説明

電線ドラム回転機

【課題】本発明はドラム荷重を垂直方向から水平方向荷重にベクトル変換して、更に操作荷重を軽くし安全に上げ下げさせるようにしたドラム受けスタンドと球形タイヤがドラム鍔で凹むようにし、ドラムが浮上した量に比例してより大きな動力がドラム鍔に伝わるようにした、電線ドラム回転機を提供するものである。
【解決手段】ドラム受け支柱を三角形支柱として、垂直荷重を出来るだけ小さな水平ベクトル荷重にして支柱の上下動を容易化し、コスト削減を図り、ドラム荷重の大きさに応じて支柱強度、モーター14の容量、空気充填タイヤの外径を考慮することで、少数機種で全てのドラムに対して広範囲に利用できるようにして、コスト削減を図り、多人数、重労働からの脱皮を図る。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
1 電線メーカーの電線ドラム作業分野
2 電力送電ケーブル敷設業、通信電線敷設業
3 海底ケーブル埋設業
4 造船他大型プラント建設現場の電線敷設業
【背景技術】
【0002】
【0003】
電線ドラムは垂直方向のネジ棒や垂直方向の油圧ジャッキで上下していたが、ドラムが軽荷重の場合には良くとも、数トン、数十トンとなると操作性が悪くなり、安全面でも危険を伴う作業となっていた。またドラムにはウインチのような巻き取り機能がなく、仮設電線の回収作業などは人手でドラムを回転さなければならず、長時間、重労働作業を強いられていた。
【発明が解決しようとする課題】
電線ドラムは外径で0.75m〜1.7mで重量が2トン前後の木製タイプの作業業界と、外径3m〜5mで重量が30〜50トンの大型鉄製ドラム専用の作業業界があるが、本発明はいずれの場合でも、ドラム受け支柱を垂直柱から3角柱に切り替え、ドラム荷重を垂直力から水平ベクトル力にして力を軽くし、操作性、安全性を高め、またドラムを繰り出しだけでなく、動力で巻き込みもできるものにすることで省人省力化を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ドラムの上げ下ろしする力を3角柱で垂直力から水平力にベクトル変換して力を軽くする。そして2トン前後の木製タイプの場合は減速ギヤーとハンドルなどの組み合わせで更に軽く、水平移動出来るようにし、作業性、安全性を高める。また30〜50トンのドラムの場合は、水平移動が出来るような油圧キャッキーで前後方向に移動させ、上げ下げ出来る構造とし、ドラムが地面から上がった高さの量に比例してタイヤを凹ませてドラム鍔に回転力が伝わるようにした電線ドラム回転機。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下、本発明の実施例としてドラム外径0.75m〜1.7mを対象とした図面を参照して説明する。
【0006】
[図1]はドラム外径0.75m〜1.7mを対象とした3角形のドラム受けスタンドの側面図であり、支点11を、ハンドル8を廻して、減速ギヤーボックス7を介して水平方向に移動させ、支点11を図の左に移動することでドラムが地面より浮上する、反対に図面の右に移動させれば着地方向に動く機構にしている。尚手順として、ドラムを地面上で転がしてドラム受けスタンド内に導き、ドラム外径に合わせ、ドラム支持パイプ3を受けロラー5に乗せ固定する。この状態でボールタイヤ15(15−1は外径1.5mドラム零位置、15−2は外径0.75mドラム零位置)をドラム鍔に当て後ろに逃げないようにしっかり固定し、ハンドルを廻しで、ドラムを浮上させ、浮上した分だけドラム鍔がボールタイヤに乗っかりボールタイヤを凹まし、その凹み具合を見ながらモーター14を起動し、ドラムをスムーズに回転させる。
【0007】
[図2]ははドラム外径0.75m〜1.7mを対象とした3角形のドラム受けスタンドの正面図であり、ドラム動力の14,15が水平コモンベース9とネジを介して後ろに逃げないようにしっかり固定されている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】は本発明のドラム回転機の全体側面図を示し、支点11を水平方向に移動することで支点12,13の角度が変わりドラムが地面位置から数センチ浮上し、ドラム駆動部のボールタイヤを凹ませ、回転力を得るようにしている。
【図2】は本発明のドラム回転機の全体正面図を示す。ドラムが安全にスムーズに回転、停止するために、水平コモンベース9に駆動部14,15がしっかり固定されている。
【符号の説明】
【0009】
1 外径1.5mの電線ドラム鍔
2 外径0.75mの電線ドラム鍔
3 電線ドラム天秤パイプ
4 天秤パイプ受け鋼材
5 天秤パイプ受けローラ金具
6 天秤パイプ受け鋼材4の受け鋼材
7 減速ギヤーボックス
8 支点11を動かす軽荷重ハンドル
9 水平コモンベース
10 支点11を移動させる長尺ネジ
11 移動支点
12 角度変位、位置移動支点
13 角度変位支点
14 動力モーター
15 空気充填ボールタイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線ドラムは外径0.75m程度の小型のものから外径5m、重量50トンの大型のものまで電線種類や巻き回数により多種類ある。このドラムを回転させるためドラムの両側に受け支柱を設けて、ドラム中心孔にパイプを通して受けさせ、地面からドラムを浮かし回転できるようにしているが、これまでは垂直方向のネジ棒や垂直方向の油圧ジャッキで上げ下ろししていた。これはドラムが軽荷重の場合には良くとも、数トン、数十トンとなると操作性が悪くなり、安全面でも危険を伴う作業となっていた。
またドラムにはウインチのような巻き取り機能がなく、仮設電線の回収作業などは人手でドラムを回転しなければならず、長時間、重労働作業を強いられていた。本発明はドラムの両側の受け支柱を垂直柱から三角柱にして垂直荷重を水平ベクトル荷重に切り替え、全荷重を軽くし、水平方向のネジ棒、又は水平方向の油圧ジャッキーにて前後に移動することで、三角柱の受け支柱を上下させ、ドラムを浮上させ、浮上した高さに比例してドラム鍔が動力を伝える球形タイヤに強く接して凹ませるようにした、電線ドラム回転機。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−280500(P2010−280500A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−149129(P2009−149129)
【出願日】平成21年6月3日(2009.6.3)
【出願人】(599081428)
【Fターム(参考)】