャートである。
【図16】緊急時に電源ラインの遮断要求をRFIDタグに送信するための電気製品管理サーバの動作手順を示すフローチャートである。
【図17】緊急時に停止された管理対象装置の稼動を可能にするためのハンディ型の復旧用無線通信装置の動作手順を示すフローチャートである。
【図18】電気製品管理サーバ及び復旧用無線通信装置に対する電源管理通信装置のRFIDタグの応答動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0093】
1 管理対処装置
2 電源管理通信装置
3 リーダライター
4 電気製品管理サーバ
5 復旧用無線通信装置
6 電源コンセント
11 プラグ
12 コンセント
13 電源ライン
14 スイッチ
15 電力供給オンオフ検出部
16 RFIDタグ
17 常開スイッチ
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種の電気製品等の電源管理を行うための電源管理通信装置及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電気製品の稼動状態を確認するときには、人が製品の設置場所まで行って、その稼動状態を調べているが、そのような確認方法は非効率的であって、また確認し間違いや確認漏れ等が生じ易い。
【0003】
また、特許文献1では、電気製品が接続される電源プラグに無線タグを埋め込み、無線タグとの間で無線通信を行うリーダライターをコンセント等に設け、リーダライターにより電気製品の稼動状態はもとよりその識別情報や消費電力までも無線タグから読取って、この読取った情報をリーダライターから電力線搬送通信ネットワークを通じて管理サーバへと伝送し、電気製品の稼動状態等を管理サーバ側で一括管理している。また、ここでは、電源プラグをコンセントに挿し込んで、コンセントから電源プラグの無線タグへと電力を供給して、無線タグによる通信を可能にしている。
【特許文献1】特開2006−245983号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、リーダライターにより無線タグから読取った情報を電力線搬送通信ネットワークを通じて管理サーバに伝送しているので、無線タグ及びリーダライターだけではなく、電力線搬送通信ネットワーク用のモデムが必要になり、低コストでの実現が困難であった。
【0005】
また、電源プラグをコンセントに挿し込んだときに、コンセントから電源プラグの無線タグへと電力を供給して、無線タグによる無線通信を可能にしているので、電源プラグがコンセントから外れたり、停電になったときには、無線タグとリーダライター間の無線通信が不可能になり、電気製品の稼動状態を確認することができなくなった。
【0006】
更に、地震等の緊急時の対応を考慮しておらず、緊急時の災害や二次災害を防止することができなかった。
【0007】
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、低コストでの実現が可能であり、また停電時等でも電気製品の稼動状態を管理することができ、更に災害の防止にも役立つ電源管理通信装置及び通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の電源管理通信装置は、外部通信装置との間で無線通信を行う無線通信手段と、外部電源から電力供給を受ける管理対象装置の外部電源使用状況を検出する使用状況検出手段と、前記使用状況検出手段により検出された管理対象装置の外部電源使用状況に基づき、前記外部電源から前記無線通信手段への電力供給をオンオフする第1切り換え手段とを備えている。
【0009】
また、前記外部電源から前記管理対象装置への電力供給をオンオフする第2切り換え手段を備え、前記無線通信手段は、前記外部通信装置からの指示に基づき、第2切り換え手段をオンオフしている。
【0010】
更に、前記無線通信手段は、前記第1切り換え手段により前記外部電源から無線通信手段への電力供給がオフにされているときに、前記外部通信装置からの電波を受信すると、この電波を電力に変換して、この電力により動作している。
【0011】
また、前記外部電源から前記管理対象装置への電力供給をオンオフする第2切り換え手段を備え、前記無線通信手段は、前記外部通信装置からの指示に基づき、第1及び第2切り換え手段をオフにして、外部電源から無線通信手段及び管理対象装置への電力供給を停止させ、このときに外部通信装置からの電波を受信すると、この電波を電力に変換して、この電力により動作し、無線通信により外部通信装置からの第2切り換え手段の切り換え指示を受けて、この指示に応答して第2切り換え手段をオンに切り換え、外部電源から管理対象装置への電力供給を再開している。
【0012】
一方、本発明の通信システムは、電源管理通信装置と、電源管理通信装置との間で無線通信を行う外部通信装置とを備え、前記電源管理通信装置は、外部電源から電力供給を受ける管理対象装置の外部電源使用状況を検出して、この検出した管理対象装置の外部電源使用状況に基づき、外部電源から該電源管理通信装置への電力供給をオンオフし、前記外部通信装置は、無線通信による電源管理通信装置の応答の有無に基づき、管理対象装置の外部電源使用状況を管理している。
【発明の効果】
【0013】
このような構成の電源管理通信装置において、無線通信手段は、外部通信装置との間で無線通信を行うことができ、外部電源から第1切り換え手段を通じて電力供給を受ける。この第1切り換え手段は、使用状況検出手段により検出された管理対象装置の外部電源使用状況に基づきオンオフされ、外部電源の電力を無線通信手段に供給したり、この電力の供給を停止する。例えば、管理対象装置が外部電源から電力供給を受けている使用状況では、第1切り換え手段がオンにされ、外部電源の電力が無線通信手段に供給される。このとき、外部通信装置は、無線通信手段との間で無線通信を行うことができ、管理対象装置が外部電力の供給を受けている旨、つまり管理対象装置の稼動状態を確認することができる。また、管理対象装置が外部電源から電力供給を受けていない使用状況では、第1切り換え手段がオフにされ、外部電源の電力が無線通信手段に供給されない。このとき、外部通信装置は、無線通信手段との間で無線通信を行うことができず、管理対象装置が外部電力の供給を受けていない旨、つまり管理対象装置の停止状態を確認することができる。
【0014】
例えば、無線通信手段及び外部通信装置として無線タグ及びリーダライターを適用することができ、他の電力線搬送通信ネットワーク等を必要とせず、低コストでの実現が可能である。
【0015】
また、外部電源から管理対象装置への電力供給をオンオフする第2切り換え手段を設け、外部通信装置からの指示に基づき、無線通信手段により第2切り換え手段をオンオフしているので、外部通信装置により管理対象装置への電力供給のオンオフを制御することができる。例えば、地震等の緊急時に、管理対象装置への電力供給をオフにして、災害を未然に防止することができる。
【0016】
更に、無線通信手段は、第1切り換え手段により外部電源から無線通信手段への電力供給がオフにされているときに、外部通信装置からの電波を受信すると、この電波を電力に変換して、この電力により動作する。従って、無線通信手段は、外部電源から電力供給を受けなくても、外部通信装置との間で無線通信を行うことができる。ただし、無線通信を行うことが可能な無線通信手段と外部通信装置間の離間距離は数cm程度である。このため、外部通信装置としてハンディタイプのものを用い、この外部通信装置を無線通信手段に近づけたときにだけ、無線通信手段と外部通信装置間の無線通信が可能となる。
【0017】
また、無線通信手段は、外部通信装置からの指示に基づき、第1及び第2切り換え手段をオフにして、外部電源から無線通信手段及び管理対象装置への電力供給を停止させるようにしてもよい。この場合も、先に述べたように無線通信手段は、外部通信装置からの電波を電力に変換して、この電力により動作することが可能であるが、無線通信を行うことが可能な無線通信手段と外部通信装置間の離間距離が数cm程度となる。しかしながら、外部通信装置としてハンディタイプのものを用い、この外部通信装置を無線通信手段に近づけるようにすれば、無線通信手段と外部通信装置間の無線通信が可能となり、外部通信装置から無線通信手段に第2切り換え手段の切り換え指示を出して、第2切り換え手段をオンに切り換え、外部電源から管理対象装置への電力供給を再開することができる。
【0018】
一方、本発明の通信システムは、上記本発明の電源管理通信装置及び外部通信装置とを備えているので、同様の作用効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の通信システムの一実施形態を示すブロック図である。本実施形態の通信システムは、一般家庭、オフィス、工場等で用いられている種々の電気製品や電動機器等(以下、管理対処装置1と称する)の稼動状態を管理するためのものであり、管理対象装置1毎に設けられた電源管理通信装置2と、各電源管理通信装置2との間でリーダライター3を介して無線通信を行う設置型の電気製品管理サーバ4と、各電源管理通信装置2との間で無線通信を行うハンディ型の復旧用無線通信装置5とを備えている。
【0021】
電源管理通信装置2は、管理対象装置1の電源プラグ1aと電源コンセント6間に挿入接続され、電源コンセント6から管理対象装置1への電力供給をオンオフする。
【0022】
また、電源管理通信装置2は、電源コンセント6に接続されたときに、電源コンセント6からの電力供給を受けて動作し、その通信エリアが広がって、遠隔の電気製品管理サーバ4との間で無線通信を行うことができる。
【0023】
更に、電源管理通信装置2は、電源コンセント6から外されたり、停電になったときに、電源コンセント6からの電力供給を受けることはないが、電気製品管理サーバ4又は復旧用無線通信装置5からの電波を受信したときに、この電波入力を電力に変換し、この電力により動作する。ただし、その通信エリアは数cm程度と極めて狭くなる。このため、電源コンセント6からの電力供給を受けていない状態では、持ち運び可能なハンディ型の復旧用無線通信装置5が電源管理通信装置2に近づけられたときにだけ、電源管理通信装置2と復旧用無線通信装置5間の無線通信が可能となる。
【0024】
次に、電源管理通信装置2、電気製品管理サーバ4、及び復旧用無線通信装置5の構成を説明する。
【0025】
電源管理通信装置2は、電源コンセント6に挿入接続されるプラグ11と、管理対象装置1の電源プラグ1aが挿入接続されるコンセント12と、プラグ11とコンセント12間を接続する電源ライン13と、電源ライン13に挿入されたスイッチ14とを備えている。プラグ11が電源コンセント6に接続されかつコンセント12に管理対象装置1の電源プラグ1aが接続されると、電源コンセント6→プラグ11→スイッチ14→コンセント12→電源プラグ1a→管理対象装置1という管理対象装置1への電力供給経路が形成され、管理対象装置1の稼動が可能になる。
【0026】
また、電源管理通信装置2は、電源ライン13の電流を検出する電力供給オンオフ検出部15と、RFIDタグ16と、電源ライン13とRFIDタグ16間に挿入された常開スイッチ17とを備えている。管理対象装置1への電力供給経路が形成され、管理対象装置1が稼動していると、電源ライン13に電流が流れるので、電力供給オンオフ検出部15は、電源ライン13の電流を検出し、常開スイッチ17をオンにする。このとき、電源ライン13→常開スイッチ17→RFIDタグ16というRFIDタグ16への電力供給経路が形成され、RFIDタグ16が電源ライン13からの電力供給を受けてアクティブ型として動作し、RFIDタグ16の通信エリアが数十m以上に広がり、RFIDタグ16と遠隔の電気製品管理サーバ4間の無線通信が可能になる。
【0027】
プラグ11が電源コンセント6から外されたり、電源プラグ1aがコンセント12から外されたり、管理対象装置1が停止中であったり、停電になると、電源ライン13に電流が流れなくなる。このとき、電力供給オンオフ検出部15は、電源ライン13の電流を検出することができず、常開スイッチ17をオフにする。このため、電源ライン13からRFIDタグ16への電力供給経路が形成されず、RFIDタグ16が電源ライン13からの電力供給を受けられずにパッシブ型として動作し、RFIDタグ16の通信エリアが数cm程度まで狭くなり、移動可能なハンディ型の復旧用無線通信装置5が電源管理通信装置2に近づけられたときにだけ、RFIDタグ16と復旧用無線通信装置5間の無線通信が可能となる。
【0028】
図2は、電力供給オンオフ検出部15の構成を示すブロック図である。この電力供給オンオフ検出部15では、電源ライン13の交流電力をAC/DC変換回路31に取り込んで、この交流電力を直流電力に変換し、この直流電力をRFIDタグ電源生成回路32に加え、ここでRFIDタグ16の供給電力を生成し、供給電力をRFIDタグ電源生成回路32から常開スイッチ17に加えている。また、電源ライン13の交流電流に伴う磁界の変化をトランス式交流センサ33で検出し、トランス式交流センサ33の検出出力を交流電流検出回路34に加えて、ここで電源ライン13により電力供給がなされているか否かを検出し、電力供給がなされているときにだけ、交流電流検出回路34により常開スイッチ17をオンにしている。従って、電源ライン13により電力供給がなされ、管理対象装置1が稼動しているときには、常開スイッチ17がオンになって、RFIDタグ16が電源ライン13からの電力供給を受けてアクティブ型として動作する。また、電源ライン13により電力供給がなされず、管理対象装置1が停止中のときには、常開スイッチ17がオフになって、RFIDタグ16が電源ライン13からの電力供給を受けることができずにパッシブ型として動作する。
【0029】
図1に示すようにRFIDタグ16は、アンテナ21と、送受信部22と、制御部23と、情報記憶部23aと、RF電源部25とを備えている。管理対象装置1の稼動により電源ライン13に電流が流れ、電力供給オンオフ検出部15により電源ライン13の電流が検出されて、常開スイッチ17がオンにされると、電源ライン13からRF電源部25へと電力が供給され、RF電源部25から送受信部22や制御部23等に電力が供給され、RFIDタグ16がアクティブ型として動作する。管理対象装置1の停止等により電源ライン13に電流が流れず、電力供給オンオフ検出部15により常開スイッチ17がオフにされると、電源ライン13からの電力がRF電源部25に供給されない。このとき、アンテナ21で電波が受信されてRF電源部25に入力され、この電波入力がRF電源部25で電力に変換され、この電力により送受信部22や制御部23等が動作し、RFIDタグ16がパッシブ型として動作する。
【0030】
図3は、そのようにアクティブ型及びパッシブ型のいずれとしても作動するRFIDタグ16の回路構成を示すブロック図である。このRF電源部25では、電源ライン13からの供給電力をダイオード35を介して電源安定回路36に入力し、電源安定回路36で安定化された電力を送受信部22や制御部23等に供給する。また、アンテナ21からの受信入力を電流整流回路37、電源回路38、及びダイオード39を介して電源安定回路36に入力し、電源安定回路36で安定化された電力を送受信部22や制御部23等に供給する。これにより、送受信部22や制御部23等が動作する。
【0031】
図1において、電気製品管理サーバ4にはリーダライター3が付設されており、電気製品管理サーバ4がリーダライター3を通じて電源管理通信装置2のRFIDタグ16との間で無線通信を行う。この電気製品管理サーバ4は、例えばコンピュータからなり、種々のプログラムを実行して、多様な処理を行う制御部41と、各種のデータを記憶管理するための記憶装置42と、制御部41のワーキングエリアとして用いられるRAM43と、各種のプログラムを記憶したROM44と、キーボードやマウス等からなる入力装置45と、表示装置46と、表示装置46を制御する表示制御部47と、リーダライター3のインターフェース部48と、電気製品管理サーバ4全体の電力を供給する電源部49とを備えている。また、電気製品管理サーバ4は、ネットワークNを通じてデータ通信を行うことができる。
【0032】
リーダライター3は、アンテナ51と、送受信部52と、RFID制御部53とを備えており、電気製品管理サーバ4により制御されつつ、複数の電源管理通信装置2のRFIDタグ16との間で無線通信を行う。
【0033】
復旧用無線通信装置5は、持ち運び可能なハンディ型のものであり、種々のプログラムを実行して、多様な処理を行う制御部61と、各種のデータを記憶管理するための記憶装置62と、制御部61のワーキングエリアとして用いられるRAM63と、各種のプログラムを記憶したROM64と、キーボード等からなる入力装置65と、リーダライター66と、リーダライター66のインターフェース部67と、復旧用無線通信装置5全体の電力を供給する電源部68とを備えている。従って、復旧用無線通信装置5は、リーダライター66を内蔵している。リーダライター66は、アンテナ71と、送受信部72と、RFID制御部73とを備えており、複数の電源管理通信装置2のRFIDタグ16との間で無線通信を行う。
【0034】
次に、電源管理通信装置2、電気製品管理サーバ4、及び復旧用無線通信装置5の基本動作を説明する。
【0035】
まず、電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、タグIDと製品名を与えられており、図4(a)、(b)、(c)に示すようにそれらを対応付けたデータテーブルD1を情報記憶部23aに記憶している。タグIDは、RFIDタグ16の初期データとして予め設定されたものである。また、製品名は、管理対象装置1が電源管理通信装置2を通じて電源コンセント6に接続され、電源管理通信装置2のRFIDタグ16がアクティブ型として動作しているときに、電気製品管理サーバ4からリーダライター3を通じてRFIDタグ16の情報記憶部23aに書き込まれ記憶されたものである。図4(a)、(b)、(c)には、3台の電源管理通信装置2のRFIDタグ16の情報記憶部23aに記憶されているそれぞれのデータテーブルD1が示されている。
【0036】
また、電気製品管理サーバ4の記憶装置42には、図5に示すような各電源管理通信装置2のRFIDタグ16に与えられたタグID、製品名、及び管理対象装置1の稼動状態を対応付けたデータテーブルD2が記憶されている。図5のデータテーブルD2には、複数組のタグID、製品名、及び稼動状態が対応付けられて記憶されている。RFIDタグ16のタグIDは、電気製品管理サーバ4とRFIDタグ16間の無線通信により取得されて記憶装置42に記憶される。管理対象装置1の稼動状態は、電気製品管理サーバ4とRFIDタグ16間の無線通信により取得されて記憶装置42に記憶される。稼動状態としては、稼動中、停止中がある。また、製品名は、電気製品管理サーバ4の入力装置45の入力操作により設定されて記憶装置42に記憶される。
【0037】
ここで、図6に示すように管理対象装置1が停止中であって、電源管理通信装置2の電源ライン13に電流が流れていないときには、電力供給オンオフ検出部15により電源ライン13の電流が検出されず、常開スイッチ17がオフにされる。このため、RFIDタグ16がパッシブ型として動作し、RFIDタグ16の通信エリアが数cm程度まで狭くなる。
【0038】
この状態で、図7のタイミングチャートに示すように電気製品管理サーバ4の制御部41がタグIDの問い合わせ要求を出すと(ステップTS101)、この問い合わせ要求がインターフェース部48を通じてリーダライター3に出力される。リーダライター3では、この問い合わせ要求をRFID制御部53を通じて送受信部52に入力し、この問い合わせ要求をアンテナ51から電源管理通信装置2に送信する。
【0039】
電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、パッシブ型として動作していることから、アンテナ21の受信入力をRF電源部25で電力に変換しつつ、リーダライター3からのタグIDの問い合わせ要求を送受信部22で受信し、この問い合わせ要求を制御部23に入力する。この要求に応答して制御部23は、情報記憶部23a内のデータテーブルD2のタグIDを送受信部22を通じてアンテナ21から送信させる(ステップTS102)。
【0040】
ところが、パッシブ型のRFIDタグ16の通信エリアが狭いことから、このRFIDタグ16から送信された電波が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信されることはない。このため、電気製品管理サーバ4は、電源管理通信装置2からの応答が無いものとみなし、記憶装置42内のデータテーブルD2における管理対象装置1の稼動状態を変更せず、管理対象装置1の稼動状態が停止中であれば、これを維持する(ステップTS103)。
【0041】
また、図8に示すように管理対象装置1が稼動中であって、電源管理通信装置2の電源ライン13に電流が流れているときには、電力供給オンオフ検出部15により電源ライン13の電流が検出され、常開スイッチ17がオンにされる。このため、RFIDタグ16がアクティブ型として動作し、RFIDタグ16の通信エリアが広くなる。
【0042】
この状態で、図9のタイミングチャートに示すように電気製品管理サーバ4の制御部41がタグIDの問い合わせ要求を出すと(ステップTS111)、この問い合わせ要求がインターフェース部48を通じてリーダライター3に出力される。リーダライター3は、この問い合わせ要求を電源管理通信装置2に送信する。
【0043】
電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、リーダライター3からのタグIDの問い合わせ要求を送受信部22で受信し、この問い合わせ要求を制御部23に入力する。この問い合わせ要求に応答して制御部23は、情報記憶部23a内のデータテーブルD2のタグIDを送受信部22を通じてアンテナ21から送信する(ステップTS112)。
【0044】
このとき、アクティブ型のRFIDタグ16の通信エリアが広いため、このRFIDタグ16から送信された電波が電気製品管理サーバ4のリーダライター3のアンテナ51で受信される。リーダライター3では、電源管理通信装置2のRFIDタグ16のタグIDを送受信部52で受信し、このタグIDをRFID制御部53から電気製品管理サーバ4に出力する。電気製品管理サーバ4では、このRFIDタグ16のタグIDをインターフェース部48を通じて制御部41に入力する。制御部41は、このRFIDタグ16のタグIDを受信したことから、管理対象装置1が稼動中であって、RFIDタグ16がアクティブ型として動作しているとみなし、この受信したタグIDを記憶装置42内のデータテーブルD2から検索し、データテーブルD2における該タグIDに対応する稼動状態を稼動中に書き換えて、この稼動状態を更新する(ステップTS113)。
【0045】
従って、管理対象装置1が停止中であって、RFIDタグ16がパッシブ型として動作しているときには、電気製品管理サーバ4のリーダライター3からRFIDタグ16のIDの問い合わせ要求が送信され、RFIDタグ16が応答しても、この応答が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信されず、このために記憶装置42内のデータテーブルD2における管理対象装置1の稼動状態が変更されず、管理対象装置1の稼動状態が停止中であれば、これが維持される。また、管理対象装置1が稼動中であって、RFIDタグ16がアクティブ型として動作しているときには、電気製品管理サーバ4のリーダライター3からRFIDタグ16のIDの問い合わせ要求が送信され、RFIDタグ16が応答すると、この応答が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信され、記憶装置42内のデータテーブルD2における管理対象装置1の稼動状態が稼動中に変更されて、稼動状態が更新される。
【0046】
次に、図8に示すように管理対象装置1が稼動中であって、RFIDタグ16がアクティブ型として動作している状態で、図10のタイミングチャートに示すように電気製品管理サーバ4がネットワークNを通じて地震発生直前の通報を受けたものとする(ステップTS121)。電気製品管理サーバ4の制御部41は、地震発生直前の通報を受けると、電源ライン13の遮断要求をインターフェース部48を通じてリーダライター3に出力する。リーダライター3では、電源ライン13の遮断要求をRFID制御部53を通じて送受信部52に入力し、この遮断要求をアンテナ51から電源管理通信装置2に送信する(ステップTS122)。また、制御部41は、記憶装置42内のデータテーブルD2におけるタグIDに対応するそれぞれの稼動状態を停止中に書き換える(ステップTS123)。
【0047】
電源管理通信装置2のRFIDタグ16では、リーダライター3からの電源ライン13の遮断要求を送受信部22で受信し、この遮断要求を制御部23に入力する。この遮断要求に応答して制御部23は、電源ライン13のスイッチ14をオフにして、電源ライン13を遮断する。これにより、図11に示すようにコンセント6からの電力が電源ライン13を通じてRFIDタグ16及び管理対象装置1に供給されなくなり、管理対象装置1が停止中となる(ステップTS124、TS125)。
【0048】
従って、緊急時には、電源ライン13の遮断要求が電気製品管理サーバ4からリーダライター3を通じてRFIDタグ16に送信され、RFIDタグ16の電源ライン13が遮断されて、管理対象装置1が停止中となる。これにより、全ての管理対象装置1を停止させることができる。このとき、全てのRFIDタグ16は、パッシブ型として動作し、それらの通信エリアが狭くなる。
【0049】
引き続いて、図12のタイミングチャートに示すように管理対象装置1の復旧入力指示に応答して、電気製品管理サーバ4がタグIDの問い合わせ要求を出すと(ステップS131)、この問い合わせ要求がリーダライター3から全ての電源管理通信装置2に送信される。
【0050】
ところが、全ての電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、パッシブ型として動作していることから、リーダライター3からのタグIDの問い合わせ要求を受信して、自己のタグIDを送信しても(ステップTS132)、このタグIDが電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信されることはない。このため、電気製品管理サーバ4は、全ての電源管理通信装置2からの応答が無いものとみなし、記憶装置42内のデータテーブルD2における管理対象装置1の稼動状態を変更せず、管理対象装置1の稼動状態の停止中を維持する。
【0051】
従って、緊急時に全てのRFIDタグ16及び電源管理通信装置2が停止中になった後に、問い合わせ要求が電気製品管理サーバ4からリーダライター3を通じて全てのRFIDタグ16に送信されても、電気製品管理サーバ4のリーダライター3ではいずれのRFIDタグ16の応答も受信されず、電気製品管理サーバ4によりいずれの電源管理通信装置2も制御することができず、管理対象装置1を停止中から稼動中に切り換えることもできない。これにより、緊急時に停止された管理対象装置1が未確認のまま、その動作が再開される可能性がなくなり、二次災害等が防止される。
【0052】
一方、図13に示すようにハンディ型の復旧用無線通信装置5が電源管理通信装置2に近づけられ、この状態で、図12のタイミングチャートに示すように復旧用無線通信装置5の入力装置65が操作され、制御部61がタグIDの問い合わせ要求を出すと(ステップTS141)、この問い合わせ要求がインターフェース部67を通じてリーダライター66に出力される。リーダライター66では、この問い合わせ要求をRFID制御部73を通じて送受信部72に入力し、この問い合わせ要求をアンテナ71から電源管理通信装置2に送信する。
【0053】
電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、パッシブ型として動作していることから、アンテナ21の受信入力をRF電源部25で電力に変換しつつ、リーダライター66からのタグIDの問い合わせ要求を送受信部22で受信し、この問い合わせ要求を制御部23に入力する。この要求に応答して制御部23は、情報記憶部23a内のデータテーブルD2のタグIDを送受信部22を通じてアンテナ21から送信する(ステップTS142)。
【0054】
復旧用無線通信装置5では、電源管理通信装置2に近づけられていることから、電源管理通信装置2のRFIDタグ16から送信された電波をリーダライター66のアンテナ71で受信して、このRFIDタグ16のタグIDを取得することができ、このRFIDタグ16のタグIDをインターフェース部67を通じて制御部61に入力する。制御部61は、このRFIDタグ16のタグIDの受信に応答して、電源ライン13の復旧要求を出し、この電源ライン13の復旧要求をインターフェース部67及びリーダライター66を通じて送信する(ステップTS143)。
【0055】
電源管理通信装置2のRFIDタグ16では、リーダライター66からの電源ライン13の復旧要求を送受信部22で受信し、この復旧要求を制御部23に入力する。この復旧要求に応答して制御部23は、電源ライン13のスイッチ14をオンにして、電源ライン13を導通させる。これにより、コンセント6からの電力が電源ライン13を通じてRFIDタグ16及び管理対象装置1に供給され、RFIDタグ16がアクティブ型として動作し、管理対象装置1の稼動が可能となる(ステップTS144、TS145)。
【0056】
従って、緊急時に全てのRFIDタグ16及び管理対象装置1が停止中になった後に、ハンディ型の復旧用無線通信装置5が電源管理通信装置2に近づけられた状態で、問い合わせ要求が復旧用無線通信装置5から近くの電源管理通信装置2のRFIDタグ16に送信されると、この近くのRFIDタグ16が応答して、この応答が復旧用無線通信装置5で受信され、電源ライン13の復旧要求が復旧用無線通信装置5から近くの電源管理通信装置2のRFIDタグ16へと送信され、この近くの電源管理通信装置2の電源ライン13が復旧して導通し、RFIDタグ16がアクティブ型として動作し、管理対象装置1の稼動が可能となる。このとき、利用者は、ハンディ型の復旧用無線通信装置5を電源管理通信装置2の近くまで持ち運ぶ必要があるので、管理対象装置1の状態を確認してから、管理対象装置1の稼動を可能にすることができる。例えば、管理対象装置1が加熱調理器等である場合は、その状態を確認してから、その稼動を可能にすることにより、二次災害等を防止することができる。
【0057】
次に、電気製品管理サーバ4、復旧用無線通信装置5、及び電源管理通信装置2別に、それぞれの動作手順をフローチャートを参照しつつ整理して説明する。
【0058】
まず、図14のフローチャートを参照しつつ、複数の管理対象装置1の稼動状態を確認するための電気製品管理サーバ4の動作手順を説明する。
【0059】
電気製品管理サーバ4において、制御部41は、記憶装置42内のデータテーブルD2における全てのタグIDに対応するそれぞれの稼動状態を停止中に書き換える(ステップFS201)。
【0060】
そして、制御部41は、記憶装置42内のデータテーブルD2を参照して、1つのタグIDを選択し、このタグIDの問い合わせ要求をリーダライター3から送信させる(ステップFS202)。
【0061】
全ての電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、このタグIDの問い合わせ要求を受信し、このタグIDの問い合わせ要求を制御部23に入力する。制御部23は、この問い合わせ要求と共に受信したタグIDを自己の情報記録部23a内のデータテーブルD1のタグIDと比較し、両者が一致するか否かを判定し、両者が一致しなければ、この問い合わせ要求に応答せず、また両者が一致すれば、この問い合わせ要求に応答する。全てのRFIDタグ16のタグIDのいずれか1つが問い合わせ要求のタグIDに一致することから、1つのRFIDタグ16だけが問い合わせ要求に応答することになる。
【0062】
このとき、管理対象装置1が稼動中であって、RFIDタグ16がアクティブ型として動作しているときには、RFIDタグ16が応答すると、この応答が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信される(ステップFS203で「Yes」)。この場合、電気製品管理サーバ4の制御部41は、記憶装置42内のデータテーブルD2を参照して、問い合わせ要求のタグIDを検索し、このタグIDに対応する稼動状態を停止中から稼動中に書き換える(ステップFS204)。この後、制御部41は、記憶装置42内のデータテーブルD2における全てのタグIDの問い合わせ要求を出したか否かを確認し、全てのタグIDの問い合わせ要求を出していなければ、つまり問い合わせ要求を出していないタグIDが残っていれば(ステップFS205で「No」)、記憶装置42内のデータテーブルD2を参照して、次のタグIDを選択し(ステップFS206)、ステップFS202に戻って、このタグIDの問い合わせ要求をリーダライター3から送信させる。
【0063】
また、管理対象装置1が停止中であって、RFIDタグ16がパッシブ型として動作しているときには、RFIDタグ16が応答しても、この応答が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信されない(ステップFS203で「No」)。この場合、ステップFS204が省略されて、データテーブルD2において問い合わせ要求のタグIDに対応する稼動状態が停止中のまま維持される。そして、記憶装置42内のデータテーブルD2における全てのタグIDの問い合わせ要求を出したか否かが確認され、全てのタグIDの問い合わせ要求が出されていなければ(ステップFS205で「No」)、記憶装置42内のデータテーブルD2が参照されて、次のタグIDが選択され(ステップFS206)、ステップFS202に戻る。
【0064】
以降同様に、電気製品管理サーバ4側で全てのタグIDが順次選択されて、選択されたタグIDの問い合わせ要求が電気製品管理サーバ4のリーダライター3から全ての電源管理装置のRFIDタグ16に送信され、選択されたタグIDのRFIDタグ16だけが応答する。そして、このRFIDタグ16の管理対象装置1が稼動中であって、RFIDタグ16がアクティブ型として動作していれば、このRFIDタグ16の応答が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信されて、記憶装置42内のデータテーブルD2における該タグIDに対応する稼動状態が停止中から稼動中に書き換えられ、またRFIDタグ16の管理対象装置1が停止中であって、RFIDタグ16がパッシブ型として動作していれば、このRFIDタグ16の応答が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信されず、データテーブルD2における該タグIDに対応する稼動状態が停止中のまま維持される。これにより、電気製品管理サーバ4の記憶装置42内のデータテーブルD2における全てのIDタグに対応するそれぞれの稼動状態が確認され、これらの稼動状態が適宜に書き換えられる。
【0065】
そして、記憶装置42内のデータテーブルD2における全てのタグIDの問い合わせ要求が出されたならば(ステップFS205で「Yes」)、図14の処理が終了となる。
【0066】
図15のフローチャートは、複数の管理対象装置1の稼動状態を確認するための電気製品管理サーバ4の他の動作手順を示している。
【0067】
ここでは、電気製品管理サーバ4から全ての電源管理装置のRFIDタグ16へと問い合わせ要求を一括して出し、全ての電源管理装置のRFIDタグ16が順次応答している。まず、電気製品管理サーバ4において、制御部41は、記憶装置42内のデータテーブルD2における全てのタグIDに対応するそれぞれの稼動状態を停止中に書き換え(ステップFS211)、全ての電源管理装置のRFIDタグ16を対象とする問い合わせ要求をリーダライター3から送信させる(ステップFS212)。
【0068】
全ての電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、この問い合わせ要求を受信して、この問い合わせ要求を制御部23に入力する。制御部23は、この問い合わせ要求に応答して自己の情報記録部23a内のデータテーブルD1からタグIDを読み出し、このタグIDを電気製品管理サーバ4に送信する。このとき、電気製品管理サーバ4及び各RFIDタグ16間の通信プロトコルに従って、全ての電源管理通信装置2のRFIDタグ16がそれぞれのタグIDを順次送信し、電気製品管理サーバ4が全てのタグIDを順次受信する。
【0069】
このとき、管理対象装置1が稼動中であって、RFIDタグ16がアクティブ型として動作しているときには、RFIDタグ16の応答が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信される。また、管理対象装置1が停止中であって、RFIDタグ16がパッシブ型として動作しているときには、RFIDタグ16の応答が電気製品管理サーバ4のリーダライター3で受信されない。従って、稼動中の管理対象装置1のRFIDタグ16の応答だけが電気製品管理サーバ4で受信されることになる。
【0070】
電気製品管理サーバ4の制御部41は、問い合わせ要求を送信してから一定時間を待機し、この待機中にタグIDを受信することができなければ(ステップFS213で「No」)、図15の処理を終了する。
【0071】
また、制御部41は、少なくとも1つの稼動中の管理対象装置1があって、少なくとも1つのRFIDタグ16のタグIDを受信したならば(ステップFS213で「Yes」)、全ての受信したタグIDをRAM43等に一時的に記憶して、ステップFS214以降の処理に移る。この場合、制御部41は、全ての受信したタグIDについての処理を終了していないことを確認してから(ステップFS214で「No」)、全ての受信したタグIDのうちの1つを選択し(ステップFS215)、記憶装置42内のデータテーブルD2を参照して、この選択したタグIDを検索し(ステップFS216で「Yes」)、このタグIDに対応する稼動状態を停止中から稼動中に書き換える(ステップFS217)。また、制御部41は、選択したタグIDを検索することができなければ(ステップFS216で「No」)、新たな管理対象装置1及び電源管理装置2が追加されて、新たなRFIDタグ16のタグIDが発生したものとみなし、この新たなタグIDを記憶装置42内のデータテーブルD2に追加し(ステップFS218)、この新たなタグIDに対応する稼動状態を稼動中とする(ステップFS217)。
【0072】
以降、ステップFS214〜FS218を繰り返して、記憶装置42内のデータテーブルD2における全ての受信したタグIDに対応する稼動状態を停止中から稼動中に書き換える。そして、全ての受信したタグIDについての処理を終了したならば(ステップFS214で「Yes」)、図15の処理を終了する。
【0073】
このように全てのタグID及び製品名に対応する稼動状態が停止中に一旦書き換えられ、稼動中の管理対象装置1のRFIDタグ16の応答だけが電気製品管理サーバ4で受信されて、受信されたタグIDに対応する稼動状態が停止中から稼動中に書き換えられるので、全ての管理対象装置1の稼動状態がデータテーブルD2に記録されることになる。また、新たな管理対象装置1及び電源管理装置2が追加されたときには、新たなRFIDタグ16のタグIDが受信され、この新たなタグIDが記憶装置42内のデータテーブルD2に追加される。
【0074】
引き続いて、図16のフローチャートを参照しつつ、緊急時に、電源ライン13の遮断要求をRFIDタグ16に送信するための電気製品管理サーバ4の動作手順を説明する。
【0075】
電気製品管理サーバ4において、制御部41は、例えば地震発生直前の通報をネットワークNを通じて受信することができ、この地震発生直前の通報を受けると(ステップFS221で「Yes」)、記憶装置42内のデータテーブルD2を参照して、稼動中に対応するタグIDを検索する(ステップFS222)。そして、制御部41は、稼動中に対応するタグIDがあったならば(ステップFS222で「Yes」)、このタグIDを含む電源ライン13の遮断要求をリーダライター3から送信し、記憶装置42内のデータテーブルD2におけるタグIDに対応する稼動状態を稼動中から停止中に書き換え(ステップFS223)、ステップFS222に戻る。
【0076】
全ての電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、このタグIDを含む電源ライン13の遮断要求を受信し、この遮断要求を制御部23に入力する。制御部23は、この遮断要求と共に受信したタグIDを自己の情報記録部23a内のデータテーブルD1のタグIDと比較し、両者が一致するか否かを判定し、両者が一致しなければ、この遮断要求に応答せず、また両者が一致すれば、この遮断要求に応答して、電源ライン13のスイッチ14を切り換えてオフにし、電源ライン13を遮断する。これにより、電力がRFIDタグ16及び管理対象装置1に供給されなくなり、RFIDタグ16及び管理対象装置1が停止中となる。
【0077】
以降同様に、記憶装置42内のデータテーブルD2を参照して、稼動中に対応するタグIDがあれば、このタグIDを含む電源ライン13の遮断要求がリーダライター3から送信されて、このタグIDのRFIDタグ16及び管理対象装置1が停止中にされ、記憶装置42内のデータテーブルD2におけるタグIDに対応する稼動状態が稼動中から停止中に書き換えられる。これにより、稼動中の全ての管理対象装置1が停止される。
【0078】
次に、図17のフローチャートを参照しつつ、緊急時に管理対象装置1が停止された後に、管理対象装置1の稼動を可能にするためのハンディ型の復旧用無線通信装置5の動作手順を説明する。
【0079】
まず、電源管理通信装置2の電源ライン13が遮断されて、RFIDタグ16に電力が供給されていない状態では、RFIDタグ16がパッシブ型として動作していることから、RFIDタグ16の応答を受信するために復旧用無線通信装置5を電源管理通信装置2に近づける必要がある。この状態で、復旧用無線通信装置5の入力装置65が操作されると、この操作に応答して制御部61は、タグIDの問い合わせ要求をリーダライター66から送信させる(ステップFS301)。
【0080】
電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、パッシブ型として動作していることから、アンテナ21の受信入力に基づく電力で動作しつつ、リーダライター66からのタグIDの問い合わせ要求を送受信部22で受信し、この問い合わせ要求を制御部23に入力し、制御部23の制御により情報記憶部23a内のデータテーブルD2のタグIDを送信する。
【0081】
復旧用無線通信装置5では、RFIDタグ16からのタグIDをリーダライター66で受信して制御部61に入力する(ステップFS302で「Yes」)。これに応答して制御部61は、電源ライン13の復旧要求をリーダライター66から送信させる(ステップFS303)。
【0082】
電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、リーダライター66からの電源ライン13の復旧要求を送受信部22で受信し、この復旧要求を制御部23に入力する。この復旧要求に応答して制御部23は、電源ライン13のスイッチ14をオンにして、電源ライン13を導通させる。これにより、RFIDタグ16がアクティブ型として動作し、管理対象装置1の稼動が可能となる。また、制御部23は、電源ライン13の復旧の完了を送受信部22から送信させる。
【0083】
復旧用無線通信装置5では、RFIDタグ16からの復旧の完了をリーダライター66で受信して制御部61に入力する。これに応答して制御部61は、RFIDタグ16のタグID及び稼動中を対応付けて記憶装置62に記憶する(ステップFS304)。
【0084】
このように復旧用無線通信装置5が電源管理通信装置2に近づけられた状態で、電源ライン13の復旧要求が復旧用無線通信装置5から電源管理通信装置2のRFIDタグ16に送信され、この電源管理通信装置2の電源ライン13が復旧して、RFIDタグ16がアクティブ型として動作し、管理対象装置1の稼動が可能となる。
【0085】
次に、図18のフローチャートを参照しつつ、電気製品管理サーバ4及び復旧用無線通信装置5に対する電源管理通信装置2のRFIDタグ16の応答動作手順を説明する。
【0086】
まず、電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、アクティブ型及びパッシブ型のいずれで動作していても、電気製品管理サーバ4又は復旧用無線通信装置5からのタグIDの問い合わせ要求を待機している(ステップFS401)。
【0087】
電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、タグIDの問い合わせ要求を送受信部22で受信すると(ステップFS401で「Yes」)、この問い合わせ要求を制御部23に入力し、制御部23の制御により情報記憶部23a内のデータテーブルD2のタグIDを送信する(ステップTS402)。
【0088】
引き続いて、電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、電気製品管理サーバ4からの電源ライン13の遮断要求の受信又は復旧用無線通信装置5からの電源ライン13の復旧要求の受信を待機し(ステップFS403、405)、電気製品管理サーバ4からの電源ライン13の遮断要求を受信すると(ステップFS403で「Yes」)、この電源ライン13の遮断要求を制御部23に入力し、制御部23の制御により電源ライン13のスイッチ14をオフに切り換えて、電源ライン13を遮断する(ステップFS404)。これにより、RFIDタグ16がパッシブ型として動作し、管理対象装置1が停止中となる。
【0089】
また、電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、復旧用無線通信装置5からの電源ライン13の復旧要求を受信すると(ステップFS405で「Yes」)、この電源ライン13の復旧要求を制御部23に入力し、制御部23の制御により電源ライン13のスイッチ14をオンに切り換えて、電源ライン13を導通させる(ステップFS406)。これにより、RFIDタグ16がアクティブ型として動作し、管理対象装置1の稼動が可能となる。また、制御部23は、電源ライン13の復旧の完了を送受信部22から送信させる。
【0090】
このように電源管理通信装置2のRFIDタグ16は、アクティブ型及びパッシブ型のいずれで動作していても、一連の動作手順を実行して、電気製品管理サーバ4又は復旧用無線通信装置5からのタグIDの問い合わせ要求に応答してタグIDを送信したり、電気製品管理サーバ4からの電源ライン13の遮断要求に応答して電源ライン13を遮断したり、復旧用無線通信装置5からの電源ライン13の復旧要求に応答して電源ライン13を復旧させる。
【0091】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと解される。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の通信システムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1の通信システムにおける電源管理通信装置の電力供給オンオフ検出部の構成を示すブロック図である。
【図3】図1の通信システムにおける電源管理通信装置のRFIDタグの回路構成を示すブロック図である。
【図4】(a)、(b)、(c)は、図1の通信システムにおける電源管理通信装置のデータテーブルを示す図である。
【図5】図1の通信システムにおける電気製品管理サーバのデータテーブルを示す図である。
【図6】電源管理通信装置のRFIDタグがパッシブ型として動作しているときのスイッチの切り換え状態を示す図である。
【図7】電源管理通信装置のRFIDタグがパッシブ型として動作しているときの電気製品管理サーバ、電源管理通信装置、及び管理対象装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図8】電源管理通信装置のRFIDタグがアクティブ型として動作しているときのスイッチの切り換え状態を示す図である。
【図9】電源管理通信装置のRFIDタグがアクティブ型として動作しているときの電気製品管理サーバ、電源管理通信装置、及び管理対象装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図10】緊急時の電気製品管理サーバ、電源管理通信装置、及び管理対象装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図11】緊急時に停止されたときのスイッチの切り換え状態を示す図である。
【図12】緊急後になされる電気製品管理サーバ、電源管理通信装置、及び管理対象装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図13】緊急後に復旧されたスイッチの切り換え状態を示す図である。
【図14】複数の管理対象装置の稼動状態を確認するための電気製品管理サーバの動作手順を示すフローチャートである。
【図15】複数の管理対象装置の稼動状態を確認するための電気製品管理サーバの他の動作手順を示すフローチャートである。
【図16】緊急時に電源ラインの遮断要求をRFIDタグに送信するための電気製品管理サーバの動作手順を示すフローチャートである。
【図17】緊急時に停止された管理対象装置の稼動を可能にするためのハンディ型の復旧用無線通信装置の動作手順を示すフローチャートである。
【図18】電気製品管理サーバ及び復旧用無線通信装置に対する電源管理通信装置のRFIDタグの応答動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0093】
1 管理対処装置
2 電源管理通信装置
3 リーダライター
4 電気製品管理サーバ
5 復旧用無線通信装置
6 電源コンセント
11 プラグ
12 コンセント
13 電源ライン
14 スイッチ
15 電力供給オンオフ検出部
16 RFIDタグ
17 常開スイッチ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部通信装置との間で無線通信を行う無線通信手段と、
外部電源から電力供給を受ける管理対象装置の外部電源使用状況を検出する使用状況検出手段と、
前記使用状況検出手段により検出された管理対象装置の外部電源使用状況に基づき、前記外部電源から前記無線通信手段への電力供給をオンオフする第1切り換え手段とを備えることを特徴とする電源管理通信装置。
【請求項2】
前記外部電源から前記管理対象装置への電力供給をオンオフする第2切り換え手段を備え、
前記無線通信手段は、前記外部通信装置からの指示に基づき、第2切り換え手段をオンオフすることを特徴とする請求項1に記載の電源管理通信装置。
【請求項3】
前記無線通信手段は、前記第1切り換え手段により前記外部電源から無線通信手段への電力供給がオフにされているときに、前記外部通信装置からの電波を受信すると、この電波を電力に変換して、この電力により動作することを特徴とする請求項1に記載の電源管理通信装置。
【請求項4】
前記外部電源から前記管理対象装置への電力供給をオンオフする第2切り換え手段を備え、
前記無線通信手段は、前記外部通信装置からの指示に基づき、第1及び第2切り換え手段をオフにして、外部電源から無線通信手段及び管理対象装置への電力供給を停止させ、このときに外部通信装置からの電波を受信すると、この電波を電力に変換して、この電力により動作し、無線通信により外部通信装置からの第2切り換え手段の切り換え指示を受けて、この指示に応答して第2切り換え手段をオンに切り換え、外部電源から管理対象装置への電力供給を再開することを特徴とする請求項1に記載の電源管理通信装置。
【請求項5】
電源管理通信装置と、電源管理通信装置との間で無線通信を行う外部通信装置とを備え、
前記電源管理通信装置は、外部電源から電力供給を受ける管理対象装置の外部電源使用状況を検出して、この検出した管理対象装置の外部電源使用状況に基づき、外部電源から該電源管理通信装置への電力供給をオンオフし、
前記外部通信装置は、無線通信による電源管理通信装置の応答の有無に基づき、管理対象装置の外部電源使用状況を管理することを特徴とする通信システム。
【請求項1】
外部通信装置との間で無線通信を行う無線通信手段と、
外部電源から電力供給を受ける管理対象装置の外部電源使用状況を検出する使用状況検出手段と、
前記使用状況検出手段により検出された管理対象装置の外部電源使用状況に基づき、前記外部電源から前記無線通信手段への電力供給をオンオフする第1切り換え手段とを備えることを特徴とする電源管理通信装置。
【請求項2】
前記外部電源から前記管理対象装置への電力供給をオンオフする第2切り換え手段を備え、
前記無線通信手段は、前記外部通信装置からの指示に基づき、第2切り換え手段をオンオフすることを特徴とする請求項1に記載の電源管理通信装置。
【請求項3】
前記無線通信手段は、前記第1切り換え手段により前記外部電源から無線通信手段への電力供給がオフにされているときに、前記外部通信装置からの電波を受信すると、この電波を電力に変換して、この電力により動作することを特徴とする請求項1に記載の電源管理通信装置。
【請求項4】
前記外部電源から前記管理対象装置への電力供給をオンオフする第2切り換え手段を備え、
前記無線通信手段は、前記外部通信装置からの指示に基づき、第1及び第2切り換え手段をオフにして、外部電源から無線通信手段及び管理対象装置への電力供給を停止させ、このときに外部通信装置からの電波を受信すると、この電波を電力に変換して、この電力により動作し、無線通信により外部通信装置からの第2切り換え手段の切り換え指示を受けて、この指示に応答して第2切り換え手段をオンに切り換え、外部電源から管理対象装置への電力供給を再開することを特徴とする請求項1に記載の電源管理通信装置。
【請求項5】
電源管理通信装置と、電源管理通信装置との間で無線通信を行う外部通信装置とを備え、
前記電源管理通信装置は、外部電源から電力供給を受ける管理対象装置の外部電源使用状況を検出して、この検出した管理対象装置の外部電源使用状況に基づき、外部電源から該電源管理通信装置への電力供給をオンオフし、
前記外部通信装置は、無線通信による電源管理通信装置の応答の有無に基づき、管理対象装置の外部電源使用状況を管理することを特徴とする通信システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2009−302956(P2009−302956A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−155781(P2008−155781)
【出願日】平成20年6月13日(2008.6.13)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月13日(2008.6.13)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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