説明

電球形照明装置

【課題】半導体発光素子で発生する熱の放熱効率を高めるとともに、半導体発光素子を点灯制御する電子部品の部品点数の削減を図る。
【解決手段】電球形照明装置1は、複数のLED素子10が直列接続されてなる素子列R1〜R4を有する発光部4と、発光部4が搭載された金属製の基台3と、基台3の発光部4搭載側と反対側に設けられたシェル部7およびアイレット部9を有する口金2とを備えている。
素子列R1,R3と、素子列R2,R4とが互いに逆並列に接続され、各素子列R1〜R4の一方の接続端がアイレット部9に電気的に接続され、他方の接続端がシェル部7に電気的に接続されていて、基台3が、シェル部7の開口側端部7bに当接された状態で、口金2に取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の半導体発光素子を用いた電球形照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LED光源は、白熱電球、蛍光灯における輻射、放電による既存の光源と比べて、小型でエネルギー効率が高く、長寿命である。しかも、近年では高光束化も進んできたことから、照明装置における一部の用途では、既存光源に代えてLED光源を用いた電球形照明装置が普及し始めている。このLED光源を用いた電球形照明装置は、LED光源を点灯制御する点灯回路を備えており、この点灯回路を収容するためのスペースを必要とする。また、LEDは、温度上昇に伴って、LEDの発光効率が低下することから、LEDの温度上昇を抑制するための放熱機構が必要とされている。このようなLED光源を用いた電球形照明装置として、従来、LEDで発生した熱を放熱するヒートシンクを備えたものが使用されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1には、複数のLEDを搭載した有底筒状の金属製ヒートシンクと、ヒートシンクの開口側端部に絶縁材料からなる筒状の連結部材を介して取付けられた口金と、ヒートシンクの筒状の内側に収容された各LEDを点灯する点灯回路とを備えた電球形ランプ(電球形照明装置)が記載されている。
【特許文献1】特開2006−313717号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の電球形照明装置は、LEDで発生した熱をヒートシンクの外周面から放熱することはできるが、このような自然対流による放熱方法はあまり放熱効率が高いとはいえない。このため、必然的にヒートシンクの寸法が大きくなり電球形照明装置自体が大型化してしまう。このようなことから、電球形照明装置における放熱効率の向上が望まれている。
【0005】
さらに、上記従来の電球形照明装置では、商用交流電源の交流電圧を変圧、整流、平滑化する電子部品など、点灯回路における部品数が比較的多く、電子部品の部品点数を削減したいという要望もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、半導体発光素子で発生する熱の放熱効率を高めるとともに、半導体発光素子を点灯制御する電子部品の部品点数を削減できる電球形照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電球形照明装置は、複数の半導体発光素子が直列接続されてなる第1および第2の発光素子列を有する発光部と、前記発光部が搭載された金属製の基台と、前記基台の発光部搭載側と反対側に設けられた、シェル部およびアイレット部を有する口金とを備え、前記第1および第2の発光素子列が、互いに逆並列に接続され、各発光素子列の接続端のうち一方の接続端が前記アイレット部に電気的に接続され、他方の接続端が前記シェル部に電気的に接続されていて、前記基台が、前記シェル部の開口側端部に当接された状態で、前記口金に取り付けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上記構成の電球形照明装置よれば、複数の半導体発光素子が直列接続されてなる第1および第2の発光素子列が金属製の基台に搭載されていて、この基台が口金に直接取り付けられているので、当該基台と口金との間の熱抵抗は小さく、各半導体発光素子で発生した熱を、基台を介して効率よく口金に熱伝導させることができる。したがって、当該熱を、口金から、さらにソケット、電線および照明装置の筐体へと熱伝導させて放熱することができる。このような熱伝導による放熱は、ヒートシンクの外周面からの放熱(放射)と比べて効果的であり、従来よりも電球形照明装置の放熱効率を高めることができる。
【0008】
また、上記構成の電球形照明装置によれば、第1および第2の発光素子列が、互いに逆並列に接続されているので、第1および第2の発光素子列のうち一方の発光素子列の各半導体発光素子を、商用電源の正の半サイクルで点灯し、他方の発光素子列の各半導体発光素子を、商用電源の負の半サイクルで点灯させることができる。このように、上記構成の電球形照明装置は、商用電源の交流電圧を整流することなくそのまま利用するので、点灯回路において整流回路が不要となり、整流素子を有する従来の電球形照明装置と比べ、部品点数を削減することができる。
【0009】
本発明によれば、半導体発光素子で発生する熱を口金に熱伝導させて、その放熱効率を高めるとともに、半導体発光素子を交流点灯させることにより、点灯制御のための電子部品の部品点数を削減できる電球形照明装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
<全体構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電球形照明装置1の構成を示す模式断面図であり、同図において、電球形照明装置1の要部を拡大して示している。
【0011】
電球形照明装置1は、有底筒状の口金2と、口金2の開口側端部に内嵌された金属製の基台3と、基台3に搭載された複数のLED素子10を有する発光部4と、各LED素子10を点灯制御する点灯回路5と、口金2の開口側端部に外嵌された透光性のグローブ6(外囲器)とを備えている。本実施形態では、半導体発光素子の一例としてLED素子が使用されている。
【0012】
口金2は、その本体を構成し、かつ底部に貫通孔7aを有する金属製のシェル部7と、貫通孔7aの内周に沿って形成された環状の絶縁部8と、絶縁部8を介して貫通孔7aに挿通された金属製のアイレット部9とを有している。
シェル部7の周壁には、ネジ溝が形成されており、シェル部7をソケットにねじ込むことにより、電球形照明装置1を取付対象の照明機器に取り付けることができる。
【0013】
基台3は、有底筒状に形成されており、その底部からなる基台本体部3aと、筒部3bとを有している。基台3が、筒部3b側を先頭にしてシェル部7の開口部に挿通されて、シェル部7の開口側端部7bに挟み込まれた状態で、開口側端部7bがかしめられて固定されている。筒状部分3bの外径が、前記シェル部の開口側端部7bの内径と嵌合できるよう同等の大きさになっている。これによって、基台3がシェル部7に当接され、基台3とシェル部7とが熱的にも電気的にも接続された構成とされている。基台3は、例えばAl、Fe、Cuの単体またはこれらを含む合金など、熱伝導性および電気伝導性の高い金属材料を用いて作製することができる。
【0014】
点灯回路5は、回路基板31と各種の電子部品とから構成され、アイレット部9と接続されたリード線32と、発光部4と電気的に接続するための複数のリード線33とを備えている。そして、回路基板31が、口金3の絶縁部8に設けられた筒状の取付台34にねじで取付けられ、点灯回路5が、口金2と基台3とで形成された内部空間K1に収容されている。点灯回路5における詳細な構成および点灯制御の機能については後述する。
【0015】
グローブ6は、白熱電球のガラス球に似たなし(西洋なし)形(A形)をしており、その下端の開口側端部6aが、その内周をシェル部7の開口側端部7bの外周面に当接されて、接着剤によりシェル部7に固着されている。このようにして、グローブ6と口金2とで形成された内部空間K2に、基台3および発光部4が収容されている。
グローブ6には、ガラス材料、例えばソーダライムガラスを使用して作製することができる。また、グローブ6に、透光性を有する合成樹脂材料を使用することもでき、その場合には、発光部4の各LED素子10における発光時の発熱を考慮して耐熱特性に優れたものが良い。これにより、外囲器を構成するグローブ6全体において、発光部4の各LED素子10からの光を取り出すための透光性領域が形成されている。
【0016】
また、グローブ6には、光拡散を行うための処理が施されている。このようなグローブ6は、電球形照明装置1の外観を白熱電球の外観に類似するように整えると共に、発光部4の各LED素子10から出射された光のムラを少なくすることができる。
<詳細構成>
図2(a)は、本発明の第1の実施形態に係る電球形照明装置1の要部である基台3および発光部4の構成を示す模式平面図であり、図2(b)は、図2(a)に示す発光部4を拡大して示している。なお、図1の電球形照明装置1の拡大された要部では、図2(a)のA−A線に沿った断面が示されている。
(基台本体部について)
先ず、発光部4が搭載された基台3の基台本体部3aについて説明する。
【0017】
基台本体部3aの上面21に、四角状の中央領域21aと、この中央領域21aと離間した外周縁領域21bとを有している。これら中央領域21aと外周縁領域21bとの間の領域において、基台本体部3aの厚さ方向に貫通する4つの貫通孔22が、基台本体部3aに形成されている。そして、基台本体部3aの上面21において、中央領域21a、外周縁領域21bおよび各貫通孔22の開口部を除く領域に、絶縁膜23が形成されている。したがって、中央領域21aおよび外周縁領域21bでは、基台本体部3aの金属表面が露出された状態とされている。絶縁膜23は、例えば、エポキシ等の樹脂材料、エナメル材、酸化金属膜を使用することができる。
【0018】
上面21の絶縁膜23上には、接続パッド24と、中央領域21aに近接する位置に設けられたランド26と、これら接続パッド24とランド26とを接続する配線パターン25とが形成されている。これら接続パッド24、ランド26および配線パターン25からなる4組が、貫通孔22に近接する位置にそれぞれ配設されており、各接続パッド24に、点灯回路5からのリード線33が接続されている。
【0019】
発光部4は、上面21の中央領域21aに搭載された各LED素子10と、各LED素子10を内包するように成形され蛍光体層27とを有している。
各LED素子10は、具体的には青色LEDであり、蛍光体層27は、黄色蛍光体材料を含有するシリコーン樹脂成形体で構成されている。
蛍光体層27は、各LED素子10とともにランド26および基台本体部3aの中央領域21aを覆うような状態で絶縁膜23上に形成されている。
【0020】
本実施例では、発光部4、蛍光体層27の上面視において、四角形をしている例を示している。これ以外にも、例えば、円形、五角形以上の多角形、例えば六角形にすることで、配光の等方性を向上させることができる。
(LED素子の構成)
次に、発光部4の有するLED素子10について詳しく説明する。
【0021】
図3(a)は、LED素子10の構成を示す模式断面図であり、図3(b)は、LED素子10の模式平面図を示している。LED素子10は、絶縁材料からなる基板11と、n型GaN半導体層12と、発光層13と、p型GaN半導体層14とをこの順で備え、さらに、各層12〜14に電気を流すための電極となる、p型GaN半導体層14上の透明電極15と、透明電極15上のp型電極16と、n型GaN半導体層12上のn型電極17とを有している。なお、n型GaN半導体層12上では、発光層13とn型電極17とが、互いに離間した状態で配設されている。
【0022】
このLED素子10は、発光層13で出射された光を透明電極15側から取り出すトップエミッション型とされている。発光層13からは近紫外光(350nm)から青緑色光(520nm)が放出される。
基板11は、例えばサファイア、セラミックス等の絶縁材料、または、窒化ガリウム(GaN)、炭化ケイ素(SiC)などの高抵抗の半導体材料を用いて作製することができる。
【0023】
各LED素子10は、基板11を、中央領域21a(図2参照)に当接させた状態で、基台本体部3aに固着されており、各層12〜14および各電極15〜17と金属製の基台3とは、非接触の状態とされている。
なお、図2(a)および(b)には、各LED素子10の平面が示されており、簡単のため、p型電極16が白丸で、n型電極17が黒丸で示されている。
(素子列の構成)
図2(b)に示すように、発光部4では、27個のLED素子10が直列に接続されてなる4本の素子列R1〜R4が形成されている。各素子列R1〜R4は、直列に隣接するLED素子10のうち一方のLED素子10のp型電極16と他方のLED素子10のn型電極17とがワイヤボンディングによりワイヤWで接続されている。そして、素子列R1では、一方端のLED素子10のp型電極16とランド26とがワイヤボンディングによりワイヤWで接続され、他方端のLED素子10のn型電極17と基台本体部3aとがワイヤボンディングによりワイヤWで接続されている。なお、図2(a)および(b)では、分かり易くするため、基台本体部3aとワイヤWとの接続箇所が二重丸で表されているとともに、符号18で示されている。
【0024】
また、素子列R2では、一方端のLED素子10のp型電極16と基台本体部3aとがワイヤボンディングによりワイヤWで接続され、他方端のLED素子10のn型電極17とランド26とがワイヤボンディングによりワイヤWで接続されている。
また、素子列R3は、素子列R1と同様に、一方端のLED素子10のp型電極16とランド26、および他方端のLED素子10のn型電極17と基台本体部3aが、それぞれワイヤWで接続されている。素子列R4は、素子列R2と同様に、一方端のLED素子10のp型電極16と基台本体部3a、および他方端のLED素子10のn型電極17とランド26が、それぞれワイヤWで接続されている。
【0025】
上記構成の電球形照明装置1によれば、素子列R1〜R4を構成する複数のLED素子10が金属製の基台3に搭載され、この基台3が口金2に直接取り付けられているので、ともに金属製である基台3と口金2との間の熱抵抗は小さく、各LED素子10で発生した熱を、基台3を介して効率よく口金2に熱伝導させることができる。したがって、当該熱を、口金2から、さらにソケット、電線および照明装置の筐体へと熱伝導させて放熱することができるので、ヒートシンクの外周面から放熱する従来の電球形照明装置と比べて、電球形照明装置1の放熱効率を高めることができる。また、基台3の大きさを、従来のヒートシンクと比べて、より小さくすることができるので、電球形照明装置1を小型化することができる。
【0026】
なお、本実施形態では、基台3が、グローブ6と口金2とで形成された内部空間K2に収容されているので、基台3での漏電、発熱等によるトラブルを防止することができる。
<点灯回路>
図4は、電球形照明装置1の回路構成を例示する回路図であり、発光部4および点灯回路5の回路構成が示されている。
【0027】
図4に示すように、発光部4は、シェル部7とアイレット部9との間において、各素子列R1〜R4の一方端が、基台本体部3aの接続部18を介しシェル部7に接続され、他方端が接続パッド24を介してアイレット部9に接続されている。そして、これら素子列R1〜R4では、素子列R1,R3と、素子列R2,R4とが、互いに逆並列の関係に接続されている。一方の素子列R1,R3の導通方向が、アイレット部9からシェル部7の方向とされ、他方の素子列R2,R4の導通方向が、シェル部7からアイレット部9の方向とされている。
【0028】
点灯回路5は、定電流ダイオード35と、キャパシタ36と、抵抗素子37とを有し、商用交流電源40から供給される電力を発光部4に供給している。
詳しく説明すると、各接続パッド24とアイレット部9との間に、定電流ダイオード35と抵抗素子37とが直列に接続されていて、定電流ダイオード35が接続パッド24側に、抵抗素子37がアイレット部9側にそれぞれ配設されている。また、定電流ダイオード35と抵抗素子37との間から分岐された配線にキャパシタ36が接続され、このキャパシタ36は、シェル部7に接続されている。このようにして、素子列R1〜R4毎に、キャパシタ36を並列に接続することにより、素子列R1〜R4に流れる交流電流をそれぞれ平滑化することができる。
【0029】
また、定電流ダイオード35は、各素子列R1〜R4に所定値を超えた電流が流れるのを制限している。また、抵抗素子37は、定電流ダイオード35およびキャパシタ36に過電流が流れるのを制限している。これら定電流ダイオード35、キャパシタ36および抵抗素子37が、回路基板31に搭載されている。
このような回路構成を備えた電球形照明装置1では、素子列R1およびR3を構成するLED素子10が、商用交流電源のうちの一方の半サイクルで点灯され、素子列R2およびR4を構成するLED素子10が、商用交流電源のうちの他方の半サイクルで点灯される。
【0030】
なお、本実施形態では、LED素子10の定格電流における順電圧値Vfが約3Vであり、各素子列R1〜R4において、定格電流における27個のLED素子10の順電圧値Vfの合計値が約81Vに設定されている。そして、シェル部7とアイレット部9間に商用交流電源の定格電圧100Vが印加された際、定電流ダイオード35および抵抗素子37における電圧降下が、商用交流電源の定格電圧と、順電圧値Vfの前記合計値との差分約19Vと同等になるように、定電流ダイオード35および抵抗素子37の内部抵抗値が設定されている。
【0031】
上記構成の電球形照明装置1は、商用交流電源の交流電圧を変圧および整流することなくそのまま利用するため、点灯回路において変圧器や整流回路が不要であり、点灯回路の部品点数を削減することができる。これによって、電球形照明装置1をより小型化することができる。
[第2の実施形態]
<全体構成>
図5は、本発明の第2の実施形態に係る電球形照明装置51の構成を示す模式断面図であり、同図において、電球形照明装置51の要部を拡大して示している。
【0032】
先ず、図5に示す電球形照明装置51と、上記第1の実施形態に係る電球形照明装置1との違いについて説明する。
図1の電球形照明装置1が、複数のLED素子10を有する発光部4を備え、これら複数のLED素子10が金属製の基台3に個々に搭載された構成であるのに対して、図5の電球形照明装置51は、複数のLED素子が実装されたLEDパッケージ54で構成された発光部を備え、このLEDパッケージ54が金属製の基台53に搭載されている点が異なっている。なお、図1に示す電球形照明装置1と同じ構成要素については、簡単のため、同じ符号で示し、その説明を省略する。
<詳細構成>
次に、電球形照明装置51の構成について詳しく説明する。
(基台について)
基台53は、有底筒状に形成され、その底部からなる基台本体部53aと、筒部53bとを有し、筒部53b側を先頭にしてシェル部7の開口部に挿通され、シェル部7の開口側端部7bに挟み込まれた状態で、開口側端部7bがかしめられて固定されている。基台53は、例えばAl、Fe、Cuの単体またはこれらを含む合金などを用いて作製することができる。これにより、基台53とシェル部7とが、電気的に接続された構成とされている。
【0033】
基台本体部53aは、その中央部分を基台53の外側に凹ませて、その上面71の中央部分を突出させた高台72を有している。この高台72上に、LEDパッケージ54が搭載されている。
また、基台本体部53aの上面71では、図2に示す基台本体部3aの上面21と同様に、その一部に絶縁膜23が形成されている。
【0034】
上面71の絶縁膜23上に、点灯回路55からのリード線33が接続された2つの接続パッド74が形成されている。
(LEDパッケージの構成)
発光部を構成するLEDパッケージ54は、凹部61aが形成されたキャビティ61と、凹部61aの底部を貫通する状態でキャビティ61に取り付けられた凸状のヒートスラグ(台座部)62と、ヒートスラグ62上に搭載されたサブマウント基板63と、サブマウント基板63上に配置された複数のLEDチップ64と、各LEDチップ64と電気的に接続するリードフレーム65と、各LEDチップ64を内包する蛍光体層66と、凹部61aに封入されたシリコーン樹脂で形成されたレンズ67とを有している。
【0035】
各LEDチップ64は、後述する複数のLED素子を備えている。
凹部61aを構成するキャビティ61の内側の面は、反射板の機能を有し、凹部61aの底部側から開口側に向かって、開口部が広がるテーパ状に形成されている。
ヒートスラグ62は、金属材料からなり、例えばAl、Fe、Cuの単体またはこれらを含む合金などを用いて作製することができる。サブマウント基板63は、例えばn型シリコンなどの半導体材料、またはAl、Fe、Cuの単体またはこれらを含む合金などの金属材料を用いて作製することができる。このように、ヒートスラグ62およびサブマウント基板63に熱伝導性および電気伝導性の高い材料を用いることで、各LEDチップ64で発生した熱を、ヒートスラグ62およびサブマウント基板63を介して効率よく基台53に熱伝導させることができる。
【0036】
リードフレーム65は、接続パッド74と半田付けされて接続されている。
蛍光体層66は、蛍光体材料を含有するシリコーン樹脂で形成されている。この蛍光体層66における蛍光体材料の発光色とLEDチップ64の発光色の組合せで、所定の光色を得ることができる。例えば、青色光を発するLEDチップと、緑色光、赤色光を発する2種類の蛍光体材料を組合わせることで、白色光を発する電球形照明装置が得られる。また、このような蛍光体層を使わず、LEDチップだけを用いると単色の電球形照明装置を得ることができる。
(LEDチップの構成)
図6(a)は、LEDパッケージ54の有するLEDチップ64、サブマウント基板63およびヒートスラグ62を示す模式平面図であり、図6(b)は、図6(a)に示すB−B断面図である。
【0037】
サブマウント基板63上には、酸化シリコン又は窒化シリコンからなる絶縁膜73が形成されている。この絶縁膜73上には、LEDチップを直列に接続する配線パターン75a,75bが形成されている。配線パターン75aには、3つのLEDチップ64a〜64cが実装され、LEDチップ64a側となる一方端にランド76が形成され、LEDチップ64c側となる他方端に、絶縁膜73を貫通する導電材料からなるコンタクト77が形成されている。また、配線パターン75bには、3つのLEDチップ64d〜64fが実装され、LEDチップ64d側となる一方端にランド76が形成され、LEDチップ64f側となる他方端に、絶縁膜73を貫通する導電材料からなるコンタクト77が形成されている。各ランド76とリードフレーム65とは、ワイヤボンディングによりワイヤWで接続されている(図6(a)および図5参照)。これによって、各配線パターン75a,75bを、ワイヤW、リードフレーム65およびリード線33を介して、点灯回路55に電気的に接続された構成とされている。
【0038】
図6(b)に示すように、絶縁膜73上の各LEDチップ64の直下には、LEDチップ64で発生した熱をサブマウント基板63側に熱伝導させるための金属薄板79が、配線パターン75a,75bと離間した状態で配設されている。各LEDチップ64は、金属製のバンプ80を複数有しており、このうちの一部が配線パターン75に接続され、残りが金属薄板79に当接されている。
【0039】
また、サブマウント基板63と絶縁膜73との間には、LEDチップ64から出射された光を反射させる反射金属層78が設けられており、コンタクト77が反射金属層78に当接されている。したがって、コンタクト77に接続された各配線パターン75a,75bは、反射金属層78、サブマウント基板63、ヒートスラグ62および基台53を介して口金2と電気的に接続された構成とされている。反射金属層78は高反射率の金属材料、Ag,Al,Rh等を使用することができる。
(LED素子の構成)
図7(a)は、LEDチップ64が備える複数のLED素子を説明するための模式平面図である。
【0040】
LEDチップ64は、3行3列のマトリックス状に配列された9つのLED素子90a〜90iを備えている。各LED素子90は、p型電極86およびn型電極87を有している。そして、9つのLED素子90a〜90iが、直列に接続された構成とされている。具体的には、例えば、LED素子90aのp型電極86とLED素子90bのn型電極87とが電気的に接続され、LED素子90bのp型電極86とLED素子90cのn型電極87とが電気的に接続され、以下LED素子90c〜90iにおいても同様に、この順で、かつ一方のp型電極86と、他方のn型電極87とが電気的に接続されている。
【0041】
次に、LED素子90の構成について、図7(b)を用いて詳しく説明する。図7(b)は、図7(a)の二点鎖線に沿って切断した状態のLEDチップ64のC矢視断面図である。
LED素子90は、透明基板81と、n型GaN半導体層82と、発光層83と、p型GaN半導体層84とをこの順で備え、さらに、各層82〜84の形成領域を規定するバンク85a,85bと、p型GaN半導体層84上のp型電極86と、n型GaN半導体層82上のn型電極87と、p型電極86およびバンク85a,85bの上に形成された絶縁層88および放熱金属層89とを有している。p形GaN半導体層84との界面におけるp電極86として、高反射金属であるAg,Al,Rh等を使用することができる。バンク及びp型電極を覆う絶縁層には酸化シリコン、又は窒化シリコンを使用できる。放熱金属層には強度確保、金属拡散防止のためW、Ptなどを使用できる。なお、n型GaN半導体層82上では、発光層83とn型電極87とが互いに離間した状態で配設されている。
【0042】
このLED素子90は、発光層83で出射された光を透明基板81側から取り出すボトムエミッション型とされている。
透明基板81は、サファイア、セラミックなど絶縁材料、窒化ガリウム、炭化珪素などの半導体材料を用いて作製することができる。
バンク85aは、透明基板81上に形成され、バンク85bは、n型GaN半導体層82上における発光層83とn型電極87との間に形成されている。
【0043】
また、LED素子90a〜90iが、直列の接続関係となるように、当該直列に隣接するLED素子間において、一方のLED素子のp型電極86と他方のLED素子のn型電極87とが、素子間配線91で接続されている。
なお、図7(a)は、図7(b)に示すLEDチップ64のD−D断面とされている。
図8は、LEDチップ64の模式平面図であって、サブマウント基板63上の配線パターン75および金属薄板79に取り付けるLEDチップ64の取付部分の構成を示している。
【0044】
図8に示すように、LEDチップ64の当該取付部分では、LED素子90aのn型電極87と、LED素子90iのp型電極86の一部とを除く領域に、絶縁層88および放熱金属層89が設けられている。この放熱金属層89に、複数のバンプ80が所定の間隔を有して配設されるとともに、LED素子90aのn型電極87にバンプ80aが、LED素子90iのp型電極86にバンプ80bがそれぞれ取り付けられている。
【0045】
各LEDチップ64は、放熱金属層89をサブマウント基板63側にして、配線パターン75に、バンプ80aおよびバンプ80bが接続された状態で取り付けられ、放熱金属層89に配設された複数のバンプ80が、金属薄板79に取り付けられている。
各配線パターン75a,75bにおいて、3つのLEDチップ64の導通方向を合わせることにより、27個のLED素子90が直列に接続されてなる素子列Q1,Q2が形成されている(図6(a)参照)。しかも、これら素子列Q1,Q2が、互いに逆並列に接続されている。具体的には、例えば、素子列Q1では、配線パターン75aにおけるランド76側に、LEDチップ64aにおけるLED素子90iのp型電極86を接続し、コンタクト77側に、LEDチップ64cにおけるLED素子90aのn型電極87を接続する。一方、素子列Q2では、配線パターン75bにおけるランド76側に、LEDチップ64dにおけるLED素子90aのn型電極87を接続し、コンタクト77側に、LEDチップ64fにおけるLED素子90iのp型電極86を接続する。このようにして、素子列Q1,Q2の導通方向が互いに異なる逆並列の接続にすることができる。
【0046】
上記構成の電球形照明装置51では、複数のLED素子90を備えるLEDパッケージ54が、口金2に直接取り付けられた金属製の基台53に搭載されている。また、LEDパッケージ54において、各LED素子90を配置したサブマウント基板63が半導体材料または金属材料からなり、このサブマウント基板63を搭載したヒートスラグ62が金属材料からなり、ともに熱伝導性および電気伝導性が高い材料で作製されている。上記構成の電球形照明装置51によれば、各LED素子90から、サブマウント基板63、ヒートスラグ62、基台53および口金2までの放熱経路における熱抵抗を抑制することができるので、各LED素子90で発生した熱を効率よく口金2に熱伝導させることができる。したがって、電球形照明装置51においても、上記第1の実施形態の電球形照明装置1が得られる効果と同等の効果が得られる。
<点灯回路>
図9は、電球形照明装置51の回路構成を例示する回路図であり、LEDパッケージ54およびLEDパッケージ54を点灯制御する点灯回路55の回路構成が示されている。
【0047】
図9に示す電球形照明装置51の回路構成は、図4に示す電球形照明装置1の回路構成が、素子列R1〜R4と4本の素子列を備えているのに対して、素子列Q1,Q2と2本の素子列を備えている点が異なっている。この素子列の数の違いにより、実装される定電流ダイオード35、キャパシタ36および抵抗素子37の数が異なるが、基本的な構成は同じであるので、その説明を省略する。
【0048】
したがって、電球形照明装置51の点灯回路55においても、変圧器や整流回路が不要となり、点灯回路の部品点数を削減することができるので、上記第1の実施形態の電球形照明装置1が得られる効果と同等の効果が得られる。
以上、本発明に係る電球形照明装置について、実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限られない。
【0049】
例えば、以下のような変形例が考えられる。
[変形例]
(1)上記実施形態では、金属製の基台が、有底筒状に形成された構成を示したが、基台の形状は、電球型照明装置の仕様または用途に合わせて適宜選択することができる。例えば、有底筒状の筒部に代えて、半円筒状、円弧状または柱状の脚部を備えた基台の構成とすることができる。
【0050】
また、基台を複数の部材で構成することもできる。図10は、変形例に係る電球形照明装置の一例を示す部分断面図であって、金属製の有底筒状部材103aと、金属製の筒状の延長部材103bとで構成された基台103を備えた電球形照明装置101が示されている。
このように金属製の部材で構成された基台を用いる限り、上記実施形態で得られる効果と同等の効果を得ることができる。
(2)上記実施形態では、基台の全体が口金のシェル部の内側に配置された状態で、基台が口金に取り付けられた構成を示したが、基台の少なくとも一部がシェル部の外側に配置された状態となる構成であってもよい。
【0051】
この場合において、基台のシェル部の外側となる部分の外周をケースで覆う構成としてもよい。例えば、図10には、基台103の外周がケース106で覆われた構成が示されている。このように、ケースを設けることにより基台を隠すことができるので、美観を向上させることができるとともに、基台における漏電、発熱等のトラブルが発生するのを防止することができる。
(3)上記実施形態では、基台が、口金のシェル部に内嵌された構成を示したが、口金のシェル部に外嵌された基台の構成であってもよい。
(4)上記実施形態では、基台が、口金のシェル部に開口側端部に挟み込まれた状態で、開口側端部7bがかしめられて固定された構成を示しているが、基台と口金のシェル部とを半田付けによって固定する構成、または基台と口金のシェル部とをネジもしくピンなどで接合する構成であってもよい。
(5)上記実施形態では、27個のLED素子が直列接続されてなる素子列の構成が示されているが、素子列を構成するLED素子の数は、電球型照明装置の仕様または用途に合わせて適宜選択することができる。また、複数の素子列間において、LED素子の数が異なる構成であってもよい。
(6)上記実施形態では、2本または4本の素子列の構成が示されているが、素子列の数は、電球型照明装置の仕様または用途に合わせて適宜選択することができる。また、素子列の数が奇数となる構成であってもよい。
(7)上記実施形態では、半導体発光素子の一例としてLED素子を備えた発光部の構成が示されているが、有機EL(ElectroLuminescence)を備えた発光部の構成であってもよい。
(8)上記実施形態では、定電流ダイオードと、キャパシタと、抵抗素子とを備えた点灯回路の構成を示したが、点灯回路の構成は、電球型照明装置の仕様または用途に合わせて適宜変更することができる。例えば、電球型照明装置の調光レベルを調節するための電子部品を取り付けた構成とすることができる。
(9)上記実施形態では、(西洋なし)形(A形)の形状を有するグローブの構成を示したが、グローブの形状は、電球型照明装置の仕様または用途に合わせて適宜変更することができる。
(10)上記実施形態では、外囲器が透光性のグローブからなり、外囲器全体に、LED素子からの光を取り出すための透光性領域が形成された構成を示したが、外囲器の透光性領域は、電球型照明装置の仕様または用途に合わせて適宜変更することができる。
【0052】
例えば、図10の電球型照明装置101には、ケース106に取付けられ、基台103および発光部104を覆う外囲器107が設けられている。この外囲器107は、半球状の反射鏡108と、反射鏡108に取付けられたガラス製のレンズ108とを有し、発光部104からの光を、レンズ108から出射させることができる。
(11)上記実施形態に係る電球型照明装置が、さらに、配光を調整するために、LED素子から出射された光を所定の方向に導く導光部材と、導光部材によって導かれた光を出射させる光出射部材とを備えた構成としてもよい。具体的には、例えば、図11に示すように、電球形照明装置111が、発光部114を覆うような状態で基台113に立設された透明材料からなる導光部材115と、この導光部材115の頂部に設けられ光出射部材116とを備え、この導光部材115によって発光部114から出射された光の少なくとも一部を光出射部材116に導く構成とされている。そして、この光出射部材116に導かれた光を、光出射部材116から全方位または所定の方向に出射させることができるものである。
(12)上記実施例において、異なる発光色のLEDチップを組合わせてもよい。例えば、青色LEDチップと赤色LEDチップからなる素子列に緑色蛍光体を組合わせることで、好ましい演色を得ることが可能となる。また、蛍光体を使わず、青色LEDチップ、緑色LEDチップ、赤色LEDチップからなる素子列とすることで、白色光を得ることができる。素子列ごとに異なる発光色のLEDチップとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、照明装置等に広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】第1の実施形態に係る電球形照明装置の構成を示す模式断面図である。
【図2】第1の実施形態に係る電球形照明装置の要部であって、図2(a)は、基台および発光部の構成を示す模式平面図であり、図2(b)は、図2(a)に示す発光部が拡大された図である。
【図3】LED素子の構成を示す図であって、図3(a)が模式断面図であり、図3(b)が模式平面図である。
【図4】第1の実施形態に係る電球形照明装置の回路構成を例示する回路図である。
【図5】第2の実施形態に係る電球形照明装置の構成を示す模式断面図である。
【図6】LEDパッケージの一部であって、図6(a)が模式平面図であり、図6(b)は、図6(a)に示すB−B断面図である。
【図7】LED素子の構成を示す図であって、図7(a)が模式平面図であり、図7(b)は、図7(a)に示す二点鎖線での矢視断面図である。
【図8】LEDチップの模式平面図である。
【図9】第2の実施形態に係る電球形照明装置の回路構成を例示する回路図である。
【図10】変形例に係る電球形照明装置の一例を示す部分断面図である。
【図11】変形例に係る電球形照明装置の一例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
【0055】
1 電球形照明装置
2 口金
3 基台
3a 基台本体部
3b 筒部
4 発光部
5 点灯回路
6 グローブ(外囲器)
7 シェル部
7a 貫通孔
7b 開口側端部
8 絶縁部
9 アイレット部
10 LED素子
11 基板
12 n型GaN半導体層
13 発光層
14 p型GaN半導体層
15 透明電極
16 p型電極
17 n型電極
18 接続部
21 上面
21a 中央領域
21b 外周縁領域
22 貫通孔
23 絶縁膜
24 接続パッド
25 配線パターン
26 ランド
27 蛍光体層
31 回路基板
32 リード線
33 リード線
34 取付台
35 定電流ダイオード
36 キャパシタ
37 抵抗素子
40 商用交流電源
51 電球形照明装置
53 基台
53a 基台本体部
53b 筒部
54 LEDパッケージ(発光部)
55 点灯回路
61 キャビティ
61a 凹部
62 ヒートスラグ(台座部)
63 サブマウント基板
64 LEDチップ
65 リードフレーム
66 蛍光体層
67 レンズ
71 上面
72 高台
73 絶縁膜
74 接続パッド
75 配線パターン
76 ランド
77 コンタクト
78 反射金属層
79 金属薄板
80 バンプ
81 透明基板
82 n型GaN半導体層
83 発光層
84 p型GaN半導体層
85a,85b バンク
86 p型電極
87 n型電極
88 絶縁層
89 放熱金属層
90 LED素子
101 電球形照明装置
103 基台
103a 有底筒状部材
103b 延長部材
104 発光部
106 ケース
107 外囲器
108 反射鏡
109 レンズ
111 電球形照明装置
113 基台
114 発光部
115 導光部材
116 光出射部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の半導体発光素子が直列接続されてなる第1および第2の発光素子列を有する発光部と、
前記発光部が搭載された金属製の基台と、
前記基台の発光部搭載側と反対側に設けられた、シェル部およびアイレット部を有する口金とを備え、
前記第1および第2の発光素子列が、互いに逆並列に接続され、各発光素子列の接続端のうち一方の接続端が前記アイレット部に電気的に接続され、他方の接続端が前記シェル部に電気的に接続されていて、
前記基台が、前記シェル部の開口側端部に当接された状態で、前記口金に取り付けられている
ことを特徴とする電球形照明装置。
【請求項2】
逆並列に接続された前記第1および第2の発光素子列の前記他方の接続端は、前記基台に直付けされ、前記基台を介して前記シェル部に電気的に接続されている
ことを特徴とする請求項1に記載の電球形照明装置。
【請求項3】
前記基台が、有底筒状に形成されており、
その底部分の外側の面に、前記発光部が搭載され、
筒状部分の外径が、前記シェル部の開口側端部の内径と同等の大きさであり、
前記基台の少なくとも一部が、前記筒状部分の開口側から前記シェル部の開口に挿入されて、前記シェル部に嵌め込まれている
ことを特徴とする請求項1に記載の電球形照明装置。
【請求項4】
前記電球形照明装置は、さらに、前記第1および第2の各発光素子列に直列に接続されて、所定の値以上の電流が供給されるのを制限する定電流素子を有し、
前記定電流素子が、前記基台と口金とで形成される内部空間に収容されている
ことを特徴とする請求項3に記載の電球形照明装置。
【請求項5】
前記第1および第2の発光素子列における半導体発光素子の数は、当該発光素子列毎に含まれる半導体発光素子の各定格電圧および前記定電流素子による電圧降下値との合算値と、前記シェル部と前記アイレット部との間に供給される電圧値とが同等となるように設定されている
ことを特徴とする請求項4に記載の電球形照明装置。
【請求項6】
前記電球形照明装置は、さらに、前記口金に、透光性領域を有する外囲器が取付けられ、
前記外囲器と口金とで形成される内部空間に、前記発光部および基台が収容されている
ことを特徴とする請求項1に記載の電球形照明装置。
【請求項7】
前記第1および第2の発光素子列の各半導体発光素子における前記基台への搭載部分が、絶縁材料または高抵抗材料からなり、
前記第1および第2の発光素子列は、それぞれに含まれている複数の半導体発光素子間に金属線が順次架け渡されていることにより電気的に接続されている
ことを特徴とする請求項1に記載の電球形照明装置。
【請求項8】
前記発光部、さらに前記第1および第2の発光素子列を搭載する導電性のサブマウント基板と、このサブマウント基板を搭載する金属製の台座部と、前記各発光素子列と前記アイレット部とを電気的に接続するリード端子とを有し、
前記第1および第2の発光素子列毎に、前記一方の接続端が、前記リード端子を介して前記アイレット部に電気的に接続され、前記他方の接続端が、前記サブマウント基板および前記台座部を介して前記基台に電気的に接続されている
ことを特徴とする請求項1に記載の電球形照明装置。
【請求項9】
前記サブマウント基板の上面に、絶縁膜が形成されているとともに、この絶縁膜を貫通する導電材料からなるコンタクトが形成され、
前記絶縁膜上には、前記第1および第2の各発光素子列を構成する前記複数の半導体発光素子を電気的に直列接続する配線パターンが形成されていて、
各配線パターン上に、前記複数の半導体発光素子が実装されて前記第1および第2の発光素子列が構成され、
前記配線パターン毎に、当該配線パターンの一方端と前記リード端子とが接続され、他方端と前記コンタクトとが接続されている
ことを特徴とする請求項8に記載の電球形照明装置。
【請求項10】
前記サブマウント基板が、半導体材料または金属材料で形成されている
ことを特徴とする請求項8に記載の電球形照明装置。
【請求項11】
前記基台が、アルミニウム、鉄、銅の単体またはこれらを含む合金で形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の電球形照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−170945(P2010−170945A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−14386(P2009−14386)
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】