説明

電熱シーラー

【課題】 電熱線の交換が簡単な電熱シーラーの提供。
【解決手段】 ベース、シールモジュール、押圧部、前蓋を包含し、該シールモジュールが該ベースの前収容室に設置され、該押圧部の第1端と後収容室が枢設され、第2端が下向きに押される時に該シールモジュール位置に対応し、該前蓋は該シールモジュールを被覆し、該前蓋が複数の固定ピンを有し、該ベースの前収容室が複数の固定孔を有し、該前蓋が該固定ピンの該固定孔への挿入により該ベース上に結合され、これにより、使用者が前蓋を開けて酸化或いは切れた電熱線を簡単に交換できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の電熱シーラーに係り、特に電熱シーラーに適用される改良構造に関する。
【背景技術】
【0002】
日常生活で、人々はサイズや厚さが異なるプラスチックバッグを使用しており、使用する物品を使用し切らない場合で、この物品が空気中に曝されて損壊しやすい場合は、プラスチックバッグに入れてシールするための電熱シーラーが発明された。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
周知の電熱シーラーのシールモジュールは前蓋と密着するよう結合された後には開けられない構造となっており、シールモジュールの電熱線が酸化した或いは切れて使用不能となった時、使用者が電熱線を交換しようとする場合、強制的に前蓋を開ければ、構造が破壊されて再度前蓋を取り付けられないという損害を生じる。
【0004】
このため、速やかに電熱線を交換できる電熱シーラーが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の電熱シーラーは、ベース、シールモジュール、及び押圧部を包含する。
【0006】
該ベース内に、前収容室、前当接壁、電池室、後当接壁、後収容室、二つの前金属接触片、及び少なくとも一つの後金属接触片が設置され、該前収容室に支持部が設置される。該二つの前金属接触片はそれぞれ前当接壁に固着され、該少なくとも一つの後金属接触片は後当接壁に設置される。
【0007】
該シールモジュールは該前収容室内に設置され、該シールモジュールは耐熱絶縁基部、電熱部、及び圧縮バネを包含する。該電熱部は電熱線を具え、該耐熱絶縁基部上に設けられ、該圧縮バネは該耐熱絶縁基部と該前収容室の該支持部の間に設置される。
【0008】
該押圧部は第1端、及び第2端を有し、該第1端が該後収容室に枢設される。前蓋が該シールモジュールを被覆するように該ベースに結合される。該前蓋には複数の固定ピンが設けられ、該ベースの該前収容室は複数の固定孔を具え、該前蓋は該複数の固定ピンが該複数の固定孔に挿入されることにより、該ベースの該前収容室上を閉じる。
【0009】
これにより、使用者は簡単に該前蓋を開けてシールモジュールの酸化或いは切れた電熱線を交換できる。
【0010】
このほか、本発明は更に電池蓋及び後蓋を具え得て、該電池蓋により該電池室上が閉じられ、該後蓋により該後収容室が閉じられる。該後蓋に穿孔が開設され、該後収容室は収容溝と安全スイッチを有する。該安全スイッチは上押圧柱及びバネを有し、該バネは該収容溝内に収容され、並びに該上押圧柱と該収容溝の間に介装される。該上押圧柱は該後蓋の穿孔を挿通する。
【0011】
該シールモジュールは圧縮バネを有し得て、該圧縮バネは該耐熱絶縁基部と該支持部の間に設置される。該耐熱絶縁基部は左側部、中間突出部、及び右側部を有する。該前蓋に貫通孔が設けられ、該耐熱絶縁基部の該中間突出部が該貫通孔を挿通する。
【0012】
該電熱部は少なくとも一つの電熱線、第1金属係止体、及び第2金属係止体を有する。該第1金属係止体は該左側部に係合し、該第2金属係止体は該右側部に係合し、該少なくとも一つの電熱線は該耐熱絶縁基部の中間突出部上に位置決めされる。該電熱部は耐熱絶縁被覆片を有し、該耐熱絶縁被覆片は該電熱部の該電熱線上を被覆する。
【0013】
該前蓋は保護部材と二つの枢設孔を有し得る。該ベースは少なくとも一つの位置決め孔を有し得て、該前蓋は更に少なくとも一つの位置決め柱を具え、該位置決め柱が該位置決め孔に挿入される。
【0014】
該ベースはスイッチ、及び発光ダイオードを有し得て、スイッチと発光ダイオードは電気的に接続される。該電熱シーラーは安全カッタを有し得て、該安全カッタは選択的に該ベースの下方に収納されるか或いはそこから引き出される。
【発明の効果】
【0015】
本発明の構造により、使用者は簡単に該前蓋を開けてシールモジュールの酸化或いは切れた電熱線を交換できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は本発明の好ましい実施例の分解図である。図示されるように、本実施例の電熱シーラーは、ベース10、シールモジュール30、押圧部40、前蓋51、電池蓋52、及び後蓋53を有する。
【0017】
そのうち、該ベース10の内側に前収容室11、前当接壁12、電池室13、後当接壁14、後収容室15、二つの前金属接触片21、及び少なくとも一つの後金属接触片22が設置される。
【0018】
図1に示されるように、シールモジュール30は該ベース10の該前収容室11内に設置され、該シールモジュール30は耐熱絶縁基部31、電熱部32、及び圧縮バネ33を包含する。
【0019】
図2は本発明の好ましい実施例のシールモジュールの分解図である。図示されるように、該電熱部32は該耐熱絶縁基部31上に設けられ、該耐熱絶縁基部31は左側部311、中間突出部312、及び右側部313を有する。該電熱部32は少なくとも一つの電熱線321、第1金属係止体322、及び第2金属係止体323を有する。該第1金属係止体322は該耐熱絶縁基部31の該左側部311に係合し、該第2金属係止体323は該耐熱絶縁基部31の該右側部313に係合し、該少なくとも一つの電熱線321は該耐熱絶縁基部31の中間突出部312上に位置決めされる。該電熱部32は更に耐熱絶縁被覆片324を有し、該耐熱絶縁被覆片324は該電熱部32の該電熱線321上を被覆する。
【0020】
再び図1を参照されたい。該前収容室11に支持部111が設置され、圧縮バネ33が該耐熱絶縁基部31と該前収容室11の該支持部111の間に設置される。更に、二つの前金属接触片21がそれぞれ該前当接壁12に固着され、該後金属接触片22は該後当接壁14に設置され、該前蓋51に貫通孔511が開設されて、該耐熱絶縁基部31の中間突出部312は該前蓋51の貫通孔511を挿通する。このほか、前蓋51に二つの固定ピン514が設けられ、該ベース10の該前収容室11は二つの固定孔112を具え、該前蓋51は該二つの固定ピン514が該ベース10の該二つの固定孔112に挿入されることにより、該ベース10の該前収容室11上を閉じるようにベース10に結合される。
【0021】
該圧縮バネ33が該耐熱絶縁基部31に弾力支持を提供することにより、該耐熱絶縁基部31が該ベース10に対して上下に作動し、これにより該第1金属係止体322、及び第2金属係止体323がそれぞれ二つの前金属接触片21と接触或いは分離し、且つ該前蓋51は固定ピン514とベース10の固定孔112間の摩擦力により該ベース10に固定されているため、簡単に何度でも前蓋51を開いてシールモジュール30の既に酸化或いは切れた電熱線321を交換できる(図2参照)。
【0022】
図1と共に図3を参照されたい。図3は本発明の好ましい実施例の立体図で表示した保護部材を結合した状態図である。図示されるように、前蓋51は保護部材512と二つの枢設孔513を有する。該保護部材512は該枢設孔513に枢設され、並びに上向きに回転してシールモジュール30を被覆して押圧部40による下向きの押圧を阻止でき、圧縮バネ33の提供する上向きの弾力により電熱部32の第1金属係止体322、第2金属係止体323が電池室13内の前金属接触片21に接触し導通することがないようにし、これにより、誤って接触或いは押圧することにより起動するのを防止し、使用上の安全性を増している。
【0023】
図1に示されるように、電熱シーラーは更に電池蓋52及び後蓋53を具え得て、該電池蓋52により該電池室13上が閉じられ、該後蓋53により該後収容室15上が閉じられる。該後蓋53に穿孔531が開設され、該後収容室15は収容溝151と安全スイッチ152を有する。該安全スイッチ152は上押圧柱153及びバネ154を有し、該バネ154は該収容溝151内に収容され、並びに該上押圧柱153と該収容溝151の間に介装される。該後蓋53が後収容室15に閉じ合わされた後、該上押圧柱153は該後蓋53の穿孔531を挿通する。
【0024】
図1と共に図4を参照されたい。図4は本発明の好ましい実施例の電気回路図である。図示されるように、押圧部40は第1端41と第2端42を有し、該第1端41の二つのピン411が後収容室15の二つの枢設孔412に枢着され、押圧部40の下向きの押圧動作時に、その第2端42がシールモジュール30の中間突出部312位置に対応して押圧し、また、その第1端41が安全スイッチ152の上押圧柱153位置に対応して押圧し、この時、電熱部32の第1金属係止体322、及び第2金属係止体323はそれぞれ二つの前金属接触片21と接触し、同時に第1端41もまた安全スイッチ152の上押圧柱153を下向きに押圧して電池18の電流を電熱線321に導通させて回路を形成する。
【0025】
注意されたいことは、これは本発明の安全設計であり、使用者はシールモジュール30の電熱部32及び安全スイッチ152を同時に押圧しなければ電熱線321を発熱させられず、これにより、使用者が誤って該シールモジュール30に接触して火傷をするのを防止できる。
【0026】
図5を図4と併せて参照されたい。図5は本発明の好ましい実施例の後面図である。図示されるように、該ベース10はスイッチ17、及び発光ダイオード171を有し、スイッチ17と発光ダイオード171は電気的に接続される。スイッチ17で発光ダイオード171をオンして指示或いは照明に使用するか、スイッチ17で発光ダイオード171をオフする。
【0027】
図1に図6を併せて参照されたい。図6は本発明の好ましい実施例の安全カッタ展開時の状態図である。図示されるように、電熱シーラーは更に安全カッタ16を有し、該安全カッタ16は選択的に該ベース10の下方より引き出され、切断機能不使用時には安全カッタ16は該ベース10の下方に収納される。
【0028】
図7は本発明の別の実施例のシールモジュールの分解図である。図示されるように、その電熱部の構造は先の実施例の電熱部32とほぼ同じであるが、本実施例では2線式のシールモジュールとされ、それは、二つの電熱線61、第1金属係止体62、第2金属係止体63、及び耐熱絶縁基部64を有し、この実施例の2線式シールモジュールを使用すると、その2線式の電熱線61がプラスチックバッグのシール強度を増すか、或いは厚いプラスチックバッグに対するシールを行なうことができる。
【0029】
上述の実施例は説明のために例示されたものにすぎず、本発明の主張する権利範囲は特許請求の範囲の記載に準じ、上述の実施例に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の好ましい実施例の分解図である。
【図2】本発明の好ましい実施例のシールモジュールの分解図である。
【図3】本発明の好ましい実施例の立体図で表示した保護部材を結合した状態図である。
【図4】本発明の好ましい実施例の電気回路図である。
【図5】本発明の好ましい実施例の後面図である。
【図6】本発明の好ましい実施例の安全カッタ展開時の状態図である。
【図7】本発明の別の実施例のシールモジュールの分解図である。
【符号の説明】
【0031】
10 ベース 11 前収容室 111 支持部
112 固定孔 12 前当接壁 13 電池室
14 後当接壁 15 後収容室 151 収容溝
152 安全スイッチ 153 上押圧柱 154 バネ
16 安全カッタ 17 スイッチ 171 発光ダイオード
18 電池 21 前金属接触片 22 後金属接触片
30 シールモジュール 31、64 耐熱絶縁基部 311 左側部
312 中間突出部 313 右側部 32 電熱部
321、61 電熱線 322、62 第1金属係止体
323、63 第2金属係止体 324 耐熱絶縁被覆片
33 圧縮バネ 40 押圧部 41 第1端
411 ピン 412 枢設孔 42 第2端
51 前蓋 511 貫通孔 512 保護部材
513 枢設孔 514 固定ピン 52 電池蓋
53 後蓋 531 穿孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電熱シーラーにおいて、
ベースであって、該ベース内に、前収容室、前当接壁、電池室、後当接壁、後収容室、二つの前金属接触片、及び少なくとも一つの後金属接触片が設置され、該前収容室に支持部が設置され、該二つの前金属接触片はそれぞれ該前当接壁に固着され、該少なくとも一つの後金属接触片は後当接壁に設置された、上記ベースと、
シールモジュールであって、該シールモジュールは該前収容室内に設置され、該シールモジュールは耐熱絶縁基部、電熱部を有し、該電熱部は該耐熱絶縁基部上に設けられた、上記シールモジュールと、
押圧部であって、該押圧部は第1端、及び第2端を有し、該第1端が該後収容室に枢設され、該第2端は下向きに押圧される時に該シールモジュールの位置に対応する、上記押圧部と、
前蓋であって、該シールモジュールを被覆するように該ベースに組み合わされる、上記前蓋と、
を有することを特徴とする、電熱シーラー。
【請求項2】
請求項1記載の電熱シーラーにおいて、該前蓋に複数の固定ピンを具え、該ベースの該前収容室は複数の固定孔を具え、該前蓋は該複数の固定ピンが該複数の固定孔に挿入されることにより、該ベースの該前収容室上を閉じるように組み合わされることを特徴とする、電熱シーラー。
【請求項3】
請求項1記載の電熱シーラーにおいて、電池蓋及び後蓋を具え、該電池蓋により該電池室上が閉じられ、該後蓋により該後収容室が閉じられ、該後蓋に穿孔が開設されたことを特徴とする、電熱シーラー。
【請求項4】
請求項3記載の電熱シーラーにおいて、該後収容室が収容溝と安全スイッチを有し、該安全スイッチは上押圧柱及びバネを有し、該バネは該収容溝内に収容され、並びに該上押圧柱と該収容溝の間に介装され、該上押圧柱は該後蓋の穿孔を挿通することを特徴とする、電熱シーラー。
【請求項5】
請求項1記載の電熱シーラーにおいて、該シールモジュールは圧縮バネを有し、該圧縮バネは該耐熱絶縁基部と該支持部の間に設置されることを特徴とする、電熱シーラー。
【請求項6】
請求項1記載の電熱シーラーにおいて、該耐熱絶縁基部は左側部、中間突出部、及び右側部を有し、該前蓋に貫通孔が設けられ、該耐熱絶縁基部の該中間突出部が該貫通孔を挿通することを特徴とする、電熱シーラー。
【請求項7】
請求項6記載の電熱シーラーにおいて、該電熱部は少なくとも一つの電熱線、第1金属係止体、及び第2金属係止体を有し、該第1金属係止体は該左側部に係合し、該第2金属係止体は該右側部に係合し、該少なくとも一つの電熱線は該耐熱絶縁基部の中間突出部上に位置決めされることを特徴とする、電熱シーラー。
【請求項8】
請求項7記載の電熱シーラーにおいて、該電熱部は耐熱絶縁被覆片を有し、該耐熱絶縁被覆片は該電熱部の該電熱線上を被覆することを特徴とする、電熱シーラー。
【請求項9】
請求項1記載の電熱シーラーにおいて、該前蓋に二つの枢設孔が設けられ、保護部材が該前蓋の枢設孔に枢設されることを特徴とする、電熱シーラー。
【請求項10】
請求項1記載の電熱シーラーにおいて、該ベースはスイッチ、及び発光ダイオードを有し、スイッチと発光ダイオードは電気的に接続されることを特徴とする、電熱シーラー。
【請求項11】
請求項1記載の電熱シーラーにおいて、安全カッタが設けられ、該安全カッタは選択的に該ベースの下方に収納されるか或いはそこから引き出されることを特徴とする、電熱シーラー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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