説明

電源遮断期間の算出を実行する算出手段によって不正使用防止を図る機能つき自動販売機及び電源遮断期間の算出を実行する算出手段による自動販売機の不正使用防止方法

【課題】本発明は、不正使用防止機能つき電子マネー端末を搭載する自動販売機及び、その不正使用を防止する方法に関する。
【解決手段】本発明に従った自動販売機は、電源遮断期間が、所定期間を超過していると判断される場合に、電子マネーコントローラが読み取り/書き込み手段のチャージ機能を停止させる自動販売機であり、電子マネーコントローラが読み取り/書き込み手段のチャージ機能を停止させた後、自動販売機が認承したオペレータの操作に応答して、電子マネーコントローラが読み取り/書き込み手段のチャージ機能を復帰させる自動販売機である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不正使用防止機能つき電子マネー(e-cash)端末を備えた自動販売機及び、その不正使用を防止する方法に関する。ここでいう「自動販売機」とは、例えば、鉄道の駅構内に設置されているチャージ機能付き自動販売機のみならず、ホテルのテレビカード販売機、食堂等の食券販売機、又は金融機関等に設置されている現金自動預け払い機(ATM)等も広く含む。
【背景技術】
【0002】
道路や商店などといった一般に開放された場所において駐車又は設置される自動車や自動販売機などに対しては常に盗難の危険が存在しており、その内部に保管される財物、経済的価値を有する電子情報などを如何にして保護するかが技術的に重要な問題となっている。そこで、例えば特開平5−22162号公報は、オーディオ機器などの車載用機器の盗難を防止する目的で、当該車載用機器に暗証番号を記憶させておき、一旦当該車載用機器が主電源から切断された場合には、暗証番号を入力しなければ作動しないように構成された車載用機器を開示している。
【0003】
【特許文献1】特開平5−22162号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで近年、電子マネーによる決済も増え、自動販売機、例えば券売機、精算機、ATMなどでも電子決済が普及しつつあり、そのセキュリティ対策が非常に重要な問題となっている。具体的に想定される不正行為として、電子マネーチャージ機能を備える自動販売機を盗取し、そのうえで不正な電子マネーチャージを行うということが挙げられる。すなわち、自動販売機を盗取した者が、通常の使用法により貨幣を自動販売機に挿入し自動販売機の電子マネーチャージ機能を用いて自己の非接触ICメディアに対してその貨幣価値相当分をチャージすることにとどまらず、一旦挿入された貨幣を自動販売機の開閉部材を開いて取り出した上で、再度その貨幣を用いてチャージを行う、という不正行為を際限なく行う可能性が高い。この点従来技術は、不正電子マネーチャージ行為を防止する実効的な対抗手段を提供しない。そこで本発明は、自動販売機の電源遮断検出機能を利用して、電子マネーチャージ機能を有する自動販売機を用いた不正電子マネーチャージ行為を未然に防止することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に従った自動販売機は、自動販売機の電源遮断期間を算出し、所定時間を超過していると判断する場合に、電子マネーコントローラが読み取り/書き込み手段のチャージ機能を停止させる自動販売機である。又その一態様では、電子マネーコントローラが読み取り/書き込み手段のチャージ機能を停止させた後、自動販売機が認証したオペレータの操作に応答して、電子マネーコントローラが読み取り/書き込み手段のチャージ機能を復帰させる自動販売機であり、更に別の一態様では通信手段が情報センタと電子マネーの決済情報を送受信する自動販売機である。
【0006】
自動販売機を設置場所から不正に移動させようとする場合、通常、自動販売機への電源供給が遮断される。この電源遮断期間を測定し、それに基づいてチャージ機能を停止させるよう構成した本発明に従った自動販売機によれば、自動販売機を不正に移動させたうえで、設置場所とは別の場所において非接触ICメディアに金額を不正にチャージするという行為を実効的に防止することが可能である。
【0007】
さらに、上記の自動販売機は、電子マネーコントローラが読み取り/書き込み手段のチャージ機能を停止させた場合に、自動販売機が認証したオペレータの操作に応答して、電子マネーコントローラが読み取り/書き込み手段のチャージ機能を復帰させる。上記のような構成としたことで、一旦チャージ機能を停止させたときは、正当な権限を有する者以外は、チャージ機能を復帰させることができない。
【0008】
本発明に従った方法は、情報センタと通信する通信手段と、非接触ICメディアに格納されている金額データを更新するチャージ機能を実行する読み取り/書き込み手段とを備えた自動販売機において、該読み取り/書き込み手段を制御する電子マネーコントローラと、該自動販売機の電源遮断を検出する電源遮断検出手段と、電源遮断が検出される場合に、その検出毎に電源遮断時刻情報を記憶する記憶手段と、電源遮断期間を算出する算出手段とを備え、前記記憶手段に記憶された最終電源遮断時刻情報と現在時刻情報とに基づいて前記電子マネーコントローラが前記読み取り/書き込み手段のチャージ機能を停止させる制御方法であって、電源遮断後に該自動販売機に再度電源が供給されることに応答して前記通信手段が前記情報センタから現在時刻情報を受信するステップと、前記記憶手段に記憶された最終電源遮断時刻情報と前記取得した現在時刻情報とに基づいて電源遮断期間を算出するステップと、前記電源遮断期間が所定期間を超過している場合に、電子マネーコントローラが、前記読み取り/書き込み手段のチャージ機能を停止させるステップと、を含むことを特徴とする方法である。
【0009】
さらに、上記の方法は、その一態様では、電子マネーコントローラが読み取り/書き込み手段のチャージ機能を停止させた後、自動販売機が認証したオペレータの操作に応答して、電子マネーコントローラが読み取り/書き込み手段のチャージ機能を復帰させる方法とを含む。それぞれの効果は、上記の自動販売機の場合と同様である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施例を、図面を参照しながら具体的に説明する。第1図は、本願発明の自動販売機200を説明するための機能ブロック図である。自動販売機200は、主制御手段201と、硬貨処理装置202と、紙幣処理装置203と、電子マネーコントローラ204と、インターフェイス(I/F) 205と、モデム(modem) 206と、カードリーダライタ207、入力手段208、時刻情報保持手段209と、からなる。主制御手段201は、図示しないCPU演算手段とメモリ等の記憶手段とからなり、硬貨処理装置202、紙幣処理装置203、電子マネーコントローラ204とをそれぞれバスを介して接続されこれらの要素を制御する。主制御手段201は、マスター装置であり、マスター装置である主制御手段201からみて、硬貨処理装置202、紙幣処理装置203及び電子マネーコントローラ204、マスター装置とスレーブ装置の関係にある。自動販売機200は、情報センタ100と、I/F205及びモデム206により公衆交換電話網(PSTN)を介して情報を通信することができる。
【0011】
電子マネーコントローラ204は、図2に説明するように、CPU演算手段204aとメモリ等の記憶手段204bと、電源遮断検出手段204cと、電源遮断期間を算出する算出手段204dとを備える。自動販売機200の電子マネーコントローラ204は、情報センタ100とI/F205及びモデム206を介して通信する。電子マネーコントローラ204は、売り上げた商品の個数及びその金額を自己の記憶手段に記憶されている個数データ及び金額データにそれぞれ加算する。電子マネーコントローラ204は、一日ごとの個数データ及び売り上げデータを集計し、I/F205及びモデム206を介して情報センタ100にその集計した個数データ及び売り上げデータを送信する。情報センタ100が受信した一日ごとの個数データ及び売り上げデータは、情報センタ100の制御手段101を介して情報センタ100の記憶手段108内の自動販売機売り上げ情報管理テーブル108bに格納される。
【0012】
自己の非接触ICメディアにチャージを希望する顧客は、硬貨投入口から硬貨を、又は紙幣挿入口から紙幣を自動販売機200に投入又は挿入する。自動販売機200に投入された硬貨は、硬貨処理装置202に送られ、硬貨処理装置202は、投入された硬貨の金額を判定し、その金額情報を主制御手段201に送信する。また、自動販売機200に挿入された紙幣は、紙幣処理装置203に送られ、紙幣処理装置203は、挿入された紙幣の金額を判定し、同様にして主制御手段201にその金額情報を送信する。金額情報を受信した主制御手段201は、その金額情報と共に書き込みを指示するコマンドを電子マネーコントローラ204に送信し、電子マネーコントローラ204は、カードリーダライタ207を介して顧客の非接触ICメディアにその金額情報を書き込ませる。電子マネーコントローラ204は、顧客のID情報と顧客の履歴情報とを関連させて自己の記憶手段に格納する。電子マネーコントローラ204は、一日ごとのチャージ金額の合計を算出し、I/F205及びモデム206を介して情報センタ100にその算出したチャージ金額の合計情報を送信する。情報センタ100が受信した一日ごとのチャージ金額の合計情報は、情報センタ100の記憶手段108内の自動販売機売り上げ情報管理テーブル108bに格納される。
【0013】
モデム206は、通信回線がアナログデータ用のものである場合に、電子マネーコントローラ204及び主制御手段201からのディジタルデータをアナログデータに変換したり、回線からのアナログデータをディジタルデータに変換して電子マネーコントローラ204及び主制御手段201に渡す役割を果たす。I/F205は、電子マネーコントローラ204及び主制御手段201からのパラレルデータをモデム206での処理に適したシリアルデータに変換する役割を果たす。情報センタ100のモデム103、I/F102もまた同様の機能を果たす。
【0014】
自動販売機200は、入力手段208を備えているが、入力手段208は、オペレータを認証するのに使用される。前述したようにしてチャージ機能が停止された自動販売機200は、入力手段208により専任のオペレータが入力するID又はパスワード等により電子マネーコントローラ204が認証することにより、電子マネーコントローラ204を介してカードリーダライタ207 のチャージ機能を復帰させる。入力方法はこれに限定されることなく、例えば、入力手段208は、指紋読取装置であってもよい。オペレータが親指を接触させると、入力手段208は、オペレータの親指の画像データから特徴量を抽出し、パターンマッチングを実行してオペレータを認証する。さらに、入力手段208は、音声認識システムを備えていてもよい。最初に、入力手段208がオペレータに氏名を発声するように指示する。オペレータが発した音声データをマイクロフォンで取得し、その音声データを使用して音声認識と話者同定を実行し、登録されている氏名と入力された氏名とが一致し、且つ、その氏名の人物特有のスペクトルデータと入力された音声のスペクトルデータとが一致した場合に、入力手段208は、オペレータを認証する。オペレータが認証されたときのみ、そのオペレータがチャージ機能を復旧させることが可能である。チャージ機能が復旧した後、電子マネーコントローラ204は、I/F205及びモデム206を介して情報センタ100にチャージ機能を復旧させた旨をステータス情報として送信する。当然、入力手段208を使用せず、カードリーダライタ207によりオペレータが所有している非接触ICメディアを読み取り、認証する方法であってもよい。
【0015】
図2は、本発明に従った電子マネーコントローラの機能ブロック図である。電子マネーコントローラ204は、CPU演算手段204aとメモリ等の記憶手段204bと、電源遮断検出手段204cと、電源遮断期間を算出する算出手段204dとを備える。記憶手段204bには、売り上げた商品の個数データと売上金額データ、カードリーダライタ207を使用して顧客の非接触ICメディアにチャージした金額データ等の他、自動販売機200への電源供給が遮断された時刻情報が格納されている。電源遮断検出手段204cは、自動販売機200に供給される電源がなんらかの原因により遮断されたことを検出し、電源遮断が検出されるのに応答して、電源遮断検出時刻情報が記憶手段204bに記憶されるように構成されている。記憶手段204bは、電源遮断検出時刻情報を記憶する。算出手段204dは、情報センタ100からモデム206、I/F205を介して取得した現在時刻情報若しくは自動販売機200の時刻情報保持手段209から取得した現在時刻情報と、記憶手段204bに格納されている最終電源遮断時刻情報とに基づいて、自動販売機200の電源遮断期間を算出する機能を実行する。
【0016】
前記現在の時刻情報の取得については、前記情報センタ100からの現在時刻情報若しくは自動販売機の時刻情報保持手段209に限定されるものではなく、正確な時間を取得できる方法であれば、電波時計に用いる長波標準時刻電波受信装置若しくはGPS(Global Positioning System)受信装置を利用して正確な現在時刻を取得しても良い。
【0017】
図3は、電源遮断期間によるチャージ機能制御フローチャートである。まず、ステップ350において、自動販売機200の駆動電源がオフからオンに入れられた場合、通常業務に復帰するために自動販売機200は情報センタ100と通信し、引き続くステップ351において、自動販売機のモデム206により公衆交換電話網を介して情報センタ100との通信が行われる。これによりモデム206は、情報センタ100から現在時刻情報を受信し、ステップ352において、受信された現在時刻情報が電子マネーコントローラの算出手段204dに供給され、算出手段204dは、電子マネーコントローラの記憶手段204bに記憶されている最終電源遮断時刻と供給された現在時刻とに基づいて、電源遮断期間を算出する。
【0018】
最終電源遮断時刻は以下のように記憶される。まず正当なオペレータによる操作その他の事象により自動販売機200の電源が遮断されたことが、電子マネーコントローラ204の電源遮断検出手段204cにより検出される。次に電源遮断検出手段204cから送信される信号に応答して、電源遮断時刻情報が電子マネーコントローラの記憶手段204bに記憶される。
【0019】
また、前記自動販売機200の電源が遮断したことを検出する方法には、例えば、自動販売機200の電源がONしている時に定期的に時間を記憶手段に記憶して置き、自動販売機200の電源遮断後に、自動販売機200に再度電源が供給されることに応答して、前記定期的に記憶した最後の記憶時間と、現在の時間を比較して電源遮断期間を算出する方法であってもよい。
【0020】
ステップ353において、算出手段204dにより算出された電源遮断期間が所定期間を越えているか否かを判定する。ここにいう所定期間は、通常業務で発生しうる電源遮断期間、例えば、商品の交換や現金の回収などにあたる業務員の一回あたりの作業時間などを考慮して、適宜設定することができる。所定期間を超過すると判定される場合、YESに進み、ステップ354において、情報センタ100からチャージ機能継続命令が受信されているか否かを判定する。このチャージ機能続行命令は、自動販売機200の駆動電源が入れられた際に行われる情報センタ100との通信により受信することが可能であり、電源遮断を引き起こす事象の発生が事前に予見できる場合において、電源遮断期間が所定期間を超過した場合でも、チャージ機能を停止させないことを可能とするものである。チャージ機能続行命令が受信されていないと判定される場合、NOに進み、ステップ355において、カードリーダライタ207のチャージ機能は停止する。ステップ354において、チャージ機能続行命令が受信されていると判定される場合、YESにすすみ、ステップ356において、チャージ機能は復帰する。ステップ353において、算出された電源遮断期間が所定期間を超えていると判定されない場合、NOに進み、ステップ356において、カードリーダライタ207のチャージ機能は復帰する。
【0021】
ステップ355においてチャージ機能が停止する場合、ステップ356においてチャージ機能が復帰する場合の双方に引き続くステップ357において、自動販売機200のモデム206からチャージ機能復帰/停止を示すステータス情報が情報センタ100に送信され、ステップ358において、チャージ機能制御は終了する。
【0022】
図4は、電子マネーコントローラ204がカードリーダライタ207のチャージ機能を停止させた後に、カードリーダライタ207のチャージ機能を復旧させる手順を示すフローチャートである。上記の場合には、自動販売機200が認証したオペレータが電子マネーコントローラ204にアクセスすることにより、電子マネーコントローラ204を初期化して復旧させる。チャージ機能復旧プロセスを開始するステップ401に引き続くステップ402において、オペレータは、自己の識別情報を入力する。識別情報は、オペレータが所持している非接触ICメディアに格納されている識別情報であってもよく、オペレータのID番号であってもよく、入力手段208が読み取ったオペレータの親指の画像データから抽出した特徴量であってもよく、入力手段208がマイクロフォンで取得したオペレータの音声データから抽出した特徴ベクトルであってもよい。ステップ403において、入力手段208は、それらの識別情報を認証可能な物理量に変換する。そして、ステップ404において、入力手段208は、その物理量を使用してオペレータを認証する。オペレータが認証されなかった場合には、ステップ407に進みチャージ機能復帰の処理は終了する。オペレータが認証された場合には、ステップ405において、オペレータは、電子マネーコントローラ204にアクセスし、電子マネーコントローラ204を初期化してそのチャージ機能を復帰させる。チャージ機能が復帰すると、ステップ406において、電子マネーコントローラ204は、I/F205及びモデム206を介して情報センタ100にチャージ機能を復旧させた旨をステータス情報として送信し、ステップ407に進みチャージ機能復旧プロセスは終了する。
【0023】
図5は、自動販売機200の電源遮断期間に基づいて、電子マネーコントローラ204を介してカードリーダライタ207のチャージ機能を制御する場合に、自動販売機200と情報センタ100との間で行われる情報のやり取りを示す図である。まずステップ501において、自動販売機の電源がOFFからONになったとき制御をスタートする。次に、自動販売機200の電子マネーコントローラ204は、ステップ502において、I /F205及びモデム206を介して情報センタ100に、自動販売機ID、履歴情報と共に、自動販売機の状態を示すステータス情報を送信する。電子マネーコントローラ204から自動販売機ID、履歴情報と共に、ステータス情報を受信した情報センタ100は、ステップ503において、確認メッセージとともに現在時刻情報を自動販売機200に送信する。
【0024】
次にステップ504において、電子マネーコントローラ内に備えられた算出手段204dが、同じく電子マネーコントローラに備えられた記憶手段204bに記憶された最終電源遮断時刻情報と、ステップ503において情報センタ100から取得した現在時刻情報とに基づき、自動販売機200の電源遮断期間を算出する。算出された電源遮断期間が所定期間を超過していない場合には、ステップ507に移行し、チャージ機能が復帰する。ステップ504で算出された電源遮断期間が所定期間を超過している場合にも、ステップ505において情報センタ100からチャージ機能継続命令が送信され、ステップ506において自動販売機200が当該チャージ機能継続命令を受信する場合には、ステップ507に移行し、チャージ機能を復帰させる。情報センタ100から送信されるチャージ機能継続命令の活用により、予め発生の予測される電源遮断を生ぜしめる事象に柔軟に対応することが可能となる。このようにしてチャージ機能が復帰した場合、自動販売機200は、ステップ508において、自動販売機ID、履歴情報及びチャージ機能を復帰させたことを示す情報などを含むステータス情報を情報センタ100に送信する。ステータス情報を受信した情報センタ100は、ステップ509において、確認メッセージを自動販売機200に返送する。
【0025】
以上の説明は、単なる例示に過ぎず本発明の趣旨はこれに限定して解釈されるべきものではない。本発明の範囲は、その発明思想と同一性を失わない範囲において変更した均等なものにも及ぶと解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】ある特定の自動販売機と情報センタとの間の通信を説明するための機能ブロック図である。
【図2】本発明に従った電子マネーコントローラの機能ブロック図である。
【図3】自動販売機の不正使用を防止するために電子マネーコントローラが実行するカードリーダライタの制御を説明するためのフローチャートである。
【図4】電子マネーコントローラがチャージ機能を停止させたときに、電子マネーコントローラのチャージ機能を復旧させる手順を示すフローチャートである。
【図5】電源復帰後からチャージ機能復帰までの間に、自動販売機と情報センタとの間で行われる情報のやり取りを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報センタと通信する通信手段と、
非接触ICメディアに格納されている金額データを更新するチャージ機能を実行する読み取り/書き込み手段を備えた自動販売機において、
該読み取り/書き込み手段を制御する電子マネーコントローラと、該自動販売機の電源遮断を検出する電源遮断検出手段と、電源遮断が検出される場合に、その検出毎に電源遮断時刻情報を記憶する記憶手段と、電源遮断期間を算出する算出手段とを備え、
電源遮断後に、該自動販売機に再度電源が供給されることに応答して、前記通信手段が前記情報センタから現在時刻情報を受信し、
前記記憶手段に記憶された最終電源遮断時刻情報と現在時刻情報とに基づいて、前記電子マネーコントローラが、前記読み取り/書き込み手段のチャージ機能を停止させることを特徴とする自動販売機。
【請求項2】
請求項1に記載の自動販売機において、前記電子マネーコントローラが前記読み取り/書き込み手段のチャージ機能を停止させた後、該自動販売機が認証したオペレータの操作に応答して、前記電子マネーコントローラが前記読み取り/書き込み手段のチャージ機能を復帰する自動販売機。
【請求項3】
前記通信手段が前記情報センタと電子マネーの決済情報を送受信することを特徴とする、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項4】
情報センタと通信する通信手段と、非接触ICメディアに格納されている金額データを更新するチャージ機能を実行する読み取り/書き込み手段を備えた自動販売機において、
該読み取り/書き込み手段を制御する電子マネーコントローラと、該自動販売機の電源遮断を検出する電源遮断検出手段と、電源遮断が検出される場合に、その検出毎に電源遮断時刻情報を記憶する記憶手段と、電源遮断期間を算出する算出手段とを備え、前記記憶手段に記憶された最終電源遮断時刻情報と現在時刻情報とに基づいて前記電子マネーコントローラが前記読み取り/書き込み手段のチャージ機能を停止させる制御方法であって、
電源遮断後に、該自動販売機に再度電源が供給されることに応答して、現在時刻情報を取得するステップと、
前記記憶手段に記憶された最終電源遮断時刻情報と前記取得した現在時刻情報とに基づいて電源遮断期間を算出するステップと、
前記電源遮断期間が所定期間を超過している場合に、電子マネーコントローラが、前記読み取り/書き込み手段のチャージ機能を停止させるステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法において、前記電子マネーコントローラが前記読み取り/書き込み手段のチャージ機能を停止させた後、該自動販売機が認証したオペレータの操作に応答して、前記電子マネーコントローラが前記読み取り/書き込み手段のチャージ機能を復帰させる方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2008−9620(P2008−9620A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−178220(P2006−178220)
【出願日】平成18年6月28日(2006.6.28)
【出願人】(307003777)株式会社日本コンラックス (140)
【Fターム(参考)】