説明

電磁石装置

【課題】電磁石装置を小型化、或いは容量を増加させることにある。
【解決手段】プランジャー12と端部磁路部3(または軸方向磁路部5)とが互いに対向する面のうち、少なくとも何れか一方に対し、FeとCoとの混合合金から成る突起部12Bを設ける。この突起部12Bは、一端側がプランジャー12側の混合合金層12Aに埋没し、他端側が混合合金層12Aより端部磁路部3(または軸方向磁路部5)と接離する方向(埋没した層からプランジャー12の駆動方向)に突起する突起部12Bを混合合金層12Aに設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁石装置であって、特に磁路内に配置したプランジャーと、プランジャーと接離する端部磁路部とを改良したものに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電磁石(例えば、特許文献1)においては、互いに対向する端部磁路部(電磁石の両端部に位置する磁路)と、それら各端部磁路間を連絡する脚部と、から成る磁路を構成し、この磁路内にはプランジャーが配置される。このプランジャーの両端部にはプランジャー軸が取り付けられ、そのプランジャー軸は前記の各端部磁路部に設けられた軸孔に挿入される。また、プランジャーの外周側と対向する磁路内には、電磁力発生手段である励磁コイルが配置される。さらに、前記のプランジャー軸の一方側には、負荷(例えば、遮断器の操作器)が接続される。
【0003】
前記のプランジャー軸の一方側に接続された遮断器の操作器を駆動する場合には、まず電磁石装置の励磁コイルにおいて給電して磁束を発生させ、この磁束を磁路内に循環させることにより磁気吸引力を発生させる。この磁気吸引力によって、プランジャーが駆動して端部磁路部に接触し、操作器が駆動して開閉器が投入される。
【0004】
一般的に、負荷(例えば、遮断器の操作器)に対する電力は開閉器を経由して給電され、電力系統での事故電流を電力変流器で検出した場合には、電磁石装置の励磁コイルの給電を停止すると共に開閉器を開放することにより、負荷での事故拡大の防止が図られている。
【特許文献1】特開2002−8498号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記のように開閉器を駆動する磁気吸引力の大小は、電磁石装置の電磁起磁力によって決定される。したがって、電磁起磁力を大きくすることにより、大きな磁気吸引力を得ることができれば、電磁石装置および開閉器を小型化したり、あるいは開閉器の容量を増加できることが読み取れ、種々の研究開発が行われてきた。
【0006】
前記のように電磁起磁力を大きくする手段としては、電磁石装置の形状等を改良する手段が採られているが、磁路,プランジャー等の磁性部材に用いられる材料の改良については行われていなかった。例えば、前記の磁性部材には主に鉄(Fe)が一般的に用いられ、プランジャー等の表面に突起部を設けて電磁起磁力を大きくする手段は知られているが、この磁性部材を改良しない限り、磁気吸引力を大きくするのには限界がある。
【0007】
本発明は前記課題に基づいてなされたものであり、磁気吸引力(プランジャーを駆動させる磁気吸引力)を大きくし、装置の小型化あるいは容量を増加することができる電磁石装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題の解決を図るために、請求項1記載の発明は、互いに対向する端部磁路部、および前記の端部磁路部間を連絡する脚部から成る磁路と、前記磁路内に配置された磁束発生手段と、前記磁束発生手段の電磁力により前記の端部磁路部間を駆動するプランジャーと、を備えた電磁石装置であって、前記プランジャーおよび端部磁路部のうち少なくとも何れか一方は、鉄とコバルト(Co)との混合合金から成る部材により構成したことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、互いに対向する端部磁路部、および前記の端部磁路部間を連絡する脚部から成る磁路と、前記磁路内に配置された磁束発生手段と、前記磁束発生手段の電磁力により前記の端部磁路部間を駆動するプランジャーと、を備えた電磁石装置であって、前記プランジャーと端部磁路部とが互いに対向する各対向面のうち、少なくとも何れか一方に突起部を設け、前記突起部は、鉄とコバルトから成る混合合金により構成したことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、互いに対向する端部磁路部、および前記の端部磁路部間を連絡する脚部から成る磁路と、前記磁路内に配置された磁束発生手段と、
前記磁束発生手段の電磁力により前記の端部磁路部間を駆動するプランジャーと、を備えた電磁石装置であって、前記プランジャーと端部磁路部との各対向面に対し、鉄とコバルトとの混合合金から成る層を形成したことを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記プランジャーと端部磁路部とが互いに対向する各対向面のうち、少なくとも何れか一方には、鉄とコバルトとの混合合金から成る層を形成し、前記の突起部は、一端側が前記の混合合金から成る層に埋没し、その他端側が前記の埋没した層からプランジャーの駆動方向に対して突起するように設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項2乃至4記載の発明において、前記の突起部は複数であって、それぞれ分散して設けられたことを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項2乃至5記載の発明において、前記プランジャーおよび端部磁路部のうち少なくとも何れか一方は、鉄とコバルトとの混合合金から成る部材により構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の電磁石装置によれば、プランジャー,端部磁路部(後述の各実施例では軸方向磁路部)等に対し、鉄とコバルトとの混合合金から成る層や突起部を設けたり、そのプランジャー,端部磁路部等を前記のFeとCoとの混合合金により構成することにより、従来技術による電磁石装置と比較して、磁気吸引力が大きくなり、電磁石装置の小型化或いは容量を増加させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態における電磁石装置を図面等に基づいて詳細に説明する。
【0016】
本実施の形態は、プランジャー,端部磁路部(後述の各実施例では軸方向磁路部)等に対し、FeとCoとの混合合金から成る層や突起部を設けたり、そのプランジャー,端部磁路部等を前記のFeとCoとの混合合金により構成することにより、従来の電磁石装置のように磁性部材として主にFeを用いた場合と比較して、電磁起磁力を大きく(すなわち、磁気吸引力を大きく)でき、装置の小型化あるいは容量を増加できるものである。
【0017】
[実施例1]
まず、本実施の形態における電磁石装置の実施例1を説明する。図1は、本実施例1における電磁石装置1の一例を示す断面図である。この電磁石装置1は、互いに対向する上側端部磁路部3と下側端部磁路部4とを備え、それら上側端部磁路部3と下側端部磁路部4との間を連絡する脚部6C,6Dを備えて、磁路2を構成する。
【0018】
前記の各端部磁路部3,4の内面にはそれぞれ窪部3A,4Aが形成され、その窪部3A,4Aには脚部6C,6Dの一部がそれぞれ嵌合される。上側端部磁路部3には、その上側端部磁路部3から下側端部磁路部4の方向に対し、軸方向(例えば、後述するプランジャー軸の軸方向)に沿って突出する軸方向磁路部5が形成される。この軸方向磁路部5は、ボルト6Bを介して上側端部磁路部3に取付けられる。
【0019】
前記の軸方向磁路部5および各端部磁路部3,4には、軸孔6が形成される。前記の脚部6C,6Dの中間に位置する部分には、該中間から内径方向に突出する中間磁路部7が形成され、磁路2の一部をなしている。なお、図1中の磁路では、軸方向磁路部5を備えた構成が示されているが、本実施の形態は軸方向磁路部5を省略した構成の磁路であっても良い。
【0020】
前記の軸方向磁路部5と対向する上側端部磁路部3と中間磁路部7との間には、第1励磁コイル8が配置される。また、下側端部磁路部4と中間磁路部7との間には、永久磁石から成る始動磁石9と第2励磁コイル10とが配置される。さらに、始動磁石9と第2励磁コイル10との間には、支持金具11が配置される。
【0021】
したがって、前記の支持金具11により、下側端部磁路部4と中間磁路部7との間に対して、始動磁石9と第2励磁コイル10とが支持される。また、中間磁路部7は、第1励磁コイル8と支持金具11および磁路2によって支持される。なお、磁束Φ8は、第1励磁コイル8,始動磁石9等からの磁束の流れを示すものである。
【0022】
前記の第1励磁コイル8および第2励磁コイル10,始動磁石9の内周側には、プランジャー12が配置される。このプランジャー12の軸方向寸法は、軸方向磁路部5の軸方向寸法よりも短く設定される。プランジャー12の両端には、軸孔6を貫通するように(磁路2内から該磁路2の外側方向に貫通するように)、外部方向プランジャー軸13が延設される。
【0023】
プランジャー軸13と軸孔6との間には間隙6Aが形成され、この間隙6Aには磁性部材から成る金属環15が2つ介在する。これら2つの金属環15間には、支持金具15Cが配置される。金属環15におけるプランジャー軸13と対向する面には、摺動層15Aが設けられる。この摺動層15Aを構成する摺動部材としては、自己潤滑性を有し、摩擦係数が小さく、磨耗し難い部材を適用する。このような摺動部材としては、例えば、四フッ化エチレン樹脂(フッ化樹脂),ポリエチレン樹脂,シリコーン樹脂,ポリアタール樹脂等が挙げられる(本実施例ではフッ化樹脂を使用)。
【0024】
金属環15においては、軸方向磁路部5の軸孔6にプランジャー軸13を挿入し、軸孔6とプランジャー軸13との間隙6Aに該金属環15を挿入した状態で上側端部磁路部3を脚部6C,6Dに被せ、ボルト6Bを上側端部磁路部3より軸方向磁路部5に捩じ込むことにより、軸方向磁路部5と共に上側端部磁路部3に支持される。
【0025】
また、プランジャー12と支持金具11との間においても、金属環15Bが配置される。この金属環15Bは、前記の金属環15と同様の構成を適用できるため、その詳細な説明を省略する。金属環15Bの一端側は支持座19に支持され、その支持座19は金属環15と下側端部磁路部4との間に支持される。
【0026】
プランジャー12および軸方向磁路部5は、それぞれFeから成る部材(以下、Fe部材と称する)により構成する。これらFe部材から成るプランジャー12および軸方向磁路部5とが互いに対向する面には、FeとCoとの混合合金から成る層(以下、混合合金層と称する)5A,12Aが形成される。
【0027】
プランジャー12および軸方向磁路部5の全てにおいてFeとCoとの混合合金から成る部材(以下、混合合金部材と称する)を適用しても良いが、前記のようにFe部材から成るプランジャー12および軸方向磁路部5に対して混合合金層5A,12Aを形成した構成によれば、コストを低く(プランジャー12および軸方向磁路部5の全てにFeとCoとの混合合金部材を適用した場合よりも低く)できる利点がある。
【0028】
突起部(図中では、略リング状の突起部)12BはFeとCoとの混合合金部材から成るものであって、プランジャー側の混合合金層12Aに設けられたものである。図1中では、突起部12Bの一端側は混合合金層12Aに埋没し、突起部12Bの他端側は混合合金層12Aから軸方向磁路部5と接離する方向(すなわち、プランジャー12の駆動方向)に対して突起するように設けられている。
【0029】
なお、前記の突起部12Bには、前記のようにFeとCoとの混合合金部材であって、飽和磁束密度領域を最大にする部材を適用することが好ましい。また、プランジャー12および軸方向磁路部5においても、前記のように飽和磁束密度領域を最大にする混合合金部材(FeとCoとから成る混合合金部材)を使用しても良い。さらに、前記の突起部12Bはプランジャー12,軸方向磁路部5のうち少なくとも何れか一方に対して直接設けても良い(すなわち、混合合金層を設けなくとも良い)。
【0030】
さらにまた、突起部12Bは、混合合金層5Aのみに設けたり、混合合金層5A,12Aの両方に対して設けても良い。前記のように混合合金層5Aに突起部12Bを設ける場合には、混合合金層12Aに突起部12Bを設ける場合と同様に、該突起部12Bの一端側が端部磁路部5の混合合金層5Aに埋没し、その他端側は混合合金層5Aからプランジャー12と接離する方向(すなわち、プランジャー12の駆動方向)に対して突起する。
【0031】
図2は、突起部12にFeとCOとから成る混合合金部材を使用し、その飽和磁束密度領域を最大にした場合に関して、突起部(図2中では突起部20)にFe部材を使用した場合(すなわち、従来技術による場合)と比較して説明するものである。まず、磁気吸引力Fを求める場合おける計算式として、下記の(1)式が挙げられる。なお、(1)式の記号において、k,B,Sはそれぞれ係数,磁束密度,表面積を示すものとする。
【0032】
F=kB2×S,B=k(Φ/S),F=k(Φ/S)2×S……(1)
Feから成る部材を用いた突起部20の最大飽和磁束密度を1.95T(テスラ),FeとCOとから成る混合合金部材(Feが50%,Coが50%の混合合金部材)を用いた突起部12Bの最大飽和磁束密度を2.4T(テスラ),Φ(磁束量)を一定とし、これら各数値を前記の(1)式に代入すると、下記の(2)式が成り立つ。なお、(2)式の記号において、SFeはFeから成る突起部20の表面積を示し、SFe+CoはFeとCOとの混合合金部材から成る突起部の表面積を示すものとする。
【0033】
Fe+Co=(1.95T/2.4T)×SFe=0.81×SFe……(2)
したがって、(2)式より、突起部20の表面積SFeが100%に対し、突起部12Bの表面積SFe+Coを81%にしても、飽和磁束密度を最大(本実施例では2.4T)にできることが読み取れる。すなわち、突起部12Bの表面積SFe+Coを表面積SFeより狭くしても、容易に飽和磁束密度を最大にすることができる。
【0034】
前記の突起部20,12Bの各磁気吸引力FをそれぞれFFe及びFFe+Coとすれば、下記の(3),(4)式に示すとおりとなる。
【0035】
Fe=1.952×SFe=3.8×SFe……(3)
Fe+Co=2.42×0.81×SFe=4.67×SFe……(4)
前記の(3),(4)式により、FFeとFFe+Coとの比(以下、FFe+Co/FFeと称する)は、下記の(5)式に示すとおりとなる。
【0036】
Fe+Co/FFe=(4.67×SFe)/(3.8×SFe)=1.22……(5)
前記のように、FeとCOとから成る混合合金部材(Feが50%,Coが50%の混合合金部材)を用いた突起部12Bによれば、突起部20の表面積SFeを100%とした場合の該突起部12Bの表面積SFe+Coを81%に狭くしても、突起部12Bの飽和磁束密度を容易に最大(2.4T)にすることができ、(5)式に示すように突起部12Bの磁気吸引力FFe+Coは突起部20の1.22倍にすることができる。すなわち、前記の突起部12Bによれば、突起部20と比較すると、同じエネルギーで磁気吸引力を22%増加させることができる。
【0037】
従って、前記のように磁気吸引力が22%増加した分に応じて、例えばプランジャー12及び軸方向磁路部5の径方向寸法を縮小でき、電磁石装置の小型化を図ることができるだけでなく、電磁石装置1の容量を増加させることができる。
【0038】
なお、本実施例では、突起部12をプランジャー12や軸方向端部磁路5等に設けた場合について説明したが、例えば上側端部磁路部3に突起部12に相当する突起部を設けた場合においても、前述と同様な作用効果を達成することができる。すなわち、プランジャーと端部磁路部とが互いに対向する各対向面のうち、少なくとも何れか一方に対して突起部を設けても良い。
【0039】
[実施例2]
次に、本実施の形態における電磁石装置の実施例2を説明する。本実施例2では、前記の実施例1と同様に、Fe部材から成るプランジャー12及び軸方向磁路部5とが互いに対向する各面に対して、FeとCoとから成る混合合金層5A,12Aを形成する。前記の混合合金層12Aには、図3に示すように突起部12Bを複数個分散させて配置(図3中では、それぞれ直径の異なる2個の突起部12B(それぞれ直径の異なる突起部)を分散させて配置)する。
【0040】
前記の各突起部12Bは、実施例1と同様に該突起部12Bの一端側は混合合金層12Aに埋没し、突起部12Bの他端側は混合合金層12Aから軸方向磁路部5と接離する方向(すなわち、プランジャー12の駆動方向)に対して突起するように設けられる。
【0041】
前記のように一端側が混合合金層12A内に埋没するように設けられた突起部12Bの側面(例えば、露出した部分)は磁束通路12Cとなり、その磁束通路12Cによって磁気吸引力は増加する。
【0042】
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことであって、本実施の形態と同様に磁気吸引力が増加し、電磁石装置を小型化、或いは容量を増加させることができる。。
【0043】
例えば、以上示した実施例の混合合金では、Feが50%,Coが50%の場合を説明したが、その混合比を変えた混合合金を適用した場合においても、前述と同様な作用効果を達成できることは明らかである。
【0044】
また、前記の実施例では突起部を構成したものを説明したが、その突起部を設けずに、例えば単にプランジャー,端部磁路部(あるいは軸方向磁路部)等に混合合金層を設けたり(実施例1,2に示すように設けたり)、それらプランジャー,端部磁路部等自体を混合合金で構成した場合においても、前述と同様な作用効果を達成できることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本実施の形態の実施例1に係わる電磁石装置の縦断面図。
【図2】図1の電磁石装置に使用したプランジャーの説明図(突起部において、Fe部材を用いた場合と混合合金を用いた場合)。
【図3】実施例2に係わるプランジャーの断面図。
【符号の説明】
【0046】
1…電磁石装置、2…磁路、3…上側端部磁路部、3A…窪部、4…下側端部磁路部、4A…窪部、5…軸方向磁路部、5A,12A…混合合金層(FeとCoとから成る混合合金層)、6…軸孔、6A…間隙、6B…ボルト、6C,6D…脚部、7…中間磁路部、8…第1励磁コイル、9…始動磁石、10…第2励磁コイル、11…支持金具、12…プランジャー、12B…突起部、13…プランジャー軸、15…金属環、15A…摺動層、15B…金属環、Φ8…磁束、SFe+Co…混合合金を用いた場合の表面積、SFe…Fe部材を用いた場合の表面積。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する端部磁路部、および前記の端部磁路部間を連絡する脚部から成る磁路と、
前記磁路内に配置された磁束発生手段と、
前記磁束発生手段の電磁力により前記の端部磁路部間を駆動するプランジャーと、を備えた電磁石装置であって、
前記プランジャーおよび端部磁路部のうち少なくとも何れか一方は、鉄とコバルトとの混合合金から成る部材により構成したことを特徴とする電磁石装置。
【請求項2】
互いに対向する端部磁路部、および前記の端部磁路部間を連絡する脚部から成る磁路と、
前記磁路内に配置された磁束発生手段と、
前記磁束発生手段の電磁力により前記の端部磁路部間を駆動するプランジャーと、を備えた電磁石装置であって、
前記プランジャーと端部磁路部とが互いに対向する各対向面のうち、少なくとも何れか一方に突起部を設け、
前記突起部は、鉄とコバルトから成る混合合金により構成したことを特徴とする電磁石装置。
【請求項3】
互いに対向する端部磁路部、および前記の端部磁路部間を連絡する脚部から成る磁路と、
前記磁路内に配置された磁束発生手段と、
前記磁束発生手段の電磁力により前記の端部磁路部間を駆動するプランジャーと、を備えた電磁石装置であって、
前記プランジャーと端部磁路部との各対向面に対し、鉄とコバルトとの混合合金から成る層を形成したことを特徴とする電磁石装置。
【請求項4】
前記プランジャーと端部磁路部とが互いに対向する各対向面のうち、少なくとも何れか一方には、鉄とコバルトとの混合合金から成る層を形成し、
前記の突起部は、一端側が前記の混合合金から成る層に埋没し、その他端側が前記の埋没した層からプランジャーの駆動方向に対して突起するように設けたことを特徴とする請求項2に記載の電磁石装置。
【請求項5】
前記の突起部は複数であって、それぞれ分散して設けられたことを特徴とする請求項2乃至4記載の電磁石装置。
【請求項6】
前記プランジャーおよび端部磁路部のうち少なくとも何れか一方は、鉄とコバルトとの混合合金から成る部材により構成したことを特徴とする請求項2乃至5記載の電磁石装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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